説明

クレーン、その改造方法及びクレーンの免震方法

【課題】 既設のクレーンの改造を最小限に止めて、安価で改造工程を短縮することのできる免震装置を備えたクレーン及びその免震方法を提供する。
【解決手段】 クレーン本体1と、クレーン本体1をレールに沿って走行させるための走行装置10とを備え、走行装置10の台車11と上部イコライザビーム16との間に免震装置20を設けた。また、クレーン本体1をジャッキアップする工程と、クレーン本体1から走行装置を取り外す工程と、上記の免震装置20を備えた走行装置10をクレーン本体1に取付ける工程と、クレーン本体1を下降させる工程とによりクレーンを改造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震などに起因する脱輪等を防止するたの免震装置を備えたクレーン、その改造方法及びクレーンの免震方法に関すものである。なお、本発明におけるクレーンとは、橋型クレーン、門型コンテナクレーン等の大型クレーンを含むがこれに限定するものではなく、免震装置が必要とされるクレーンであれば、これに該当する。
【背景技術】
【0002】
一般に大型のコンテナクレーンやアンローダ等では、図9、図10に示すように、門型に形成されたクレーン本体1が、その下端の四隅部に設けられた走行装置10により、2条のレール2a,2bに沿って走行できるようになっている。
【0003】
このような門型のクレーン本体1を有する走行式クレーンにおいては、地震等の震動によって、走行方向と直角方向のラジアル荷重Rと共に、走行方向と直角方向の転倒モーメントM、水平面内の旋回ねじり荷重S、及び鉛直方向の衝撃的なアキシャル荷重Aが加わるようになる。また、大型のクレーン本体1を有する場合、重心位置が高く固有周期が長くなるため、地震時の震動によるクレーン本体1の走行方向と直角方向への変位量も大きくなる。
このような地震時の震動のクレーン本体1への影響を緩和するために、クレーン本体1と走行装置10との間に免震装置が設けられている。この免震装置は、走行装置10とクレーン本体1との間に、走行装置10の走行方向と直角方向にクレーン本体1が作動するような機構として取付けられている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
しかしながら、免震装置は走行装置10とクレーン本体1との間に取付けられるが、その作動方向は鉛直方向であり、さらに海側(図9参照)には免震装置を設けることなく、陸側の2か所の走行装置10に対して免震装置を設置すればよいとしたものがある。その原理は、クレーン本体1に走行方向と直角方向に地震時の震動が作用した場合、その震動をクレーン本体1の海側のレールを回転中心とした回転運動に変えることで、走行方向と直角方向の震動に対して弱いという橋型クレーンの弱点を克服するようにしたものである(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−211881号公報
【特許文献2】特開2003−182975号公報
【非特許文献1】(社)日本機械学会 論文集(C編)69巻 686号 2003年10月号(第56頁−第63頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、従来のクレーンの免震装置は、いずれも新規に製作する場合は、問題なく所期の性能を発揮するように設計されて取付けられるが、既設のクレーンに対してこのような免震機能を追加するような改造においては、クレーン本体と走行装置に対して大掛りな改造が必要となるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、既設のクレーンの改造を最小限に止めて、安価で改造工程を短縮することのできる免震装置を備えたクレーン及びその免震方法を提供することを目的としたものである。なお、本発明は、クレーンを新たに製作する場合においても、その設計の自由度を高めることができるという点で有効である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係るクレーンは、クレーン本体と、該クレーン本体をレールに沿って走行させるための走行装置とを備え、該走行装置の台車と上部イコライザビームとの間に免震装置を設けたものである。
【0009】
(2)また、本発明に係るクレーンは、クレーン本体と、該クレーン本体をレールに沿って走行させるための走行装置と、該走行装置と前記クレーン本体との間に設けられた免震装置とを備え、前記走行装置の台車と上部イコライザビームとの間に免震装置を設けたものである。
【0010】
(3) 本発明に係るクレーンは、上記(1)又は(2)の免震装置を、上部イコライザビームと下部イコライザビームとの間に設けられた油圧シリンダ及び油圧回路からなる油圧機構と、上部が前記上部イコライザビームに固定され下部が前記下部イコライザビームに設けたガイド穴に挿入された可動軸と、前記上部イコライザビームと下部イコライザビームとの間において前記可動軸に介装されたばねとによって構成し、前記油圧機構とばねとによりばね作用と減衰特性を機能させるようにしたものである。
【0011】
(4)上記(3)の油圧回路は、前記油圧シリンダの油圧の変化を検出する油圧センサ及び/又は地震計と、トリガー装置を有し前記油圧センサ及び/又は地震計からの信号に対応して作動するシャットオフバルブと、油圧を減衰させるための緩衝手段と、作動油を供給する油圧ポンプ及びアキュムレータとを備え、鉛直方向の荷重に対抗させるように構成したものである。
【0012】
(5)上記(4)の油圧を減衰させるための緩衝手段に、リリーフバルブ又は絞りバルブを用いた。
【0013】
(6)本発明に係るクレーンの改造方法は、クレーン本体をジャッキアップする工程と、前記クレーン本体から走行装置を取り外す工程と、上記(1)〜(5)のいずれかの免震装置を備えた走行装置を前記クレーン本体に取り付ける工程と、前記クレーン本体を下降させる工程とからなものである。
【0014】
(7)本発明に係るクレーンの免震方法は、走行装置に設けた上記(1)〜(6)のいずれかの免震装置によりクレーンの免震を行うようにしたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、走行装置に油圧機構からなる免震装置を設けたので、既設のクレーンの改造にあたって、クレーン本体と走行装置との接合部を改造することなく免震装置を追加することができるので、安価で改造工程を短縮することができる。
また、本発明に係る免震装置を採用することにより、新規に製造するクレーンについての設計の自由度を拡大できるため、従来の免震装置では発想し得なかった設計の可能性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係るクレーンの一方の側(例えば、図9の陸側)のクレーン本体と走行装置の要部を示す模式図である。
図において、1はクレーン本体、10はクレーン本体1の下部に連結され、レール2b上を走行する走行装置である。
【0017】
走行装置10は、レール2b上を走行する2個の車輪14を備えた4台のトラック13、隣接する2台のトラック13が軸15により揺動可能に連結された2台の下部イコライザビーム12とからなる台車11と、免震装置20を介して台車11(2台の下部イコライザビーム12)に連結された上部イコライザビーム16とからなり、上部イコライザビーム16は軸17によりクレーン本体1の下部に揺動可能に連結されている。
【0018】
このような免震装置20を備えた走行装置20は、クレーン本体1の走行方向の一方の側(例えば、図9の陸側)に2組設けられており、他方の側(例えば、図9の海側)には、免震装置20が介在せず、下部イコライザビーム12が直接上部イコライザビーム16に連結された走行装置が設けられている。なお、門型クレーンや橋クレーンの走行装置は、車輪数やその組合せにおいて、上述のような構造と異なるものがあるが、下部イコライザビームと上部イコライザビームとの間に免震装置20を設置することは可能である。
【0019】
図2、図3、図4及び図5は免震装置20の一例を示す説明図である。この免震装置20は、下部イコライザビーム12と上部イコライザビーム16との間に介装されて、両者を所定の位置に保持(固定)可能な2基の油圧シリンダ31a,31b(図2)、及びこの油圧シリンダ31a,31bを制御する油圧回路35からなる油圧機構30(図4)と、この油圧機構30を制御する制御部45(図5)とを備えている。
【0020】
図2において、21は軸22により下部イコライザビーム12の上部に装着された断面ほぼコ字状のガイドブラケットで、天板は厚板によりほぼ凸字状に形成されており、中央部の鉛直方向にはガイド穴23が貫設されている。24は上端部が上部イコライザビーム16の下面に固定された可動軸で、下部はガイドブラケット21のガイド穴23に上下に摺動可能に挿入されている。25はガイドブラケット21と上部イコライザビーム16との間において、可動軸24に介装されたコイル状のばねで、上部イコライザビーム16を支持すると共に、油圧機構30とにより減衰機能を発揮する。
【0021】
31a,31b(以下、単に31と記すことがある)は、上部イコライザビーム16の両側の鉛直方向に取付けられた油圧機構30を構成する一対の油圧シリンダで、上部イコライザビーム16の両側に設けたブラケット28a,28bに軸29により取付けられており、そのロッド32a,32bはガイドブラケット21の両側に設けたブラケット26a,26bに軸27により連結されている。
この場合、ガイドブラケット21を省略し、下部イコライザビーム12の天板にガイド穴23を設けると共に、両側にブラケット26a,26bを設けてもよい。なお、上記の油圧シリンダ31a,31bは、一方のレール(例えば、図9の陸側のレール2b)上を走行する2台の走行装置10にそれぞれ4基、合計8基が設けられている。
【0022】
油圧機構30を構成する油圧回路35は、図4に示すように、油圧シリンダ31a,31bのピストン33の両側のシリンダ室に接続された管路Pa,Pbには、常時は開放された緊急用の手動ストップバルブ36a,36b、油圧シリンダ31a,31bのピストン33の差動によりシリンダ室内に発生する油圧の変化を検出する圧力センサ37a,37b(以下、単に37と記すことがある)が設けられている。また、トリガー装置を構成するソレノイド40a,40b(以下、トリガー装置40と記すことがある)を備え、常時は閉止されているシャットオフバルブ39a,39b、及びその下流側において油圧を減衰する緩衝手段であるリリーフバルブ41a,41bがそれぞれ設けられている。なお、シャットオフバルブ39a,39bにトリガー装置40として地震計48(図5参照)を設けることがある。
【0023】
38a,38b,38cは作動油供給用の手動ポンプである。なお、手動ポンプ38a〜38cは、油圧シリンダ31a,31bの中立位置設定用としても機能する。42a,42bはリリーフバルブ41a,41bと手動ポンプ38b,38cとの間に設けられた圧力計、43a,43bは同じくアキュムレータで、油圧回路35に作動油を供給すると共に、油圧機構30に鉛直方向のばね特性を付与する。
【0024】
図5は免震装置20の制御部の説明図である。
制御部45において、46は中央演算装置を構成する演算回路(CPU)で、圧力センサ37、風力計47及び地震計48からの信号が入力されて演算し、演算結果に基づいてトリガー装置40に制御信号を出力する。49は無停電電源装置、50はトリガー装置40の開放値設定部である。51aはリセットスイッチ、51bは暴風時開放禁止スイッチ51cは手動開放スイッチである。52aは開放値表示器、52bは暴風時ロック表示器、52cは開放表示器、52dはトリガ回路電源ON表示器、52eは風力表示器で、これら表示器はLEDにより表示される。
【0025】
次に、上記のように構成した免震装置20の作用を説明する。
油圧シリンダ31a,31bは、通常時は上部イコライザビーム16(したがってクレーン本体1)を台車11上の所定の位置に拘束(固定)し、ばね25と油圧機構30とにより上部構造物の鉛直方向の荷重に対抗して、免震装置20が作動しないようになっている。
そして、油圧シリンダ31a,31bのピストン33の作動によりシリンダ室に発生する油圧は、荷重信号として常時圧力センサ37a,37bにより検知されて制御部45に送られている。地震時に地震荷重により油圧シリンダ31a,31bの油圧が変化して、その検出値が開放設定部50で設定された設定値を超えると、制御部45はトリガー装置40に制御信号を送り、シャットオフバルブ39を開放する。
【0026】
これにより、油圧シリンダ31a,31bによる台車11と上部イコライザビーム12との拘束(固定)が、8基の油圧シリンダ31a,31bについて一斉に解除され、免震装置20が作動する。
本発明においては、8個の圧力センサ37のうち、1個でも荷重信号が設定値を超えれば、すべての免震装置20が作動するようになっている。このとき、リリーフバルブ41a,41bは、シャットオフバルブ39a,39bの下流側において、油圧の減衰を行う緩衝装置としてダンパ機能を発揮し、油圧機構30の設備を保護する。なお、緩衝手段とて、リリーフバルブ41a,41bに代えて絞りバルブを設けてもよく、同様の効果が得られる。
【0027】
上記のような免震装置20において、地震計48(図5)が設定値以上の地震荷重を検出した場合もシャットオフバルブ39a,39bが解除され、油圧シリンダ31a,31bが上部イコライザビーム16と台車11との拘束(固定)を解除し、免震装置20が作動するようになっている。なお、暴風時には免震装置20を拘束(固定)する必要があるので、風力計47(図5)により暴風時であることを風力信号として制御部45に取り込み、トリガー装置40を開放しないシーケーンス制御が取り入れられている。
【実施例1】
【0028】
次に、本発明のトリガー装置40の開閉作用につき、実施例によってさらに詳細に説明する。
図6は圧力センサ37を用いた場合のトリガー装置40の作動フロー図である。通常時は、前述のように油圧シリンダ31a,31bにより上部イコライザビーム16(クレーン本体1)と台車11(下部イコライザビーム12)とは拘束(固定)されており、制御部45に各圧力センサ37からの荷重信号が入力され、その最大値が演算される(ステップS1)。そして、荷重信号が設定値を超えているかどうかを判断し、油圧シリンダ31a,31b、換言すればトリガー装置40を開放するか否かを判断する(ステップS2)。
【0029】
そして、トリガー装置40を開放するとの判断(YES)であれば、制御部45に風力計47からの風力信号を入力し、風力信号の平均値を演算して(ステップS3)、風力が暴風時のそれに該当するかどうかを判断する(ステップS4)。暴風時の風力でなければ(NO)、トリガー装置40に制御信号を出力してトリガー装置40を開放し(ステップS5)、免震装置20を作動させる。暴風時の風力であれば(YES)、トリガー装置40を開放せず、免震装置20を作動させない。
【実施例2】
【0030】
図7は地震計48を用いた場合のトリガー装置40の作動フロー図である。通常時は、油圧シリンダ31a,31bにより上部イコライザビーム16と台車11とは拘束(固定)されている。制御部45は地震計48からの信号を入力し、荷重信号が開放設定部50で設定した設定値を超えているかどうかを判断し(ステップS11)、油圧シリンダ31a,31b、換言すればトリガー装置40を開放するか否かを判断する(ステップS12)。地震計48を複数設けた場合は、制御部45はその最大値について演算する。
【0031】
トリガー装置40を開放するとの判断(YES)であれば、制御部45に風力計47からの風力信号を入力し、風力信号の平均値を演算して(ステップS13)、風力が暴風時のそれに該当するかどうかを判断する(ステップS14)。暴風時の風力でなければ(NO)、トリガー装置40に制御信号を出力してトリガー装置40を開放し(ステップS15)、免震装置20を作動させる。暴風時の風力であれば(YES)トリガー装置40を開放せず、免震装置20を作動させない。
【0032】
なお、実施例1又は2では、圧力センサ37の荷重信号又は地震計48の荷重信号が設定値を超え、かつ暴風時でないときは免震装置20を作動させる場合について説明したが、免震装置20に圧力センサ37と地震計48の両者を設け、圧力センサ37の荷重信号と地震計48の荷重信号のそれぞれの最大値を演算し、そのうち1つでも設定値を超え、かつ暴風時でない場合は免震装置20を作動させるようにしてもよい。
【0033】
また、非特許文献1に記載されたセミアクティブ制御をそのまま本発明に適用することも可能であり、油圧シリンダ31a,31bの減衰を2段以上に切替制御することにより、各種地震波や走行方向に発生する地震にも有効に対応することができるようになる。
【0034】
上記の説明では、岸壁に設置したクレーンの陸側の走行装置10に免震装置20を設けた場合を示したが、クレーンの設置場所はこれに限定するものではなく、また、免震装置20は、2条のレール2a,2b上を走行する走行装置10のいずれか一方の走行装置10に設ければよい。
【0035】
また、免震装置20において、下部イコライザビーム12と上部イコライザビーム16の両側にそれぞれ1基、合計2基の油圧シリンダ31a,31bを設けた場合を示したが、図3に示すように、下部イコライザビーム12と上部イコライザビーム16のいずれか一方の側に1基の油圧シリンダ31を設けてもよい。このように構成しても前述の場合とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。
【0036】
さらに、油圧機構30において、2基の油圧シリンダ31a,31bのシリンダ室のピストン33の両側の油圧の変化(差圧)を、圧力センサ37a,37bでそれぞれ検出する場合を示したが、図8に示すように、ピストン33の一方の側のシリンダ室の油圧の変化を油圧センサ37で検出するようにしてもよい。なお、図には、リリーフバルブに代えて、絞りバルブ44を設けた場合を示してある。このように構成することにより、他方の側の手動ストップバルブ36b、圧力センサ37b、シャットオフバルブ39b及びソレノイド40a、リリーフバルブ41b、圧力計42b、アキュムレータ43bを省略することができる。
本例においても、図4の油圧機構30の場合とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
[実施の形態2]
本実施の形態は、既設のクレーンの改造方法に関するものである。なお、説明にあたっては、図1、図9、図10を参照する。
免震装置が設けられていない既設のクレーンを改造して、本発明に係る免震装置20を設ける場合は、先ず、クレーン本体1をジャッキアップし、一方のレール上の走行装置の上部イコライザビーム16をクレーン本体1から取り外して、レール上を移動させる。次に、本発明に係る免震装置20を備えた走行装置10をレール上に設置してクレーン本体1の下まで移動し、その上部イコライザビーム16を軸17によりクレーン本体1に連結する。そして、クレーン本体1を下降させる。このようにして、一方のレール上の走行装置10を順次交換することにより、免震装置20を備えたクレーンに改造することができる。
【0038】
また、クレーン本体1と走行装置10との間に免震装置が設けられた既設のクレーンに、本発明に係る免震装置20を追加する場合は、先ず、既設の免震装置の上部イコライザビーム16への固定を取り外したのち、上記の場合と同様に走行装置を取り外して本発明に係る免震装置20を備えた走行装置10をクレーン本体1の下に位置させ、クレーン本体1を下降させたのち、既設の免震装置を上部イコライザビーム16に固定すればよい。
【0039】
本実施の形態によれば、クレーン本体1と走行装置10との接合部を改造することなく免震装置20を追加することができるので、短かい工期と少ない費用でクレーンを改造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態1に係るクレーンの一方の側のクレーン本体と走行装置の要部を示す模式図である。
【図2】図1の免震装置の一例の説明図である。
【図3】図1の免震装置の他の例の説明図である。
【図4】図1の免震装置の油圧機構の説明図である。
【図5】図1の免震装置の制御部の説明図である。
【図6】図4、図5のトリガー装置の実施例の作動フロー図である。
【図7】図4、図5のトリガー装置の他の実施例の作動フロー図である。
【図8】油圧機構の他の例の説明図である。
【図9】クレーンの一例の説明図である。
【図10】図9の側面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 クレーン本体、2a,2b レール、10 走行装置、11 台車、12 下部イコライザビーム、16 上部イコライザビーム、20 免震装置、23 ガイド穴、24 可動軸、25 ばね、30 油圧機構、31a,31b 油圧シリンダ、35 油圧回路、37a,37b 油圧センサ、38a,38b,38c 手動ポンプ、39a,39b シャットオフバルブ、40 トリガー装置、41a,41b リリーフバルブ、43a,43b アキュムレータ、44 絞り弁、45 制御部、46 演算回路、47 風力計、48 地震計、50 開放値設定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーン本体と、該クレーン本体をレールに沿って走行させるための走行装置とを備え、
該走行装置の台車と上部イコライザビームとの間に免震装置を設けたことを特徴とするクレーン。
【請求項2】
クレーン本体と、該クレーン本体をレールに沿って走行させる走行装置と、該走行装置と前記クレーン本体との間に設けられた免震装置とを備え、
前記走行装置の台車と上部イコライザビームとの間に免震装置を設けたことを特徴とするクレーン。
【請求項3】
クレーン本体をジャッキアップする工程と、前記クレーン本体から走行装置を取り外す工程と、請求項1又は2の免震装置を備えた走行装置を前記クレーン本体に取付ける工程と、前記クレーン本体を下降させる工程とからなることを特徴とするクレーンの改造方法。
【請求項4】
走行装置に設けた請求項1〜3のいずれかの免震装置により免震を行うことを特徴とするクレーンの免震方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−151565(P2006−151565A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343299(P2004−343299)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【Fターム(参考)】