説明

カートリッジ式の飲料炭酸飽充方法およびその装置

水等の原料液体を炭酸飽和させて清涼飲料を生成するシステム、方法およびカートリッジ。炭酸発生源をカートリッジ内に設置して、これを使用して原料液体内に溶解される炭酸ガスを生成する。粉末飲料ミックスまたは液体シロップ等、飲料中間材料を、炭酸発生源と同じ、または別のカートリッジの中に設置して、原料液体と混合し、清涼飲料を生成してもよい。炭酸発生源および/または飲料中間材料用の1つまたはそれ以上のカートリッジを使用することは、たとえば、一般家庭で炭酸清涼飲料水を作るための使いやすい、簡便なシステムを実現しうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料の調製に使用される液体への炭酸飽充に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2010年2月1日出願の米国仮特許出願第61,337,184号の利益を主張する。
【0003】
液体に炭酸飽充する、および/または液体を飲料用中間材料と混合して飲料を生成するシステムは、さまざまな文献、たとえば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,025,655号明細書
【特許文献2】米国特許第4,040,342号明細書
【特許文献3】米国特許第4,636,337号明細書
【特許文献4】米国特許第6,712,342号明細書
【特許文献5】米国特許第5,182,084号明細書
【特許文献6】国際出願公開第2008/124851号パンフレット
【特許文献7】米国特許第6,142,063号明細書
【特許文献8】米国特許第6,606,938号明細書
【特許文献9】米国特許第6,644,173号明細書
【特許文献10】米国特許第7,165,488号明細書
【特許文献11】米国特許第5,840,189号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、原料液体、たとえば水への炭酸飽充を行って飲料を生成することに関する。いくつかの実施形態において、炭酸発生源をカートリッジ内に設置することができ、カートリッジは原料液体中に溶解させる炭酸ガスの発生に使用される。飲料中間材料、たとえば粉末飲料ミックスまたは液体シロップを、炭酸発生源と同じ、または別のカートリッジに入れ、原料液体と混合させて(炭酸飽充の前後いずれでもよい)、飲料を生成してもよい。炭酸発生源および/または飲料中間材料用の1つまたは複数のカートリッジを使用することにより、たとえば一般家庭において炭酸飲料を作るための、使いやすく、簡便なシステムが提供される可能性がある。
【0006】
本発明の1つの態様において、飲料製造システムは、原料液体を供給するように構成された飲料原料液体供給部と、第一と第二のカートリッジポーションを保持するように構成されたカートリッジチャンバを有する。カートリッジチャンバは、1つまたは複数のカートリッジを受けるための1つのカートリッジ受容部を有していてもよく、または、たとえば2つ以上のカートリッジを受けるための、相互に分離された複数のカートリッジ受容部を有していてもよい。複数の受容部が設けられている場合、これらの開閉は同時に行われても、相互に独立して行われてもよい。カートリッジチャンバ内に第一のカートリッジポーションをセットしてもよく、この第一のカートリッジポーションには、原料液体への炭酸飽充に使用する炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を入れる。いくつかの実施形態において、炭酸発生源は、担持分子ふるい、たとえば固体であり(ペレット等)、炭酸を吸着していて、水があると炭酸を放出するゼオライトを含んでいてもよい。カートリッジチャンバ内に第二のカートリッジポーションをセットしてもよく、この第二のカートリッジポーションには、液体原料と混合して飲料を生成するように構成された飲料中間材料を入れる。このシステムは、第一のカートリッジポーションから放出される炭酸ガスを用いて原料液体に炭酸飽充し、第二のカートリッジポーションの飲料中間材料を原料液体と混合するように構成してもよい。原料液体への炭酸飽充は、第一のカートリッジポーションで行っても、またはそれ以外の、炭酸ガスが運ばれる1つまたは複数の領域(たとえば貯蔵容器または分離膜型カーボネータ等)で行ってもよい。原料液体と飲料中間材料との混合は、炭酸飽充の前後のいずれに行ってもよく、第二のカートリッジポーションまたはその他の場所、たとえば第二のカートリッジポーションとは別の混合室で行ってもよい。
【0007】
このシステムは、カートリッジチャンバに流体を供給して、炭酸発生源と接触させ、炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成された炭酸活性化流体供給部を含んでいてもよい。たとえば、炭酸活性化流体供給部は、カートリッジチャンバに供給される流体(たとえば液体または蒸気の状態の水)の量を制御して、炭酸発生源により生成される炭酸ガスの量を制御するように構成してもよい。これによって、システムは原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスの圧力を制御できるかもしれない。それゆえ、カートリッジチャンバは、カートリッジチャンバ内の少なくとも第一のカートリッジポーションを大気圧より高い圧力に保持するように構成してもよい。炭酸ガス供給部は、炭酸発生源により放出された炭酸ガスを、大気圧より高い圧力下で飲料原料液体に誘導し、原料液体に炭酸飽充するように構成してもよい。炭酸は、炭酸飽充タンク、分離膜コンタクタ、または炭酸飽充のための適当なその他の手段へと誘導してもよい。たとえば、システムはカーボネータを備えていてもよく、これはカーボネータの液体側を気体側から分離する膜を有し、炭酸ガスが気体側に供給され、飲料原料液体供給部は原料液体を液体側に供給して、気体側の炭酸が液体側の原料液体中に溶解されるようにする。ポンプで原料液体を貯蔵容器からカーボネータ内に移動させて、その後、飲料として排出されるようにしてもよく、または原料液体が貯蔵容器へと戻されて、もう1回または複数回、カーボルータ内を通過するようにしてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態において、システムは、飲料のいずれの部分も炭酸発生源と接触しないようして、飲料中間材料を原料液体と混合して飲料を生成してもよい。しかしながら、他の実施形態では、原料液体が炭酸発生源と接触してもよく、たとえば液体が炭酸飽充されるように第一のカートリッジポーションを通過する時に接触する。第一と第二のカートリッジポーションは各々、相互に異なるそれぞれ第一と第二のカートリッジの一部であってもよく、または、これらのカートリッジポーションは1つのカートリッジの一部であってもよい。1つのカートリッジの一部である場合、第一と第二のカートリッジポーションは相互から分離されてもよく、この分離は、たとえばフィルタ等の浸透性要素または、第一と第二のカートリッジポーションを相互に連通させるために破折可能、破裂可能(たとえば適当な圧力をかけることによる)、穿刺可能であっても、またその他破壊されても、そうでなくてもよい、カートリッジの壁等の不浸透性要素によって行われる。第一と第二のカートリッジポーションを有するカートリッジは、カートリッジチャンバの中で穿刺されて、第一と第二の部分へのアクセスが可能となるようにされてもよい。たとえば、カートリッジポーションが別のカートリッジ内にある場合、2つのカートリッジは、カートリッジチャンバを閉じることによって穿刺されて、第一のカートリッジポーションに流体が供給され、および/またはそこからガスが排出されるようにし、また第二のカートリッジポーションから飲料中間材料が単独で、または混合された原料液体とともに排出されるようにしてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態において、第一と第二のカートリッジポーションの各々の容積は、このカートリッジポーションを使って生成される炭酸飲料の体積より小さくてもよい。これは、使用者が比較的小さな容積のカートリッジ(複数の場合もある)を使って、比較的大きな体積の飲料を生成できるため、大きな利点となりうる。たとえば、システムは、第一と第二のカートリッジポーションを約120秒未満の時間にわたって使用すると、体積が100〜1000ml、炭酸飽和レベルが約2〜4容量の炭酸飽充された液体が生成されるように構成してもよい。炭酸飽充は、20〜50psiまたはそれ以上の圧力で行われてもよい。この実施形態のカートリッジポーションの体積は約50ml以下でもよく、これによって廃棄物の量が減り、および/またはシステムの便宜性が増大する。
【0010】
本発明の他の態様において、飲料を生成する方法は、カートリッジチャンバ内に第一と第二のカートリッジポーションを設けるステップを含み、第一のカートリッジポーションには液体への炭酸飽充に用いる炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を入れ、第二のカートリッジポーションには液体原料と混合されて飲料を生成するように構成された飲料中間材料を入れる。流体、たとえば液体または蒸気の状態の水をカートリッジチャンバに供給して、炭酸発生源に炭酸を放出させてもよく、原料液体には、炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を原料液体中に溶解させることによって炭酸飽充してもよい。原料液体を飲料中間材料と混合して飲料を生成するのは、炭酸飽充の前後のいずれでもよい。
【0011】
前述のように、炭酸発生源は、固体の状態で第一のカートリッジポーションの中にあってもよく、たとえば担持ゼオライトを含む。第一のカートリッジポーションに供給される流体の量を制御することによって、炭酸発生源による炭酸ガスの生成を制御してもよく、たとえば炭酸発生源により生成されるガスの圧力を周囲圧力以上の所望の範囲内に保持する。1つの実施形態において、炭酸発生源は担持ゼオライトを含み、カートリッジチャンバに供給される流体の量を、担持ゼオライトが少なくとも30秒間以上の時間にわたって炭酸を放出するように制御する。
【0012】
原料液体への炭酸飽充は、原料液体を収容した貯蔵容器に炭酸ガスを供給するステップ、分離膜の気体側に炭酸を供給して、気体側の炭酸が分離膜の液体側の原料液体中に溶解されるようにするステップ、原料液体を炭酸の充満した空間の中に散布するステップ、原料液体を加圧された第一のカートリッジポーションに通じるステップ等を含んでいてもよい。
【0013】
前述のように、第一と第二のカートリッジポーションは各々、相互に異なるそれぞれ第一と第二のカートリッジの一部であってもよく、またはカートリッジポーションは1つのカートリッジの一部であってもよい。1つのカートリッジの一部である場合、第一と第二のカートリッジポーションは、たとえばカートリッジの壁によって相互に分離されていてもよい。原料液体の混合は炭酸飽充の前後のいずれに行ってもよく、第二のカートリッジポーションまたは、第二のカートリッジポーションとは別の混合室等、その他の場所で行ってもよい。
【0014】
1つの実施形態において、流体を供給するステップと炭酸飽充するステップを、約120秒未満の時間(たとえば約60秒間)にわたり、20〜50psiのガス圧を用いて実行し、体積が100〜1000ml(たとえば約500ml)、炭酸飽和レベルが約2〜4容量の炭酸飽充された液体を生成してもよい。それゆえ、この態様によるシステムと方法では、高圧を必要とせずに、比較的短時間で、比較対高い炭酸飽和度の飲料を生成しうる。
【0015】
本発明の他の態様において、飲料製造システムは、原料液体を供給するための飲料原料液体供給部と、カートリッジを保持するように構成されたカートリッジチャンバと、炭酸発生源を収容した内部空間を有するカートリッジを有する。炭酸発生源は、たとえば水またはその他の活性化剤等の流体との接触に反応して、原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成してもよい。炭酸活性化流体供給部は、流体をカートリッジチャンバに供給して、炭酸発生源と接触させ、炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成してもよく、活性化流体供給部は、カートリッジチャンバ内に供給される流体の量を制御することによって、炭酸発生源により放出される炭酸ガスの量を制御するように構成してもよく、たとえばカートリッジチャンバまたはその他の領域内の圧力を制御する。炭酸ガス供給部は、炭酸発生源により放出された炭酸ガスを、周囲圧力より高い圧力下で、飲料原料液体供給部を介して供給される原料液体へと誘導して、原料液体に炭酸飽充するように構成してもよい。炭酸ガスの生成、およびひいては圧力を、カートリッジチャンバへの流体流の比較的簡単な制御方法によって制御できることにより、制御とシステム操作の単純化という利点が得られるかもしれない。
【0016】
飲料原料液体供給部は、原料液体を収容した貯蔵容器と、カーボネータであって、このカーボネータの液体側を気体側から分離する膜を含むカーボネータと、貯蔵容器からカーボネータまたはシステムのその他の部分へと原料液体を移動させるポンプと、1つまたはそれ以上のフィルタまたはその他の液体処理装置等を備えていてもよい。カートリッジチャンバは、カートリッジをチャンバ内に、周囲圧力より高い圧力下、たとえば原料液体への炭酸飽充に適した圧力範囲で保持するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、炭酸飽充に使用されるガス圧は、約20〜50psiの間であってもよいが、それより高い(および低い)圧力とすることもできる。
【0017】
本発明の他の態様において、飲料を生成する方法は、密閉されてその中に炭酸発生源を格納する内部空間を有するカートリッジを設置するステップと、カートリッジに流体を供給して、炭酸発生源に炭酸を放出させるステップと、ある時間にわたってカートリッジに供給される流体の量を制御して、その時間中に炭酸発生源により放出される炭酸ガスの量を制御するステップと、炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を原料液体中に溶解させることによって、原料液体に炭酸飽充するステップを含む。原料液体は、炭酸飽充の前後のいずれかに、カートリッジ内かその他の領域で、飲料中間材料と混合されて飲料を生成してもよい。1つの実施形態において、カートリッジは、飲料製造機を使って穿刺して、液体がカートリッジへと供給されるようにしてもよい。前述の実施形態と同様の点として、液体への炭酸飽充をカートリッジ内またはカーボネータや貯蔵容器等、他の領域で行ってもよく、およびカートリッジは飲料中間材料を収容した第二の部分を有していてもよく(または、第二のカートリッジを飲料中間材料に使用してもよい)、等々である。
【0018】
本発明の他の態様において、炭酸飲料を生成する方法は、密閉されてその中に炭酸発生源を格納する内部空間を有し、炭酸発生源が固体状態であるようなカートリッジを設置するステップと、カートリッジを(たとえば穿刺によって)開き、炭酸発生源に炭酸を放出させステップと、炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を液体中に溶解させることによって液体に炭酸飽充するステップを含む。液体を、飲料中間材料を収容したカートリッジチャンバ内にこの液体を通じることによって飲料中間材料と混合して、飲料を生成してもよい。カートリッジ内で液体を飲料中間材料と混合することにより、別の混合室を不要としてもよく、連続的に製造される飲料間の風味の混入が低減されるかもしれない(カートリッジが混合室の役割を果たし、1回のみ使用されるため)。
【0019】
1つの実施形態において、炭酸発生源を格納したカートリッジはまた、飲料中間材料を収容したカートリッジチャンバを含む。たとえば、液体を、炭酸発生源が設置されたカートリッジの第一の部分へと導入して、炭酸飽充し、第一の部分から飲料中間材料が入っている第二の部分へと通過させてもよい。他の実施形態において、液体を飲料中間材料と混合するカートリッジチャンバは、炭酸発生源の格納されたカートリッジとは別の第二のカートリッジの一部であってもよい。
【0020】
カートリッジからの炭酸ガスは、炭酸ガスが液体内に溶解される領域、たとえば分離膜型コンタクタ、液体の実質的部分を保持する貯蔵容器、またはその他の装置等に送ってもよい。炭酸の圧力は、カートリッジに供給される流体の量を制御することによって制御してもよい。本発明の他の態様と同様に、本明細書に記載の各種の実施形態と随意選択的な特徴を、本発明のこの態様にも利用できる。
【0021】
本発明の他の態様において、飲料生成キットは、密閉され、その中に炭酸発生源を収容した内部空間を有する第一のカートリッジを含む。炭酸発生源は、固体の状態で、原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成してもよい。第一のカートリッジは、炭酸発生源を活性化させるために流体を供給する取入口と、炭酸ガスが第一のカートリッジから出る排出口を有するように構成してもよい。たとえば、第一のカートリッジを穿刺することによって取入口と排出口を形成してもよく、または第一のカートリッジに所定の取入口/排出口を設けてもよい。キットの第二のカートリッジは、密閉されて、飲料生成のための原料液体との混合に使用される飲料中間材料を収容した内部空間を有していてもよい。第二のカートリッジは、原料液体を第二のカートリッジ内の飲料中間材料と混合するように構成してもよく、それゆえ、液体を取り込み、液体と飲料中間材料の混合物を排出できるように、穿刺可能またはその他の構成としてもよい。第一と第二のカートリッジの各々の容積は、第一と第二のカートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さくてもよく、たとえばカートリッジの容積は約50mlで、約500mlの体積の飲料の製造に使用してもよい。第一と第二のカートリッジを一体に結合して、たとえば、工具を使用するか、または第一または第二のカートリッジの少なくとも一部を壊さないかぎり、カートリッジを相互に分離できないようにしてもよい。1つの実施形態において、第一と第二のカートリッジを溶接継手またはインターロック式の機械的固定手段で結合してもよい。
【0022】
本発明の他の態様において、飲料を生成するためのカートリッジは、密閉されて、その中に炭酸発生源を収容した内部空間を有する容器を含む。炭酸発生源は、固体の状態(たとえば担持ゼオライトまたはその他の分子ふるい)で、原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成してもよい。容器は、炭酸発生源を活性化するために流体が供給される取入口と、原料液体への炭酸飽充に使用するための炭酸ガスが容器から出る排出口を有するように構成してもよい。1つの実施形態において、容器は、飲料製造機によって穿刺可能で、これにより、たとえばカートリッジの上部、底部、横面および/またはその他の位置に取入口が形成され、排出口が形成されてもよい。1つの構成において、容器は、飲料製造機によって穿刺可能で、取入口と排出口の両方が形成されるような蓋を有していてもよい。容器の少なくとも一部を半剛質または柔軟として、たとえば、物理的支持手段を用いずにカートリッジ内の約80psi以上の圧力に耐えるのには適さないようにしてもよい。容器は、飲料生成のために原料液体に風味付けする際に使用する飲料中間材料を収容した第二のチャンバを有していてもよく、第二のチャンバは、炭酸発生源を収容した第一のチャンバから分離してもよい。容器の容積は、そのカートリッジを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さくてもよい。
【0023】
本発明の他の態様において、飲料製造システムは、カートリッジを周囲圧力より高い圧力下で保持するように構成されたカートリッジチャンバと、液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を収容した内部空間を有するカートリッジを含む。カートリッジの容積は、そのカートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さくてもよく、たとえば50ml以下の容積として、約100〜1000mlの体積の液体を約2〜4容量の炭酸飽和レベルまで炭酸飽充するのに使用される。飲料原料液体供給部は、原料液体をカートリッジの内部空間に供給して、炭酸発生源に炭酸ガスを放出させ、内部空間内で炭酸ガスの少なくとも一部が原料液体中に溶解されるようにしてもよい。カートリッジチャンバ内で流体に炭酸飽充を行うことによってシステム動作を単純化でき、たとえば炭酸飽充タンクやその他のカーボネータが不要となる。その代わりに、カートリッジを、少なくとも部分的に、カーボネータとして機能させてもよい。1つの実施形態において、カートリッジは、飲料生成のために原料液体と混合するのに使用される飲料中間材料を収容した第二のチャンバを有する。第二のチャンバは、炭酸発生源を収容した第一のチャンバから分離してもよく、あるいは第一と第二のチャンバを連通させてもよく、たとえば液体が炭酸飽充されるために第一のチャンバへと導入され、第一のチャンバから飲料中間材料が入っている第二のチャンバに移動されてもよい。
【0024】
本発明の他の態様において、飲料を生成する方法は、密閉され、そこに炭酸発生源を格納する内部空間を有するカートリッジを設置するステップを含み、カートリッジの容積は、そのカートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さい。液体をカートリッジ内に供給して、炭酸発生源に炭酸を放出させてもよく、液体がカートリッジ内にある時に、炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を液体中に溶解させることによって、液体に炭酸飽充してもよい。液体は、カートリッジ内で、炭酸飽充の前後のいずれかに飲料中間材料と混合して飲料を生成してもよい。実際、カートリッジは、原料液体と混合して飲料を生成するために使用される飲料中間材料を収容した第二のチャンバを有していてもよく、カートリッジの容積は、そのカートリッジを使用して生成される飲料より小さくてもよい。カートリッジには、飲料製造機を使って穿刺し、取入口と排出口を形成してもよい。
【0025】
本発明の他の態様において、飲料製造システムは、原料液体供給部と、カートリッジをチャンバ内に保持するように構成されたカートリッジチャンバと、固体の状態で、液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を収容した内部空間を有するカートリッジを備える。炭酸活性化流体供給部は、カートリッジチャンバに液体を供給し、炭酸発生源と接触させて、炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるようにしてもよい。システムはまた、液体側を気体側から分離する膜を有するカーボネータを備えていてもよく、カートリッジから放出された炭酸ガスは気体側に供給され、飲料原料液体供給部は、原料液体を液体側に供給して、気体側の炭酸が液体側の原料液体中に溶解されるようにする。カートリッジチャンバは、周囲圧力より高い圧力下、たとえばカーボネータ内で液体に炭酸飽充するために使用される圧力範囲内にチャンバ内のカートリッジを保持するように構成してもよい。炭酸ガス供給部は、炭酸発生源から放出された炭酸ガスを、周囲圧力より高い圧力下で、カートリッジチャンバからカーボネータの気体側に送るように構成してもよい。カーボネータの分離膜は、複数の中空ファイバを含んでいてもよく、中空ファイバの内側は液体側の一部で、中空ファイバの外側は気体側の一部である。
【0026】
本発明の他の態様において、飲料を生成する方法は、密閉されて、その中に固体の状態で、炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を格納した内部空間を有するカートリッジを設置するステップと、カートリッジを(たとえば穿刺によって)開き、カートリッジから炭酸ガスを放出させるステップと、炭酸発生源から放出された炭酸ガスの少なくとも一部を液体中に溶解させることによって、液体に炭酸飽充するステップを含む。炭酸ガスは分離膜の気体側にあってもよく、液体は分離膜の液体側にあってもよい。分離膜は、複数の中空ファイバで形成されていてもよく、液体側はファイバの内側に配置され、気体側はファイバの外側にある。気体側のガス圧は、カートリッジに供給される液体の量の制御に基づいて制御してもよい。
【0027】
本発明の上記およびその他の態様は、以下の説明と特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0028】
本発明の態様を、下記のような図面を参照しながら説明するが、図中、同様の番号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】着脱可能な貯蔵容器を有する飲料製造システムの例示的実施形態を示す。
【図2】原料液体を循環させるように構成されたコンタクタを有する飲料製造システムの例示的実施形態を示す。
【図3】液体が、カーボネータを1回通過する間に炭酸飽充される飲料製造システムの例示的実施形態を示す。
【図4】ガス用カートリッジが炭酸飽充貯蔵容器の中に配置された飲料製造システムの例示的実施形態を示す。
【図5】カートリッジチャンバの例示的実施形態を示す。
【図6】一体に結合されたガス用および飲料中間材料用カートリッジの例示的実施形態を示す。
【図7】ガス用および飲料中間材料用カートリッジの、それぞれ斜視図と上面図を示す。
【図8】ガス用および飲料中間材料用カートリッジの、それぞれ斜視図と上面図を示す。
【図9】カートリッジ内の液体に炭酸飽充するように構成されたカートリッジの例示的実施形態を示す。
【図10】別の向きにある、カートリッジ内の液体に炭酸飽充するように構成されたカートリッジの実施形態を示す。
【図11】ガス発生源と飲料中間材料を収容する、隔離されたチャンバを有するカートリッジの例示的実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
当然のことながら、本明細書では、例示的実施形態を示す図面を参照しながら本発明を説明する。本明細書で説明する例示的実施形態は、必ずしも本発明によるすべての実施形態を示そうとしたものではなく、数個の例示的実施形態を説明するために用いられる。それゆえ、本発明の態様を、例示的実施形態を参照して狭く解釈するべきではない。さらに、当然のことながら、本発明の態様は、単独でも、あるいは本発明の他の態様とのどのような適当な組み合わせにおいても利用できる。
【0031】
本発明の1つの態様によれば、流体(たとえば水、水蒸気またはその他)をカートリッジ内の炭酸発生源に供給して、炭酸発生源に、液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出させるようにしてもよい。1つの実施形態において、飲料生成機は炭酸活性化流体供給部を備えていてもよく、これは、流体をカートリッジチャンバへと供給し、炭酸発生源と接触させて、炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成される。機械の炭酸ガス供給部は、炭酸発生源から放出された炭酸ガスを、周囲圧力より高い圧力下で、原料液体へと誘導し、原料液体に炭酸飽充するように構成してもよい。いくつかの実施形態において、炭酸発生源は固体の状態、たとえばゼオライト、活性炭または、炭酸を担持したその他の分子ふるいであってもよく、カートリッジの使用によって、炭酸発生源が活性化剤(たとえば、担持ゼオライトの場合、水蒸気)から隔離されるだけでなく、おそらく使用者が炭酸発生源に触れ、またはこれを直接扱う必要がなくなる。
【0032】
炭酸活性化流体供給部を設けることにより、本発明の他の態様を利用できるようにしてもよく、すなわちカートリッジに供給される流体の体積またはその他の量を制御して、炭酸発生源による炭酸生成速度または生成量を制御してもよい。この特徴により、担持ゼオライト材料等のいくつかの炭酸発生源の使用が可能となる。たとえば、炭酸を担持したゼオライトは、迅速に比較的大量の炭酸を放出する傾向がある(たとえば、30グラムの塊状の担持ゼオライトは、30〜50ml未満の水があれば、大気圧下で数秒間に1〜2リットルの炭酸ガスを容易に生成できる)。このような迅速な放出により、状況によっては、比較的高い炭酸飽和レベルの液体、たとえば2容量またはそれ以上のレベルまで炭酸飽充された炭酸水等を生成するのに、ゼオライトを使用できないことがある。(炭酸飽和の「容量」とは、ある量の液体中の溶存炭酸ガスの容量測定値を指す。たとえば、「2容量」の炭酸水1リットルでは、1リットルの水に2リットルの炭酸ガスが溶存している。同様に、「4容量」の炭酸水1リットルでは、1リットルの水に4リットルの炭酸ガスが溶存している。ガス容量の数値は、大気圧または周囲圧力、室温において炭酸飽充された液体から放出可能なガス容量である。)すなわち、液体中への炭酸またはその他のガスの溶解には一般に、ある程度の時間がかかり、溶解速度は、極端でない条件下、たとえば周囲圧力以上約150psi以内の圧力、室温から+/−40〜50℃以内の温度では、一定程度しか高めることができない。炭酸発生源の炭酸生成速度を制御することによって、炭酸発生源が炭酸を放出する総時間を延長でき、比較的高い圧力を必要とせずに、炭酸を溶解させる時間を確保できる。たとえば、発明者は、本発明の1つまたはそれ以上の態様を取り入れた1つの例示的実施形態を利用して、圧力約40psi、温度約0℃で、60秒未満に少なくとも約3.5容量の炭酸飽和レベルの液体を生成した。この能力により、炭酸飲料製造機は、比較的適度な温度と圧力で動作させることができ、比較的高価な高圧タンク、管路、およびその他の構成要素のほか、特に一般家庭用機械には本来であれば必要かもしれない大がかりな圧力放出装置、格納構造およびその他の安全装置を設けなくてよいかもしれない。
【0033】
本発明の他の態様において、飲料生成に使用される原料液体の一部を炭酸発生源の活性化に使用してもよい。この機能は、たとえば特別な活性化物質が不要となるため、飲料製造機の動作を単純化するのに役立つかもしれない。その結果、飲料製造機または飲料生成方法をより低コストに、および/または特定目的の材料を使用せずに実現できるかもしれない。たとえば、炭酸水製造機の場合、炭酸発生源の活性化は、飲料生成用の水の一部だけでできるかもしれない。しかしながら、当然のことながら、本発明の他の態様では、炭酸発生源の活性化に原料液体の一部を使用する必要はなく、その代わりに、重炭酸材料に添加されるクエン酸水溶液等、どのような適当な活性化剤でも使用できる。たとえば、炭酸発生源を含むカートリッジには、(炭酸発生源の一部として)活性化剤を含めてもよく、この活性化剤の炭酸発生源の他の成分への添加を制御することにより、炭酸生成を制御できる。
【0034】
図1は、少なくとも、流体をカートリッジおよび/またはカートリッジチャンバに供給して、炭酸発生源を活性化する態様のほか、流体の流量を制御して、炭酸生成を制御する態様および、飲料原料液体の一部を使用して炭酸発生源を活性化することを取り入れた1つの例示的実施形態を示す。図1の飲料製造システムは、貯蔵容器11に収容された飲料原料液体2を含む。飲料原料液体2は、どのような適当な液体であってもよく、これには水(たとえば、風味付けまたは、甘味料添加、フィルタ処理、脱イオン化、軟化、炭酸飽充等、その他の処理が施された水)、または飲料生成に使用されるその他のあらゆる適当な液体、たとえばミルク、ジュース、コーヒー、紅茶等(室温に関して加熱または冷却されているか否かを問わない)がある。貯蔵容器11は、飲料原料供給部10の一部であり、これには貯蔵容器11と係合して、密閉された筐体を形成する蓋12と、原料液体2を循環させるポンプ13と、原料液体2を貯蔵容器11の上部空間に注入する機能を果たすノズル、シャワーヘッドその他の構成要素14が含まれる。もちろん、原料供給部10は、これ以外にも、たとえば追加の、または異なる構成要素を含むように構成してもよい。たとえば、貯蔵容器11と蓋12の代わりに適当な取入/排出ポートを有する閉鎖型タンクを用いてもよく、ポンプ13および/またはノズル14を設けず、および/またはその他の変更を加えてもよい。
【0035】
この実施形態において、貯蔵容器11は当初、原料液体2が入った状態で使用者により提供され、使用者は液体2を、たとえば水道その他の供給源から貯蔵容器11の中に入れる。使用者はまた、希望に応じて、貯蔵容器内に氷その他の冷却媒質を入れて、冷たい飲料ができるようにしてもよい。他の実施形態では、システム1に冷蔵システムまたはその他の冷却システム(たとえば、冷蔵庫、空調ユニット、熱電冷却ユニット、またはその他、材料の除熱に使用される装置等)を設けて、液体2が冷却されるにようにしてもよい。いくつかの構成において、原料液体2の冷却が炭酸飽充工程を促進する場合があり、これはたとえば、液体がより低温であると、炭酸またはその他のガスをより早く溶解させる傾向があり、および/またはより大量のガスを溶解させることができるからである。しかしながら、本発明の1つの態様において、炭酸飽充された液体は、炭酸飽充工程終了後に、たとえば排出直前にチラー内の流れを使用して冷却してもよい。この特徴によれば、システム1は飲料だけを冷やすことができ、システムの他の部分、たとえば貯蔵容器11、カーボネータ、ポンプ等は冷やされないため、システム1による熱出力が減少する。使用者が当初、飲料原料液体2を貯蔵容器11に供給するが、原料供給部10には、液体2を貯蔵容器11に供給するためのその他の構成要素、たとえば配管した給水ライン、制御可能弁、貯蔵容器11に所望の水位まで自動充填する水位センサ、貯蔵容器11に流体連結された第二の貯蔵容器またはその他のタンク(たとえば、一部のコーヒーメーカに見られるような着脱式水タンクと、着脱式タンクから貯蔵容器11に水を送るためのポンプと管路)およびその他の装置を含めてもよい。
【0036】
飲料製造システム1はまた、炭酸活性化流体供給部20を備え、これはカートリッジ4に流体を供給して、炭酸発生源41を活性化し、炭酸ガスを放出させる。この実施形態において、炭酸発生源41は、カートリッジ4の一部分に設置され、担持吸着剤または分子ふるい、たとえば、ある量の炭酸を吸着しており、これが蒸気または液体の状態の水が存在する時に放出されるようなゼオライト材料等を含む。もちろん、その他の炭酸発生源の材料、たとえば活性炭またはその他の分子ふるい材料、あるいは重曹やクエン酸(重炭酸塩または酸がもともと乾燥状態であれば、水を加える)等、化学的手段で炭酸を生成する原料等がある。これに加えて、本発明の態様は、必ずしも炭酸ガスへの使用に限定されるわけではなく、ある種のビールやその他の飲料に溶解される他の適当なガス、たとえば窒素にも使用してよい。1つの実施形態において、担持吸着剤は方沸石、菱沸石、斜プチロル沸石、輝沸石、ソーダ沸石、十字沸石または束沸石等のゼオライトである。ゼオライトは天然に産するものであっても、人工的なものであってもよく、炭酸を約20重量%またはそれ以上保持できるかもしれない。ゼオライト材料は、どのような適当な状態に構成してもよく、たとえば、固体ブロック(ディスク型等)、球状、キューブ状、不規則またはその他適当な形状の粒子、およびその他としてよい。ゼオライトを流動させ、または流動可能とするための構成、たとえば球状粒子は、ゼオライトを個々のカートリッジ内にパッケージングする上で有益かもしれない。このような構成により、ゼオライトはホッパからカートリッジ容器へと流れることができるかもしれず、たとえば製造工程が簡素化される。ゼオライト粒子の表面積もまた、ゼオライトが炭酸ガスを放出する速度の制御に役立つように構成してよく、これは、表面積が大きくなると、一般にガス生成速度が増すからである。一般に、ゼオライト材料は、液体または蒸気の状態の水が存在すると、吸着していた炭酸を放出するため、液体の水をゼオライトに加えることにより、ゼオライトを活性化して炭酸ガスを放出させることができる。
【0037】
この実施形態における炭酸活性化流体供給部20は、ポンプ13と、開閉の制御が可能な、またはカートリッジ4への原料液体2の流量をその他の方法で制御できる弁21に流体連結される管路を含む。明らかなように、ポンプ13が液体2を循環させることにより、活性化流体供給部20は、たとえば弁21を開くことによって、原料液体2の一部(たとえば、第一の部分)をカートリッジチャンバ3へと分岐させて、炭酸ガスを生成させるようにすることができる。炭酸活性化流体供給部20には、たとえば、ポンプ13の出口からカートリッジ4へと続く管路内の適当な大きさの開口部、管路内の減圧要素、管路内の流量制限器、カートリッジ4への液体の量および/または流速を示す流量計等、他の構成や追加も可能である。これに加えて、液体供給源20は、炭酸発生源41の活性化に原料液体2を使用しなくてもよく、その代わりに、活性化用流体専用の供給源を使用してもよい。たとえば、炭酸活性化流体供給部20は、カートリッジ4に供給される液体(水、クエン酸またはその他の材料のいずれかを問わない)の所望の量を計測できるシリンジ、ピストンポンプ、またはその他の容積式装置を有していてもよい。他の実施形態において、活性化流体供給部20は、供給量が制御可能な自重式液体供給手段、たとえば、入院患者への輸液用点滴ラインで使用されるような滴下式液体供給システム等を含んでいてもよく、または、霧状の水またはその他の液体を散布して、水蒸気またはその他の気相の活性化流体をカートリッジ4に供給してもよい。さらに、図1では、活性化流体供給部20が液体をカートリッジ4の上部に供給するように提案されているが、液体供給源20は、流体をカートリッジ4の底部に供給し、たとえばカートリッジの底部に浸水させ、またはその他適当な位置に供給してもよい。また、活性化液体は、炭酸発生源41とともにカートリッジ内、たとえば、液体を発生源41と接触させるように穿刺されるチャンバ内に供給できるようにすることも考えられる。
【0038】
1つの実施形態によれば、カートリッジ4(1つまたは複数の部分を有する)が、炭酸生成中にカートリッジチャンバ3の中に配置されるようにしてもよい。その結果、カートリッジ4は、比較的柔軟な材料で作製するか、その他の構成によって、カートリッジ4がカートリッジ4の内部と外部の間の比較的高い圧力勾配に耐えられないようにしてもよい。すなわち、カートリッジチャンバ3は、炭酸発生源41により生成される圧力をすべて封じ込め、必要なだけカートリッジ4を支持してもよい。この例示的実施形態では、カートリッジ4が、閉鎖され、密閉されたチャンバ3の中に収容され、チャンバ3にはカートリッジ4の全部またはほとんどを取り囲む空間またはギャップがある。カートリッジ4の内部空間とカートリッジ4の外部との間の圧力は、たとえば炭酸発生源41により放出されたガスの一部をカートリッジ4の周辺の空間へと「漏出させる」ことによって均等化され、したがって、カートリッジ4が比較的半剛質、柔軟または脆弱な材料で作製されていても、カートリッジ4は破裂または崩壊しない。別の構成では、カートリッジ4を、カートリッジチャンバ3の受容空間に嵌るように作製して、カートリッジ4内に圧力が発生した時に、チャンバ3がカートリッジ4を支持するようにしてもよい。このように支持することにより、カートリッジ4の破裂を防止できる、またはカートリッジ4の所望の機能が妨害されるのを防止するのに適しているかもしれない。また別の実施形態において、カートリッジ4は、カートリッジの内部空間の中の比較的高い圧力(たとえば1気圧以上)に耐えられるように、(全体的または部分的に)適当な堅牢さで作製してもよい。このような場合、カートリッジチャンバ3は、カートリッジ4を所定の場所に保持するか、あいはカートリッジ4によるガスの排出および/またはカートリッジ4への液体供給のためのカートリッジとの接続部を構築する機能を果たすだけでよい。他の実施形態において、カートリッジは、たとえば従来の炭酸清涼飲料用の缶のように、最高90psigの圧力に十分に耐えられる機械的堅牢性を有していてもよい。
【0039】
炭酸ガス供給部30は、炭酸ガスをカートリッジチャンバ3から、ガスを使って液体2の炭酸飽充が行われる領域へと供給するように構成してもよい。ガス供給部30は、どのような適当な方法で構成してもよく、この例示的実施形態では、カートリッジチャンバ3と貯蔵容器11の間に流体連結された管路31と、原料液体2を汚染する可能性のある物質、たとえば炭酸発生源41からの粒子を除去するのに役立つフィルタ32を含む。ガス供給部30は、圧力調整器、安全弁、制御弁、コンプレッサまたはポンプ(たとえばガスの圧力を上昇させるため)、アキュムレータ(たとえばガス圧を比較的一定に保持し、および/またはガスを保存するのに役立てるため)等、その他の構成要素を含んでいてもよい。この実施形態において、管路31は、貯蔵容器11の中の原料液体2の表面より下まで延びて、溶解させる炭酸ガスが液体2の中に注入されるようになっている。管路31は、たとえば溶解速度を高めるために液体2の中に比較的小さな気泡を発生させることにより、溶解を支援する散布ノズルまたはその他の装置を含んでいてもよい。あるいは、管路31は、ガスを液体2の表面より下ではなく、貯蔵容器11の上部空間(存在する場合)に供給してもよい。
【0040】
原料液体2への炭酸飽充は、1つまたは複数の機構または工程を通じて行ってもよく、それゆえ1つの特定の工程に限定されない。たとえば、管路31によって貯蔵容器11に供給される炭酸ガスは、液体2の中に炭酸を溶解させるのを助ける役割を果してもよいが、システムの他の構成要素がさらに、炭酸飽充工程を支援するかもしれない。この例示的実施形態において、原料供給部10は、ポンプ13とノズル14によって液体を循環させることにより、液体の炭酸飽充を支援してもよい。すなわち、液体2は、浸漬管15を通じて貯蔵容器11から吸引し、ノズル14によって貯蔵容器11の、炭酸が充満した上部空間に散布してもよい。当業界で周知のように、この工程は、液体2による炭酸ガスの溶解を、たとえばガスに暴露される液体2の表面積を増大させることによって支援できる。この実施形態では、浸漬管15が貯蔵容器11とは別で、原料液体2の表面より下まで延びているが、浸漬管15は他の方法で構成してもよく、たとえば貯蔵容器11の壁と一体に形成する。浸漬管15を貯蔵容器11と一体に形成した場合、貯蔵容器11を蓋12に接続することによって、浸漬管15とポンプ13との間を流体連結してもよい。浸漬管15を貯蔵容器11と一体に形成すると、システム1は大きさの異なる(および、それゆえ容積の異なる)貯蔵容器11を収容できるかもしれない。これに加えて、この構成は、適切に構成された貯蔵容器11(たとえば、システムの圧力に耐えられるように構成された容器)しか使用できないようにするのに役立つかもしれない。あるいは、浸漬管15を柔軟にし、またはその他の方法で、高さの異なる貯蔵容器11を収容できるようにしてもよい。浸漬管15は、貯蔵容器11と一体か否かを問わず、フィルタ、ろ過器またはその他、小さな粒子、たとえば氷の破片等がポンプ13内に吸引されるのを防止するのに役立つ構成を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、貯蔵容器11は、飲むのに用いるグラスおよびシステム1の貯蔵容器11の両方の役割を果たすことができる。すなわち、使用者は、システム1(たとえば、所望の量の水、氷および/または飲料中間材料を含む)に貯蔵容器兼グラス11をセットして、炭酸飽充が完了したら、貯蔵容器兼グラス11を使って、その飲料を飲むことができる。貯蔵容器11に断熱処理を施し、たとえば飲料を保冷するほか、システム1での使用中に発生する適当な圧力に耐えられるようにしてもよい。
【0041】
システム1の各種の構成要素は、コントローラ5によって制御可能であってもよく、コントローラ5は、プログラムされた汎用コンピュータおよび/またはその他のデータ処理装置を、適当なソフトウェアまたはその他の動作命令、1つまたは複数のメモリ(ソフトウェアおよび/またはその他の動作命令が保存されていてもよい不揮発性記憶媒体を含む)、コントローラ5および/またはその他のシステムコンポーネント用の電源、温度及び水位センサ、圧力センサ、RFID監視装置、入力/出力インタフェース(たとえば使用者向けに情報を表示し、および/または使用者からの入力を受ける)、通信バスまたはその他のリンク、ディスプレイ、スイッチ、リレイ、トライアック、モータ、機械的リンケージおよび/またはアクチュエータ、または所望の入力/出力またはその他の機能を実行するのに必要な他の構成要素とともに有していてもよい。この例示的実施形態において、コントローラ5は、活性化流体供給部20の弁21および原料液体供給部10のポンプ13の動作を制御する。図1にはまた、センサ51も示されており、これはコントローラ5が使用する1つまたは複数のセンサを表すかもしれない。たとえば、センサ51は、貯蔵容器11の中の原料液体の温度を検出する温度センサを含んでいてもよい。この情報を使って、システムの動作を制御してもよく、たとえば、原料液体の温度がより高い場合、コントローラ5は炭酸ガスが原料液体2の中に溶解する時間を長くする。他の構成において、原料液体2の温度を用いて、システム1が液体2への炭酸飽充動作中か否かを判断してもよい。たとえば、いくつかの構成において、使用者は、適度に低温の液体2(および/または氷)を貯蔵容器11に供給してから、システム1を動作させる必要があるかもしれない。(前述のように、原料液体2の温度が比較的高いと、状況によっては、液体が十分に炭酸飽充されないかもしれない。)他の実施形態において、センサ51は、貯蔵容器11内の圧力を検出するために使用される圧力センサを含んでいてもよい。この情報を使って、貯蔵容器11と蓋12との密着状態が不適正か、または他の圧力漏れがあるか否かを判断するため、および/またはカートリッジ4により十分な炭酸ガスが生成されているか否かを判断してもよい。たとえば、検出された圧力が低いと、コントローラ5は活性化流体供給部20がカートリッジ4により多くの液体を供給するようにするか、使用者に対して、貯蔵容器11が蓋12と正しく係合しているかチェックするように促してもよい。同様に、圧力が高いと、活性化流体供給部20からの液体の流れを低速化または停止させてもよい。このようにして、コントローラ5は貯蔵容器11の中、および/またはシステム1の他の領域のガス圧を、カートリッジ4および/またはカートリッジチャンバ3に供給される液体の量を制御することによって制御できる。センサ51は、あるいは、または上記に加えて、貯蔵容器11が所定の位置にあること、および/または貯蔵容器11が正しく蓋12と係合しているか否かを検出してもよい。たとえば、貯蔵容器11が蓋12のシール材の上に正しく着座していれば、スイッチが閉じられ、係合が適当であることが表示されるようにしてもよい。他の構成において、貯蔵容器11は、その名称や貯蔵容器11のその他の特徴をコントローラ5に伝えることのできるRFIDタグまたはその他の電子デバイスを備えていてもよい。この情報は、その貯蔵容器11がシステム1との使用に適しているか否かを確認するため、特定の動作条件を制御するため(たとえば、動作圧を使用される貯蔵容器の種類に基づいて限定してもよく、原料液体を貯蔵容器11に応じたレベルまで炭酸飽充してもよく、等々)、および/またはその他の用途のために使用してもよい。センサ51はまた、チャンバ3の中のカートリッジ4の圧力を、たとえばRFIDタグ、光認識、物理的検出等を通じて検出することもできる。カートリッジ4が検出されないか、コントローラが、カートリッジ4が空になったことを検出すると、コントローラ5は使用者に対し、新しい、または別のカートリッジ4を挿入するように促してもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、1つのカートリッジ4を複数回分の原料液体2の炭酸飽充に使用してもよい。コントローラ5は、カートリッジ4が使用された回数を追跡して、限界に到達したところで(たとえば10杯)、使用者に対してカートリッジの交換を促してもよい。センサ51で、その他のパラメータ、たとえば原料液体2の炭酸飽和レベル、システム1から排出される飲料を受けるための適当な容器の存在(たとえば、飲料がこぼれるのを防止するため)、貯蔵容器11の中または原料供給部10の他の部分における水またはその他の原料液体2の存在、ポンプ13またはこれに関連する管路内の液体の流量、貯蔵容器11の上部空間の存在(たとえば、上部空間が望まれない場合は、弁を作動させて上部空間のガスを排出させてもよく、または上部空間には炭酸のみを含めることが望まれる場合は、選別弁を作動させて上部空間の空気を排出させ、空気を炭酸に入れ替える)等々をセンサ51で検出してもよい。
【0042】
飲料製造システム1で炭酸飲料を作るためには、使用者はまず、所望の量の原料液体2を貯蔵容器11の中に、希望に応じて氷および/または飲料中間材料とともに投入してもよい。あるいは、炭酸飽充完了後に、炭酸飽充された液体に自動的または手動的手段で風味付けしてもよい。次に、たとえば貯蔵容器11のねじ山を蓋12に締め付け、固定機構を作動させ、またはその他によって、貯蔵容器11を蓋12と係合させる。炭酸発生源41(たとえば、担持ゼオライト等の固体の状態)を収容したカートリッジ4を、カートリッジチャンバ3に設置して、チャンバ3を閉じてもよい。カートリッジチャンバ3は、どのような適当な方法で動作してもよく、たとえば、多くのカートリッジ式コーヒーまたはその他の飲料製造機に見られるように動作する。たとえば、手動レバーを操作して、チャンバ3の蓋を持ち上げ、チャンバ3のカートリッジ受容部を露出させてもよい。チャンバ3の中にカートリッジ4をセットしたら、レバーを再び操作して蓋を閉め、チャンバ3を密閉してもよい。すると、コントローラ5はシステム1を作動させて液体をチャンバ3に供給し、たとえば炭酸を発生させる。コントローラ5は、たとえばチャンバ3の中のカートリッジの存在、貯蔵容器11内の液体2、チャンバ3の閉鎖の検出に基づいて、自動的に動作を開始してもよい。あるいは、コントローラ5は、使用者がスタートボタンを押したこと、またはその他、飲料の調製を開始するための入力(たとえば音声による操作)を提供したことに応答して、システムの動作を開始させてもよい。コントローラ5はポンプ13の動作を開始させて、浸漬管15から液体を吸引し、ノズル14で液体2を排出してもよい。弁21を開き、原料液体2の適当な部分をチャンバ3に供給してもよく、生成された炭酸ガスがガス供給部30によって貯蔵容器1へと供給されてもよい。動作は、事前に設定された時間だけ、またはその他の状況、たとえば検出された炭酸飽和レベル、カートリッジ4によるガス生成量の低下、またはその他のパラメータに基づいて継続されてもよい。動作中、チャンバ3に供給される液体の量を制御することによって、カートリッジ4により出力されるガスを制御してもよい。カートリッジ4に供給される液体の制御は、タイミングシーケンスに基づいて行ってもよく(たとえば、弁21をある時間にわたって開き、その後、弁をある時間だけ閉じる、等々)、検出された圧力に基づいて(たとえば、チャンバ3および/または貯蔵容器11の中の圧力が閾値を超えたら液体供給を停止してもよく、また、圧力が閾値またはその他の数値より下がった時に再開してもよい)、チャンバ3に供給される活性化液体の量に基づいて(たとえば、特定の量の液体がカートリッジ4に供給されてもよい)、またはその他の構成に基づいて行ってもよい。完了後、使用者は飲料と貯蔵容器11を蓋12から外してもよい。
【0043】
図1は、飲料製造システム1の1つの例示的実施形態のみを示しているにすぎないが、その他の構成も可能であり、たとえば本発明の他の態様を取り入れたシステムもある。たとえば、本発明の1つの態様において、炭酸飲料の風味付けは、自動的に行われてもよく、カートリッジ内で行われてもよい。この特徴によって、飲料生成工程が使用者にとってより容易に、より便利となるほか、飲料間の相互汚染の可能性および/または混合室を洗浄する必要性を低減させるのに役立つ。すなわち、飲料中間材料を原料液体とカートリッジ(使い捨てであってもよい)の中で混合することによって、システム1で製造される各飲料は、それぞれの混合室を使って効率的に製造されるかもしれない。たとえば、システム1で炭酸入りのチェリー飲料を製造し、その後、レモン飲料を作る場合、混合室内に残っているチェリー風味が後のレモン飲料の中に混入する可能性がある。混合室の洗浄またはその他のクリーニングは、このような風味の混入をなくし、または減らすのに役立つ可能性があるが、各飲料をカートリッジ内で混合することにより、混合室またはその他のシステム構成要素の洗浄が一切不要となるかもしれない。
【0044】
本発明の他の態様において、原料液体は、気体側と液体側を有する多孔質膜(たとえば、少なくともガスを浸透させる)を含むコンタクタ(1種のカーボネータ)を使って炭酸飽充してもよい。カーボネータの液体側の原料液体を分離膜の気体側のガスに暴露してもよく、分離膜はガスに暴露される液体の表面積を増大させるように構成してもよいため、原料液体への炭酸またはその他のガスの溶解は、他の方式を用いた場合より急速に行われるかもしれない。1つの実施形態において、カーボネータは、中空ファイバ構成を有するコンタクタを含んでいてもよく、疎水性材料、たとえばポリプロピレン製の中空ファイバが原料液体を運搬する。ファイバは多孔質であり、材料の疎水性との相乗効果により、ファイバの外側のガスが液体と接触でき、その一方で、液体はファイバの内側から出ることができない。このような用途に適した分離膜型コンタクタは、米国ノースカロライナ州シャーロットのMembrana(登録商標)社により製造されている。
【0045】
本発明のまた別の態様において、飲料製造システムのカートリッジチャンバは、第一と第二のカートリッジポーションを保持するように構成してもよく、第一のカートリッジポーションには原料液体の炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源が収容され、第二のカートリッジポーションには液体原料と混合されて飲料を生成するように構成された飲料中間材料が収容される。カートリッジチャンバは、両方のカートリッジポーションを受けるための1つのカートリッジ受容部を有していてもよく、または、たとえば各々が第一または第二のカートリッジポーションに関連付けられる2つまたはそれ以上のカートリッジを受けるための、相互に別々の、複数のカートリッジ受容部分を有していてもよい。このような構成は、特にカートリッジポーションが1回のみの使用、たとえば1杯分の飲料を生成し、その後は廃棄されるように構成されている場合に、システムの使用を簡素化するのに役立つかもしれない。たとえば、使用者は、第一と第二のカートリッジポーションを含む1つまたは2つのカートリッジをカートリッジチャンバの受容部にセットすることができ、その際、システムを適正に動作させるために、気密状態に、漏れないように、またはその他の連結を行う必要がない。その代わりに、カートリッジポーションを単純に受容部に入れ、カートリッジチャンバを閉じ、システムが飲料を生成できるようにすることができる。
【0046】
図2は、分離膜型コンタクタを使用して原料液体をカートリッジから供給されるガスで炭素飽充し、カートリッジ内で飲料中間材料を液体と混合する態様と、それぞれガス発生源と飲料中間材料を収容した第一と第二のカートリッジポーションを受けるカートリッジチャンバの使用を取り入れた、別の例示的実施形態を示す。この実施形態は多くの点で図1と同様であり、図1に示されているものと同様の1つまたは複数の構成要素を含むように変更してもよい。しかしながら、図2には特定の代替構成を示し、飲料製造システム1を本発明の態様にしたがって変更できる、他のいくつかの方法を説明する。この実施形態において、貯蔵容器11は、着脱可能な蓋を持たない閉鎖されたタンクである。貯蔵容器11は、どのような適当な容積であってもよく、コンタクタ6を通り、ノズル14から貯蔵容器11に戻るように原料液体2を循環させることのできるポンプ13に流体連結されている。前述のように、原料液体2はコンタクタ6の中の中空ファイバを通って炭酸またはその他のガスをファイバ周辺に吸着させてもよいが、この構成を逆転させて、ガスがファイバの内側を流れ、原料液体2がファイバの外側に配置されるようにすることもできる。フィルタ16を設置して、ファイバ、ファイバ内の細孔を詰まらせるか、またはその他の方法でコンタクタ6の動作を妨害するかもしれない原料液体2の中の異物を除去してもよい。あるいは、またはこれに加えて、フィルタ16は、たとえばアルカリ性または液体2のpHを上昇させる可能性のある他の要素を軟化、除去すること、美味な飲料の生成を妨害しかねない要素を除去すること等々により、液体2の調整を行ってもよい。たとえば、フィルタ16は活性炭および/または一般的な水フィルタに使用されるその他の構成要素を含んでいてもよい。コンタクタ6は複数の中空ファイバを有するように構成してもよく、中空ファイバは閉鎖された管またはその他の窩洞内に延びて、ファイバの内部通路がコンタクタ6の流体取入口を流体排出口に流体連結する。ファイバ周辺のガス空間は、コンタクタ6の気体側の1つまたは複数のポートを介して炭酸供給部30と連通してもよい。しかしながら、当然のことながら、コンタクタ6は他の方法で構成してもよく、たとえば、平坦なシートの形状またはその他、管状以外の形状の1つまたは複数の分離膜を有し、コンタクタ6の液体側と気体側を画定してもよい。
【0047】
活性化流体供給部20は、図1のそれと同様に構成され、制御可能弁21がポンプ13の出力に流体連結されている。しかしながら、この実施形態においては、活性化流体供給部20は液体をカートリッジチャンバ3とカートリッジ4の底部付近に導入する。この構成は、活性化流体供給部20が炭酸発生源41からのガス放出をよりよく制御するのに役立つかもしれない。たとえば、水を上から炭酸発生源41に滴下させることによって、水は広範囲に拡散するかもしれず、それによって、担持ゼオライトまたはその他の発生源材料を広範囲にわたって拡散させて、ガスを放出させることができる。液体を下から供給することによって、活性化流体供給部20はカートリッジ4および/またはチャンバ3に液体を浸水させてもよく、それによって水が底部から上に向かって発生源の材料41と接触できる。その結果、ガスを放出するために活性化させる発生源材料41の体積をより密接に制御できるかもしれない。炭酸発生源41が水を吸い上げ、またはその他の方法で上方に移動させる(たとえば毛細管作用による)ことができる場合、発生源41の部分を吸い上げ防止剤によって相互に分離してもよい。たとえば、発生源41は、吸い上げ防止材料、たとえば金属または固体プラスチックの分離手段によって分離されたゼオライト材料のディスクを積層した集合を含んでいてもよい。これによって、流体供給部20は、ある時間にわたって、カートリッジ4の水位を段階的に上げて、逐次的に個々のディスクを活性化させることができるかもしれない。
【0048】
カートリッジ4により生成されるガスは、ガス供給部30によって(随意選択のフィルタ32と管路31を通じて)コンタクタ6の気体側に送られる。管路31は、水の浮力を利用した逆止弁または、ガスはコンタクタ6を通過するが、液体はカートリッジチャンバ3から出られないようにするその他の装置を備えていてもよい。たとえば、カートリッジチャンバ3の中に浮いているボールは通常、管路31の開口部を開いた状態にして、ガスが自由に流れるようにしているが、たとえば、活性化流体供給部20が活性化液体を過剰に供給すると、カートリッジ4の液面で上方に上昇して、開口部を閉じてもよい。コントローラ5は、チャンバ3の中、管路31の中および/またはコンタクタ6の気体側のガス圧を監視して、活性化流体供給部20とガスの生成を制御してもよい。1つの実施形態において、活性化流体供給部20は、コンタクタ6の気体側が約35〜45psiのガス圧となるように制御されてもよい。この圧力は、中空ファイバコンタクタを使用して、約30〜60秒間に、温度約0℃で、水約400〜500mlの炭酸飽充を行うのに少なくとも十分に有効であることがわかっており、これは、以下の実施例の項でより詳しく説明する。コンタクタの炭酸が原料液体2の中に溶解すると、気体側の圧力が低下し、コントローラ5に、カートリッジ4aにさらに多くの液体2を供給して、さらに多くのガスを生成させるように促す。図1のシステムと同様に、この工程は、それにはたとえば、特定の時間の経過、液体2の特定の炭酸飽和レベルの検出、炭酸発生源41の消耗、カートリッジ4aに供給される液体の量等、どの基準に基づいて行ってもよく、その結果、炭酸ガスの圧力を周囲圧力以上の所望の範囲内に保持できる。
【0049】
原料液体2の炭酸飽充が完了すると、コントローラ5は液体2をカートリッジチャンバ3の中の飲料中間材料カートリッジ4bへと向けてもよい。原料液体2は、貯蔵容器11からどのような適当な方法で流れるようにしてもよいが(たとえば、自重、ポンプ等による)、この実施形態では、コントローラ5は、受容容器11に加圧するエアポンプ7を、原料液体2が管路を通ってカートリッジ受容室3と飲料中間材料カートリッジ4bへと強制的に流されるように作動させる。他の実施形態において、炭酸発生源41によって発生されるガス圧を利用して、貯蔵容器11に加圧し、原料液体が飲料中間材料カートリッジ4bに流れるようにしてもよい。たとえば、炭酸飽充が完了すると、カートリッジ4aからのガスは、コンタクタ6ではなく、貯蔵容器11へと直接送られて、貯蔵容器11に加圧してもよい。貯蔵容器11とカートリッジ4bを流体連結する管路の中に弁は示されていないが、必要に応じて、流量を制御するために、制御可能な弁、ポンプまたはその他適当な構成要素を追加してもよい。空気またはその他のガスを利用して液体2をカートリッジ4bへと移動させる(または、飲料中間材料をカートリッジ4bから排出させる)ことによって、システム1は、飲料生成工程の終了時またはその付近で、カートリッジ4bを「吹き落とし」、たとえばカートリッジ4bから残りの材料を排除してもよい。これは、カートリッジ4bをより扱いやすくするのに有益であるかもしれない(たとえば、チャンバ3から取り外す時に、カートリッジ4bから水分が滴る可能性が低くなる)。同様の工程を利用して、たとえばエアポンプまたは発生源41により生成されるガスを使用して、カートリッジ4aを吹き落としてもよい。
【0050】
原料液体2が飲料中間材料カートリッジ4bを流れることによって、液体2は飲料中間材料42と混合されてから、たとえば準備されたカップ8またはその他の容器の中に排出されてもよい。飲料中間材料カートリッジ4bには、どのような適当な飲料製造用材料(飲料中間材料)が含まれていてもよく、たとえば、濃縮シロップ、コーヒー粉末、または液体コーヒー抽出物、茶葉、乾燥ハーブティー、粉末飲料濃縮物、乾燥果実抽出物または粉末、天然および/または人工フレーバまたは着色料、酸、香料、粘度調整剤、乳化剤、酸化防止剤、粉末または液体濃縮ブイヨンまたはその他のスープ、粉末または液体薬効材料(たとえば、粉末ビタミン、ミネラル、生物活性原料、薬剤またはその他の医薬品、栄養補助食品等)、粉末または液体ミルクまたはその他のクリーマ、甘味料、増粘剤等がある。(本明細書において、液体と飲料中間材料との「混合」には、さまざまなメカニズム、たとえば飲料中間材料内の物質を液体中に溶解させること、飲料中間材料から物質を抽出すること、および/または液体がその他の方法で飲料中間材料から一部の材料を受け取ること、等が含まれる。)液体2は、どのような適当な方法でカートリッジ4bに導入されてもよく、および/またはカートリッジ4bは、液体2と飲料中間材料42との混合を支援するために、どのような適当な方法で構成されてもよい。たとえば、原料液体2はカートリッジ4b内に、螺旋流またはその他の流動パターンを起こすように導入されてもよく、カートリッジ4bは、混合を助けるように乱流を起こすための迷路またはその他の蛇行流路を有していてもよく、等々である。飲料中間材料カートリッジ4bの中で原料液体2を混合することによる1つの考えられる利点は、飲料中間材料と液体2を混合するための混合室を、システム1で製造する個々の飲料のために使用する場合に発生しうる飲料中間材料の相互汚染を回避できるかもしれない点である。しかしながら、システム1は、再利用型の混合室、たとえば、カートリッジ4bから供給される飲料中間材料42と原料液体2を混合する空間を、商業用の飲料製造機によって生成される自動供給式ドリンク(ファウンテンドリンク: fountain drinks)とよく似た方法で利用するように改変できる。たとえば、飲料中間材料42をカートリッジ4bから、(たとえば、空気圧、カートリッジ4aにより発生される炭酸ガス圧力、自重、アダクタポンプ、ベンチュリまたはその他の装置による吸引等によって)混合室へと駆動でき、混合室には原料液体2も導入される。混合室の洗浄は、たとえば飲料間の相互汚染の防止に役立てるために、必要でも不要でもよい。いくつかの構成において、飲料中間材料42の全量を混合室内に放出して、混合室から出る当初の量の風味付き原料液体2の飲料中間材料の濃度が高くなるようにしてもよい。しかしながら、飲料中間材料42が原料液体2によって混合室から洗い流される際に、原料液体そのものが有効に混合室内を洗浄するかもれない。
【0051】
図2の実施形態は、コンタクタ6から排出される原料液体2の流れが飲料中間材料カートリッジ4bへ、または飲料中間材料42が炭酸飽充された原料液体2と混合されるその他の混合室へと直接供給されるように変更でき、これはたとえば図3に示される。すなわち、この例示的実施形態において、炭酸飽充された原料液体2は、貯蔵容器11からコンタクタ6を通って貯蔵容器11へと戻るように循環するのではなく、原料液体2は、コンタクタ6を1回通過したら、混合室9で飲料中間材料42と混合され、カップ8へと排出される。混合室9はどのような適当な形態であってもよく、たとえば原料液体2と飲料中間材料42が螺旋状、渦巻き、またはその他の方法で移動して、混合を促進してもよく、1つまたは複数のモータ式ブレード、インペラ、またはその他、混合室9内の内容物を混合するための要素を有していてもよく、等々である。混合室9はまた、たとえば冷却システムによって冷却し、カップ8に供給される飲料を冷たくするのに役立ててもよい。あるいは、原料液体2を貯蔵容器11の中またはシステム1の他の場所で冷却してもよい。炭酸飽充された液体2に風味付けしない場合、または液体2を飲料中間材料42と混合してから、カーボネータ6を通過させる場合、混合室9は除去しても、またはコンタクタ6の上流で原料液体2と飲料中間材料42を混合するように構成してもよい。あるいは、原料ガス供給部10は、カートリッジ4bの中で原料液体2を飲料中間材料42と混合してから、液体2をコンタクタ6に送るように構成してもよい。コントローラ5は、コンタクタ6の気体側のガス圧を検出し、それに応じてカートリッジ4aへの流体供給を制御して、たとえばコンタクタ6の中の適当なガス圧を維持してもよい。貯蔵容器11は、この実施形態においては、加圧さない水貯蔵タンクであってもよく、システム1から着脱可能で、たとえば使用者が容易に補給できるようにしてもよい。使用者は、希望に応じて、貯蔵容器11内の原料液体2の中に、氷および/または飲料中間材料を加えてもよい。あるいは、貯蔵容器11とポンプ13の代わりに、加圧給水装置と随意選択による制御弁および/または減圧器への配管接続を使用してもよい。もちろん、他の実施形態と同様に、システム1を、視覚的ディスプレイ、使用者用入力ボタン、ダイヤルまたはタッチスクリーン、カートリッジチャンバを開閉するために使用者が操作する装置、および飲料製造機に見られるその他の機能を有する筐体内に適当に格納してもよい。
【0052】
飲料生成システム1のその他の構成も可能であり、その例を図4に示す。この例示的実施形態では、カートリッジチャンバ3は貯蔵容器11と合体され、炭酸発生源41を有するカートリッジ4aが貯蔵容器11の中に配置される。カートリッジ4aは、貯蔵容器11の蓋12を外すことによって、貯蔵容器11/カートリッジチャンバ3にセットしてもよい。液体は、どのような適当な活性化流体供給部20によってカートリッジ4aに供給してもよく、たとえば図1に示されるような構成、液体を計量してカートリッジ4aに供給するシリンジまたはピストンポンプその他を用いることができる。この実施形態において、炭酸供給部30は貯蔵容器11と合体され、貯蔵容器の一部が炭酸ガスを原料液体2へと供給する役割を果たしている。ポンプ13は、液体2を循環させて、液体2を貯蔵容器11の中の炭酸が充満した上部空間へと散布することによって、炭酸飽充工程を支援してもよい。他の実施形態では、コンタクタ6を貯蔵容器11の中(たとえば、ノズル14の位置)に設置してもよく、これによって液体2が蓋12から下方向に延びる中空ファイバの中を流れ、その一方で上部空間内の炭酸がファイバ内を通過する液体により吸収される。また別の実施形態においては、コンタクタ6の分離膜部を少なくとも部分的に原料液体2の中に浸漬させてもよく、発生源41からのガスがコンタクタ6の中空ファイバ内を通過してもよい。その結果、ファイバの外側の液体2は、ファイバを通過するガスから炭酸を吸着してもよい。
【0053】
カートリッジチャンバ3はどのような適当な方法で構成してもよいが、図5は、炭酸発生源カートリッジ4aと飲料中間材料カートリッジ4bの両方を同じカートリッジチャンバ3に受けられるようにした1つの例示的構成を示す。この実施形態では、カートリッジ4a、4b(それぞれガス発生源41と飲料中間材料42を収容した部分を有する)が別のカートリッジ受容部33に受けられ、各カートリッジ受容部33はカートリッジ受容部33の底部に穿刺要素34を有していてもよい。穿刺要素34は、中空針、釘、ブレード、ナイフまたはその他の構成を含んでいてもよく、それぞれのカートリッジ4に開口部を形成してもよい。あるいは、カートリッジ4は所定の開口部、たとえば1つまたは複数のポートを有していてもよく、これは、カートリッジ4への流入および/またはそこからの流出を可能にする隔壁またはその他の弁型の要素を有する。同様に、蓋12は、たとえば蓋12を閉じた時に、それぞれのカートリッジ4の上部に開口部を形成する穿刺要素35を有していてもよい。蓋12は、閉じた時に密閉空間を形成し、その中にカートリッジ4a、4bが設置され、相互に隔離される。カートリッジ4a、4bに形成された開口部によって、図5に概略的に示されているように、カートリッジ4a、4bの内部空間と連通することができる。たとえば、カートリッジ4aの上部の開口部は、炭酸またはその他のガスをカートリッジチャンバ3から排出させ、その一方で、カートリッジ4aの底部の開口部からは、水またはその他の活性化流体がカートリッジ4aに入ることができる。もちろん、開口部は他の位置に形成してもよく、たとえば、流体を流入させる開口部をカートリッジの上部または側面に設けてもよい。同様に、ガスはカートリッジから、底部、側面またはその他の場所に設けられた開口部で排出されてもよい。前述のように、ガスはカートリッジ4aからカートリッジチャンバ3の中のカートリッジ4aの周囲の空間に、たとえばカートリッジ4aの開口部から、穿刺要素35の穴またはその他の開口部から、またはその他から漏れるようにしてもよい。これによって、ガスの生成中にカートリッジ周辺の圧力をカートリッジ内部の圧力と均等化でき、これはカートリッジ4aの破裂を防止するのに役立つ。あるいは、カートリッジ4aはカートリッジ受容部33にぴったりと嵌ってもよく、それによってカートリッジチャンバ3は(必要に応じて)カートリッジ4aを支持できる。飲料中間材料カートリッジ4bの上部の開口部により、原料液体2はカートリッジ4bに(たとえば飲料中間材料と混合されるために)導入されてもよく、または圧縮空気またはその他のガスがカートリッジ内に(たとえば飲料中間材料42をカートリッジ4bから混合室へと押し出すために)進入することができる。カートリッジ4bの底部の開口部により、飲料が準備されたカップまたはその他の容器に排出され、または飲料中間材料が混合室へと移動されてもよい。カートリッジ4aと同様に、飲料中間材料カートリッジ4bの開口部は、どのような適当な位置(複数の場合もある)に配置してもよい。
【0054】
カートリッジチャンバ3は、どのような適当な方法で開閉させて、カートリッジ4をチャンバ3の中にセットし、および/またはそこから取り外してもよい。図5の実施形態において、蓋12はチャンバ3の受容部に枢動可能に取り付けられ、ハンドルや連結装置等によって手動で、またはモータドライブ等によって自動的に開閉させて、カートリッジ受容部33を閉じることができる。他の実施形態では、蓋12は、各々がそれぞれのカートリッジ受容部33に関連付けられる2つ以上の区分を有していてもよい。それゆえ、蓋の区分を相互に個別に動かして、カートリッジ受容部33を開閉できる。もちろん、蓋12は、他の方法で構成してもよく、たとえば、ねじ連結(ねじ式キャップ等)によって受要部と係合させる方法、蓋12は静止したままで、受容部33を蓋12から離れ、またはこれに近づくように移動させる方法、または蓋と受容部の両方を動かす方法等がある。これに加えて、カートリッジ受容室3は、必ずしも図5に示されるような蓋と受容部の構成を有していなくてもよく、協働してカートリッジを開閉し、支持するどのような適当な部材(複数の場合もある)を有していてもよい。たとえば、1対の2つ折り部材を相互に関して移動させて、カートリッジを受け、カートリッジを物理的に支持できるようにしてもよい。いくつかのその他の例示的なカートリッジ受容室の構成は、たとえば特許文献7〜10に示されている。前述のように、カートリッジ受容室3によって使用者が1つまたは複数のカートリッジをチャンバ3にセットでき、使用者はカートリッジとシステム1の他の部分との間を気密に、漏れないように、またはその他、特殊に連結するための特別なステップをとる必要がない。その代わりに、いくつかの実施形態において、使用者が受容空間内にカートリッジを単純にセットして、カートリッジチャンバを閉じることができるようにしてもよい。
【0055】
各種の実施形態で使用されるカートリッジ4は、どのような適当な方法で構成してもよく、たとえば容器の上部に蓋が取り付けられている比較的単純な円錐台形のカップ型容器でもよく、これはたとえばマサチューセッツ州リーディングのKeurig,Incorporated(登録商標)が販売するいくつかの飲料用カートリッジと同様であり、たとえば特許文献11に示されている。1つの実施形態において、円錐台形のカップ型容器と蓋を有するカートリッジは、直径約30〜50mm、高さ約30〜50mm、内容積約30〜60ml、破裂強度約80psi(すなわち、カートリッジが物理的に支持されていない状態で、カートリッジ内外の圧力勾配が約80psiの時にカートリッジが破裂に耐えられる)である。しかしながら、本明細書において、「カートリッジ」は、どのような適当な形態であってもよく、たとえばポッド(たとえば対向するろ紙の層の間に材料が封入されているもの)、カプセル、小袋、パッケージまたはその他の構成等がある。カートリッジは、所定の形状を有していてもよく、また形状が決まっていなくてもよい(たとえば全体が柔軟な材料で製造された小袋やその他のパッケージの場合等)。カートリッジは、空気および/または液体に対して不浸透性であってもよく、または水および/または空気がカートリッジ内に浸透できてもよい。カートリッジにおいては、フィルタまたはその他の構成を、たとえば飲料中間材料カートリッジ4bの中に設けて、飲料中間材料の一部が生成された飲料とともに供給されないようにし、および/またはガスカートリッジ4aの中に設けて、炭酸発生源の材料が飲料またはその他のシステム構成要素の中に導入されないようにしてもよい。
【0056】
本発明の1つの態様において、飲料製造システム使った飲料生成に使用されるカートリッジ(複数の場合もある)の容量は、そのカートリッジを使って作られる飲料より少なくてもよく、場合によってはかなり少なくてもよい。たとえば、炭酸および飲料中間材料カートリッジ4を使用する場合、カートリッジは各々、容積が約50ml以下であってもよく、約200〜500ml以上の飲料の生成に使用してもよい。発明者は(下記の「実施例」のいくつかに示されているように、)約30グラムの量の担持炭酸吸着材(たとえば、担持ゼオライト)(容量は30ml未満)で、最高約3.5容量の炭酸飽和レベルの炭酸水、約400〜500mlを生成できることを発見した。さらに、体積50ml未満の飲料製造用シロップを使って、約400〜500mlの適当に風味付けされた飲料を作れることもよく知られている。それゆえ、容量約100ml以下の、比較的小さな容量の複数のカートリッジ(または、構成によっては1つのカートリッジ)を使用して、50psi以下の圧力で、120秒未満、たとえば約60秒で、炭酸飽和レベルが約1.5〜4容量の炭酸飲料約100〜1000mlを生成してもよい。
【0057】
炭酸および飲料中間材料カートリッジ4は別々に提供できるが、1つの実施形態において、カートリッジ4は、図6に示すように、相互に連結してもよい。カートリッジ4a、4bは、どのような適当な構成で連結してもよく、たとえばそれぞれのカートリッジ4a、4bから延びるタブ43を、たとえば熱溶接、接着剤、スナップやクリップ等のインターロック式の機械的固定具によって相互に結合する方法がある。この構成によって、カートリッジ4a、4bは別々の製造設定で作製してもよく、たとえばこれは、カートリッジには大きく異なる製造工程が必要となるからである。たとえば、飲料中間材料カートリッジ4bには高殺菌環境が必要かもしれないのに対し、ガスカートリッジ4aはそのような環境で作製しなくてもよい。反対に、ガスカートリッジ4aは水蒸気のない環境で製造する必要があるかもしれないのに対し、飲料中間材料カートリッジ4bにはそのような要求がない。カートリッジ4a、4bを製造した後、カートリッジを一体に連結して、工具(たとえばはさみ)を使用し、および/またはカートリッジの一方または両方を壊さなければ分離できないようにしてもよい。カートリッジチャンバ3は、連結されたカートリッジを収容するように構成して、使用者がチャンバ3に1つのアイテムをセットして、飲料を生成できるようにしてもよい。これに加えて、カートリッジ4および/またはカートリッジを連結する方法は、カートリッジチャンバ3の構成と共に、ガスカートリッジ4aと飲料中間材料カートリッジ4bが確実に正しいカートリッジ受容部33の中にセットされるようにするのに役立つかもしれない。たとえば、カートリッジ4は、異なる大きさ、形状またはその他の構成として、結合されたカートリッジ4が誤った向きではチャンバ3にセットできないようにしてもよい。あるいは、コントローラ5は、カートリッジのセットが不適切であることを検出し(たとえば、一方または両方のカートリッジのRFIDタグとの通信により、光またはその他の方法でカートリッジを識別することにより、等々)、必要に応じて使用者に交換を促してもよい
【0058】
図7と図8は、1対のカートリッジを相互に連結して、チャンバ内にカートリッジが誤った状態でセットされるのを防止し、および/またはカートリッジを他の向きで動作できるようにした他の実施形態を示す。図7に示されるように、カートリッジ4aと4bは連結部43によって結合されて、カートリッジ4aが直立し、容器の底部44が下向き、容器の上部を覆う蓋45が上向きとなるように構成され、カートリッジ4bが横転し、蓋45が横向きとなっている。図8は、この実施形態の上面図を示し、カートリッジ4aの蓋45は図を見ている人の方に面し、カートリッジ4bの蓋45は下向きとなる。この構成は、カートリッジ4が蓋の領域でしき穿刺できず、たとえば底部44や容器の他の部分では穿刺できないような実施形態において有益であるかもしれない。すなわち、ガスカートリッジ4aは、蓋45を穿刺して、液体がカートリッジ4aの中に導入され、ガスが排出されるようにしてもよい。同様に、カートリッジ4bの蓋45を穿刺して、液体がカートリッジ4bに導入されて、飲料中間材料42と混合され、風味付けされた飲料がカートリッジ4bから排出されるようにしてもよい。容器を穿刺が不要であることは、容器が比較的厚く、および/または剛性の材料で作製される場合に(たとえば、カートリッジ4のための動作圧力に耐えられるようにするため)、有益であるかもしれない。
【0059】
本発明の他の態様において、1つのカートリッジを使用して、炭酸飽充用ガスと飲料中間材料の両方を提供してもよい。事実、いくつかの実施形態において、原料液体の炭酸飽充と風味付けをどちらも同じカートリッジ内で行うことができる。たとえば、図9は、ガス発生源41(たとえば、ゼオライト炭酸発生源)と飲料中間材料42の両方を収容したカートリッジ4の断面図である。この実施形態において、カートリッジ4は、それぞれガス発生源41と飲料中間材料2を収容する第一と第二のチャンバ(または部分)46、47を有する。第一と第二のチャンバ(または部分)46、47は、フィルタ等の浸透性要素、またはカートリッジ容器とともに成形された壁等の不浸透性要素によって相互に分離されていてもよい。この実施形態において、第一と第二のチャンバ(または部分)46、47は、蓋45に取り付けられたフィルタ48によって分離されもよいが、その他の方法で構成することもできる。原料液体および/または活性化液体は、穿刺要素35またはカートリッジ4の一部として形成されたポート等のその他の装置によって、第一のチャンバ46の中に導入してもよい。カートリッジ4の内部空間は加圧され、たとえば、周囲圧力から30〜150psi以上にしてもよく、それによって発生源41から放出された炭酸ガスの溶解は、これより低圧の場合より急速に行われる。これに加えて、このようなカートリッジを使用するように構成されたシステム1は、背圧弁、またはカートリッジ4の中を適切な圧力に維持するのに役立つその他の構成を、たとえば炭酸飽充を支援するために有していてもよい。前述のように、カートリッジ4を保持するカートリッジチャンバ3は、カートリッジを支持し、カートリッジの破裂を防止するのに必要なだけ、カートリッジ4にぴったりと嵌るように構成してもよい。あるいは、カートリッジ4の中の圧力は、カートリッジ4の周囲の空間内に逃がして、カートリッジ内外の圧力が均等化されるようにしてもよい。炭酸飽充された原料液体2および/または液体と気泡の混合物がフィルタ48を通過して第二のチャンバ47に入り、飲料中間材料42と混合されてもよい。その後、原料液体2と飲料中間材料42の混合物は、カートリッジ4から、たとえば容器の底部44の穿刺要素34を通って排出されてもよい。炭酸の原料液体2への溶解と飲料中間材料42とガス2の混合は、材料がカートリッジ4から排出された後も続いてもよい。たとえば、混合室をカートリッジ4の下流に配置して、必要に応じて、飲料中間材料と液体をより完全に混合させるのに役立ててもよい。また、カートリッジの下流の管路は、たとえば、液体内の圧力を維持することによって、ガスが継続して溶解するのに役立ててもよい。
【0060】
上記の実施形態において、カートリッジ4は、画定された底部と上部を有し、カートリッジが直立方向で動作するように説明した。しかしながら、図7と図8に関連して提案したように、カートリッジはどのような適当な向きで動作させてもよい。たとえば、図10は、図9のように構成されたカートリッジを使用し、カートリッジ4が横転した状態にある実施形態を示している。(図7と図8のカートリッジ4bを図10に示されるものと同様に使用できる点に留意されたい。)原料液体を第一のチャンバ(または部分)46に(たとえば穿刺要素35を介して)導入し、ガス発生源41にガスを放出させ、少なくとも部分的にカートリッジ4の内部空間が浸水されるようにしてもよい。図9の実施形態と同様に、液体は、炭酸飽充し、飲料中間材料42と混合した後で、カートリッジから、たとえば穿刺要素34を介して排出されてもよい。
【0061】
前述のように、1つのカートリッジ4は、相互に隔離された第一と第二のチャンバ46、47を有するように構成してもよい。図11は、第一と第二のチャンバ(または部分)46、47が壁49によって分離されているこのような実施形態の1つを示している。図11に示されるようなカートリッジを、たとえば図2に示されるようなシステム1に使用してもよいが、カートリッジチャンバ3を、1つのカートリッジ4を収容するように変更する必要があるかもしれない。図11に示されるように、1つの実施形態において、活性化液体は、第一のチャンバ(または部分)46の上部に穿刺要素35を介して供給してもよく、ガスは、同じ、または異なる開口部から排出してもよい。あるいは、活性化液体は、第一のチャンバ(または部分)46の底部に穿刺要素34を介して導入してもよく、ガスは、上部の穿刺要素35を介して排出してもよい。さらに別の実施形態において、原料液体は、上部の穿刺要素35で導入してもよく、炭酸飽充された液体は、底部の穿刺要素34を介して排出してもよい。第一のチャンバ(または部分)46は、フィルタまたはその他の適当な構成要素を備え、たとえばガス発生源41がチャンバ(または部分)46から出ないようにするのに役立ててもよい。第二のチャンバ(または部分)47に関して、空気またはその他のガスを、穿刺要素35を介して第二のチャンバ(または部分)47の上部に導入し、飲料中間材料42が第二のチャンバ(または部分)47の底部で穿刺要素34から排出されるようにしてもよい。あるいは、原料液体は、穿刺要素35を介して第二のチャンバ47の上部に導入してもよく、飲料中間材料42と混合し、穿刺要素34でカートリッジ4から排出してもよい。前述のように、この例示的実施形態における穿刺要素34、35の構成は、本発明の態様を何らかの方法で限定すると解釈するべきではない。すなわち、穿刺要素を使用する必要はなく、その代わりに、カートリッジ4への流入またはここからの排出は、所定のポートまたは、カートリッジ4のその他の開口部で行ってもよい。また、流出入ポートまたは、カートリッジのその他の開口部は、必ずしも、上部、底部、またはその他特定の位置にある必要はない。
【0062】
カートリッジは、どのような適当な材料で作製してもよく、本明細書で示した容器と蓋の構成に限定されない。たとえば、カートリッジは、湿気および/またはガス、たとえば酸素、水蒸気等に対するバリアとなる材料で作製され、またはこれらを含んでいてもよい。1つの実施形態において、カートリッジは、たとえばポリスチレンまたはポリプロピレンの層およびEVOHおよび/またはその他のバリア材料、たとえば金属箔等の層を含むシートから形成される高分子積層構造で構成してもよい。さらに、カートリッジ材料および/または構成は、カートリッジ内に収容される材料に応じて変更してもよい。たとえば、ガスカートリッジ4aには堅牢な防湿層が必要かもしれないのに対して、飲料中間材料カートリッジ4bには、それほど高い耐湿性は不要かもしれない。それゆえ、カートリッジは、異なる材料および/または異なる方法で作製してもよい。これに加えて、カートリッジの内部を、所望の機能に応じて異なる構成にしてもよい。たとえば、飲料中間材料カートリッジ4bには、バッフルや、液体/飲料中間材料の通路を蛇行させて、混合を促進するようなその他の構造を設けてもよい。ガスカートリッジ4aは、ガス発生源41が特定の位置または内部空間内の他の構成の中に保持されるように構成してもよく、たとえば発生源41の活性化液体による湿潤状態を制御するのに役立てる。
【0063】
実施例1.
炭酸吸着材の放出特性を以下のように測定した。ナトリウムゼオライト13X(たとえば、UOP MOLSIV Adsorbents(登録商標)から市販されているもの)のビードを8×12個入手した。このビードをセラミック製の皿に置き、Ceramco(登録商標)社製の炉、Vulcan D550の中で燃焼させた、ビードの入った炉内の温度を、3℃/分の速度で550℃まで上昇させ、550℃に5時間保ち、燃焼させて、炭酸で帯電させるビードを調製した。
【0064】
ビードを炉から取り出し、直ちに、密封できる蓋と、ガスを循環させることのできる入口および出口ポートを備える金属容器に移した。ビードを容器の中に封入し、容器に炭酸ガスを注入して、15psigに加圧した。(しかしながら、実験は5〜32psigで行ったことに留意されたい。)チャンバを設定圧力に1時間保持した。この保持期間中、15分おきにチャンバの内容物を流した(bled)。この期間の終了時に、ある量のガスがビードに吸着していた。
【0065】
担持ゼオライト13Xの試料30gを測定し、ビーカに250mlの水を入れた。室温22℃に置いた。ビーカと水を天秤に載せ、天秤をゼロに設定した。次に、担持ゼオライト30gをビーカに入れ、時間による重量の変化を測定した。その結果、重量の変化は50秒後にほぼ止まり、炭酸放出によってビードの重量は4.2g(14重量%)減少した。もちろん、一部の炭酸は水中に溶解したかもしれない。

【0066】
実施例2.
実施例1と同様にして、担持ゼオライト13Xを調製した。担持ゼオライトの試料30gを、底部に給水ポート、上部に排気ポートを有する金属チャンバ内に入れた。ゼオライトを入れたチャンバは断面が34×34mmで、直径1/16”の穴が64個ある2枚の金属フィルタディスクを有し、ゼオライト材料を保持した。次に、チャンバの底部に、断面に対して垂直に水道水を平均60ml/分の流速で注入した。ガスは、上部の排気ポートから排出された。
【0067】
チャンバ内のガスの圧力を圧力計で測定し、ガスチャンバの排気ポートに取り付けられたニードル弁で制御した。ニードル弁は、チャンバ内の担持ゼオライトを水に暴露する間ずっと、弁を手動で調節することによって35psigの圧力に保つように設定した。弁をいったん動作圧力に設定すると、システムは、同様に担持させたゼオライトの試料について繰り返し動作する。
【0068】
実施例3.
実施例1と同様にして、担持ゼオライト13Xを調製した。次に、担持ゼオライトの試料30gを、半剛質の50mlのポリスチレン−ポリエチレン−EVOHラミネートカップ容器の中に入れ、フォイルリッドと熱融着させた。次に、密封したゼオライトカートリッジを、密閉された金属カートリッジチャンバ内に設置し、上部と底部を穿刺した。
【0069】
カートリッジの底部から水道水を注入し、その流量をソレノイド弁で制御した。ソレノイド弁は、カートリッジチャンバの上部排気口に接続された圧力スイッチを介して作動させた。3回の別々の試験中、圧力スイッチを3種類の動作圧力、5、22、35psigに設定した。設定圧力で得られたガスを、次に疎水性分離膜型コンタクタ(ノースカロライナ州シャーロットのLiquicel(登録商標)社製の1×5.5 Minimodule)のシェルサイドに導入した。もう一方のシェルサイドポートは塞ぎ、ガスの漏出を防止した。水400mlと約50gの氷を入れた貯蔵容器を用いて、水をこの貯蔵容器から、コンタクタを通り、再び貯蔵容器に戻るように(図2に示すとおり)、Ulka(登録商標、(イタリア、ミラノ))タイプEAX 5の振動ポンプで分離膜型コンタクタのルーメンサイドから循環させた。貯蔵容器とコンタクタの圧力は、ガス生成時と同じ圧力に保持した。システムはガスを生成し、約60秒間水を循環させてから停止した。
【0070】
次に、結果として得られた炭酸水について、バージニア州アシュランドのAnton−Paar(登録商標)社製CarboQCを使って、炭酸飽和レベルの試験を行った。その結果を下表に示す。

【0071】
このように、ガスはカートリッジ内のゼオライトから、制御可能な速度(カートリッジチャンバへの水供給に基づく)で脱着し、その後、水中に溶解して、炭酸飲料を生成することがわかった。さらに、これは、システム圧力を制御することによって、完成した飲料の炭酸飽和レベルを制御できるという概念を説明している。たとえば、周囲圧力から約40〜50psiの、より高いシステム圧力では、約60秒間以下で、4容量の炭酸飲料(約50mlの液体量)を生成できると予想される。
【0072】
以上、本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明したが、当然のことながら、当業者であれば各種の変更、改変および改良を容易に想起するであろう。このような変更、改変および改良は、本願の開示の一部とするものとし、本発明の真の主旨と範囲内に含まれるものとする。したがって、上記の説明と図面は例にすぎない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料製造システムにおいて、
原料液体を供給するように構成された飲料原料液体供給部と、
第一と第二のカートリッジポーションを保持するように構成されたカートリッジチャンバと、
前記カートリッジチャンバ内の第一のカートリッジポーションであって、前記原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を収容した第一のカートリッジポーションと、
前記カートリッジチャンバ内の第二のカートリッジポーションであって、液体原料と混合されて飲料を生成するように構成された飲料中間材料を収容した第二のカートリッジポーションと、
を備え、
前記システムが、前記第一のカートリッジポーションにより放出された炭酸ガスを使って前記原料液体に炭酸飽充し、前記第二のカートリッジポーションの前記飲料中間材料を前記原料液体と混合するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
流体を前記カートリッジチャンバに供給し、前記炭酸発生源と接触させて、前記炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成された炭酸活性化流体供給部をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記システムが、前記飲料媒体を原料液体と混合して飲料を生成し、前記飲料のいずれも前記炭酸発生源と接触しないようにすることを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムにおいて、
前記システムが、炭酸飽充された原料液体を前記第二のチャンバに通じて、前記炭酸飽充された原料液体を前記飲料中間材料と混合するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源により放出された炭酸ガスを、前記飲料原料液体供給部を介して供給された飲料原料液体へと、周囲圧力より高い圧力下で誘導し、前記原料液体に炭酸飽充するように構成された炭酸ガス供給部をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
カーボネータであって、前記カーボネータの液体側を気体側から分離する膜を有するカーボネータをさらに備え、炭酸ガスが前記気体側に供給され、前記飲料原料液体供給部が原料液体を前記液体側に供給して、前記気体側の炭酸が前記液体側の前記原料液体の中に溶解されるようにすることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記原料液体供給部が、貯蔵容器と、原料液体を前記貯蔵容器から前記カーボネータ内で移動させるポンプと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジチャンバが、少なくとも前記第一のカートリッジポーションを前記カートリッジチャンバ内に、周囲圧力より高圧力下で保持するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションの各々が、相互に異なるそれぞれ第一と第二のカートリッジの一部であることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションが1つのカートリッジの一部であり、前記第一と第二のカートリッジポーションが相互に隔離されていることを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションが、浸透性要素により分離されていることを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションが、不浸透性要素により分離されていることを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジチャンバに供給される流体の量を制御して、前記炭酸発生源により生成される炭酸ガスの量を制御するように構成された炭酸活性化流体供給部をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションの各々の容積が、前記カートリッジポーションを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記システムが、前記第一と第二のカートリッジポーションを約120秒未満の時間にわたって使用し、体積が100〜1000ml、炭酸飽和レベルが約2〜4容量の炭酸飽充された液体を生成するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源が固体であることを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジチャンバが、それぞれ前記第一と第二のカートリッジポーションを受ける第一と第二の受容部を有することを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二の受容部が分離され、相互に独立して開閉できることを特徴とするシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第一と第二のカートリッジポーションに関連するカートリッジが、カートリッジチャンバ内にある時に穿刺されることを特徴とするシステム。
【請求項20】
飲料を生成する方法において、
第一と第二のカートリッジポーションをカートリッジチャンバに設置するステップであって、前記第一のカートリッジポーションが、液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成された炭酸発生源を含み、前記第二のカートリッジポーションが液体原料と混合されて飲料を生成するように構成された飲料中間材料を含むようなステップと、
前記カートリッジチャンバに液体を供給して、前記炭酸発生源に炭酸を放出させるステップと、
原料液体に、前記炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を前記原料液体中に溶解させることによって炭酸飽充するステップと、
前記原料液体を飲料中間材料と混合して飲料を生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
前記炭酸発生源が、固体の状態で前記第一のカートリッジポーションの中にあることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項20に記載の方法において、
前記炭酸発生源が、担持ゼオライトであることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項20に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、原料液体を収容した貯蔵容器に炭酸ガスを供給するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項20に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、前記炭酸発生源からの炭酸を分離膜の気体側に供給して、前記気体側の炭酸が前記分離膜の液体側の前記原料液体中に溶解されるようにするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項20に記載の方法において、
前記第一のカートリッジポーションに関連するカートリッジを、飲料製造機を使って穿刺し、前記カートリッジに流体を供給するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項20に記載の方法において、
前記第一と第二のカートリッジポーションの各々が、相互に異なるそれぞれ第一と第二のカートリッジの一部であることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項20に記載の方法において、
前記第一のカートリッジポーションに供給される流体の量を制御して、前記炭酸発生源による炭酸ガスの生成を制御するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、
量を制御する前記ステップが、前記炭酸ガス発生源により生成されるガスの圧力を、周囲圧力以上の所望の範囲内に保持するように、前記第一のカートリッジポーションに供給される流体の量を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法において、
前記炭酸ガス発生源が担持ゼオライトを含み、量を制御する前記ステップが、前記担持ゼオライトに少なくとも30秒間にわたって炭酸を放出させるように、前記第一のカートリッジポーションに供給される液体を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項20に記載の方法において、
前記第二のカートリッジポーションの中で前記原料液体を前記飲料中間材料と混合するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項20に記載の方法において、
前記第一と第二のカートリッジポーションの容積が、前記カートリッジポーションを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項20に記載の方法において、
流体を供給し、炭酸飽充する前記ステップが約120秒間未満の時間にわたって実行されて、体積が100〜1000ml、炭酸飽和レベルが約2〜4容量の炭酸飽充された液体が生成されることを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項20に記載の方法において、
前記第一と第二のカートリッジポーションが1つのカートリッジの一部であり、前記第一と第二のカートリッジポーションが相互に分離されていることを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法において、
前記第一と第二のカートリッジポーションが、浸透性要素により分離されていることを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項33に記載の方法において、
前記第一と第二のカートリッジポーションが、不浸透性要素により分離されていることを特徴とする方法。
【請求項36】
飲料製造システムにおいて、
原料液体を供給する飲料原料液体供給部と、
カートリッジを保持するように構成されたカートリッジチャンバと、
炭酸発生源を収容した内部空間を有するカートリッジであって、前記炭酸発生源が、前記原料液体の炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成されているようなカートリッジと、
前記カートリッジチャンバに流体を供給し、前記炭酸発生源と接触させて、前記炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成された炭酸活性化流体供給部であって、前記カートリッジチャンバに供給される流体の量を制御して、前記炭酸発生源により放出される炭酸ガスの量を制御するように構成された炭酸活性化流体供給部と、
前記炭酸発生源から放出された炭酸ガスを、前記飲料原料液体供給部を介して供給された原料液体へと、周囲圧力より高い圧力下で誘導し、前記原料液体に炭酸飽充するように構成された炭酸ガス供給部と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記炭酸活性化流体供給部が、前記カートリッジチャンバ内の圧力を制御するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項38】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源が、固体で前記カートリッジ内にあることを特徴とするシステム。
【請求項39】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記飲料原料液体供給部が原料液体を収容した貯蔵容器を含み、前記ガス供給部が炭酸ガスを前記貯蔵容器に供給することを特徴とするシステム。
【請求項40】
請求項36に記載のシステムにおいて、
カーボネータであって、前記カーボネータの液体側を気体側から分離する膜を有するカーボネータをさらに備え、前記炭酸ガス供給部が炭酸ガスを前記気体側に供給し、前記飲料原料液体供給部が原料液体を前記液体側に供給して、前記気体側の炭酸が前記液体側の前記原料液体の中に溶解されるようにすることを特徴とするシステム。
【請求項41】
請求項40に記載のシステムにおいて、
前記原料液体供給部が、貯蔵容器と、原料液体を前記貯蔵容器から前記カーボネータ内で移動させるポンプと、を含むことを特徴とするシステム。
【請求項42】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジチャンバが、前記カートリッジを前記チャンバ内に、周囲圧力より高い圧力下で保持することを特徴とするシステム。
【請求項43】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記炭酸活性化流体供給部が、前記原料流体の第一の部分を前記カートリッジチャンバへと供給して、前記炭酸発生源を活性化させることを特徴とするシステム。
【請求項44】
請求項43に記載のシステムにおいて、
前記システムによって炭酸飽充され、飲料の一部として供給される原料液体が、前記炭酸発生源と接触しないことを特徴とするシステム。
【請求項45】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記炭酸活性化流体供給部が、前記カートリッジチャンバが周囲圧力より高圧力下にある時に、前記カートリッジチャンバに流体を供給するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項46】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジの容積が、前記カートリッジを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とするシステム。
【請求項47】
飲料を生成する方法において、
密閉され、炭酸発生源を格納する内部空間を有するカートリッジを設置するステップと、
前記カートリッジに流体を供給して、前記炭酸発生源に炭酸を放出させるステップと、
ある時間にわたって前記カートリッジに供給される流体の量を制御して、前記時間中に前記炭酸発生源により放出される炭酸ガスの量を制御するステップと、
原料液体に、前記炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を前記原料液体中に溶解させることによって炭酸飽充するステップと、
前記原料液体を飲料中間材料と混合して、飲料を生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法において、
前記炭酸発生源が、固体で前記カートリッジ内にあることを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項47に記載の方法において、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトであることを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項47に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、酸ガスを、原料液体を収容した貯蔵容器に供給するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項51】
請求項47に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、炭酸を分離膜の気体側に供給して、前記気体側の炭酸が前記分離膜の液体側の原料液体中に溶解されるようにするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジに流体を供給する前記ステップが、流体を、前記カートリッジを閉鎖空間に保持するカートリッジチャンバ内に供給するステップを含み、量を制御する前記ステップが、前記カートリッジチャンバに供給される流体の量を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジを、飲料製造機を使って穿刺して、前記カートリッジに流体を供給するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項47に記載の方法において、
流体を供給する前記ステップが、前記原料液体の第一の部分を前記カートリッジに供給して、前記炭酸ガス発生源を活性化するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法において、
炭酸飽充され、飲料の一部として供給される原料液体が、前記炭酸発生源と接触しないことを特徴とする方法。
【請求項56】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジに供給される流体の量を制御する前記ステップが、流体の量を制御して、前記炭酸発生源により生成されるガスの圧力を、周囲圧力より高く保持するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項57】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジに供給される流体の量を制御する前記ステップが、計量された量の液体を前記カートリッジに供給するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項47に記載の方法において、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトを含み、前記カートリッジに供給される流体の量を制御する前記ステップが、前記カートリッジに供給される流体を制御して、少なくとも30秒間にわたり、前記担持ゼオライトに炭酸を放出させるようにするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジの容積が、前記カートリッジを使って生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とする方法。
【請求項60】
請求項47に記載の方法において、
前記カートリッジに流体を供給する前記ステップと、前記カートリッジに供給される流体の量を制御する前記ステップと、原料液体に、前記炭酸発生源から放出される炭酸の少なくとも一部を前記原料液体化に溶解させることによって炭酸飽充する前記ステップを、約120秒未満の時間にわたって実行し、体積が100〜1000ml、炭酸飽和レベルが約2〜4容量の炭酸飽充された液体を生成することを特徴とする方法。
【請求項61】
炭酸飲料を生成する方法において、
密閉され、その中に炭酸発生源が格納される内部空間を有するカートリッジを設置するステップであって、前記炭酸発生源が固体であるようなステップと、
前記カートリッジを開き、前記炭酸発生源に炭酸を放出させるステップと、
液体に、前記炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を前記液体中に溶解させることによって、炭酸飽充するステップと、
前記液体を飲料中間材料と、前記飲料中間材料を収容したカートリッジチャンバに通じることによって混合して、飲料を生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項62】
請求項61に記載の方法において、
前記炭酸発生源を格納した前記カートリッジが、前記飲料中間材料を収容した前記カートリッジチャンバも含むことを特徴とする方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法において、
前記液体が炭酸飽充のために、前記カートリッジの、前記炭酸発生源が配置されている第一のチャンバに導入され、前記第一のチャンバから、前記飲料中間媒体が配置されている第二のチャンバへと通過することを特徴とする方法。
【請求項64】
請求項61に記載の方法において、
前記カートリッジチャンバが、前記炭酸発生源を格納した前記カートリッジとは別の第二のカートリッジの一部であることを特徴とする方法。
【請求項65】
請求項61に記載の方法において、
混合する前記ステップが、炭酸飽充された液体を前記カートリッジチャンバに通じるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項61に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、炭酸ガスを前記カートリッジから前記炭酸ガスが前記液体中に溶解される領域へと送るステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項67】
請求項66に記載の方法において、
炭酸ガスがコンタクタに送られることを特徴とする方法。
【請求項68】
請求項61に記載の方法において、
開く前記ステップが、前記炭酸発生源が炭酸ガスを発生させる炭酸量を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項69】
請求項61に記載の方法において、
前記カートリッジが、前記炭酸発生源が保持される第一のチャンバと、前記第一のチャンバから隔離され、前記飲料中間材料を収容した第二のチャンバを含む2つのチャンバを有することを特徴とする方法。
【請求項70】
請求項61に記載の方法において、
前記カートリッジと前記カートリッジチャンバの各々の容積が、生成される飲料の体積より小さいことを特徴とする方法。
【請求項71】
請求項61に記載の方法において、
開く前記ステップが、前記カートリッジを穿刺して、液体を前記内部空間へと導入するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項72】
飲料を生成するキットにおいて、
密閉され、その中に炭酸発生源を収容した内部空間を有する第一のカートリッジであって、前記炭酸発生源が固体であり、原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成されており、前記第一のカートリッジが、前記炭酸発生源を活性化するために流体が供給される取入口と、炭酸ガスが前記第一のカートリッジから出る排出口を有するように構成されている第一のカートリッジと、
密閉され、前記原料液体と混合されて飲料を生成するために使用される飲料中間材料を収容する内部空間を有する第二のカートリッジと、
を備えることを特徴とするキット。
【請求項73】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第一のカートリッジが飲料製造機によって、前記入口が形成されるように穿刺可能であり、液体の流入を受け入れ、前記出口が形成されるように穿刺可能であることを特徴とするキット。
【請求項74】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第一と第二のカートリッジの各々の容積が、前記第一と第二のカートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さいことを特徴とするキット。
【請求項75】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第二のカートリッジが、前記第二のカートリッジ内の原料液体の流れを受け入れて、前記飲料中間材料を前記原料液体と混合するように構成されていることを特徴とするキット。
【請求項76】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第一と第二のカートリッジが一体に結合されていることを特徴とするキット。
【請求項77】
請求項76に記載のキットにおいて、
前記第一と第二のカートリッジが一体に結合され、ツールを使用しないかぎり、前記第一または第二のカートリッジの少なくとも一部を破壊しないかぎり、前記カートリッジを相互に分離できないようになっていることを特徴とするキット。
【請求項78】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第一と第二のカートリッジが、溶接継手またはインターロック式の機械的固定手段によって結合されていることを特徴とするキット。
【請求項79】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記第二のカートリッジが飲料製造機によって、前記入口と前記排出口が形成されるように穿刺可能であり、前記第二のカートリッジ内の原料液体の流れを受け入れて、前記飲料中間材料を前記原料液体と混合することを特徴とするキット。
【請求項80】
請求項72に記載のキットにおいて、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトを含むことを特徴とするキット。
【請求項81】
飲料を生成するカートリッジにおいて、
密閉され、そこに炭酸発生源を収容した内部空間を含む容器であって、前記炭酸発生源が固体であり、原料液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成され、前記容器が、前記炭酸発生源を活性化するために流体が供給される取入口と、炭酸ガスが、前記原料液体への炭酸飽充に使用されるように前記容器から出る排出口を有するように構成されている容器を備えることを特徴とするカートリッジ。
【請求項82】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記カートリッジが飲料製造機械により、前記取入口が形成され、前記排出口が形成されるように穿刺可能であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項83】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記カートリッジの少なくとも一部が半剛性または柔軟であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項84】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記カートリッジが、前記原料液体に風味付けし、飲料を生成するために使用される飲料中間材料を収容した第二のチャンバを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項85】
請求項84に記載のカートリッジにおいて、
前記第二のチャンバが、前記炭酸発生源を収容した第一のチャンバから隔離されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項86】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記取入口が前記カートリッジの底部付近に配置され、前記排出口が前記カートリッジの上部付近に配置されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項87】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記カートリッジの容積が、前記カートリッジを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とするカートリッジ。
【請求項88】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記カートリッジが、前記カートリッジの開口部を閉じる蓋を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項89】
請求項88に記載のカートリッジにおいて、
前記蓋が、飲料製造機によって穿刺され、前記取入口と前記排出口が形成されるように構成されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項90】
請求項81に記載のカートリッジにおいて、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトであることを特徴とするカートリッジ。
【請求項91】
飲料製造システムにおいて、
カートリッジを、周囲圧力より高い圧力下で保持するように構成されたカートリッジチャンバと、
炭酸発生源を収容する内部空間を有するカートリッジであって、前記炭酸発生源が、液体への炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成され、前記カートリッジの容積が前記カートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さいカートリッジと、
前記カートリッジの前記内部空間に原料液体を供給して、前記炭酸発生源に炭酸ガスを放出させ、炭酸ガスの少なくとも一部を、前記内部空間内にある時に前記原料液体中に溶解させる飲料原料液体供給部と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項92】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源が固体で、前記カートリッジ内にあることを特徴とするシステム。
【請求項93】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジが、取入口と排出口が形成されるように穿刺可能であることを特徴とするシステム。
【請求項94】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジの少なくとも一部が半剛性または柔軟であることを特徴とするシステム。
【請求項95】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジが、前記原料液体と混合して飲料を生成するために使用される飲料中間材料を収容した第二のチャンバを有することを特徴とするシステム。
【請求項96】
請求項95に記載のシステムにおいて、
前記第二のチャンバが、前記炭酸発生源を収容した第一のチャンバから隔離されていることを特徴とするシステム。
【請求項97】
請求項95に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源を収容した前記第一のチャンバに導入される液体が炭酸飽充され、前記第一のチャンバから、前記飲料中間材料が配置された前記第二のチャンバへと通過することを特徴とするシステム。
【請求項98】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジの容積が、前記カートリッジを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とするシステム。
【請求項99】
請求項91に記載のシステムにおいて、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトであることを特徴とするシステム。
【請求項100】
請求項99に記載のシステムにおいて、
前記担持ゼオライトが、流動可能に構成された粒子を含むことを特徴とするシステム。
【請求項101】
飲料を生成する方法において、
密閉され、その中に炭酸発生源を格納する内部空間を有するカートリッジを設置するステップであって、前記カートリッジの容積が前記カートリッジを使用して生成される飲料の体積より小さいようなステップと、
液体を前記カートリッジに供給して、前記炭酸発生源に炭酸を放出させるステップと、
前記液体に、前記炭酸発生源から放出された炭酸の少なくとも一部を、前記液体が前記カートリッジ内にある時に、前記液体中に溶解させることによって炭酸飽充するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項102】
請求項101に記載の方法において
前記液体を飲料中間材料と混合して、飲料を生成するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項103】
請求項101に記載の方法において
前記カートリッジを、飲料製造機を使って穿刺して、取入口と排出口を形成するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項104】
請求項101に記載の方法において
前記カートリッジの少なくとも一部が半剛性または柔軟であることを特徴とする方法。
【請求項105】
請求項101に記載の方法において
前記カートリッジが、前記原料液体と混合して飲料を生成するために使用される飲料中間材料を収容した第二のチャンバを含むことを特徴とする方法。
【請求項106】
請求項105に記載の方法において
前記第二のチャンバが、前記炭酸発生源を収容した第一のチャンバから隔離されていることを特徴とする方法。
【請求項107】
請求項105に記載の方法において
前記炭酸発生源を収容した前記第一のチャンバに導入される液体が炭酸飽充され、前記第一のチャンバから、前記飲料中間材料が配置された前記第二のチャンバへと通過することを特徴とする方法。
【請求項108】
請求項101に記載の方法において、
前記カートリッジの容積が、前記カートリッジを使用して生成される炭酸飲料の体積より小さいことを特徴とする方法。
【請求項109】
請求項101に記載の方法において、
前記炭酸発生源が担持ゼオライトであることを特徴とする方法。
【請求項110】
請求項101に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、前記カートリッジ内の圧力を周囲圧力以上に保持するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項111】
飲料製造システムにおいて、
飲料原料液体供給部と、
カートリッジをチャンバ内に保持するように構成されたカートリッジチャンバと、
炭酸発生源を収容した内部空間を有するカートリッジであって、前記炭酸発生源が固体で、液体の炭酸飽充に使用される炭酸ガスを放出するように構成されているカートリッジと、
液体側を気体側から分離する膜を有するカーボネータと、
を備え、
前記カートリッジにより放出された炭酸ガスが前記気体側に供給され、前記飲料原料液体供給部が、原料液体を前記液体側に供給して、前記気体側の炭酸が、前記液体側の前記原料液体中に溶解されるようになっていることを特徴とするシステム。
【請求項112】
請求項111に記載のシステムにおいて、
前記カートリッジチャンバが、前記カートリッジを前記チャンバ内に、周囲圧力より高い圧力下で保持するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項113】
請求項111に記載のシステムにおいて、
前記炭酸ガス発生源により放出された炭酸ガスを、周囲圧力より高い圧力下で、前記カーボネータの前記気体側に誘導するように構成された炭酸ガス供給部をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項114】
請求項111に記載のシステムにおいて、
前記分離膜が複数の中空ファイバを含み、前記中空ファイバの内側が前記液体側の一部であり、前記中空ファイバの外側が前記気体側の一部であることを特徴とするシステム。
【請求項115】
請求項111に記載のシステムにおいて、
液体を前記カートリッジチャンバへと供給し、前記炭酸発生源と接触させて、前記炭酸発生源に炭酸ガスを放出させるように構成された炭酸ガス活性化流体供給部をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項116】
飲料を生成する方法において、
密閉され、その中に炭酸発生源を格納する内部空間を有するカートリッジを設置するステップであって、前記炭酸発生源が固体で、炭酸ガスを放出するように構成されているようなステップと、
前記カートリッジを開き、前記カートリッジに炭酸ガスを放出させるステップと、
前記液体に、前記炭酸発生源から放出された炭酸ガスの少なくとも一部を液体中に溶解させることによって炭酸飽充するステップであって、前記炭酸ガスが分離膜の気体側に配置され、前記液体が前記分離膜の液体側に配置されるようなステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項117】
請求項116に記載の方法において、
炭酸飽充する前記ステップが、
前記液体を複数の中空ファイバ内に流すステップと、
前記炭酸ガスを、前記複数の中空ファイバの外側に供給するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項118】
請求項116に記載の方法において、
開く前記ステップが、前記カートリッジを穿刺して、流体を前記内部空間に導入するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項119】
請求項116に記載の方法において、
開く前記ステップが、前記炭酸発生源が炭酸ガスを生成する炭酸量を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項120】
請求項119に記載の方法において、
前記炭酸量が、前記カートリッジに供給される液体の量を制御することに基づいて制御されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−518778(P2013−518778A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552021(P2012−552021)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2011/023157
【国際公開番号】WO2011/094677
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(510244673)グリーン マウンテン コーヒー ロースターズ,インク. (4)
【Fターム(参考)】