説明

クロマトグラフ装置

【課題】 小型で高性能なガスクロマトグラフ装置を提供する。
【解決手段】 サンプル流体及びキャリア流体を注入する注入ブロック1と、表面に溝21を有し、溝21の内面に固定相を有するプレートA15、B16と、注入ブロック1の後流に配置され、プレートA15、B16を複数積層し、プレートA15、B16の溝21が連通することにより流路を形成するガス分離部2と、ガス分離部2の出口と連通する検出部3とを設け、ガス分離部2を小型化すると共に十分長い溝21内に設けられた固定相により、サンプル流体内のそれぞれの組成を高精度に分離し、高性能なクロマトグラフ装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体又はガスクロマトグラフ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のクロマトグラフ装置は、例えばその概略図を図8に示すように、キャリアガスの圧力調整を行う減圧弁101、減圧弁101の動作を調整するための供給用電磁弁110,減圧弁101の2次側のキャリアガスの圧力を検出する圧力センサ102、キャリアガス導入部103と、試料注入部104と、計量管109と、分析対象物質を分離する第1カラム105a、第2カラム105bと、第1と第2カラム105a,bで分離された物質の量をそれぞれ検出する検出器106と、アナライザバルブ107を通過したキャリアガスや試料ガスを排出する排出管108とから構成されている。(例えば、先行特許文献1参照)。
アナライザバルブ107が、各流路の接続を切り換え、管状の第1、2カラムへと試料ガス及びキャリアガスを流すことにより成分が分離され、分離された成分がそれぞれ独立に検出器106を通過してそれぞれの量が検出される。
また、図9にそのクロマトグラフ装置のカラム(キャピラリカラム)の断面図及び表面図を示すように、カラムを小型化するために第1基板111と第2基板112とを重ね合わせてキャピラリカラムを形成し、石英ガラスで構成される上記第1基板又は第2基板の重ね合わせ面113上にマイクロヒータ114を設け、そのマイクロヒータ全体を覆うように第1基板又は第2基板の重ね合わせ面上にガラス層115を設け、そのガラス層表面のマイクロヒータ直上部分に溝116を形成し、その溝内面に試料分析のための固定相膜117を設け、流路118を形成したものが存在した。(例えば、先行特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−210979号公報
【特許文献2】特開2004−37416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行特許文献1にあるようなクロマトグラフ装置では管状のカラムが用いられており、試料を十分分離するためにカラムの長さを長くしなくてはならないのでカラムが大型化する問題があった。また、カラムを十分加熱する必要があるため、ヒータ容量を大きくする必要が生じ、装置全体が大型化してしまうと共に消費電力が大きくなるという問題があった。
【0005】
先行特許文献2にあるようなクロマトグラフ装置においては、キャピラリカラムを小さくすることはできたが、1つのキャピラリカラムでは試料ガスを分離するためのキャピラリカラムの流路長さを十分確保することができず、精度が低くなるという問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、クロマトグラフ装置を小型化すると共に、サンプル流体分離部においてサンプル流体を確実に分離し、精度の高いクロマトグラフ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るクロマトグラフ装置は、サンプル流体及びキャリア流体を注入する注入部と、表面に溝を有し、溝の内面に固定相を有する板部材と、注入部の後流に配置され、板部材を複数積層し、各板部材の溝を連通させた流路を形成するサンプル流体分離部と、サンプル流体分離部の出口と連通する検出部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この請求項1に係る発明のクロマトグラフ装置によれば、表面に溝を有し、溝の内面に固定相を有する板部材と、注入部の後流に配置され、板部材を複数積層し、各板部材の溝を連通させた流路を形成するサンプル流体分離部を採用したので、サンプル流体分離部を小型化できると共に、サンプル流体分離部を小型化することにより装置全体を小型化することも可能となる。また、板部材の積層枚数を調整することにより、流路長を自由に決められる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1のガスクロマトグラフ装置のガス流路の概略図である。図2はこの発明の実施の形態1のガスクロマトグラフ装置の断面図を示す図である。
図1に示すようにガスクロマトグラフ装置はキャリアガスとサンプルガスの混合ガスが注入される注入部である注入ブロック1と、注入ブロック1の流路出口と連なり複数のプレートから構成されるガス分離部2と、ガス分離部の流路出口と連なり熱伝導度検出器(以下TCDと略記する)を有する検出部3と、検出部出口と連なる排気ブロック4と、ガス分離部近辺に設けられたヒータ5と、注入ブロックの上流に設けられた図示しない、キャリアガスの圧力を一定にする圧力制御装置、サンプルガス注入装置、検出部からの信号を解析する解析装置、記録装置等から構成されている。
【0010】
図2に示すように、注入ブロック1は略直方体の部材からなり、四隅にはボルト6を挿入可能な孔が設けられており、キャリアガスとサンプルガスの混合ガスが送気される混合管と結合可能な注入口11が注入ブロック1の側面から中央部分に向けて設けられている。また注入ブロック1の上面から中央部分に向けて注入ブロック連結孔12が設けられ、注入口11と連結孔12は連通している。注入ブロック1の下面には板状のヒータ5が設けられており、ヒータ5により、注入ブロック1を介し、ガス分離部2を加熱可能となっている。
【0011】
図3にガス分離部2の分解図を示す。ガス分離部2は2種類の複数のステンレスの板状部材から構成されている。図4及び5は本実施の形態のプレートA15及びB16を装置上方から見た表面図及び表面図のI及びIIの断面図を示す図である。本実施の形態では図4に示すプレートA15と図5に示すプレートB16それぞれ7枚ずつ用いられている。プレートA15及びB16は、ほぼ3cm四方のほぼ正方形で厚みが0.3〜2mmの金属プレートで、四隅にボルトが貫通する孔22が設けられている。0.15mm程度もしくは0.25〜0.35mmの深さの溝21が、プレートの上面に螺旋状に設けられている。本実施の形態ではその長さが50cm程度の流路となるように溝21が設けられている。また溝21のコーナ部分は流路が狭くならないように丸みをおびるようになっている。流路の曲がる部分、特に鋭角に曲がる部分を少なくし、ストレート部を多くするようにした方が、流路抵抗も少なくなり、目詰まり等の問題が発生することがない。
【0012】
プレートA15及びB16は溝21の形状は同じであるがプレートを貫通するプレート孔23、25の位置が異なっている。図4、5(a)に示しているように長方形の外周を描くような螺旋状とTの字の外周を描くような螺旋状を組み合わせ、一本の溝21となるように設けられている。また、プレートA15には長方形の外周を描くような螺旋状の中心位置に第1のプレート孔23が設けられており、Tの字の外周を描くような螺旋状の中心位置にはプレートB16に設けられた第2のプレート孔25と連通する第1の窪み部24が設けられている。
図5(b)に示すようにプレートB16には長方形の外周を描くような螺旋状の中心位置に第2の窪み部26が設けられており、第1のプレート孔23と連通可能となっている。Tの字の外周を描くような螺旋状の中心位置にはプレートA15に設けられた第1の窪み部24と連通する第2のプレート孔25が設けられている。
【0013】
プレートA15とB16の表面を研磨しておきプレートを密着させ加熱することにより熱接合する、もしくはプレートA15とB16を上下方向からボルト6を締め付けることにより互いに密着することにより、プレートA15の溝21とプレートB16の下面及びプレートB16の溝21とプレートA15の下面により細長い管状の流路が形成される。そして、プレートA15の溝21とプレートB16の溝21は、第1のプレート孔23と第2の窪み部26、及び第1の窪み部24と第2のプレート孔25が連通することにより、一本の細長い経路が形成される。本実施の形態によれば、一枚のプレートにそれぞれ長さ50cmの溝21が設けられていることから、14枚のプレートによりほぼ7mの流路とすることができる。例えばプレートの厚みを2mmのものを採用したとすると、ほぼ3cmの立方体内に7mの流路を比較的簡易な構造で設けることができる。ここで、ボルト締めする場合においても、プレートの上面及び下面を十分に研磨しておくことにより、密着度を高め、リークが生じないようにすることができる。
【0014】
溝21の内面には吸着剤を有する試料分析のための固定相が設けられている。0.15mmの溝21を採用したものには、プレートを密着させ、固定相形成物質を溶解させた溶液を溝内に充填した後、エアーで余分な溶液を除去、その後乾燥させることで、溝21の内面に固定相の膜を形成することができる。
また0.25〜0.35mmの溝を採用したものには、微細な粉末状の吸着材を溝21内部に設け、溝21内部に吸着剤が偏りなくほぼ均一に設けられた状態を確認した後、プレート15、16を重ね合わせ、その後、溝21内面に吸着剤を固定させ、固定相を形成する。溝21内部の吸着剤を目視等により偏りがないことを確認できるので、目詰まり、固定相のない部分が形成されるといった不具合が生じることなく固定相を定着させることができる。
【0015】
注入ブロック1の上面とガス分離部2の下面の間には流路変更プレート13が設けられている。流路変更プレート13には流路変更溝14が設けられており、注入ブロック1の連結孔12とガス分離部2の最下面のプレートA15の第1のプレート孔23を連通させている。
ガス分離部2の上面には検出室形成部材31が設けられている。検出室形成部材31にはガス分離部2の最上面のプレートB16の第2の窪み部26と連通している検出室孔32が設けられている。検出室形成部材31はその下面は平らに形成されており、その下面がガス分離部2の最上面のプレートB16と密着することにより、最上面のプレートB16の溝21を流路としている。
【0016】
検出室形成部材31の上面には窪みが設けられTCDセンサを収納可能な検出室33が設けられている。検出室33は検出室孔32と連通しており、ガス分離部2からの排出ガスを受入可能となっている。
検出室形成部材31の上部には検出部3が設けてある。検出部3は基板35と基板35下面に設けられたTCDセンサ36等から構成されている。基板35下面と検出室形成部材31の上面が密着することにより、検出室33は外部と遮断されている。
【0017】
従来特許文献1に記載されているような装置であると、本実施の形態のように基板35上にセンサを直接設ける構造を採用できるものではなかったので、検出室を独立に形成する必要があり、保持部材等を収容可能なスペースを確保しなくてはならなかったので、本実施の形態の検出室33に相当する箇所が大型化してしまい、検出室33に滞留するガスが多くなるので、検出精度が下がってしまうという問題があった。本実施の形態では基板35上にセンサを直接設け、基板35を用い密閉空間を形成しているので、滞留するガスが少なくなることから、試料が検出室33に流入するとセンサがすぐに反応し、また、検出室33内で対流も起こらないので、検出精度が向上する効果がある。
【0018】
TCDセンサ36に設けられた発熱抵抗の変化を出力として取り出すように、基板35には電気回路および配線が設けられている。また、基板35には温度センサが設けられており、ヒータ5の温度制御に用いられる。
排気ブロック4は、注入ブロック1と同様に略直方体の部材からなり、四隅にはボルト6が挿入可能な孔が設けられており、キャリアガスとサンプルガスの混合ガスを排気する排気管と結合可能な排気口41が排気ブロック4の側面から中央部分に向けて設けられている。また排気ブロック4の下面から中央部分に向けて排気ブロック連結孔42が設けられ、排気口41と連結孔42が連通している。また、排気ブロック4の下面の連結孔42と連なる連通溝43が設けられている。また、排気ブロック4の下面と基板35上面は密着していて、基板35に設けられた基板孔を介して、検出室33と連通溝43が連通している。
【0019】
続いて、この装置を用いて、天然ガスを分析する場合について説明する。図示しないサンプルガス注入装置によりキャリアガス中に分析の対象となる天然ガスが注入される。
測定すべきガスである天然ガスとキャリアガスとが混合した状態で、注入ブロック1の注入口11、連結孔12、流路変更プレート13の流路変更溝14を介して、ガス分離部2の最下面のプレートA15の第1のプレート孔23へと流れ込む。
ガス分離部2は注入ブロック1に取付けられたヒータ5により、間接的に加熱されている。ヒータ5は基板に設けられた温度センサによりガス分離部出口のガス温度がほぼ一定になるように制御されている。ガス分離部2のプレートA15及びB16に設けられた第1、第2のプレート孔23、25、第1、第2の窪み部24、26及び固定相の設けられた溝21を天然ガスとキャリアガスとが混合した状態で流れていく中、これらガス分離部の固定相に対する各成分の吸着性(親和性)や分配係数の差異に基づく移動速度の差を利用して各ガス成分に分離される。
【0020】
窒素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタンなど多種類からなる天然ガスは、各ガス成分に分離された状態で、ガス分離部2の上面の検出室形成部材31に設けられた検出室33へと流入する。
分離されたガスは、TCDセンサ36が収納された収納検出室形成部材31の検出室33へと流れ込み、ガスの流れの上部に設けた発熱抵抗を一定の電圧(または一定の電流)で加熱しておくと、ガスの組成が変わったとき、その熱伝導度の変化を受けて発熱抵抗の温度が変化する。これによる発熱抵抗の変化を出力として取り出し、移動速度の早い順に流入するガスの組成毎の分量をそれぞれ検出する。
【0021】
このように本実施の形態1によれば、表面に溝21を有し、溝21の内面に固定相を有するプレートA15、B16と、注入ブロック1の後流に配置され、プレートA15、B16を複数積層し、溝21が連通することにより一本の流路を形成するガス分離部2を採用したので、ガス分離部2を小型化できると共に、ガス分離部2を小型化することにより装置全体を小型化することも可能となる。ガス分離部2を小型化できるため、加温するための消費電力を大幅に節約することができる。
また、検出試料、用途等に応じてプレート枚数を変更し、流路長さを変更することができるので、設計自由度が高まる効果もある。
【0022】
従来は、特許文献1に記載されたような細管を用い、カラム内に粉体状の固定相を付着させる場合、振動により粉体を挿入していく方法が採用されていた。内径が0.1〜2mm程度の管を用いていると、内径が小さいため、管内に均一に粉体を挿入されたか確認することができず、カラムを装置に装着した後、実際に装置を動作させないと、固定相の付着状況が確認できないものであったが、本実施の形態1において粉体の固定相を採用した場合であっても、目視等により粉体の固定相が均一に設けたことを確認してからボルト締め、熱加工等でガス分離部を組み立てることができるので、詰まり又は固定相が不足するといった不具合が生じることがなく歩留まりが高く、しかも均一に固定相が設けられている精度の高い検出を行うのに適したガスクロマトグラフ装置を提供することができる。
【0023】
本実施の形態では溝21の形状をTの字の外周を描くような螺旋状と長方形の外周を描く形状の螺旋状としたものを示したが、十字形状の外周を描くような螺旋状、同心円状の螺旋であってもよく、その形状は、流路を十分長く設けることができればどのような形状であっても良い。また、プレートA15及びB16の2種類を用いたものを示したが、プレートを重ねて流路を長くできるのであれば、何種類のプレートを用いたものであってもよい。また、プレートA15及びB16の溝21の形状を変えたプレートを用いてもよい。プレートの枚数も適宜変更することも可能である。
【0024】
また、プレートの溝21を設ける表面をほぼ3cm四方のものについて説明したが、溝を設けることができれば、1mm〜100mm程度にしてもよく、また表面の形状も四角ではなく、円形、その他どのような形状であってもよい。その表面の形状に合わせ同心状、角形状など流路を長くできるように適宜変更することもできる。プレートの形状及び溝の配置を考慮し、ボルト孔の数、配置等も適宜変更できる。
【0025】
図6に溝21の形状を変更した例を示した。四角形の外周を描くような螺旋状の溝及びその外周に平行な蛇行する溝を連続させることにより一本の溝を設けている。中央部のA及び右側のBの部分にそれぞれ第1のプレート孔23及び第1の窪み部24を設けたプレートAとし、中央部のA及び右側のBの部分にそれぞれ第2の窪み部26及び第2のプレート孔25を設けたプレートBとすることにより、上述した本実施の形態に採用することができる。
【0026】
2種類のプレートを用いる場合であれば、プレート孔23、25の位置(窪み部24、26の位置)が異なるプレートA、Bとし、適宜プレート孔と窪み部を連通するように溝21を設けるものを積層させれば、プレート孔及び窪み部の位置を適宜変更することができる。
またプレートA、Bをステンレスで作成したものについて説明したが、その材質はセラミック、樹脂、溶融石英など分析ガスの用途、プレートサイズなどを考慮し、適宜変更することができる。
【0027】
また検出部3について、TCDセンサ36を用いたものについて説明したが、適宜周知の検出器を用い、分離されたガスの分量を検出することもできる。
注入ブロック1及び排気ブロック4を直方体形状のものに孔を設けた構造のものについて説明したが、ガス分離部2の入口及び出口にリークすることなく流体を供給できるものであればその形状はいかなるものであっても良い。
【0028】
実施の形態2.
本実施の形態1においてはガスクロマトグラフ装置の例を示したが、固定相の組成等を変更した複数の積層板とするサンプル流体分離部とすることにより液体クロマトグラフ装置に用いることもできる。図7に本発明を液体クロマトグラフ装置に適用する場合の概略図を示す。溶離液瓶50内の溶媒をポンプ51にて圧送し、インジェクタ52から試料が注入され、カラム恒温槽53内のカラム54を通過し、記録計57に検出結果を出力する検出器55で検出を終えた試料及び溶媒が廃液タンク56に廃棄されるように構成されている。カラム恒温槽53内に液体クロマトグラフ用の固定相を溝に設けた複数の積層板を有するカラム54が設けられており、カラム54の入口には溶液及び試料が混合された混合流体を注入する注入部が設けられており、カラム54の積層された複数の板部材が設けられた長い溝を混合流体が通過する間に試料が分離される。分離された試料を検出器55にて検出し、各組成の分量を計測することができる。溶離液瓶、ポンプ、カラム恒温槽、検出器、記録計等は周知の装置を用いればよく、本実施の形態1で示したものと同様に板部材を複数積層し、各板部材の溝を設けた積層板から構成されるサンプル流体分離部を用いれば、サンプル流体分離部であるカラムを小型化できるのでカラム恒温槽、ヒータ及び装置全体を小型化することができる。また、カラム恒温槽を小型化できるので熱容量が小さくなり、消費電力を節減することもできる。
【0029】
実施の形態1と同様にプレートサイズ、プレート形状、プレートの材質、溝の径、溝の形状等を試料に応じて適宜変更することができる。
また、検出器の種類も試料に応じて、周知の検出器を適宜使うこともできる。検出器をカラム恒温槽の外に設けたものについて説明したが、実施の形態1と同様の注入ブロック、排気ブロック等を用い、検出器をカラム近傍に設けカラム恒温槽内に設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施の形態1を示すガスクロマトグラフ装置の概略図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示すガスクロマトグラフ装置の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示すガス分離部の分解斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1のプレートAの表面図(a)及び側面断面図(b)である。
【図5】この発明の実施の形態1のプレートBの表面図(a)及び側面断面図(b)である。
【図6】この発明の実施の形態1の他のプレートの表面図である。
【図7】この発明の実施の形態2を示す液体クロマトグラフ装置の概略図である。
【図8】従来例1のガスクロマトグラフ装置の概略図である。
【図9】従来例2のガスクロマトグラフ装置のキャピラリカラムの断面図及び表面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 注入ブロック、2 ガス分離部、3 検出部、4 排気ブロック、5 ヒータ、11 注入口、15 プレートA、16 プレートB、21 溝、35 基板、36 TCDセンサ、41 排気口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル流体及びキャリア流体を注入する注入部と、
表面に溝を有し、前記溝の内面に固定相を有する板部材と、
前記注入部の後流に配置され、前記板部材を複数積層し、各板部材の溝を連通させた流路を形成するサンプル流体分離部と、
サンプル流体分離部の出口と連通する検出部とを備えたクロマトグラフ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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