説明

カメラ、歪み補正装置、及び歪み補正方法

【課題】広角レンズを用いて撮像された歪曲画像に対して、電子ズーム処理と歪み補正の両方を施す場合に、不自然な画像になることを抑制しつつ、歪曲画像を的確に補正できるようにすること。
【解決手段】電子ズーム及び歪み補正処理部104は、歪曲画像の画素を再マッピングすることで、歪曲画像に電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す。再マッピング制御部110は、指定された電子ズーム倍率S1に応じて、電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、歪み補正処理の補正率S4が変更されるように、電子ズーム及び歪み補正処理部104の再マッピングを制御する。これにより、指定された電子ズーム倍率S1に応じて、補正率S4が変更されるので、不自然な画像になることを抑制しつつ、歪曲画像を的確に補正できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚眼レンズ等の広角レンズを用いて撮像された歪曲画像を補正するカメラ、歪み補正装置、及び歪み補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
魚眼レンズ等の広角レンズを用いて撮像した画像は、一般に、画像の周縁部ほど歪曲した画像となる。
【0003】
図1に、従来の歪み補正の様子を示す。図1は、互いに平行な白黒の横縞模様を広角レンズを用いて撮像した画像を示す。図1Aは、歪み補正前の画像を示し、光学歪みが原因となって、周縁部ほど歪曲していることが分かる。図1Bは、歪み補正後の画像を示し、周縁部の歪曲は解消されているが、周縁部が拡大されてしまうので、不自然な画像になってしまう。
【0004】
そこで、従来、歪みを補正しつつ、できるだけ自然な画像を得るための歪み補正技術が多数提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、歪み補正を行うための関数と、歪み補正を行わないための関数とを用意し、これらの関数を複合的に利用することで、見た目上、自然な歪み補正を行う技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、歪曲画像から切り出した画像の座標(X軸、Y軸の値)に応じて拡大率(変化関数)を設定し、この拡大率を利用して画像変換を行うことで、見た目上、自然な歪み補正を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−199350号公報
【特許文献2】特開2009−124627号公報
【特許文献3】特許第3051173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年のカメラは、一般に電子ズーム処理機能が搭載されている。しかしながら、電子ズームと歪み補正との関係については、十分な検討がなされていなかった。
【0009】
本発明は、電子ズーム処理と歪み補正処理との関係を十分に検討することにより、広角レンズを用いて撮像された歪曲画像に対して、電子ズーム処理と歪み補正の両方を施す場合に、不自然な画像になることを抑制しつつ、歪曲画像を的確に補正できる、カメラ、歪み補正装置、及び歪み補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のカメラの一つの態様は、被写体を結像するレンズと、前記レンズにより結像された光学像を電気信号に変換することにより、撮像画像信号を得る撮像素子と、前記撮像画像信号に対して、電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す、電子ズーム及び歪み補正処理部と、を備え、前記電子ズーム及び歪み補正処理部は、指定された電子ズーム倍率に応じて、前記電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、前記歪み補正処理の補正率を変更する。
【0011】
本発明の歪み補正装置の一つの態様は、歪曲画像の画素を再マッピングすることで、前記歪曲画像に電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す、電子ズーム及び歪み補正処理部と、指定された電子ズーム倍率に応じて、前記電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、前記歪み補正処理の補正率が変更されるように、前記電子ズーム及び歪み補正処理部の再マッピングを制御する、再マッピング制御部と、を具備する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、広角レンズを用いて撮像された歪曲画像に対して、電子ズーム処理と歪み補正の両方を施す場合に、不自然な画像になることを抑制しつつ、歪曲画像を的確に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来の歪み補正の様子を示す図であり、図1Aは歪み補正前の画像を示す図、図1Bは歪み補正後の画像を示す図
【図2】実施の形態のカメラの構成を示すブロック図
【図3】広角レンズを用いた場合の、レンズ結像の特性と、電子ズーム画角と、を示す図
【図4】電子ズーム倍率に対応する補正率を求めるためのテーブルを示す図であり、図4Aはレンズ画角が120°のときに用いるテーブルを示す図、図4Bはレンズ画角が140°のときに用いるテーブルを示す図、図4Cはレンズ画角が180°のときに用いるテーブルを示す図
【図5】同一のレンズ画角に関して、電子ズーム倍率に対する補正率の対応テーブルを複数用意する例を示す図
【図6】補正状況と補正結果を示す図形の表示例を示す図であり、図6Aは電子ズーム画角が±30°以下の表示画像を示す図、図6Bは電子ズーム画角が±30°以上で±60°以下の表示画像を示す図、図6Cは電子ズーム画角が±60°以上の表示画像を示す図
【図7】補正状況と補正結果を示す図形の他の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図2に、本実施の形態のカメラの構成を示す。カメラ100は、例えば監視カメラ等の所謂広角カメラであり、撮像された歪曲画像に対して歪み補正処理を施すようになっている。また、カメラ100は、電子ズーム機能を有する。
【0016】
カメラ100は、魚眼レンズ等の広角レンズ101を有し、この広角レンズ101によって撮像素子102に被写体像を結像させる。撮像素子102は、CCD等からなり、結像された光学像を電気信号に変換することにより、撮像画像信号を得る。カメラ処理部103は、撮像素子102から出力された撮像画像信号に対してγ処理、マトリックス処理等を施し、処理後の信号を電子ズーム及び歪み補正処理部104に出力する。
【0017】
電子ズーム及び歪み補正処理部104は、例えば画像メモリと補間回路で構成され、後述する再マッピング制御部110によって画像メモリからの読み出しと補間が制御される。これにより、画素の位置や画像信号が再マッピングされ、電子ズーム処理及び歪み補正処理が実現される。
【0018】
再マッピング制御部110は、電子ズーム及び歪み補正処理部104の再マッピングを制御する。再マッピング制御部110には、ユーザにより指定された電子ズーム倍率S1と、レンズ画角S2とが入力される。電子ズーム倍率S1は、ユーザにより例えば操作部(図示せず)を介して指定される。レンズ画角S2は、広角レンズ101のレンズ画角である。レンズ画角S2は、メモリ(図示せず)に記憶されており、同一のレンズ画角の広角レンズを用いている場合には固定値であるが、レンズ画角を変更可能な広角レンズ(ズームレンズ)や広角レンズを交換する場合には、それに応じて変更される。
【0019】
ズーム画角算出部111には、電子ズーム倍率S1及びレンズ画角S2が入力される。ズーム画角算出部111は、電子ズーム倍率S1と、レンズ画角S2とに基づいて、電子ズーム後の画角である電子ズーム画角S3を算出し、これを読み出しアドレス発生部112に出力する。
【0020】
図3に、広角レンズを用いた場合の、レンズ結像の特性と、電子ズーム画角と、を示す。図中の点線はレンズの結像特性を示す。レンズ画角が変われば、それに応じて図中の点線で示されるレンズの結像特性が変わる。図中の一点鎖線は電子ズーム画角を示す。この電子ズーム画角の大きさは、当然、レンズ画角と電子ズーム倍率とに応じて変化する。
【0021】
ここで、電子ズーム倍率をZ1、Z2、Z3とし、Z1>Z2>Z3と仮定する。一番大きな値の電子ズーム倍率Z1が指定された場合には、図中のR1で示される狭角の画像表示範囲が切り出され、その画像表示範囲R1が電子ズーム倍率Z1ぶんだけ拡大されて表示される。また、中間の値の電子ズーム倍率Z2が指定された場合には、図中のR2で示される中間角の画像表示範囲が切り出され、その画像表示範囲R2が電子ズーム倍率Z2ぶんだけ拡大されて表示される。一番小さな値の電子ズーム倍率Z3が指定された場合には、図中のR3で示される広角の画像表示範囲が切り出され、その画像表示範囲R3が電子ズーム倍率Z3ぶんだけ拡大されて(電子ズーム倍率Z3が1の場合にはそのまま拡大されずに)表示される。
【0022】
補正率決定部113は、電子ズーム倍率S1と、レンズ画角S2とに基づいて、補正率S4を決定し、これを読み出しアドレス発生部112に出力する。
【0023】
本実施の形態の場合、補正率決定部113は、図4A、図4B及び図4Cに示すような、レンズ画角S2に応じた複数のテーブルを有し、この複数のテーブルの中から、入力されるレンズ画角S2に応じたテーブルを用いて、補正率S4を決定して出力する。
【0024】
図4では、一例として、レンズ画角が120°(図では±60°で示している)の場合に用いるテーブル(図4A)、レンズ画角が140°(図では±70°で示している)の場合に用いるテーブル(図4B)、レンズ画角が180°(図では±90°で示している)の場合に用いるテーブル(図4C)の3つのテーブルが示されているが、レンズ画角に応じてさらに多くのテーブルを有してもよい。また、用意されたテーブルの中に、レンズ画角に対応するものが無い場合には、最も近いレンズ画角のテーブルを代用するなどしてもよい。
【0025】
補正率決定部113は、レンズ画角S2が120°の場合には、図4Aのテーブルを用い、電子ズーム倍率S1に対応する補正率S4を出力する。また、レンズ画角S2が140°の場合には、図4Bのテーブルを用い、電子ズーム倍率S1に対応する補正率S4を出力する。また、レンズ画角S2が180°の場合には、図4Cのテーブルを用い、電子ズーム倍率S1に対応する補正率S4を出力する。なお、レンズ画角S2が決まれば、電子ズーム倍率S1と、電子ズーム後の画角(電子ズーム画角)との関係は一意に決まるので、図では、横軸に、電子ズーム倍率と、電子ズーム後の画角との両方を示してある。
【0026】
また、レンズ画角S2が同一であってもレンズ特性に応じて歪み特性が異なる場合もあるので、図5に示すように、同一のレンズ画角に関して、電子ズーム倍率に対する補正率の対応テーブルを複数用意してもよい。
【0027】
読み出しアドレス発生部112は、先ず、入力された電子ズーム画角S3に基づいて、電子ズーム画角S3の画像を完全に歪みの無い状態で形成するための読み出しアドレスを生成する。このときの読み出しアドレスの生成については、例えば特許文献3にも開示されているように、従来から提示されている既知の技術なので、ここでの詳細な説明は省略する。簡単に言うと、図1Aに示したような歪曲画像に対して、図1Bに示したような完全に歪みが補正された画像を形成するための読み出しアドレスが生成される。
【0028】
次に、読み出しアドレス発生部112は、完全な歪み補正を行うための読み出しアドレスを、補正率決定部113にて決定された補正率S4ぶんだけの歪み補正を実現するための読み出しアドレスに変更し、この変更した読み出しアドレスS5を電子ズーム及び歪み補正処理部104の読み出しアドレスとして出力する。補正率S4は、式(1)により定義する。正方形が正方形として出力される中心射影を基準に定義する。式(1)より、補正後の像高Y’は式(2)で求める。補正率S4は、図4、図5のグラフのように与え、式(2)より、出力される像高Y’を求める。なお、ここでは補正率の意味を分かり易くするために、画像を完全に歪みの無い状態で形成するための読み出しアドレスを生成した後に、これを補正率に応じて変更するようにしたが、実際には、補正率に対応した読み出しアドレスS5を一気に生成してもよい。
【0029】
S4 = 1 − (Y0−Y’)/(Y0−Yn) ………(1)
Y’ = Y0 − (1−S4)(Y0−Yn) ………(2)
ここで、 Y0=ftanθ(中心射影)
Yn=fθ(等距離射影)又はYn=fsinθ(正射影)など
使用する広角レンズの特性
Y0:基準となる像高、中心射影を用いる
Yn:使用するレンズの像高
Y’:補正後の像高
θ:基準とする視野角、45〜70度程度で決定される
f:使用するレンズの焦点距離
【0030】
例えば、レンズ画角S2が120°(±60°)の広角レンズ101が用いられ、指定された電子ズーム倍率S1が1.5倍の場合、補正率決定部113では図4Aのテーブルが用いられ、補正率S4として80%が出力される。読み出しアドレス発生部112は、完全な歪み補正を行うための読み出しアドレスではなく、80%の歪み補正を行うための読み出しアドレスS5を発生して出力する。当然、この出力される読み出しアドレスS5は、1.5倍の電子ズームを行うものでもある。
【0031】
また、例えば、レンズ画角S2が180°(±90°)の広角レンズ101が用いられ、指定された電子ズーム倍率S1が1.5倍の場合、補正率決定部113では図4Cのテーブルが用いられ、補正率S4として50%が出力される。読み出しアドレス発生部112は、完全な歪み補正を行うための読み出しアドレスではなく、50%の歪み補正を行うための読み出しアドレスS5を発生して出力する。当然、この出力される読み出しアドレスS5は、1.5倍の電子ズームを行うものでもある。
【0032】
電子ズーム及び歪み補正処理部104は、読み出しアドレスS5によって、画素を再マッピングと補間を行い、電子ズーム処理及び歪み補正処理が施された画像信号S6を形成し、これを補正状況重畳部105に出力する。
【0033】
補正状況重畳部105は、電子ズーム処理及び歪み補正処理が施された画像信号S6に加えて、電子ズーム画角S3及び補正率S4を入力する。補正状況重畳部105は、電子ズーム画角S3及び補正率S4に基づいて、補正状況を表す図形を作成し、これを画像信号S6に重畳する。これにより、表示される画像がどの程度の歪み補正が施されたものかを、視聴者が確認できるようになる。特に、本実施の形態では、指定される電子ズーム倍率S1に応じて歪み補正率S4を変更するようにしているので、補正状況を表す図形を表示することは非常に有効である。
【0034】
図6は、補正状況を示す図形の表示例を示す。図中の点線は、歪みの状態を模式的に表している。図中の実線は、補正状況を示す図形を表している。図6は、レンズ画角が180°(±90°)の広角レンズ101が用いられた場合の例である(図4C参照)。
【0035】
図6Aは、電子ズーム画角が±30°(60°)以下の表示画像を示すもので、この場合、図4Cからも分かるように完全な歪み補正(補正率100%の歪み補正)が行われるので、補正状況を表す図形としては、歪みが残っていないことを示す長方形の図形が表示される。図6Cは、電子ズーム画角が±60°(120°)以上の表示画像を示すもので、この場合、図4Cからも分かるように補正率50%以下の歪み補正が行われるので、補正状況を表す図形としてはある程度の歪みが残っていることを示す樽型の図形が表示される。図6Bは、電子ズーム画角が±30°(60°)以上で±60°(120°)以下の表示画像を示すもので、この場合、補正状況を表す図形としては図6Aと図6Cの中間の図形が表示される。
【0036】
なお、図6の例では、補正状況を表す図形を中心部及び周縁部に分けて表示されている。図6B及び図6Cの補正状況を表す図形から、中心付近よりも周縁部の方が歪みが多く残っていることが分かる。
【0037】
図7は、図6の周縁部の補正状況を表す図形を、表示画像の右上に表示した例である。なお、図6及び図7では、補正状況を表す図形を表示する例を示したが、補正率をそのまま表示してもよい。
【0038】
補正状況重畳部105からの出力される画像は、表示部(図示せず)にて表示される。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態によれば、指定された電子ズーム倍率S1に応じて、電子ズーム処理だけでなく、歪み補正処理の補正率S4を変更するようにしたことにより、不自然な画像になることを抑制しつつ、歪曲画像を的確に補正できるようになる。具体的には、指定される電子ズーム倍率S1が小さいほど、換言すれば電子ズーム画角が大きいほど(広角な画像ほど)、補正率S4を小さくしたことにより、周縁部が極端に拡大されることによる、見た目上の不自然さを抑制できる。つまり、それぞれの電子ズーム倍率の画角で見やすい(納得性の高い)画像を得ることができる。
【0040】
また、本実施の形態の歪み補正処理は、広角の電子ズーム時には等角(等距離射影)になるように補正し、狭角の電子ズーム時には直線(中心射影)になるように補正し、中間画角の電子ズーム時には等角から直線になだらかに変化させるように補正する処理である、と言い換えることができる。
【0041】
なお、上述した実施の形態に加えて、電子ズーム及び歪み補正処理部104において、歪み補正の補正を、垂直方向と水平方向とで独立して制御してもよい。例えば、垂直方向の直線の歪み補正は電子ズーム倍率(電子ズーム画角と言い換えてもよい)S1に依らず直線になるように補正し、水平方向の直線の歪み補正は電子ズーム倍率S1に応じて曲線を許すように変更すれば、より自然な画像を得ることができる。これは、木や人など垂直方向に起立している物体に対しては、垂直方向の直線の歪みは完全に補正した方が、つまり垂直方向の直線は垂直方向の直線となるようにした方が、自然な画像を得ることができるためである。
【0042】
また、上述した実施の形態では、電子ズーム及び歪み補正処理部104、再マッピング制御部110及び補正状況重畳部105を、カメラに設けた場合について説明したが、これらはカメラとは別体に歪み補正装置として設けてもよい。
【0043】
また、再マッピング制御部110の構成は、図2の構成に限らない。例えば広角レンズ101のレンズ画角が固定である場合には、指定された電子ズーム倍率S1を直接用いて、補正率S4及び読み出しアドレスS5を発生させることができるので、ズーム画角算出部111は省略してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、魚眼レンズ等の広角レンズを用いて撮像された歪曲画像に対して、電子ズーム処理と歪み補正の両方を施す場合に好適である。
【符号の説明】
【0045】
100 カメラ
101 広角レンズ
104 電子ズーム及び歪み補正処理部
105 補正状況重畳部
110 再マッピング制御部
111 ズーム画角算出部
112 読み出しアドレス発生部
113 補正率決定部
S1 電子ズーム倍率
S2 レンズ画角
S3 電子ズーム画角
S4 補正率
S5 読み出しアドレス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を結像するレンズと、
前記レンズにより結像された光学像を電気信号に変換することにより、撮像画像信号を得る撮像素子と、
前記撮像画像信号に対して、電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す、電子ズーム及び歪み補正処理部と、
を備え、
前記電子ズーム及び歪み補正処理部は、指定された電子ズーム倍率に応じて、前記電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、前記歪み補正処理の補正率を変更する、
カメラ。
【請求項2】
前記電子ズーム及び歪み補正処理部は、さらに、前記レンズの画角に応じて、前記歪み補正処理の補正率を変更する、
請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
前記指定された電子ズーム倍率と前記レンズの画角とに基づいて、電子ズーム画角を算出するズーム画角算出部を、さらに具備し、
前記電子ズーム及び歪み補正処理部は、前記画角算出部によって算出された前記電子ズーム画角に応じて、前記歪み補正処理の補正率を変更する、
請求項1に記載のカメラ。
【請求項4】
前記電子ズーム処理及び歪み補正処理を施された画像に、前記補正率に基づく歪み補正状況を重畳する、補正状況重畳部を、さらに具備する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項5】
前記補正率は、垂直方向と水平方向とでそれぞれ独立に制御される、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項6】
前記補正率は、垂直方向の直線の歪み補正は100%であり、水平方向の直線の歪み補正は前記電子ズーム倍率に応じて変更される、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項7】
歪曲画像の画素を再マッピングすることで、前記歪曲画像に電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す、電子ズーム及び歪み補正処理部と、
指定された電子ズーム倍率に応じて、前記電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、前記歪み補正処理の補正率が変更されるように、前記電子ズーム及び歪み補正処理部の再マッピングを制御する、再マッピング制御部と、
を具備する歪み補正装置。
【請求項8】
歪曲画像の画素を再マッピングすることで、前記歪曲画像に電子ズーム処理及び歪み補正処理を施す、電子ズーム及び歪み補正処理ステップと、
指定された電子ズーム倍率に応じて、前記電子ズーム処理の電子ズーム倍率に加えて、前記歪み補正処理の補正率が変更されるように、前記電子ズーム及び歪み補正処理部の再マッピングを制御する、再マッピング制御ステップと、
を含む歪み補正方法。



【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−142885(P2012−142885A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1125(P2011−1125)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】