説明

カバー支持機構およびこれを備えた画像形成装置

【課題】電子機器の筐体の一部を構成する開閉自在なカバーの前記筐体に対する開き角度を規定するストッパの弛みを簡易な構成で解消するカバー支持機構を提供する。
【解決手段】 画像形成装置101の筐体2の一部を構成する開閉自在な前面カバー1の筐体2に対する開き角度を規定するカバー支持機構である。カバー支持機構は、ワイヤ4および支持部10を備える。ワイヤ4は、前面カバー1に第1の端部が固定されている。支持部10は、画像形成装置1に設けられるとともに、ワイヤ4の第2の端部を支持する。支持部10は、引き込み部11、バネ12、制動部14を備える。引き込み部11は、ワイヤ4の第2の端部を引き込むための空間を有する。バネ12は、ワイヤ4を引き込み部11内に引き込むようにワイヤ4に対して力を加える。制動部14は、前面カバー1の開放時に、ワイヤ4に対して摩擦力を加えるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器の筐体の一部に設けられるカバー支持機構およびこれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の電子機器のほとんどは、内部の部品を覆うための筐体を備える。筐体には、通常、開閉自在のカバーが設けられているため、カバーを開くことによって電子機器の内部にアクセスすることが可能になる。このカバーは、電子機器における、メンテナンスが必要な個所や、動作不良が発生し易い個所の近くに設けられることが多かった。
【0003】
さらに、上述のカバーを備える電子機器のほとんどは、カバーの開き角度を規定するための機構が設けられていた。例えば、従来技術の中には、画像形成装置本体とカバーとをテープ状のストッパによって連結することによって、カバーの開き角度を規定するように構成された画像形成装置が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−188034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、電子機器とカバーとをテープ状のストッパによって連結する構成では、以下のような不都合が発生する可能性があった。
【0005】
まず、カバーを閉じた時に筐体からストッパがはみ出て、外観を損なう可能性がある。その理由は、紐状またはテープ状のストッパを用いた場合には、カバーを閉じる際にストッパが弛むからである。
【0006】
次に、紐状またはテープ状のストッパが弛んだ時に、弛んだ個所が電子機器の内部で回転するギアやローラ等の回転部材に巻き込まれる可能性があった。
【0007】
上述の不都合は、特に、繰り返しの使用によってストッパが伸びる場合に発生し易い。このため、ストッパを長期にわたって使用するためには、ストッパの弛みを適正に解消する必要がある。
【0008】
この発明の目的は、電子機器の筐体の一部を構成する開閉自在なカバーの前記筐体に対する開き角度を規定するストッパの弛みを簡易な構成で解消するカバー支持機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のカバー支持機構は、電子機器の筐体の一部を構成する開閉自在なカバーの筐体に対する開き角度を規定する。このカバー支持機構は、ストッパおよび支持部を備える。
【0010】
ストッパは、カバーに第1の端部が固定されている。また、ストッパは、紐状またはテープ状を呈する。ストッパの例として、ワイヤ、ひも、テープ、チェーンが挙げられる。
【0011】
支持部は、電子機器に設けられるとともに、ストッパの第2の端部を支持する。支持部は、引き込み部および付勢部材を備える。引き込み部は、ストッパの第2の端部を引き込むための空間を有する。付勢部材は、ストッパを引き込み部内に引き込むようにストッパに対して力を加える。付勢部材の代表例として、バネ、ゴム等の弾性部材が挙げられる。また、ストッパをリールによって巻き取る場合には、巻き取り方向の力をリールに加えるモータ等も付勢部材に該当する。
【0012】
カバーを閉じた時にストッパが弛むことがあっても、付勢部材によって弛んだ部分が引き込み部内に回収される。その結果、ストッパの弛んだ部分が筐体からはみ出たり、電子機器の部品と接触することによって電子機器の動作に支障を来したりしなくなる。また、カバーの開閉を繰り返すうちにストッパが伸びた場合であっても、付勢部材は伸びた分が引き込み部内に回収される。
【0013】
さらに、支持部には、カバーの開放時に、ストッパに対して摩擦力を加える制動部を設けられる。制動部がストッパに摩擦力を加えると、ワイヤを静止させ易くなり、この結果、カバーを開放時に静止させ易くなる。また、カバーの重みがダイレクトに付勢部材に伝わりにくくなるため、付勢部材を長持ちさせ易くなる。
【0014】
なお、引き込み部を、電子機器の内側に向かって傾斜した細長い通路によって構成することが好ましい。その理由は、開いたカバーを支持するストッパが「くの字状」に折れ曲がり、制動部がストッパに摩擦力を付与させ易くなるからである。
【発明の効果】
【0015】
本願発明によれば、電子機器の筐体の一部を構成する開閉自在なカバーの前記筐体に対する開き角度を規定するカバー支持機構において、カバーと電子機器とを連結するストッパの弛みを簡易な構成で解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に示すように、画像形成装置101は、原稿読取部102、給紙部103、画像形成部104、および排紙部140を備える。また、画像形成装置101は、原稿読取部102、給紙部103、および画像形成部104を覆う筐体2を備える。筐体2は、開閉自在な前面カバー1を備える。本発明は、前面カバー1を支持するためのカバー支持機構に関するものであり、その詳細は後述する。
【0017】
図1および図2を用いて画像形成装置101の構成を簡単に説明する。原稿読取部102は、画像形成装置101の上部に配置される。一方、給紙部103は、画像形成装置101の底部に配置される。画像形成部104は、原稿読取部102および給紙部103に挟まれるように配置される。画像形成部104は、原稿読取部102と給紙部103よりも水平断面が小さく構成されている。このため、原稿読取部102、給紙部103、および画像形成部104に囲まれるように、画像形成部104から用紙を排出するための排出用空間が生じる。排紙部140は、この排出用空間に配置される。
【0018】
画像形成装置101の上部に、図示しない操作部およびスタートキーが配置される。操作部は、タッチパネルを備えており、画像形成装置101の動作状態を表示し、かつ、ユーザからの入力操作を受け付ける。
【0019】
図2に示すように、原稿読取部102は、透明なガラスからなる原稿台105A,105Bを備える。原稿台105A,105Bの上方には自動原稿搬送装置106が配置される。自動原稿搬送装置106は原稿トレイ107を備えており、原稿トレイ107に置かれた原稿を1枚ずつ原稿台105B上を経由して排紙トレイ108上に排出する。
【0020】
原稿台105A,105Bの下方には、第1走査体110、第2走査体111、結像レンズ112、およびCCDセンサ113が配置される。第1走査体110は、露光ランプ114および第1反射ミラー115を備える。第2走査体111は、第2反射ミラー116および第3反射ミラー117を備える。露光ランプ114は、原稿台105Aまたは原稿台105B上の原稿に光を照射する。第1反射ミラー115、第2反射ミラー116、および第3反射ミラー117は、原稿からの反射光をCCDセンサ113に導く。結像レンズ112は、原稿からの反射光を、CCDセンサ113上に結像させる。CCDセンサ113は、結像した光を光電変換処理して画像データを生成する。
【0021】
なお、原稿読取時には、第1走査体110は、原稿台105A,105Bに平行な矢印Xで示す副走査方向に速度Vで移動する。また、第2走査体111は、第1走査体110に連動して副走査方向に速度V/2で移動する。
【0022】
給紙部103は、給紙カセット120を備える。給紙カセット120は、画像形成処理がされる用紙を収納する。給紙カセット120は、画像形成装置101の前面から引き出し可能なように構成される。
【0023】
画像形成部104は、用紙搬送路191、反転搬送路192、感光体ドラム125、帯電器126、レーザスキャニングユニット(以下、単にLSUという。)130、現像器127、転写器128、クリーニングユニット129、レジストローラ124、および定着装置131を備える。
【0024】
用紙搬送路191は、給紙カセット120から排紙ローラ135までの間に形成される。反転搬送路192は、用紙搬送路191に接続されており、両面画像形成時に使用される。感光体ドラム125は、用紙搬送路191に接するように配置される。感光体ドラム125は、矢印Aで示すように反時計方向に回転する。帯電器126は、感光体ドラム125の外周面を所定の電位に帯電させる。LSU130は、所定電位に帯電された感光体ドラム125の外周面にレーザ光を照射することによって、画像データに基づいた静電潜像を形成する。現像器127は、感光体ドラム125の外周面上に形成された静電潜像を可視化してトナー像を形成する。転写器128は、感光体ドラム125の外周面上に形成されたトナー像を用紙に転写する。クリーニングユニット129は、感光体ドラム125の外周面上に残留したトナーを回収する。レジストローラ124は、用紙搬送路191における感光体ドラム125の上流に配置されており、所定のタイミングで感光体ドラム125と転写器128との間に用紙を送り出す。定着装置131は、用紙搬送路191における感光体ドラム125の下流に配置されており、加熱ローラ132および加圧ローラ133を備える。定着装置131は、加熱ローラ132と加圧ローラ133とによって用紙に付着したトナー像を用紙に定着させる。
【0025】
用紙搬送路191における定着装置131の下流には、搬送ローラ134および排紙ローラ135が配置される。排紙ローラ135によって外部に排出される用紙を受ける位置には、排紙部140が配置される。
【0026】
排紙部140は、固定式排紙トレイ136および可動式排紙トレイ141を備える。可動式排紙トレイ141は、上側のポジションと下側のポジションとの間で往復移動自在に構成される。可動式排紙トレイ141が上側ポジションに位置する場合には、固定式排紙トレイ136の上に用紙が排出される。一方、可動式排紙トレイ141が下側ポジションに位置する場合には、可動式排紙トレイ141の上に用紙が排出される。
【0027】
図3に示すように、画像形成装置101は、制御部60を備える。制御部60は、ROM62、RAM63、CPU61、LANボード81、FAXボート82、およびドライバ64〜68を備える。ROM62は、画像形成装置101の動作に必要なプログラムを格納している。RAM63は、読み取った原稿の画像データを一次的に記憶する揮発性のメモリである。CPU61は、ROM62に格納されたプログラムに基づいて画像形成装置101の動作を統括的に制御する。LANボード81は、ネットワーク83を介して接続されるパソコン等の外部機器と通信するための機能を有する。FAXボート82は、公衆回線84を介して接続されるファクシミリ装置等の外部機器と通信するための機能を有する。
【0028】
ドライバ64は、CPU61からの信号に基づき原稿読取部102を駆動する。ドライバ65は、CPU61からの信号に基づき給紙部103を駆動する。ドライバ66は、CPU61からの信号に基づき画像形成部104を駆動する。ドライバ67は、CPU61からの信号に基づきモータ142を動作させることによって、可動式排紙トレイ141を上昇または下降させる。ドライバ68は、操作部23に対してされた入力操作の内容をCPU61に伝える。また、ドライバ68は、CPU61からの信号に基づき操作部23の表示動作を制御する。
【0029】
画像形成装置101は、コピアモード、プリンタモード、またはFAXモードのいずれかの動作モードで動作する。コピアモードでは、原稿読取部102が生成した画像データに基づき画像形成部104が画像形成処理を行なう。なお、原稿読取部102において生成された画像データは、制御部60で所定の手順で画像処理が施された後に、RAM63に格納される。プリンタモードでは、LANボード81を介して入力される画像データに基づき画像形成部104が画像形成処理を行なう。FAXモードでは、FAXボード82を介して入力される画像データに基づき画像形成部104が画像形成処理を行なう。
【0030】
図4(A)および図4(B)を用いて、前面カバー1の構造および動作を説明する。前面カバー1は、筐体2に設けられた支持部3A,3Bに回動自在に支持される。
【0031】
前面カバー1は、前面カバー1の開き角度を規定するワイヤ4,5がそれぞれ取り付けられる取付具6A,6Bを備える。取付具6Aは、ワイヤ4の第1の端部が取り付けられる。ワイヤ4の第2の端部は、画像形成装置101に設けられる支持部10に支持される。取付具6Bは、ワイヤ5の第1の端部が取り付けられる。ワイヤ5の第2の端部は、画像形成装置101に設けられた取付具6Cに取り付けられる。
【0032】
取付具6Bは、前面カバー1の側端部より幾分内側に入った位置に配置される。このため、ワイヤ5が弛んだ場合でも、ワイヤ5が前面カバー1の外側にはみ出ることが起こりにくい。また、本実施形態では、画像形成装置101のギアやローラ等の回転部材からある程度の距離を設けて取付具6Cが配置されている。これにより、ワイヤ5が弛んだ場合でも、ワイヤ5の弛んだ個所が画像形成装置101の回転部材に巻き込まれるといった不都合が発生しにくい。
【0033】
一方、取付具6Aは、前面カバー1の側端部の近傍に配置される。このため、ワイヤ4が弛むと、前面カバー1から外側にはみ出す可能性が高い。また、本実施形態では、画像形成装置101の回転部材の近傍にワイヤ4が配置されている。このため、弛んだワイヤ4が画像形成装置101の回転部材に巻き込まれることを防止する必要がある。
【0034】
そこで、画像形成装置101は、支持部10によって、ワイヤ4の弛みを防止している。なお、本実施形態では、ワイヤ5の第2の端部を支持するために支持部10を用いていないが、ワイヤ5を支持するために支持部10を用いることも可能である。
【0035】
図5(A)および図5(B)を用いて支持部10の構造を説明する。支持部10は、ワイヤ4の第2の端部を支持する。支持部10は、フレーム16を備える。フレーム16は、画像形成装置101の前端部近くの所定の位置に取り付けられる。フレーム16の内側には、ワイヤ4の第2の端部を引き込むための空間を有する引き込み部11が設けられる。本実施形態では、引き込み部11は、画像形成装置101の内側に向かって傾斜した細長い通路によって構成される。引き込み部11をこのような構成にする理由は、開いた前面カバー1を吊り下げるワイヤ4が「くの字状」に折れ曲がるようにするためである。ただし、ワイヤ4を「くの字状」に折れ曲げることは、ワイヤ4に摩擦を加える上で好ましい構成ではあるが、本発明にとって必須の構成ではない。
【0036】
また、支持部10は、ワイヤ4を引き込み部11に引き込むために、ワイヤ4につながれたバネ12を備える。バネ12の第1の端部は、ワイヤ4につながれている。一方、バネ12の第2の端部は引き込み部11の奥に形成された取付具13に取り付けられる。本実施形態では、バネ12が本発明の付勢部材に対応する。
【0037】
さらに、支持部10のフレーム16には、前面カバー1の開放時に、ワイヤ4に対して摩擦力を加えるように構成された長孔15が形成される。本実施形態では、フレーム16における長孔15の形成個所が本発明の制動部に対応する。
【0038】
ここで、図6(A)および図6(B)を用いて長孔15を説明する。長孔15は、鍵穴状を呈している。長孔15は、図6(B)に示すように、丸孔部15Aおよび切欠き部15Bによって構成される。なお、同図において、符号14Aは、前面カバー1を閉じた時におけるワイヤ4の位置を示しており、符号14Bは、前面カバー1を開いた時におけるワイヤ4の位置を示している。
【0039】
丸孔部15Aは、前面カバー1を閉じた時にワイヤ4に接触する。丸孔部15Aは、前面カバー1を閉じた時における、ワイヤ4とフレーム16との間の摩擦を軽減することを意図して設計されたものである。前面カバー1を閉じた時には、ワイヤ4とフレーム16との間の摩擦が小さくなり、ワイヤ4がバネ12によってフレーム16内に引き込まれ易くなる。
【0040】
切欠き部15Bは、前面カバー1を開いた時にワイヤ4に接触する。切欠き部15Bは、下方向に向かって幅が狭くなるように構成されている。丸孔部15Aは、前面カバー1を開いた時における、ワイヤ4とフレーム16との間の摩擦を増加させることを意図して設計されたものである。前面カバー1を開いた時には、ワイヤ4とフレーム16との間の摩擦が大きくなり、ワイヤ4にブレーキがかかる。つまり、バネ12の弾性力や前面カバー1の重みがそれぞれワイヤ4に作用する場合でも、ワイヤ4を静止させることが可能になる。また、ワイヤ4が静止することにより、前面カバー1を開いた状態で静止させ易くなるというメリットも生じる。さらに、ワイヤ4にブレーキがかかることによって、前面カバー1の重みがバネ12まで及びにくくなるため、バネ12を長持ちさせ易くなる。
【0041】
なお、前面カバー1を閉じる際の便宜を考慮すると、切欠き部15Bの先端部を極端なV字状にすることは好ましくない。その理由は、切欠き部15Bの先端部にワイヤ4が引っ掛かると、前面カバー1が閉じにくくなるからである。
【0042】
上述の実施形態では、ストッパとしてワイヤ4を説明したが、本発明のストッパはワイヤ4には限定されない。ワイヤ4に代えて、チェーン、樹脂テープなどの紐状またはテープ状の部材をストッパとして用いることができる。つまり、前面カバー1を吊り下げることによって前面カバー1を支持し、かつ、前面カバー1が閉じた時に弛みを生じ易いストッパであれば、本発明を好適に適用することが可能である。
【0043】
また、本説明の制動部は、長孔14を有するフレーム16には限定されない。例えば、ワイヤ4が支持部10から引き出されるのに伴って、ワイヤ4がカムによって強く挟み込まれるような機構によって本発明の制動部を構成することも可能である。
【0044】
また、上述の実施形態では、カバー支持機構を前面カバー1に適用したが、画像形成装置101の前面以外の面に設けられたカバーにもカバー支持機構を適用することができる。
【0045】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】画像形成装置内部の概略構成を示す図である。
【図3】画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】フロントカバーを開いた状態を示す図である。
【図5】ワイヤを支持する支持部の説明図である。
【図6】支持部に設けられた制動部の説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1−前面カバー
2−筐体
4−ワイヤ
5−ワイヤ
6A,6B−取付具
10−支持部
11−引き込み部
12−バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の筐体の一部を構成する開閉自在なカバーの前記筐体に対する開き角度を規定するカバー支持機構であって、
前記カバーに第1の端部が固定された、紐状またはテープ状のストッパと、
前記電子機器に設けられるとともに、前記ストッパの第2の端部を支持する支持部と、を有し、
前記支持部は、
前記ストッパの前記第2の端部を引き込むための空間を有する引き込み部と、
前記ストッパを引き込み部内に引き込むための力を前記ストッパに対して加える付勢部材と、
前記カバーの開放時に、前記ストッパに対して摩擦力を加えるように構成された制動部と、
を備えたことを特徴とするカバー支持機構。
【請求項2】
前記付勢部材は、前記引き込み部内に取り付けられるとともに、前記ストッパの第2の端部に接続されたバネであることを特徴とする請求項1に記載のカバー支持機構。
【請求項3】
前記ストッパがワイヤであることを特徴とする請求項1または2に記載のカバー支持機構。
【請求項4】
前記引き込み部は、前記電子機器の内側に向かって傾斜した細長い通路によって構成され、
前記制動部は、下方向に向かって幅が狭くなるように構成された切欠きを有するフレームによって構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカバー支持機構。
【請求項5】
開閉自在なカバーを有する筐体と、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のカバー支持機構と、
を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−245494(P2007−245494A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71254(P2006−71254)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】