説明

キッチンユニット

【課題】調理作業時における作業性を高めるとともに、スペースの有効利用によりコンパクトなキッチンユニットを提供する。
【解決手段】キッチンユニットAは、左右方向に沿って複数個の加熱調理器31を並列配置し、それら複数個の加熱調理器の手前側全域を、使用者が作業するための作業領域S3とした調理器カウンタ30と、前記加熱調理器の後方側近傍に左右方向に沿うように前記調理器カウンタに立設され、かつ、前記加熱調理器側に開口する空気吸引口32aを有した換気装置32と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キッチンユニットでは、カウンタに形成された開口部にシンクを配設して、該シンクの左右いずれか側方のカウンタの空きスペースを、使用者が調理作業のために利用する作業スペースとしている。
このような従来のシンク付きカウンタでは、使用者は、次のような動作で調理作業(下準備)をする必要があった。
【0003】
すなわち、調理作業時の動作は、食材をシンク内で洗い、側方の空きスペースで食材のカッティングを行い、カッティングで生じた不要物をシンク内に捨てる、あるいはカッティングで下準備のなされた食材を再度、シンク内のザル等に入れて洗う、等の動作であり、シンクの手前とその側方に形成された作業スペースとの間での横移動が繰り返し必要となり、横移動の作業動線を描くようになっている。
【0004】
例えば、下記特許文献1では、水槽(シンク)の左右幅と、水槽の側方に形成された作業面の左右幅との合計幅に制限がある場合においても、水槽及び作業面のいずれも使いやすいものとすべく、水槽の作業面側の側壁の少なくとも前部が水槽の左右幅を後方から前方に向かって狭めるような傾斜壁とした厨房キャビネットが提案されている。
このものでは、作業面の前側面が広くなるので、調理作業等が行いやすく、また、水槽については、後部の左右幅を長くとることができるので、それなりに使用しやすいものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−131274号公報(図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記特許文献1のものでも、前記したような調理作業時の使用者の動作は、横移動が繰り返し必要となる作業動線となり、作業性において更なる改善が求められる。
また、近年の小家族化の傾向や設置スペースの制限からキッチンユニット自体のコンパクト化の要望がある。
【0007】
本発明は、前記問題を解決するために提案されたもので、その目的は、調理作業時における作業性を高めるとともに、スペースの有効利用によりコンパクトなキッチンユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、請求項1に記載のキッチンユニットは、左右方向に沿って複数個の加熱調理器を並列配置し、それら複数個の加熱調理器の手前側全域を、使用者が作業するための作業領域とした調理器カウンタと、前記加熱調理器の後方側近傍に左右方向に沿うように前記調理器カウンタに立設され、かつ、前記加熱調理器側に開口する空気吸引口を有した換気装置と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
ここに、調理器カウンタとは、キッチンユニットが備える少なくとも加熱調理器を配した加熱調理器付きのカウンタを指す。
また、手前側とは、キッチンユニットに対し使用者が対面した状態における手前側を指す。
また、左右方向とは、キッチンユニットに対し使用者が対面した状態における左右方向を指す。
【0010】
請求項2では、請求項1において、前記複数個の加熱調理器は、所定個数毎にモジュール化されたモジュール型加熱調理器とされており、前記調理器カウンタには、前記モジュール型加熱調理器を置換配列可能に配置するための調理器配置開口部が形成されている。
【0011】
請求項3では、請求項1または2において、前記換気装置の空気吸引口は、前記調理器カウンタの後方側端部に立設され、上面を載置領域とした載置段部に設けられている。
【0012】
請求項4では、請求項1乃至3のいずれか1項において、シンクを配したシンクカウンタを更に備え、前記シンクカウンタは、前記シンクの手前側全域に、前記調理器カウンタの作業領域に連成する作業領域を形成している。
ここに、シンクカウンタとは、キッチンユニットが備える少なくともシンクを配したシンク付きのカウンタを指す。
【0013】
請求項5では、請求項4において、前記シンクカウンタと前記調理器カウンタとを一体としてキッチンカウンタを形成しており、前記キッチンカウンタの周縁部には、カウンタ面より突出した堰が周設されている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1乃至5に記載の本発明のキッチンユニットは、複数個の加熱調理器を左右方向に沿って並列配置し、それら複数個の加熱調理器の手前側全域を、作業領域とした調理器カウンタを備えている。
これにより、従来のようにシンクの側方に形成される作業スペースを少なくする、あるいは不要とすることが可能であり、スペースの有効利用が可能となり、コンパクトなキッチンユニットとできる。
また、例えば従来のような三つのコンロを三角形状に配置した、いわゆる三口コンロでは、後方側に位置するコンロの使い勝手が非常に悪いものであるが、本発明のキッチンユニットでは、調理器カウンタの左右方向に沿って複数個の加熱調理器を並列配置しているので、全ての加熱調理器の使い勝手が良い。
【0015】
さらに、それら加熱調理器の手前側全域に作業領域を形成しているので、その作業領域に食材や調味料等を置くことができ、調理作業時、特に実調理時において作業性が良いものとなる。また、調理された料理を皿等の食器に盛り分ける盛り付け時にも、該作業領域に食器を置くことができるので、調理作業が前後方向の作業動線を描く動作となるため、作業性を高めることが出来る。
すなわち、従来のようにシンクの側方に形成された作業スペースを調味料や皿等を置くスペースとして利用する必要がなく、作業性が良いものとなる。
さらにまた、従来の加熱調理器を配したカウンタでは、加熱調理器手前のスペースが幅狭であることからフライパンや鍋等の柄がカウンタから突き出し、調理作業時に邪魔になることがある。しかし、本発明のキッチンユニットでは、加熱調理器の手前側全域に形成した該作業領域の前後幅をフライパンや鍋等の調理器具の柄が収まる程度の幅にすることで、調理作業時に柄が邪魔にならず、作業性が良い。
【0016】
また、調理器カウンタは、加熱調理器の近傍に立設した空気吸引口を有する換気装置を備えているので、従来のように、上方、すなわち天井に換気装置のフードが配されるものでは、上方からの圧迫を感じるが、そのような圧迫感がない。
特に、近年、デザイン性に優れ、需要が高い、居住空間との間に設置される対面型のいわゆるアイランド型のキッチンユニットでは、上方にフードを設置すると居住空間との隔たりが感じられ見栄えも良くないものであるが、本発明のように、調理器カウンタ自体から立設する換気装置では、上方の空間が開放的な空間となるので、居住空間とキッチンスペースとの連続性を高めることができる。
【0017】
請求項2では、複数個の加熱調理器をモジュール型加熱調理器として、調理器カウンタに形成した調理器配置開口部に、モジュール型加熱調理器を置換配列可能に配置する構成としているので、キッチンユニットの設置時に、使用者の要望に応じたタイプ(電気式やガス式など)の加熱調理器を調理器カウンタに組み込むことができる。よって、市場性に優れたキッチンユニットとなる。
【0018】
請求項3では、調理器カウンタの後方側端部に、上面を載置領域とした載置段部を立設しているので、該載置領域を、加熱調理器を使用する際に必要な部材を置くスペースとして利用でき、これによっても前記したような調理作業が前後方向の作業動線を描く動作となるため作業性の向上が図れる。
【0019】
請求項4では、キッチンユニットは、シンクカウンタのシンクの手前側全域に、使用者が作業するための作業領域を形成しているので、調理作業時、特に頻繁にシンクを使用する下準備時において、作業性を高めることができる。
すなわち、使用者の調理作業時の動作は、食材をシンク内で洗い、そのシンク手前側全域に形成された作業領域で、食材のカッティングを行い、その作業領域の後方側のシンク内に、カッティングで生じた不要物を捨てる、あるいはカッティングで下準備のなされた食材を再度、そのシンク内でザル等に入れて洗う、等の動作となる。つまり、その動作は、横移動が不要となり、前後方向、すなわち上半身の移動のみの作業性の良い、前後方向の作業動線を描くものとなる。
特に下準備を多く必要とする魚料理等では、食材及びまな板や包丁等の調理器具の洗浄動作やカッティング動作、不要物を捨てる動作が繰り返し必要となるが、前記のような前後方向の作業動線によれば、使用者の調理作業の負担を低減することができる。
【0020】
また、従来のキッチンユニットでは、シンクの左右のいずれかに作業スペースが形成されているので、利き手によっては作業性が低くなる場合が生じるが、前記のように、調理作業が前後方向の作業動線を描く動作となるため、利き手による作業性の低減が生じず、使い勝手がよいものとなる。
【0021】
さらに、シンクの手前側全域に作業領域を形成しているので、キッチンユニットの手前側全域を作業領域とすることができ、従来のようにシンクの側方に形成される作業スペースを少なくする、あるいは不要とすることも可能であり、これによりカウンタの左右方向の長さを短くすることが可能となる。よって、スペースの有効利用が可能となり、よりコンパクトなキッチンユニットとできる。
この場合、近時においては、食器洗い乾燥機が広く流通し、多くの家庭で導入されておりシンク内で食器類を洗浄することが減少しているので、シンクを必要最低限の大きさとすることで、シンクカウンタ自体の前後方向の大きさを変えることなく、シンクの手前側全域に作業領域を形成するものとすれば、よりスペースの有効利用が可能となり、コンパクトなキッチンユニットとできる。すなわち、シンクカウンタの前後方向の大きさを変えずとも、作業領域の確保が可能となる。
【0022】
さらにまた、シンクの手前側全域に作業領域を形成しているので、その作業領域の下方のスペースを有効利用することができる。すなわち、従来のようにカウンタの手前直前までシンクが形成されているものでは、該カウンタの手前側の下方領域は、シンクが形成されているので、使用できないスペースであったが、本発明のキッチンユニットでは、そのシンク手前側下方のスペースを、引き出しや食器洗い乾燥機を配設するなどして有効に利用することができる。
【0023】
また、キッチンユニットの手前側全域を作業領域とすることができるので、シンク側方の作業スペースを形成せず、シンクと加熱調理器とを近接配置したものとすれば、前記したような調理作業時における一連の動作(下準備、実調理、盛り付け)において、使用者の移動量を低減でき、作業性の高いものとなる。
【0024】
請求項5では、シンクカウンタと調理器カウンタとを一体としてキッチンカウンタを形成し、そのキッチンカウンタの周縁部にカウンタ面より突出した堰を形成しているので、カウンタ面の清掃性を高めることができる。
すなわち、カウンタ面に水や洗浄水を流して清掃する際に、水等がカウンタからカウンタ外方へ漏れることが無く清掃性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るキッチンユニットの実施形態の一例を示す概略斜視図である。
【図2】同実施形態に係るキッチンユニットを示し、(a)は概略平面図、(b)は、(a)におけるカウンタのX−X線矢示概略縦断面図、(c)は、(a)におけるカウンタのY−Y線矢示概略縦断面図である。
【図3】(a)は、本発明に係るキッチンユニットの実施形態の他例を示す概略平面図、(b)は、(a)の加熱調理器が設置される前の状態を示す概略平面図、(c)は、(a)におけるカウンタのZ−Z線矢示概略縦断面図である。
【図4】(a)乃至(c)は、いずれも、同実施形態に係るキッチンユニットの変形例を示す概略平面図である。
【図5】本発明に係るキッチンユニットの実施形態の更に他例を示す概略斜視図である。
【図6】本発明に係るキッチンユニットの実施形態の更に他例を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、第1実施形態に係るキッチンユニットを示し、図1は、同実施形態に係るキッチンユニットの一例を示す概略斜視図、図2(a)は、同実施形態に係るキッチンユニットの概略平面図、(b)は、(a)におけるカウンタのX−X線矢示概略縦断面図、(c)は、(a)におけるカウンタのY−Y線矢示概略縦断面図である。
尚、図2及び後記する第2実施形態で参照する図3、図4では、図1に示す水栓金具、及びキッチンカウンタ下方に配設される収容部としてのキッチンキャビネット、該キッチンキャビネットに内設される電気器具や配管等は、図示省略している。
【0027】
図例のキッチンユニットAは、図1及び図2に示すように、上方に配設されたキッチンカウンタ10と、その下方に配設されたキッチンキャビネット40とを備える。
キッチンキャビネット40は、その左右及び後方を取り囲むように配された複数の化粧パネル41と、前方に配された複数の引き出し42、ビルトイン式グリル43、食器洗い乾燥機44、キャビネット前面に対して出没自在とされた各種機器の操作パネル45などを備えている。
食器洗い乾燥機44は、後記する第1作業領域S2の直ぐ下方に配設され、また、ビルトイン式グリル43は、後記する第2作業領域S3の直ぐ下方に配設されている。
【0028】
キッチンカウンタ10は、シンク21を配したシンクカウンタ20と加熱調理器ユニット31を配した調理器カウンタ30とを一体として形成しており、本実施形態では、シンク21の側方左右のいずれにも従来のようなキッチンユニットにおける作業スペースを設けず、シンクカウンタ20を調理器カウンタ30の側方かつ近接する位置に配置している。すなわち、シンク21の側方に加熱調理器31が近接配置されたキッチンカウンタ10としている。
【0029】
キッチンカウンタ10は、耐熱性の樹脂材で成型されており、本実施形態では更に、シンク21も一体として成型されている。これにより、従来のように人造大理石等で形成されたカウンタにステンレス製のシンクを接合したキッチンユニットと比べて、シンクとカウンタとの間に隙間や段差、接合部が形成されないので、汚れが付着し難く、また清掃性の良いキッチンユニットとなる。
尚、シンクカウンタ20及び調理器カウンタ30のそれぞれを別体として構成してもよい。また、シンクカウンタ20と調理器カウンタ30との間に従来のような作業スペースを形成してもよい。さらに、シンクカウンタ20と調理器カウンタ30とをL字状に配したL型(コーナータイプ)のキッチンユニットとしてもよい。さらにまた、シンク21を従来のように別体として構成し、カウンタと接合するものとしてもよい。
【0030】
また、キッチンカウンタ10の周縁部には、その周縁の全周に亘ってカウンタ面10aから突出した堰11が形成されている。これにより、カウンタ面10aの清掃性を高めることができる。
すなわち、カウンタ面10aに水や洗浄水を流して清掃する際に、水等がキッチンカウンタ10の内方からキッチンカウンタ10の外方へ漏れることが無く清掃性を高めることが出来る。特に後記するように、加熱調理器ユニット31の各加熱調理器31a〜31cをそれぞれ電気式加熱調理器としているので、加熱調理器ユニット31の上面31dを、カウンタ面10aとフラットとすることができ、加熱調理器ユニット31の上面31dもカウンタ面10aと連続した面として水等で洗浄できるので、清掃性に優れたものとなる。
尚、堰11の突出高さは、カウンタ面10aの清掃時に、キッチンカウンタ10の外方への水等の漏れを堰き止めるに足りる高さとして、適宜、設定される。
【0031】
シンクカウンタ20は、シンク21と、そのシンク21の手前側全域に形成された使用者が作業するための第1作業領域S2(図2(a)では、微小な一点鎖線で示している。)と、シンク21の後方側略中央に配設された水栓金具22とを備えている。
シンク21は、上方に開口し、その底部後方略中央には、排水口21aが形成されている。
尚、シンク21の左右幅は従来のキッチンユニットが有するシンク同様の幅としているが、その前後幅は、後記する第1作業領域S2の前後幅に応じて、従来のシンクよりも幅狭としてもよいが、フライパンや鍋などの嵩張る調理器具を洗浄できるスペースとすることが好ましい。
【0032】
第1作業領域S2は、シンク21の左右方向(長手方向)に沿って、その手前側全域に形成されており、長方形状の作業スペースとされている。
その前後幅、すなわち、シンク21の手前側壁からキッチンカウンタ10の手前側縁までの幅は、使用するまな板の幅やキッチンユニットAの設置されるスペースにより適宜、設定可能であるが、まな板の載置の安定性及びシンク21内での食器の洗浄作業性等から20cm〜40cm程度の幅とすることが好ましく、より好ましくは30cm前後の幅としてもよい。
【0033】
調理器カウンタ30は、その左右方向(長手方向)に沿って並列配置された複数個、図例ではいわゆる三口の加熱調理器31a〜31cからなる加熱調理器ユニット31と、その加熱調理器ユニット31の手前側全域に形成された使用者が作業するための第2作業領域S3(図2(a)では、微小な二点鎖線で示している。)と、その加熱調理器ユニット31の後方側に立設された空気吸引口32aを有する換気装置32とを備えている。
加熱調理器ユニット31が備える三口の加熱調理器31a〜31cは、それぞれ電磁誘導型加熱調理器(以下、IH調理器と略す)あるいは電熱型加熱調理器(以下、ヒーター調理器と略す)からなる電気式加熱調理器である。
加熱調理器ユニット31は、その上面31dがキッチンカウンタ10のカウンタ面10aと、略面一、すなわちフラットとなるようにキッチンカウンタ10に形成された調理器配置開口部12に配置されている。
【0034】
調理器配置開口部12には、加熱調理器ユニット31の周縁に形成されたフランジ部31eを支持するための段部12aが形成されており、金具や接着剤等により加熱調理器ユニット31が調理器配置開口部12に固定されている。尚、加熱調理器ユニット31の上面31dとキッチンカウンタ10のカウンタ面10aとの接合部は、隙間が生じないようにコーキング剤等により水密処理がなされている。
【0035】
第2作業領域S3は、加熱調理器ユニット31の左右方向に沿って、その手前側全域に形成され、長方形状の作業スペースとされており、前記した第1作業領域S2に連成し、該第1作業領域S2とにより連成作業領域S1(図2(a)では、第2作業領域S3を示す二点鎖線よりも大きい二点鎖線で示している。)を構成している。
第2作業領域S3の前後幅、すなわち、加熱調理器ユニット31の手前側縁からキッチンカウンタ10の手前側縁までの幅は、使用する調理器具、例えばフライパンや鍋等を各加熱調理器31a〜31cに載置した際に、それらの柄がキッチンカウンタ10の手前側に突出しないような幅とすることが好ましく、また、作業性の観点から20cm〜40cm程度の幅とすることが好ましく、より好ましくは30cm前後の幅としてもよい。すなわち、加熱調理器ユニット31の前後幅が30cm程度のものでは、各加熱調理器31a〜31cの中心からキッチンカウンタ10の手前側縁までの幅は、45cm程度となる。
【0036】
また、第2作業領域S3は、本実施形態のように、加熱調理器ユニット31の各加熱調理器31a〜31cをそれぞれ電気式加熱調理器として、加熱調理器ユニット31の上面31dを、カウンタ面10aとフラットとした場合は、加熱調理器ユニット31の上面31dを含んだ作業領域S3´として把握してもよい。これにより、使用者の作業スペースが広くなり、作業性を高めることができる。この場合、特に、IH調理器であれば、使用(調理)後の熱放射が早く、その上面を作業スペースとして直ぐに利用できる。
【0037】
換気装置32は、加熱調理器ユニット31の後方側の近接した位置に、加熱調理器ユニット31の左右方向に沿って後方側の全域に亘って立設されている。また、換気装置32は、加熱調理器ユニット31側に開口する空気吸引口32aを備え、キッチンキャビネット40に内設された吸引手段(不図示)を介して、吸引した油煙や蒸気を戸外へ排気する。
特に、本実施形態では、各加熱調理器31a〜31cを並列配置しているので、それらの後方に近接配設された換気装置32により、効果的に排気が行われる。すなわち、各加熱調理器31a〜31cに近接した位置で吸引が行われるので、調理時に発生する油煙や蒸気が室内に拡散されることがない。
【0038】
また、従来のように上方に配設された換気フードでは、上方からの圧迫を感じるが、そのような圧迫感がない。特に、近年、デザイン性に優れ、需要が高い、居住空間との間に設置される対面型のいわゆるアイランド型のキッチンユニットでは、上方にフードを設置すると居住空間との隔たりが感じられ見栄えも良くないものであるが、本実施形態のように、キッチンカウンタ10(調理器カウンタ30)自体から立設する換気装置32では、上方の空間が開放的な空間となるので、居住空間とキッチンスペースとの連続性を高めることができる。
尚、換気装置32は、本実施形態では、ビルトイン式グリル43の排気や加熱調理器ユニット31の冷却空気の排気も兼ねている。
【0039】
以上のような構成により、本実施形態によれば、キッチンユニットAは、シンクカウンタ20のシンク21の手前側全域に、使用者が作業するための第1作業領域S2を形成しているので、調理作業時、特に頻繁にシンク21を使用する下準備時において、作業性を高めることができる。
すなわち、本実施形態のキッチンユニットAでの使用者の調理作業時の動作は、食材をシンク21内で洗い、そのシンク21の手前側全域に形成された作業領域S2で、食材のカッティングを行い、その作業領域S2の後方側のシンク内に、カッティングで生じた不要物を捨てる、あるいはカッティングで下準備のなされた食材を再度、そのシンク21内でザル等に入れて洗う、等の動作となる。つまり、その動作は、横移動が不要となり、前後方向、すなわち上半身の移動のみの作業性の良い、前後方向の作業動線を描くものとなる。
【0040】
特に、本実施形態では、シンク21の手前側下方のスペースに食器洗い乾燥機44を配設しているので、食事後に食器類に残った料理等をシンク21内に捨てる動作及びその食器類をシンク21内で仮洗いする動作から食器洗い乾燥機44への食器類の搬入動作までの一連の動作を横移動することなく上半身の移動のみでできるので、作業性が良い。また、シンク21の手前側全域に形成された第1作業領域S2の直ぐ下方のスペースに食器洗い乾燥機44を配設できるので、食器洗い乾燥機44の食器類を搬入する開口がカウンタ面10aに近い高さとなり、食器洗い乾燥機44への食器類の搬入動作の負担を軽減できる。
【0041】
また、調理器カウンタ30は、各加熱調理器31a〜31cを左右方向に沿って並列配置して構成された加熱調理器ユニット31の手前側全域を、第1作業領域S2に連成する第2作業領域S3としているので、キッチンユニットAの手前側全域を連成作業領域S1とすることができる。
これにより、十分に作業スペースを確保することができ、従来のようなシンクの側方に形成される作業スペースが不要となりスペースの有効利用が可能となる。よって、シンクカウンタ20及び調理器カウンタ30それぞれの左右方向の長さ、すなわち、本実施形態では、それらを一体としたキッチンカウンタ10の左右方向の長さを短くすることが可能となり、コンパクトなキッチンユニットAとなる。これにより、設置スペースの狭小な住宅にも設置可能となり、また、キッチンユニットA自体をコンパクトなものとすることができるので、居住空間のスペースを大きくとることが可能となる。
また、例えば従来のような三つのコンロを三角形状に配置した三口コンロでは、後方側に位置するコンロの使い勝手が非常に悪いものであるが、本実施形態のキッチンユニットAは、各加熱調理器31a〜31cを調理器カウンタ30の左右方向に沿って並列配置しているので、全ての加熱調理器31a〜31cの使い勝手が良い。
【0042】
さらに、それら加熱調理器31a〜31cの手前側全域に第2作業領域S3を形成しているので、その第2作業領域S3に食材や調味料等を置くことができ、調理作業時、特に実調理時において作業性が良いものとなる。また、調理された料理を皿等の食器に盛り分ける盛り付け時にも、第2作業領域S3に食器を置くことができるので、シンク21の手前側に形成された第1作業領域S2と同様、調理作業が前後方向の作業動線を描く動作となり、作業性を高めることが出来る。
すなわち、従来のようにシンク21の側方に形成された作業スペースを調味料や皿等を置くスペースとして利用する必要がなく、作業性が良いものとなる。
特に、本実施形態のように、第2作業領域S3の直ぐ下方にビルトイン式グリル43を配設しているものでは、そのビルトイン式グリル43から取り出した魚等を直ぐ上方に形成された第2作業領域S3上に載置した皿等に盛り付けることができ、使用者の調理負担が軽減できる。すなわち、従来の加熱調理器を備えたカウンタでは、加熱調理器の手前側にスペースがないことから、皿等を手に持つか、あるいは皿等を加熱調理器の側方に形成された作業スペースに置いて、ビルトイン式グリル43から取り出した魚等を盛り付ける必要があるが、本実施形態のキッチンユニットAでは、そのような必要がなく、前記の通り作業性が良いものとなる。
【0043】
さらにまた、従来の加熱調理器を配したカウンタでは、加熱調理器手前のスペースが幅狭であることからフライパンや鍋等の柄がカウンタから突き出し、調理作業時に邪魔になることがある。しかし、本実施形態のキッチンユニットAでは、加熱調理器ユニット31の手前側全域に形成した第2作業領域S3の前後幅をフライパンや鍋等の調理器具の柄が収まる程度の幅としているので、調理作業時に柄が邪魔にならず、作業性が良い。
また、キッチンユニットAの手前側全域を、連成作業領域S1とし、シンク21と加熱調理器ユニット31とを近接配置しているので、前記したような調理作業時における一連の動作(下準備、実調理、盛り付け)において、使用者の移動量を低減でき、作業性の高いものとなる。
【0044】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図3及び図4は、第2実施形態に係るキッチンユニット及びその変形例を示し、図3(a)は、概略平面図、(b)は、(a)の加熱調理器が設置される前の状態を示す概略平面図、(c)は、(a)におけるカウンタのZ−Z線矢示概略縦断面図、図4(a)乃至(c)は、いずれも、同実施形態に係るキッチンユニットの変形例を示す概略平面図である。
尚、第1実施形態との相違点は、調理器カウンタの構成であり、他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0045】
図3に示す第2実施形態に係るキッチンユニットBでは、加熱調理器ユニット31Aが、一個毎の加熱調理器をモジュール化して構成されたモジュール型加熱調理器31Aa、31Abから構成されており、本実施形態では、図例のように、三つのモジュール型加熱調理器から構成されている。
モジュール型加熱調理器31Aaは、電気式加熱調理器であり、モジュール型加熱調理器31Abは、ガス式加熱調理器である。
各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abは、後記する開口13a〜13cのいずれにも配置可能なように、同大に形成されている。
【0046】
キッチンカウンタ10A(調理器カウンタ30A)には、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abを置換配列可能に配置するための調理器配置開口部13が形成されている。
調理器配置開口部13には、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abの周縁に形成されたフランジ部31eを支持するための段部13dが形成され、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abを受入れる開口13a〜13cが開設されている。
開口13a〜13cは、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abに合わせて、それぞれ同大に形成されている。
【0047】
電気式モジュール型加熱調理器31Aaは、調理器配置開口部13に配置された状態で、その上面31dと、カウンタ面10aとが略面一となるように配置される。これにより、第1実施形態同様、第2作業領域S3が拡大されて、その上面31dを含んだ作業領域S3´として把握される。
また、ガス式モジュール型加熱調理器31Abは、調理器配置開口部13に配置された状態で、その上面31fがカウンタ面10aよりも突出するように配置される。これにより、前記第1実施形態で説明したようにカウンタ面10aを水等で洗浄する際にも、ガス式モジュール型加熱調理器31Ab内に水等が入らず、カウンタ面10aの清掃を容易に行える。
【0048】
尚、図示省略しているが、キッチンカウンタ10Aの下方のキッチンキャビネット40(図1参照)内には、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abの種類や配置箇所等に応じてそれぞれ接続されるフレキシブルなガスホースや電気コードが配設される。
また、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abは、金具や接着剤等によりそれぞれ調理器配置開口部13に固定されている。
さらに、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abの隣接するもの同士、及びそれらとキッチンカウンタ10Aのカウンタ面10aとの接合部は、隙間が生じないようにコーキング剤等により水密処理がなされている。
【0049】
前記構成としたキッチンユニットBでは、例えば、使用者(顧客)と販売業者や施工業者とのキッチンプランの打ち合わせ時に、使用者の要望により、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abの種類や配置箇所等が設定され、キッチンユニットBの設置時あるいは設置前に、各モジュール型加熱調理器31Aa、31Abが調理器配置開口部13に使用者の要望に応じて配置されることとなる。よって、市場性に優れたキッチンユニットBとなる。
尚、調理器配置開口部13に配置されるモジュール型加熱調理器の個数は、本実施形態のように三個に限られず、三個未満あるいは四個以上としてもよい。
また、本実施形態では、調理器配置開口部13の各開口13a〜13cの全てに、いずれかのモジュール型加熱調理器31Aa、31Abを配置する構成としているが、例えば、シンク21の近接側の開口13cには、モジュール型加熱調理器31Aa、31Abのいずれも配置せず、それに換えて、カウンタ面10aと面一かつ開口13cを水密に閉塞する蓋体を配置する構成としてもよい。これにより、加熱調理器の個数を多く必要としない使用者に対しても適したキッチンユニットBとなるとともに、蓋体の上面も作業スペースとして利用できる。
【0050】
次に、本実施形態の変形例を図4に基づいて説明する。
図4(a)に示す変形例では、キッチンカウンタ10B(調理器カウンタ30B)に立設された換気装置32Aの構成が前記第1実施形態及び前記第2実施形態と異なる。
すなわち、換気装置32Aは、加熱調理器ユニット31Aの左右方向に沿って後方側の全域に亘って立設されておらず、シンク21に近接する側の二個のモジュール型加熱調理器31Aa、31Abの後方側の領域にのみ立設した構成としている。
これにより、シンク21の遠方側の一個のモジュール型加熱調理器31Aaを、対面して使用することができる。
【0051】
図4(b)に示す変形例では、図4(a)と同様、キッチンカウンタ10C(調理器カウンタ30C)に立設された換気装置32Bの構成が異なる。
すなわち、換気装置32Bは、シンク21の遠方側の二個のモジュール型加熱調理器31Aa、31Abの後方側及び、シンク21の最遠方に位置する一個のモジュール型加熱調理器31Abの右側方に亘って、略L字状に立設されている。
これにより、前記同様、シンク21の近接側のモジュール型加熱調理器31Aaを、対面して使用することができる。
尚、本変形例及び前記図4(a)に基づいて説明した各変形例における換気装置32A、32Bを前記第1実施形態に適用してもよい。
【0052】
図4(c)に示す変形例では、キッチンカウンタ10D(調理器カウンタ30D)に配設された加熱調理器ユニット31Bの構成が前記第1実施形態及び前記第2実施形態と異なる。
すなわち、加熱調理器ユニット31Bは、二個の電気式加熱調理器をモジュール化した電気式モジュール型加熱調理器31Baと、前記同様の一個のガス式モジュール型加熱調理器31Abとから構成されている。
これにより、使用者の要望に応じて、二個の電気式あるいはガス式の加熱調理器と、一個のガス式あるいは電気式の加熱調理器とを組み替えて配置することができる。
尚、本変形例では、前記した調理器配置開口部13の段部13dを、二個と一個の各モジュール型加熱調理器に合わせて形成している。
また、本変形例における加熱調理器ユニット31Bを図4(a)及び(b)に基づいて説明した各変形例に適用してもよい。
【0053】
次に、本発明に係る更に他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5は、第3実施形態に係るキッチンユニットを示す概略斜視図である。
第1実施形態との相違点は、キッチンカウンタの特に後方側端部の構成であり、他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0054】
本実施形態に係るキッチンユニットCが備えるキッチンカウンタ10Eは、その後方側端部に、載置段部50を立設している。
載置段部50は、シンクカウンタ20A及び調理器カウンタ30Eの後方側端部の全域に亘って、その左右方向に沿って立設されている。また、載置段部50は、キッチンカウンタ10Eの後方側壁(バックガード)を構成する立設部51と、その上方に配設された載置部52とからなる。
尚、本実施形態では、載置段部50が堰11の一部(後方側の堰)を構成することとなる。
【0055】
立設部51は、キッチンカウンタ10Eと一体成型されており、その手前側壁51aがシンクカウンタ20A及び調理器カウンタ30Eの後方側壁を構成している。
シンク21の後方側に位置する手前側壁51aからは、水栓金具22が突出しており、キッチンキャビネット40に内設された給水装置(不図示)を介してシンク21内に給水可能とされている。
図1に示すキッチンユニットAのように、水栓金具22が設置される部位が水平となっているものでは、汚れや水垢が付着・堆積しやすいが、本実施形態では、シンク21の後方側壁を構成する手前側壁51aから水栓金具22を突出させているので、水平面が形成されず、汚れや水垢が付着・堆積し難いものとなる。
【0056】
加熱調理器ユニット31の後方側に位置する手前側壁51aには、空気吸引口32aが開設されており、前記第1実施形態にて説明した換気装置32と同様、キッチンキャビネット40に内設された吸引手段(不図示)を介して、吸引した油煙や蒸気を戸外へ排気する。
これにより、前記第1実施形態にて説明した換気装置32と同様の効果を奏する。
【0057】
載置部52は、その上面が調理作業時等に種々の部材を載置するための載置面52aとされている。
このように、シンク21及び加熱調理器ユニット31の後方に、載置面52aを形成することにより、シンク21、あるいは加熱調理器ユニット31を使用する際に必要な食材や調味料、食器、調理器具等を、その載置面52aに載置できるので、前記したように、調理作業が前後方向の作業動線を描く動作となり、作業性の向上が図れる。
尚、本実施形態に係るキッチンユニットCに前記第2実施形態及びその変形例にて説明した加熱調理器ユニット31A、31Bを適用してもよい。
また、本実施形態では、キッチンカウンタ10Eの後方側端部の全域に亘って、載置段部50を立設した構成としているが、載置段部をシンクカウンタ20Aの後方側端部あるいは調理器カウンタ30Eの後方側端部のいずれかのみに立設する構成としてもよい。
【0058】
次に、本発明に係る更に他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図6は、第4実施形態に係るキッチンユニットを示す概略側面図である。
第1実施形態との相違点は、主に調理器カウンタが備える換気装置の構成であり、他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0059】
本実施形態に係るキッチンユニットDは、室内壁Wに沿って配置され、その室内壁Wに付設された収容部(不図示)を有したウォールキャビネット60を備えている。
ウォールキャビネット60の加熱調理器ユニット31の上方に相当する位置には、換気装置として換気フード60aが内設されている。
すなわち、本実施形態では、前記第1実施形態乃至第3実施形態で説明した各キッチンユニットA乃至Cとは異なり、換気装置32等をキッチンカウンタ自体から立設した構成とせず、加熱調理器ユニット31の上方に配している。
【0060】
調理器カウンタ30Fは、加熱調理器ユニット31の手前側全域に、前記第1実施形態同様、第2作業領域S3を形成しているので、従来のように加熱調理器がキッチンカウンタの手前側に配置されておらず、これにより、その上方に配設する換気フード60aの室内壁Wからの突出量を減少させることができる。
すなわち、従来のキッチンユニットでは、加熱調理器がキッチンカウンタの手前側まで配置されているので、換気フードは、その上方を覆うべく、キッチンユニットの前後幅とほぼ同じだけの突出量とする必要があるが、本実施形態では図示のように第2作業領域S3の幅に相当する前後幅L分の突出量を減少させることができる。
これにより、上方で、収容部等を配したウォールキャビネットの手前側に突出する従来のような換気フードの圧迫感を低減できる。
尚、本実施形態に係るキッチンユニットDに前記第2実施形態及びその変形例にて説明した加熱調理器ユニット31A、31Bを適用してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10、10A〜10F キッチンカウンタ
10a カウンタ面
11 堰
13 調理器配置開口部
20、20A シンクカウンタ
21 シンク
30、30A〜30F 調理器カウンタ
31、31A、31B 加熱調理器ユニット(複数個の加熱調理器)
31Aa、31Ab、31Ba モジュール型加熱調理器
32、32A、32B 換気装置
32a 空気吸引口
50 載置段部
52a 載置面(載置領域)
A〜D キッチンユニット
S2 第1作業領域
S3 第2作業領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に沿って複数個の加熱調理器を並列配置し、それら複数個の加熱調理器の手前側全域を、使用者が作業するための作業領域とした調理器カウンタと、
前記加熱調理器の後方側近傍に左右方向に沿うように前記調理器カウンタに立設され、かつ、前記加熱調理器側に開口する空気吸引口を有した換気装置と、
を備えているキッチンユニット。
【請求項2】
請求項1において、
前記複数個の加熱調理器は、所定個数毎にモジュール化されたモジュール型加熱調理器とされており、
前記調理器カウンタには、前記モジュール型加熱調理器を置換配列可能に配置するための調理器配置開口部が形成されているキッチンユニット。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記換気装置の空気吸引口は、前記調理器カウンタの後方側端部に立設され、上面を載置領域とした載置段部に設けられているキッチンユニット。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
シンクを配したシンクカウンタを更に備え、
前記シンクカウンタは、前記シンクの手前側全域に、前記調理器カウンタの作業領域に連成する作業領域を形成しているキッチンユニット。
【請求項5】
請求項4において、
前記シンクカウンタと前記調理器カウンタとを一体としてキッチンカウンタを形成しており、
前記キッチンカウンタの周縁部には、カウンタ面より突出した堰が周設されているキッチンユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−200726(P2011−200726A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156796(P2011−156796)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【分割の表示】特願2007−81044(P2007−81044)の分割
【原出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】