説明

カチオン性のサブユニット間結合を有するオリゴヌクレオチドアナログ

無電荷およびカチオン性の両方のサブユニット間結合を含むモルホリノオリゴマーが提供される。このオリゴマーは、塩基対形成部分の所定の配列を含むオリゴヌクレオチドアナログである。オリゴマーにおけるカチオン性サブユニット間結合の存在(代表的に、総結合の約10〜50%のレベルである)は、種々のアンチセンスの用途において、対応する無電荷のオリゴマーと比べて、向上したアンチセンス活性を提供する。また、ペプチド輸送体部分に結合されたこのようなオリゴマーも提供され、この場合、この輸送体は、好ましくは、天然アミノ酸サブユニットと交互になったアルギニンサブユニットまたはアルギニン二量体から構成される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的核酸に対し配列特異的な様式で結合し得るようにモルホリノサブユニットの配列を含むオリゴマーであって、該モルホリノサブユニットの各々は、塩基対形成部分を支持しており、
ここで、該サブユニットは、以下の構造:
【化11】

を持つ、リン含有サブユニット間結合によって接合され、
該式において、
WはSまたはOであり、
Xは、NRまたはORであり、
Yは、OまたはNRであり、
そして、該結合の各々は、以下:
(a)無電荷結合(a)であって、ここで、R、R、RおよびRの各々は、独立して、水素および低級アルキルから選択される、無電荷結合(a);
(b1)カチオン性結合(b1)であって、ここで、XはNRであり、かつYはOであり、そして、NRは、Rが−CHRCHRN(R)(R)CHRCHR−となるように必要に応じて置換されたピペラジノ基を表し、ここで、
各Rは、独立してHまたはCHであり、
は、H、CHまたは電子対であり、そして
は、H、低級アルキル、C(=NH)NH、Z−L−NHC(=NH)NHおよび[C(O)CHR’NH]Hから選択され、ここで、Zは、カルボニル(C(O))または直接結合であり、Lは、アルキル、アルコキシおよびアルキルアミノから選択される結合を有する長さ18原子までの任意のリンカーであり、R’は、天然に存在するアミノ酸またはその一炭素もしくは二炭素のホモログの側鎖であり、そして、mは1〜6である、
カチオン性結合(b1);
(b2)カチオン性結合(b2)であって、ここで、XはNRであり、かつYはOであり、RはHまたはCHであり、そして、RはLNRであり、ここで、L、RおよびRは、上に定義したとおりであり、そして、Rは、H、低級アルキルまたは低級(アルコキシ)アルキルである、カチオン性結合(b2);ならびに
(b3)カチオン性結合(b3)であって、ここで、YはNRであり、かつXはORであり、そして、RはLNRであり、ここで、L、R、RおよびRは、上に定義したとおりであり、そして、RはHまたは低級アルキルである、カチオン性結合(b3);
から選択され、そして、
該サブユニット間結合のうち少なくとも1つは、カチオン性結合(b1)、(b2)および(b3)から選択される、
オリゴマー。
【請求項2】
請求項1に記載のオリゴマーであって、前記モルホリノサブユニットが以下の構造:
【化12】

を有し、該式において、Piは、塩基対形成部分であり、そして、前記サブユニット間結合が、(i)の窒素原子を隣接するサブユニットの5’炭素に連結する、オリゴマー。
【請求項3】
請求項1に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記カチオン性結合は全て同じタイプのものである、オリゴマー。
【請求項4】
請求項3に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記カチオン性結合は全てタイプ(b1)のものである、オリゴマー。
【請求項5】
請求項3に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記カチオン性結合は全てタイプ(b2)のものである、オリゴマー。
【請求項6】
請求項4に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記カチオン性結合は全てタイプ(b3)のものである、オリゴマー。
【請求項7】
請求項1に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記結合の5%〜50%がカチオン性結合である、オリゴマー。
【請求項8】
請求項7に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーにおける前記結合の10%〜35%がカチオン性結合である、オリゴマー。
【請求項9】
請求項1に記載のオリゴマーであて、タイプ(a)の結合におけるRおよびRの各々がメチルである、オリゴマー。
【請求項10】
請求項1に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーは、少なくとも2個の連続するタイプ(a)の結合を含む、オリゴマー。
【請求項11】
約10個〜40個のサブユニットの長さを持つ、請求項1に記載のオリゴマー。
【請求項12】
約15個〜25個のサブユニットの長さを持つ、請求項1に記載のオリゴマー。
【請求項13】
請求項1に記載のオリゴマーであって、前記カチオン性結合が、各RがHであり、RがH、CHまたは電子対であり、かつ、Rが、H、CH、C(=NH)NHおよびC(O)−L−NHC(=NH)NHから選択される場合のタイプ(b1)のものである、オリゴマー。
【請求項14】
請求項13に記載のオリゴマーであって、前記カチオン性結合が、各RがHであり、Rが電子対であり、かつ、Rが、C(=NH)NHおよびC(O)−L−NHC(=NH)NHから選択される場合のタイプ(b1)のものである、オリゴマー。
【請求項15】
請求項14に記載のオリゴマーであって、RがC(O)−L−NHC(=NH)NH2であり、かつLが炭化水素である、オリゴマー。
【請求項16】
請求項15に記載のオリゴマーであって、Lが構造−(CH−を有し、ここで、nが1〜12である、オリゴマー。
【請求項17】
nが1〜6である、請求項16に記載のオリゴマー。
【請求項18】
請求項1に記載のオリゴマーであって、前記カチオン性結合が、各RがHであり、かつ、RおよびRの各々が独立してHまたはCHである場合のタイプ(b1)のものである、オリゴマー。
【請求項19】
請求項18に記載のオリゴマーであって、RおよびRの各々がHである、オリゴマー。
【請求項20】
請求項1に記載のオリゴマーであって、前記カチオン性結合が、Lがアルキルおよびアルキルアミノから選択される結合を有する長さ12原子までのリンカーである場合のタイプ(b2)のものである、オリゴマー。
【請求項21】
請求項1に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーは、R、RおよびRの各々がHである場合のタイプ(b1)の結合を含まない、オリゴマー。
【請求項22】
請求項1に記載のオリゴマーであって、該オリゴマーの末端に結合されたペプチド輸送部分をさらに含み、該ペプチド輸送部分は、6個〜16個のアミノ酸を含み、かつ(X’Y’X’)(X’Y’)(X’Z’)および(X’Z’Z’)からなる群より選択される部分配列からなり、
ここで
(a)X’サブユニットの各々は、独立して、アルギニンまたはアルギニンアナログを表し、該アナログは、構造RN=C(NH)Rの側鎖を含むカチオン性α−アミノ酸であり、ここで、RはHまたはRであり;RはR、NH、NHRまたはNRであり、ここでRは低級アルキルまたは低級アルケニルであり、そして、さらに、酸素または窒素を含み得;RおよびRは、一緒になって環を形成し得;そして、該側鎖は、RまたはRを介して該アミノ酸に連結される;
(b)Y’サブユニットの各々は、独立して、中性の直鎖状アミノ酸−C(O)−(CHR)−NH−を表し、ここで、nは1〜7であり、かつ、各Rは、独立して、Hまたはメチルである;そして
(c)Z’サブユニットの各々は、独立して、中性のアラルキル側鎖を持つα−アミノ酸を表す、
オリゴマー。
【請求項23】
請求項22に記載のオリゴマーであって、前記ペプチドが、(X’Y’X’)、(X’Y’)(X’Z’)および(X’Z’Z’)から選択される単一の部分配列の少なくとも2回の繰り返しからなる配列を含む、オリゴマー。
【請求項24】
請求項23に記載のオリゴマーであって、前記ペプチドが、(X’Y’X’)、(X’Y’)(X’Z’)および(X’Z’Z’)から選択される単一の部分配列の少なくとも3回の繰り返しからなる配列を含む、オリゴマー。
【請求項25】
請求項23に記載のオリゴマーであって、前記ペプチドが、(X’Y’X’)、(X’Y’)および(X’Z’Z’)のうち1つによって表される配列を含み、ここで、pは2〜5でありかつmは2〜8である、オリゴマー。
【請求項26】
請求項22に記載のオリゴマーであって、X’の各々について、前記側鎖部分がグアニジルである、オリゴマー。
【請求項27】
請求項22に記載のオリゴマーであって、Y’の各々が、−CO−(CH−NH−であり、ここで、nは1〜7である、オリゴマー。
【請求項28】
請求項27に記載のオリゴマーであって、Y’が、β−アラニンサブユニットおよび6−アミノヘキサン酸サブユニットから選択されるように、nが2および5から選択される、オリゴマー。
【請求項29】
請求項22に記載のオリゴマーであって、Z’の各々がフェニルアラニンである、オリゴマー。
【請求項30】
請求項22に記載のオリゴマーであって、前記結合されたペプチドは、リンカーAhx−Bを介して該オリゴマーの末端に連結され、ここで、Ahxは6−アミノヘキサン酸サブユニットであり、かつ、Bはβ−アラニンサブユニットである、オリゴマー。
【請求項31】
モルホリノサブユニットの配列を有するオリゴマー性核酸アナログのアンチセンス活性を増強する方法であって、該モルホリノサブユニットの各々は、塩基対形成部分を支持し、そして、サブユニット間結合によって連結されており、該方法は、
少なくとも1個のサブユニット間結合をカチオン性のペンダント基を含むように修飾する工程であって、該カチオン性のペンダント基は、生理学的pHにおいて正電荷を有し得る窒素原子を含む、工程
を包含する、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、前記サブユニット間結合が、リン含有サブユニット間結合であり、そして、前記修飾する工程が、以下の構造:
【化13】

を持つ少なくとも1個のサブユニット間結合を提供する工程を包含し、ここで、
(a)WはSまたはOであり、そして
(b1)XはNRであり、かつYはOであり、そして、NRが、Rが−CHRCHRN(R)(R)CHRCHR−となるように必要に応じて置換されたピペラジノ基を表し、ここで:各Rは、独立してHまたはCHであり;Rは、H、CHまたは電子対であり;そして、Rは、H、低級アルキル、C(=NH)NH、Z−L−NHC(=NH)NHおよび[C(O)CHR’NH]Hから選択され、ここで、Zは、カルボニル(C(O))または直接結合であり、Lは、アルキル、アルコキシおよびアルキルアミノから選択される結合を有する長さ18原子までの任意のリンカーであり、R’は、天然に存在するアミノ酸またはその一炭素もしくは二炭素のホモログの側鎖であり、そして、mは1〜6であるか;あるいは
(b2)XはNRであり、かつYはOであり、RはHまたはCHであり、そしてRは、LNRであり、ここで、L、RおよびRは、上に定義したとおりであり、そして、Rは、H、低級アルキルまたは低級(アルコキシ)アルキルであるか;あるいは
(b3)YはNRであり、かつXはORであり、そして、RはLNRであり、ここで、L、RおよびRは、上に定義したとおりであり、そして、RはHまたは低級アルキルである、
方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記モルホリノサブユニットが、以下の構造:
【化14】

を有し、ここで、Piは、塩基対形成部分であり、そして、前記サブユニット間結合が、(i)の窒素原子を隣接するサブユニットの5’炭素に連結する、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、前記オリゴマーにおける前記カチオン性結合は全て同じタイプのものである、方法。
【請求項35】
請求項31に記載の方法であって、前記サブユニット間結合の5%〜50%がこのように修飾される、方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法であって、前記修飾結合はタイプ(b1)のものである、方法。
【請求項37】
請求項34に記載の方法であって、前記修飾結合はタイプ(b2)のものである、方法。
【請求項38】
請求項34に記載の方法であって、前記修飾結合はタイプ(b3)のものである、方法。
【請求項39】
請求項36に記載の方法であって、前記修飾結合が、各RがHであり、Rが電子対であり、かつ、RがC(O)−L−NHC(=NH)NHである場合のタイプ(b1)のものである、方法。
【請求項40】
請求項36に記載の方法であって、前記修飾結合が、R、RおよびRの各々がHである場合のタイプ(b1)のものである、方法。
【請求項41】
請求項37に記載の方法であって、前記カチオン性結合が、Lがアルキルおよびアルキルアミノから選択される結合を有する長さ12原子までのリンカーである場合のタイプ(b2)のものである、方法。
【請求項42】
請求項31に記載の方法であって、前記オリゴマーが、R、RおよびRの各々がHである場合のタイプ(b1)の結合を含まない、方法。


【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2L】
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【図2M】
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【図2N】
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【図2O】
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【図2P】
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【図2Q】
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【図2R】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−505741(P2010−505741A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509880(P2009−509880)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/011435
【国際公開番号】WO2008/036127
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(501237039)エイブイアイ バイオファーマ, インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】