説明

キャッピング機構及び回復ユニット並びに画像形成装置

【課題】インク吐出口形成面(フェイス面)とインクとの濡れ性に拘らず、フェイス面からインクを除去できるキャッピング機構を提供する。
【解決手段】インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fのうちフェイス面22Ksに近い部分(上端部)にはそれぞれ、櫛歯状になった櫛歯状部72ak,72bk,72ck,72dk,72ek,72fkが形成されている。インク除去部材72a,72fは一対となっており、インク除去部材72b,72eは一対となっており、インク除去部材72c,72dは一対となっている。インク除去部材72では、各組によってその上端の位置が相違する。各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fは、フェイス面22Ksの幅方向外側に向かうほど、フェイス面22Ksから離れていることとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去するキャッピング機構、及びこのキャッピング機構が組み込まれた回復ユニット、並びにこの回復ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が広く使用されている。この画像形成装置は、インクを吐出するノズルやインク吐出口(ノズルの出口)が複数形成された印字ヘッド(記録ヘッド)を備えており、複数のインク吐出口は印字ヘッドのほぼ平らなインク吐出口形成面(フェイス面)に形成されている。なお、この印字ヘッドには、キャリッジと共に主走査方向に移動しながらインクを吐出するタイプと、固定されて停止した状態でインクを吐出するタイプとがある。
【0003】
上記した画像形成装置では、画像形成中(記録中)や待機中に、印字ヘッドのノズルやインク吐出口の周りに増粘したインクやゴミが溜まり、吐出不良や記録の乱れといった不具合が発生することがある。このような不具合を解決するものとして、印字ヘッドをクリーニングする際に、ノズルからインクを吸引した後、キャップを複数回開放することにより印字ヘッド内のクリーニングを可能とするインクジェットプリンタが開示されている(特許文献1参照)。しかし、上記の回復操作を行った場合、気泡だけでなくノズル内のインクが排出されて多量のインクがフェイス面に付着することがあるので、インクの吐出方向がずれて画像品位が低下するおそれがある。また、記録媒体から発生する紙粉や画像形成装置内に存在するゴミ・ちり等がフェイス面に付着し易くなり、インクの吐出方向のずれや不吐(インクを吐出しないこと)が発生し画像品位の低下を招く。
【0004】
上記のような不具合を解決する技術として、ノズル内のインクを吸引した後、弾性体からなるワイパーブレードでフェイス面を払拭する技術が開示されている(特許文献2参照)。この技術では、フェイス面に付着したインク量が比較的少ない場合には効果的(有効)である。しかし、印字ヘッドが長尺(長尺ヘッド)であったり長期間の使用によってフェイス面の撥水性が劣化したりした場合は、クリーニング後にフェイス面に残るインク滴が多くなるのでワイパーブレードだけでは払拭しきれなくなる。特に長尺ヘッドでは印字ヘッドの液室内の泡を排出させるために、加圧回復によってインクを排出させる機構が用いられることが多く、フェイス面上に多量のインクが残ってしまう。
【0005】
また、印字ヘッドのフェイス面を特定の方法で撥水処理することによりインクの飛翔のばらつきやインクの飛散を防止した印字ヘッドが知られている(特許文献3参照)。しかし、顔料インクを用いた場合、顔料や分散剤の影響でフェイス面と顔料インクとの濡れ性が良好となる。このため、加圧回復を行った直後にインクがフェイス面全体に広がってこのインクがキャップに転移されるので、フェイス面とキャップの間に隙間が形成されてインクがリークしてしまい、インク漏れが発生してしまうという不具合が生じるおそれがある。
【0006】
また、インク吐出口に対向するように複数の板状部を有するインク除去部材を回復処理系内に設けておき、これらのインク除去部材によって、加圧循環で排出されたインクをインク吐出口から除去するインクジェット方式の画像形成装置も知られている(特許文献4参照)。しかし、複数の板状部を有するインク除去部材とフェイス面の間隔が一定である場合、このインク除去部材が発生する毛管作用はノズル近傍とその他の部分で同じであり、フェイス面との濡れ性が悪いインクの場合にはインク除去に大きな効果を発揮するが、フェイス面との濡れ性が良いインクの場合にはその効果が十分に発揮されないことがある。
【特許文献1】特開平05−000517号公報
【特許文献2】特開平10−250087号公報
【特許文献3】特開平10−286967号公報
【特許文献4】特開平11−309871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、インク吐出口形成面(フェイス面)とインクとの濡れ性に拘らず、フェイス面からインクを除去できるキャッピング機構及び回復ユニット並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のキャッピング機構は、インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
(1)前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口形成面からインクを除去するインク除去能力が互いに相違するものであることを特徴とするものである。
【0009】
ここで、
(2)前記複数のインク除去部材は、これらのうち前記インク吐出口に向き合うインク除去部材の前記インク除去能力が一番高くてもよい。
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明の他のキャッピング機構は、インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
(3)前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口形成面との距離が相違するものであることを特徴とするものである。
【0011】
ここで、
(4)前記複数のインク除去部材は、これらのうち前記インク吐出口に向き合うインク除去部材と前記インク吐出口形成面との距離が最も短いものであってもよい。
【0012】
さらに、
(5)前記複数のインク除去部材は、その上端部が櫛歯状になったものであってもよい。
【0013】
さらにまた、
(6)前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口からインクが吐出する方向に延びる溝が形成されたものであってもよい。
【0014】
また、上記目的を達成するための本発明のさらに他のキャッピング機構は、インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
(7)前記複数のインク除去部材の間に配置された、インクを誘導するインク誘導部材を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
ここで、
(8)前記インク誘導部材は、前記インク除去部材よりも前記インク吐出口形成面との距離が短いものであってもよい。
【0016】
さらに、
(9)前記インク誘導部材は、可撓性のシート状部材であって、前記インク吐出口からインクが吐出する方向に延びる溝が少なくとも一方の面に形成されているものであってもよい。
【0017】
さらにまた、
(10)前記複数のインク除去部材と前記インク吐出口形成面との距離が所定距離になるように規制する規制部材を備えてもよい。
【0018】
さらにまた、
(11)前記複数のインク除去部材は、所定間隔離れて互いに対向して配置されたものであってもよい。
【0019】
さらにまた、
(12)前記複数のインク除去部材は金属製のものであってもよい。
【0020】
また、上記目的を達成するための本発明の回復ユニットは、
(13)上記したいずれかのキャッピング機構を備え、前記複数のインク吐出口からのインク吐出状態を初期状態に回復させることを特徴とするものである。
【0021】
また、上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、
(14)上記した回復ユニットを備え、前記複数のインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、複数のインク除去部材は、インク吐出口形成面に対するインクの濡れ性に応じてインク除去能力を互いに相違できるので、どのような濡れ性をもつインクであってもインク吐出口形成面から除去できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置に実現された。
【実施例1】
【0024】
図1を参照して、本発明のキャッピング機構をもつ回復ユニットが組み込まれた画像形成装置の一例を説明する。
【0025】
図1は、本発明のインクジェット方式の画像形成装置の一例を模式的に示す正面図である。
【0026】
画像形成装置10は、この画像形成装置10に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。画像形成装置10には、4つ(4本)の印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、画像形成装置10で印字できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かないが、後述する回復動作の際には、上下方向(矢印B方向)に移動する。
【0027】
4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、画像形成装置10には、回復ユニット40が組み込まれている。この回復ユニット40には、回復動作のときに4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのインク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャッピング機構50が備えられている。
【0028】
キャッピング機構50は各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、図1の例では6色分(即ち、6つのキャッピング機構50)が示されているが、内2色分は印字ヘッド追加時の予備的な機構である。キャッピング機構50は、後述するワイパーブレード、インク除去部材、ワイパーブレード保持部材、キャップ等から構成されており、その詳細については後述する。
【0029】
ロ−ル紙Pはロール供給ユニット24から供給され、画像形成装置10に組み込まれた搬送機構26によって連続的に矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。
【0030】
ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置がブラックの印字ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データに基づいて印字ヘッド22Kからブラックインクを選択的に吐出する。同様に印字ヘッド22C、印字ヘッド22M、印字ヘッド22Yの順に、各色のインクを吐出してカラー画像をロ−ル紙Pに形成する。画像形成装置10には、上記の部品・部材の他、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給されるインクを貯蔵するインクカートリッジ28K、28C、28M、28Yや、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yにインクを供給したり回復動作をしたりするためのポンプユニット(図3参照)などから構成されている。
【0031】
図2を参照して、画像形成装置10の電気的な系統を説明する。
【0032】
図2は、図1の画像形成装置の電気的な系統を示すブロック図である。
【0033】
ホストPC12から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、画像形成装置10の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング機構50から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
【0034】
続いて、出力ポート114、モータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(不図示)、及び低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロ−ル紙Pを記録位置に搬送する。一定速度で搬送されるロ−ル紙Pにインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検知センサ(図示せず)でロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、ロ−ル紙Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する色の記録データを順次に読み出し、この読み出したデータを各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに印字ヘッド制御回路112経由して(介して)転送する。
【0035】
CPU100の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、後述する制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの加圧、吸引等の制御を行う。
【0036】
図3から図5までを参照して、画像形成装置10に組み込まれている回復ユニットについて説明する。
【0037】
図3は、画像形成装置の回復ユニットを示す模式図である。図4は、印字中の印字ヘッドとキャッピング機構の位置関係を示す模式図である。図5は、回復動作中の印字ヘッドとキャッピング機構の位置関係を示す模式図である。図3では、印字ヘッド22Kにインクを供給し、この印字ヘッド22Kを回復させる回復ユニットを示すが、他の印字ヘッド22C、22M、22Yでも同じ構造の回復ユニットによって同じ手順で回復される。また、図3では、インクの動きを示す矢印は印字ヘッドの回復動作を実行しているときのインクの流れを示す。
【0038】
印字中は、図4に示すように、ロ−ル紙Pの上方の所定位置に各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが固定されており、6つのキャッピング機構50は、インク吐出を妨げないように各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yの側方に位置している。一方、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yの回復動作を行う際には、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが上方に移動し、6つのキャッピング機構50のうち4つのキャッピング機構50が、図5に示すように、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのインク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysの真下に位置する。
【0039】
印字ヘッド22Kからのインク吐出状態を初期の吐出状態に回復させる際には、先ず、CPU100の制御によってポンプモータ124(図2参照)が起動されて加圧ポンプ202が動作開始する。この動作開始以前に(先立って)回復弁204bは閉じており、リサイクル弁204cは開いている。なお、加圧ポンプ202とほぼ同時にCPU100は吸引ポンプ204も起動しておくように制御する。
【0040】
加圧ポンプ202が動作することにより、サブタンク206内のインクは加圧ポンプ202を経由して印字ヘッド22Kの共通液室22Kaに向かうが、出口側の回復弁204bが閉じているので、加圧されたインクの全ては印字ヘッド22Kのノズル22Kbからキャッピング機構50へ押し出される。これにより、印字ヘッド22Kのノズル22Kbは健全な状態(初期のインク吐出状態)に回復されることになる。
【0041】
キャッピング機構50内のインク溜り56(図8等参照)に押し出されたインクは吸引ポンプ204が駆動することにより、フィルタ208、リサイクル弁204c、吸引ポンプ204を順に経由して吸引されてサブタンク206に戻るのでリサイクルされることとなる。また、サブタンク206には、その内部を大気を連通させる大気開放弁204dが取り付けられている。さらに、吸引ポンプ204とインクカートリッジ28Kの間のインク供給管210には、供給弁212やフィルタ214が取り付けられている。
【0042】
上記した回復動作とは別に回復弁204bを開いた状態でサブタンク206と印字ヘッド22Kとの間でインクを循環させることにより、共通液室22Kaの内部で成長した気泡を取り除く等を目的にした種々の動作があるが詳しくは省略する。
【0043】
なお、ラインヘッド等のように多くのノズルを有する印字ヘッドでは、多くのノズルを少ない数のノズルに分割してこの少ない数のノズルだけを分割開放状態にして上記の回復動作を複数回実行することにより、全ノズルに対して回復性能は高くなるので理に叶う。しかし、このような分割方法では、回復機構が複雑になること、回復に要する時間か掛かること等の弊害がある。したがって、多くは1回の回復で全ノズルの回復動作をしているのが実情である。
【0044】
図6を参照して、印字ヘッドを回復させる回復動作の手順を説明する。
【0045】
図6は、印字ヘッドの回復動作の手順を示すフロー図である。
【0046】
図6に示すフローは、プログラムROM104に記憶された制御プログラムに従ってCPU100により実行される。印字ヘッド22K、22C、22M、22Yの回復動作は同時に同じ手順で行われるので、ここでは印字ヘッド22Kを例に挙げて説明する。この回復動作を開始するにあたっては、先ず、印字ヘッド22Kをキャッピング位置から回復位置(図3や図5で示す状態の位置)へ移動する(S601)。回復位置では印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksは間隔規制部材74(図7や図8参照)に接するように設定されている。すなわち、印字ヘッド22Kが回復位置に位置するときは、間隔規制部材74がフェイス面22Ksに当接している。
【0047】
続いて、回復弁204b(図3参照)を閉じて(S602)、吸引ポンプ204及び加圧ポンプ202を駆動させる(ONする)(S603、S604)。これら2つのポンプ204,202を駆動させることにより、印字ヘッド22Kのノズルからインクが押し出されてキャップ部材54(図7等参照)の下方のインク溜り56(図7参照)に導かれる。このときに、後述するキャッピング機構50になっているので、ノズルから押し出されたインクの種類(フェイス面22Ksとの濡れ性)に拘らず、フェイス面22Ksから毛管現象でインクが効率良く除去される。
インク溜り56に溜まったインクは動作中の吸引ポンプ204によってサブタンク206に戻るので、インクはリサイクルされることとなる。
【0048】
上記の回復動作(印字ヘッド22Kを回復位置に位置させて、回復弁204bを閉じて吸引ポンプ204及び加圧ポンプ202をONする動作)を所定時間継続させる(S605)。この所定時間が経過後に、加圧ポンプ202を停止させる(Offする)(S606)。続いて、印字ヘッド22Kをキャッピング位置に戻し(S607)、予備的な吐出を所定発数行う(S608)。続いて、ワイパーブレード60(図7等参照)によって印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksを拭う(ワイプする)ことにより、フェイス面22Ksに付着しているインクを拭き取る(S609)。さらに所定時間経過したときに(S610)、吸引ポンプ204を停止して(Offして)(S611)、キャッピング機構50(図3参照)内のインク溜り56からのインク吸引動作を停止してこのフローを終了する。
【0049】
図7から図9までを参照して、キャッピング機構50について説明する。
【0050】
図7は、キャッピング機構を模式的に示す正面図である。図8は、図7のキャッピング機構を拡大して示す側面図である。図9は、図7のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。これらの図では、図1から図6までに示される構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0051】
キャッピング機構50は、印字ヘッド22Kの長さ方向(図7の矢印L方向)に延びる細長い直方体状のキャップホルダ52に種々の部材・部品が固定されている。キャップホルダ52の幅方向(矢印L方向に直交する矢印A方向)の中央部には、印字ヘッド22Kのフェイス面(本発明にいうインク吐出口形成面のこと)22Ksを塞ぐ(キャッピングする)キャップ部材54が取り付けられている。キャップ部材54はフェイス面22Ksを取り囲んで塞ぐものであり、図7等には示されていないが細長い楕円形状である。
【0052】
キャップホルダ52の内部のうちキャップ部材54の下方の部分には、印字ヘッド22Kのノズル22Kb(図3参照)から押し出されたインクが溜るインク溜り56が形成されている。インク溜り56の一端部(キャップホルダ52の長手方向一端部)には、吸引ポンプ204(図3参照)によってサブタンク206(図3参照)にリサイクルされるインクを排出するための開口部58が形成されている。
【0053】
キャップホルダ52の幅方向の一端部には、印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksをワイピングする(拭く)ワイパーブレード60が配置されている。このワイパーブレード60は、キャップホルダ52に固定されたブレードホルダ62に保持されている。
【0054】
キャッピング機構50は、キャップホルダ52の幅方向中央部に配置されて矢印L方向に延びる細長い直方体状のキャップフレーム70を備えている。キャップフレーム70には、印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksから毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材72(ここでは、6つのインク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fからなる)と、複数のインク除去部材72とフェイス面22Ksとの距離が所定距離(所定間隔)になるように規制する間隔規制部材74(本発明にいう規制部材の一例である)が保持されている。
【0055】
インク除去部材72は、印字ヘッド22Kの長手方向(矢印L方向)に延びている。間隔規制部材74は、インク除去部材72の長手方向(矢印L方向)両端よりもやや外側に配置された一対のものであり、図8や図9に示すように、その上端は、インク除去部材72の上端よりも高い位置にある。また、各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fの長手方向(矢印L方向)両端部は間隔規制部材74に固定されている。このため、複数のインク除去部材72とフェイス面22Ksとの距離が所定距離(所定間隔)になるように間隔規制部材74によって正確に規制される。
【0056】
6つのインク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fは、それぞれ互いに平行に所定距離(例えば約0.2mm〜0.5mm程度)離れて(間隔を空けて)配置されており、矢印A方向(ロ−ル紙Pの搬送方向)下流側からインク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fの順に並んでいる。インク除去部材72は、金属材料、例えば厚さ0.2mm程度の比較的薄いステンレス鋼板から作製されており、その長さは、印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksの長さ(矢印L方向の長さ)とほぼ同じである。
【0057】
各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fのうちフェイス面22Ksに近い部分(上端部)にはそれぞれ、櫛歯状になった櫛歯状部72ak,72bk,72ck,72dk,72ek,72fkが形成されている。各櫛歯状部72ak,72bk,72ck,72dk,72ek,72fkは矢印L方向に連続して形成されている。これらの櫛歯状部72ak,72bk,72ck,72dk,72ek,72fkによって、印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksに付着しているインクが毛管作用によって広範囲で効率よく除去されることとなる。
【0058】
インク除去部材72a,72fは一対となっており、インク除去部材72b,72eは一対となっており、インク除去部材72c,72dは一対となっている。インク除去部材72では、各組(72a,72fで一組、72b,72eで一組、72c,72dで一組である)によってその上端の位置が相違する。すなわち、各組によってフェイス面22Ksとの距離(間隔)が相違する。間隔規制部材74がフェイス面22Ksに当接した(接触した)状態において、フェイス面22Ksのインク吐出口に向き合ったインク除去部材72c,72dとフェイス面22Ksとの距離が最も短く(間隔が最も狭く、例えば0.3mm)、インク除去部材72b,72eとフェイス面22Ksとの距離が2番目に短く(間隔が2番目に狭く、例えば0.5mm)、インク除去部材72a,72fとフェイス面22Ksとの距離が最も長く(間隔が最も広く、例えば0.8mm)なるように設定されている。すなわち、各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fは、フェイス面22Ksの幅方向外側に向かうほど、フェイス面22Ksから離れていることとなる。このように各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fとフェイス面22Ksとの距離を相違させることにより、各インク除去部材のインク除去能力が異なってくるので、フェイス面22Ksとインクとの濡れ性に拘らず、フェイス面22Ksからインクを十分に除去できる。また、インク除去部材72c,72dはフェイス面22Ksのインク吐出口に向き合っており、インク除去部材72c,72dとフェイス面22Ksとの距離が他のインク除去部材72a,72b,72e,72fに比べて最も短いので、インク除去部材72c,72dのインク除去能力が他のインク除去部材72a,72b,72e,72fに比べて最も高く、このため、後述するように、フェイス面22Ksのインク吐出口から吐出されたインクをフェイス面22Ksから素早く除去できるのでフェイス面22Ksでのインク残量を少なくできる。
【0059】
間隔規制部材74はキャップフレーム70の内周面に固定されており、間隔規制部材74とインク除去部材72は印字ヘッド22Kのフェイス面22Ksに対して垂直となって(直交して)いる。また、インク除去部材72とキャップフレーム70の内側の底面部との間には、インク除去部材872と間隔規制部材74をフェイス面22Ksに向けて付勢する付勢ばね76が配置されている。キャップフレーム70はキャップ部材54の内側に配置されている。
【0060】
図6のフローで示した回復動作の際に、キャッピング機構50が印字ヘッド22Kの真下に位置し、印字ヘッド22Kが下降してフェイス面22Ksが間隔規制部材74の上端に接触する(回復位置に移動する)ことにより、回復動作等の回復処理が開始される。この回復処理の際には、フェイス面22Ksのインク吐出口からインクが吐出される。
【0061】
この吐出されたインクが複数のインク除去部材72によって素早くフェイス面22Ksから除去される様子を、図10を参照して説明する。
【0062】
図10は、ノズルから吐出したインクがインク除去部材の毛管作用によってフェイス面から除去されている様子を示す模式図である。この図では、図3と図8に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0063】
ノズル22Kbから吐出したインクIは、インク除去部材72cとインク除去部材72dの間に形成された隙間S1(毛管に相当する)に毛管作用によって素早く吸い込まれる(除去される)。しかし、インクIの全てが隙間S1に吸い込まれるのではなくて、ノズル22Kbから吐出したインクIの量が多かったり、インクIとフェイス面22Ksとの濡れ性が良好でインクが速くフェイス面22Ksに広がったりした場合などは、隙間S1に吸い込まれないインクIを生じることがある。このような場合、インクIの一部Isはフェイス面22Ksに広がり始める。ここで、実施例1とは異なって各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fとフェイス面22Ksとの距離が全て等しいと仮定した場合、各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fの隙間での毛管作用による吸い込み力(インク除去能力)は等しいので、各隙間には素早くインクが吸い込まれるものの、上記のようなケース(吐出したインク量が多い、又はインクとフェイス面との濡れ性が良好など)では、各隙間のいずれにも吸い込まれないインクが生じることがあり、この吸い込まれないインクはフェイス面22Ksの端(フェイス面22Ksのうちインク除去部材に向き合っていない部分)に残留したままとなる。
【0064】
しかし、実施例1では、インク除去部材72c,72dとフェイス面22Ksとの距離が最も短く、次に、インク除去部材72b,72eとフェイス面22Ksとの距離が2番目に短く、インク除去部材72a,72fとフェイス面22Ksとの距離が最も離れている。従って、インク除去部材72cとインク除去部材72bの間に形成された隙間S2、及びインク除去部材72dとインク除去部材72eの間に形成された隙間S2には、隙間S1よりも遅れてインクIsが吸い込まれる(隙間S1ほど素早く吸い込まれない)。さらに、インク除去部材72aとインク除去部材72bの間に形成された隙間S3、及びインク除去部材72fとインク除去部材72eの間に形成された隙間S3には、隙間S2よりも遅れてインクIsが吸い込まれる(隙間S2ほど素早く吸い込まれない)。このため、フェイス面22Ksとの濡れ性が良好でこのフェイス面22Ksを広がろうとしたインクIsは、図10に示すように隙間S1の上部に溜まって隙間S2、隙間S3の順に吸い込まれるので、ノズル22Kbから吐出したインクIの全てが隙間S1、S2、S3のいずれかに吸い込まれる(除去される)こととなる。以上のように推察される。従って、上記のようにノズル22Kbの出口(インク吐出口)から吐出されたインクは複数のインク除去部材72によって素早くフェイス面22Ksから除去される。このため、インクとフェイス面22Ksの濡れ性に拘らず、フェイス面22Ksに付着したインクをフェイス面22Ksの全体に広げることなく効率的に除去することができる。なお、インクIとフェイス面22Ksとの濡れ性が悪いときは、インクがフェイス面22Ksに広がりにくいので、インクIのほとんどが隙間S1に吸い込まれ、残りのインクIsは隙間S2,S3に吸い込まれる。このような毛管作用は、後述する実施例2と実施例3でも同様である。
【実施例2】
【0065】
図11を参照して、キャッピング機構の実施例2を説明する。
【0066】
図11は、実施例2のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。これらの図では、図7から図9までに示される構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0067】
実施例2のキャッピング機構80の基本的な構成はキャッピング機構50と同様であるので、相違点を説明する。キャッピング機構80がキャッピング機構50と相違する点は、実施例1の各インク除去部材72a,72b,72c,72d,72e,72fの表面は平坦(平ら)であるのに対し、実施例2の各インク除去部材82a,82b,82c,82d,82e,82fの表面には溝82am,82bm,82cm,82dm,82em,82fmが形成されている点にある。溝82am,82bm,82cm,82dm,82em,82fmは、各インク除去部材82a,82b,82c,82d,82e,82fの外側に向く表面の上端から下端まで延びており、インク除去部材82a,82b,82cとインク除去部材82d,82e,82fとでは、溝の形成された表面が互いに反対側の面となっている。
【0068】
各溝82am,82bm,82cm,82dm,82em,82fmは、フェイス面22Ksに形成されたインク吐出口からインクが吐出する方向(すなわち、図11の矢印B方向)に延びている。従って、回復処理の際にフェイス面22Ksのインク吐出口から吐出されたインクはインク除去部材82の毛管作用によっていっそう素早くフェイス面22Ksから除去される。
【実施例3】
【0069】
図12と図13を参照して、キャッピング機構の実施例3を説明する。
【0070】
図12は、実施例3のキャッピング機構を拡大して示す側面図である。図13は、図12のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。これらの図では、図7から図9までに示される構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0071】
実施例3のキャッピング機構90の基本的な構成はキャッピング機構50と同様であるので、相違点を説明する。キャッピング機構90がキャッピング機構50と相違する点は、各インク除去部材92a,92b,92c,92d,92e,92fの高さの点と、インク誘導部材94を備えた点とにある。
【0072】
実施例1のキャッピング機構50では、フェイス面22Ksとインク除去部材72との距離を狭くすることによってインク吐出口近傍でのインク除去能力を向上させたが、実施例3のキャッピング機構90では、各インク除去部材92a,92b,92c,92d,92e,92fとフェイス面22Ksとの距離を同じにして(例えば0.5mm)、インク除去部材92b,92cの間及びインク除去部材92d,92eの間にインク誘導部材94を配置することによりインク除去能力を高めている。インク除去部材92とインク誘導部材94は間隔規制部材74に固定されている。
【0073】
図6のフローで示した回復動作の際に、インク誘導部材94はフェイス面22Ksのインク吐出口のほぼ真下に位置する。インク誘導部材94は可撓性のシート状部材から構成されており、図13にしめすように、フェイス面22Ksのインク吐出口からインクが吐出する方向に延びる溝94aが一方の面に形成されている。このようなインク誘導部材94をフェイス面22Ksのインク吐出口のほぼ真下に位置させることにより、回復処理の際にフェイス面22Ksのインク吐出口から吐出されたインクがインク誘導部材94とインク除去部材92の毛管作用によっていっそう素早くフェイス面22Ksから除去されるので、フェイス面22Ksにインクが広がることを防止できる。なお、インク誘導部材94の両面に溝94aを形成してもよい。
【0074】
また、インク誘導部材94の上端(フェイス面22Ksに近い端)をインク除去部材92の上端(フェイス面22Ksに近い端)よりもフェイス面22Ksに例えば0.3mmほど近付ける(高くする)ことにより、フェイス面22Ksに付着しているインクをいっそう効率良く除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明のインクジェット方式の画像形成装置の一例を模式的に示す正面図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的な系統を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の回復ユニットを示す模式図である。
【図4】印字中の印字ヘッドとキャッピング機構の位置関係を示す模式図である。
【図5】回復動作中の印字ヘッドとキャッピング機構の位置関係を示す模式図である。
【図6】印字ヘッドの回復動作の手順を示すフロー図である。
【図7】キャッピング機構を模式的に示す正面図である。
【図8】図7のキャッピング機構を拡大して示す側面図である。
【図9】図7のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。
【図10】ノズルから吐出したインクがインク除去部材の毛管作用によってフェイス面から素早く除去されている様子を示す模式図である。
【図11】実施例2のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。
【図12】実施例3のキャッピング機構を拡大して示す側面図である。
【図13】図12のキャッピング機構のインク除去部材と規制部材の一部を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0076】
10 画像形成装置
22K、22C、22M、22Y 印字ヘッド
22Ks、22Cs、22Ms、22Ys インク吐出口形成面(フェイス面)
50 キャッピング機構
72a,72b,72c,72d,72e,72f,82a,82b,82c,82d,82e,82f,92a,92b,92c,92d,92e,92f インク除去部材
74 間隔規制部材
82am,82bm,82cm,82dm,82em,82fm 溝
94 インク誘導部材
94a 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口形成面からインクを除去するインク除去能力が互いに相違するものであることを特徴とするキャッピング機構。
【請求項2】
前記複数のインク除去部材は、これらのうち前記インク吐出口に向き合うインク除去部材の前記インク除去能力が一番高いことを特徴とする請求項1に記載のキャッピング機構。
【請求項3】
インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口形成面との距離が相違するものであることを特徴とするキャッピング機構。
【請求項4】
前記複数のインク除去部材は、これらのうち前記インク吐出口に向き合うインク除去部材と前記インク吐出口形成面との距離が最も短いものであることを特徴とする請求項1に記載のキャッピング機構。
【請求項5】
前記複数のインク除去部材は、その上端部が櫛歯状になったものであることを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング機構。
【請求項6】
前記複数のインク除去部材は、前記インク吐出口からインクが吐出する方向に延びる溝が形成されたものであることを特徴とする請求項1から5までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング。
【請求項7】
インクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面から毛管作用によってインクを除去する複数のインク除去部材を備え、前記インク吐出口形成面からインクを除去するキャッピング機構において、
前記複数のインク除去部材の間に配置された、インクを誘導するインク誘導部材を備えたことを特徴とするキャッピング機構。
【請求項8】
前記インク誘導部材は、前記インク除去部材よりも前記インク吐出口形成面との距離が短いものであることを特徴とする請求項7に記載のキャッピング機構。
【請求項9】
前記インク誘導部材は、可撓性のシート状部材であって、前記インク吐出口からインクが吐出する方向に延びる溝が少なくとも一方の面に形成されているものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のキャッピング機構。
【請求項10】
前記複数のインク除去部材と前記インク吐出口形成面との距離が所定距離になるように規制する規制部材を備えたことを特徴とする請求項1から9までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング機構。
【請求項11】
前記複数のインク除去部材は、所定間隔離れて互いに対向して配置されたものであることを特徴とする請求項1から10までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング機構。
【請求項12】
前記複数のインク除去部材は金属製のものであることを特徴とする請求項1から11までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング機構。
【請求項13】
請求項1から12までのうちのいずれか一項に記載のキャッピング機構を備え、前記複数のインク吐出口からのインク吐出状態を初期状態に回復させることを特徴とする回復ユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の回復ユニットを備え、前記複数のインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−26997(P2006−26997A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−206978(P2004−206978)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】