説明

カーテンベルト

【課題】掛かっているカーテンの垂直範囲全体にわたり同じひだの波形長を備えた、一様なひだの形成が付加的な補助手段を用いずに得られ、さらにこの状態でとどまるようにする。
【解決手段】キャリアベルト4の縦方向7で、かつひだを寄せられておらずキャリアベルト4が最大限に縦方向7に広げられた状態で、隣接した二つの案内溝6の間の間隔12が、少なくとも案内溝6の最小範囲8と同じ大きさであり、好ましくは少なくとも2倍の大きさであり、そして案内溝6の最小範囲8が少なくとも1cmであり、好ましくは少なくとも2cmである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテン生地に固定されたキャリアベルトと、少なくとも一つの絞り紐を備えたカーテン用のカーテンベルトであって、前記絞り紐が、キャリアベルトに設けられた案内溝内で移動可能であり、かつキャリアベルトの長手方向で延在しており、その際、案内溝がキャリアベルトの長手方向で、特に等間隔で互いに間隔をおいてキャリアベルトに設けられているカーテンベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の場合、本発明に類するようなカーテンベルトは、ひだを寄せられていない状態でカーテンのカーテン生地の裏側に固定されるか、あるいは縫付けられる。従ってカーテンはひだを覆い、続いてキャリアベルト案内溝内で案内される絞り紐の一部は、キャリアベルトもしくは案内溝から引出され、これによりカーテンベルトと同時にカーテン全体がひだを寄せられる。絞り紐は引出しに応じて結び付られ、場合によっては縮められる。従来技術の場合、案内溝は僅か数ミリメートル幅の連結金具として形成されている。連結金具の間の間隔は同様に極めて短い。結果において、ひだを寄せられたカーテンは、カーテンベルトの上側領域において極めて短い波形長を有する。カーテンのひだは、第一にカーテンの下側領域で生じ、かつその下側領域で場合によっては例えば紐の反復(Rapportschnur)が形にされるように付加的な補助手段によって生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、掛かっているカーテンの垂直範囲全体にわたり同じひだの波形長を備えた、一様なひだの形成が付加的な補助手段を用いずに得られ、さらにこの状態でとどまる、本発明の類のカーテンベルトを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1の特徴を備えたカーテンベルトによって解決される。
【0005】
したがって本発明の根本理念は、案内溝も、案内溝の間の間隔も従来技術の場合に比べて明らかに長いことであり、従って二つの隣接した案内溝の間の中間領域内で、絞り紐の摩擦により案内溝内においてその形状が不変に維持されるひだが形成される。これにより絞り紐のひだ寄せが対応する場合、規則的にかつその垂直延長部にわたり、同様に大きいひだを、このために別の補助手段を必要とすることなくカーテン内に配設することが可能である。この状態は容易に作ることができ、かつ長い時間維持できる。これにより、従来技術において知られているカーテンを張ることと矯正は省略することができる。カーテンは閉めた状態でも開いた状態でも一様なひだを形成する。一様に大きいひだにとって、案内溝はキャリアベルトの長手方向において、及びひだを寄せられておらずカーテンベルトが最大限に長手方向に広げられた状態において同等に長いのが好ましい。この場合、ひだを寄せられておらず最大限に長手方向に広げられたカーテンベルトは、カーテンベルトあるいはキャリアベルトが平滑である状態であり、従って人工的に広げられた状態あるいはそのような状態である。
【0006】
好ましい実施形態において、絞り紐が中間溝内でキャリアベルトに設けられた案内溝の間に案内されており、その際中間溝は案内溝の間の中間領域内においてキャリアベルトに固定されており、従って中間溝はこの中間領域においてひだを寄せることが可能である。このことは、案内溝と中間溝が一緒の状態で設けられていることによって、特に好ましい変形の状態にあり、その際補助ベルトは案内溝においてはキャリアベルトの裏側で固定され、好ましくは織られるかあるいは縫合されており、裏側に相対しているキャリアベルトの表側はカーテン生地を固定するためにキャリアベルトに設けられている。
【0007】
その他の詳細および特徴は、後に続く図の説明からもたらされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を図を基にして詳しく説明する。
【実施例】
【0009】
図1は取付けリング14を介して案内棒15に吊るされているカーテン2を示している。取付けリング14は支持留金13に係合しており、この支持留金はカーテンベルトに設けられており、このカーテンベルトはカーテン生地3の裏側でその上側端部領域に取付けられている。図2〜4を基に詳しく説明してあるカーテンベルト1は、カーテン2が一様なひだ内で垂直方向にだけでなく水平方向へも広がっていることに配慮している。個々のひだ17はその垂直方向の範囲全体にわたり、基本的に一定の波形長さ16を有する。矢印7はカーテンベルト1の長手方向を示しており、この長手方向は案内棒15の長手方向と一致する。
【0010】
図2はひだを寄せられた状態における本発明によるカーテンベルト1の表側の図を示している。ひだを寄せられていない状態において、カーテン生地3はこのカーテンベルト1の表側に縫付けられる。カーテンベルト1の基本的なキャリア体はキャリアベルト4である。カーテンベルトの裏側では、絞り紐5が案内溝6内で案内されている。このことは特に、カーテンベルト1あるいはキャリアベルト4の裏側への視線がひだを寄せられた状態で示してある図3で良く見て取れる。そこで特に良く認められるように、この実施例の場合、絞り紐5は共通の補助ベルト11内で案内されている。案内溝6間の中間領域において、補助ベルト11はキャリアベルト4に固定されていない。案内溝6お領域内でだけキャリアベルト4に固定されているにすぎない。この領域内での固定は、例えば補助ベルト11をキャリアベルト4と織り合わせることにより、あるいは補助ベルト11をキャリアベルト4に縫付けることにより行われる。好ましくは基本的に非弾性の絞り紐5を側面から引出すことにより、補助ベルト11は、中間領域10内で図2及び3においてよくわかるように、ひだを付けられる。補助ベルト11のひだは、例えばここで示したように、二つの隣接した案内溝6間の中央領域内で畳むことができる。この場合に対応する
波形長さ16、従って二つの隣接したカーテン2のひだ17間の間隔は、案内溝6の長さにより、とりわけ相応するように幅広い絞り紐5を引出すことにより調節することができる。
【0011】
図4は、ひだを寄せられておらず最大に長手方向に広がった状態の、カーテンベルト1あるいはキャリアベルト4の裏側を見た図を示す。ここでは、キャリアベルト3と補助ベルト11から成る両面生地の形式のカーテンベルト1がどのように製造されているかが特に良くわかる。この二つのベルトは案内溝6の長手方向範囲にわたってのみ織り合わされている。中間領域10では、補助ベルト11と一緒に絞り紐5もキャリアベルト4の上に載っている。中間溝9は補助ベルト11内で二つの各々隣接した案内溝6の間に形成されている。支持留金13はキャリアベルト4の上側領域に設けられているかあるいは他の方法で固定されている。キャリアベルト4は、このような支持留金13の一つ、二つあるいはそれより多くの並びでもって製造することができる。それ以上の支持留金13の並びにより、カーテンを吊るすための様々なひだ部留金あるいは留金を使用することができ、あるいはカーテンをもっと高くあるいは深く吊るすことができるようになり、従って案内棒15あるいは相当するカーテンレールは多かれ少なかれ覆い隠すことができる。この実施例の場合、絞り紐5は補助ベルト11あるいはその中に設けられた中間溝9および案内溝6により形成された覆いの中で完全に延在しており、これにより僅かなエネルギーで絞り紐を一様かつ容易に引くことが可能である。
【0012】
二つの隣接した案内溝6の間の間隔12は、ひだを寄せられておらず最大に長手方向に広がった状態で、図4に示したように、各々互いに所属する隣接した案内溝6の端部の間で測定される。間隔12は本発明によれば、長手方向7でひだを寄せられた状態では、少なくとも案内溝6の長手方向範囲8と同じ長さであり、有利な方法では、間隔12は長手方向範囲8の二倍、好ましくは三倍あるいは四倍である。有利な実施形態において、案内溝6の長手方向範囲8はひだを寄せられていない状態で、少なくとも3cm、好ましくは少なくとも4cmである。間隔12はひだを寄せられていない状態で、例えば3cmから40cmの間、好ましくは4cmから32cmの間である。寸法測定は所望のひだの大きさおよび波形長に応じて選定することができる。この選定は例えば1〜2.25の材料割合が得られるように行われ、このことは2.25mの材料がその都度カーテン1mに対してひだを寄せられるかあるいはひだを付けられることを意味する。
【0013】
キャリアベルト4あるいはカーテンベルト1の幅18は、示した例では8cmである。しかしながらこの値は任意に変えることができる。カーテンベルト1は、例えば69%のポリプロピレンと31%のポリエステルから成る混合物のような異なる材料から白色かあるいは他の色で製造することができる。さらに透明な実施の変形も可能であり、この場合材料としては100%のポリエステルを選定することができる。
【0014】
絞り紐5の直径と数は自由に選定できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】案内棒に吊るされているカーテンの斜視図である。
【図2】ひだを寄せられた状態のカーテンベルトを表側から見た図である。
【図3】図2を裏側から見た図である。
【図4】ひだを寄せられていない状態のカーテンベルトあるいはキャリアベルトを裏側から見た図である
【符号の説明】
【0016】
1 カーテンベルト
2 カーテン
3 カーテン生地
4 キャリアベルト
5 絞り紐
6 案内溝
7 長手方向
8 案内溝の長手方向範囲
9 中間溝
10 中間領域
11 補助ベルト
12 隣接した二つの案内溝の間の間隔
13 支持留金
14 取付けリング
15 案内棒
16 波形長
17 ひだ
18 キャリアベルトの幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテン生地(3)に固定されたキャリアベルト(4)と、少なくとも一つの絞り紐(5)を備えたカーテン(2)用のカーテンベルト(1)であって、前記絞り紐が、キャリアベルト(4)に設けられた案内溝(6)内で移動可能であり、かつキャリアベルト(4)の縦方向(7)で延在しており、その際、案内溝(6)がキャリアベルト(4)の縦方向(7)で、特に等間隔で互いに間隔をおいてキャリアベルト(4)に設けられているカーテンベルト(1)において、
キャリアベルト(4)の縦方向(7)で、かつひだを寄せられておらずキャリアベルト(4)が最大限に縦方向(7)に広げられた状態で、隣接した二つの案内溝(6)の間の間隔(12)が、少なくとも案内溝(6)の最小範囲(8)と同じ大きさであり、好ましくは少なくとも2倍の大きさであり、そして案内溝(6)の最小範囲(8)が少なくとも1cmであり、好ましくは少なくとも2cmであることを特徴とするカーテンベルト(1)。
【請求項2】
案内溝(6)が、キャリアベルト(4)の縦方向(7)で、かつひだを寄せられておらずキャリアベルト(4)が最大限に縦方向(7)に広げられた状態で同じ長さであることを特徴とする請求項1記載のカーテンベルト(1)。
【請求項3】
案内溝(6)がキャリアベルト(4)の裏側で編まれているかあるいは縫付けられており、裏側に相対しているキャリアベルト(4)の表側は、カーテン生地をキャリアベルト(4)に固定するために設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンベルト(1)。
【請求項4】
少なくとも二つの、好ましくは三つの絞り紐(5)が、好ましくは案内溝(6)内で互いに平行に、キャリアベルト(4)の縦方向(7)に案内された状態で延在していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。
【請求項5】
絞り紐(5)がキャリアベルト(4)に設けられた案内溝(6)の間で自由に延在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。
【請求項6】
絞り紐(5)がキャリアベルト(4)に設けられた案内溝(6)の間で中間溝(9)内で案内されており、その際中間溝(9)が案内溝(6)の間の中間領域(10)においてキャリアベルト(4)に固定されておらず、従って中間溝(9)がこの中間領域(10)においてひだを寄せられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。
【請求項7】
案内溝(6)と中間溝(9)が、共通の補助ベルト(11)に設けられており、その際補助ベルト(11)が案内溝(6)の領域内でキャリアベルト(4)の裏側に固定されており、好ましくは編まれているかあるいは縫付けられており、裏側に相対しているキャリアベルト(4)の表側が、カーテン生地をキャリアベルト(4)に固定するために設けられていることを特徴とする請求項6記載のカーテンベルト(1)。
【請求項8】
キャリアベルト(4)の縦方向で、かつキャリアベルト(4)がひだを寄せられておらず最大に広がった状態で、隣接した二つの案内溝(6)の間の間隔(12)が3cm〜40cm、好ましくは4cm〜32cmであることを特徴とする請求項1〜7いずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。
【請求項9】
キャリアベルト(4)の縦方向(7)で、かつキャリアベルト(4)がひだを寄せられておらず最大に広がった状態で、案内溝(6)個々の縦方向範囲が少なくとも3cm、好ましくは少なくとも4cmであることを特徴とする請求項1〜8いずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。
【請求項10】
キャリアベルト(4)には、固定装置のための収容留め具(13)、好ましくは固定フックあるいは固定リング(14)が設けられており、前記収容留め具においては、キャリアベルト(4)あるいはカーテン(2)を、案内棒(15)あるいは案内レールに固定することができることを特徴とする請求項1〜9いずれか一つに記載のカーテンベルト(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−519(P2009−519A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157502(P2008−157502)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(302016691)バンデックス・フェアヴァルツングス・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】