説明

カメラモジュール及びこのカメラモジュールを用いた携帯端末

【課題】 カメラモジュールにおいて、ピエゾ素子を用いてオートフォーカス機能及びズーム機能を組み込んだ際にも小型・軽量化できるようにする。
【解決手段】 第1及び第2のピエゾ素子16及び17によって、ローター12が回転駆動される。第1のレンズホルダ13はローターの回転に応じて光軸に沿って沿って移動する。そして、第2のレンズホルダ15は第1のレンズホルダの移動に応じて同一方向に移動する。第2のレンズホルダには光軸に沿って所定の間隔をおいて第1及び第2の被係合部が形成され、第2のレンズホルダの移動に応じて係合片(爪部)が第1の被係合部又は第2の被係合部と選択的に係合して、第2のレンズホルダをそれぞれ第1の位置又は第2の位置に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラモジュールに関し、特に、小型軽量に構成したカメラモジュール及びこのカメラモジュールを搭載した携帯端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、カメラモジュールにおいては、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を備えており、例えば、光学系レンズの側面側に円筒カムを配置して、この円筒カムによってズームレンズ枠とAFレンズ枠とを駆動するようにしたものがあり、ここでは、前面カバー(固定枠)に円筒カムの軸受け及びレンズ枠の軸受けを配置している。そして、ハウジング(ケース)に固体撮像素子(CCD)を直接配設して、円筒カムの側面に回動角度を検出するためのカムを配置し、メカニカルスイッチによって円筒カムの回動角度を検出するようにしている(特許文献1参照)。
【0003】
さらに、ケースの一辺側の隅にそれぞれAF用リードスクリューとズーム用リードスクリューとを配置して、リードスクリューに沿ってズームレンズ系の可動レンズ群を移動するようにしたものがあり、また、カムを駆動して撮影光学系を光軸に沿って移動させる際、カムに通常変倍撮影用カム領域とマクロ撮影用カム領域とを連続して形成し、このカムをステップモータで駆動するようにしたものがあり、ここでは、所謂テレとマクロの2点切替でレンズ枠に隣接して円筒カムを配置して、この円筒カムによってAFレンズ枠とズームレンズ枠とを駆動するようにして、ステッピングモータは円筒カム側面側に配置されている。
【0004】
また、ステッピングモータにリードスクリューを一体的に設けて、リードスクリューをステッピングモータ22a,22bとともに独立的に保持部材で保持し、これら保持部材を鏡胴基体である函体11へ取り付ける取り付け部材を、リードスクリューに対して片側だけに配設するようにしたものがあり、ここでは、2本のリードスクリューによってズーム及びAF用レンズ枠を駆動し、ハウジングにレンズ枠のガイド支持部を設けて、ハウジング下部にCCDを配置している。
【0005】
加えて、撮影レンズを駆動するためのフォーカスモータ及びズームモータと内部機構を駆動するシャッタモータ及び絞りモータとを備えて、撮影レンズの光軸と直交する平面を、光軸と直交し且つ相直交する第一軸と第二軸とにより分割した第1〜第4象限に、これらのモータをそれぞれ配置して、シャッタユニットのベースにフォーカスモータとズームモータとの回転中心軸を通過させるための切り欠き部を設けるようにしたものがある。
【0006】
また、スクリュー軸によって可動レンズを光軸に沿って駆動し、スクリュー軸を装置本体に回転可能に保持する軸受け部が型成形により一体形成されて、軸受け部を、互いにスライド方向が異なる複数のスライド型よって形成するようにしたものがあり、ここでは、2本のリードスクリューによってズーム及びAF用レンズ枠を駆動し、上部ハウジングで2本のリードスクリューの軸受けと2つのレンズ枠ガイドシャフトの軸受けを行って、下部ハウジングにCCDを保持するようにしている。
【0007】
ところで、最近の携帯電話機などの携帯端末に用いられるカメラモジュールでは、固体撮像素子(CCD)の高画素化に伴って、通常の電子カメラ(デジカメ)と同様に、高速、高精度なオートフォーカス(AF)機能及び焦点距離の変化(ズーム)機能が要求され、さらに、携帯端末そのものの小型化、軽量化によって、必然的にカメラモジュールも小型化、軽量化が望まれている。
【0008】
このようなカメラモジュールにおけるオートフォーカス及び焦点距離の変化のためには、レンズ群を光軸に沿って移動させることが必要であり、そのため、従来では、回転子を有する電磁モータ又はパルスモータが用いられ、ヘリコイド機構又はカムリング、リードスクリューなどを駆動してレンズ群を光軸に沿って移動させている。
【0009】
しかしながら、上記の回転子を用いた電磁モータは、回転子とその周囲に電磁石及び永久磁石が必要であり、軸方向長さを短くしたとしても円柱形状部分が不可欠であるから、カメラモジュールを小型化する上でのネックとなる。
【0010】
そのため、駆動源として、ピエゾ素子を用いることが提案されており、例えば、レンズ保持枠を送るための回転送り部材に圧電素子を近接して配置して、この圧電素子によって回転送り部材に歩進的回転を与えるようにしたものがあり、ここでは、圧電素子をレンズ枠駆動用の送りネジの端部円周に接触配置している(特許文献2参照)。
【0011】
さらに、レンズ保持枠を案内する案内部材に二種の圧電素子を一体的に取り付けて、これら圧電素子に交互に伸縮動作を行わせて、案内部材に間欠的送り動作を生じさせるようにしたものがあり、ここでは、圧電素子を、レンズ保持枠を駆動するための送りネジの端部に配置している(特許文献3参照)。
【0012】
また、電気信号を印加することにより振動する電気−機械エネルギー変換素子(圧電素子)を、ネジ部を有する出力部材に接触させて、この出力部材を変換素子の振動によって回転させて、出力部材のネジ部に移動部材を当接させて、ネジ部の回転に伴って移動部材を出力部材の軸方向に移動させるようにしたものがあり、ここでは、送りネジ端部の円筒形状部分の周囲に圧電素子を配置している(特許文献4参照)。
【0013】
加えて、鏡筒と一体のスリーブ部をガイドバーに摺動可能に嵌合して、スリーブ部の外周面にリニア駆動式振動波アクチュエーターの振動子を板ばねで圧接して、圧電素子に所定の位相差の二つの交流電圧を印加し、スリーブ部に軸方向推力を加え、鏡筒を光軸に沿って移動するようにしたものがある(特許文献5参照)。
【0014】
また、一つの移動レンズ枠に対して、それぞれ1個のセラミック振動子を移動レンズ枠又はレンズ装置の固定部(鏡筒)の何れかに配置して、セラミック振動子が配置されていない方の移動レンズ枠又は固定部の何れかの一部にセラミック振動子を圧接して、セラミック振動子の楕円運動によってレンズ駆動を行うようにしたものがある。
【0015】
さらに、軸回りに回転自在に設けられた駆動軸のねじ部にレンズ保持枠が螺合され、圧電素子を備えた振動体を駆動軸の周面に当接して、駆動軸を振動体の振動によって回転運動させて、レンズ保持枠を駆動軸の軸方向に沿って進退駆動するようにしたものがある。
【0016】
ピエゾ素子(圧電素子)を用いた駆動源は、低速であるが、高トルクで応答性・制御性に優れ、微小な位置決めが可能、無通電時に保持トルク(または保持力)を有する、静粛性に優れる、小型・軽量であるなどの利点を有している。そして、ピエゾ素子を用いた駆動源として、例えば、長縁部及び短縁部と第一及び第二の面とを有する少なくとも一つの矩形の圧電板10を備え、第一及び第二の面に電極を取り付けるとともに、縁部の第一の縁部に中心にセラミックスペーサを取り付けて、弾性力を第一の縁部と反対の第二の縁部の中心に付与して、セラミックスペーサを物体に押し付け、電極に交流又は非対称の単一極のパルス電圧の何れかを印加するようにしたものがある(特許文献6参照)。
【0017】
また、ピエゾ素子を用いた駆動源として、第1及び第2長辺、第1及び第2短辺、長辺と短辺で囲まれた前面及び裏面、この前面に接続された複数の電極と裏面に接続された対向電極を有する第1圧電プレートを備えるとともに、第1及び第2長辺、第1及び第2短辺、長辺と短辺で囲まれた前面及び裏面、前面に接続された複数の電極と裏面に接続された対向電極を有する第2圧電プレートを備えて、第1スペーサを第1圧電プレートの第1短辺の近傍の一端で第1長辺に取り付け、物体の表面に係合させ、第2スペーサを第2圧電プレートの第1短辺の近傍の一端で第1長辺に取り付けて、物体の表面に係合させて、各スペーサを物体の表面に押圧し、複数の電極に励起電圧を印加するようにして、第1圧電プレートの第1短辺を第2圧電プレートの第1短辺にほぼ平行でかつ近接させるようにしたものがある(特許文献7参照)。
【0018】
また、ピエゾ素子を用いた駆動源として、2つの長エッジ部、2つの短エッジ部、及び長エッジ部の1つに取り付けたスペーサを有する圧電プレートを備えて、軸心を中心として回動自在とした少なくとも1つのアームとを設け、アームが、軸心から離間してその両端に設けた第1と第2の端部、アームの第1端部に取り付けたリード/ライトヘッド、及び第2端部上に剛性の部材を有し、圧電プレートのスペーサを剛性部材に弾性的に付勢されて、圧電プレートを、軸心に対し可動とするようにしたものがある(特許文献8参照)。
【0019】
同様に、ピエゾ素子を用いた駆動源として、圧電プレートの一面に複数の電極を設けるとともに、他面に対向電極を設けて、軸回りに旋回可能なアームの一端にヘッドを設けるとともに、アームの他端に剛体を設けて、圧電プレートを剛体に弾性的に付勢するようにしたものがある(特許文献9参照)。
【0020】
さらに、ピエゾ素子を用いた駆動源として、ピエゾ素子が第1の電極グループと共通電極の間に電圧が印加されると第1の方向に運動を起こし、第2の電極グループと共通電極の間に電圧が印加されると第2の方向に運動を起こして、スイッチによって第1及び第2の電極グループを低電圧に接続して、第1又は第2の方向に選択的に運動を起こすようにしたものがある (特許文献10参照)。
【0021】
加えて、ピエゾ素子を用いた駆動源として、バイブレータが圧電性材料からなる複数の薄い層から形成された直方体の形状を有し、この層は第1及び第2の同一の比較的大きな四角い主面を備えて、主面が長い端面及び短い端面から規定され、層が積層されるとともに、主面を互いに接着されて、電極が層の面上に存在し、接触領域が層の1以上の端面に配置されて、接触領域に振動を励起するために電極に電圧を印加するようにしたものがある(特許文献11参照)。
【0022】
【特許文献1】特開平7−63970号公報
【特許文献2】特開平4−212913号公報
【特許文献3】特開平4−212910号公報
【特許文献4】特開平8−47273号公報
【特許文献5】特開平7−104166号公報
【特許文献6】特開平7−184382号公報
【特許文献7】特許第2980541号公報
【特許文献8】特開平9−37575号公報
【特許文献9】特開2000−40313公報
【特許文献10】特表2002−529037公報
【特許文献11】特表2003−501988公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
ところで、携帯電話機などの携帯端末に用いられるカメラモジュールでは、常に小型化を要求されており、このような携帯端末に適用するには駆動機構を小型化しなければならず、従来のカメラモジュールでは、ピエゾ素子を用いたとしても、レンズ保持部材をスライダーで移動させるようにしているため、小型に構成することが難しく、しかもその構成が複雑になってしまうという課題がある。つまり、従来のカメラモジュールにおいては、駆動素子としてピエゾ素子を用いたか否かに拘わらず、カメラモジュール自体が大型化してしまうという課題がある。
【0024】
上記事情に鑑み本発明は、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を組み込んでも小型で軽量に構成できるカメラモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するため、本発明におけるカメラモジュールは、駆動素子と、前記駆動素子により回転駆動される略円筒形状のローターと、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の被写体側に配置された第1のレンズ保持部と、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の結像側に配置された第2のレンズ保持部と、前記第2のレンズ保持部と係合するとともに前記ローターの回動により該第2のレンズ保持部を光軸に沿って移動可能に駆動する前記ローター内に設けられたカム部と、前記第1のレンズ保持部の被写体側に設けられた第1の被係止部と、前記第1のレンズ保持部の結像側に設けられた第2の被係止部と、前記ローターを回動自在に保持するケースと、前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部と選択的に係止可能な前記ケース内部に配置された係止部とからなる。
【0026】
本発明では、さらに、第2のレンズ保持部に設けられた係止解除部を含み、前記第2のレンズ保持部の移動に伴い、前記係止解除部が前記第1のレンズ保持部の前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部の前記係止部への係止を選択的に解除する。
【0027】
本発明では、前記第1のレンズ保持部に設けられた被係合部と、前記第2のレンズ保持部に設けられた前記第1のレンズ保持部の被係合部と係合可能な係合部とをさらに含み、前記第1のレンズ保持部の前記第1の被係止部が前記係止部に係止している際、前記第2のレンズ保持部の被被写体側への移動により、前記係止解除部が前記第1の被係止部と前記係止部との係止を解除するとともに、前記第2のレンズ保持部の係合部と前記第1のレンズ保持部の被係合部とが係合することにより前記第2のレンズ保持部と前記第1のレンズ保持部とが一体的に被写体側へ移動し、前記第1のレンズ保持部の第2の被係止部と前記係止部との係止が行われる。
【0028】
本発明では、前記駆動素子は、略長方形状の板状外形を有し端部に作動部を有するピエゾ素子で構成され、前記略円筒形状のローターは該作動部により回転駆動される。
【0029】
本発明では、前記略円筒形状のローターの外周面に形成された径方向に突出するフランジ部をさらに備え、前記ピエゾ素子は前記略円筒形状のローターに近接配置するとともに前記作動部を前記フランジ部の一面に当接された状態で光軸に沿って延在している。
【0030】
本発明によれば、駆動素子と、前記駆動素子により回転駆動される略円筒形状のローターと、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の被写体側に配置された第1のレンズ保持部と、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の結像側に配置された第2のレンズ保持部と、前記第2のレンズ保持部と係合するとともに前記ローターの回動により該第2のレンズ保持部を光軸に沿って移動可能に駆動する前記ローター内に設けられたカム部と、前記第1のレンズ保持部の被写体側に設けられた第1の被係止部と、前記第1のレンズ保持部の結像側に設けられた第2の被係止部と、前記ローターを回動自在に保持するケースと、前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部と選択的に係止可能な前記ケース内部に配置された係止部とを含むカメラモジュールと、操作部材と、表示部材と、バッテリーと、通信部と、前記カメラモジュール、前記表示部材、前記バッテリー及び前記通信部を収納すると共に厚さ寸法を略前記カメラモジュールの高さに制限した筐体と、を含むことを特徴する携帯端末が得られる。
【発明の効果】
【0031】
以上のように、本発明では、駆動素子によってローターを回転駆動して、ローターの回動によって第1のレンズ保持部を光軸に沿って駆動させて、この第1のレンズ保持部の移動に応じて第2のレンズ保持部を同一方向に移動し、第2のレンズ保持部の移動に応じて第1の被係合部又は第2の被係合部と選択的に係止部に係止するようにしたので、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を組み込んだ際のカメラモジュールを小型で軽量に構成できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して実施形態の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【実施例1】
【0033】
図1は、本発明の実施例1によるカメラモジュールの一例を一部省略した分解斜視図であり、図示のカメラモジュール10はCCD(図示せず)を備え、このCCDは配線基板(図示せず)上に搭載されている。そして、光学レンズ系を介してCCDの受光面で受光した光がCCDによって電気信号に変換される。図示のように、カメラモジュール10は、カメラフレーム(ケース)の一部を構成する基台11を有しており、この基台11には略円筒形状のローター12が回転自在に保持されている。そして、ローター12の外周面には径方向に突出するリング状態のフランジ部12aが形成されている。図1には示されていないが、ローター12の内周面にはスパイラル状のカム部が形成されており、ローター12内には第1のレンズホルダ(レンズ保持部)13が挿入される。
【0034】
図1に示すように、第1のレンズホルダ13には少なくとも一つの光学レンズ(図示せず)が保持されており、第1のレンズホルダ13は円筒形状部13aを有しており、この円筒形状部13aの外周面にはスパイラル状のカム部13bが形成され、円筒形状部13aはローター12内に挿入されて、ローター12のカム部とカム部13bとが噛み合った状態となっている。円筒形状部13aの上端には所定の角度間隔をおいて複数の腕部14が光軸に沿って延在しており、各腕部14の上端には径方向内側に突出する爪部(係止部)14aが形成されている。
【0035】
腕部14で規定される空間には第2のレンズホルダ15が配置され、ローター12に対して光軸に沿って移動可能となっている。この第2のレンズホルダ15には少なくとも一つの光学レンズが保持されている。第2のレンズホルダ15は円筒形状部15aを有し、円筒形状部15aの外周面には、所定の角度間隔をおいて、軸方向に延在するガイド部15bが形成されている。なお、ガイド部15bの数は前述腕部の数と同一である。そして、各ガイド部15bには段差部15cが形成されている。
【0036】
図示のように、ローター12の外周面に近接して、駆動素子である第1及び第2のピエゾ素子16及び17が配設されており、これら第1及び第2のピエゾ素子は略長方形の板状外形を有し、その先端(下端)にはそれぞれ作動部16a及び17aが設けられている。第1及び第2のピエゾ素子16及び17は光軸に沿って延び、作動部16a及び17aはフランジ部12aの上面に圧接されている。なお、第1及び第2のピエゾ素子16及び17は180度の角度間隔をもって配設されている。
【0037】
図1に示すカメラモジュール10では、実線矢印で示す方向に、基台11にローター12を回転自在に保持し、ローター12内に第1のレンズホルダ13を配置する。そして、腕部14で規定される空間に第2のレンズホルダ15を配置する。この際、腕部14の爪部14aはガイド部15bに当接した状態となる。その後、上部ケース体18を被せることになる。なお、これら基台11、ローター12、第1及び第2のレンズホルダ13及び15、上部ケース体18は樹脂(例えば、弗素入りポリカーボネイト)で形成されている。
【0038】
図2〜図4を参照して、図2は第1及び第2のレンズホルダ13及び15の一部をローター12の一部及び上部ケース部18とともに示す斜視図であり、図3及び図4はそれぞれ図2を別の角度から示す斜視図である。そして、図2〜図4において、図1と同一の構成要素について同一の参照番号を付す(なお、図2〜図4においては、第1及び第2のピエゾ素子16及び17は省略されている)。
【0039】
図3及び図4に示すように、上部ケース体18の内周面側には、光軸に沿って延在して複数の腕部21が形成されており、この腕部21は等角度間隔で設けられ、その先端(上端)には楔状の爪部(係合手段:係合片)21aが形成されている。また、円筒形状部15aの外周面には、その円周に沿って第1及び第2の楔状の溝部(リング状の溝部:被係合部)22及び23が形成されており、これら第1及び第2の溝部22及び23は光軸に沿って、予め規定された間隔をおいて形成され、第1の溝部22は第2の溝部23よりも下側に位置付けられている。
【0040】
前述の第1のピエゾ素子16は、例えば、図5に示すように、略長方形状に成形されており、長手方向と短手方向で形成される第1面161、その反対側となる第2面162に電極(図示せず)を設けるとともに、短手方向の第3面163に相対的に移動させる物体に係合させるスペーサ(作動部)16aを設けて、第1面161と第2面162に設けた電極にサイン波形状の電圧を印加することによって作動部16aに往復運動を生成し、それによって、作動部16aが係合した物体に対する相対的な移動を実現するものである。このように、第1のピエゾ素子16は、摩擦駆動型であるため、低速ではあるが高トルクで応答性・制御性に優れ、微小な位置決めが可能、無通電時に保持トルク(または保持力)を有する、静粛性に優れる、小型・軽量であるなどの利点を有する(なお、第2のピエゾ素子17も第1のピエゾ素子16と同様に構成されている)。
【0041】
ところで、図示はしないが、カメラフレームの側面には、光軸に沿って所定の間隔をおいて、光軸に沿って直交する方向に延びる一対の屈曲性を有する腕部(連結部材)が形成されており、これら連結部材の先端には第1のピエゾ素子支持部が形成されている。つまり、カメラフレームと第1のピエゾ素子支持部とは連結部材によって連結されており、連結部材によって第1のピエゾ素子支持部が光軸に沿って上下動することを許容されている。第1のピエゾ素子支持部内には第1のピエゾ素子16が保持され、この第1のピエゾ素子支持部によって第1のピエゾ素子16はフランジ部12a(図1参照)に当接する方向にガイドされ、さらに、連結部材によって第1のピエゾ素子16の作動部16aがフランジ部12a側に付勢されている。そして、第1のピエゾ素子支持部はコイルバネによって下方に付勢され、作動部26aはフランジ部12aの上面に押圧される。なお、同様にして、第2のピエゾ素子17は第2のピエゾ素子支持部内に保持されている。
【0042】
図6を参照すると、図6は、第1のピエゾ素子16の動作原理を説明するための図であり、前述のように、第1のピエゾ素子16は第1のピエゾ素子支持部でその側面が保持され、第1のピエゾ素子支持部は下方に付勢されて、第1のピエゾ素子16の作動部16aがフランジ部12aの一面に押圧されている(図6(a)及び(b)参照)。この結果、第1のピエゾ素子16を励振すると、図6(c)及び(d)に示すように、第1のピエゾ素子16は屈曲運動を行い、この屈曲運動によってフランジ部12aと作動部16aとの間に生じる摩擦力によってローター12が回転する。なお、第1のピエゾ素子16が光軸と交差する方向に屈曲するため、第1のピエゾ素子16はその側面において2箇所で保持することが望ましい。
【0043】
いま、第1及び第2のピエゾ素子16及び17を励振させると、作動部16a及び17aに高次の曲げ振動が生じて進行波が生じる。そして、作動部16a及び17aが圧接されたローター12のフランジ部12aと作動部16a及び17aとの間に摩擦力が生じ、この摩擦力によってローター12が回転駆動する(例えば、特許第2980541号公報又は特表2002−529037公報参照)。
【0044】
前述したように、ローター12の内周面にはカム部12bが形成されているから、第1及び第2のピエゾ素子16a及び17aによってローター12が回転すると、これによって、第1のレンズホルダ13が光軸に沿って移動する。いま、ローター12の回転によって第1のレンズホルダ13が、図2において上方(被写体側)に移動したとする(なお、円筒形状部13aの上端と円筒形状部15aの下端とは間隔をおいて配置されているものとする)。
【0045】
第1のレンズホルダ13の上昇に応じて、円筒形状部13aの上端が円筒形状部15aの下端に当接して、これによって、第2のレンズホルダ15が第1のレンズホルダ13によって押し上げられる。この際、腕部14の爪部14aはガイド部15bの段差部15cから離され、上方に移動することになる。そして、第1及び第2のレンズホルダ13及び15が当接した状態で光軸方向上方に移動する。
【0046】
図2及び図3に示すように、第2のレンズホルダ15、つまり、円筒形状部15aの上昇につれて、腕部21の爪部21aが第2の溝部23から外れて、腕部21の爪部21aは円筒形状部15aに対する相対的位置が下がる。そして、円筒形状部15aの外周面に沿って相対的に光軸方向の位置が変化する爪部21aが第1の溝部22に嵌り込むと、第1及び第2のピエゾ素子16及び17の励振が停止されて、ローター12の回転が停止する。これによって、第1のレンズホルダ13の上昇が停止し、第2のレンズホルダ15が爪部21aによってその位置にロックされる。つまり、ズーム(Tele)状態に固定される(第1の位置)。
【0047】
ローター12の回転方向は、第1及び第2のピエゾ素子16及び17に印加する電圧の向きを変更することによって変更される。ローター12の回転方向を逆転させて、図2において第1のレンズホルダ13を降下(被写体側と反対側の方向)させると、円筒形状部13aの上端が円筒形状部15aの下端から離れて、第1のレンズホルダ13のみが降下することになる。そして、腕部14の爪部14aがガイド部15bの段差部15cに当接すると、第1のレンズホルダ13の降下に応じて第2のレンズホルダ15も降下することになる。つまり、第1のレンズホルダ13と第2のレンズホルダ15とは所定の間隔をあけて、第1のレンズホルダ13の降下に応じて降下することになる。
【0048】
そして、第2のレンズホルダ15、つまり、円筒形状部15aの下降につれて、腕部21の爪部21aが第1の溝部22から外れて、腕部21の爪部21aは円筒形状部15aに対する相対的位置が上昇する。そして、円筒形状部15aの外周面に沿って相対的に光軸方向の位置が変化する爪部21aが第2の溝部23に嵌り込むと、第1及び第2のピエゾ素子16及び17の励振が停止されて、ローター12の回転が停止する。これによって、第1のレンズホルダ13の上昇が停止し、第2のレンズホルダ15が爪部21aによってその位置にロックされる。つまり、広角(Wide)状態に固定される(第2の位置)。
【0049】
なお、図3は第2のレンズホルダ15をTele状態に固定した後、第1のレンズホルダ13の下降を開始した直後の状態を示しており、図4は第2のレンズホルダ15をWide状態に固定した後、第1のレンズホルダ13を上昇させて第1のレンズホルダ13が第2のレンズホルダ15に当接した直後の状態を示している。
【0050】
実施例1で示すカメラモジュール10では、第1のレンズホルダ13と第2のレンズホルダ15は、広角(ワイド)側とした際には、図7(a)に示すように、第2のレンズホルダ15よりも被写体側に固定的に配置された第3のレンズホルダ151から離れ、望遠(テレ)側とした際には、図7(b)に示すように第3のレンズホルダ151に近寄る。そして、この図7(a)、図7(b)に示すレンズホルダ位置に対応させて、各レンズ群の位置と合焦のための移動範囲を図7(c)に示すように、第1のレンズホルダ13は、合焦のために、例えば、図7(a)の広角(ワイド)側の場合には図7(c)に符号Aで示した範囲を、図7(b)の望遠(テレ)側の場合には図7(c)に符号Bで示した範囲を移動可能としてある(なお、符号11aは撮像素子(CCD)である)。
【0051】
つまり、図8(a)及び(b)に示すように、第3のレンズホルダ151(図8には示さず)は固定的に配置されており、第2のレンズホルダ15が第3のレンズホルダ151側に移動すると、望遠状態となり、第2のレンズホルダ15の移動に追従して、第1のレンズホルダ13も第3のレンズホルダ151側に移動する(図8(a)参照:この際、AF時においては、望遠で規定されるスキャン範囲で移動することになる)。一方、第2のレンズホルダ15を第1のレンズホルダ13側へ戻すと、広角状態となって、第2のレンズホルダ15の移動に追従して、第1のレンズホルダ13も移動する(図8(b)参照: この際、AF時においては、広角で規定されるスキャン範囲で移動することになる)。
【0052】
このようにして、ローター12を回転させると、ローター12の回転に応じて第1のレンズホルダ13が光軸に沿って移動し、第1のレンズホルダ13の移動に連動して第2のレンズホルダ15を移動させるようにして、第1のレンズホルダ13を上昇させる際には、第1のレンズホルダ13が第2のレンズホルダ15に当接した状態となり、第1のレンズホルダ13を下降させる際には、第1のレンズホルダ13と第2のレンズホルダ15とが所定の間隔を持って第2のレンズホルダ15が下降するようにしたから、第1のレンズホルダ13を移動させるだけで、ズーム(Tele)と広角(Wide)とを簡単に切り替えることができる。さらに、第1及び第2のピエゾ素子16及び17を用いて、ローター12を回転させるようにしたから、レンズ駆動機構の構成を極めて簡単にできるという効果がある。
【0053】
なお、上述の例では、第1及び第2のピエゾ素子16及び17を用いて、ローター12を回転駆動するようにしたが、ピエゾ素子は少なくとも一つあればよく、一つのピエゾ素子を用いて前述のようにして、ローター12を回転させるようにしてもよい。さらに、上述の例では、駆動素子としてピエゾ素子を用いたが、駆動素子として、電磁モータ、超音波モータ、又は圧電素子を用いるようにしてもよいが、ピエゾ素子を用いれば、さらなる小型化及び省電力化を図ることができる。
【0054】
上述したカメラモジュールは、例えば、携帯端末に組み込まれる。図9は、携帯端末の一例である携帯電話機50を操作部(操作部材)51及びディスプレイ(表示部材)52が見える状態(開状態)で示す平面図であり、図示の携帯電話機50は操作部51が搭載された第1のケース部53とディスプレイ52が搭載された第2のケース部54とがヒンジ機構55によって連結され、第1及び第2のケース部53及び54はヒンジ機構55の回りに回動可能となっている。なお、第1及び第2のケース部53及び54はケース体を構成する。
【0055】
第2のケース54には図中破線二重丸で示すように、前述したカメラモジュール56が組み込まれており、操作部51の所定のボタンを操作すると、カメラモジュール56によって撮像が行われて、カメラモジュール56によって撮像された画像は、例えば、ディスプレイ52上に表示される。なお、カメラモジュール56は図1に示す上側が第2のケース部54の外側に向けられている。また、図示はしないが、第1のケース部53にはバッテリー及び通信部等が収納されており、さらに、第2のケース部54の厚さ寸法は略カメラモジュール56の高さに規制されている。
【0056】
このようにして、第1及び第2のピエゾ素子16及び17を用いてローター12を回転して、ローター12の回転によって第1のレンズホルダ13を光軸に沿って移動させるとともに、第1のレンズホルダ13の移動に連動しつつ、第1のレンズホルダ13によって第2のレンズホルダ15を第1のレンズホルダ13と同一方向に移動するようにしたので、第1及び第2のレンズホルダ13及び15、つまり、光学レンズ系を駆動する際のレンズ移動機構の構造が極めて簡単となり、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を組み込んでも、カメラモジュールを小型・軽量化できるという効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0057】
駆動素子によってローターを回転駆動して、ローターの回動によって第1のレンズ保持部を光軸に沿って駆動させて、この第1のレンズ保持部の移動に応じて第2のレンズ保持部を同一方向に移動し、係合手段が第2のレンズ保持部の移動に応じて第1の被係合部又は第2の被係合部と選択的に係合して、第2のレンズ保持部をそれぞれ第1の位置又は第2の位置に保持するようにしたから、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を組み込んでも、部品点数が少なくなり、カメラモジュールを小型・軽量化できる結果、携帯端末等に搭載されるカメラモジュールに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施例1によるカメラモジュールの一例を一部省略した状態で示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例1によるカメラモジュールにおいて第1及び第2のレンズ保持部の一部をローターの一部及び上部ケース部とともに示す斜視図である。
【図3】Tele状態となって第1のレンズ保持部を降下させた直後の状態を別の角度から示す斜視図である。
【図4】Wide状態となって第1のレンズ保持部を上昇させて第2のレンズ保持部と当接させた直後の状態を別の角度から示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例1で用いられるピエゾ素子の形状を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例1で用いられるピエゾ素子の動作を説明するための図であり、(a)及び(b)はピエゾ素子の支持を示す図、(c)及び(d)はピエゾ素子の屈曲運動を示す図である。
【図7】本発明の実施例1によるカメラモジュールにおける光学系を構成するレンズ群の移動を説明するための図であり、(a)はレンズ群が広角(ワイド)側にある状態を示す図、(b)はレンズ群が望遠(テレ)側にある状態を示す図、(c)は望遠側と広角側における合焦用レンズの移動範囲を説明するための図である。
【図8】本発明の実施例1によるカメラモジュールにおける光学系を構成するレンズ群の移動を説明するための図であり、(a)は望遠状態を示す図、(b)は広角状態を示す図である。
【図9】本発明によるカメラモジュールが組み込まれた携帯電話機の一例を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0059】
10 カメラモジュール
11 基台
12 ローター
13,15 レンズホルダ
14,21 腕部
14a,21a 爪部
15b ガイド部
15c 段差部
16,17 ピエゾ素子
18 上部ケース部
22,23 溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動素子と、
前記駆動素子により回転駆動される略円筒形状のローターと、
少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の被写体側に配置された第1のレンズ保持部と、
少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の結像側に配置された第2のレンズ保持部と、
前記第2のレンズ保持部と係合するとともに前記ローターの回動により該第2のレンズ保持部を光軸に沿って移動可能に駆動する前記ローター内に設けられたカム部と、
前記第1のレンズ保持部の被写体側に設けられた第1の被係止部と、
前記第1のレンズ保持部の結像側に設けられた第2の被係止部と、
前記ローターを回動自在に保持するケースと、
前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部と選択的に係止可能な前記ケース内部に配置された係止部とからなるカメラモジュール。
【請求項2】
さらに、第2のレンズ保持部に設けられた係止解除部を含み、
前記第2のレンズ保持部の移動に伴い、前記係止解除部が前記第1のレンズ保持部の前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部の前記係止部への係止を選択的に解除する請求項1記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記第1のレンズ保持部に設けられた被係合部と、
前記第2のレンズ保持部に設けられた前記第1のレンズ保持部の被係合部と係合可能な係合部とをさらに含み、
前記第1のレンズ保持部の前記第1の被係止部が前記係止部に係止している際、前記第2のレンズ保持部の被被写体側への移動により、前記係止解除部が前記第1の被係止部と前記係止部との係止を解除するとともに、前記第2のレンズ保持部の係合部と前記第1のレンズ保持部の被係合部とが係合することにより前記第2のレンズ保持部と前記第1のレンズ保持部とが一体的に被写体側へ移動し、前記第1のレンズ保持部の第2の被係止部と前記係止部との係止が行われる請求項2記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記駆動素子は、略長方形状の板状外形を有し端部に作動部を有するピエゾ素子で構成され、前記略円筒形状のローターは該作動部により回転駆動される請求項1〜3いずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記略円筒形状のローターの外周面に形成された径方向に突出するフランジ部をさらに備え、
前記ピエゾ素子は前記略円筒形状のローターに近接配置するとともに前記作動部を前記フランジ部の一面に当接された状態で光軸に沿って延在している請求項4記載のカメラモジュール。
【請求項6】
駆動素子と、前記駆動素子により回転駆動される略円筒形状のローターと、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の被写体側に配置された第1のレンズ保持部と、少なくとも一つ以上の光学レンズが保持され前記ローター内の結像側に配置された第2のレンズ保持部と、前記第2のレンズ保持部と係合するとともに前記ローターの回動により該第2のレンズ保持部を光軸に沿って移動可能に駆動する前記ローター内に設けられたカム部と、前記第1のレンズ保持部の被写体側に設けられた第1の被係止部と、前記第1のレンズ保持部の結像側に設けられた第2の被係止部と、前記ローターを回動自在に保持するケースと、前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部と選択的に係止可能な前記ケース内部に配置された係止部とを含むカメラモジュールと、
操作部材と、表示部材と、バッテリーと、通信部と、
前記カメラモジュール、前記表示部材、前記バッテリー及び前記通信部を収納すると共に厚さ寸法を略前記カメラモジュールの高さに制限した筐体と、を含むことを特徴する携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−98587(P2006−98587A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−283061(P2004−283061)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(301012483)ナノモーション リミテッド (5)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】