カラオケ装置
【課題】カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置を提供する。
【解決手段】演奏曲の出力に際してマイクロフォン40から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段122と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段124と、その出題手段124により出題されたドリル問題に応じて電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段126と、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果に基づく双六ゲームを実行させるゲーム実行手段120とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。
【解決手段】演奏曲の出力に際してマイクロフォン40から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段122と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段124と、その出題手段124により出題されたドリル問題に応じて電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段126と、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果に基づく双六ゲームを実行させるゲーム実行手段120とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置に関し、特に、カラオケ演奏に関するゲーム機能の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して映像表示装置の画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、演奏曲に関する種々のゲーム機能を備えたものがある。斯かるゲーム機能としては、音声入力装置から入力される利用者の音声に基づいて演奏を評価し、その評価結果に応じてカラオケ映像を変化させるもの等が知られており、カラオケ演奏に娯楽的な要素を与える付加機能として種々の態様でカラオケ装置に実装されている。
【0004】
ところで、公衆電話回線等の通信回線を利用して教育サービスを提供するシステムが提案されている。例えば、特許文献1に記載された教育サービスシステムがそれである。斯かる技術によれば、予め蓄積されたビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信しつつ、その教材に基づくインストラクタとの対話を可能とすることで、高い教育効果を得ることのできるサービスを提供できるとされている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−6348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述したような従来の技術は、専ら学習能力の向上を目的としたものであり面白みに欠け、特に比較的年少の子弟では飽きがきてしまい利用し難いものであった。また、専用の端末装置やサーバ等、設備に多大な費用を要するものであった。本発明者は、斯かる弊害を考慮した上で、前記カラオケ装置を端末装置として子弟を対象とした教育サービスを行うことを着想した。更に、斯かる着想に基づいて鋭意考案を継続した結果、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させることで、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるゲーム機能を有するカラオケ装置を発明するに至った。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させるカラオケ装置であって、前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、その出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、その出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。すなわち、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置を提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記ゲーム実行手段は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤上に少なくとも1つの駒をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与する双六ゲームを実行することができるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記双六ゲームは、前記双六盤上における駒の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果のうち一方を前記双六盤上における駒の進行要素に反映させ、他方を前記得点要素に反映させるものである。このようにすれば、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記双六盤上における駒が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像を表示させるものである。このようにすれば、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記報賞映像は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものである。このようにすれば、カラオケ演奏における背景映像として用いられる映像を報賞映像として用いることで、新たに報賞映像を編集する必要がないという利点がある。
【0014】
また、好適には、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた、そのカラオケ装置との間で相互に情報の通信を行い得る電子早見本装置を備え、前記ゲーム実行手段は、その電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに前記ゲームに関する映像を表示させるものである。このようにすれば、前記カラオケ装置の映像表示装置にカラオケ映像が表示されている間に前記タッチパネルディスプレイにドリル問題の出題映像を表示させるというように、多様なゲーム形態が可能とされるという利点がある。
【0015】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、本実施例のカラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)の本発明の一実施例であるカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置16aは、公衆電話回線等による通信回線18を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置20に接続されており、そのセンタ装置20と上記カラオケ装置16aの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置20は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介してマスターコマンダであるカラオケ装置16aに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16aからの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、赤外線等によるリモコン通信や所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0017】
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-Ray Tube)等の映像表示装置30と、映像情報デコーダ32と、CRTコントローラ等の映像出力部34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等における入出力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62と、上記マイクロフォン40に接続されたA/Dコンバータ64と、を、備えて構成されている。
【0018】
上記CPU50は、上記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置22やリモコン装置28等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM54に設けられた予約曲リストに登録したり、その予約曲リストの演奏順に従って上記ハードディスク56のカラオケデータベース66から選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出して上記RAM54に記憶したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から上記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記映像出力部34へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記映像出力部34へ送ったり、上記映像情報デコーダ32を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ20との間の情報通信制御、及び前記LAN24を介した前記電子早見本装置28等との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述するゲーム実行制御、及びその制御に付随する演奏評価制御、ドリル出題制御、ドリル回答評価制御等の諸制御を行う。
【0019】
前記映像情報デコーダ32は、所定の映像情報に基づいて映像を再生(デコード)する装置であり、例えば、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生する背景映像再生装置として機能する。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ32により再生された背景映像は、前記ビデオミキサ36へ送られる。また、前記映像出力部34は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像をはじめとする文字映像(テロップ)を出力させたり、前記映像情報デコーダ32により再生される映像の上面側レイヤに合成可能な素材映像(動画又は静止画)を出力させる映像出力装置として機能する等、前記映像表示装置30に表示される映像を制御する映像制御装置(コントローラ)である。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力部34から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ32により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。ここで、前記映像出力部34は、後述するゲーム実行制御において、前記ハードディスク56のゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づいてゲームに関する映像を出力させるためのゲーム映像出力装置としても機能する。また、このゲーム映像に関して前記映像情報デコーダ32により所定の映像が再生され、前記映像出力部34から出力される映像とその映像情報デコーダ32により再生された映像とが前記ビデオミキサ36において合成されて出力される態様も考えられる。
【0020】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成(再生)された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と音声入力装置である前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の音声(歌声)とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
【0021】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置28が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置28から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。本実施例において、このように入力装置として用いられる前記電子早見本装置22やリモコン装置28等は、前記ラオケ装置16に付属的に設けられた装置としてそのカラオケ装置16の一部を構成するものとする。
【0022】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、このモデム58は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aには必要とされるが、前記サーバ20との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。すなわち、マスターコマンダではないカラオケ装置16b、16c、16d、・・・は、マスターコマンダである前記カラオケ装置16aを介して前記サーバ20等との間で情報の送受信を行う。なお、すべてのカラオケ装置16に前記モデム58を設け、それぞれ個別に前記通信回線18を介して前記サーバ20との間で情報の送受信を行い得るようにしてもよい。
【0023】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26により受け付けられる前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の処理を実行させるための指令を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と他のカラオケ装置16や電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【0024】
前記A/Dコンバータ64は、前記マイクロフォン40から入力される音声をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給するアナログ/ディジタル変換器である。このA/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報或いはその要素は、所定の処理を経て前記RAM54等に記憶され、随時読み出されて後述する演奏評価制御において用いられる。
【0025】
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース66、後述するゲーム実行制御において出題されるドリル問題及びその解答に対応する複数のドリル情報を記憶するドリルデータベース68、及びそのゲーム実行制御において用いられるゲーム情報を記憶するゲームデータベース70をはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、随時新たなカラオケ情報等が前記サーバ20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56のカラオケデータベース66等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース66等の内容が等価なものとされる。
【0026】
上記カラオケデータベース66に記憶されるカラオケ情報は、各カラオケ演奏曲毎の曲名及び歌手名等を含むタイトル情報、演奏情報、歌詞情報、及び背景映像を指定するための背景映像指定情報等を含むものであり、インデックスとしてそれぞれ固有の選曲番号を有している。また、このカラオケ情報に含まれる演奏情報は、好適には、前記シンセサイザ38により再生が可能なMIDI形式のデータである。
【0027】
前記ドリルデータベース68に記憶されるドリル情報は、前記カラオケ装置16により出力される演奏曲に関するゲームに際して所定のドリル問題を出題するための情報及びその解答となる情報である。このドリル問題は、例えば小学校の教育課程やそれ未満の幼児教育における国語、算数、理科、社会、英語等の各教科の能力を向上させることを目的とした基礎的な教育内容の反復練習を旨とする問題であり、前記ドリルデータベース68には、好適には、複数のドリル情報が各教科毎に分類されて、すなわち各教科と対応付けられて記憶されている。また、更に好適には、小学生未満の国語、小学1年の国語、小学2年の国語、・・・というように、各教科毎に記憶された複数のドリル情報が更に対象年齢毎に分類されて、すなわち対象年齢と対応付けられて記憶されている。
【0028】
前記ゲームデータベース70に記憶されるゲーム情報は、前記カラオケ装置16により出力される演奏曲に関するゲームを実行するに当たり例えば後述する図7乃至図12に示すようなそのゲームに関する映像を出力させるための映像情報、そのゲームにおいて出力される効果音等の音楽情報、その他、前記映像情報デコーダ32、映像出力部34、及びシンセサイザ38等を介して演奏曲に関するゲームを実行するために必要とされる種々の情報である。
【0029】
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ74を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル72を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル72に取り付けられた状態又はそのクレイドル72から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル72及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル72から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。
【0030】
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ74に所定の映像を表示させる表示装置76と、その表示装置76による表示を制御する表示制御部78と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ74への接触により入力を行うタッチパネル80と、そのタッチパネル80による入力を制御する入力制御部82と、中央演算処理装置であるCPU84と、読出専用メモリであるROM86と、随時書込読出メモリであるRAM88と、フラッシュROM等の記憶部90と、インターフェイス92と、リモコン送信部94と、無線LAN通信部96と、上記クレイドル72と電気的な接続を可能とするためのコネクタ98aとを、備えて構成されている。上記クレイドル72には、斯かる電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ98bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル72に載置されて上記コネクタ98a及び98bが相互に接触させられることで、上記インターフェイス92を介して前記クレイドル72乃至はLAN24に接続されるようになっている。また、上記記憶部90には、前記カラオケ装置16のカラオケデータベースに記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名、属性情報、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報、及び備考等を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。
【0031】
上記CPU84は、上記RAM88の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM86に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部90から選曲案内情報を読み出し、その記憶部90に記憶された選曲映像情報に基づいて、上記表示装置76を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ74に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ74に表示された案内映像に従って上記タッチパネル80による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号(選曲予約信号)を上記無線LAN通信部96等を介して前記カラオケ装置16に送信する等の基本的な制御を行うものである。
【0032】
図5は、前記リモコン装置28の操作部を例示する図である。この図5に示すように、前記リモコン28の操作部には、例えば、0から9までの数字を示す10個の数字釦104、選曲/送信釦(以下、単に選曲釦と称する)106、左右上下の矢印釦108、取消釦110、演奏停止釦112、割込釦114、及びエフェクトを出力させるために入力操作される拍手/SE釦(以下、単にSE釦と称する)116が備えられている。また、操作補助・確認のための表示部118が設けられている。上記数字釦104は、選曲番号の入力や後述するエフェクト番号の指定等を行うための釦(スイッチ)であり、その数字釦104が押されることで数字等が上記表示部118に表示される。また、上記取消釦110が押されることで上記表示部118に表示された数字等が消去させられる。選曲操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記選曲釦106が押されることでその選曲番号が発信されて前記カラオケ装置16に登録される。また、エフェクト出力操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記SE釦116が押されることでその番号が発信されて前記カラオケ装置16により所定のエフェクト音声及びエフェクト映像が出力される。左右上下の矢印釦108は、前記映像表示装置30に選択肢が表示された際、同様に表示されるカーソル等を左右上下に移動させるための釦であり、その矢印釦108の操作に応じてカーソル移動信号が出力され、上記選曲釦106が押されることにより選択された項目が確定する。また、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏中に左右の矢印釦108が操作されると、演奏音の音程を変更するための音程変更信号が出力される。上記演奏停止釦112は、カラオケ演奏を中途で停止するための釦であり、前記カラオケ装置16による演奏中にこの演奏停止釦112が押されると、その時点において演奏されているカラオケ演奏が停止される。上記割込釦114は、前記カラオケ装置16のRAM48に記憶された演奏順(予約曲テーブル)に所望の演奏曲を割り込ませる割込選曲操作を行うための釦であり、その割込釦114が押されると、その時点で演奏されている曲の次に演奏されるように所望の演奏曲を予約することができる。前述したように、これらの入力はリモコン信号(赤外線信号)により前記リモコン受信部62を介して行われる。
【0033】
図6は、前記カラオケ装置16のCPU50に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図6に示すゲーム実行手段120は、前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶されたドリル情報及びゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づいて、同じくそのハードディスク56のカラオケデータベース66に記憶された多数のカラオケ情報にそれぞれ対応する演奏曲に関するゲームを実行する。このゲーム実行手段120によるゲーム実行制御と連動して後述する演奏評価手段122による演奏評価制御と、出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とが実行され、上記ゲーム実行手段120は、斯かる演奏評価結果及びドリル回答評価結果に基づいて以下に詳述するようなゲームを実行する。
【0034】
上記演奏評価手段122は、例えば、音声入力装置である前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ38により出力される演奏情報とを比較し、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として評価を行う。この評価の態様としては、例えば、千点満点中何点というように数値的に採点を行うものであってもよいし、5段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよい。また、好適には、対象となる演奏曲が出力される間すなわち演奏開始から演奏終了までの間に所定のタイミングで複数回、例えばその演奏曲における所定のフレーズ(楽句)毎に上記評価を行う。なお、この演奏評価手段122による演奏評価制御は、上記ゲーム実行手段120によるゲーム実行制御の一部として実行される。
【0035】
前記出題手段124は、前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から選択される所定のドリル情報に対応するドリル問題を出題する。具体的には、選択されたドリル情報に対応するドリル問題の文字映像を生成し、前記映像出力部34によりその文字映像を出力させ、前記ビデオミキサ36を介して前記映像表示装置30に図8に示すようなドリル問題の文字映像を含む映像を表示させる。出題の対象となるドリル問題は、例えば、言葉、数等に関する知能教育演習問題、音、色等に関する感応教育演習問題等であり、前記ドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報からランダムに選択(抽出)されるものであるが、毎回同じ問題を解かせるように出題に供されるドリル情報及び出題順が定められたものであってもよい。また、好適には、ゲーム開始時において前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により予め設定(選択)された教科と対応付けられた複数のドリル情報から選択され、更に好適には、それら入力装置により予め設定された教科及び対象年齢と対応付けられた複数のドリル情報から選択される。前記出題手段124による出題形式としては、複数の選択肢を提示してその選択肢のうち何れかを選択させるものであってもよいし、算数の問題等においては回答を前記リモコン装置28の数字入力釦104等により直接入力させるものであってもよい。
【0036】
前記回答評価手段126は、前記出題手段124により出題されたドリル問題に応じて入力される回答を評価する。すなわち、前記出題手段124によりドリル問題が出題され、そのドリル問題に対応する文字映像を含む映像が前記映像表示装置30に表示されると、そのドリル問題の回答の入力が待ち受けられる。斯かる回答の入力は、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により行われ、例えば前記リモコン装置28の数字釦104や前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ74に表示される図示しない入力釦が押されることにより、前記LANポート60やリモコン受信部62等を介してその回答が受け付けられる。前記回答評価手段126は、このようにして受け付けられた回答を出題されているドリル問題に対応する解答情報と比較してその正誤を判定する。
【0037】
前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果に基づいて、例えば、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画(マス)を有する双六盤上に少なくとも1つの駒をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行する。以下に詳述するようにこの双六ゲームは、双六盤上における駒の進行要素という第1の要素と、得点要素という第2の要素とを有するものであり、前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果がそれぞれ別個の要素に反映させる。以下、図7乃至図12を用いてこの双六ゲームについて説明する。
【0038】
本実施例の双六ゲームの開始に際して、前記ゲーム実行手段120は、好適には、前記出題手段124による出題の対象となる教科及び対象年齢を受け付ける。例えば、国語、算数、理科、社会、及び英語のうちから何れかの教科を選択させると共に、小学生未満、小学1年、小学2年、小学3年、小学4年、小学5年、及び小学6年のうちから何れかの対象年齢を選択させる。この教科及び対象年齢の選択は、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により行われる。そのようにして出題の対象となる教科及び対象年齢が設定されると、前記ゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づき前記映像出力部34等を介して前記映像表示装置30に図7に示すような双六盤映像128及び駒映像130を含むゲーム映像が表示される。本実施例の双六ゲームは、この双六盤映像128上に駒映像130を振り出し位置から上がり位置まで区画順に進行させていくことにより行われ、好適には、前記回答評価手段126による評価結果がこの双六盤映像128上における駒映像130の進行に反映させられる。また、前記演奏評価手段122による演奏評価結果かゲームの得点(本実施例では「おかね」に相当)に反映させられる。
【0039】
前記ゲーム実行手段120は、好適には、本実施例の双六ゲームに関連して、前記演奏評価手段122による演奏評価制御と、前記出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とを、交互に実行させる。例えば、先ず、前記出題手段124により前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から所定のドリル情報を選択させ、そのドリル情報に対応するドリル問題を出題させる。図8は、この時点において前記映像表示装置30に表示されるドリル問題の文字映像を含む映像を例示する図である。次に、このドリル問題に応じて前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により回答の入力が行われると、前記回答評価手段126によりその回答の正誤が判定され、その評価結果が前記ゲーム実行手段120に通知される。前記ゲーム実行手段120は、その回答評価手段126による評価結果に応じて前記双六盤映像128上に前記駒映像130を進行させる。例えば、前記回答評価手段126による評価結果が誤答を示すものである場合には駒映像130を進行させず、評価結果が正答を示すものである場合には前記映像出力部34等を介して前記双六盤映像128上に前記駒映像130を振り出し位置から上がり位置に向かう方向に所定マス(例えば1〜2マス)進行させる。この進行マス数は予め定められた固定値であってもよいし、問題の難易度に応じて変化するものであってもよい。
【0040】
上述したドリル問題出題/回答評価制御に続いて、前記演奏評価手段122による演奏評価制御が実行される。例えば、前記RAM54等に設けられた予約曲データベースに記憶された演奏曲のうち演奏順である演奏曲の選曲番号が読み出され、その選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク56のカラオケデータベース66から読み出されてそのカラオケ情報に対応するカラオケ演奏が実行される。すなわち、そのカラオケ情報に含まれる演奏情報に基づいて前記シンセサイザ36から演奏曲が出力されると共に、そのカラオケ情報に含まれる歌詞情報に基づいて歌詞文字映像が生成され、前記映像出力部34及びビデオミキサ36を介して前記映像表示装置39に表示される。また、この歌詞文字映像の表示制御と同期して所定の背景映像が前記映像情報デコーダ32により再生され、前記ビデオミキサ36において歌詞文字映像の背面側レイヤに合成されて前記映像表示装置30に表示される。図10は、このカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示されるカラオケ演奏映像を例示している。斯かるカラオケ演奏と同期して前記演奏評価手段122による演奏評価制御が実行され、その演奏評価結果が前記ゲーム実行手段120に通知される。前記ゲーム実行手段120は、その演奏評価手段122による評価結果に応じた得点を算出し、その時点における得点に加算する。図11は、所定の演奏曲のカラオケ演奏が終了し、そのカラオケ演奏に対応する演奏評価結果に相当する得点(おかね)が加算された時点において前記映像表示装置30に表示されるゲーム映像を例示している。本実施例の双六ゲームでは、この次に更に前述したドリル問題出題/回答評価制御が実行されるというように、前記演奏評価手段122による演奏評価制御と、前記出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とが交互に実行されることでゲームが進行していく。
【0041】
前記双六盤映像128上における駒映像130が上がり位置に到達した時点で本実施例の双六ゲームは終了させられる。ここで、前記ゲーム実行手段120は、好適には、ゲーム終了時における得点(総合得点)に応じて所定の報賞映像を表示させる。この報賞映像は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものであり、所定の演奏曲の通常のカラオケ演奏に際して背景映像として用いている一般映像であってもよいし、通常のカラオケ演奏では出力させない所謂プレミアム映像であってもよい。また、前記ゲーム実行手段120は、好適には、上述した双六ゲームの締めとして、この報賞映像を背景映像として用いるカラオケ演奏を実行する。具体的には、前記カラオケデータベース66から所定のカラオケ情報を読み出し、そのカラオケ情報に対応する演奏曲を前記シンセサイザ36等により出力させると共に、歌詞文字映像を前記映像出力部34等により出力させる。それと同期して上記報賞映像に対応する映像情報を読み出して前記映像情報デコーダ32により再生させ、前記ビデオミキサ36において歌詞文字映像の背面側レイヤに合成して前記映像表示装置30に表示させる。図12は、斯かるカラオケ演奏において前記映像表示装置30に表示される報賞映像132を背景映像としたカラオケ映像(タイトル映像)を例示している。以上のようにして本実施例の双六ゲームが実行される。
【0042】
図13は、前記カラオケ装置16のCPU50によるカラオケゲーム実行制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0043】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、カラオケ双六ゲーム開始であるか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、前記映像出力部34及びビデオミキサ36等を介して前記映像表示装置30に双六ゲーム映像の出力が開始される。また、ここで、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等を介してドリル問題の出題範囲となる教科及び対象年齢等の設定が受け付けられる。次に、前記出題手段124の動作に対応するS3において、前記ドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から所定のドリル情報が選択される。そして、その選択されたドリル情報に対応するドリル問題の文字映像が生成され、前記映像出力部34によりその文字映像が出力されて、前記ビデオミキサ36を介して前記映像表示装置30に表示される。次に、S4において、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等によりドリル問題の回答の入力が行われたか否か、すなわち前記LANポート60やリモコン受信部62等を介して回答の入力が受け付けられたか否かが判断される。このS4の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、S4の判断が肯定される場合には、前記回答評価手段126の動作に対応するS5において、S3にて出題されたドリル問題に応じて入力された回答が正解であるか否かが判断される。このS5の判断が否定される場合には、S7以下の処理が実行されるが、S5の判断が肯定される場合には、S6において、前記映像出力部34等により前記映像表示装置30に表示された双六盤映像128上に前記駒映像130が所定マスだけ進行させされる。次に、S7において、前記駒映像130が前記双六盤映像128上における上がり位置に到達したか否かが判断される。このS7の判断が肯定される場合には、その時点における得点(総合得点)に応じて前記映像情報デコーダ32等により所定の報賞映像が再生させられ、前記ビデオミキサ36等を介して前記映像表示装置30に表示させられた後、本ルーチンが終了させられるが、S7の判断が否定される場合には、S9において、前記RAM54等に設けられた予約曲データベースに記憶された演奏曲のうち演奏順である演奏曲の選曲番号が読み出され、その選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク56のカラオケデータベース66から読み出されてそのカラオケ情報に対応するカラオケ演奏が実行される。次に、前記演奏評価手段122の動作に対応するS10において、前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ38により出力される演奏情報とが比較され、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として演奏内容が評価される。次に、S11において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このS11の判断が否定される場合には、S10以下の処理が再び実行されるが、S11の判断が肯定される場合には、S12において、カラオケ演奏の評価結果(総合評価)に応じた得点を算出され、その時点におけるゲーム得点に加算された後、S3以下の処理が再び実行される。以上の制御において、S1乃至S12が前記ゲーム実行手段120の動作に対応する。
【0044】
このように、本実施例によれば、前記演奏曲の出力に際して音声入力装置であるマイクロフォン40から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段122(S10)と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段124(S3)と、その出題手段124により出題されたドリル問題に応じて前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段126(S5)と、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果をそれぞれ別個の要素に反映させるゲーム実行手段120(S1乃至S12)とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。すなわち、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置16を提供することができる。
【0045】
また、前記ゲーム実行手段120は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤映像128上に少なくとも1つの駒映像130をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与する双六ゲームを実行することができるという利点がある。
【0046】
また、前記双六ゲームは、前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果のうち一方を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行に反映させ、他方を前記得点に反映させるものであるため、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0047】
また、前記ゲーム実行手段120は、前記双六盤映像128上における駒映像130が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像132を表示させるものであるため、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0048】
また、前記報賞映像132は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものであるため、カラオケ演奏における背景映像として用いられる映像を報賞映像として用いることで、新たに報賞映像を編集する必要がないという利点がある。
【0049】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0050】
例えば、前述の実施例において、前記ゲーム実行手段120は、図7乃至図12に示すようなゲーム映像を前記映像表示装置30に表示させるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばゲームに関する映像データを前記LAN24等を介して前記電子早見本装置22に送信してその電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ74に表示させるものであってもよい。このようにすれば、前記カラオケ装置16の映像表示装置30にカラオケ映像が表示されている間に前記タッチパネルディスプレイ74にドリル問題の出題映像を表示させるというように、多様なゲーム形態が可能とされるという利点がある。更には、前記ゲーム実行手段120、演奏評価手段122、出題手段124、回答評価手段126の何れか乃至は全部が前記電子早見本装置22のCPU84に機能的に備えられたものであってもよい。前記ゲーム実行手段120が前記電子早見本装置22のCPU84に備えられている態様では、前記表示制御部78等を介してゲームに関する映像が前記タッチパネルディスプレイ74(表示装置76)に表示される。また、前記演奏評価手段122が前記電子早見本装置22のCPU84に備えられている態様では、例えば、前記マイクロフォン40により入力された音声情報及び演奏曲の演奏情報が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ供給される。また、前記ゲーム実行手段120、出題手段124、及び回答評価手段126は前記電子早見本装置22のCPU84に備えられ、前記演奏評価手段122のみ前記カラオケ装置16のCPU50に備えられたものであってもよい。斯かる態様では、前記演奏評価手段122による演奏評価結果が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ供給される。
【0051】
また、前述の実施例では、前記演奏評価手段122による評価結果を得点要素に、前記回答評価手段126による評価結果を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素にそれぞれ反映させる態様について説明したが、前記演奏評価手段122による評価結果を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素に、前記回答評価手段126による評価結果を得点要素にそれぞれ反映させるものであってもよいことは言うまでもない。
【0052】
また、前述の実施例では、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果を双六ゲームに反映させる態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記カラオケ演奏に関する種々のゲームに適用され得るものであり、例えば、前記演奏評価手段122による評価結果に応じてカラオケ演奏時に出力されるカラオケ映像における歌詞文字映像の読みやすさを変化させる(悪化させていく)ゲームにおいて、前記回答評価手段126による評価結果をその読みやすさの回復に反映させる等、種々の態様が考えられる。
【0053】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図2のカラオケ装置に備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図4】図3の電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図5】図2のカラオケ装置に備えられたリモコン装置の操作部を例示する図である。
【図6】図2のカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図7】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図8】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるドリル問題の文字映像を含む映像を例示する図である。
【図9】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図10】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるカラオケ映像を例示する図である。
【図11】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図12】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示される報賞映像を例示する図である。
【図13】図2のカラオケ装置のCPUによるカラオケゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
16:カラオケ装置
22:電子早見本装置(入力装置)
28:リモコン装置(入力装置)
40:マイクロフォン(音声入力装置)
74:タッチパネルディスプレイ
120:ゲーム実行手段
122:演奏評価手段
124:出題手段
126:回答評価手段
128:双六盤映像
130:駒映像
132:報賞映像
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置に関し、特に、カラオケ演奏に関するゲーム機能の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して映像表示装置の画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、演奏曲に関する種々のゲーム機能を備えたものがある。斯かるゲーム機能としては、音声入力装置から入力される利用者の音声に基づいて演奏を評価し、その評価結果に応じてカラオケ映像を変化させるもの等が知られており、カラオケ演奏に娯楽的な要素を与える付加機能として種々の態様でカラオケ装置に実装されている。
【0004】
ところで、公衆電話回線等の通信回線を利用して教育サービスを提供するシステムが提案されている。例えば、特許文献1に記載された教育サービスシステムがそれである。斯かる技術によれば、予め蓄積されたビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信しつつ、その教材に基づくインストラクタとの対話を可能とすることで、高い教育効果を得ることのできるサービスを提供できるとされている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−6348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述したような従来の技術は、専ら学習能力の向上を目的としたものであり面白みに欠け、特に比較的年少の子弟では飽きがきてしまい利用し難いものであった。また、専用の端末装置やサーバ等、設備に多大な費用を要するものであった。本発明者は、斯かる弊害を考慮した上で、前記カラオケ装置を端末装置として子弟を対象とした教育サービスを行うことを着想した。更に、斯かる着想に基づいて鋭意考案を継続した結果、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させることで、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるゲーム機能を有するカラオケ装置を発明するに至った。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させるカラオケ装置であって、前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、その出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、その出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。すなわち、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置を提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記ゲーム実行手段は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤上に少なくとも1つの駒をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものである。このようにすれば、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与する双六ゲームを実行することができるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記双六ゲームは、前記双六盤上における駒の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果のうち一方を前記双六盤上における駒の進行要素に反映させ、他方を前記得点要素に反映させるものである。このようにすれば、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記双六盤上における駒が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像を表示させるものである。このようにすれば、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記報賞映像は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものである。このようにすれば、カラオケ演奏における背景映像として用いられる映像を報賞映像として用いることで、新たに報賞映像を編集する必要がないという利点がある。
【0014】
また、好適には、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた、そのカラオケ装置との間で相互に情報の通信を行い得る電子早見本装置を備え、前記ゲーム実行手段は、その電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに前記ゲームに関する映像を表示させるものである。このようにすれば、前記カラオケ装置の映像表示装置にカラオケ映像が表示されている間に前記タッチパネルディスプレイにドリル問題の出題映像を表示させるというように、多様なゲーム形態が可能とされるという利点がある。
【0015】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、本実施例のカラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)の本発明の一実施例であるカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置16aは、公衆電話回線等による通信回線18を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置20に接続されており、そのセンタ装置20と上記カラオケ装置16aの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置20は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介してマスターコマンダであるカラオケ装置16aに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16aからの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、赤外線等によるリモコン通信や所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0017】
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-Ray Tube)等の映像表示装置30と、映像情報デコーダ32と、CRTコントローラ等の映像出力部34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等における入出力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62と、上記マイクロフォン40に接続されたA/Dコンバータ64と、を、備えて構成されている。
【0018】
上記CPU50は、上記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置22やリモコン装置28等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM54に設けられた予約曲リストに登録したり、その予約曲リストの演奏順に従って上記ハードディスク56のカラオケデータベース66から選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出して上記RAM54に記憶したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から上記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記映像出力部34へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記映像出力部34へ送ったり、上記映像情報デコーダ32を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ20との間の情報通信制御、及び前記LAN24を介した前記電子早見本装置28等との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述するゲーム実行制御、及びその制御に付随する演奏評価制御、ドリル出題制御、ドリル回答評価制御等の諸制御を行う。
【0019】
前記映像情報デコーダ32は、所定の映像情報に基づいて映像を再生(デコード)する装置であり、例えば、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生する背景映像再生装置として機能する。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ32により再生された背景映像は、前記ビデオミキサ36へ送られる。また、前記映像出力部34は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像をはじめとする文字映像(テロップ)を出力させたり、前記映像情報デコーダ32により再生される映像の上面側レイヤに合成可能な素材映像(動画又は静止画)を出力させる映像出力装置として機能する等、前記映像表示装置30に表示される映像を制御する映像制御装置(コントローラ)である。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力部34から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ32により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。ここで、前記映像出力部34は、後述するゲーム実行制御において、前記ハードディスク56のゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づいてゲームに関する映像を出力させるためのゲーム映像出力装置としても機能する。また、このゲーム映像に関して前記映像情報デコーダ32により所定の映像が再生され、前記映像出力部34から出力される映像とその映像情報デコーダ32により再生された映像とが前記ビデオミキサ36において合成されて出力される態様も考えられる。
【0020】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成(再生)された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と音声入力装置である前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の音声(歌声)とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
【0021】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置28が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置28から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。本実施例において、このように入力装置として用いられる前記電子早見本装置22やリモコン装置28等は、前記ラオケ装置16に付属的に設けられた装置としてそのカラオケ装置16の一部を構成するものとする。
【0022】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、このモデム58は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aには必要とされるが、前記サーバ20との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。すなわち、マスターコマンダではないカラオケ装置16b、16c、16d、・・・は、マスターコマンダである前記カラオケ装置16aを介して前記サーバ20等との間で情報の送受信を行う。なお、すべてのカラオケ装置16に前記モデム58を設け、それぞれ個別に前記通信回線18を介して前記サーバ20との間で情報の送受信を行い得るようにしてもよい。
【0023】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26により受け付けられる前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の処理を実行させるための指令を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と他のカラオケ装置16や電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【0024】
前記A/Dコンバータ64は、前記マイクロフォン40から入力される音声をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給するアナログ/ディジタル変換器である。このA/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報或いはその要素は、所定の処理を経て前記RAM54等に記憶され、随時読み出されて後述する演奏評価制御において用いられる。
【0025】
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース66、後述するゲーム実行制御において出題されるドリル問題及びその解答に対応する複数のドリル情報を記憶するドリルデータベース68、及びそのゲーム実行制御において用いられるゲーム情報を記憶するゲームデータベース70をはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、随時新たなカラオケ情報等が前記サーバ20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56のカラオケデータベース66等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース66等の内容が等価なものとされる。
【0026】
上記カラオケデータベース66に記憶されるカラオケ情報は、各カラオケ演奏曲毎の曲名及び歌手名等を含むタイトル情報、演奏情報、歌詞情報、及び背景映像を指定するための背景映像指定情報等を含むものであり、インデックスとしてそれぞれ固有の選曲番号を有している。また、このカラオケ情報に含まれる演奏情報は、好適には、前記シンセサイザ38により再生が可能なMIDI形式のデータである。
【0027】
前記ドリルデータベース68に記憶されるドリル情報は、前記カラオケ装置16により出力される演奏曲に関するゲームに際して所定のドリル問題を出題するための情報及びその解答となる情報である。このドリル問題は、例えば小学校の教育課程やそれ未満の幼児教育における国語、算数、理科、社会、英語等の各教科の能力を向上させることを目的とした基礎的な教育内容の反復練習を旨とする問題であり、前記ドリルデータベース68には、好適には、複数のドリル情報が各教科毎に分類されて、すなわち各教科と対応付けられて記憶されている。また、更に好適には、小学生未満の国語、小学1年の国語、小学2年の国語、・・・というように、各教科毎に記憶された複数のドリル情報が更に対象年齢毎に分類されて、すなわち対象年齢と対応付けられて記憶されている。
【0028】
前記ゲームデータベース70に記憶されるゲーム情報は、前記カラオケ装置16により出力される演奏曲に関するゲームを実行するに当たり例えば後述する図7乃至図12に示すようなそのゲームに関する映像を出力させるための映像情報、そのゲームにおいて出力される効果音等の音楽情報、その他、前記映像情報デコーダ32、映像出力部34、及びシンセサイザ38等を介して演奏曲に関するゲームを実行するために必要とされる種々の情報である。
【0029】
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ74を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル72を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル72に取り付けられた状態又はそのクレイドル72から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル72及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル72から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。
【0030】
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ74に所定の映像を表示させる表示装置76と、その表示装置76による表示を制御する表示制御部78と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ74への接触により入力を行うタッチパネル80と、そのタッチパネル80による入力を制御する入力制御部82と、中央演算処理装置であるCPU84と、読出専用メモリであるROM86と、随時書込読出メモリであるRAM88と、フラッシュROM等の記憶部90と、インターフェイス92と、リモコン送信部94と、無線LAN通信部96と、上記クレイドル72と電気的な接続を可能とするためのコネクタ98aとを、備えて構成されている。上記クレイドル72には、斯かる電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ98bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル72に載置されて上記コネクタ98a及び98bが相互に接触させられることで、上記インターフェイス92を介して前記クレイドル72乃至はLAN24に接続されるようになっている。また、上記記憶部90には、前記カラオケ装置16のカラオケデータベースに記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名、属性情報、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報、及び備考等を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。
【0031】
上記CPU84は、上記RAM88の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM86に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部90から選曲案内情報を読み出し、その記憶部90に記憶された選曲映像情報に基づいて、上記表示装置76を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ74に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ74に表示された案内映像に従って上記タッチパネル80による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号(選曲予約信号)を上記無線LAN通信部96等を介して前記カラオケ装置16に送信する等の基本的な制御を行うものである。
【0032】
図5は、前記リモコン装置28の操作部を例示する図である。この図5に示すように、前記リモコン28の操作部には、例えば、0から9までの数字を示す10個の数字釦104、選曲/送信釦(以下、単に選曲釦と称する)106、左右上下の矢印釦108、取消釦110、演奏停止釦112、割込釦114、及びエフェクトを出力させるために入力操作される拍手/SE釦(以下、単にSE釦と称する)116が備えられている。また、操作補助・確認のための表示部118が設けられている。上記数字釦104は、選曲番号の入力や後述するエフェクト番号の指定等を行うための釦(スイッチ)であり、その数字釦104が押されることで数字等が上記表示部118に表示される。また、上記取消釦110が押されることで上記表示部118に表示された数字等が消去させられる。選曲操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記選曲釦106が押されることでその選曲番号が発信されて前記カラオケ装置16に登録される。また、エフェクト出力操作においては、上記表示部118に所定の数字が表示された状態で上記SE釦116が押されることでその番号が発信されて前記カラオケ装置16により所定のエフェクト音声及びエフェクト映像が出力される。左右上下の矢印釦108は、前記映像表示装置30に選択肢が表示された際、同様に表示されるカーソル等を左右上下に移動させるための釦であり、その矢印釦108の操作に応じてカーソル移動信号が出力され、上記選曲釦106が押されることにより選択された項目が確定する。また、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏中に左右の矢印釦108が操作されると、演奏音の音程を変更するための音程変更信号が出力される。上記演奏停止釦112は、カラオケ演奏を中途で停止するための釦であり、前記カラオケ装置16による演奏中にこの演奏停止釦112が押されると、その時点において演奏されているカラオケ演奏が停止される。上記割込釦114は、前記カラオケ装置16のRAM48に記憶された演奏順(予約曲テーブル)に所望の演奏曲を割り込ませる割込選曲操作を行うための釦であり、その割込釦114が押されると、その時点で演奏されている曲の次に演奏されるように所望の演奏曲を予約することができる。前述したように、これらの入力はリモコン信号(赤外線信号)により前記リモコン受信部62を介して行われる。
【0033】
図6は、前記カラオケ装置16のCPU50に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図6に示すゲーム実行手段120は、前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶されたドリル情報及びゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づいて、同じくそのハードディスク56のカラオケデータベース66に記憶された多数のカラオケ情報にそれぞれ対応する演奏曲に関するゲームを実行する。このゲーム実行手段120によるゲーム実行制御と連動して後述する演奏評価手段122による演奏評価制御と、出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とが実行され、上記ゲーム実行手段120は、斯かる演奏評価結果及びドリル回答評価結果に基づいて以下に詳述するようなゲームを実行する。
【0034】
上記演奏評価手段122は、例えば、音声入力装置である前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ38により出力される演奏情報とを比較し、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として評価を行う。この評価の態様としては、例えば、千点満点中何点というように数値的に採点を行うものであってもよいし、5段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよい。また、好適には、対象となる演奏曲が出力される間すなわち演奏開始から演奏終了までの間に所定のタイミングで複数回、例えばその演奏曲における所定のフレーズ(楽句)毎に上記評価を行う。なお、この演奏評価手段122による演奏評価制御は、上記ゲーム実行手段120によるゲーム実行制御の一部として実行される。
【0035】
前記出題手段124は、前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から選択される所定のドリル情報に対応するドリル問題を出題する。具体的には、選択されたドリル情報に対応するドリル問題の文字映像を生成し、前記映像出力部34によりその文字映像を出力させ、前記ビデオミキサ36を介して前記映像表示装置30に図8に示すようなドリル問題の文字映像を含む映像を表示させる。出題の対象となるドリル問題は、例えば、言葉、数等に関する知能教育演習問題、音、色等に関する感応教育演習問題等であり、前記ドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報からランダムに選択(抽出)されるものであるが、毎回同じ問題を解かせるように出題に供されるドリル情報及び出題順が定められたものであってもよい。また、好適には、ゲーム開始時において前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により予め設定(選択)された教科と対応付けられた複数のドリル情報から選択され、更に好適には、それら入力装置により予め設定された教科及び対象年齢と対応付けられた複数のドリル情報から選択される。前記出題手段124による出題形式としては、複数の選択肢を提示してその選択肢のうち何れかを選択させるものであってもよいし、算数の問題等においては回答を前記リモコン装置28の数字入力釦104等により直接入力させるものであってもよい。
【0036】
前記回答評価手段126は、前記出題手段124により出題されたドリル問題に応じて入力される回答を評価する。すなわち、前記出題手段124によりドリル問題が出題され、そのドリル問題に対応する文字映像を含む映像が前記映像表示装置30に表示されると、そのドリル問題の回答の入力が待ち受けられる。斯かる回答の入力は、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により行われ、例えば前記リモコン装置28の数字釦104や前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ74に表示される図示しない入力釦が押されることにより、前記LANポート60やリモコン受信部62等を介してその回答が受け付けられる。前記回答評価手段126は、このようにして受け付けられた回答を出題されているドリル問題に対応する解答情報と比較してその正誤を判定する。
【0037】
前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果に基づいて、例えば、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画(マス)を有する双六盤上に少なくとも1つの駒をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行する。以下に詳述するようにこの双六ゲームは、双六盤上における駒の進行要素という第1の要素と、得点要素という第2の要素とを有するものであり、前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果がそれぞれ別個の要素に反映させる。以下、図7乃至図12を用いてこの双六ゲームについて説明する。
【0038】
本実施例の双六ゲームの開始に際して、前記ゲーム実行手段120は、好適には、前記出題手段124による出題の対象となる教科及び対象年齢を受け付ける。例えば、国語、算数、理科、社会、及び英語のうちから何れかの教科を選択させると共に、小学生未満、小学1年、小学2年、小学3年、小学4年、小学5年、及び小学6年のうちから何れかの対象年齢を選択させる。この教科及び対象年齢の選択は、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により行われる。そのようにして出題の対象となる教科及び対象年齢が設定されると、前記ゲームデータベース70に記憶されたゲーム情報に基づき前記映像出力部34等を介して前記映像表示装置30に図7に示すような双六盤映像128及び駒映像130を含むゲーム映像が表示される。本実施例の双六ゲームは、この双六盤映像128上に駒映像130を振り出し位置から上がり位置まで区画順に進行させていくことにより行われ、好適には、前記回答評価手段126による評価結果がこの双六盤映像128上における駒映像130の進行に反映させられる。また、前記演奏評価手段122による演奏評価結果かゲームの得点(本実施例では「おかね」に相当)に反映させられる。
【0039】
前記ゲーム実行手段120は、好適には、本実施例の双六ゲームに関連して、前記演奏評価手段122による演奏評価制御と、前記出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とを、交互に実行させる。例えば、先ず、前記出題手段124により前記ハードディスク56のドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から所定のドリル情報を選択させ、そのドリル情報に対応するドリル問題を出題させる。図8は、この時点において前記映像表示装置30に表示されるドリル問題の文字映像を含む映像を例示する図である。次に、このドリル問題に応じて前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により回答の入力が行われると、前記回答評価手段126によりその回答の正誤が判定され、その評価結果が前記ゲーム実行手段120に通知される。前記ゲーム実行手段120は、その回答評価手段126による評価結果に応じて前記双六盤映像128上に前記駒映像130を進行させる。例えば、前記回答評価手段126による評価結果が誤答を示すものである場合には駒映像130を進行させず、評価結果が正答を示すものである場合には前記映像出力部34等を介して前記双六盤映像128上に前記駒映像130を振り出し位置から上がり位置に向かう方向に所定マス(例えば1〜2マス)進行させる。この進行マス数は予め定められた固定値であってもよいし、問題の難易度に応じて変化するものであってもよい。
【0040】
上述したドリル問題出題/回答評価制御に続いて、前記演奏評価手段122による演奏評価制御が実行される。例えば、前記RAM54等に設けられた予約曲データベースに記憶された演奏曲のうち演奏順である演奏曲の選曲番号が読み出され、その選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク56のカラオケデータベース66から読み出されてそのカラオケ情報に対応するカラオケ演奏が実行される。すなわち、そのカラオケ情報に含まれる演奏情報に基づいて前記シンセサイザ36から演奏曲が出力されると共に、そのカラオケ情報に含まれる歌詞情報に基づいて歌詞文字映像が生成され、前記映像出力部34及びビデオミキサ36を介して前記映像表示装置39に表示される。また、この歌詞文字映像の表示制御と同期して所定の背景映像が前記映像情報デコーダ32により再生され、前記ビデオミキサ36において歌詞文字映像の背面側レイヤに合成されて前記映像表示装置30に表示される。図10は、このカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示されるカラオケ演奏映像を例示している。斯かるカラオケ演奏と同期して前記演奏評価手段122による演奏評価制御が実行され、その演奏評価結果が前記ゲーム実行手段120に通知される。前記ゲーム実行手段120は、その演奏評価手段122による評価結果に応じた得点を算出し、その時点における得点に加算する。図11は、所定の演奏曲のカラオケ演奏が終了し、そのカラオケ演奏に対応する演奏評価結果に相当する得点(おかね)が加算された時点において前記映像表示装置30に表示されるゲーム映像を例示している。本実施例の双六ゲームでは、この次に更に前述したドリル問題出題/回答評価制御が実行されるというように、前記演奏評価手段122による演奏評価制御と、前記出題手段124及び回答評価手段126によるドリル問題出題/回答評価制御とが交互に実行されることでゲームが進行していく。
【0041】
前記双六盤映像128上における駒映像130が上がり位置に到達した時点で本実施例の双六ゲームは終了させられる。ここで、前記ゲーム実行手段120は、好適には、ゲーム終了時における得点(総合得点)に応じて所定の報賞映像を表示させる。この報賞映像は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものであり、所定の演奏曲の通常のカラオケ演奏に際して背景映像として用いている一般映像であってもよいし、通常のカラオケ演奏では出力させない所謂プレミアム映像であってもよい。また、前記ゲーム実行手段120は、好適には、上述した双六ゲームの締めとして、この報賞映像を背景映像として用いるカラオケ演奏を実行する。具体的には、前記カラオケデータベース66から所定のカラオケ情報を読み出し、そのカラオケ情報に対応する演奏曲を前記シンセサイザ36等により出力させると共に、歌詞文字映像を前記映像出力部34等により出力させる。それと同期して上記報賞映像に対応する映像情報を読み出して前記映像情報デコーダ32により再生させ、前記ビデオミキサ36において歌詞文字映像の背面側レイヤに合成して前記映像表示装置30に表示させる。図12は、斯かるカラオケ演奏において前記映像表示装置30に表示される報賞映像132を背景映像としたカラオケ映像(タイトル映像)を例示している。以上のようにして本実施例の双六ゲームが実行される。
【0042】
図13は、前記カラオケ装置16のCPU50によるカラオケゲーム実行制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0043】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、カラオケ双六ゲーム開始であるか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、前記映像出力部34及びビデオミキサ36等を介して前記映像表示装置30に双六ゲーム映像の出力が開始される。また、ここで、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等を介してドリル問題の出題範囲となる教科及び対象年齢等の設定が受け付けられる。次に、前記出題手段124の動作に対応するS3において、前記ドリルデータベース68に記憶された複数のドリル情報から所定のドリル情報が選択される。そして、その選択されたドリル情報に対応するドリル問題の文字映像が生成され、前記映像出力部34によりその文字映像が出力されて、前記ビデオミキサ36を介して前記映像表示装置30に表示される。次に、S4において、前記電子早見本装置22やリモコン装置28等によりドリル問題の回答の入力が行われたか否か、すなわち前記LANポート60やリモコン受信部62等を介して回答の入力が受け付けられたか否かが判断される。このS4の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、S4の判断が肯定される場合には、前記回答評価手段126の動作に対応するS5において、S3にて出題されたドリル問題に応じて入力された回答が正解であるか否かが判断される。このS5の判断が否定される場合には、S7以下の処理が実行されるが、S5の判断が肯定される場合には、S6において、前記映像出力部34等により前記映像表示装置30に表示された双六盤映像128上に前記駒映像130が所定マスだけ進行させされる。次に、S7において、前記駒映像130が前記双六盤映像128上における上がり位置に到達したか否かが判断される。このS7の判断が肯定される場合には、その時点における得点(総合得点)に応じて前記映像情報デコーダ32等により所定の報賞映像が再生させられ、前記ビデオミキサ36等を介して前記映像表示装置30に表示させられた後、本ルーチンが終了させられるが、S7の判断が否定される場合には、S9において、前記RAM54等に設けられた予約曲データベースに記憶された演奏曲のうち演奏順である演奏曲の選曲番号が読み出され、その選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク56のカラオケデータベース66から読み出されてそのカラオケ情報に対応するカラオケ演奏が実行される。次に、前記演奏評価手段122の動作に対応するS10において、前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ64によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ38により出力される演奏情報とが比較され、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として演奏内容が評価される。次に、S11において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このS11の判断が否定される場合には、S10以下の処理が再び実行されるが、S11の判断が肯定される場合には、S12において、カラオケ演奏の評価結果(総合評価)に応じた得点を算出され、その時点におけるゲーム得点に加算された後、S3以下の処理が再び実行される。以上の制御において、S1乃至S12が前記ゲーム実行手段120の動作に対応する。
【0044】
このように、本実施例によれば、前記演奏曲の出力に際して音声入力装置であるマイクロフォン40から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段122(S10)と、予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段124(S3)と、その出題手段124により出題されたドリル問題に応じて前記電子早見本装置22やリモコン装置28等の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段126(S5)と、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果をそれぞれ別個の要素に反映させるゲーム実行手段120(S1乃至S12)とを、有するものであることから、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与するゲームを実行することができる。すなわち、カラオケ演奏を楽しみつつ無理なく子弟の学習能力を向上させるカラオケ装置16を提供することができる。
【0045】
また、前記ゲーム実行手段120は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤映像128上に少なくとも1つの駒映像130をその振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものであるため、カラオケ演奏と教育サービスとを相互に関連させた面白く且つ教育に寄与する双六ゲームを実行することができるという利点がある。
【0046】
また、前記双六ゲームは、前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段120は、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果のうち一方を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行に反映させ、他方を前記得点に反映させるものであるため、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0047】
また、前記ゲーム実行手段120は、前記双六盤映像128上における駒映像130が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像132を表示させるものであるため、カラオケ演奏者とドリル回答者とが一体感を持って取り組める実用的な双六ゲームを実現できるという利点がある。
【0048】
また、前記報賞映像132は、前記演奏曲の出力に際してその演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものであるため、カラオケ演奏における背景映像として用いられる映像を報賞映像として用いることで、新たに報賞映像を編集する必要がないという利点がある。
【0049】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0050】
例えば、前述の実施例において、前記ゲーム実行手段120は、図7乃至図12に示すようなゲーム映像を前記映像表示装置30に表示させるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばゲームに関する映像データを前記LAN24等を介して前記電子早見本装置22に送信してその電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ74に表示させるものであってもよい。このようにすれば、前記カラオケ装置16の映像表示装置30にカラオケ映像が表示されている間に前記タッチパネルディスプレイ74にドリル問題の出題映像を表示させるというように、多様なゲーム形態が可能とされるという利点がある。更には、前記ゲーム実行手段120、演奏評価手段122、出題手段124、回答評価手段126の何れか乃至は全部が前記電子早見本装置22のCPU84に機能的に備えられたものであってもよい。前記ゲーム実行手段120が前記電子早見本装置22のCPU84に備えられている態様では、前記表示制御部78等を介してゲームに関する映像が前記タッチパネルディスプレイ74(表示装置76)に表示される。また、前記演奏評価手段122が前記電子早見本装置22のCPU84に備えられている態様では、例えば、前記マイクロフォン40により入力された音声情報及び演奏曲の演奏情報が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ供給される。また、前記ゲーム実行手段120、出題手段124、及び回答評価手段126は前記電子早見本装置22のCPU84に備えられ、前記演奏評価手段122のみ前記カラオケ装置16のCPU50に備えられたものであってもよい。斯かる態様では、前記演奏評価手段122による演奏評価結果が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ供給される。
【0051】
また、前述の実施例では、前記演奏評価手段122による評価結果を得点要素に、前記回答評価手段126による評価結果を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素にそれぞれ反映させる態様について説明したが、前記演奏評価手段122による評価結果を前記双六盤映像128上における駒映像130の進行要素に、前記回答評価手段126による評価結果を得点要素にそれぞれ反映させるものであってもよいことは言うまでもない。
【0052】
また、前述の実施例では、前記演奏評価手段122による評価結果及び前記回答評価手段126による評価結果を双六ゲームに反映させる態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記カラオケ演奏に関する種々のゲームに適用され得るものであり、例えば、前記演奏評価手段122による評価結果に応じてカラオケ演奏時に出力されるカラオケ映像における歌詞文字映像の読みやすさを変化させる(悪化させていく)ゲームにおいて、前記回答評価手段126による評価結果をその読みやすさの回復に反映させる等、種々の態様が考えられる。
【0053】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図2のカラオケ装置に備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図4】図3の電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図5】図2のカラオケ装置に備えられたリモコン装置の操作部を例示する図である。
【図6】図2のカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図7】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図8】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるドリル問題の文字映像を含む映像を例示する図である。
【図9】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図10】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるカラオケ映像を例示する図である。
【図11】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示されるゲーム映像を例示する図である。
【図12】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示される報賞映像を例示する図である。
【図13】図2のカラオケ装置のCPUによるカラオケゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
16:カラオケ装置
22:電子早見本装置(入力装置)
28:リモコン装置(入力装置)
40:マイクロフォン(音声入力装置)
74:タッチパネルディスプレイ
120:ゲーム実行手段
122:演奏評価手段
124:出題手段
126:回答評価手段
128:双六盤映像
130:駒映像
132:報賞映像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させるカラオケ装置であって、
前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、
予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、
該出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、
前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と
を、有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤上に少なくとも1つの駒を該振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものである請求項1のカラオケ装置。
【請求項3】
前記双六ゲームは、前記双六盤上における駒の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果のうち一方を前記双六盤上における駒の進行要素に反映させ、他方を前記得点要素に反映させるものである請求項2のカラオケ装置。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、前記双六盤上における駒が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像を表示させるものである請求項3のカラオケ装置。
【請求項5】
前記報賞映像は、前記演奏曲の出力に際して該演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものである請求項4のカラオケ装置。
【請求項6】
所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた、該カラオケ装置との間で相互に情報の通信を行い得る電子早見本装置を備え、
前記ゲーム実行手段は、該電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに前記ゲームに関する映像を表示させるものである請求項1から5の何れかのカラオケ装置。
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させるカラオケ装置であって、
前記演奏曲の出力に際して所定の音声入力装置から入力される音声に基づいて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、
予め定められた複数のドリル問題から選択される所定のドリル問題を出題する出題手段と、
該出題手段により出題されたドリル問題に応じて所定の入力装置により入力される回答を評価する回答評価手段と、
前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と
を、有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、振り出し、上がり、及びそれらの間に複数の区画を有する双六盤上に少なくとも1つの駒を該振り出しから上がりまで区画順に進行させていく双六ゲームを実行するものである請求項1のカラオケ装置。
【請求項3】
前記双六ゲームは、前記双六盤上における駒の進行要素と、得点要素とを、有するものであり、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段による評価結果及び前記回答評価手段による評価結果のうち一方を前記双六盤上における駒の進行要素に反映させ、他方を前記得点要素に反映させるものである請求項2のカラオケ装置。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、前記双六盤上における駒が上がりに到達した際、前記得点に応じて所定の報賞映像を表示させるものである請求項3のカラオケ装置。
【請求項5】
前記報賞映像は、前記演奏曲の出力に際して該演奏曲の歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像として用いられ得るものである請求項4のカラオケ装置。
【請求項6】
所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた、該カラオケ装置との間で相互に情報の通信を行い得る電子早見本装置を備え、
前記ゲーム実行手段は、該電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに前記ゲームに関する映像を表示させるものである請求項1から5の何れかのカラオケ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−264054(P2007−264054A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−85548(P2006−85548)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】
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