説明

カップ食材容器用の蓋押え具

【課題】カップ食材容器に熱湯を注入した後に、蓋体がめくれないように適切に機能し、かつ食材の調理終了の時間を報知できるカップ食材容器用の蓋押え具を提供する。
【解決手段】開閉制御手段としての閉制御として、カップ食材容器11蓋13の押え具1の荷重を利用して熱湯を注入するために剥離された蓋体部分の捲れを調理等に要する所定の時間抑制するとともに、所定時間後に開閉制御手段が蓋体13の外周部分における開放の抑制を解くように変化、すなわち開制御するため、調理等に要する時間における蓋体13の捲れを前記所定時間抑制できるばかりか、食材の調理等終了の時間を蓋体13の外周部分における開放として報知できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ食材容器の蓋を押え、カップ内の食材の調理終了の時間、例えば麺類などの茹で上がり完了を報知できるカップ食材容器用の蓋押え具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カップ食材と称されるものには、調理済みや一部調理済みの、麺や、ご飯、野菜、その他各種食材がカップ中に収納され、カップ内にお湯を注ぐことにより内部の食材を食する程度に暖めたり、調理できるものである。例えばカップ麺と称される食品を例に挙げると、カップ麺の蓋体の一部分を剥離し、そこから湯を注いで麺の茹でを3分から5分程度待つ処理が必要となる。その際に蓋体の一部剥離した部分は蓋体の弾力性により捲れ易く、この捲れた部分から熱が逃げ易く、また時間を計り監視していないと、麺の茹で時間が短すぎたり、または長すぎたりして良好な茹の具合を得られないことがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−300409号公報
【特許文献2】実開平6−86096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、蓋体が捲れて熱が逃げたり、時間が短すぎたり、長すぎたりして良好な茹で具合を得られないといった上記問題を解決するために、背景技術として上記公知文献1や2に示されるように、蓋体を押えておく器具や蓋体を押える器具に時間を測る砂時計が取り付けられたものがあった。これらの文献に示されるような技術は一部既に実用化されているが、何れのものも実用性に富むものではなかった。特に公知文献1に示されている技術は、重石とともに砂時計等を有するものであるが、結局、砂時計の砂が落ちきるのを逐次監視していなければならないものであり、明快かつ効果的に麺の茹で上がり時間を伝達できるものではなく、上記する課題を効果的に解決できるものではない。
【0005】
そこで本発明は、カップ食材容器に熱湯を注入した後に、蓋体がめくれないように適切に機能し、かつ食材の調理終了の時間を報知できるカップ食材容器用の蓋押え具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明に係るカップ食材容器蓋の押え具は、カップ食材容器の蓋体の外周部分における少なくとも一部の開放を抑制または解放可能な開閉制御手段を備え、該開閉制御手段は時間の経過によって、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解くように変化することを特徴としている。
この特徴によれば、開閉制御手段は、熱湯を注入するために剥離された蓋体部分の捲れを調理等に要する所定の時間抑制するとともに、所定時間後に蓋体の外周部分における開放の抑制を解くように変化するため、調理等に要する時間における蓋体の捲れを抑制できるばかりか、食材の調理等終了の時間を蓋体の外周部分における開放として報知できることになる。
【0007】
前記開閉制御手段は、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる抑制手段と、時間の経過を計測するタイマー手段と、前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して前記抑制手段による開放の抑制を解く解除手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、抑制手段、タイマー手段により調理等に要する時間における蓋体の捲れを抑制できるばかりか、食材の調理等終了の時間を解除手段の働きにより蓋体の外周部分における開放として報知できることになる。
【0008】
前記開閉制御手段における前記抑制手段が、前記押え具自体の少なくとも一部の荷重を利用するものであり、前記押え具が、その荷重を熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる位置に配置されて使用されることを特徴としている。
この特徴によれば、押え具自体の荷重を利用してカップ食材容器の蓋体の外周部分における一部の開放を所定時間抑制できるため、別途剥離された蓋体部分の捲れを抑える器具などを用いる必要が無い。
【0009】
前記開閉制御手段における前記抑制手段が、前記押え具自体の少なくとも一部の荷重を利用するものであり、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる位置に配置され、前記解除手段は、時間の経過によってカップ食材容器の蓋体に与える前記押え具自体の荷重を次第にまたは瞬間的に変化させ、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解くようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、押え具自体の荷重を利用してカップ食材容器の蓋体の外周部分における一部の開放を所定時間抑制するとともに、カップ食材容器の蓋体に与える前記押え具自体の荷重を次第にまたは瞬間的に変化させ、前記蓋体の外周部分における開放の抑制が解かれるため、極めてシンプルな構造にして、調理等に要する時間における蓋体の捲れを抑制できるばかりか、食材の調理等終了の時間を蓋体の外周部分における開放として報知できることになる。
【0010】
前記解除手段により、前記押え具自体の荷重のバランスが変化し、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解かれる際に、前記押え具自体がカップ本体から落下、もしくは前記蓋体上を移動するようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、食材の調理等終了の時間を蓋体の外周部分における開放に加えて、押え具自体のカップ本体からの落下や移動現象としても報知できることになる。
【0011】
前記開閉制御手段における前記解除手段は、前記タイマー手段の動作に起因する操作力を利用しており、前記タイマー手段によって所定の時間の計測時において前記抑制手段による開放の抑制を解くようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、前記解除手段は、前記タイマー手段の動作に起因する操作力を利用するため、別途解除手段としての器具を用いる必要が無い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態を概略的に示す斜視図である。
【図2】カップ食材容器蓋の押え具を上方から見た斜視図である。
【図3】カップ食材容器蓋の押え具の内部構造を説明する一部断面図である。
【図4】図3の状態の押え具の喉部を指で押圧した場合の形状を説明する一部断面図である。
【図5】カップ食材容器体蓋押え具を下方から見た底面図である。
【図6】カップ食材容器蓋の押え具の設置と、カップ食材容器蓋を開放する様子の説明図である。
【図7】喉部が時間の経過とともに移動し、押え具自体の荷重のバランスが変化する様子の説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態の内部構造を概略的に示す斜視図である。
【図9】本発明の別の実施形態であり、頭部が時間の経過とともに移動し、押え具自体の荷重のバランスが変化する様子の説明図である。
【図10】本発明の別の実施形態であり、脚部が時間の経過とともに移動し、押え具自体の荷重のバランスが変化する様子の説明図である。
【図11】本発明の別の実施形態であり、腕部が時間の経過とともに移動し、押え具自体の荷重のバランスが変化する様子の説明図である。
【図12】本発明の別の実施形態を概略的に示す斜視図である。
【図13】押え具の内部構造を説明する破断斜視図である。
【図14】使用例の様子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るカップ食材容器蓋の押え具の実施の形態を図面と共に説明する。以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、これら実施例は、本発明を適用できる実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではなく本発明の思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明の第1実施形態を概略的に示す斜視図である。この第1実施形態においては、カップ食材容器蓋の押え具1はこの実施例の場合、ゴム質の合成樹脂からなる物体であり、動物(カエル)の形状をしている。この押え具1は後述するように所定の重量があり、カップ麺と称される食品を例に挙げると、カップ麺湯に注ぐために剥離した蓋体の一部分が蓋体の弾力性により捲れ易く、この捲れた部分から熱が逃げないように、蓋体の一部分を閉塞状態で保持する程度の重量が与えられている。
【0015】
2は、押え具1(カエル)の喉部であり、通常時は膨出しており、押し込むと内側へ変形できるようにするために、特にこの喉部2の部分は弾性変形しやすい比較的柔らかい樹脂で構成されている。ただし押え具1全体を弾性変形しやすい比較的柔らかい樹脂で構成してもよい。図2はカップ食材容器蓋の押え具1を上方から見た斜視図であり、上部には、その中心部にオリフィス31の形成された比較的軟性の逆止弁3が貼着されている。なお逆止弁3とオリフィス31とを別の位置に形成してもよい。
【0016】
図3,4には、押え具1の内部構造が一部断面図として示されている。図3に示されるように押え具1の内部には空気収納空間7が形成されており、この空気収納空間7は喉部2の裏側に位置し、前記した逆止弁3と小孔5を備える上蓋8で閉塞されている。さらに空気収納空間7には、バネ4が内蔵され、このバネ4は喉部2と上蓋8との間に位置し、両者を逆方向に付勢している。6は、この押え具1を利用しない時に冷蔵庫等へ吸着させるためのマグネットである。特に図4は押え具1の使用例であり、図3の状態の押え具1の喉部2を指9で押圧した場合の形状が示されている。弾性変形しやすい比較的柔らかい樹脂で構成されている喉部2は、バネ4の変形とともに押え具1内に入り込む。この時、空気収納空間7内の空気は逆止弁3を押し開けて小孔5から外部へ流出する。
【0017】
図5はこの押え具1を下方から見た底面図であり、後端部近傍に線状凹部10が設けられており、この線状凹部10はカップ食材容器に押え具1を載置する際の位置規定部となる。すなわち線状凹部10の凹部が容器体12の開口の縁部に嵌り位置決めできることになる。位置規定部はこのような線状凹部10でもよいが、利用者が押え具1を載置する際の目安として利用する凹凸のないマーカーでもよい。要するに押え具1の左または右にマーカーとしての印がついているものでもよい。また本例によれば線状凹部10の凹部が押え具1の下面に左右方向に一本形成されているが、他の例として図5に破線で示される様に線状凹部10’を追加形成して前後に2本もしくはそれ以上の本数形成することもできる。当然凹凸のない複数のマーカーでもよい。すなわち複数の位置規定部を設け、これら複数の位置規定部をカップ食材容器に押え具1を載置する際の位置規定部として選択して利用できることになる。すなわち後述するように、容器体12の開口のほぼ縁部に位置する線状凹部10(位置規定部)が支点として機能するのであるが、位置規定部の選択で前記した支点を複数個選択できることになるのである。
【0018】
続いて図4に示される位置で指9の押圧を開放すると、押え具1の喉部2は、バネ4の復帰力によって図3の位置に戻ろうとする。しかし復帰するには空気収納空間7内に空気の供給が必要であり、負圧状態の空気収納空間7内に外部から空気をから吸い込もうとするも、逆止弁3が小孔5を塞ぐことになり、オリフィス31を介してしか負圧状態の空気収納空間7内に外部から空気をから吸い込むことができないため、時間の掛かる復帰となる。したがって図4の状態から図3の状態に戻る時間は、オリフィス31の大きさやバネ4の弾性係数を選択することにより決定でき、時間の経過を計測するタイマー手段を得ることができる。また後述するが、喉部2の復帰移動は、前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して機能する解除手段となりうる。
【0019】
図6には、調理済みや一部調理済みの、麺や、ご飯、野菜、その他各種食材がカップ中に収納され、カップ内にお湯を注ぐことにより内部の食材を食する程度に暖めたり、調理できるカップ食材容器11が示されている。(イ)に示されるように、カップ食材容器11は一般に容器体12から蓋体13の一部分を剥離し、そこから湯を注いで麺の茹でを3分から5分程度待つ処理が必要となる。その処理時、蓋体13の一部剥離した部分は蓋体13が弾力性を有しており上方に捲れ易くなっている。
【0020】
そこで(ロ)に示されるように、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分に押え具1が置かれる。この例は押え具1自体の荷重を利用するものであり、前記押え具1が、その荷重を開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分における開放を抑制できる位置に配置されている。位置規定部である線状凹部10はカップ食材容器11に押え具1を載置する位置の目安となり、線状凹部10はカップ食材容器11の蓋体13の外周部分、すなわち容器体12の開口のほぼ縁部に位置することになる。この位置は、後述する前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して機能する喉部2の復帰移動による押え具1の解除タイミングと密接に関係する。図4に示したように押え具1の喉部2を指9で押圧し、その状態で(ロ)に示されるように、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分に押え具1が置かれる。
【0021】
押え具1の喉部2は、バネ4の復帰力によって図3に位置に戻ろうとするが、前記したように図4の状態から図3の状態に戻る時間は、オリフィス31の大きさやバネ4の弾性係数の選択により決定され、時間の経過を計測するタイマー手段を得ることができる。要するにカップ食材容器蓋の押え具1は、カップ食材容器11の蓋体13の外周部分における少なくとも一部の開放を抑制または解放可能な開閉制御手段として機能することになり、続いて押え具1は、時間の経過によって図4の状態から図3の状態に戻り、(ハ)に示されるように押え具1自体の荷重のバランスが変化して前記蓋体13の外周部分から押え具1が落下し、その荷重が失われる。すなわち容器体12の開口のほぼ縁部に位置する線状凹部10が支点となって押え具1が回転して落下し、荷重が失われることにより、蓋体13の外周部分がその弾性力により開放し、食材の調理等終了を報知できることになる。またこれに加えて、押え具自体のカップ本体からの落下現象としても食材の調理等終了を効果的に報知できることになる。
【0022】
図7には、押え具1自体の荷重のバランスの変化について、線状凹部10が容器体12の開口のほぼ縁部の位置で回転することが示されている。すなわち容器体12の開口のほぼ縁部に位置する線状凹部10が支点となって押え具1が回転して落下し、荷重が失われることにより、蓋体13の外周部分がその弾性力により開放し、食材の調理等終了を報知できることになる。なお、前記したように容器体12の開口のほぼ縁部に位置する線状凹部10(位置規定部)を複数個用意した場合について、支点となる位置規定部として前方を選択した場合、支点を中心とした押え具1自体の荷重バランスは後が大となり、図7(ハ)に示される押え具1自体の荷重のバランスの変化で前記蓋体13の外周部分から押え具1が落下する時間は早まり、また支点となる位置規定部として後方を選択した場合、支点を中心とした押え具1自体の荷重バランスは前が大となり、図7(ハ)に示される押え具1自体の荷重のバランスの変化で前記蓋体13の外周部分から押え具1が落下する時間は遅れることになり、カップ食材に応じたタイマー調整が可能となる。
【0023】
本発明の場合、本例のように落下することが必ずしも必要なものではなく、容器体12の蓋体13上で押え具1自体の荷重のバランスが発生し、蓋体13の外周部分がその弾性力により開放し、食材の調理等終了を報知できるものであってもよい。ただし、報知時に容器体12の蓋体13上に押え具1が残る場合を想定すると、蓋体13がお湯入れのためにどの程度開放されているかにもよるが、押え具1の荷重が蓋体13に掛かり、容器体12に落下する危険を排除できないものの、本例のよう押え具1自体がカップ本体から落下するようになっていると上記危険性を確実に排除できることになる。
【0024】
本発明の熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる抑制手段として、押え具1自体の荷重が対応し、時間の経過を計測するタイマー手段として、オリフィス31の大きさやバネ4の弾性係数を選択により決定される時間計測手段が対応し、かつ前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して前記抑制手段による開放の抑制を解く解除手段として、押え具1自体の荷重のバランスの変化が対応する。特にこの実施例では、解除手段は、タイマー手段の動作に起因する操作力(バネ4の復帰力)を利用しており、前記タイマー手段によって所定の時間の計測時において抑制手段(押え具1自体の荷重)による開放の抑制を解くようになっている。なおこの実施例ではバネ4は喉部2と上蓋8との間に位置しているが、バネ4は腹部と上蓋8との間に位置させることも可能であり、この押え具1が動物等に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0025】
図8は本発明の第2実施形態における斜視図であり、押え具1の頭部22が内部に設置された移動棒14と連携し、前後に動くようになっている。具体的には、ギアケース15の溝17に対して移動棒14が前後に所定時間かけて動くようになっている。16はこのギアケース15内のギアを動かすゼンマイボックスである。(ロ)に示される頭部22が前に来ている状態の押え具1が、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分に置かれる。この例は押え具1自体の荷重を利用するものであり、前記押え具1が、その荷重を開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分における開放を抑制できる位置に配置されている。そして頭部22は時間の経過とともに(ロ)に示される状態となり、押え具1自体の荷重のバランスが変化する。その結果押え具1が落下し、その荷重が失われることにより、蓋体13の外周部分がその弾性力により開放し、食材の調理等終了を報知できることになる。またこれに加えて、押え具自体のカップ本体からの落下現象としても食材の調理等終了を効果的に報知できることになる。この動きは図9に示されている。
【0026】
別の実施形態である図10は脚部22‘が時間の経過とともに移動し、押え具1自体の荷重のバランスが変化する変形例であり、図11は腕部22“が時間の経過とともに移動し(この場合は瞬間的に動く)、押え具1自体の荷重の支えが無くなる変形例である。この実施形態は第2実施形態におけるギアケース15やゼンマイボックス16を用いた機構が採用されているが、時間とともに次第に動く機構を用いてもよい。
【0027】
図12には更に別の実施形態が示され、カップ食材容器蓋の押え具1は駆動部30と把持部40とからなる開閉制御手段を有している。駆動部30は図13に示されるようにギア・ゼンマイボックス33が内装されそこから進退自在のピン32が延びている。把持部40は挟着部材41とレバー部42とから成る。図13(イ)にはピン32にレバー部42が係止されている状態が示され、図13(ロ)にはピン32が所定時間後引っ込み、レバー部42の係止が外れた状態が示されている。図14(イ)(ロ)にはその使用例が示されている。
【0028】
本発明の熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器11の蓋体13の外周部分における開放を抑制できる抑制手段として、把持部40が対応し、時間の経過を計測するタイマー手段として、駆動部30が対応し、かつ前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して前記抑制手段による開放の抑制を解く解除手段として、進退自在のピン32が対応している。
【符号の説明】
【0029】
1 カップ食材容器蓋の押え具
2 押え具の喉部
3 逆止弁
4 バネ
5 小孔
6 マグネット
7 空気収納空間
8 上蓋
9 指
10 線状凹部
11 カップ食材容器
12 容器体
13 蓋体
14 移動棒
15 ギアケース
16 ゼンマイボックス
17 溝
22 頭部
22’ 脚部
22” 腕部
30 駆動部
31 オリフィス
32 ピン
33 ギア・ゼンマイボックス
40 把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ食材容器の蓋体の外周部分における少なくとも一部の開放を抑制または解放可能な開閉制御手段を備え、該開閉制御手段は時間の経過によって、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解くように変化することを特徴とするカップ食材容器用の蓋押え具。
【請求項2】
熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる抑制手段と、時間の経過を計測するタイマー手段と、前記タイマー手段によって所定の時間が計測された結果に起因して前記抑制手段による開放の抑制を解く解除手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のカップ食材容器用の蓋押え具。
【請求項3】
前記開閉制御手段における前記抑制手段が、前記押え具自体の少なくとも一部の荷重を利用するものであり、前記押え具が、その荷重を熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる位置に配置されて使用されることを特徴とする請求項2に記載のカップ食材容器用の蓋押え具。
【請求項4】
前記開閉制御手段における前記抑制手段が、前記押え具自体の少なくとも一部の荷重を利用するものであり、熱湯を注入のために開放されたカップ食材容器の蓋体の外周部分における開放を抑制できる位置に配置され、前記解除手段は、時間の経過によってカップ食材容器の蓋体に与える前記押え具自体の荷重を次第にまたは瞬間的に変化させ、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解くようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のカップ食材容器用の蓋押え具。
【請求項5】
前記解除手段により、前記押え具自体の荷重のバランスが変化し、前記蓋体の外周部分における開放の抑制を解かれる際に、前記押え具自体がカップ本体から落下、もしくは前記蓋体上を移動するようになっていることを特徴とする請求項4に記載のカップ食材容器用の蓋押え具。
【請求項6】
前記開閉制御手段における前記解除手段は、前記タイマー手段の動作に起因する操作力を利用しており、前記タイマー手段によって所定の時間の計測時において前記抑制手段による開放の抑制を解くようになっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のカップ食材容器用の蓋押え具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−81488(P2013−81488A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30169(P2010−30169)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(511170515)株式会社ARTS (3)
【Fターム(参考)】