説明

カラム又はカートリッジを検出器近傍に保持するための装置及び該装置を使用する方法

本発明の実施形態は、クロマトグラフィのプロセスによって分類された組成物のバンドスプレッディングを最小にするための方法及び装置に向けられる。本発明の一実施形態は、分離カラム又は分離カートリッジを保持するための装置11を特徴とする。装置11は、1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバを有するハウジング15を含む。カラム及びカートリッジは、流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口を有し、カラム軸が、全体的に取り入れ口から放出口への流体の流れに一致する。カラム及びカートリッジは、一定温度が望ましい分離を実行するのに適切である。ハウジング15は、前記チャンバを一定温度に保つための加熱要素をさらに備えている。装置11は、カラム及びカートリッジの放出口を検出器近傍に配置するための位置決め手段17をさらに備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年3月10日に出願された米国特許仮出願第60/550,970号の優先権を請求するものである。これら出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、分析機器及び分析の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、分離カラム又はカートリッジと検出器との間の長い配管によって引き起こされる、バンドスプレッディングを最小限にするための方法及び装置に関する。化学分析は、それによって組成物の存在及び/又は量が決められるプロセスである。クロマトグラフィは、それによって組成物が互いに分離され、化学分析にしばしば用いられるプロセスである。試料は、1つ又は複数の組成物を保持する溶液の形態をしているのが一般的である。ポンプが、流体の流れを作り出す。試料は、試料注入器によってこの流体の流れに配置される。試料は、この流体の流れによって配管を通ってカラム又はカートリッジに運ばれる。カートリッジ又はカラムは、固体相媒体で詰まっている。試料に保持されている異なる化合物は、固体相材料に対して異なった親和力を示し、互いに分離する。カラムからの流れは、検出器によって受けられる。検出器は、化合物の分離に起因する、時間にわたる流体の特性変化の発生につれて、変化する信号を生成する。これらの変化は、ピーク及びバンドとして記録され、特定の組成物を表示する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カラム又はカートリッジによる化合物の分離は、可逆的である。固体相媒体を離れた組成物は、再分布し周囲の流体と混合することができる。集中した組成物のこの再分布は、バンドスプレッディングとして知られている。バンドスプレッディングは、小さな濃度で存在する組成物を曖昧にする傾向があるので望ましくない。
【0005】
カラム及びカートリッジは、試料注入器機能及びポンプ機能を伴うアセンブリにしばしば含まれている。アセンブリは、カラム及びカートリッジの環境が制御されることを可能にしている。カラム及び/又はカートリッジは、配管を通して1つ又は複数の検出器と連通している。長い配管は、バンドスプレッディングを助長する。
【0006】
カラム及び/又はカートリッジを検出器近傍に配置するのは難しい。そうなるとカラム又はカートリッジは、温度変化を受け、ピークの変動に繋がることもある。カラム及び/又はカートリッジを試料注入器から引き離して、検出器の方に移動させることは、試料の相互混合を引き起こすこともある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、クロマトグラフィのプロセスによって分離された組成物のバンドスプレッディングを最小化するための方法及び装置を対象とする。本発明の一実施形態は、分離カラム又は分離カートリッジを保持するための装置を特徴とする。装置は、1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバを有するハウジングを備える。カラム及びカートリッジは、流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口を有し、カラム軸が、並びに全体的に引入れ口から放出口に向かう流体の流れに一致する。カラム及びカートリッジは、一定温度が望ましい分離を実行するのに適切である。ハウジングは、前記チャンバを一定温度に保つための加熱要素をさらに備えている。装置は、カラム及びカートリッジの放出口を検出器近傍に配置するための位置決め手段をさらに備えている。
【0008】
本明細書では、「検出器」という用語は、組成物の存在で弁別的な信号を生成する任意の器具を意味する。検出器は、質量分光計、光ダイオードアレイ検出器のような光学検出器、ラモン光散乱検出器、吸光検出器、蛍光検出器、屈折計、電気化学検出器、粘度検出器、及び同等物から成る検出器のグループから選定されることが好ましい。
【0009】
カラム及びカートリッジは、試料注入器からの試料及びポンプからの流体を受けるのが望ましい。一般の試料注入器は、オートサンプラである。オートサンプラは、1つ又は複数のバイアル又は格納容器内の試料を受け取り、そのような試料のアリコートを引き出すための機器である。アリコートは、自動的な方式で、ポンプからの流れに注入される。この応用例では、試料注入器という用語を使用して、手動試料注入器及び自動試料注入器、つまりオートサンプラを包含する。
【0010】
位置決め手段は、アーム、スライド、リンケージ、又はヒンジを備えている。アーム、スライド、リンケージ、又はヒンジは、カラム又はカートリッジの放出口が、検出器の引入れ口近端になるようにハウジングが配置されることを可能にするように、移動しかつ位置決めすることができる。検出器の引入れ口へカラム及び/又はカートリッジの放出口が及ぶ短い距離は、比較的短い管又は導管に及ぶことが好ましい。距離が短ければそれだけ、バンドスプレッディングを減少させることによって、検出器、ポンプ、及び試料注入器の組合せの感度を改善することができる。例えば位置決め手段がヒンジを備える一実施形態では、そのヒンジが、ポンプ又は試料注入器機器に取り付けられ、ハウジングは、カラムの放出口が検出器の引入れ口に近くなる位置に回転させられる。
【0011】
第1のハウジングは、架台を有することが好ましい。架台は、実質的に前記カラム軸と平行に位置合わせされた架台回転軸を有する。架台は、カラム及びカートリッジを受けるための架台開口を有する。架台開口は、開位置及び閉位置を有する。開口は、架台が閉位置を取る際に閉じ、カラム又はカートリッジに対して温度制御された環境を提供する。開口は、開位置では、カラム及びカートリッジを受け又は取り出すためにアクセスが可能である。
【0012】
加熱要素は、架台内に含まれていることが好ましい。好ましい一加熱要素は、電気抵抗回路である。
【0013】
装置は、ポンプ、試料注入器のアセンブリの部分、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールであることが好ましい。したがって本発明の装置は、使用に便利であり実験室ベンチの構成を助長する。
【0014】
本発明のさらなる一実施形態は、分離プロセスでのバンドスプレッディングを最小化する方法を特徴とする。本方法は、1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバを有する第1のハウジングを提供するステップを含む。カラム及びカートリッジは、流体を受けるための引入れ口及び流体を吐き出すための放出口を有し、カラム軸は、全体的に引入れ口から放出口への流体の流れに一致する。カラム及びカートリッジは、液体クロマトグラフィのような分離を実行するためのものである。ハウジングは、チャンバを一定の温度に保つための加熱要素を有する。この方法は、カラム及びカートリッジの放出口を検出器の近傍に配置して、検出器への接続を可能にするための位置決め手段を提供するステップをさらに含む。本方法は、カラム放出口から検出器へ及ぶ配管を最小化し、かつバンドスプレッディングを最小化するために、位置決め手段でハウジングを検出器の近傍に配置するステップを含む。
【0015】
本方法は、装置を提供するステップをさらに含み、第1のハウジングが開口を持つ架台を有することが好ましい。架台は、実質的にカラム軸に平行に位置合わせされた架台回転軸を有する。架台は、開位置と閉位置との間を回転する。開位置では、カラム及びカートリッジを受けるために、架台開口にアクセス可能である。架台開口は、架台が閉位置を取った際に閉じられ、カラム及びカートリッジに対して温度制御された環境を提供する。本方法は、カラム又はカートリッジを受けるために架台を開位置に回転させるステップをさらに含む。次に閉位置を取るように架台を回転させ、カラム又はカートリッジを検出器の近傍に位置決めする。
【0016】
位置決め手段は、アーム、リンケージ、スライド、又はヒンジであることが好ましい。位置決め要素は、ポンプ、試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールから成るグループから選定された機器に取り付けられることが好ましい。好ましい1つの位置決め手段は、ハウジングと注入器又はポンプに取り付けられたヒンジである。ハウジングは、検出器近くへの位置決めを可能にするように回転又は旋回する。
【0017】
本方法は、前記架台内に含まれる加熱要素を提供するステップをさらに含むことが好ましい。本方法は、架台を一定温度に加熱するステップをさらに含む。
【0018】
当業者にとってこれら及びその他の特徴及び利点は、以下の図面及び説明を参照することにより明白になろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、クロマトグラフィのプロセスによって分離された組成物のバンドスプレッディングを最小化させるための方法及び装置に関して詳細に説明される。しかし当業者ならば、本発明の態様が、広範な適用性を有し、他の器具の近くにカラム又はカートリッジのような分離装置を配置することが望ましい場合にはいつでも、その適用性が利用され得ることを理解するであろう。
【0020】
本発明の一実施形態、すなわち全体的に符号11で指示される、分離カラム又はカートリッジを保持するための装置が、図1及び図2に示されている。装置11は、ハウジング15及び位置決め手段17を備える。
【0021】
ハウジング15は、図3に最も良く示されているように、1つ又は複数のカラム又はカートリッジ(図示せず)を受けるためのチャンバ19を有する。カラム及びカートリッジは、当技術分野で良く知られている。カラム及びカートリッジは、一般的に流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口、並びに全体的に引入れ口から放出口への流体の流れに一致するカラム軸を有する。カラム及びカートリッジは、一定温度が望ましい分離を実行するのに適切である。
【0022】
この議論のために、カラム及び/又はカートリッジの引入れ口は、位置決め手段17の近くにあるとして説明される。又、カラム及び/又はカートリッジの放出口は、位置決め手段17の遠位にあるとして説明される。
【0023】
位置決め手段17は、カラム及びカートリッジの放出口を検出器(図示せず)の近傍に配置する。本明細書で使用される「検出器」という用語は、組成物の存在で弁別的な信号を生成する任意の器具を意味する。検出器は、質量分光計、光ダイオードアレイ検出器のような光学検出器、ラモン光散乱検出器、吸光検出器、蛍光検出器、屈折計、電気化学検出器、粘度検出器、及び同等物から成る検出器のグループから選定されることが好ましい。ポンプ及び試料注入器のアセンブリの前面に向き合うように、質量分光計をポンプ及び試料注入器のアセンブリの右側に配置するのが普通である。
【0024】
カラム及びカートリッジは、試料を試料注入器から、流体をポンプから受けることが好ましい。一般的な試料注入器は、オートサンプラである。オートサンプラは、1つ又は複数のバイアル又は格納容器内の試料を受け取り、そのような試料のアリコートを引き出すための機器である。アリコートは、自動的な方式で、ポンプからの流れに注入される。この応用例では、試料注入器という用語を使用して、手動試料注入器及び自動試料注入器、つまりオートサンプラを包含する。
【0025】
位置決め手段17は、アーム、スライド、リンケージ、入れ子の性質をもつスライド形シリンダのようなインターフィティングスライド要素、可撓性導管部材、又はヒンジを備えている。図1及び図2に描写されている位置決め手段17は、ハウジングを、符号21で指示されているポンプ又は試料注入器にしっかりと取り付けるヒンジである。図1から始めて、位置決め手段17は、ハウジング15が外側に回り、図2に移って右側に延び、右側に配置された検出器(図示せず)からの位置を取るのを可能にしている。
【0026】
アーム、スライド、リンケージ、インターフィティングスライド要素、可撓性導管部材、又はヒンジは、カラム及びカートリッジの放出口が検出器の近位になるようにハウジング15が配置されることを可能にするように、移動しかつ位置決めすることができる。検出器の引入れ口へのカラム及び/又はカートリッジの放出口が及ぶ短い距離は、比較的短い管又は導管によって及ぶことが好ましい。距離が短ければそれだけ、バンドスプレッディングを減少させることによって、検出器、ポンプ、及び試料注入器の組合せの感度を改善することができる。例えば位置決め手段17がヒンジを備える一実施形態では、そのヒンジが、ポンプ又は試料注入器機器21に取り付けられ、ハウジングは、カラムの放出口が検出器の引入れ口に近くなる位置に回転させられる。
【0027】
アーム、スライド、リンケージ、インターフィティングスライド要素、可撓性導管部材、及び同等物などのその他の位置決め手段17が、良く知られている。したがってアーム、スライド、リンケージ、インターフィティングスライド要素、可撓性導管部材、及び同等の要素の一端は、ポンプ又は試料注入器21に取り付けられ、他端は、検出器の引入れ口の近位に移動のために利用可能にされる。
【0028】
ハウジング15は、架台23を有することが好ましい。架台23は、架台回転軸が実質的にカラム軸と平行に位置合わせされてハウジング15に回転可能に取り付けられる。架台23は、カラム及びカートリッジ(図示せず)を受けるための架台開口25を有する。架台開口25は、図3に描写されている開位置、及び図2に描写されている閉位置を有する。架台開口25は、カラム又はカートリッジに対して温度制御された環境を提供するために、架台23が閉位置を取ったとき閉じられる。開位置では架台開口25は、カラム及びカートリッジを受け又は取り出すためにアクセスが可能である。
【0029】
架台23は、カラム又はカートリッジ内に流体を配置するための1本又は複数の管又は導管を受けるためにスロット27a及び27bを有する。架台23は、カラム又はカートリッジから流体を除去し、かつそのような流体を検出器の引入れ口に導くための1本又は複数の管又は導管を受けるために、1つ又は複数のスロット29a(1つのみ表示されている)も有する。
【0030】
ハウジング15は、チャンバ19、より詳細には架台開口25を一定温度に保つための加熱要素21をさらに備える。図3に最も良く示されているように、加熱要素21は、架台23に含まれている。好ましい一加熱要素21は、当技術分野で知られた方式によりサーモスタットで制御された電気抵抗回路である。
【0031】
装置11は、ポンプ、試料注入器のアセンブリ21の一部、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールであることが好ましい。したがって本発明の装置は、使用に便利であり、実験室ベンチの構成を助長する。本発明の方法は、装置の動作に関して説明される。本発明は、分離プロセスにおけるバンドスプレッディングを最小化する方法を特徴とする。
【0032】
本方法は、1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバ19を有するハウジング15を提供するステップを含む。カラム及びカートリッジは、流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口を有し、カラム軸は、全体的に取り入れ口から放出口への流体の流れに一致する。カラム及びカートリッジは、液体クロマトグラフィのような分離を実施するためのものである。ハウジングは、チャンバ19を一定温度に保つための加熱素子31を有する。本方法は、カラム及びカートリッジの放出口を検出器の近傍に配置して、検出器への接続を可能にするための位置決め手段17を提供するためのステップをさらに含む。本方法は、位置決め手段17でハウジング15を検出器の近傍に配置し、カラムの放出口から検出器に及ぶ配管を最小にし、バンドスプレッディングを最小にするステップを含む。
【0033】
本方法は、ハウジング15が架台開口25を有する架台23を有する装置11を提供するステップをさらに含むことが好ましい。架台23は、実質的にカラム軸に平行に位置合わせされた架台回転軸を有する。架台23は、開位置と閉位置との間を回転する。架台開口は、開位置にあるとき、カラム及びカートリッジを受けるためにアクセス可能である。架台開口25は、カラム及びカートリッジに対して制御された環境を提供するために、架台23が閉位置を取ったとき閉じられる。本方法は、架台23を開位置に回転させて、カラム又はカートリッジを受けるためのステップをさらに含む。次に閉位置を取るように架台23を回転させ、カラム又はカートリッジを検出器の近傍に位置決めする。
【0034】
このように本発明は、当業者が本発明を製作し使用できるような方式で記載されてきた。当業者にとって、これら及びその他の特徴及び利点は、以下の図及び詳細な説明を参照することにより明白になろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の特徴を具体化する装置を描写する図である。
【図2】検出器と協働するために位置決めされた装置を描写する図である。
【図3】本発明の特徴を具体化する装置を描写する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離カラム又はカートリッジを保持するための装置であって、
a.1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバを有する第1のハウジングを備え、前記カラム及びカートリッジが、流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口を有し、カラム軸が、全体的に前記引入れ口から前記放出口への流体の流れに一致し、前記カラム及びカートリッジが、分離を実行するためのものであり、前記第1のハウジングが、前記チャンバを一定温度に保つための加熱素子を有し、前記装置がさらに、
b.前記カラム及びカートリッジの放出口を検出器の近傍に配置するための位置決め手段と備える、分離カラム又はカートリッジを保持するための装置。
【請求項2】
前記検出器が、質量分光計、光ダイオードアレイ検出器のような光学検出器、ラモン光散乱検出器、吸光検出器、蛍光検出器、屈折計、電気化学検出器、粘度検出器、及び同等物から成る検出器のグループから選定される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のハウジングが、架台を有し、前記架台が、実質的に前記カラム軸に平行に位置合わせされた架台回転軸を有し、前記架台が、回転による開位置及び閉位置、並びに前記カラム及びカートリッジを受けるための架台開口を有し、前記架台開口は、前記架台が前記閉位置を取る際に閉じ、かつ前記架台開口は、前記架台が前記開位置を取る際にアクセス可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記加熱素子が、前記架台内に含まれる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記加熱素子が、電気抵抗回路である、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記位置決め手段が、ポンプ又は試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せから成るグループの少なくとも1つに結合するための取付け手段を有するアームであり、前記アームが、検出器に近接した位置決めを可能にするように連接される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記位置決め手段が、ポンプ又は試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せから成るグループの少なくとも1つに結合するための取付け手段を有する、スライド、インターフィティングスライド要素、可撓性導管要素及びそれらの組合せから成るグループから選定され、前記スライドが、検出器に近接した位置決めを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記位置決め要素が、ポンプ、試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールから成るグループから選定された機器に取り付けるためのヒンジである、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ポンプ、試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールから成るグループから選定された機器をさらに備える、請求項6、7、又は8に記載の装置。
【請求項10】
前記カラム及びカートリッジの前記放出口を検出器の近くに位置決めすることが、バンドスプレッディングを最小化させる、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
分離プロセスにおいてバンドスプレッディングを最小化する方法であって、
1つ又は複数のカラム又はカートリッジを受けるためのチャンバを有する第1のハウジングを提供するステップを含み、前記カラム及びカートリッジが、流体を受けるための引入れ口及び流体を放出するための放出口を有し、カラム軸が、全体的に前記引入れ口から前記放出口への流体の流れに一致し、前記カラム及びカートリッジが、分離を実行するためのものであり、前記ハウジングが、前記チャンバを一定温度に保つための加熱要素を有し、方法がさらに、位置決め手段を提供するステップを含み、位置決め手段が、前記カラム及びカートリッジの放出口を検出器の近傍に配置して、検出器への接続を可能にし、それによって、前記検出器への近接が、前記カラムの放出口から前記検出器へわたる配管を最小化し、バンドスプレッディングを最小化させる、方法。
【請求項12】
前記検出器が、質量分光計、光ダイオードアレイ検出器のような光学検出器、ラモン光散乱検出器、吸光検出器、蛍光検出器、屈折計、電気化学検出器、粘度検出器、及び同等物から成る検出器のグループから選定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のハウジングが、架台を有し、前記架台が、実質的に前記カラム軸に位置合わせされた架台回転軸を有し、前記架台が、開位置及び閉位置、並びに前記カラム及びカートリッジを受けるための架台開口を有し、前記架台開口は、前記架台が前記閉位置を取る際に閉じ、前記架台開口は、前記架台が前記開位置を取る際にアクセス可能である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記加熱要素が、前記架台内に含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記加熱要素が、電気抵抗回路である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記位置決め要素が、ポンプ、試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールから成るグループから選定された機器に取り付けるためのヒンジである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
ポンプ、試料注入器、或いはポンプ及び試料注入器の組合せモジュールから成るグループから選定された機器をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記位置決め手段が、スライド、アーム、リンケージ、インターフィティングスライド要素、可撓性導管要素、ヒンジ、又はそれらの組合せから成るグループから選定されている、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記位置決め部材が、前記カラム及びカートリッジの前記放出口を前記検出器の近傍にもたらすように調整される、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−527015(P2007−527015A)
【公表日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501926(P2007−501926)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/006707
【国際公開番号】WO2005/092467
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(504438255)ウオーターズ・インベストメンツ・リミテツド (80)