説明

カバー開閉検知装置及び画像形成装置

【課題】本発明は筐体の複数のカバーの開閉状態を確実に検知することを課題とする。
【解決手段】カバー開閉検知装置30は、リンク機構140と、検知用スイッチ150とを有する。リンク機構140は、第1〜第4リンク棒141〜144が四辺形の各辺を構成するように配され、4本の各リンク棒141〜144の各端部が第1〜第4関節200A〜200Dで回動可能に連結されている。また、リンク機構140は、上端側に位置する第1関節200Aを支点として揺動可能に支持されており、第1関節200Aに対向する下端側の第4関節200Dが垂下方向にあるとき、検知用スイッチ150の検知領域に変位した状態となる。検知用スイッチ150は、リンク機構140の第4関節200Dが検知領域にないときはオフであり、リンク機構140の第4関節200Dが検知領域に変位したときにオフからオンに切り替わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカバー開閉検知装置及び画像形成装置に係り、特に複数のカバーの開閉状態を検知するよう構成したカバー開閉検知装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、筐体内に各ユニットが収納された構成の装置では、各ユニットのメンテナンスを行う際に筐体の正面あるいは側面や上面に設けられたカバーを開いて筐体内部の点検や部品の交換を行っている。この種の装置では、メンテナンス中に誤って作動することを防止するため、各カバーの開閉状態を検知するカバー開閉検知装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
以下では、画像形成装置を例に挙げて筐体内部の構成及びカバー開閉検知装置について説明する。
【0003】
例えば、画像形成装置においては、筐体の内部に光学ユニット、搬送ユニット、感光体、トナーカートリッジなどを有する作像ユニット等が設けられている。また、筐体内には、レーザ、電磁波、放射線等を発生するため、高圧電流や高温、低温、有害物質などが発生する各装置が収納されている。そのため、画像形成装置には、筐体の各開口を開閉する複数のカバーと、各カバーが閉じていることを検知するスイッチと、スイッチによりカバーが開いていることが検知された場合に電源をオフにする制御回路とが設けられている。
【0004】
一方、画像形成装置では、消耗品であるトナーが無くなると、トナーカートリッジを交換したり、光学ユニットや作像ユニットのメンテナンスを行う際に筐体のカバーを開いて各ユニットの点検、清掃、交換作業を行うため、カバーが開いていることが検知されているときは、電源をオフにしてメンテナンス作業の安全性を確保している。
【0005】
また、画像形成装置では、複数のカバーが筐体の各開口を開閉する構成であるので、複数のカバーが閉じていることを条件に検知スイッチをオンにするカバー開閉検知装置が設けられている。このカバー開閉検知装置は、複数のカバーの何れかが開いていると電源がオフになる構成であるため、少ないスイッチ数で各カバーの開閉状態を検知できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のカバー開閉検知装置では、各カバーの開閉位置に応じてばね力を介してレバー部材を変位させて検知スイッチをオン又はオフにする構成であるので、例えば、2つのカバーのうち一方が開かれた場合に一方のばね力で検知スイッチをオフにすることになり、各レバーの動作範囲が大きくなって小型化に対応することが難しく、且つ各ばねの経年変化やばね力のばらつきによって各レバー部材を回動させる力のバランスがくずれて誤検知となるおそれがあり、検知動作の信頼性が低下するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決したカバー開閉検知装置及び画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1)本発明は、筐体の一の開口を開閉可能に設けられた第1カバーの開閉状態及び前記筐体の他の開口を開閉可能に設けられた第2カバーの開閉状態を検知するカバー開閉検知装置において、
4本のリンク棒が四辺形の各辺を構成するように配され、前記4本のリンク棒の各端部が第1〜第4関節で回動可能に連結されたリンク機構と、
前記リンク機構が検知領域に変位したとき検知信号を出力する検知手段と、を備え、
前記リンク機構は、前記第1関節を支点として揺動可能に支持され、前記第1、第2カバーが閉じたとき前記第1関節に対して揺動方向に配された前記第2、第3関節が互いに近接する方向に押圧されて、前記第1関節と対角方向に配された前記第4関節を前記検知手段の検知領域に変位させることを特徴とする。
(2)本発明は、(1)記載のカバー開閉検知装置であって、
一端が前記リンク機構の第1関節に連結され、他端が前記第4関節に連結され、前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させる方向にばね力を作用させるばね部材を有することを特徴とする。
(3)本発明は、(1)又は(2)記載のカバー開閉検知装置であって、
一端が前記リンク機構の第1関節に回動可能に連結され、他端が前記リンク機構の第1関節に対して対角方向に摺動可能に連結されると共に前記第4関節の移動方向を前記検知手段の検知領域にガイドするガイド部材を有することを特徴とする。
(4)本発明は、(1)〜(3)の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カバーを閉じたときに押圧されて回動し、当該回動と共に前記リンク機構の第2関節に当接する第1カムと、
前記第2カバーを閉じたときに押圧されて回動し、当該回動と共に前記リンク機構の第3関節に当接する第2カムと、を備え、
前記リンク機構は、前記第1カムが前記第2関節を押圧し、及び前記第2カムが前記第3関節を押圧することにより、前記第4関節を前記検知手段の検知領域に変位させることを特徴とする。
(5)本発明は、(4)に記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カムの第1当接部を前記第1カバーに当接させる方向に前記第1カムを付勢する第1付勢部材と、
前記第2カムの第2当接部を前記第2カバーに当接させる方向に前記第2カムを付勢する第2付勢部材と、
前記第1カムは、前記第1カバーが開いたとき前記第1付勢部材の付勢力により前記リンク機構の前記第2関節から離間する方向に回動して前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させ、
前記第2カムは、前記第2カバーが開いたとき前記第2付勢部材の付勢力により前記リンク機構の前記第3関節から離間する方向に回動して前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させることを特徴とする。
(6)本発明は、(4)又は(5)に記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カバーは、前記筐体に形成された第1穴部に挿入される第1突起を有し、前記第1突起の端部が前記第1カムを前記リンク機構の第2関節に当接させ、
前記第2カバーは、前記筐体に形成された第2穴部に挿入される第2突起を有し、前記第2突起の端部が前記第2カムを前記リンク機構の第3関節に当接させることを特徴とする。
(7)本発明は、(1)〜(5)の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記検知手段は、前記第1、第2カバーが共に閉じた位置にあるとき、前記リンク機構の第4関節が前記検知領域に変位して検知信号を出力し、前記第1、第2カバーの何れかが開いたとき前記第4関節が前記検知領域から離脱することで前記検知信号の出力を停止させることを特徴とする。
(8)本発明は、(1)〜(7)の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記リンク機構は、前記第1〜第4関節の各軸に回転可能に支持される第1〜第4回転部材を有し、
前記第1〜第4回転部材は、外周が前記第1〜第4関節の外形よりも外側にはみ出すように形成されることを特徴とする。
(9)本発明は、(1)〜(5)の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記検知手段は、マイクロスイッチであることを特徴とする。
(10)本発明は、(1)〜(9)の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、画像形成を行うための光学ユニット、搬送ユニットを備え、
前記筐体は、感光体ユニット及びトナーカートリッジユニットを含む作像ユニットを備えることを特徴とする。
(11)本発明は、(1)〜(9)の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、感光体ユニット及びトナーカートリッジユニットを含む作像ユニットを備え、
前記筐体は、画像形成を行うための光学ユニット、搬送ユニットを備えることを特徴とする。
(12)本発明は、(1)〜(9)の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、画像形成を行うためのトナーカートリッジユニットを備え、
前記筐体は、光学ユニット、感光体ユニットを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、4本のリンク棒の各端部が第1〜第4関節で回動可能に連結されたリンク機構が検知領域に変位したとき検知手段が検知信号を出力するため、小型化及び省スペース化が図れると共に、第1、第2カバーが閉じた状態で第2、3関節が互いに近接する方向に押圧されて、第1関節と対角方向に配された第4関節を検知手段の検知領域に変位させて確実に第1、第2カバーが閉じていることを検知できると共に、ばね力のばらつきやばね部材の経年変化の影響を受けることなく、第1、第2カバーの何れかが開いた場合、あるいは両方とも開いた場合には検知手段により確実に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明によるカバー開閉検知装置及び画像形成装置の一実施例の概略構成を示す図である。
【図2】カバー開閉検知装置の取付状態を拡大して示す図である。
【図3】検知用スイッチのオン・オフ動作を示す図である。
【図4】カバー開閉検知装置のリンク機構を示す分解斜視図である。
【図5】リンク機構及び検知用スイッチの組み付け状態を示す斜視図である。
【図6】検知用スイッチがリンク機構の動作状態を検知する状態を示す斜視図である。
【図7A】台板に対するリンク機構の取付位置を示す分解斜視図である。
【図7B】台板に対するカム及び検知用スイッチの取付位置を示す分解斜視図である。
【図7C】台板にリンク機構、カム、検知用スイッチの取付状態を示す斜視図である。
【図8】カバーが閉じられる際のカムの動作を説明するための図である。
【図9A】上面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を示す図である。
【図9B】上面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を拡大して示す図である。
【図10A】上面カバー及び正面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を示す図である。
【図10B】上面カバー及び正面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を拡大して示す図である。
【図11】画像形成装置の変形例1の概略構成を示す図である。
【図12】画像形成装置の変形例2の概略構成を示す図である。
【図13】画像形成装置の変形例3の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0012】
〔画像形成装置の構成〕
図1は本発明によるカバー開閉検知装置及び画像形成装置の一実施例の概略構成を示す図である。尚、図1においては、画像形成装置の主要部の概略構成を示しており、細部については図示を省略する。
【0013】
図1に示されるように、画像形成装置10は、筐体20の内部にカバー開閉検知装置30、光学ユニット40、給紙用搬送ユニット50、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70、給紙ユニット80、制御回路90、電源回路100を有する。
【0014】
筐体20は、上面開口を開閉する上面カバー(第1カバー)110と、正面開口を開閉する正面カバー(第2カバー)120とを有する。上面カバー110は、下面側に突起112を有し、後部側にヒンジ114を有する。正面カバー120は、裏面側に突起122を有し、下端にヒンジ124を有する。また、上面カバー110には、原稿載置部が形成され、筐体20の上面には、原稿を読み取るためのスキャナ面(ガラス)が形成される。
【0015】
光学ユニット40は、筐体20の上面の内側に配されており、レーザ光を原稿に照射して当該原稿の画像を読み取るスキャナ部を構成する。
【0016】
給紙用搬送ユニット50は、給紙ユニット80に収納された記録紙を感光体ユニット60に搬送すると共に、感光体ユニット60でトナー像が転写された記録紙を筐体20の外部に排出する。
【0017】
感光体ユニット60は、トナーカートリッジユニット70から供給されたトナーが光学ユニット40により読み込まれた原稿の画像に対応するパターンに形成されると共に、給紙用搬送ユニット50によって搬送された記録紙の表面にトナー画像を転写する。
【0018】
トナーカートリッジユニット70は、トナーカートリッジを収納すると共に、トナーカートリッジ内のトナー残量を検知する残量センサを有する。尚、感光体ユニット60とトナーカートリッジユニット70とは、一体化されて作像ユニット130を構成する。
【0019】
給紙ユニット80は、未使用の記録紙が収納されており、光学ユニット40で原稿の画像を読み取るのに連動して記録紙を感光体ユニット60に供給する。
〔カバー開閉検知装置30の構成〕
図2はカバー開閉検知装置30の取付状態を拡大して示す図である。図2に示されるように、カバー開閉検知装置30は、リンク機構140と、検知用スイッチ(検知手段)150とを有する。
【0020】
リンク機構140は、第1〜第4リンク棒141〜144が四辺形の各辺を構成するように配され、4本の各リンク棒141〜144の各端部が第1〜第4関節200A〜200Dで回動可能に連結されている。また、リンク機構140は、上端側に位置する第1関節200Aを支点として揺動可能に支持されており、第1関節200Aに対向する下端側の第4関節200Dが垂下方向にあるとき、検知用スイッチ150の検知領域に変位した状態となる。
【0021】
検知用スイッチ150は、図3に示されるように、例えば、マイクロスイッチからなり、スイッチ本体152の上面側に可動切片154を有する。可動切片154は、リンク機構140の第4関節200Dが検知領域にないときはオフ位置にあり、リンク機構140の第4関節200Dが検知領域に変位したときに押圧されてオフ位置からオン位置に回動する。そして、検知用スイッチ150は、可動切片154がオン位置に移動したとき検知信号を制御回路90に出力する。
【0022】
尚、検知用スイッチ150としては、マイクロスイッチに限らず、例えば、光センサあるいは磁気センサなどの非接触式センサを用いても良い。
【0023】
制御回路90は、検知用スイッチ150からの検知信号が入力(オン)されているとき電源回路100から画像形成装置10の各ユニットへの電源供給を行い、検知用スイッチ150からの検知信号が入力されない(オフ)とき電源回路100から画像形成装置10の各ユニットへの電源供給を遮断する制御プログラム(インターロック手段)を実行する。
【0024】
また、カバー開閉検知装置30は、上記リンク機構140、検知用スイッチ150の他に第1カム160、第2カム170、第1トーションバネ180、第2トーションバネ190を有する。第1カム160は、リンク機構140の第2関節200Bに当接する第1カム部162と、上面カバー110の突起112に当接する第1当接部164と、回動支点が嵌合する第1嵌合孔166とを有する。また、第1カム160は、第1トーションバネ180のばね力により反時計方向に回動付勢されている。すなわち、第1カム160は、上面カバー110の突起112が離間したカバー開状態のとき、第1トーションバネ180のばね力により第1カム部162がリンク機構140の第2関節200Bから離間した位置に回動した退避位置に回動する。
【0025】
第2カム170は、リンク機構140の第3関節200Cに当接する第2カム部172と、正面カバー120の突起122に当接する第2当接部174と、回動支点が嵌合する第2嵌合孔176とを有する。また、第2カム170は、第2トーションバネ190のばね力により時計方向に回動付勢されている。すなわち、第2カム170は、正面カバー120の突起122が離間したカバー開状態のとき、第2トーションバネ190のばね力により第2カム部172がリンク機構140の第3関節200Cから離間した位置に回動した退避位置に回動する。
【0026】
上面カバー110の突起112は、上面カバー110がヒンジ114を回動支点として回動して閉じられると共に、筐体20の上面に形成された第1挿入穴21に挿入されて第1カム160の第1当接部164に当接する。また、正面カバー120の突起122は、正面カバー120がヒンジ124を回動支点として閉じられると共に、筐体20の正面に形成された第2挿入穴22に挿入されて第2カム170の第1当接部174に当接する。
【0027】
リンク機構140は、左右両側に配された第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200Cが同時に押圧されたとき、各リンク棒141〜144が垂下方向に延在する方向に回動変位して第4関節200Dが垂下方向に変位する。これにより、第4関節200Dは、検知領域に配された検知用スイッチ150の可動切片154を押圧し、検知用スイッチ150をオフからオンに切り換える。
【0028】
従って、検知用スイッチ150は、上面カバー110、正面カバー120が両方とも閉じられた状態で第1カム160及び第2カム170が第2関節200B及び第3関節200Cを押圧したとき、オンに切り替わり、上面カバー110、正面カバー120の何れかが開いているときは、リンク機構150が右側又は左側に揺動して第4関節200Dが傾いた状態になって検知領域から離脱する。
〔リンク機構140の構成〕
図4はカバー開閉検知装置30のリンク機構140を示す分解斜視図である。図4に示されるように、リンク機構140は、第1〜第4リンク棒141〜144と、第1〜第4連結ピン145A〜145Dと、回転体146A〜146Dと、ガイド部材147と、復帰用のばね部材148とを有する。尚、本実施例において、第1〜第4リンク棒141〜144は、それぞれが同じ長さに形成されているので、各端部が連結されることで対向する各辺が平行となる四辺形を形成しているが、必ずしも平行四辺形を形成しなくても良い。
【0029】
各リンク棒141〜144は、各端部がR形状に形成され、一端に第1ピン挿通孔141a〜144aが設けられ、他端に第2ピン挿通孔141b〜144bが設けられている。また、各リンク棒141〜144は、金属材又は樹脂材により形成されており、第1ピン挿通孔141a〜144a及び第2ピン挿通孔141b〜144bが回転体146A〜146Dを介して第1〜第4連結ピン145A〜145Dにより回動可能に連結される。
【0030】
すなわち、第1関節200Aにおいて、第1リンク棒141の第1ピン挿通孔141aと第2リンク棒142の第1ピン挿通孔142aとが第1連結ピン145Aにより連結される。また、第2関節200Bにおいて、第1リンク棒141の第2ピン挿通孔141bと第3リンク棒143の第1ピン挿通孔143aとが第2連結ピン145Bにより連結される。また、第3関節200Cにおいて、第2リンク棒142の第2ピン挿通孔142bと第4リンク棒144の第1ピン挿通孔144aとが第3連結ピン145Cにより連結される。また、第4関節200Dにおいて、第3リンク棒143の第2ピン挿通孔143bと第4リンク棒144の第2ピン挿通孔144bとが第4連結ピン145Dにより連結される。
【0031】
回転体146A〜146Dは、各連結ピン145A〜145Dにより回動可能に支持されている。また、回転体146A〜146Dは、各リンク棒141〜144のR形状とされた各端部よりも大径に形成されている。従って、各関節200A〜200Dにおいては、各リンク棒141〜144の各端部の外側に各回転体146A〜146Dの外周面が突出している。そのため、第1カム160及び第2カム170が関節200B、200Cを両側から押圧する際は、第1カム160及び第2カム170が回転体146A〜146Dの外周面に接触することで、第1カム160及び第2カム170の摺動抵抗が軽減され、カバー開閉検知装置30による検知動作がスムーズに行える。
【0032】
また、ガイド部材147は、上端に第1連結ピン145Aが挿通されるピン挿通孔147aが設けられ、下端に第4連結ピン145Dが挿通されるガイド孔147bが設けられている。ガイド孔147bは、ガイド部材147の長手方向に延在形成された長孔であり、第4連結ピン145Dに対する摺動方向をガイドする。すなわち、ガイド部材147は、第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200Cが同時に押圧されたとき、各リンク棒141〜144が各連結ピン145A〜145Dを軸として回動すると共に、第4連結ピン145Dによって連結された第4関節200Dがガイド孔147bに沿って下方(垂下方向)にガイドされる。
【0033】
ばね部材148は、リンク機構140を非検知状態に復帰させるためのコイルバネであり、一端148aが第1連結ピン145Aに掛止され、他端148bが第4連結ピン145Dに掛止される。よって、第4連結ピン145Dは、ばね部材148のばね力により第1連結ピン145A側に付勢されている。そのため、第4関節200Dは、第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200Cが押圧されていないときは、ばね部材148のばね力により検知領域から非検知領域に移動される。
【0034】
図5はリンク機構140及び検知用スイッチ150の組み付け状態を示す斜視図である。図5に示されるように、第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200Cが押圧されていないときのリンク機構140は、各リンク棒141〜144が夫々四辺形を形成し、ばね部材148が復帰状態であり、且つ第4連結ピン145Dがガイド孔147bの上端側に位置している。このとき、リンク機構140の第4関節200Dは、検知用スイッチ150の可動切片154を押圧していない。すなわち、検知用スイッチ150は、オフ状態である。
【0035】
ここで、上記リンク機構140及び検知用スイッチ150による検知動作について説明する。
【0036】
図6は検知用スイッチ150がリンク機構140の動作状態を検知する状態を示す斜視図である。図6に示されるように、第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200CがYB方向及びYC方向に押圧されると、第2関節200B及び第3関節200Cのリンク角αが大きくなると共に第1関節200A及び第4関節200Dのリンク角βが小さくなるように各リンク棒141〜144が回動変位する。
【0037】
これにより、第4関節200Dの第4連結ピン145Dがガイド部材147のガイド孔147bにガイドされて垂下方向に移動する。また、ばね部材148は、第4連結ピン14Dが下方に移動すると共に、他端148bも下方に引張られてばね力が増大する。
【0038】
第4関節200Dの第4連結ピン145Dの下方には、検知用スイッチ150の可動切片154が配されている。そのため、第4連結ピン14Dが下方に移動すると、第4関節200Dの回転体146の外周面が検知用スイッチ150の可動切片154の先端付近に当接する。そして、リンク機構140の各リンク棒141〜144の上記回動動作によって第4関節200Dがさらに下方に移動することで、検知用スイッチ150の可動切片154は、オフ位置からオン位置(図3参照)に変位する。
【0039】
このように、リンク機構140は、第1カム160及び第2カム170により第2関節200B及び第3関節200CがYB方向及びYC方向に押圧されると、第4関節200Dの第4連結ピン145Dがガイド部材147のガイド孔147bにガイドされて垂下方向に移動するため、ばね力の経年変化の影響を受けることなく確実に検知用スイッチ150の可動切片154をオン位置に保持できる。よって、カバー開閉検知装置30によれば、小型化及び省スペース化が図れると共に、上面カバー110又は正面カバー120の両方が閉じている場合、確実に検知用スイッチ150をオンに切り換えることができる。
〔リンク機構140及び検知用スイッチ150の取り付け構造〕
図7Aは台板210に対するリンク機構140の取付位置を示す分解斜視図である。図7Aに示されるように、リンク機構140が取り付けられる台板210は、画像形成装置10内のフレーム又はブラケット等に垂直状態に固定される。また、台板210には、第1連結ピン145Aの他にカム支持ピン220A、220Bと、カムストッパ230A、230Bと、トーションバネ支持ピン240A、240Bと、トーションバネ掛止ピン250A、250Bと、スイッチ保持ピン260A、260Bとが突出している。
【0040】
リンク機構140は、第1連結ピン145に支持される第1関節200Aを支点としてE方向に揺動可能に取り付けられる。従って、リンク機構140は、両側からの押圧力が釣り合っているとき、下端に位置する第4関節200Dが垂下方向に向くことになる。
【0041】
図7Bは台板210に対するカム160、170及び検知用スイッチ150の取付位置を示す分解斜視図である。図7Bに示されるように、カム160、170は、嵌合孔166、176が夫々台板210のカム支持ピン220A、220Bに嵌合される。
【0042】
さらに、トーションバネ180、190のコイル部182、192が台板210のトーションバネ支持ピン240A、240Bに嵌合される。そして、トーションバネ180、190の一端184、194がカム160、170に掛止され、他端186、196がトーションバネ掛止ピン250A、250Bに掛止される。
【0043】
検知用スイッチ150は、スイッチ本体152に形成された一対の取付用孔156、157が台板210のスイッチ保持ピン260A、260Bに嵌合されて保持される。
【0044】
図7Cは台板210にリンク機構140、カム160、170、検知用スイッチ150の取付状態を示す斜視図である。図7Cに示されるように、台板210には、上記リンク機構140、検知用スイッチ150、一対のカム160、170、トーションバネ180、190が取り付けられる。
【0045】
この取付状態においては、カム160、170がトーションバネ180、190に付勢されてカム側面がカムストッパ230A、230Bに当接する退避位置に保持されている。そのため、カム160、170は、それぞれカム部162、172がリンク機構140から離間した上端側に回動している。
〔カム160、170の動作〕
カム160、170は、それぞれ上面カバー110、正面カバー120が閉じられると共に、上面カバー110、正面カバー120の内壁より突出する突起112、122が当接部164、174の側面に当接することにより時計方向、反時計方向の回動力が付与される。
【0046】
尚、カム160、170は、それぞれ同様な動作を行うため、以下では、右側のカム170の動作について説明し、左側のカム160の動作の説明は省略する。
【0047】
図8は正面カバー120が閉じられる際のカム170の動作を説明するための図である。図8に示されるように、正面カバー120が開いているときは、突起122がカム170から離間している。そのため、カム170は、嵌合孔176が回動支点としてのカム支持ピン220Bに嵌合して回動可能に支持され、且つトーションバネ190のばね力により右側面をカムストッパ230Bに当接させた位置RA(図8中、破線で示す)に保持されている。
【0048】
正面カバー120が閉じる方向に回動操作されると、突起122の先端部122aがカム170の当接部174の側面174aに当接する。このときの接部174の側面174aと、突起122の先端部122aとの接触部分は、垂直面HAとなる。そのため、正面カバー120を閉じ方向に回動操作することで、突起122の先端部122aがカム170を押圧方向(F方向)に回動させる。
【0049】
これにより、カム170は、カム支持ピン220Bを軸として押圧方向(F方向)に回動する。カム170が押圧方向(F方向)に回動すると共に、当接部174の側面174aが押圧方向に対して次第に傾斜する(図8中一点鎖線で示す位置RB)。
【0050】
この位置RBにおいては、正面カバー120の突起122の下側角部122bがカム170の当接部174の側面174aに当接する。カム170が回動しているとき、当接部174の側面174aと、突起122の先端部122aとの接触部分は、接触点HBとなる。
【0051】
さらに、正面カバー120が閉じ方向に回動操作されて、筐体20の正面開口を閉じたときは、突起122の下面122cがカム170の当接部174の側面174aに当接する。このカバー閉状態の位置RCにおいては、カム170は押圧方向(F方向)に90度回動しており、当接部174の側面174aがほぼ水平状態となる。このとき、当接部174の側面174aと、突起122の先端部122aとの接触部分は、水平面HCとなる。
【0052】
従って、カバー122を閉じた状態において、カム170は、トーションバネ190のばね力により、当接部174が突起122の下面122cを上方に押圧するものの、正面カバー120を開方向に回動させる方向に押圧しない。よって、正面カバー120は、カム170を付勢するトーションバネ190のばね力によって開くことはなく、閉じ位置に保持される。
【0053】
また、カム170がF方向に回動すると共に、カム部172がリンク機構140の第3関節200Cの回転体146Cの外周面に当接する。そして、カム部172の回動によりリンク機構140は、第3関節200Cが押圧されて第2リンク棒142と第4リンク棒144が角度αを大きくする方向に回動する。
〔カバー110、120の開閉によるカバー開閉検知装置30の動作〕
図9Aは上面カバー110が開いたときのカバー開閉検知装置30の状態を示す図である。図9Bは上面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置30の状態を拡大して示す図である。
【0054】
図9A及び図9Bに示されるように、上面カバー110が開いた状態で正面カバー120が閉じている場合、上面カバー110の突起112が筐体20の外側に変位しているため、第1カム160はトーションバネ180のばね力によりカムストッパ230Aに当接する退避位置に回動している。第2カム170は正面カバー120の突起122に押圧されて押圧方向に90度回動しており、カム部172がリンク機構140の第3関節200Cを押圧している。
【0055】
そのため、リンク機構140は、第1関節200Aを支点として第4関節200Dが左側に変位して検知用スイッチ150の可動切片154から離間している。これにより、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。
【0056】
また、上記の場合とは異なるケースとして、例えば、上面カバー110が閉じた状態で正面カバー120が開いている場合、正面カバー120の突起122が筐体20の外側に変位しているため、第2カム170はトーションバネ190のばね力によりカムストッパ230Bに当接する退避位置に回動している。そのため、第1カム160は上面カバー110の突起112に押圧されて押圧方向に90度回動しており、カム部162がリンク機構140の第2関節200Bを押圧している。
【0057】
そのため、リンク機構140は、第1関節200Aを支点として第4関節200Dが右側に傾斜した状態に変位して検知用スイッチ150の可動切片154から離間している。これにより、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。
【0058】
図10Aは上面カバー及び正面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を示す図である。図10Bは上面カバー及び正面カバーが開いたときのカバー開閉検知装置の状態を拡大して示す図である。
【0059】
図10A及び図10Bに示されるように、上面カバー110及び正面カバー120が開いている場合、突起112,122が筐体20の外側に変位しているため、第1カム160及び第2カム170はトーションバネ180、190のばね力によりカムストッパ230A、230Bに当接する退避位置に回動している。
【0060】
そのため、リンク機構140は、第2関節200B及び第3関節200Cが両方とも押圧されておらず、第4関節200Dがばね部材148のばね力により上方に復帰され、検知用スイッチ150の可動切片154から離間している。これにより、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。
【0061】
このように、カバー開閉検知装置30は、経年変化の影響を受けにくいリンク機構140及びカム160、170の機械的動作によって検知用スイッチ150をオン又はオフに切り換えることができる。すなわち、上面カバー110又は正面カバー120の両方が閉じている場合、検知用スイッチ150が確実に検知信号を出力する。また、上面カバー110又は正面カバー120の何れか、あるいは両方とも開いている場合、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。よって、カバー開閉検知装置30からの検知信号に基づく制御回路90による電源供給のオン又はオフ制御の信頼性を高めることが可能になる。
〔変形例1〕
図11は画像形成装置の変形例1の概略構成を示す図である。図11に示されるように、変形例1の画像形成装置10Aでは、上面カバー110に光学ユニット40及び原稿用搬送ユニット300が設けられている。従って、上面カバー110を上方に回動させることで光学ユニット40及び原稿用搬送ユニット300のメンテナンスが可能になる。また、筐体20内には、カバー開閉検知装置30、給紙用搬送ユニット50、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70、給紙ユニット80、制御回路90、電源回路100を有する。尚、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70は、一体化する構成としても良い。
【0062】
この変形例1においても、カバー開閉検知装置30は、上記実施例と同様に、経年変化の影響を受けにくいリンク機構140及びカム160、170の機械的動作によって検知用スイッチ150をオン又はオフに切り換えることができる。すなわち、上面カバー110又は正面カバー120の両方が閉じている場合、検知用スイッチ150が確実に検知信号を出力する。また、上面カバー110又は正面カバー120の何れか、あるいは両方とも開いている場合、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。よって、カバー開閉検知装置30からの検知信号に基づく制御回路90による電源供給のオン又はオフ制御の信頼性を高めることが可能になる。
〔変形例2〕
図12は画像形成装置の変形例2の概略構成を示す図である。図12に示されるように、正面カバー120には、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70が設けられている。従って、正面カバー120を開くことで、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70のメンテナンスが可能になる。また、筐体20内には、カバー開閉検知装置30、光学ユニット40、給紙用搬送ユニット50、給紙ユニット80、制御回路90、電源回路100を有する。尚、感光体ユニット60、トナーカートリッジユニット70は、一体化する構成としても良い。
【0063】
この変形例2においても、カバー開閉検知装置30は、上記実施例と同様に、経年変化の影響を受けにくいリンク機構140及びカム160、170の機械的動作によって検知用スイッチ150をオン又はオフに切り換えることができる。すなわち、上面カバー110又は正面カバー120の両方が閉じている場合、検知用スイッチ150が確実に検知信号を出力する。また、上面カバー110又は正面カバー120の何れか、あるいは両方とも開いている場合、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。よって、カバー開閉検知装置30からの検知信号に基づく制御回路90による電源供給のオン又はオフ制御の信頼性を高めることが可能になる。
〔変形例3〕
図13は画像形成装置の変形例3の概略構成を示す図である。図13に示されるように、正面カバー120には、トナーカートリッジユニット70が設けられている。従って、正面カバー120を開くことで、トナーカートリッジユニット70のメンテナンスが可能になる。また、筐体20内には、カバー開閉検知装置30、光学ユニット40、給紙用搬送ユニット50、感光体ユニット60、給紙ユニット80、制御回路90、電源回路100を有する。
【0064】
この変形例3においても、カバー開閉検知装置30は、上記実施例と同様に、経年変化の影響を受けにくいリンク機構140及びカム160、170の機械的動作によって検知用スイッチ150をオン又はオフに切り換えることができる。すなわち、上面カバー110又は正面カバー120の両方が閉じている場合、検知用スイッチ150が確実に検知信号を出力する。また、上面カバー110又は正面カバー120の何れか、あるいは両方とも開いている場合、検知用スイッチ150は、オフに切り替わり、制御回路90は、電源回路100から各ユニットへの電源供給を遮断する。よって、カバー開閉検知装置30からの検知信号に基づく制御回路90による電源供給のオン又はオフ制御の信頼性を高めることが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
上記実施例及び各変形例の画像形成装置は、複写機あるいはファクシミリなどに適用することができると共に、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナなどとして使用される複合機にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0066】
10、10A〜10C 画像形成装置
20 筐体
21 第1挿入穴
22 第2挿入穴
30 カバー開閉検知装置
40 光学ユニット
50 給紙用搬送ユニット
60 感光体ユニット
70 トナーカートリッジユニット
80 給紙ユニット
90 制御回路
100 電源回路
110 上面カバー
112、124 突起
114、124 ヒンジ
120 正面カバー
130 作像ユニット
140 リンク機構
141〜144 第1〜第4リンク棒
141a〜144a 第1ピン挿通孔
141b〜144b 第2ピン挿通孔
145A〜145D 第1〜第4連結ピン
146A〜146D 回転体
147 ガイド部材
147a ピン挿通孔
147b ガイド孔
148 ばね部材
150 検知用スイッチ
152 スイッチ本体
154 可動切片
160 第1カム
162 第1カム部
164 第1当接部
166 第1嵌合孔
170 第2カム
172 第2カム部
174 第2当接部
176 第2嵌合孔
180 第1トーションバネ
190 第2トーションバネ
200A〜200D 第1〜第4関節
210 台板
220A、220B カム支持ピン
230A、230B カムストッパ
240A、240B トーションバネ支持ピン
250A、250B トーションバネ掛止ピン
260A、260B スイッチ保持ピン
300 原稿用搬送ユニット
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開平5−165267号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の一の開口を開閉可能に設けられた第1カバーの開閉状態及び前記筐体の他の開口を開閉可能に設けられた第2カバーの開閉状態を検知するカバー開閉検知装置において、
4本のリンク棒が四辺形の各辺を構成するように配され、前記4本のリンク棒の各端部が第1〜第4関節で回動可能に連結されたリンク機構と、
前記リンク機構が検知領域に変位したとき検知信号を出力する検知手段と、を備え、
前記リンク機構は、前記第1関節を支点として揺動可能に支持され、前記第1、第2カバーが閉じたとき前記第1関節に対して揺動方向に配された前記第2、第3関節が互いに近接する方向に押圧されて、前記第1関節と対角方向に配された前記第4関節を前記検知手段の検知領域に変位させることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項2】
請求項1記載のカバー開閉検知装置であって、
一端が前記リンク機構の第1関節に連結され、他端が前記第4関節に連結され、前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させる方向にばね力を作用させるばね部材を有することを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のカバー開閉検知装置であって、
一端が前記リンク機構の第1関節に回動可能に連結され、他端が前記リンク機構の第1関節に対して対角方向に摺動可能に連結されると共に前記第4関節の移動方向を前記検知手段の検知領域にガイドするガイド部材を有することを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カバーを閉じたときに押圧されて回動し、当該回動と共に前記リンク機構の第2関節に当接する第1カムと、
前記第2カバーを閉じたときに押圧されて回動し、当該回動と共に前記リンク機構の第3関節に当接する第2カムと、を備え、
前記リンク機構は、前記第1カムが前記第2関節を押圧し、及び前記第2カムが前記第3関節を押圧することにより、前記第4関節を前記検知手段の検知領域に変位させることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項5】
請求項4に記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カムの第1当接部を前記第1カバーに当接させる方向に前記第1カムを付勢する第1付勢部材と、
前記第2カムの第2当接部を前記第2カバーに当接させる方向に前記第2カムを付勢する第2付勢部材と、
前記第1カムは、前記第1カバーが開いたとき前記第1付勢部材の付勢力により前記リンク機構の前記第2関節から離間する方向に回動して前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させ、
前記第2カムは、前記第2カバーが開いたとき前記第2付勢部材の付勢力により前記リンク機構の前記第3関節から離間する方向に回動して前記第4関節を前記検知手段の検知領域から離間させることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のカバー開閉検知装置であって、
前記第1カバーは、前記筐体に形成された第1穴部に挿入される第1突起を有し、前記第1突起の端部が前記第1カムを前記リンク機構の第2関節に当接させ、
前記第2カバーは、前記筐体に形成された第2穴部に挿入される第2突起を有し、前記第2突起の端部が前記第2カムを前記リンク機構の第3関節に当接させることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項7】
請求項1〜5の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記検知手段は、前記第1、第2カバーが共に閉じた位置にあるとき、前記リンク機構の第4関節が前記検知領域に変位して検知信号を出力し、前記第1、第2カバーの何れかが開いたとき前記第4関節が前記検知領域から離脱することで前記検知信号の出力を停止させることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記リンク機構は、前記第1〜第4関節の各軸に回転可能に支持される第1〜第4回転部材を有し、
前記第1〜第4回転部材は、外周が前記第1〜第4関節の外形よりも外側にはみ出すように形成されることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項9】
請求項1〜5の何れかに記載のカバー開閉検知装置であって、
前記検知手段は、マイクロスイッチであることを特徴とするカバー開閉検知装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、画像形成を行うための光学ユニット、搬送ユニットを備え、
前記筐体は、感光体ユニット及びトナーカートリッジユニットを含む作像ユニットを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1〜9の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、感光体ユニット及びトナーカートリッジユニットを含む作像ユニットを備え
前記筐体は、画像形成を行うための光学ユニット、搬送ユニットを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項1〜9の何れかに記載のカバー開閉検知装置を備えた画像形成装置であって、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、画像形成を行うためのトナーカートリッジユニットを備え
前記筐体は、光学ユニット、感光体ユニットを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−159672(P2012−159672A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18944(P2011−18944)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】