説明

ガラス組成物およびその製造方法

【課題】ビスマス発光の効率を高めたガラス組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】55〜75(ただし75を含まず)モル%のSiO2、5〜25モル%のAl23、0.01〜5モル%のビスマス酸化物(Bi23換算)および0.1〜40モル%の2価金属酸化物を必須成分とし、波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあるガラス組成物とする。このガラス組成物は、原材料を、1450℃を超える温度で6.5時間以下保持することにより熔融した後、熔融した原材料を冷却することにより製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス組成物およびその製造方法に関する。特に、ビスマスを発光種として含有するガラス組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信分野において、赤外波長域の光線、特に1310nm帯の光線の利用が盛んである。1310nm帯に蛍光を発するガラスとして、酸化シリコンをガラス網目形成体の主成分とし、ビスマス酸化物および酸化アルミニウムを含むガラスが知られている(特開2003−283028号公報)。このガラスは、ビスマス酸化物に含まれるビスマスが発光種として機能する。
【0003】
このような組成のガラスは、一般に、原材料バッチを1600℃程度で長時間、より具体的には約18時間以上熔融することにより製造されていた。長時間熔融するのは、ガラス融液中の泡を除去しガラスの清澄性を高めるとともに、ガラスの均質性を高めるためである。
【特許文献1】特開2003−283028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2003−283028号公報に開示されているような従来のガラス組成物は、ビスマスに由来する蛍光が得られる波長域における光の吸収について、未だ改善できる余地が残されている。このような波長域における光の吸収係数を低めると、ビスマス発光の効率が高まることとなる。
【0005】
本発明は、ビスマス酸化物を含み、ビスマスに由来する発光の効率を高めることができるガラス組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、酸化シリコンをガラス網目形成体の主成分とし、ビスマス酸化物および酸化アルミニウムを含むガラス組成物の製造時において、原材料の熔融時間を従来よりも大幅に短く設定すると、上記目的が達成されることを見出した。
【0007】
本発明は、モル%で示して、SiO2:55〜75(ただし75を含まず)、Al23:5〜25、Li2O:0〜15、Na2O:0〜5、K2O:0〜5、MgO:0〜40、CaO:0〜30、SrO:0〜20、BaO:0〜15、ZnO:0〜25、TiO2:0〜10、ZrO2:0〜5、B23:0〜10、P25:0〜10、GeO2:0〜10で示される成分と、ビスマス酸化物とを含み、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOが0.1〜40モル%の範囲にあり、Bi23に換算した前記ビスマス酸化物の含有率が0.01〜5モル%の範囲にあり、波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあるガラス組成物を提供する。
【0008】
本発明は、その別の側面から、上記ガラス組成物の製造方法であって、前記ガラス組成物の原材料を熔融する熔融工程と、熔融した前記原材料を冷却する冷却工程とを含み、前記熔融工程は、前記原材料を、1450℃を超える温度で6.5時間以下保持することにより実施する、ガラス組成物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ビスマス発光の効率を高めたガラス組成物およびその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ビスマス酸化物は、ガラス組成物が、赤外波長域での蛍光を発するための必須成分の一つである。ビスマス酸化物の含有率(Bi23換算)が0.01モル%未満であると、ビスマスに由来する蛍光(ビスマス発光)の強度が弱くなりすぎる場合がある。他方、その含有率が5モル%を超えると、ビスマス発光の励起波長域に光吸収ピークが現れにくくなり、発光強度が却って低下する場合がある。このためビスマス酸化物の含有率(Bi23換算)の範囲は0.01〜5モル%とする。
【0011】
SiO2は、ガラス網目形成体の主成分である。SiO2の含有率が高くなるとガラス融液の粘度が高くなりガラス組成物の製造が困難になる。他方、SiO2の含有率が低すぎるとビスマス発光の強度が低下し、さらには失透が生じやすくなる。このためSiO2の含有率の範囲は55モル%以上75モル%未満とする。
【0012】
Al23は、ガラス組成物においてビスマス酸化物がビスマス発光を示すために必須の成分である。その含有率が5モル%未満であると、ビスマス発光が生じにくくなる。この含有率が高くなるに従ってビスマス発光の強度は高くなるが、25モル%を超えると原材料バッチの熔解性が悪化しやすくなり、完全に熔解したとしても失透しやすくなる。このためAl23の含有率の範囲は5〜25モル%とする。
【0013】
2価金属酸化物RO(RO=MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)は、ガラスの熔解性を向上させるために必須の成分である。ROの含有率が0.1モル%未満であると、ガラス融液の粘性が高くなり、ガラス組成物の製造が困難になる場合がある。この含有率が高くなるに従ってガラスの均質化は容易になるが、40モル%を超えると失透が生じやすくなる。このためROの含有率の範囲は0.1〜40モル%とする。
【0014】
MgOはガラス網目修飾体として寄与する任意の成分である。また、MgOは、原材料バッチの熔解性を高める。しかし、MgOの含有率が40モル%を超えると、ビスマス発光の励起波長域に光吸収ピークが現れにくくなり、発光強度が却って低下する場合がある。また、ガラス融液の粘度が低下し過ぎて失透が生じやすくなる。このためMgOの含有率の範囲は0〜40モル%とする。
【0015】
CaOは、原材料バッチの熔解性を高める任意の成分である。また、ガラスの耐失透性を高める。この側面においてCaOはMgOよりも優れている。しかし、その含有率が30モル%を超えると、ビスマス発光の強度が却って低下する場合がある。このためCaOの含有率の範囲は0〜30モル%とする。ガラス組成物がMgOおよびCaOを含有する場合は、後述する実施例で示すように、CaOに対するMgOの含有比が1.5以上の範囲となるように、それぞれの添加量を調整することが好ましい。
【0016】
SrOは、MgOやCaOと同様、原材料バッチの熔解性を高める任意の成分である。SrOは少量(例えば0.1モル%)であってもガラスの耐失透性を大幅に改善する。しかし、SrOの含有率が20モル%を超えると、ビスマス発光の強度が急激に低下する場合がある。このためSrOの含有率の範囲は0〜20モル%とする。
【0017】
BaOも、MgOやCaO、SrOと同様、原材料バッチの熔解性を高める任意の成分である。BaOは他の2価金属酸化物よりも屈折率を高める効果が高い。屈折率が高くなるとビスマス発光の強度が高まる。したがって、この観点からは、BaOを例えば0.1モル%以上の範囲で添加するとよい。しかし、BaOの含有率が15モル%を超えると、ビスマス発光の強度が急激に低下する場合がある。このためBaOの含有率の範囲は0〜15モル%とする。
【0018】
ZnOもまた原材料バッチの熔解性を高める任意の成分である。ZnOは、CaOやSrO、BaOと比較して、ガラスを赤色または赤褐色に発色させる効果が高い。ZnOは、MgOと比較して、ガラスの屈折率を高める作用にも優れている。これを考慮して少量(例えば0.1モル%以上)のZnOを添加してもよい。しかし、ZnOの含有率が25モル%を超えると、ビスマス発光の強度が低下することがある。また、含有率が25モル%を超えると、ガラスが分相して乳濁し透明なガラスが得られなくなることもある。このためZnOの含有率の範囲は0〜25モル%とする。
【0019】
Li2Oは、ガラス網目修飾体として寄与する任意の成分である。Li2Oは、熔解温度を下げて熔解性を高め、ガラスの屈折率を高める。Li2Oの適量の添加(例えば、0.1モル%以上)は光吸収を高めてビスマス発光の強度を高める。Li2Oの含有率は多いほどよいが、15モル%を超えると、ビスマス発光の強度が却って低下する場合がある。また、含有率が15モル%を超えると、ガラス融液の粘度が低下して失透が生じやすくなる。このためLi2Oの含有率の範囲は0〜15モル%とする。
【0020】
Na2Oは、熔融温度とともに液相温度を低下させガラスの失透を抑制する任意の成分である。しかし、Na2Oは、ガラスを濃褐色としてビスマス発光を弱める作用を有する。このためNa2Oの含有率の範囲は0〜5モル%とする。
【0021】
2Oは、液相温度を低下させガラスの失透を抑制する。しかし、K2Oは、ガラスを濃褐色としてビスマス発光を弱めるガラスの赤外域での発光を弱める作用を有する。このためK2Oの含有率の範囲は0〜5モル%とする。
【0022】
MgOに代表される2価金属酸化物およびLi2Oに代表されるアルカリ金属酸化物の原料の一部として、硫酸塩(例えば、MgSO4、Li2SO4)や硝酸塩(例えば、Mg(NO32、LiNO3)などの酸化性の高い塩を用いるとよい。熔融中に酸化性の高い化合物が生じ、ビスマスの還元を抑制できるからである。還元性を抑制すると、白金または白金系合金製のルツボなどの熔融容器の侵食も抑制できる。
【0023】
TiO2は、ガラスの屈折率を高めビスマス発光の強度を高める任意の成分である。TiO2は、BaOと比較して、ビスマス発光の強度を高める作用が強い。しかし、TiO2にはガラスを乳濁させる作用がある。このためTiO2の含有率の範囲は0〜10モル%とする。
【0024】
ZrO2は、TiO2と同様、ガラスの屈折率を高め、ビスマス発光の強度を高める任意の成分である。しかし、ZrO2は、ガラスの結晶化を促しガラスの密度を高める作用を有する。それゆえ、失透および過度の密度上昇を避けるため、ZrO2の含有率の範囲は0〜5モル%とする。
【0025】
23は、ガラス融液の粘性を下げ、ガラスを均質化する任意の成分である。しかし、B23にはガラスを乳濁させる作用がある。このためB23の含有率の範囲は0〜10モル%とする。
【0026】
ガラス組成物は、さらに、P25、GeO2等を含有しても構わない。より具体的には、P25を0〜10%の範囲で、GeO2を0〜10%の範囲で含有していてもよい。
【0027】
ガラス組成物は、モル%で示して、ビスマス酸化物(Bi23換算):0.01〜5、SiO2:55〜75(ただし75を含まず)、Al23:5〜25、Li2O:0〜15、Na2O:0〜5、K2O:0〜5、MgO:0〜40、CaO:0〜30、SrO:0〜20、BaO:0〜15、ZnO:0〜25、TiO2:0〜10、ZrO2:0〜5、B23:0〜10、P25:0〜10、GeO2:0〜10で示される成分を含み、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOが0.1〜40モル%の範囲にある。
【0028】
ガラス組成物は、これらの成分群に加えて、屈折率の制御、温度粘性特性の制御、失透の抑制などを目的として、Y23、La23、Ta25、Nb25およびIn23を、合計で5モル%を上限として含有していてもよい。また、ガラス組成物は、熔解時の清澄、ビスマス酸化物の還元防止などを目的として、As23、Sb23、SO3、SnO2、Fe23、ClおよびFを、合計で1モル%を上限として含有していてもよい。
【0029】
ガラス組成物は、実質的に上記の成分群(上記2つの段落に列記したビスマス酸化物からFまでの成分群)からなる組成物、換言すれば、上記の成分群を合計で99.9モル%以上含有した組成物であってよい。この場合、合計で0.1モル%未満の範囲であれば、上記の成分群以外の成分を含有していても構わない。
【0030】
本発明の製造方法では、1450℃を超える温度で原材料を熔融する。この「温度」は、厳密には雰囲気温度を指す。ビスマスの還元を防止し、発光に寄与しない吸収の増加を抑制する観点から、原材料の熔融温度および時間は、ガラスの泡品質および均質性が極端に低下しない範囲でなるべく低くかつ短くするとよい。例えば、原材料を熔融する温度の上限は、1650℃、さらには1620℃、特に1600℃とするとよい。この温度の下限は、1500℃、さらには1550℃であってもよい。また、1450℃を超える温度で原材料を熔融する時間の上限は、6.25時間、さらには4.5時間とするとよい。この時間の下限は4.0時間、さらには3.5時間であってよい。この程度にまで熔融温度を低く、また熔融時間を短くしても、例えば、熔融前の原料の混合攪拌の強化、原料投入回数の増加、ガラス融液の攪拌強化、るつぼ形状選択によるるつぼ内ガラス熔融素地高さの低減などにより、ガラスの泡品質および均質性が低下することを防止できる。
【0031】
熔融工程における温度および時間をこのように制御すると、後述する実施例に示すように、ビスマス発光が得られる波長域にある光の一例である波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあるガラス組成物を製造できる。また、後述する実施例に示すように、波長1310nmの光線の吸収係数が0.060cm-1以下の範囲にあるガラス組成物、さらには、波長1310nmの光線の吸収係数が0.040cm-1以下の範囲にあるガラス組成物を製造することもできる。
【0032】
熔融工程における温度および時間を上記のように制御するとガラス組成物の光の吸収係数が小さくなる理由の詳細は、現時点では明らかではない。しかし、本発明者らは、ビスマスの還元が抑制されるためと考えている。
【0033】
冷却工程は、例えば、熔融した原材料を鉄板上に流し出し得られたガラスを、ガラス転移点温度付近でアニーリングした後、徐々に温度を低下させるように行うとよい。
【実施例】
【0034】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
モル%で示して、SiO2:65.3、Al23:14.6、Li2O:2.5、Na2O:2.5、MgO:9.7、CaO:2.5、SrO:2.5、ビスマス酸化物(Bi23換算):0.5のガラス組成物となるように、シリカ、アルミナ、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムおよび三酸化ビスマスを秤量し、原材料バッチを調合した。
【0036】
調合したバッチ(350g)を白金ルツボに投入し、1550〜1590℃の雰囲気温度で、より具体的には1550〜1590℃に加熱した電気炉内に、6.25時間保持することにより熔融した。続いて、ガラス融液を鉄板上に流し出すことにより得られたガラスを、700℃の雰囲気温度で、より具体的には700℃に加熱した電気炉内に30分保持した。その後、18時間かけて20℃まで冷却することにより試料ガラスを得た。
【0037】
(実施例2)
調合したバッチを1550〜1590℃に加熱した電気炉内に6.5時間保持することにより熔融したこと以外は、実施例1と同様にして試料ガラスを得た。
【0038】
(比較例1)
調合したバッチを1600〜1650℃に加熱した電気炉内に25時間保持することにより熔融したこと以外は、実施例1と同様にして試料ガラスを得た。
【0039】
(比較例2)
調合したバッチを1600〜1620℃に加熱した電気炉内に28時間保持することにより熔融したこと以外は、実施例1と同様にして試料ガラスを得た。
【0040】
(比較例3)
調合したバッチを1550〜1650℃に加熱した電気炉内に27.5時間保持することにより熔融したこと以外は、実施例1と同様にして試料ガラスを得た。
【0041】
(実施例3〜29)
表2〜5に示した各組成となるように原材料バッチを調合した。調合したバッチ(350g)を白金ルツボに投入し、1620℃の雰囲気温度で、より具体的には1620℃に加熱した電気炉内に、6.5時間保持することにより熔融した。ガラス融液を鉄板上に流し出すことにより得られたガラスは、700℃の雰囲気温度でアニーリングした後、より具体的には700℃に加熱した電気炉内に30分保持した後、6.5時間かけて50℃まで冷却することにより試料ガラスを得た。
【0042】
分光光度計(日立製U4100)を用いて、実施例1〜29および比較例1〜3の試料ガラスにおける波長1310nmの光線の透過率を測定した。試料ガラスは厚さ3.0〜8.0mmに成形した。光線の吸収係数αは、厚さの異なる2つの試料ガラスに対する光線の透過率から、Lambert則に基づいて算出した。
【0043】
このとき、光線の吸収係数αは、α=ln(T1/T2)/(d2−d1)である。
ただし、T1[%]:試料厚みd1[cm]時の透過率、T2[%]:試料厚みd2[cm]時の透過率であり、各単位は、それぞれ以下のようである。
α[1/cm],T1[%],T2[%],d1[cm],d2[cm]
【0044】
同様にして、波長800nmの光線の吸収係数についても解析した。結果を表1〜5に示す。
【0045】
表1に示すように、実施例1および2のガラス組成物は、いずれも波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあった。他方、比較例1〜3のガラス組成物は、ガラス組成が同一であるものの、光線の吸収係数が実施例1および2と比べて大きいことが確認された。
【0046】
また、表2〜5に示すように、実施例3〜29のガラス組成物のいずれも、実施例1および2と同様に、波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあった。
【0047】
実施例1、3〜21および23〜29のガラス組成物は、波長1310nmの光線の吸収係数が0.060cm-1以下の範囲にあり、吸収係数がさらに小さかった。なかでも、実施例3〜10、12〜15、17、20、23、24、26および28は、波長1310nmの光線の吸収係数が0.040cm-1以下の範囲にあり、吸収係数が特に小さかった。
【0048】
実施例4と実施例5との比較、および実施例8と実施例9との比較から、ガラス組成物がMgOおよびCaOを含む場合は、ガラス組成物中のCaOに対するMgOの含有比が高い方が、光線の吸収係数をさらに低下できることがわかった。上記含有比は1.5以上とすることが好ましい。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
【表5】

【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、ビスマス発光の効率を高めたガラス組成物を提供するものとして、光通信に代表される、ビスマス発光を利用する各分野において多大な利用価値を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モル%で示して、
SiO2 55〜75(ただし75を含まず)
Al23 5〜25
Li2O 0〜15
Na2O 0〜 5
2O 0〜 5
MgO 0〜40
CaO 0〜30
SrO 0〜20
BaO 0〜15
ZnO 0〜25
TiO2 0〜10
ZrO2 0〜 5
23 0〜10
25 0〜10
GeO2 0〜10
で示される成分と、ビスマス酸化物とを含み、
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOが0.1〜40モル%の範囲にあり、Bi23に換算した前記ビスマス酸化物の含有率が0.01〜5モル%の範囲にあり、
波長1310nmの光線の吸収係数が0.078cm-1以下の範囲にあるガラス組成物。
【請求項2】
波長1310nmの光線の吸収係数が0.060cm-1以下の範囲にある、請求項1に記載のガラス組成物。
【請求項3】
波長1310nmの光線の吸収係数が0.040cm-1以下の範囲にある、請求項2に記載のガラス組成物。
【請求項4】
MgOおよびCaOを含み、CaOに対するMgOの含有比が1.5以上の範囲にある、請求項1に記載のガラス組成物。
【請求項5】
請求項1に記載されたガラス組成物の製造方法であって、
前記ガラス組成物の原材料を熔融する熔融工程と、熔融した前記原材料を冷却する冷却工程とを含み、前記熔融工程は、前記原材料を、1450℃を超える温度で6.5時間以下保持することにより実施する、ガラス組成物の製造方法。

【公開番号】特開2008−50182(P2008−50182A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−225989(P2006−225989)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(000004008)日本板硝子株式会社 (853)
【Fターム(参考)】