説明

クッション体

【課題】複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなしに、クッション体の硬さを全面に一様ではなく、柔らかくしたい領域は柔らかく、硬くしたい領域は硬くなるようにする。
【解決手段】相対向する2つの面をなす膜状体2,3を部分的に互いに接合することにより、膜状体2,3に囲まれた気体室6を形成したクッション体1において、柔らかくしたい領域においては、膜状体2,3からなる2つの面が互いに接合されている部分4,5,11間の距離を小さくする一方、硬くしたい領域においては、前記2つの面が互いに接合されている部分4,5,11間の距離を大きくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寝具用マットレス(ベッド用マットレスおよび布団タイプのマットレス)、ソファー用マットレス、座布団、車椅子を含む椅子の座部等として使用するに好適なクッション体に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の脊柱は、本来、生理的湾曲と呼ばれる、側方から見てゆったりとしたS字カーブを描く湾曲をなしている。そして、就寝するときも、この生理的湾曲が正しく保持されることが好ましい。
【0003】
しかるに、従来のクッション体のほとんどのものは、その硬さ(押されて変形されようとするとき、その変形に対して呈する抵抗力の大きさ)が基本的に全面に一様となっていた。したがって、柔らかい寝具上に使用者が仰向けに寝たとすると、出っ張っていて重い使用者の臀部(特に骨の部分)が過度に深く沈み込む一方、頭部側および足部側はあまり沈み込まないため、生理的的湾曲を保持することができなかった。その一方、硬い寝具に使用者が仰向けに寝た場合は、木の板、石、コンクリート等の硬い物質からなる平面上に寝た状態に近くなり、臀部の沈み込みが過小となって、やはり生理的湾曲を保持することができなかった。
【0004】
さて、従来より、クッション体として、空気室を備えていて、この空気室に空気を封入するタイプのものが知られている。このような空気封入タイプのクッション体の中には、(a)大きな1つの空気室のみを備えているもの、(b)多数の空気室がベース材に支持されており、かつこれら多数の空気室が互いに連通されているもの(例えば、特許文献1および2参照)、および(c)互いに連通されていない複数の空気室と、各空気室への空気の充填量(圧力)を独立に制御する手段とを備えているもの(例えば、特許文献3参照)があった。
【0005】
しかし、前記(a)の大きな1つの空気室のみを備えているものは、人体や物体の支持対象物が非常に不安定に支持され、安定性がよくないという問題があった。また、所謂底付きを生じ易いという問題もあった。
【0006】
また、前記(b)の互いに連通された多数の空気室を有するクッション体においては、多数の空気室を有することにより、上記問題を改善できる。また、各空気室は互いに連通されているので、それらがそれぞれ受ける変形の多少に関わらず同じ圧力になるため、広い領域において圧力分布を均一化できるから、使用者の体の一部にのみ局部的に大きな圧力が持続的に作用し、使用者の皮膚や筋肉組織を破壊する等の障害(例えば、寝たきり高齢者等に生じる床ずれがその一例である)を生じさせる虞を防止できる。
【0007】
しかしながら、特許文献1および2等に開示されている、多数の空気室がベース材に支持されており、かつこれら多数の空気室が互いに連通されているクッション体は、縦横に格子状に設けられた連通路を介して各空気室が互いに連通される構成となっていたので、空気室および連通路の構造が複雑となり、製造コストが高くなるとともに比較的に重量が重くなるという問題があった。
【0008】
そこで、本出願人は、先に特許文献4および5において、少なくとも1個のクッションユニットを有してなり、前記クッションユニットは、それぞれ膜状体に囲まれてなる複数個の気体室と、これらの気体室を互いに連通する連通口とを有するクッション体を提案した。
【0009】
このクッション体においては、気体室に空気等の気体を適量充填した状態とすると、外部から人体や物体に押圧された場合、押圧されることによって他の気体室より圧力が高くなった気体室の気体の一部が連通口を通って圧力の低い他の気体室へ押し出されて行く。この際、連通口は流体抵抗として機能し、高圧の気体室から低圧の気体室への気体の移動を急激ではなく、比較的に緩やかに行われるように作用する。これより、荷重状態の変動が無くなってから、ある時間経過後には、各クッションユニットの全ての気体室の圧力が等しくなる。
【0010】
このクッション体は、構造を非常に簡単にすることができ、これにより、製造コストを極めて安価とすることができるとともに、極めて軽量とすることができる等、前記特許文献1および2等に開示されているクッション体の問題を解消できる。
【0011】
しかしながら、前記特許文献4に開示されているクッション体は、前記(b)のタイプのクッション体とともに、基本的にはその硬さが全面に均一となっていたので、最初に述べた従来のほとんどのクッション体と同じ問題を有していた。すなわち、寝具用クッション体として用いる場合、気体(空気)充填量を少なくすることにより、無負荷状態における内部圧力を低くして、全面的に柔らかい状態とすると、使用者の臀部が過度に深く沈み込む一方、頭部側および足部側はあまり沈み込まないため、生理的的湾曲を保持することができない一方、気体(空気)充填量を多くすることにより、全面的に硬い状態とすると、臀部の沈み込みが過小となり、やはり生理的湾曲を保持することができなかった。その上、それならば、気体(空気)充填量を適正に調整することにより、生理的的湾曲が保持されるようにすることが可能かというと、実用的には、そのような調整は不可能と言ってよく、現実には臀部の沈み込みが過大になるか、過小になるかの、いずれかにしかならなかった。さらに、沈み込み易い部分とそうでない部分との分布をあらかじめ設定したり、各領域毎に沈み込み易さの度合いを種々設定したりする等のことは、全く不可能であった。
【0012】
これに対し、前記(c)のタイプの、互いに連通されていない複数の空気室と、各空気室への空気の充填量(圧力)を独立に制御する手段を備えたクッション体を用いた寝具は、各空気室への空気の充填量を変えて、各空気室の硬さを制御することにより、使用者の身体の各部の沈み込み量を制御して、使用者を適正な姿勢で支持することができる。
【特許文献1】米国特許第4,005,236号明細書公報
【特許文献2】米国特許第4,541,136号明細書公報
【特許文献3】特開平3−215260号公報
【特許文献4】特開2006−149986号公報
【特許文献5】特開2008−173245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、前記(c)のタイプのクッション体においては、各空気室への空気の充填量を独立に制御する手段が必要であるため、構成が非常に複雑になり、製造コストが非常に高くなるとともに、各空気室への空気の充填量を制御する作業自体も非常に面倒であるという問題があった。
【0014】
また、これまで、主としてクッション体を寝具用として用いる場合について述べてきたが、ソファー用マットレス、座布団、椅子の座部として使用されるクッション体等の、その他の用途に用いるクッション体においても、従来は、硬さが基本的に全面に一様とされており、クッション体上に支持される人または物の姿勢が不適正になる等の問題があった。
【0015】
本発明はこのような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなしに、クッション体の硬さを全面に一様ではなく、柔らかくしたい領域は柔らかく、硬くしたい領域は硬くなるようにすることができるクッション体を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなく、クッション体上に人または物が適正な姿勢で支持されるようにすることができるクッション体を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、構造が簡単で製造コストを安価にすることができるクッション体を提供することにある。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明によるクッション体は、
相対向する2つの面をなす膜状体を部分的に互いに接合することにより形成された、前記膜状体に囲まれた気体室を有するクッション体において、
該クッション体のうちの柔らかくしたい領域においては、前記膜状体からなる2つの面が互いに接合されている部分間の距離を小さくする一方、該クッション体のうちの硬くしたい領域においては、前記2つの面が互いに接合されている部分間の距離を大きくしたものである。
【0020】
本発明のクッション体においては、前記膜状体の2つの面が互いに接合されている部分(以下、原則として、面接合部という)間の距離が小さくされている領域においては、クッション体は柔らかくなる一方、面接合部間の距離が大きくされている領域においては、クッション体は硬くなる。
【0021】
これは、パスカルの原理によるものと考えられる。これを詳しく説明すると、外部から人体や物体に押圧された場合、膜状体の面接合部で囲まれた各部分は、それぞれその部分毎に、その部分全体が一緒に動こうとする傾向を有している。したがって、パスカル原理において、横断面積が異なる管が互いに連通されており、これらの管に横断面積が異なるピストンが嵌合されている状態に対応させて見ると、面接合部間の距離が小さくされている領域は横断面積が小さいピストンに対応する一方、面接合部間の距離が大きくされている領域は横断面積が大きいピストンに対応する。このため、面接合部間の距離が小さくされている領域においては、押されて変形されようとするとき、その変形に対する抵抗力が、面接合部間の距離が大きくされている領域におけるより小さくなる。よって、面接合部間の距離が小さくされている領域においては、クッション体は柔らかくなる一方、面接合部間の距離が大きくされている領域においては、クッション体は硬くなる。
【0022】
したがって、柔らかくしたい領域においては、面接合部間の距離を小さくする一方、硬くしたい領域においては、面接合部間の距離を大きくすることにより、複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなく、クッション体上の柔らかくしたい領域は柔らかく、硬くしたい領域は硬くなるようにすることができる。
【0023】
また、これにより、クッション体への人または物の各部の沈み込み深さを制御し、クッション体上に人または物が適正な姿勢で支持されるようにすることができる。
【0024】
なお、本願発明のクッション体においても、空気等の気体充填量、ひいては無負荷状態における内部圧力の如何によって、使用者の臀部等の、クッション体上に支持される人または物の各部分の沈み込み深さは変わってくるので、クッション体上に人または物が適正な姿勢で支持されるように、気体充填量、ひいては無負荷状態における内部圧力を調整する必要はある。しかし、この充填量ないしは内部圧力の調整は、前記従来の空気封入タイプのクッション体の場合とは異なり、極めて容易である。
【0025】
また、本願発明のクッション体においては、単に硬いか柔らかいかの2段階ではなく、各領域が所望の硬さないしは柔らかさの度合いを有するようにすることが可能になる。
【発明の効果】
【0026】
本発明のクッション体によれば、
(イ)複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなしに、クッション体の硬さを全面に一様ではなく、柔らかくしたい領域は柔らかく、硬くしたい領域は硬くなるようにすることができる、
(ロ)複数の気体室への気体の充填量を独立に制御することなしに、クッション体上に人または物が適正な姿勢で支持されるようにすることができる、
(ハ)構造が簡単で製造コストを安価にすることができる、
等の優れた効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0028】
図1〜4は、本発明の実施例1におけるクッション体1を示しており、この実施例は本発明を寝具用マットレスに適用した例である。クッション体1は、ともに矩形状の第一および第二の膜状体2,3の一部を以下に詳しく説明するように互いに接合してなる。前記膜状体2,3は、ウレタンシートに植毛してなる植毛ウレタンシートからなり、ガスバリア性、柔軟性ないしは可撓性、および伸縮性を有している。
【0029】
前記2枚の膜状体2,3は、 ヒートシール方式 、インパルスシール方式、高周波シール方式または超音波シール方式等により、図1によく示されるように、4本の直線状周辺接合部4と、10本の直線状中間接合部5とにおいて、互いに溶着接合されている。前記直線状周辺接合部4は、膜状体2,3の周辺4辺を直線状に延びている一方、前記直線状中間接合部5は、膜状体2,3を幅方向に関し11分割するようにして、長さ方向に直線状に延びている。これにより、1つのクッション体1に、互いに仕切られた状態で、膜状体2,3に囲まれた長さ方向に延びる細長い11個の気体室6が形成されている。
【0030】
各直線状中間接合部5の一端(図1における上端)と直線状周辺接合部4のうちの1本(図1における上端の直線状周辺接合部4)とは、互いに連続しており、クッション体1の当該端部では、各気体室6は互いに完全に区切られている。しかし、各直線状中間接合部5の他端(図1における下端)と反対側の直線状周辺接合部4(図1における下端の直線状周辺接合部4)との間には、膜状体2,3が互いに接合されていない非接合部分7がそれぞれ設けられている。そして、これらの非接合部分7により、隣り合う2つの気体室6間をそれぞれ互いに連通する10個の連通口8(図4参照)が形成されている。本実施例では、1つのクッション体1が前記11個の気体室6からなる1つの気体室群のみを有しており、11個のすべての気体室6が各連通口8を介して互いに連通されている。
【0031】
各連通口8には、1本の共通の紐状体9が挿通されている。この紐状体9としては、例えば、布紐、ゴム紐、合成樹脂紐、紙紐等の種々のものを使用することができる。この紐状体9は、ある程度の伸縮性を持つことが好ましいが、その伸縮性はゴム紐のような大きな伸縮性でなくてもよく、通常の布紐、合成樹脂紐、紙紐程度の伸縮性でよい。紐状体9自体が通気性を全く有さない場合は、各連通口8の内面と紐状体9の外周との間に間隙を設ける必要があるが、布紐等のように紐状体9自体が通気性を有する場合は、各連通口8の内面と紐状体9の外周との間に間隙を設けなくてもよい。前記紐状体9の横断面形状は、円形でも、四角形等の非円形であってもよい。また、前記紐状体9は、その適所を膜状体2,3に対して固定してもよいが、各連通口8から抜け出てしまう虞がない場合は、どの部分も膜状体2,3に対し固定しなくてもよい。
【0032】
前記気体室6のうちのクッション体1の幅方向の一端部(図1における右端部)に位置するものには、従来公知の、逆止弁を内蔵した軟質プラスチックからなる気体注入・排出口10(図1参照)が設けられており、この気体注入・排出口10は一体に設けられた栓10aにより開閉できるようになっている。
【0033】
前記2枚の膜状体2,3は、 前記直線状周辺接合部4および直線状中間接合部5に加えて、各気体室6の幅方向中央部にそれぞれ複数配置された点状接合部11によっても互いに溶着接合されている。これらの点状接合部11は、クッション体1の長さ方向に関し、中央部の領域においては密に、両端寄りの領域においては疎に設けられている。なお、前記点状接合部11は、直線状周辺接合部4および直線状中間接合部5と同様に、ヒートシール方式 、インパルスシール方式、高周波シール方式または超音波シール方式等により形成することができる。
【0034】
本実施例においては、面接合部(膜状体2,3からなる2つの面が互いに接合されている部分)は、直線状周辺接合部4、直線状中間接合部5および点状接合部11である。
【0035】
本実施例において、クッション体1の長さ方向に関し中央部の領域は、使用者の臀部が載せられることになる領域であって、外部から作用される圧力が大きくなると予想される領域、かつ柔らかくしたい領域である。この中央部の領域においては、点状接合部11の設置密度が高くなっていることにより、面接合部4,5,11間の距離が小さくなっている。他方、クッション体1の長さ方向に関し両端寄りの領域は、使用者の臀部は載せられない領域であって、外部から作用されると予想される圧力が中央部の領域より小さくなる領域、かつ硬くしたい領域である。この両端寄りの領域においては、点状接合部11の設置密度が低くなっていることにより、面接合部4,5,11間の距離が大きくなっている。
【0036】
図5および6は、本実施例におけるクッション体1の製造工程を示している。まず、図5のように、水平面上に第二の膜状体3を広げ、この第二の膜状体3の所定位置に紐状体9を一直線状に延ばして載置するとともに、例えば粘着テープ等(図示せず)で第二の膜状体3に対して紐状体9を仮止めし、その後行う溶着作業中に第二の膜状体3に対して紐状体9が動かないようにする。次に、図6のように、第二の膜状体3および紐状体9の上に第一の膜状体2を重ねる。これにより、互いに対向させた第一および第二の膜状体2,3間に紐状体9を位置させた状態となる。
【0037】
次に、膜状体2,3を、直線状周辺接合部4、直線状中間接合部5および点状接合部11において溶着し、その際、紐状体9が置かれている部分には非接合部分7が形成されるようにする。これにより、前述ような互いに仕切られた複数の気体室6が形成されるとともに、非接合部分7により連通口8が形成され、各連通口8に共通の紐状体9が挿通された状態となる。なお、前記溶着作業終了後は、前記仮止めは外れてしまっても構わない。
【0038】
次に、本発明の作動を説明する。
【0039】
このクッション体1においては、気体注入・排出口10から該気体注入・排出口10が設けられている気体室6に空気を注入すると、各連通口8を通って他の気体室6にも空気が充填されて行く。
【0040】
そして、各気体室6に空気を適量充填した状態とすると、外部から人体に押圧された場合、押圧されることによって他の気体室6より圧力が高くなった気体室6の空気の一部が各連通口8を通って圧力の低い他の気体室6へ押し出されて行く。この際、連通口8は流体(空気)抵抗として機能し、高圧の気体室6から低圧の気体室6への気体の移動が急激ではなく、比較的に緩やかに行われるように作用する。これより、荷重状態の変動が無くなってから、ある時間経過後に、全ての気体室6の圧力が等しくなる。
【0041】
したがって、外部から人体に押圧された部分は比較的緩やかに押し下げられて行く一方、その近傍の部分は比較的緩やかに膨張してクッション体1側から人体や物体を押圧するようになるので、人体がクッション体1の広い領域で支持される。そして、空気が連通口8を通して気体室6間を移動している過程では、気体室6間に多少の圧力差が存在しているものの、荷重状態の変動が無くなってから、ある時間経過後には、各気体室6は同じ圧力となるので、人体や物体がクッション体1の広い領域で均一な圧力で支持される。これ故、人体に接触される用途の場合は、使用者の体の一部にのみ局部的に大きな圧力が持続的に作用し、使用者の皮膚や筋肉組織を破壊する等の障害の発生を防止できる。
【0042】
また、複数の気体室6を有しているので、人体が安定に支持されるようにすることができるとともに、所謂底付きを生じ難くすることができる。
【0043】
また、このクッション体1は、各気体室6は互いに連通されており、荷重状態が変動しなくなってから、ある時間経過後には、各気体室6の圧力は同一になるので、各気体室6への空気の充填量を独立に制御する手段は必要ないため、構成が非常に単純であり、製造コストを安くすることができるとともに、各気体室6へ空気の充填も非常に容易である。
【0044】
また、面接合部4,5,11間の距離が小さくされている領域、すなわち長さ方向中央部の領域においては、クッション体1は柔らかくなる一方、面接合部4,5,11間の距離が大きくされている領域、即ち長さ方向両端寄りの領域においては、クッション体1は硬くなる。
【0045】
これは、パスカルの原理によるものと考えられる。これを詳しく説明すると、外部から使用者の身体に押圧された場合、膜状体の面接合部4,5,11で囲まれた各部分は、それぞれその部分毎に、その部分全体が一緒に動こうとする傾向を有している。したがって、パスカル原理において、横断面積が異なる管が互いに連通されており、これらの管に横断面積が異なるピストンが嵌合されている状態に対応させて考えると、面接合部4,5,11間の距離が小さくされている領域は横断面積が小さいピストンに対応する一方、面接合部4,5,11間の距離が大きくされている領域は横断面積が大きいピストンに対応する。このため、面接合部4,5,11間の距離が小さくされている領域においては、押されて変形されようとするとき、その変形に対する抵抗力が、面接合部4,5,11間の距離が大きくされている領域におけるより小さくなる。よって、面接合部4,5,11間の距離が小さくされている領域においては、クッション体1は柔らかくなる一方、面接合部4,5,11間の距離が大きくされている領域においては、クッション体1は硬くなる。これ故、長さ方向中央部の領域においては、クッション体1は柔らかくなる一方、長さ方向両端寄りの領域においては、クッション体1は硬くなる。
【0046】
したがって、複数の気体室6への空気の充填量を独立に制御することなく、クッション体1上の柔らかくしたい領域、すなわち中央部の領域は柔らかくする一方、硬くしたい領域、すなわち両端寄りの領域は硬くなるようにすることができ、これにより臀部の沈み込み量を適正な大きさとし、使用者が生理的的湾曲を保持した正しい姿勢でクッション体1上に支持されるようにすることができる。
【0047】
なお、このクッション体1においても、空気充填量、ひいては無負荷状態における内部圧力の如何によって、さらには使用者の身体の大きさ、体つき、体重等によって、使用者の臀部等の沈み込み深さは変わってくるので、クッション体1上に使用者が適正な姿勢で支持されるように、空気充填量を調整する必要がある。しかし、この空気充填量の調整は、前記従来の空気封入タイプのクッション体の場合とは異なり、極めて容易である。
【0048】
また、本実施例では、連通口8に紐状体9が挿通されているが、本発明においては、必ずしも連通口8に紐状体9を挿通する必要はない。しかし、紐状体9またはそれに代わる手段を設けない場合は、場合によっては、外部から圧力を作用されても、連通口8において相対向する膜状体2,3の内面同士が互いに貼り付いて密着したままとなることによって、連通口8が閉じたままとなり、気体室6間で空気の移動が行われないことがある一方、突然相対向する膜状体2,3の内面同士が大きく離れ、したがって連通口8が大きく開き、突然気体室6間で空気の移動が大きく行われるようになったりして、動作が不安定になる虞がある。
【0049】
しかしながら、本実施例では、連通口8に紐状体9が挿通されているので、連通口8における膜状体2,3の内面同士の貼り付きを確実に防止し、気体室6間における空気の移動が常に安定に行われるようにすることができる。
【0050】
そして、単に連通口8に紐状体9を挿通するだけで、連通口8における膜状体2,3の内面同士の貼り付きを防止できるため、製造が極めて容易であり、製造コストを極めて安価とすることができる。
【実施例2】
【0051】
図7は、本発明の実施例2におけるクッション体1を示しており、この実施例は本発明を座布団に適用した例である。本実施例においても、クッション体1は、ともに矩形状の第一および第二の膜状体2,3を次に説明するように互いに接合してなる。
【0052】
前記2枚の膜状体2,3は、4本の直線状周辺接合部4と、1本の長さ方向直線状中間接合部5aと、6本の幅方向直線状中間接合部5bとにおいて、互いに溶着接合されている。前記直線状周辺接合部4は、膜状体2,3の周辺4辺を直線状に延びている。前記長さ方向直線状中間接合部5aは、膜状体2,3を幅方向に関し2分割するようにして長さ方向に直線状に延びている。前記幅方向直線状中間接合部5bは、クッション体1を長さ方向に関し7分割するようにして幅方向に直線状に延びている。これにより、1つのクッション体1に、互いに仕切られた状態で、膜状体2,3に囲まれた14個の気体室6が、1列に付き7個、2列に形成されている。
【0053】
前記長さ方向直線状中間接合部5aの一端(図7における右端)と直線状周辺接合部4の1本(図7における右端の直線状周辺接合部4)とは互いに連続しており、クッション体1の当該端部では、クッション体1の幅方向に隣り合う気体室6は互いに完全に区切られている。しかし、前記長さ方向直線状中間接合部5aの他端(図7における左端)と反対側の直線状周辺接合部4との間には、膜状体2,3が互いに接合されていない非接合部分7aが設けられている。そして、この非接合部分7aにより、クッション体1の他端部において幅方向に隣り合う2つの気体室6を互いに連通する1個の連通口8aが形成されている。
【0054】
前記幅方向直線状中間接合部5bの両端と膜状体2,3の幅方向両端部を延びる直線状周辺接合部4との間には、膜状体2,3が互いに接合されていない非接合部分7b,7cが設けられている。そして、これらの非接合部分7b,7cにより、長さ方向に隣り合う気体室6をそれぞれ互いに連通するそれぞれ6個ずつの連通口8b,8cが形成されている。
【0055】
本実施例では、1つのクッション体1が前記14個の気体室6からなる1つの気体室群のみを有しており、14個のすべての気体室6が各連通口8a,8b,8cを介して互いに連通されている。
【0056】
前記連通口8aには1本の紐状体9aが挿通され、6個の連通口8bには1本の共通の紐状体9bが挿通され、6個の連通口8cには1本の共通の紐状体9cが挿通されている。
【0057】
前記気体室6の1つには、従来公知の、逆止弁を内蔵した軟質プラスチックからなる気体注入・排出口10が設けられており、この気体注入・排出口10は一体に設けられた栓10aにより開閉できるようになっている。
【0058】
前記2枚の膜状体2,3は、 前記直線状周辺接合部4、長さ方向直線状中間接合部5aおよび幅方向直線状中間接合部5bに加えて、一方の列のうちの中央から数えて両方向に第2番目の気体室6の中央部にそれぞれ配置された点状接合部11によっても互いに溶着接合されている。
【0059】
本実施例においては、面接合部(膜状体2,3からなる2つの面が互いに接合されている部分)は、直線状周辺接合部4、直線状中間接合部5a,5bおよび点状接合部11である。
【0060】
本実施例においては、使用者は、点状接合部11が設けられている列側に臀部が位置し、脚部が点状接合部11が設けられていない列側に来るようにしてクッション体1上に座る。点状接合部11付近の領域は、使用者の左右臀部が載せられることになる領域であって、外部から作用される圧力が大きくなると予想される領域、かつ柔らかくしたい領域である。そして、これらの領域は、点状接合部11が設けられていることにより、面接合部4,5a,5b,11間の距離が小さくなっているので、実際に柔らかくなっている。
【0061】
他方、他の領域は、使用者の左右臀部は載せられない領域であって、外部から作用される圧力が点状接合部11付近の領域より小さいか、または外部から圧力が作用されないと予想される領域、かつ硬くしたい領域である。当該領域は、点状接合部11が設けられていないことにより、面接合部4,5a,5b,11間の距離が大きくなっているので、実際に硬くなっている。
【0062】
他の構成は、前記実施例1の場合と同様である。
【0063】
本実施例においても、外部から作用されると予想される圧力に対応して、柔らかくしたい領域においては、面接合部4,5a,5b,11間の距離を小さくする一方、硬くしたい領域においては、面接合部4,5a,5b,11間の距離を大きくしているので、複数の気体室6への気体の充填量を独立に制御することなく、臀部の沈み込み量を適正な大きさとし、使用者が正しい姿勢でクッション体1上に座れるようにすることができる。
【0064】
なお、本実施例においても、空気充填量、ひいては無負荷状態における内部圧力の如何によって、さらには使用者の身体の大きさ、体つき、体重等によって、使用者の臀部等の沈み込み深さは変わってくるので、クッション体1上に使用者が適正な姿勢で支持されるように、空気充填量を調整する必要がある。しかし、この充填量の調整は、前記従来の空気封入タイプのクッション体1の場合とは異なり、極めて容易である。
【0065】
また、本実施例においても、前記実施例1の場合と同様に、複数個の気体室6と、これらの気体室6を互いに連通する連通口8a,8b,8cとを有することによる優れた作用効果を得ることができる。
【実施例3】
【0066】
図8は、本発明の実施例3におけるクッション体1を示しており、この実施例も本発明を座布団に適用した例である。
【0067】
本実施例の構成は、実施例2の構成とほぼ同様であるが、2個の点状接合部11が気体室6の他の列側にも設けられ、点状接合部11が長さ方向直線状中間接合部5aに関し対称的に配置されている。
【0068】
前記実施例2では、必ず臀部が図上上側、脚部が図上下側に載るようにしなければならず、クッション体1を使用する向きが限定されてしまうが、本実施例では、図上上側および下側のいずれに臀部が載るようにしてもよいようになる。また、実施例2の場合より使用者の脚部側を沈み込ませたいときに好適である。
【実施例4】
【0069】
図9は、本発明の実施例4におけるクッション体1を示しており、この実施例も本発明を座布団に適用した例である。
【0070】
前記各実施例においては、各気体室6の大きさは同じとし、点状接合部11の有無または(および)点状接合部11の設置密度を変えることにより、面接合部4,5,5a,5b,11間の距離を変えて、各領域の硬さを変えていたが、本実施例は点状接合部11を設けない例である。
【0071】
本実施例においては、実施例3における点状接合部11を設ける代わりにクッション体1の長さ方向に延びる細分化線状接合部12を設け、実施例3において点状接合部11を設けられていた2つの気体室6に対応する部分をそれぞれ、さらに2分割して気体室6a,6bとしている。
【0072】
前記細分化線状接合部12の一端部と幅方向直線状中間接合部5bとの間には、膜状体2,3が互いに接合されていない非接合部分7dがそれぞれ設けられている。そして、これらの非接合部分7dにより、細分された隣り合う2つの気体室6aと6bとをそれぞれ互いに連通する1つの連通口8dが形成されている。各連通口8dには、それぞれ紐状体9dが挿通されている。
【0073】
本実施例においては、面接合部(膜状体2,3からなる2つの面が互いに接合されている部分)は、直線状周辺接合部4、直線状中間接合部5a,5bおよび細分化線状接合部12である。
【0074】
前記図7の実施例2の場合と同様に、本実施例においても、使用者は、細分化線状接合部12が設けられている列側に臀部が位置し、脚部が点状接合部11が設けられていない列側に来るようにしてクッション体1上に座る。細分化線状接合部12付近の領域は、使用者の左右臀部が載せられることになる領域であって、外部から作用される圧力が大きくなると予想される領域、かつ柔らかくしたい領域である。そして、これらの領域は、細分化線状接合部12が設けられていることにより、面接合部4,5a,5b,12間の距離が小さくなっているので、実際に柔らかくなっている。
【0075】
他方、他の領域は、使用者の左右臀部は載せられない領域であって、外部から作用される圧力が細分化線状接合部12付近の領域より小さいか、または外部から圧力が作用されないと予想される領域である。当該領域は、細分化線状接合部12が設けられていないことにより、面接合部4,5a,5b,12間の距離が大きくなっているので、実際に硬くなっている。
【0076】
他の構成は、前記実施例2の場合と同様である。
【0077】
本実施例においても、外部から作用されると予想される圧力に対応して、柔らかくしたい領域においては、面接合部4,5a,5b,12間の距離を小さくする一方、硬くしたい領域においては、面接合部4,5a,5b,12間の距離を大きくしているので、複数の気体室6,6a,6bへの気体の充填量を独立に制御することなく、臀部の沈み込み量を適正な大きさとし、使用者が正しい姿勢でクッション体1上に座れるようにすることができる。
【0078】
ただし、前記実施例1〜3では、点状接合部11の有無または(および)前記点状接合部11の設置密度を変えることにより、面接合部4,5,5a,5b,11間の距離を変えてクッション体1の固さの分布を設定しているので、クッション体1の構成を複雑化したり、必要以上にクッション体1を細かく仕切ることなく、面接合部4,5,5a,5b,11間の距離を所望の通りに設定することができるが、本実施例では、点状接合部11を使用しないで線状の細分化線状接合部12を設けることにより、面接合部4,5a,5b,12間の距離を変えてクッション体1の固さの分布を設定しているので、クッション体1の構造がやや複雑になるとともに、クッション体が過剰に細かく仕切られる虞がある。
【0079】
なお、本実施例においても、空気充填量、ひいては無負荷状態における内部圧力の如何によって、さらには使用者の身体の大きさ、体つき、体重等によって、使用者の臀部等の沈み込み深さは変わってくるので、クッション体1上に人または物が適正な姿勢で支持されるように、空気充填量を調整する必要がある。しかし、この充填量の調整も、前記従来の空気封入タイプのクッション体1の場合とは異なり、極めて容易である。
【0080】
前記各実施例では、気体室6,6a,6bを構成する膜状体2,3としてウレタンシートを使用しているが、本発明において気体室を構成する膜状体としては、柔軟性ないしは可撓性を有するものであれば、他の種の材料からなるフィルムないしはシート等も使用可能である。また、本発明において気体室を構成する膜状体としては、ガスバリア性を有するもの、伸縮性を有するものが好ましいが、場合によっては、伸縮性の乏しい膜状体も使用可能である。また、膜状体を溶融させて接合部を作成する場合は、例えば、熱可塑性ポリウレタン樹脂、EVA、スチレン系エラスマー、オレフィン系エラストマー等の熱可塑エラスマーが好適に使用できる。
【0081】
また、前記各実施例では、気体室6,6a,6bを構成する膜状体2,3として特に植毛されたウレタンシートを使用しているが、本発明においては、植毛されていない膜状体を使用してもよい。ただし、前記実施例のように気体室6,6a,6bを構成する膜状体として植毛されているものを用いれば、クッション体1使用時、膜状体同士や膜状体と外皮(この外皮で膜状体を包む場合)との接触により異音が発生することがないという利点が得られる。
【0082】
また、前記実施例では、2枚の膜状体2,3により1つのクッション体1を作成しているが、1枚の膜状体を2つ折りして相対向させる等により、1枚の膜状体から1つのクッション体を作成することも可能である。
【0083】
また、前記実施例では、直線状周辺接合部4、直線状中間接合部5,5a,5b、点状接合部11および細分化線状接合部12の形成を溶着により行っているが、これらを接着、縫合等の他の手段により行ってもよい。
【0084】
また、本発明においては、1つのクッション体に設ける気体室の数、形状、配置等、および点状接合部の数、配置等は、前記実施例のものに限られることはない。また、線状接合部を直線状ではなく、曲線状をなすようにしてもよい。
【0085】
また、前記各実施例は、本発明を寝具用マットレスまたは座布団に適用した例であるが、本発明は他の種のクッション体にも適用できるものである。
【0086】
また、前記実施例では、1つのクッション体1が、互いに連通されている複数の気体室からなる気体室群を1つのみ有しているが、本発明においては、1つのクッション体が気体室群を複数有してもよい。その場合は、異なる気体室群間は連通されていないので、各気体室群の空気量の調整はそれぞれ独立に行わなければならないが、各気体室群毎においては、複数の気体室の空気量(圧力)は独立に調整する必要はない。
【0087】
また、前記実施例においては、気体室6,6a,6bに空気を収容しているが、本発明においては、気体室に空気以外の気体を収容してもよい。
【0088】
また、前記各実施例は、本発明を人間を支持するクッション体1に適用したであるが、本発明は物体を支持するクッション体にも適用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0089】
以上のように本発明によるクッション体は、寝具用マットレス、ソファー用マットレス、座布団、車椅子を含む椅子の座部等のクッション体として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施例1におけるクッション体を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】図1のIII−III線における断面図である。
【図4】図1のIV−IV線における断面図である。
【図5】前記実施例1のクッション体の製造工程において、第二の膜状体の上に紐状体が置かれた状態を示す断面図である。
【図6】前記実施例1のクッション体の製造工程において、第二の膜状体および紐状体上に第一の膜状体が重ねられた状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例2におけるクッション体を示す平面図である。
【図8】本発明の実施例3におけるクッション体を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例4におけるクッション体を示す平面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 クッション体
2 第一の膜状体
3 第二の膜状体
4 直線状周辺接合部(面接合部)
5 直線状中間接合部(面接合部)
5a 長さ方向直線状中間接合部(面接合部)
5b 幅方向直線状中間接合部(面接合部)
6,6a,6b 気体室
7,7a,7b,7c,7d 非接合部分
8,8a,8b,8c,8d 連通口
9,9a,9b,9c,9d 紐状体
11 点状接合部(面接合部)
12 細分化線状接合部(面接合部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対向する2つの面をなす膜状体を部分的に互いに接合することにより形成された、前記膜状体に囲まれた気体室を有するクッション体において、
該クッション体のうちの柔らかくしたい領域においては、前記膜状体からなる2つの面が互いに接合されている部分間の距離を小さくする一方、該クッション体のうちの硬くしたい領域においては、前記2つの面が互いに接合されている部分間の距離を大きくしたクッション体。
【請求項2】
外部から大きな圧力を作用されると予想される領域を前記柔らかくしたい領域とし、当該領域においては、前記膜状体からなる2つの面が互いに接合されている部分間の距離を小さくする一方、外部から小さな圧力を作用されるか、または圧力を作用されないと予想される領域を前記硬くしたい領域とし、当該領域においては、前記2つの面が互いに接合されている部分間の距離を大きくした請求項1記載のクッション体。
【請求項3】
少なくとも1つの気体室群を有し、各前記気体室群は、前記相対向する2つの面をなす膜状体を線状に延びる線状接合部において互いに接合することにより形成された、互いに仕切られた状態で該膜状体に囲まれている複数の前記気体室と、隣り合う2つの前記気体室を互いに連通する連通口とを有する請求項1または2記載のクッション体。
【請求項4】
前記線状に延びる線状接合部間において、前記相対向する2つの面をなす膜状体を互いに接合する点状の点状接合部を有する請求項3記載のクッション体。
【請求項5】
前記点状接合部の有無または(および)前記点状接合部の設置密度を変えることにより、前記膜状体からなる2つの面が互いに接合されている部分間の距離を変えて、各領域の硬さを変えた請求項4記載のクッション体。
【請求項6】
前記連通口は、前記線状接合部の間に設けられた、前記相対向する2つの面をなす膜状体が互いに接合されていない非接合部分により形成されており、前記連通口に挿通された紐状体を有する請求項3乃至5のいずれかに記載のクッション体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−46306(P2010−46306A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213519(P2008−213519)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(390028222)株式会社タマス (7)
【Fターム(参考)】