説明

カラオケネットワークシステム、インターネット用ホストサーバ

【課題】投稿されたカラオケ演奏時のユーザによる歌唱やダンス、撮影映像などのパフォーマンスへの評価結果に視聴者の興味度合いを反映させること。
【解決手段】視聴時間に審査員ごとの重み係数(視聴者の審査レベル値)を掛け合わせた値を該当するコンテンツの再生時間で除算することでその視聴結果を計算し(S420)、その計算結果をコンテンツ得点ワークに加算する(S425)。なお、この計算が終了した際のコンテンツ得点ワークの値は総視聴時間に該当する。そして、現在の日付から投稿日を除算することで該当するコンテンツの公開日数を計算し(S435)、コンテンツ得点ワークの値を公開日数で除算することで、該当するコンテンツの評価得点を算出する(S440)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケネットワークシステムに関し、特に、投稿されたカラオケ演奏時のユーザによる歌唱やダンス、撮影映像などのパフォーマンスを評価する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カラオケ演奏時に録音した歌唱者による歌唱をカラオケ装置からホストサーバへアップロードし、アップロードされた歌唱音声を他のカラオケ装置やパーソナルコンピュータから視聴可能に公開するカラオケネットワークシステムが知られている。
【0003】
なお、特許文献1には、カラオケ装置における歌唱者の歌唱採点結果が所定の点数以上であれば、この歌唱音声信号をサーバ装置アップロードし、サーバ装置ではこの歌唱を再度審査し、ガイドボーカルとして登録する条件を満たしていると判断した場合には、これを全カラオケ装置に対してガイドボーカルとして公開し、ダウンロードして利用できるようにする技術が記載されている。
【0004】
しかし、特許文献1に記載される技術では、この歌唱をサーバ装置にて再度審査する際に、音程や、歌詞、音質などの特徴を評価する評価エンジンを用いて行っているため、評価エンジンによる評価結果の良い歌唱が必ずしも視聴者の興味を引き付けるとは限らないという問題があった。
【0005】
これに対して、特許文献2に記載される技術では、上述のように公開される歌唱音声を視聴者が最後まで視聴したか否かによって視聴者の興味度合いを判断して評価結果としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−91291号公報(第5頁、図4)
【特許文献2】特開2003−250139号公報(第5頁、図3,4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、一般的に歌唱の再生が一旦開始されるとそれほど興味を引かなくても最後まで再生される場合も多く、特許文献2に記載される技術では、視聴者の興味を引き付けないような歌唱でも評価が高くなり、その反面、視聴者の興味を引き付ける歌唱が行われても、そのことを評価結果に反映させることができなかった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、投稿されたカラオケ演奏時のユーザによる歌唱やダンス、撮影映像などのパフォーマンスへの評価結果に視聴者の興味度合いを反映させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係るカラオケネットワークシステム(1:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、カラオケ演奏を実行可能な一つ以上のカラオケ装置(4)と、カラオケ装置に対して楽曲データを含むコンテンツデータを配信するカラオケ用ホストサーバ(2)と、外部の情報端末に対して各種情報を送信するインターネット用ホストサーバ(3)と、を備える。なお、各カラオケ装置とカラオケ用ホストサーバとは第1ネットワーク(200)を介してデータの送受信が可能である。また、カラオケ用ホストサーバとインターネット用ホストサーバとは第2ネットワーク(通信回線)を介してデータの送受信が可能である。また、インターネット用ホストサーバは第3ネットワーク(200)を介して情報端末との間でデータの送受信が可能である。
【0010】
各カラオケ装置は、パフォーマンス情報入力手段(26,27)と、投稿データ作成手段(12)と、投稿データ送信手段(12)と、を備える。
このうちのパフォーマンス情報入力手段は、カラオケ演奏時のユーザによるパフォーマンスを示すパフォーマンス情報を入力可能である。
【0011】
そして、投稿データ作成手段は、パフォーマンス情報入力手段から入力されたパフォーマンスを示すパフォーマンス情報と、ユーザを特定するユーザ特定情報とを少なくとも含む投稿データを作成する。さらに、投稿データ送信手段は、投稿データ作成手段によって作成された投稿データをカラオケ用ホストサーバに送信する。
【0012】
なお、パフォーマンス情報の再生時間については、カラオケ装置の投稿データ作成手段が算出して投稿データに含めるようにしてもよいし、投稿データを転送した後にインターネット用ホストサーバにて算出するようにしてもよい。
【0013】
一方、カラオケ用ホストサーバは、登録ユーザ記憶手段(2a)と、投稿データ記憶手段(2b)と、登録ユーザ判断手段(73)と、を備える。
このうちの登録ユーザ記憶手段は、登録ユーザに関する情報を記憶する。
【0014】
また、投稿データ記憶手段は、この受信した投稿データを、この投稿データの公開が開始されてからの日数を示す公開日数、この投稿データへのアクセス時に視聴された時間を示す視聴時間、およびこの投稿データを評価した結果を示す評価結果とともに、登録済み投稿データとして記憶する。なお、公開日数については日付が変わるごとに更新される。
【0015】
さらに、登録ユーザ判断手段は、受信した投稿データに含まれるユーザ特定情報が、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致するか否かを判断し、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致する場合には、受信した投稿データが登録済みユーザによるデータであると判断し、受信した投稿データを投稿データ記憶手段に記憶させる。
【0016】
また、インターネット用ホストサーバは、投稿データ配信手段(83)と、投稿データ評価手段(83)と、を備える。
また、投稿データ配信手段は、カラオケ用ホストサーバの投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データを視聴可能な情報として公開し、情報端末を介する視聴者からの要求に応じて配信し、投稿データが視聴される度に視聴時間情報を算出し、算出された視聴時間情報を視聴された投稿データに対応する登録済み投稿データに登録する。なお、公開とは外部の情報端末からアクセス可能な状態をいう。
【0017】
さらに、投稿データ評価手段は、所定の評価実行条件を満たす場合に、投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データごとに、対応する各視聴時間を再生時間でそれぞれ除算した値の総和を公開日数で除算することで評価結果を算出し、対応する登録済み投稿データに登録される評価結果を算出した評価結果に更新する。
【0018】
このことにより、投稿されたカラオケ演奏時のユーザによる歌唱やダンス、撮影映像などのパフォーマンスへの評価結果に視聴者の興味度合いを反映させることができる。
なお、本発明は、請求項1に係るカラオケネットワークシステムに用いられるインターネット用ホストサーバとしても実現可能である(請求項2)。
【0019】
なお、パフォーマンスとしては、カラオケ演奏時のユーザによる歌唱や、カラオケ演奏時のユーザによるダンス、カラオケ演奏時にユーザが撮像した映像などが挙げられる。また、パフォーマンス情報には、カラオケ演奏時のユーザによる歌唱を録音した歌唱音声を示す情報や、カラオケ演奏時に撮像した映像を示す情報が含まれる(請求項3)。
【0020】
また、評価結果を算出する際には、投稿データを視聴した視聴者のレベルに基づき、視聴時間に対して重み付けを行うようにしてもよい(請求項4)。
このことにより、信頼性の高い視聴者による視聴をより重視することで投稿データに対する評価得点の信頼性をより高めたコンテンツの視聴時間がより長くなるので、更に視聴者の興味度合いを反映させることができる。
【0021】
また、評価対象の投稿データに含まれるパフォーマンス情報に対する採点がカラオケ装置によって実行された場合には、その採点結果に基づき、視聴時間に対して重み付けを行うようにしてもよい(請求項5)。
【0022】
このことにより、投稿データの上手下手が視聴結果に反映されるため、歌唱上手な投稿データ程、視聴結果が良くなる。その結果、歌唱上手な歌唱者による投稿データ、つまり、演奏に対して信頼性が高いコンテンツは、評価得点が基準値未満となる可能性が低くなり削除されにくくなる。つまり、信頼性が高いコンテンツをなるべく長く残すことができるので、更に、視聴者の興味度合いを反映させることができる。
【0023】
また、評価実行条件の具体例としては、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合や、投稿データ記憶手段に記憶される投稿データの数量が予め設定される数量に到達した場合、投稿データ記憶手段に記憶される投稿データのデータ量が予め設定されるデータ量に到達した場合、などが挙げられる。
【0024】
また、投稿データ更新手段が、所定の更新実行条件を満たす場合に、対応する評価結果が予め設定した基準値未満である投稿データを投稿データ記憶手段から削除することが考えられる(請求項6)。なお、公開されてからの期間が所定期間未満である投稿データについては、削除の対象外とするとよい。
【0025】
なお、更新実行条件の具体例としては、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合や、投稿データ記憶手段に記憶される投稿データの数量が予め設定される数量に到達した場合、投稿データ記憶手段に記憶される投稿データのデータ量が予め設定されるデータ量に到達した場合、などが挙げられる。
【0026】
このようにすれば、視聴者が興味を示さなかった投稿データを削除することで、視聴者にとって興味がある投稿データを残しながら、投稿データ記憶手段の記憶容量を節約することできる。また、例えば投稿者ごとに割り当てられる投稿データ記憶手段の記憶容量が限定される場合に、投稿者にとっては削除されてもあまり問題ないと考えられる視聴者の興味を引かない投稿データから削除されることで、投稿者にとって重要な視聴者の興味を引く投稿データを残しながら、次の投稿データを投稿することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】カラオケネットワークシステム1の概略構成を示すブロック図
【図2】(a)カラオケ店等のカラオケルーム内に設置されているカラオケ装置4およびリモコン端末5のより具体的な構成を示すブロック図、(b)Webサーバ2a,3aのより具体的な構成を示すブロック図
【図3】(a)ユーザ登録データベースの具体的内容を示す説明図、(b)個人用Webページデータベースの具体的内容を示す説明図、(c)個人用WebページのWebブラウザ上での表示例を示す説明図
【図4】投稿データが登録された投稿データ管理テーブルの詳細を示す説明図
【図5】視聴時間計測処理を説明する説明図
【図6】視聴時間計測処理を示すフローチャート
【図7】再生時間カウント処理を示すフローチャート
【図8】点数計算処理を示すフローチャート
【図9】点数計算処理のサブルーチンである評価得点計算処理を示すフローチャート
【図10】投稿データ管理テーブル更新処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[1.カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1に示すように、カラオケネットワークシステム1は、Webサーバ2aとデータベース2bとを備えるカラオケ用ホストサーバ2、およびWebサーバ3aを備えるインターネット用ホストサーバ3に対して、カラオケ店等の各カラオケルームに設置されるカラオケ装置4と、カラオケ装置4を操作するためのリモコン端末5と、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)6aおよび携帯電話6b等の情報端末からなるユーザ端末6とがインターネット200を介して通信可能に構成されることによって形成されている。
【0029】
以下に、カラオケネットワークシステム1の各構成について順に説明する。
[1.1.カラオケ用ホストサーバ2の構成の説明]
カラオケ用ホストサーバ2は、カラオケ店等に設置されているカラオケ装置4に対して楽曲データやカラオケ装置4からユーザへ提供するためのコンテンツデータ等を配信するためのカラオケサービス用のホストサーバである。カラオケ用ホストサーバ2は、ホストサーバ側のルータ130とカラオケ店側のルータ120との間でインターネットネットワーク200(第1ネットワークに相当)を介して、カラオケ店側のLAN100に接続され、カラオケ用ホストサーバ2と、カラオケ装置4およびリモコン端末5との間の通信を行う。
【0030】
さらに、本カラオケネットワークシステム1において、カラオケ用ホストサーバ2は、本システムを利用する権限を有するユーザ(登録ユーザ)に関する登録情報(登録ユーザ特定情報)を蓄積するユーザ登録データベースや、登録ユーザのカラオケ歌唱に関する情報および当該ユーザから提供される情報等をインターネット200上で公開するための個人用Webページのデータを蓄積する個人用Webページデータベース等を有するデータベース2bを備えている。
【0031】
また、カラオケ用ホストサーバ2が備えるWebサーバ2aは、図2(b)に示すように、周知のコンピュータシステムからなり、インターネット200を介した通信を制御する通信部71、各種情報を記憶するHDD72、サーバ全体を制御する制御部73などを備える。このWebサーバ2aは、このデータベース2bと連携しており、カラオケ店側のリモコン端末4等からの要求に応じて、カラオケネットワークシステム1を利用するためにログインしようとするユーザに対する認証や、ログインしたユーザに対する個人用Webページの配信・更新サービスを行う。
【0032】
なお、ここでいう連携とは、ユーザ認証および個人用Webページの配信をWebサーバ2aが行うために、データベース内に格納されたデータを参照したり、Webサーバ2aが受け付けた個人用Webページ更新のデータをデータベース2bに反映させたりすることで、Webサーバ2aが行う前記サービスに利用するためのデータと、データベース2bとが対応していることを指す。
【0033】
また、ユーザ登録データベースは、図3(a)に示すように、ユーザ登録を経て登録された各ユーザのニックネーム、ユーザID、パスワード、および当該ユーザの個人用Webページデータの格納先を示すパス等の各種情報を含むユーザ登録データのテーブルである。
【0034】
なお、本実施形態のカラオケネットワークシステム1では、各ホストサーバ内のWebサーバがこのユーザ登録データベースを参照することにより、ログインを要求してきたユーザに対する認証、ユーザとニックネームとの対応付け、ユーザと当該ユーザの個人用Webページとの対応付けを行う。
【0035】
また、個人用Webページデータベースは、図3(b)に示すように、ユーザ登録データベースに登録されている各ユーザの個人用Webページのデータを格納している。個人用Webページのデータは、個人用Webページを所定の様式でリモコン端末5やユーザ端末6が備えるWebブラウザによって表示するためのデータのまとまりで、テキストデータやHTMLによるレイアウト情報、画像・音声・動画データ等から構成される。
【0036】
このような個人用Webページのデータは、ユーザ登録が行われた際に、新規登録されたユーザのための個人用Webページの雛形のデータを自動的に生成し、この雛形のデータを個人用Webページデータベースに格納すると共に、この個人用Webページの雛形のデータの格納先のパスをユーザ登録データベースの当該ユーザのユーザ登録データに登録しておくことが考えられる。このようにすることで、後にこのユーザが個人用Webページの雛形に基づいて簡単に自身の個人用Webページを編集することができる。
【0037】
なお、個人用Webページでは、図3(c)に示すように、Webページのタイトルとしてニックネーム「Mike06」さんの個人用Webページである旨が表示される。また、この個人用Webページは、ユーザから提供される公開情報である「プロフィール」、「メッセージ」といった情報、カラオケ装置4を利用してユーザが投稿した「投稿データ」を有し、項目ごとに種々の情報が表示される。
【0038】
また、個人用Webページに登録される個々の投稿データ(登録済み投稿データ)は、コンテンツ、再生時間、投稿時刻、カラオケ採点得点、評価得点、公開日数、総視聴時間、および個々の視聴時間から構成され、投稿データ管理テーブル(図4参照)に登録される。
【0039】
なお、総視聴時間および評価得点は、このコンテンツを評価した結果を示し、各コンテンツの各視聴時間を再生時間でそれぞれ除算した値の総和を計算することで総視聴時間が算出され、さらに算出した総視聴時間を公開日数で除算することで評価得点が算出される。また、公開日数は、このコンテンツの公開が開始されてからの日数を示す。また、個々の視聴時間は、このコンテンツへのアクセス時に視聴された時間を示す。
【0040】
なお、カラオケ装置4から送信された投稿データについては、当該投稿データを作成した登録ユーザに対応する個人用Webページに登録される。具体的には、Webサーバ2aの制御部73は、カラオケ装置4から投稿データを受信した場合には、受信した投稿データに含まれるユーザ特定情報がデータベース2bに登録される登録情報のうちの一つに合致するか否かを判断する。ユーザ特定情報が登録情報のうちの一つに合致する場合には、制御部73は、受信した投稿データを、該当する登録ユーザに対応する個人用Webページに登録する。
【0041】
[1.2.インターネット用ホストサーバ3の構成の説明]
インターネット用ホストサーバ3は、Webサーバ3aを介してパソコン6aや携帯電話6b等の情報端末(以下、これらを総称する場合はユーザ端末6ともいう)に対してインターネット200を介して情報の送信をするためのホストサーバである。また、インターネット用ホストサーバ3は、適宜な通信回線(第2ネットワークに相当)を介してカラオケ用ホストサーバ2と通信可能に構成されている。
【0042】
インターネット用ホストサーバ3が備えるWebサーバ3aは、図2(b)に示すように、周知のコンピュータシステムからなり、インターネット200を介した通信を制御する通信部81、各種情報を記憶するHDD82、サーバ全体を制御する制御部83などを備える。
【0043】
また、Webサーバ3aは、カラオケ用ホストサーバ2が備えるデータベース2bと(上述のWebサーバ2aと同様に)連携しており、ユーザ端末6からの要求に応じて、カラオケ用ホストサーバ2が備えるWebサーバ2aと同様にカラオケネットワークシステム1を利用するためにログインしようとするユーザに対する認証や、ログインしたユーザに対する個人用Webページの配信・更新サービス、一般のユーザ(視聴者)に対する個人用Webページの閲覧サービスを行う。
【0044】
なお、この閲覧サービスでは、個人用Webページに登録される個々のコンテンツ情報のうちコンテンツ、再生時間、投稿時刻が公開される。なお、公開とは外部のユーザ端末6からアクセス可能な状態をいう。また、その他の情報については公開の可否を項目ごとに選択可能にしてもよい。
【0045】
そして、Webサーバ3aの制御部83は、ユーザ端末6を介する視聴者からの要求に応じてコンテンツを配信し、コンテンツが視聴される度に視聴時間計測処理(後述)を実行して視聴時間を算出し、算出された視聴時間を、視聴されたコンテンツに対応するコンテンツ情報に登録する。
【0046】
さらに、Webサーバ3aの制御部83は、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合に点数計算処理(後述)を実行して、データベース2bに記憶されるコンテンツ情報ごとに総視聴時間および評価得点を算出し、算出結果に基づきコンテンツ情報の総視聴時間および評価得点を更新する。
【0047】
また、Webサーバ3aの制御部83は、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合に投稿データ管理テーブル更新処理(後述)を実行して、視聴者の興味を引くコンテンツを保存するとともに視聴者の興味を引かないコンテンツを削除する。
【0048】
[1.3.ユーザ端末6の構成の説明]
パソコン6aは、十分な処理能力を有する通常のコンピュータであり、適宜な通信回線を介してインターネット200に接続されている。また、パソコン6aは、インターネット200を介して受信したWebページを閲覧したり、ユーザが画面上で情報や操作指示を入力したり、アニメーション等を表示するためのアプリケーションを動作させたりするための、いわゆるWebブラウザ機能を有するソフトウェアを備えている。
【0049】
なお、このソフトウェアには、投稿データを視聴するためにパソコン6a上で実行される再生アプリケーションが含まれている。
一方、携帯電話6bは、携帯電話事業者が提供する通信回線を介してインターネット200に接続可能ないわゆる第3世代以降の携帯電話であり、電話をかける・受けるといった通話機能以外に、インターネット200を介して受信したWebページを画面で閲覧したり、ユーザが画面上で情報や操作指示を入力したり、アニメーション等を表示するためのアプリケーションを動作させたりするためのWebブラウザ機能を有するソフトウェアを備えている。
【0050】
なお、このソフトウェアには、投稿データを視聴するために携帯電話6b上で実行される再生アプリケーションが含まれている。
そして、パソコン6aおよび携帯電話6b等からなるユーザ端末6は、インターネット200(第3ネットワークに相当)を介してインターネット用ホストサーバ3内のWebサーバ3aへアクセスし、Webサーバ3aから受信したデータに基づいて個人用Webページの閲覧・更新を行うための各種処理を実行する。
【0051】
[1.4.カラオケ装置4の構成の説明]
カラオケ装置4は、カラオケを利用するユーザから指定された楽曲のカラオケ演奏を行うためのものである。このカラオケ装置4は、図2(a)に示すように、カラオケ装置4全体の作動を制御し、楽曲(MIDIデータなど)や背景画からなる演奏データをカラオケ演奏する、CPU,ROM,RAM,カラオケ音源からなる制御部12、カラオケ装置4をLAN100に接続するためのインタフェース部14、演奏データ等を記憶するハードディスク(HDD)16、リモコン端末5とカラオケ装置4とで通信を行う通信部20などを備えている。
【0052】
そして、演奏データは、リモコン端末5からの通信制御によってマイクロフォン26から入力されたオーディオ信号とともに制御部12を介してスピーカ28へカラオケ演奏出力される。同様に、背景画やカメラ27からの映像も制御部12を介して映像のモニタ36から表示される。このうちのマイクロフォン26およびカメラ27は、カラオケ演奏時のログイン中のユーザによるパフォーマンスを示すパフォーマンス情報を入力可能である。なお、パフォーマンスとしては、カラオケ演奏時のユーザによる歌唱や、カラオケ演奏時のユーザによるダンス、カラオケ演奏時にユーザが撮像した映像などが挙げられる。また、パフォーマンス情報には、カラオケ演奏時のユーザによる歌唱を録音した歌唱音声を示す情報や、カラオケ演奏時に撮像した映像を示す情報が含まれる。
【0053】
また、制御部12は、マイクロフォン26またはカメラ27から入力されたパフォーマンス情報をコンテンツとしてHDD16に一旦保存する。また、制御部12は、コンテンツを再生するのに要する再生時間を算出する。また、制御部12は、コンテンツがカラオケ演奏時のユーザによる歌唱である場合にはその歌唱を採点する。なお、採点処理については公知技術に従っているのでここではその詳細な説明は省略する。さらに、制御部12は、コンテンツと、コンテンツが記録された時刻(投稿時刻)と、算出したコンテンツの再生時間と、コンテンツの採点結果(カラオケ採点得点)と、ユーザを特定するユーザ特定情報とを含む投稿データを作成する。そして、制御部12は、作成された投稿データをインタフェース部12を介して後述するIP(インターネット・プロトコル)通信でカラオケ用ホストサーバ2に送信する。
【0054】
[1.5.リモコン端末5の構成の説明]
リモコン端末5は、図2(a)に示すように、リモコン端末5全体の作動を制御するCPU,ROM,RAMからなる制御部52、当該リモコン端末5とカラオケ装置4と通信する通信部54、利用者からの操作を受け付ける操作部60、操作やカラオケ演奏に関わる情報を表示する表示部58、LAN100に接続されたアクセスポイント110との間で無線LANを用いて、IP通信を行うための無線LAN通信部68などを備えている。
【0055】
制御部52は、操作部60を介して利用者(即ち、歌唱する人)から入力された曲の曲番号に、利用者がWebサーバ2aへのログイン認証時に入力したユーザIDを付加した予約データをカラオケ装置4へ送信する処理を実行する。また、制御部52は、無線LAN通信部68を介して、後述するIP通信でカラオケ用ホストサーバ2へアクセスし、カラオケ用ホストサーバ2から受信したデータに基づいて個人用Webページの閲覧・更新を行うための各種処理を実行する。なお、上述の閲覧は、表示部58から行うことができる。なお、リモコン端末5は、複数のユーザのアカウントごとに並行してシステムにログイン可能に構成されている。
【0056】
[1.6.その他の構成の説明]
リモコン端末5、カラオケ装置4とカラオケ用ホストサーバ2とは、IP通信(以下、通信)によって、ルータ120を中継することによって、LAN100およびインターネット200を介して互いにデータ通信を行うことができる。
【0057】
ルータ120,130は、インターネット200と、LAN100およびカラオケ用ホストサーバ2側のネットワークとの通信の中継機である。
[1.7.対応関係]
以上、実施形態のカラオケネットワークシステム1の構成について説明したが、本実施形態におけるカラオケネットワークシステム1の構成と、特許請求の範囲に記載した構成との対応は次のとおりである。
【0058】
本実施形態のカラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bが登録ユーザ記憶手段および投稿データ記憶手段に相当し、同じくカラオケ用ホストサーバ2のWebサーバ2aの制御部73が登録ユーザ判断手段および投稿データ転送手段に相当する。
【0059】
また、本実施形態のインターネット用ホストサーバ3の制御部83が投稿データ配信手段および投稿データ評価手段に相当する。
また、本実施形態のカラオケ装置4のマイクロフォン26およびカメラ27がパフォーマンス情報入力手段に相当し、同じくカラオケ装置4の制御部12が投稿データ作成手段および投稿データ送信手段に相当する。
[2.インターネット用ホストサーバ3のWebサーバ3aが実行する各種処理の説明]
次に、インターネット用ホストサーバ3のWebサーバ3aの制御部83により実行される各種処理について順に説明する。
【0060】
[2.1.視聴時間計測処理の説明]
以下に、インターネット用ホストサーバ3のWebサーバ3aの制御部83により実行される視聴時間計測処理の処理手順を図6のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
本処理は、投稿データを視聴するための再生アプリケーションがユーザ端末6上で実行され、再生アプリケーション上で個人用webページから特定の投稿データが選択された際に実行される。
【0062】
まず、S105では、コンテンツの再生時間をカウントするための再生時間カウンタをゼロにする。なお、この再生時間カウンタは、この視聴時間計測処理と並行して繰り返し実行される再生時間カウント処理(図7参照、後述)において、タイマーが1秒経過するごとに、再生中フラグが数値「1」に設定される場合にカウントアップされる。
【0063】
なお、再生中フラグが数値「1」に設定される場合には、コンテンツの再生が行われていることを示し、一方、再生中フラグが数値「0」に設定される場合には、コンテンツの再生が行われていないことを示す。
【0064】
続くS110では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、再生アプリケーションを終了する旨の操作指示を行うための「再生アプリケーション終了」ボタンが押されたか否かを判断する。「再生アプリケーション終了」ボタンが押されていないと判断する場合には(S110:NO)、S135に移行する。一方、「再生アプリケーション終了」ボタンが押されたと判断する場合には(S110:YES)、再生中フラグを数値「0」に設定し(S115)、再生時間カウンタの値を投稿データ管理テーブル中の該当する投稿データに追加登録し(S120)、このコンテンツを再生した視聴者の審査レベル値(重み)を投稿データ管理テーブル中の該当する投稿データに同様に追加登録し(S125)、今回の視聴時間に審査レベル値を乗算した値を総視聴時間に加算し(S130)、本処理を終了する。
【0065】
なお、視聴者の審査レベル値については、予め登録される視聴者による視聴回数や視聴頻度、視聴時間、視聴時のコメントの有無などに基づき設定されることが考えられる。視聴回数によるレベル設定の一例を挙げると、本処理のS150(後述)にて肯定判定される度に視聴回数が1増加するカウンタを視聴者毎に用意し、その値を審査レベル値としてHDD72に記憶する。そして、視聴回数が5回以下である場合には審査レベル値を数値「1」と設定し、視聴回数が6回以上10回以下である場合には審査レベル値を数値「1.5」と設定し、視聴回数が11回以上20回以下である場合には審査レベル値を数値「2.0」と設定するといった具合である。つまり、一般的にコンテンツを最後まで視聴して視聴回数も多いほど審査にも慣れてくるので、審査の正確さが良くなると考えられるため、視聴回数に応じて審査レベル値が大きくなるように設定しておく。
【0066】
その結果、後述する「投稿データ管理テーブル更新処理」のS520において、審査レベル値が大きいほど、評価得点が基準値未満となる可能性が低くなり、削除されにくくなるので、(正確な審査を行った)信頼性が高いコンテンツをなるべく長く残すことができる。
【0067】
S135では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツを再生する旨の操作指示を行うための「再生」ボタンが押されたか否かを判断する。「再生」ボタンが押されていないと判断する場合には(S135:NO)、そのままS110に戻る。一方、「再生」ボタンが押されたと判断する場合には(S135:YES)、コンテンツの再生を開始し(S140)、再生中フラグを数値「1」に設定し(S145)、S150に移行する。
【0068】
続くS150では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツデータの最後まで再生したか否かを判断する。コンテンツデータの最後まで再生したと判断する場合には(S150:YES)、再生中フラグを数値「0」に設定し(S160)、S110に戻る。一方、コンテンツデータの最後まで再生していないと判断する場合には(S150:NO)、S155に移行する。
【0069】
S155では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツの再生などの各種動作を中止する旨の操作指示を行うための「中止」ボタンが押されたか否かを判断する。「中止」ボタンが押されたと判断する場合には(S155:YES)、再生中フラグを数値「0」に設定し(S160)、S110に戻る。一方、「中止」ボタンが押されていないと判断する場合には(S155:NO)、S165に移行する。
【0070】
S165では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツの再生などの各種動作を停止する旨の操作指示を行うための「停止」ボタンが押されたか否かを判断する。「停止」ボタンが押されたと判断する場合には(S165:YES)、コンテンツの再生を停止するとともに再生中フラグを数値「0」に設定し(S185)、S150に戻る。一方、「停止」ボタンが押されていないと判断する場合には(S165:NO)、S170に移行する。
【0071】
S170では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツの再生位置を先頭方向へ移動させる旨の操作指示を行うための「巻き戻し」ボタンが押されたか否かを判断する。「巻き戻し」ボタンが押されたと判断する場合には(S170:YES)、再生中のコンテンツを巻き戻しで再生するとともに再生中フラグを数値「0」に設定し(S190)、S150に戻る。一方、「巻き戻し」ボタンが押されていないと判断する場合には(S170:NO)、S175に移行する。
【0072】
S175では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、コンテンツの再生位置を後端方向へ移動させる旨の操作指示を行うための「早送り」ボタンが押されたか否かを判断する。「早送り」ボタンが押されたと判断する場合には(S175:YES)、再生中のコンテンツを早送りで再生するとともに再生中フラグを数値「0」に設定し(S195)、S150に戻る。一方、「早送り」ボタンが押されていないと判断する場合には(S175:NO)、S180に移行する。
【0073】
S180では、ユーザ端末6からの操作指示に基づき、「再生」ボタンが押されたか否かを判断する。「再生」ボタンが押されたと判断する場合には(S180:YES)、コンテンツを通常再生するとともに再生中フラグを数値「1」に設定し(S200)、S150に戻る。一方、「再生」ボタンが押されていないと判断する場合には(S180:NO)、そのままS150に戻る。
【0074】
なお、上述の視聴時間計測処理によれば、視聴時間が次のように計測される。
図5(a)に例示するように、再生時間が2.5分間のコンテンツを最初から最後まで連続して通常再生した場合の視聴時間は2.5分間と計測される。
【0075】
また、図5(b)に例示するように、再生時間が2.5分間のコンテンツを最初から1.5分間通常再生した後に一時停止し、その後再生を再開して残りの1.0分間を通常再生した場合の視聴時間も同様に2.5分間と計測される。
【0076】
また、図5(c)に例示するように、再生時間が2.5分間のコンテンツのうち最初の1.0分間の内容が視聴者にとってとても興味深く巻き戻しと再生を繰り返すことで該当部分を4回再生した場合の視聴時間は4.0分間と計測される。
【0077】
なお、巻き戻し再生については、再度見たい部分の先頭を探している状態であると考えられるために視聴時間に計上されない。また、早送り再生については、視聴者の興味を引かない部分を飛ばしている状態であると考えられるために視聴時間に計上されない。
【0078】
[2.2.再生時間カウント処理の説明]
以下に、インターネット用ホストサーバ3のWebサーバ3aの制御部83により実行される再生時間カウント処理の処理手順を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
本処理は、インターネット用ホストサーバ3の電源がオンである場合に、他の処理からは独立して繰り返し実行される。
まず、S205では、内蔵するタイマーが1秒経過したか否かを判断する。内蔵するタイマーが1秒経過していない場合には(S205:NO)、本処理をリターンし、内蔵するタイマーが1秒経過するまでS205を繰り返し実行する。一方、内蔵するタイマーが1秒経過した場合には(S205:YES)、S210に移行する。
【0080】
S210では、再生中フラグが数値「1」に設定されているか否かを判断する。再生中フラグが数値「1」に設定されていない場合には(S210:NO)、コンテンツが再生されていないために再生時間カウンタをカウントアップする必要がないと判断し、本処理をリターンする。一方、再生中フラグが数値「1」に設定されている場合には(S210:NO)、コンテンツが再生されているために再生時間カウンタをカウントアップする必要があると判断し、S215に移行する。
【0081】
S215では、再生時間カウンタをカウントアップする。そして、本処理をリターンする。
[2.3.点数計算処理の説明]
以下に、点数計算処理の処理手順を、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
本処理は、インターネット用ホストサーバ3の電源がオンである場合に、例えば午前0時など予め設定される時刻となったときに、他の処理からは独立して実行される。
まず、S305では、投稿データ管理テーブルに登録されているコンテンツの数量を取得し、カウンタであるコンテンツ数カウンタAに入力する。なお、コンテンツ数カウンタAとは、評価得点の計算を行うコンテンツ数を示すカウンタである。
【0083】
続くS310では、投稿データ管理テーブルに登録されている全部のコンテンツについて点数の計算が終了したか否かを判断する。全部のコンテンツについて点数の計算が終了したと判断する場合には(S310:YES)、本処理を終了する。一方、全部のコンテンツについて点数の計算が終了していないと判断する場合には(S310:NO)、S315に移行する。なお、S315以下の処理は、全部のコンテンツについて点数の計算が終了するまで繰り返し実行される。
【0084】
S315では、1コンテンツ分の得点を計算するサブルーチンである評価得点計算処理を実行する。
以下に、本処理のサブルーチンである評価得点計算処理の処理手順を図9のフローチャートを参照して説明する。
【0085】
まず、S405では、1コンテンツの視聴回数を取得し、取得した視聴回数を視聴回数カウンタにセットする。
続くS410では、コンテンツ得点を記録しておくための「コンテンツ得点ワーク」をゼロクリアする。
【0086】
続くS415では、計算中のコンテンツに関する全部の視聴結果の計算が完了したか否かを判断する。全部の視聴結果の計算が完了していないと判断する場合には(S415:NO)、未計算の視聴結果を選択して、視聴時間に審査員ごとの重み係数(視聴者の審査レベル値)を掛け合わせた値を該当するコンテンツの再生時間で除算することでその視聴結果を計算し(S420)、その計算結果をコンテンツ得点ワークに加算し(S425)、視聴回数カウンタをカウントダウンし(S430)、S415に戻る。なお、このS420およびS425の処理を計算中のコンテンツに関する全部の視聴結果の計算が完了するまで繰り返し実行する。なお、この計算が終了した際のコンテンツ得点ワークの値は総視聴時間に該当する。そして、全部の視聴結果の計算が完了したと判断する場合には(S415:YES)、現在の日付から投稿日を除算することで該当するコンテンツの公開日数を計算し(S435)、コンテンツ得点ワークの値を公開日数で除算することで、該当するコンテンツの評価得点を算出する(S440)。
【0087】
そして、本サブルーチンを終了し、点数計算処理に戻る。すなわち、S315の1コンテンツ分の得点を計算するサブルーチン(評価得点計算処理)が終了すると、S320に移行する。
【0088】
S320では、サブルーチンで計算した得点(総視聴時間および評価得点)を投稿データ管理テーブル中の該当する投稿データに書き込む。
続くS325では、コンテンツ数カウンタAをカウントダウンする。そして、S310に戻る。
【0089】
[2.4.投稿データ管理テーブル更新処理の説明]
以下に、インターネット用ホストサーバ3のWebサーバ3aの制御部83により実行される投稿データ管理テーブル更新処理の処理手順を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
本処理は、インターネット用ホストサーバ3の電源がオンである場合に、例えば午前0時など予め設定される時刻となったときに、他の処理からは独立して実行される。
まず、S505では、投稿データ管理テーブルに登録されているコンテンツの数量を取得し、カウンタであるコンテンツ数カウンタBに入力する。なお、コンテンツ数カウンタBとは、評価得点の計算を行うコンテンツ数を示すカウンタである。
【0091】
続くS510では、Nに数値「0」を入力する。
続くS515では、Nをインクリメントする。
続くS520では、投稿データ管理テーブルに登録されているコンテンツのうちのN番目のコンテンツの評価得点が基準値未満であるか否かを判断する。N番目のコンテンツの評価得点が基準値未満ではなく、評価得点が基準値以上であると判断する場合には(S520:NO)、そのコンテンツは視聴者の興味を引くコンテンツである可能性が高いために削除対象とはしないと判断し、評価対象を次のコンテンツとするためにS515に戻る。一方、N番目のコンテンツの評価得点が基準値未満であると判断する場合には(S520:YES)、そのコンテンツは視聴者の興味を引かないと判断し、S520に移行する。
【0092】
S525では、N番目のコンテンツが公開日数から所定期間が経過しているか否かを判断する。N番目のコンテンツが公開日数から所定期間が経過していないと判断する場合には(S525:NO)、評価得点が低いのは公開開始から充分な日数が経過していないために削除対象とはしないこととし、評価対象を次のコンテンツとするためにS515に戻る。一方、N番目のコンテンツが公開日数から所定期間が経過していると判断する場合には(S525:YES)、公開開始から充分な日数が経過しているにも拘わらず評価得点が低いために削除対象とすることとし、S530に移行する。
【0093】
S530では、該当コンテンツを削除リストに登録する。
続くS535では、コンテンツ数カウンタBの値がNの値と同一であるか否かを判断する。コンテンツ数カウンタBの値がNの値と同一ではないと判断する場合には(S535:NO)、削除の可否を判断していないコンテンツが存在する。そこで、評価対象を次のコンテンツとするためにS515に戻る。一方、コンテンツ数カウンタBの値がNの値と同一であると判断する場合には(S535:YES)、投稿データ管理テーブルに登録されているすべてのコンテンツについて評価を終了しているため、削除リストに登録されるコンテンツを投稿データ管理テーブルから削除するためにS540に移行する。
【0094】
S540では、削除リストに登録されるコンテンツを投稿データ管理テーブルから削除する。なおこの場合、コンテンツ数カウンタB、N、および削除リストを初期化する。そして、本処理を終了する。
[3.実施形態の効果]
(1)このように本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、例えばコンテンツの最初から最後まで再生されないようなケースでも、そのコンテンツが視聴者の興味を引く場合にはそのトータルの視聴時間に反映されていることに着目し、上述の視聴時間計測処理を実行することにより、投稿されたカラオケ演奏時のユーザによる歌唱やダンス、撮影映像などのコンテンツへの評価結果の基礎となる視聴時間に視聴者の興味度合いを反映させることができる。
【0095】
(2)また、本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、投稿データに対する評価得点(評価結果)を算出する際には、投稿データを視聴した視聴者の審査レベル値に基づき、視聴時間に対して重み付けを行うようにしている。その結果、信頼性の高い視聴者による視聴をより重視することで投稿データに対する評価得点の信頼性をより高めたコンテンツの視聴時間がより長くなるので、更に視聴者の興味度合いを反映させることができる。
【0096】
(3)また、本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、上述の投稿データ管理テーブル更新処理を実行することにより、視聴者が興味を示さなかった投稿データを削除することで、視聴者にとって興味がある投稿データを残しながら、カラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bの記憶容量を節約することできる。また、例えば登録ユーザごとに割り当てられる個人用Webページの記憶容量が限定される場合に、登録ユーザにとっては削除されてもあまり問題ないと考えられる視聴者の興味を引かない投稿データから削除されることで、登録ユーザにとって重要な視聴者の興味を引く投稿データを残しながら、次の投稿データを投稿することができる。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
【0097】
(1)上記実施形態では、点数計算処理が、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合に実行されるが、これには限られず、例えば、カラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bに登録される投稿データの数量が予め設定される数量に到達した場合に上述の点数計算処理を実行するようにしてもよい。また、例えば、カラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bに登録される投稿データのデータ量が予め設定されるデータ量に到達した場合に上述の点数計算処理を実行するようにしてもよい。
【0098】
(2)上記実施形態では、投稿データ管理テーブル更新処理が、例えば午前0時など予め設定される時刻となった場合に実行されるが、これには限られず、例えば、カラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bに登録される投稿データの数量が予め設定される数量に到達した場合に上述の投稿データ管理テーブル更新処理を実行するようにしてもよい。また、例えば、カラオケ用ホストサーバ2のデータベース2bに登録される投稿データのデータ量が予め設定されるデータ量に到達した場合に上述の投稿データ管理テーブル更新処理を実行するようにしてもよい。
【0099】
(3)投稿データにカラオケ採点得点が登録されている場合には、投稿データに対する評価得点をカラオケ採点得点で重み付けするようにしてもよい。具体的には、評価得点に、カラオケ採点得点に対応する重み付け係数を乗算するのである。なお、重み付け係数の設定について例を挙げると、カラオケ採点得点が50点以下である場合には重み付け係数を数値「1」と設定し、カラオケ採点得点が51点以上80点以下である場合には重み付け係数を数値「1.2」と設定し、カラオケ採点得点が81点以上である場合には重み付け係数を数値「1.5」と設定するといった具合である。
【0100】
このことにより、上述の点数計算処理のS420における「審査員の重み」を「採点の重み」へ置き換える、もしくは加えれば、投稿データの上手下手が視聴結果に反映されるため、歌唱上手な投稿データ程、視聴結果が良くなる。その結果、上述の投稿データ管理テーブル更新処理のS520において、歌唱上手な歌唱者による投稿データ、つまり、演奏に対して信頼性が高いコンテンツは、評価得点が基準値未満となる可能性が低くなり削除されにくくなる。つまり、信頼性が高いコンテンツをなるべく長く残すことができるので、更に、視聴者の興味度合いを反映させることができる。
【0101】
また、評価得点にカラオケ採点得点を正規化などして加算するようにしても同様な効果が得られる。
【符号の説明】
【0102】
1…カラオケネットワークシステム、2…カラオケ用ホストサーバ、2a…Webサーバ、2b…データベース、3…インターネット用ホストサーバ、3a…Webサーバ、4…カラオケ装置、5…リモコン端末、6…ユーザ端末、6a…パーソナルコンピュータ(パソコン)、6b…携帯電話、12…制御部、14…インタフェース部、16…ハードディスク(HDD)、20…通信部、26…マイクロフォン、27…カメラ、28…スピーカ、36…モニタ、52…制御部、54…通信部、58…表示部、60…操作部、68…無線LAN通信部、71…通信部、72…HDD、73…制御部、81…通信部、82…HDD、83…制御部、100…LAN、110…アクセスポイント、120,130…ルータ、200…インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ演奏を実行可能な一つ以上のカラオケ装置と、カラオケ装置に対して楽曲データを含むコンテンツデータを配信するカラオケ用ホストサーバと、外部の情報端末に対して各種情報を送信するインターネット用ホストサーバと、を備え、各カラオケ装置とカラオケ用ホストサーバとは第1ネットワークを介してデータの送受信が可能であり、カラオケ用ホストサーバとインターネット用ホストサーバとは第2ネットワークを介してデータの送受信が可能であり、インターネット用ホストサーバは第3ネットワークを介して情報端末との間でデータの送受信が可能であるカラオケネットワークシステムであって、
各カラオケ装置は、パフォーマンス情報入力手段と、投稿データ作成手段と、投稿データ送信手段と、を備え、
パフォーマンス情報入力手段は、カラオケ演奏時のユーザによるパフォーマンスを示すパフォーマンス情報を入力可能であり、
投稿データ作成手段は、パフォーマンス情報入力手段から入力されたパフォーマンスを示すパフォーマンス情報と、ユーザを特定するユーザ特定情報とを少なくとも含む投稿データを作成し、
投稿データ送信手段は、投稿データ作成手段によって作成された投稿データをカラオケ用ホストサーバに送信し、
カラオケ用ホストサーバは、登録ユーザ記憶手段と、投稿データ記憶手段と、登録ユーザ判断手段と、を備え、
登録ユーザ記憶手段は、登録ユーザに関する情報を記憶し、
投稿データ記憶手段は、受信した投稿データを、この投稿データの公開が開始されてからの日数を示す公開日数、この投稿データへのアクセス時に視聴された時間を示す視聴時間、およびこの投稿データを評価した結果を示す評価結果とともに、登録済み投稿データとして記憶し、
登録ユーザ判断手段は、受信した投稿データに含まれるユーザ特定情報が、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致するか否かを判断し、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致する場合には、受信した投稿データが登録済みユーザによるデータであると判断し、受信した投稿データを投稿データ記憶手段に記憶させ、
インターネット用ホストサーバは、投稿データ配信手段と、投稿データ評価手段と、を備え、
投稿データ配信手段は、カラオケ用ホストサーバの投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データを視聴可能な情報として公開し、情報端末を介する視聴者からの要求に応じて配信し、投稿データが視聴される度に視聴時間情報を算出し、算出された視聴時間情報を視聴された投稿データに対応する登録済み投稿データに登録し、
投稿データ評価手段は、所定の評価実行条件を満たす場合に、投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データごとに、対応する各視聴時間を再生時間でそれぞれ除算した値の総和を公開日数で除算することで評価結果を算出し、対応する登録済み投稿データに登録される評価結果を算出した評価結果に更新すること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項2】
カラオケ演奏を実行可能な一つ以上のカラオケ装置と、カラオケ装置に対して楽曲データを含むコンテンツデータを配信するカラオケ用ホストサーバと、外部の情報端末に対して各種情報を送信するインターネット用ホストサーバと、を備え、各カラオケ装置とカラオケ用ホストサーバとは第1ネットワークを介してデータの送受信が可能であり、カラオケ用ホストサーバとインターネット用ホストサーバとは第2ネットワークを介してデータの送受信が可能であり、インターネット用ホストサーバは第3ネットワークを介して情報端末との間でデータの送受信が可能であるカラオケネットワークシステムであり、各カラオケ装置は、パフォーマンス情報入力手段と、投稿データ作成手段と、投稿データ送信手段と、を備え、パフォーマンス情報入力手段は、カラオケ演奏時のユーザによるパフォーマンスを示すパフォーマンス情報を入力可能であり、投稿データ作成手段は、パフォーマンス情報入力手段から入力されたパフォーマンスを示すパフォーマンス情報と、ユーザを特定するユーザ特定情報とを少なくとも含む投稿データを作成し、投稿データ送信手段は、投稿データ作成手段によって作成された投稿データをカラオケ用ホストサーバに送信し、カラオケ用ホストサーバは、登録ユーザ記憶手段と、投稿データ記憶手段と、登録ユーザ判断手段と、を備え、登録ユーザ記憶手段は、登録ユーザに関する情報を記憶し、投稿データ記憶手段は、受信した投稿データを、この投稿データの公開が開始されてからの日数を示す公開日数、この投稿データへのアクセス時に視聴された時間を示す視聴時間、およびこの投稿データを評価した結果を示す評価結果とともに、登録済み投稿データとして記憶し、登録ユーザ判断手段は、受信した投稿データに含まれるユーザ特定情報が、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致するか否かを判断し、登録ユーザ記憶手段に記憶される登録ユーザを特定する登録ユーザ特定情報のうちの一つに合致する場合には、受信した投稿データが登録済みユーザによるデータであると判断し、受信した投稿データを投稿データ記憶手段に記憶させるカラオケネットワークシステムに用いられるインターネット用ホストサーバであって、
投稿データ配信手段と、投稿データ評価手段と、を備え、
投稿データ配信手段は、カラオケ用ホストサーバの投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データを視聴可能な情報として公開し、情報端末を介する視聴者からの要求に応じて配信し、投稿データが視聴される度に視聴時間情報を算出し、算出された視聴時間情報を視聴された投稿データに対応する登録済み投稿データに登録し、
投稿データ評価手段は、所定の評価実行条件を満たす場合に、投稿データ記憶手段が記憶する登録済み投稿データに含まれる投稿データごとに、対応する各視聴時間を再生時間でそれぞれ除算した値の総和を公開日数で除算することで評価結果を算出し、対応する登録済み投稿データに登録される評価結果を算出した評価結果に更新すること
を特徴とするインターネット用ホストサーバ。
【請求項3】
パフォーマンス情報には、カラオケ演奏時のユーザによる歌唱を録音した歌唱音声を示す情報、又はカラオケ演奏時に撮像した映像を示す情報が含まれることを特徴とする請求項2に記載のインターネット用ホストサーバ。
【請求項4】
投稿データ評価手段は、評価結果を算出する際には、投稿データを視聴した視聴者のレベルに基づき、視聴時間に対して重み付けを行うことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインターネット用ホストサーバ。
【請求項5】
投稿データ評価手段は、評価対象の投稿データに含まれるパフォーマンス情報に対する採点がカラオケ装置によって実行された場合には、その採点結果に基づき、視聴時間に対して重み付けを行うことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れかに記載のインターネット用ホストサーバ。
【請求項6】
さらに、投稿データ更新手段を備え、
投稿データ更新手段は、所定の更新実行条件を満たす場合に、対応する評価結果が予め設定した基準値未満である投稿データを、公開されてからの期間が所定期間未満である投稿データを除いて投稿データ記憶手段から削除することを特徴とする請求項2〜請求項5の何れかに記載のインターネット用ホストサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図5】
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