説明

ガスセンサ

【課題】 多重構造のカバーを備え、特に応答性に優れたガスセンサを提供する。
【解決手段】 検出素子4の先端部に形成された検出部Bを覆うカバー2Aを備えたガスセンサ1Aであって、カバー2Aは内カバー21Aと、内カバー21Aの外側に配置される外カバー22とを有し、外カバー22は、ガス流入孔22bが周方向に所定の間隔で形成された側壁部22aと、ガス流出孔22cが形成された先端部Cとを有し、外カバー22の先端部Cに対向するように配置したガイド30を、ガス流出孔22cに対向する位置から先端部Cとの間隔が次第に広がるように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象となるガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスセンサには、酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサなどがある。これらガスセンサは、例えばガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気ガスに含まれる成分を検出するために利用されている。ガスセンサは、測定雰囲気中に位置する検出部を覆うカバーを備えている。カバーの側壁部にはガス流入孔が形成され、排気ガス等の被測定ガスはこのガス流入孔からカバー内に流入し検出部と接触する。近年、ガスセンサにおいて、水滴や油滴あるいは汚れ等に対する検出素子の保護性能を高めるために、内外2つの筒状部材からなる二重構造のカバーが使用されている。二重構造のカバーにおいては、検出部の保護性能は高められるが、側壁部が二重となる分だけガス流通に対する抵抗が増大し、例えばカバー外側とカバー内部空間との間での被測定ガスの交換速度が小さくなることも多い。そのため、測定雰囲気中の被測定成分の濃度が急激に変化した場合等においては、応答に遅れが出やすいという構造上の問題がある。
【0003】
そこで特許文献1では、カバーが多重構造を有していても、センサ応答特性に被測定ガス流の方向依存性が生じにくく、また適切なレベルにて均一な応答性あるいは出力特性が得られるガスセンサを提案している。特許文献1で提案しているガスセンサは、検出素子の先端部に形成された検出部を覆うプロテクタ(カバー)が、第一筒状部(内カバー)と、第一筒状部の外側に配置される第二筒状部(外カバー)とを備えている。第一筒状部の側壁部の軸方向先端側にはテーパ上の縮径部が形成され、第二筒状部の側壁部には縮径部に対応する位置に第二側ガス入口(ガス流入孔)が形成されている。
【0004】
第二側ガス入口から流入した被測定ガスは、縮径部の外面に沿って、第一筒状部に形成された第二側ガス出口(ガス流出孔)から流出する。このガス流によって、縮径部の先端に形成された第一側ガス出口に負圧を発生させる。この負圧によって第一筒状部内が吸引され、第一筒状部内には、周方向の各第一側ガス入口から被測定ガスが略等方的に吸入される。
【0005】
また、特許文献2では、応答速度が速く、消費電力が少なく、耐被水性に優れ、取付け方向依存性及び取付け角度依存性の少ないガスセンサを提案している。このガスセンサは、アウターカバー(外カバー)とインナーカバー(内カバー)との間に、ガスセンサの軸方向に延設された仕切り部を有している。これによって、アウターカバーのガス流通穴(ガス流入孔)から入った被測定ガスが、仕切り部に沿って、インナーカバーのガス流通穴に速やかに到達できるように整流する。
【0006】
【特許文献1】特開平2000−171430号公報
【特許文献2】特開平2003−75396号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の提案技術では、第二側ガス入口から導入された被測定ガスはまず第二側ガス出口から流出し、その後発生する負圧によって第一筒状部内の気体を吸引する。そのため、負圧が発生するまで第一筒状部内に被測定ガスが十分流入できない虞がある。よって、負圧が発生するまでの間、センサ応答性が低下する虞がある。
【0008】
また、特許文献2の提案技術では、ガスセンサが特許文献1で提案するガスセンサのような吸引機能を有していない。したがって、吸引機能を有するガスセンサと比較してセンサ応答性が低い。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、多重構造のカバーを備え、耐被水性及びとりわけ応答性に優れたガスセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、検出素子の先端部に形成された検出部を覆うカバーを備えたガスセンサであって、前記カバーは内カバーと、該内カバーの外側に配置される外カバーとを有し、前記外カバーは、ガス流入孔が周方向に所定の間隔で形成された側壁部と、ガス流出孔が形成された先端部とを有し、前記外カバーの前記先端部に対向するように配置したガイドを、前記ガス流出孔に対向する位置から前記先端部との間隔が次第に広がるように形成することを特徴とする。
【0011】
ガイドは、外カバーの先端部と所謂エゼクタ構造を形成する。これによって、外カバーの先端部とガイドとの間を被測定ガスが通過すると、外カバーの先端部に形成したガス流出孔に負圧が発生する。本発明によれば、この負圧によって内カバー内の気体を吸い出すことができ、外カバーのガス流入孔から被測定ガスを好適に流入させることができる。
【0012】
また、本発明は、検出素子の先端部に形成された検出部を覆うカバーを備えたガスセンサであって、前記カバーは内カバーと、該内カバーの外側に配置される外カバーとを有し、前記内カバーの側壁部の検出素子側表面が凹凸を有することを特徴とする。
【0013】
外カバーのガス流入孔から流入した被検出ガスは、例えば内カバーの側壁部に形成したガス流入孔を通じて内カバー内に流入する。さらに、被検出ガスは内カバー内で検出素子に接触しながらガス流出孔を通じて、ガスセンサの外側へ流出する。ここで、内カバーの検出素子側表面が平滑である場合、被検出ガスは層流的に流れる。本発明では、内カバーの検出素子側表面が凹凸を有しているので、内カバー内を流れる被検出ガスに乱流を発生させることができる。これによって、被測定ガスが検出素子と接触する機会を増加させることができるので、センサ反応の遅れを抑制し、センサ応答性を向上させることが可能である。
【0014】
また、本発明は、前記内カバーの側壁部を前記外カバーの先端部から前記検出素子側へ延伸させ、該側壁部の延伸端を前記内カバーの内外の空間が連通するように形成し、前記外カバーの前記ガス流入孔を前記内カバーの前記延伸端よりもガスセンサの軸線方向先端側に形成してもよい。
【0015】
本発明によれば、外カバーのガス流入孔を、内カバーの延伸端よりもガスセンサの軸線方向先端側に形成しているので、内カバーに水滴が侵入することを抑制できる。これによって、耐被水性に優れたガスセンサとすることができる。また、側壁部の延伸端を内カバーの内外の空間が連通するように形成しているので、内カバーにガス流入孔を形成することを要しない。また、有底円筒状の内カバーを採用した場合に必要になるガス流出孔を底部(先端部)に形成することを要しない。
【0016】
また、本発明は、前記内カバーがガスセンサの軸線方向先端側に向かって絞られた形状になるように、前記内カバーの側壁部を形成してもよい。本発明によれば、内カバー内の被検出ガスに検出素子方向へ向かう流れを生じさせることができる。これによって、被測定ガスが検出素子と接触する機会を増加させることができるので、センサ反応の遅れを抑制し、センサ応答性を向上させることができる。また、本発明によれば、流速が遅い場合でもセンサ応答性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、多重構造のカバーを備え、耐被水性及びとりわけ応答性に優れたガスセンサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るガスセンサの最良の実施形態を図面と共に詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、ガスセンサ1Aを断面で示す図である。ガスセンサ1Aは、ハウジング3と、検出素子4と、検出素子4の先端に形成された検出部Bを覆うカバー2と、検出素子4の後端部を覆う第1外筒部5、第2外筒部6及び上部カバー7等によって形成されている。ハウジング3の外周面にはねじ部3aが形成され、本実施例では、車両の排気通路に形成したねじ部にねじ部3aを螺合して、排気通路内に検出部Bが突出するようにしてガスセンサ1Aを取り付けている。なお、本実施例において、ガスセンサ1Aのカバー2側を先端側と称し、ガスセンサ1Aの上部カバー7側を後端側と称す。
【0020】
検出素子4は、ハウジング3内に配設した絶縁体8aの挿入孔に挿通され、先端の検出部Bが、排気通路に固定されるハウジング3の先端よりも突出した状態で絶縁体8a内に固定される。絶縁体8aの軸方向後端側には、タルク粉体9が封着され、さらにタルク粉体9の軸方向後端側にはパッキン10と固定子11とが配設される。検出素子4は、ハウジング3の後端側外周部を固定子11に向けてかしめることにより固定される。
【0021】
ハウジング3の後端側には、第1外筒部5が固定され、さらに第1外筒部5の後端側には、第2外筒部6が固定されている。第2外筒部6内には、絶縁体8bが配設されている。また、第2外筒部6の後端側には撥水フィルタ12を介して上部カバー7が設けられている。第2外筒部6及び上部カバー7の撥水フィルタ12と対向する位置には大気導入孔6a及び7aが形成され、大気導入孔6a及び7aを通じて、第2外筒部6内に形成された大気側雰囲気に大気が導入される。また、上部カバー7の後端部内側には、グロメット13が配設されている。
【0022】
検出素子4からの出力を取り出すために、コネクタ14a及び14bを介してガスセンサ1A外部にリード線15a及び15bが延設されている。また、ガスセンサ1Aが検出素子4を活性温度に維持するための図示しないヒータを備える場合には、ヒータに通電するためにコネクタ及びリード線を同様にして配設する。
【0023】
図2は図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例1に係るカバー2Aの断面の拡大図である。図2に示すように、カバー2Aは、内カバー21A及び外カバー22によって構成される二重構造のカバーである。外カバー22は有底円筒状の部材からなり、ハウジング3の先端側に固定されている。また、外カバー22は先端に略円状の面からなる先端部Cを有している。内カバー21Aは、外カバー22の先端部Cから検出素子4側へガスセンサ1Aの軸線と略平行に延伸した略円筒状の側壁部21aを有している。内カバー21Aは外カバー22の先端部Cに対して、例えば溶接等によって固定することができる。
【0024】
本実施例では、側壁部21aの延伸端21bを内カバー21Aの内外の空間が連通するように形成している。また、外カバー22の側壁部22aには、周方向略等間隔にガス流入孔22bが6個形成されている。ただし、ガス流入孔22bは6個でなく適宜の数量形成してもよい。複数のガス流入孔22bを周方向に略等間隔に形成することで、ガスセンサ1Aの排気通路への取付け方向性を好適に抑制することができる。さらに、本実施例では、ガス流入孔22bを、内カバー21Aの延伸端21bよりも、ガスセンサ1Aの軸線方向先端側に形成している。被測定ガスには凝縮水の水滴が含まれる場合があるが、本実施例では、例えば水滴が外カバー22の流入孔22bから侵入した場合でも、内カバー21Aの側壁部21aによって遮断することができる。このように、内カバー21A内の検出素子4に水滴が到達することを抑制することによって、ガスセンサ1Aは優れた耐被水性を備えることができる。また、内カバー21Aの延伸端21bを内カバー21Aの内外の空間が連通するように形成しているため、内カバー21A内に被測定ガスを流入させるためのガス流入孔を形成することを要しない。さらに、内カバー21A内は、外カバー22の先端部C略円中心に形成するガス流出孔22cによって、排気通路内とも連通している。したがって、例えば内カバー21Aを有底円筒状の部材で形成した場合に底部(先端部)に要するガス流出孔を形成する必要もない。
【0025】
さらに、本実施例では、外カバー22の先端部Cに対向するようにガイド30配設する。ガイド30は外カバー22の先端部Cに周方向略等間隔に配設された4本の支持部材31によって固定されている。但し、例えば外カバー22の外径と略同一径を有する多孔質の略円筒部材を外カバー22の先端部Cに配設し、ガイド30を支持してもよい。つまり、ガイド30を支持する部材は、外カバー22の先端部Cと、ガイド30との間を通過する被測定ガスの流れを阻害しない形状を有しているものであれば、支持部材31に限られない。被測定ガスの流れを阻害しない形状とは、言い換えれば、後述する負圧を発生させる機能を阻害しない形状のことである。
【0026】
ガイド30は、ガス流出孔22cに対向する位置Dから先端部Cとの間隔が次第に広がるように形成されている。より具体的には、ガイド30は位置Dを頂点とした略球面状に形成されている。但し、ガイド30を略球面状でなく、例えば位置Dを頂点とした略円錐状に形成してもよい。略球面状に形成されたガイド30は、外カバー22の先端部Cとともに所謂エゼクタ構造を形成している。これによって、排気通路内を流れる被検出ガスが先端部Cとガイド30との間を通過すると、ガス流出孔22cに負圧が発生する。この負圧によって内カバー21A内の気体を積極的に吸い出すことができるので、外カバー22のガス流入孔22bから、被測定ガスを好適に流入させることができる。すなわち、ガスセンサ1Aへの被検出ガスの流入を促進し、排気通路内を流れる被検出ガスを即座に取り込めるので、センサ応答性を向上させることができる。なお、本実施例の検出素子4は検出素子4内に大気を流入させる大気層4aを形成し、検出素子4内面に大気側電極4b、検出素子4外面に排気側電極4cを備えるコップ型と称される素子である。
【実施例2】
【0027】
図3は図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例2に係るカバー2Bの断面の拡大図である。本実施例のガスセンサ1Bは、実施例1のガスセンサ1Aと、ガイド30を備えていない点で異なっている。また、本実施例では、内カバー21Bの側壁部21aの検出素子4側表面21cが凹凸を有している。より具体的には、検出素子4側表面21cに軸線と略垂直方向に一周にわたって形成した略半円状の断面形状を有する突起21dを、軸線方向へ略等間隔に、延伸端21bから検出素子4の先端と略同一の位置まで形成している。但し、例えば一周にわたって軸線と所定の角度をなした突起を形成してもよく、また、螺旋状に突起を形成しても構わない。また、検出素子4側表面21cに例えば凸状の突起を複数個形成してもよい。さらに、突起の断面形状は略半円状に限られるものではない。つまり、検出素子4側表面21cに形成する突起は、被検出ガスに後述する乱流を発生させることができればよく、内カバー21Bに突起を形成するための生産性などを考慮して適宜変形可能である。
【0028】
外カバー22のガス流入孔22bから流入した被検出ガスは、内カバー21Bの延伸端21bの先に形成された連通部を通じて内カバー21B内に流入する。さらに、被検出ガスは、内カバー21B内で検出素子4に接触しながらガス流出孔22cを通じて、排気通路内へ流出する。ここで、内カバー21Bの検出素子4側表面21cが略平滑である場合、被検出ガスは層流的に流れる。本実施例では、内カバー21Bの検出素子4側表面21cに上述したような突起21dを形成しているので、被検出ガスは、内カバー21B内を流れる際にこの突起21dに接触する。被検出ガスが突起21dに接触すると、被検出ガスに乱流が発生する。この乱流によって、被検出ガスが検出素子4に接触する機会が増加する。これにより、検出素子4が被検出ガスとより早く反応することができるのでセンサ反応の遅れを抑制し、センサ応答性を向上させることが可能である。また、例えばガスセンサ1が酸素センサである場合には、検出素子4は被検出ガスに含まれる酸素を検出する。ここで、分子拡散は分子量の小さい分子のほうが早いため、酸素分子より分子量が小さい水素等は早く拡散するが、酸素はなかなか拡散しないため検出素子4での反応が遅い。このような場合でも、本実施例では、被検出ガスの流れに乱流を発生させて被検出ガスが検出素子4に接触する機会を増加させているので、センサ反応を促進でき、センサ応答性を向上させることができる。
【実施例3】
【0029】
図4は図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例3に係るカバー2Cの断面の拡大図である。本実施例のガスセンサ1Cは、実施例1のガスセンサ1Aと内カバー21が異なっている。すなわち、本実施例では、内カバー21Cが軸方向先端側に向かって絞られた形状になるように、側壁部21aを形成している。より具体的には、内カバー21Cの側壁部21aが、延伸端21bから外カバー22の先端部Cに向かうに従って、検出素子4との間隔が縮小するように、すなわち略円錐状に形成されている。但し、側壁部21aの断面形状は直線的でなくてもよく、例えば曲線的であってもよい。つまり、側壁部21aの断面形状は、後述するように内カバー21C内を流れる被検出ガスに、検出素子4側に向かう流れを発生させることができる形状であればよい。
【0030】
外カバー22のガス流入孔22bから流入した被検出ガスは、内カバー21Cの延伸端21bの先に形成された連通部を通じて内カバー21C内に流入する。さらに、被検出ガスは、内カバー21C内で検出素子4に接触しながらガス流出孔22cを通じて、排気通路内へ流出する。ここで、本実施例では、内カバー21Cの側壁部21aがガスセンサ1Cの軸線に対して、上述のようにして傾斜している。そのため、内カバー21C内を流れる被検出ガスが内カバー21Cの側壁部21aと接触すると、被検出ガスには検出素子4側へ向かう流れが発生する。これによって、被検出ガスが検出素子4に接触する機会が増加する。すなわち、検出素子4が被検出ガスとより早く反応することができるのでセンサ反応の遅れを抑制し、センサ応答性を向上させることができる。また、内カバー21Cの側壁部21aを本実施例のように形成することによって、流速が遅い場合でもセンサ応答性を向上させることができる。
【0031】
なお、ガスセンサ1は上述したガイド30と突起21dと傾斜した側壁部21aとをすべて備えてもよい。また、ガスセンサ1に要求するセンサ応答性に応じて、例えばガイド30と突起21dとを備えたガスセンサ1とすることも可能である。また、検出素子4はコップ型でなく、センサ早期活性のため、ヒータと検出素子とを一体化して直接加熱構造とした積層型の素子であってもよい。
【0032】
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ガスセンサ1Aを断面で示す図である。
【図2】図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例1に係るカバー2Aの断面の拡大図である。
【図3】図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例2に係るカバー2Bの断面の拡大図である。
【図4】図1のA部で示す検出素子4の先端部に形成された検出部B及び実施例3に係るカバー2Cの断面の拡大図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ガスセンサ
2 カバー
3 ハウジング
4 検出素子
5 第1外筒部
6 第2外筒部
7 上部カバー
8 絶縁体
9 タルク粉体
10 パッキン
11 固定子
12 撥水フィルタ
13 グロメット
14 コネクタ
15 リード線
21 内カバー
21a 側壁部
21b 延伸端
21c 検出素子4側表面
21d 突起
22 外カバー
22a 側壁部
22b ガス流入孔
22c ガス流出孔
30 ガイド
31 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出素子の先端部に形成された検出部を覆うカバーを備えたガスセンサであって、
前記カバーは内カバーと、該内カバーの外側に配置される外カバーとを有し、
前記外カバーは、ガス流入孔が周方向に所定の間隔で形成された側壁部と、ガス流出孔が形成された先端部とを有し、
前記外カバーの前記先端部に対向するように配置したガイドを、前記ガス流出孔に対向する位置から前記先端部との間隔が次第に広がるように形成することを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】
検出素子の先端部に形成された検出部を覆うカバーを備えたガスセンサであって、
前記カバーは内カバーと、該内カバーの外側に配置される外カバーとを有し、
前記内カバーの側壁部の検出素子側表面が凹凸を有することを特徴とするガスセンサ。
【請求項3】
前記内カバーの側壁部を前記外カバーの先端部から前記検出素子側へ延伸させ、該側壁部の延伸端を前記内カバーの内外の空間が連通するように形成し、
前記外カバーの前記ガス流入孔を、前記内カバーの前記延伸端よりもガスセンサの軸線方向先端側に形成することを特徴とする請求項1または2記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記内カバーがガスセンサの軸線方向先端側に向かって絞られた形状になるように、前記内カバーの側壁部を形成することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のガスセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−292609(P2006−292609A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−115525(P2005−115525)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】