説明

ケース及びその製造方法

【課題】多品種少量生産に好適であり、しかも、コスト的に安価に製造することができる、ケースを提供する。
【解決手段】ケース10は、主面部材16と、前記主面部材16を固定して箱形の収納部12S及び収納部14Sを形成する側面部材18とを有し、前記主面部材16は、シートにより形成され、前記側面部材18は、前記収納部12S及び収納部14Sを形成するように、前記主面部材16の適宜な位置に接合して固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ケース及びその製造方法に関し、特に、例えば、合成樹脂で形成された主面部及び側面部を有し、用紙などを収納部に収納することができる箱形ケースや筆記用具などを収納部に収納することができるペンケースなどのケース及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この発明の背景となる従来の書類用ホルダの一例が、たとえば国際公開第2007/132522号に開示されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示されている書類用ホルダは、書類の一部が挿入される収容部と、前記収容部に回動自在に結合された表紙部と、前記書類の閲覧時に外部からの力により前記収容部の一部が変形して前記収容部に挿入された書類の一部を押圧する固定手段と、を備えるものである。この書類ホルダは、書類に穴を開けることなく書類の閲覧及び書類の保管ができる書類用ホルダを提供することを課題として考え出されたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2007/132522号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている書類用ホルダは、全体が合成樹脂で一体成型によって形成されるならば、大量生産により比較的安価に製造することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている書類用ホルダは、全体を合成樹脂で一体成型をするならば、成形材料を書類用ホルダの各部分に広範囲に流動させるために、書類用ホルダの各部分の厚みとして比較的厚い厚みが必要となる。そのために、書類用ホルダ全体の重量が重くなり、書類用ホルダの材料コストも高くなる。
さらに、特許文献1に開示されている書類用ホルダは、主面部分の表面の凹凸模様等が異なる多品種のものを製造しようとすれば、それぞれの品種に合った金型が必要となり、コスト的に多品種少量生産には向かない。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、多品種少量生産に好適であり、しかも、コスト的に安価に製造することができる、ケースを提供することである。
この発明の他の目的は、ケースの多品種少量生産に好適であり、しかも、コスト的に安価に製造することができる、ケースの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかるケースは、主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースであって、前記主面部材は、シートにより形成され、前記側面部材は、前記収納部を形成するように、前記主面部材の適宜な位置に接合して固定された、ケースである。
この発明の請求項2にかかるケースにおいては、ベース部とカバー部とを有するケースであって、前記主面部材は、ベース部の表面側に配置される第1主面部材と、カバー部の表面側に配置される第2主面部材とを含み、前記第1主面部材は、ベース部の内面側の表面で前記側面部材を接合されて固定され、前記第2主面部材は、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定された、請求項1に記載のケースである。
この発明の請求項3にかかるケースにおいては、主面部材は、ベース部に固定される第1主面部材と、カバー部に固定される第2主面部材とを含み、前記主面部材は、前記第1主面部材から第2主面部材にのびて前記第1主面部材及び前記第2主面部材と一体的に形成される接続部材をさらに含み、前記接続部材は、ケースの側面側で前記側面部材に並置されるように形成された、請求項2に記載のケースである。
この発明の請求項4にかかるケースは、側面部材は、その端縁に主面部材を固定するための主面部材固定部を有する帯状であって、薄肉状の連結部により分割され、主面部材を固定するときに連結部に接し合わせて主面部材を固定するように構成された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のケースである。
この発明の請求項5にかかるケースの製造方法においては、主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースを製造する製造方法であって、前記主面部材をシート状体を形成する工程、前記側面部材を形成する工程、及び前記主面部材及び前記側面部材で前記収納部を形成するように、前記第1主面部材を、ベース部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定され、且つ、前記第2主面部材を、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定される工程を含む、ケースの製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースであって、前記主面部材は、シートにより形成され、前記側面部材は、前記収納部を形成するように、前記主面部材の適宜な位置に接合して固定されているので、多品種少量生産に好適であり、しかも、コスト的に安価に製造することができる、ケースを提供することができる。
この発明の請求項2にかかるケースによれば、ベース部とカバー部とを有するケースであって、前記主面部材は、ベース部の表面側に配置される第1主面部材と、カバー部の表面側に配置される第2主面部材とを含み、前記第1主面部材は、ベース部の内面側の表面で前記側面部材を接合されて固定され、前記第2主面部材は、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定されているので、側面部材よりはみ出ることなく主面部材が側面部材に固定される。
この発明の請求項3にかかるケースによれば、主面部材は、ベース部に固定される第1主面部材と、カバー部に固定される第2主面部材とを含み、前記主面部材は、前記第1主面部材から第2主面部材にのびて前記第1主面部材及び前記第2主面部材と一体的に形成される接続部材をさらに含み、前記接続部材は、ケースの側面側で前記側面部材に並置されるように形成されているので、胴部との間に隙間のない底部を容易に形成することができる。
この発明の請求項4にかかるケースの製造方法によれば、側面部材は、その端縁に主面部材を固定するための主面部材固定部を有する帯状であって、薄肉状の連結部により分割され、主面部材を固定するときに連結部に接し合わせて主面部材を固定するように構成されているので、側面部材を作るための金型のコストを抑えることができる。
この発明の請求項5にかかるケースの製造方法によれば、主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースを製造する製造方法であって、前記主面部材をシート状体を形成する工程、前記側面部材を形成する工程、及び前記主面部材及び前記側面部材で前記収納部を形成するように、前記第1主面部材を、ベース部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定され、且つ、前記第2主面部材を、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定される工程を含んでいるので、多品種少量生産に好適であり、しかも、コスト的に安価に製造することができる、ケースを提供することができる。
【0008】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の説明において、ケースの天側を手前側といい、地側(底側)を向こう側といい、天側から見て右の方(襠部)を右側といい、天側から見て左の方(襠部)を左側という。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】この発明の一実施の形態であるケースを示す斜視図解図である。
【図1B】この発明の一実施の形態であるケースを示す斜視図解図である。
【図2】この発明の一実施の形態であるケースの開いた状態を示す斜視図解図である。
【図3】図1に示すケースを構成する第1側面部材の図解図である。
【図4】図1に示すケースを構成する第2側面部材の図解図である。
【図5】図1に示すケースを構成する主面部材を製造するために用いられるシート状体の斜視図解図である。
【図6A】図3に示す第1側面部材を組み立てた状態を示す下から見た斜視図解図である。
【図6B】図3に示す第1側面部材を組み立てた状態を示す上から見た斜視図解図である。
【図7A】図3に示す第2側面部材を組み立てた状態を示す上から見た斜視図解図である。
【図7B】図3に示す第2側面部材を組み立てた状態を示す下から見た斜視図解図である。
【図8】図1図示ケースの留め部を示す断面図解図である。
【図9】図1A X部断面図解図である。
【図10】図1A Y部断面図解図である。
【図11】図1に示すケースの向こう側の図解図である。
【図12】図1に示すケースを構成する第1側面部材の図解図である。
【図13】図12に示す第1側面部材を組み立てた状態を示す下から見た斜視図解図である。
【図14】図1に示すケースを構成する第2側面部材の図解図である。
【図15】図14に示す第2側面部材を組み立てた状態を示す下から見た斜視図解図である。
【図16】この発明の別の実施の形態であるケースを示す斜視図解図である。
【図17】この発明の別の実施の形態であるケースの開いた状態を示す斜視図解図である。
【図18】図16に示すケースを構成する側面部材の開いた状態を示す下から見た斜視図解図である。
【図19】図16に示すケースを構成する側面部材の開いた状態を示す上から見た斜視図解図である。
【図20】図16に示すケースを構成する主面部材を製造するために用いられるシート状体の斜視図解図である。
【図21】図16に示すケースの開いた状態を示す平面図解図である。
【図22】図16に示すケースの開いた状態を示す底面図解図である。
【図23】図19A部断面図解図である。
【図24】図19B部断面図解図である。
【図25】図16に示すケースを構成する側面部材の平面図解図である。
【図26】図16に示すケースを構成する側面部材の架設部の近傍の断面図解図である。
【図27】図16に示すケースを構成する側面部材の横断面図解図である。
【図28】ケースを説明する斜視図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1A及び図1Bは、この発明の一実施の形態であるファイル形ケースを示す斜視図解図である。
ケース10は、ベース部12及びカバー部14を含む。ベース部12及びカバー部14は、主面部を構成する長方形状の主面部材16を含み、主面部材16の4つの端辺に、ほぼ直交する向きに延びるように、側面部を構成する側面部材18が固定されて、側面部を形成される。
側面部は、ケース10の天部、該天部に対向する底部及び該天部と底部の両端に形成される襠部を含む。
ベース部12は、主面部材16と側面部材18とにより囲繞された内側に、用箋,ノート,書籍,文房具等の被収納物を収納するための収納部12Sを形成され、カバー部14は、主面部材16と側面部材18とにより囲繞された内側に収納部14Sを形成されている。
【0011】
ベース部12とカバー部14とは、略々相似形であり、ベース部12の開口部12aとカバー部14の開口部14aとは、ベース部12とカバー部14を閉じたときにベース部12の開口部12aの口縁とカバー部14の開口部14aの口縁とが重なり合い、ベース部12の内側の収納部12Sとカバー部14の内側の収納部14Sとを密閉する。
【0012】
主面部材16は、ポリプロピレン等の薄い合成樹脂シートにより形成され、前記主面部材16は、ベース部12に固定される第1主面部材20と、カバー部14に固定される第2主面部材22とを含む。
この実施の形態においては、主面部材16は、押し出し成形(シーティング)により、厚さ0.4〜0.6mmに成形された、シート状体である。
【0013】
前記主面部材16は、ベース部12の表面側に配置される平面視略長方形状の第1主面部材20と、カバー部14の表面側に配置される平面視略長方形状の第2主面部材22とを含む。
第1主面部材20及び第2主面部材22は、主として、ケース10の胴部を構成するように形成されている。
【0014】
前記主面部材16は、前記第1主面部材20から第2主面部材22にのびて第1主面部材20と第2主面部材22との間に架設された接続部材24を更に含み、接続部材24は、前記第1主面部材20及び前記第2主面部材22と一体的に形成される。前記接続部材24は、ケース10の向こう側の側面側で、前記側面部材18に並置され、底部を構成するように形成されている。
【0015】
前記第1主面部材20は、ベース部12の内面側になる表面の外周縁の近傍で前記側面部材18を接合されて固定され、前記第2主面部材22は、カバー部14の内面側になる表面の外周縁の近傍で前記側面部材18に接合されて固定される。
第1主面部材20と接続部材24との境界線部は、主面部材16を構成するシート状体を折り曲げられて形成された、直線状のヒンジ部26を構成し、第2主面部材22と接続部材24との境界線部は、主面部材16を構成するシート状体を折り曲げられて形成された、直線状のヒンジ部28を構成する。そして、第1主面部材20と接続部材24とは、ヒンジ部26を介して折り曲げ自在に連結され、第2主面部材22と接続部材24とは、ヒンジ部28を介して折り曲げ自在に連結されている。
この実施の形態においては、ケース10の幅方向における接続部材24の長さは、第1主面部材20及び第2主面部材22の長さより短く形成され、第1主面部材20の右及び左の向こう側端縁20dより内側に入り、且つ第2主面部材22の右及び左の向こう側端縁22dより内側に入り込む、右側端縁24a及び左側端縁24bを形成されている。
【0016】
側面部材18は、ベース部12の天部、底部及び襠部を構成する平面視略コ字形の第1側面部材30と、カバー部14の天部、底部及び襠部を構成する平面視略コ字形の第2側面部材60とを含む。
【0017】
ベース部12を構成する第1側面部材30は、ポリプロピレン等の合成樹脂で帯状に一体成形されており、平面視略直線状で断面略L字形の手前壁部32と、手前壁部32の右端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の右壁部34と、手前壁部32の左端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の左壁部36と、右壁部34の下端に連設された右向こう壁部38と、接続部材24の下端に連設された左向こう壁部40とを有する。
この実施の形態においては、手前壁部32と右壁部34との境界部は、平面視略半円弧状であり、手前壁部32と左壁部36との境界部は、平面視略半円弧状である。
また、右壁部34と右向こう壁部38との境界部は、平面視略半円弧状であり、左壁部36と左向こう壁部40との境界部は、平面視略半円弧状である。
そして、第1側面部材30は、手前壁部32の長手方向における中央を中心として左右対称に形成されている。
【0018】
手前壁部32は、カバー部14をベース部12に被せて締めておくための留め部42を、長手方向の中央に備えている。留め部42は、手前壁部32の上縁から手前側に突出され、手前壁部32の手前側面に向けて接離するように折り曲げ自在に形成された、突出片42aを備える。該突出片42aは、正面視略長方形状の板片であり、カバー部14の留め部72に係止させる突起部42bを、先端において留め部72側に向けて突き出し設けられている。
【0019】
第1側面部材30は、合成樹脂による成形加工を容易にするために、手前壁部32と、右壁部34と、左壁部36と、右向こう壁部38及び左向こう壁部40とに分割されており、上から下に亘って連続する薄肉状の連結部50で連結されるように構成され、合成樹脂により一体成形されている。
この実施の形態においては、手前壁部32と右壁部34とは、手前壁部32側の右端の近傍に形成された連結部50を構成する第1連結部52で連結され、手前壁部32と左壁部36とは、手前壁部32側の左端の近傍に形成された連結部50を構成する第2連結部54で連結されている。そして、右壁部34と右向こう壁部38とは、右壁部34の右向こう壁部38側寄りに形成された連結部50を構成する第3連結部56で連結され、左壁部36と左向こう壁部40とは、左壁部36の左向こう壁部40側寄りに形成された連結部50を構成する第4連結部58で連結されている。
【0020】
この実施の形態においては、第1連結部52及び第2連結部54は、手前壁部32の長手方向の中央より左右にのびる手前壁部32を分割しており、手前壁部32の中央より左右にのびる平面視直線状の第1壁部(手前壁部)構成部30Aを形成している。
第1連結部52は、手前壁部32を分割しており、手前壁部32の第1連結部52より右側で境界部より中央側において手前壁部32と右壁部34とが連結された、平面視L字形の第2壁部(手前壁部及び右壁部)構成部30Bを形成している。そして、第2連結部54は、手前壁部32を分割しており、手前壁部32の第2連結部54より左側で境界部より中央側において手前壁部32と左壁部36とが連結された、平面視L字形の第3壁部(手前壁部及び左壁部)構成部30Cを形成している。
第3連結部56は、右壁部34を分割しており、右壁部34の第2連結部54より向こう側で境界部より手前壁部側において右壁部34と右向こう壁部38とが連結された、平面視L字形の第4壁部(右壁部及び向こう壁部)構成部30Dを形成されている。そして、第4連結部58は、左壁部36を分割しており、左壁部36の第4連結部58より向こう側で境界部より手前壁部側において左壁部36と左向こう壁部40とが連結された、平面視L字形の第5壁部(左壁部及び向こう壁部)構成部30Eを形成している。
【0021】
第1側面部材30は、ベース部12の開口部12aを構成する側とは反対側の外縁の内側に、主面部材16の第1主面部材20を超音波溶着等で接合し固定するための主面部材固定部を形成されている。
手前壁部32は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部32aを段差状に形成され、右壁部34は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部34aを段差状に形成され、左壁部36は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部36aを段差状に形成され、右向こう壁部38は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部38aを段差状に形成され、左向こう壁部40は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部40aを段差状に形成されている。
この実施の形態においては、主面部材16を固定する面は、主面部材固定部32aと主面部材固定部34aと主面部材固定部36aと主面部材固定部38aと主面部材固定部40aとが連なった水平の平面状に形成され、主面部材16を密着させるように構成されている。
この実施の形態においては、主面部材固定部は、第1側面部材30及び第2側面部材60の外表面から下方に向けて、垂直面を形成され且つ該垂直面から内部に向けて水平面を形成され、垂直面は主面部材16の厚さよりもやや短い0.3mm程度の深さに凹設されている。
【0022】
そして、第1主面部材20を第1側面部材30に固着するときは、手前壁部32の第1連結部52における右側端縁と右壁部34の第1連結部52における手前側端縁とをつき合わせて密着させ、手前壁部32の第1連結部52における左側端縁と左壁部36の第2連結部54における手前側端縁とをつき合わせて密着させ、右壁部34の第3連結部56における向こう側端縁と右向こう壁部38の第3連結部56における右側端縁とをつき合わせて密着させ、左壁部36の第3連結部56における向こう側端縁と左向こう壁部40の第4連結部58における左側端縁とをつき合わせて密着させ、平面視略コの字形に成形する。
そして、主面部材固定部32a,主面部材固定部34a,主面部材固定部36a,主面部材固定部38a及び主面部材固定部40aに、第1主面部材20の手前側端縁20aの近傍,右側端縁20bの近傍,左側端縁20cの近傍,そしてヒンジ部26の近傍を溶着する。
而して、連結部50で分割されていた、手前壁部32と右壁部34と左壁部36と右向こう壁部38と左向こう壁部40とは、連結部50を密着して、ベース部12を成形される。
【0023】
カバー部14を構成する第2側面部材60は、ポリプロピレン等の合成樹脂で帯状に一体成形されており、平面視略直線状で断面略L字形の手前壁部62と、手前壁部62の右端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の右壁部64と、手前壁部62の左端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の左壁部66と、右壁部64の下端に連設された右向こう壁部68と、接続部材24の下端に連設された左向こう壁部70とを有する。
この実施の形態においては、手前壁部62と右壁部64との境界部は、平面視略半円弧状であり、手前壁部62と左壁部66との境界部は、平面視略半円弧状である。
また、右壁部64と右向こう壁部68との境界部は、平面視略半円弧状であり、左壁部66と左向こう壁部70との境界部は、平面視略半円弧状である。
第2側面部材60は、手前壁部62の長手方向における中央を中心として左右対称に形成されている。
【0024】
手前壁部62は、カバー部14をベース部12に被せて締めておくための留め部72を、長手方向の中央に備えている。留め部72は、手前壁部62の手前側面に形成された係止段部ないし係止穴部によって構成されている。
この実施の形態においては、留め部72は、手前壁部62の手前側面より突設された係止凸部72aによって係止段部を構成し、係止凸部72aは、その先端にベース部12の留め部42を垂直に止めるための係合凸部72bを突設されている。
【0025】
第2側面部材60は、合成樹脂による成形加工を容易にするために、手前壁部62と、右壁部64と、左壁部66と、右向こう壁部68及び左向こう壁部70とに分割されており、上から下に亘って連続する薄肉状の連結部80で連結されるように構成され、合成樹脂により一体成形されている。
この実施の形態においては、手前壁部62と右壁部64とは、手前壁部62側の右端の近傍に形成された連結部80を構成する第1連結部82で連結され、手前壁部62と左壁部66とは、手前壁部62側の左端の近傍に形成された連結部80を構成する第2連結部84で連結されている。そして、右壁部64と右向こう壁部68とは、右壁部64の右向こう壁部68側寄りに形成された連結部80を構成する第3連結部86で連結され、左壁部66と左向こう壁部70とは、左壁部66の左向こう壁部70側寄りに形成された連結部80を構成する第4連結部88で連結されている。
【0026】
この実施の形態においては、第1連結部82及び第2連結部84は、手前壁部62の長手方向の中央より左右にのびる手前壁部62を分割しており、手前壁部62の中央より左右にのびる平面視直線状の第1壁部(手前壁部)構成部30Aを形成している。
第1連結部82は、手前壁部62を分割しており、手前壁部62の第1連結部82より右側で境界部より中央側において手前壁部62と右壁部64とが連結された、平面視L字形の第2壁部(手前壁部及び右壁部)構成部30Bを形成している。そして、第2連結部84は、手前壁部62を分割しており、手前壁部62の第2連結部84より左側で境界部より中央側において手前壁部62と左壁部66とが連結された、平面視L字形の第3壁部(手前壁部及び左壁部)構成部30Cを形成している。
第3連結部86は、右壁部64を分割しており、右壁部64の第2連結部84より向こう側で境界部より手前壁部側において右壁部64と右向こう壁部68とが連結された、平面視L字形の第4壁部(右壁部及び向こう壁部)構成部30Dを形成されている。そして、第4連結部88は、左壁部66を分割しており、左壁部66の第4連結部88より向こう側で境界部より手前壁部側において左壁部66と左向こう壁部70とが連結された、平面視L字形の第5壁部(左壁部及び向こう壁部)構成部30Eを形成している。
【0027】
第1側面部材60は、カバー部14の開口部14aを構成する側とは反対側の外縁の内側に、主面部材16の第2主面部材22を超音波溶着等で接合し固定するための主面部材固定部を形成されている。
手前壁部62は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部62aを段差状に形成され、右壁部64は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部64aを段差状に形成され、左壁部66は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部66aを段差状に形成され、右向こう壁部68は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部68aを段差状に形成され、左向こう壁部70は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部70aを段差状に形成されている。
この実施の形態においては、主面部材16を固定する面は、主面部材固定部62aと主面部材固定部64aと主面部材固定部66aと主面部材固定部68aと主面部材固定部70aとが連なった水平の平面状に形成され、主面部材16を密着させるように構成されている。
この実施の形態においては、主面部材固定部は、第1側面部材30及び第2側面部材60の外表面から下方に向けて、垂直面を形成され且つ該垂直面から内部に向けて水平面を形成され、垂直面は主面部材16の厚さよりもやや短い0.3mm程度の深さに凹設されている。
【0028】
そして、第2主面部材22を第2側面部材60に固着するときは、手前壁部62の第1連結部82における右側端縁と右壁部64の第1連結部82における手前側端縁とをつき合わせて密着させ、手前壁部62の第1連結部82における左側端縁と左壁部66の第2連結部84における手前側端縁とをつき合わせて密着させ、右壁部64の第3連結部86における向こう側端縁と右向こう壁部68の第3連結部86における右側端縁とをつき合わせて密着させ、左壁部66の第3連結部86における向こう側端縁と左向こう壁部70の第4連結部88における左側端縁とをつき合わせて密着させ、平面視略コの字形に成形する。
そして、主面部材固定部62a,主面部材固定部64a,主面部材固定部66a,主面部材固定部68a及び主面部材固定部70aに、第2主面部材22の手前側端縁22aの近傍,右側端縁22bの近傍,左側端縁22cの近傍,そしてヒンジ部28の近傍を溶着する。
而して、連結部80で分割されていた、手前壁部62と右壁部64と左壁部66と右向こう壁部68と左向こう壁部70とは、連結部80を密着して、カバー部14を成形される。
【0029】
主面部材16の接続部材24は、ベース部12及びカバー部14の向こう側において、第1側面部材30の右向こう壁部38及び左向こう壁部40と第2側面部材60の右向こう壁部68及び左向こう壁部70との間に跨る。
この実施の形態においては、接続部材24は、ベース部12の右向こう壁部38及び左向こう壁部40の向こう側面とカバー部14の右向こう壁部68及び左向こう壁部70の向こう側面とに接合し、右向こう壁部38と右向こう壁部68との間及び左向こう壁部40と左向こう壁部70との間に跨って固定される。
この実施の形態においては、右向こう壁部38の主面部材固定部38aと右向こう壁部38の向こう側面とは直交し、左向こう壁部40の主面部材固定部40aと左向こう壁部40の向こう側面とは直交し、右向こう壁部68の主面部材固定部68aと右向こう壁部68の向こう側面とは直交し、左向こう壁部70の主面部材固定部70aと左向こう壁部70の向こう側面とは直交している。
而して、第1主面部材20と接続部材24とは、ヒンジ部26において直角に折り曲げられ、第2主面部材22と接続部材24とは、ヒンジ部28において直角に折り曲げられる。
【0030】
而して、接続部材24は、右向こう壁部38及び左向こう壁部40の下縁にヒンジ部26を接し且つ右向こう壁部68及び左向こう壁部70の上縁にヒンジ部28を接して、ベース部12の開口部12aにカバー部14の開口部14aを被せ、開口部12aの留め部42をカバー部14の留め部72に係止させて、被蓋する。
ベース部12とカバー部14とを開口するときには、留め部42を留め部72から外し、ヒンジ部28及びヒンジ部26を中心にしてカバー部14を開く。
【0031】
ベース部12の開口部12aの開口縁とカバー部14の開口部14aの開口縁とは、カバー部14を閉じたときに、手前側と向こう側との間において、ずれを生じさせないようにするための段差によるずれ防止部90を、右壁部34と左壁部36及び右壁部64と左壁部66に形成されている。
また、ベース部12の開口部12aの開口縁とカバー部14の開口部14aの開口縁とは、カバー部14を閉じたときに、右側縁と左側縁との間において、ずれを生じさせないようにするための段差によるずれ防止部92を、手前壁部32及び手前壁部62に形成されている。
この実施の形態においては、ずれ防止部90は、ベース部12の開口部12aにカバー部14を被せたとき、ベース部12を構成する右壁部34及び左壁部36に突設されたずれ防止係止凸部90aに、カバー部14を構成する右壁部64及び左壁部66に穿設されたずれ防止係止凹部90bを、嵌合させるように構成されている。
また、ずれ防止部90は、ベース部12を構成する右壁部34及び左壁部36に穿設されたずれ防止係止凹部90cに、カバー部14を構成する右壁部64及び左壁部66に突設されたずれ防止係止凸部90dを、嵌合させるように構成されている。
また、ずれ防止部92は、ベース部12の開口部12aにカバー部14を被せたとき、ベース部12を構成する手前壁部32に穿設されたずれ防止係止凹部92aに、カバー部14を構成する手前壁部62に突設されたずれ防止係止凸部92bを、嵌合させるように構成されている。
ずれ防止係止凹部90b,ずれ防止係止凹部90c及びずれ防止係止凹部92aの内側には、被収納物が収納部12S及び収納部14Sからこぼれ落ちないようにするための隔壁94及び隔壁96を形成されている。
【0032】
この発明は、前記実施の形態に限らず、種々変形することが可能である。
例えば、図12ないし図15に示すように、連結部50を構成する第3連結部56及び第4連結部58を形成して右壁部34及び左壁部36を分割することなく、右壁部34と右向こう壁部38とを一体とし、左壁部36と左向こう壁部40と一体としてもよい。
この実施の形態においては、第2壁部(手前壁部及び右壁部)構成部30Bと第4壁部(右壁部及び向こう壁部)構成部30Dを一体化して右壁部34と右向こう壁部38とが連続する平面視略コ字形の第6壁部構成部30Fを形成し、第3壁部(手前壁部及び左壁部)構成部30Cと第5壁部(左壁部及び向こう壁部)構成部30Eとを一体化して左壁部36と左向こう壁部40とが連続する平面視略コ字形の第7壁部構成部30Gを形成されている。
【0033】
ベース部12とカバー部14とは、使用者の嗜好等によって、カバー部14を下にしベース部12を上にして用いてもよく、前述したようにベース部12を下にしカバー部14を上にして机等の表面に載置する使用方法に限定されるものではない。
【0034】
而して、このケース10は、主面部材16のために、色形や表面形状の変化した種々のシート状体を作製しておき、一方、側面部材18のために一定のものを作製しておき、マーケティング等に対応して種々の色形や表面形状のケースを作製して提供することができる。
【0035】
図16及び図17は、この発明の別の実施の形態であるペンケースを示す斜視図解図である。
ケース110は、ベース部112及びカバー部114を含む。ベース部112及びカバー部114は、主面部を構成する長方形状の主面部材116を含み、主面部材116の4つの端辺に、ほぼ直交する向きに延びるように、側面部を構成する側面部材118が固定されて、側面部を形成される。
側面部は、ケース110の天部、該天部に対向する底部及び該天部と底部の両端に形成される襠部を含む。
ベース部112は、主面部材116と側面部材118とにより囲繞された内側に、ペン等の被収納物を収納するための収納部112Sを形成され、カバー部114は、主面部材116と側面部材118とにより囲繞された内側に収納部114Sを形成されている。
【0036】
ベース部112とカバー部114とは、略々相似形であり、ベース部112の開口部112aとカバー部114の開口部114aとは、ベース部112とカバー部114を閉じたときにベース部112の開口部112aの口縁とカバー部114の開口部114aの口縁とが重なり合い、ベース部112とカバー部114との内側の収納部112S及び収納部114Sを密閉する。
【0037】
主面部材116は、薄いポリプロピレン等の合成樹脂シートにより形成され、前記主面部材116は、ベース部112に固定される第1主面部材120と、カバー部114に固定される第2主面部材122とを含む。
この実施の形態においては、主面部材116は、押し出し成形(シーティング)により、厚さ0.4〜0.6mmに成形された、シート状体である。
【0038】
前記主面部材116は、ベース部112の表面側に配置される平面視略長方形状の第1主面部材120と、カバー部114の表面側に配置される平面視略長方形状の第2主面部材122とを含む。
【0039】
前記主面部材116は、前記第1主面部材120から第2主面部材122にのびて第1主面部材120と第2主面部材122との間に架設された接続部材124を更に含み、接続部材124は、前記第1主面部材120及び前記第2主面部材122と一体的に形成される。前記接続部材124は、ケース110の向こう側の側面側で、前記側面部材118に並置されるように形成されている。
【0040】
前記第1主面部材120は、ベース部112の内面側になる表面の外周縁の近傍で前記側面部材118を接合されて固定され、前記第2主面部材122は、カバー部114の内面側になる表面の外周縁の近傍で前記側面部材118に接合されて固定される。
第1主面部材120と接続部材124との境界線部は、主面部材116を構成するシート状体を折り曲げられて形成された、直線状のヒンジ部126を構成し、第2主面部材122と接続部材124との境界線部は、主面部材116を構成するシート状体を折り曲げられて形成された、直線状のヒンジ部128を構成し、第1主面部材120と接続部材124とはヒンジ部126を介して折り曲げ自在に連結され、第2主面部材122と接続部材124とはヒンジ部128を介して折り曲げ自在に連結されている。
この実施の形態においては、ケース110の幅方向における接続部材124の長さは、第1主面部材120及び第2主面部材122の長さより短く形成され、第1主面部材120の右及び左の向こう側端縁120dより内側に入り、且つ第2主面部材122の右及び左の向こう側端縁122dより内側に入り込む、右側端縁124a及び左側端縁124bを形成されている。
【0041】
接続部材124は、第1主面部材120及び第2主面部材122の右側縁との間に間隔をあけ且つ第1主面部材120及び第2主面部材122の左側縁との間に間隔をあける、凹部が形成されるように構成されている。
【0042】
側面部材118は、ベース部112を構成する平面視略ロ字形の第1側面部材130と、カバー部114を構成する平面視略ロ字形の第2側面部材160とを含む。
【0043】
ベース部112を構成する第1側面部材130は、ポリプロピレン等の合成樹脂で帯状に一体成形されており、平面視略直線状で断面略L字形の手前壁部132と、手前壁部132の右端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の右壁部134と、手前壁部132の左端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の左壁部136と、右壁部134及び左壁部136の下端に連設された、平面視略直線状で断面略L字形の向こう壁部138とを有する。
【0044】
手前壁部132は、カバー部114をベース部112に被せて締めておくための留め部142を備えている。
留め部142は、手前壁部132の内側に穿設された係止凹部142aをもって構成されている。
【0045】
第1側面部材130は、ベース部112の開口部112aを構成する側とは反対側の外縁の内側に、主面部材116の第1主面部材120を超音波溶着等で接合し固定するための主面部材固定部を形成されている。
手前壁部132は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部132aを段差状に形成され、右壁部134は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部134aを段差状に形成され、左壁部136は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部136aを段差状に形成され、向こう壁部138は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部138aを段差状に形成されている。
この実施の形態においては、主面部材116を固定する面は、水平の平面状に形成され、主面部材116を密着させるように構成されている。
この実施の形態においては、主面部材固定部は、第1側面部材130及び第2側面部材160の外表面から下方に向けて、垂直面を形成され且つ該垂直面から内部に向けて水平面を形成され、垂直面は主面部材116の厚さよりもやや短い0.3mm程度の深さに凹設されている。
【0046】
そして、主面部材固定部132a,主面部材固定部134a,主面部材固定部136a及び主面部材固定部138aに、第1主面部材120の手前側端縁120a,右側端縁120b,左側端縁120cの近傍,そしてヒンジ部126の近傍を溶着する。
【0047】
カバー部114を構成する第2側面部材160は、ポリプロピレン等の合成樹脂で帯状に一体成形されており、手前壁部162と、手前壁部162の右端に連設された右壁部164と、手前壁部162の左端に連設された左壁部166と、右壁部164の下端に連設された向こう壁部168とを有する。
【0048】
手前壁部162は、カバー部114をベース部112に被せて締めておくための留め部172を備えている。
留め部172は、手前壁部162の端縁より突設された突出片142aの係止凸起をもって構成されている。
【0049】
第1側面部材160は、カバー部114の開口部114aを構成する側とは反対側の外縁の内側に、主面部材116の第2主面部材122を超音波溶着等で接合し固定するための主面部材固定部を形成されている。
手前壁部162は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部162aを段差状に形成され、右壁部164は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部164aを段差状に形成され、左壁部166は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部166aを段差状に形成され、向こう壁部168は、外縁の内側に、断面略L字形の主面部材固定部168aを段差状に形成されている。
この実施の形態においては、主面部材116を固定する面は、水平の平面状に形成され、主面部材116を密着させるように構成されている。
この実施の形態においては、主面部材固定部は、第1側面部材130及び第2側面部材160の外表面から下方に向けて、垂直面を形成され且つ該垂直面から内部に向けて水平面を形成され、垂直面は主面部材116の厚さよりもやや短い0.3mm程度の深さに凹設されている。
【0050】
第1側面部材130と第2側面部材160とは、向こう壁部138の向こう側と向こう壁部168の手前側との間に架け渡された右架設部150及び左架設部152によって連結されている。
右架設部150は、右壁部134及び右壁部164の右側面より内側に入った位置において、第1側面部材130及び第2側面部材160の外側面からのびる帯状であり、左架設部152は、左壁部136及び左壁部166の左側面より内側に入った位置において、第1側面部材130及び第2側面部材160の外側面からのびる帯状であり、右架設部150と左架設部152との間は、空間が形成されている。
【0051】
そして、主面部材固定部162a,主面部材固定部164a,主面部材固定部166a及び主面部材固定部168aに、第2主面部材122の手前側端縁122a,右側端縁122b,左側端縁122cの近傍,そしてヒンジ部128の近傍を溶着する。
主面部材116の接続部材124は、右架設部150及び左架設部152の内側(対向する側)において、第1側面部材130と第2側面部材160との間に架け渡される。
【0052】
主面部材116の接続部材124は、ベース部112及びカバー部114の向こう側において、第1側面部材130の向こう壁部138と第2側面部材160の向こう壁部168との間に跨る。
この実施の形態においては、接続部材124は、第1側面部材130の向こう壁部138及び第2側面部材160の向こう壁部168と右架設部150及び左架設部152とに接合し、右架設部150と左架設部152との間及び向こう壁部138と向こう壁部168との間に跨って固定される。
この実施の形態においては、向こう壁部138の主面部材固定部138aと右架設部150及び左架設部152の上の表面とは直交し、向こう壁部168の主面部材固定部168aと右架設部150及び左架設部152の上の表面とは直交している。
而して、第1主面部材120と接続部材124とは、ヒンジ部126において直角に折り曲げられ、第2主面部材122と接続部材124とは、ヒンジ部128において直角に折り曲げられる。
而して、接続部材124は、向こう壁部138の下縁にヒンジ部126を接し且つ向こう壁部168の上縁にヒンジ部128を接して、ベース部112の開口部112aにカバー部114の開口部114aを被せ、開口部114aの留め部172をベース部112の留め部142に係止させて、被蓋する。
ベース部112とカバー部114とを開口するときには、留め部172を留め部142から外し、ヒンジ部128及びヒンジ部126を中心にしてカバー部114を開く。
【0053】
ベース部112の開口部112aの開口縁とカバー部114の開口部114aの開口縁とは、カバー部114を閉じたときに、手前側と向こう側との間において、ずれを生じさせないようにするための段差によるずれ防止部190を、右壁部134と左壁部136及び右壁部164と左壁部166に形成されている。
また、ベース部112の開口部112aの開口縁とカバー部114の開口部114aの開口縁とは、カバー部114を閉じたときに、右側縁と左側縁との間において、ずれを生じさせないようにするための段差によるずれ防止部192を、手前壁部132及び手前壁部162に形成されている。
この実施の形態においては、ずれ防止部190は、ベース部112の開口部112aにカバー部114を被せたとき、ベース部112を構成する右壁部134及び左壁部136に穿設されたずれ防止係止凹部190aに、カバー部114を構成する右壁部164及び左壁部166に突設されたずれ防止係止凸部190bを、嵌合させるように構成されている。
また、ずれ防止部192は、ベース部112の開口部112aにカバー部114を被せたとき、ベース部112を構成する手前壁部132に穿設されたずれ防止係止凹部192aに、カバー部114を構成する手前壁部162に突設されたずれ防止係止凸部192bを、嵌合させるように構成されている。
ずれ防止係止凹部190a,ずれ防止係止凹部190d及びずれ防止係止凹部192aの内側には、被収納物が収納部112S及び収納部114Sからこぼれ落ちないようにするための隔壁194及び隔壁196を形成されている。
【0054】
ベース部112とカバー部114とは、使用者の嗜好等によって、カバー部114を下にしベース部112を上にして用いてもよく、前述したようにベース部112を下にしカバー部114を上にして机等の表面に載置する使用方法に限定されるものではない。
【0055】
而して、このケース110は、主面部材116のために、色形や表面形状の変化した種々のシート状体を作製しておき、一方、側面部材118のために一定のものを作製しておき、マーケティング等に対応して種々の色形や表面形状のケースを作製して提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
この発明にかかるケースは、たとえば用紙などを収納することができる箱形ケースや筆記用具などを収納することができるペンケースなど種々のものを収納できるケースに適用できる。
【符号の説明】
【0057】
10,110 ケース
12,112 ベース部
12S,14S,112S,114S 収納部
12a,112a 開口部
14,114 カバー部
14a,114a 開口部
16,116 主面部材
18,118 側面部材
20,120 第1主面部材
20a,22a,120a,122a 手前側端縁
20b,22b,24a,120b,122b,124a 右側端縁
20c,22c,24b,120c,122c,124b 左側端縁
20d,22d,120d,122d 向こう側端縁
22,122 第2主面部材
24,124 接続部材
26,28,126,128 ヒンジ部
30,130 第1側面部材
30A 第1壁部(手前壁部)構成部
30B 第2壁部(手前壁部及び右壁部)構成部
30C 第3壁部(手前壁部及び左壁部)構成部
30D 第4壁部(右壁部及び向こう壁部)構成部
30E 第5壁部(左壁部及び向こう壁部)構成部
30F 第6壁部構成部
30G 第7壁部構成部
32,62,132,162 手前壁部
32a,62a,132a,162a 主面部材固定部
34,64,134,164 右壁部
34a,64a,134a,164a 主面部材固定部
36,66,136,166 左壁部
36a,66a,136a,166a 主面部材固定部
38,68 右向こう壁部
38a,68a 主面部材固定部
40,70 左向こう壁部
40a,70a 主面部材固定部
42,72,142,172 留め部
42a,142a 突出片
42b 突起部
50,80 連結部
52,82 第1連結部
54,84 第2連結部
56,86 第3連結部
58,88 第4連結部
60,160 第2側面部材
72a 係止凸部
72b 係合凸部
90,92,190,192 ずれ防止部
90b,90c,92a,190a,190d,192a ずれ防止係止凹部
90a,90d,92b,190b,190c,192b ずれ防止係止凸部
94,96,194,196 隔壁
138,168 向こう壁部
138a,168a 主面部材固定部
142a 係止凹部
150 右架設部
152 左架設部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースであって、
前記主面部材は、シートにより形成され、
前記側面部材は、前記収納部を形成するように、前記主面部材の適宜な位置に接合して固定された、ケース。
【請求項2】
ベース部とカバー部とを有するケースであって、
前記主面部材は、ベース部の表面側に配置される第1主面部材と、カバー部の表面側に配置される第2主面部材とを含み、
前記第1主面部材は、ベース部の内面側の表面で前記側面部材を接合されて固定され、
前記第2主面部材は、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定された、請求項1に記載のケース。
【請求項3】
主面部材は、ベース部に固定される第1主面部材と、カバー部に固定される第2主面部材とを含み、
前記主面部材は、前記第1主面部材から第2主面部材にのびて前記第1主面部材及び前記第2主面部材と一体的に形成される接続部材をさらに含み、
前記接続部材は、ケースの側面側で前記側面部材に並置されるように形成された、請求項2に記載のケース。
【請求項4】
側面部材は、その端縁に主面部材を固定するための主面部材固定部を有する帯状であって、薄肉状の連結部により分割され、主面部材を固定するときに連結部に接し合わせて主面部材を固定するように構成された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のケース。
【請求項5】
主面部材と、前記主面部材を固定して箱形の収納部を形成する側面部材とを有するケースを製造する製造方法であって、
前記主面部材をシート状体を形成する工程、
前記側面部材を形成する工程、及び
前記主面部材及び前記側面部材で前記収納部を形成するように、前記第1主面部材を、ベース部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定され、且つ、前記第2主面部材を、カバー部の内面側の表面で前記側面部材に接合されて固定される工程を含む、ケースの製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−61763(P2012−61763A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208467(P2010−208467)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000115821)株式会社リヒトラブ (93)
【Fターム(参考)】