説明

カップシール

【課題】 高強度で耐久性に優れ、シール特性を維持したカップシールを提供する。
【解決手段】 シリンダ体の内周面及びピストンに接触するシール面となるゴム部材11と、このゴム部材11の前記シール面とは異なる面に設けられて当該ゴム部材11とは異なる材料からなる芯材12との少なくとも二層からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダ体の内周面とピストンとの間に設けられるカップ状のシール部材であるカップシールに関し、特に車両のブレーキやクラッチなどのブレーキシステムのマスターシリンダに用いられるカップシールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両のブレーキやクラッチなどのブレーキシステムにはマスターシリンダが用いられている。例えば図10に示すように、マスターシリンダ1には、シリンダ体20に形成されたシリンダ孔21と、このシリンダ孔21に移動自在に挿入されたピストン23とによって構成される液圧発生室24がある。この液圧発生室24は、シリンダ孔21の内周壁に設けられたリリーフポート22を介して外部の作動液リザーバと連通している。また、シリンダ体20の内周面と、ピストン23との間にはカップシール10が装着されている。
【0003】
このようなカップシールは、高温環境下でかつ動的環境の過酷な条件で使用されるものであり、耐熱性に優れたものが求められている。カップシールの材料としては、SBRが挙げられるが、耐熱性のよい材料としてEPDMが用いられるようになってきている。しかしながら、一般にEPDMは、SBRと比べて引裂強度が低下し、成型時における引裂きの発生が懸念される。
【0004】
また、耐久性(耐喰われ性)を向上させる方策として、配合を調整することにより100%モジュラスが10MPa以上のEPDMを用いるものが提案されている(特許文献1参照)。なお、「喰われ」とは、マスターシリンダの駆動によって、カップシールの一部がむしられてしまうことである。
【0005】
しかしながら、EPDMの100%モジュラスを10MPa以上となるように配合を調整すると、引裂強度を最も大きく得られるように配合を調整したときと比べて、引裂強度が最適値から低下するという問題があった。
【0006】
なお、引裂強度を優先させると、モジュラスが低下するために耐久性が低下してしまう。
【0007】
そこで、耐久性と強度を両立し、且つシール特性を維持するカップシールが求められている。
【0008】
【特許文献1】特開2001−334923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこのような事情に鑑み、高強度で耐久性に優れ、シール特性を維持したカップシールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、シリンダ体の内周面及びピストンに接触するシール面となるゴム部材と、このゴム部材の前記シール面とは異なる面に設けられて当該ゴム部材とは異なる材料からなる芯材との少なくとも二層からなることを特徴とするカップシールにある。
【0011】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のカップシールにおいて、前記ゴム部材がSBR、EPDMのうち少なくとも一種からなることを特徴とするカップシールにある。
【0012】
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載のカップシールにおいて、前記芯材が樹脂、金属、繊維から選択されるものであることを特徴とするカップシールにある。
【0013】
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載のカップシールにおいて、前記金属がアルミニウム、ステンレス、鉄から選択されるものであることを特徴とするカップシールにある。
【0014】
本発明の第5の態様は、第3の態様に記載のカップシールにおいて、前記繊維の形状が板状、網目状、マルチフィラメント状のいずれかであることを特徴とするカップシールにある。
【0015】
本発明の第6の態様は、第1〜5のいずれかの態様に記載のカップシールにおいて、前記カップシールがインジェクション成形、トランスファー成形、コンプレッション成形のいずれかにより形成されたものであることを特徴とするカップシールにある。
【0016】
本発明の第7の態様は、第1〜6のいずれかの態様に記載のカップシールにおいて、マスターシリンダに用いられることを特徴とするカップシールにある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、高強度で耐久性に優れ、シール特性を維持したカップシールとなるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のカップシールは、円筒状のシリンダと、その内側が摺動するピストンとの間に設けられるカップ状のシール部材であるが、用途はこれに限定されず、例えば、四輪、二輪のブレーキシステムのマスターシリンダ、クラッチシステムのマスターシリンダ、スレーブシリンダ、ホイールシリンダなどに用いることができる。以下、四輪自動車のマスターシリンダに用いられるカップシールを例にとって説明する。
【0019】
本発明のカップシールは、ゴム部材と、ゴム部材とは異なる材料からなる芯材との少なくとも二層からなり、シリンダ体の内周面及びピストンに接触するシール面がゴム部材からなるものである。本発明のカップシールは、シリンダ体の内周面及びピストンに接触するシール面をゴム部材とすることでシール性は維持しつつ、シール面以外の部分にゴム部材とは異なる材料からなる芯材を用いることにより、カップシールの強度及び耐久性を高めるものである。すなわち、高強度で耐久性に優れ、シール特性を維持したカップシールである。
【0020】
本発明のカップシールは、ゴム部材と芯材との少なくとも二層からなるため、ゴム部材単体からなる従来のカップシールのように高温環境下になると破断強度及び100%モジュラスが著しく低下するということがない。また、ゴム部材の強度を、芯材により補うことも可能となる。
【0021】
また、シリンダ体及びピストンに接触するシール面がゴム部材からなるため、シール性は損なわれることがない。
【0022】
さらに、ゴム部材に喰われや亀裂が発生しても、芯材があるために引裂きが広がる虞がなく、引裂きが発生してもカップシールの早期の破損を防ぐことができる。すなわち、本発明のカップシールを車両等のブレーキシステムに用いた場合、ブレーキシステムの安全性をより高めることができる。
【0023】
図1に本発明のカップシールの一例を示す。図1(a)及び(b)はカップシールの斜視図、図1(c)はカップシールの断面図である。図1に示すように本発明のカップシール10は、ゴム部材11と芯材12とからなり、シリンダ体及びピストンに接触するシール面はゴム部材11からなる。また、カップシール10には液圧を受ける凹部13が形成されている。
【0024】
本発明のカップシールは、ゴム部材と、ゴム部材とは異なる材料からなる芯材との少なくとも二層からなるものであり、芯材に剛性の高いものを用いることでゴム部材単体と比べて非常に耐久性に優れたものとなる。
【0025】
また、たとえゴム部材に喰われや亀裂が発生しても、芯材があるために引裂きが広がる虞がないため、カップシールの早期の破損を防ぐことができる。
【0026】
なお、ゴム部材と、ゴム部材とは異なる材料からなる芯材との二層からなるカップシールについて説明したが、本発明のカップシールは、例えば、ゴム部材、芯材、ゴム部材の順に層が積層された三層構造でもよく、勿論、三層以上の構造でもよい。
【0027】
本発明にかかるゴム部材は、従来から用いられている材質であればよい。マスターシリンダ及びピストンに対するシール性があるものがよく、例えば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)等が挙げられるが、耐熱性に優れたエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)を用いるのが好ましい。
【0028】
なお、ゴム部材、芯材、さらにゴム部材を設けた三層以上の構造からなるカップシールとする場合は、シール面に対向する面に設けるゴム部材はブレーキ液による膨潤が少ないものであればよく、特に材質は限定されない。
【0029】
本発明にかかる芯材は、耐熱性及び強度があるものであればよく、好ましくは樹脂、金属、繊維から選択されるものである。
【0030】
樹脂としては、例えば、ポリジエン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ尿素、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリカーボナート、ナイロンなどが挙げられるが、極性を表すSP値(溶解度パラメーター)が低いポリオレフィンが好適である。ポリオレフィンには、EPDM、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられ、強度、耐熱性、及びコストの面から特にポリプロピレンが好適である。
【0031】
芯材のSP値が低い方が好ましいのは、SP値が高いとマスターシリンダ内のブレーキ液により膨潤する虞があるからである。ポリカーボナート、ポリエステル、ナイロン等のSP値が高いものを使用する場合は、官能基数を制御してSP値を下げるのが好ましい。
【0032】
一方、SP値が高くてもタイトな網目を形成するメラニン樹脂等は、膨潤を抑制することができるため好適に用いることができる。
【0033】
金属としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄が好ましい。加工性、コスト、軽量性などのバランスに優れているからである。
【0034】
繊維としては、ポリエステル系、ポリアミド系が挙げられるが、ゴムとの相溶性、耐熱性及びコストの面からポリオレフィン系の繊維を用いるのが好ましい。ポリオレフィン系の繊維で特に好ましくは、ポリプロピレンである。また、EPDM、PP、EPから構成されるサーモラン(三菱化学製)等も用いることができる。
【0035】
繊維の形状は、板状、網目状、マルチフィラメント状のいずれかであることが好ましい。これらの構造は柔軟性があるため好ましい。
【0036】
なお、ブレーキ液により膨潤する虞のある材料を芯材として用いる場合は、ゴム部材、芯材の他にさらにもう一層以上設け、積層構造からなるカップシールとするのが好ましい。例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート等のブレーキ液への接触が好ましくない材料を芯材として用いる場合は、ゴム部材、芯材、ゴム部材と積層し、芯材を内蔵する構造としたカップシールとすればよい。積層構造とすることで、それぞれの特性を補うことが可能となるからである。このとき、シール面と異なる面の材料としてゴム部材を用いる必要はなく、ブレーキ液に接触しても特性の落ちないものであればよい。また、勿論、上述したように三層以上の構造としてもよい。
【0037】
上述したような耐熱性及び強度がある芯材を用いることで耐久性に優れたカップシールとなる。具体的には、高温環境下においても70N/mm以上の引裂強度を保つカップシールとなる。
【0038】
ゴム部材と芯材との厚さの割合は特に限定されないが、ゴム部材のシール特性及び柔軟性を維持できるようにする。柔軟性がなくなると、シリンダ装着時に不具合が生じる、あるいはシール不良となるためである。
【0039】
本発明のカップシールの成形方法としては、インジェクション成形、トランスファー成形、コンプレッション成形等が挙げられるが、所定の強度を有する芯材を用いるため、コンプレッション成形が好ましい。
【0040】
以下、実施形態に基づいて本発明にかかるカップシールの形成方法について説明する。なお、本発明のカップシールの形成方法は以下に示す方法に限定されるものではない。
【0041】
(実施形態1)
図2は、実施形態1にかかるカップシールのコンプレッション成形による製造方法を示す図である。
【0042】
まず、図2(a)に示すように、シール面と対向する所望の面を成形する凸部を有する第1の金型31と、第1の金型31の凸部に嵌合する凹部を有する第2の金型32とで、未加工の芯材12aを挟み込み、加圧及び加熱して成型する。
【0043】
第2の金型32をはずすと、図2(b)に示すように、所望の形状に加工された芯材12が第1の金型31と一体の状態で得られる。
【0044】
次に、図2(c)に示すように、芯材12と一体となった第1の金型31と、所望のシール面を成形する凹部を有する第3の金型33とで、未加工のゴム部材11aを挟み込み、加圧及び加熱して成型する。
【0045】
図2(d)に示すように、第1の金型31をはずし、図2(e)に示すように、ゴム部材11と芯材12とからなる成形体を脱型した後、破線40でカット等の仕上げを行うことで、所望のカップシール10が得られる。
【0046】
(実施形態2)
図3は、実施形態2にかかるカップシールのコンプレッション成形による製造方法を示す図である。
【0047】
まず、図3(a)に示すように、シール面と対向する所望の面を成形する凸部を有する第1の金型31と、所望のシール面を成形する凹部を有する第3の金型33とで、未加工のゴム部材11a、未加工の芯材12aを順に挟み込み、加圧及び加熱して成型する。
【0048】
図3(b)に示すように、第1の金型31をはずし、図3(c)に示すように、ゴム部材11と芯材12とからなる成形体を脱型した後、破線40でカット等の仕上げを行うことで、所望のカップシール10が得られる。
【0049】
(実施形態3)
図4は、実施形態3にかかるカップシールのコンプレッション成形による製造方法を示す図である。
【0050】
まず、図4(a)に示すように、予め、芯材12をシール面と対向する所望の面を有するリング状に成形する。
【0051】
図4(b)に示すように、リング状の芯材12を、シール面と対向する所望の面を成形する凸部を有する第1の金型31に被覆し、所望のシール面を成形する凹部を有する第3の金型33を加熱し、未加工のゴム部材11aを挟み込み、加圧及び加熱して成型する。
【0052】
図4(c)に示すように、第1の金型31をはずし、図4(d)に示すように、ゴム部材11と芯材12とからなる成形体を脱型した後、破線40でカット等の仕上げを行うことで、所望のカップシール10が得られる。
【0053】
なお、実施形態1〜3において、芯材12、又は芯材12とゴム部材11を加工する温度は材料によって異なるが、芯材12aが軟化する温度で加熱して加工するのが好ましい。例えば、芯材12aにポリプロピレン(PP)を用いる場合は、成形温度は140〜150℃とするのが好ましい。
【0054】
以下、実施例に基づいて本発明について説明する。ただし、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0055】
(実施例)
EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)100重量部、カーボンブラック、30〜60重量部、架橋剤4〜12重量部をロールミキサーで混練りすることでゴム部材の原料とした。
【0056】
ポリプロピレン100重量部にEPDMを0〜50重量部、架橋剤を0〜10重量部ニーダーで混練りすることで芯材の原料とした。
【0057】
上述したゴム部材及び芯材を、ゴム部材、芯材の順に金型に流し、コンプレッション成形することで、リップ部のゴム部材の厚さ2.30mm、芯材の厚さ0.70mmのカップシールを、実施例のカップシールとした。また、同様にしてゴム部材の厚さ1.15mm、芯材の厚さ1.54mmの試験片を成型した。
【0058】
(比較例)
実施例のゴム部材単体からなる厚さ2.50mmのカップシールを、比較例のカップシールとした。また、同様にして厚さ2.50mmの試験片を成型した。
【0059】
(試験例1)
図5は、カップシールの一部を示す図である。カップシールは、使用時には同図Aに示す方向に液圧(応力)がかかり、Bに示す方向にひずみが発生する。このBに示す方向の応力に対する耐久性を評価するために、実施例及び比較例の試験片をBに示す方向に引っ張ることによりひずみを与え、ひずみ量(%)に対する応力(MPa)をJIS K6251に準拠して測定した。なお、試験機にはオリエンテック製RTC1225Aを用い、試験速度は500mm/minで行った。結果を図6に示す。
【0060】
(試験例2)
図5のAに示す方向の応力に対する耐久性を評価するために、オリエンテック製RTC1225Aを試験機として用いて実施例及び比較例の試験片にA方向のひずみを与え、変位量(mm)に対する応力を測定した。図7に本試験方法の概略を示す。
【0061】
図7に示すように、縦5mm×横30mmとなるように試験片10Aの長手方向両端をクロスヘッド52に固定されたジョウ51で固定し、この試験片の中心にφ4.5mmの円筒ジグ50の円周部分を当接した。そこで、ジョウ51を固定したクロスヘッド52を試験速度30mm/minで矢印の方向に変位させて円筒ジグ50にかかる応力を測定した。結果を図8に示す。
【0062】
(試験例3)
実施例及び比較例の試験片を各温度環境下に20分放置した後、各温度で引裂強度を測定した。なお、試験片の打ち抜き及び測定操作はJIS K6252に準拠した。結果を表1及び図9に示す。
【0063】
【表1】

【0064】
(結果のまとめ)
図6からわかるように、実施例の試験片は応力が11.7MPaのときにひずみは22.4%であり、応力に対する変形量が小さかったのに対し、比較例の試験片は応力が10.3MPaのときにひずみが105.5%であり、応力に対するひずみ量が非常に大きかった。
【0065】
また、図8より、実施例の試験片は、比較例の5倍以上の応力をかけたときに変位量1mmとなり、図5のAに示す方向の強度が高いことがわかった。すなわち、実施例の試験片は応力に対する変位量が小さい。
【0066】
また、実施例の試験片は、25℃における引裂強度が86N/mmであった。図9に示すように、実施例の試験片は温度変化に対する引裂強度の変化が非常に小さく、100℃という高温においても引裂強度83N/mmを維持していた。これに対し、比較例の試験片は、25℃における引裂強度が51N/mmであり、実施例に比べて低く、さらに温度が上がるにつれて著しい引裂強度の低下がみられた。
【0067】
以上より、本発明のカップシールは、液圧に対する変形量が非常に小さいため、喰われに対する耐性が大きい。また、応力に対するゴム変位量が小さいためにカップにおいて亀裂が発生しにくい。また、高温時にも高い引裂強度を維持できるため、亀裂が発生した場合にも引裂きが広がる虞がなく、カップシールの機能失陥を防ぐことができる。すなわち、本発明のカップシールは高温高圧環境下においても耐久性、安全性の優れたものであるといえる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明のカップシールの一例を示す図である。
【図2】実施形態1にかかるカップシールの形成方法を示す図である。
【図3】実施形態2にかかるカップシールの形成方法を示す図である。
【図4】実施形態3にかかるカップシールの形成方法を示す図である。
【図5】本発明のカップシールの一部を示す図である。
【図6】実施例と比較例の応力とひずみとの関係を示す図である。
【図7】試験例2の試験方法の概略を示す図である。
【図8】実施例と比較例の応力と変位量との関係を示す図である。
【図9】実施例と比較例の引裂強度の温度依存性を示す図である。
【図10】マスターシリンダを示す図である。
【符号の説明】
【0069】
10 カップシール
11 ゴム部材
12 芯材
20 シリンダ体
21 シリンダ孔
22 リリーフポート
23 ピストン
24 液圧発生室
31 第1の型
32 第2の型
33 第3の型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダ体の内周面及びピストンに接触するシール面となるゴム部材と、このゴム部材の前記シール面とは異なる面に設けられて当該ゴム部材とは異なる材料からなる芯材との少なくとも二層からなることを特徴とするカップシール。
【請求項2】
請求項1に記載のカップシールにおいて、前記ゴム部材がSBR、EPDMのうち少なくとも一種からなることを特徴とするカップシール。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカップシールにおいて、前記芯材が樹脂、金属、繊維から選択されるものであることを特徴とするカップシール。
【請求項4】
請求項3に記載のカップシールにおいて、前記金属がアルミニウム、ステンレス、鉄から選択されるものであることを特徴とするカップシール。
【請求項5】
請求項3に記載のカップシールにおいて、前記繊維の形状が板状、網目状、マルチフィラメント状のいずれかであることを特徴とするカップシール。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のカップシールにおいて、前記カップシールがインジェクション成形、トランスファー成形、コンプレッション成形のいずれかにより形成されたものであることを特徴とするカップシール。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のカップシールにおいて、マスターシリンダに用いられることを特徴とするカップシール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−271073(P2007−271073A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−101217(P2006−101217)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000227412)シンジーテック株式会社 (99)
【Fターム(参考)】