説明

キーボードによる画像閲覧方法及びシステム

【課題】キーボードによる画像閲覧方法であって、実現方法が簡単で、ユーザにまったく新しいやり取り方式や新鮮な体験をもたらすことができる方法を提供する。
【解決手段】本発明の画像閲覧方法は、カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割するステップAと、押されたキーの位置を感じ取ることによりカレントキーに対応する画像ブロックを確定するステップBと、画像拡大モジュールを選択し、ステップBで確定された画像ブロックの中心を基点として画像を拡大するステップCとを含む。本発明は、同時に、キーボードによる画像の閲覧システムも開示している。本発明のキーボードによる画像閲覧方法及びシステムは、画像を閲覧するときに画像を効率的に拡大することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像閲覧技術に関し、特に、キーボードを利用した画像閲覧方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハンディ装置、特にカメラ付き携帯電話のような撮影装置は、人気が高くてユーザに求められている。撮影装置の数百万画素のカメラの普及および1千万画素のカメラの登場に伴って、撮影装置を使い生活の場面を記録するユーザが多くなってきた。したがって、撮影装置による撮影と写真閲覧に対するユーザの要望はますます高まっている。カメラ解像度が高まることによって、写真サイズは大きくなっていた。しかし、撮影装置では、パネルサイズが限られているので、ユーザが撮影装置による画像を閲覧するとき、画像を拡大することがよくある。
従来の撮影装置による画像を閲覧する操作方式では、拡大/縮小ボタンを使って、閲覧している画像の中心を基点として拡大/縮小して、方向ボタンにより画像を閲覧目的位置に移動させるのが一般的である。通常、この方式で画像を閲覧するには、数回のボタンの操作で画像を閲覧目的位置に調整する必要がある。そのため、操作が複雑で効率が良くないので、ユーザに快適な体験をもたらすことができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、ハンディ装置に画像を簡単、効率的、且つ便利に閲覧することができるキーボードによる画像閲覧方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ハンディ装置での簡単、効率的、且つ便利な画像閲覧をサポートするキーボードによる画像閲覧システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明の技術考案は、次のように実現される。
本発明の一態様において、カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割するステップAと、押されたキーの位置を感じ取ることにより、カレントキーに対応する画像ブロックを確定するステップBと、画像拡大モジュールを選択し、ステップBで確定された画像ブロックの中心を基点として画像を拡大するステップCと、を含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法を提供する。
【0005】
本発明の他の態様において、カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割する区画用モジュールと、押されたキーの位置を感じ取ることにより、カレントキーに対応する画像ブロックを確定し、画像拡大モジュールに拡大指令を送る感覚測定モジュールと、画像の拡大モジュールを選択し、感覚測定モジュールからの拡大指令により、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として画像を拡大する画像拡大モジュールと、を含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により提供されるキーボードによる画像閲覧方法及びシステムは、カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割して、そして押されたキーの位置を感じ取ることによりカレントキーに対応する画像ブロックを確定する。つまり、指定位置にある画像ブロックの中心を基点として画像を拡大可能である。それによって、画像を閲覧している時に画像を効率的に拡大することができる。そのうえ、実現方法が簡単、柔軟、且つ便利であり、ユーザにまったく新しいやり取り方式や新鮮な体験をもたらすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(実施形態1)
本発明の核心的思想は、カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割して、押されたキーの位置を感じ取ることによりカレントキーに対応する画像ブロックを確定し、その確定された画像ブロックの中心を基点として、予め設定された拡大の閾値までに徐々に画像を拡大することである。
本発明では、画像が拡大の閾値まで拡大されたとき、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、最初のフルスクリーンの閲覧画像に戻ることができる。
【0008】
次に、ハンディ装置を例として、本発明のキーボードによる画像閲覧の実現方法について説明する。
図1は、本発明のキーボードによる画像の閲覧を実現するための流れを示す図である。図1に示すように、本発明のキーボードによる画像閲覧の実現方法は、次のステップを備える。
ステップ101.今使われているハンディ装置におけるキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割する。
本発明では、画像閲覧ページに入った後、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、その時表示されている画像に区画提示ラインが表示されることとなる。
上記のキーボードは、数字キーボードとしてもよい。
ステップ102.押されたキーの位置を感じ取ることによりカレントキーに対応する画像ブロックを確定する。
【0009】
ステップ103.画像の拡大モードを選択し、ステップ102で確定された画像ブロックの中心を基点として画像を拡大する。
本発明では、画像の拡大モードとして2種類設けている。モード1は、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点とし、予め設定された拡大の閾値までに、閲覧する画像を徐々に拡大する。モード2は、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点とし、キーが押されている時間の長さに応じて、閲覧する画像を徐々に拡大し続け、キーが放されると拡大を停止する。
画像の拡大モードに対する選択は、予め設定することにより実現してもよいが、キーが押されている時間の長さに応じて選択してよい。つまり、キーが押されている時間の長さが予め設定された時間になっていないなら、拡大モード1にするが、そうでないとき、拡大モード2にする。
【0010】
ステップ104.画像が予め設定された拡大の閾値まで拡大されているかどうかを判断する。画像が拡大の閾値まで拡大された場合、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、最初の画像閲覧ページに戻ることができる。
画像が予め設定された拡大の閾値まで拡大されていない場合は、もう一度キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、閲覧する画像に区画提示ラインが再度表示されることになる。もう一度キーを選択して、選択されたキーに対応する画像ブロックの中心を基点とし、画像を再度拡大してもよい。ここで、再度拡大するとは、その拡大された画像を基礎とし、更にカレントキーに対応する画像ブロックを選択して続けて拡大するということである。
【0011】
次に、本発明のキーボードによる画像閲覧方法について、具体的な実施形態を合わせて説明する。図2は、本発明のキーボードによる画像閲覧を実現するための操作の流れを示す図である。
本実施形態において、前記ハンディ装置は携帯電話とする。前記キーボードは、数字キー、「*」キー、「#」キーから構成される3×4キーパッドである、拡大の閾値は100%とする。
画像の拡大モードは、キーが押されている時間の長さによって選択される。本実施形態において、予めキーが押されている時間を1sにしておく。キーが押されている時間が1sになっていないなら、拡大モード1にするが、そうでないとき、拡大モード2にする。
図2に示すように、携帯電話のキーパッドの数字キー、「*」キー、及び「#」キーが通常、3×4の連続するブロック状配置となっている。この特徴を利用して、携帯電話に表示されているカレントの閲覧画像を、3×4ブロック状に配置された12枚の画像ブロックに分割し、各数字キー、「*」キー、及び「#」キーが、該当位置の画像ブロックの制御に使われる。
【0012】
本実施例において、100%まで拡大されたかどうかの判断が行なわれる。画像の解像度の大きさを根拠とし、画像が元の解像度まで拡大されたときは、100%とされる。
カレントの画像閲覧ページにおいて、数字キー、「*」キー、及び「#」キーのいずれかのキーが押されると、画像には、区画提示ラインが表示される。仮に数字キー「5」を選択するとしたら、キーが押されている時間が1s以下で画像拡大モード1を選択した場合、画像は、数字キー「5」に対応する画像ブロックの中心を基点とし100%まで徐々に拡大されていく。一方、キーが押されている時間が1s以上で画像拡大モード2を選択した場合、画像は、数字キー「5」に対応する画像ブロックの中心を基点として徐々に拡大され続け、キーが放されると拡大が停止する。もう一度数字キー、「*」キー、及び「#」キーのいずれかのキーを押すと、画像に区画提示ラインが再度表示される。さらに、数字キー「8」が選択され画像拡大モード1とすれば、画像は、数字キー「8」に対応する画像ブロックの中心を基点として、続いて100%まで徐々に拡大されていく。
画像が100%まで拡大された後、9個の数字キー、「*」キー、「#」キーのいずれかのキーを押して、最初のフルスクリーンの閲覧画像に戻ることができる。
上記の画像閲覧方法は、3×4キーパッドにおける一部のキーによって実現してもよい。例えば、その中の2×2の4個のキーを選択して実現してもよい。携帯電話に表示されているカレントの閲覧画像を、2×2ブロック状に配置された4画像ブロックに分割し、選択された4個のキーは、それぞれ該当位置の画像ブロックの制御に使われる。
【0013】
上記のキーボードによる画像閲覧の方法を実現するために、本発明は、キーボードによる画像閲覧のシステムも提供している。
このシステムは、カレントのハンディ装置におけるキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割する区画用モジュールと、押されたキーの位置を感じ取ることにより、カレントキーに対応する画像ブロックを確定し画像拡大モジュールへ拡大指令を送信する感覚測定モジュールと、感覚測定モジュールの拡大指令により、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として画像を拡大する画像拡大モジュールと、画像が予め設定された拡大の閾値まで拡大されているかどうかを判断し、画像が拡大の閾値まで拡大された場合、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、最初のフルスクリーンの閲覧画像に戻る判断モジュールと、を備える。
【0014】
ハンディ装置において一枚の画像を閲覧したいとき、まず、区画用モジュールは、カレントのハンディ装置におけるキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割する。次に、感覚測定モジュールは、押されたキーがあるかどうかをリアルタイムに検出する。あると検出された場合、キーの位置を確定する。さらに、カレントキーに対応する画像ブロックを確定して、判断モジュールと画像拡大モジュールへ通知を送る。上記の画像拡大モジュールは、画像拡大モードを選択し、感覚測定モジュールの拡大指令により、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として画像を拡大する。画像拡大モード1を選択した場合、画像拡大モジュールは、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として、予め設定された拡大の閾値までに、画像を徐々に拡大していく。一方、画像拡大モード2を選択した場合、画像拡大モジュールは、キーが押されている時間の長さに応じて、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として、画像を徐々に拡大し続け、キーが放されると拡大を停止する。
ここで、上記キーボードは数字キーボードである。上記キーは数字キー、「*」キー、「#」キーを含む。上記閲覧する画像は、3×4ブロックに配置された12枚の画像ブロックに分割されてもよい。上記拡大の閾値は、100%としてもよい。
以上述べたのは、本発明の好適な実施形態すぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のキーボードによる画像の閲覧を実現するための流れを示す図である。
【図2】本発明のキーボードによる画像の閲覧を実現するための操作の流れを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割するステップAと、
押されたキーの位置を感じ取ることにより、カレントキーに対応する画像ブロックを確定するステップBと、
画像拡大モジュールを選択し、ステップBで確定された画像ブロックの中心を基点として画像を拡大するステップCと、
を含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項2】
請求項1において、
画像が予め設定された拡大の閾値まで拡大されているかどうかを判断し、画像が拡大の閾値まで拡大された場合、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、最初の閲覧画像ページに戻るステップDをさらに含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項3】
請求項2において、
画像の拡大モードは、
閲覧する画像が、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として、予め設定された拡大の閾値まで徐々に拡大されていくこと、又は、
閲覧する画像が、キーが押されている時間の長さに応じて、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として徐々に拡大され続け、かつキーが放されると拡大が停止することであることを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記画像拡大モードに対する選択は、予めの設定、又はキーが押されている時間の長さに応じてなされることを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記拡大の閾値は100%であることを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項6】
請求項4において、
前記キーボードは数字キーボードであり、
前記キーは、数字キー、「*」キー、及び「#」キーを含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のうちのいずれか1項において、
前記閲覧する画像は、3×4ブロック状に配置された12枚の画像ブロックに分割されていることを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記装置はハンディ装置であることを特徴とするキーボードによる画像閲覧方法。
【請求項9】
カレント装置のキーボードの配置に基づき、閲覧する画像をキーと一対一に対応する画像ブロックに分割する区画用モジュールと、
押されたキーの位置を感じ取ることにより、カレントキーに対応する画像ブロックを確定し、画像拡大モジュールに拡大指令を送る感覚測定モジュールと、
画像の拡大モジュールを選択し、感覚測定モジュールからの拡大指令により、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として画像を拡大する画像拡大モジュールと、
を含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧システム。
【請求項10】
請求項9において、
画像が予め設定された拡大の閾値まで拡大されているかどうかを判断し、画像が拡大の閾値まで拡大された場合、キーボード上のいずれかのキーを押すことにより、最初の画像閲覧ページに戻る判断モジュールをさらに含むことを特徴とするキーボードによる画像閲覧システム。
【請求項11】
請求項10において、
前記画像の拡大モードは、
閲覧する画像が、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として、予め設定された拡大の閾値まで徐々に拡大されていくこと、又は、
閲覧する画像が、キーが押されている時間の長さに応じて、カレントキーに対応する画像ブロックの中心を基点として徐々に拡大され続け、かつキーが放されると拡大が停止することであることを特徴とするキーボードによる画像閲覧システム。
【請求項12】
請求項11において、
前記画像の拡大モードに対する選択は、予めの設定、又はキーが押されている時間の長さに応じてなされることを特徴とするキーボードによる画像閲覧システム。
【請求項13】
請求項9から請求項12のうちのいずれか1項において、
前記キーボードは、数字キーボードであり、
前記キーは、数字キー、「*」キー、及び「#」キーを含むことを特徴とするキーボードによる画像の閲覧システム。
【請求項14】
請求項9から請求項12のうちのいずれか1項において、
前記画像は、3×4ブロック状に配置された12枚の画像ブロックに分割されていることを特徴とするキーボードによる画像の閲覧システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−15847(P2009−15847A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169271(P2008−169271)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(504425196)聯想(北京)有限公司 (38)
【氏名又は名称原語表記】LENOVO(BEIJING) LIMITED
【Fターム(参考)】