説明

カーテンウォールにおけるパネル設置方法

【課題】フレームレス工法に係るカーテンウォール構造において、パネル支持装置の位置調整をパネル設置前に行うことができ、かつその後にパネルの設置途中及び設置後においても、前記パネル支持装置の位置を不変に維持することにより、設置後のパネル位置調整を不要にするとともに、パネル設置精度の向上を図る。
【解決手段】上下方向に実質的に連続する吊りロッド5に張力を導入するための張力導入調整装置7を設置する第1手順と、前記張力導入調整装置7により、前記吊りロッド5が分担する前記パネルPの全重量に相当する張力を導入する第2手順と、前記パネルPを設置する度毎に、前記張力導入調整装置7により、設置分のパネル重量に相当する張力分を前記吊りロッド5から解放しながら、前記パネルPの設置を行う第3手順とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビル等の外壁部分において、板ガラスなどのパネルを直接的に支持するカーテンウォール構造に係り、詳しくはフレーム枠状のパネル支持部材を有さず、パネルの四隅等を直接支持することにより、外観的にパネルのみによって外壁面を構成するようにしたフレームレスカーテンウォールにおけるパネル設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、カーテンウォール構造の多様化によって、フレーム枠状のパネル支持材を有さず、パネル(主として板ガラス)の4隅、または4隅及び側縁の一部を直接支持することによりパネルのみによって外壁面を構成するフレームレス工法が普及しつつある。フレームレス工法のパネル支持構造としては、従来より種々の構造が提案されている。
【0003】
近時では例えば、下記特許文献1に、構造が簡単で施工及びパネルの交換が容易で、更にコスト低減を図ったパネル支持構造が提案されている。同パネルの支持構造は、図11及び図12に示されるように、建物構造体に設けた支持部材に固定される固定ブラケット56と、背面に前記固定ブラケット56に結合されるロッドを備えた上部ブラケット53、及び2分割されて該上部ブラケット53に着脱可能に装着される左右の下部ブラケット54A、54Bからなる正面が方形のブラケットと、平面がほぼ三角形状で前面側に外側に開口し前記面板の角部に挿入される面板挿入穴55a、及び背面側に内側に開口し前記ブラケット53,54A、54Bの角部に挿入されるブラケット挿入穴55bが設けられた複数の面板ファスナー55A〜55Dとを備えるものである(以下、先行例1という。)。
【0004】
また、下記特許文献2には、図13に示されるように、各パネルP、P…の縦目地に対応する室内側に、パネルのコーナー交点部に配置されるパネル支持装置60,60…と、これら各パネル支持装置60,60…から室内側に向けて斜め上方及び斜め下方に延びる斜材64,64…と、前記斜材64,64の連結部に配置される室内側斜材連結金物61,61…と、前記パネル支持装置60,60…に挿通状態で配置され、各パネル支持装置60,60…を吊持する室外側ケーブル65と、前記各室内側斜材連結金物61,61…に挿通状態で配置されるとともに、各室内側斜材連結金物61,61…を吊持する室内側ケーブル66とからなるカーテンウォール支持装置がそれぞれ設けられ、各パネルP、P…が支持されたカーテンウォール構造が開示されている。なお、前記室外側ケーブル65及び室内側ケーブル66は、上下端がそれぞれケーブル定着装置67,68(下端側のみ図示)に固定されており、所定の緊張力が導入されるようになっている(以下、先行例2という)。
【特許文献1】特開2001−220848号公報
【特許文献2】特開2006−283478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したカーテンウォール構造の場合、パネルP、P…の設置調整は、例えば下段から順にパネルPを設置する度に、その上下位置調整を行い、パネルPを正規の位置に設置するようにしている。
【0006】
しかしながら、上記先行例1記載のカーテンウォール構造の場合は、面板ファスナー55A〜55Dの位置は、パネルの設置と共に、パネル重量が徐々に増加したとして上下方向に変位しない構造であり、調整時の状態のまま位置が保持されることになるが、上記先行例2記載のカーテンウォール構造の場合は、パネル支持装置の位置が移動し易く、パネルの設置の進行に伴ってパネル重量が徐々に増加すると、パネル支持装置の位置が徐々に下方側に変位してしまい、パネル設置後に再調整を行いたい場合でも、位置調整が困難となるなどの問題があった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、上下左右方向に隣接配置されるパネルを、該パネルの隅部同士が突き合わされるコーナー交点部に配置されるパネル支持装置によって支持するとともに、前記パネル支持装置は、少なくとも上下方向に隣接するパネル支持装置同士が吊りロッドにより相互に連結されることにより、前記吊りロッドにより吊持されたカーテンウォール構造において、パネル支持装置の位置調整をパネル設置前に行うことができ、かつその後にパネルの設置途中及び設置後においても、前記パネル支持装置の位置を不変に維持することにより、設置後のパネル位置調整を不要にするとともに、パネル設置精度の向上を図ったカーテンウォールにおけるパネル設置方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、建物外壁部分に上下左右方向に隣接配置されるパネルを、該パネルの隅部同士が突き合わされるコーナー交点部に配置されるパネル支持装置によって支持するとともに、前記パネル支持装置は、少なくとも上下方向に隣接するパネル支持装置同士が吊りロッドにより相互に連結されることにより、前記吊りロッドにより吊持されたカーテンウォール構造における前記パネルの設置方法であって、
中間に前記パネル支持装置を介しながら、実質的に上下方向に連続する吊りロッドに張力を導入するための張力導入調整装置を設置する第1手順と、
前記張力導入調整装置により、前記吊りロッドが分担するパネル重量に相当する張力を予め導入する第2手順と、
前記パネルを設置する度毎に、前記張力導入調整装置により、設置済みのパネル重量に相当する張力分を前記吊りロッドから解放しながら、前記パネルの設置を行う第3手順とからなることを特徴とするカーテンウォールにおけるパネル設置方法が提供される。
【0009】
上記請求項1記載の本発明においては、張力導入調整装置により、吊りロッドが分担するパネル重量に相当する張力を予め導入しておき、以降はパネルを設置する度毎に、前記張力導入調整装置により、設置済みのパネル重量に相当する張力分を前記吊りロッドから解放しながら、前記パネルの設置を行うようにする。従って、パネル支持装置の位置調整をパネル設置前に行うことができ、かつその後にパネルの設置途中及び設置後においても、前記パネル支持装置の位置を不変に維持することができるため、設置後のパネル位置調整を不要にすることが可能であるとともに、パネル設置精度の向上を図ることが可能となる。
【0010】
なお、本発明は、前記パネル支持装置が方立にストラットを介して支持されたり、斜材によって支持される等、パネル支持装置がパネル自重によって下方向に変位し易い構造のカーテンウォールに対して好適に適用されるものである。
【0011】
請求項2に係る本発明として、前記パネル支持装置は、水平方向に隣接するパネル支持装置同士が互いにタイロッドにより相互に連結されている請求項1記載のカーテンウォールにおけるパネル設置方法が提供される。
【0012】
請求項3に係る本発明として、前記張力導入調整装置は、最下端のパネル支持装置に直接的又は間接的に連結される引込みロッド部材と、この引込みロッドを定着させる固定金具と、前記引込みロッドを前記固定金具に挿通させて該引込みロッドに螺合され、前記固定金具の片側面のみに配設された張力導入のためのナット部材とを含む装置である請求項1、2いずれかに記載のカーテンウォールにおけるパネル設置方法が提供される。
【0013】
上記請求項3記載の発明は、吊りロッドからの張力解放を自動的に行うために考えられた張力導入調整装置の例である。すなわち、固定金具の片側面のみ配設されたナット部材により、予め吊りロッドが分担するパネル重量に相当する張力を導入しておくと、前記ナット部材は張力解放方向には移動が可能であるため、パネルを設置する毎に、そのパネル重量に相当する張力分が自動的に解放されるようになり、最後のパネルを設置終えた段階で引込みロッドの張力は自動的に0となる。
【発明の効果】
【0014】
以上詳説のとおり本発明によれば、上下左右方向に隣接配置されるパネルを、該パネルの隅部同士が突き合わされるコーナー交点部に配置されるパネル支持装置によって支持するとともに、前記パネル支持装置は、少なくとも上下方向に隣接するパネル支持装置同士が吊りロッドにより相互に連結されることにより、前記吊りロッドにより吊持されたカーテンウォール構造において、パネル支持装置の位置調整をパネル設置前に行うことができ、かつその後にパネルの設置途中及び設置後においても、前記パネル支持装置の位置を不変に維持することにより、設置後のパネル位置調整を不要にすることが可能であるとともに、パネル設置精度の向上を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔カーテンウォール構造〕
図1はカーテンウォールの姿図、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図、図4はパネル支持装置2部分の分解図、図5は要部拡大縦断図、図6はその横断面図である。
【0016】
図1に示されるように、本カーテンウォール構造1は、ビル等の外壁面において、上下左右方向に隣接配置される板ガラス等のパネルP、P…がフレーム枠状のパネル支持部材を用いることなく、各パネルP、P…が、各隅部が突き合わされるコーナー交点部に配置されたパネル支持装置2,2…によって支持されることにより、実質的にパネルP、P…のみによって外壁を構成するようにしたものであって、前記パネル支持装置2は、方立3に対してストラット4により連結され、図4に示されるように、上下方向に隣接するパネル支持装置2,2…同士が吊りロッド5,5により相互に連結されるとともに、水平方向に隣接するパネル支持装置2,2…同士も互いにタイロッド6,6により相互に連結されているものである。また、本カーテンウォール構造は、方立3部位にもパネルP、P…が配置されたダブルスキン構造のカーテンウォールとなっている。
【0017】
以下、具体的に前記カーテンウォール構造1について詳述すると、
詳細には、図4〜図6に示されるように、本カーテンウォール構造1においては、各パネルP、P…の縦目地に対応する室内側には、方立3が縦方向に沿って配設され、各パネルのコーナー交点部に対応する位置において、前記方立3の室外側に対して、ストラット4の一端側(室内側)が連結され、前記ストラット4の他端側(室外側)にパネル支持装置2が連結されている。前記パネル支持装置2の上部、下部及び左右両側部にはそれぞれ、ネジ孔が設けられ、上下方向に隣接するパネル支持装置2,2…同士が吊りロッド5,5により相互に連結されるとともに、水平方向に隣接するパネル支持装置2,2…同士も互いにタイロッド6,6により相互に連結されている。
【0018】
前記方立3は、バックマリオン方式とされ、矩形中空部3aの室外側面に部材長手方向に沿って縦リブ3bが形成されるとともに、前記縦リブ3bの室外側に押縁3cが形成され、更にこの押縁3cの室外側にストラット4を連結するための連結リブ3dが形成されている。そして、前記矩形中空部3aの室外側面と、縦リブ3bと、押縁3cとで形成されるパネル嵌合溝Mによって後側パネルP、Pが支持されるようになっている。
【0019】
前記ストラット4を方立3に連結するための固定金具10は、室内側に前記連結リブ3dが挿入される縦溝10aが形成されるとともに、室外側に軸連結部10bが形成された部材であり、前記連結リブ3dを挿入した状態で側面からボルト11を貫通させナットにより締結するようにしている。前記ストラット4の端部には、ストラット端面に形成されたネジ孔に対する螺合部12aを有するとともに、前記軸連結部10bに対して水平軸回りに回転自在に軸支されるピン結合部12bを有する連結金具12が設けられ、前記螺合部12aの螺入量の調整によりストラット長さが調整可能となっている。この連結金具12はストラット4の他端側にも設けられている。
【0020】
前記パネル支持装置2は、室外側のパネル支持部13と、室内側のロッド連結部14とが結合部15によって一体的に接続された部材である。前記パネル支持部13は、図4に示されるように、パネル背面側支持板13aと、パネル前面側支持板13bとからなり、前記パネル背面側支持板13aの前面にはパネル載置台13cが設けられ、上段両側に配置されるパネルP、Pの下端部を載置させるとともに、下段両側に配置されるパネルP、Pの上端部を前記パネル載置台13cの下側に位置決めした状態で、前記パネル前面側支持板13bをパネル背面側支持板13aの室外側にあてがい、ボルト16により前記パネル前面側支持板13bを固定し、各パネルP、P…の各コーナー部を挟持するようになっている。なお、パネルPと前記パネル背面側支持板13a、パネル前面側支持板13bとの間、及び前記パネル載置台の上面にはゴムパッキンが介在されている。また、各パネル間の目地にはシールが充填される。
【0021】
前記ロッド連結部14は、所定の厚みを有する略円板形状の連結本体部14aの背面側にストラット連結部14bを有する部材であり、ストラット連結部14bには、ストラット4の他端側に連結された連結金具12が水平軸回りに回転自在に軸支される。前記連結本体部14aの上部、下部及び左右両側部にはそれぞれネジ孔14c、14c…が設けられ、上部のネジ孔14cには上段側吊りロッド5の下端が螺合連結され、下部のネジ孔14cには下段側吊りロッド5の上端が螺合連結される。また、左右両側部のネジ孔14cには、タイロッド6,6が連結される。
【0022】
なお、前記吊りロッド5,5の螺合連結は、吊りロッド5の上下端部にネジ溝が形成され、連結本体部14aのネジ孔14cに対して直接的に螺合されるが、前記タイロッド6は、接続ソケット16,17を間に介してロッド連結部14に連結されている。図6に示されるように、図面右側の接続ソケット16は、一端側にロッド連結部14のネジ孔14cに対する雄ネジ部16aを有し、他端側にタイロッド6の一端が螺合される雌ネジ部16bを有する構造となっており、前記タイロッド6のねじ込み量によってロッド長さが調整される。図面左側の接続ソケット17は、一端が開口とされる中空ネジ孔の底面部にロッド挿通孔が形成されたソケット部材とされ、タイロッド6の端部に円形ナット19を螺合し、タイロッド6が抜け出ないように保持されるとともに、全ネジボルト18を中空ネジ孔に螺設することによりロッド連結部14のネジ孔14cに対する雄ネジ部17aが形成されている。その結果、熱膨張によってタイロッド6が伸長した場合には、前記円形ナット19部が中空ネジ孔内で若干スライド可能となっていることにより、伸びを吸収し座屈を防止するようになっている。
【0023】
〔パネル設置方法〕
次いで、前記カーテンウォール構造におけるパネルP、P…の設置方法について詳述する。
【0024】
先ず最初に、本発明に係るパネル設置方法を説明する前に、該方法で使用する張力導入調整装置7について図7に基づいて説明する。
【0025】
前記張力導入調整装置7は、最下端のパネル支持装置2に連結される引込みロッド部材22と、この引込みロッド22を定着させる固定金具21と、前記引込みロッド22を前記固定金具21に挿通させて該引込みロッド22に螺合され、前記固定金具21の片側面のみに配設された張力導入のためのナット部材23とを含む装置である。この張力導入調整装置7の場合は、ナット部材23を片側にのみ設け、張力解放方向には移動が可能な構造としてある。従って、予め吊りロッド5が分担するパネル重量に相当する張力を導入しておくと、前記ナット部材23は張力解放方向には移動が可能であるため、パネルPを設置する毎に、そのパネル重量に相当する張力分が自動的に解放されるようになり、最後のパネルを設置終えた段階で引込みロッド22の張力は0となる。引込み力の調整は、事前に、ナット回転量と引込み力との相関性について試験を行っておき、ナット回転量によって引込み力の調整を行うようにすることでもよいし、間に引張り用ロードセルを介して引込み力を計測することでもよい。なお、図示例の張力導入調整装置7は、一例であって、例えば引込みジャッキを設けるとともに、引張り用ロードセルを間に介するようにして、機械的に引込み力を調整することも可能である。
【0026】
次に、図8〜図10に基づいて、パネル設置方法について述べる。模式的に示したパネル構造は上下方向に5段のパネル壁面とする。
【0027】
まず、図8(A)に示されるように、最下端のパネル支持装置2に対して、張力導入調整装置7を設置し、引込み準備作業を完了させる。この場合、吊りロッド5の最上部は反力点であり動かないものとする。
【0028】
図8(B)に示されるように、前記張力導入調整装置7により、前記吊りロッド5が分担する前記パネル重量に相当する張力を導入する。図示例では、吊りロッド5が分担支持するパネル重量は、5パネル分であるから、1枚当たりのパネル重量をGwとすると、引込み力Psは、Ps=ΣGw(5Gw)となる。
【0029】
図9(C)に示されるように、2段目にパネルPを設置したならば、1パネル分のパネル重量が付加されたわけであるから、前記張力導入調整装置7による引込み力から1パネル分の重量に相当する引込み力が自動的に解放される。つまり、引込み力PsがPs=4Gwに軽減される。
【0030】
以降は、図9(D)〜図10(G)に示されるように、パネルP、P…が設置される度毎に、前記張力導入調整装置7により、設置済みのパネル重量に相当する張力分が前記吊りロッド5から自動的に解放される。すべてのパネルP、P…の設置が完了した状態では、張力導入調整装置7による引込み力Psは0となる。
【0031】
以上の手順により、パネルP、P…の設置を行うことにより、すべての或いは任意に設定したブロック当たりのパネル支持装置2,2…の位置調整をパネル設置前に行うことができ、かつその後にパネルの設置途中及び設置後においても、前記パネル支持装置2,2…の位置を不変に維持することができ、設置後のパネル位置調整が不要になるとともに、パネル設置精度の向上を図ることが可能となる。
【0032】
〔その他の形態例〕
(1)上記形態例では、吊りロッド5及びタイロッド6を用いたが、吊りケーブル及びタイケーブルとすることでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】カーテンウォールの室外側からの姿図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】パネル支持装置2部分の分解図である。
【図5】パネル支持装置2部分の要部拡大縦断面図である。
【図6】パネル支持装置2部分の要部拡大横断面図である。
【図7】張力導入調整装置7の例を示す側面図である。
【図8】パネルP、P…の設置方法を示す手順図(その1)である。
【図9】パネルP、P…の設置方法を示す手順図(その2)である。
【図10】パネルP、P…の設置方法を示す手順図(その3)である。
【図11】従来のフレームレス工法(その1)によるパネル支持構造を示す斜視図である。
【図12】その側面図である。
【図13】従来のフレームレス工法(その2)によるパネル支持構造を示す側面図である。
【符号の説明】
【0034】
1…カーテンウォール、2…パネル支持装置、3…方立、4…ストラット、5…吊りロッド、6…タイロッド、7…張力導入調整装置、10…固定金具、12…連結金具、13…パネル支持部、14…ロッド連結部、15…結合部、14c…ネジ孔、16・17…接続ソケット、P…パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物外壁部分に上下左右方向に隣接配置されるパネルを、該パネルの隅部同士が突き合わされるコーナー交点部に配置されるパネル支持装置によって支持するとともに、前記パネル支持装置は、少なくとも上下方向に隣接するパネル支持装置同士が吊りロッドにより相互に連結されることにより、前記吊りロッドにより吊持されたカーテンウォール構造における前記パネルの設置方法であって、
中間に前記パネル支持装置を介しながら、実質的に上下方向に連続する吊りロッドに張力を導入するための張力導入調整装置を設置する第1手順と、
前記張力導入調整装置により、前記吊りロッドが分担するパネル重量に相当する張力を予め導入する第2手順と、
前記パネルを設置する度毎に、前記張力導入調整装置により、設置済みのパネル重量に相当する張力分を前記吊りロッドから解放しながら、前記パネルの設置を行う第3手順とからなることを特徴とするカーテンウォールにおけるパネル設置方法。
【請求項2】
前記パネル支持装置は、水平方向に隣接するパネル支持装置同士が互いにタイロッドにより相互に連結されている請求項1記載のカーテンウォールにおけるパネル設置方法。
【請求項3】
前記張力導入調整装置は、最下端のパネル支持装置に直接的又は間接的に連結される引込みロッド部材と、この引込みロッドを定着させる固定金具と、前記引込みロッドを前記固定金具に挿通させて該引込みロッドに螺合され、前記固定金具の片側面のみに配設された張力導入のためのナット部材とを含む装置である請求項1、2いずれかに記載のカーテンウォールにおけるパネル設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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