説明

カルシウム含有健康食品の製造方法。

【課題】 イカの甲殻と鮫軟骨を主原料とするカルシム含有健康食品の製造方法を得ることを目的とする。
【解決手段】 粉砕乾燥して殺菌したイカの甲殼を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、一方、同様に粉砕乾燥して殺菌した鮫軟骨を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、次いで前記イカの甲殻醗酵物と鮫軟骨醗酵物との混合醗酵物にクエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸から選ばれるカルボキシル基を有する有機酸を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて35℃〜45℃に保持して熟成したのち濾過抽出する。この製造方法によれば、イカ甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンおよび鮫軟骨のコンドロイチン硫酸などは醗酵溶出され、またカルシウム成分は水に溶解するカルシウムイオンとして解離されるので原料特有の臭いもなく吸収性の優れたカルシウム含有健康食品を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、カルシウム含有健康食品の製造方法に関するものであり、一層詳細には、イカ甲殻と鮫軟骨を主原料とするカルシム含有健康食品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中国漢方においては「烏賊骨」と称するカルシウム補給材が古くから作られている。この烏賊骨は、スミイカやモンゴウイカなどのコウイカ類の体内から取出した「烏賊の甲」あるいは「烏賊の舟」と呼ばれる白色の舟形甲殻を天日で乾燥したのち、細かく破砕して粉末化したものであり、得られた烏賊骨は水や温湯などに溶かして飲用されている。
【0003】
この粉末烏賊骨は、炭酸カルシウム、キチン、キトサンさらには結合組織を構成するコラーゲンなどを含んでいることから成分上はカルシウム補給材として充分機能するものであるが、たんぱく質を含んでいるため水や温湯に溶かすと独特のイカ臭がして飲用には万人向けとはいえなかった。
【0004】
一方、昨今の健康食品ブームにより、各種症状の予防や改善に適するといわれる成分を配合した多くの食品が流通しているが、なかでも、抗癌効果、関節炎緩衝効果、成人病予防・改善効果、美肌効果、視力増強作用、滋養強壮作用さらには老人性痴呆症予防などの機能があるされている鮫軟骨を原料とした健康食品が高齢化社会の兆しもあり囃されている。
【0005】
前記鮫軟骨にはカルシウムとともに、人の細胞、皮膚、血管、角膜などに多く存在して組織の結合、水分の保持機能、生体防御機能などもある「ムコ多糖」という複合炭水化物の中の「コンドロイチン硫酸」が含まれていることが知られている。
【0006】
そして、このコンドロイチン硫酸には数種のたんぱく質と協力しあって新生血管の生成を抑える作用もあることから、血液成分を栄養として増殖する癌細胞の増加を阻止する作用があるものと考えられ、またリウマチ性関節炎、動脈硬化症、糖尿病性網膜症、皮膚病、腸炎などにも効果があるため、米国食品医薬局(FDA)においてはコンドロイチン硫酸、キシラン硫酸、デキストラン硫酸などの硫酸化多糖類(ムコ多糖類)を代表的な成分として含有する鮫軟骨の臨床試験が行われ、治療実験薬としても認可されている。
【0007】
なお、現在流通している鮫軟骨を原料とする健康食品は、粉末状もしくはバインダーによってこの粉末を顆粒もしくは錠剤にしたものがほとんどであり、前述した粉末烏賊骨と同じように水や温湯などで飲用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかるに、これらの烏賊骨(粉末)や鮫軟骨を湯水(水道水)で溶かして飲用するといっても成分として含まれる炭酸カルシウム(CaCO)と殺菌用として水に僅かに含まれている次亜塩素酸(HClO)とが化合して塩化カルシウム(CaCl)になって吸収されるだけであるため、全体でみると湯水に溶けるのはppmオーダーに過ぎず、粉末状のものの大部分は水に溶けていないコロイダル状で白濁しているだけであり、吸収性が極めて低いという問題があった。
【0009】
また、烏賊骨の場合は、イカの甲殻を焼成してイカ臭のもとになる蛋白質を除去するなどの工夫もなされているが独特の臭いを完全になくすことはできず、甲殻を焼くと炭酸カルシウム(CaCO)が酸化カルシウム(CaO)に変化するので、より湯水に溶けにくくなり、従って、焼成前よりも吸収性が低下するという新たな問題も指摘されている。
【0010】
さらに、粉末化ないしは固形化(顆粒・錠剤)した鮫軟骨も烏賊骨と同様に吸収性が低く、しかも鮫特有のアンモニア臭のため飲用にはさらなる改良が望まれているのが実情である。
【0011】
従って、この発明では、イカ甲殻および鮫軟骨を原料にしているにもかかわらず独特のイカ臭やアンモニア臭がなくしかも吸収性に優れたカルシウム含有健康食品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題を解決するため、本発明では、わが国で古くから行われている醗酵技術に着目して、原料としてのイカ甲殻および鮫軟骨を醗酵させ、ついでこれらに有機酸を混合して熟成することにより、有効成分の吸収性を向上させようとするものである。
【0013】
具体的には、粉砕乾燥して殺菌したイカの甲殻を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、一方、同様に粉砕乾燥して殺菌した鮫軟骨を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、次いで前記イカの甲殻醗酵物50〜90重量%と鮫軟骨醗酵物10重量%〜50重量%との混合醗酵物にクエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸から選ばれるカルボキシル基を有する有機酸を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて35℃〜45℃に保持して熟成し、さらに得られた熟成混合液を濾過抽出するものである。
【0014】
この場合、乾燥して粉砕した鮫軟骨に、例えば、酢酸など少量の酸を加えたのち殺菌すれば、鮫軟骨のアンモニア成分を中和して特有のアンモニア臭の発生を阻止することができる。
【0015】
また、粉砕乾燥したイカの甲殻および鮫軟骨を醗酵する際に、種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液をこれらの粉砕乾燥物に対して5重量%〜10重量%加えたり、あるいは、イカの甲殻醗酵物と鮫軟骨醗酵物との混合醗酵物の熟成時に、種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液をこの混合醗酵物の5重量%〜10重量%加えれば、醗酵・熟成を増進することができる。
【0016】
さらに、混合醗酵物の熟成時に、イチョウ葉抽出エキスを混合醗酵物の5重量%〜10重量%加えれば、イチョウ葉に含まれる各種フラボノイドの血流向上作用などによって吸収性をより上げることができる。
【0017】
さらにまた、混合醗酵物は、遠赤外線照射およびエレクトロン供給雰囲気において流動させながら熟成すれば、混合醗酵物に含まれる種々の有効成分の溶出やカルシウム成分の解離を効率よく達成することができる。
【0018】
なお、本発明は上述の方法によりイカ甲殻および鮫軟骨が含有するカルシウム成分を水に溶解するカルシウムとして含むカルシウム含有健康食品も包含するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るカルシウム含有健康食品の製造方法によれば;
(1)原料としてのイカの甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンおよび鮫軟骨に含まれるコンドロイチン硫酸などは醗酵溶出されるだけでなく、夫々のカルシウム成分も水に溶解するカルシウムイオンとして解離されるのでその吸収性を飛躍的に向上させることができる。
(2)また、血管強化、血流向上作用のあるイチョウ葉抽出エキスも添加したので、血流を良くして吸収性をより向上させることができる。
(3)鮫軟骨のアンモニア臭や烏賊臭のイカ臭は、中和ないしは醗酵により分解溶出させるので、湯水に溶いても全く抵抗感がなく、摂取しやすく飲用に適したカルシウム含有健康食品を得ることができる。
(4)カルシウム含有健康食品としてだけでなく、原料のイカの甲殻に含まれるキチン、キトサンは醗酵などの工程を経てグルコサミンとなり、鮫軟骨に含まれるコンドロイチン硫酸等のムコ多糖類はこのグルコサミンとともに摂取すると吸収性が良くなるので、高分子たんぱく質などとともに相乗的な作用による効果も充分期待することができる、
などの優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明に係るカルシウム含有健康食品の製造方法における最良の実施の形態を例示し、以下詳細に説明する。
図1において、本発明に係るカルシウム含有健康食品の製造方法においては、まず、スミイカやモンゴウイカなどのコウイカ類の体内から取出し乾燥粉砕したイカの甲殻10と、好ましくは、予め塩素を除去して浄化した水とを略等量用意して混合したのち、これを煮沸殺菌してそのまま35℃〜40℃まで冷却する。次に煮沸殺菌した甲殻10に対して重量比で10重量%〜30重量%の麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物、若干の糖質などを加えて35℃〜40℃に保持することにより醗酵させる。
この場合、麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌あるいはこれらの混合物の添加量が10重量%未満であると醗酵が充分行われず、また30重量%を超えると量が多すぎて経済性が低下することになる。
【0021】
一方、アイ鮫、ヨシキリ鮫、ほし鮫などの軟骨を乾燥粉砕した鮫軟骨12と、好ましくは、予め塩素を除去して浄化した水とを略等量用意して混合したのち、これを煮沸殺菌してそのまま35℃〜40℃まで冷却し、次に煮沸殺菌した鮫軟骨12に対して重量比で10重量%〜30重量%の麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物、若干の糖質などを加えて35℃〜40℃に保持することにより醗酵させる。
なお、この場合、浄化水に酢酸などの酸14を少量加えて煮沸殺菌することにより鮫軟骨12のアンモニア成分を中和してアンモニア臭の発生を阻止する。
また、鮫軟骨12に加える麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌あるいはこれらの混合物が10重量%未満であると醗酵が充分行われず、また30重量%を超えると量が多すぎて経済性が低下してしまう。
【0022】
なお、前記甲殻10及び鮫軟骨12を醗酵する際、これらの粉砕乾燥重量に対して5%〜10%の種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液16を夫々加えれば、ミネラルバランスとともに醗酵の亢進を図ることができ好適である。
【0023】
次に前記イカの甲殻醗酵物18と鮫軟骨醗酵物20とを重量比で8:2の割合で混ぜた混合醗酵物22を調製する。
この場合、イカの甲殻醗酵物18と鮫軟骨醗酵物20との混合割合としては、甲殻醗酵物50重量%〜90重量%に対して鮫軟骨醗酵物10重量%〜50重量%の範囲に設定するのが好ましく、甲殻醗酵物が50重量%以下になるとカルシウム成分が不足し、また鮫軟骨醗酵物が10重量%以下になると相乗作用が期待しにくくなる。
【0024】
このようにして得られた混合醗酵物22には、その重量の3倍量〜8倍量のクエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸などから選ばれるカルボキシル基を有する有機酸を単独でまたはこれらの2種以上を混合した有機酸24と、種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液20とを加えるとともに加熱ヒータなどで35℃〜40℃に保持することにより熟成する。
【0025】
この場合、クエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸などのカルボキシル基を有する有機酸あるいは混合有機酸24の重量が3倍量以下であると混合醗酵物22の熟成に時間がかかり、また8倍量を超えると有機酸分が多すぎて酸味が強くなってしまう。また、水溶性ミネラル含有液16はミネラルバランスとともに混合醗酵物22の熟成を増進させるために加えるものであるから適宜調整することができるが、費用対効果の面から混合醗酵物22の5重量%〜10重量%の範囲に設定するのが好ましい。
さらにまた、クエン酸、乳酸あるいは酢酸等のカルボキシル基を有する有機酸あるいは混合有機酸24には麹菌、酵母などを補助的に加えて使用してもよい。
【0026】
なお、混合醗酵物22の熟成時に、イチョウ葉抽出エキス26をこの混合醗酵物の5重量%〜10重量%加えてもよく、このようにイチョウ葉抽出エキス26を加えた場合は、イチョウ葉の含まれている多種類のフラボノイドによる血管強化、血流向上作用によってイカ甲殻や鮫軟骨粉末に含まれる有効成分の吸収性をより高めることができるものである。
【0027】
このように35℃〜40℃に保持された混合醗酵物22は、好ましくは、遠赤外線照射下および静電磁場、エレクトロン(−e)供給雰囲気においてゆっくり撹拌しながら流動させることによりさらに熟成し、原料としての甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンあるいは鮫軟骨に含まれるコンドロイチン硫酸などの多糖類を醗酵溶出させるとともにカルシウム成分の液化(イオン化)を促進して解離させる。
【0028】
そして、混合醗酵物22中の有効成分が充分に溶出および解離したら、3〜4週間程静置したのち紫外線などにより殺菌し、液状のカルシウム含有健康食品28として濾過抽出する。
この抽出によって得られたカルシウム含有健康食品28は独特のイカ臭やアンモニア臭もなく、100cc中の成分分析を行ったところ、カルシウム3100mg、マグネシウム88mg、ナトリウム330mg、カリウム190mg、鉄0.7mg、亜鉛21000μg、マンガン1700μgであった。
【0029】
次に、このようにして得られたカルシウム含有健康食品28とイカ甲殻粉末10および鮫軟骨粉末12の夫々を水に溶かして臭い、外観とともに吸収性を比較した。
具体的には、逆浸透膜(RO)を使用して水道水から予め塩素やミネラルをできるだけ除去して浄化した無味無臭の試験水(純水)を用意し、この試験水の電気伝導率を計測したところ、0.75μS/cm(25℃)であった。
【0030】
次に、容器A、B、Cにこの試験水100ccを夫々用意し、容器Aの試験水にカルシウム含有健康食品28を0.098cc(比重換算で0.1gに相当)添加するとともに容器Bの試験水にはイカ甲殻粉末0.1gを加え、また、容器Cの試験水にも鮫軟骨粉末0.1gを加えて夫々を撹拌して30分静置したのち、各容器A、B、Cの試験水の臭い、外観を観察したところ、容器Aの水は元の試験水と同様に無臭で無色透明を呈していたのに対し、容器Bの水は微かにイカ臭がして粉末がコロイダル状となって分散し、また容器Cの水は微かにアンモニア臭がして粉末がコロイダル状となり同様に分散していた。
【0031】
この状態において、容器A、B、Cの試験水の電気伝導率(25℃)を計測したところ、カルシウム含有健康食品を溶かした容器Aの水の電気伝導率は265.50μS/cmを示したのに対し、イカ甲殻粉末を溶かした容器Bの水の電気伝導率は2.58μS/cm、鮫軟骨粉末を溶かした容器Cの水の電気伝導率は2.64μS/cmに過ぎなかった。
【0032】
すなわち、イカ甲殻粉末10や鮫軟骨粉末12を溶かした水(容器B、Cの水)の電気伝導率はもとの試験水の電気伝導率(0.75μS/cm)よりもそれぞれ4倍弱上昇しただけであるのに対し、カルシウム含有健康食品28を加えた水(容器Aの水)の電気伝導率はもとの試験水の電気伝導率の350倍以上に上昇している。
この事実は、容器B、Cの水にはイカ甲殻粉末や鮫軟骨粉末がほとんど溶けていない(外観上はコロイダル状に分散し、吸収性も極めて低い)のに対し、カルシウム含有健康食品28を添加した容器Aの水には、原料としてのイカ甲殻粉末や鮫軟骨粉末に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が醗酵工程および熟成工程によって解離(イオン化)して多量に溶解しているということである。
【0033】
そして、カルシウム含有健康食品28を加えた容器Aの水の電気伝導率と、イカ甲殻粉末を溶かした容器Bおよび鮫軟骨粉末を溶かした容器Cの水の電気伝導率とを比較すると容器Aの水は夫々100倍以上の数値を示しており、従って、イカ甲殻粉末や鮫軟骨粉末を水や温湯に溶かして飲用する従来のものと比べた場合、カルシウム含有健康食品28におけるカルシウム等のミネラル成分の吸収性が飛躍的に向上することは明らかである。
また、カルシウムなどミネラル成分の補給用食品としてだけでなく、原料のイカの甲殻に含まれるキチン、キトサンは醗酵・熟成などの工程を経ることによってグルコサミンとなり、このグルコサミンは鮫軟骨に含まれるコンドロイチン硫酸などのムコ多糖類の吸収性を向上させるのでこのムコ多糖類や高分子たんぱく質の吸収増加による相乗的な効果も充分期待することができるものである。
【0034】
以上、本発明方法の最良の実施の形態につき説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、例えば、得られたカルシウム含有健康食品を粉末、錠剤などに調製しても吸収性を充分保持することができ、また所望の香味などを付与するなど本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の変更をなし得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るカルシウム含有健康食品の製造方法の最良の実施の形態を示す概略工程説明図である。
【符号の説明】
【0036】
10…イカ甲殻粉末、
12…鮫軟骨粉末、
14…酸、
16…水溶性ミネラル含有液、
18…イカ甲殻醗酵物、
20…鮫軟骨醗酵物、
22…混合醗酵物、
24…有機酸、
26…イチョウ葉抽出エキス、
28…カルシウム含有健康食品(液状)、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉砕乾燥して殺菌したイカの甲殻を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、一方、同様に粉砕乾燥して殺菌した鮫軟骨を麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵させ、次いで前記イカの甲殻醗酵物50〜90重量%と鮫軟骨醗酵物10重量%〜50重量%との混合醗酵物にクエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸から選ばれるカルボキシル基を有する有機酸を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて35℃〜45℃に保持して熟成し、さらに得られた熟成混合液を濾過抽出することを特徴とするカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項2】
粉砕乾燥した鮫軟骨に少量の酸を加えることからなる請求項1に記載のカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項3】
粉砕乾燥したイカの甲殻および鮫軟骨を醗酵する際に、種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液をこれらの粉砕乾燥物に対して5重量%〜10重量%加えることからなる請求項1または請求項2に記載のカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項4】
混合醗酵物の熟成時に、種子および海生生物を原料とした水溶性ミネラル含有液をこの混合醗酵物の5重量%〜10重量%加えることからなる請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項5】
混合醗酵物の熟成時に、イチョウ葉抽出エキスをこの混合醗酵物の5重量%〜10重量%加えることからなる請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項6】
混合醗酵物は、遠赤外線照射およびエレクトロン供給雰囲気において流動させながら熟成することからなる請求項1〜請求項5のいずれかに記載のカルシウム含有健康食品の製造方法。
【請求項7】
イカ甲殻および鮫軟骨が含有するカルシウム成分を水に溶解するカルシウムとして含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の方法により製造したカルシウム含有健康食品。

【図1】
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【公開番号】特開2007−185176(P2007−185176A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30257(P2006−30257)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(505228844)
【出願人】(506043778)
【Fターム(参考)】