説明

カラオケシステム及び中央装置

【課題】カラオケで同席した者同士で互いの歌唱を評価しあい、その歌唱評価に基づいてお勧め曲をランキング表示することが可能なカラオケシステム及び中央装置を提供する。
【解決手段】カラオケの終了後に、カラオケで同席した者同士で互いの歌唱を評価しあい、この評価しあった歌唱評価データを記録する。後日、カラオケへ行ったとき、記録された歌唱評価データに基づいて、評価の高い曲をお勧め曲としてランキング表示する。その際、現在一緒にいる人が評価した歌唱評価データと、現在一緒ではない人が評価した歌唱評価データとに切り分けて歌唱評価データを抽出し、お勧め曲をカラオケ利用者に提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ利用者にお勧め曲を提示するカラオケシステム及び中央装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歌唱に対する客観的な採点機能を備えたカラオケ装置又はカラオケシステムがある。この採点機能は、歌唱者の音程、リズム等を模範的な歌唱の音程、リズム等と比較し、歌唱評価を行うものである。しかし、カラオケ装置又はカラオケシステムによる歌唱評価と、人間による歌唱評価とは必ずしも整合しない場合がある。人間による歌唱評価は、音程、リズム等の他に、歌唱者の声質、声量変化、ビブラート、間の取り方等の主観的かつ複雑な要因が関係するからである。そこで、人間による歌唱評価を取り入れたカラオケ装置又はカラオケシステムがある。
【0003】
特許文献1及び特許文献2には、聴取者による歌唱評価を受信して、その歌唱評価を表示するカラオケ装置が開示されている。また、特許文献3には、グループ対抗で歌唱評価を行うと共に、グループ内での個人成績もわかるカラオケシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−233383号公報
【特許文献2】特開平8−115091号公報
【特許文献3】特開2005−34556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のカラオケ装置には、聴取者からの歌唱評価が高いお勧め曲をランキング表示する機能はない。また、特許文献3のカラオケシステムは、客観的な採点機能により各グループ員の歌唱を評価するものであり、人間が各グループ員の歌唱を評価するものではない。
【0006】
かつてカラオケを利用した者が久しぶりにカラオケへ行った場合、音楽シーンの変化、カラオケ同席者の変化等から、何を歌ったらいいかわからないということがある。そのような場合に、カラオケ装置又はカラオケシステムが、カラオケ同席者による歌唱評価に基づいて、お勧め曲を提示することができれば、カラオケの楽しみは倍増する。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、カラオケで同席した者同士で互いの歌唱を評価しあい、その歌唱評価に基づいてお勧め曲を提示することが可能なカラオケシステム及び中央装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るカラオケシステムは、カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する利用者群記録手段を備える中央装置と、前記聴取者が前記歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及び前記カラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを前記中央装置へ送信する評価送信手段を備える評価端末装置とを含むカラオケシステムであって、前記中央装置は、前記評価送信手段により送信された歌唱評価データを受信する評価受信手段と、該評価受信手段により受信された歌唱評価データを記録する評価記録手段と、該評価記録手段により記録された歌唱評価データを検索する検索手段と、該検索手段により検索された歌唱評価データの評価結果を、前記カラオケ曲の識別情報に基づいて、集計する集計手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るカラオケシステムは、前記中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、前記歌唱者の識別情報を含み、前記評価端末装置は、カラオケ利用者の識別情報を前記中央装置へ送信する利用者情報送信手段を備え、前記中央装置は、前記利用者情報送信手段により送信されたカラオケ利用者の識別情報を受信する利用者情報受信手段を備え、前記中央装置の検索手段は、前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの歌唱者が、前記利用者情報受信手段により受信された識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るカラオケシステムは、前記中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、前記聴取者の識別情報を含み、前記中央装置は、前記利用者群記録手段により記録された一又は複数のカラオケ利用者群から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する利用者群検索手段と、該利用者群検索手段により検索されたカラオケ利用者群の中から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段とを備え、前記中央装置の検索手段は、前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの聴取者が、前記利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段を有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るカラオケシステムは、前記中央装置は、前記カラオケ曲及び歌唱者の識別情報を含む歌唱情報を受信するための接続情報を送信する接続情報送信手段と、前記接続情報に基づいた接続要求を受け付ける手段と、前記歌唱情報を送信する歌唱情報送信手段とを備え、前記評価端末装置は、前記接続情報送信手段により送信された接続情報を受信する接続情報受信手段と、該接続情報受信手段により受信された接続情報に基づいて、前記中央装置に接続要求する手段と、前記歌唱情報送信手段により送信された歌唱情報を受信する歌唱情報受信手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るカラオケシステムは、前記中央装置は、前記集計手段により集計された集計結果を前記評価端末装置へ送信する集計結果送信手段を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るカラオケシステムは、前記中央装置は、前記検索手段により検索された歌唱評価データを、前記集計手段により集計された集計結果に基づいて、並び替える並び替え手段と、該並び替え手段により並び替えられた歌唱評価データの順に前記カラオケ曲の識別情報を、前記評価端末装置へ送信する曲ランキング情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る中央装置は、カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する利用者群記録手段を備える中央装置であって、前記聴取者が前記歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及び前記カラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを受信する評価受信手段と、該評価受信手段により受信された歌唱評価データを記録する評価記録手段と、該評価記録手段により記録された歌唱評価データを検索する検索手段と、該検索手段により検索された歌唱評価データの評価結果を、前記カラオケ曲の識別情報に基づいて、集計する集計手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る中央装置は、前記評価記録手段により記録される歌唱評価データは、前記歌唱者の識別情報を含み、前記カラオケ利用者の識別情報を受信する利用者情報受信手段を備え、前記検索手段は、前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの歌唱者が、前記利用者情報受信手段により受信された識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る中央装置は、前記評価記録手段により記録される歌唱評価データは、前記聴取者の識別情報を含み、前記利用者群記録手段により記録された一又は複数のカラオケ利用者群から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する利用者群検索手段と、該利用者群検索手段により検索されたカラオケ利用者群の中から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段とを備え、前記検索手段は、前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの聴取者が、前記利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段を有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る中央装置は、前記集計手段により集計された集計結果を送信する集計結果送信手段を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る中央装置は、前記検索手段により検索された歌唱評価データを、前記集計手段により集計された集計結果に基づいて、並び替える並び替え手段と、該並び替え手段により並び替えられた歌唱評価データの順に前記カラオケ曲の識別情報を送信する曲ランキング情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、中央装置と評価端末装置とを含んでカラオケシステムが構成される。中央装置は、カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する。評価端末装置は、聴取者が歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及びカラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを中央装置へ送信する。中央装置は、評価端末装置から送信された歌唱評価データを受信する。中央装置は、受信した歌唱評価データを記録する評価記録手段を備えている。中央装置は、記録した歌唱評価データを検索する検索手段を備えている。中央装置は、カラオケ曲の識別情報に基づいて、検索手段により検索した歌唱評価データの評価結果を集計する。
【0020】
本発明にあっては、中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、歌唱者の識別情報を含んでいる。評価端末装置は、カラオケ利用者の識別情報を中央装置へ送信する。中央装置は、評価端末装置が送信したカラオケ利用者の識別情報を受信する。中央装置の検索手段は、記録した歌唱評価データの歌唱者が、受信した識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する。
【0021】
本発明にあっては、中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、聴取者の識別情報を含んでいる。中央装置は、記録した一又は複数のカラオケ利用者群から、受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する。中央装置は、検索されたカラオケ利用者群の中から、受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段を備えている。中央装置の検索手段は、記録した歌唱評価データの聴取者が、利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する。
【0022】
本発明にあっては、中央装置は、カラオケ曲及び歌唱者の識別情報を含む歌唱情報を受信するための接続情報を送信する。中央装置は、接続情報に基づいた接続要求を受け付け、歌唱情報を送信する。評価端末装置は、中央装置から送信された接続情報を受信し、受信した接続情報に基づいて、中央装置へ接続要求をする。評価端末装置は、中央装置から送信された歌唱情報を受信する。
【0023】
本発明にあっては、中央装置は、集計した歌唱評価データの集計結果を評価端末装置へ送信する。
【0024】
本発明にあっては、中央装置は、集計した集計結果に基づいて、検索手段により検索された歌唱評価データを並び替える。中央装置は、並び替えた歌唱評価データの順に、カラオケ曲の識別情報を評価端末装置へ送信する。
【0025】
本発明にあっては、中央装置は、カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する。中央装置は、聴取者が歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及びカラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを受信する。中央装置は、受信した歌唱評価データを、記録する評価記録手段を備えている。中央装置は、記録した歌唱評価データを検索する検索手段を備えている。中央装置は、カラオケ曲の識別情報に基づいて、検索手段により検索した歌唱評価データの評価結果を集計する。
【0026】
本発明にあっては、評価記録手段により記録された歌唱評価データは、歌唱者の識別情報を含んでいる。中央装置は、カラオケ利用者の識別情報を受信する。検索手段は、記録した歌唱評価データの歌唱者が、受信した識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する。
【0027】
本発明にあっては、評価記録手段により記録された歌唱評価データは、聴取者の識別情報を含んでいる。中央装置は、記録した一又は複数のカラオケ利用者群から、受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する。中央装置は、検索されたカラオケ利用者群の中から、受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段を備えている。検索手段は、記録した歌唱評価データの聴取者が、利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する。
【0028】
本発明にあっては、中央装置は、集計した歌唱評価データの集計結果を送信する。
【0029】
本発明にあっては、中央装置は、集計した集計結果に基づいて、検索手段により検索された歌唱評価データを並び替える。中央装置は、並び替えた歌唱評価データの順に、カラオケ曲の識別情報を送信する。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係るカラオケシステム及び中央装置によれば、カラオケで同席した者同士で互いの歌唱を評価しあい、その歌唱評価に基づいてお勧め曲をランキング表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施の形態1に係るカラオケシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケ利用者を管理する利用者管理テーブルの内容を例示する説明図である。
【図3】グループ登録画面のレイアウト図である。
【図4】カラオケ利用者グループを記録する利用者グループテーブルの内容を例示する説明図である。
【図5】カラオケ利用者グループを登録する処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】カラオケ利用者の歌唱履歴を記録する歌唱履歴テーブルの内容を例示する説明図である。
【図7】ログアウト画面のレイアウト図である。
【図8】歌唱評価案内画面のレイアウト図である。
【図9】カラオケ利用者の属性を管理する利用者属性管理テーブルの内容を例示する説明図である。
【図10】歌唱評価案内画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】歌唱評価データを記録する歌唱評価テーブルの内容を例示する説明図である。
【図12】歌唱評価画面のレイアウト図である。
【図13】歌唱評価データを歌唱評価テーブルに記録する処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。
【図15】実施の形態1に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。
【図16】実施の形態1に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態1に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態1に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。
【図19】実施の形態2に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。
【図20】実施の形態2に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。
【図21】実施の形態2に係る関連図画面のレイアウト図である。
【図22】実施の形態2に係るお勧め曲画面及び関連図画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】実施の形態2に係るお勧め曲画面及び関連図画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】実施の形態2に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。
【図25】実施の形態2に係るお勧め曲画面の他例のレイアウト図である。
【図26】実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。
【図27】実施の形態3に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。
【図28】実施の形態3に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】実施の形態3に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図30】実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。
【図31】実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。
【図32】実施の形態4に係るグループ登録の処理の手順を示すフローチャートである。
【図33】実施の形態4に係るグループ登録の処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係るカラオケシステムの構成を示すブロック図である。実施の形態1に係るカラオケシステムは、カラオケサーバ装置10、カラオケ端末装置20、携帯電話40を含んで構成される。これらの機器は専用回線SN又はインターネットNを介して接続されている。
なお、携帯電話40は、インターネットNと接続可能な情報機器の一例にすぎず、携帯電話40の代わりに、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等でもよい。また、実施の形態1に係る携帯電話40は、カラオケ端末装置20で代替してもよい。
図1においては、カラオケ端末装置20及び携帯電話40は夫々1台であるが、さらに多くのカラオケ端末装置20及び携帯電話40が接続されてもよい。
【0033】
カラオケサーバ装置10は、制御部11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、記録部14、通信部15、タイマ16を含んで構成される。
カラオケサーバ装置10は、カラオケ端末装置20とカラオケに関する情報のやり取りをするホストサーバとしての機能の他に、記録部14に格納された各種テーブル等を操作するデータベースサーバとしての機能、及びWebサーバとしての機能を有す。さらに、カラオケサーバ装置10は、メールサーバとしての機能も有す。実施の形態1では、カラオケサーバ装置10を上記の様々な機能を有するサーバとしているが、負荷分散のために、各機能別のサーバを用意し、これらのサーバを結合してカラオケサーバ装置10としてもよいことは勿論である。
【0034】
制御部11は、カラオケサーバ装置10の各構成部を制御すると共に、ROM12に記録されているプログラムを読み込み、実行する。
ROM12は、制御部11が実行するプログラムを記録している。
RAM13は、制御部11により実行されるプログラムの作業変数、カラオケ利用者の情報、カラオケ曲の情報等を一時的に記録する。
記録部14は、大容量記録媒体であり、カラオケ利用者を管理する利用者管理テーブル14a、カラオケ利用者のグループを記録する利用者グループテーブル14b、カラオケ利用者の歌唱履歴を記録する歌唱履歴テーブル14c、カラオケ利用者の属性を管理する利用者属性管理テーブル14d、歌唱評価データを記録する歌唱評価テーブル14e、Webページのデータを記録したWebページ記録部14fを格納している。また、記録部14は、これらのテーブルの他に、楽曲情報を管理する楽曲管理テーブル、カラオケ端末装置20の演奏履歴を記録する演奏履歴テーブル等を格納している。
通信部15は、ルータR1を介し、専用回線SNを通して、カラオケサーバ装置10とカラオケ端末装置20との通信を制御する。また、通信部15は、ルータR1を介し、インターネットNを通して、カラオケサーバ装置10と携帯電話40との通信も制御する。
タイマ16は、制御部11からの要求に応じて、現在時刻を制御部11に送信する。
【0035】
カラオケ端末装置20は、制御部21、ROM22、RAM23、記録部24、通信部25、マイク26、スピーカ27、モニタ28、IC通信部29及びリモコン(リモートコントローラ)30を含んで構成される。
カラオケ端末装置20は、カラオケサーバ装置10と専用回線SNで接続されている。カラオケ端末装置20は、カラオケサーバ装置10から送信されるカラオケ曲の音声情報、映像情報及び歌詞情報を再生すると共に、カラオケ端末装置20の演奏履歴等のデータをカラオケサーバ装置10へ送信する。
【0036】
制御部21は、カラオケ端末装置20の各構成部を制御すると共に、ROM22に記録されているプログラムを読み込み、実行する。
ROM22は、制御部21が実行するプログラムと、カラオケ端末装置20が設置されているカラオケ店及びカラオケルームの情報とを記録している。
RAM23は、制御部21により実行されるプログラムの作業変数、カラオケ利用者の情報、カラオケ曲の情報等を一時的に記録する。
記録部24は、大容量記録媒体であり、ROM22及びRAM23に記録するには容量の大きなデータを、一時的又は恒常的に記録する。
通信部25は、ルータR2を介し、専用回線SNを通して、カラオケサーバ装置10とカラオケ端末装置20との通信を制御する。
【0037】
マイク26は、カラオケ利用者の歌唱を電気信号に変換する。
カラオケサーバ装置10から送信される音声データは、制御部21によりオーディオ信号に変換される。このオーディオ信号は、マイク26により変換された電気信号とミキシングされ、スピーカ27により再生される。
カラオケサーバ装置10から送信される映像データは、制御部21により映像信号に変換される。この映像データは、制御部21によりカラオケサーバ装置10から送信される歌詞データと合成され、スピーカ27へ出力される音声データと同期を取りつつ、モニタ28へ出力される。
モニタ28は、映像を再生する薄型モニタである。
IC通信部29は、非接触ICチップと無線通信を行う通信部である。IC通信部29は、モニタ28の裏側に設置されている。
リモコン30は、無線通信によるアクセスポイントAを介して、カラオケ端末装置20を操作する操作信号をカラオケ端末装置20に送信する。リモコン30は、液晶画面を備え、タッチペンによりデータ入力をすることができる。また、リモコン30は、Webブラウザとしての機能も有し、Webサーバとしてのカラオケサーバ装置10から送信される情報を受信すると共に、Webブラウザの画面に入力されたデータをカラオケサーバ装置10へ送信する。
【0038】
次に、実施の形態1に係るカラオケシステムの動作について、カラオケサーバ装置10へのログイン、カラオケ利用者のグループ登録、歌唱履歴の記録及びカラオケサーバ装置10からのログアウトの順に説明する。
図2は、カラオケ利用者を管理する利用者管理テーブル14aの内容を例示する説明図である。利用者管理テーブル14aには、個々のカラオケ利用者を特定する利用者IDと、各カラオケ利用者が登録したパスワードと、各カラオケ利用者の氏名とが対応付けて記録されている。カラオケ利用者は、カラオケシステムを利用するために、リモコン30を使用してリモコン30の画面に表示される所定の認証画面から利用者ID及びパスワードを入力する。カラオケ利用者が入力した利用者ID及びパスワードは、カラオケ端末装置20からカラオケサーバ装置10へ送信され、カラオケサーバ装置10の制御部11により、利用者ID及びパスワードの組み合わせが利用者管理テーブル14aに記録されている利用者ID及びパスワードの組み合わせと一致するか否か判断される。その結果、カラオケ利用者により入力された利用者ID及びパスワードの組み合わせと一致するレコードが利用者管理テーブル14aに記録されていれば、カラオケ利用者はカラオケシステムの利用が可能となる。カラオケサーバ装置10の制御部11は、ログインが完了したカラオケ利用者の利用者ID、パスワード及び氏名をカラオケ端末装置20へ送信する。
【0039】
カラオケ利用者のログインが完了した場合、カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケサーバ装置10から受信した利用者ID、パスワード及び氏名を互いに対応付けてRAM23に記録する。
【0040】
利用者管理テーブル14aの利用者ID及びパスワードは、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする場合にも使用される。カラオケ利用者によりリモコン30又は携帯電話40からカラオケサーバ装置10へアクセスがあった場合には、カラオケサーバ装置10の制御部11は、利用者IDに対するパスワードの認証を行う。すなわち、カラオケ利用者により入力された利用者ID及びパスワードの組み合わせと一致するレコードが利用者管理テーブル14aに記録されていれば、カラオケ利用者はカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインすることが可能となる。
【0041】
図3は、グループ登録画面のレイアウト図である。リモコン30の所定のボタンを押下すると、カラオケ端末装置20は図3のグループ登録画面をリモコン30の画面に表示する。
複数のカラオケ利用者が同一のカラオケ店、同一のカラオケルームでカラオケを楽しむ場合、各利用者は、同一のカラオケ端末装置20を使用して、上記のカラオケサーバ装置10へのログインを繰り返す。その後、グループ登録画面を表示したとき、グループ登録画面には、ログイン状態のカラオケ利用者の名前が表示される。ここで、「グループ登録」ボタンが押下された場合、カラオケ端末装置20の制御部21は、グループ登録画面に表示した各カラオケ利用者の利用者IDをRAM23から読み込み、カラオケサーバ装置10へ送信する。「キャンセル」ボタンが押下された場合、カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケサーバ装置10へ何も送信せず、グループ登録画面を閉じる。
なお、グループ登録は、一人のカラオケ利用者のみがカラオケサーバ装置10へログインしている場合でも、可能である。
【0042】
図4は、カラオケ利用者グループを記録する利用者グループテーブル14bの内容を例示する説明図である。利用者グループテーブル14bは、グループID、利用者ID、作成日時の各フィールドを有す。グループIDは、個々のカラオケ利用者グループを特定する番号である。利用者IDは、利用者管理テーブル14aの利用者IDと同じであり、カラオケ利用者グループに属する各カラオケ利用者を示す。図4では、3人分の利用者IDフィールドが例示されているが、好適にはカラオケを一緒に楽しむグループの人数として十分な人数分の利用者IDフィールドが用意されていればよい。作成日時は、新規レコードが記録されるときに挿入されるタイムスタンプである。
【0043】
図5は、カラオケ利用者グループを登録する処理の手順を示すフローチャートである。
制御部11は、カラオケ端末装置20から送信された各カラオケ利用者の利用者IDを受信する(ステップS51)。制御部11は、カラオケ利用者グループのグループIDとして固有の番号を発番する(ステップS52)。制御部11は、タイマ16からタイムスタンプを取得する(ステップS53)。制御部11は、発番した番号、各カラオケ利用者の利用者ID、タイムスタンプを夫々利用者グループテーブル14bのグループID、利用者ID、作成日時に記録し(ステップS54)、処理を終える。
【0044】
カラオケサーバ装置10は、発番したグループIDをカラオケ端末装置20へ送信する。カラオケ端末装置20は、グループIDをカラオケサーバ装置10から受信し、各カラオケ利用者の利用者IDと対応付けてRAM23に記録する。
【0045】
図6は、カラオケ利用者の歌唱履歴を記録する歌唱履歴テーブル14cの内容を例示する説明図である。歌唱履歴テーブル14cは、グループID、利用者ID、曲名、カラオケ店名、カラオケルーム番号及び作成日時の各フィールドを有す。グループIDは、利用者グループテーブル14bのグループIDと同じである。利用者IDは、利用者管理テーブル14aの利用者IDと同じである。曲名は、カラオケサーバ装置10にログインしたカラオケ利用者が歌ったカラオケ曲の曲名である。なお、異なる楽曲であっても、曲名が同一である場合がある。以下での曲名とは、楽曲を特定する情報としての曲名であり、楽曲IDに等しい識別情報である。
カラオケ店名は、カラオケ利用者が入店したカラオケ店の名称である。カラオケルーム番号は、カラオケ利用者が入室したカラオケルームの番号である。作成日時は、新規レコードが記録されるときに挿入されるタイムスタンプである。
【0046】
カラオケ利用者が利用者ID及び歌うカラオケ曲をカラオケ端末装置20に指定した場合、カラオケ端末装置20は指定されたカラオケ曲の特定情報をカラオケサーバ装置10へ送信する。また、カラオケ端末装置20は、指定された利用者ID及びカラオケ曲の曲名を対応付けてRAM23に記録する。カラオケ曲の特定情報をカラオケ端末装置20から受信したカラオケサーバ装置10は、指定されたカラオケ曲の音声情報、映像情報及び歌詞情報をカラオケ端末装置20へ送信する。カラオケサーバ装置10から送信されたカラオケ曲の音声情報、映像情報及び歌詞情報を受信したカラオケ端末装置20は、当該カラオケ曲の演奏を開始する。
【0047】
カラオケ端末装置20のROM22には、そのカラオケ端末装置20が設置されているカラオケ店名とカラオケルーム番号とが記録されている。カラオケ端末装置20がカラオケ曲の演奏を開始又は終了するとき、カラオケ端末装置20の制御部21は、RAM23からグループID、利用者ID、曲名を読み込むと共に、ROM22からカラオケ店名、カラオケルーム番号を読み込む。そして、カラオケ端末装置20の制御部21は、ROM22及びRAM23から読み込んだグループID、利用者ID、曲名、カラオケ店名及びカラオケルーム番号を、カラオケサーバ装置10へ送信する。カラオケ端末装置20の制御部21により送信された上記の歌唱履歴情報を受信したカラオケサーバ装置10の制御部11は、タイマ16からタイムスタンプを取得して、上記の歌唱履歴情報及びタイムスタンプを歌唱履歴テーブル14cに記録する。
各カラオケ利用者がカラオケ曲を指定し、歌唱するたびに、上記の処理が繰り返され、歌唱履歴テーブル14cに歌唱履歴データが蓄積されていく。
【0048】
図7は、ログアウト画面のレイアウト図である。
リモコン30の所定のボタンを押下すると、カラオケ端末装置20は図7のログアウト画面をリモコン30の画面に表示する。ログアウト画面には、ログイン状態のカラオケ利用者の氏名及びカラオケ利用者ごとの「ログアウト」ボタンが表示される。
カラオケを終了する場合、各カラオケ利用者は、自分の氏名の横の「ログアウト」ボタンを押下する。「ログアウト」ボタンが押下された場合、カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケサーバ装置10の制御部11にカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを要求する。この要求を受信したカラオケサーバ装置10の制御部11は、Webページ記録部14fから該当するURLを読み込み、カラオケ端末装置20の制御部21に送信する。
【0049】
図8は、歌唱評価案内画面のレイアウト図である。図8の歌唱評価案内画面は、ログアウト画面の「ログアウト」ボタンが押下された場合、ポップアップ画面としてリモコン30の画面に表示される。
カラオケサーバ装置10から送信されたURLを受信したカラオケ端末装置20の制御部21は、前記URLを示す二次元バーコードを作成し、歌唱評価案内画面に表示する。また、カラオケ端末装置20の制御部21は、IC通信部29を介して、前記URLを示す無線信号を出力する。
【0050】
カラオケ利用者は、二次元バーコードを携帯電話40に取り込むことにより、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページへ容易にアクセスすることができる。同様に、カラオケ利用者は、非接触ICチップを搭載した携帯電話40をモニタ28にかざすことにより、モニタ28の裏側に設置されたIC通信部29からカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを、携帯電話40に記録することができる。
【0051】
カラオケサーバ装置10は、メールによってもカラオケ利用者にカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを伝えることができる。
図9は、カラオケ利用者の属性を管理する利用者属性管理テーブル14dの内容を例示する説明図である。利用者属性管理テーブル14dは、利用者ID、氏名、性別、生年月日、カラオケへ行く頻度、好きな音楽、十八番歌の有無、メールアドレス、携帯電話のメールアドレスの各フィールドを有す。なお、カラオケ利用者の属性を示す他のフィールドを、利用者属性管理テーブル14dに適宜追加してもよい。
【0052】
上述したように、ログアウト画面の「ログアウト」ボタンが押下された場合、カラオケ端末装置20は、カラオケサーバ装置10へカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを要求する。このとき同時に、カラオケ端末装置20は、押下された「ログアウト」ボタンと対応するカラオケ利用者の利用者IDをカラオケサーバ装置10へ送信する。カラオケ端末装置20から利用者IDを受信したカラオケサーバ装置10の制御部11は、当該利用者IDをキーにして、利用者属性管理テーブル14dを検索する。そして、カラオケサーバ装置10の制御部11は、検索したレコードからログアウトするカラオケ利用者のメールアドレス及び携帯電話のメールアドレスを読み込む。また、カラオケサーバ装置10の制御部11は、Webページ記録部14fからカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを読み込み、当該URLを記述したメールを作成し、上記で検索したメールアドレス及び携帯電話のメールアドレスへ送信する。
【0053】
図10は、歌唱評価案内画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケサーバ装置10の制御部11へカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを要求する。このとき同時に、カラオケ端末装置20の制御部21は、押下されたログアウト画面の「ログアウト」ボタンと対応するカラオケ利用者の利用者IDをカラオケサーバ装置10の制御部11へ送信する(ステップS101)。
【0054】
URLの要求を受信したカラオケサーバ装置10の制御部11は、Webページ記録部14fからカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのURLを読み込む(ステップS102)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、読み込んだURLが記述されたメールを作成する(ステップS103)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、受信した利用者IDをキーにして、利用者属性管理テーブル14dを検索する(ステップS104)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、取得したメールアドレス及び携帯電話のメールアドレスへ作成したメールを送信する(ステップS105)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、読み込んだURLをカラオケ端末装置20の制御部21に送信する(ステップS106)。
【0055】
カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケサーバ装置10の制御部11から送信されたURLを受信する(ステップS107)。カラオケ端末装置20の制御部21は、受信したURLを示す無線信号をIC通信部29に出力させる(ステップS108)。カラオケ端末装置20の制御部21は、受信したURLを示す二次元バーコードを作成する(ステップS109)。カラオケ端末装置20の制御部21は、作成した二次元バーコードを埋め込んだ歌唱評価案内画面をリモコン30の画面に表示する(ステップS110)。カラオケ端末装置20の制御部21は、押下された「ログアウト」ボタンと対応するカラオケ利用者に関する情報をRAM23から消去し(ステップS111)、処理を終える。
【0056】
なお、上記の歌唱評価案内画面の二次元バーコード、IC通信部29からの無線信号又はメールにより、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページを示すURLをカラオケ利用者に提供するにあたり、利用者ID及びパスワードをパラメータとして、URLの後ろに付加してもよい。かかる場合、カラオケ利用者は、携帯電話40から後ろに利用者ID及びパスワードが付加されたURLで、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページにアクセスする。カラオケサーバ装置10の制御部11は、外部からURLによるHTMLリクエストを受信した場合、URLの後ろにパラメータが付加されているとき、URLから利用者ID及びパスワードを夫々分離して、利用者管理テーブル14aを検索する。送信されてきた利用者ID及びパスワードと一致するレコードが利用者管理テーブル14aに見つかった場合、カラオケサーバ装置10の制御部11は、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページのHTMLレスポンスをHTMLリクエストしてきたアドレスの携帯電話40に送信する。送信されてきた利用者ID及びパスワードと一致するレコードが利用者管理テーブル14aに見つからない場合、カラオケサーバ装置10の制御部11は、エラーメッセージを表示するWebページのHTMLレスポンスをHTMLリクエストしてきたアドレスの携帯電話40に送信する。
これにより、カラオケサーバ装置10は自動認証機能を有することとなり、カラオケ利用者にとって利便性が高くなる。
【0057】
次に、実施の形態1に係るカラオケシステムにおいて、カラオケ利用者により入力された歌唱評価データが歌唱評価テーブル14eに記録される動作について説明する。ここでは、カラオケ利用者は携帯電話40を使用してカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにアクセスするものとするが、パーソナルコンピュータ、カラオケ端末装置20等を使用してカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにアクセスしてもよいことはいうまでもない。
【0058】
カラオケの終了後、カラオケ利用者は、リモコン30の画面に表示された歌唱評価案内画面の二次元バーコード又はカラオケ端末装置20のIC通信部29から取得したURLに基づいて、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページにアクセスする。あるいは、カラオケサーバ装置10から送信されたメールに記述されたURLに基づいて、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページにアクセスする。勿論、カラオケ利用者は、別途カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトのトップページにアクセスしてから、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページに遷移してもよい。
なお、カラオケ利用者は、カラオケサーバ装置10へのログインと同様の認証処理により、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする。ただし、歌唱評価案内画面の二次元バーコード、IC通信部29からの無線信号又はメールを介して提供されたURLの後ろに利用者ID及びパスワードが付加されている場合、カラオケ利用者は、カラオケサーバ装置10の自動認証機能により、直接カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページへアクセスが可能である。
【0059】
図11は、歌唱評価データを記録する歌唱評価テーブル14eの内容を例示する説明図である。歌唱評価テーブル14eは、グループID、利用者ID、曲名、カラオケ店名、カラオケルーム番号及び作成日時の各フィールドを有す。また、歌唱評価テーブル14eは、さらに評価者の利用者ID及び評価点数の各フィールドを有す。歌唱評価テーブル14eのグループID、利用者ID、曲名、カラオケ店名、カラオケルーム番号及び作成日時は、夫々歌唱履歴テーブル14cの各フィールドと同一である。歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者ID及び評価点数は、夫々歌唱評価を行うカラオケ同席者の利用者ID及びカラオケ同席者による評価点数である。
【0060】
カラオケサーバ装置10は、歌唱評価データを歌唱評価テーブル14eに記録する場合、対象となる歌唱データを歌唱履歴テーブル14cから読み込み、歌唱評価テーブル14eにコピーする。
【0061】
カラオケサーバ装置10は、カラオケ利用者からカラオケ同席者の歌唱を評価するWebページを表示するHTMLリクエストを受信した場合、ログインしたカラオケ利用者の利用者IDに基づいて、利用者グループテーブル14bを検索し、ログインしたカラオケ利用者が過去にカラオケで同席した者の利用者IDとそのグループIDとからなるデータのリストを作成する。次に、カラオケサーバ装置10は、上記のリストのグループID及び利用者IDを有する歌唱履歴テーブル14cの歌唱履歴データの内、まだ歌唱評価が行われていない歌唱履歴データを抽出する。すなわち、歌唱履歴テーブル14cと歌唱評価テーブル14eとを突き合わせた場合、歌唱評価が行われていない歌唱履歴データは、歌唱評価テーブル14eに記録されていないので、上記2テーブルの差分データとして抽出される。カラオケサーバ装置10は、抽出した歌唱履歴データを年月日別、カラオケ同席者別及び曲名別に並び替えて、歌唱評価画面の中に埋め込み、HTMLレスポンスとして携帯電話40へ送信する。
【0062】
図12は、歌唱評価画面のレイアウト図である。図12は、2009年8月10日に、Aさん、Bさん、Cさんの3人がカラオケへ行った場合、後日Aさんがカラオケ同席者であったBさん及びCさんの歌唱を評価するWebページにアクセスしたときに、携帯電話40に表示される画面を示している。歌唱評価画面には、Bさんが歌ったカラオケ曲の曲名とCさんが歌ったカラオケ曲の曲名とがリストアップされ、その右に各曲の歌唱評価を選択するリストボックスが表示される。
各歌唱に対して、Aさんはリストボックスから歌唱評価を選択し、「送信」ボタンを押下する。評価リストは、例えばプロかと思った、とても上手、上手、普通等、歌唱の上手さのリストと、ずっと聞いててもいい、ヘビーローテーション希望、たまに聞きたいな、普通等、もう一度聞きたい度のリストと、とっても盛り上がった、盛り上がった、パーティなら絶対歌って!!、普通等、盛り上がり度のリストとを含んでいる。評価リストの種類は、これらに限られるものではなく、他の切り口の評価リストを表示する形態であってもよい。
Aさんにより入力されたBさん及びCさんの歌唱評価データは、携帯電話40からカラオケサーバ装置10へ送信される。
各評価リストの歌唱評価は、カラオケサーバ装置10への送信に際し、携帯電話40により数値に変換され、合算される。なお、この歌唱評価の数値変換及び合算は、カラオケサーバ装置10が行ってもよい。
【0063】
カラオケサーバ装置10が歌唱評価画面を作成する手順について、図12を例に説明する。カラオケサーバ装置10は、インターネットN経由で携帯電話40によりログインしてきたAさんの利用者ID0001を取得し、当該利用者ID0001が記録されている利用者グループテーブル14bのレコードを検索する。そして、カラオケサーバ装置10は、Bさんについての0002=123456789、Cさんについての0003=123456789からなるリストを作成する。次に、カラオケサーバ装置10は、グループIDが123456789であり、利用者IDが0002又は0003である歌唱履歴データを図6の歌唱履歴テーブル14cから検索する。カラオケサーバ装置10は、検索した歌唱履歴テーブル14cの歌唱履歴データの内、歌唱評価テーブル14eに記録されていない歌唱履歴データを抽出する。カラオケサーバ装置10は、抽出した歌唱履歴データを年月日別、カラオケ同席者別及び曲名別に並び替えて、歌唱評価画面を作成する。
【0064】
歌唱評価画面には、歌唱履歴データのグループID、利用者ID、カラオケ店名、カラオケルーム番号、評価者の利用者ID及び作成日時が表示されていないが、これらのデータは隠しデータとして、歌唱評価画面に保持されている。これらの隠しデータも曲名、評価点数と共に、携帯電話40からカラオケサーバ装置10へ送信される。
なお、歌唱評価画面に表示されていないカラオケ店名、カラオケルーム番号及び作成日時は、歌唱評価画面を作成する際に、カラオケサーバ装置10がRAM13に保持している形態であってもよい。かかる場合、グループID、利用者ID、曲名、評価者の利用者ID、評価点数が、携帯電話40からカラオケサーバ装置10へ送信される。
【0065】
カラオケサーバ装置10は、携帯電話40からグループID、利用者ID、曲名、カラオケ店名、カラオケルーム番号、作成日時、評価者の利用者ID及び評価点数を受信する。例えば、図12のBさんの歌唱評価データの場合、カラオケサーバ装置10は、携帯電話40から2008年8月10日におけるAさん、Bさん、CさんのグループID123456789、Bさんの利用者ID0002、曲名の花火、カラオケ店名の六本木店、カラオケルーム番号0002、作成日時20090810181015、Aさんの利用者ID0001及びAさんによる評価点数の20を受信する。そして、カラオケサーバ装置10は、受信した歌唱評価データを歌唱評価テーブル14eに記録する。
なお、図11では、評価点数は、歌唱の上手さ、もう一度聞きたい度及び盛り上がり度として、異なる評価の種類の点数を合算したものである。しかし、評価の種類別に点数を記録するフィールドを歌唱評価テーブル14eに設け、評価点数を評価の種類ごとに歌唱評価テーブル14eに記録してもよい。かかる場合、携帯電話40からカラオケサーバ装置10へ送信される評価点数も、評価の種類ごとに分けられる。
【0066】
図13は、歌唱評価データを歌唱評価テーブル14eに記録する処理の手順を示すフローチャートである。
携帯電話40は、カラオケ同席者の歌唱を評価するWebページを示すURL、利用者ID及びパスワードをカラオケサーバ装置10の制御部11へ送信する(ステップS1301)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、ログイン認証を行うと共に、ログインしたカラオケ利用者の利用者IDを取得する(ステップS1302)。
【0067】
カラオケサーバ装置10の制御部11は、利用者グループテーブル14bから、取得した利用者IDが記録されているレコードを検索する(ステップS1303)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、ログインしたカラオケ利用者がカラオケで同席した者の利用者IDとそのグループIDとからなるデータのリストを作成する(ステップS1304)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、作成したデータのリストに基づいて、歌唱履歴テーブル14cを検索する(ステップS1305)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、検索した歌唱履歴データの内、歌唱評価テーブル14eに記録されていない歌唱履歴データを抽出する(ステップS1306)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、抽出した歌唱履歴データを年月日別、カラオケ同席者別及び曲名別に並び替える(ステップS1307)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、歌唱評価画面を作成し、携帯電話40へ送信する(ステップS1308)。
【0068】
携帯電話40は、歌唱評価画面を受信する(ステップS1309)。携帯電話40は、歌唱評価データをカラオケサーバ装置10の制御部11へ送信する(ステップS1310)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、携帯電話40により送信された歌唱評価データを受信する(ステップS1311)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、受信した歌唱評価データを歌唱評価テーブル14eに記録し(ステップS1312)、処理を終える。
【0069】
次に、実施の形態1に係るカラオケシステムにおいて、カラオケ利用者がカラオケ店に入店し、お勧め曲の提示を受けるまでの動作について説明する。
あるカラオケ店のあるカラオケルームに入室した複数のカラオケ利用者は、カラオケ端末装置20を介して、カラオケサーバ装置10にログインする。また、カラオケ利用者は、リモコン30の画面に表示されるグループ登録画面から、グループ登録を行う。
このとき、カラオケサーバ装置10は、グループIDを発番して、当該グループIDとグループ登録の対象となった各カラオケ利用者の利用者IDとを、利用者グループテーブル14bに記録する。
【0070】
一方、カラオケサーバ装置10にログインしたカラオケ利用者の一人である、お勧め曲の提示を受けるカラオケ利用者(以下、お勧め曲被提示者と呼ぶ)は、リモコン30から利用者ID及びパスワードを入力して、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする。Webサイトにログインしたお勧め曲被提示者は、お勧め曲の提示を受けるため、お勧め曲の条件を入力するWeb画面のHTMLリクエストをカラオケサーバ装置10へ送信する。
上記HTMLリクエストを受信したカラオケサーバ装置10は、利用者グループテーブル14bから、利用者IDとしてお勧め曲被提示者の利用者IDが含まれ、かつ作成日時が最新であるレコードを検索する。カラオケサーバ装置10は、利用者グループテーブル14bの検索結果から、カラオケサーバ装置10にログイン中のお勧め曲被提示者及びそのカラオケ同席者(今日一緒にいる人)の各利用者IDを取得する。
これにより、カラオケサーバ装置10は、利用者IDを介して、お勧め曲被提示者及びお勧め被提示者と一緒にいるカラオケ同席者とを識別することができる。
カラオケサーバ装置10は、お勧め曲条件入力画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する。カラオケ端末装置20は、お勧め曲条件入力画面をリモコン30の画面に表示する。
【0071】
図14は、実施の形態1に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。カラオケサーバ装置10は、歌唱評価テーブル14eを検索して、カラオケ同席者から評価の高いお勧め曲をお勧め曲被提示者に提示する。お勧め曲条件入力画面は、そのための検索条件を入力する画面である。図14は、お勧め曲被提示者がAさんである場合のお勧め曲条件入力画面の例である。お勧め曲条件入力画面は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンと、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンと、「お勧め曲表示」ボタンとを備えている。
なお、ラジオボタンは、複数の選択項目の内から1つを選択させる場合に用いられるコントロールである。「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンと、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンとの内、デフォルトで選択状態とするラジオボタンは、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンでもよいし、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンでもよい。
【0072】
「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンをチェックして、「お勧め曲表示」ボタンが押下された場合、カラオケサーバ装置10は、歌唱評価テーブル14eから、利用者IDがお勧め曲被提示者の利用者IDと一致し、かつ評価者の利用者IDが今日一緒にいる人の利用者IDと一致する歌唱評価データを、抽出する。今日一緒にいる人が複数人である場合、評価者の利用者IDが今日一緒にいる人の内、少なくとも一人の利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する。
【0073】
なお、今日一緒にいる人が複数人である場合、お勧め曲被提示者が過去に歌った楽曲の内、今日一緒にいる人全員から評価点数が入力された楽曲だけを、お勧め曲とすることも可能である。かかる場合、歌唱評価テーブル14eの曲名が同一で、かつお勧め曲被提示者の利用者IDが歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致し、かつ今日一緒にいる人の利用者IDが歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDと一致する歌唱評価データについて、今日一緒にいる人全員の歌唱評価データが揃っている場合に限って、歌唱評価テーブル14eから抽出する。
【0074】
「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンをチェックして、「お勧め曲表示」ボタンが押下された場合、カラオケサーバ装置10は、歌唱評価テーブル14eから、利用者IDがお勧め曲被提示者の利用者IDと一致し、かつ評価者の利用者IDがカラオケ同席者の利用者IDと一致しない歌唱評価データを抽出する。カラオケ同席者が複数人である場合は、評価者の利用者IDがカラオケ同席者の利用者IDのいずれとも一致しない歌唱評価データを歌唱評価テーブル14eから抽出する。
【0075】
なお、「今日一緒にいる人に人気だった曲」と、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」とをラジオボタンで選択するのではなく、チェックボックスで選択する形態であってもよい。「今日一緒にいる人に人気だった曲」チェックボックスと、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」チェックボックスとをお勧め曲条件入力画面に用意する。各チェックボックスの両方がチェックされた場合と、両方ともチェックされない場合には、カラオケサーバ装置10は、評価者が今日一緒にいる人か否かにかかわらず、歌唱評価テーブル14eから、利用者IDがお勧め曲被提示者の利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する。
【0076】
カラオケサーバ装置10は、抽出した歌唱評価データを曲名別にまとめ、曲名別にまとめた歌唱評価データの評価点数を集計する。つまり、カラオケサーバ装置10は、楽曲ごとに評価点数を加算する。ここで例えば、ある楽曲について2人の評価者による歌唱評価データが各1件ずつ合計2件あった場合、集計処理を経た歌唱評価データは1件となる。
【0077】
なお、お勧め曲被提示者がある評価者と何度もカラオケで同席した場合、お勧め曲被提示者が過去に歌った1つの楽曲について同一の評価者による複数件の歌唱評価データが歌唱評価テーブル14eに記録されている場合が発生する。かかる場合、歌唱評価データの取り扱いについて、何らかのルールを定めておけばよい。例えば、複数件の歌唱評価データの内、最新の歌唱評価データだけを集計に使用する、複数の評価点数の平均値を集計に使用する、1人の評価者による評価点数が複数件あってもそのまま加算して集計に使用する等である。
【0078】
カラオケサーバ装置10は、集計した評価点数の高い順に、曲名別にまとめた歌唱評価データを並び替える。カラオケサーバ装置10は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、評価点数の高い順に曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する。カラオケ端末装置20は、お勧め曲画面をリモコン30の画面に表示する。
【0079】
なお、カラオケサーバ装置10が曲名別にまとめた歌唱評価データを並び替えるのではなく、カラオケ端末装置20が曲名別にまとめた歌唱評価データを並び替える形態であってもよい。かかる場合、カラオケサーバ装置10は、歌唱評価データの評価点数を曲名別に集計した段階で、集計処理を経た歌唱評価データをカラオケ端末装置20へ送信する。カラオケ端末装置20は、カラオケサーバ装置10から送信された歌唱評価データを受信する。カラオケ端末装置20は、受信した歌唱評価データを、集計された評価点数の高い順に並び替える。カラオケ端末装置20は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、評価点数の高い順に曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、リモコン30の画面に表示する。
【0080】
図15は、実施の形態1に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。図15は、Aさんにとって、今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲の上位3曲を、お勧め曲画面に表示する例を示している。他に、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされた場合には、今日一緒にいる人に人気だった曲の上位3曲を、お勧め曲画面に表示する。
なお、お勧め曲画面に表示するお勧め曲の曲数は、3曲に限らず、何曲であってもよい。また、お勧め曲の曲名と共に、評価点数をお勧め曲画面に表示する形態であってもよい。さらに、お勧め曲画面に表示する項目として、楽曲の識別に役立つ楽曲ID、作詞者、作曲家、歌手名等を追加してもよい。
【0081】
図15では、お勧め曲名の右に「予約」ボタンが表示されている。「予約」ボタンが押下された場合、「予約」ボタンの左に表示されている楽曲がログイン中のお勧め曲被提示者の予約曲として、カラオケシステムに取り込まれ、カラオケ端末装置20による楽曲演奏順位の待ち行列に追加される。
【0082】
図16及び図17は、実施の形態1に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、お勧め曲被提示者及びそのカラオケ同席者(今日一緒にいる人)に対してカラオケサーバ装置10へのログイン認証を行う(ステップS1601)。制御部11は、ログインが完了したお勧め曲被提示者及びカラオケ同席者のグループ登録を行う(ステップS1602)。制御部11は、お勧め曲被提示者に対してWebサイトへのログイン認証を行う(ステップS1603)。制御部11は、利用者グループテーブル14bの利用者IDとしてお勧め曲被提示者の利用者IDが含まれ、かつ作成日時が最新のレコードを検索する(ステップS1604)。制御部11は、お勧め曲条件入力画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS1605)。
【0083】
制御部11は、カラオケ端末装置20から送信されてきた、お勧め曲条件を受信する(ステップS1606)。制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされているか否か判断する(ステップS1607)。制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされていると判断した場合(ステップS1607:YES)、お勧め曲被提示者の利用者ID及びカラオケ同席者の利用者IDが夫々歌唱評価テーブル14eの利用者ID及び評価者の利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する(ステップS1608)。すなわち、今日一緒にいる人により評価された歌唱評価データを抽出する。制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされていないと判断した場合(ステップS1607:NO)、お勧め曲被提示者の利用者ID及びカラオケ同席者の利用者IDが夫々歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致し、歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDと一致しない歌唱評価データを抽出する(ステップS1609)。すなわち、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンがチェックされた場合には、今日一緒にいる人じゃない人により評価された歌唱評価データを抽出する。
【0084】
制御部11は、抽出した歌唱評価データを曲名別にまとめ、曲名別にまとめた歌唱評価データの評価点数を集計する(ステップS1610)。制御部11は、集計した評価点数の高い順に曲名別にまとめた歌唱評価データを並び替える(ステップS1611)。
制御部11は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、評価点数の高い順に曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS1612)。こうして、制御部11は処理を終える。
【0085】
実施の形態1のカラオケシステムによれば、カラオケの同席者同士で互いの歌唱を評価し、その歌唱評価データをカラオケサーバ装置10に記録することができる。また、実施の形態1のカラオケシステムは、歌唱評価データを曲名別に集計して、リモコン30の画面に表示することができる。そのため、カラオケ利用者は歌う楽曲の選定基準の一つとして、カラオケ同席者による歌唱評価データを参照することができる。カラオケにおける選曲が難しい場合、カラオケ同席者による歌唱評価は、客観的な歌唱評価と異なり、カラオケ利用者にとって少しでもカラオケ同席者から受ける曲を歌いたいという希望を叶えるものである。また、実施の形態1のカラオケシステムは、複数のお勧め曲のランキング表示をすることができるので、複数の異なる曲を歌いたいカラオケ利用者にとって、たいへん重宝するシステムである。
【0086】
実施の形態1のカラオケシステムによれば、カラオケ同席者は歌唱者の歌唱を複数の観点から主観的に評価することができる。人によって、下手と認識される歌唱であっても、楽しいと感じ、心に残る歌唱である場合がある。そこで、歌唱を聞き終わった後に、もう一度聞きたいと評価したい場合がある。また、もう一度聞きたいとは思わなくても、カラオケルームが盛り上がった歌唱として評価したい場合がある。このように、人間の歌唱評価は複雑かつ多様であるため、単純に歌唱の上手、下手だけで評価するのではなく、評価基準を複数設けることにより、実施の形態1のカラオケシステムは、より人間味のある歌唱評価に基づいて、お勧め曲をカラオケ利用者に提供することができる。
【0087】
実施の形態1のカラオケシステムによれば、カラオケ同席者による歌唱評価データを、今日一緒にいるカラオケ同席者が評価した歌唱評価データと、今日一緒ではないカラオケ同席者が評価した歌唱評価データとに切り分けて抽出することができる。そのため、その場の雰囲気に合わせて、今日一緒にいるカラオケ同席者から受けそうな曲、今日一緒にいるカラオケ同席者の前では歌ったことはなくても受けそうな曲等、お勧め曲をカスタマイズして提示することができる。
いつもカラオケで同席する人と一緒にカラオケへ行った場合、いつもと同じ十八番曲を歌うことに躊躇するものである。しかし、歌うからにはカラオケ同席者から受ける曲を歌いたいと思うのが人情である。そこで、今日一緒にいる人にとって馴染みの薄い曲であっても、今日一緒にいる人じゃない人から評価の高い曲をカラオケ利用者に提示することは、カラオケの楽しみを増大させる。
【0088】
実施の形態1では、カラオケ同席者による歌唱評価に基づいてお勧め曲を提示した。しかし、カラオケ同席者による歌唱評価に、従来の客観的な歌唱評価を加味した歌唱評価に基づいて、お勧め曲を提示する形態であってもよい。かかる場合、カラオケ同席者による歌唱評価と客観的な歌唱評価とを単純に平均するのではなく、カラオケ同席者による歌唱評価と客観的な歌唱評価との重みを、画面入力を通してそれぞれ指定することができ、この指定に基づいて、お勧め曲を提示する形態であってもよい。
【0089】
実施の形態1では、グループ登録を全カラオケ利用者一括で行っている。しかし、グループ登録をカラオケ利用者の一人ごとに行ってもよい。
例えば、複数のカラオケ利用者が所定の認証画面から利用者ID及びパスワードを入力してカラオケサーバ装置へログインを繰り返す場合、カラオケサーバ装置の制御部は、各カラオケ利用者のログイン認証後、利用者グループテーブルの各利用者IDに各カラオケ利用者の利用者IDを記録する処理を繰り返す。カラオケサーバ装置の制御部は、最初のログイン認証を行う場合にのみ、グループIDの発番及びタイムスタンプの取得を行い、発番したグループID及び取得したタイムスタンプを夫々利用者グループテーブルのグループID及び作成日時に記録する。
上記のカラオケ利用者のグループ登録によれば、カラオケサーバ装置への各カラオケ利用者のログイン時に、グループ登録が行われる。そのため、あるカラオケ利用者が遅れてカラオケに参加した場合、後からログインしても、その人の利用者IDが利用者グループテーブルに記録されないということが無くなる。その結果、遅れてカラオケに参加したカラオケ利用者でも、他のカラオケ利用者の歌唱を評価することができると共に、お勧め曲の提示を受けることができる。
【0090】
実施の形態1では、複数のカラオケ利用者がカラオケへ行った場合に、お勧め曲が提示される。しかし、一人でカラオケへ行った場合であっても、お勧め曲が提示される形態であってよい。お勧め曲条件入力画面に一人カラオケのオプションを選択するコントロールを設置し、一人カラオケが選択された場合、歌唱評価テーブルから評価者が今日一緒にいるカラオケ同席者か否かに関係なく、歌唱評価データを抽出する。そして、抽出した歌唱評価データを曲名別に集計し、お勧め曲画面に評価の高い順に曲名を提示する。これにより、一緒にいるカラオケ同席者がいない場合でも、カラオケ同席者による歌唱評価データを参照することができる。
【0091】
お勧め曲条件入力画面に、歌唱評価データに係る曲名を提示する順序として、評価の高い順又は評価の低い順を選択できるコントロールを設置してもよい。図18は、実施の形態1に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。図18のお勧め曲条件入力画面の例では、一人カラオケを選択可能なラジオボタンと、評価の高い順又は評価の低い順を選択できるラジオボタンが設置されている。かかる場合、評価の低い順が選択されたとき、お勧め曲画面には評価の低い順に曲名が提示される。練習のために一人でカラオケへ行く人の場合、カラオケ同席者から評価の低い楽曲ほど練習のモチベーションが高まるため、一人でカラオケへ行くカラオケ利用者は練習のしがいがある楽曲を知ることができる。
【0092】
実施の形態1では、カラオケ利用者がカラオケ端末装置からカラオケサーバ装置が管理するWebサイトにログインし、お勧め曲条件入力画面及びお勧め曲画面を表示する例を扱った。しかし、カラオケ利用者は、携帯電話、PDA等からカラオケサーバ装置が管理するWebサイトにログインし、お勧め曲条件入力画面及びお勧め曲画面を表示してもよい。
【0093】
実施の形態1では、リモコンの画面に表示される各画面は、アプリケーションソフトウェアとして予めカラオケ端末装置の記録部に記録されているデータに基づいて表示してもよい。あるいは、リモコンの画面に表示される各画面は、専用回線を通じてカラオケサーバ装置から送信されるWebページとして表示してもよい。
【0094】
実施の形態1では、利用者グループテーブルと利用者属性管理テーブルとは、別々のテーブルである。しかし、これらのテーブルは、一つのテーブルにまとめてもよい。例えば、利用者属性管理テーブルにグループIDフィールド及びグループ登録日時フィールドを追加する。グループ登録を行う場合、グループとして登録される利用者IDを有する利用者属性管理テーブルのレコードに、発番したグループIDを記録する。また、グループとして登録される利用者IDを有する利用者属性管理テーブルのレコードに、グループ登録日時を記録する。利用者属性管理テーブルに追加するグループIDフィールド及びグループ登録日時フィールドの数は、カラオケ利用者のグループ登録が行われる回数として十分な大きさの数だけ用意する。
カラオケサーバ装置が管理するWebサイトに、お勧め曲被提示者がログインした場合、お勧め曲被提示者の利用者IDをキーにして、グループ登録日時が最新のグループIDを利用者属性管理テーブルから検索する。これにより、お勧め曲被提示者がグループ員であるグループIDが判明する。さらに、判明したお勧め曲被提示者のグループIDをキーにして、さらに利用者属性管理テーブルを検索することにより、今日一緒にいる人の利用者IDが判明する。その裏返しとして、今日一緒にいない人の利用者IDも判明する。
【0095】
実施の形態2
実施の形態2は、歌唱評価を行うカラオケ同席者の属性に基づいて、お勧め曲を提示する形態に関する。
お勧め曲被提示者は、リモコン30に利用者ID及びパスワードを入力して、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする。そして、お勧め曲被提示者は、リモコン30の画面にお勧め曲条件入力画面を表示させる。
【0096】
図19は、実施の形態2に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。お勧め曲条件入力画面は、評価者の属性に関する「年代別」チェックボックス、「性別」チェックボックス、「好きな音楽別」チェックボックス及び「お勧め曲表示」ボタンを備えている。図19は、お勧め曲被提示者がAさんである場合のお勧め曲条件入力画面の例である。
なお、お勧め曲条件入力画面に示す評価者の属性は、「年代別」、「性別」、「好きな音楽別」に限らない。他に、「カラオケへ行く頻度別」、「十八番歌の有無別」等、様々な切り口で、お勧め曲が提示される形態であってよい。
【0097】
「お勧め曲表示」ボタンが押下された場合、カラオケサーバ装置10は、歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDと利用者属性管理テーブル14dの利用者IDとで、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合する。カラオケサーバ装置10は、この結合テーブルについて、お勧め曲被提示者の利用者IDが歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する。そして、カラオケサーバ装置10は、お勧め曲条件入力画面の各チェックボックスでチェックされた属性と一致する、利用者属性管理テーブル14dの属性について、属性の各値ごとに、抽出した歌唱評価データをまとめる。
【0098】
カラオケサーバ装置10は、カラオケ同席者の属性別にまとめた歌唱評価データを、さらにカラオケ曲の曲名別にまとめ、カラオケ同席者の属性別及びカラオケ曲の曲名別の歌唱評価データの評価点数を集計する。
カラオケサーバ装置10は、集計した評価点数の高い順に、カラオケ同席者の属性別及びカラオケ曲の曲名別にまとめた歌唱評価データを並び替える。カラオケサーバ装置10は並び替えた歌唱評価データに基づいて、カラオケ同席者の属性別に評価点数の最も高い曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する。
【0099】
例えば、Aさんが図19のお勧め曲条件入力画面で、「年代別」チェックボックスをチェックして、「お勧め曲表示」ボタンを押下した場合、カラオケサーバ装置10は、上記の結合テーブルについて、歌唱評価テーブル14eの利用者IDがAさんの利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する。また、カラオケサーバ装置10は、利用者属性管理テーブル14dの生年月日とタイマ16から取得した現在の年月日とから、Aさんの歌唱を評価したカラオケ同席者の年代を算出する。カラオケサーバ装置10は、抽出した歌唱評価データを算出した年代と対応付けると共に、抽出した歌唱評価データを年代別及びカラオケ曲の曲名別にまとめる。
【0100】
カラオケサーバ装置10は、Aさんの歌唱評価データの評価点数をカラオケ同席者の年代別及びカラオケ曲の曲名別に集計し、カラオケ同席者の年代ごとに、Aさんの歌唱評価データを、集計した評価点数の高い順に並び替える。カラオケサーバ装置10は、並び替えたAさんの歌唱評価データに基づいて、年代別に評価点数の最も高い曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する。このお勧め曲画面は、AさんがログインしているWebページとして、リモコン30の画面に表示される。
【0101】
なお、上記のように年代を算出するのではなく、利用者属性管理テーブル14dに年代又は年齢のフィールドを用意し、歌唱評価データを抽出した段階で、歌唱評価データが年代又は年齢と対応付けられているようにしてもよい。
【0102】
図20は、実施の形態2に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。図20は、Aさんにとって、10代、20代、30代のカラオケ同席者から人気だった曲の上位1曲を、お勧め曲画面に表示する例を示している。
他に、お勧め曲条件入力画面で「性別」チェックボックス又は「好きな音楽別」チェックボックスがチェックされた場合には、カラオケ同席者の性別又は好きな音楽別に、カラオケ同席者から人気だった曲の上位1曲を、お勧め曲画面に表示する。例えば、歌唱評価したカラオケ同席者を男性と女性とに分けて、男性から人気だった上位1曲と女性から人気だった上位1曲とをお勧め曲画面に表示する。
なお、お勧め曲画面にカラオケ同席者の属性別で表示するお勧め曲の曲数は、属性の各値に対して1曲に限らず、何曲であってもよい。また、お勧め曲の曲名と共に、評価点数等を表示する形態であってもよい。
【0103】
お勧め曲条件入力画面の評価者の属性を選択するチェックボックスが複数チェックされた場合、選択された属性を組み合わせて、お勧め曲をお勧め曲画面に表示する。
例えば、お勧め曲条件入力画面の「年代別」チェックボックスと「性別」チェックボックスとがチェックされた場合、10代男性、10代女性、20代男性、20代女性等に分けて、お勧め曲をお勧め曲画面に表示する。カラオケサーバ装置10は、上記結合テーブルから抽出した歌唱評価データを、組み合わせた属性別及びカラオケ曲の曲名別にまとめ、歌唱評価データの評価点数を集計する。カラオケサーバ装置10は、集計した歌唱評価データを並び替え、お勧め曲画面を作成して、カラオケ端末装置20へ送信する。
【0104】
図21は、実施の形態2に係る関連図画面のレイアウト図である。図21は、評価者の氏名と、評価者の属性と、評価者から評価が高いカラオケ曲の曲名との関連を情報可視化した放射状のマップ構造を示している。図20に示すお勧め曲画面の「関連図表示」ボタンを押下した場合、図21の関連図画面がポップアップ画面として表示される。
図21では、カラオケ利用者の属性として年代アイコンが例示されている。図21には、Bさんの属性の一つである年代が10代アイコンとして、図示されている。Bさんアイコンと10代アイコンとを結ぶ結合線は、これらの間に関連があることを示している。同様に、Cさんアイコンと20代アイコンとも結合線で結ばれている。曲名Xは10代のカラオケ同席者からの評価が高い楽曲であり、曲名Xアイコンは10代アイコンと結合線で結ばれている。曲名Yは20代のカラオケ同席者から評価が高い楽曲であり、曲名Yアイコンは20代アイコンと結合線で結ばれている。また、曲名YはBさんからの評価も高い楽曲であるため、曲名YアイコンはBさんアイコンとも結合線で結ばれている。
そうすると、AさんがBさん及びCさんとカラオケに行った場合、Aさんがお勧め曲被提示者として、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインし、図21の関連図画面をリモコン30の画面に表示することにより、AさんはBさん及びCさんの両者から評価の高い曲として、曲名Yの楽曲を選曲することが可能となる。
【0105】
図22及び図23は、実施の形態2に係るお勧め曲画面及び関連図画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。以下では、選択される評価者の属性が一つである場合について、お勧め曲画面及び関連図画面を表示する処理の手順を説明する。
制御部11は、お勧め曲被提示者に対してWebサイトへのログイン認証を行う(ステップS2201)。制御部11は、お勧め曲条件入力画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS2202)。
【0106】
制御部11は、カラオケ端末装置20からお勧め曲条件を受信する(ステップS2203)。制御部11は、お勧め曲条件入力画面の評価者の属性でチェックされた属性を判別する(ステップS2204)。制御部11は、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合して、お勧め曲被提示者の利用者IDが歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する(ステップS2205)。
【0107】
制御部11は、ステップS2204で判別した属性に該当する利用者属性管理テーブル14dのフィールドの値別に、抽出した歌唱評価データをまとめる(ステップS2206)。例えば、制御部11は、選択された属性が年代別である場合、評価者の年代を算出し、算出した年代ごとに抽出した歌唱評価データをまとめる。さらに制御部11は、属性別にまとめた歌唱評価データをさらにカラオケ曲の曲名別にまとめる。ここで、制御部11は、属性の値、評価者の氏名及び利用者IDを対応付けてRAM13に記録する(ステップS2207)。例えば、制御部11は、10代=Bさん=0002、20代=Cさん=0003をRAM13に記録する。
【0108】
制御部11は、属性別及び曲名別にまとめた歌唱評価データの評価点数を集計する(ステップS2208)。制御部11は、カラオケ同席者の属性別及びカラオケ曲の曲名別に、歌唱評価データを集計した評価点数の高い順に並び替える(ステップS2209)。制御部11は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、カラオケ同席者の属性別に評価点数の最も高い曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS2210)。ここで、制御部11は、お勧め曲画面に表示する属性の値及びお勧め曲の曲名を対応付けてRAM13に記録する(ステップS2211)。例えば、制御部11は、10代=曲名X、20代=曲名YをRAM13に記録する。
【0109】
制御部11は、お勧め曲画面の「関連図表示」ボタンが押下されたか否か判断する(ステップS2212)。制御部11は、「関連図表示」ボタンが押下されていないと判断した場合(ステップS2212:NO)、ステップS2212へ処理を戻す。制御部11は、「関連図表示」ボタンが押下されたと判断した場合(ステップS2212:YES)、RAM13に対応付けて記録した属性の値、評価者の氏名及び利用者ID、並びに属性の値及び曲名を読み込み、属性の値が一致するデータをマージして、属性の値、評価者の氏名、利用者ID及び曲名を一組としたデータを作成し、RAM13に記録する(ステップS2213)。例えば、制御部11は、10代=Bさん=0002=曲名X、20代=Cさん=0003=曲名Yを作成し、RAM13に記録する。
【0110】
制御部11は、生成したデータに基づいて、属性の値、評価者の氏名、曲名の夫々のアイコンを一組とする基本関連図を生成する(ステップS2214)。この基本関連図は、属性の値アイコンが中心に位置し、属性の値アイコンから夫々関連する評価者の氏名アイコン及び曲名アイコンに向かって結合線が描かれたものである。例えば、10代アイコンからBさんアイコン及び曲名Xアイコンへ向かって結合線が描かれた図と、20代アイコンからCさんアイコン及び曲名Yアイコンへ向かって結合線が描かれた図とを、制御部11は生成する。
なお、属性の値アイコンから評価者の氏名アイコンへ向かう結合線は1本とは限らない。例えば、仮に10代のDさんに関するデータもある場合には、10代アイコンからBさんアイコンとDさんアイコンとに結合線が描かれる。また、曲名アイコンの数は、属性の値の数と同じとは限らない。例えば、仮に10代と20代とで共通して曲名Xの評価が最も高い場合、曲名アイコンは1つだけ描かれる。
【0111】
ステップS2214で作成した基本関連図は、属性の値と、評価者の氏名と、属性の値との関連が強い楽曲の曲名との関係が示されている。しかし、評価者によっては、属性の値と関連の強い楽曲が最も評価の高い楽曲とは限らない。例えば、上記の集計の結果、10代のカラオケ同席者から評価の高い楽曲は曲名Xであるが、10代のBさんによるAさんの歌唱評価は曲名X以外の楽曲かもしれない。つまり、10代のBさんが高く評価する楽曲が曲名X以外の楽曲であり、仮にその楽曲が曲名Yである場合、Bさんアイコンから曲名Yアイコンへ新たに結合線を引く必要がある。また、仮にBさんが高く評価する楽曲が曲名Xでも曲名Yでもなく、曲名Zである場合、曲名Zアイコンを新たに作成し、Bさんアイコンと結合線で結ぶ必要がある。そこで、制御部11は、以下の処理をする。
【0112】
制御部11は、お勧め曲被提示者の利用者IDとステップS2213で生成した各データの利用者IDとを使用して、歌唱評価テーブル14eから歌唱評価データを抽出する(ステップS2215)。具体的には、歌唱評価テーブル14eの利用者IDがお勧め曲被提示者の利用者IDと一致し、かつ歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDがステップS2213で生成した各データの利用者IDと一致する歌唱評価データの内、評価点数が所定の点数以上の歌唱評価データを抽出する。
【0113】
制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの一つ一つについて、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの曲名がステップS2213で生成した各データの曲名と重複するか否か判断する(ステップS2216)。制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの曲名がステップS2213で生成した各データの曲名と重複すると判断した場合(ステップS2216:YES)、ステップS2214で生成した基本関連図を編集して、評価者の氏名アイコンから重複する曲名アイコンへ向かう結合線を追加する(ステップS2217)。例えば、20代に評価が高い曲名Yに対する10代のBさんの歌唱評価データの評価点数が所定の点数以上であった場合、曲名Yに対するBさんの歌唱評価データが抽出されるので、Bさんアイコンから曲名Yアイコンへ向かう結合線を追加する。
ただし、制御部11は、当該結合線が基本関連図にすでに描かれている場合には、何の処理もしない。
【0114】
制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの曲名がステップS2213で生成した各データの曲名と重複しないと判断した場合(ステップS2216:NO)、ステップS2214で生成した基本関連図を編集して、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの曲名に対応する曲名アイコンを新たに生成して、評価者の氏名アイコンから新たに生成した曲名アイコンへ結合線を描く(ステップS2218)。
【0115】
制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの数だけ、ステップS2216からステップS2218の処理を繰り返したか否か判断する(ステップS2219)。制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの数だけ、ステップS2216からステップS2218の処理を繰り返していないと判断した場合(ステップS2219:NO)、ステップS2216へ処理を戻す。制御部11は、ステップS2215で抽出した歌唱評価データの数だけ、ステップS2216からステップS2218の処理を繰り返したと判断した場合(ステップS2219:YES)、編集を終えた基本関連図を埋め込んだ関連図画面を生成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS2220)。こうして、制御部11は処理を終える。
【0116】
実施の形態2のカラオケシステムによれば、単純にカラオケ同席者の歌唱評価に基づいてお勧め曲を提示するのではなく、カラオケ同席者の属性により歌唱評価データを切り分けて、評価の高いカラオケ曲が提示される。そのため、お勧め曲被提示者は、評価者の属性を反映した歌唱評価に基づくお勧め曲を知ることができる。
例えば、新たに行ったカラオケの同席者の多くが20代であれば、20代の人から評価の高い曲を知ることにより、受け易いカラオケ曲の選曲が容易になる。
また、図21の関連図画面は、カラオケ同席者の属性とカラオケ曲の曲名とが、歌唱評価データに基づいて可視化されているため、お勧め曲被提示者は複雑な歌唱評価データの関連を一目で認識することができる。
【0117】
なお、関連図画面作成に際し、結合線の長さ又は太さを歌唱評価データの評価点数の高低に応じて変更する実施形態であってもよい。例えば、評価点数が高いほど、結合線の長さを短くする、あるいは結合線の太さを太くするといった具合である。
【0118】
実施の形態2のカラオケシステムでは、評価者の属性が指定された場合、その属性のすべての値について、お勧め曲が提示される例を扱った。例えば、評価者の属性として年代を指定した場合、10代、20代、30代の属性を有する評価者によるお勧め曲が提示される。しかし、場合によっては、20代の評価者によるお勧め曲だけをピンポイントで知りたい場合がある。また、年代以外の属性も特定の値に限定すると共に、限定して指定した属性を組み合わせて歌唱評価データを絞り込み、その歌唱評価データによるお勧め曲を知りたい場合がある。そこで、評価者の属性を考慮したお勧め曲の提示に際し、評価者の属性の値を組み合わせて歌唱評価データを抽出する形態であってもよい。
【0119】
図24は、実施の形態2に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。図25は、実施の形態2に係るお勧め曲画面の他例のレイアウト図である。
図24のお勧め曲条件入力画面は、評価者の属性に関する「年代別」リストボックス、「性別」リストボックス、「好きな音楽別」リストボックス及び「お勧め曲表示」ボタンを備えている。図24は、お勧め曲被提示者がAさんである場合のお勧め曲条件入力画面の例であり、年代は20代、性別は女性が選択されている。好きな音楽は未選択になっている。この状態で「お勧め曲表示」ボタンを押下した場合、図25のお勧め曲画面が、リモコン30の画面に表示される。図25は、Aさんにとって、20代女性のカラオケ同席者から人気だった曲の上位3曲を、お勧め曲画面に表示する例を示している。図24では好きな音楽が未選択であるため、図25では好きな音楽はお勧め曲に反映されていない。
上記の実現方法は、図22のステップS2205で、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合して歌唱評価データを抽出する場合に、指定された属性の値を利用者属性管理テーブル14dに対する抽出条件に設定することである。
お勧め曲被提示者がお勧め曲を評価した評価者の属性を明確に絞り込んでいる場合、図24に示すように評価者の属性の値を組み合わせた条件でお勧め曲のランキング提示を受ける方が、属性の全値に渡ってお勧め曲の提示を受けるよりも、お勧め曲被提示者にとって手っ取り早く、効率的である。
【0120】
実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0121】
実施の形態3
実施の形態3は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた実施の形態である。すなわち、複数のカラオケ利用者でカラオケへ行った場合、今日一緒にいる人又は今日一緒にいない人の属性に基づいて、お勧め曲を提示する形態に関する。
【0122】
あるカラオケ店のあるカラオケルームに入室した複数のカラオケ利用者は、カラオケ端末装置20を介して、カラオケサーバ装置10にログインする。また、カラオケ利用者は、リモコン30の画面に表示されるグループ登録画面から、グループ登録を行う。
このとき、カラオケサーバ装置10は、グループIDを発番して、利用者グループテーブル14bに各カラオケ利用者の利用者IDを記録する。
一方、上記カラオケ利用者の一人である、お勧め曲被提示者は、リモコン30の画面にお勧め曲条件入力画面を表示させる。
【0123】
図26は、実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面のレイアウト図である。お勧め曲条件入力画面は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンと、「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンとを備え、さらに評価者の属性に関する「年代別」チェックボックス、「性別」チェックボックス及び「好きな音楽別」チェックボックスを備えている。図26は、お勧め曲被提示者がAさんである場合のお勧め曲条件入力画面の例である。
なお、お勧め曲条件入力画面の評価者の属性は、図24のように「年代別」リストボックス、「性別」リストボックス、「好きな音楽別」リストボックスを備え、属性の値を組み合わせて指定する形態であってもよい。
【0124】
お勧め曲被提示者は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタン、又は「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンのいずれかをチェックする。また、お勧め曲被提示者は、「年代別」チェックボックス、「性別」チェックボックス、「好きな音楽別」チェックボックスのいずれか1つをチェックするか、選択した2つ又は3つのチェックボックスをチェックして、「お勧め曲表示」ボタンを押下する。
【0125】
ここでは、Aさん、Bさん、Cさんが一緒にカラオケへ行き、グループ登録を終えた後、Aさんがお勧め曲被提示者となる場合について説明する。また、ここでは、Aさんがお勧め曲条件入力画面の「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンと、「年代別」チェックボックスとをチェックし、「お勧め曲表示」ボタンを押下する場合について例示する。
【0126】
Aさんが「今日一緒にいる人じゃない人から人気だった曲」ラジオボタンと、「年代別」チェックボックスとをチェックし、「お勧め曲表示」ボタンを押下する場合、カラオケサーバ装置10は、歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDと利用者属性管理テーブル14dの利用者IDとで、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合する。そして、カラオケサーバ装置10は、この結合テーブルについて、Aさんの利用者IDが歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致し、かつBさん及びCさんの利用者IDが歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDのいずれとも一致しない歌唱評価データを抽出する。
【0127】
カラオケサーバ装置10は、上記の結合テーブルについて、利用者属性管理テーブル14dの生年月日とタイマ16から取得した現在の年月日とから、Aさん、Bさん、Cさん以外のカラオケ利用者の年代を算出し、算出した年代と上記の結合テーブルから抽出した歌唱評価データとを対応付ける。カラオケサーバ装置10は、算出した年代に基づいて、上記の抽出した歌唱評価データを10代未満、10代、20代、30代、40代等の年代別にまとめる。カラオケサーバ装置10は、年代別にまとめた歌唱評価データをさらにカラオケ曲の曲名別にまとめ、年代別及びカラオケ曲の曲名別の評価点数を集計する。
【0128】
カラオケサーバ装置10は、年代ごとに、カラオケ曲の曲名別にまとめた歌唱評価データを、集計した評価点数の高い順に並び替える。カラオケサーバ装置10は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、年代別に評価点数の最も高い曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する。
【0129】
図27は、実施の形態3に係るお勧め曲画面のレイアウト図である。図27には、Aさんにとって、カラオケで同席しているBさん及びCさん以外の評価者による歌唱評価データに基づいて、10代、20代、30代から最も評価の高かったカラオケ曲の曲名が提示されている。
Aさんは、Bさん及びCさんの前で図27のお勧め曲画面に提示されたどの曲も歌ったことがない。しかし、Bさんが10代、Cさんが20代である場合、そのことを考慮して、Aさんはお勧め曲画面に提示された楽曲を選曲の材料とすることができる。
【0130】
図28及び図29は、実施の形態3に係るお勧め曲画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。制御部11は、お勧め曲被提示者及びそのカラオケ同席者(今日一緒にいる人)に対してカラオケサーバ装置10へのログイン認証を行う(ステップS2801)。制御部11は、ログインが完了したお勧め曲被提示者及びカラオケ同席者のグループ登録を行う(ステップS2802)。制御部11は、お勧め曲被提示者に対してWebサイトへのログイン認証を行う(ステップS2803)。制御部11は、利用者グループテーブル14bの利用者IDとしてお勧め曲被提示者の利用者IDが含まれ、かつ作成日時が最新のレコードを検索する(ステップS2804)。制御部11は、お勧め曲条件入力画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS2805)。
【0131】
制御部11は、カラオケ端末装置20からお勧め曲条件を受信する(ステップS2806)。制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされているか否か判断する(ステップS2807)。
制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされていると判断した場合(ステップS2807:YES)、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合して、今日一緒にいる人により評価された歌唱評価データを抽出する(ステップS2808)。すなわち、制御部11は、結合テーブルから、お勧め曲被提示者の利用者ID及びカラオケ同席者の利用者IDが夫々歌唱評価テーブル14eの利用者ID及び評価者の利用者IDと一致する歌唱評価データを抽出する。
制御部11は、「今日一緒にいる人に人気だった曲」ラジオボタンがチェックされていないと判断した場合(ステップS2807:NO)、歌唱評価テーブル14e及び利用者属性管理テーブル14dを結合して、今日一緒にいる人じゃない人から評価された歌唱評価データを抽出する(ステップS2809)。すなわち、制御部11は、結合テーブルから、お勧め曲被提示者の利用者ID及びカラオケ同席者の利用者IDが夫々歌唱評価テーブル14eの利用者IDと一致し、歌唱評価テーブル14eの評価者の利用者IDのいずれとも一致しない歌唱評価データを抽出する。
【0132】
制御部11は、お勧め曲条件入力画面の評価者の属性でチェックされた属性を判別する(ステップS2810)。制御部11は、ステップS2810で判別した属性に該当する利用者属性管理テーブル14dのフィールドの値別に、ステップS2808又はステップS2809で抽出した歌唱評価データをまとめる(ステップS2811)。さらに制御部11は、属性別にまとめた歌唱評価データをさらにカラオケ曲の曲名別にまとめる。
【0133】
制御部11は、属性別及び曲名別にまとめた歌唱評価データの評価点数を集計する(ステップS2812)。制御部11は、カラオケ同席者の属性の値ごとに、カラオケ曲の曲名別にまとめた歌唱評価データを、集計した評価点数の高い順に並び替える(ステップS2813)。制御部11は、並び替えた歌唱評価データに基づいて、今日一緒にいるカラオケ同席者又は今日一緒にいないカラオケ同席者の属性別に、評価点数の最も高い曲名がリストアップされたお勧め曲画面を作成し、カラオケ端末装置20へ送信する(ステップS2814)。こうして制御部11は、処理を終える。
【0134】
実施の形態3のカラオケシステムによれば、今日一緒にいるカラオケ同席者が評価した歌唱評価データと、今日一緒ではないカラオケ同席者が評価した歌唱評価データとを切り分けて抽出し、抽出した歌唱評価データに基づいて、評価者の属性別に評価の高いカラオケ曲の曲名を知ることができる。
そのため、その場その場でカスタマイズ可能に抽出された歌唱評価データに基づいて、お勧め曲が提示されるため、カラオケの楽しみの多様性が広がる。
【0135】
歌唱評価テーブルには、カラオケ利用者が歌唱を開始又は終了した年月日が作成日時のタイムスタンプとして、記録されている。そこで、季節又は月別の歌唱評価データに基づいて、お勧め曲を提示することも可能である。例えば、図30は、実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。図30では、お勧め曲条件入力画面の下部に、歌った季節を選択するリストボックスが設置されている。このリストボックスにより、季節が指定された場合、カラオケサーバ装置の制御部は、歌唱評価テーブルから歌唱評価データを抽出する場合、作成日時を抽出条件に追加することができる。
カラオケ曲には、季節又は月ごとにふさわしい楽曲がある。例えば、そのような楽曲は、春夏秋冬、クリスマスシーズン、卒業シーズン等にふさわしい楽曲である。そこで、仮に現在が夏であれば、夏にふさわしい曲をカラオケ利用者が過去に歌唱している場合、図30のお勧め曲条件入力画面から歌った季節として夏を指定することにより、夏に歌った曲に絞られた歌唱評価データに基づいて、お勧め曲をランキング表示することができる。
【0136】
また、歌唱評価テーブルの作成日時を利用する形態として、お勧め曲を提示する前提となる歌唱評価データの集計期間を指定するものであってもよい。図31は、実施の形態3に係るお勧め曲条件入力画面の他例のレイアウト図である。図31では、お勧め曲条件入力画面の下部に、歌った時期を選択するリストボックスが設置されている。このリストボックスにより、期間が指定された場合、カラオケサーバ装置の制御部は、歌唱評価テーブルから歌唱評価データを抽出する場合、指定された期間に該当する作成日時を抽出条件に追加することができる。
音楽ジャンルによっては、流行性があるため、1年前のヒット曲がすでに廃れている場合がある。また、カラオケ利用者によっては、特定の年に歌った楽曲に思い入れがある場合がある。図31のお勧め曲条件入力画面により、カラオケ利用者は、音楽シーンの変化、自己の歌唱経験等を考慮して、過去に自己が歌った期間の内、好みの期間の歌唱評価データに基づいてお勧め曲の提示を受けることができる。
【0137】
実施の形態3は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0138】
実施の形態4
実施の形態4は、カラオケ店において、誰かがカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインしている状態にて、他の人が同じWebサイトにログインすると、グループとして認識される形態に関する。すなわち、カラオケ端末装置20を用いてカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトへログインが行われた場合、これをトリガーにして、グループ登録を行う形態である。
【0139】
まず、各カラオケ利用者は、リモコン30を用いてカラオケサーバ装置10へログインする。その後、一人のカラオケ利用者が、リモコン30を用いてカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする。かかる場合、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトへの最初のログインが一人のカラオケ利用者により行われたときに、グループ人数1人のグループとして、図5に示した利用者グループテーブル14bへの記録処理を行う。
続いて他のカラオケ利用者により同じカラオケ端末装置20からカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトへのログインが行われるタイミングで、グループ登録を逐一行う。すなわち、他のカラオケ利用者によりカラオケ端末装置20からカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトへのログインが行われるたびに、利用者グループテーブル14bの利用者IDに新たにログインしたカラオケ利用者の利用者IDを追加記録する。これにより、柔軟なグループ登録が可能となる。
【0140】
図32及び図33は、実施の形態4に係るグループ登録の処理の手順を示すフローチャートである。図32及び図33では、例として、Aさん、Bさん及びCさんが一緒にカラオケへ行き、3人全員がカラオケサーバ装置10へのログインを行った後の処理について示している。
カラオケサーバ装置10へのログインが完了した場合、カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさん、Bさん及びCさんの各利用者ID、パスワード及び氏名をカラオケ端末装置20へ送信する(ステップS3201)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさん、Bさん及びCさんの各利用者ID、パスワード及び氏名を受信する(ステップS3202)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさん、Bさん及びCさんの各利用者ID、パスワード及び氏名をRAM23に記録する(ステップS3203)。
【0141】
カラオケ端末装置20の制御部21は、AさんからWebサイト用の利用者ID及びパスワードを受け付ける(ステップS3204)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさんの利用者ID及びパスワードがRAM23に記録されているか否か判断する(ステップS3205)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさんの利用者ID及びパスワードがRAM23に記録されていないと判断した場合(ステップS3205:NO)、「カラオケサーバ装置へのログインを先に行って下さい」旨のエラーメッセージをリモコン30の画面に表示して(ステップS3206)、ステップS3204へ処理を戻す。カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさんの利用者ID及びパスワードがRAM23に記録されていると判断した場合(ステップS3205:YES)、Aさんの利用者ID及びパスワード、並びにAさんのグループ登録を行う旨のフラグをカラオケサーバ装置10へ送信する(ステップS3207)。
【0142】
カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさんの利用者ID及びパスワード、並びにAさんのグループ登録を行う旨のフラグを受信する(ステップS3208)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさんの利用者ID及びパスワードを用いてAさんのログイン認証を行う(ステップS3209)。図33では省略しているが、パスワードの不一致等からログイン認証できない場合、カラオケサーバ装置10の制御部11は、エラーWebページを送信する。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさんのグループ登録を行う旨のフラグを受信したか否か判断する(ステップS3210)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさんのグループ登録を行う旨のフラグを受信したと判断した場合(ステップS3210:YES)、Aさん一人をメンバーとするグループレコードを利用者グループテーブル14bに記録する(ステップS3211)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさん専用のWebページ及び発番したグループIDをカラオケ端末装置20へ送信する(ステップS3212)。
【0143】
一方、カラオケサーバ装置10の制御部11は、Aさんのグループ登録を行う旨のフラグを受信しなかったと判断した場合(ステップS3210:NO)、Aさん専用のWebページを送信して(ステップS3213)、処理を終える。かかる場合、グループ登録は行われない。ステップS3213に該当する場合は、Aさんがカラオケルーム以外の場所から携帯電話40等を用いて、カラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインする場合である。
【0144】
カラオケ端末装置20の制御部21は、Aさん専用のWebページを受信し、リモコン30の画面に表示する(ステップS3214)。カラオケ端末装置20の制御部21は、グループIDを受信し、Aさんの利用者IDと対応付けてRAM23に配列として記録する(ステップS3215)。こうして、カラオケ端末装置20の制御部21及びカラオケサーバ装置10の制御部11は処理を終える。
【0145】
次に、Bさんのグループ登録処理について説明する。その内容は、Aさんの場合と概ね同じであるため、図32及び図33を用いてBさんのグループ登録処理について簡略して説明する。Bさんはカラオケサーバ装置10へログインしていることを前提にしているので、ステップS3205、ステップS3206、ステップS3210及びステップS3213の例外処理については省略する。
カラオケ端末装置20の制御部21は、BさんからWebサイト用の利用者ID及びパスワードを受け付ける(ステップS3204)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Bさんの利用者ID及びパスワード、並びにBさんのグループ登録を行う旨のフラグをカラオケサーバ装置10へ送信する(ステップS3207)。また、Bさんのグループ登録の場合は、Aさんの場合と異なり、ステップS3207でRAM23からグループIDを読み込み、このグループIDもカラオケサーバ装置10へ送信する。
【0146】
カラオケサーバ装置10の制御部11は、Bさんの利用者ID、パスワード、Bさんのグループ登録を行う旨のフラグ及びグループIDを受信する(ステップS3208)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Bさんのログイン認証を行う(ステップS3209)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、受信したグループIDをキーにして、Aさんのグループレコードの利用者IDにBさんの利用者IDを追加記録する(ステップS3211)。カラオケサーバ装置10の制御部11は、Bさん専用のWebページ及びグループIDをカラオケ端末装置20へ送信する(ステップS3212)。カラオケ端末装置20の制御部21は、Bさん専用のWebページを受信し、リモコン30の画面に表示する(ステップS3214)。カラオケ端末装置20の制御部21は、グループIDを受信し、既にグループIDとAさんの利用者IDとを対応付けてRAM23に記録してある配列に、Bさんの利用者IDを追加する(ステップS3215)。こうして、Bさんのグループ登録処理は終了する。
Cさんのグループ登録は、上記のBさんの場合と同様である。
【0147】
カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケ利用者の利用者ID及びパスワードがRAM23に記録されていないと判断した場合、カラオケ利用者がWebサイトへログインしようとしても、利用者ID及びパスワードをカラオケサーバ装置10へ送信しない。そのため、カラオケ利用者のグループ登録は行われない。カラオケ端末装置20の制御部21は、カラオケ利用者の利用者ID及びパスワードがRAM23に記録されていると判断した場合、利用者ID、パスワード及びグループ登録を行う旨のフラグをカラオケサーバ装置10へ送信する。
【0148】
カラオケサーバ装置10の制御部11は、上記フラグの有無から、グループ登録を行うか否かを判断できる。したがって、カラオケルームにいない人がカラオケ端末装置20以外の携帯電話40、パーソナルコンピュータ等からカラオケサーバ装置10が管理するWebサイトにログインしても、上記フラグは受信されず、グループ登録は行われない。グループ登録は、カラオケ利用者が同じカラオケルームに入り、同じカラオケ端末装置20からカラオケサーバ装置10へログインをした場合にのみ、行われる。
【0149】
実施の形態4は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0150】
上記実施の形態1乃至4は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0151】
10 カラオケサーバ装置
11 制御部
12 ROM
13 RAM
14 記録部
14a 利用者管理テーブル
14b 利用者グループテーブル
14c 歌唱履歴テーブル
14d 利用者属性管理テーブル
14e 歌唱評価テーブル
14f Webページ記録部
15 通信部
20 カラオケ端末装置
21 制御部
22 ROM
23 RAM
25 通信部
28 モニタ
29 IC通信部
30 リモコン(リモートコントローラ)
40 携帯電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する利用者群記録手段
を備える中央装置と、
前記聴取者が前記歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及び前記カラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを前記中央装置へ送信する評価送信手段
を備える評価端末装置と
を含むカラオケシステムであって、
前記中央装置は、
前記評価送信手段により送信された歌唱評価データを受信する評価受信手段と、
該評価受信手段により受信された歌唱評価データを記録する評価記録手段と、
該評価記録手段により記録された歌唱評価データを検索する検索手段と、
該検索手段により検索された歌唱評価データの評価結果を、前記カラオケ曲の識別情報に基づいて、集計する集計手段と
を備える
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
前記中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、
前記歌唱者の識別情報を含み、
前記評価端末装置は、
カラオケ利用者の識別情報を前記中央装置へ送信する利用者情報送信手段
を備え、
前記中央装置は、
前記利用者情報送信手段により送信されたカラオケ利用者の識別情報を受信する利用者情報受信手段
を備え、
前記中央装置の検索手段は、
前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの歌唱者が、前記利用者情報受信手段により受信された識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段
を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記中央装置の評価記録手段により記録される歌唱評価データは、
前記聴取者の識別情報を含み、
前記中央装置は、
前記利用者群記録手段により記録された一又は複数のカラオケ利用者群から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する利用者群検索手段と、
該利用者群検索手段により検索されたカラオケ利用者群の中から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段と
を備え、
前記中央装置の検索手段は、
前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの聴取者が、前記利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段
を有する
ことを特徴とする請求項2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記中央装置は、
前記カラオケ曲及び歌唱者の識別情報を含む歌唱情報を受信するための接続情報を送信する接続情報送信手段と、
前記接続情報に基づいた接続要求を受け付ける手段と、
前記歌唱情報を送信する歌唱情報送信手段と
を備え、
前記評価端末装置は、
前記接続情報送信手段により送信された接続情報を受信する接続情報受信手段と、
該接続情報受信手段により受信された接続情報に基づいて、前記中央装置に接続要求する手段と、
前記歌唱情報送信手段により送信された歌唱情報を受信する歌唱情報受信手段と
を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のカラオケシステム。
【請求項5】
前記中央装置は、
前記集計手段により集計された集計結果を前記評価端末装置へ送信する集計結果送信手段
を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のカラオケシステム。
【請求項6】
前記中央装置は、
前記検索手段により検索された歌唱評価データを、前記集計手段により集計された集計結果に基づいて、並び替える並び替え手段と、
該並び替え手段により並び替えられた歌唱評価データの順に前記カラオケ曲の識別情報を、前記評価端末装置へ送信する曲ランキング情報送信手段と
を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のカラオケシステム。
【請求項7】
カラオケ曲の歌唱者及び聴取者を含む複数のカラオケ利用者を互いに対応付けて、カラオケ利用者群として記録する利用者群記録手段
を備える中央装置であって、
前記聴取者が前記歌唱者によるカラオケ曲の歌唱を一又は複数の評価基準に従って評価した評価結果、及び前記カラオケ曲の識別情報を含む歌唱評価データを受信する評価受信手段と、
該評価受信手段により受信された歌唱評価データを記録する評価記録手段と、
該評価記録手段により記録された歌唱評価データを検索する検索手段と、
該検索手段により検索された歌唱評価データの評価結果を、前記カラオケ曲の識別情報に基づいて、集計する集計手段と
を備える
ことを特徴とする中央装置。
【請求項8】
前記評価記録手段により記録される歌唱評価データは、
前記歌唱者の識別情報を含み、
前記カラオケ利用者の識別情報を受信する利用者情報受信手段
を備え、
前記検索手段は、
前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの歌唱者が、前記利用者情報受信手段により受信された識別情報に係るカラオケ利用者であることを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段
を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の中央装置。
【請求項9】
前記評価記録手段により記録される歌唱評価データは、
前記聴取者の識別情報を含み、
前記利用者群記録手段により記録された一又は複数のカラオケ利用者群から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者が含まれるカラオケ利用者群の内、記録された日時が最新であるカラオケ利用者群を検索する利用者群検索手段と、
該利用者群検索手段により検索されたカラオケ利用者群の中から、前記利用者情報受信手段により受信した識別情報に係るカラオケ利用者以外のカラオケ利用者を識別する利用者識別手段と
を備え、
前記検索手段は、
前記評価記録手段により記録された歌唱評価データの聴取者が、前記利用者識別手段により識別されたカラオケ利用者以外のカラオケ利用者のいずれでもないことを検索条件に含めて、歌唱評価データを検索する手段
を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の中央装置。
【請求項10】
前記集計手段により集計された集計結果を送信する集計結果送信手段
を備える
ことを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか一項に記載の中央装置。
【請求項11】
前記検索手段により検索された歌唱評価データを、前記集計手段により集計された集計結果に基づいて、並び替える並び替え手段と、
該並び替え手段により並び替えられた歌唱評価データの順に前記カラオケ曲の識別情報を送信する曲ランキング情報送信手段と
を備える
ことを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか一項に記載の中央装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2011−59449(P2011−59449A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209819(P2009−209819)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】