説明

カプセル内視鏡

【課題】 透明カバーで反射する照明光を撮像光学系が受光するのを防止する。
【解決手段】 カプセル内視鏡10を、その内部を密閉カプセル11内に密閉して構成する。密閉カプセル11の外殻壁は、円筒状カバー12と、その両端に接続する透明カバー13と、半球カバー14から成る。レンズ保持枠21を、透明カバー13の内面に取り付ける。レンズ保持枠21の内部に、撮像光学系28を設ける。透明カバー13と、円筒状カバー12の境界面に有機EL素子30を設ける。有機EL素子30は、光軸Zの前方から見ると、円環状に広がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセル内視鏡に関し、特に物体を撮像するための撮像光学系の配置位置を改良したカプセル内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カプセル内視鏡が提案されつつある。カプセル内視鏡は、飲み込むことにより、生体内に送り込まれ、生体内で撮像された情報が、無線によって体外に送信され、その送信された情報により生体内の様子が確認される。カプセル内視鏡は、飲み込まれた後、生体内を観察している間、従来の内視鏡のように、挿入部による苦痛を患者に与えることはない。
【0003】
このようなカプセル内視鏡は、円筒部と、その円筒部の両端部を覆う半球部で構成されるのが一般的である。ここで、半球部の一方は透明カバーで形成され、撮像光学系はその半球部底面に配置されるとともに、撮像光学系を取り囲むように発光素子が設けられる。そして、発光素子から照射された照明光は、透明カバーを介して、生体内に照射され、撮像光学系は、その照明光を利用して、生体内を観察する。
【0004】
しかし、カプセル内視鏡において、発光素子から照射した照明光の一部は、透明カバーの内面で反射され、その反射光は、撮像光学系に入射される。したがって、撮像光学系で得られる撮像画像にはフレアが生じ、撮像画像の画質は低下してしまう。そこで、例えば特許文献1に記載のカプセル内視鏡においては、撮像光学系の入射瞳の位置を透明カバーの曲率中心に一致させており、透明カバーの内面で反射した照明光を撮像光学系に入射されにくくしている。
【特許文献1】特開2003−260025号公報(段落[0021]等参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載されるように入射瞳の位置を設定したとしても、反射光の全てを撮像光学系に入射されないようにすることは困難であり、撮像画像のフレアを完全になくすことはできない。したがって、このようなカプセル内視鏡においても、依然として、撮像画像の画質は低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、照明素子からの照明光が透明カバー等で反射され、その反射光が撮像光学系に入射させないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るカプセル内視鏡は、内部を密閉し、その外殻壁の少なくとも一部が透明壁である密閉カプセルと、透明壁に対向する内部に配設され、光軸前方にある被写体を透明壁を介して撮像する撮像光学系と、内部に配設され、透明壁を介して被写体に対して照明光を照射する発光素子とを備え、撮像光学系の最も光軸前方に位置する光学素子は、透明壁に隣接することを特徴とする。これにより、本発明においては、透明壁の内面で反射される照明光が撮像光学系にほとんど入射されないので、撮像光学系で撮像される画像の画質を向上させることができる。なお、光学素子とは、撮像光学系に含まれる光学的な部材をいい、例えばレンズ、撮像素子等である。
【0008】
本発明においては、撮像光学系は、透明壁に取り付けられることが好ましい。これにより、撮像光学系は、撮像光学系を透明壁近傍に配置することができる。また、撮像光学系をその光軸後方から支持させる必要はないので、撮像光学系の後方の空間を有効に利用することができる。この場合、撮像光学系は、この撮像光学系を保持する保持部材を介して透明壁に取り付けられる。保持部材は、例えば少なくとも一端が開口する筒状部材であって、一端が透明壁の内面に接合され、透明壁に取り付けられる。
【0009】
カプセル内視鏡の透明壁の少なくとも一部が、正または負の屈折力を有するレンズとして形成されることが好ましく、このレンズの中心は撮像光学系の光軸中心に一致する。透明壁をレンズとして形成することにより、撮像光学系の光学素子の部品点数を減少させることができる。
【0010】
密閉カプセルの外殻壁は、円筒状カバーの一端に透明壁が外部に膨みつつ覆うように形成され、透明壁は、半球部を有することが好ましい。
【0011】
発光素子は、面発光素子であっても良く、発光素子は、例えば透明壁の内面に配設される。さらに、発光素子は、面発光素子である場合、透明壁の内面に沿って面状に広がることが好ましい。面発光素子は、例えば有機EL素子である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、透明壁の内面で反射される照明光が撮像光学系にほとんど入射されないので、撮像光学系で撮像される画像の画質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明について図面を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る内視鏡カプセルを示した図であり、透明カバーの内部の構造のみを断面で示した部分断面図である。図2は、透明カバーの内部を正面から見た図であって、透明カバーの記載を省略した図である。図3は、有機EL素子30について概略的に示した断面図である。
【0014】
図1に示すようにカプセル内視鏡10は、その内部が密閉カプセル11で密閉されて構成される。密閉カプセル11の外殻壁は、円筒状カバー12と、その円筒状カバー12の両端を覆う透明カバー(透明壁)13および半球カバー14とで構成される。円筒状カバー12の内側には、そのカバーに沿うように円筒状の保持枠(図示せず)が設けられ、その保持枠内には、電力を供給する電池電源ユニット、画像処理回路等を有する回路基板、および送信ユニット(図示せず)等が保持枠に支持されて設けられる。半球カバー14の内側には、保持枠に支持されるアンテナ等(図示せず)が設けられる。円筒状カバー12と透明カバー13との境界面には、有機EL素子(面発光素子)30が配設され、有機EL素子30は、例えば保持枠に固定されている。
【0015】
透明カバー13は、円筒状カバー12の端部から外部に向けて膨らみ、例えば樹脂、ガラス等の透明材料で形成される。本実施形態における透明カバー13は、透明カバー13の先端部Yに向かうに従ってその径が小さくなり、略半球形を呈する。透明カバー13は、その内面13Aが、外面13Bに平行であるので、屈折力(パワー)を有しない。
【0016】
透明カバー13の内部には、略円筒形状を呈するレンズ保持枠21が設けられる。レンズ保持枠21は、一端が僅かに外側に広がりつつ開口され、他端が底面22で閉塞される。レンズ保持枠21は、開口された一端が透明カバー13の内面13Aに接合され、これにより、透明カバー13に取り付けられる。レンズ保持枠21の内部には、対物レンズ群26と、固体撮像素子27から成る撮像光学系28が保持される。撮像光学系28は、レンズ保持枠21の開口から入射された光を受光する。撮像光学系28の光軸Zは、レンズ保持枠21の軸および先端部Yに一致する。
【0017】
対物レンズ群26は、透明カバー13側から順に、負レンズ26a、正レンズ26b、および正レンズ26cの順で構成される。被写体寄りが光軸前方とすると、対物レンズ群26において、最も光軸前方に位置する負レンズ26aは、透明カバー13の内面13Aに隣接するように設けられる。固体撮像素子27は、対物レンズ群26の光軸Z後方において、底面22上に配置され、例えばリード線(図示せず)で先述した画像処理回路に接続される。
【0018】
撮像光学系28の視野領域Xは、図1に示すように前方に向かうに従って大きくなり、透明カバー13の内面13Aでは、光軸Zの前方側から見ると光軸Zを中心に円形に広がる。ここで、撮像光学系28において、最も前方に位置する負レンズ26aは、透明カバー13の内面13Aに近接するので、内面13Aにおける視野領域Xの直径は負レンズ26aの直径と略同一である。すなわち、視野領域Xの直径は、透明カバー13内において、レンズ保持枠21の直径より小さく設計されており、レンズ保持枠21によって撮像光学系28の視野が妨げられることはない。
【0019】
有機EL素子30は、円筒状カバー12と透明カバー13との境界面に設けられ、その発光領域は光軸Zに対して垂直な面上に広がるので、有機EL素子30から発せられる光の光束中心は光軸Zに平行になる。有機EL素子30は、その照明光がレンズ保持枠21に照射されてしまうことをできるだけ避けるために、図2に示すように、上方から見ると、レンズ保持枠21を避けるように、円環状に広がる。
【0020】
図3に有機EL素子30の概略図を示す。有機EL素子30は、透明基板43上に陽極31、有機発光層を含む積層体32、および陰極33が順に積層されて構成される。陰極の上方には、さらに封止膜(図示せず)が設けられる。封止膜は、その周辺部が透明基板43に接合され、封止膜と透明基板43によって、陽極31、積層体32、陰極33が封止される。陽極31および陰極33は、電流が流されるために、透明基板43と封止膜の間から外部に延出し、延出した陽極31および陰極33は上述した回路基板を介して電源ユニットに接続される。
【0021】
陽極31は、透明電極であって、例えばITO(Indium Tin Oxide)、ATO(antimony doped tindioxide)、ZnO(zinc oxide)によって形成される。陰極33は、ITO、ATO、ZnO等によって形成されても良いが、遮光性を有するアルミニウム等の金属で形成されることが好ましい。積層体32は、陽極31側から順に例えば、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層等が積層され、白色光を発するように構成される。封止膜は例えば金属酸化物や窒化物によって形成される。なお、有機EL素子30は、透明基板43側が光軸Zの前方側に位置するように、円筒状カバー12内にある保持枠に固定される。
【0022】
有機EL素子30は、陰極33と陽極31に電流が流されることより照明光を発し、その照明光は陽極31、および透明基板43を介して射出され、これにより有機EL素子30は、光束中心が光軸Zに平行になるように、照明光を発する。
【0023】
有機EL素子30から発せられた照明光は、透明カバー13を介して生体内に照射され、生体内で反射される。生体内からの反射光は、透明カバー13さらには、負レンズ26a、正レンズ26b、および正レンズ26cを介して、固体撮像素子27上に受光される。固体撮像素子27では、受光した光に対応する生体内の像が形成される。形成された像は、固体撮像素子27で光電変換されて蓄積され、その蓄積信号は、画像処理回路に出力される。蓄積信号は画像処理回路で画像処理された後、送信信号に変換される。送信信号は、アンテナに送られ、アンテナから生体外の受信装置に送信される。受信装置では、その送信信号が、ディスプレイ上に映像化され、医師等によって観察される。
【0024】
ここで、有機EL素子30からの照明光は拡散光であるので、その照明光は照明範囲を広げつつ、光軸Zの前方に向けて照射される。したがって、有機EL素子30の照明光は、広範囲に亘って生体内に照射されるとともに、その一部は、レンズ保持枠21および底面22に照射される。しかし、レンズ保持枠21や底面22は遮光性を有し、照明光はレンズ保持枠21等によって遮光され、撮像光学系28内に入射されることはない。なお、レンズ保持枠21や底面22は、その外側の面が反射板であっても良く、照射された照明光が反射されるようにしても良い。
【0025】
また、照明光は、透明カバー13を介して、外部の被写体に向けて照射されるとともに、その一部が透明カバー13によって反射される。しかし、透明カバー13の内部において、視野領域Xはレンズ保持枠21内にある。したがって、透明カバー13で反射された光は、レンズ保持枠21で遮光され、撮像光学系28に入射されることはない。また、撮像光学系28は透明カバー13に取り付けられ、撮像光学系28の最も前方に位置する負レンズ26aは、透明カバー13に隣接している。したがって、たとえ視野領域Xがレンズ保持枠21によって囲われないとしても、透明カバー13で反射された光は、撮像光学系28にほとんど入射されない。
【0026】
さらに、本実施形態においては、撮像光学系28を透明カバー13と円筒状カバー12の境界面より前方に設けたので、撮像光学系28の後方の空間を有効に活用でき、カプセル内視鏡10を小型にすることができる。なお、本実施形態では、撮像光学系28の光軸Zは、先端部Yに一致したが、光軸Zは先端部Yに一致していなくても良い。すなわち、本実施形態では、光軸Zは先端部Yと透明カバー13の半球の球中心を結んだ線に対して傾いていても良い。
【0027】
以下本実施形態の第1および第2の変形例について説明する。第1の変形例において、第1の実施形態と相違する点は、透明カバー13の構成のみである。本実施形態においては、透明カバー13の内面13Aと外面13Bは互いに平行であって、これら曲率中心は密閉カプセル11の内部の同一位置に設けられる。しかし、第1および第2の変形例においては、内面13Aの一部の曲率中心は、外面13Bの曲率中心と一致しない。
【0028】
第1の変形例について詳述すると、図4に示すように、内面13Aは、レンズ保持枠21の内側の領域から成る第1内面13Cと、レンズ保持枠21の外側の領域から成る第2内面13Dとで構成される。ここで、第2内面13Dの曲率中心は、外面13Bの曲率中心に一致し、かつ密閉カプセル11内で光軸Z上に位置する。一方、第1内面13Cの曲率中心は、密閉カプセル11の外部で光軸Z上に位置する。これにより、透明カバー13において、レンズ保持枠21よりも内側の部分は、正の屈折力を有する正レンズ13Fとして形成され、この正レンズ13Fの中心は、光軸Z上に位置する。
【0029】
図5に示すように、第2の変形例においても、第1の変形例と同様に、内面13Aの第1内面13Cの曲率中心が、第2内面13Dの曲率中心と一致しないように設定される。詳述すると、第1内面13Cおよび第2内面13Dの曲率中心はともに、密閉カプセル11の内部で光軸Z上に位置する。しかし、第2内面13Dの曲率中心は、外面13Bの曲率中心に一致する一方、第1内面13Cの曲率中心は、外面13Bの曲率中心よりも、内面13Aに近い位置に位置する。したがって、透明カバー13において、レンズ保持枠21の内側部分は、負の屈折力を有する負レンズ13Gとして形成され、この負レンズ13Gの中心は、光軸Z上に位置する。
【0030】
以上のように、第1および第2の変形例においては、透明カバー13に屈折力を持たせることにより、例えば、対物レンズ群26の一部のレンズを省略することが可能になる。
【0031】
以下、第2の実施形態について、図6〜8を用いて説明する。第1および第2の実施形態においては、同一の部材には同一の参照符号を付す。第1の実施形態においては、有機EL素子30は、円筒カバー12と透明カバー13の境界面に設けられるが、本実施形態においては、透明カバー13の内面13A上に配設される。以下、第2の実施形態に係る有機EL素子30の構成について説明する。なお、本実施形態において、有機EL素子30以外の構成は、第1の実施形態と同一であるので、その説明は省略する。
【0032】
第2の実施形態においても、内面13Aは、レンズ保持枠21の内側の領域から成る第1内面13Cと、レンズ保持枠21よりも外側の領域から成る第2内面13Dとで構成される。有機EL素子30は、第2内面13D上に配設され、第2内面13Dに沿うように面状に広がる。したがって、有機EL素子30は、図7に示すように正面から見ると、レンズ保持枠21およびその内部を避けるように円環状に広がる。
【0033】
図8に示すように有機EL素子30は、透明カバー13の内面13Aに陽極31、有機発光層を含む積層体32、および陰極33が順に積層されて構成される。陰極の上面には、封止膜34が設けられる。なお、陽極31、積層体32、陰極33、および封止膜34の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0034】
有機EL素子30は、陰極33と陽極31に電流が流されることより照明光を発し、その照明光は陽極、および透明カバー13を介して、カプセル内視鏡10の外部に射出される。
【0035】
有機EL素子30の各層が積層される方向、すなわち照明光の出射方向は、透明カバー13の先端部に近づくに従って、光軸Zに対する傾き角が小さくなる。また、有機EL素子30から発せられる光は拡散光である。したがって、先端部Yに近い部分から発せられた照明光は、透明カバー13から所定の距離離れた位置における撮像光学系28の視野領域Xを照明することができ、直接照明光として利用することができる。
【0036】
一方、先端部Yから遠く、円筒状カバー12に近い部分において発せられた照明光は、撮像光学系28の視野範囲を照明することができない。しかし、このような光は、間接照明光として利用され、結果的に視野を明るくすることができる。すなわち、本実施形態においては、有機EL素子30から発せられた全ての照明光は有効に利用される。
【0037】
以上のように、本実施形態においては、有機EL素子30が透明カバー13の内面13A上に配設されるので、有機EL素子30から発せられた照明光は、透明カバー13によって反射されにくい。よって、本実施形態においては、有機EL素子30からの光を、照明光として有効に活用することができるとともに、透明カバー13で反射された光が撮像光学系28に入射されることを防止することができる。また、本実施形態においても、撮像光学系28を透明カバー13に隣接する位置に設け、かつ撮像光学系28をレンズ保持枠21内に設けたので、透明カバー13においてわずかに反射した照明光も、撮像光学系28に受光されることはない。
【0038】
なお、第1および第2の実施形態においては、発光素子として有機EL素子を用いたが、無機EL素子等の他の面発光素子を用いることも可能である。
【0039】
第2の実施形態の変形例について、図9を用いて説明する。第2の実施形態においては、発光素子は、有機EL素子によって構成されたが、本変形例では発光素子は無機半導体発光素子(以下無機LED素子という。)によって構成される。本変形例においては、無機LED素子90は、図9に示すように、透明カバー13内部に複数設けられる。ここで、各無機LED素子90は、その出射端90Aが透明カバー13の内面13Aに貼り付けられる。したがって、本変形例においても、無機LED素子90から発せられる光は、ほとんど透明カバー13で反射されることなく、生体内に出射することができる。本変形例では発光素子として無機LED素子を使ったが、無機LED素子に代えて有機EL素子であっても良い。
【0040】
以上のように、本実施形態においては、面発光素子以外の発光素子も使用することができる。また、第1の実施形態においても、本実施形態と同様に、無機LED素子のように、面発光素子以外の発光素子を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施形態に係る内視鏡カプセルを示す部分断面図である。
【図2】第1の実施形態の透明カバーの内部を正面から見た図であって、透明カバーを省略して示した図である。
【図3】第1の実施形態の有機EL素子について概略的に示した断面図である。
【図4】第1の実施形態の変形例に係る内視鏡カプセルを示す部分断面図である。
【図5】第1の実施形態の変形例に係る内視鏡カプセルを示す部分断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る内視鏡カプセルを示す部分断面図である。
【図7】第2の実施形態の透明カバーの内部を正面から見た図である。
【図8】第2の実施形態の有機EL素子について概略的に示した断面図である。
【図9】第2の実施形態の変形例に係る内視鏡カプセルを示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0042】
10 カプセル内視鏡
11 密閉カプセル
12 円筒状カバー
13 透明カバー(透明壁)
13A 内面
13B 外面
13C 第1内面
13D 第2内面
13F 正レンズ
13G 負レンズ
21 レンズ保持枠(筒状部材)
26 対物レンズ群
27 固体撮像素子
28 撮像光学系
30 有機EL素子
X 視野領域
Y 先端部
Z 光軸


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を密閉し、その外殻壁の少なくとも一部が透明壁である密閉カプセルと、
前記透明壁に対向する前記内部に配設され、光軸前方にある被写体を前記透明壁を介して撮像する撮像光学系と、
前記内部に配設され、前記透明壁を介して前記被写体に対して照明光を照射する発光素子とを備え、
前記撮像光学系の最も光軸前方に位置する光学素子は、前記透明壁に隣接することを特徴とするカプセル内視鏡。
【請求項2】
前記撮像光学系は、前記透明壁に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
【請求項3】
前記撮像光学系は、この撮像光学系を保持する保持部材を介して前記透明壁に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載のカプセル内視鏡。
【請求項4】
前記保持部材は、少なくとも一端が開口する筒状部材であって、前記一端が前記透明壁の内面に接合され、前記透明壁に取り付けられることを特徴とする請求項3に記載のカプセル内視鏡。
【請求項5】
前記透明壁の少なくとも一部が、正または負の屈折力を有するレンズとして形成され、前記レンズの中心は前記撮像光学系の光軸中心に一致することを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
【請求項6】
前記密閉カプセルの外殻壁は、円筒状カバーの一端に前記透明壁が外部に膨みつつ覆うように形成されることを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
【請求項7】
前記透明壁は、半球部を有することを特徴とする請求項6に記載のカプセル内視鏡。
【請求項8】
前記発光素子は、面発光素子であることを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
【請求項9】
前記発光素子は、前記透明壁の内面に配設されることを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
【請求項10】
前記発光素子は、面発光素子であるとともに、前記内面に沿って面状に広がることを特徴とする請求項9に記載のカプセル内視鏡。
【請求項11】
前記面発光素子は、有機EL素子であることを特徴とする請求項8または10のいずれかに記載のカプセル内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−255247(P2006−255247A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−78843(P2005−78843)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】