説明

グレーチング設置構造体、前記グレーチング設置構造体を備えたグレーチング付き側溝、並びに、前記グレーチング設置構造体を備えたグレーチング。

【課題】簡単な部品構成でグレーチング形状を形成し、新設や取替えも簡単な1人作業が可能で設置作業性がよい上、安全に設置でき得るグレーチング設置構造を提供する。
【解決手段】コンクリート側溝1の側溝内側壁等2を加工することなく、全ねじ貫通孔3が開けられた添え板7に溶接固定された高ナット6に螺着された丸座金5と角穴付全ねじ4から成るグレーチング設置構造体13はグレーチング11(クロスバー8とTバー9、エンドバー10から成る組立て部材)に溶接固定されており、Tバー9の間から上方より角穴付全ねじ4の角穴に対応する角棒部を先端に有するレンチなどの棒状工具14を回転させ、高さを調整することでグレーチング11とコンクリート側溝天端12との高低さがなくなり、グレーチング11がコンクリート側溝1内に均等の高さに設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として道路や建物の側溝や排水溝、化粧蓋等に利用されるグレーチングを側溝に設置するためのグレーチング設置構造体、前記グレーチング設置構造体を備えたグレーチング付き側溝、並びに、前記グレーチング設置構造体を備えることでグレーチングが設置されうる側溝に関する。なお、本発明にいう溝は、横断溝やグレーチング蓋や金属性マット用の溝形状のものを含む。
【背景技術】
【0002】
道路や歩道等また建物には、雨水を排水するための側溝や横断溝等U形コンクリート側溝が設置され、グレーチング受枠に直接設置するものやと固定金具を取り付けボルトやナットで固定している構造がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
このような方法では受け枠を設置するに際し、溶接を行ったり、また固定金具を取り付けボルトやナットで固定するなど取り付け時間を要し作業性が悪いなどの問題がある。
【0004】
【特許文献1】特開2003−268865号公報
【特許文献2】特開2005−42464号公報
【特許文献3】特開2006−299794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、グレーチング設置に際し、受け枠を省略しまた固定のための取り付けボルトやナットを簡素化し、簡単な部品構成でグレーチングを設置する構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明のグレーチング設置構造体13は、コンクリート側溝1の側溝内側壁等2を加工することなく、全ねじ貫通孔3が開けられた添え板7に溶接固定された高ナット6に螺着された丸座金5と角穴付全ねじ4から成るグレーチング設置構造体13はグレーチング11(クロスバー8とTバー9、エンドバー10から成る組立て部材)に溶接固定されており、Tバー9の間から上方より角穴付全ねじ4の角穴に対応する角棒部を先端に有するレンチなどの棒状工具14を回転させ、高さを調整することでグレーチング11とコンクリート側溝天端12との高低さがなくなり、グレーチング11がコンクリート側溝1内に均等の高さに設置されることでグレーチング11を側溝内に設置することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のグレーチング11付き側溝1は、側溝1とこの側溝1に設置されるグレーチング11とからなるグレーチング11付き側溝1であって、請求項1記載のグレーチング設置構造体13を具備してなるものである。
【発明の効果】
【0008】
上記構成より成る本発明によれば、受け枠を設置したり、固定金具を取り付けボルトやナットで固定することなく、角穴付全ねじ4の回転操作のみでグレーチングの側溝内への設置を簡単に行うことができる。また複雑な可動部分がなく、少数の単純部材のみで構成されるから、故障が少なく安価に製作できる。また取り付けにおいて専門の鍛冶職や金物取り付け職人でなくとも、設置が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の最良の構成を含む実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施形態は、実施例1および2のグレーチング11付側溝1(図1、図2)、前記のうち実施例1及び2のグレーチング構造に含まれるグレーチング設置構造体13(図3)、前記のうち実施例1及び2のグレーチング構造に含まれるグレーチング設置構造体13(図3)、前記グレーチング設置構造体13を具備するグレーチング11(図4)
【0010】
各図を具体的に説明すると、図1は、本発明の実施例1のグレーチング11付側溝1の断面図である。図2は、本発明の実施例2のグレーチング11付側溝1の断面図である。図3は、実施例1、2のグレーチング11付側溝1に含まれるグレーチング設置構造体13の断面図である。図4は、図1,2に示すコンクリート側溝1を成型するためのグレーチングのいろいろなバリエーションの断面図である。
【0011】
(本発明のグレーチング設置構造体)
本発明のグレーチング設置構造体13は、コンクリート側溝1の側溝内側壁等2に設けられた全ねじ貫通孔3が開けられた添え板7に溶接固定された高ナット6に螺着された丸座金5と角穴付全ねじ4から成るなる。
【実施例1】
【0012】
浅型の側溝とグレーチングから成るグレーチング設置構造
【実施例2】
【0013】
深型のU字側溝とグレーチングから成るグレーチング設置構造


【0014】
その他、本発明は上述した実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成の変形、組合せ、あらゆる材質の選択、或いは抽出が可能である。

【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のグレーチングを使用した実施例1
【図2】本発明のグレーチングを使用した実施例2
【図3】実施例1、2のグレーチング11付側溝1に含まれるグレーチング設置構造体13の断面図である。
【図4】図1,2に示すコンクリート側溝1を成型するためのグレーチングのいろいろなバリエーションの断面図である。
【図5】本発明のグレーチングの平面図である。
【図6】図5中のX部分拡大図である。
【図7】本発明のグレーチングの断面図(図6中のA−A断面部分)である。
【図8】本発明のグレーチングの断面図(図6中のB−B断面部分)である。
【符号の説明】
【0016】
1 コンクリート側溝
2 側溝内側壁等
3 全ねじ貫通孔
4 角穴付全ねじ
5 丸座金
6 高ナット
7 添え板
8 クロスバー
9 Tバー
10 エンドバー
11 グレーチング
12 コンクリート側溝天端
13 4〜7の部材から成るグレーチング設置構造体
14 角穴付全ねじ4の角穴に対応する角棒部を
先端に有するレンチなどの棒状工具


.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側溝の側溝内側壁等を加工することなく、グレーチングに溶接固定される全ねじ貫通孔が開けられた添え板に溶接固定された高ナットに螺着された丸座金と角穴付全ねじとを具備するグレーチング設置構造体であって、前記グレーチングに固定され、レンチなどの棒状工具を回転させ、高さを調整することでグレーチングを側溝内に設置することを特徴とするグレーチング設置構造体。
【請求項2】
全ねじ貫通孔が開けられた添え板に溶接固定された高ナットに螺着された丸座金と角穴付全ねじから成る請求項1記載のグレーチング設置構造体

【請求項3】
側溝とこの側溝に設置されるグレーチングとからなるグレーチング付き側溝であって、請求項1記載のグレーチング設置構造体を具備してなるグレーチング付き側溝。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−52429(P2011−52429A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201672(P2009−201672)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(709005186)有限会社メタル技研 (1)
【Fターム(参考)】