説明

ガスタービンエンジンのシールアッセンブリ、ロータアッセンブリ、ロータアッセンブリ用ブレードおよび段間キャビティシール

【課題】冷却空気の漏出を一定に制限するシールアッセンブリを提供する。
【解決手段】内側キャビティ50は、環状ダクト30の半径方向内側でかつベーン支持部52とロータアッセンブリ54との間に位置する。冷却空気40は、ダクト70によりキャビティ50内に導かれ、導管72内を流れてブレード58を冷却する。シール80により、ダクト30からキャビティ50が隔てられ、全エンジン条件に亘って空気圧力が適切に維持される。セグメント状リング86が、分断リム領域110からキャビティ50を横切って延びて、ランナ170がランド84と整列する。ブレード58がディスクに挿入された状態で、隣接する複数のリングセグメント164,166が整列し、1つの完全なセグメント状リング86が形成される。ランナ170が軸11に対して傾斜してリング86から半径方向外側または内側に延びることにより、漏出制限が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンエンジンに関し、特に、そのようなエンジン内の構成部品間における流体の漏出を制限するシールに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンは、可燃性の混合気を燃焼器内で燃焼し、燃焼エネルギーを推進力に変換することにより作動する。燃焼ガスは、燃焼器から環状のダクトを通って軸方向後方に導かれ、ダクト内に配設された複数のタービンブレードの段と相互に作用する。ブレードにより、エンジンの長手方向の中心軸の周囲に回転可能に配設されたディスクに取付けられた1つまたは複数のブレードに燃焼ガスエネルギーが伝わる。通常のタービンロータアッセンブリは、ステータベーンおよびロータブレードが交互に配置された複数の段を環状ダクト内に備える。
【0003】
燃焼ガスの温度が2000°F(約1093°C)以上に達する場合があるため、いくつかのブレードおよびベーンの段は、耐久性が向上するように、低温の冷却空気によって冷却される。第1の段のブレードを冷却する空気は、燃焼器を迂回し、第1の段のベーン支持部と第1の段のロータアッセンブリとの間に位置する半径方向内側のキャビティに導かれる。ロータアッセンブリの回転力により、冷却空気が半径方向外側に送られて各ブレード内の一連の導管に導かれ、それにより所望の冷却がもたらされる。
【0004】
内側キャビティの外側半径は、燃焼ガスを導く環状ダクトに隣接しているため、加圧された冷却空気が燃焼ガス流に漏出しないようにシールを施されなければならない。しかし、内側キャビティのこの領域をシールすることは、固定式の第1の段のステータベーン支持部と回転式の第1の段のロータアッセンブリとの間における遠心力および熱による膨張の差のために特に困難である。これまで、設計者により内側キャビティの外側半径をシールする試みがなされてきたが、その成果はさまざまであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのような外側半径のシールの例としては、ラビリンスシールが挙げられる。通常の形態においては、多段形のラビリンスシールにより、内側キャビティが、概ね均等な大きさを有する外側領域および内側領域の2つの領域に分割される。外側領域は、燃焼ガスを導く環状ダクトと連通する。内側領域の冷却空気は、ロータディスクとラビリンスシールとの間に導かれて、ブレードの中空の導管内に送られる。ラビリンスシールにおいては、ロータが半径方向に最大限に変位する際にナイフエッジ形の歯部とラビリンスシールのランドが衝突しないように、ランドに予め溝を加工しなければならない。ラビリンスシールをロータアッセンブリの半径方向の最大変位時に合わせて設計することにより、ロータアッセンブリの低程度から中程度の半径方向の変位時における漏出制限能力が低下してしまう。ラビリンスシールから漏出する冷却空気は、ロータディスクにより外側領域を通って環状ダクトに送られる。この遠心ポンプ作用により、ブレード領域のディスクの温度が上昇するとともに、付随的に発生する(寄生)抵抗が生じ、これによりタービン全体の効率が低下してしまう。さらに、回転するエッジナイフにより、付加的な回転質量がガスタービンエンジンに加わり、これにより、エンジン効率がさらに低下してしまう。
【0006】
さらに、そのような外側半径のシールの他の例としては、ブラシシールが挙げられる。ブラシシールにより、内側キャビティが、内側領域およびより小さい外側領域からなる2つの領域に隔てられる。自立形のサイドプレートアッセンブリにより、内側領域と流体連通するディスクキャビティが画定される。内側領域内の冷却空気は、ディスクキャビティに流入するとともに、回転するサイドプレートとディスクとの間に導かれ、ブレードの中空の導管に送られる。シールの毛(bristle)のランドに対する接触圧力は、ロータが半径方向に最大限に変位する際に増加する。この接触圧力により、毛が折れ曲がった状態になってしまう場合があり、それにより、ロータの低程度から中程度の半径方向の変位時における漏出制限能力が低下してしまう。ブラシシールから漏出する冷却空気は、ロータディスクにより外側領域に送られる。この遠心ポンプ作用により、ブレード領域のディスクの温度が上昇するとともに、付随的に発生する(寄生)抵抗が生じ、これによりタービン全体の効率が低下してしまう。また、自立形のサイドプレートおよびミニディスクにより、回転質量がガスタービンエンジンに加わり、それによりエンジン効率がさらに低下してしまう。
【0007】
前述の各シール形態により、冷却空気の漏出は、ある特定のエンジン運転条件下においては制限されるが、ロータの半径方向への変位全域に亘っては一定に制限されない。さらに、前述のシールを用いることにより、遠心ポンプ作用のためディスクおよび冷却空気の温度が上昇し、寄生抵抗のためエンジン効率が低下し、さらに付加的にエンジン重量が増加してしまう。したがって、ディスクや冷却空気の温度、エンジン効率またはエンジン重量に悪影響を及ぼすことなく、ロータの半径方向への変位全域に亘って漏出制限を一定に保つシールが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、ベーン支持部とブレード付ロータアッセンブリにより側面が画定された内側キャビティから加圧冷却空気の漏出を制限するシールが提供される。シールは、ブレード付ロータアッセンブリにより画定されたセグメント状のリングと、ベーン支持部により画定されたランドと、を備える。ブレード付ロータアッセンブリは、エンジンの中心軸の周囲に回転可能に配置されたディスクを備える。ディスクは、最も半径方向外側に位置するリムと、同数のブレードを受けるように前記リムの周囲で周方向に間隔を隔てた複数のスロットと、を備える。分断されたリムの領域は、各スロットの最も半径方向内側の床面の半径位置から最も外側のリムまで半径方向外側に延びている。セグメント状のリングは、セグメント化された内側および外側のキャビティを画定するように分断リム領域から延びている。周方向のランドは、内側キャビティの半径方向上方で、かつセグメント状リングに近接して配置される。セグメント状リングは、内側キャビティを横切って延び、シールを画定するようにランドと相互に作用する。
シールを内側キャビティの半径方向外側でかつディスクの分断リム領域に配置することにより、ダクトの配置および遠心ポンプ作用による温度上昇および寄生抵抗が最小限に抑えられる。また、自立型のサイドプレートおよび複雑な多段形のラビリンスシールの機械部品が排除されることにより、エンジンの回転質量が減少する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示された典型的なガスタービンエンジン10の主要部分は、長手方向の中心軸11の周囲でかつ前方から後方に向かって、低圧圧縮機12、高圧圧縮機14、燃焼器16、高圧タービン18および低圧タービン20を備える。作動流体22は、圧縮機12,14を通って後方に向かって流れ、燃焼器16に導かれる。そこで燃料が供給され、混合気が燃焼される。高温の燃焼ガス24は、燃焼器16から流出し、タービン18,20を通って環状ダクト30内で膨張し、推力(スラスト)としてエンジン10から排出される。作動流体22の一部は、高圧圧縮機14から流出して、燃焼器16を迂回し、冷却空気40として高圧タービン18に導かれる。
【0010】
次に図2および図3を参照すると、内側キャビティ50は、環状ダクト30の半径方向内側に位置するとともに、軸方向には第1の段のベーン支持部52と第1の段のロータアッセンブリ54との間に位置する。ロータアッセンブリ54は、中心軸の周囲に回転可能に配設されたディスク56と、半径方向外側に延びる複数のブレード58と、を備える。図4および図5に詳細に図示されているように、ディスク56は、最も半径方向外側のリム60と、モミの木形状の複数のスロット62と、リム60の周囲に沿ってスロット62と交互に配設された複数のラグ64と、を備える。各スロット62は、滑り係合でブレード58の最も半径方向内側の取付部66を受ける。1つまたは複数の歯部67は、取付部66の軸方向前方の面68と軸方向後方の面69との間で延び、ディスク56が回転する際にブレード58が外れないように隣接のラグ64と係合する。1つまたは複数の歯部67が突出することにより、各面68,69の外周に沿って相補的なモミの木形状が形成される。
【0011】
エンジン10の運転中、加圧された冷却空気40は、ダクト70により内側キャビティ50内に導かれ、冷却空気40の大部分は、ブレード58を内部冷却するように用いられる。冷却空気40は、ブレード取付部66およびディスク56により側面が画定されたプレナム74と連通するとともに半径方向に延びる一連の導管72を通ってブレード58内に流入する。冷却空気40は、その後、一連のフィルム孔76を通ってブレード58から流出する。ブレード58を通る連続的な冷却空気40の流れを確実に保つように、燃焼ガス24の圧力よりも冷却空気40の圧力を高く維持しなければならない。さもなければ、燃焼ガス24がフィルム孔76内に逆流して、ブレード58の耐久性に影響を及ぼす可能性が生じる。
【0012】
本発明の実施例による例示的なシール80により、環状ダクト30から内側キャビティ50が隔てられ、それにより、全エンジン条件に亘る冷却空気40の圧力が適切に維持される。シール80は、環状ダクト30の半径方向内側に位置し、シール80と環状ダクト30との間に外側キャビティ82を画定する。外側キャビティ82が相対的に小さいため、シール80を通って漏出する冷却空気40が燃焼ガス24と混合される前に受けるロータアッセンブリ54の遠心ポンプ作用は、相対的に最小となる。この最小限の遠心ポンプ作用により、ディスク56の温度および空力抵抗に対する悪影響が制限され、エンジン効率が向上する。
【0013】
図2および図3の例示的なシール80は、ベーン支持部52により画定されるとともに周方向に配置されたランド84と、ロータアッセンブリ54により画定されたセグメント状のリング86と、を備える。図示された実施例においては、ランド84は、直線的な断面形状を備えているが、図6a〜図6hに図示されたような他の形状を備えていてもよい。異なった半径方向の位置に設けられた複数のランド84を用いることにより、単一のランド84の場合と比べて漏出制限が向上する。ランド84は、ベーン支持部52により一体的に画定されてもよく、またはセパレートアーム92により画定され、溶接、ボルト締め、リベット打ち、または他の適切な手段によりベーン支持部52に取付けられてもよい。ランド84は、通常、ろう付によりベーン支持部52またはアーム92の面94に取付けられるとともに、ハニカム構造または当分野に周知の他の摩耗性構造から構成される。リング86およびランド84の数は、漏出制限の要求条件および利用可能な取付領域によって異なる。
【0014】
セグメント状リング86は、半径方向位置として、ディスク56の分断されたリムの領域110の間に位置する。分断リム領域110は、各スロット62の床面114の半径112の位置から外側のリム60まで半径方向外側に延びている。図4および図3に詳細に図示されているように、第1のリングセグメント164は、ディスクのラグ64により画定され、第2のリングセグメント166は、ブレードの取付部66により画定される。第1のリングセグメント164は、ディスクスロット62をフライス削り(ミーリング)またはブローチ削りする前に、ディスク56に形成されることが望ましい。第2のリングセグメント166は、ブレード58と一体的に鋳造または鍛造されて、取付部66とともに機械加工されることが望ましい。ブレード58がラグ64の間に挿入された状態で、第1のリングセグメント164と第2のリングセグメント166が実質的に整列して、1つの完全なセグメント状リング86が画定される。
【0015】
ランナ170(ナイフエッジとして知られている)は、図2および図3に図示されたセグメント状リング86から半径方向外側または内側に延びている。複数のランナ170を加えることにより、冷却空気40の漏出制限が向上するが、実際に用いるランナの数は、利用可能なスペースや重量の制限により限定される。ランド84に隣接するランナ170の幅は、ランナ170とランド84との間を流れる冷却空気40の速度を減少させるように可能な限り薄いことが望ましい。ランナ170とランド84が断続的に接触する場合があるため、ランナ170には、通常、コーティング、表面硬化または他の耐摩耗加工が施される。また、図2および図3に図示されているように、ランナ170は、エンジン軸11に対して約22.5°〜約68°の間、好ましくは55°の角度で、冷却空気40の流れに対向する方向に傾斜していてもよい。冷却空気40の流れに対向する方向にランナ170を傾けることにより、せき止め効果が生じて、漏出制限が向上する。また、ランナ170を傾けることにより、より厚いセグメント状リング86の長さを短くすることができ、これにより、重量がさらに減少する。図6a〜図6hのランナ170のいくつかの実施例を参照すると、ランナ170は、セグメント状リング86から半径方向外側および内側、または軸方向外側に延びていてもよい。
次に図5を参照すると、隣接するリングセグメント164とリングセグメント166との間の接線方向のシールは、エンジン10の運転中における遠心力によりブレード58がラグ64に対して半径方向外側に引き寄せられる際に生じる。このシールを実現するために、セグメント状リング86は、ラグ64と取付部66とのインターフェイスに位置する接触面168を備えるような半径方向位置に配置される。実施例においては、重量を減少させるために、1つの最も内側の接触面168を含んでいるが、1つまたは複数の接触面168を含んでいてもよい。
図2および図3に示されたようにロータアッセンブリ54が高圧タービン18に取付けられた状態では、セグメント状リング86は、ロータアッセンブリ54の分断リム領域110から内側キャビティ50を横切って軸方向外側に延び、それにより、ランナ170がランド84と整列する。ランナ170とランド84との間の十分な半径方向の隙間により、組立時およびエンジン10運転中におけるランナ170およびランド84の衝突が回避される。
【0016】
例示的なシール80は、固定部材と回転部材との間に設けられて図示されているが、例示的なシール80を、2つの回転部材の間または2つの固定部材の間に配置してもよいことを理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】長手方向の中心軸に沿ったガスタービンエンジンの概略的な断面図。
【図2】本発明の実施例によるシールを示している図1のエンジンのタービンロータアッセンブリの部分断面図。
【図3】本発明の実施例による多段形のシールを示している図1のエンジンのタービンロータアッセンブリの部分断面図。
【図4】図2の本発明のタービンロータアッセンブリの部分等角図。
【図5】図2の本発明のタービンロータアッセンブリの部分前面図。
【図6a】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6b】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6c】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6d】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6e】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6f】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6g】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【図6h】本発明の実施例による図2および図3のシールを示す概略的拡大図。
【符号の説明】
【0018】
10…ガスタービンエンジン
11…中心軸
12…低圧圧縮機
14…高圧圧縮機
16…燃焼器
18…高圧タービン
20…低圧タービン
22…作動流体
24…燃焼ガス
30…環状ダクト
40…冷却空気
50…内側キャビティ
52…ベーン支持部
54…ロータアッセンブリ
56…ディスク
58…ブレード
60…リム
62…スロット
64…ラグ
66…ブレード取付部
67…歯部
70…ダクト
72…導管
74…プレナム
76…フィルム孔
68…軸方向前方の面
69…軸方向後方の面
80…シール
82…外側キャビティ
84…ランド
86…セグメント状リング
92…セパレートアーム
94…面
100…エアフォイル
110…分断リム領域
112…半径
114…床面
164…第1のリングセグメント
166…第2のリングセグメント
168…接触面
170…ランナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧された流体を受容するキャビティを備えたガスタービンエンジンにおいて、前記キャビティからの前記流体の漏出を制限するシールアッセンブリであって、前記シールアッセンブリが、
ロータアッセンブリと、
前記ロータアッセンブリから軸方向に間隔を隔てた支持部と、
を備え、
前記ロータアッセンブリが、
前記エンジンの中心軸の周囲に回転可能に配置されたディスクと、
複数のブレードと、
を備え、
前記ディスクが、
最も半径方向外側に位置するリムと、
前記ディスクの軸方向の厚さにわたって延びるとともに前記リムの周囲で円周方向に間隔を隔てた複数のスロットと、
所定の形状を有するとともに前記スロットの間に配設された複数のラグと、
前記スロットの最も半径方向内側に位置する床面の半径位置から前記リムまで半径方向外側に延びる分断リム領域と、
を備え、
前記複数のブレードが、前記ラグの間に挿入されるとともに、隣接するラグと係合する相補的な形状を有する取付部をそれぞれ備え、
前記支持部および前記ロータアッセンブリにより前記キャビティの側面が画定され、かつ前記支持部が、前記キャビティに隣接するとともに前記分断リム領域の間で半径方向に位置する少なくとも1つのランドを備えるように、前記支持部が前記ロータアッセンブリから軸方向に間隔を隔て、
前記ロータアッセンブリが、前記分断リム領域から突出した少なくとも1つのセグメント状リングをさらに備え、前記セグメント状リングが、前記キャビティを横切って延びるとともに、シールを画定するように前記少なくとも1つのランドと協働することを特徴とするシールアッセンブリ。
【請求項2】
第1のリングセグメントが、前記ディスクのラグにより画定され、第2のリングセグメントが、前記ブレード取付部により画定され、それにより、前記ブレードが前記ラグの間に挿入される際に、前記第1のリングセグメントおよび前記第2のリングセグメントが、実質的に整列して、前記少なくとも1つのセグメント状リングが画定されることを特徴とする請求項1に記載のシールアッセンブリ。
【請求項3】
前記第1のリングセグメントが、前記少なくとも1つのセグメント状リングの周囲に沿って前記第2のリングセグメントと交互に配設されることを特徴とする請求項2に記載のシールアッセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセグメント状リングが、前記セグメント状リングから延びる少なくとも1つのランナを備え、前記少なくとも1つのランナが、前記シールを画定するように前記少なくとも1つのランドと協働することを特徴とする請求項3に記載のシールアッセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのランナが、前記エンジンの中心軸に対して約22.5°〜約68°の間の角度で傾斜していることを特徴とする請求項4に記載のシールアッセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのランナが、前記中心軸に対して約55°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項5に記載のシールアッセンブリ。
【請求項7】
前記取付部および前記ラグの各々に少なくとも1つの接触面をさらに備え、前記少なくとも1つの接触面が、エンジンの運転中における前記取付部と前記ラグのインターフェイスに位置することを特徴とする請求項4に記載のシールアッセンブリ。
【請求項8】
少なくとも1つのリングセグメントが、前記少なくとも1つの接触面を備えることを特徴とする請求項7に記載のシールアッセンブリ。
【請求項9】
各リングセグメントが、2つの接触面を備えることを特徴とする請求項8に記載のシールアッセンブリ。
【請求項10】
前記各リングセグメントが、2つの最も半径方向内側の接触面を備えることを特徴とする請求項9に記載のシールアッセンブリ。
【請求項11】
前記支持部が、アームをさらに備え、前記少なくとも1つのランドが、前記アームにより画定されることを特徴とする請求項1に記載のシールアッセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのランドが、ハニカム構造からなることを特徴とする請求項1に記載のシールアッセンブリ。
【請求項13】
長手方向の中心軸の周囲に回転可能に配置されたディスクと、
複数のブレードと、
を備えるロータアッセンブリであって、
前記ディスクが、
最も半径方向外側に位置するリムと、
前記ディスクの軸方向の厚さにわたって延びるとともに前記リムの周囲で周方向に間隔を隔てた複数のスロットと、
所定の形状を有するとともに前記スロットの間に配設された複数のラグと、
前記スロットの床面の半径位置から前記リムまで半径方向外側に延びる分断リム領域と、
を備え、
前記複数のブレードが、前記ラグの間に挿入され、前記ブレードの各々が、
隣接するラグと係合する相補的な形状を有する取付部と、
前記分断リム領域から軸方向外側に突出した少なくとも1つのセグメント状リングと、を備えることを特徴とするロータアッセンブリ。
【請求項14】
第1のリングセグメントが、前記ラグにより画定され、第2のリングセグメントが、前記ブレード取付部により画定され、それにより、前記ブレードが前記ラグの間に挿入される際に、前記第1のリングセグメントおよび前記第2のリングセグメントが、実質的に整列して、前記少なくとも1つのセグメント状リングが画定されることを特徴とする請求項13に記載のロータアッセンブリ。
【請求項15】
前記第1のリングセグメントが、前記少なくとも1つのセグメント状リングの周囲に沿って前記第2のリングセグメントと交互に配設されることを特徴とする請求項14に記載のロータアッセンブリ。
【請求項16】
各リングセグメントが、前記リングセグメントから延びる少なくとも1つのランナを備えることを特徴とする請求項15に記載のロータアッセンブリ。
【請求項17】
前記少なくとも1つのランナが、前記ロータアッセンブリの中心軸に対して約22.5°〜約68°の間の角度で傾斜していることを特徴とする請求項16に記載のロータアッセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つのランナが、前記ロータアッセンブリの中心軸に対して約55°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項17に記載のロータアッセンブリ。
【請求項19】
前記取付部および前記ラグの各々に少なくとも1つの接触面をさらに備え、前記少なくとも1つの接触面が、エンジンの運転中における前記取付部と前記ラグのインターフェイスに位置することを特徴とする請求項16に記載のロータアッセンブリ。
【請求項20】
少なくとも1つのリングセグメントが、前記少なくとも1つの接触面を備えることを特徴とする請求項19に記載のロータアッセンブリ。
【請求項21】
前記各リングセグメントが、2つの接触面を備えることを特徴とする請求項20に記載のロータアッセンブリ。
【請求項22】
前記各リングセグメントが、2つの最も半径方向内側の接触面を備えることを特徴とする請求項21に記載のロータアッセンブリ。
【請求項23】
ガスタービンエンジンのロータアッセンブリ用ブレードであって、
前記ブレードが、ロータと係合する取付部を備え、
前記取付部が、
前方面と、
前記前方面から軸方向に間隔を隔てた後方面と、
前記取付部から外側に突出するとともに前記前方面と前記後方面との間で長手方向に延びる複数の歯部と、
前方面から軸方向外側に突出する少なくとも1つのリングセグメントと、
を備え、
前記歯部が、互いに半径方向に間隔を隔てるとともに、各面の周囲に沿って突出してモミの木形状を形成することを特徴とするロータアッセンブリ用ブレード。
【請求項24】
前記少なくとも1つのリングセグメントが、前記リングセグメントから延びる少なくとも1つのランナを備えることを特徴とする請求項23に記載のブレード。
【請求項25】
前記少なくとも1つのランナが、前記エンジンの中心軸に対して約22.5°〜約68°の間の角度で傾斜していることを特徴とする請求項24に記載のブレード。
【請求項26】
前記少なくとも1つのランナが、前記中心軸に対して約55°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項25に記載のブレード。
【請求項27】
前記歯部の少なくとも1つが、その長さに沿って接触面を備え、前記接触面が、エンジン運転中における前記取付部と前記ロータアッセンブリのインターフェイスに位置し、前記リングセグメントの少なくとも1つが、接触面の位置で半径方向に配置されることを特徴とする請求項24に記載のブレード。
【請求項28】
前記接触面の少なくとも1つが、面を超えて前記少なくとも1つのリングセグメントまで延び、それにより、前記少なくとも1つのリングセグメントがエンジン運転中に前記ロータアッセンブリと係合することを特徴とする請求項27に記載のブレード。
【請求項29】
段間キャビティシールであって、
リムおよび前記リムから半径方向外側に延びる複数のブレードを有するロータ段と、
少なくとも1つのランドを備えるベーン支持部と、
前記リムの半径方向内側でかつ前記ロータ段から軸方向外側に延びる少なくとも1つのリングと、
を備え、
前記支持部が、前記支持部と前記ロータ段との間にキャビティを画定するように前記ロータ段から間隔を隔て、
前記リングが、前記キャビティを横切って延びるとともに、前記シールを画定するように前記少なくとも1つのランドと協働することを特徴とする段間キャビティシール。
【請求項30】
前記リングが、セグメント化されていることを特徴とする請求項29に記載の段間キャビティシール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図6e】
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【図6f】
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【図6g】
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【図6h】
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【公開番号】特開2006−342797(P2006−342797A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154370(P2006−154370)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】