クリーニング部材、クリーニング装置、及び、プロセスカートリッジ
【課題】 可撓性を有する支持部材を備えたクリーニング部材において、長手方向において被清掃体への当接圧のばらつきを抑え、安定したクリーニング性を保つこと。
【解決手段】 ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、ブレード部が設けられたブレード支持部と、固定部に固定される被固定部と、ブレード支持部の長手方向においてブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材を有するクリーニング部材。
【解決手段】 ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、ブレード部が設けられたブレード支持部と、固定部に固定される被固定部と、ブレード支持部の長手方向においてブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材を有するクリーニング部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真方式を採用するプリンタや複写機等で用いられるクリーニング部材、クリーニング装置、及び、プロセスカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を採用するレーザビームプリンタや複写機などの画像形成装置は、まず一様に帯電させた電子写真感光体に、画像情報に対応した光(レーザ光など)を照射することで静電潜像を形成する。その後、この静電潜像に現像手段により現像剤(トナー)を供給して現像剤像(トナー像)として顕像化し、更に感光体から紙に代表される記録材へ像を転写することで、記録材上に画像を形成し、出力を行っている。
【0003】
転写せずに感光体上に残留した現像剤については、感光体に接触して配置されるクリーニング装置により除去される構成が広く採用されている。そのクリーニング装置としては、剛体である板金を支持部材として、その先端に設けられたウレタンゴムを感光体に当接させるゴムブレード構成が一般的によく知られた構成である。
【0004】
上記構成では、容器への取り付け方やゴムブレード構成そのものに起因する、長手で当接状態が変化してしまうという課題が知られている。その課題に対して、板金のゴムへの食い込み量を長手で変える(特許文献1、2)、ゴムの自由長を変える(特許文献3)といった構成が提案されている。
【0005】
一方、支持部材を板状バネ部材とし、板状バネ部材の先端にウレタンなどのゴムを設け、感光体に当接させる構成も提案されている(特許文献4)。このような構成では、ゴムだけが変形するのではなく、板状バネ部材も合わせて変形させる構成となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平01−235987号公報
【特許文献2】特開平06−186890号公報
【特許文献3】特開2006−259394号公報
【特許文献4】特開平04−172486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
感光体と当接する先端部にゴム部を備え、そのゴム部が板状バネ部材に支持されるクリーニング部材においては、板状バネ部材自体が弾性を持つことから、支持部材の剛性が板金で構成されたものに比べ劣る。また、板状バネ部材の長手方向の端部は自由端となる為、中央に比べる変形しやすい。その為、クリーニング部材を感光体ドラムに当接した場合には、長手方向でドラムへの当接状態が変化しやすくなり、クリーニング性が長手方向でばらつく可能性がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、可撓性を有する支持部材を備えたクリーニング部材において、長手方向において被清掃体への当接圧のばらつきを抑え、安定したクリーニング性を保つことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本出願に係る発明は、固定部に取り付けられる、被清掃体の表面から現像剤を除去するクリーニング部材において、前記被清掃体に当接するブレード部と、前記ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、前記ブレード部が設けられたブレード支持部と、前記固定部に固定される被固定部を有する被固定部と、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、可撓性を有する支持部材を備えたクリーニング部材において、長手方向において被清掃体への当接圧のばらつきを抑え、安定したクリーニング性を保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施例のクリーニング部材の構造を示した図である。
【図2】第1実施例のクリーニング部材を含む画像形成装置の概略を示した図である。
【図3】長手方向端部に曲げ部が存在しない比較例の構造を示した図である。
【図4】第1実施例及び比較例において、感光体ドラムが当接したときクリーニング部材の長手方向の端部の変形の様子を表した図である。
【図5】第1実施例において、支持部材の先端がブレード部覆われているクリーニング部材を示した図である。
【図6】第1実施例において、曲げ部の変形例を示した図である。
【図7】第2実施例のクリーニング部材の構造を示した図である。
【図8】比較例のクリーニング部材において、感光体ドラム表面の摩擦係数が大きくなったときの変形の様子を示した図である。
【図9】第2実施例のクリーニング部材において、感光体ドラム表面の摩擦係数が大きくなったときの変形の様子を示した図である。
【図10】第2実施例のクリーニング部材において、支持部材を湾曲形状にした構成を示した図である。
【図11】第2実施例のクリーニング部材を備えたプロセスカートリッジを示した図である。
【図12】第3実施例の画像形成装置の概略を示した図である。
【図13】第4実施例の画像形成装置の概略を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施例1)
図2は、本実施例のクリーニング部材を備えるプロセスカートリッジ9が着脱可能な画像形成装置100の断面図を示したものである。まず、簡単に画像形成装置100の動作について説明する。潜像担持体(被清掃体)たる感光体ドラム1に、接触帯電部材である帯電ローラ2を当接させて帯電バイアスを印加する。そして、感光体ドラム1の表面を一様帯電させた後、レーザなどの露光手段3により感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。その後現像装置4により静電潜像を現像し、転写手段5により転写材6上に転写を行った後、定着手段7による定着工程を経て転写材6上の画像を得ることになる。一方、転写せずに感光体ドラム1上に残った現像剤は、感光体ドラム1の移動方向D1に対してカウンター方向で当接したクリーニング部材10により除去され、枠体であるクリーナ容器8が形成するトナー収容部8bに回収されることになる。
【0013】
次に本実施例のクリーニング部材10について、図1に示した。図1(a)は、本実施例のクリーニング部材10の構造を示した斜視図である。図1(a)におけるAの方向から見たものが図1(b)に示した長手方向端部から見た断面図であり、同様にBの方向から見たものが図1(c)に示したブレード部先端側から見た断面図である。
【0014】
本実施例のクリーニング部材10は、可撓性を有する金属薄板バネの支持部材11のブレード支持部11aに感光体ドラム1に当接するブレード部12を貼り付けて固定している。そして、被固定部11bは、枠体であるクリーナ容器8の固定部8aに不図示のビスや熱かしめ等で固定される構成になっている。クリーニング部材10は、ブレード部12だけでなく支持部材11にもバネ性を持たせることで、クリーニングに必要な当接圧を確保しつつ、ブレード部12の変形が起こりにくい構成としている。本実施例では、ブレード部12にウレタンゴムを用い、支持部材11にはリン青銅を用いた。
【0015】
さらに、支持部材11のブレード支持部11aには、長手方向の両端部には図1に示したように、第一の曲げ部11c、11dが形成されている。曲げ部11c、11dの方向は、長手方向に対し直角かつ感光体ドラム1から遠ざかる方向とした。この曲げ部11c、11dの効果について、本実施例とほぼ同様の構成で、端部の曲げ部を設けない構成(以下、比較例と記す)と比較することにより説明を行う。
【0016】
比較例のブレード構成を図3に示した。図1と同様に、図3(a)が、ブレードの構造を示した斜視図である。なかでも図3(a)中のAの方向から見たものが図3(b)に示した長手方向端部から見た断面図であり、Bの方向から見たものが図3(c)に示したブレード部先端側から見た断面図である。可撓性を有する金属薄板バネの支持部材111のブレード支持部111aに感光体ドラムに当接するブレード部112を貼り付けて固定し、被固定部111bは、枠体であるクリーナ容器の固定部に固定される構成になっている。
【0017】
本実施例と比較例において、クリーニング部材が感光体ドラムに当接したとき、ブレードが押圧され変形する様子をブレード部の裏側から見た斜視図として図4に示した。
【0018】
図4(a)が本実施例での端部における当接状態を表したものである。曲げ部11c、11dを設けることで、金属薄板である支持部材11を用いた場合でも、感光体ドラム1と当接による、支持部材11の長手方向の端部の変形を抑制できる。これにより、支持部材11の長手端部における感光体ドラム1への当接圧低下が少なく当接圧を安定化させることができる。即ち、クリーニング部材10において安定したクリーニング性を保つことが可能になる。
【0019】
一方、図4(b)が比較例でのクリーニング部材110の長手方向端部における当接状態を表したものである。長手方向の端部で曲げ部を設けない為、支持部材111に金属薄板を用いた場合、長手方向の端部である自由端111cが中央部よりも変形しやすい構成になっている。ゆえに長手方向の端部において当接状態が不安定になる可能性がある可能性がある。
【0020】
本実施例では、ブレード部12を支持部材11のブレード支持部11aに貼り付ける構成だけでなく、図5のように、支持部材11のブレード支持部11aである先端近傍をブレード部12が覆うアウトサート成形でも同等の効果を発揮できる。さらに、ブレード部12や支持部材11の材質についても、本実施例で示した材質に限られるわけではない。即ちブレード部12はウレタンゴムでなく他の材料であっても良い。また、支持部材11は金属材料でなくても、樹脂材料で可撓性を有するものであればよい。
【0021】
一方、本実施例の曲げ部の変形例について図6(a)、(b)、(c)を用いて説明する。なお、全て図1のBの方向から見た断面図を表したものである。
【0022】
曲げ方向を、図1とは逆の感光体ドラム1に近づける方向に設けた場合を、図6(a)に示したが、曲げ部11c、11dが感光体ドラム1に接触しないようにすれば問題はなく、これも実施可能である。
【0023】
また、本実施例では、曲げ部11c、11dと支持部材11のブレード支持部11aの長手方向となす角度を直角としたが、図6(b)のように曲げ部11c、11dとのブレード支持部11aの長手方向となす角度を鈍角とした構成でも効果を発揮できる。一方、図6(c)のように曲げ部11c、11dとのブレード支持部11aの長手方向となす角度を鋭角とした構成でも、図4(b)で説明したような端部の変形は起きにくくすることができる。しかし、端部におけるブレード支持部11aの剛性が中央よりも大きくなってしまう可能性が高い。また、図5でも示したような、ブレード部12にブレード支持部11aの先端近傍が覆われているタイプでは、明らかに端部におけるブレード支持部11aの剛性が増大する形になることから、直角以上とすることが望ましい。
【0024】
さらに、本実施例のようなクリーニング部材10においては、長手方向と直交する短手方向全域に曲げ部を設けてしまうと、支持部材11のバネ性(可撓性)を阻害し、変形しにくくなってしまう可能性がある。その為、曲げ部11c、11dは支持部材11の短手方向一部、即ち少なくともブレード支持部11aの長手方向の端部とすることが望ましい。即ち、ブレード部12を支持するブレード支持部11aの長手方向の端部に曲げ部11c、11dを設けることで、ブレード部12の感光体ドラム1への当接圧が安定することになるからである。
【0025】
(実施例2)
本実施例では、支持部材の短手方向において、第二の曲げ部を有するクリーニング部材210の例を示す。
【0026】
図11は、本実施例のクリーニング部材210を備えるプロセスカートリッジ219の断面図を示したものである。そして図7は、クリーニング部材210の詳細の構成を示したものである。金属薄板からなる支持部材211のブレード支持部211aにブレード部212を取り付ける構成である点は実施例1と同じである。また、支持部材211の被固定部211bは、図11に示すように枠体であるクリーナ容器218の固定部218aに不図示のビスや熱かしめ等で固定される構成になっている点も実施例1と同じである。さらに、支持部材211のブレード支持部211aの長手方向の両端部には、実施例1と同様に第一の曲げ部211c、211dが形成されている。しかし、本実施例の支持部材211は、ブレード部212の長手方向と直交する短手方向において、ブレード支持部211aと被固定部211bとの間に第二の曲げ部である屈曲部211eを有している。屈曲部211eは、ブレード部212が被清掃体である感光体ドラム201に当接する当接部212aと被固定部211bを結んだ線分L3に対して、感光体ドラム201の表面から外側に離れる側に設けられている。
【0027】
以下、支持部材211について、屈曲部211eからブレード支持部211aに至るまでの部分をL1部(一端部)、被固定部211bから屈曲部211eに至るまでの部分をL2部(他端部)とし、説明に用いる。
【0028】
図8に比較例として、ブレード支持部311aと被固定部311bとの間に第二の曲げ部をもたない支持部材311を有するクリーニング部材310を示した。クリーニング部材310においては、ブレード支持部311aに設けられたブレード部312と感光体ドラム301の摩擦係数が上昇したときに、支持部材311が変形する様子を実線で図8に示した。また、点線は、ブレード部312と感光体ドラム301の摩擦係数が低い状態の支持部材311の様子を示した。摩擦係数が上昇すると、感光体ドラムの回転方向Cの下流方向に、支持部材311がより押し込まれるようにして変形してしまうため、当接圧が増大してしまう傾向にある。
【0029】
これに対して、図7のように支持部材211が屈曲部211eを持つ構成では、ブレード部212と感光体ドラム201表面の摩擦係数が増大した場合でも、ブレード部212が撓みやすい構成になっている。
【0030】
図9に感光体ドラム201とブレード部212との摩擦係数が上昇した際の、支持部材211が変形する様子を示した。摩擦係数が低いときの支持部材211を点線で示し、摩擦係数が上昇したときの支持部材211を実線で図9に示した。図9の実線で示したように、摩擦係数が上昇してL1部が押しもまれても、L2部が撓みやすい構成になっている。これは、屈曲部211eによって、L2部がL1部に対して交差する方向に曲げられているためである。即ち、L1部はブレード部212が感光体ドラム201から受けた力F1の向きに対する角度があまり大きくないため、L1部自体はあまり変形しない。しかし、L1部から力を受けたL2部は、L1部となす角度が図9では略直角の為、弾性変形しやすいことになる。また、ブレード部212は、L1部のみに設けられており、屈曲部211eにはかかってはいない。仮にブレード部212が屈曲部211eを覆っていると、L2部の弾性変形に影響を及ぼすことになるからである。
【0031】
以上、説明した構成によって、感光体ドラム201とブレード部212との摩擦係数が上昇しても、クリーニング部材310の感光体ドラム201に対する当接圧の増大を抑制させることが可能になる。すなわち、このような構成のクリーニング部材310では、ブレード部212のめくれを抑制できることになる。
【0032】
また一方で、実施例1でも記載したように、図9に示すようにクリーニング部材210が感光体ドラム201への当接圧を安定する構成として、ブレード支持部211aの長手方向の両端側に第一の曲げ部211c、211dが形成されている。これにより、金属薄板等の可撓性を有する支持部材211を用いた場合でも、支持部材211の長手方向の端部における変形を抑制できる。よって屈曲部211eを設けたブレード構成においても、L2部の可撓性を維持しつつL1部の剛性を高めることができるため、長手方向においてブレード部212の感光体ドラム201への当接状態を安定化させることが可能になる。
【0033】
なお、本実施例の場合、L1部とL2部を屈曲部211eを介して接続した構成を用いて説明した。しかし、図10に示すクリーニング部材410のように、支持部材411全体が湾曲形状(R形状)であってもよい。支持部材411は、ブレード支持部411aと被固定部411bとの間に位置する曲げ頂点411eを有する。そして、曲げ頂点411eは、ブレード部412が感光体ドラム401に当接する当接部412aと被固定部411bを結んだ線分L4に対して、感光体ドラム401の表面から外側に離れる側に位置する。また、ブレード支持部411aの長手方向の両端側には、前述した実施例と同様に第一の曲げ部411c、411dが設けられている。以上の構成を有することで、クリーニング部材310と同様の効果を奏することが可能である。
【0034】
本実施例においても、同様に第1実施例で述べたような各種変形例が実施可能である。
【0035】
(実施例3)
また、前述した本実施例のクリーニング部材は、カラー画像を形成可能な画像形成装置500のクリーニング部材にも適用可能である。図12は、カラータンデム方式の画像形成装置500の一例を示す。複数個のプロセスカートリッジ517を有し、一旦第2の画像担持体である中間転写体である中間転写ベルト518に連続的に多重転写し、フルカラープリント画像を得る4連ドラム方式(インライン)プリンタである。
【0036】
図15において、無端状の中間転写ベルト518が、駆動ローラ518a、テンションローラ518b及び2次転写対向ローラ518cに懸架され、図中矢印の方向に回転駆動される。プロセスカートリッジ517は、中間転写ベルト518に直列にイエロー517Y、マゼンタ517M、シアン517C、ブラック517Kの順に4個配置されている。
【0037】
カラータンデム方式の画像形成装置500においては、実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材510を有するクリーニング装置(511Y、511M、511C、511K)が4つある。したがって、感光体ドラム(501Y、501M、501C、501K)を駆動する際に発生する駆動トルクが大きい。しかし、本実施例のクリーニング部材510を適用すれば、駆動トルクの低減効果が大きくなる。
【0038】
また、図12に示すとおり、実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材519aを中間転写ベルト518に残留するトナー4をクリ―ニングする中間転写ベルトクリーナー519にも適用可能である。本発明形態では、中間転写ベルトクリーナー519に回収したトナーをスクリューによって、廃トナー回収容器(図示せず)に搬送する構成を採用している。
【0039】
(実施例4)
また、本実施例は、記録媒体607を搬送し、感光体ドラム601上のトナー像を転写する搬送部材である転写・搬送ベルト621のクリーニング装置としても適用可能である。図13は、転写・搬送ベルト621を有するカラータンデム方式の画像形成装置600の一例を示す。図13において、無端状の転写・搬送ベルト621が、駆動ローラ621a、テンションローラ621b及び従動ローラ621Cによって懸架され、図中矢印の方向に回転駆動される。プロセスカートリッジ617は、転写・搬送ベルト621に直列にイエロー617Y、マゼンタ617M、シアン617C、ブラック617Kの順に4個配置されている。記録媒体607は、転写・搬送ベルト621によって、搬送され、感光体ドラム(601Y、601M、601C、601K)上に形成されたトナー像を転写ローラ(609Y、609M、609C、609K)で順次転写される。感光体ドラム(601Y、601M、601C、601K)上には、カブリトナーが存在し、記録媒体607間において、転写・搬送ベルト621の表面がそのカブリトナーによって汚される。このカブリトナーを転写・搬送ベルトクリーナー622によって、回収している。図13に示すとおり、クリーナ622は実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材622aが設けられている。
【符号の説明】
【0040】
1 感光体ドラム
8 クリーナ容器
10 クリーニング部材
11 支持部材
11c、11d 第一の曲げ部
11b 被固定部
11a ブレード支持部
11e 第二の曲げ部
12 ブレード部
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真方式を採用するプリンタや複写機等で用いられるクリーニング部材、クリーニング装置、及び、プロセスカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を採用するレーザビームプリンタや複写機などの画像形成装置は、まず一様に帯電させた電子写真感光体に、画像情報に対応した光(レーザ光など)を照射することで静電潜像を形成する。その後、この静電潜像に現像手段により現像剤(トナー)を供給して現像剤像(トナー像)として顕像化し、更に感光体から紙に代表される記録材へ像を転写することで、記録材上に画像を形成し、出力を行っている。
【0003】
転写せずに感光体上に残留した現像剤については、感光体に接触して配置されるクリーニング装置により除去される構成が広く採用されている。そのクリーニング装置としては、剛体である板金を支持部材として、その先端に設けられたウレタンゴムを感光体に当接させるゴムブレード構成が一般的によく知られた構成である。
【0004】
上記構成では、容器への取り付け方やゴムブレード構成そのものに起因する、長手で当接状態が変化してしまうという課題が知られている。その課題に対して、板金のゴムへの食い込み量を長手で変える(特許文献1、2)、ゴムの自由長を変える(特許文献3)といった構成が提案されている。
【0005】
一方、支持部材を板状バネ部材とし、板状バネ部材の先端にウレタンなどのゴムを設け、感光体に当接させる構成も提案されている(特許文献4)。このような構成では、ゴムだけが変形するのではなく、板状バネ部材も合わせて変形させる構成となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平01−235987号公報
【特許文献2】特開平06−186890号公報
【特許文献3】特開2006−259394号公報
【特許文献4】特開平04−172486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
感光体と当接する先端部にゴム部を備え、そのゴム部が板状バネ部材に支持されるクリーニング部材においては、板状バネ部材自体が弾性を持つことから、支持部材の剛性が板金で構成されたものに比べ劣る。また、板状バネ部材の長手方向の端部は自由端となる為、中央に比べる変形しやすい。その為、クリーニング部材を感光体ドラムに当接した場合には、長手方向でドラムへの当接状態が変化しやすくなり、クリーニング性が長手方向でばらつく可能性がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、可撓性を有する支持部材を備えたクリーニング部材において、長手方向において被清掃体への当接圧のばらつきを抑え、安定したクリーニング性を保つことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本出願に係る発明は、固定部に取り付けられる、被清掃体の表面から現像剤を除去するクリーニング部材において、前記被清掃体に当接するブレード部と、前記ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、前記ブレード部が設けられたブレード支持部と、前記固定部に固定される被固定部を有する被固定部と、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、可撓性を有する支持部材を備えたクリーニング部材において、長手方向において被清掃体への当接圧のばらつきを抑え、安定したクリーニング性を保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施例のクリーニング部材の構造を示した図である。
【図2】第1実施例のクリーニング部材を含む画像形成装置の概略を示した図である。
【図3】長手方向端部に曲げ部が存在しない比較例の構造を示した図である。
【図4】第1実施例及び比較例において、感光体ドラムが当接したときクリーニング部材の長手方向の端部の変形の様子を表した図である。
【図5】第1実施例において、支持部材の先端がブレード部覆われているクリーニング部材を示した図である。
【図6】第1実施例において、曲げ部の変形例を示した図である。
【図7】第2実施例のクリーニング部材の構造を示した図である。
【図8】比較例のクリーニング部材において、感光体ドラム表面の摩擦係数が大きくなったときの変形の様子を示した図である。
【図9】第2実施例のクリーニング部材において、感光体ドラム表面の摩擦係数が大きくなったときの変形の様子を示した図である。
【図10】第2実施例のクリーニング部材において、支持部材を湾曲形状にした構成を示した図である。
【図11】第2実施例のクリーニング部材を備えたプロセスカートリッジを示した図である。
【図12】第3実施例の画像形成装置の概略を示した図である。
【図13】第4実施例の画像形成装置の概略を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施例1)
図2は、本実施例のクリーニング部材を備えるプロセスカートリッジ9が着脱可能な画像形成装置100の断面図を示したものである。まず、簡単に画像形成装置100の動作について説明する。潜像担持体(被清掃体)たる感光体ドラム1に、接触帯電部材である帯電ローラ2を当接させて帯電バイアスを印加する。そして、感光体ドラム1の表面を一様帯電させた後、レーザなどの露光手段3により感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。その後現像装置4により静電潜像を現像し、転写手段5により転写材6上に転写を行った後、定着手段7による定着工程を経て転写材6上の画像を得ることになる。一方、転写せずに感光体ドラム1上に残った現像剤は、感光体ドラム1の移動方向D1に対してカウンター方向で当接したクリーニング部材10により除去され、枠体であるクリーナ容器8が形成するトナー収容部8bに回収されることになる。
【0013】
次に本実施例のクリーニング部材10について、図1に示した。図1(a)は、本実施例のクリーニング部材10の構造を示した斜視図である。図1(a)におけるAの方向から見たものが図1(b)に示した長手方向端部から見た断面図であり、同様にBの方向から見たものが図1(c)に示したブレード部先端側から見た断面図である。
【0014】
本実施例のクリーニング部材10は、可撓性を有する金属薄板バネの支持部材11のブレード支持部11aに感光体ドラム1に当接するブレード部12を貼り付けて固定している。そして、被固定部11bは、枠体であるクリーナ容器8の固定部8aに不図示のビスや熱かしめ等で固定される構成になっている。クリーニング部材10は、ブレード部12だけでなく支持部材11にもバネ性を持たせることで、クリーニングに必要な当接圧を確保しつつ、ブレード部12の変形が起こりにくい構成としている。本実施例では、ブレード部12にウレタンゴムを用い、支持部材11にはリン青銅を用いた。
【0015】
さらに、支持部材11のブレード支持部11aには、長手方向の両端部には図1に示したように、第一の曲げ部11c、11dが形成されている。曲げ部11c、11dの方向は、長手方向に対し直角かつ感光体ドラム1から遠ざかる方向とした。この曲げ部11c、11dの効果について、本実施例とほぼ同様の構成で、端部の曲げ部を設けない構成(以下、比較例と記す)と比較することにより説明を行う。
【0016】
比較例のブレード構成を図3に示した。図1と同様に、図3(a)が、ブレードの構造を示した斜視図である。なかでも図3(a)中のAの方向から見たものが図3(b)に示した長手方向端部から見た断面図であり、Bの方向から見たものが図3(c)に示したブレード部先端側から見た断面図である。可撓性を有する金属薄板バネの支持部材111のブレード支持部111aに感光体ドラムに当接するブレード部112を貼り付けて固定し、被固定部111bは、枠体であるクリーナ容器の固定部に固定される構成になっている。
【0017】
本実施例と比較例において、クリーニング部材が感光体ドラムに当接したとき、ブレードが押圧され変形する様子をブレード部の裏側から見た斜視図として図4に示した。
【0018】
図4(a)が本実施例での端部における当接状態を表したものである。曲げ部11c、11dを設けることで、金属薄板である支持部材11を用いた場合でも、感光体ドラム1と当接による、支持部材11の長手方向の端部の変形を抑制できる。これにより、支持部材11の長手端部における感光体ドラム1への当接圧低下が少なく当接圧を安定化させることができる。即ち、クリーニング部材10において安定したクリーニング性を保つことが可能になる。
【0019】
一方、図4(b)が比較例でのクリーニング部材110の長手方向端部における当接状態を表したものである。長手方向の端部で曲げ部を設けない為、支持部材111に金属薄板を用いた場合、長手方向の端部である自由端111cが中央部よりも変形しやすい構成になっている。ゆえに長手方向の端部において当接状態が不安定になる可能性がある可能性がある。
【0020】
本実施例では、ブレード部12を支持部材11のブレード支持部11aに貼り付ける構成だけでなく、図5のように、支持部材11のブレード支持部11aである先端近傍をブレード部12が覆うアウトサート成形でも同等の効果を発揮できる。さらに、ブレード部12や支持部材11の材質についても、本実施例で示した材質に限られるわけではない。即ちブレード部12はウレタンゴムでなく他の材料であっても良い。また、支持部材11は金属材料でなくても、樹脂材料で可撓性を有するものであればよい。
【0021】
一方、本実施例の曲げ部の変形例について図6(a)、(b)、(c)を用いて説明する。なお、全て図1のBの方向から見た断面図を表したものである。
【0022】
曲げ方向を、図1とは逆の感光体ドラム1に近づける方向に設けた場合を、図6(a)に示したが、曲げ部11c、11dが感光体ドラム1に接触しないようにすれば問題はなく、これも実施可能である。
【0023】
また、本実施例では、曲げ部11c、11dと支持部材11のブレード支持部11aの長手方向となす角度を直角としたが、図6(b)のように曲げ部11c、11dとのブレード支持部11aの長手方向となす角度を鈍角とした構成でも効果を発揮できる。一方、図6(c)のように曲げ部11c、11dとのブレード支持部11aの長手方向となす角度を鋭角とした構成でも、図4(b)で説明したような端部の変形は起きにくくすることができる。しかし、端部におけるブレード支持部11aの剛性が中央よりも大きくなってしまう可能性が高い。また、図5でも示したような、ブレード部12にブレード支持部11aの先端近傍が覆われているタイプでは、明らかに端部におけるブレード支持部11aの剛性が増大する形になることから、直角以上とすることが望ましい。
【0024】
さらに、本実施例のようなクリーニング部材10においては、長手方向と直交する短手方向全域に曲げ部を設けてしまうと、支持部材11のバネ性(可撓性)を阻害し、変形しにくくなってしまう可能性がある。その為、曲げ部11c、11dは支持部材11の短手方向一部、即ち少なくともブレード支持部11aの長手方向の端部とすることが望ましい。即ち、ブレード部12を支持するブレード支持部11aの長手方向の端部に曲げ部11c、11dを設けることで、ブレード部12の感光体ドラム1への当接圧が安定することになるからである。
【0025】
(実施例2)
本実施例では、支持部材の短手方向において、第二の曲げ部を有するクリーニング部材210の例を示す。
【0026】
図11は、本実施例のクリーニング部材210を備えるプロセスカートリッジ219の断面図を示したものである。そして図7は、クリーニング部材210の詳細の構成を示したものである。金属薄板からなる支持部材211のブレード支持部211aにブレード部212を取り付ける構成である点は実施例1と同じである。また、支持部材211の被固定部211bは、図11に示すように枠体であるクリーナ容器218の固定部218aに不図示のビスや熱かしめ等で固定される構成になっている点も実施例1と同じである。さらに、支持部材211のブレード支持部211aの長手方向の両端部には、実施例1と同様に第一の曲げ部211c、211dが形成されている。しかし、本実施例の支持部材211は、ブレード部212の長手方向と直交する短手方向において、ブレード支持部211aと被固定部211bとの間に第二の曲げ部である屈曲部211eを有している。屈曲部211eは、ブレード部212が被清掃体である感光体ドラム201に当接する当接部212aと被固定部211bを結んだ線分L3に対して、感光体ドラム201の表面から外側に離れる側に設けられている。
【0027】
以下、支持部材211について、屈曲部211eからブレード支持部211aに至るまでの部分をL1部(一端部)、被固定部211bから屈曲部211eに至るまでの部分をL2部(他端部)とし、説明に用いる。
【0028】
図8に比較例として、ブレード支持部311aと被固定部311bとの間に第二の曲げ部をもたない支持部材311を有するクリーニング部材310を示した。クリーニング部材310においては、ブレード支持部311aに設けられたブレード部312と感光体ドラム301の摩擦係数が上昇したときに、支持部材311が変形する様子を実線で図8に示した。また、点線は、ブレード部312と感光体ドラム301の摩擦係数が低い状態の支持部材311の様子を示した。摩擦係数が上昇すると、感光体ドラムの回転方向Cの下流方向に、支持部材311がより押し込まれるようにして変形してしまうため、当接圧が増大してしまう傾向にある。
【0029】
これに対して、図7のように支持部材211が屈曲部211eを持つ構成では、ブレード部212と感光体ドラム201表面の摩擦係数が増大した場合でも、ブレード部212が撓みやすい構成になっている。
【0030】
図9に感光体ドラム201とブレード部212との摩擦係数が上昇した際の、支持部材211が変形する様子を示した。摩擦係数が低いときの支持部材211を点線で示し、摩擦係数が上昇したときの支持部材211を実線で図9に示した。図9の実線で示したように、摩擦係数が上昇してL1部が押しもまれても、L2部が撓みやすい構成になっている。これは、屈曲部211eによって、L2部がL1部に対して交差する方向に曲げられているためである。即ち、L1部はブレード部212が感光体ドラム201から受けた力F1の向きに対する角度があまり大きくないため、L1部自体はあまり変形しない。しかし、L1部から力を受けたL2部は、L1部となす角度が図9では略直角の為、弾性変形しやすいことになる。また、ブレード部212は、L1部のみに設けられており、屈曲部211eにはかかってはいない。仮にブレード部212が屈曲部211eを覆っていると、L2部の弾性変形に影響を及ぼすことになるからである。
【0031】
以上、説明した構成によって、感光体ドラム201とブレード部212との摩擦係数が上昇しても、クリーニング部材310の感光体ドラム201に対する当接圧の増大を抑制させることが可能になる。すなわち、このような構成のクリーニング部材310では、ブレード部212のめくれを抑制できることになる。
【0032】
また一方で、実施例1でも記載したように、図9に示すようにクリーニング部材210が感光体ドラム201への当接圧を安定する構成として、ブレード支持部211aの長手方向の両端側に第一の曲げ部211c、211dが形成されている。これにより、金属薄板等の可撓性を有する支持部材211を用いた場合でも、支持部材211の長手方向の端部における変形を抑制できる。よって屈曲部211eを設けたブレード構成においても、L2部の可撓性を維持しつつL1部の剛性を高めることができるため、長手方向においてブレード部212の感光体ドラム201への当接状態を安定化させることが可能になる。
【0033】
なお、本実施例の場合、L1部とL2部を屈曲部211eを介して接続した構成を用いて説明した。しかし、図10に示すクリーニング部材410のように、支持部材411全体が湾曲形状(R形状)であってもよい。支持部材411は、ブレード支持部411aと被固定部411bとの間に位置する曲げ頂点411eを有する。そして、曲げ頂点411eは、ブレード部412が感光体ドラム401に当接する当接部412aと被固定部411bを結んだ線分L4に対して、感光体ドラム401の表面から外側に離れる側に位置する。また、ブレード支持部411aの長手方向の両端側には、前述した実施例と同様に第一の曲げ部411c、411dが設けられている。以上の構成を有することで、クリーニング部材310と同様の効果を奏することが可能である。
【0034】
本実施例においても、同様に第1実施例で述べたような各種変形例が実施可能である。
【0035】
(実施例3)
また、前述した本実施例のクリーニング部材は、カラー画像を形成可能な画像形成装置500のクリーニング部材にも適用可能である。図12は、カラータンデム方式の画像形成装置500の一例を示す。複数個のプロセスカートリッジ517を有し、一旦第2の画像担持体である中間転写体である中間転写ベルト518に連続的に多重転写し、フルカラープリント画像を得る4連ドラム方式(インライン)プリンタである。
【0036】
図15において、無端状の中間転写ベルト518が、駆動ローラ518a、テンションローラ518b及び2次転写対向ローラ518cに懸架され、図中矢印の方向に回転駆動される。プロセスカートリッジ517は、中間転写ベルト518に直列にイエロー517Y、マゼンタ517M、シアン517C、ブラック517Kの順に4個配置されている。
【0037】
カラータンデム方式の画像形成装置500においては、実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材510を有するクリーニング装置(511Y、511M、511C、511K)が4つある。したがって、感光体ドラム(501Y、501M、501C、501K)を駆動する際に発生する駆動トルクが大きい。しかし、本実施例のクリーニング部材510を適用すれば、駆動トルクの低減効果が大きくなる。
【0038】
また、図12に示すとおり、実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材519aを中間転写ベルト518に残留するトナー4をクリ―ニングする中間転写ベルトクリーナー519にも適用可能である。本発明形態では、中間転写ベルトクリーナー519に回収したトナーをスクリューによって、廃トナー回収容器(図示せず)に搬送する構成を採用している。
【0039】
(実施例4)
また、本実施例は、記録媒体607を搬送し、感光体ドラム601上のトナー像を転写する搬送部材である転写・搬送ベルト621のクリーニング装置としても適用可能である。図13は、転写・搬送ベルト621を有するカラータンデム方式の画像形成装置600の一例を示す。図13において、無端状の転写・搬送ベルト621が、駆動ローラ621a、テンションローラ621b及び従動ローラ621Cによって懸架され、図中矢印の方向に回転駆動される。プロセスカートリッジ617は、転写・搬送ベルト621に直列にイエロー617Y、マゼンタ617M、シアン617C、ブラック617Kの順に4個配置されている。記録媒体607は、転写・搬送ベルト621によって、搬送され、感光体ドラム(601Y、601M、601C、601K)上に形成されたトナー像を転写ローラ(609Y、609M、609C、609K)で順次転写される。感光体ドラム(601Y、601M、601C、601K)上には、カブリトナーが存在し、記録媒体607間において、転写・搬送ベルト621の表面がそのカブリトナーによって汚される。このカブリトナーを転写・搬送ベルトクリーナー622によって、回収している。図13に示すとおり、クリーナ622は実施例2で示した第二の曲げ部を有するクリーニング部材622aが設けられている。
【符号の説明】
【0040】
1 感光体ドラム
8 クリーナ容器
10 クリーニング部材
11 支持部材
11c、11d 第一の曲げ部
11b 被固定部
11a ブレード支持部
11e 第二の曲げ部
12 ブレード部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部に取り付けられる、被清掃体の表面から現像剤を除去するクリーニング部材において、
前記被清掃体に当接するブレード部と、
前記ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、前記ブレード部が設けられたブレード支持部と、前記固定部に固定される被固定部と、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材と、
を有するクリーニング部材。
【請求項2】
前記ブレード部は、前記第一の曲げ部を覆って前記支持部材に設けられている請求項1に記載のクリーニング部材。
【請求項3】
前記第一の曲げ部は、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の両端に設けられている請求項1又は2に記載のクリーニング部材。
【請求項4】
前記ブレード部は、前記被清掃体の移動方向に対してカウンター方向で前記被清掃体に当接する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項5】
前記ブレード支持部と前記被固定部との間に位置し、前記ブレード部が前記被清掃体に当接する当接部と前記被固定部を結んだ線分に対して、前記被清掃体の表面から外側に離れる側に位置する第二の曲げ部と、を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項6】
前記支持部材は、可撓性を有する湾曲形状であって、前記ブレード支持部と前記被固定部との間に位置し、前記ブレード部が前記被清掃体に当接する当接部と前記被固定部を結んだ線分に対して、前記被清掃体の表面から外側に離れる側に位置する曲げ頂点と、を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項7】
前記被固定部は前記当接部に対して、前記被清掃体の移動方向の下流に配置され、前記ブレード部は前記ブレード支持部のみで支持される支持部材と、を有する請求項5又は6に記載のクリーニング部材。
【請求項8】
前記支持部材は、金属の板ばねである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のクリーニング部材。
【請求項9】
画像形成装置に用いられるクリーニング装置であって、枠体に設けられた前記固定部と、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のクリーニング部材と、前記被清掃体から除去した現像剤を収容する収容部と、を有するクリーニング装置。
【請求項10】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、前記被清掃体である感光体ドラムと、枠体に設けられた前記固定部と、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のクリーニング部材と、を有するプロセスカートリッジ。
【請求項1】
固定部に取り付けられる、被清掃体の表面から現像剤を除去するクリーニング部材において、
前記被清掃体に当接するブレード部と、
前記ブレード部を支持し、可撓性を有する支持部材であって、前記ブレード部が設けられたブレード支持部と、前記固定部に固定される被固定部と、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の長手端部に設けられた第一の曲げ部と、を有する支持部材と、
を有するクリーニング部材。
【請求項2】
前記ブレード部は、前記第一の曲げ部を覆って前記支持部材に設けられている請求項1に記載のクリーニング部材。
【請求項3】
前記第一の曲げ部は、前記ブレード支持部の長手方向において前記ブレード支持部の両端に設けられている請求項1又は2に記載のクリーニング部材。
【請求項4】
前記ブレード部は、前記被清掃体の移動方向に対してカウンター方向で前記被清掃体に当接する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項5】
前記ブレード支持部と前記被固定部との間に位置し、前記ブレード部が前記被清掃体に当接する当接部と前記被固定部を結んだ線分に対して、前記被清掃体の表面から外側に離れる側に位置する第二の曲げ部と、を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項6】
前記支持部材は、可撓性を有する湾曲形状であって、前記ブレード支持部と前記被固定部との間に位置し、前記ブレード部が前記被清掃体に当接する当接部と前記被固定部を結んだ線分に対して、前記被清掃体の表面から外側に離れる側に位置する曲げ頂点と、を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング部材。
【請求項7】
前記被固定部は前記当接部に対して、前記被清掃体の移動方向の下流に配置され、前記ブレード部は前記ブレード支持部のみで支持される支持部材と、を有する請求項5又は6に記載のクリーニング部材。
【請求項8】
前記支持部材は、金属の板ばねである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のクリーニング部材。
【請求項9】
画像形成装置に用いられるクリーニング装置であって、枠体に設けられた前記固定部と、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のクリーニング部材と、前記被清掃体から除去した現像剤を収容する収容部と、を有するクリーニング装置。
【請求項10】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、前記被清掃体である感光体ドラムと、枠体に設けられた前記固定部と、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のクリーニング部材と、を有するプロセスカートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−64768(P2013−64768A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201836(P2011−201836)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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