説明

カテーテルの湾曲操作装置

【課題】操作ハンドル部を保持してカテーテル本体の先端側を屈曲させる操作をする医師が、先端側の屈曲角度を容易且つ正確に把握することができるカテーテルの湾曲操作装置の提供。
【解決手段】カテーテル本体保持ハンドル6と一対の操作ワイヤー4を円周上に取り付けた円板109を含む操作ワイヤー保持ハンドル7とが相対的に回転する領域に、周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面112と、波状面112に弾力的に係脱するクリック部材113とが、カテーテル本体保持ハンドル6と操作ワイヤー保持ハンドル7の一方と他方とに分かれて配置され、操作ワイヤー保持ハンドル7とカテーテル本体保持ハンドル6とが相対的に回転操作されると、クリック部材13が波状面12に弾力的に係脱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルの湾曲操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血管から心臓内に挿入される心臓カテーテルは、可撓性を有する細長いカテーテル本体の先端に設けられた先端電極を心臓内の目標部位に誘導する必要がある。そこで、カテーテル本体に内挿された操作ワイヤーを手元側の操作ハンドル部で牽引操作することにより、カテーテル本体の先端付近を屈曲させることができるように構成されている。そのため、心臓カテーテルの操作ハンドル部には、カテーテル本体の基端に連結されたカテーテル本体保持ハンドルと操作ワイヤーの基端に連結された操作ワイヤー保持ハンドルとが相対的にスライド操作できるように配置されている(例えば、特許文献1、2、3、4)。
【特許文献1】特開2004−167248号公報
【特許文献2】特開2003−319915号公報
【特許文献3】特表平10−507678号公報
【特許文献4】特開平7−80077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
心臓カテーテルの操作ハンドル部は、カテーテル本体保持ハンドルと操作ワイヤー保持ハンドルとを相対的にスライドさせることにより、操作ワイヤーが全く牽引されていなくてカテーテル本体の先端付近が真っ直ぐな状態と、操作ワイヤーが牽引されてカテーテル本体の先端付近が最大限まで屈曲した状態と、その中間の任意の状態とが得られるようになっている。しかし、そのようなスライド操作の最中に、医師がカテーテル本体の先端がどの程度の角度屈曲しているかを正確に把握するのは困難であり、勘に頼った操作が行われている。
【0004】
カテーテル本体保持ハンドルと操作ワイヤー保持ハンドルとが相対的にスライドする部分に目盛等を付しておけば、カテーテル本体の先端側の屈曲角度を相当正確に把握することができるが、そのような目盛を術中に一々読む作業は負担が大きく、またカテーテルを操作する医師が操作ハンドル部に絶えず目をやっていたのでは、患者の状態の把握や各種モニター等に対する注意が疎かになってしまう恐れがある。そのようなことは、心臓カテーテルに限らず、体内に導入される各種カテーテルについても同様のことが言える。
【0005】
本発明はそのような問題を解決するためになされたものであり、操作ハンドル部を保持してカテーテル本体の先端側を屈曲させる操作をする医師が、先端側の屈曲角度を容易且つ正確に把握することができるカテーテルの湾曲操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため本発明は、可撓性を有する細長いカテーテル本体内に内挿された一対の操作ワイヤーと、前記カテーテル本体の基端側に設けられたカテーテル本体保持ハンドルと、該カテーテル本体保持ハンドルに回動自在に取り付けられたワイヤー止め円盤と、該ワイヤー止め円盤と一体的に回動する操作ワイヤー保持ハンドルとを備え、前記円盤状のワイヤー止め円盤の円周上の異なる位置に前記一対の操作ワイヤーを取り付け、前記操作ワイヤー保持ハンドルを回動して前記ワイヤー止め円盤を回動することにより、一対の操作ワイヤーの一方を牽引して前記カテーテル本体の先端近傍部分が屈曲するように構成したカテーテルの湾曲操作装置であって、前記カテーテル保持ハンドルと前記ワイヤー止め円盤とが相対的に回動する領域に、周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面と、前記波状面に弾力的に係脱するクリック部材とが、前記カテーテル本体保持ハンドルと前記操作ワイヤー保持ハンドルの一方と他方とに分かれて配置し、前記操作ワイヤー保持ハンドルと前記カテーテル本体保持ハンドルとが相対的に回動操作されたとき、前記クリック部材が前記波状面に弾力的に係脱するように構成したことを第1の特徴とする。
【0007】
また、本発明は、第1の特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記カテーテル本体保持ハンドルを前記ワイヤー止め円盤の外周を内径が覆う円環状に形成し、該カテーテル本体保持ハンドルの内周に周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面を配置し、前記ワイヤー止め円盤の外周から伸びたクリック部材が前記カテーテル本体保持ハンドル内周の波状面に弾力的に係脱するように構成したことを第2の特徴とする。
【0008】
また、本発明は、第1又は第2の特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記波状面が、断面形状略V状の複数のV溝を前記ワイヤー止め円盤の外周に沿って配置した形状であることを第3の特徴とする。
【0009】
前記第3の特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝のピッチと深さを一定に形成したことを第4の特徴とし、前記第3の特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝のうち特定位置の一部のV溝の深さを他のV溝より深く形成したことを第5の特徴とし、前記第3の特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝の深さを漸次変化させたことを第6の特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記第1から第6何れかの特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記クリック部材を、弾性変形するプラスチック片と前記V溝に係合するように前記プラスチック片の先端に形成されたクリック爪とにより構成したことを第7の特徴し、前記第1から第6何れかの特徴のカテーテルの湾曲操作装置において、前記クリック部材を、金属製の板ばね片を折り曲げて形成したことを第8の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一対の操作ワイヤーを有するカテーテルの湾曲操作装置によれば、操作ワイヤー保持ハンドルとカテーテル本体保持ハンドルとが相対的に回転操作されるとクリック部材が波状面に弾力的に係脱することにより、操作ハンドル部を保持してカテーテル本体の先端側を屈曲させる操作をする医師が、手に伝わる感触で先端側の屈曲角度を容易且つ正確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明するが、まず、参考例を説明する。
図2は、心臓カテーテル参考例の全体構成を示している。可撓性を有する細長いカテーテル本体1は血管内に通されるものであり、合成樹脂材等からなるマルチルーメンチューブ等で形成されている。カテーテル本体1の先端近傍部分に形成された湾曲部2は、より柔軟に形成されていて、その先端に先端電極部3が連結されている。4は、湾曲部2を屈曲操作するためにカテーテル本体1に内挿された操作ワイヤーであり、その先端が湾曲部2の先端部分の周辺に偏位した位置に連結されている。
【0013】
心臓カテーテルの手元側に設けられた操作ハンドル部5には、カテーテル本体1の基端に連結されたカテーテル本体保持ハンドル6と、操作ワイヤー4の基端に連結された操作ワイヤー保持ハンドル7とが、操作ワイヤー4の軸方向に真っ直ぐに相対的にスライド自在に配置されている。操作ワイヤー保持ハンドル7は使用者が手で握り込むのに適した略円筒形状に形成され、カテーテル本体保持ハンドル6は、操作ワイヤー保持ハンドル7を握った手の親指の腹で押し引き操作し易いように厚肉の略円盤状に形成されて、操作ワイヤー保持ハンドル7の先端近傍から前方(図2において下方)に突出する状態に配置されている。7Cは、操作ワイヤー保持ハンドル7の先端部分を外装するように操作ワイヤー保持ハンドル7に対し着脱可能に取り付けられたハンドルカバー部である。
【0014】
8は、カテーテル本体保持ハンドル6に一体に連結形成されたスライド筒部であり、操作ワイヤー保持ハンドル7内にスライド自在に嵌合している。9は、操作ワイヤー4の基端に固着されたワイヤー止め口金であり、操作ワイヤー保持ハンドル7の中心軸位置付近に配置されて操作ワイヤー保持ハンドル7に対し固定されている。10は、カテーテル本体1の基端部分がカテーテル本体保持ハンドル6との連結部付近で急激に曲がって折れるのを防ぐための折れ止め部材であり、弾力性のあるゴム材等により先細りのテーパ状に形成され、カテーテル本体保持ハンドル6に隣接してカテーテル本体1の基端部分を囲む状態に配置されている。
【0015】
図3は、操作ハンドル部5からの遠隔操作により湾曲部2を屈曲させている状態を示している。カテーテル本体保持ハンドル6に対して操作ワイヤー保持ハンドル7を後方(上方)に引く(操作ワイヤー保持ハンドル7側から見れば、カテーテル本体保持ハンドル6を前方(下方)に押し出す)操作を行うことにより、カテーテル本体1に対し操作ワイヤー4が後方に牽引されて湾曲部2が屈曲する。そして、それと逆の操作を行えば、湾曲部2が図2に示される真っ直ぐな状態に戻る。このようにして、操作ハンドル部5において、カテーテル本体保持ハンドル6と操作ワイヤー保持ハンドル7とを操作ワイヤー4の軸方向に相対的にスライド操作することにより、湾曲部2を任意の角度だけ屈曲させることができる。
【0016】
図1は、図2に示した操作ワイヤー保持ハンドル7の先端からハンドルカバー部7Cが取り外された状態を部分的に拡大して示している。また、カテーテル本体1の先端部分も下方に図示してある。7nは、ハンドルカバー部7Cが着脱自在に螺合するように操作ワイヤー保持ハンドル7の先端外周に形成された螺子部である。カテーテル本体保持ハンドル6と一体に連結形成されているスライド筒部8は操作ワイヤー保持ハンドル7に対し軸方向に相対的にスライド自在であるが、スライド筒部8が操作ワイヤー保持ハンドル7に出入りする部分(即ち、操作ワイヤー保持ハンドル7とカテーテル本体保持ハンドル6とが相対的に移動する領域)には、スライド筒部8の外周面に、周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面12が形成されている。また、その波状面12に対し弾力的に係脱する一対のクリック部材13が、操作ワイヤー保持ハンドル7の先端壁から前方に突出形成されている。なお、波状面12を操作ワイヤー保持ハンドル7側に設けて、クリック部材13をスライド筒部8側に設けた構成でも差し支えない。
【0017】
波状面12は、略V状の断面形状の複数のV溝を平行に、スライド筒部8の周方向に一定のピッチと一定の深さで形成して構成されている。V溝は、その1ピッチ分だけ操作ワイヤー保持ハンドル7とスライド筒部8とが相対的に移動すると湾曲部2の屈曲角度が所定角度(例えば10°)だけ変化するように形成されている。クリック部材13は、操作ワイヤー保持ハンドル7側からスライド筒部8の外面に沿って前方に突出する板状のプラスチック片13aと、波状面12を形成するV溝に係合するようにプラスチック片13aの先端に波状面12に向けて突出形成されたクリック爪13tとで構成されている。
【0018】
そのような構成により、操作ワイヤー保持ハンドル7とスライド筒部8とが相対的にスライド操作されると、図4に実線と二点鎖線とで示されるように、クリック部材13のプラスチック片13aが弾性変形しながら、クリック爪13tが波状面12を構成する複数のV溝に次々と係脱していく。前後どちら方向にスライドさせる場合でも、スライド操作のみで波状面12に対するクリック爪13tの係脱が次々と行われる点がいわゆるラチエット機構と相違する。そして、その係合の際のカチッカチッという感触が、操作ハンドル部5を保持して湾曲部2を屈曲させる操作をする医師の手に明瞭に伝わるので、医師は手に伝わる感触で湾曲部2の屈曲角度を容易且つ正確に把握することができる。また、波状面12のV溝にクリック爪13tが係合している状態では、医師が手で操作をしなければクリック爪13tがV溝から離脱し難いので、先端電極部3で患部を焼灼処置している際等に湾曲部2を所望の屈曲状態に保持することができる。なお、操作ワイヤー保持ハンドル7とスライド筒部8とのスライド移動に対して任意に抵抗力を付与するための手動のブレ−キ機構等が別設されていても良い。
【0019】
また、図5に示されるように、波状面12を構成する複数のV溝のうち特定位置の一部のV溝12x(例えば、最大屈曲角度の半分の屈曲角度の時にクリック部材13が係合する位置にあるV溝、又は湾曲部2の屈曲角度が0°から30°変化する毎にクリック爪13tが係合する位置にある複数のV溝等々)の深さを他のV溝より深く形成しておけば、クリック部材13がそのV溝12xに係合した時だけ強いクリックが作用してV溝12xからの抜け出しに大きな操作力が必要になるので、湾曲部2の屈曲状態を医師が手の感触でより容易に把握することができる。
【0020】
また、湾曲部2の屈曲角度が大きくなるのにしたがって操作ワイヤー4側から受ける反発力が大きくなって、屈曲状態を保持するのに必要な力が大きくなるので、例えば図6に示されるように、湾曲部2の屈曲角度が大きくなるのにしたがってクリック部材13が係合するV溝が深くなるように、波状面12を構成する複数のV溝の深さを漸次変化させれば、先端電極部3で患部を焼灼処置している最中等に湾曲部2を所望の屈曲状態により安定して保持することができる。
【0021】
図7は、本発明の実施形態によるカテーテルの操作ハンドル部105を示している。1と4は、参考例と同様のカテーテル本体と操作ワイヤーであるが、操作ワイヤー4は一対設けられていて、操作ワイヤー4の一方を選んで操作ハンドル部105側から牽引操作することにより、カテーテル本体1の先端近傍に設けられた湾曲部(図示せず)を、相反する二方向に任意に屈曲させることができる。
【0022】
本実施形態による操作ハンドル部105には、一対の操作ワイヤー4の基端が連結された円盤状のワイヤー止め円盤109がカテーテル本体保持ハンドル106に回転自在に配置されていて、ワイヤー止め円盤109に一体的に連結された操作ワイヤー保持ハンドル107をカテーテル本体保持ハンドル106に対し回転操作することにより、二本の操作ワイヤー4のうちの一方の基端が牽引され、他方の基端が先端側に送り出される。
【0023】
また、図8に示されるように、カテーテル本体保持ハンドル106と操作ワイヤー保持ハンドル107とが相対的に移動する円周壁部分には、周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面112と、その波状面112に対し弾力的に係脱するクリック部材113とが、カテーテル本体保持ハンドル106と操作ワイヤー保持ハンドル107とに分かれて配置されている。この実施の形態では波状面112がカテーテル本体保持ハンドル106側に設けられて、クリック部材113がワイヤー止め円盤109(即ち操作ワイヤー保持ハンドル107)側に設けられているが、それを逆にしても差し支えない。クリック部材113は、例えばばね性のあるステンレス鋼板材等を折り曲げて形成されていて、その一端側がワイヤー止め円盤109に固定され、波状面112と係合するクリック爪113tがクリック部材113に形成されたV字状部の先端で構成され、クリック爪113tが波状面112のV溝に係脱する毎にV字状部の辺部113a等が弾性変形するようになっている。このように構成しても、参考例と同様の作用効果を得ることができる。
【0024】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明は心臓カテーテル以外の各種カテーテルに適用することができ、例えば、各種カテーテル等を挿通するための案内管路が内挿されたいわゆるガイドカテーテル等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の参考例によるカテーテルの湾曲操作装置の一部を拡大して示す斜視図。
【図2】本発明の参考例によるカテーテルの全体構成図。
【図3】本発明の参考例によるカテーテルにおいて湾曲部が屈曲した状態の全体構成図。
【図4】本発明の参考例によるカテーテルの湾曲操作装置の部分拡大側面断面図。
【図5】本発明の参考例によるテーテルの湾曲操作装置の変形例の部分拡大側面断面図。
【図6】本発明の参考例によるカテーテルの湾曲操作装置の第2の変形例の部分拡大側面断面図。
【図7】本発明の実施形態によるカテーテルの湾曲操作装置の操作ハンドル部の外観図。
【図8】本発明の実施形態によるカテーテルの湾曲操作装置の部分拡大断面図。
【符号の説明】
【0026】
1…カテーテル本体
2…湾曲部
4…操作ワイヤー
5,105…操作ハンドル部
6,106…カテーテル本体保持ハンドル
7,107…操作ワイヤー保持ハンドル
8…スライド筒部
12,112…波状面
12x…特定位置の一部のV溝
13,113…クリック部材
13a…プラスチック片
13t,113t…クリック爪
113a…辺部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する細長いカテーテル本体内に内挿された一対の操作ワイヤーと、前記カテーテル本体の基端側に設けられたカテーテル本体保持ハンドルと、該カテーテル本体保持ハンドルに回動自在に取り付けられたワイヤー止め円盤と、該ワイヤー止め円盤と一体的に回動する操作ワイヤー保持ハンドルとを備え、前記円盤状のワイヤー止め円盤の円周上の異なる位置に前記一対の操作ワイヤーを取り付け、前記操作ワイヤー保持ハンドルを回動して前記ワイヤー止め円盤を回動することにより、一対の操作ワイヤーの一方を牽引して前記カテーテル本体の先端近傍部分が屈曲するように構成したカテーテルの湾曲操作装置であって、
前記カテーテル保持ハンドルと前記ワイヤー止め円盤とが相対的に回動する領域に、周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面と、前記波状面に弾力的に係脱するクリック部材とが、前記カテーテル本体保持ハンドルと前記操作ワイヤー保持ハンドルの一方と他方とに分かれて配置し、
前記操作ワイヤー保持ハンドルと前記カテーテル本体保持ハンドルとが相対的に回動操作されたとき、前記クリック部材が前記波状面に弾力的に係脱するように構成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記カテーテル本体保持ハンドルを前記ワイヤー止め円盤の外周を内径が覆う円環状に形成し、該カテーテル本体保持ハンドルの内周に周期的に凹凸が繰り返された形状の波状面を配置し、前記ワイヤー止め円盤の外周から伸びたクリック部材が前記カテーテル本体保持ハンドル内周の波状面に弾力的に係脱するように構成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記波状面が、断面形状略V状の複数のV溝を前記ワイヤー止め円盤の外周に沿って配置した形状であることを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項4】
請求項3に記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝のピッチと深さを一定に形成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項5】
請求項3に記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝のうち特定位置の一部のV溝の深さを他のV溝より深く形成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項6】
請求項3に記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記複数のV溝の深さを漸次変化させたことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項7】
請求項1から6の何れかに記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記クリック部材を、弾性変形するプラスチック片と前記V溝に係合するように前記プラスチック片の先端に形成されたクリック爪とにより構成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。
【請求項8】
請求項1から6の何れかに記載されたカテーテルの湾曲操作装置において、前記クリック部材を、金属製の板ばね片を折り曲げて形成したことを特徴とするカテーテルの湾曲操作装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−78654(P2013−78654A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−7955(P2013−7955)
【出願日】平成25年1月20日(2013.1.20)
【分割の表示】特願2008−292792(P2008−292792)の分割
【原出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(597089576)有限会社リバー精工 (65)
【Fターム(参考)】