説明

カイロ収納部付きパンツ及び、該パンツと使い捨てカイロとの組み合わせ

【課題】前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を加温することによって、前記筋肉を柔軟にして弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図り、頻尿等の問題を解決する男性用パンツの提供。
【解決手段】パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の根元部位に位置する前立腺3を覆う部位に、カイロ出し入れ用収納部6を形成し、該収納部6に収納した使い捨てカイロ5により前立腺3の部位を加温可能なパンツであって、被覆布4の底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃13によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1に重ね縫いにより形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置しカイロ出し入れ開口部16とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カイロ収納部付きパンツ及び、該パンツと使い捨てカイロとの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢になると、膀胱や尿道の筋肉が衰えるので尿をためづらく、漏れやすくなり、頻尿や排尿の量の減少、勢いの低下などが問題となるが、これらは老齢化現象の一つと云われる。頻尿等は前立腺とも関係しているといわれ、高齢の男性が増加するにつれて今後益々その改善策が要望されるようになると予想される。
【0003】
前記のように膀胱や尿道の筋肉の衰えを含めて、前立腺が関係するといわれる頻尿などの問題を解決する方法としては、前立腺の治療(径尿道により略42℃から48℃に前立腺を加温する温熱治療など)、薬品、栄養補助食品の摂取により体内から症状を改善する試みがある一方、加温やマッサージなどによる体外からの治療で症状の改善を試ることも行われている。
【0004】
しかし、高齢者の頻尿や放出の勢いの問題も突きつめるところ、高齢化による筋肉の老化、男性器の尿道や膀胱を形成する筋肉、さらには前立腺を形成する筋肉等の弾力性の衰えに関係する各種の症状の一つであると考えられる。ところで、身体を暖めて筋肉の疲れや衰えを体外から改善する方法は普通に知られており、例えば、スポーツ選手が競技を休憩する時や競技が終わったときに、上着を羽織ったり、サポータを当てて筋肉を暖めるのも、前記の原理にもとづくものである。
【0005】
本発明は、前記の原理に基づいて提案するもので、前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することによって、前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることで、高齢男性の悩みである頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善を意図している。
【0006】
本発明に関連する従来技術としては、2003−190202号公報(特許文献1)と特開平11−172502号公報(特許文献2)がある。特許文献1に開示の技術は、下着(具体的にはシャツ下着)に、身体のツボの位置に合わせて使い捨てカイロの有効貼付位置を表示すると共に、下着の裏面には、貼付位置に一致させてカイロの形態と同形のポケットを設け、このポケットに介在物を入れてカイロの温熱刺激を減じるようにしたものである。
【0007】
また、特開平11−172502号公報(特許文献2)には、男性パンツの前身頃に長孔を設け、前身頃に左前身頃を重ね、開き口を残して周囲を縫い合わせて袋状にし、前記の左前身頃に更に右前身頃を重ね合わせて開き口を残して周囲を縫い合わせて袋状にし、前身頃と左右前身頃を縫い合わせて男性ケアーポケット付きパンツを形成するものである。
【特許文献1】2003−190202号公報
【特許文献2】特開平11−172502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示の技術は、下着に身体のツボの位置に合わせたカイロ貼付用の表記を付したもので、特許文献1が具体的に想定する下着の対象がシャツ下着なのに対して、本発明があくまでもパンツの改良である点において、本発明と特許文献1の技術は相異する。また、特許文献1の技術の主目的がツボに合わせて間違いなくカイロを貼付できるようにする点でも、本発明と特許文献1とは相異する。さらに、特許文献1の技術において、カイロ貼付用表記の対応部位においてシャツ下着の内側に設けるポケットは、あくまでも身体に伝わるカイロの熱刺激を調整するための介在物を入れるものであって、この点でも、ポケットの使用目的が特許文献1と本発明とは相異している。したがって、特許文献1に開示のシャツ下着では、男性の前立腺及び、男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を効果的に加温することができない。
【0009】
特許文献2に開示の男性ケアーポケット付きパンツは、着用に際して男性器のみをパンツ本体から出して男性ケアーポケットに納め他の部分とは隔離しておき、高齢者の排尿後の尿漏れや失禁を男性ケアーポケットを形作る布部が吸収して不快感をなくすることができるというもので、特許文献2の男性ケアーポケット付きパンツは、目的、構成、作用効果共に本発明とは異にしている。したがって、特許文献2に開示のパンツも、男性の前立腺および、男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を効果的に加温することができない。
【0010】
本発明は、使い捨てカイロ収納部を有する男性用パンツを形成し、前記収納部にカイロを収納することで、前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することによって、前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることで、高齢男性の悩みである頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善を可能とした男性用パンツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の目的を達成するため、本発明は、次のように構成した。
【0012】
第1の発明は、パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の尿道と睾丸17及び、男性器2の根元に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、カイロ出し入れ開口部16を有するカイロ収納部6を形成し、前記被覆布4は、パンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の前側又は後側の近傍から男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置に亘って設けたカイロ収納部付きパンツを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、前記被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、該上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されている。
【0014】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記被覆布4は、遠赤外線を放射可能な繊維にて編成されていることを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、第1〜第3の発明において、カイロ収納部付きパンツと使い捨てカイロとの組み合わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、パンツ本体1のカイロ収納部6に使い捨てカイロ5を収納した上、このパンツをはくことで、カイロ5の発熱で男性器2の根元部位に位置する前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することができ、これにより前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることができ、高齢男性にとって悩みの頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0018】
図1(a)は、本発明に係るカイロ収納部付きパンツの正面説明図、(b)は、カイロ収納部の拡大説明図、(c)は、本発明に係るパンツの身体への装着態様の側断面説明図である。
【0019】
本発明に係るカイロ収納部付きパンツは、パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の根元部位に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、使い捨てカイロ5の出し入れ可能な収納部6を形成している。
【0020】
更に詳細に説明すると、前記収納部6を形成する被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、この上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されている。符号9は肛門の部位を示す。本発明は、トランクス型のパンツにも同様に適用できる(図示を省略する)。
【0021】
また、使い捨てカイロ5は、鉄粉、水、活性炭、吸水性樹脂、食塩等で構成される市販品でよく、比較的小型のミニカイロが好適している。また、収納部6を形成する被覆布4は遠赤外線を放射できる繊維を編成した布を用いると前立腺の加温効果が一層向上する。さらに、収納部6には、カイロの他に股間の汗を吸収する乾燥剤や臭いを吸収する脱臭剤を袋状にまとめて収納することもできる。この場合も、乾燥剤等と共に収納部6にカイロを収納できるので本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】 (a)は、本発明に係るカイロ収納部付きパンツの正面説明図、(b)は、カイロ収納部の拡大説明図、(c)は、本発明に係るパンツの身体への装着態様の側断面説明図である。
【符号の説明】
【0023】
1 パンツ本体
2 男性器
3 前立腺
4 被覆布
5 使い捨てカイロ
6 カイロの出し入れ可能な収納部
7 底辺
8 両側辺
9 肛門
10 上辺
11 両股挿入孔
12 前身頃
13 後身頃
14 縫い目
15 男性器の出し入れ開閉部
16 カイロ出し入れ用開口部
17 睾丸
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カイロ収納部付きパンツ及び、該パンツと使い捨てカイロとの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢になると、膀胱や尿道の筋肉が衰えるので尿をためづらく、漏れやすくなり、頻尿や排尿の量の減少、勢いの低下などが問題となるが、これらは、老齢化現象の一つと云われる。頻尿等は前立腺とも関係しているといわれ、高齢の男性が増加するにつれて今後益々その改善策が要望されるようになると予想される。
【0003】
前記のように膀胱や尿道の筋肉の衰えを含めて、前立腺が関係するといわれる頻尿などの問題を解決する方法としては、前立腺の治療(径尿道により略42℃から48℃に前立腺を加温する温熱治療など)、薬品、栄養補助食品の摂取により体内から症状を改善する試みがある一方、加温やマッサージなどによる体外からの治療で症状の改善を試ることも行われている。
【0004】
しかし、高齢者の頻尿や放出の勢いの問題も突きつめるところ、高齢化による筋肉の老化、男性器の尿道や膀胱を形成する筋肉、さらには前立腺を形成する筋肉等の弾力性の衰えに関係する各種の症状の一つであると考えられる。ところで、身体を暖めて筋肉の疲れや衰えを体外から改善する方法は普通に知られており、例えば、スポーツ選手が競技を休憩する時や競技が終わったときに、上着を羽織ったり、サポータを当てて筋肉を暖めるのも、前記の原理にもとづくものである。
【0005】
本発明は、前記の原理に基づいて提案するもので、前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することによって、前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることで、高齢男性の悩みである頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善を意図している。
【0006】
本発明に関連する従来技術としては、2003−190202号公報(特許文献1)と特開平11−172502号公報(特許文献2)がある。特許文献1に開示の技術は、下着(具体的にはシャツ下着)に、身体のツボの位置に合わせて使い捨てカイロの有効貼付位置を表示すると共に、下着の裏面には、貼付位置に一致させてカイロの形態と同形のポケットを設け、このポケットに介在物を入れてカイロの温熱刺激を減じるようにしたものである。
【0007】
また、特開平11−172502号公報(特許文献2)には、男性パンツの前身頃に長孔を設け、前身頃に左前身頃を重ね、開き口を残して周囲を縫い合わせて袋状にし、前記の左前身頃に更に右前身頃を重ね合わせて開き口を残して周囲を縫い合わせて袋状にし、前身頃と左右前身頃を縫い合わせて男性ケアーポケット付きパンツを形成するものである。
【特許文献1】2003−190209号公報
【特許文献2】特開平11−172502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示の技術は、下着に身体のツボの位置に合わせたカイロ貼付用の表記を付したもので、特許文献1が具体的に想定する下着の対象がシャツ下着なのに対して、本発明があくまでもパンツの改良である点において、本発明と特許文献1の技術は相異する。また、特許文献1の技術の主目的がツボに合わせて間違いなくカイロを貼付できるようにする点でも、本発明と特許文献1とは相異する。さらに、特許文献1の技術において、カイロ貼付用表記の対応部位においてシャツ下着の内側に設けるポケットは、あくまでも身体に伝わるカイロの熱刺激を調整するための介在物を入れるものであって、この点でも、ポケットの使用目的が特許文献1と本発明とは相異している。したがって、特許文献1に開示のシャツ下着では、男性の前立腺及び、男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を効果的に加温することができない。
【0009】
特許文献2に開示の男性ケアーポケット付きパンツは、着用に際して男性器のみをパンツ本体から出して男性ケアーポケットに納め他の部分とは隔離しておき、高齢者の排尿後の尿漏れや失禁を男性ケアーポケットを形作る布部が吸収して不快感をなくすることができるというもので、特許文献2の男性ケアーポケット付きパンツは、目的、構成、作用効果共に本発明とは異にしている。したがって、特許文献2に開示のパンツも、男性の前立腺および、男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を効果的に加温することができない。
【0010】
他方、遠赤外線の放射を利用した製品が各方面実用化されている。天然の石の中には「セラミック」という物質が含まれており、熱が加わると遠赤外線を放射する。この遠赤外線は物質の表面だけではなく、奥深く浸透する特殊な性質を持っており、その原理で、例えば、石焼イモなどにおいて、石から放射された遠赤外線が、イモの中まで入り込みふっくらと焼き上がる。つまり、光が熱に変わったのである。このような遠赤外線の放射を衣類に応用した製品として、例えば、サポータ、パンツなどに用いた例があり、これにより体内が加温され、血行を促進し、身体の各部位の不全が改善されるといわれている。
【0011】
しかし、遠赤外線放射部材は、自己発熱ではなくて、他から熱を受け取ることによって遠赤外線を放射するものであるから、外から受け取る熱が多いほど放射される遠赤外線の量もそれに比例して多くなる。したがって、遠赤外線の繊維を利用した衣類においては、身体からの発熱により当該繊維から遠赤外線が放射されるのであるが、体温は平均36度前後であるから、当該繊維からの遠赤外線の放射量もそれに制限されることになる。
【0012】
ところで、既述のように前立腺の温熱療法などにおいては、一般に42〜48℃で前立腺を加温するといわれるところから考えて、体内を加温する熱は前記程度の温度条件を満たすことが、症状を改善するうえで有効であると想定される。このことは医学関係では一般に言われるところで、ハイパーサーミア(がん温熱療法)などは、腫瘍の局所を30〜60分間42〜43℃以上に加温する治療法である。また、40℃位の加温は血流を良くし免疫能を高めるなどの効果が観察されることは一般にいわれている。前記から考えるとき、体内からの熱で遠赤外線を放射するようにした遠赤外線繊維を利用した従来の衣類では、体内を十分に加熱するには不足する。
【0013】
本発明は、前記従来の諸点に鑑みて提案するもので、使い捨てカイロ等の携帯型のカイロ収納部を有する男性用パンツを形成し、前記収納部にカイロを収納することで、前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することによって、前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることで、高齢男性の悩みである頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善を可能とし、さらに、使い捨てカイロと遠赤外線利用のカイロを組み合わせることにより、身体の内部を必要な温度にまでより有効に加温できるようにした男性用パンツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するため、本発明は、次のように構成した。
【0015】
第1の発明は、パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の尿道と睾丸17及び、男性器2の根元に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、カイロ出し入れ開口部16を有するカイロ収納部6を形成し、前記被覆布4は、パンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の前側又は後側の近傍から男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置に亘って設けたカイロ収納部付きパンツを特徴とする。
【0016】
第2の発明は、第1の発明において、前記被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、該上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されている。
【0017】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記カイロ用収納部6には、使い捨て型のカイロと遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロとを重ね合わせて収容することで、使い捨て型のカイロの発熱と、該使い捨て型のカイロの発熱を受け取って放射される非使い捨て型のカイロ遠赤外線放射で体内が加温されることを特徴とする。
【0018】
第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記被覆布4は、遠赤外線を放射可能な繊維にて編成されていることを特徴とする。
【0019】
第5の発明は、第1〜第4の発明において、カイロ収納部付きパンツと使い捨てカイロとの組み合わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、パンツ本体1のカイロ収納部6に使い捨てカイロ5を収納した上、このパンツをはくことで、カイロ5の発熱で男性器2の根元部位に位置する前立腺や男性器の尿道や膀胱周辺の筋肉を手軽に加温することができ、これにより前記筋肉を柔軟にすると共に、弾力性を回復し、前立腺機能の回復を図ることができ、高齢男性にとって悩みの頻尿、排尿の量の減少、勢いの低下、射精感の低下などの改善が可能となる。
【0021】
また、使い捨てカイロ5と遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロとを重ねて使用することにより、使い捨てカイロ5の発熱で遠赤外線型のカイロが発熱し、遠赤外線のみの発熱に比べて該遠赤外線放射部の放射効率が著しく向上し、前立腺とその周辺部位を含む体内を効率よく加温できる。さらに、被覆布4に遠赤外線放射部材を用いた使いた場合も、捨てカイロ5により被覆布4が発熱し、この被覆布4から効率的に放射される遠赤外線により前立腺とその周辺部位が効率的に加温できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0023】
図1(a)は、本発明に係るカイロ収納部付きパンツの正面説明図、(b)は、カイロ収納部の拡大説明図、(c)は、本発明に係るパンツの身体への装着態様の側断面説明図である。
【0024】
本発明に係るカイロ収納部付きパンツは、パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の根元部位に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、使い捨てカイロ5の出し入れ可能な収納部6を形成している。
【0025】
更に詳細に説明すると、前記収納部6を形成する被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、この上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されている。符号9は肛門の部位を示す。本発明は、トランクス型のパンツにも同様に適用できる(図示を省略する)。
【0026】
また、使い捨てカイロ5は、鉄粉、水、活性炭、吸水性樹脂、食塩等で構成される市販品でよく、またはその他の周知の携帯カイロでも良いが、比較的小型のミニカイロが好適している。また、収納部6を形成する被覆布4は遠赤外線を放射できる繊維を編成した布を用いると前立腺の加温効果が一層向上する。
【0027】
さらに、カイロ用収納部6には、使い捨て型のカイロ5と遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロとを重ね合わせて収容することで、使い捨て型のカイロの発熱と、該使い捨て型のカイロの発熱を受け取って放射される非使い捨て型のカイロ遠赤外線放射で体内を加温することができる。遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロは、公知であり、遠赤外線放射吸収石を粉末状にして、不織布に包んで形成される。
【0028】
このように使い捨て型のカイロ5と遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロとを重ね合わせて用いることで、使い捨てカイロ5の発熱で遠赤外線型のカイロが発熱し、遠赤外線のみの発熱に比べて該遠赤外線放射部の放射効率が著しく向上し、前立腺とその周辺部位を含む体内を効率よく加温できる。さらに、被覆布4に遠赤外線放射部材を用いた使いた場合も、捨てカイロ5により被覆布4が発熱し、この被覆布4から効率的に放射される遠赤外線により前立腺とその周辺部位が効率的に加温できる
【0029】
さらに、収納部6には、カイロの他に股間の汗を吸収する乾燥剤や臭いを吸収する脱臭剤を袋状にまとめて収納することもできる。この場合も、乾燥剤等と共に収納部6にカイロを収納できるので本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】 (a)は、本発明に係るカイロ収納部付きパンツの正面説明図、(b)は、カイロ収納部の拡大説明図、(c)は、本発明に係るパンツの身体への装着態様の側断面説明図である。
【符号の説明】
【0031】
1 パンツ本体
2 男性器
3 前立腺
4 被覆布
5 使い捨てカイロ
6 カイロの出し入れ可能な収納部
7 底辺
8 両側辺
9 肛門
10 上辺
11 両股挿入孔
12 前身頃
13 後身頃
14 縫い目
15 男性器の出し入れ開閉部
16 カイロ出し入れ用開口部
17 睾丸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の尿道と睾丸17及び、男性器2の根元に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、カイロ出し入れ開口部16を有するカイロ用収納部6を形成し、前記被覆布4は、パンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の前側又は後側の近傍から男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置に亘って設けたことを特徴とするカイロ収納部付きパンツ。
【請求項2】
前記被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、該上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されていることを特徴とする請求項1記載のカイロ収納部付きパンツ。
【請求項3】
前記被覆布4は、遠赤外線を放射可能な繊維にて編成されていることを特徴とする請求項1または2記載のカイロ収納付きパンツ。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項記載のカイロ収納部付きパンツと使い捨てカイロとの組み合わせ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンツ本体1の表側又は裏側で、かつ、男性器2の尿道と睾丸17及び、男性器2の根元に位置する前立腺3を覆う部位に被覆布4を縫着することによって、カイロ出し入れ開口部16を有するカイロ用収納部6を形成し、前記被覆布4は、パンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の前側又は後側の近傍から男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍位置に亘って設けたことを特徴とするカイロ収納部付きパンツ。
【請求項2】
前記被覆布4は、底辺7と両側辺8と上辺10からなり、底辺7をパンツ本体1の両股挿入孔11の中間部に形成される前身頃12と後身頃13の縫い目14の近傍に縫い付け、両側辺8を前身頃12によって形成される両股挿入孔11の周辺部に縫い付け、上辺10は、パンツ本体1形成される男性器2の出し入れ開閉部15の下部近傍に位置し、該上辺10によってカイロ出し入れ開口部16が形成されていることを特徴とする請求項1記載のカイロ収納部付きパンツ。
【請求項3】
前記カイロ用収納部6には、使い捨て型のカイロと遠赤外線放射部材を用いた非使い捨て型のカイロとを重ね合わせて収容することで、使い捨て型のカイロの発熱と、該使い捨て型のカイロの発熱を受け取って放射される非使い捨て型のカイロ遠赤外線放射で体内が加温されることを特徴とする請求項1または2に記載のカイロ収納部付きパンツ。
【請求項4】
前記被覆布4は、遠赤外線を放射可能な繊維にて編成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のカイロ収納付きパンツ。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項記載のカイロ収納部付きパンツと使い捨てカイロとの組み合わせ。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2006−346383(P2006−346383A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−202196(P2005−202196)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(505262376)
【Fターム(参考)】