説明

グランドフレア

【課題】煙突等のグランドフレア塔体から発生する低周波振動を適切に調整して建具の振動発生限界以下に抑え、周囲の物体が共振・振動することを防止したグランドフレアを提供する。
【解決手段】可燃性排ガスを煙突下端のバーナ11で燃焼処理し、煙突20の下端及びバーナ11の周囲が風防40により囲まれているグランドフレア10において、煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更、グランドフレア塔体の複数化、及び前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性排ガスの燃焼処理に用いられるグランドフレアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、可燃性ガスを燃焼処理する処理装置は、大別して焼却炉、オープンフレアスタック及びグランドフレアスタック(グランドフレア)の3種類に分類される。
このような処理装置により燃焼処理される可燃性ガスとしては、たとえば石炭ガス化複合発電設備(IGCC;Integrated Coal Gasification Combined Cycle)において、プラントの初期起動時に石炭をガス化して生成されたガスがあり、ガスタービン燃料には不適な可燃性排ガスである。なお、石炭ガス化複合発電設備は、燃料となる石炭をガス化してガスタービンを運転し、ガスタービンの駆動力及びガスタービンの排熱を利用して発電する設備である。
【0003】
焼却炉(図24参照)は、耐火物等で形成された焼却炉本体1に空気送風装置2を設置して可燃性ガスを燃焼処理するものである。この場合、焼却炉本体1を成形する耐火物のコストや空気送風装置2のコストが高いという問題を有している。なお、図中の符号3はバーナ、4は煙突である。
オープンフレアスタック(図25参照)は、大気中に燃料を噴出し、点火装置により可燃ガスを燃焼させる装置である。通常、燃料の排出口は、フレアスタック本体5の高い位置に配置される。燃焼用の空気は周囲からの自然吸気により供給されるので、空気送風装置は不要でコストが安い。しかしながら、火炎が曝露状態にあるので、周囲への輻射による火災発生、火炎の燃焼音による騒音、火炎が目視できることによる景観不調和の問題が指摘されている。
【0004】
グランドフレア6は、たとえば図26に示すように、煙突7の下端を開放し、煙突7の下端部に可燃性ガス燃焼用のバーナ8を1または複数設置した構造となる。この場合、煙突7及び風防9が必要になるので、オープンフレアスタックよりもコスト高となる。しかし、グランドフレア6は、火炎が風防9に囲まれて外部から見えないことや、燃焼騒音が煙突により低減されるというメリットを有している。
【0005】
煙突から派生する騒音を低減する従来技術としては、煙突の内部位置に吸音部材を設置するものがある。(たとえば、特許文献1参照)
また、グランドフレアスタックにおいては、燃焼室を取り囲む騒音遮蔽部材が、燃焼室に送入される空気流に対して吸音関係に配設された構成が開示されている。(たとえば、特許文献2参照)
また、燃焼ガスを強制排気する煙道内に発生する騒音が、ダイナミック消音により打ち消すことで消音される騒音打消装置が開示されている。(たとえば、特許文献3参照)
【特許文献1】特公昭58−2331号公報
【特許文献2】特開昭54−45838号公報
【特許文献3】特許第2629410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来のグランドフレア6においては、煙突7から発生する低周波振動により、周囲の物体が共振・振動することが問題となっている。
グランドフレア6における従来の低周波振動対策としては、火炎の長炎化を狙いとした空気量の減少、バーナ流速の変更及びバーナ本数の変更が知られている。しかし、このような従来の低周波振動対策は、燃焼性の悪化による未燃分の増加や、長炎化により火炎がスタック上部から吹き出すという問題を有している。
また、複数あるバーナ3について、それぞれのレベルを不均一に配置し、振動源である火炎面を不均一にして発生音圧を低減する対策では、上側に配置したバーナ8が、下側のバーナ火炎と接触して損傷する不具合がある。
また、グランドフレア6で処理するガスの化学熱量を制限する方法、あるいは、騒音基準が緩やかな昼間のみの運用とする方法もあるが、いずれもプラントの運用制限となるため不経済である。
【0007】
このような背景から、グランドフレア塔体の低周波振動数とバーナ燃焼の固有振動数との共振防止、そして/または、振動エネルギを熱エネルギに変換することにより、低周波騒音の音圧レベルが増大することを抑制し、グランドフレアから発生する低周波振動を低減して建具の振動発生限界以下に抑えることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、煙突等のグランドフレア塔体から発生する低周波振動を適切に調整して建具の振動発生限界以下に抑え、周囲の物体が共振・振動することを防止したグランドフレアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るグランドフレアは、可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更、前記グランドフレア塔体の複数化、及び前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減したことを特徴とするものである。
【0009】
このようなグランドフレアによれば、煙突及び風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更、グランドフレア塔体の複数化、及びグランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減することにより、グランドフレアから発生する低周波振動を建具振動発生限界以下に設定することが可能になる。
【0010】
上記の発明において、前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更は、前記風防の一部に風防開口部を設けるとともに、前記風防開口部を低周波音に対する非壁面化シート材で塞いでなされることが好ましく、これにより、発生周波数を高くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。
この場合、前記風防開口部は、周開口率を50%以上とし、かつ、高さ開口率を70%以上とすることが好ましい。
また、前記非壁面化シート材のシート材面密度は、風防開口前卓越周波数に応じて選定すればよい。
【0011】
上記の発明において、前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更は、前記煙突の一部に煙突開口部を設けてなされることが好ましく、これにより、発生周波数を高くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。
この場合、前記煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内に設けた横開口であることが好ましい。すなわち、本発明の煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内において、構造強度が許す限り大きく開口させればよい。
また、前記横開口の高さ方向位置は、共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に配置されていることが好ましい。
また、前記横開口については、開口形状にかかわらず開口面積比を25%以上とすることが好ましい。
また、前記横開口は、煙突高さ方向に複数設けたものでもよい。
【0012】
上記の発明において、前記煙突開口部は、煙突高さ方向に開口する1または複数の縦開口であってもよい。
【0013】
上記の発明において、前記煙突開口部の外側に間隙を設けて開口隠し部材を設置し、前記隙間と前記煙突との間に形成される隙間面積を前記煙突開口部の開口面積より大きく設定することが好ましく、これにより、発生周波数を高くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができ、しかも、開口隠し部材により煙突開口部を通して煙突内の火炎が外部から見えることを防止できる。
【0014】
上記の発明において、前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更は、〔数1〕で求められる前記バーナのバーナ位置ζ′を、前記煙突及び前記風防を含む通路全長に対し風防入口から2.2〜3.4の範囲に設置してなされることが好ましく、これにより、発生周波数を低くする方向に変化させて音圧レベルを下げることができる。
この場合、前記煙突及び/または前記風防の長さを増して、前記通路全長を延長するとよい。
【0015】
上記の発明において、前記グランドフレア塔体の複数化は、卓越振動数の異なるものを組み合わせてなされることが好ましく、これにより、各卓越周波数における音圧レベルが下がりかつ分散するため、総合的な騒音レベルを下げることができる。
【0016】
上記の発明において、前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置は、前記風防と前記煙突との間に形成される騒音通路に、鉛直方向から傾斜角度をもって多数のシート材を吊り下げてなされることが好ましく、これにより、シート材が騒音による空気粒子の振動エネルギを吸収するので、騒音の低減が可能になる。
この場合の傾斜角度は、10°〜60°の範囲に設定されていることが望ましい。
また、前記シート材は、複数に折曲されていることが望ましい。
また、前記騒音通路の入口上部に天板を設置することが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
上述した本発明によれば、グランドフレアから発生する低周波振動を建具の振動発生限界以下とし、周囲の物体が共振・振動することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るグランドフレアの一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すグランドフレア10は、煙突20の下端を開放し、煙突20の下端部に設けたバーナ11で可燃性ガスを燃焼させて焼却処理するための装置である。煙突20の下端部は、1または複数設けられたバーナ11の周囲が風防40により囲まれている。このような風防40を設けることにより、煙突20の下端部に配設されているバーナ11が周囲の風の影響を受けず、また、火炎が外部から見えないようになっている。
【0019】
このように構成されたグランドフレア10において、本発明では、煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体から発生する低周波音(騒音)の固有振動数変更、煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体の複数化、及び煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減する。
すなわち、本発明のグランドフレア10は、煙突20及び風防40よりなるグランドフレア塔体に対し、発生する低周波音の固有振動数を変更する対策、グランドフレア塔体を複数化する対策、及びグランドフレア塔体の内部へ低周波振動吸収体を設置する対策の中から少なくとも1つを選択し、1または複数の対策を組み合わせて実施することでグランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減したものである。
【0020】
図2には、上述したグランドフレア10において、グランドフレア塔体から発生する低周波振動(騒音)の音圧レベルが破線で示されている。ここで、図中の横軸は卓越周波数(Hz)、縦軸は音圧レベル(dB)である。
この図によれば、低周波振動の音圧レベルは上に凸の曲線を描いており、右上がりの直線で示される建具振動発生限界と2箇所の卓越周波数f1,f2で交差している。建具振動発生限界は、建具振動が発生する音圧レベルの上限であるから、低周波振動の音圧レベルについては建具振動発生限界より低い領域に設定することが必要となる。なお、以下に説明する対策前の音圧レベルは、建具振動発生限界より高い値になっている。
従って、グランドフレア10のグランドフレア塔体から発生する低周波振動の音圧レベルについては、卓越周波数がf1より小さい領域と、卓越周波数がf2より大きい領域との両方に、設計好適範囲が存在する。このため、グランドフレア塔体から発生する低周波振動においては、卓越周波数をf1より下げることにより、あるいは、卓越周波数をf2より上げることにより、グランドフレア塔体の音圧レベルが建具振動発生限界より低くなる。この結果、グランドフレア10から発生する低周波振動の音圧レベルを建具振動発生限界以下に設定し、周囲の物体が共振・振動することを防止できる。
【0021】
以下では、グランドフレア10の低周波騒音(音圧レベル)を低減することで建具振動発生限界以下とし、設計好適範囲内とするための構成及び対策を具体的に説明する。
上述した構成及び対策は、下記の4つに大別される。
1)グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を高音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止する。
2)グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を低音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止する。
3)グランドフレア塔体を複数塔化し、処理熱量低下による音圧低減効果と、複数化した塔体の固有振動数をバーナの固有振動数以外の振動数とし、かつ、複数の塔体に固有振動数も異なる振動数とする。
4)グランドフレアの塔体内部に、低周波振動を吸収する物体(低周波振動吸収体)を設置する。
これらの構成及び対策について、単独あるいは適宜組み合わせて実施することにより、バーナ燃焼の固有振動数とグランドフレア気柱振動とが共振することを防止し、グランドフレア塔体から発生する低周波騒音の音圧レベルを低減することができる。また、低周波振動吸収体は、振動エネルギを熱エネルギに変換して低周波騒音の音圧レベルを低減することができる。
【0022】
<実施形態1;固有振動数の高音側移動>
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を高音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止するものである。
図3に示すグランドフレア10Aでは、風防40の一部に風防開口部41を設けるとともに、この風防開口部41を非壁面化シート材42により塞いで固有振動数を変更している。すなわち、風防40の一部を切り欠いて風防開口部41を設けた後、この風防開口部41に非壁面化シート材42を取り付けて塞いでいる。ここで使用する非壁面化シート材42は、風除け、可聴音漏れの防止に加えて、風防開口部41を通して外部から火炎が見えることを防止するものであり、低周波音に対して壁面として機能しない素材であればよい。
【0023】
風防40の一部を除去して設ける風防開口41は、下記に定義する開口率(図3参照)において、周開口率が50%以上で、かつ、高さ開口率が70%以上の開口面積となるように、風防40から板材を切り取るなどして撤去することが望ましい。図示の風防開口部41は、湾曲した矩形状の開口が周方向へ等ピッチに配置されている。
周開口率=n×w/πD×100
n;風防開口部の数
w;風防開口部の周長
π;円周率
D;風防の直径
高さ開口率=h/H×100
h;風防開口部の高さ
H;風防の全高
【0024】
図4は、開口率(%)とピーク音圧レベル(dB)との関係を示す図である。
図4(a)に示す周開口率の場合、開口率が0から大きくなるにつれてピーク音圧レベルも上昇し、開口率が20%程度でピークとなる。このピークを過ぎると、開口率の上昇に応じてピーク音圧レベルも低下し、開口率が50%程度以上に大きくなってもピーク音圧レベルの変動はほとんどない。従って、周開口率については、50%以上とすることが望ましい。
図4(b)に示す高さ開口率の場合、開口率が0から70%程度の領域では、開口率が大きくなるにつれてピーク音圧レベルは低下する。そして、開口率が70%程度より大きい領域では、開口率の上昇に応じたピーク音圧レベルの変化はほとんどない。従って、高さ開口率については、70%以上とすることが望ましい。
なお、風防開口部41は、上述した周開口率及び高さ開口率について、両方の開口率が共に条件を満たしていることが望ましい。
【0025】
非壁面化シート材42は、低周波音に対して壁面を構成しないように、たとえば防音シート等のシート材を風防開口部41に設置したものである。非壁面化シート材42として好適なシート材面密度の範囲は、図5に示すように、風防開口前卓越周波数に応じて異なっている。すなわち、風防開口前卓越周波数が小さい場合ほど、シート材面密度が高くて重い非壁面化シート材42を選択する必要がある。換言すれば、非壁面化シート材42のシート材面密度は、図5に示す設計好適範囲の境界線より下の領域から選択することが望ましい。
【0026】
すなわち、非壁面化シート材42の面密度を小さくしていくと、卓越周波数が高く変化する特性を示しているので、非壁面化シート材42の面密度を小さくして風防開口部の効果を得る場合には、初期の周波数帯に応じた面密度の材料を選定する必要がある。
ここで、周波数5Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね3000g/mより軽い材料を選択し、周波数25Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね300g/mより軽い材料を選択し、周波数80Hzを風防シート化により卓越周波数を高くするためには、概ね30g/mより軽い材料を選定する必要がある。
【0027】
このような構成により、グランドフレア10Aから発生する振動の周波数は高くなるので、バーナ11の固有振動数との共振点を回避することが可能になる。
また、高い周波数の振動は、煙突20内での減衰が大きくなるので、騒音レベルは低下することとなる。すなわち、ここで説明した固有振動数の高音側移動は、従来のグランドフレア10が有する騒音低減の問題を解決するため、風防40の一部に風防開口部41を設けて非壁面化シート材42で塞ぐ構造とし、発生周波数を高くしつつ低周波騒音の音圧レベルを低下させたものである。
【0028】
次に、上述した実施形態1における風防40の風防開口部41に代えて、煙突20の一部に煙突開口部を設けた変形例を図6に示して説明する。この変形例では、グランドフレア塔体から発生する固有振動数を変更するため、すなわち、グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を高音側に移動させるため、煙突20の一部に煙突開口部21を設けてバーナ燃焼の固有振動数との共振を防止している。
図6に示すグランドフレア10Bは、風防40に囲まれた位置より上方となる煙突20の適所に設けた横開口の煙突開口部21を備えている。この煙突開口部21は、煙突20の周方向において90°〜360°の範囲に設けられており、構造強度が許す限り大きな開口とすることが望ましい。
また、図6に示す煙突開口部21は、煙突20内の音圧レベルを効率よく低下させるため、横開口の高さ方向位置が共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に設定されている。
【0029】
上述した横開口の煙突開口部21は、たとえば図7に示すように、開口時の開口形状として丸穴や四角穴等を採用することができ、特に開口形状が限定されることはない。しかし、煙突開口部21の開口面積比については、横開口の開口形状に係わらず25%以上とすることが望ましい。すなわち、たとえば図7(a)に示すように、煙突開口部21が湾曲した矩形状となる場合の開口面積比Sや、たとえば図7(b)に示すように、煙突開口部21′が多数の円形穴により構成される場合の開口面積比S′は、いずれも25%以上とされる。
なお、図7(a)で開口面積比Sを定義する数式において、nは煙突開口部21の数、wは煙突開口部21の周長、hは煙突開口部21の高さであり、図7(b)で開口面積比S′を定義する数式において、nは煙突開口部21′の数、πは円周率、dは煙突開口部21′の直径、D′は煙突20の直径、hは煙突開口部21′の高さである。
【0030】
ところで、上述した横開口の煙突開口部21,21′は、煙突20の高さ方向に1段のみ設けられているが、たとえば図8に示すように、煙突20の高さ方向に複数段を並べて設けたものでもよい。
図8に示す煙突20Aの構成例では、複数の柱部材22に対して円錐台形状のリング部材23を高さ方向へ等ピッチに配置して固定し、上下のリング部材23,23間に形成される多数の隙間が多段の煙突開口部21Aとして機能する。この場合、リング部材23の上下方向配置を考慮することにより、煙突20Aを水平方向から見た場合に開口が見えない、すなわち、外部から火炎が見えにくい煙突開口部21Aとすることも可能である。
【0031】
また、図9に示す煙突20Bは、上述した横開口とは異なり、煙突高さ方向に開口する縦開口の煙突開口部21Bを備えている。図示の構成例では、略C字断面とした一対の煙突部材24、24を用い、縦開口の煙突開口部21Bが2本形成されている。
また、図10に示す煙突20Cの場合は、縦開口とした1本の煙突開口部21Cを備えている。この煙突開口部21Cには、外部から火炎を目視できないようにするため、煙突20Cの外側に所定の間隔を設けて開口隠し部材25が設置されている。煙突20Cと開口隠し部材25との間に形成される隙間面積は、低周波騒音の低減効果が損なわれないようにするため、煙突開口部21Cの開口面積より大きく設定されている。さらに、このような開口隠し部材25は横開口の煙突開口部21等にも設置可能であり、たとえば図11に示すように、横開口の煙突開口部21の外周を覆うようにして開口隠し部材25′を設置することができる。この場合、煙突20と開口隠し部材25′との間に形成される隙間面積(Sa×2)は、煙突開口部20の開口面積Sbより大きく(2Sa>Sb)設定されている。
【0032】
このように、煙突20側に煙突開口部21を設けるような構成としても、風洞開口部41と同様に、グランドフレア10B′から発生する振動の周波数は高くなるので、バーナ11の固有振動数との共振点を回避することが可能になる。
また、高い周波数の振動は、煙突20内での減衰が大きくなるので、騒音レベルは低下することとなる。すなわち、ここで説明した固有振動数の高音側移動は、従来のグランドフレア10が有する騒音低減の問題を解決するため、煙突20の一部に煙突開口部21を設ける構造とし、発生周波数を高くしつつ低周波騒音の音圧レベルを低下させたものである。
【0033】
<実施形態2;固有振動数の低音側移動>
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体から発生する低周波音の固有振動数を低音側に移動させ、バーナ燃焼の固有振動数との共振を防止するものである。すなわち、図12〜図15に示すように、風防部分を延長して発生周波数を低くしつつ、低周波騒音の音圧レベルを低下させるものである。
この方式では、図15及び下記に示す〔数1〕を用いて求められるバーナ11のバーナ位置ζ′が、煙突20及び風防40Aを含む長さ(通路全長)に対し、風防40Aの入口Wiから2.2〜3.4の範囲内となるように設置されている。
【0034】
【数1】

ここで、〔数1〕においては、L1が煙突高さ(m)、d1が煙突の直径(m)、cが音速(m/s)、fが計測周波数(Hz)である。
そして、〔数1〕により算出したバーナ位置ζ′とピーク音圧レベルとの関係は、図15に示すように、ピーク音圧レベルはピークを過ぎて低下する。従って、バーナ位置ζ′の設計好適範囲は、入口Wiのピーク音圧レベル(ζ′=0のピーク音圧レベル)より低い値になる領域(ζ′=2.2〜3.4)となる。
【0035】
上述した設計好適範囲のバーナ位置ζ′とするため、たとえば図12に示すグランドフレア10Dのように、風防40に1段の折り返し43をつけた風防40Aとして風防長さを延長する。このような1段の折り返し43を有する風防40Aは、風防40Aの入口Wiの開口が下向きに配置されている。
また、図13に示すグランドフレア10Eの風防40Bのように、2段の折り返し43,44(または2段以上の複数段)により風防長さを延長してもよいし、たとえば図14に示すグランドフレア10Fの風防40Cのように、折り返し43に側方への延長部45を組み合わせてもよい。
【0036】
このような構成とすれば、風防長さの延長及び/または煙突長さの延長により、グランドフレア10D〜10Fから発生する振動の周波数は低くなる。こうして周波数が低くなることにより、振動により問題となる物との共振点を回避することができる。さらに、グランドフレア10D〜10Fの容積が大きくなることにより、内部の減衰が大きくなるので騒音レベルは低下する。
【0037】
<実施形態3;複数塔化>
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体を複数化し、卓越周波数が異なるものを組み合わせて音圧レベルを低減するものである。
この実施形態では、たとえば図16に示すように、必要な能力を満たすように2分割した二つのグランドフレア10a,10bが設けられている。この場合、2分割したグランドフレア10a,10bは、煙突20a,20bの煙突長さを変化させるなどして、それぞれの卓越周波数が異なるように設定されており、気柱長さの長いグランドフレア10bは卓越周波数が低音になり、気柱長さの短いグランドフレア10aの卓越周波数は高音となる。すなわち、二つのグランドフレア10a,10bは、一次振動数が異なるものが並べられている。なお、この分割例では、煙突及び風防がともに2分割されている。なお、図中の符号40a,40bは、風防を示している。
【0038】
このように、卓越周波数が異なる二つのグランドフレア10a,10bを並べて設置すれば、図20の下段に示すように、一次振動数の違いにより互いの音圧が重なり合うことはない。従って、二分割によりそれぞれの音圧レベルが低減(3dB程度)するので、グランドフレア全体(10a,10b)としての音圧レベルは、図20に一点鎖線で示す建具振動発生限界以下に抑えられる。
しかし、卓越周波数が同じ二つのグランドフレアを並べて設置すると、一次振動数が同じであることから、図20の上段に示すように、互いの音圧は重なり合って低減分が相殺される。従って、グランドフレア全体(10a,10b)としての音圧レベルは、図中に一点鎖線で示す建具振動発生限界以下に抑えることは困難になる。
【0039】
ところで、上述したグランドフレアの複数塔化は、上述した2分割に限定されることはなく、3分割以上に分割して多塔化してもよい。この場合、それぞれの卓越周波数が異なる値となるように設定して多塔化すれば、処理するガス量を均等配分する必要はない。従って、出力される音圧レベルに合わせて適宜調整することができるので、所望の周波数帯で音圧レベルを下げることが可能である。
【0040】
図17に示す分割例では、風防を共用にして煙突のみが20a,20b,20cに3分割されている。この場合においても、それぞれの煙突長さを違えるなどして、それぞれの卓越周波数が異なるように設定されている。
図18に示す分割例では、円形断面を有する煙突20Dの内部を仕切部材26で仕切って3分割し、たとえば煙突開口部21の高さ位置を変化させるなどして、それぞれの卓越周波数が異なるように設定されている。また、煙突20Dの断面形状については円形断面に限定されることはなく、たとえば図19に示すように、六角形断面とした煙突20Eの内部を仕切部材26で3分割等に仕切ってもよい。
【0041】
<実施形態4;吸音材方式>
以下に説明する実施形態は、グランドフレア塔体内部へ低周波振動吸収体を設置し、騒音による空気粒子の振動エネルギを吸収して騒音を低減するものである。
図21及び図22に示す実施形態では、グランドフレア塔体内部に設置される低周波振動吸収体として、風防40と煙突20との間に形成される騒音通路50に、鉛直方向から傾斜角度をもって多数のシート材60がすだれ状に吊り下げられている。この場合のシート材60は板状とされ、このシート材60を吊り下げる傾斜角度は、鉛直方向に対して10°〜60°の範囲に設定されている。
【0042】
すなわち、シート材60を傾斜させて設置することにより、騒音通路50において低周波騒音がシート材60,60間に形成された間隙を直進して抜けることを防止している。この結果、低周波騒音がシート材60の表面で反射することにより、騒音低減効果を高めることができ、さらに、シート材60の吊り下げによる吸込空気量の低下を防止することもできる。従って、シート材60が低振動騒音による空気粒子の振動エネルギを効率よく吸収するので、低振動騒音の低減が可能になる。
また、上述した実施形態ではシート材60を板状としたが、たとえば図23に示すように、くの字状に1回または複数回折曲したシート材61を採用してもよい。このようなシート材61は、騒音通路50における低周波騒音の直進をより一層困難にするので、空気粒子との接触面積を増して騒音低減効果を向上させることができる。
【0043】
また、上述した騒音通路50の入口上部には、天板70を設けることが望ましい。この天板70は、騒音通路50の入口(上部開口)から所定の間隔をもって設置され、平面視において騒音通路50の入口を覆うように設置されている。
このような天板50を設置すると、低周波騒音の直進が阻害されるので、騒音低減効果をより一層向上させることができる。
【0044】
このように、上述した実施形態1〜4は、それぞれ単独でも十分な低周波騒音の低減効果を有しているが、フレアスタック及びその設置場所等の諸条件に応じて各実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。
図1に示す組合せの実施例では、煙突20に設けた煙突開口部21と、風防40に設けた風防開口部41と、騒音通路50内に設置したシート材60と、騒音通路50の入口上部に設置した天板70とを同時採用しているが、これに限定されることはない。なお、風防開口部42には非壁面化シート材42が取り付けられ、煙突開口部21の外周には開口隠し部材25′が取り付けられている。
【0045】
上述したように、本発明のグランドフレアは、煙突及び風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更、グランドフレア塔体の複数化、及びグランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減するので、グランドフレアから発生する低周波振動を建具の振動発生限界以下とし、周囲の物体が共振・振動することを防止することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係るグランドフレアの一実施形態として、構成例を示す断面図である。
【図2】グランドフレア塔体から発生する低周波振動の音圧レベルを示す図である。
【図3】本発明に係るグランドフレアの実施形態1(固有振動数の高音側移動)として、風防開口部の構成例を示す斜視図である。
【図4】風防開口部の開口率とピーク音圧レベルとの関係を示す図で、(a)は周開口率とピーク音圧レベルとの関係、(b)は高さ開口率とピーク音圧レベルとの関係である。
【図5】非壁面化シート材の設計好適範囲について、風防開口前卓越周波数とシート材面密度との関係を示す図である。
【図6】実施形態1の変形例として、横開口とした煙突開口部の構成例を示す斜視図である。
【図7】横開口の煙突開口部に係る開口面積比の定義を示す図で、(a)は湾曲した矩形の開口面積比S、(b)は円形穴の開口面積比S′である。
【図8】横開口を多段とした煙突開口部の構成例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図9】縦開口とした煙突開口部の構成例を示す斜視図である。
【図10】縦開口とした煙突開口部に開口隠し部材を取り付けた構成例を示す図で、(a)は斜視図、(b)は横断面図である。
【図11】横開口とした煙突開口部に開口隠し部材を取り付けた構成例を示す図で、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図12】本発明に係るグランドフレアの実施形態2(固有振動数の低音側移動)として、風防を折り返して風防長さを延長した構成例を示す図であり、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図13】実施形態2の変形例として、風防を2段に折り返して風防長さを延長した構成例を示す図であり、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図14】実施形態2の変形例として、風防の折り返しに側方への延長を組み合わせて風防長さを延長した構成例を示す図であり、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図15】バーナ位置ζ′とピーク音圧レベルとの関係において、設計好適範囲を示す図である。
【図16】本発明に係るグランドフレアの実施形態3(複数塔化)として、2塔化した構成例を示す斜視図である。
【図17】実施形態3の変形例として、煙突を3塔化した構成例を示す斜視図である。
【図18】実施形態3の変形例として、煙突内部を分割して3塔化した構成例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は横断面図である。
【図19】断面形状が六角形の煙突内部を分割して3塔化した構成例を示す横断面図である。
【図20】グランドフレアの複数塔化において、卓越周波数の重ね合わせに関する説明図である。
【図21】本発明に係るグランドフレアの実施形態4(吸音材方式)を示す斜視図である。
【図22】図21に示したシート材(一部)の配置例を示す正面図である。
【図23】図21に示したシート材(一部)をく字状に折曲した場合の配置例を示す正面図である。
【図24】可燃性ガスを燃焼処理する従来装置例として焼却炉の構成例を示す図である。
【図25】可燃性ガスを燃焼処理する従来装置例としてオープンフレアスタックの構成例を示す図である。
【図26】グランドフレアの従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10,10A〜10F グランドフレア
11 バーナ
20,20A〜20E 煙突
21,21A〜21C 煙突開口部
25,25′ 開口隠し部材
40,40A〜40C 風防
41 風防開口部
42 非壁面化シート材
50 騒音通路
60,61 シート材
70 天板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性排ガスを煙突下端のバーナで燃焼処理し、前記煙突下端及び前記バーナの周囲が風防により囲まれているグランドフレアにおいて、
前記煙突及び前記風防よりなるグランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更、前記グランドフレア塔体の複数化、及び前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置の中から少なくとも1つを選択し、前記グランドフレア塔体の低周波騒音音圧レベルを低減したことを特徴とするグランドフレア。
【請求項2】
前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更が、前記風防の一部に風防開口部を設けるとともに、前記風防開口部を低周波音に対する非壁面化シート材で塞いでなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
【請求項3】
前記風防開口部は、周開口率を50%以上とし、かつ、高さ開口率を70%以上としたことを特徴とする請求項2に記載のグランドフレア。
【請求項4】
前記非壁面化シート材のシート材面密度は、風防開口前卓越周波数に応じて選定されることを特徴とする請求項2または3に記載のグランドフレア。
【請求項5】
前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更が、前記煙突の一部に煙突開口部を設けてなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
【請求項6】
前記煙突開口部は、周方向における90°〜360°の範囲内に設けた横開口であることを特徴とする請求項5に記載のグランドフレア。
【請求項7】
前記横開口の高さ方向位置は、共鳴周波数により発生する音圧モードの腹となる部分に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のグランドフレア。
【請求項8】
前記横開口の開口面積比を25%以上としたことを特徴とする請求項6または7に記載のグランドフレア。
【請求項9】
前記横開口が煙突高さ方向に複数設けられていることを特徴とする請求項6に記載のグランドフレア。
【請求項10】
前記煙突開口部は、煙突高さ方向に開口する1または複数の縦開口であることを特徴とする請求項5に記載のグランドフレア。
【請求項11】
前記煙突開口部の外側に間隙を設けて開口隠し部材を設置し、前記隙間と前記煙突との間に形成される隙間面積を前記煙突開口部の開口面積より大きく設定したことを特徴とする請求項5から10のいずれかに記載のグランドフレア。
【請求項12】
前記グランドフレア塔体から発生する固有振動数の変更が、〔数1〕で求められる前記バーナのバーナ位置ζ′を、前記煙突及び前記風防を含む通路全長に対し風防入口から2.2〜3.4の範囲に設置してなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
【請求項13】
前記煙突及び/または前記風防の長さを増して前記通路全長が延長されていることを特徴とする請求項12に記載のグランドフレア。
【請求項14】
前記グランドフレア塔体の複数化は、卓越振動数の異なるものを組み合わせてなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
【請求項15】
前記グランドフレア塔体内部への低周波振動吸収体設置は、前記風防と前記煙突との間に形成される騒音通路に、鉛直方向から傾斜角度をもって多数のシート材を吊り下げてなされることを特徴とする請求項1に記載のグランドフレア。
【請求項16】
前記傾斜角度が10°〜60°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項15に記載のグランドフレア。
【請求項17】
前記シート材が複数に折曲されていることを特徴とする請求項15に記載のグランドフレア。
【請求項18】
前記騒音通路の入口上部に天板を設置したことを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載のグランドフレア。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−156508(P2010−156508A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−335055(P2008−335055)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(000241957)北海道電力株式会社 (78)
【出願人】(000222037)東北電力株式会社 (228)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【出願人】(000242644)北陸電力株式会社 (112)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(000180368)四国電力株式会社 (95)
【出願人】(000164438)九州電力株式会社 (245)
【出願人】(000217686)電源開発株式会社 (207)
【出願人】(000173809)財団法人電力中央研究所 (1,040)
【出願人】(504437018)株式会社 クリーンコールパワー研究所 (6)
【Fターム(参考)】