説明

カード処理装置および料金精算機

【課題】 装置の小型化を図ることができるとともに、カードのジャムの発生を確実に防止することのできるカード処理装置を提供する。
【解決手段】 カード挿入口2から直線状に延在しカードを搬送する主搬送路5と、主搬送路5から分岐してカード回収口3にカードを搬送するとともにカードを一時的に待機させる待機路6と、主搬送路5と待機路とに沿って配置され主搬送路5および待機路に位置するカードを搬送する搬送ベルト17と、主搬送路5と待機路との分岐部分に設置されカードを主搬送路5または待機路のいずれに搬送するかを切り替える待機切換え部材19と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカード処理装置および料金精算機に係り、特に、例えば、駐車場の料金精算機などに好適であり、駐車券あるいはサービスカードなどの各種カードの処理を行うことを可能としたカード処理装置および料金精算機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、駐車場管理システムにおいて、駐車券の発行により入場ゲートを開放して車両の入場を許可し、料金精算機が駐車券や利用者に配布されるサービスカードに記録されている情報に基づいた駐車料金の精算を完了すると、退場ゲートを開放して前記車両の退場を許可するようになっている。そして、駐車料金の精算に使用した駐車券やサービスカードは、料金精算機内で回収されるが、回収されたカードのうち駐車券は廃棄されるのに対し、サービスカードは駐車場の運営コストを抑えるためにリサイクル使用されることがある。
【0003】
しかしながら、このような従来の料金精算機では、精算に使用した駐車券とサービスカードとは、料金精算機内の同一の回収箱に回収されるため、回収されたカードをリサイクル使用しない駐車券とリサイクル使用するサービスカードとに分別する作業を別途行わなければならなかった。このような分別作業は全て係員の手作業によって行われており、係員の負担が大きく不便であった。
【0004】
そのため、従来から、駐車券を挿入して駐車カードの情報を読み取った後に、駐車券を待機位置に搬送した状態で、サービスカードによりサービスカードの情報を読み取って精算を行い、サービスカードがリサイクル可能か否かを判断し、サービスカードを廃棄カード用回収部あるいはリサイクルカード用回収部に搬送することにより、サービスカードを廃棄用とリサイクル用とに分別するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3482388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明によれば、駐車券を情報の読み取りなどを行う搬送路の最奥部に待機させた状態で、サービスカードなどの読み取りを行うようにしているので、駐車券の待機位置を確保する必要上、装置の長さ寸法を大きくする必要があり、装置が大型化してしまうという問題を有している。
【0007】
また、前記特許文献1に記載の発明によれば、サービスカードの回収を行う場合に、サービスカードを自由落下させて回収を行うものであるため、駐車券などが搬送路に引っかかったりして適正な搬送を行うことができなくなるいわゆるジャムが発生してしまうおそれがあるという問題をも有している。
【0008】
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、装置の小型化を図ることができるとともに、カードのジャムの発生を確実に防止することのできるカード処理装置および料金精算機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために請求項1の発明に係るサード処理装置は、カード挿入口から直線状に延在し、カードを搬送する主搬送路と、
前記主搬送路から分岐してカード回収口にカードを搬送するとともに、前記カードを一時的に待機させる待機路と、
前記主搬送路の一部と前記待機路とに沿って配置され、前記主搬送路および前記待機路に位置する前記カードを搬送する搬送ベルトと、
前記主搬送路と前記待機路との分岐部分に設置され、前記カードを前記主搬送路または前記待機路のいずれに搬送するかを切り替える待機切換え部材と、
を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記待機切換え部材には、待機用圧接ローラが設けられ、前記待機用圧接ローラは、前記待機切換え部材が前記カードを前記待機路で搬送するように切り換えられた状態で、前記待機路の中途部で前記搬送ベルトに圧接され、前記搬送ベルトとの間で前記カードを挟持して搬送させるとともに、前記待機切換え部材が前記カードを前記主搬送路で搬送するように切り換えられた状態で、前記搬送ベルトとの圧接が解除されるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記待機切換え部材の近傍には、前記待機切り換え部材の動作に同期して動作される待機レバーが設けられ、前記待機レバーは、前記待機切換え部材が前記カードを前記主搬送路で搬送するように切り換えられた状態で、前記待機用圧接ローラに圧接されるとともに、前記待機切換え部材が前記カードを前記待機路で搬送するように切り換えられた状態で、前記搬送ベルトの内側に位置するように待機可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明に係る料金精算機は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカード処理装置を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、カードを主搬送路から分岐した待機路に待機させるようにしているので、従来のように主搬送路に待機する構成と比較して、主搬送路の長さ寸法を小さく形成することができ、その結果、処理装置本体の長さ寸法を小さくして装置の小型化を図ることができる。また、搬送ベルトによりカードの待機および回収を行うようにしているので、カードの搬送を確実に行うことができ、待機路におけるカードのジャムの発生などを確実に防止することができる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、待機用圧接ローラにより、待機切換え部材がカードを待機路で搬送するように切り換えられた状態で、搬送ベルトとの間でカードを挟持して搬送させるようにしているので、待機路において、搬送ベルトと待機用圧接ローラとにより確実にカードを搬送させることができ、しかも、待機路にカードが待機している状態で、待機用圧接ローラによる圧接が解除されるので、待機路にカード適正に保持することができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、待機レバーにより、待機路にカードが待機している状態で、待機用圧接ローラに圧接させるようにしているので、待機状態で、待機レバーと待機用圧接ローラとにより挟持して保持することができ、しかも、待機切換え部材がカードを待機路で搬送するように切り換えられた状態で、搬送ベルトの内側に位置するように待機可能としているので、待機路におけるカードの搬送の邪魔になってしまうことがない。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカード処理装置を備えることにより、カード処理装置により駐車券やサービスカードなどのカードを処理して駐車料金の精算を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るカード処理装置の実施形態における待機切換え部材が主搬送路を解放している状態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るカード処理装置の実施形態における待機切換え部材が待機路を解放している状態を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係るカード処理装置の制御構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係るカード処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、本発明に係るカード処理装置の実施形態を示す概略構成図であり、カード処理装置の処理装置本体1の一端面には、例えば、駐車券などのカードPを出し入れするためのカード挿入口2が形成されている。処理装置本体1の下面には、使用済みのカードPを回収するための第1カード回収口3およびこの第1カード回収口3より処理装置本体1の他端面側に所定間隔をもって形成された第2カード回収口4がそれぞれ設けられている。これら第1カード回収口3および第2カード回収口4の下方には、図示しない第1回収箱および第2回収箱がそれぞれ配置されるようになっている。
【0020】
処理装置本体1の内部には、カード挿入口2から処理装置本体1の他端面に向かって直線状に延在する主搬送路5が形成されており、処理装置本体1の内部のカード挿入口2寄りには、主搬送路5から処理装置本体1の下方に向かって分岐する待機路6が形成されている。この待機路6は、弧状に形成されており、待機路6の下端部は、第1カード回収口3に連通している。さらに、待機路6には、処理装置本体1の下面に沿って延在し、第2カード回収口4に連通する回収路7が形成されている。
【0021】
主搬送路5のカード挿入口2の近傍および処理装置本体1の他端面の近傍には、主搬送路5の下方に位置する搬送ローラ8,9が図示しない駆動モータにより回転駆動自在に配設されており、これら各搬送ローラ8,9には、主搬送路5の上方に位置し搬送ローラ8,9にそれぞれ圧接される圧接ローラ10,11が配設されている。
【0022】
また、主搬送路5と回収路7との分岐位置の下方および主搬送路5の処理装置本体1の他端面寄りの下方には、それぞれ搬送用プーリ12,13が回転自在に配設されており、回収路7の両端部分上方には、2つの回収用プーリ14,15が回転自在に配設されている。さらに、待機路6の中途部には、待機用プーリ16が回転自在に配設されており、各搬送用プーリ12,13、回収用プーリ14,15および待機用プーリ16には、搬送ベルト17が一定の張力をもって掛け渡されている。また、各搬送用プーリ12,13および回収用プーリ14,15には、それぞれ搬送ベルト17を介してベルト圧接ローラ18,18…が圧接されるようになっている。このように、搬送ベルト17を各搬送用プーリ12,13、回収用プーリ14,15および待機用プーリ16に掛け渡すことにより、搬送ベルト17が第1カード回収口3および第2カード回収口4の近傍まで配設されることになるので、第1カード回収口3および第2カード回収口4の周辺におけるカードPのジャムの発生を防止することができるものである。
【0023】
また、主搬送路5と待機路6との分岐部分には、待機切換え部材19が回動自在に取付けられており、待機切換え部材19の下部先端部には、待機用圧接ローラ20が回転自在に取り付けられている。待機切換え部材19は、回動動作により、その上部先端部を、待機路6を閉塞して主搬送路5を解放する位置と、主搬送路5を閉鎖して待機路6を解放する位置との間で切り換えできるように構成されており、待機切換え部材19が主搬送路5を閉鎖した状態で、待機用圧接ローラ20が待機用プーリ16に搬送ベルト17を介して圧接されるように構成されている。
【0024】
また、待機切換え部材19の近傍には、待機レバー21が回動自在に配設されている。この待機レバー21は、待機切換え部材19が待機路6を閉塞して主搬送路5を解放する状態で、待機切換え部材19により上端部が押圧されて待機レバー21の側面が待機用圧接ローラ20に圧接されるように保持されるものであり(図1参照)、待機切換え部材19が主搬送路5を閉塞して待機路6を解放した状態で、待機切換え部材19による押圧が解除されて待機レバー21が回動されることにより、待機レバー21の側面が搬送ベルト17の内側に位置するように待機可能に構成されている(図2参照)。
【0025】
第1カード回収口3の近傍には、回収切換え部材22が回動自在に配設されており、回収切換え部材22は、回動動作により、回収切換え部材22の下端部が第1カード回収口3を解放する位置(図1中実線で示す)と、回収切換え部材22の下端部が第1カード回収口3を閉塞して待機路6と回収路7とを連通させる位置(図1中破線で示す)との間で切り換えできるように構成されている。
【0026】
さらに、第1カード回収口3と待機用プーリ16との間には、カードPの有無を検出する待機カード検出センサ23が配設されている。
【0027】
また、搬送ベルト17より処理装置本体1の他端面寄りには、主搬送路5に対向するように磁気ヘッド24が配設されており、磁気ヘッド24の上方には、磁気ヘッド圧接ローラ25が配設されている。磁気ヘッド24は、図示しないソレノイドにより昇降自在とされており、カードPの磁気情報を読み取り、書き込みを行う場合にのみ、磁気ヘッド24を上昇させて磁気ヘッド圧接ローラ25に圧接されるように構成されている。
【0028】
さらに、磁気ヘッド24と搬送ローラ8,9との間には、カードPに対して所定の情報を書き込むためのサーマルヘッド26が主搬送路5に対向するように配設されており、サーマルヘッド26の下方には、サーマルヘッド圧接ローラ27が配設されている。
【0029】
次に、本実施形態における制御構成について説明する。本実施形態においては、カード処理装置を、駐車場の料金精算機に適用した場合について説明する。
【0030】
本実施形態においては、各部署を総括的に制御する制御部28を備えており、この制御部28には、搬送駆動部29が接続されており、搬送駆動部29により、搬送ローラ8,9および搬送ベルト17の駆動を制御するように構成されている。また、制御部28には、切り換え制御部30が接続されており、この切り換え制御部30により、待機切換え部材19および回収切換え部材22の切り換え制御を行うように構成されている。さらに、制御部28には、磁気ヘッド24およびサーマルヘッド26がそれぞれ接続されており、制御部28により、磁気ヘッド24によるカードPの情報の読み取り、書き込みを行うとともに、サーマルヘッド26によるカードPへの情報の記録を行うように構成されている。また、制御部28には、待機カード検出センサ23および料金精算部31が接続されており、待機カード検出センサ23により、待機路に搬送されたカードPの有無を検出するとともに、料金精算部31により、磁気ヘッド24により読み取られたカードPの情報に基づいて料金の精算を行うように構成されている。
【0031】
次に、本実施形態の作用について、フローチャートを参照して説明する。
【0032】
まず、カード挿入口2にカードとしての駐車券Pが挿入されると(ST1:YES)、搬送ローラ8,9および搬送ベルト17を回転駆動させることにより、駐車券Pを主搬送路5に沿って処理装置本体1の内部に搬送する(ST2)。駐車券Pの裏面に形成された磁気面に記録された情報を磁気ヘッド24により読み取る(ST3)。
【0033】
その後、搬送駆動部29により搬送ローラ8,9および搬送ベルト17を逆方向に回転駆動させるとともに、切り換え制御部30により待機切換え部材19を回動させて主搬送路5を閉塞して待機路6を解放させる。この状態で、待機用圧接ローラ20が待機用プーリ16に搬送ベルト17を介して圧接され、これにより、駐車券Pは、主搬送路5を逆方向に搬送されるとともに、待機路6に送られ、待機カード検出センサ23により駐車券Pの先端部を検出したら、搬送ベルト17の回転動作を停止させる。これにより、駐車券Pの待機が完了する(ST4)。
【0034】
続いて、待機切換え部材19を回動させることにより、待機路6を閉鎖するとともに、主搬送路5を解放し、この状態で、待機用圧接ローラ20が待機用プーリ16から離隔され、待機路6に待機している駐車券Pへの圧接が解除される。一方、待機レバー21の上端部が、待機切換え部材19により押圧されて待機レバー21の側面が待機用圧接ローラ20に圧接され、これにより、待機レバー21と待機用圧接ローラ20との間に、駐車券Pが保持された状態で、待機されるようになっている。
【0035】
そして、精算をサービスカードを用いて行う場合は(ST5:YES)、カード挿入口2から、サービスカードが挿入されると、搬送ローラ8,9および搬送ベルト17により、サービスカードが主搬送路5に沿って搬送され、磁気ヘッド24によりサービスカードのサービス情報を読み取る(ST6)、そして、料金精算部31により、駐車場の入場時刻やサービスカードのサービス情報などから料金精算部31により駐車料金を精算する(ST8)。
【0036】
料金の支払いが完了すると(ST9)、待機切換え部材19を回動させて待機切換え部材19により主搬送路5を閉塞して待機路6を解放させ、回収切換え部材22を第1カード回収口3が解放する位置に回動させる。この状態で、搬送ベルト17を回転動作させることにより、待機されている駐車券Pを搬送して、第1カード回収口3から第1回収箱に落下させて駐車券Pの回収を行う(ST10)。その後、回収切換え部材22を回動させて、回収切換え部材22が第1カード回収口3を閉塞して待機路6と回収路7とを連通させる位置に切り換え、この状態で、主搬送路5に位置するサービスカードを待機路6および回収路7に搬送させ、第2カード回収口4から第2回収箱に落下させてサービスカードの回収を行うようになっている(ST10)。
【0037】
また、精算をクレジットカードで行う場合は(ST7:YES)、駐車券Pが待機路6に待機している状態で、カード挿入口2からクレジットカードが挿入されると、搬送ローラ8,9および搬送ベルト17により、クレジットカードが主搬送路5に沿って搬送され、磁気ヘッド24によりクレジットカードの情報を読み取り(ST11)、料金精算部30により、クレジットカードの情報に基づく駐車料金を精算する(ST12)。そして、精算が完了したら(ST13)、搬送ローラ8,9および搬送ベルト17を逆方向に回転駆動してクレジットカードをカード挿入口2に返却する(ST14)。
【0038】
その後、利用者が領収書が要求しない場合は(ST15:NO)、搬送ベルト17を駆動して待機していた駐車券Pを搬送し、第1カード回収口3から回収する(ST10)。
【0039】
また、利用者が領収書を要求する場合には(ST15:YES)、搬送ベルト17を逆方向に回転駆動させ、駐車券Pを主搬送路5のサーマルヘッド26の設置位置まで搬送する(ST16)。そして、サーマルヘッド26により駐車券Pに所定の事項を記録し(ST17)、再び、搬送ベルト17および搬送ローラ8,9を駆動して駐車券Pをカード挿入口2から返却する(ST18)。
【0040】
以上述べたように本実施形態においては、駐車券Pを主搬送路5から分岐した待機路6に待機させるようにしているので、従来のように主搬送路5に待機する構成と比較して、主搬送路5の長さ寸法を小さく形成することができ、その結果、処理装置本体1の長さ寸法を小さくして装置の小型化を図ることができる。また、搬送ベルト17を第1カード回収口3および第2カード回収口4の近傍まで配設するようにしており、この搬送ベルト17により駐車券Pの回収を行うようにしているので、駐車券Pの搬送を確実に行うことができ、第1カード回収口3および第2カード回収口4の周辺における駐車券Pのジャムの発生を確実に防止することができる。
【0041】
また、待機用圧接ローラ20により、待機切換え部材19が駐車券Pを待機路6で搬送するように切り換えられた状態で、搬送ベルト17との間で駐車券Pを挟持して搬送させるようにしているので、待機路6において、搬送ベルト17と待機用圧接ローラ20とにより確実に駐車券Pを搬送させることができ、しかも、待機路6に駐車券Pが待機している状態で、待機用圧接ローラ20による圧接が解除されるので、待機路6に駐車券Pを適正に保持することができる。
【0042】
さらに、待機レバー21により、待機路6に駐車券Pが待機している状態で、待機用圧接ローラ20に圧接させるようにしているので、待機状態で、待機レバー21と待機用圧接ローラ20とにより挟持して保持することができ、しかも、待機切換え部材19が駐車券Pを待機路6で搬送するように切り換えられた状態で、搬送ベルト17の内側に位置するように待機可能としているので、待機路6における駐車券Pの搬送の邪魔になることがない。
【0043】
なお、前記実施形態においては、カード処理装置を駐車場の料金精算機に適用した場合について説明したが、駐車場の料金精算機に限定されるものではなく、鉄道等の乗車券の料金精算機や、プレカット券を用いての発券機にも適用することが可能である。
【0044】
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 処理装置本体
2 カード挿入口
3 第1カード回収口
4 第2カード回収口
5 主搬送路
6 待機路
7 回収路
8,9 搬送ローラ
12,13 搬送用プーリ
14,15 回収用プーリ
16 待機用プーリ
17 搬送ベルト
19 待機切換え部材
20 待機用圧接ローラ
21 待機レバー
22 回収切換え部材
23 カード検出センサ
24 磁気ヘッド
25 サーマルヘッド
28 制御部
29 搬送駆動部
30 切り換え制御部
31 料金精算部
P カード(駐車券)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード挿入口から直線状に延在し、カードを搬送する主搬送路と、
前記主搬送路から分岐してカード回収口にカードを搬送するとともに、前記カードを一時的に待機させる待機路と、
前記主搬送路の一部と前記待機路とに沿って配置され、前記主搬送路および前記待機路に位置する前記カードを搬送する搬送ベルトと、
前記主搬送路と前記待機路との分岐部分に設置され、前記カードを前記主搬送路または前記待機路のいずれに搬送するかを切り替える待機切換え部材と、
を備えていることを特徴とするカード処理装置。
【請求項2】
前記待機切換え部材には、待機用圧接ローラが設けられ、前記待機用圧接ローラは、前記待機切換え部材が前記カードを前記待機路で搬送するように切り換えられた状態で、前記待機路の中途部で前記搬送ベルトに圧接され、前記搬送ベルトとの間で前記カードを挟持して搬送させるとともに、前記待機切換え部材が前記カードを前記主搬送路で搬送するように切り換えられた状態で、前記搬送ベルトとの圧接が解除されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカード処理装置。
【請求項3】
前記待機切換え部材の近傍には、前記待機切り換え部材の動作に同期して動作される待機レバーが設けられ、前記待機レバーは、前記待機切換え部材が前記カードを前記主搬送路で搬送するように切り換えられた状態で、前記待機用圧接ローラに圧接されるとともに、前記待機切換え部材が前記カードを前記待機路で搬送するように切り換えられた状態で、前記搬送ベルトの内側に位置するように待機可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のカード処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカード処理装置を備えていることを特徴とする料金精算機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−250578(P2010−250578A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99657(P2009−99657)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】