説明

クロスプラットフォーム能力を使用してテレビコンテンツを制御するシステムおよび方法

複数のテレビ規格に亘って動作し、フラグ、制御ビット、データコピー、コピー保護信号、および/または映像変更信号を含むテレビ信号のコンテンツ制御の方法および装置。テレビ送信器、信号変換器、レコーダ、プレーヤ、およびその他等のテレビ型装置と動作可能な高精細テレビ信号のコンテンツ制御が提供される。コンテンツ制御するこの手法は、レガシーアナログテレビ規格および様々なHDTV規格を含む新しい精細度のより高いテレビ規格の両方に対して動作して、使用されているコンテンツ制御情報を規格間で変換し検出することを目的とする。したがって、これは、クロスプラットフォーム能力を使用して複数の規格精細度のテレビコンテンツを制御する装置および方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2007年6月15日に出願された米国仮特許出願第60/934,723号の優先権を主張するものであり、この仮特許出願の全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
発明の分野
本開示は、映像およびテレビ(TV)に関し、より詳細には、TV信号および映像信号のコンテンツ管理に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
コンテンツ管理またはコンテンツ制御は、情報分野において周知であり、一般に、視聴覚材料の使用を制御することを指す。このようなコンテンツ制御は、多くの場合、様々なダウンストリーム装置が材料をどのように使用できるかを定義するタグ、トリガビット、またはフラグを含むようにデジタル映像信号を変更することを含む。コンテンツ管理の一態様は、通常、アナログ領域で実行されるコピー保護である。一般に、コピー保護とは、満足のいく画質での映像録画を阻止するように映像信号を処理する方法および装置を指し、本明細書ではアンチコピープロセス(ACP)とも呼ばれる。
【0004】
より広いコンテンツ制御の分野には、受信した映像信号内に特定の所定の信号があること(またはそれがないこと)を検出する回路またはソフトウェアを含むように設計されたいわゆる準拠装置(Compliant device)の使用が含まれる。特定の信号の存在(または欠落)は、例えば、受信側装置による記録、記憶、またはさらなる送信を許可または阻止するコマンドとして解釈される。場合によっては、この制御は、第1世代コピーは作成可能であるが、後続世代コピーは阻止される世代コピー管理を含む。このようなコピー管理は、DVD等の映像メディアに使用される種類のデジタル映像信号に適用可能であると共に、高精細テレビを含むテレビ信号という他の種類のデジタル映像信号にも適用可能である。これらのより高度なコピー制御システムは、通常、受信側装置に、コンテンツ管理のために映像信号内に提供された特別なデータを検出し解釈する専用回路および/またはソフトウェアを必要とする。
【0005】
参照により全体が本明細書に援用される発明者Ronald QUAN、名称Content Management for High Definition Televisionの米国特許出願公開第2006/0093140 A1号は、3値同期パルスを使用する高精細テレビ映像信号の分野でのコンテンツ管理を対象とし、その全対が参照により本明細書に援用される。高精細(HD)テレビは、明確に定義された映像規格である。しかし、通常、映像分野では、テレビ信号は、必ずしも同じテレビ規格に準拠するとは限らない装置間および/または異なるテレビ規格の信号を受信し得る装置間で処理される。(テレビとは、電波、ケーブル、または衛星により伝送するように構成された映像の一種である)。テレビ規格は、長い間存続しており、一般に、NTSC、PAL、SECAM、VGA、およびその他を含むアナログ領域で動作する周知のいわゆるレガシーテレビ規格の両方を指す。垂直走査線720本および水平ピクセル1,280個を有するピクチャを提供する720p規格を含む新たな各種デジタルテレビ規格も含まれる。pは、コンピュータディスプレイに使用されるように、順次走査を指す。HDTV(高精細テレビ)は、アナログ規格(米国ではNTSC)テレビに取って代わりつつある。レガシーテレビと同様に、いくらか異なるHDTVフォーマットが、通常、異なるフレームレートを使用する異なる国々および国々のグループで採用されている。本明細書では、デジタルTV(DTV)は、特定のテレビフォーマットを指し、必ずしもいわゆるデジタルケーブルテレビと同じである必要はない。デジタルTV(この意味では、実際にデジタル放送テレビ)は、実際に、デジタルフォーマットでのテレビ放送用に18個の異なるフォーマットを定義している(米国では)。現在、HDTVは、これら18個のフォーマットのうちの少なくとも6つに相当する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
概要
本発明者らは、複数のTV規格に使用可能であり、かつフラグ、制御ビット、データ、コピー保護信号、および/または変更信号等の従来のコンテンツ管理情報と協働可能なコンテンツ制御システムを提供する必要性を突き止めた。特に、高精細TV信号のためのコンテンツ制御(本明細書ではコピー保護とも呼ばれるコピー制御を含む)が、TV送信器、信号変換器、レコーダ、プレーヤ、ディスプレイ、または同様のもの等の将来のTV装置において必要である。240p、NTSC、PAL、SECAM、VGA等の「レガシー」TV規格にも対応する必要があるため、新たなコンテンツ制御システムは、コンテンツ制御のために、レガシー規格を720p、1080i、1080p等の新たなTV高精細規格と組み合わせる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
現在利用可能なTV/映像回路およびセットは、様々なTV解像度(規格)に対応すると共に、特定またはプログラム可能なコピー/コンテンツ信号を使用する各TV規格を調整する。NTSCまたはPAL等のコンポジットTV信号を使用するコピー/コンテンツ制御に関して使用されるものは、RGBまたはコンポーネント映像波形に直接適用可能ではないことがある。例えば、コピー制御用のカラーストライプ副搬送波信号は、NTSCまたはPAL TVに適用可能であるが、副搬送波信号のないコンポーネントTV/映像波形には適用することができない。一実施形態は、高精細TV用の様々なTV規格と協働する。あるTV規格のコピー/コンテンツ制御信号から別のTV規格のコピー/コンテンツ制御信号にマッピングすることにより、クロスプラットフォームシステムが達成される。
【0008】
異なるTV解像度を使用する各種プラットフォーム間のコピー/コンテンツ制御は、ファイバ、衛星、インターネット、ケーブル、または電話回線(DSLまたはダイアルアップ)等を介して送信信号を受信して、HDTVを含む異なるTV規格のコピー/コンテンツ制御信号を構成するデータまたはプログラミング情報を受信することにより実施することができる。構成情報を媒体および/またはメモリ(例えば、固体状態、磁気、および/または光学)に記憶し、記憶された構成情報を使用して、多くのTV規格に亘るコピー/コンテンツ制御信号をプログラムすることもできる。したがって、構成(コピー/コンテンツ制御信号および/または複数の解像度用のこのような信号の検出の)は、変更可能であるか、または更新可能である。
【0009】
異なるTV規格間のコピー/コンテンツ制御信号のマッピングの目標は、セキュリティを制御システムに加えることである。セキュアな制御システムは「抜け道」を許さず、別の規格への変換が制限されるか、阻上されるか、または追加のコピー/コンテンツ制御信号を有する変換後映像信号を強制的に出力させるように、すべての規格が何等かの種類の認識可能な制御信号を有する。
【0010】
本発明の一実施形態は、HD(高精細)TV規格のうちの1つまたは複数に準拠した映像信号を符号化または変更する。各規格に準拠したTV信号は、HD信号の部分への1つまたは複数の変更を含み得る。例えば、各HDTV規格は、それ自体の種類の変更または別のHDTV規格と共通する変更を有し得る。
【0011】
別の実施形態は、3値同期映像信号を提供し、生成し、合成し、または処理して、3値同期映像信号(例えば、特定のコピー/コンテンツ制御ビットと結合され得る)の部分に変更された値を有する、少なくとも1つのHDTV規格の映像信号にする装置または方法である(例えば、TVは音声と映像とが結合した信号である)。
【0012】
別の実施形態は、標準精細のコピー保護信号および/または標準精細のコンテンツ制御信号を提供すると共に、高精細コピー/コンテンツ制御信号を提供する装置である。
【0013】
別の実施形態は、コンテンツ制御信号またはコピー保護信号を有する標準精細の映像信号を感知し、読み取り、または検出すると共に、HD映像信号上の変更を検出する能力を有するリーダまたは検出器である。例えば、これは、SDおよび/またはHD内の信号変更を検出可能な検出器、リーダ装置、またはソフトウェアアルゴリズムであることができる。リーダまたは検出器は、特定の装置または回路に埋め込むことができる。
【0014】
さらに別の実施形態は、HDTVおよび/またはSDTVの形態のDTV(デジタルテレビ)を受信し、かつ/またはスケーリングされたアナログ信号および/またはデジタル信号を生成するコンバータを含むデジタルTVチューナ、装置、および/または受信器であり、1つまたは複数のアナログTV出力およびデジタルTV出力のコピー保護信号、データ信号、および/またはコンテンツ制御信号を生成することを含む。(コンテンツ/コピー制御側面のないこのような映像信号の変換は、当分野では慣行であることに留意する)。一例としては、1つまたは複数のコピー制御信号をSDTV規格に追加する能力を有する変更HDTV信号を生成することが挙げられる。例えば、変更HDTV(および/またはSDTV)種類の信号は、変更された同期パルス、従来のAGC(自動利得制御)パルス、オーバースキャン領域に追加されたデータ信号、TVピクチャのオーバースキャン領域の上昇部もしくは下降部、および/または従来の疑似同期パルスを含み得る。例えば、HDTV信号内の任意の変更を読み取るか、または感知すると、SD映像信号が続けて変更されることになり得る。このような映像変換は慣行であり、TVのラインおよびフィールドのアップサンプリングまたはダウンサンプリングにより行われる。特定のDVDプレーヤ等の市販の製品は、これを行う。
【0015】
チューナ、装置、および/または受信器は、例えば、アナログNTSCまたは等価のコンポジット映像信号、コンピュータコンポーネント映像信号、コンポーネントビデオ信号、HDMI、SDI、DVI、USB、および/またはファイアワイヤ等のデジタル信号と共に、アナログRF信号および/またはデジタルRF信号の「オフエア」放送のための、米国のFCCまたは国際放送仕様に準拠したRF変調信号を含む信号(例えば、残留側波帯振幅変調、直交振幅変調、DTV、ATSC、マルチレベルVSB、QAMマルチビット、PSK、振幅変調、WiFi、WiMax、および/または周波数変調)を処理することができる。
【0016】
一実施形態では、検出器は、SDおよび/またはHDでのコンテンツ制御信号変更を示す信号(またはそのような変更がない信号)を出力する。この出力信号は、後に使用されてもよく、または使用されなくてもよい。例えば、変更が検出されると、出力映像信号または入力映像信号を特定の様式で変更、シャットダウン、または記録することができる(例えば、記録できない、特定の時間期間中、記録される、コンテンツ制御信号またはコピー保護信号が追加されて記録される、異なる解像度で記録される等)。
【0017】
別の実施形態は、1つまたは複数の入力アナログTV信号および/またはデジタルTV信号が装置に結合され、1つまたは複数の映像信号出力が装置から出力される装置である。この装置は、変更された入力映像信号(例えば、ある規格のコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号の少なくとも部分に結合する/を提供する別の規格の1つまたは複数のコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号の少なくとも部分を含む)を受信することができる。例えば、HD用のアナログおよび/または映像信号が、変更と共に、このような装置(例えば、トランスコーダ、A/Dおよび/またはD/A、クロスプラットフォーム規格コンバータ等)の入力に結合され、1つまたは複数の出力のSD(またはHDまたはデジタル)信号への変更を生じさせることができる(またはこの逆)。
【0018】
コンテンツ制御の変更は、1つまたは複数の立ち上がりパルス、1つまたは複数の立ち下がりパルス、データ信号、1つまたは複数の不正確な色信号、映像信号の部分でのレベルシフト(例えば、正および/または負のレベルシフト)、1つまたは複数の同期パルス変更(例えば、位置、パルス幅、および/または振幅)、垂直ブランキング期間および/または水平ブランキング期間の少なくとも部分への追加信号、不正確な位相および/または周波数の少なくとも1サイクルの変更されたカラーバースト、映像信号の部分に追加/挿入された、1つまたは複数の制御ビット、1つまたは複数の構成ビット、および/または同様のものを含み得る、変調信号(変調信号は、直角変調、振幅変調、周波数変調、周波数ホッピング、PCM、PWM、PPM、拡散スペクトル変調、PSK、BPSK、FSK、BFSK、および/または同様のものの任意の組み合わせを含み得る)の任意の組み合わせを含み得る。
【0019】
別の実施形態は、コピー保護に関して、1つまたは複数のHD TV規格に対する様々なTV水平ブランキング期間信号の後部ポーチ(または前部ポーチ)変更を含む。これらHD変更は、後部ポーチパルスに加えて、かつ/または後部ポーチパルスに代えて、TV信号後部ポーチ内に任意の数または一連の立ち上がり/立ち下がりパルス/信号を含み得る。例えば、1つまたは複数のHD後部ポーチパルス(またはHD疑似同期信号)は、リーダによる検出および/または下流コンテンツ制御のための符号化に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】リーダ装置を示す。
【図2A】エンコーダまたは変更器を示す。
【図2B】生成器または信号提供器を示す。
【図2C】スケーラまたはトランスコーダを示す。
【図3】変更器を示す。
【図4】回路、デバイス、装置、および/またはソフトウェアを示す。
【図5】信号および/または信号に対する変更を示す。
【図6】1つまたは複数のHD信号に対する波形変更を示す。
【図7A】色信号の変更を示す。
【図7B】色信号の変更を示す。
【図7C】色信号の変更を示す。
【図7D】色信号の変更を示す。
【図7E】色信号の変更を示す。
【図7F】色信号の変更を示す。
【図7G】色信号の変更を示す。
【図8A】色信号の変更を示す。
【図8B】色信号の変更を示す。
【図8C】色信号の変更を示す。
【図8D】色信号の変更を示す。
【図8E】色信号の変更を示す。
【図9】色信号の変更を示す。
【図10】回路および/またはソフトウェアプログラムの組み合わせを示す。
【図11A】カラーストライプ検出器または位相検出器を示す。
【図11B】カラーストライプ検出器または位相検出器を示す。
【図12A】従来技術によるネットワークまたは分散システムを示す。
【図12B】従来技術によるネットワークまたは分散システムを示す。
【図13A】マッピングおよび/または検出方法を使用する実施形態を示す。
【図13B】マッピングおよび/または検出方法を使用する実施形態を示す。
【図13C】マッピングおよび/または検出方法を使用する実施形態を示す。
【図13D】マッピングおよび/または検出方法を使用する実施形態を示す。
【図14A】コンテンツ制御信号またはコピー保護信号を含むあるTV規格から別のTV規格への変換を示す。
【図14B】コンテンツ制御信号またはコピー保護信号を含むあるTV規格から別のTV規格への変換を示す。
【図15】様々なTVフォーマットおよびコンテンツ制御信号の行列形式のマッピング関係または関数を示す。
【図16】様々なTVフォーマットおよびコンテンツ制御信号の行列形式のマッピング関係または関数を示す。
【図17】様々なTVフォーマットおよびコンテンツ制御信号の行列形式のマッピング関係または関数を示す。
【図18】様々なTVフォーマットおよびコンテンツ制御信号の行列形式のマッピング関係または関数を示す。
【図19】様々なTVフォーマットおよびコンテンツ制御信号の行列形式のマッピング関係または関数を示す。
【図20】異なるTV規格に対する様々な信号変更の一例を表で示す。
【図21】同じまたは異なるTV規格からのコンテンツ制御信号マッピングの例を行列形式で示す。
【図22】リーダまたは検出器をブロック図で示す。
【図23】スケーラ(コンバータ)をブロック図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本発明によれば、TV信号内の制御ビットまたは構成ビットを使用して、1つまたは複数の変更をHD、SD(標準精細)、または低精細(例えば、低精細は525本未満であり得る)映像信号に設定または提供することができる。例えば、以下の表において定義されるコンテンツ制御システムが、例示的な実施形態において使用される。
【0022】
【表1】

【0023】
表1は、様々な制御管理状態を定義するために、本明細書に説明するように映像信号に挿入または提供されるN0[0]〜N0[7]と示された8デジタルデータビットセットを使用するコピー制御仕様を示す。1列目はビット番号(0〜7、但し、7は使用されない)を示す。2列目は、例えば、ペイツーテープ(pay−to−tape)(ビット6)またはMacrovision Corp.により定義されたアナログ映像領域で動作する様々な周知のアナログ領域コピー阻止方式に関する制御管理状態を示す。全体が参照により本明細書に援用される米国特許第6,381,747号を参照のこと。3列目は、各ビットの有効性が「オン」(値1)であるか、それともオフ(値0)であるかを示す。4列目はCPC:コピー保護制御、すなわち、コマンドCPC[0]〜CPC[3]を参照する。
【0024】
【表2】

【0025】
表1aは、従来技術での、NTSC TV規格(525本線/フィールド、60フレーム/秒)の場合の、表1のビット3であるMacrovision Corp.の周知のカラーストライププロセスのNTSC映像波形に関するタイミング情報を示す(表1aの「バースト」は映像カラーバーストを指す)。
【0026】
【表3】

【0027】
表1bも同様に、表1の従来技術でのカラーストライププロセスの詳細を提供する。このプロセスは、従来通り、2(映像)本線および4(映像)本線フォーマットで使用される。「スプリットバースト」とは、カラーバーストの部分のみが変更されるカラーストライププロセス中の特徴を指す。表1bに定義されるようなカラーバーストプロセスは、図示のように選択された映像ラインに対してのみ存在する。
【0028】
【表4】

【0029】
【表5】

【0030】
表2aおよび表2bはそれぞれ、従来技術での、フィールド毎に625本線および50フレーム/秒を有するPAL規格テレビ(米国外で一般的)の場合の表1aおよび表1bと同様のものである。
【0031】
【表6】

【0032】
表3は、各ライン(行)に、既知のHDTVフォーマット(標準)を示し、各列に、そのフォーマットに関連するパラメータを示す。列A、B、C、D、E、F、Gは、図6に示す波形パラメータを指し、図6は、TV信号内の3値同期パルスの波形を示す。Aは前部ポーチ持続時間を指し、Bは立ち下がり同期パルス持続時間を指し、Cは立ち上がり同期パルス持続時間を指し、Dは後部ポーチ持続時間を指し、Eは水平ブランキング期間持続時間を指し、FはアクティブTVライン持続時間を指し、Gはライン持続時間を指し、Xは(例えば、1つまたは複数の選択されたTVラインの)後部ポーチ領域の部分内の立ち上がりパルス持続時間を指す。したがって、例えば、「X」は、40Tまたは44Tの持続時間すなわちパルス幅のBPP(既知のMacrovision Corp.のコピー保護信号である後部ポーチパルス)を指す。但し、Tは1/[輝度サンプリング周波数]である。したがって、表3は、従来のコピー保護BPP(後部ポーチパルス)信号がどのようにして様々なHDフォーマットで実装できるかの詳細な例である。したがって、表3は図6と共に、一種のコンテンツ制御信号(例えば、水平ブランキング期間内の後部ポーチパルスまたは立ち上がりパルス)をどのように様々なHDTV規格で実装できるかの詳細な例を示す。他の種類のコンテンツ制御信号の変更は、表3にまとめられた様々なHDTV規格で実装することができる。例えば、レベルシフト信号、変調波形/信号、有限持続時間の周期(または非周期)信号、立ち下がり信号もしくはパルス、任意のHDTVの少なくとも部分の削除/減衰、位置変更、スケーリング、またはブランキングを、コンテンツ制御として提供することができる。
【0033】
一例では、表1、表1a、表1bの任意の(標準精細)信号変更または任意の変形(例えば、異なるライン割り振り、異なる数のパルス、カラーバースト変更、異なる位置、振幅、またはパルス持続時間等)の存在を使用して、コンテンツ制御信号のセットを別のTV規格(例えば、HDTVまたは表3に示す変更)にマッピングすることができる。例えば、入力HDTV信号内の1つまたは複数の変更を感知または読み取ることができ、それにより、対応する信号変更のセットを、標準精細TVおよび/または低精細TV等の下流の精細度のより低い種類のTV信号に適用することができる。
【0034】
さらなる例としては、TV規格240p、525I、または625I信号が(例えば、不正確な位相または周波数の)カラーバーストまたは副搬送波変更を含む信号が挙げられ、この信号は、高精細TV信号を提供することができる準拠システムに結合される。次に、この準拠システムは、非HDTV規格である信号内のカラーバーストまたは副搬送波変更を感知すると、変更されたHDTV信号(例えば、1つまたは複数のTVライン内にブランキング期間、周期信号または非周期信号、立ち下がりパルスおよび/または立ち下がりパルスが提供されたHDTV信号)を提供することができる。別の例では、準拠システムは、信号変更(例えば、ブランキング期間内の信号またはパルス等)を含むHDTV信号を受信することができ、この特定の準拠システムは、カラーバーストまたは副搬送波変更を含み得る非HDTV信号を提供することができる。これらの例では、カラーバーストまたは副搬送波変更を、疑似同期パルス、AGCパルス、幅縮小同期パルス、レベルシフトされたパルス(静的および/または動的)等の他のコピー保護信号で置換してもよいことに留意する。
【0035】
図1は、本明細書に説明するように、端子11においてHD(またはSD)TV信号に対するコピー制御変更を検出し、読み取り、かつ/または解釈するリーダ10をブロック図で示す。例えば、リーダ10は、入力SD TV信号内で、少なくとも1つの後部ポーチパルス、疑似同期パルス、不正確な位相の色信号、不正確な周波数の色信号、不正確な色信号、不正確な輝度信号、上昇または下降した映像部分(例えば、前部ポーチエリアおよび/または後部ポーチエリア)、および/または追加信号の周波数を、HD信号への同様の変更を読み取る能力も有しながら、感知または読み取ることができる。リーダ10は、アナログおよび/またはデジタルの(TV)信号を受信して検出または解釈するために結合することができる。リーダ10は、アナログHD/SD信号を1つまたは複数の種類のデジタル信号に変換する装置内またはその部分に埋め込むことができる。リーダ10を利用して、入力映像から読み取ったコピー制御信号またはデータに従って記録、送信、および/または表示を阻止する1つまたは複数のコマンドを含む映像信号を端子12において送信することにより、コンテンツ制御を制御することができる。リーダ10は、出力映像上に、デジタル出力信号に影響する信号を含むか、または「フラグ」信号を含むことができる。
【0036】
リーダ10からの出力信号は、コンピュータ、レコーダ、プレーヤ、ネットワーク、エンコーダ、映像圧縮器、および/または映像圧縮解除装置の入力端子に結合または結び付けることができる。端子10におけるリーダ10の出力信号は、記録、表示を制限するか、または表示/記録解像度を変更する、コンピュータ、レコーダ等に送信されたコマンドまたは制御を含み得る。本質的には、端子12におけるリーダ10の出力信号は、コンピュータ、レコーダ、プレーヤ、ネットワーク、エンコーダ、映像圧縮器、および/または映像圧縮解除装置の制御入力端子に結合される。例えば、リーダ10を利用して、低、標準、および/または高精細信号の形態であり得る、端子11における信号入力を解釈することに基づいて、装置内での記録、記憶、送信、圧縮解除、および/または再生を制限することができる。
【0037】
図2Aは、符号化装置20を同様のブロック図で示し、符号化装置20は、例えば、1つまたは複数のHDTV規格(および/または1つまたは複数のSD(標準精細)またはLD(低精細)規格)に準拠した端子21における映像信号入力に対して、図1を参照して上述した変更を符号化することができる。変更信号は、1つまたは複数の構成ビットまたは制御ビットにより、かつ/または入力アナログ信号から変更および/またはデータを読み取ることによりトリガまたは命令することができる。例えば、エンコーダ20は、コマンドに基づいてHD信号に対する任意の変更を符号化することができる。このコマンドは、例えば、1つまたは複数の構成ビットからであってもよく、かつ/またはLD、SD、および/またはHDのアナログ(またはデジタル)信号からリーダ10を介して読み取られた変更からであってもよい。
【0038】
一例では、エンコーダ20は、変更を端子22におけるHD、SD、および/またはLD信号出力に提供する能力を有する。例えば、エンコーダ20は、カラーバーストまたは副搬送波変更、AGCパルス、パルス、同期の幅または振幅の変更、水平ブランキング期間変更、ならびに/あるいはLDおよび/またはSD TV規格でのレベルシフトを提供することを含み得、HDでは、3値同期信号に変更を提供すること、1つまたは複数の水平または垂直ブランキング期間内に立ち上がりパルスを挿入/生成することを含み得る。
【0039】
図2Bは、入力端子31および出力端子32を有し、例えば、立ち上がり信号および/または立ち下がり信号、同期変更、色信号変更等の様々な信号を生成する生成器30のブロック図を示す。生成器30はエンコーダ20の部分であってもよい。エンコーダ20は、LDおよび/またはSD TV規格の1つまたは複数の副搬送波周波数ならびに/あるいは同期位置、持続時間、割り当て、および振幅パラメータを提供する副搬送波および/または同期の処理を含んでもよい。生成器30またはエンコーダ20は、データ、送信、入力、および/または記憶方法により更新可能なプログラム可能性を含み得る。このプログラム可能性により、新たなコンテンツ制御信号またはコピー保護信号を提供することができるオーバークロスプラットフォームまたはTV規格が可能になる。更新された信号変更は、システムオペレータにより、または送信、データファイル、および/または制御ビットを介して開始することができる。プログラム可能特徴は、リーダ10にも適用することができる(例えば、新たな変更またはコンテンツ制御信号が実施された場合、リーダをそれに従って更新して、任意の新たなコンテンツ制御信号または信号変更を追跡、解釈、または感知できるように)。したがって、リーダ10は、クロスプラットフォーム(例えば、複数のTV規格またはHDTV規格またはHDTV規格およびその他のより低解像度のTV規格)用のプログラム可能なリーダであり得る。
【0040】
図2Cは、入力端子41および出力端子42を有するスケーラ(トランスコーダ)40を示し、スケーラ40は、41における入力映像信号を出力端子42における異なるTV規格信号に変更できるようにする。スケーラは、従来通り、ライン、ピクセル、および/またはフィールドレートを変更し得る。あるいは、スケーラ40は、同じラインおよび/またはフィールドレートを保持し、色基準を変更し得る。ブロック40は、アスペクト比を変更し、かつ/またはレターボックスフォーマットを呼び出し得る。
【0041】
図3は、映像信号変更器装置50の一例をブロック図で示し、映像信号変更器装置50は、制御論理56から端子53において付与されるnビット制御信号および/または論理58から端子54において付与されるnビット制御信号により制御可能である。変更器50の出力信号は端子52にある。
【0042】
図4は、1つまたは複数の入力信号IN(1)、・・・、IN(n)を入力端子61、・・・62で受信し、1つまたは複数の出力信号OUT(1)、・・・、OUT(n)を端子63、・・・、64に出力することができるデバイスまたは装置60の一例を示す。装置60はリーダ、デコーダ、および/またはエンコーダであることができる。入力/出力信号は、例えば、デジタル映像データ、RF映像信号、ベースバンド映像信号、または変調映像信号である。
【0043】
一実施態様では、例えば、ATSCチューナ、セットトップボックス、セル(携帯)電話(例えば、DTV、HDTV、またはATSC信号を受信するセル電話)、WiFi、またはWimax装置である装置60は、RF(無線周波)信号を受信する。RF形態のプログラム映像およびコンテンツ制御コマンドを受信すると、装置60は、ルックアップテーブルから複数のまたはクロスプラットフォームのTV規格(例えば、HDTVコンテンツ制御(またはコピー保護もしくは弱化されたコピー保護)信号にSDまたはLDコピー保護(コンテンツ制御)信号を加えたもの)用のコンテンツ制御信号を出力するか、またはマッピング関数を実行してそれらコンテンツ制御信号を提供する。HDTVコピー保護信号の一例は、誤った利得(例えば、AGCエラーもしくはクランプエラー)をHD装置に提供させる信号および/または確実ではないタイミングもしくは同期(例えば、ラインまたはフィールド/フレームジッタまたはテアリング現象)をHD装置に生じさせる信号である。HDコンテンツ制御信号は、準拠装置により読み取られるか、または感知されて、コマンド(例えば、シャットダウン、映像または音声の品質変更、プログラムの使用制限、スクランブリング等)をアサートする信号を含み得る。
【0044】
別の例では、装置60は、より低解像度の規格に準拠したテレビ信号を受信するが、より高解像度の規格の映像信号を出力するか、またはこの逆を行う。例えば、より低解像度の信号が240走査線/フィールドであり、この信号が装置60に提供された場合、装置60の出力信号は、スケーリングの実行により480本、720本、または1080本の走査線を有する映像信号であり得る。そうしてスケーリングされる出力映像信号のうちの1つまたは複数は、コンテンツ制御信号、コピー保護信号、または弱化されたコピー保護信号を含み得る。
【0045】
コンテンツ制御信号が、コピー保護信号の任意の部分または「弱化された」コピー保護信号の任意の部分を含み得ることに留意する。弱化されたコピー保護信号とは、従来のコピー保護効果がほとんどまたは全くない信号であり、例えば、VCRに対して彩度コピー保護効果がほとんどまたは全くないことを意味する、従来のVCR(ビデオカセットレコーダ)に対してほとんどまたは全く影響しないカラーバーストまたは副搬送波変更(例えば、不正確な位相および/または周波数)を有する信号またはVCRに対してAGC効果がほとんどまたは全くないAGCおよび/または疑似同期パルスを弱化したものを有する信号である。しかし、弱化された信号はそれでもやはり、検出器回路により検出し、コンテンツ制御に使用することができる。
【0046】
図5(上部)は、HD、SD、およびVGAである様々な映像規格(表の列)に準拠した映像信号に適用可能な様々なコピー保護信号変更を表形式で示す。表の下部は、HD、SD、およびVGAに準拠した周知の入力/出力映像信号の種類の例を示す。
【0047】
図6(上記で参照された)は、1つまたは複数のHDまたは3値同期水平映像信号への立ち上がりパルスおよび/または立ち下がりパルスの挿入/追加を示す映像波形の一例を示す。追加された立ち上がりパルスは「X」で示され、オーバースキャン領域の部分(例えば、後部ポーチ領域または水平もしくは垂直ブランキング期間の部分)に配置される。図6中、パルスXは、立ち上がりパルスまたは可変もしくはプログラム可能な持続時間、位置、もしくは振幅を有する信号である。図6には、立ち下がりパルス、すなわちzと示された信号も示され、この信号は、映像信号のオーバースキャン部分に生成または提供することができる。オーバーシュートまたは追加の信号z1をパルスXに追加してもよいことに留意する。表3および図6には、パルスz、z1、およびXに規格値の振幅、位置、および/または持続時間が提供されるが、他の値を提供または使用してもよい。
【0048】
図8Aは、従来の映像カラーバースト波形を示す。図7A〜図7G、図8B〜図8E、および図9は、当分野において概して既知であり、Macrovision Corp.により一般に「カラーストライプ」プロセスと呼ばれている、このような従来の映像カラーバースト信号を変更する既知の例示的な様々な種類のコピー保護の波形を示す。これら波形は、一般に、図8AのTV信号水平ブランキング期間内の従来通りのカラーバーストに対する変更である。図示の斜線がかかったエリアは、図9に説明するように、カラーバーストに対する位相、持続時間、振幅、および/または周波数の変更を示す。図1のリーダ10は、位相、持続時間、振幅、および/または周波数の変更のインジケーションを検出する。例えば、これら波形のうちの任意の波形を、その他の部分は1つまたは複数のSDTV規格に準拠した映像信号内で感知または検出することができ、それにより、HDTV規格での対応する映像信号において、HDTV信号が変更される(例えば、対応するHDTVコンテンツ制御信号を使用して)か、またはHDTV信号が、HDTV信号の記憶の制限、HDTV信号のアクセスの制限、もしくはHDTV信号の品質の制限等のコンテンツ制御を受けて送信、表示、もしくは記録される)。逆に、コンテンツ制御信号またはコピー保護信号(またはフラグ)があるか、またはないHDTV信号が検出された場合(例えば、準拠システムにおいて)、図7A〜図7G、図9に示すような任意の波形(または変形)を含むか、または別のコンテンツ制御信号もしくはコピー保護信号(例えば、疑似同期パルス、AGCパルス、幅縮小同期パルス、または弱化されたコピー保護信号)を追加したHDTV信号をより低解像度で出力することができる。
【0049】
図10は、大半は従来通りのTVセットトップボックスである装置80の場合の装置の一例をブロック図で示す。これは、携帯電話、PDA、またはその他のネットワーク接続された装置の部分であってもよい。一実施形態では、装置20は、SDTV出力およびHDTV出力の両方を提供する。装置80から出力された低精細TV信号には、SD信号出力またはHD信号出力を提供することができる。各TV規格(例えば、HDを含む)について、構成ビットまたはハードウェアが、コンテンツ制御信号を決定する。構成ビットは、複数のプラットフォームまたはTV規格にわたってコンテンツ制御信号を適用するために、記憶、送信、プログラム、または入力することができる。例えば、SDの種類の出力信号は、1つまたは複数のAGCパルス、疑似同期パルス、幅縮小もしくは幅拡大された同期パルス、変更された副搬送波信号を1つまたは複数のHBIもしくはVBI、BPP、レベルシフト部分、またはデータ信号内に含み得る。
【0050】
装置80は、従来通り、デジタル圧縮入力TVまたは映像を受信する入力端子82と、復調器84と、デマルチプレクサ86と、デコーダ88と、条件付きアクセスシステムモジュール90と、プロセッサ(CPU)92と、メモリ94と、記憶ソフトウェアアプリケーション96および電子プログラムガイド98と、構成用のフラッシュメモリ100と、音声処理回路108と、音声出力端子110とを含む。大半が従来通りであるが、本発明により、コピー保護を決定する構成ビッド106、制御レジスタ、コピー保護(「ACP」)102を決定するオン/オフモードビット108、および示された3種類の映像の映像出力端子111も有するNTSC/PAL TVエンコーダ104も提供される。
【0051】
例えば、装置80から提供されるHD信号は、BPP、データ信号、立ち下がり信号、立ち下がりパルス、立ち上がり信号、立ち上がりパルス、ならびに/あるいは輝度チャネルおよび/または彩度チャネルへの変更を含み得る。例えば、カラーバースト(または副搬送波)変更がコンポジット信号またはS映像信号に適用される場合、Pbおよび/またはPr(色、例えばRGB)の変更あるいはコンポーネント映像出力の色差チャネルの変更を、例えば、HDTV規格またはプログレッシブTV規格、例えば、480p、576、720p、1080pにおいて、またはインタレースコンポーネントTV規格において提供することができる。Pbチャネルおよび/またはPrチャネルの変更の一例は、レベル変更であるか、または1つもしくは複数の色チャネルもしくは色差チャネルのHBI、VBI、もしくはオーバースキャン領域の部分内への波形提供である。あるいは、カラーバースト変更または副搬送波変更がコンポジット映像またはS映像において感知された場合、コンテンツ制御信号をHDTV信号のYチャネルまたは輝度チャネル内に提供することができる。
【0052】
図11Aは、図7および図8のカラーバースト変更を検出することにより、本発明による映像信号の変更を実施する既知の種類の装置をブロック図で示す。図11Aの装置は、従来通り、Macrovision Corp.カラーバーストコピー保護信号(図7および図8に示される)を検出するために、カラーストライプ(ライン)ロケーションメモリ112、発振器116、および位相検出器118を含む。変更回路122が、期待される入力信号を受信すると、「映像出力」端子に変更された映像信号を出力する。
【0053】
位相検出器118は、他の実施形態では、AGCパルス、疑似同期パルス、オーバースキャン領域内の不正確な色周波数、スケーリング効果等を検出するコピー保護変更検出器で置換される。このような変更検出器は、例えば、カラーストライプ信号または不正確な色周波数信号を感知し、不正確なカラー副搬送波またはバースト信号の存在を示す信号を提供する。インジケーション信号は、コピー保護信号、弱化されたコピー保護信号、制御ビット、またはコンテンツ制御信号を高精細映像信号に挿入または生成する別の回路を駆動する。図11Bは、従来の位相検出器118の回路詳細を示す。
【0054】
図12Aおよび図12Bは、セットトップボックス、セル電話、PDA等を含むことができる、従来技術によるデジタルネットワーク環境の図例を示す。ここで、デジタルネットワークは、標準精細信号および高精細信号を提供することが可能であり、各TV規格は、プログラムされたコンテンツ制御信号を有する。このようなデジタルネットワークは、モード、APS、ECM/EMM、および/または構成ビット等のコマンドを送信して、高精細TVまたは高精細TV+別のTV規格のコンテンツ制御信号をイネーブルまたはディセーブルするか、または異なる形態、程度が可変、もしくは無効化されたコンテンツ制御信号を適用することが可能である。現在、アナログHDコンテンツ制御信号は商業的に実施されていない。図12A、図12Bの環境内で使用される本発明の一実施形態は、SDおよびLD等の異なるTV規格のコンテンツ制御信号と共に、HDアナログコンテンツ制御信号を含む。これは、一例は、HDの1セットのコンテンツ制御信号ならびにSDおよび/またはLDTV規格の別のセットのコピー保護信号を実装するチップまたは装置である。現在、市販の装置で、米国特許出願公開第2006/0091340号に開示されているコンテンツ制御信号を実装したものはない。このような装置は、コンテンツ制御信号を使用したHD規格および別のTV規格との互換性を含み、一般に、本発明により、異なるコンテンツ制御信号のセットが各TV規格に使用される。
【0055】
図13A、図13B、および図13Dでは、装置501、502、および504は、少なくともHDアナログコンテンツ制御信号を含む複数のTV規格コンテンツ制御信号を提供し、かつ/または検出する、本発明による装置の各例である。入力映像信号(デジタルまたはアナログ)は装置501に結合され、入力制御タイプ信号CPにより、様々なTV規格のコピー保護信号および/またはコンテンツ制御信号が提供される。それにより、装置501は、他のTV規格とのアナログHDコピー保護またはコンテンツ制御を可能にする。装置501は、一実施態様では、異なる種類のTV解像度の異なる種類のコピー保護信号またはコンテンツ制御信号との互換性を含む。しかし、装置501は一般に、各TV解像度セットに、プログラム可能または事前設定可能なコンテンツ制御信号またはコピー保護信号の制御を独立して提供することができる。例えば、1つの解像度セットは、LD、SD、および/またはHDの任意の組み合わせを含み得る。一例は標準精細および高精細を有することであるが、その他の組み合わせも可能である。
【0056】
装置501内の様々なコピー保護信号および/またはコンテンツ制御信号のマッピング関数またはプログラム可能性は、送信、入力、または記憶方法を介して更新することができる。制御タイプ信号CPは、1つまたは複数のモード、APS、および/または構成ビットを含み得る。信号CPは、CGMSまたは同様のもの等の映像ソースからのデータを読み取る機能であることもできる。標準精細テレビ用の従来技術では、コピー保護波形は、デジタルファイル、送信ファイルを介して、またはデータをセットトップボックスもしくは準拠装置に入力することにより、更新することができる。この特徴は、ここでは、装置501内で実施されて、HDアナログコンテンツ制御信号を同様の様式で変更する。
【0057】
図13Bでは、装置502は、装置501のマッピング関数への、アナログ信号および/またはデジタル信号を検出する検出器DETの包含を示す。それにより、装置502は、例えば、1つの特定のTV規格のTV信号および対応する関連のコピー保護信号を検出し、装置502の出力は、HDTV用のアナログコンテンツ制御信号を提供する。あるいは、装置502は、アナログコンテンツ制御信号を有するHDTV信号を受信し、SDまたはLDのTV規格に準拠したコピー保護信号またはコンテンツ制御信号を出力し得る。例えば、特定数の後部ポーチパルスをHD信号から読み取ると、装置502に、スケールダウンされたSDおよび/またはLD信号のために、AGC、疑似同期、カラーストライプ、幅縮小同期、映像の下降部等の任意の組み合わせを出力させ得る。別の例示では、装置502は、AGC、疑似同期、カラーストライプ、幅縮小同期、映像の下降部等の任意の組み合わせを有するSDまたはLDのTV信号を受信し、次に、アナログHD信号内の特定の場所に、かつ/または特定の数の後部ポーチパルスを有するHD信号を出力し得る。
【0058】
装置502は、ある種類のコンテンツ制御信号のHD信号の受信および別のコンテンツ制御信号のHDの出力を可能にする。一例では、装置502は、あるTV規格の特定のコピー保護信号またはコンテンツ制御信号を検出するが、1つまたは複数の異なるTV規格のTV信号を出力する。これら異なるTV規格のうちの任意の規格は、例えば、独立または依存して、事前設定可能またはプログラム可能なコンテンツ制御信号またはコピー保護信号を有し得る。装置502は、入力映像と同じ種類の解像度または入力をスケーリングしたものを有する映像を出力することもできる。一例では、標準精細映像信号が装置502に入力され、装置502の出力は、コンテンツ制御波形または信号のセットを有する高精細映像信号である。例えば、装置502への入力信号が、疑似同期/AGCパルス、AGCパルス、幅縮小同期、および/またはカラーストライプバースト信号を有するNTSCフォーマットである場合、装置502の出力は、後部ポーチパルスまたはHBI(水平ブランキング期間)信号を有する高精細コンポーネント映像(RGBまたはY、Pb、Pr等)であり得る。
【0059】
装置502の一例は、HD映像信号または3値同期映像信号の部分内の追加信号について以下のうちの1つまたは複数を検出する検出器を含む回路または装置である。すなわち、A)オーバースキャン領域内の立ち上がりパルスまたは立ち下がりパルス、B)HD映像信号または3値同期映像信号の部分内に提供される波形、C)AGC(または疑似同期または同期)パルスの位置および/またはパルス幅、D)AGC(疑似同期または同期)パルスの振幅、E)3値または2値であり得る疑似同期パルスの検出、F)AGCパルス、疑似同期パルス、または追加波形のライン/フィールド/フレームの位置の計数および/または識別)、G)後部ポーチまたはAGC信号検出器、H)後部ポーチまたはAGCパルス/信号カウンタ、ならびにあるいは非HD映像信号または非3値同期映像信号に関して、以下のうちの1つまたは複数。すなわち、1)カラーバースト変更検出器(カラーストライプ検出器等、2)カラーバースト振幅(振幅変更)検出器、3)周波数検出器(例えば、不正確なカラー(または音声)副搬送波周波数または関連するTV規格の不正確な(カラーおよび/または音声)副搬送波周波数を検出する装置または回路)、4)疑似同期パルス検出器、5)AGCパルス検出器、6)追加/生成された波形(例えば、オーバースキャン領域の部分内の10KHz〜10MHzの範囲内)の検出器、7)前部ポーチおよび/または後部ポーチのレベルシフト(立ち上がりおよび/または立ち下がり)部分の検出器、8)同期/疑似同期持続時間検出器、同期/疑似位置検出器、同期/疑似振幅検出器、1つまたは複数のコンポーネント映像チャネルの追加/生成された信号の検出器(オーバースキャン領域内またはブランキング期間の部分内に提供される立ち上がりおよび/または立ち下がりのパルス/信号/波形)、映像信号の削除部分の検出器。
【0060】
装置502は、デジタル信号および/またはアナログ信号を受信し、ACP(例えば、HD信号、非ACP信号、または非有効ACP信号に対する変更)の形態のHD規格を提供すると共に、SD、LD、またはコンポジット(PAL、SECAM、またはNTSC)等の非HDである映像信号を提供する符号化(またはコーダ−デコーダ−コーデックの部分の)装置または回路であり得る。502がコンポジットHDまたは多重化されたコンポーネント信号の形態を提供し得ることに留意する。装置502の部分は、HD規格およびその他のTV規格のコンテンツ制御、コピー保護、またはACPの信号またはビットを検出する検出器DETである。
【0061】
別の例では、後部ポーチ、HBI(水平ブランキング期間)、AGC、または疑似同期信号を有する高精細コンポーネント映像信号が、装置502に入力され、装置は、カラーストライプ信号、疑似同期、同期幅縮小、および/または後部ポーチ信号を有するコンポジット映像信号を出力する。ここでは、カラーストライプ信号は一般に、1つまたは複数のHBIに挿入または追加されたカラーバーストの1つまたは複数のサイクルであり、不正確なパルスまたは周波数のものである。カラーストライプ信号は、ここでは、実際のコピー保護効果を有してもよく、または有さなくてもよい。
【0062】
図13Cの従来の装置503は、あるTV規格から別のTV規格に、例えば、SDフォーマットからHDフォーマットに、またはこの逆にトランスコード(変換)する当分野において周知の従来のスケーリング機能を実行する。SDフォーマットは、PAL、SECAM、NTSC、480p、および/または576pを含み得る。HDは、インタレースフォーマットまたはプログレッシブフォーマットを含み得る。このようなスケーリングは、セットトップボックスおよびデジタルメディアプレーヤ内で従来通りに実行される。
【0063】
図13Dに示す別の実施形態では、標準および/又は高精細にスケーリングされた従来の低精細映像ソース504(制御タイプ信号を含む)は、映像信号を装置505に供給する。装置505は、特に、240pフォーマットまたはセル電話、携帯ゲームプレーヤ、iPod等の様々な携帯装置から提供される種類の映像信号等の低精細TV信号ソース504と協働することを意味する。装置505の一例は、低精細映像信号(それどころか、ソース504からの20フレーム/秒または15フレーム/秒等の低減されたフレームレートを有する)を受信し、1つまたは複数のコンテンツ制御信号のセットを有するHDTV信号またはHDおよびSDのTV信号にアップコンバートする。低精細信号は、1セットのコンテンツ制御信号またはコピー保護信号を有し得、SDのマッピング(例えば、マッピング関数「S」)関数またはHDのマッピング(例えば、マッピング関数「H」)関数を介して、装置505の映像出力は、事前プログラムされたSDおよびHDのコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号を有し得る。
【0064】
図14Aは、検出器/エンコーダ(コピー保護信号またはコンテンツ制御信号を検出すると共に、トランスコードもする)と、ACPマッピング関数(例えば、ルックアップテーブル)とを有して、マッピングされたコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号(SDまたはHDで含まれ得る)を有するTV規格B、C、D等に準拠した信号を出力する装置511に結合された信号ソース510からのTV規格Aに準拠した信号の一般例を示す。ソース510は、例えば、特定のTV規格に準拠したDVDプレーヤ、チューナ、セットトップボックス、インターネット等である。通常、出力信号はHDであり得、それにより、装置511はHD信号を関連するコピー保護信号のセットを有する別のTV規格(例えば、疑似同期信号、カラーストライプ、またはAGC信号を有するLDにスケーリングすることができる。あるいは、ソース510は、DVDプレーヤ、チューナ、セットトップボックス、インターネットを介して提供される、PAL、NTSC、またはSECAM等のHD以外の信号を出力し得、装置511は、ACPマッピング関数を介してコンテンツ制御信号のセットを有するHD規格(1080p、1080i、720p、他のHDフォーマット、またはVGA/スーパーVGA規格)にスケーリングする。それにより、図14Aは、ソース510からのNTSC等のある規格のTV信号がどのように、本発明による装置511に結合されるかを示す。装置511では、検出器は、ソース510からの任意のコピー保護信号またはコンテンツ制御信号を感知する。これらコンテンツ制御信号は、APSビット、構成ビット、またはモードビット、あるいは疑似同期、幅縮小同期、AGCパルス、カラーバースト変更等のACP信号のサブセットを含む。装置511内で、ソース510のコンテンツ制御信号および/またはACP信号からの1つまたは複数の要素が検出されると、後述するようなACPマッピング関数であって、{装置510のACP信号}の「f」が、「g」{ACP信号}n−1のセットにマッピングされ、「g」は一般に、(ソース510の)異なる各TV規格の新しいコンテンツ制御信号および/またはACP信号のセットを表す。この例では、ソース510はNTSCフォーマットに準拠するものとして解釈されるため、マッピング関数「g」は、出力されるHDTV規格のそれぞれに関連するコンテンツ制御信号またはコピー保護信号のセットを有する720p、1080i、および/または1080pのHDTV信号を出力し得る。
【0065】
図14Bでは、映像信号ソース520は従来のプログラムソースであり、装置521は、スケーリング装置およびエンコーダ521にリンクまたは結合されたソース520からの映像信号を示し、コンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号を有する新しいTV規格を提供する実施形態である。装置521は、異なるTV規格の変換がACP信号またはコンテンツ制御信号の異なるセットを使用して行われる場合、装置511のACPマッピング関数を含む。
【0066】
上述した本発明の実施形態の機能を表現する一般的な方法は、論理的に、f(TV規格,{ACP信号})→g(TV規格1−n,{ACP信号1−n})である。ここでは、例えば、ACP信号のセット「0」を有するTV規格「0」は、「ACP」信号の1つまたは複数のセット「1−n」を有するTV規格「1−n」に変換される。ACP(アンチコピープロセス)は、コピー保護信号、弱化されたコピー保護信号、映像信号変更、および/またはコンテンツ制御信号を指す。ここで、n=TV規格の数である。例えば、上記の表3は、24個のTV規格を示すため、n=24であり、または0〜23と記されたTV規格が24個のTV規格をもたらす。「f」は一般に、最初のTV規格を関連するACP信号またはコンテンツ制御信号と共に指し、最初のTV規格は、少なくとも1つの異なるTV規格および関連するACP信号またはコンテンツ制御信号のセットである「g」にマッピングされる。装置521において、ACP信号のセットは、異なるACP信号、弱化されたACP信号、またはACP信号が無効化/除去されたものであり得る。したがって、装置521は、HDを含むACP信号の様々なセットを処理するエンコーダまたは「ブラックボックス」(例えば、無効化装置)の両方を表す。例えば、装置521は、疑似同期および/またはカラーストライプACPを有するコピー保護されたNTSC映像を受信し得、コンテンツ制御信号またはコピー制御信号のないHD信号またはPAL信号を生成する。
【0067】
図15〜図19は、上記で参照した「f」および「g」の特定のTV規格を行列図で示す。これらの図は、新しいベクトルセットにマッピングされる数学的ベクトルを示す。すなわち、図15〜図19は、信号が数学的にどのように信号ベクトルとして表されるかおよび信号ベクトルが図14Aおよび図14Bでのようにどのように変換されるかを示す。図15〜図19のそれぞれのACP信号は、1つまたは複数のコンテンツ制御信号、1つまたは複数のコピー保護信号、1つまたは複数のコピー保護強化信号(例えば、同期変更、映像信号の部分のレベルシフト、切り込み同期パルス)、カラーバースト変更(例えば、不正確な位相、持続時間、振幅、および/または周波数の)、弱化されたコンテンツ制御信号、弱化されたコピー保護信号、データ信号、変更されたデータ信号、映像信号の部分内に追加/生成された波形、無効化されたコンテンツ制御信号(またはコンテンツ制御信号なし)、無効化されたコピー保護信号(またはコピー保護信号なし)、および/または無効化されたコピー保護強化信号(またはコピー保護強化信号なし)を含み得る。例えば、元の信号が、AGC/PS信号を含むNTSCである場合、VGA信号は、VGA映像信号の緑色チャネル内の選択されたラインにAGC/疑似同期信号を含み得る。PALまたはNTSCからのAGC/疑似同期信号の場合、出力HDTV信号は、選択された水平ブランキング期間内にAGCパルスを有することになるが、任意の疑似同期パルスを必ずしも有する必要はない。
【0068】
この開示を踏まえて、上述したように、あるTV規格の映像コンテンツ制御信号またはコピー保護信号を受信し、次に、その映像を、コンテンツ制御信号またはコピー保護信号を除去した別のTV規格に変換するチップまたは装置を設計し作成することは、慣行的なエンジニアリングである。すなわち、チップまたは装置は、APSビット、アナログコピー保護信号、またはコンテンツ制御信号を無視し、誰かが使用する新しいTVフォーマットに変換することができる。例えば、無効化されたACP信号(ACP信号が弱化または除去されたことを意味する)の場合、あるTV規格のシステムは、別のTV規格に変換可能な少なくともいくつかの種類のコピー保護またはコンテンツ制御システムを有し得、コピー保護信号またはコンテンツ制御を無効化/変更/除去/弱化させる。例えば、HDTVのコピー保護を有するTV信号を、無効ACPコピー保護信号を有するか、またはACP信号のないSDTV信号に変換し得る。ここで、「無効」は弱化と同様であるが、効果をもたないことを含む。一実施形態では、図14Aおよび図14B〜図19は、例えば、数学的にレンジである結果としてのマッピングが、無効ACP信号またはACP信号の除去を提供する場合の無効化装置の動作を表す。例えば、装置521において、マッピング関係式または関数「g」が、ACP信号1−nをゼロまたは無効ACPとして有する場合、装置521はACP無効化装置になる。例えば、「g」において、ACP信号=0である。すなわち、「g」は、ACP信号またはコンテンツ制御信号が変換されたTV信号に提供されないことを意味する。
【0069】
逆に、ACP信号のないある規格のTV信号を、ACP信号を有する別のTV規格に準拠した信号に変換し得る。例えば、ACPなしのSDTV信号を、ある形態のACPを有するHDTV信号に変換し得る。この例では、「f」において、ACP信号=0であるが、「g」では、ACP信号=AGCパルス、(等価の)カラーストライプ信号、パルスペア疑似同期(pulse pair pseudo sync)/AGC信号、コンテンツ制御信号、または映像信号変更である。TV規格がスケーリングまたは変更されるときは常に、元の入力信号に関係なく、コピー保護信号またはコンテンツ制御信号を追加する必要があり得る。
【0070】
それにより、図15〜図19は、装置521が行列にマッピングする動作のベクトル表現を示し、各行列の各列は、特定の規格ならびに/あるいはコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号のセットを表す。ベクトルは、TV規格がスケーリングされる場合に追加される信号に関して実施される、装置521(または511)内の論理またはソフトウェアに実装されるルックアップテーブルの部分であり得る。したがって、ベクトルは、チップまたは装置のチップレベルまたは動作レベルについての仕様を表す。例えば、NTSC用の入力を有する、DVR(デジタルビデオレコーダ)に準拠した特定の複数のTV規格があると考える。ベクトル記述は、NTSC信号にカラーストライプ信号等のACP信号が記録されている場合、出力再生が、後部ポーチパルス(またはHDTV信号変更)を含むHDTV(例えば、720pまたは1080i)であり得ることを装置に命令する。図15では、行列530はドメインを表し、行列531はレンジを表す。したがって、行列530=ドメインまたは異なるTV規格に変換される前の入力信号であり、行列531=レンジ、すなわち、別のTV規格に変換された信号である。矢印は、マッピング関係または関数を表し、TV規格および/またはACP/コンテンツ制御信号内の変更または変換を表す。矢印は、TV規格内の変換を表すが、ACP信号のセットも同様に変更または変換され得ることも表す。これは、通常、メモリに記憶されるか、送信されるか、または装置521(または511)にダウンロードされる変換関数に依存する。
【0071】
例えば、図15は、スケーラおよびエンコーダ装置521の機能を表す。コピー保護/コンテンツ制御信号またはビットのセットを有するデジタルまたはアナログTV信号の一種の信号が、変更、変換、追加/提供、または削除が可能なコピー保護/コンテンツ制御信号/ビットのセットを有する新たな種類のTV信号に変換される(またはこの逆)。さらなる例では、行列531内のTV規格のうちの1つは、少なくとも3値同期信号またはHD信号を含む。
【0072】
さらに別の例では、図15は、復号化装置(デコーダ)の機能を行列形式で表す。ここで、ある規格の映像のソースは、関連するコンテンツ制御/コピー保護信号と共に、図14Aのような復号化装置を含む装置に結合またはリンクされる。検出器は単に、特定のACP信号(またはコンテンツ制御信号)の存在を感知し得る。デコーダはさらに、信号を解釈するであろう。例えば、検出器は疑似同期パルスを検出し得るが、デコーダは、検出された疑似同期パルスの数またはVBI内の疑似同期パルスの場所も出力し得る。リーダが、パルスを感知、計数、または場所特定し、次に、パルスが何を意味するかを解釈する。したがって、リーダは、例えば、NTSC VBI手段のライン10で見つかった3つの疑似同期パルスを示して、フォーマット720pに変換し、1時間後に記録をシャットダウンする要素を含み得る。デコーダは、特定のTV規格および/または関連するコンテンツ制御/コピー保護信号を検出し、インジケーション信号(例えば、どのTV規格、どのコンテンツ制御情報、またはコピー保護信号か)を生成または提供する。次に、このインジケーション信号を使用して、異なるTV規格およびコンテンツ制御信号、コピー保護信号、映像信号変更、または削除信号のセットを提供し得る。例えば、1セットのACP信号を有するHD信号が、送信または記憶を介して提供され、復号化装置を含む装置に結合される。復号化装置は、ACPなし、ACPあり、コンテンツ制御信号あり、またはSDもしくはLDの信号変更ありの出力SD信号または出力LD信号を提供し得る。一例では、HD構成信号は、コピー保護信号なし、コンテンツ制御信号なし、コピー保護信号あり、またはコンテンツ制御信号ありのうちの任意のものとして定義されるACP信号を有し得る。
【0073】
復号化装置(デコーダ)は、あるTV規格の保護されていない信号を受信し、プログラムされたアルゴリズムまたはルックアップテーブルを使用して、コンテンツ制御、コピー保護、または信号変更のある別のTV規格を出力することが可能である。これは、デフォルト状況であることができ、または保護されていない映像信号が元々、コピー保護された映像信号が「ハッキング」されたものであったと想定することができる。例えば、ブラックボックスを介して供給された保護されていない映像信号は依然として、幅縮小同期、下降後部ポーチ、または1つもしくは2つの後部ポーチパルス等の元のコピー保護信号の部分を有し得る。残っている任意の変更または元のコピー保護信号の部分を感知すると、復号化装置は、TV規格を変更し、コンテンツ制御信号のより複雑(例えば、効率的な)セットを適用する。次に、復号化装置を使用して、TV信号を受信し、追加、強化、増強、弱化、または無効化された形態のコンテンツ制御/コピー保護信号を有するTV信号を提供することができる。入ってくるソース入力映像インタレース信号が、BPP(後部ポーチパルス)ACP信号のみを有すると考えると、復号化装置は、480pまたは720p等のプログレッシブTV規格用のPS(疑似同期)パルスを追加して、モニタ上への入力ACP信号の表示を阻止し得る。コンテンツ制御が、表示の阻止(記録の阻止とは対照的に)を含み得ることを想起すると、プログレッシブTVフォーマットに含まれたBPP信号が記録を止め、追加されたPSパルスが表示を止め、したがって、コンテンツ制御が強化されたが、この映像信号は、例えば、依然として送信できると言える。
【0074】
図15を具現した別の装置は、TV規格を変換するトランスコーダである。トランスコーダは、例えば、変更(例えば、後部ポーチパルス、疑似同期、AGCパルス、追加波形、同期変更等)を有するHD信号を受信し、次に、コンテンツ制御信号/コピー保護信号あり、またはなしの別の規格(例えば、SDまたはLD)のデジタル信号またはアナログ信号を出力し得、またはこの逆も可能である(例えば、トランスコーダにSDまたはLDが入力され、HDが出力される)。
【0075】
トランスコーダ装置は、同じ規格を受信し出力するが、コンテンツ制御信号またはコピー保護信号の種類に関して、異なる信号変更を提供し得る。例えば、第1の種類のコピー保護信号Aが装置の入力に結合内、そして、この装置は、第2の種類のコピー保護信号を出力する。これら2つの種類のコピー保護信号は、共通するコピー保護信号/コンテンツ制御信号を有さなくてもよく、または共通の少なくとも1つの信号または変更を有してもよい(例えば、両方とも立ち下がりパルスまたは立ち上がりパルス、同期変更、または追加波形等を含み得る)。本明細書における説明と同様に、2つの種類のコピー保護の状況は、あるTV規格を受信し、異なるTV規格を出力する装置に適用し得る。トランスコーダに関して、この装置は、レコーダ、記憶装置、コンピュータ、および/または送信器を含み(または結合され)得る。
【0076】
図20は、図5と同様のHD、SD、およびLD規格用のACP信号のルックアップテーブル(マッピング関数)を示す。「x」が記された図20の各列は、図14B、装置521の「f」または「g」を参照して上述したように、各TV規格の(ACPまたはコンテンツ制御信号の)セットの要素を示す。図5および図20は単なる一例であり、BPP等の列挙された特徴以外の他の特徴を追加してもよく、または各TV規格のリストが異なる特徴リストであってもよい。要素は、例えば、メモリ回路または制御ビットによりイネーブルされる。セット内の要素は、HDを含む任意のTV規格のACPまたはコンテンツ制御信号の新しいリストを提供するように変更または更新し得る。この例示では、通常、変更されたカラーバースト信号が、NTSCもしくはPAL等のコンポジットインタレースTV規格および/または低精細コンポジットフォーマット(例えば、NTSC240プログレッシブ)に準拠した信号に存在する。一般に、このような等価の変更されたカラーバースト信号は、RGBまたはY、Pr、Pb等のコンポーネント映像信号にはない。しかし、オプションとして、色差Prおよび/またはPbチャネルのHBIまたはY輝度チャネルにおいて、カラーバースト変更の均等物を持ち越すように変更することができる。BPP、PS、およびその他は、任意の組み合わせで使用し得るコンテンツ制御信号またはコピー保護信号の単なる例である。通常、これら信号は、図20に見られるように、異なるTV規格に対して別様に適用される。例えば、SDの場合、PS(疑似同期)が含まれるが、HDでは、PSは使用されない。
【0077】
図21は図15と同様の図であり、場合によっては、2つの異なるTVフォーマットが本質的に同じ解像度であることを示す。図15では、行列530のTV_STANDARD_0は、行列531のTV STANDARD_1と同じ解像度を有し得る。例えば、PAL−MはNTSCと同じ解像度を有し、またはSECAMはPALと同じ解像度を有する。したがって、あるコンテンツ制御信号またはコピー保護信号の検出が、異なるコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号に適用されたかもしれない。違いの一例は、行列590の元の信号から、図21の行列591において1つまたは複数の信号(1つまたは複数の信号の部分)を追加し、かつ/または削除することにより、変更を有することである。図21中、左下の行列は594であり、右下の行列は595である。チップまたは装置によっては、ACPおよび/またはコンテンツ制御信号は、行列592〜595のように、プロプライエタリ(proprietary)であり得る。したがって、プロプライエタリコピー保護種類X、Y、またはMacrovisionが行列592〜595内にあり得る。したがって、本方法では、TV信号プログラム映像ソースは、種類YのACP信号またはコンテンツ制御信号を含み得、装置は、この信号を受信し、規格が異なるが、種類XのACPまたはコンテンツ制御信号のTV信号を出力する。したがって、図13Bの装置502等の受信側装置は、複数の種類のコンテンツ制御信号またはコピー保護信号を検出または読み取る検出器を含み得る。同様の機能の装置510もしくは502等の装置またはIC(集積回路)は、2つ以上の種類(例えば、ブランド)のACPまたはコンテンツ制御信号を提供可能である。別の例では、MacrovisionタイプのAPSまたは構成ビットを有するデジタル映像ビットストリームが、セットトップボックスまたはメディアプレーヤ(例えば、携帯式ATSC、DTV、TVセット、およびレコーダ)に提供されると考えると、セットトップボックスまたはメディアプレーヤは、種類Xのコンテンツ制御ビットを有するデジタル(またはアナログ)信号を出力し、かつ/または種類Xのコピー保護信号を有する(HD)アナログ映像信号を出力し得る(逆も同様である)。
【0078】
図22は、本明細書に示す部分以外、大部分は従来通りの構成要素を含む、アナログまたはデジタルの入力映像信号に対して本発明により動作する感知システムのリーダのブロック図である。入力デジタル映像信号VideoD(またはアナログ/デジタルコンバータ601の出力)は、選択リンク602を介してタイミング生成器603に結合される。デコーダ609は、リンク602から選択されたデジタル映像ストリームを受信する。デコーダ609は、通常、コンポジットTV信号(例えば、A/Dコンバータ601からデジタル化された)を復号化して、R、G、B、またはY、Pb、Pr等のコンポーネント映像信号にする。場合によっては、入力デジタル信号がすでにコンポーネント映像信号のフォーマットである場合、デコーダ609を迂回することができる。輝度および/または彩度コンポーネント信号は、次に、複数の閾値検出器(例えば、検出器605、606、および607)に結合されて、デジタル映像ストリームの特定の部分が感知される。タイミング生成器603は、ラインおよびフィールド/フレーム信号をデジタル映像信号から抽出して、水平および垂直レート基準信号を提供し、次に、これら基準信号は生成器回路604に結合される。回路604は、任意のコンテンツ制御信号またはコピー保護信号について調べられる映像信号の様々な場所にゲート信号を提供する。
【0079】
例えば、信号Gate1が、垂直ブランキング期間内の選択されたラインと選択されたピクセル位置に一致し得る。したがって、信号Gate1は、疑似同期パルスおよび/またはAGCパルスが存在する場合、期間または間隔に「窓掛け(window)」する。Gate1は、次に、閾値検出器(例えば、AGCパルスを検出するために、ブランキングレベルよりも上に設定されるか、または検出器609から輝度またはYチャネル内の疑似同期パルスを検出するためにブランキングレベルよりも下に設定される)である検出器605に結合される。検出器605の出力は、論理回路608に結合され、次に、論理回路608は、識別信号Output LGを介して映像信号内の立ち上がりパルスまたは立ち下がりパルスの存在を識別することができる。この識別信号は、ACP信号(例えば、パルス−疑似同期および/またはAGC)の場所および/またはTVライン毎のこのようなパルスの数を示す信号を提供する。この識別は、感知された各パルスの幅または持続時間を含み得る。(一般に、閾値検出器は、デジタルコンパレータ回路を含むように実装し得る)。
【0080】
さらなる例では、信号Gate2が、水平ブランキング期間(HBI)に一致し得、これにより、次に、閾値検出器606が、デコーダD 609の輝度またはYチャネルについて、HBIの部分内の立ち上がりパルスまたは立ち下がりパルスを感知することができ得る。
【0081】
別の例では、デコーダD 609からの色信号Pbおよび/またはPrは閾値検出器607に結合され、GateN信号が映像後部ポーチ部分に一致する。カラーストライプ信号またはカラーバースト変更(部分または全部)が映像に存在する場合、復号化された信号Pbおよび/またはPrは、通常の位相のカラーバースト信号と異なる信号レベルを示すことになる。したがって、閾値検出器607は、次に、ACPカラーバースト変更を示す信号を生成し得、検出器607の出力は論理回路608に結合される。
【0082】
論理回路608は、次に、以下のうちの1つまたは複数を示す(出力信号LGを介して)。すなわち、
映像信号の部分内の立ち上がり信号および/または立ち下がり信号、
映像信号の部分内の追加波形、
カラーバースト内の位相変更(例えば、カラーストライププロセスまたは弱化もしくは無効化されたカラーストライププロセス)、
カラーバーストの長さ(変更ありまたは変更なし)、
カラーバーストの振幅、
カラーバーストの位相変更のピクセル場所および/またはライン場所、
ならびに/あるいはフィールドまたはフレーム毎の数またはカラーバースト変更。
【0083】
回路要素605〜608は、映像信号に対する最大でN個の種類の信号または変更の識別または読み取りを可能にする。論理608の出力信号LGは、次に、CPUまたは計算(または算術)ユニット(図23参照)に結合し得る。例えば、CPUは、(受信した)ACPまたはコンテンツ制御信号のセット(例えば、図14Bの装置521での「f」)を決定し、次に、図23の回路要素626、628、または629および図23のエンコーダ624の出力を介して、異なるTV規格のACPまたはコンテンツ制御信号のセット(例えば、装置521での「g」)提供することができる。
【0084】
論理608は、選択された周波数の波形を感知する周波数および/または位相検出器(図示せず)を含むか、またはそれに関連付けられてもよい。場合によっては、特定の周波数の1つまたは複数のサイクルがコンテンツ制御信号に使用され得るため、周波数範囲内の1つまたは複数のサイクルを感知することが、論理608の出力LGにおいて示される。
【0085】
図22の回路要素605〜608は、セレクタ602を介して(入力)デジタル映像ストリームVideoAに結合されて、APSビット、構成ビット、制御ビット、またはACPもしくはコンテンツ制御信号のセットを表す他の任意のデータ等のデジタルデータを読み取ることができる。このデータは、次に、CPU(図23参照)に結合することができ、CPUは、次に、異なるTV規格のACPまたはコンテンツ制御信号のセットを適用することができる。例えば、このようなデータまたはビットは、DVDの信号ストリーム内に提供してもよく、またはこのようなビットは、システムオペレータから受信されるか(例えば、送信、ケーブル、ファイバ、無線等を介して)、または媒体に記憶されるか、またはデータ入力により受信されるセットトップボックス(または携帯装置)の制御ビットを通して提供してもよい。
【0086】
場合によっては、コンテンツ制御信号、コピー保護信号、データ、および/または波形変更は、アナログ入力Video Aのアナログ領域から読み取られ、または感知され得る。感知または読み取りは、アナログ領域および/またはデジタル(またはソフトウェア)領域の任意の組み合わせで行ってもよい。図22中、アナログ映像信号Video Aはタイミング生成器A610に結合され、次に、タイミング生成器A610は、水平およびフィールド/フレームレート信号をライン/ピクセル生成器A611に出力する。ライン/ピクセル生成器A611は、1つまたは複数の信号変更に一致するゲート信号を出力する。例えば、生成器611は、VBIの部分(例えば、疑似同期/AGCパルスが挿入または追加された場所)中および/またはHBIの部分(例えば、カラーストライプ信号が追加または挿入された場所)中に論理ハイである1つまたは複数の信号を出力し得る。次に、生成器611は、映像信号の1つまたは複数の部分の表示変更である信号を出力し得る。
【0087】
立ち上がりパルスまたは立ち下がりパルスを感知する一例では、VBIの部分のゲート信号が結合されて、コンパレータ回路612が、VBIの部分内の立ち上がりパルス(例えば、データ、CGMS、AGC、映像信号の正レベルシフト部分、周期波形)または立ち下がりパルス(例えば、疑似同期パルス、映像信号の下降部分、周期波形)を示す論理信号Out C、Out Cmを出力できるようにする。論理回路A613が結合されて、コンパレータ612からのこれら出力信号を受信し、コンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号の少なくとも部分を示す1つまたは複数の信号Output LGAを提供する。論理A回路613は、出力信号Output LGAにおいて、検出された1つまたは複数のパルス/信号の場所(例えば、ライン場所、フィールド/フレーム場所、および/またはピクセル場所)、持続時間、および数量を提供することもできる。
【0088】
アナログ領域でのカラーバースト変更を検出するために、入力アナログVideoA信号は、通常、位相ロックループ回路(PLL)、バースト連続発振器(BCO:burst continuation oscillator)、または均等物(例えば、リンギング回路)であり得るPLL614に結合される。PLL614の出力は、カラーバーストの平均位相の信号であり、位相検出器615に結合される。ライン/ピクセル生成器A611の出力を有する位相検出器615は、ノーマルの位相および/または非ノーマルの位相を有するTVラインを示す信号を提供する。位相検出器615の出力は論理回路C616に結合され、論理回路C616は、カラーバースト変更(カラーストライプ)を示す出力信号Output Cを提供する。論理Cの出力信号Output Cは、以下のうちの1つまたは複数も示し得る(図9参照)。
カラーバーストの持続時間
カラーバースト位相切り替え点の数
持続時間(フィールドまたはフレーム等)毎の非ノーマルカラーバーストの数またはカラーバースト変更の数
カラーバースト変更を有するTVラインの場所
カラーストライププロセスの種類
変更されたカラーバーストのノーマル位相部分および/または非ノーマル位相部分の持続時間
カラーバースト(コンテンツ制御に使用され得る)の少なくとも一部分の欠落または延長
【0089】
上記は例であり、周波数、変調、および/または振幅等の、変更されたカラーバーストの他の特徴があってもよく、示されてもよいことに留意する。これらすべての特徴がデジタル領域に存在してもよく、回路608からの信号Output LGが、論理A613および/または論理C616からの出力信号LGA内に信号の種類を含み得る(逆も同様)ことに留意されたい。
【0090】
このようなリーダまたは検出器は、プログラム可能であり得る。複数のTV規格(例えば、HDフォーマットを含む)に対してリーダまたは検出器がプログラム可能なことにより、コンテンツ制御信号、コピー保護信号、または変更または更新された他の変更された信号を識別することができる。
【0091】
図23は、あるTV規格を別のTV規格に変換し、いくつかの実施形態では図22のリーダ装置と併せて使用される、本発明によるスケーラをブロック図で示す。デジタル入力映像輝度信号およびデジタル入力映像彩度信号がそれぞれ、メモリ要素(レジスタ等)621および622に結合される。メモリ要素621および622は、映像信号をピクセルおよびラインに関してコンポーネント形態で記憶する。要素621および622の出力信号は、フォーマット回路または信号処理回路623に結合され、この回路623は、通常、入力輝度信号および入力彩度信号に適用されるデシメーション(例えば、信号を時間的に制限する)回路および/または補間(例えば、信号を時間的に延ばす)回路を含む。次に、フォーマッタ623の出力は、新しいTV規格のピクセルおよびライン(Y’および(Pb/Pr)’と示される)を提供し、この出力は回路624(エンコーダ625および波形生成器626を含む)に結合される。エンコーダ625は、通常、新しいTV規格に適した新しい同期信号を挿入または追加する。コンポジット信号または副搬送波信号が必要な場合、エンコーダ625は、副搬送波生成のための変調回路およびデジタル/アナログコンバータを含む。エンコーダ624内のオプションのデジタル/アナログコンバータは、コンポジット、S−映像、および/またはコンポーネント映像信号の形態のアナログ出力信号を提供する。
【0092】
エンコーダ625からのTV信号(新しい規格の)に対して、波形生成器626は、適したコピー制御/コピー保護信号変更を新しいTV規格の映像信号に追加または提供する。生成器626は、プリセットまたは記憶されたビットまたはデータ入力されたビットを有し得る構成制御システム628から、波形生成器626に新しいTV信号内に1つまたは複数の変更を提供するように指示する命令を受信し得る。波形生成器626により実装される、変換された映像信号に対するこのような変更の例示的なリストを表636に示す。
【0093】
波形生成器626は、例えば、新たに変換またはスケーリングされたTV信号のAGCパルス(例えば、正のパルス)またはその他の信号を生成する。メモリ630を有するCPU627は、要素621、622、623、625、626、および/または628を制御する。CPU627は、例えば、図22のリーダから、入力映像信号(図14Bの装置521内のACPまたはコンテンツ制御信号のセット)からコンテンツ制御信号またはコピー保護信号のセットを識別する情報(Output LG、LGA、またはOutput C信号)を受信する。
【0094】
CPU627は、次に、新たにスケーリングされたTV信号のコンテンツ制御信号またはコピー保護信号の(新しい)セットを割り当て得る。図14Bの装置521内の「g」に関するACPまたはコンテンツ制御信号のセットの割り当ては(例えば)、スケーリングされる先の最終的なTV規格に従い、かつ/またはリーダ(例えば、図22の要素608、613、または616)の出力に基づいて、事前にプログラムされ得る。
【0095】
別の例では、メモリ要素629に記憶され、記憶装置または受信器(図示せず)から受信された制御ビットにより、新しいTV規格に割り当てられるべきコンテンツ制御信号またはコピー保護信号の種類が決まる。例えば、DVDプレーヤまたはセットトップボックスは、新しいTV規格に適用すべきコンテンツ制御信号の種類に関する、メモリ629に記憶されたファイル(例えば、図14Bの521の「g」関数内に見出されるセットACPまたはコンテンツ制御信号を適用する)を受信し得る。このファイルは、CPU627に入力し得、CPU627はこのファイルをメモリ630に記憶し、波形生成器626に送信して、新しいTV規格のコンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号を提供する。
【0096】
CPU627は、出力映像TVフォーマットまたは規格を選択/制御もする。エンコーダ625からの信号VoutNSが、コンテンツ制御信号および/またはコピー保護信号のセットを有する新しい映像規格TV信号である。信号VoutNSは、例えば、コンポジット、コンポーネント、またはS−映像信号であるか、またはデジタル映像信号である。構成要素628(CPU628により制御される)は、オン/オフモードおよび/またはAPSビット(アナログ保護信号の1つまたは複数の種類)あるいは構成(例えば、疑似同期、AGC、カラーストライプ等の固定振幅等の様々な波形の構成の制限)を介して生成器626に様々な波形を選択する代替の方法(破線で示される)を表す。
【0097】
場合によっては、生成器626は、CPU627を介するような、コンテンツ制御、データ、および/またはコピー保護信号に関して、信号VoutNSに対する任意の変更を提供するという点で柔軟性を有する。このような波形生成は、映像信号のピクセルレベルまで下がる任意の部分を変更することを含む。
【0098】
本明細書において説明した装置または方法は、アナログ回路、デジタル回路、および/またはソフトウェア実装の任意の組み合わせで従来通りに具現され得る。デバイスまたは装置は、1つまたは複数のビットまたは信号を介してイネーブル、ディセーブル、または構成され得る。さらに、回路(例えば、集積回路内等)は、プログラムソフトウェアまたは溶断可能なリンク(fusable link)を介して切断またはディセーブルされ得る。メモリまたは記憶装置を含んでもよい。例えば、チューナ、変調器、または出力段として動作するRF(無線周波)装置を含めてもよい。このような装置の設計および製作は、本開示に照らして慣行的な作業であろう。
【0099】
本開示は例示であり、限定するものではない。さらなる変更が本開示を踏まえて当業者には明らかであり、そのような変更は添付の特許請求の範囲内にあることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を変換する方法であって、
第1の規格に準拠し、コンテンツ制御情報を含む映像信号を受信することと、
前記受信した映像信号を第2の規格に準拠するように変換することと、
前記変換された映像信号に、前記受信した映像信号内のコンテンツ制御情報に対応するコンテンツ制御情報を含めることと、
前記対応するコンテンツ制御情報を有する前記変換された映像信号を出力することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記出力映像信号内の前記コピー制御情報は、フラグ、制御ビット、変更信号、疑似同期パルス、カラーバースト変更、AGCパルス、後部ポーチパルス、変更された同期パルス、変更信号、または3値同期パルスのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の規格は、NTSC、PAL、SECAM、VGA、またはHDTVのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の規格はHDTVであり、前記第1の規格はHDTVであり、前記第1および第2の規格は、プログレッシブ走査あるいはインタレース走査、または解像度のライン数の点で異なる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スケーラ、トランスコーダ、エンコーダ、またはコンバータである、請求項1に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項6】
前記出力映像信号内の前記コピー制御情報は、前記受信した映像信号内の前記コンテンツ制御情報と同じコンテンツ制御効果を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
映像信号を変換する装置であって、
第1の規格に準拠した映像信号を受信するように構成された入力端子と、
前記入力端子に結合され、前記受信した映像信号を第2の規格に変換する映像コンバータと、
前記入力端子に結合され、コンテンツ制御情報を検出する検出器と、
前記検出器に結合され、前記検出されたものに対応する、前記第2の規格のコンテンツ制御情報を生成するコンテンツ制御論理と、
前記検出器および前記コンバータに結合され、前記生成されたコンテンツ制御情報を前記変換された映像信号に結合する結合器と、
前記結合器に結合された出力端子と
を備える、装置。
【請求項8】
出力される前記映像信号内の前記コピー制御情報は、フラグ、制御ビット、変更信号、疑似同期パルス、カラーバースト変更、AGCパルス、後部ポーチパルス、変更された同期パルス、変更信号、または3値同期パルスのうちの1つである、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の規格は、NTSC、PAL、SECAM、VGA、またはHDTVのうちの1つである、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の規格はHDTVであり、前記第1の規格はHDTVであり、前記第1および第2の規格は、プログレッシブ走査あるいはインタレース走査、または解像度のライン数の点で異なる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
スケーラ、トランスコーダ、エンコーダ、またはコンバータのうちの1つである、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記装置から出力される前記映像信号内の前記コピー制御情報は、前記受信した映像信号内の前記コンテンツ制御情報と同じコンテンツ制御効果を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
映像信号を処理する方法であって、
第1の規格に準拠し、コンテンツ制御情報を含む映像信号を受信することと、
前記コンテンツ制御情報を検出することと、
前記受信した映像信号内のコンテンツ制御情報に対応する、第2の規格のコンテンツ制御情報を生成することと、
前記対応するコンテンツ制御情報を出力することと
を含む、方法。
【請求項14】
前記出力されるコピー制御情報は、フラグ、制御ビット、変更信号、疑似同期パルス、カラーバースト変更、AGCパルス、後部ポーチパルス、変更された同期パルス、変更信号、または3値同期パルスのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の規格は、NTSC、PAL、SECAM、VGA、またはHDTVのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の規格はHDTVであり、前記第1の規格はHDTVであり、前記第1および第2の規格は、プログレッシブ走査あるいはインタレース走査、または解像度のライン数の点で異なる、請求項3に記載の方法。
【請求項17】
リーダ、検出器、またはデコーダである、請求項1に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項18】
前記出力されるコピー制御情報は、前記受信した映像信号内の前記コンテンツ制御情報と同じコンテンツ制御効果を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
映像信号を処理する装置であって、
第1の規格に準拠した映像信号を受信するように構成された入力端子と、
前記入力端子に結合され、前記映像信号内のコンテンツ制御情報を検出する検出器と、
前記検出器に結合され、前記検出されたコンテンツ制御情報に対応する、第2の規格のコンテンツ制御情報を生成するコンテンツ制御論理と、
前記論理に結合され、前記生成されたコンテンツ制御情報を出力する出力端子と
を備える、装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2010−539864(P2010−539864A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536270(P2010−536270)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/065861
【国際公開番号】WO2008/157056
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(597095197)ロヴィ・ソリューションズ・コーポレーション (53)
【Fターム(参考)】