説明

カラオケシステム

【課題】 カラオケシステムの利用者が、目標とする歌唱者ランキング以内に到達する可能性が無くなった段階で、歌唱者の手を煩わすことなく、それ以降の無駄な歌唱を行わずに済むようにする。
【解決手段】 歌唱採点結果に応じた歌唱者ランキングをランキング管理テーブル54にて管理する歌唱者ランキング管理手段53と、利用者別楽曲毎に設定された目標ランキングを目標ランキングテーブル33dにて管理する目標ランキング管理手段40と、ランキング付け対応曲の各歌唱区間における歌唱採点が終了する毎に、歌唱済歌唱区間の各歌唱採点値と、未歌唱区間の各最高採点値とに基づいて仮想的な歌唱採点結果を算出して、暫定的なランキング付けを行う暫定ランキング付け手段41と、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位となった場合に、当該楽曲の演奏を中止させる演奏制御手段42と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、任意のカラオケ楽曲について、予め区分された歌唱区間毎の歌唱採点値を算出し、当該歌唱採点値を集計して歌唱採点結果を得るための歌唱採点機能と、楽曲の演奏中止制御機能を有するカラオケシステムにおいて、既歌唱区間の歌唱採点結果に基づく暫定的な歌唱者ランキングに応じて、カラオケ楽曲の演奏中止を制御することが可能なカラオケシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年のカラオケシステムでは、ネットワーク接続された複数のカラオケ端末において歌唱されるカラオケ楽曲について歌唱採点を行い、採点結果を楽曲毎に集計して、全国的に歌唱力を競う歌唱者ランキングシステムが実用化されている(例えば、特許文献1参照)。この歌唱者ランキングシステムは、カラオケ演奏装置が備える歌唱採点機能を利用して、利用者が歌唱した楽曲の歌唱採点結果の優劣に基づきランキング付けを行い、当該歌唱者ランキングに従い、楽曲IDと歌唱者の利用者IDと採点結果とを対応付けて管理するようになっている。そして、任意の楽曲が歌唱されると、その採点結果と共に該当するランキングを表示して、歌唱者の歌唱レベルを報知することができる。
【0003】
このような歌唱者ランキングシステムで利用される歌唱採点機能では、一の楽曲を複数の歌唱区間に区分して、歌唱区間毎に、歌唱者の歌唱音声と、予め設定された音階・音長・音量等を規定するリファレンスとを比較し、その差分に基づいて採点値を算出する。そして、全歌唱区間について、各歌唱区間の採点値を按分加算あるいは平均する等して、総合的な採点結果を導き出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−99288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、カラオケ利用者の中には自らの歌唱者ランキングにこだわる者も多く、目標とする歌唱者ランキング以内となるまで、何度も歌い直すことが多々ある。このような場合には、目標とする歌唱者ランキングに達していない歌唱は意味を持たないため、せっかく全歌唱区間を通して歌唱したにもかかわらず、その歌唱自体が無駄なものとなってしまうことがある。上述したように、歌唱者ランキングを対象とした採点結果とは、一の楽曲を複数の歌唱区間に区分して、それぞれの歌唱区間における採点値に基づいて得られるものであるため、例えば、歌唱区間の前半で歌唱を失敗してしまうと、歌唱区間の後半では歌唱者ランキングで上位に入賞可能な高得点で歌唱したとしても、全体的な採点結果は低いものとなり、目標の歌唱者ランキング以内に入ることができない場合がある。
【0006】
このような場合には、高得点で歌唱した後半の歌唱区間における歌唱は無駄なものとなり、時間のロスに繋がってしまう。勿論、歌唱者が上手に歌唱できなかったことを自覚した時点で、自らの操作により演奏を中止させてもかまわないが、このような操作は歌唱者にとって面倒なものである。また、歌唱者の主観的判断では、最終的に目標の歌唱者ランキング以内に入ることができるか否かを正確に把握することが困難な場合もある。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、カラオケ装置に付帯された歌唱採点機能を利用して、利用者が歌唱した楽曲の歌唱採点結果に基づきランキング付けを行うカラオケシステムにおいて、利用者が目標とする歌唱者ランキング以内に到達する可能性が無くなった段階で、歌唱者を煩わすことなく、それ以降の無駄な歌唱を行わずに済むようにした、カラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のカラオケシステムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のカラオケシステムは、任意のカラオケ楽曲について、予め区分された歌唱区間毎の歌唱採点値を算出し、当該歌唱採点値を集計して歌唱採点結果を得るための歌唱採点機能と、楽曲の演奏中止制御機能を有するカラオケシステムにおいて、利用者管理手段と、歌唱者ランキング管理手段と、目標ランキング管理手段と、暫定ランキング付け手段と、演奏制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
利用者管理手段は、システムログインした利用者の利用者IDに基づき利用者を特定して、所定の利用者管理テーブルにて管理するための手段である。歌唱者ランキング管理手段は、利用者が歌唱した各ランキング付け対応曲について、その歌唱採点結果に応じた歌唱者ランキングを、当該ランキング付け対応曲の楽曲IDと当該利用者の利用者IDとに対応付けて、所定のランキング管理テーブルにて管理するための手段である。目標ランキング管理手段は、任意の利用者が楽曲別に設定した歌唱者ランキングを目標ランキングとして、所定の目標ランキングテーブルにて管理するための手段である。暫定ランキング付け手段は、任意の利用者が歌唱しているランキング付け対応曲について、各歌唱区間における歌唱採点が終了する毎に、歌唱済みの各歌唱区間における各歌唱採点値と、未歌唱区間における各最高採点値とに基づいて算出される仮想的な歌唱採点結果に応じて、ランキング管理テーブルにおける歌唱者ランキングを参照して、暫定的なランキング付けを行うための手段である。演奏制御手段は、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位となった場合に、当該楽曲の演奏を中止させるための手段である。
【0010】
このような構成からなるカラオケシステムでは、利用者が所持するIDカード等をカードリーダに挿入すると、カードリーダにより当該利用者の利用者IDを読み取って、当該利用者のシステムログインが行われる。利用者がシステムログインすると、利用者管理手段の機能により、当該利用者の利用者IDに基づいて利用者管理テーブルが作成され、以降、当該利用者は利用者IDにより管理される。利用者管理テーブルは、カラオケ演奏端末の構成機器であるRAM等に格納される。
【0011】
また、ランキング付けが設定されたランキング付け対応曲が演奏されると、歌唱者ランキング管理手段の機能により、採点結果に基づきランキング付けが行われ、楽曲IDと歌唱者の利用者IDと採点結果とが対応付けられて、所定のランキング管理テーブルにて管理される。この歌唱者ランキングの管理は、すべてのランキング付け対応曲について実施される。ランキング管理テーブルは、例えばカラオケサーバの構成機器であるHDD等に格納される。
【0012】
本発明では、利用者が目標とする歌唱者ランキングを設定することができる。すなわち、目標ランキング管理手段の機能により、任意の利用者が楽曲別に設定した歌唱者ランキングを、それぞれ目標ランキングとして、所定の目標ランキングテーブルにて管理するようになっている。目標ランキングテーブルは、カラオケ演奏端末の構成機器であるRAM等に格納される。
【0013】
そして、目標ランキングが設定された楽曲の演奏が行われると、予め区分された歌唱区間毎に歌唱採点が行われる。そして、暫定ランキング付け手段の機能により、現に歌唱を行った歌唱区間の採点が終了した際に、当該歌唱区間よりも後の全歌唱区間において最高採点値を取得したと仮定して仮想的な採点結果を算出し、暫定的なランキング付けが行われる。すなわち、既に採点が行われた歌唱区間における採点値と、現に歌唱した歌唱区間の採点値と、未だ歌唱していない全歌唱区間における最高得点値とに基づいて、暫定的なランキング付けを行う。
【0014】
ここで、演奏制御手段の機能により、暫定ランキングと目標ランキングとを比較し、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位となった場合には、当該楽曲の演奏を中止させる。すなわち、未歌唱区間において最高得点値を取得したと仮定したならば、目標ランキング以内に入る可能性がある場合には、当該楽曲の演奏を継続する一方、未歌唱区間において最高得点値を取得したと仮定しても、目標ランキング以内に入る可能性がない場合には、当該楽曲の演奏を中止する。
【発明の効果】
【0015】
本発明のカラオケシステムによれば、未だ歌唱していない歌唱区間において最高得点値を取得したと仮定しても、目標とする歌唱者ランキング以内に入る可能性がなくなった時点で、当該楽曲の演奏を中止するため、目標ランキングを設定している歌唱者にとって、それ以降の無駄な歌唱を行わずに済み、時間のロスを最小限にとどめることが可能となる。また、演奏の中止は自動的に行われるため、利用者自らによる煩わしい操作を行う必要がなくなり、利用者の手間を省いて、歌唱に専念することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムを構成するカラオケ演奏端末の概略構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いるランキング管理テーブルの構成を示す説明図。
【図4】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いるダウンロードランキングテーブルの構成を示す説明図。
【図5】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる目標ランキングテーブルの構成を示す説明図。
【図6】本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける制御処理を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける制御処理を示すタイムテーブル。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明のカラオケシステムの実施形態について説明する。図1〜図7は本発明の実施形態に係るカラオケシステムに関するもので、図1はカラオケシステムの概略構成を示すブロック図、図2はカラオケ演奏端末の概略構成を示すブロック図、図3はランキング管理テーブルの構成を示す説明図、図4はダウンロードランキングテーブルの構成を示す説明図、図5は目標ランキングテーブルの構成を示す説明図、図6はカラオケシステムにおける制御処理を示すフローチャート、図7はカラオケシステムにおける制御処理を示すタイムテーブルである。
【0018】
本発明の実施形態に係るカラオケシステムは、図1に示すように、通信ネットワーク12を介して相互に接続されたカラオケサーバ11と複数のカラオケ演奏端末10と、を備えている。通信ネットワーク12は、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であるとともに、帯域を独占せずに安価な通信網であるという点で、インターネットにより構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0019】
<カラオケサーバ>
カラオケサーバ11は、図1に示すように、制御手段51、送受信手段52、歌唱者ランキング管理手段53、ランキング管理テーブル54、カラオケデータ処理手段55、カラオケデータ記憶手段56を備えている。
【0020】
<制御手段/送受信手段>
制御手段51は、カラオケサーバ11を統括的に制御するための手段であり、CPU及びその周辺機器を含んで構成され、CPU等がROM等に格納されたプログラムに従って動作することにより制御機能を発揮するようになっている。送受信手段52は、各カラオケ演奏端末10との間で、カラオケデータや歌唱者ランキングデータ等の各種データの送受信を行うための手段であり、通信ネットワーク12における通信方式の整合性を保つための通信回路やソフトウェアにより構成される。
【0021】
<歌唱者ランキング管理手段>
歌唱者ランキング管理手段53は、利用者が歌唱した各ランキング付け対応曲について、その歌唱採点結果に応じた歌唱者ランキングを、当該ランキング付け対応曲の楽曲IDと当該利用者の利用者IDとに対応付けて、ランキング管理テーブル54にて管理するためのプログラムからなる。歌唱者ランキング管理手段53におけるランキング付けは、リアルタイムで行ってもよいが、カラオケサーバ11の負荷を軽減するため、各カラオケ演奏端末10から収集した採点結果を蓄積しておき、蓄積された採点結果に基づいて所定時間毎にランキング付けを行ってもよい。
【0022】
ランキング付け処理は、各歌唱者の歌唱採点結果を比較して、最高得点を第1位とし、順次下位の歌唱採点結果について順位付けを行う。そして、ランキング付け処理を行う度に、順位の再構築が行われる。なお、歌唱採点結果に基づいてランキング付けを行う際に、同一の歌唱採点結果を取得した利用者が複数存在する場合もある。この場合には、同一の歌唱採点結果を取得した利用者は、全員同一順位の歌唱者ランキングとすることができる。例えば、歌唱採点結果95点が第1順位、歌唱採点結果93点が第2順位、歌唱採点結果89点が第3順位、次の順位の歌唱採点結果が85点であった場合に、歌唱採点結果89点の利用者が3名存在したと仮定する。この場合、歌唱採点結果89点の利用者3名がそれぞれ第3順位タイとなり、歌唱採点結果85点が第4順位となる。あるいは、第4順位、第5順位を空白順位とし、歌唱採点結果85点を第6順位としてもよい。
【0023】
また、第3順位タイの利用者について、歌唱試行回数の少ない順に高順位となるランキング付けを行ってもよい。例えば、歌唱採点結果89点の利用者が3名存在し、歌唱試行回数がそれぞれ1回、5回、7回であったとすると、歌唱試行回数が1回で歌唱採点結果89点を獲得した利用者が第3順位となり、歌唱試行回数が3回で歌唱採点結果89点を獲得した利用者が第4順位となり、歌唱試行回数が7回で歌唱採点結果89点を獲得した利用者が第5順位となる。この場合には、歌唱採点結果85点の利用者は第6順位となる。
【0024】
<ランキング管理テーブル>
ランキング管理テーブル54は、各カラオケ演奏端末10から収集した歌唱採点結果をランキング付けしたデータテーブルであり、図3に示すように、楽曲ID毎に、歌唱採点結果、利用者IDを紐付けして、歌唱採点結果の数値が高い順(降順)に並べたデータ構造を有している。上述したように、このランキング管理テーブル54は、歌唱者ランキング管理手段53の機能により、所定時間毎に書き換えられる。このランキング管理テーブル54は、例えば、HDD等に格納される。
【0025】
<カラオケデータ処理手段/カラオケデータ記憶手段>
カラオケデータ処理手段55は、カラオケデータ記憶手段56にアクセスして、カラオケデータの抽出、変更、追加を処理するためのプログラムからなる。カラオケデータ記憶手段56は、各カラオケ演奏端末10に対して配信するカラオケデータを記憶するための装置であり、例えば、HDD等からなる。
【0026】
<カラオケ演奏端末>
本発明の実施形態に係るカラオケシステムを適用するカラオケ演奏端末10は、図2に示すように、カラオケ本体21、カラオケリモコン装置22、スピーカ23、マイクロホン24、ディスプレイ装置25、ミキシングアンプ26を備えている。
【0027】
<カラオケリモコン装置>
カラオケリモコン装置22は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ本体21のローカル送受信手段36に対して有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置22は、楽曲検索手段22aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース22b、目標ランキング設定手段22c、カードリーダ22dの他に、データの送受信を行うための電子回路及びプログラム、フラッシュメモリ等からなる記憶手段(図示せず)を備えている。
【0028】
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段22aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース22bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース22bは、カラオケ演奏端末10で演奏に供されるカラオケ楽曲についての属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
【0029】
目標ランキング設定手段22cは、カラオケリモコン装置22が備える入出力機能を用いて、任意の利用者が楽曲毎に目標とするランキング値を入力すると、当該入力値を、利用者別楽曲毎の目標ランキングとして設定するためのプログラムからなる。
【0030】
<カードリーダ>
カードリーダ22dは、任意の利用者がカラオケ演奏端末10を利用する際に、当該利用者の利用者IDを取得するための装置であり、本実施形態では、利用者がカラオケ演奏端末10を利用する際に、利用者が所持するID媒体27から利用者IDを読み取るようになっている。カードリーダ22dで読み取った利用者IDは、カラオケ本体21のRAM33において利用者管理テーブル33cとして記憶され、利用者管理手段37で管理される。ID媒体27は、例えば非接触型の、IDカード、携帯電話、携帯情報端末等からなり、利用者IDを記憶して、カードリーダ22dとの間でデータの送受信を行うことができるようになっている。
【0031】
<カラオケ本体>
カラオケ本体21は、中央制御手段31、ROM32、RAM33、HDD34、ネットワーク送受信手段35、ローカル送受信手段36、利用者管理手段37、予約管理手段38、歌唱採点手段39、目標ランキング管理手段40、暫定ランキング付け手段41、演奏制御手段42(判定手段42aの機能を含む)、音楽再生制御手段43、A/Dコンバータ44、映像再生制御手段45を備えている。
【0032】
<中央制御手段>
中央制御手段31は、カラオケ本体21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM32等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0033】
<ROM/RAM>
ROM32は、カラオケ本体21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM33は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM33を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM33を構成してもよい。本実施形態では、RAM33に、予約待ち行列33a、ダウンロードランキングテーブル(DLランキングテーブル)33b、利用者管理テーブル33c、目標ランキングテーブル33dが記憶されるようになっている。
【0034】
予約待ち行列33aは、予約管理手段38により管理されるデータであり、楽曲IDと利用者IDとを紐付けして演奏順に並べたデータからなる。ダウンロードランキングテーブル33bは、カラオケサーバ11に格納されたランキング管理テーブル54からダウンロードされた楽曲別のランキングデータであり、カラオケ演奏端末10とカラオケサーバ11との間でデータの送受信を行う際にダウンロードされる。
【0035】
なお、カラオケ演奏端末10とカラオケサーバ11との間におけるデータの送受信は任意のタイミングで(例えば、選曲予約が行われた際に)行われ、この際、目標ランキングテーブル33dに格納されている楽曲IDに関するランキングデータのみをダウンロードすることにより、カラオケ演奏端末10におけるデータ保持量を低減することができる。さらに、ダウンロードするランキングデータは、目標ランキングテーブル33dに格納されている目標ランキング以下のランキングデータとすることにより、カラオケ演奏端末10におけるデータ保持量をより一層低減することができる。このダウンロードランキングテーブル33bは、例えば、図4に示すように、楽曲ID毎に、採点結果の数値を降順に並べたデータ構造を有している。なお、ダウンロードランキングテーブル33bの構成データとして、利用者IDを含めてもよい。
【0036】
また、カラオケサーバ11にネットワーク接続された複数のカラオケ演奏端末10ではそれぞれ歌唱採点が行われており、これによりネットワーク全体の歌唱者ランキングは時々刻々と変化するものであるため、所定時間毎にランキングデータをダウンロードしてランキング付けを行ったのでは、真の歌唱者ランキングとは異なることもある。しかし、すべての採点値に基づいてリアルタイムにランキング付けを行うことはカラオケサーバ11の負荷増大に繋がり、またタイムラグに基づく歌唱者ランキングの変動は些少であるため、多少の誤差は許容範囲内のものとなる。なお、歌唱者ランキングの変動が大きい場合には、ランキングデータのダウンロード間隔をより短く設定すればよい。
【0037】
利用者管理テーブル33cは、利用者管理手段37により管理され、選曲予約やランキング設定を行う際に利用されるデータテーブルであり、システムログインした利用者の利用者IDと当該利用者に関する属性データとを紐付けして構成されている。属性データとは、例えば、性別、生年月日、住所等のデータであり、利用者が所持するID媒体27に記憶してもよいし、別途、カラオケサーバ11において利用者属性データベースを構築しておき、利用者がシステムログインした際に、利用者属性データベースからダウンロードしてもよい。なお、利用者IDや属性データが登録されていない利用者の場合には、利用者管理テーブル33cにおいて、仮に発行された利用者IDのみが管理される。
【0038】
目標ランキングテーブル33dは、目標ランキング設定手段22cにより設定がされた、利用者別楽曲毎の目標ランキングに関するデータテーブルであり、目標ランキング管理手段40の機能により作成される。この目標ランキングテーブル33dは、図5に示すように、利用者ID毎に、楽曲IDと目標ランキングとを紐付けした構造となっている。
【0039】
<HDD>
HDD34は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース34a及び映像データベース34bが格納されている。なお、HDD34に替えて、あるいはHDD34とともに、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0040】
楽曲データベース34aは、演奏データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ格納したデータベースである。演奏データは各楽曲の演奏データをデジタル化したものであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース34bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータベースである。
【0041】
<ネットワーク送受信手段/ローカル送受信手段>
ネットワーク送受信手段35は、カラオケサーバ11とカラオケ本体21との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。また、ローカル送受信手段36は、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間でデータの送受信が行われる。
【0042】
<利用者管理手段>
利用者管理手段37は、取得された利用者IDに基づき利用者を特定して、利用者管理テーブル33cにて管理するためのプログラムからなる。すなわち、利用者管理手段37では、カラオケリモコン装置22のカードリーダがID媒体から利用者IDを読み取った場合に、この利用者IDに基づいて利用者を特定し、利用者管理テーブル33cにて管理する。取得した利用者IDは、選曲予約やランキング設定を行う際に利用される。
【0043】
<予約管理手段>
予約管理手段38は、利用者により楽曲検索手段22aの機能を用いて選曲され、ローカル送受信手段36を介して受信した楽曲IDを、選曲順に演奏予約待ち行列33aとしてRAM33に格納し、管理するためのプログラムからなる。
【0044】
<歌唱採点手段>
歌唱採点手段39は、マイクロホン24から入力され、A/Dコンバータ44によりデジタル変換された歌唱者の音声信号から、音程、声量、テンポ等の歌唱評価データを抽出するとともに、この歌唱評価データと演奏楽曲の主旋律等のリファレンス情報とを比較して採点を行うためのプログラムからなる。この歌唱採点手段39における採点機能として、音程、しゃくり、走り及びタメ、抑揚、ロングトーンの巧拙、ビブラートの巧拙、フォール、こぶし、低音部分及び高音部分の正確さ等を採点するようにしてもよい。
【0045】
<目標ランキング管理手段>
目標ランキング管理手段40は、任意の利用者が楽曲別に設定した歌唱者ランキングを目標ランキングとして、所定の目標ランキングテーブル33dにて管理するためのプログラムからなる。具体的には、システムログインして利用者IDが特定された利用者が、カラオケリモコン装置22の入力機能を用いて、楽曲ID及び目標ランキングを入力すると、目標ランキング設定手段22cの機能により、利用者別楽曲毎の目標ランキングが設定される。そして、目標ランキング管理手段40の機能により、利用者別に、楽曲IDと目標ランキングとを紐付けした目標ランキングテーブル33dが作成され、RAM33に格納される。なお、目標ランキングテーブル33dは、各カラオケ演奏端末10演奏のRAM33に格納するのではなく、カラオケサーバ11の記憶装置(例えばHDD)に記憶しておき、ネットワーク全体で一元的に管理してもよい。
【0046】
<暫定ランキング付け手段>
暫定ランキング付け手段41は、任意の利用者が歌唱しているランキング付け対応曲について、各歌唱区間における歌唱採点が終了する毎に、歌唱済みの各歌唱区間における各歌唱採点値と、未歌唱区間における各最高採点値とに基づいて算出される仮想的な歌唱採点結果に応じて、ランキング管理テーブル54における歌唱者ランキングを参照して、暫定的なランキング付けを行うためのプログラムからなる。なお、本実施形態では、暫定的なランキング付けを行う際に、いちいちカラオケサーバ11とデータ通信を行ってランキング管理テーブル54にて管理されているランキングデータをダウンロードすることなく、所定時間毎にダウンロードしたダウンロードランキングテーブル33bを参照して、暫定的なランキング付けを行うようになっている。
【0047】
すなわち、暫定ランキング付け手段41は、各歌唱区間における歌唱が終了した時点で、ダウンロードランキングテーブル33bを参照し、既に歌唱採点手段39により採点が行われた各歌唱区間における各採点値と、現に採点が終了した歌唱区間における採点値と、未だ採点が行われていない各歌唱区間における各最高採点値とに基づいて仮想的な採点結果を算出し、この仮想的な採点結果に基づいて暫定的なランキングを導き出す。なお、暫定ランキング付け手段41におけるランキング付け方法では、上述した歌唱者ランキング管理手段53におけるランキング付け方法と同様の方法を適用することができる。
【0048】
<演奏制御手段>
演奏制御手段42は、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位となった場合に、当該楽曲の演奏を中止させるためのプログラムからなる。なお、本実施形態における演奏制御手段42は、暫定ランキングと目標ランキングとを比較する判定手段42aを含んでおり、この判定手段42aにより、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位であるか否かの判定が行われる。具体的には、判定手段42aの機能により、暫定ランキングと目標ランキングとを比較し、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位であると判定されると、演奏制御手段42の機能により、音楽再生制御手段43による音楽再生と、映像再生制御手段45による映像再生とを中止させる。
【0049】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段43は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース34aから抽出された演奏データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ26に出力するための電子回路である。ミキシングアンプ26は、マイクロホン24から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段43から送出される演奏音声信号とをミキシングするとともに、アンプ機能により増幅してスピーカ23より出力させるための装置である。
【0050】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段45は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース34bから抽出した映像データ及び楽曲データベース34aから抽出した楽曲データのうちの歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させてディスプレイ装置25に出力するための電子回路である。
【0051】
<ディスプレイ装置>
ディスプレイ装置25は、カラオケ演奏時の映像、歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0052】
<演奏中止制御>
図6及び図7を参照して、本実施形態に係るカラオケシステムにおける演奏中止制御について説明する。本実施形態に係るカラオケシステムでは、演奏中止制御の前提として、ランキング管理テーブル54が作成されると共に、利用者別楽曲毎に目標ランキングが設定される。そして、ランキング付け対応曲が演奏されると、歌唱者ランキング管理手段53の機能により、その採点結果に応じた歌唱者ランキングを、当該ランキング付け対応曲の楽曲IDと当該楽曲を歌唱した利用者の利用者IDとに対応付けて、ランキング管理テーブル54にて管理する。
【0053】
また、目標ランキング設定手段22cの機能により目標ランキングが設定されると、目標ランキング管理手段40の機能により、利用者別楽曲毎の目標ランキングテーブル33dが作成され、RAM33に格納される。
【0054】
演奏中止制御は、図6に示すように、利用者により目標ランキングが設定された楽曲の演奏が開始すると(S1)、現に歌唱した歌唱区間の歌唱採点を行う(S2)。続いて、暫定ランキング付け手段41の機能により、既歌唱区間の各採点値の積算値と、未歌唱区間の各最高採点値とを合計して、仮想的な歌唱採点結果を算出する(S3)。そして、ダウンロードランキングテーブル33bを参照し、算出された仮想的な歌唱採点結果に基づいて、暫定的なランキング付けを行う(S4)。
【0055】
続いて、判定手段42aの機能により、暫定ランキングと目標ランキングとを比較して(S5)、暫定ランキングが目標ランキング以内か否かを判定する(S6)。ここで、暫定ランキングが目標ランキング以内である場合(例えば、目標ランキングが3位で暫定ランキングが2位の場合)には、全歌唱区間の演奏が終了するまで(S7)、歌唱採点処理(S2)、仮想歌唱採点結果算出処理(S3)、暫定ランキング付け処理(S4)、比較処理(S5)、判定処理(S6)を繰り返して実行する。
【0056】
一方、暫定ランキングが目標ランキングよりも下位となった場合(例えば、目標ランキングが3位で暫定ランキングが4位の場合)には、演奏制御手段42の機能により、当該楽曲の演奏を中止させる(S8)。これにより、未だ歌唱していない歌唱区間において最高得点値を取得したと仮定しても、目標とするランキング以内に入る可能性がなくなった時点で、当該楽曲の演奏が自動的に中止されるので、利用者にとって煩わしい操作を行うことなく、無駄な歌唱に要する時間のロスを低減することができる。
【0057】
次に、図7を参照して、演奏中止制御の手順について、時間を追って具体的に説明する。図7に示す例では、利用者ID/****18の利用者が、楽曲ID/a00001の楽曲について、目標ランキングとして3位(82点)を設定したとする。この目標ランキングは、図5に示す目標ランキングテーブル33dの構成データとなっている。また、楽曲ID/a00001の楽曲は、歌唱区間(1)から歌唱区間(10)までの10区間に区分されており、それぞれの区間における最高採点値はそれぞれ10点であり、合計最高採点値は100点であるとする。
【0058】
図7(1)に示すように、歌唱区間(1)から歌唱区間(2)までの採点が終了し、歌唱区間(1)では採点値が8点、歌唱区間(2)では採点値が7点であったとする。ここで、未採点区間である歌唱区間(3)から歌唱区間(10)までは最高採点値である10点を取得したものと仮定する。この場合には、歌唱区間(2)の採点が終了した時点における暫定ランキングは1位(95点)であり、目標ランキング3位(80点)以内であるため、楽曲の演奏を継続する。図示しないが、続く歌唱区間(3)までの暫定ランキングは1位(91点)であり、歌唱区間(4)までの暫定ランキングは1位(89点)であり、それぞれ目標ランキング3位以内であるため楽曲の演奏が継続される。
【0059】
次に、図7(2)に示すように、歌唱区間(1)から歌唱区間(5)までの採点が終了し、歌唱区間(1)では採点値が8点、歌唱区間(2)では採点値が7点、歌唱区間(3)では採点値が6点、歌唱区間(4)では採点値が8点、歌唱区間(5)では採点値が6点であったとする。ここで、未採点区間である歌唱区間(6)から歌唱区間(10)までは最高採点値である10点を取得したものと仮定する。この場合には、歌唱区間(5)の採点が終了した時点における暫定ランキングは1位(85点)であり、目標ランキング3位(80点)以内であるため、楽曲の演奏を継続する。図示しないが、続く歌唱区間(6)までの暫定ランキングは2位タイ(83点)であり、歌唱区間(7)までの暫定ランキングは2位タイ(83点)であり、それぞれ目標ランキング3位以内であるため楽曲の演奏が継続される。
【0060】
次に、図7(3)に示すように、歌唱区間(1)から歌唱区間(8)までの採点が終了し、歌唱区間(1)では採点値が8点、歌唱区間(2)では採点値が7点、歌唱区間(3)では採点値が6点、歌唱区間(4)では採点値が8点、歌唱区間(5)では採点値が6点、歌唱区間(6)では採点値が8点、歌唱区間(7)では採点値が10点、歌唱区間(8)では採点値が7点であったとする。ここで、未採点区間である歌唱区間(9)から歌唱区間(10)までは最高採点値である10点を取得したものと仮定する。この場合には、歌唱区間(8)の採点が終了した時点における暫定ランキングは4位(80点)であり、目標ランキング3位(82点)以内に入っていないため、歌唱区間(8)までで楽曲の演奏が中止される。
【0061】
<他の実施形態>
本発明のカラオケシステム及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。さらに、カラオケ演奏装置をスタンドアロンで運用し、カラオケ演奏装置毎に歌唱力を競うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 カラオケ演奏端末
11 カラオケサーバ
12 通信ネットワーク
21 カラオケ本体
22 カラオケリモコン装置
22a 楽曲検索手段
22b 楽曲索引データベース
22c 目標ランキング設定手段
22d カードリーダ
23 スピーカ
24 マイクロホン
25 ディスプレイ装置
26 ミキシングアンプ
27 ID媒体
31 中央制御手段
32 ROM
33 RAM
33a 予約待ち行列
33b ダウンロードランキングテーブル
33c 利用者管理テーブル
33d 目標ランキングテーブル
34 HDD
34a 楽曲データベース
34b 映像データベース
35 ネットワーク送受信手段
36 ローカル送受信手段
37 利用者管理手段
38 予約管理手段
39 歌唱採点手段
40 目標ランキング管理手段
41 暫定ランキング付け手段
42 演奏制御手段
42a 判定手段
43 音楽再生制御手段
44 A/Dコンバータ
45 映像再生制御手段
51 制御手段
52 送受信手段
53 歌唱者ランキング管理手段
54 ランキング管理テーブル
55 カラオケデータ処理手段
56 カラオケデータ記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意のカラオケ楽曲について、予め区分された歌唱区間毎の歌唱採点値を算出し、当該歌唱採点値を集計して歌唱採点結果を得るための歌唱採点機能と、楽曲の演奏中止制御機能を有するカラオケシステムにおいて、
利用者管理手段と、歌唱者ランキング管理手段と、目標ランキング管理手段と、暫定ランキング付け手段と、演奏制御手段と、を備え、
前記利用者管理手段は、システムログインした利用者の利用者IDに基づき利用者を特定して、所定の利用者管理テーブルにて管理し、
前記歌唱者ランキング管理手段は、利用者が歌唱した各ランキング付け対応曲について、その歌唱採点結果に応じた歌唱者ランキングを、当該ランキング付け対応曲の楽曲IDと当該利用者の利用者IDとに対応付けて、所定のランキング管理テーブルにて管理し、
前記目標ランキング管理手段は、任意の利用者が楽曲別に設定した歌唱者ランキングを目標ランキングとして、所定の目標ランキングテーブルにて管理し、
前記暫定ランキング付け手段は、任意の利用者が歌唱しているランキング付け対応曲について、各歌唱区間における歌唱採点が終了する毎に、歌唱済みの各歌唱区間における各歌唱採点値と、未歌唱区間における各最高採点値とに基づいて算出される仮想的な歌唱採点結果に応じて、前記ランキング管理テーブルにおける歌唱者ランキングを参照して、暫定的なランキング付けを行い、
前記演奏制御手段は、前記暫定的なランキングが前記目標ランキングよりも下位となった場合に、当該楽曲の演奏を中止させる、
ことを特徴とするカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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