説明

キメラPUFAポリケチドシンターゼシステムおよびその使用

シゾキトリウムおよびスラウストキトリウムに由来するキメラ多価不飽和脂肪酸(PUFA)ポリケチドシンターゼ(PKS)タンパク質およびシステムを含む、キメラPUFA PKSタンパク質およびキメラPUFA PKSシステムを開示する。そのようなキメラPUFA PKSタンパク質およびシステムをコードする核酸およびタンパク質、そのようなキメラPUFA PKSタンパク質およびシステムを含む遺伝的に改変された生物、ならびにそのようなキメラPUFA PKSタンパク質およびシステムを作出および使用する方法を開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のPUFA PKSシステムと比べて異なる比率のω-3 対 ω-6のPUFAを産生するキメラPUFA PKSシステムを作出するために、第一のPUFA PKSシステム由来のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメインが、異なる第二のPUFA PKSシステム由来のDHドメインと置き換えられる、キメラPUFA PKSシステム。
【請求項2】
第一のPUFA PKSシステム由来のDHドメインを含むタンパク質が、第二のPUFA PKSシステム由来のDHドメインを含む相同タンパク質と置き換えられる、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項3】
第一または第二のPUFA PKSシステム由来のDHドメインが、シゾキトリウム(Schizochytrium)またはスラウストキトリウム(Thraustochytrium)由来のDH2ドメインに相当する、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項4】
第一のPUFA PKSシステムがシゾキトリウムPUFA PKSシステムであり、かつ
第二のPUFA PKSシステムがスラウストキトリウムPUFA PKSシステムである、
請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項5】
第一のPUFA PKSシステムがシゾキトリウムPUFA PKSシステムであり、かつ
シゾキトリウムPUFA PKSシステム由来のOrfCが、異なるスラウストキトリド(Thraustochytrid)由来のOrfCと置き換えられる、
請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項6】
第一のPUFA PKSシステムがシゾキトリウムPUFA PKSシステムであり、かつ
シゾキトリウムPUFA PKSシステム由来のOrfCが、スラウストキトリウム23B由来のOrfCと置き換えられる、
請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項7】
スラウストキトリウム23B由来のOrfCが、シゾキトリウムのコドン使用(codon usage)のために最適化された核酸配列によりコードされる、請求項6記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項8】
核酸配列がSEQ ID NO:70を含む、請求項7記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項9】
シゾキトリウムPUFA PKSシステム由来のOrfAが、スラウストキトリウム23B由来のOrfAと置き換えられる、請求項6記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項10】
スラウストキトリウム23B由来のOrfAが、シゾキトリウムのコドン使用のために最適化された核酸配列によりコードされる、請求項9記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項11】
核酸配列がSEQ ID NO:71を含む、請求項10記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項12】
シゾキトリウムPUFA PKSシステム由来のOrfBが、スラウストキトリウム23B由来のOrfBと置き換えられる、請求項6記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項13】
スラウストキトリウム23B由来のOrfBが、シゾキトリウムのコドン使用のために最適化された核酸配列によりコードされる、請求項12記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項14】
核酸配列がSEQ ID NO:72を含む、請求項13記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項15】
第一のPUFA PKSシステムがシゾキトリウムPUFA PKSシステムであり、かつ
シゾキトリウムPUFA PKSシステム由来のOrfCのDH2ドメインが、スラウストキトリウム23B由来のDH2ドメインと置き換えられる、
請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項16】
スラウストキトリウム23B由来のDH2ドメインを含む核酸配列が、SEQ ID NO:73を含む、請求項15記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項17】
スラウストキトリウム23B由来のDH2が、シゾキトリウムのコドン使用のために最適化された核酸配列によりコードされる、請求項15記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項18】
スラウストキトリウム23B由来のDH2ドメインを含む核酸配列が、SEQ ID NO:75を含む、請求項17記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項19】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:74と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むタンパク質を含む、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項20】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:74のアミノ酸配列を含むタンパク質を含む、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項21】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:4およびSEQ ID NO:74を含む、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項22】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:4およびSEQ ID NO:62を含む、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項23】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:4およびSEQ ID NO:74を含む、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項24】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:70を含む核酸分子によってコードされる、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項25】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:73を含む核酸分子によってコードされる、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項26】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:75を含む核酸分子によってコードされる、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項27】
キメラPUFA PKSシステムが、SEQ ID NO:71、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:70を含む核酸分子によってコードされる、請求項1記載のキメラPUFA PKSシステム。
【請求項28】
生物において請求項1記載のキメラPUFA PKSシステムを発現させる段階を含む、第一のPUFA PKSシステムにより産生される多価不飽和脂肪酸(PUFA)のω-3 対 ω-6の比率を変化させる方法。
【請求項29】
キメラPUFA PKSシステムが微生物によって発現される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
微生物がシゾキトリウムである、請求項29記載の方法。
【請求項31】
微生物が酵母である、請求項29記載の方法。
【請求項32】
キメラPUFA PKSシステムが植物によって発現される、請求項28記載の方法。
【請求項33】
請求項1記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項34】
請求項19記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項35】
請求項21記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項36】
請求項22記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項37】
請求項23記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項38】
請求項24記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項39】
請求項25記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項40】
請求項26記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項41】
請求項27記載のキメラPUFA PKSシステムを含む、遺伝的に改変された微生物または植物もしくは植物の一部。
【請求項42】
以下の段階を含む、PUFAの産生を増大させるおよび第一のPUFA PKSシステムにより産生される多価不飽和脂肪酸(PUFA)のω-3 対 ω-6の比率を変化させる方法:
第一のPUFA PKSシステムと比べて異なる比率のω-3 対 ω-6のPUFAを産生するキメラPUFA PKSシステムを作出するために、第一のPUFA PKSシステム由来のFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメインが、異なる第二のPUFA PKSシステム由来のDHドメインと置き換えられ、かつ、
第二のPUFA PKSシステム由来のDHドメインが、第一のPUFA PKSシステムが由来する生物のコドン使用のために最適化されている、
キメラPUFA PKSシステムを生物において発現させる段階。
【請求項43】
SEQ ID NO:74と少なくとも95%同一であるキメラOrfCタンパク質をコードする単離核酸分子。
【請求項44】
SEQ ID NO:73と少なくとも95%同一である核酸配列を含む、請求項43記載の単離核酸分子。
【請求項45】
核酸配列が、核酸分子を発現させる予定の生物のコドン使用のために最適化される、請求項43記載の単離核酸分子。
【請求項46】
核酸配列が、キメラタンパク質の一部分が由来する生物のコドン使用のために最適化される、請求項43記載の単離核酸分子。
【請求項47】
核酸配列が、SEQ ID NO:75と少なくとも95%同一である、請求項43記載の単離核酸分子。
【請求項48】
請求項43記載の核酸分子を含む組換え核酸分子。
【請求項49】
請求項43記載の核酸分子でトランスフェクトされている組換え宿主細胞。
【請求項50】
細胞が微生物である、請求項49記載の組換え宿主細胞。
【請求項51】
微生物がシゾキトリウムである、請求項50記載の組換え宿主細胞。
【請求項52】
微生物が細菌である、請求項50記載の組換え宿主細胞。
【請求項53】
微生物が酵母である、請求項50記載の組換え宿主細胞。
【請求項54】
細胞が植物細胞である、請求項49記載の組換え宿主細胞。
【請求項55】
請求項54記載の組換え宿主細胞を含む、遺伝的に改変された植物またはその一部。
【請求項56】
DHドメインの少なくとも1つが第一のPUFA PKSシステム由来であり、かつ、
ドメイン(a)〜(h)の残りが、第二の異なるPUFA PKSシステム由来である、
以下を含むキメラPUFA PKSシステム:
a) 少なくとも1つのエノイル-ACPレダクターゼ(ER)ドメイン;
b) 少なくとも4つのACPドメイン;
c) 少なくとも2つのβ-ケトアシル-ACPシンターゼ(KS)ドメイン;
d) 少なくとも1つのアシルトランスフェラーゼ(AT)ドメイン;
e) 少なくとも1つのβ-ケトアシル-ACPレダクターゼ(KR)ドメイン;
f) 少なくとも2つのFabA様β-ヒドロキシアシル-ACPデヒドラーゼ(DH)ドメイン;
g) 少なくとも1つの鎖伸長因子(CLF)ドメイン; および
h) 少なくとも1つのマロニル-CoA:ACPアシルトランスフェラーゼ(MAT)ドメイン。
【請求項57】
PUFA PKSシステムにおける少なくとも1つのタンパク質をコードする核酸分子を、PUFA PKSシステムを発現する生物のまたは関連生物の最適化されたコドン使用のために改変する段階
を含む、該生物によるPUFA産生を増大させる方法。
【請求項58】
生物が、異種の組換えPUFA PKSシステムを発現する、請求項57記載の方法。
【請求項59】
生物がシゾキトリウムであり、かつ
内因性PUFA PKSシステムにおける少なくとも1つのタンパク質をコードする核酸分子が、シゾキトリウムのコドン使用のために最適化される、
請求項57記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−527244(P2010−527244A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508603(P2010−508603)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/063835
【国際公開番号】WO2008/144473
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(508004410)マーテック バイオサイエンシーズ コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】