説明

ガス警報器

【課題】一酸化炭素のガスの濃度を検出して血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を予測して警報を発生するガス警報器において、COHb濃度を積算する機能を利用して、燃焼機器の劣化等による換気状況の異常を事前に通報する。
【解決手段】マイコン1によりガスセンサ2でCO濃度を検出する。CO濃度が100ppm以上の場合CO濃度からCOHb濃度の積算値を求める。COHb濃度の積算値が20%になったら警報を発生する。1日分の積算値のCOHb総和を記憶しておく。COHb総和が20%に達すると燃焼機器の劣化等の通報を行う。または、7日分のCOHb総和の傾きを求め、傾きが1%/日に達したら通報を行う。1日のCO濃度のピーク値を記憶しておき、7日分のピーク値の傾きを求める。傾きが100ppmに達したら通報を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一酸化炭素(CO)のガスの濃度を検出し、血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を予測して警報を発生するガス警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のガス警報器として例えば特開2008−16010号公報(特許文献1)に開示されたものがある。図8は、この従来のガス警報器の動作の概略を示すフローチャート、図9はそのガス監視動作中のCO濃度と一酸化炭素ヘモグロビン濃度(以下、「COHb濃度」とも書く。)の積算値の変化の一例を示す図である。
【0003】
図8に示すように、ガス監視動作を開始すると、ステップS61で一定間隔のCO濃度を測定し、ステップS62でCO濃度測定値が100ppm以上であるかを判定する。100ppm以上であれば、ステップS63で一酸化炭素ヘモグロビン濃度(以下、「COHb濃度」と書く。)を積算し、ステップS64でCOHb濃度の積算値が20%以上であるかを判定する。20%以上でなければステップS61に戻り、20%以上であればステップS65で警報を発生する。一方、ステップS62でCO濃度測定値が100ppm以上でなければ、ステップS66で100ppm以下となってから1時間経過したかを判定する。1時間経過しなければステップS61に戻り、1時間経過していればステップS67でCOHb濃度の積算値をリセットしてステップS61に戻る。
【0004】
すなわち、図9の例では、CO濃度の発生によってCOHb濃度の積算値は増加する。例えば6:00の箇所では、CO濃度測定値が100ppm以下となる状態が1時間経過しているのでCOHb濃度の積算値はリセットされる。また、18:00の箇所のように、COHb濃度の積算値が20%に達しなければ警報を行わず、CO濃度測定値が100ppm以下となって1時間経過すると、COHb濃度の積算値はリセットされる。なお、COHb濃度の積算値は、人体の血液中のCOHb濃度を予測した値である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−16010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、業務用厨房で使用される燃焼機器等は汚れの付着や消耗により、徐々に不完全燃焼を起こすようになる可能性がある。また、燃焼機器等が正常であっても、換気装置の汚れ等による目詰まりで十分な換気が行われず、不完全燃焼を起こす可能性がある。
【0007】
前記のようにCOHb濃度を予測するガス警報器は、CO濃度が100ppmを超えた場合、COHb濃度の積算を開始し、人体への影響が考えられるCOHb濃度(20〜25%)となった場合に警報する機能である。すなわち、この種のガス警報器は、通常の使用において、人体に対して本当に危険な状態になったとき警報を発生するこができるものの、燃焼機器等が劣化して徐々に排ガスが増えている状態など、危険な状態となる兆候を事前に検知できないという点で改良の余地がある。
【0008】
本発明は、COHb濃度を予測するガス警報器において、COHb濃度を積算する機能を利用して、燃焼機器の劣化等による換気状況の異常を事前に通報できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1のガス警報器は、一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、前記一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の一定期間(例えば1日)の総和を記憶するとともに、該一定期間中に該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の総和が予め設定された所定量(例えば通報レベル=20〜25%)に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具(燃焼機器等)の劣化を通報することを特徴とする。
【0010】
請求項2のガス警報器は、一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、前記一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の一定期間(例えば1日)の総和を記憶するとともに、複数(例えば7日分)の該一定期間毎の前記総和を記憶し、該複数の総和における最前の総和から最後の総和までの該総和の変化率を前記一定期間の経過毎に順次求め、該総和の変化率が予め設定された所定変化率(例えば通報レベル=1%/日)に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具(燃焼機器等)の劣化を通報することを特徴とする。
【0011】
請求項3のガス警報器は、一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、前記ガスセンサで検出されるガス濃度の一定期間(例えば1日)中のピーク値を記憶するとともに、複数(例えば7日分)の該一定期間毎のピーク値を記憶し、該複数のピーク値における最前のピーク値から最後のピーク値までの該ピーク値の変化率を前記一定期間の経過毎に順次求め、該ピーク値の変化率が予め設定された所定変化率(例えば通報レベル=100ppm/日)に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具(燃焼機器等)の劣化を通報することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1のガス警報器によれば、COHb濃度の積算値の一定期間の総和を記憶して、この積算値の総和が、例えばCOHb濃度の積算値に対する警報レベルに達したときに監視範囲内にある燃焼機器等のガス器具の劣化を通報するので、COHb濃度により警報を発生することができるとともに、一回の積算値では人体に影響のない低濃度のCOHb濃度で燃焼機器の劣化等により一酸化炭素の発生が徐々に進んだ場合でも、換気状況の異常を事前に通報することができる。
【0013】
請求項2のガス警報器によれば、COHb濃度の積算値の一定期間の総和の複数による該総和の変化率が所定変化率に達したときに監視範囲内にある燃焼機器等のガス器具の劣化を通報するので、COHb濃度により警報を発生することができるとともに、燃焼機器の劣化等により一酸化炭素の発生がさらに徐々に進むような場合でも、換気状況の異常を事前に通報することができる。
【0014】
請求項3のガス警報器によれば、一酸化炭素のガス濃度の一定期間中のピーク値の複数による該ピーク値の変化率が所定変化率に達したときに監視範囲内にある燃焼機器等のガス器具の劣化を通報するので、COHb濃度により警報を発生することができるとともに、燃焼機器の劣化等により一酸化炭素の発生がさらに徐々に進むような場合でも、換気状況の異常を事前に通報することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態のガス警報器の要部ブロック図である。
【図2】実施形態における第1実施例のマイコンの制御を示す要部フローチャートである。
【図3】実施形態における第1実施例のガス監視動作中のCO濃度とCOHb濃度の積算値及びCOHb総和の変化の一例を示す図である。
【図4】実施形態における第2実施例のマイコンの制御を示す要部フローチャートである。
【図5】実施形態における第2実施例のCOHb総和の変化と傾きの一例を示す図である。
【図6】実施形態における第3実施例のマイコンの制御を示す要部フローチャートである。
【図7】実施形態における第3実施例のCO濃度のピーク値の変化と傾きの一例を示す図である。
【図8】従来例のマイコンの制御を示す要部フローチャートである。
【図9】従来例におけるガス監視動作中のCO濃度とCOHb濃度の積算値の変化の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態のガス警報器の要部ブロック図である。この実施形態のガス警報器は、ガス及び火災監視を行う複合型のガス警報器であり、マイコン1、一酸化炭素(CO)を検出する半導体式ガスセンサ等のガスセンサ2、各種設定データ等を記憶するEEPROM3、警報時に例えばLED等を点灯する表示部4,警報時にユーザに対して警報音やメッセージ等を発生する音声出力回路5及びスピーカ6等を備えている。なお、マイコン1の処理は以下の各実施例によって異なるが、ブロック図は同様である。
【0017】
マイコン1はCPU11、ROM12及びRAM13等で構成されている。CPU11は、周知のように、予め定めたプログラムに従って各種の処理や制御などを行うものであり、ROM12には、このCPU11のための制御プログラム等が格納されている。そして、CPU11は、RAM13のワーキングエリアを利用して各種の処理を行う。なお、EEPROM3は、第1実施例ではCOHb濃度の積算値、この積算値の1日毎の総和を記憶しておくメモリとして用いる。また、第2実施例では、積算値の1日毎の総和を7日分記憶しておくメモリとして用いる。また、第3実施例では、1日の内のCO濃度のピーク値を7日分記憶しておくメモリとして用いる。さらに、このEEPROM3には、比較対象となる警報レベルや通報レベル等の各種の設定データが記憶されている。
【0018】
マイコン1のCPU11は、ガス警報器の電源コード(図示せず)がコンセントに接続されて電源が供給され始めると、点検モードの時間の経過後、通常モードに入り、ROM12に格納されたガス及び火災の監視に関する制御プログラムに従って、ガス及び火災監視モードの処理を実行する。そして、COHb濃度の積算値が所定の警報レベル(20%)に達すると警報を発生する。また、後述の各実施例のように、COHb濃度の積算値の総和やCO濃度のピーク値に基づいて、燃焼機器等の劣化のお知らせ等の通報を行う。
【0019】
ここで、COHb濃度の積算とは、例えば以下のような処理である。一酸化炭素の雰囲気に晒されるとCOHb濃度は増加するが、この増加量は晒される時間とCO濃度に応じたものとなる。この実施形態ではCO濃度を一定間隔でサンプリングしており、前回のサンプリング時のCO濃度でこの一定間隔だけ晒されたとした時の増加量を今回のサンプリング時に逐次積算していく処理である。当然にCO濃度が高いほどCOHb濃度の増加量は高くなる。なお、この積算はCO濃度が100ppm以上のときだけ行う。このCO濃度に対応するCOHb濃度の増加量は、CO濃度値を引数とするテーブルとしてROM12に記憶されている。また、一定間隔を変更設定できる場合にはその一定間隔に対応するテーブルを持っている。
【0020】
(第1実施例)図2は実施形態に係るCPU11が実行する第1実施例の制御プログラムの要部フローチャートである。なお、この処理は24時間単位で繰り替えされる処理であり、基点は例えば0時とする。ガス監視動作を開始すると、ステップS1で基点から24時間経過したかを判定する。24時間経過していなければ、ステップS2で一定間隔のCO濃度を測定(サンプリング)し、ステップS3でCO濃度測定値が100ppm以上であるかを判定する。100ppm以上であれば、ステップS4でCOHb濃度を積算し、ステップS5でCOHb濃度の積算値の総和(以下、「COHb総和」という。)を演算する。そして、ステップS6でCOHb総和が20%以上であるかを判定する。
【0021】
COHb総和が20%以上でなければステップS7に進み、COHb濃度の積算値が20%(警報レベル)以上であるかを判定する。20%以上でなければステップS1に戻り、20%以上であればステップS8で警報を発生する。一方、ステップS6でOHb総和が20%(通報レベル)以上であれば、ステップS9で燃焼機器等の劣化であるなどのお知らせ(通報)をする。
【0022】
ステップS3でCO濃度測定値が100ppm以上でなければ、ステップS10で100ppm以下となってから1時間経過したかを判定する。1時間経過しなければステップS1に戻り、1時間経過していればステップS11でCOHb濃度の積算値をリセットしてステップS1に戻る。また、ステップS1で24時間が経過していれば、COHb総和をリセットする。
【0023】
図3は上記第1実施例のガス監視動作中のCO濃度とCOHb濃度の積算値及びCOHb総和の変化の一例を示す図である。図に示すように、CO濃度が100ppmを超えるとCOHb濃度が積算され、さらにCOHb総和が増加している。また、CO濃度が100ppm以下のところでは、COHb濃度とCOHb総和は一定(水平)になっている。なお、COHb総和の水平部分が太線となているのはプロット点が重なっているためである。そして、13:00辺りでCOHb総和が20%の通報レベルを超えており、この時点でお知らせの通報が行われる。
【0024】
(第2実施例)図4は実施形態に係るCPU11が実行する第2実施例の制御プログラムの要部フローチャートである。なお、ステップS21〜S25は第1実施例のステップS1〜S5とう同じであり詳細な説明は省略する。ステップS25でCOHb総和を演算すると、ステップS26でCOHb濃度の積算値が20%以上であるかを判定する。20%以上でなければステップS21に戻り、20%以上であればステップS27で警報を発生する。
【0025】
ステップS23でCO濃度測定値が100ppm以上でなければ、ステップS28で100ppm以下となってから1時間経過したかを判定する。1時間経過しなければステップS21に戻り、1時間経過していればステップS29でCOHb濃度の積算値をリセットしてステップS21に戻る。
【0026】
ステップS21で24時間が経過していれば、ステップS30で1日毎のCOHb総和の記録をとる。すなわち、1日分のCOHb総和をEEPROM3に順次格納する。次に、ステップS31で7日間(7日分)のCOHb総和のデータにより傾き(A%/日)を演算し、ステップS32でのその傾き(A%/日)が1%/日(通報レベル)以上であるかを判定する。そして、1%/日以上でなければステップS21に戻り、1%/日以上であれば、ステップS33で燃焼機器等の劣化であるなどのお知らせ(通報)をする。
【0027】
図5は上記第2実施例のガス監視動作中のCOHb総和の変化と傾きの一例を示す図である。図に示すように、COHb総和が略日毎に増加している。例えば7日目のCOHbの傾き(変化率)は、7日目のCOHb総和(最後の総和)と1日目のCOHb総和(最前の総和)との差を6日間で除算することにより求める。この傾き(変化率)を順次求めると、次第に大きくなっている。そして、10日目で傾きが1.0%(通報レベル)に達しており、この時点でお知らせの通報が行われる。
【0028】
(第3実施例)図6は実施形態に係るCPU11が実行する第3実施例の制御プログラムの要部フローチャートである。ガス監視動作を開始すると、ステップS41で基点から24時間経過したかを判定する。24時間経過していなければ、ステップS42で一定間隔のCO濃度を測定し、ステップS43でCO濃度が1日中のそれまでのCO濃度の最高値すなわちピーク値であるかを判定して、ピーク値であればそのピーク値を保存する。次に、ステップS44でCO濃度測定値が100ppm以上であるかを判定し、100ppm以上であれば、ステップS45でCOHb濃度を積算する。そして、ステップS46でCOHb濃度の積算値が20%(警報レベル)以上であるかを判定し、20%以上でなければステップS41に戻り、20%以上であればステップS47で警報を発生する。
【0029】
ステップS44でCO濃度測定値が100ppm以上でなければ、ステップS48で100ppm以下となってから1時間経過したかを判定する。1時間経過しなければステップS41に戻り、1時間経過していればステップS49でCOHb濃度の積算値をリセットしてステップS41に戻る。
【0030】
ステップS41で24時間が経過していれば、ステップS50で7日間(7日分)のCO濃度のピーク値のデータによりピーク値の傾き(Appm/日)を演算し、ステップS51でのその傾き(Appm/日)が100ppm/日(通報レベル)以上であるかを判定する。そして、100ppm/日以上でなければステップS41に戻り、100ppm/日以上であれば、ステップS52で燃焼機器等の劣化であるなどのお知らせ(通報)をする。
【0031】
図7は上記第3実施例のガス監視動作中のCO濃度のピーク値の変化と傾きの一例を示す図である。図に示すように、CO濃度のピーク値が略日毎に増加している。例えば7日目のピーク値の傾き(変化率)は、7日目のピーク値(最後のピーク値)と1日目のピーク値(最前のピーク値)との差を6日間で除算することにより求める。この傾き(変化率)を順次求めると、次第に大きくなっている。そして、10日目で傾きが100ppm/日の通報レベルに達しており、この時点でお知らせの通報が行われる。
【0032】
以上のように、COHb濃度の積算値によりCOガスに対する警報を行うことができるとともに、1日(一定期間)分のCOHb総和(積算値の総和)、あるいは7日分(複数)のCOHb総和の傾き(変化率)、あるいは7日分(複数)のCO濃度のピーク値の傾き(変化率)により、それぞれ燃焼機器の劣化等による換気状況の異常を事前に通報することができる。これにより、ユーザに対して事前の対応を促すことができる。
【0033】
なお、実施例では一定期間を1日とし、7日分のCOHb総和の傾き、あるいは7日分のCO濃度のピーク値の傾きを求めるようにしているが、一定期間は1日より長くてもよいし、短くてもよい。また、傾きを求めるのは7日より長い期間でもよいし、7日より短い期間でもよい。また、COHb濃度の積算値に対する警報レベルは20%〜25%など他の値でもよい。また、COHb総和に対する通報レベルも20%〜25%など他の値でもよい。また、COHb総和の傾きに対する通報レベルも20%に限らず他の値でもよいし、CO濃度のピーク値の傾きに対する通報レベルも100ppm/日に限らず他の値でもよい。
【0034】
また、通報のお知らせは警報とは異なる通報とする。例えば表示部4で別の表示を点滅させたり、音声で燃焼機等の劣化を知らせるようにしてもよい。
【0035】
また、実施例では、COHb濃度の積算を開始する濃度は人体への影響を考慮して100ppmとしているが、さらに低濃度に設定してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 マイコン
2 ガスセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、
前記一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の一定期間の総和を記憶するとともに、該一定期間中に該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の総和が予め設定された所定量に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具の劣化を通報することを特徴とするガス警報器。
【請求項2】
一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、
前記一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値の一定期間の総和を記憶するとともに、複数の該一定期間毎の前記総和を記憶し、該複数の総和における最前の総和から最後の総和までの該総和の変化率を前記一定期間の経過毎に順次求め、該総和の変化率が予め設定された所定変化率に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具の劣化を通報することを特徴とするガス警報器。
【請求項3】
一酸化炭素のガス濃度を検出するガスセンサを備え、該ガスセンサの検出するガス濃度から血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度を演算して該一酸化炭素ヘモグロビン濃度の積算値が所定の警報レベルになると警報を発生するガス警報器であって、
前記ガスセンサで検出されるガス濃度の一定期間中のピーク値を記憶するとともに、複数の該一定期間毎のピーク値を記憶し、該複数のピーク値における最前のピーク値から最後のピーク値までの該ピーク値の変化率を前記一定期間の経過毎に順次求め、該ピーク値の変化率が予め設定された所定変化率に達したときに当該ガス警報器の監視範囲内にあるガス器具の劣化を通報することを特徴とするガス警報器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−28536(P2011−28536A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174010(P2009−174010)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】