キャリア識別フィールドのコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための方法および装置
無線ネットワークノードにおいてキャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための方法および装置400を提供する。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。無線ネットワークノード130が、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。無線ネットワークノード130は、CIF値からコンポーネントキャリアへの再構成されたマッピングのうちの少なくとも1つを、ユーザ装置120へ送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチキャリア無線通信システムにおける方法および装置に関する。詳細には、本発明は、キャリアインジケータ(識別)フィールド(Carrier Indicator Field)値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための無線ネットワークノードにおける方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)は、ダウンリンクにOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、アップリンクにDFT拡散OFDM(Discrete Fourier Transform spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いる。従って、基本的なLTEダウンリンク物理リソースは、図1に示す時間−周波数グリッドとみなすことができ、ここで個々のリソースエレメントは、1つのOFDMシンボル間隔の間の1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0003】
時間領域では、図2に示すように、LTEダウンリンク送信は10msの無線フレームで構成されており、個々の無線フレームは、長さTサブフレーム=1msの10個の同じ大きさのサブフレームを有している。
【0004】
さらに、LTEのリソース割当ては、典型的には、リソースブロックという用語で説明され、ここで1つのリソースブロックは、時間領域では1つのスロット(0.5ms)に、周波数領域では12個の連続するサブキャリアに対応する。リソースブロックは、周波数領域では、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付与されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダウンリンク送信は、動的にスケジューリングされており、すなわち、個々のサブフレーム(または送信時間間隔、TTI)の中で、基地局は、どの端末に対してデータが送信されるのか、および、どのリソースブロック上でデータが送信されるのかについての制御情報を、カレント(現行)のダウンリンクサブフレームの中で送信する。この制御シグナリングは、典型的には、各サブフレームにおける最初の1、2、3、または4個のOFDMシンボルの中で送信される。制御部として3個のOFDMシンボルを持つダウンリンクシステムを図3に示す。
【0006】
アップリンクでデータを送信するには、移動端末は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)上で、データ送信のためのアップリンクリソースを割り当てられている必要がある。ダウンリンクのデータ割当てとは対照的に、アップリンクでの割当ては、図4に示すように、アップリンクのシングルキャリア特性を保持するために、常に周波数が連続的でなければならない。
【0007】
最近、最大20MHzの帯域幅をサポートするLTE Rel−8標準が標準化された。しかし、来たるべきIMT−Advancedの必要条件を満たすため、3GPPは、LTE−Advancedに関する作業をすでに開始した。LTE−Advancedの領域の1つは、20MHzを超える帯域幅をサポートすることである。LTE−Advancedに関する1つの重要な必要条件は、LTE Rel−8との後方互換性を確保することである。また、これは、スペクトル互換性も含むべきである。それは、20MHzより広帯域のLTE−Advancedキャリアは、LTE Rel−8端末には複数のLTEキャリアのように見えるはずであるということを意味するであろう。そのような個々のキャリアはコンポーネントキャリア(CC)と呼ばれることがある。特に、LTE−Advancedの導入初期においては、LTEの旧式の端末が多数を占め、それと比較してLTE−Advanced対応端末は少数であろうと予想されうる。従って、旧式の端末についても広帯域のキャリアの効率的な利用を確保すること、すなわち、広帯域LTE−Advancedキャリアのすべての部分において旧式の端末がスケジューリングされうるようなキャリアを実装できるようにすることが必要である。これを可能にする簡単なやり方は、キャリアアグリゲーションを使うことであろう。キャリアアグリゲーションは、LTE−Advanced端末が複数のコンポーネントキャリアを受信できることを意味しており、この場合、コンポーネントキャリアは、Rel−8キャリアと同じ構造を有するか、または、少なくとも、有する可能性を有する。キャリアアグリゲーションを図5に示す。
【0008】
結合されたコンポーネントキャリアの数および個別のコンポーネントキャリアの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとでは異なっていてもよい。対称構成とは、コンポーネントキャリアの数がダウンリンクとアップリンクとで同じである場合のことを言い、それに対して、非対称構成とは、コンポーネントキャリアの数が異なる場合のことを言う。重要なことだが、セルにおいて構成されるコンポーネントキャリアの数は、端末によって観察されるコンポーネントキャリアの数とは異なりうることに留意されたい。例えば、たとえセルがアップリンクとダウンリンクとで同数のコンポーネントキャリアを使って構成されていたとしても、端末が、アップリンクのコンポーネントキャリアより多い数のダウンリンクのコンポーネントキャリアをサポートすることがある。
【0009】
コンポーネントキャリアのスケジューリングは、ダウンリンク割当てを介してPDCCH(Physical Downlink Control Channel)上で行われる。また、アップリンクの許可も、PDCCHを介してシグナリングされる。PDCCH上の制御情報は、DCI(Downlink Control Information)メッセージとしてフォーマットされる。ダウンリンク割当てのためのDCIメッセージは、特に、リソースブロック割当て、変調および符号化スキーム関連のパラメータ、ハイブリッドARQ冗長性バージョン等を含んでいる。また、実際のダウンリンク送信に関係するこれらのパラメータに加えて、ダウンリンク割当てについての大半のDCIフォーマットは、TPC(Transmit Power Control)コマンドのためのビットフィールドも含んでいる。これらのTPCコマンドを用いて、ハイブリッドARQフィードバックを送信するのに用いられる、対応するPUCCHのアップリンク電力制御動作が制御される。
【0010】
LTE Rel−10におけるPDCCHの設計は、Rel−8/9のそれに非常に良く従っている。個々のコンポーネントキャリアの割当ておよび許可は、別個に符号化され、別個のPDCCHの中で送信される。一緒に符号化されたPDCCH上で別個に符号化されたPDCCHを選択する主な動機は、単純性であり――ここでは、複数のコンポーネントキャリアからのDCIメッセージは1つのエンティティへとひとまとめにされて、一緒に符号化され、単一のPDCCHの中で送信されるであろう。
【0011】
LTE Rel−10では、PDCCHは、CIF(Carrier Indicator Field:キャリア識別フィールド)を含むように拡張されるが、これはLTE Rel−8/9にはなかったものである。CIFは、対応する共有チャネルが位置している、そのコンポーネントキャリアを指し示す、DCIメッセージに付加された3つのビットで構成されてもよい。ダウンリンクの割当てについては、CIFは、PDSCHを搬送するコンポーネントキャリアを指し示し、他方、アップリンクの許可については、3つのビットを用いて、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を伝達するコンポーネントキャリアにアドレス指定する。話を簡単にするため、このフィールドは常に3ビットである。
【0012】
CIFが構成される場合、たとえ割当てが、コンポーネントキャリアの中のPDSCH(またはアップリンク許可については、リンクされたアップリンクコンポーネントキャリアの中のPUSCH)をアドレス指定する場合でも、あらゆるダウンリンク割当ておよびアップリンク許可はそれらを含んでいる。CIFが構成されていない場合、キャリアアグリゲーションは、図7に示すように、複数の並行するRel−8/9のキャリアのように見える。図8は、PDCCHとPDSCHとの間の関係を構成されたCIFと共に示す図である。ダウンリンクのコンポーネントキャリアよりアップリンクのコンポーネントキャリアの方が多くなるように構成された端末の場合、常に、CIFを使ったアップリンク許可を必要とする。
【0013】
コンポーネントキャリアに対するCIFのマッピングは、2つの異なる可能性のうちの1つに従って行われうるであろう。
【0014】
・セル固有マッピング、すなわち、CIF値からコンポーネントキャリア番号への同じマッピングが、セル内のすべてのユーザ装置(UE)によって用いられる。マッピングは、来たるべきRel−10仕様の中の規則またはテーブルに従って与えられるか、または、セル内のシステム情報の一部としてシグナリングされてもよいだろう。セル固有の手法では、マッピングは、固定されるかまたは非常に頻繁に変更されると予想される。
【0015】
・UE固有マッピング、すなわち、個々のユーザ装置(UE)が、CIFからコンポーネントキャリア番号への自分自身のマッピングを有する。この場合、CIFからコンポーネントキャリアへのマッピングは、UE固有の構成情報の一部としてシグナリングされる。この選択肢では、マッピングの変更は、セル固有の選択肢の場合より一層頻繁に行われうる。
【0016】
時間の経過と共に、ユーザ装置は、異なるコンポーネントキャリア上でデータを送受信する可能性を有するであろうが、必ずしも、例えばeNBのような無線ネットワークノードがそのセルの中で送信するすべてのコンポーネントキャリア上で送受信するとは限らない。ユーザ装置が、無線ネットワークノードによって送信されたすべてのコンポーネントキャリアを受信しなければならなかったとすれば、これは、結果として、例えば、バッテリ時間が不足し、メモリ消費が増えることになるであろう。さらに、無線ネットワークノードが、例えば電力節約を可能にするため、コンポーネントキャリアをオフにする可能性もある。
【0017】
UE固有のCIFからCCへのマッピングが用いられる場合、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングが更新される時に問題が生じるであろう。マッピングの更新の間、無線ネットワークノードは、再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信するため、ネットワークはユーザ装置との間で通信することができない。このため、呼び出し失敗や品質の劣化が生じることがある。
【0018】
本発明の目的は、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間の、ユーザ装置への接続の性能を向上させることでありうる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
一態様によると、この目的は、「CIF値」と呼ばれるキャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける方法によって達成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノードによって管理される。無線ネットワークノードおよびユーザ装置は、マルチキャリア無線通信システムに含まれる。最初のステップでは、無線ネットワークノードは、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。さらに、無線ネットワークノードは、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信する。
【0020】
別の態様によると、この目的は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける装置によって達成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノードによって管理される。無線ネットワークノードおよびユーザ装置は、マルチキャリア無線通信システムに含まれる。装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成された再構成回路を備えていてもよい。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。さらに、装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信するように構成されたトランシーバを含んでいてもよい。
【0021】
CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングがユーザ装置へ送信されるという事実のおかげで、ユーザ装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングに対応するコンポーネントキャリア上で送信を続けうる。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間の、ユーザ装置への接続の性能の向上が達成される。
【0022】
別の言い方をすれば、1つのCIF値から1つのコンポーネントキャリアへのマッピングが固定されており、すなわち、CIF−CCマッピングの再構成(または判定)の間に変更されない。このように、たとえCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間であっても、送信用に利用可能なコンポーネントキャリアが存在するであろう。結果として、ユーザ装置は、たとえ他のCIF値についてのCIF−CCマッピングが更新されるとしても、その解釈が保持されているCIF値に関連付けられたコンポーネントキャリアを利用して、連続的に送受信しうる。
【0023】
利点は、ユーザ装置におけるCIF−CCマッピングの更新の間の紛失呼/接続の数が削減されうることである。さらに、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新に起因する接続性能の劣化が回避されうる。
【0024】
本発明の実施形態のさらなる特徴およびそれらの利点は、添付の請求項および以下の記述を調べれば明らかになるであろう。理解されるべきことだが、添付の請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明による実施形態のさまざまな特徴が組み合わされて、以下に記述した実施形態以外の実施形態を作り出しうる。
【0025】
本書で開示された実施形態のさまざまな態様は、その個別の特徴および利点を含めて、以下の詳細記述および添付の図面から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】LTEのダウンリンク物理リソースを略示する図である。
【図2】LTEの時間領域構造を略示する図である。
【図3】ダウンリンクサブフレームを略示する図である。
【図4】PUSCHリソース割当てを略示する図である。
【図5】キャリアアグリゲーションを示す図である。
【図6】本解決策が実装されうる例示的な無線通信システムの概要を示す図である。
【図7】ダウンリンク制御チャネルのDCIメッセージの中にCIFが構成されていない、5つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図8】CIF2がコンポーネントキャリアf3にマッピングされる、3つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図9】CIF2がコンポーネントキャリアf1にマッピングされる、2つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図10】キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、図6による無線通信システムにおける方法の一実施形態のシグナリングとフローチャートとを組み合わせて略示する図である。
【図11】キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける方法の一実施形態を略示するフローチャートである。
【図12】無線ネットワークノードにおける装置の一実施形態を略示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の記述の全体にわたって、適用できる場合、類似する要素、部分、ノード、システム、項目または特徴を表すのに、類似する参照番号が用いられている。図7、図8、図9に、CIFが有効なコンポーネントキャリアとCIFが無効なコンポーネントキャリアとの異なる例を示す。図7ではCIFが無効であり、図8および図9ではCIFが有効である。また、図8は構成を示しているが、ここではCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングは、図9に示す構成によって示すCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングとは異なる。
【0028】
図6は、実施形態が実装されうる、例示的なマルチキャリア無線通信システム100の概要を示す図である。マルチキャリア無線通信システム100は、無線ネットワークノード130とユーザ装置120とを備えている。矢印は、ユーザ装置120が、例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネル、および、PDSCHまたはPUSCHのような共有データチャネルを用いて無線ネットワークノード130との間で情報を交換しうることを示す。
【0029】
図7は、5つの例示的なコンポーネントキャリアf1、f2、f3、f4、f5を示す図であるが、ダウンリンク制御チャネルのDCIメッセージの中にCIFが構成されていない。図5に示すように、LTE−Advanceのような無線通信システムが、各々が20MHzの5つのコンポーネントキャリアを含む、結合されたキャリアを用いてもよい。図7では、個々のコンポーネントキャリアが、個別に符号化された自分自身のPDCCHを有することが分かるであろう。PDCCHの拡大図に、DCI(Downlink Control Information)メッセージはCIF値を含んでいないことを示す。CIFが用いられていないため、PDCCHは、矢印で表すように、同じコンポーネントキャリア上に割り当てられたPDSCHを指し示している。
【0030】
図8は3つの例示的なコンポーネントキャリアf1、f2、f3を示す図であり、CIF2がコンポーネントキャリアf3にマッピングされている。図8では、拡大図で示すように、DCIメッセージはCIF値を含んでいる。それゆえ、CIFが有効である。1つのコンポーネントキャリアの中で送信されたダウンリンク割当てが、別のコンポーネントキャリアの中のPDSCHを指し示してもよい。この場合、コンポーネントキャリアf2のPDCCHのCIF値は、コンポーネントキャリアf3のPDSCHに対してクロススケジューリングする。コンポーネントキャリアf2とコンポーネントキャリアf3との間の矢印を参照されたい。
【0031】
留意されうることだが、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングは、テーブルまたはマトリクスの形式で実現されてもよく、この場合、例えば、1つのCIF値と1つのコンポーネントキャリアとを含む1つの行が、この特定のCIF値はその行のコンポーネントキャリアにマッピングされることを示す。それゆえ、各ペアが1つのCIF値と1つの対応するコンポーネントキャリアとを備えているような1つ以上のペアが形成され、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを表現する。それゆえ、1つのマッピングとは、1つのCIF値と1つのコンポーネントキャリア(というよりむしろ、コンポーネントキャリアを示すためのコンポーネントキャリア番号)とを含む1つのそのようなペアのことをいう。
【0032】
図9では、図8の状況のCIF値が再構成されている。また、無線ネットワークノード130は、コンポーネントキャリアf3のスイッチを切る(シャットダウンする)ことをすでに決めている。ここで、CIF値CIF2が、矢印で示すようにコンポーネントキャリアf1にマッピングされる。図8では、CIF値CIF2が、コンポーネントキャリアf3にマッピングされている。注目すべきことだが、CIF値CIF1は保持されており、すなわち、このCIF値と個別のコンポーネントキャリアf2とが、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間にユーザ装置120によって用いられうるように、図8および図9のいずれもコンポーネントキャリアf2を指し示している。
【0033】
図10に、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、図6による無線通信システム100における方法の一形態のシグナリングとフローチャートとを組み合わせて略示する。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する(または含む)少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。以下のステップが行われうる。注目すべきことだが、方法の一部の実施形態では、ステップの順序は、以下に示すものとは異なることがある。
【0034】
210 無線ネットワークノード130が、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。
【0035】
220 ユーザ装置120は、CIF値からコンポーネントキャリアへの再構成されたマッピングのうちの少なくとも1つを、無線ネットワークノード130から受信する。
【0036】
本解決策は、例えばeNBのような無線ネットワークノード130が、PDCCHおよびPDSCHを搬送するコンポーネントキャリア(またはアンカーキャリア、プライマリーセルともいう)上でデータをスケジューリングする可能性を常に有することを可能にする。それゆえ、無線ネットワークノード130は、たとえ自分のその他のすべてのCIFからコンポーネントキャリアへのキャリアマッピングを再構成している時であっても、ユーザ装置をスケジューリングしうる。また、一部の実施形態では、これによって、Radio Resource Controlプロトコル上のシグナリングオーバヘッドが軽減され、マッピングの更新の間にユーザ装置120と無線ネットワークノード130との間の通信の低下が避けられる。ユーザ装置がマッピングの更新の直前にハンドオーバを開始するシナリオでは、ユーザ装置は、接続を維持するために高出力で送信する必要がありうる。そのようなシナリオでは、実施形態によって、ユーザ装置の大幅なバッテリ消費および/または不要なユーザ装置のメモリ使用が回避される。
【0037】
図11は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノード130における例示的な方法を示す図である。図11のフローチャートは、図10のシグナリングおよびフローチャートの組み合わせに対応している。適用できる場合には、同じ参照番号を用いている。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する(または含む)少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。以下のステップが行われうる。注目すべきことだが、方法の一部の実施形態では、ステップの順序は、以下に示すものとは異なることがある。
【0038】
210 無線ネットワークノード130が、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。
220 無線ネットワークノード130は、CIF値からコンポーネントキャリアへの再構成されたマッピングのうちの少なくとも1つを、ユーザ装置120へ送信する。
【0039】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアがプライマリーセルに対応しており、そして、プライマリーセルは、無線ネットワークノード130によって管理されるコンポーネントキャリアのうちの1つである。利点は、ユーザ装置の観点から見て、プライマリーセル上では、チャネル品質が他のセルより良好でありうるということであってもよい。
【0040】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのCIF値は、ゼロに等しい。
【0041】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、構成されたマッピングを送信すること230は、さらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングをユーザ装置120へ送信することを控えるかないしは停止すること230を含んでいる。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングは、事前に決める必要がありうる。利点は、無線ネットワークノード130からユーザ装置120へ送信される必要がある情報が減るということであってもよい。
【0042】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、マルチキャリア無線通信システムがLTEシステムである場合、制御チャネルはPDCCHであり、共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHである。それゆえ、留意されうることだが、本書で提示した実施形態は、ダウンリンク割当てにもアップリンク許可にも適用可能でありうる。
【0043】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、再構成されたマッピングの少なくとも一部を送信するステップは、Radio Resource Controlプロトコルを用いて行われ、これをRRCプロトコルと呼ぶこともある。
【0044】
次に、図12に、上記の方法を行うように構成された、無線ネットワークノード130の中の装置400を示す。それゆえ、装置400は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。装置400は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成された再構成回路410を含んでいてもよい。再構成回路410は、処理回路/ユニット、プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)等であってもよい。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。装置400はさらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置120へ送信するように構成されたトランシーバ420を備えている。また、装置400は、例えばプロセッサによって実行されることになるソフトウェアを記憶するためのメモリ430を備えていてもよい。ソフトウェアは、プロセッサが上記の方法を行うことを可能にするための命令を備えていてもよい。
【0045】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420が、送信/受信ユニットであってもよいし、適切となるように送信器および/または受信器を備えていてもよい。
【0046】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアがプライマリーセルに対応しており、そして、プライマリーセルは、無線ネットワークノード130によって管理されるコンポーネントキャリアのうちの1つである。利点は、ユーザ装置の観点から見て、プライマリーセル上では、チャネル品質が他のセルより良好でありうるということであってもよい。
【0047】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのCIF値は、ゼロに等しい。
【0048】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420はさらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングをユーザ装置120へ送信することを控えるように構成される。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングは、事前に決める必要がありうる。利点は、無線ネットワークノード130からユーザ装置120へ送信される必要がある情報が減るということであってもよい。
【0049】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、制御チャネルはPDCCHであり、共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHである。
【0050】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420は、さらに、再構成されたマッピングの少なくとも一部をユーザ装置120へ送信する場合、Radio Resource Control(無線リソース制御)プロトコルを用いるように構成されてもよい。
【0051】
一部の実施形態では、CIF値の1つのマッピングは、固定されるべきであり、従って、PDCCHとPDSCHとを両方搬送するコンポーネントキャリア(例えば、図8および図9のコンポーネントキャリアf2)を再構成することはできない。
【0052】
一実施形態の一例では、CIF値の解釈は、仕様によって固定されており、すなわち、PDCCHが送信されるのと同じコンポーネントキャリアを指し示すように再構成することは不可能である。固定されたCIF値は、例えば、常にCIF=0であると、標準によって定義されてもよいし、あるいは、RRCシグナリング(同報または専用のシグナリング)を通じてすべてのUEについて同じ値に構成されてもよい。一例では、このコンポーネントキャリアは、CIF=0の値に対応するであろう。従って、再構成期間の間であっても、明確に1つのCIF値を用いてもよく、従って、ネットワークが端末と通信する可能性が常に存在する。
【0053】
一実施形態の一例では、CIF値の解釈は、事前設定されたコンポーネントキャリア、例えば、いわゆるアンカーキャリアを指し示すように固定される。アンカーキャリアは、例えば、システム情報を受信するために、(DTXサイクルと略称される、いずれかのDiscontinuous Transmission Cycleに従って)UEが常に監視しなければならないコンポーネントキャリアである。また、アンカーキャリアは、3GPP用語によればプライマリーセルとも呼ばれる。
【0054】
本発明の複数の実施形態について記述してきたが、当業者には、多くの異なる変形形態、修正形態等が明らかになるであろう。従って、記述した実施形態は、本発明の範囲を制限することが意図されているのではなく、本発明の範囲は、添付の請求項によって定義される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチキャリア無線通信システムにおける方法および装置に関する。詳細には、本発明は、キャリアインジケータ(識別)フィールド(Carrier Indicator Field)値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための無線ネットワークノードにおける方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)は、ダウンリンクにOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、アップリンクにDFT拡散OFDM(Discrete Fourier Transform spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いる。従って、基本的なLTEダウンリンク物理リソースは、図1に示す時間−周波数グリッドとみなすことができ、ここで個々のリソースエレメントは、1つのOFDMシンボル間隔の間の1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0003】
時間領域では、図2に示すように、LTEダウンリンク送信は10msの無線フレームで構成されており、個々の無線フレームは、長さTサブフレーム=1msの10個の同じ大きさのサブフレームを有している。
【0004】
さらに、LTEのリソース割当ては、典型的には、リソースブロックという用語で説明され、ここで1つのリソースブロックは、時間領域では1つのスロット(0.5ms)に、周波数領域では12個の連続するサブキャリアに対応する。リソースブロックは、周波数領域では、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付与されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダウンリンク送信は、動的にスケジューリングされており、すなわち、個々のサブフレーム(または送信時間間隔、TTI)の中で、基地局は、どの端末に対してデータが送信されるのか、および、どのリソースブロック上でデータが送信されるのかについての制御情報を、カレント(現行)のダウンリンクサブフレームの中で送信する。この制御シグナリングは、典型的には、各サブフレームにおける最初の1、2、3、または4個のOFDMシンボルの中で送信される。制御部として3個のOFDMシンボルを持つダウンリンクシステムを図3に示す。
【0006】
アップリンクでデータを送信するには、移動端末は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)上で、データ送信のためのアップリンクリソースを割り当てられている必要がある。ダウンリンクのデータ割当てとは対照的に、アップリンクでの割当ては、図4に示すように、アップリンクのシングルキャリア特性を保持するために、常に周波数が連続的でなければならない。
【0007】
最近、最大20MHzの帯域幅をサポートするLTE Rel−8標準が標準化された。しかし、来たるべきIMT−Advancedの必要条件を満たすため、3GPPは、LTE−Advancedに関する作業をすでに開始した。LTE−Advancedの領域の1つは、20MHzを超える帯域幅をサポートすることである。LTE−Advancedに関する1つの重要な必要条件は、LTE Rel−8との後方互換性を確保することである。また、これは、スペクトル互換性も含むべきである。それは、20MHzより広帯域のLTE−Advancedキャリアは、LTE Rel−8端末には複数のLTEキャリアのように見えるはずであるということを意味するであろう。そのような個々のキャリアはコンポーネントキャリア(CC)と呼ばれることがある。特に、LTE−Advancedの導入初期においては、LTEの旧式の端末が多数を占め、それと比較してLTE−Advanced対応端末は少数であろうと予想されうる。従って、旧式の端末についても広帯域のキャリアの効率的な利用を確保すること、すなわち、広帯域LTE−Advancedキャリアのすべての部分において旧式の端末がスケジューリングされうるようなキャリアを実装できるようにすることが必要である。これを可能にする簡単なやり方は、キャリアアグリゲーションを使うことであろう。キャリアアグリゲーションは、LTE−Advanced端末が複数のコンポーネントキャリアを受信できることを意味しており、この場合、コンポーネントキャリアは、Rel−8キャリアと同じ構造を有するか、または、少なくとも、有する可能性を有する。キャリアアグリゲーションを図5に示す。
【0008】
結合されたコンポーネントキャリアの数および個別のコンポーネントキャリアの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとでは異なっていてもよい。対称構成とは、コンポーネントキャリアの数がダウンリンクとアップリンクとで同じである場合のことを言い、それに対して、非対称構成とは、コンポーネントキャリアの数が異なる場合のことを言う。重要なことだが、セルにおいて構成されるコンポーネントキャリアの数は、端末によって観察されるコンポーネントキャリアの数とは異なりうることに留意されたい。例えば、たとえセルがアップリンクとダウンリンクとで同数のコンポーネントキャリアを使って構成されていたとしても、端末が、アップリンクのコンポーネントキャリアより多い数のダウンリンクのコンポーネントキャリアをサポートすることがある。
【0009】
コンポーネントキャリアのスケジューリングは、ダウンリンク割当てを介してPDCCH(Physical Downlink Control Channel)上で行われる。また、アップリンクの許可も、PDCCHを介してシグナリングされる。PDCCH上の制御情報は、DCI(Downlink Control Information)メッセージとしてフォーマットされる。ダウンリンク割当てのためのDCIメッセージは、特に、リソースブロック割当て、変調および符号化スキーム関連のパラメータ、ハイブリッドARQ冗長性バージョン等を含んでいる。また、実際のダウンリンク送信に関係するこれらのパラメータに加えて、ダウンリンク割当てについての大半のDCIフォーマットは、TPC(Transmit Power Control)コマンドのためのビットフィールドも含んでいる。これらのTPCコマンドを用いて、ハイブリッドARQフィードバックを送信するのに用いられる、対応するPUCCHのアップリンク電力制御動作が制御される。
【0010】
LTE Rel−10におけるPDCCHの設計は、Rel−8/9のそれに非常に良く従っている。個々のコンポーネントキャリアの割当ておよび許可は、別個に符号化され、別個のPDCCHの中で送信される。一緒に符号化されたPDCCH上で別個に符号化されたPDCCHを選択する主な動機は、単純性であり――ここでは、複数のコンポーネントキャリアからのDCIメッセージは1つのエンティティへとひとまとめにされて、一緒に符号化され、単一のPDCCHの中で送信されるであろう。
【0011】
LTE Rel−10では、PDCCHは、CIF(Carrier Indicator Field:キャリア識別フィールド)を含むように拡張されるが、これはLTE Rel−8/9にはなかったものである。CIFは、対応する共有チャネルが位置している、そのコンポーネントキャリアを指し示す、DCIメッセージに付加された3つのビットで構成されてもよい。ダウンリンクの割当てについては、CIFは、PDSCHを搬送するコンポーネントキャリアを指し示し、他方、アップリンクの許可については、3つのビットを用いて、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を伝達するコンポーネントキャリアにアドレス指定する。話を簡単にするため、このフィールドは常に3ビットである。
【0012】
CIFが構成される場合、たとえ割当てが、コンポーネントキャリアの中のPDSCH(またはアップリンク許可については、リンクされたアップリンクコンポーネントキャリアの中のPUSCH)をアドレス指定する場合でも、あらゆるダウンリンク割当ておよびアップリンク許可はそれらを含んでいる。CIFが構成されていない場合、キャリアアグリゲーションは、図7に示すように、複数の並行するRel−8/9のキャリアのように見える。図8は、PDCCHとPDSCHとの間の関係を構成されたCIFと共に示す図である。ダウンリンクのコンポーネントキャリアよりアップリンクのコンポーネントキャリアの方が多くなるように構成された端末の場合、常に、CIFを使ったアップリンク許可を必要とする。
【0013】
コンポーネントキャリアに対するCIFのマッピングは、2つの異なる可能性のうちの1つに従って行われうるであろう。
【0014】
・セル固有マッピング、すなわち、CIF値からコンポーネントキャリア番号への同じマッピングが、セル内のすべてのユーザ装置(UE)によって用いられる。マッピングは、来たるべきRel−10仕様の中の規則またはテーブルに従って与えられるか、または、セル内のシステム情報の一部としてシグナリングされてもよいだろう。セル固有の手法では、マッピングは、固定されるかまたは非常に頻繁に変更されると予想される。
【0015】
・UE固有マッピング、すなわち、個々のユーザ装置(UE)が、CIFからコンポーネントキャリア番号への自分自身のマッピングを有する。この場合、CIFからコンポーネントキャリアへのマッピングは、UE固有の構成情報の一部としてシグナリングされる。この選択肢では、マッピングの変更は、セル固有の選択肢の場合より一層頻繁に行われうる。
【0016】
時間の経過と共に、ユーザ装置は、異なるコンポーネントキャリア上でデータを送受信する可能性を有するであろうが、必ずしも、例えばeNBのような無線ネットワークノードがそのセルの中で送信するすべてのコンポーネントキャリア上で送受信するとは限らない。ユーザ装置が、無線ネットワークノードによって送信されたすべてのコンポーネントキャリアを受信しなければならなかったとすれば、これは、結果として、例えば、バッテリ時間が不足し、メモリ消費が増えることになるであろう。さらに、無線ネットワークノードが、例えば電力節約を可能にするため、コンポーネントキャリアをオフにする可能性もある。
【0017】
UE固有のCIFからCCへのマッピングが用いられる場合、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングが更新される時に問題が生じるであろう。マッピングの更新の間、無線ネットワークノードは、再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信するため、ネットワークはユーザ装置との間で通信することができない。このため、呼び出し失敗や品質の劣化が生じることがある。
【0018】
本発明の目的は、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間の、ユーザ装置への接続の性能を向上させることでありうる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
一態様によると、この目的は、「CIF値」と呼ばれるキャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける方法によって達成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノードによって管理される。無線ネットワークノードおよびユーザ装置は、マルチキャリア無線通信システムに含まれる。最初のステップでは、無線ネットワークノードは、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。さらに、無線ネットワークノードは、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信する。
【0020】
別の態様によると、この目的は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける装置によって達成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノードによって管理される。無線ネットワークノードおよびユーザ装置は、マルチキャリア無線通信システムに含まれる。装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成された再構成回路を備えていてもよい。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。さらに、装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置へ送信するように構成されたトランシーバを含んでいてもよい。
【0021】
CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングがユーザ装置へ送信されるという事実のおかげで、ユーザ装置は、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングに対応するコンポーネントキャリア上で送信を続けうる。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間の、ユーザ装置への接続の性能の向上が達成される。
【0022】
別の言い方をすれば、1つのCIF値から1つのコンポーネントキャリアへのマッピングが固定されており、すなわち、CIF−CCマッピングの再構成(または判定)の間に変更されない。このように、たとえCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間であっても、送信用に利用可能なコンポーネントキャリアが存在するであろう。結果として、ユーザ装置は、たとえ他のCIF値についてのCIF−CCマッピングが更新されるとしても、その解釈が保持されているCIF値に関連付けられたコンポーネントキャリアを利用して、連続的に送受信しうる。
【0023】
利点は、ユーザ装置におけるCIF−CCマッピングの更新の間の紛失呼/接続の数が削減されうることである。さらに、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新に起因する接続性能の劣化が回避されうる。
【0024】
本発明の実施形態のさらなる特徴およびそれらの利点は、添付の請求項および以下の記述を調べれば明らかになるであろう。理解されるべきことだが、添付の請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明による実施形態のさまざまな特徴が組み合わされて、以下に記述した実施形態以外の実施形態を作り出しうる。
【0025】
本書で開示された実施形態のさまざまな態様は、その個別の特徴および利点を含めて、以下の詳細記述および添付の図面から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】LTEのダウンリンク物理リソースを略示する図である。
【図2】LTEの時間領域構造を略示する図である。
【図3】ダウンリンクサブフレームを略示する図である。
【図4】PUSCHリソース割当てを略示する図である。
【図5】キャリアアグリゲーションを示す図である。
【図6】本解決策が実装されうる例示的な無線通信システムの概要を示す図である。
【図7】ダウンリンク制御チャネルのDCIメッセージの中にCIFが構成されていない、5つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図8】CIF2がコンポーネントキャリアf3にマッピングされる、3つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図9】CIF2がコンポーネントキャリアf1にマッピングされる、2つの例示的なコンポーネントキャリアを示す図である。
【図10】キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、図6による無線通信システムにおける方法の一実施形態のシグナリングとフローチャートとを組み合わせて略示する図である。
【図11】キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノードにおける方法の一実施形態を略示するフローチャートである。
【図12】無線ネットワークノードにおける装置の一実施形態を略示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の記述の全体にわたって、適用できる場合、類似する要素、部分、ノード、システム、項目または特徴を表すのに、類似する参照番号が用いられている。図7、図8、図9に、CIFが有効なコンポーネントキャリアとCIFが無効なコンポーネントキャリアとの異なる例を示す。図7ではCIFが無効であり、図8および図9ではCIFが有効である。また、図8は構成を示しているが、ここではCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングは、図9に示す構成によって示すCIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングとは異なる。
【0028】
図6は、実施形態が実装されうる、例示的なマルチキャリア無線通信システム100の概要を示す図である。マルチキャリア無線通信システム100は、無線ネットワークノード130とユーザ装置120とを備えている。矢印は、ユーザ装置120が、例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネル、および、PDSCHまたはPUSCHのような共有データチャネルを用いて無線ネットワークノード130との間で情報を交換しうることを示す。
【0029】
図7は、5つの例示的なコンポーネントキャリアf1、f2、f3、f4、f5を示す図であるが、ダウンリンク制御チャネルのDCIメッセージの中にCIFが構成されていない。図5に示すように、LTE−Advanceのような無線通信システムが、各々が20MHzの5つのコンポーネントキャリアを含む、結合されたキャリアを用いてもよい。図7では、個々のコンポーネントキャリアが、個別に符号化された自分自身のPDCCHを有することが分かるであろう。PDCCHの拡大図に、DCI(Downlink Control Information)メッセージはCIF値を含んでいないことを示す。CIFが用いられていないため、PDCCHは、矢印で表すように、同じコンポーネントキャリア上に割り当てられたPDSCHを指し示している。
【0030】
図8は3つの例示的なコンポーネントキャリアf1、f2、f3を示す図であり、CIF2がコンポーネントキャリアf3にマッピングされている。図8では、拡大図で示すように、DCIメッセージはCIF値を含んでいる。それゆえ、CIFが有効である。1つのコンポーネントキャリアの中で送信されたダウンリンク割当てが、別のコンポーネントキャリアの中のPDSCHを指し示してもよい。この場合、コンポーネントキャリアf2のPDCCHのCIF値は、コンポーネントキャリアf3のPDSCHに対してクロススケジューリングする。コンポーネントキャリアf2とコンポーネントキャリアf3との間の矢印を参照されたい。
【0031】
留意されうることだが、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングは、テーブルまたはマトリクスの形式で実現されてもよく、この場合、例えば、1つのCIF値と1つのコンポーネントキャリアとを含む1つの行が、この特定のCIF値はその行のコンポーネントキャリアにマッピングされることを示す。それゆえ、各ペアが1つのCIF値と1つの対応するコンポーネントキャリアとを備えているような1つ以上のペアが形成され、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを表現する。それゆえ、1つのマッピングとは、1つのCIF値と1つのコンポーネントキャリア(というよりむしろ、コンポーネントキャリアを示すためのコンポーネントキャリア番号)とを含む1つのそのようなペアのことをいう。
【0032】
図9では、図8の状況のCIF値が再構成されている。また、無線ネットワークノード130は、コンポーネントキャリアf3のスイッチを切る(シャットダウンする)ことをすでに決めている。ここで、CIF値CIF2が、矢印で示すようにコンポーネントキャリアf1にマッピングされる。図8では、CIF値CIF2が、コンポーネントキャリアf3にマッピングされている。注目すべきことだが、CIF値CIF1は保持されており、すなわち、このCIF値と個別のコンポーネントキャリアf2とが、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングの更新の間にユーザ装置120によって用いられうるように、図8および図9のいずれもコンポーネントキャリアf2を指し示している。
【0033】
図10に、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、図6による無線通信システム100における方法の一形態のシグナリングとフローチャートとを組み合わせて略示する。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する(または含む)少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。以下のステップが行われうる。注目すべきことだが、方法の一部の実施形態では、ステップの順序は、以下に示すものとは異なることがある。
【0034】
210 無線ネットワークノード130が、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。
【0035】
220 ユーザ装置120は、CIF値からコンポーネントキャリアへの再構成されたマッピングのうちの少なくとも1つを、無線ネットワークノード130から受信する。
【0036】
本解決策は、例えばeNBのような無線ネットワークノード130が、PDCCHおよびPDSCHを搬送するコンポーネントキャリア(またはアンカーキャリア、プライマリーセルともいう)上でデータをスケジューリングする可能性を常に有することを可能にする。それゆえ、無線ネットワークノード130は、たとえ自分のその他のすべてのCIFからコンポーネントキャリアへのキャリアマッピングを再構成している時であっても、ユーザ装置をスケジューリングしうる。また、一部の実施形態では、これによって、Radio Resource Controlプロトコル上のシグナリングオーバヘッドが軽減され、マッピングの更新の間にユーザ装置120と無線ネットワークノード130との間の通信の低下が避けられる。ユーザ装置がマッピングの更新の直前にハンドオーバを開始するシナリオでは、ユーザ装置は、接続を維持するために高出力で送信する必要がありうる。そのようなシナリオでは、実施形態によって、ユーザ装置の大幅なバッテリ消費および/または不要なユーザ装置のメモリ使用が回避される。
【0037】
図11は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するための、無線ネットワークノード130における例示的な方法を示す図である。図11のフローチャートは、図10のシグナリングおよびフローチャートの組み合わせに対応している。適用できる場合には、同じ参照番号を用いている。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する(または含む)少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。以下のステップが行われうる。注目すべきことだが、方法の一部の実施形態では、ステップの順序は、以下に示すものとは異なることがある。
【0038】
210 無線ネットワークノード130が、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。
220 無線ネットワークノード130は、CIF値からコンポーネントキャリアへの再構成されたマッピングのうちの少なくとも1つを、ユーザ装置120へ送信する。
【0039】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアがプライマリーセルに対応しており、そして、プライマリーセルは、無線ネットワークノード130によって管理されるコンポーネントキャリアのうちの1つである。利点は、ユーザ装置の観点から見て、プライマリーセル上では、チャネル品質が他のセルより良好でありうるということであってもよい。
【0040】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのCIF値は、ゼロに等しい。
【0041】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、構成されたマッピングを送信すること230は、さらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングをユーザ装置120へ送信することを控えるかないしは停止すること230を含んでいる。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングは、事前に決める必要がありうる。利点は、無線ネットワークノード130からユーザ装置120へ送信される必要がある情報が減るということであってもよい。
【0042】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、マルチキャリア無線通信システムがLTEシステムである場合、制御チャネルはPDCCHであり、共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHである。それゆえ、留意されうることだが、本書で提示した実施形態は、ダウンリンク割当てにもアップリンク許可にも適用可能でありうる。
【0043】
ネットワークノード130における方法の一部の実施形態では、再構成されたマッピングの少なくとも一部を送信するステップは、Radio Resource Controlプロトコルを用いて行われ、これをRRCプロトコルと呼ぶこともある。
【0044】
次に、図12に、上記の方法を行うように構成された、無線ネットワークノード130の中の装置400を示す。それゆえ、装置400は、キャリア識別フィールド値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成される。各CIF値が、各共有データチャネルを含む各コンポーネントキャリアにマッピングされる。各共有データチャネルはそれぞれ、前記の各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応している。コンポーネントキャリアは、無線ネットワークノード130によって管理される。無線ネットワークノード130およびユーザ装置120が、マルチキャリア無線通信システム100に含まれる。装置400は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを維持しながら、CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するように構成された再構成回路410を含んでいてもよい。再構成回路410は、処理回路/ユニット、プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)等であってもよい。CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応する共有データチャネルとを含んでいる。装置400はさらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つの再構成されたマッピングをユーザ装置120へ送信するように構成されたトランシーバ420を備えている。また、装置400は、例えばプロセッサによって実行されることになるソフトウェアを記憶するためのメモリ430を備えていてもよい。ソフトウェアは、プロセッサが上記の方法を行うことを可能にするための命令を備えていてもよい。
【0045】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420が、送信/受信ユニットであってもよいし、適切となるように送信器および/または受信器を備えていてもよい。
【0046】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのコンポーネントキャリアがプライマリーセルに対応しており、そして、プライマリーセルは、無線ネットワークノード130によって管理されるコンポーネントキャリアのうちの1つである。利点は、ユーザ装置の観点から見て、プライマリーセル上では、チャネル品質が他のセルより良好でありうるということであってもよい。
【0047】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングのCIF値は、ゼロに等しい。
【0048】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420はさらに、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングをユーザ装置120へ送信することを控えるように構成される。結果として、CIF値からコンポーネントキャリアへの前記少なくとも1つのマッピングは、事前に決める必要がありうる。利点は、無線ネットワークノード130からユーザ装置120へ送信される必要がある情報が減るということであってもよい。
【0049】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、制御チャネルはPDCCHであり、共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHである。
【0050】
無線ネットワークノード130の中の装置400の一部の実施形態では、トランシーバ420は、さらに、再構成されたマッピングの少なくとも一部をユーザ装置120へ送信する場合、Radio Resource Control(無線リソース制御)プロトコルを用いるように構成されてもよい。
【0051】
一部の実施形態では、CIF値の1つのマッピングは、固定されるべきであり、従って、PDCCHとPDSCHとを両方搬送するコンポーネントキャリア(例えば、図8および図9のコンポーネントキャリアf2)を再構成することはできない。
【0052】
一実施形態の一例では、CIF値の解釈は、仕様によって固定されており、すなわち、PDCCHが送信されるのと同じコンポーネントキャリアを指し示すように再構成することは不可能である。固定されたCIF値は、例えば、常にCIF=0であると、標準によって定義されてもよいし、あるいは、RRCシグナリング(同報または専用のシグナリング)を通じてすべてのUEについて同じ値に構成されてもよい。一例では、このコンポーネントキャリアは、CIF=0の値に対応するであろう。従って、再構成期間の間であっても、明確に1つのCIF値を用いてもよく、従って、ネットワークが端末と通信する可能性が常に存在する。
【0053】
一実施形態の一例では、CIF値の解釈は、事前設定されたコンポーネントキャリア、例えば、いわゆるアンカーキャリアを指し示すように固定される。アンカーキャリアは、例えば、システム情報を受信するために、(DTXサイクルと略称される、いずれかのDiscontinuous Transmission Cycleに従って)UEが常に監視しなければならないコンポーネントキャリアである。また、アンカーキャリアは、3GPP用語によればプライマリーセルとも呼ばれる。
【0054】
本発明の複数の実施形態について記述してきたが、当業者には、多くの異なる変形形態、修正形態等が明らかになるであろう。従って、記述した実施形態は、本発明の範囲を制限することが意図されているのではなく、本発明の範囲は、添付の請求項によって定義される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CIF値と呼ばれるキャリアインジケータフィールド値からコンポーネントキャリアへマッピングを再構成する無線ネットワークノードにおいて実行される方法であって、各CIF値は、対応する共有データチャネルを含む対応するコンポーネントキャリアにマッピングされており、各共有データチャネルは、前記各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応しており、前記コンポーネントキャリアは、前記無線ネットワークノードによって割り当てられるものであり、前記無線ネットワークノードとユーザ装置とはマルチキャリア無線ネットワーク通信システムに含まれており、
前記方法は、
コンポーネントキャリアに対するCIF値の少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、複数のCIF値から複数のコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するステップであって、コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、当該少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応した共有データチャネルとを有しているコンポーネントキャリアである、ステップと
CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングであって前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、プライマリーセルに対応しており、前記プライマリーセルは、前記無線ネットワークノードによって管理されている前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記CIF値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップは、
CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを前記ユーザ装置へ送信することを控えるステップ
を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCHであり、前記共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップは、無線リソース制御プロトコルを使用して実行されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
CIF値と呼ばれるキャリアインジケータフィールド値からコンポーネントキャリアへマッピングを再構成する無線ネットワークノードに含まれる装置であって、各CIF値は、対応する共有データチャネルを含む対応するコンポーネントキャリアにマッピングされており、各共有データチャネルは、前記各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応しており、前記コンポーネントキャリアは、前記無線ネットワークノードによって割り当てられるものであり、前記無線ネットワークノードとユーザ装置とはマルチキャリア無線ネットワーク通信システムに含まれており、
前記装置は、
コンポーネントキャリアに対するCIF値の少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、複数のCIF値から複数のコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する再構成回路であって、コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、当該少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応した共有データチャネルとを有しているコンポーネントキャリアである、再構成回路と
CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングであって前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信する送信回路と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項8】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、プライマリーセルに対応しており、前記プライマリーセルは、前記無線ネットワークノードによって管理されている前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1つであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記CIF値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記送信回路は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを前記ユーザ装置へ送信することを控えるように構成されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCHであり、前記共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHであることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記送信回路は、前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するときに、無線リソース制御プロトコルを使用することを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項1】
CIF値と呼ばれるキャリアインジケータフィールド値からコンポーネントキャリアへマッピングを再構成する無線ネットワークノードにおいて実行される方法であって、各CIF値は、対応する共有データチャネルを含む対応するコンポーネントキャリアにマッピングされており、各共有データチャネルは、前記各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応しており、前記コンポーネントキャリアは、前記無線ネットワークノードによって割り当てられるものであり、前記無線ネットワークノードとユーザ装置とはマルチキャリア無線ネットワーク通信システムに含まれており、
前記方法は、
コンポーネントキャリアに対するCIF値の少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、複数のCIF値から複数のコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成するステップであって、コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、当該少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応した共有データチャネルとを有しているコンポーネントキャリアである、ステップと
CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングであって前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、プライマリーセルに対応しており、前記プライマリーセルは、前記無線ネットワークノードによって管理されている前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記CIF値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップは、
CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを前記ユーザ装置へ送信することを控えるステップ
を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCHであり、前記共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するステップは、無線リソース制御プロトコルを使用して実行されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
CIF値と呼ばれるキャリアインジケータフィールド値からコンポーネントキャリアへマッピングを再構成する無線ネットワークノードに含まれる装置であって、各CIF値は、対応する共有データチャネルを含む対応するコンポーネントキャリアにマッピングされており、各共有データチャネルは、前記各CIF値を搬送する少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応しており、前記コンポーネントキャリアは、前記無線ネットワークノードによって割り当てられるものであり、前記無線ネットワークノードとユーザ装置とはマルチキャリア無線ネットワーク通信システムに含まれており、
前記装置は、
コンポーネントキャリアに対するCIF値の少なくとも1つのマッピングが維持されている間に、複数のCIF値から複数のコンポーネントキャリアへのマッピングを再構成する再構成回路であって、コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、前記少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルと、当該少なくとも1つのダウンリンク制御チャネルに対応した共有データチャネルとを有しているコンポーネントキャリアである、再構成回路と
CIF値からコンポーネントキャリアへのマッピングであって前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信する送信回路と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項8】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記コンポーネントキャリアは、プライマリーセルに対応しており、前記プライマリーセルは、前記無線ネットワークノードによって管理されている前記複数のコンポーネントキャリアのうちの1つであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
コンポーネントキャリアに対するCIF値の前記少なくとも1つのマッピングにおける前記CIF値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記送信回路は、CIF値からコンポーネントキャリアへの少なくとも1つのマッピングを前記ユーザ装置へ送信することを控えるように構成されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ダウンリンク制御チャネルは、PDCCHであり、前記共有データチャネルはPDSCHまたはPUSCHであることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記送信回路は、前記再構成されたマッピングの少なくとも1つを前記ユーザ装置へ送信するときに、無線リソース制御プロトコルを使用することを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−513991(P2013−513991A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543047(P2012−543047)
【出願日】平成22年9月20日(2010.9.20)
【国際出願番号】PCT/SE2010/051005
【国際公開番号】WO2011/075037
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月20日(2010.9.20)
【国際出願番号】PCT/SE2010/051005
【国際公開番号】WO2011/075037
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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