説明

オートサンプラ

【課題】種々の容量をもつ試料容器を用いてサンプリングを行なうことが可能なオートサンプラにおいて、用いられる試料容器の容量に適した通気時間を自動的に設定して通気処理を行なうことができるようにする。
【解決手段】試料搬送機構2、サンプリング部4、通気部6、制御部8及び容量入力手段16を備えている。制御部8は試料搬送機構2、サンプリング部4及び通気部6の動作を制御するものであり、通気時間設定手段10と通気制御手段12を備えている。通気時間設定手段10は通気処理を行なう試料容器の容量に応じて予め設定された試料容器の容量ごとの通気時間の中から該当する通気時間を選択して設定するように構成されている。通気制御手段12は通気時間設定手段10の設定した時間の通気処理を通気部6が各試料容器に対して実行するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料を収容した試料容器を所定のサンプリング位置に搬送し、そのサンプリング位置へ搬送された試料容器内の試料を採取して全有機体炭素測定装置などの分析装置へ供給するためのオートサンプラに関するものであり、特に採取試料の前処理として通気処理を行なう機能を備えたオートサンプラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
全有機体炭素測定装置に試料を連続で自動的に供給する一般的なオートサンプラは、サンプリングニードルを試料容器内に挿入して試料を吸入するサンプリング部や複数の試料容器をサンプリングニードルでサンプリング可能なサンプリング位置へ順に搬送する試料搬送機構のほか、採取試料の前処理として通気処理を行なう通気部を備えたものがある(特許文献1参照。)。
【0003】
通気部としては、試料を吸入したシリンジポンプ内に高純度空気などのガスを供給して通気処理を行なうものや、先端からガスを噴出する通気用のニードルをサンプリングニードルとは別途設け、その通気用ニードルを試料採取前の試料容器内に挿入して通気処理を行なうものがある。
【0004】
通気用ニードルを試料容器に挿入して通気処理を行なうオートサンプラでは、サンプリング位置と通気処理を行なうための通気位置がともに試料搬送機構による試料搬送経路上に設けられており、サンプリング対象の試料容器にサンプリングニードルが挿入されると同時に通気用ニードルがサンプリング前の試料容器内に挿入され、試料吸入を行なっている間に通気処理を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−183262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オートサンプラに用いられる試料容器には種々の容量をもつものがあるが、試料の前処理として行なう通気処理の時間は試料容器の容量に拘わらず一律に設定されていた。そのため、大容量の試料容器に収容された試料に対する通気処理が不十分にならないように、通気時間を長く設定せざるを得なかった。そのため、容量の小さい試料容器に対しても長時間の通気処理が行なわれることになり、その結果、スループットが悪くなるという問題があった。装置によっては、測定者が容量の異なる試料容器に変更するときに通気時間を手動で設定することも可能であるが、互いに容量の異なる試料容器を用いて連続的な分析を行なうような場合などは、適当な通気時間を随時手動で設定することは困難であり、煩雑な作業ともなる。
【0007】
そこで本発明は、種々の容量をもつ試料容器を用いてサンプリングを行なうことが可能なオートサンプラにおいて、用いられる試料容器の容量に適した通気時間を自動的に設定して通気処理を行なうことができるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のオートサンプラは、並べて載置された複数の試料容器をそれぞれ順にサンプリングを行なうためのサンプリング位置及びサンプリングする試料容器内の試料の通気処理を行なうための通気位置に搬送するための試料搬送機構と、サンプリング位置に搬送された試料容器内の試料を採取するためのサンプリング部と、通気位置に搬送された試料容器内の試料に対して通気処理を行なうための通気部と、試料搬送機構、サンプリング部及び通気部を制御する制御部と、試料搬送機構に設置された試料容器の容量を入力するための容量入力手段と、を備え、制御部は、容量入力手段により入力された試料容器容量に応じて予め設定された通気処理の時間を設定する通気時間設定手段及び通気時間設定手段が設定した時間の通気処理を通気部に実行させる通気制御手段を備えているものである。
【0009】
容量入力手段の一例として、容量入力手段は表示部を備え、該表示部に表示された試料搬送機構に設置されうる試料容器の容量の全種類の中から該当する容量の試料容器を選択するものを挙げることができる。このようにすれば、操作者は容器入力が容易である。
【0010】
また、容量入力手段の他の例として、試料容器に添付されその試料容器の容量情報を記録したバーコードとそのバーコードを読み取るバーコードリーダにより構成されているものも挙げられる。これにより、操作者はバーコードリーダで試料容器のバーコードを読み取るだけで容器容量の入力を容易に行なうことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のオートサンプラでは、試料搬送機構、サンプリング部及び通気部を制御する制御部が、容量入力手段により入力された試料容器容量に応じて予め設定された通気処理の時間を設定する通気時間設定手段及び通気時間設定手段が設定した時間の通気処理を実行する通気制御手段を備えているので、試料容器の容量に応じた時間の通気処理を行なうことができる。これにより、通気処理が不十分であったり必要以上に長時間の通気処理が行なわれたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】オートサンプラの一実施例を概略的に示すブロック図である。
【図2】同実施例の構成をより具体的に示す構成図である。
【図3】オートサンプラを備えた全有機体炭素測定装置の構成を示す流路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照しながら一実施例の概略的な構成について説明する。
この実施例のオートサンプラは、試料搬送機構2、サンプリング部4、通気部6、制御部8及び容量入力手段16を備えている。
試料搬送機構2は試料を収容した複数の試料容器を順にサンプリングを行なうためのサンプリング位置と前処理としての通気処理を行なうための通気位置に搬送するものである。
【0014】
サンプリング部4は試料搬送機構2によってサンプリング位置に搬送された試料容器に対してサンプリングを行なうものである。図1では図示されていないが、サンプリング部4はサンプリングニードルやサンプリングニードルを移動させるための移動機構、サンプリングニードルを介して試料の吸引を行なうためのシリンジポンプにより構成されている。
【0015】
通気部6は試料搬送機構2によって通気位置に搬送されてきた試料容器内の試料の前処理として通気処理を行なうものである。図1では図示されていないが、通気部6は通気用ニードルや通気用ニードルを移動させるための移動機構、通気用ニードルの先端から通気用のガスを噴出させるために通気用ニードルに接続されたガス供給部により構成されている。
【0016】
制御部8は試料搬送機構2、サンプリング部4及び通気部6の動作を制御するものである。制御部8は通気時間設定手段10と通気制御手段12を備えている。通気時間設定手段10は通気処理を行なう試料容器の容量に応じて通気時間を設定するように構成されている。通気制御手段12は各試料容器に対して通気時間設定手段10が設定した時間の通気処理を実行するように構成されている。
【0017】
通気時間設定手段10は試料搬送機構2に設置されうる試料容器の容量に対し適当な通気時間のデータを保持している。通気時間データとは、例えば試料搬送機構2に設置されうる試料容器として9mL、24mL、40mLの3種類の容量をもつものが存在する場合は、
9mL:通気時間3分
24mL:通気時間6分
40mL:通気時間10分
などのように予め設定されたものである。
【0018】
容量入力手段16は測定者が試料搬送機構2に設置する試料容器がいずれの容量を有するものであるかを装置に入力するためのものである。容量入力手段16としては、試料搬送機構2に設置されうる試料容器の容量の全種類のリストを操作者に例えばモニタ画面に表示するなどして示し、その中から操作者にマウスなどによって該当するものを選択させるものが挙げられる。
【0019】
また、容量入力手段16としては、各試料容器に貼られてその試料容器の容量情報を保持するバーコードとそのバーコードを読み取るバーコードリーダにより構成されるものであってもよい。
容量入力手段16の他の例として、試料搬送機構2に設置された試料容器の容量を判別する手段、例えば試料容器の高さの違いを認識するセンサなどを用いて各試料容器の容量を認識するものであってもよい。この場合、通気時間設定手段10はその認識した試料容器の容量と通気時間データ保持部14の通気時間データに基づいて通気時間を設定する。
【0020】
通気時間設定手段10は容量入力手段16より入力された容量情報に基づいて保持している通気時間データから対応する通気時間を設定する。通気制御手段12は各試料容器について通気時間設定手段10が設定した時間の通気処理を通気部6が該当する試料容器に対して実行するように通気部6を制御するものである。
【0021】
次に図2を参照しながら同実施例のオートサンプラの具体的な構成について説明する。
試料搬送機構2は試料容器18を並べて載置するための試料載置テーブル2aを備え、試料載置テーブル2aを一定方向へ駆動することにより試料容器18を搬送するものである。サンプリング部4としてサンプリングニードル4a及びシリンジポンプ4bが設けられており、通気部6として通気用ニードル6a及びガス供給部6bが設けられている。
【0022】
シリンジポンプ4bは図示されていない切替えバルブの切替えによりサンプリングニードル4aの基端部に流路接続される。ガス供給部6bは通気用ニードル6aの基端部に流路接続されており、通気ガスとして高純度空気を供給して通気用ニードル6aの先端から噴出させることができる。サンプリングニードル4a及び通気用ニードル6aは共通の保持部20に保持されている。保持部20は例えばモータによって回転する棒ネジを利用したニードル移動機構20によって上下動するように構成されている。試料搬送機構2、シリンジポンプ4b、ガス供給部6b及びニードル移動機構22の動作が制御部8により制御される。
【0023】
試料搬送機構2は試料載置テーブル2aに載置されている試料容器18を順にサンプリングニードル4aの下方のサンプリング位置へ搬送するものである。サンプリングする試料容器18がサンプリング位置にあるときに次にサンプリングする試料容器18が通気用ニードル6aの下方の通気位置にくるように試料載置テーブル2a上における試料容器18の載置位置が設定されている。
【0024】
このオートサンプラの動作を説明する。
試料容器18に対してサンプリングを行なう前はニードル4a及び6aの先端が試料容器18の上面よりも高い位置にくるように保持されている。試料搬送機構2はサンプリングを行なう試料容器18をサンプリング位置まで搬送して停止する。このときニードル移動機構22によって保持部20が下降し、シリンジポンプ4bと接続されたサンプリングニードル4aが試料容器18の上面のセプタム18aを貫通してその内側へ挿入される。通気用ニードル6aはサンプリングニードル4aとともに下降し、サンプリングが行なわれる試料容器18に隣接する次のサンプリング対象の試料容器18の内側へ挿入される。
【0025】
試料容器18内にサンプリングニードル4aが挿入されるとシリンジポンプ4bが吸引駆動され試料容器18内の試料が所定量だけ吸引される。この間にガス供給部6bから制御部8の通気時間設定部10(図1参照)が設定した時間だけ通気ガスが供給され、通気用ニードル6aの先端から通気ガスが噴出されて通気処理が行なわれる。設定された通気時間がサンプリングに要する時間よりも長い場合には、サンプリング終了後も通気処理が終了するまでニードル4a及び6aは上昇せず、通気処理が終了してからニードル4a及び6aが上昇し、試料搬送機構2が次のサンプリング対象の試料容器18、すなわち通気処理を行なった試料容器18をサンプリング位置まで搬送する。
【0026】
実施例のオートサンプラを適用した全有機炭素測定装置の一例の流路構成を図3に示す。
実施例のオートサンプラ1の試料吸引用ニードルが流路1aを介して多ポートバルブ9に接続され、オートサンプラ1で採取された試料は多ポートバルブ9に接続されたシリンジポンプ11を介してTOC測定部3に供給される。シリンジポンプ11は図2に示したオートサンプラにおけるシリンジポンプ4bを実現するものである。
【0027】
TOC測定部3には、TOC測定部3中の電気炉を備えたTC(全炭素)燃焼管41にキャリアガスを送るキャリアガス供給部5が接続されている。
多ポートバルブ9の共通ポートには試料水を計量して採取するためのシリンジポンプ11が接続され、他のポートには試料導入部13、試料水から無機炭素成分を除去する際に使用される塩酸15、希釈水17、TOC測定部3中のIC(無機炭素)反応器19、TC燃焼管41及び排出用ドレイン21がそれぞれ接続されており、オートサンプラ1から採取した試料をTOC測定部のTC燃焼管41及びIC反応器19に注入できるようになっている。
【0028】
シリンジポンプ11は容量5mLで、バレル下部にキャリアガスを導入するための通気ガス入口を備えている。その通気ガス入口は、電磁弁37を介してキャリアガス供給部5に接続されている。
【0029】
キャリアガス供給部5は、高純度空気をキャリアガスとして供給するものであり、上流側から順にキャリアガス入口25、電磁弁28、圧力を調節する調圧弁30、その圧力を計量する圧力計29、流量を調節するマスフローコントローラ31、流量計33、及び加湿器35が接続されて構成されている。流量が計量されて加湿されたキャリアガスはTC燃焼管41に送られる。また、シリンジポンプ11にも加湿用の流量調整されたキャリアガスが通気ガスとして電磁弁37を介してシリンジポンプ11に供給される。
【0030】
TC燃焼管41はその上部に試料注入部43を備え、内部には試料中の炭素成分の全てをCO2に変換するための金属酸化物や貴金属からなる酸化触媒41aを備えて、電気炉41によって加熱されるようになっている。試料注入部43はキャリアガスの逆流を防止する逆止弁45を介してキャリアガス供給部5と接続している。TC燃焼管41の下部の出口には、冷却管47と逆流防止トラップ49を介してIC反応器19のキャリアガス導入口に接続されている。これにより、TC燃焼管41で試料から発生したCO2はキャリアガスによってIC反応器19を経て除湿用電子クーラ51へ導かれる。
【0031】
IC反応器19はIC測定時にはIC反応液19aとしてリン酸53がポンプ55によって供給され、IC反応器19に試料水が直接注入され、注入された試料水中のICがCO2として発生し、キャリアガスによって除湿用電子クーラ51へ導かれる。IC反応器19のIC反応液19aはドレイン用電磁弁57から排出される。
【0032】
除湿用電子クーラ51を経たガスは水分を除去する除湿器やハロゲン成分を除去するハロゲンスクラバ61及び異物を除去するためのメンブレンフィルタ63を介して非分散形赤外分析計(NDIR)のセル65に導かれる。セル65の両端には光源67及び検出器69が対向して備えられており、検出器69の信号からCO2濃度が求められる。排出された二酸化炭素はCO2アブソーバ71に吸着される。除湿用電子クーラ51には水分除去するためのドレインポット59が接続されている。
【0033】
TOC測定部3、多ポートバルブ9、シリンジポンプ11及びシリンジポンプ11に通気処理を行う電磁弁37は制御部100と接続されている。制御部100はTOC測定動作を制御する。シリンジポンプ11に供給されたキャリアガスは多ポートバルブ9のドレイン用ポートから排出される。
【0034】
次にTOC測定の動作を説明する。
試料水はシリンジポンプ11によってオートサンプラ1から吸入された後、多ポートバルブ9がシリンジポンプ11をTC燃焼管41に接続するポートに切り換えられて、シリンジポンプ11のプランジャが上昇させられることにより試料水がTC燃焼管41の試料注入部43に送られ、同時に、高純度空気がキャリアガスとしてキャリアガス供給部5から逆止弁45を介して試料注入部43に送られ、試料水と空気の混合物がTC燃焼管41に導入される。TC燃焼管41では電気炉41により680℃に加熱され、試料水の炭素成分は酸化されて二酸化炭素に変換される。
【0035】
TC燃焼管41で発生したガス(二酸化炭素と水蒸気)は冷却管47で冷却され、二酸化炭素は逆流防止トラップ49を経由してIC反応器19に導入され、IC反応液19aを通って上部から除湿用電子クーラ51に導かれてさらに水分が除去され、ハロゲンスクラバ61でハロゲン成分が除かれ、メンブレンフィルタ63により濾過されて、セル65に導入される。そして、光源67からの赤外光が、セル65中に照射され、二酸化炭素の濃度に比例した信号が検出器69から得られる。この信号は液体試料のTCに相当する。そして排出された二酸化炭素はCO2アブソーバ71に吸着される。
【0036】
次に、シリンジポンプ11によってオートサンプラ1から吸入された試料水が、多ポートバルブ9の切替えとシリンジポンプ11の作動によってIC反応器19に送られる。IC反応器19では、下部からキャリアガスが送られてIC反応液19aが通気される状態に保たれ、その状態で上部から導入された試料水は、IC反応液19aであるリン酸溶液に触れ、酸性化作用により二酸化炭素を生成する。この二酸化炭素を含むガスは、除湿用電子クーラ51に導かれてさらに水分が除去され、ハロゲンスクラバ61でハロゲン成分が除かれ、メンブレンフィルタ63により濾過されて、セル65に導入される。そして、光源67からの赤外光が、セル65中に照射され、二酸化炭素の濃度に比例した信号が検出器69から得られる。この二酸化炭素量はICに相当する。
このようにして測定されたTCからICを差し引きすれば、TOCを求めることができる。
【0037】
このTOC測定装置では、シリンジポンプ11に通気処理を行う機構とシリンジポンプ11に酸を注入する機構を備えているので、直接にTOCを測定することもできる。すなわち、試料水がシリンジポンプ11に採取された後、多ポートバルブ9がシリンジポンプ11を塩酸15の供給を受けるポートに切り替えられて塩酸がシリンジポンプ11に吸引される。その後、多ポートバルブ9がドレイン用のポートに接続され、シリンジポンプ11のプランジャがバレル下部の通気位置まで下げられ、電磁弁37が開かれて、高純度空気がキャリアガスとしてシリンジポンプ11内に導入され、シリンジポンプ11内の試料水を通気処理して多ポートバルブ9のドレイン用ポートから排出される。このとき、試料水に溶解していたICが炭酸ガスとしてキャリアガスとともに試料水から排出される。その後、その試料水をTC燃焼管41に導いて炭素成分を測定すると、TOCが測定される。
【0038】
また、実施例のオートサンプラはエアー噴出用のニードル18bを備えている。エアー噴出用のニードル18bは、通常は試料吸引用ニードル18aによる試料水の採取の直前に試料水を攪拌するためのものであるが、そのエアー噴出用のニードル18bによるエアー噴出による攪拌の際に試料バイアルに塩酸を供給するようにすれば、図4の全有機体測定装置においてシリンジポンプ11へキャリアガス供給部5からのキャリアガスを供給する流路を省くことができる。
【符号の説明】
【0039】
2 試料搬送機構
4 サンプリング部
6 通気部
8 制御部
10 通気時間設定手段
12 通気制御手段
14 通気時間データ保持部
16 容量入力手段
18 試料容器
20 保持部
22 ニードル移動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並べて載置された複数の試料容器をそれぞれ順にサンプリングを行なうためのサンプリング位置及びサンプリングする試料容器内の試料の通気処理を行なうための通気処理位置に搬送するための試料搬送機構と、
前記サンプリング位置に搬送された試料容器内の試料を採取するためのサンプリング部と、
前記通気処理位置に搬送された試料容器内の試料に対して通気処理を行なうための通気部と、
前記試料搬送機構、サンプリング部及び通気部を制御する制御部と、
前記試料搬送機構に設置された試料容器の容量を入力するための容量入力手段と、を備え、
前記制御部は、前記容量入力手段により入力された試料容器容量に応じて予め設定された通気処理の時間を設定する通気時間設定手段及び前記通気時間設定手段が設定した時間の通気処理を通気部に実行させる通気制御手段を備えているオートサンプラ。
【請求項2】
前記容量入力手段は表示部を備え、該表示部に表示された前記試料搬送機構に設置されうる試料容器の容量の全種類の中から該当する容量の試料容器を選択するものである請求項1に記載のオートサンプラ。
【請求項3】
前記容量入力手段は試料容器に添付されその試料容器の容量情報を記録したバーコードとそのバーコードを読み取るバーコードリーダにより構成されている請求項1に記載のオートサンプラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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