ケーブルにおける少なくとも1つのとりわけ標準化されたコネクタのための遮蔽エンクロージャーアセンブリ
【課題】本発明は、エンクロージャーアセンブリ内のコネクタの電磁遮蔽構造を提供する。
【解決手段】エンクロージャーアセンブリ1は、内側体62内に位置しているコネクタ容積部78を含む。コネクタ容積部は、コネクタ4を移動可能に収容するように適合されている。内側体62は、前および後方向および外側環境に開かれている。エンクロージャーアセンブリは、内側体上を前方向42にスライドするように適合されている外側体68をさらに含む。外側体に、エンクロージャーアセンブリを嵌め合い固定するための少なくとも1つのロック要素70が設けられている。更なる改善として、コネクタ容積部が、電磁気遮蔽構造74内に位置しており、および電磁気遮蔽構造が、内側体内に位置している。更なる実施形態に従って、電磁気遮蔽構造は、内側体の前方向への移動の際に、互いに自動的に接続可能な固定遮蔽サブ構造20と移動可能な遮蔽サブ構造44を含む。
【解決手段】エンクロージャーアセンブリ1は、内側体62内に位置しているコネクタ容積部78を含む。コネクタ容積部は、コネクタ4を移動可能に収容するように適合されている。内側体62は、前および後方向および外側環境に開かれている。エンクロージャーアセンブリは、内側体上を前方向42にスライドするように適合されている外側体68をさらに含む。外側体に、エンクロージャーアセンブリを嵌め合い固定するための少なくとも1つのロック要素70が設けられている。更なる改善として、コネクタ容積部が、電磁気遮蔽構造74内に位置しており、および電磁気遮蔽構造が、内側体内に位置している。更なる実施形態に従って、電磁気遮蔽構造は、内側体の前方向への移動の際に、互いに自動的に接続可能な固定遮蔽サブ構造20と移動可能な遮蔽サブ構造44を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルにおけるとりわけ標準化(または規格化、standard)された様々なコネクタの少なくとも1つのためのエンクロージャーアセンブリ(または包囲アセンブリ、enclosure assembly)に関し、エンクロージャーが、エンクロージャーアセンブリの内側体内に位置しているコネクタ容積部(またはコネクタ空間、connector volume)を含んでおり、コネクタ容積部が、コネクタを移動可能に収容するように適合されており、内側体が、外側環境に対して前および後方向に開口しており、および外側体が、内側体上を前方向にスライドするように適合されており、外側体が、エンクロージャーアセンブリを嵌め合いエンクロージャーに前方向に固定するための少なくとも1つのロック要素を含む。
【背景技術】
【0002】
このようなエンクロージャーアセンブリは、例えば、欧州特許出願第09 012 270号および欧州特許出願第10 001 103号から既知である。エンクロージャーアセンブリは、RJ45,HSIO,AMPMODU,HDMIであってよい好ましくは標準化されたコネクタまたは任意の他の標準化されたコネクタのまわりに保護シェルを構成している。コネクタ容積部は、両方とも、エンクロージャーアセンブリの内側体および/または外側体を変化させる必要なしに、並んだ配置における多数のコネクタのために、様々な寸法のコネクタを収容するのに充分大きい。従って、同じエンクロージャーアセンブリが異なるコネクタに用いられてよい。
【発明の概要】
【0003】
コネクタ容積部は、移動可能な収容を可能にするのに充分な寸法であり、すなわち、コネクタは、コネクタ容積部内で自由に移動する。従って、コネクタ容積部内においてコネクタ位置が変化してよく、および誤差は、両方とも、エンクロージャーアセンブリにおいて補償できる。両方のコネクタは、それらの別個の同等物(または相当物、カウンターパート、counterpart)に安全に結合することができる。
【0004】
充分な参照は、エンクロージャーアセンブリ、その要素、利点ならびに様々な実施形態および特徴に関して、欧州特許出願第09 012 270号および欧州特許出願第10 001 103号の完全な開示に対して、なされる。両方の出願は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0005】
以下に、エンクロージャーアセンブリから見て、任意の嵌め合いエンクロージャーまたはケーブル末端の方向を向くときのエンクロージャーアセンブリのための方向「前方(forward)」が規定される。方向「後方(rearward)」は、反対方向、すなわち、任意の嵌め合いエンクロージャーから離れるように向く方向を指定する。エンクロージャーアセンブリがケーブル上に取り付けられたまたは取り付けられる場合に、前および後方向はケーブルと平行になっている。
【0006】
他のエンクロージャーは、例えば、米国特許第7,338,214号B1から既知である。この参照において、内側体はプラグ体として、および外側体はシェルとして配置されるように示されており、該外側体は、バイオネット式ロック領域を有している。プラグ体および嵌め合いエンクロージャー内において、標準化されたコネクタは、エンクロージャー内の所定位置に固定して取り付けられている。
【0007】
米国特許第2009/173518号A1は、医療デバイスのための張力緩和を示す。張力緩和における戻り止め(detent)特徴が医療デバイスのフレームにおける相補的拘束特徴と係合するまで、張力緩和をフレーム内にスライドさせることによって、張力緩和を医療デバイスのフレームに固定できる。エクステンション(extension)は、張力緩和を軸合わせするように、フレームの相補的フレームスロット内に挿入できる。エクステンションの外側形状および張力緩和の外側形状は円錐形状にされており、およびフレームの円錐内側形状と適合する。
【0008】
米国特許第2006/211293号A1は、単一片の絶縁コーティングを有する電気コネクタを開示している。コーティングにおける開口は、ポジティブロック(positive lock)を作るようにラッチアームにおける操作部分を受容する役割を果たし、ケーブル出口は、張力緩和部材を受容する役割を果たす。絶縁コーティングがなされる場合に、コーティングの後方壁は、突出部分をゆがめ(deflect)、および最終的に、突出部分の前表面により制限される(または閉じ込められる、confine)。
【0009】
エンクロージャーに挿入するための張力緩和は、米国特許第2007/110385号A1に開示されており、該張力緩和は、エンクロージャーにおける開口縁と係合するための窪み部分を有する。張力緩和を取り付けるために、窪み部分がポジティブロックにより開口と係合するまで、ブート体(boot body)をエンクロージャーにおける開口に通過させる。
【0010】
自己ロック式(self-locking)の張力緩和ブッシングは、英国特許第635 089号Aに記載されており、2つの部分から成る。2つの部分は、ケーブルをクランプするように一体に留めることができる。ブッシングにおけるテーパー(または徐々に細くなる、taper)した外側表面は、2つの部分のブッシングを組み立てて取付板の開口にするのを容易にするように機能する。ブッシングは、所定位置まで開口内に移動でき、その位置において、張力緩和の部分における溝は、ポジティブロックによって、取付板の孔の縁と係合する。
【0011】
英国特許第2 028 009号Aは、外側成形(over-mold)されている張力緩和を備えた電気リードケーブルを記載している。張力緩和は、開口の受容縁をポジティブ−フィッティングする(positive-fitting)ための溝を有する。
【0012】
米国特許第5,465,313号Aでは、ファイバー光ケーブルを囲むための張力緩和ブートを有する光ファイバーコネクタが開示されている。張力緩和ブートは、後方に延在しているハウジングバレル部分を受容するために機能し、および所定位置まで張力緩和ブートを前方向にスライドすることによって、バロー部分上に取り付けることができ、バレル部分と張力緩和ブートとの間のスナップ−オン接続は所定位置においてスナップ(snap)する。
【0013】
欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から特に知られるエンクロージャーアセンブリは、その中に受容されているコネクタに、追加の保護を与えるのにとりわけ好都合である。従って、それは、好ましくは、厳しい環境、例えば、屋外での用途に用いられている。
【0014】
本明細書の目的は、環境に対して、エンクロージャーアセンブリ内のコネクタの保護をさらに改善することである。
【0015】
この目的は、初めに上述されたエンクロージャーアセンブリについての本発明に従って達成され、コネクタ容積部は、電磁気遮蔽構造内に位置しており、電磁気遮蔽構造は、内側体内に位置している。
【0016】
従って、本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、機械的な危険に対する保護だけでなく、電磁気領域および落雷被害に対する保護をも提供する。これに関して、大抵の場合に、コネクタ容積部内に位置しているコネクタに、個々の標準化仕様に従う遮蔽が既に設けられていることに留意されたい。エンクロージャーアセンブリは、コネクタ容積部内におけるコネクタの可動性を制限せずに、特別な保護を与える。電磁気遮蔽構造を内側体内に位置することにより、例えば、欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から知られているように内側体と外側体との相互作用が変わらず維持される。さらに、内側体内に位置することによって、電磁気遮蔽構造は、外側および内側体が破損(fail)した後の機械的衝撃に対する追加バリアを構成している。最後に、コネクタ容積部は、電磁気遮蔽構造内に配置され、後者は、少なくとも、コネクタによって設けられている遮蔽と比較して、大きい直径を有する必要がある。大きい直径は、大きな導電性断面領域をもたらし、および従ってとりわけ低い電気抵抗容量をもたらす。
【0017】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、電力コネクタ、銅コネクタにとりわけ適しており、およびまた、ファイバーコネクタおよびこれらのコネクタの組み合わせなどに用いられてよい。
【0018】
以下に、本発明に係るエンクロージャーアセンブリの更なる改善が記載される。これらの付加的な改善は、特定の改善の特定の利点が、特定の用途に必要かどうかに応じて、互いに独立して組み合わせることができる。
【0019】
第1の好都合な改善によると、電磁気遮蔽構造は、内側体によって前方向にスライドされるように少なくとも部分的に適合されてよい。電磁気遮蔽構造のこの適合は、内側および外側体をケーブルにおける後方位置に置いた状態でケーブルの末端に電磁気遮蔽構造を取り付けることができるという利点を有する。従って、内側体、および可能ならば外側体は、内側体によってスライドするように配置されている電磁気遮蔽構造の少なくともそれらの部分を取り付けることを妨害しない。
【0020】
電磁気遮蔽構造は、好ましくは、コネクタ容積部内におけるコネクタの保護を向上するように、固体壁領域を含んでよい。固体壁は、とりわけ、隙間を有さなくてよく、および/または個々の標準に従って、コネクタ容積部内に位置したコネクタによって伝送される最大電磁気周波数の波長のおおよそ10分の1よりも小さい隙間を有してよい。
【0021】
電磁気遮蔽構造およびその任意の部分は、導電性、好ましくは低い残留磁気の好ましくは強磁性の材料から作ることができる。電磁気遮蔽構造は、とりわけ、ニッケルでめっきされてよい青銅、とりわけリン青銅を含む材料から少なくとも部分的に作られてよい。
【0022】
更なる好都合な従来技術によれば、電磁気遮蔽構造は、1以上の本質的に管状の固体壁要素から作られている。固体壁は、電磁気遮蔽構造の大きな導電性断面に影響を与える。管状断面は、別の機械的に強固なシェルをエンクロージャーアセンブリに付することによって、改善された機械的保護を得る。
【0023】
別の好都合な改善によれば、電磁気遮蔽構造は、可動遮蔽サブ構造を含んでよく、該可動遮蔽サブ構造は、少なくとも、前方位置および/または前方向に向かう内側体の移動に関して、内側体によって保持されるように適合されている。可動遮蔽サブ構造が内側体と一体に移動できるので、この配置は、ケーブルにおけるエンクロージャーアセンブリの取り扱いおよび組立てを容易にする。とりわけ、可動遮蔽サブ構造は、内側体が前方向にスライドする前に、内側体とともに予め組み立てられてよい。従って、内側体および可動遮蔽サブ構造は、一体として取り扱われてよい。
【0024】
可動遮蔽サブ構造は、とりわけ、上述したような固体壁部分を含んでよい。
【0025】
別の実施形態によると、電磁気遮蔽構造が固定遮蔽サブ構造を含んでおり、該固定遮蔽サブ構造が、ケーブルに固定されおよび電磁気遮蔽構造の可動サブ構造によって前方向にスライドするように適合されている場合に、それは好都合である。この配置において、電磁気遮蔽構造は、ケーブル上に取り付けられる一部およびケーブルに沿って動かされる一部を備えることによって、エンクロージャーアセンブリの構造と本質的に鏡像(mirror)である。従って、充分な空間が、ケーブルにおける固定遮蔽サブ構造および/またはコネクタを組み立てるように設けられている。固定遮蔽サブ構造および好ましくは、コネクタが所定位置にある場合に、可動遮蔽サブ構造が固定遮蔽サブ構造上に押し込まれる。固定遮蔽サブ構造は、好ましくは、少なくとも間接的に、ケーブルシールドと電気的に接触している。固定遮蔽サブ構造は、上述した配置の1つにおいて固体壁部分を含んでもよい。エンクロージャーアセンブリが嵌め合いエンクロージャーに接続され得る操作位置において、固定遮蔽サブ構造は、可動遮蔽サブ構造の後方に、および/またはコネクタ容積部の後方末端に位置してよい。
【0026】
さらに、固定遮蔽サブ構造は、前方向において、内側体のための止め具を形成してよい。従って、内側体は、固定遮蔽サブ構造がケーブル上に固定されている場合にケーブルから不都合的に外れ得ない。これは、エンクロージャーアセンブリの取り扱いを容易にする。
【0027】
別の好都合な実施形態によれば、可動および固定遮蔽サブ構造が、内側体の前方向への移動、例えば、操作位置への移動の間に、導電性のある状態で自動的に互いに接続される場合に、エンクロージャーアセンブリの操作は容易にできる。ここで、操作者は、現場において、可動および固定遮蔽サブ構造を接続することに気を掛ける必要はない。なぜなら、内側体をその操作位置に向かって前方に移動させる場合に、この接続が確立されるからである。固定および可動遮蔽サブ構造の接続は、コネクタ容積部の除去領域および/または末端に、好ましくは、コネクタ容積部の外側において位置してよい。
【0028】
可動および固定遮蔽サブ構造の間の接続は、好ましくは半径方向にひずむことができる少なくとも1つの接触バネによって確立されてよい。大きい導電性断面を提供するのに、低いDC(直流)インピーダンスの複数の接触バネは好ましい。接触バネが可動および固定遮蔽サブ構造の係合に対してセルフ−センタリング力(または自己中心力、self-centring force)を及ぼすように、接触バネが、とりわけリングのような形状で配置されてよい。接触バネは、銅を組み合わせた材料から作られてよく、およびニッケルめっきされてよい。
【0029】
可動遮蔽サブ構造が固定遮蔽サブ構造上を前方向にスライドするように、可動遮蔽サブ構造は、固定遮蔽サブ構造よりも小さい直径を有してよい。
【0030】
可動遮蔽サブ構造のセルフ−センタリングを容易にするように、内側体と組み合わせてまたは組み合わせずに、固定遮蔽サブ構造が円錐台形の外側壁領域を含んでよく、該構造は、固定および可動遮蔽サブ構造の間の接触バネの段階的な(progressive)係合を可能にする。
【0031】
別の好都合な実施形態によれば、電磁気遮蔽構造は、コネクタ容積部の後方壁を形成してよく、遮蔽効率を改善できる。とりわけ、固定磁気遮蔽構造は、テーパーしている、とりわけ円錐台形の壁領域を有してよく、従って、遷移部分を形成しており、固定遮蔽サブ構造の直径は、およそケーブル直径からコネクタ容積部のおよそ内側直径まで増加する。このテーパー領域は、コネクタ容積部の後方壁および/または内側体のための止め具を形成してよい。
【0032】
ケーブル上に固定されるように適合されている、電磁気遮蔽構造のサブ構造、好ましくは、固定遮蔽サブ構造によって、後方壁が形成されてよい。これは、さらに発展でき、後方壁は、上述したように、とりわけ、内側および/または外側体のための止め具を形成してよい。
【0033】
コネクタシールドおよびそのカウンターパートを完成するように、本発明に係るエンクロージャーアセンブリのシールドと、嵌め合いエンクロージャーとの間に導電性接続を成す必要がある。これに関して、電磁気遮蔽構造は、その前方末端において、少なくとも1つの接触バネを含んでよい。この少なくとも1つの接触バネ、例えば、固定および可動遮蔽サブ構造の間の電気的接触に関して上述された接触バネが配置されてよい。しかしながら、前方末端に設けられている少なくとも1つの接触バネのために、少なくとも1つの接触バネ、または遮蔽構造の固定および可動遮蔽サブ構造への分割がある必要はない。
【0034】
とりわけ、接触バネは、リングのような要素の部分であってよく、該接触バネは、可動遮蔽サブ構造の末端上に取り付けられている。接触バネが位置する直径が前方および後方末端の両方で同じまたは少なくともほとんど同じであり、接触バネに沿った導電性断面が可能な限り大きいことは好ましい。バネの接触が配置される直径は、コネクタ容積部の内側直径と、とりわけ密接に対応してよい。
【0035】
前方末端における少なくとも1つの接触バネは、外側を向いてよく、それらは、コネクタ容積部内まで突出せず、それらは、自由に移動可能なコネクタと干渉してよい。
【0036】
固定遮蔽サブ構造の構成をシンプルに維持するように、可動遮蔽サブ構造に、その前方および後方末端において接触バネが設けられてよい。
【0037】
電磁気遮蔽構造、とりわけ固定遮蔽サブ構造(存在する場合)は、その後方末端において導電性のある状態でケーブルシールドに接続されてよい。
【0038】
その後方領域において、電磁気遮蔽構造、とりわけ固定遮蔽サブ構造は、とりわけ、エンクロージャーアセンブリの張力緩和領域によって、ケーブル上に保持されてよい。張力緩和領域は、電磁気遮蔽構造の後方部分上に外側成形されてよく、所定位置に強固にそれを維持できる。
【0039】
別の好都合な実施形態によれば、電磁気遮蔽構造は、遮蔽フェルールを含んでよく、該遮蔽フェルールは、その外側末端において、ケーブルシールドと接触する。遮蔽フェルールは、電磁気遮蔽構造の後方部分または領域を形成してよく、およびとりわけ、固定遮蔽サブ構造の一部であってよい。遮蔽フェルールは、後方向にテーパーしてよい。さらに、それは、好ましくは、エンクロージャーアセンブリの張力緩和によって、その後方末端においてケーブルに固定されてよい。
【0040】
さらに、電磁気遮蔽構造、とりわけ、固定遮蔽サブ構造は、遮蔽スリーブを含んでよく、該スリーブは、ケーブル上に取り付けられており、および2層のケーブル遮蔽材料の間に位置している。遮蔽スリーブによって、ケーブルは、強固にされており、および電磁気遮蔽構造とケーブルシールドとの間の電気的接続は安定化される。とりわけ、遮蔽スリーブは、2層のシールドケーブルの間に位置してよく、ケーブルシールドの外側層は、内側層のフォールド−オーバー(folded-over)部分である。
【0041】
遮蔽スリーブおよび残りの電磁気遮蔽構造、または残りの固定遮蔽サブ構造は、遮蔽スリーブを残りの電磁気遮蔽構造の後方末端内に収容できる寸法にされている。スリーブと残りの構造との間の対応する隙間は、単一のケーブルシールドよりも大きい、および好ましくは、ケーブルシールドの5回折った(fold)厚さよりも小さい、このような半径方向の幅を有する。隙間のこの寸法は、ケーブルシールドが遮蔽スリーブの外側表面上に位置する場合でさえ、残りの遮蔽構造の滑らかなスライド動作を可能にする。同時に、ケーブルシールドと残りの電磁気遮蔽構造との間の接触が確実にされる。
【0042】
操作中、電磁気遮蔽構造の残りは、遮蔽スリーブについて、ポジティブまたは摩擦ロックを保障するように、例えば、両側から圧縮されて(crimped)、塑性変形されてよい。しかしながら、誤差を補償するのに、遮蔽スリーブが電磁気遮蔽構造の残りに関して所定量の可動性を保持することは好ましい。従って、遮蔽スリーブが実質的に変形せずに維持されながら、塑性変形を遮蔽構造の残りに限定することは好ましい。従って、遮蔽スリーブ自体は、摩擦ロックにより保持され、それでもケーブルに関して移動可能である。折り返されたケーブルシールド、または代替的に、分離要素が、スリーブとフェルールとの間に導電性要素を形成して、この可動性を可能にしている。
【0043】
遮蔽スリーブと遮蔽フェルールとの両方は、電磁気遮蔽構造の固定遮蔽サブ構造を構成できる。この組み合わせにおいて、遮蔽スリーブは、ケーブルシールドを有する遮蔽フェルールの接続を安定化し、および遮蔽フェルールは、固定遮蔽サブ構造の直径を増加するのに用いられてよく、固定および可動遮蔽サブ構造の間の接続は、可能な最大直径において行われる。
【0044】
代替的な実施形態において、遮蔽フェルールは、可動遮蔽サブ構造と一体化されてよい。
【0045】
それ自体が発明であり得る別の好都合な実施形態において、軸合わせアダプタは、コネクタ容積部内に保持されており、アダプタは、少なくとも1つのコネクタに対して相補的な受容部を備えている。これは、コネクタ容積部内に固定されているコネクタの機械的安定性を増加させる。アダプタは、電磁気遮蔽から利益を得るように、電磁気遮蔽構造内に配置されてよい。アダプタは、誘電材料、例えば、塑性材料から作られてよい。
【0046】
アダプタは、コネクタ容積部の前開口を完全に満たしてよく、汚れはコネクタ容積部に入り得ない。
【0047】
最終的に、エンクロージャーアセンブリのためのダストキャップも設けられてよい。エンクロージャーアセンブリは、上述したように配置されてよい。ダストキャップは、ポットのような電磁気遮蔽構造を有してよく、該構造は、キャップハウジング内に位置する。好ましくは、キャップの遮蔽構造は、エンクロージャーアセンブリとの係合の際に、エンクロージャーアセンブリの遮蔽構造に対して自動的に接続するように適合されている。ダストキャップの電磁気遮蔽構造は、とりわけ、エンクロージャーアセンブリのために上述したようなリングのような接触バネ要素を含んでよい。
【0048】
以下に、本発明およびその改善は、例示的な実施形態を用いて、および図面を参照して、さらに詳細に記載される。上述したように、実施形態に示される様々な特徴は、特定の用途において、互いに、独立して用いられてよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、操作中における、本発明に係るエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図2】図2は、図1のエンクロージャーアセンブリの部分の概略的な斜視図を示す。
【図3】図3は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第1組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図4】図4は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第2組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図5】図5は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第3組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図6】図6は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第4組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図7】図7は、図1のエンクロージャーアセンブリのための別の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図8】図8は、図7のエンクロージャーアセンブリのための別の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図9】図9は、図8の組立工程の次の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図10】図10は、中央平面に沿って切断されている、図1のエンクロージャーアセンブリの概略図を示す。
【図11】図11は、本発明に係る電磁気遮蔽構造の概略的な斜視図を示す。
【図12】図12は、コネクタ容積部に位置している標準化されたコネクタを有するエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図13】図13は、図1のエンクロージャーアセンブリのためのキャップの概略的な斜視図を示す。
【図14】図14は、そこに取り付けられている図13のダストキャップを有する図1のエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図15】図15は、外側平面に沿った断面におけるバルクヘッド上に取り付けられており軸合わせアダプタを有している図1のエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図16】図16は、遮蔽構造を有さないエンクロージャーアセンブリの遮蔽効率の略図を示す。
【図17】図17は、本発明に係る遮蔽構造を有するエンクロージャーアセンブリの遮蔽効率の略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、エンクロージャーアセンブリが、例えば通信機器などのキャビネット2上に取り付けられている場合における本発明に係るエンクロージャーアセンブリ1を示す。エンクロージャーアセンブリ1は、嵌め合いエンクロージャー3、例えば、バルクヘッドなどにより一体にロックされている。エンクロージャーアセンブリは、例えば、プリント回路板8または別の電気要素上において嵌め合いコネクタ6に接続されている好ましくは標準化されたコネクタを含む。
【0051】
図1に示すように、別個にコネクタと嵌め合う様々なタイプの標準化されたコネクタがバルクヘッド2により接続されてよい。エンクロージャーアセンブリは、その構造に対するいかなる修正もなしに、例えば、RJ45,USB,HDMI,FO,AMPMODU,HSIOのような任意のこれらのコネクタ、または電力および/またはデータの伝送のための任意の他のタイプのコネクタを含むように適合されている。
【0052】
エンクロージャーアセンブリの一般的な構造および配置は、例えば、欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から知られており、それらの別個の全体として、参照により組み込まれる。
【0053】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、これらの既知のエンクロージャーアセンブリから逸脱しており、電磁気遮蔽構造が設けられている。これは、以下に説明される改良をもたらす。
【0054】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリ1の例示的な実施形態の配置は、エンクロージャーアセンブリが組み立てられる場合に行われる工程を見ることによって最も良く説明される。これらの工程は図2〜10に示される。
【0055】
図2は、エンクロージャーアセンブリ1の固定された副アセンブリ10の一部である要素を示す。固定された副アセンブリ10の要素は、少なくともそれらの仕上げの操作状態において、ケーブル12に関して固定されている。固定された副アセンブリ10の要素は、遮蔽スリーブ14、遮蔽フェルール16および張力緩和18を含む。遮蔽スリーブ14および遮蔽フェルール16は、エンクロージャーアセンブリ1の電磁気遮蔽構造の一部である固定遮蔽サブ構造を一体に形成できる。固定遮蔽サブ構造の部分は、好ましくは、ニッケルめっきされてよい固体壁の管状材料(例えば、青銅、とりわけ、リン青銅)から作られている。
【0056】
図2からわかるように、ストランド24がケーブル12の前方末端25において暴露されている。ストランド24の末端において、絶縁(isolation)が既に除去されていてよい。
【0057】
さらに、ケーブルシールド22は、前方末端25において暴露されている。好ましくは、ケーブルシールド22は、ストランド24が暴露されているケーブル領域の所定位置に置かれてよく、従って、実線ではない線により示されるように、ケーブルシールド22の更なる長さ26を与える。
【0058】
張力緩和18は、プラスティック材料から作られている。それは、既製品要素であってよく、またはその場所で成形されもしくは縮められ(shrink)てよい。
【0059】
図1に示される封止エンクロージャー1の部分の現地での組立てのための第1組立工程が図3に示される。ここで、遮蔽スリーブ14は、ケーブルの前方末端上をスライドし、それは、好ましくは、暴露されたケーブルシールド22上に置かれている。実線ではない線により示されるように、ケーブル12の末端領域において、ケーブルシールド22の更なる長さ26があってよく、ストランド24が暴露されている。
【0060】
遮蔽スリーブ14の内側直径28は、ケーブル12に対する、ケーブルシールド22の外側直径30よりも大きく、遮蔽スリーブは、ケーブル12の部分上までケーブルシールド22上を容易にスライドし、ストランド24ではなくケーブルシールド22が事前に暴露される。
【0061】
しかしながら、遮蔽スリーブ14の内側直径28は、遮蔽スリーブ14とケーブルシールド22との間の大きい面積における導電性接触を確実にするのに充分小さい。ケーブルシールド22は、編まれた形態を有してよく、または金属薄片から作られてよく、またはその両方の組み合わせを含んでよい。
【0062】
図4に示されるような第2組立工程において、図3の26で示される更なる(または余分の、excess)ケーブルシールドは、後方向32に、折り重ねられており、それは、少なくとも部分的に、外側の、とりわけ円筒状の接触スリーブ表面14を、好ましくは、完全に囲んでいる。
【0063】
接触スリーブ14は、ケーブル12の末端部分を安定化させならびに図2に示される遮蔽フェルール16のための支持および改善された接触をもたらす役割を果たす。
【0064】
次に、図5に示されるように、遮蔽フェルール16は、ケーブル12の上を、後方向32にスライドし、遮蔽スリーブ14およびケーブルシールド22は、遮蔽スリーブ上に置かれている。
【0065】
遮蔽スリーブ14の外側周囲表面上における、更なるケーブルシールド26と一体の遮蔽スリーブ14は、少ない遊び(play)を有する遮蔽フェルール16内に収容されている。従って、遮蔽フェルールは、スリーブ14またはケーブルシールド26を離さず(delocate)に、遮蔽スリーブ14上を容易にスライドする。
【0066】
図5から更にわかるように、遮蔽フェルールは、本質的に管形状であってよく、および円筒状の2つの領域34、36を有してよい。後方の円筒状領域34は、前方の円筒状領域36よりも小さい直径を有してよい。円筒状領域34、36の間において中間領域38が配置されてよい。中間領域38は、後方向32にテーパーした円錐台形状であってよい。
【0067】
小さい直径の円筒領域36またはその後方末端40が、暴露されたケーブルシールド22および遮蔽スリーブ14上に置かれおよびそれらと電気的接触した状態で、遮蔽フェルール16が所定位置にある場合に、張力緩和18は所定位置に置かれる。遮蔽スリーブ14および/または遮蔽フェルール16がケーブル12の上に置かれる前に、張力緩和18は、ケーブル12上を後方向32にスライドしてよい。図5に示される組立工程の最後に、張力緩和18は、その前方部分43が遮蔽フェルール16の後方領域34と係合するまで、ケーブル12に沿って前方向42にスライドされる。これに関して、張力緩和18の前方部分は、前/後方向32、42に対して固定された部分に、遮蔽フェルール16を保持するように弾性的に拡大されてよい。代替的に、または追加的に、張力緩和18が熱収縮材料を含むまたは熱収縮材料から作られている場合に、熱が、張力緩和18に適用されてよい。また、張力緩和18は、ケーブル12のまわりに、およびその位置における遮蔽フェルール16の少なくとも後方領域24に成型されてよい。張力緩和16は、中間領域38を広げおよび覆ってよい。
【0068】
その配置とは独立して、張力緩和18は、遮蔽フェルール16、およびケーブル12上の固定遮蔽サブ構造の少なくとも一部を保持する役割を果たす。好ましくは、張力緩和18は、ケーブル12と、後方末端における電磁気遮蔽構造の内側との間の如何なる隙間をも封止する。
【0069】
遮蔽フェルール16内の遮蔽スリーブ14は、好ましくは、張力緩和18によって固定されない。むしろ、遮蔽スリーブ14が、遮蔽フェルール16、または遮蔽構造の残りに対して可動性を有しており、誤差が補償され得ることは好ましい。とりわけ、スリーブは、ケーブルシールド26によってのみ保持できる。
【0070】
さらに、エンクロージャーアセンブリ1に可動遮蔽サブ構造44が設けられてよく、図7〜9を参照して、例のみによって、説明される。
【0071】
例えば、固定遮蔽サブ構造20の大きい直径の円筒状領域34を延ばすことによって、可動遮蔽サブ構造44を構成する要素は、改良により固定遮蔽サブ構造20と一体化されてよい。
【0072】
しかしながら、固定および可動遮蔽サブ構造20、44の組み合わせから得られる遮蔽構造の分割は、ストランド24(別の方法では、大きい直径の円筒領域34によって覆われる)上へのコネクタの更に容易な取り扱いおよびとりわけ更に容易な取り付けをもたらすと考えられる。従って、ケーブルストランド24は、例えば、図6に示すように、接触した状態で維持される。
【0073】
可動遮蔽サブ構造44は、本質的に管形状の遮蔽要素46を含む。遮蔽要素46は、例えば、リン青銅のような青銅材料から作られてよい。遮蔽要素46は、ニッケルめっきされてよい。
【0074】
遮蔽要素46は、好ましくは、固体壁体から作られており、従って、付加的な保護シェルを有するエンクロージャーアセンブリ1を提供する。前方末端48において、遮蔽要素46は、後方末端52においてよりも大きい内側および/または外側直径50を有してよい。遮蔽要素46の大きい領域と小さい領域の間の遷移領域54は、後方向32にテーパーしてよく、別個に、円錐台形を有してよい。後方接触バネは、半径方向に内側の位置から接近でき、前方接触バネは、半径方向に外側の位置から接近できる。
【0075】
可動遮蔽サブ構造44の少なくとも1つの末端に、半径方向にゆがむことができる(deflectable)少なくとも1つの接触バネが設けられてよい。後方末端における接触バネ56は、固定遮蔽サブ構造20と接触するように機能する。前方末端48における接触バネ56は、図1に示されるキャビネット2の上のバルクヘッドであり得る嵌め合いエンクロージャーと接触するように機能する。
【0076】
接触バネ56は、分離要素の部分、例えば、リングのようなバネ部材57であってよい。リングのようなバネ部材57は、受容部を形成してよく、遮蔽要素46の末端48および/または52が、該バネ要素57内に押し込まれてよい。
【0077】
図7からわかるように、リングのような構造57は、複数の接触バネ56を含んでおり、接触バネ56は、周囲方向に沿って並列に配置されている。
【0078】
各々の接触バネ56は、凸部58含んでおり、該凸部58は、前/後方向32、42を向いている。
【0079】
後方末端52において、接触バネ56は、半径方向に内側に突出してよく、および遮蔽要素46の内側表面に置かれてよい。前方末端48において、接触バネ56は、遮蔽要素46の外側表面上に配置されてよい。凸部58は、遮蔽要素46に対して弾性的に押し込まれてよい。
【0080】
当然に、接触バネ56は、遮蔽要素46によって一体に形成されてもよい。しかしながら、これは、抵抗を増加させ、および遮蔽要素46のシェルのような構造の強固さ(rigid)を弱めると考えられる。
【0081】
図8は、組立て前の状態において、可動遮蔽サブ構造44を示す。可動遮蔽サブ構造44が完成すると、それは、エンクロージャーアセンブリ1の内側体62の前方開口60内に挿入される。内側体は、前および後方向に開口しており、ケーブル12は、それを通過して延在してよい。
【0082】
内側体62がケーブル12上を後方向32にスライドする前に、または後の工程において、例えば、内側体62がケーブル上に位置する場合に、この挿入が行われてよい。好ましくは、内側体62は、張力緩和18がケーブル12末端に取り付けられる前および/または遮蔽スリーブ14および/または遮蔽フェルール16がケーブル末端に取り付けられる前に(図3〜6を参照されたい)、ケーブル12上をスライドする。
【0083】
可動遮蔽サブ構造44が内側体62に挿入される場合に、図9に示される構成が得られる。図示されるように、可動遮蔽サブ構造44が一部であってよい電磁気遮蔽構造は、内側体62から前方向に突出してよい。可動遮蔽サブ構造44の接触バネ56は、内側体62の前方末端64(図8を参照されたい)のまわりに形成してよい。遮蔽要素46の突出66(図7を参照されたい)は、内側体62の内側壁と係合してよい。内側体62のリムのような前方末端64のまわりに隣接および回転される突出66および/または接触バネ56は、可動遮蔽サブ構造44を所定位置に強固に維持するように支援する。
【0084】
従って、好ましくは、可動遮蔽サブ構造44と一体化した内側体62は、ケーブル12上に固定された、固定遮蔽サブ構造20の上をケーブル12に沿って前方向に移動される。最終的に、外側保護シェルを機能させおよびエンクロージャーアセンブリ1を嵌め合いアセンブリ3(例えば、図10を参照されたい)にロックするためにロック要素70を操作するためのハンドルデバイスとして機能する外側体68は、内側体62上をスライドする。
【0085】
内側体62が、固定遮蔽サブ構造20の上をスライドする場合に、可動遮蔽サブ構造44に対する接続は、自動的に確立される。外側体68がその操作位置に到達する場合に、内側体62は、ケーブルに関して自動的に固定される。このため、外側体68は、後方末端71において作動表面72を含んでおり、それは、内側体62の半径方向にひずむことができるロック部材73に押し付けられている。従って、ロック部材73は、摩擦および/またはポジティブロックのための張力緩和と係合させる。
【0086】
得られるエンクロージャーアセンブリ1が嵌め合いエンクロージャー、例えば、バルクヘッド2と連結する場合に、図1に示される絵が得られる。
【0087】
図10は、嵌め合いエンクロージャーを用いてバルクヘッド2に取り付けられている組立エンクロージャーアセンブリ1、すなわち、操作状態におけるエンクロージャーアセンブリの中央平面に沿って断面を示す。嵌め合いエンクロージャー3は、例えば、キャビネットに取り付けられているバルクヘッドであってよい。
【0088】
図示されるように、遮蔽スリーブ14とケーブル12との間、および遮蔽スリーブ14と遮蔽フェルール16との間の両方に遊び(play)がある。
【0089】
さらに、電磁気遮蔽構造74全体は、内側体62内に収容され、従って、コネクタ容積部の外側壁76を形成する。図示される特定の実施形態において、外側壁76は、固定遮蔽サブ構造20の上をケーブルに沿って移動することができる可動遮蔽サブ構造44によって形成されてよい。コネクタ容積部78の後方壁80は、また、電磁気遮蔽構造74、とりわけ、固定遮蔽サブ構造20、別個のその円錐台部分、すなわち、中間領域38によって形成される。固定遮蔽サブ構造20は、コネクタ容積部78の後方領域81において位置する。
【0090】
固定遮蔽サブ構造20および可動遮蔽サブ構造44は、固定遮蔽サブ構造20の外側周囲表面と可動遮蔽サブ構造44との間に配置されている少なくとも1つの接触バネ56を用いて、互いに接続されている。この接続は、好ましくは、コネクタ容積部78の後方末端部分81に位置している。
【0091】
固定遮蔽サブ構造20よりも概して大きい直径であってよい可動遮蔽サブ構造44の壁厚さは、固定遮蔽サブ構造20の壁厚さよりも薄くてよい。より大きい直径に起因して、前/後方向32/42に垂直な可動遮蔽サブ構造44の断面領域は、固定遮蔽サブ構造20の断面領域よりも大きい。固定および可動遮蔽サブ構造20、44の断面領域は、大きい導電性領域をもたらし、非常に低いDC抵抗を達成できる。
【0092】
コネクタ容積部78内の充分な空間と、ストランド42の末端に取り付けられているコネクタの自由な動作を可能にするように、固定遮蔽サブ構造20は、後方部分81において、短い部分のみ、前方向に、およびコネクタ容積部78内まで延在している。
【0093】
さらに、中間部分に取り付けられている張力緩和と一体化した、固定遮蔽サブ構造20のテーパーした中間部分38は、内側体62のための止め具を形成していることがわかる。これは、内側体62がケーブル12から不可逆的に外れるのを防止する。
【0094】
付加的な利益は、遮蔽構造が大きな直径を有する位置に置かれているバネ接触56から得られる。これは、図11に示されるように、多数の接触56を互いに並んで配置できる。従って、高い接触力は、時間とともに、および同時に、固定遮蔽サブ構造20と可動遮蔽サブ構造44との間を通過する電流のための大きい遷移断面において、維持されてよい。これは、例えば、落雷被害について、低いDC抵抗と優れたESD性能をもたらす。とりわけ、複数のミリオームにおいて示される実施形態のDC抵抗値がない、
【0095】
好ましくは、図6の組立工程後において、ストランド24が容易にアクセス可能である場合に、コネクタ4は、図12に示されるように、ストランド24の末端に取り付けられてよい。コネクタ4は、コネクタ容積部78内に、緩く、受容されており、嵌め合いエンクロージャーと嵌め合いコネクタとの間の位置の誤差が、コネクタ容積部78内にコネクタ4を移動することによって補償できる。
【0096】
エンクロージャーアセンブリ1が、嵌め合いエンクロージャーまたはバルクヘッドに接続されていない場合に、嵌め合いエンクロージャーまたはエンクロージャーアセンブリ1上に位置したキャップ82を提供することは必要であってよい。図13および14に示されるようなキャップ82は、本質的にポットのような遮蔽構造84を有する。
【0097】
最終的に、図15は、エンクロージャーアセンブリ1の改良を示す。ここで、軸合わせアダプタ88は、コネクタ容積部78内に挿入されている。好ましくは、軸合わせアダプタ88は、コネクタ容積部78の前方開口89を完全に満たし、従って、外側環境90に対する前方向に、コネクタ容積部78を効果的に封止する。
【0098】
軸合わせアダプタ88に、少なくとも1つのコネクタまたはカウンターコネクタに相補的受容部91が設けられている。軸合わせアダプタ88は、電磁気遮蔽構造の内側に配置されている。
【0099】
上述したようなエンクロージャーアセンブリ1は、いかなる干渉する遮蔽構造に対する注意を払う必要なしに、コネクタ容積部78内のコネクタ4をストランド24上に取り付けることができるという利点を有する。固定および可動サブ構造20、44への遮蔽構造の分割に起因して、遮蔽は、コネクタが取り付けられた後に、仕上げられてよい。この仕上げは、内側体62が前方にその操作位置にスライドされる場合に自動的に行われる。少なくとも、内側体62によって操作位置に達する場合に、固定および可動遮蔽サブ構造44は、内側体62のこの前方への移動の間に、自動的に互いに接触する。
【0100】
容易にされたコネクタ4への接近が重要でない場合に、重点は、低い製造コストに置かれてよい。ここで、遮蔽フェルール16および遮蔽要素46がケーブル上に固定された1つの一体化要素である単一の電磁気遮蔽構造は、好都合であり得る。この改良のために、上記は、また、変更すべきところは変更して、適用する。
【0101】
上述した実施形態は、とりわけ、電力コネクタに適している。
【0102】
上記において、所定の構造が、「サブ構造」として記載されているけれども、これは、これらの構造が別の構造の部分であることを要求しない。固定遮蔽構造のみ、または磁気構造のみがある場合に、これらのサブ構造は、電磁気遮蔽構造全体を構成してよい。
【0103】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリの遮蔽効果は、図16および17の比較からわかる。
【0104】
図16は、周波数において、3つの位置で測定された、後方向に伝播する、および前/後方向32、34に垂直な方向に配向した電磁場の強さを示す。測定位置は、エンクロージャーアセンブリの軸に沿って間隔があけられ、エンクロージャーアセンブリの前方において位置した、線Aと、エンクロージャーアセンブリの前方開口の平面において、線Bと、後方向において前方開口から間隔があけられた、線Cとである。 図16において、エンクロージャーアセンブリは、電磁気遮蔽構造を有さない。
【0105】
図17は、違いがエンクロージャーアセンブリに電磁気遮蔽構造74が設けられていることである、同じ測定を示す。
【0106】
図16および17の比較からわかるように、エンクロージャーアセンブリ内の電磁場の強さは、広範囲の非常に高い周波数において約−70dBにおいて減少する。これは、非常に効果的な遮蔽をもたらす。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルにおけるとりわけ標準化(または規格化、standard)された様々なコネクタの少なくとも1つのためのエンクロージャーアセンブリ(または包囲アセンブリ、enclosure assembly)に関し、エンクロージャーが、エンクロージャーアセンブリの内側体内に位置しているコネクタ容積部(またはコネクタ空間、connector volume)を含んでおり、コネクタ容積部が、コネクタを移動可能に収容するように適合されており、内側体が、外側環境に対して前および後方向に開口しており、および外側体が、内側体上を前方向にスライドするように適合されており、外側体が、エンクロージャーアセンブリを嵌め合いエンクロージャーに前方向に固定するための少なくとも1つのロック要素を含む。
【背景技術】
【0002】
このようなエンクロージャーアセンブリは、例えば、欧州特許出願第09 012 270号および欧州特許出願第10 001 103号から既知である。エンクロージャーアセンブリは、RJ45,HSIO,AMPMODU,HDMIであってよい好ましくは標準化されたコネクタまたは任意の他の標準化されたコネクタのまわりに保護シェルを構成している。コネクタ容積部は、両方とも、エンクロージャーアセンブリの内側体および/または外側体を変化させる必要なしに、並んだ配置における多数のコネクタのために、様々な寸法のコネクタを収容するのに充分大きい。従って、同じエンクロージャーアセンブリが異なるコネクタに用いられてよい。
【発明の概要】
【0003】
コネクタ容積部は、移動可能な収容を可能にするのに充分な寸法であり、すなわち、コネクタは、コネクタ容積部内で自由に移動する。従って、コネクタ容積部内においてコネクタ位置が変化してよく、および誤差は、両方とも、エンクロージャーアセンブリにおいて補償できる。両方のコネクタは、それらの別個の同等物(または相当物、カウンターパート、counterpart)に安全に結合することができる。
【0004】
充分な参照は、エンクロージャーアセンブリ、その要素、利点ならびに様々な実施形態および特徴に関して、欧州特許出願第09 012 270号および欧州特許出願第10 001 103号の完全な開示に対して、なされる。両方の出願は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0005】
以下に、エンクロージャーアセンブリから見て、任意の嵌め合いエンクロージャーまたはケーブル末端の方向を向くときのエンクロージャーアセンブリのための方向「前方(forward)」が規定される。方向「後方(rearward)」は、反対方向、すなわち、任意の嵌め合いエンクロージャーから離れるように向く方向を指定する。エンクロージャーアセンブリがケーブル上に取り付けられたまたは取り付けられる場合に、前および後方向はケーブルと平行になっている。
【0006】
他のエンクロージャーは、例えば、米国特許第7,338,214号B1から既知である。この参照において、内側体はプラグ体として、および外側体はシェルとして配置されるように示されており、該外側体は、バイオネット式ロック領域を有している。プラグ体および嵌め合いエンクロージャー内において、標準化されたコネクタは、エンクロージャー内の所定位置に固定して取り付けられている。
【0007】
米国特許第2009/173518号A1は、医療デバイスのための張力緩和を示す。張力緩和における戻り止め(detent)特徴が医療デバイスのフレームにおける相補的拘束特徴と係合するまで、張力緩和をフレーム内にスライドさせることによって、張力緩和を医療デバイスのフレームに固定できる。エクステンション(extension)は、張力緩和を軸合わせするように、フレームの相補的フレームスロット内に挿入できる。エクステンションの外側形状および張力緩和の外側形状は円錐形状にされており、およびフレームの円錐内側形状と適合する。
【0008】
米国特許第2006/211293号A1は、単一片の絶縁コーティングを有する電気コネクタを開示している。コーティングにおける開口は、ポジティブロック(positive lock)を作るようにラッチアームにおける操作部分を受容する役割を果たし、ケーブル出口は、張力緩和部材を受容する役割を果たす。絶縁コーティングがなされる場合に、コーティングの後方壁は、突出部分をゆがめ(deflect)、および最終的に、突出部分の前表面により制限される(または閉じ込められる、confine)。
【0009】
エンクロージャーに挿入するための張力緩和は、米国特許第2007/110385号A1に開示されており、該張力緩和は、エンクロージャーにおける開口縁と係合するための窪み部分を有する。張力緩和を取り付けるために、窪み部分がポジティブロックにより開口と係合するまで、ブート体(boot body)をエンクロージャーにおける開口に通過させる。
【0010】
自己ロック式(self-locking)の張力緩和ブッシングは、英国特許第635 089号Aに記載されており、2つの部分から成る。2つの部分は、ケーブルをクランプするように一体に留めることができる。ブッシングにおけるテーパー(または徐々に細くなる、taper)した外側表面は、2つの部分のブッシングを組み立てて取付板の開口にするのを容易にするように機能する。ブッシングは、所定位置まで開口内に移動でき、その位置において、張力緩和の部分における溝は、ポジティブロックによって、取付板の孔の縁と係合する。
【0011】
英国特許第2 028 009号Aは、外側成形(over-mold)されている張力緩和を備えた電気リードケーブルを記載している。張力緩和は、開口の受容縁をポジティブ−フィッティングする(positive-fitting)ための溝を有する。
【0012】
米国特許第5,465,313号Aでは、ファイバー光ケーブルを囲むための張力緩和ブートを有する光ファイバーコネクタが開示されている。張力緩和ブートは、後方に延在しているハウジングバレル部分を受容するために機能し、および所定位置まで張力緩和ブートを前方向にスライドすることによって、バロー部分上に取り付けることができ、バレル部分と張力緩和ブートとの間のスナップ−オン接続は所定位置においてスナップ(snap)する。
【0013】
欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から特に知られるエンクロージャーアセンブリは、その中に受容されているコネクタに、追加の保護を与えるのにとりわけ好都合である。従って、それは、好ましくは、厳しい環境、例えば、屋外での用途に用いられている。
【0014】
本明細書の目的は、環境に対して、エンクロージャーアセンブリ内のコネクタの保護をさらに改善することである。
【0015】
この目的は、初めに上述されたエンクロージャーアセンブリについての本発明に従って達成され、コネクタ容積部は、電磁気遮蔽構造内に位置しており、電磁気遮蔽構造は、内側体内に位置している。
【0016】
従って、本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、機械的な危険に対する保護だけでなく、電磁気領域および落雷被害に対する保護をも提供する。これに関して、大抵の場合に、コネクタ容積部内に位置しているコネクタに、個々の標準化仕様に従う遮蔽が既に設けられていることに留意されたい。エンクロージャーアセンブリは、コネクタ容積部内におけるコネクタの可動性を制限せずに、特別な保護を与える。電磁気遮蔽構造を内側体内に位置することにより、例えば、欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から知られているように内側体と外側体との相互作用が変わらず維持される。さらに、内側体内に位置することによって、電磁気遮蔽構造は、外側および内側体が破損(fail)した後の機械的衝撃に対する追加バリアを構成している。最後に、コネクタ容積部は、電磁気遮蔽構造内に配置され、後者は、少なくとも、コネクタによって設けられている遮蔽と比較して、大きい直径を有する必要がある。大きい直径は、大きな導電性断面領域をもたらし、および従ってとりわけ低い電気抵抗容量をもたらす。
【0017】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、電力コネクタ、銅コネクタにとりわけ適しており、およびまた、ファイバーコネクタおよびこれらのコネクタの組み合わせなどに用いられてよい。
【0018】
以下に、本発明に係るエンクロージャーアセンブリの更なる改善が記載される。これらの付加的な改善は、特定の改善の特定の利点が、特定の用途に必要かどうかに応じて、互いに独立して組み合わせることができる。
【0019】
第1の好都合な改善によると、電磁気遮蔽構造は、内側体によって前方向にスライドされるように少なくとも部分的に適合されてよい。電磁気遮蔽構造のこの適合は、内側および外側体をケーブルにおける後方位置に置いた状態でケーブルの末端に電磁気遮蔽構造を取り付けることができるという利点を有する。従って、内側体、および可能ならば外側体は、内側体によってスライドするように配置されている電磁気遮蔽構造の少なくともそれらの部分を取り付けることを妨害しない。
【0020】
電磁気遮蔽構造は、好ましくは、コネクタ容積部内におけるコネクタの保護を向上するように、固体壁領域を含んでよい。固体壁は、とりわけ、隙間を有さなくてよく、および/または個々の標準に従って、コネクタ容積部内に位置したコネクタによって伝送される最大電磁気周波数の波長のおおよそ10分の1よりも小さい隙間を有してよい。
【0021】
電磁気遮蔽構造およびその任意の部分は、導電性、好ましくは低い残留磁気の好ましくは強磁性の材料から作ることができる。電磁気遮蔽構造は、とりわけ、ニッケルでめっきされてよい青銅、とりわけリン青銅を含む材料から少なくとも部分的に作られてよい。
【0022】
更なる好都合な従来技術によれば、電磁気遮蔽構造は、1以上の本質的に管状の固体壁要素から作られている。固体壁は、電磁気遮蔽構造の大きな導電性断面に影響を与える。管状断面は、別の機械的に強固なシェルをエンクロージャーアセンブリに付することによって、改善された機械的保護を得る。
【0023】
別の好都合な改善によれば、電磁気遮蔽構造は、可動遮蔽サブ構造を含んでよく、該可動遮蔽サブ構造は、少なくとも、前方位置および/または前方向に向かう内側体の移動に関して、内側体によって保持されるように適合されている。可動遮蔽サブ構造が内側体と一体に移動できるので、この配置は、ケーブルにおけるエンクロージャーアセンブリの取り扱いおよび組立てを容易にする。とりわけ、可動遮蔽サブ構造は、内側体が前方向にスライドする前に、内側体とともに予め組み立てられてよい。従って、内側体および可動遮蔽サブ構造は、一体として取り扱われてよい。
【0024】
可動遮蔽サブ構造は、とりわけ、上述したような固体壁部分を含んでよい。
【0025】
別の実施形態によると、電磁気遮蔽構造が固定遮蔽サブ構造を含んでおり、該固定遮蔽サブ構造が、ケーブルに固定されおよび電磁気遮蔽構造の可動サブ構造によって前方向にスライドするように適合されている場合に、それは好都合である。この配置において、電磁気遮蔽構造は、ケーブル上に取り付けられる一部およびケーブルに沿って動かされる一部を備えることによって、エンクロージャーアセンブリの構造と本質的に鏡像(mirror)である。従って、充分な空間が、ケーブルにおける固定遮蔽サブ構造および/またはコネクタを組み立てるように設けられている。固定遮蔽サブ構造および好ましくは、コネクタが所定位置にある場合に、可動遮蔽サブ構造が固定遮蔽サブ構造上に押し込まれる。固定遮蔽サブ構造は、好ましくは、少なくとも間接的に、ケーブルシールドと電気的に接触している。固定遮蔽サブ構造は、上述した配置の1つにおいて固体壁部分を含んでもよい。エンクロージャーアセンブリが嵌め合いエンクロージャーに接続され得る操作位置において、固定遮蔽サブ構造は、可動遮蔽サブ構造の後方に、および/またはコネクタ容積部の後方末端に位置してよい。
【0026】
さらに、固定遮蔽サブ構造は、前方向において、内側体のための止め具を形成してよい。従って、内側体は、固定遮蔽サブ構造がケーブル上に固定されている場合にケーブルから不都合的に外れ得ない。これは、エンクロージャーアセンブリの取り扱いを容易にする。
【0027】
別の好都合な実施形態によれば、可動および固定遮蔽サブ構造が、内側体の前方向への移動、例えば、操作位置への移動の間に、導電性のある状態で自動的に互いに接続される場合に、エンクロージャーアセンブリの操作は容易にできる。ここで、操作者は、現場において、可動および固定遮蔽サブ構造を接続することに気を掛ける必要はない。なぜなら、内側体をその操作位置に向かって前方に移動させる場合に、この接続が確立されるからである。固定および可動遮蔽サブ構造の接続は、コネクタ容積部の除去領域および/または末端に、好ましくは、コネクタ容積部の外側において位置してよい。
【0028】
可動および固定遮蔽サブ構造の間の接続は、好ましくは半径方向にひずむことができる少なくとも1つの接触バネによって確立されてよい。大きい導電性断面を提供するのに、低いDC(直流)インピーダンスの複数の接触バネは好ましい。接触バネが可動および固定遮蔽サブ構造の係合に対してセルフ−センタリング力(または自己中心力、self-centring force)を及ぼすように、接触バネが、とりわけリングのような形状で配置されてよい。接触バネは、銅を組み合わせた材料から作られてよく、およびニッケルめっきされてよい。
【0029】
可動遮蔽サブ構造が固定遮蔽サブ構造上を前方向にスライドするように、可動遮蔽サブ構造は、固定遮蔽サブ構造よりも小さい直径を有してよい。
【0030】
可動遮蔽サブ構造のセルフ−センタリングを容易にするように、内側体と組み合わせてまたは組み合わせずに、固定遮蔽サブ構造が円錐台形の外側壁領域を含んでよく、該構造は、固定および可動遮蔽サブ構造の間の接触バネの段階的な(progressive)係合を可能にする。
【0031】
別の好都合な実施形態によれば、電磁気遮蔽構造は、コネクタ容積部の後方壁を形成してよく、遮蔽効率を改善できる。とりわけ、固定磁気遮蔽構造は、テーパーしている、とりわけ円錐台形の壁領域を有してよく、従って、遷移部分を形成しており、固定遮蔽サブ構造の直径は、およそケーブル直径からコネクタ容積部のおよそ内側直径まで増加する。このテーパー領域は、コネクタ容積部の後方壁および/または内側体のための止め具を形成してよい。
【0032】
ケーブル上に固定されるように適合されている、電磁気遮蔽構造のサブ構造、好ましくは、固定遮蔽サブ構造によって、後方壁が形成されてよい。これは、さらに発展でき、後方壁は、上述したように、とりわけ、内側および/または外側体のための止め具を形成してよい。
【0033】
コネクタシールドおよびそのカウンターパートを完成するように、本発明に係るエンクロージャーアセンブリのシールドと、嵌め合いエンクロージャーとの間に導電性接続を成す必要がある。これに関して、電磁気遮蔽構造は、その前方末端において、少なくとも1つの接触バネを含んでよい。この少なくとも1つの接触バネ、例えば、固定および可動遮蔽サブ構造の間の電気的接触に関して上述された接触バネが配置されてよい。しかしながら、前方末端に設けられている少なくとも1つの接触バネのために、少なくとも1つの接触バネ、または遮蔽構造の固定および可動遮蔽サブ構造への分割がある必要はない。
【0034】
とりわけ、接触バネは、リングのような要素の部分であってよく、該接触バネは、可動遮蔽サブ構造の末端上に取り付けられている。接触バネが位置する直径が前方および後方末端の両方で同じまたは少なくともほとんど同じであり、接触バネに沿った導電性断面が可能な限り大きいことは好ましい。バネの接触が配置される直径は、コネクタ容積部の内側直径と、とりわけ密接に対応してよい。
【0035】
前方末端における少なくとも1つの接触バネは、外側を向いてよく、それらは、コネクタ容積部内まで突出せず、それらは、自由に移動可能なコネクタと干渉してよい。
【0036】
固定遮蔽サブ構造の構成をシンプルに維持するように、可動遮蔽サブ構造に、その前方および後方末端において接触バネが設けられてよい。
【0037】
電磁気遮蔽構造、とりわけ固定遮蔽サブ構造(存在する場合)は、その後方末端において導電性のある状態でケーブルシールドに接続されてよい。
【0038】
その後方領域において、電磁気遮蔽構造、とりわけ固定遮蔽サブ構造は、とりわけ、エンクロージャーアセンブリの張力緩和領域によって、ケーブル上に保持されてよい。張力緩和領域は、電磁気遮蔽構造の後方部分上に外側成形されてよく、所定位置に強固にそれを維持できる。
【0039】
別の好都合な実施形態によれば、電磁気遮蔽構造は、遮蔽フェルールを含んでよく、該遮蔽フェルールは、その外側末端において、ケーブルシールドと接触する。遮蔽フェルールは、電磁気遮蔽構造の後方部分または領域を形成してよく、およびとりわけ、固定遮蔽サブ構造の一部であってよい。遮蔽フェルールは、後方向にテーパーしてよい。さらに、それは、好ましくは、エンクロージャーアセンブリの張力緩和によって、その後方末端においてケーブルに固定されてよい。
【0040】
さらに、電磁気遮蔽構造、とりわけ、固定遮蔽サブ構造は、遮蔽スリーブを含んでよく、該スリーブは、ケーブル上に取り付けられており、および2層のケーブル遮蔽材料の間に位置している。遮蔽スリーブによって、ケーブルは、強固にされており、および電磁気遮蔽構造とケーブルシールドとの間の電気的接続は安定化される。とりわけ、遮蔽スリーブは、2層のシールドケーブルの間に位置してよく、ケーブルシールドの外側層は、内側層のフォールド−オーバー(folded-over)部分である。
【0041】
遮蔽スリーブおよび残りの電磁気遮蔽構造、または残りの固定遮蔽サブ構造は、遮蔽スリーブを残りの電磁気遮蔽構造の後方末端内に収容できる寸法にされている。スリーブと残りの構造との間の対応する隙間は、単一のケーブルシールドよりも大きい、および好ましくは、ケーブルシールドの5回折った(fold)厚さよりも小さい、このような半径方向の幅を有する。隙間のこの寸法は、ケーブルシールドが遮蔽スリーブの外側表面上に位置する場合でさえ、残りの遮蔽構造の滑らかなスライド動作を可能にする。同時に、ケーブルシールドと残りの電磁気遮蔽構造との間の接触が確実にされる。
【0042】
操作中、電磁気遮蔽構造の残りは、遮蔽スリーブについて、ポジティブまたは摩擦ロックを保障するように、例えば、両側から圧縮されて(crimped)、塑性変形されてよい。しかしながら、誤差を補償するのに、遮蔽スリーブが電磁気遮蔽構造の残りに関して所定量の可動性を保持することは好ましい。従って、遮蔽スリーブが実質的に変形せずに維持されながら、塑性変形を遮蔽構造の残りに限定することは好ましい。従って、遮蔽スリーブ自体は、摩擦ロックにより保持され、それでもケーブルに関して移動可能である。折り返されたケーブルシールド、または代替的に、分離要素が、スリーブとフェルールとの間に導電性要素を形成して、この可動性を可能にしている。
【0043】
遮蔽スリーブと遮蔽フェルールとの両方は、電磁気遮蔽構造の固定遮蔽サブ構造を構成できる。この組み合わせにおいて、遮蔽スリーブは、ケーブルシールドを有する遮蔽フェルールの接続を安定化し、および遮蔽フェルールは、固定遮蔽サブ構造の直径を増加するのに用いられてよく、固定および可動遮蔽サブ構造の間の接続は、可能な最大直径において行われる。
【0044】
代替的な実施形態において、遮蔽フェルールは、可動遮蔽サブ構造と一体化されてよい。
【0045】
それ自体が発明であり得る別の好都合な実施形態において、軸合わせアダプタは、コネクタ容積部内に保持されており、アダプタは、少なくとも1つのコネクタに対して相補的な受容部を備えている。これは、コネクタ容積部内に固定されているコネクタの機械的安定性を増加させる。アダプタは、電磁気遮蔽から利益を得るように、電磁気遮蔽構造内に配置されてよい。アダプタは、誘電材料、例えば、塑性材料から作られてよい。
【0046】
アダプタは、コネクタ容積部の前開口を完全に満たしてよく、汚れはコネクタ容積部に入り得ない。
【0047】
最終的に、エンクロージャーアセンブリのためのダストキャップも設けられてよい。エンクロージャーアセンブリは、上述したように配置されてよい。ダストキャップは、ポットのような電磁気遮蔽構造を有してよく、該構造は、キャップハウジング内に位置する。好ましくは、キャップの遮蔽構造は、エンクロージャーアセンブリとの係合の際に、エンクロージャーアセンブリの遮蔽構造に対して自動的に接続するように適合されている。ダストキャップの電磁気遮蔽構造は、とりわけ、エンクロージャーアセンブリのために上述したようなリングのような接触バネ要素を含んでよい。
【0048】
以下に、本発明およびその改善は、例示的な実施形態を用いて、および図面を参照して、さらに詳細に記載される。上述したように、実施形態に示される様々な特徴は、特定の用途において、互いに、独立して用いられてよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、操作中における、本発明に係るエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図2】図2は、図1のエンクロージャーアセンブリの部分の概略的な斜視図を示す。
【図3】図3は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第1組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図4】図4は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第2組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図5】図5は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第3組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図6】図6は、図1のエンクロージャーアセンブリのための第4組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図7】図7は、図1のエンクロージャーアセンブリのための別の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図8】図8は、図7のエンクロージャーアセンブリのための別の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図9】図9は、図8の組立工程の次の組立工程の概略的な斜視図を示す。
【図10】図10は、中央平面に沿って切断されている、図1のエンクロージャーアセンブリの概略図を示す。
【図11】図11は、本発明に係る電磁気遮蔽構造の概略的な斜視図を示す。
【図12】図12は、コネクタ容積部に位置している標準化されたコネクタを有するエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図13】図13は、図1のエンクロージャーアセンブリのためのキャップの概略的な斜視図を示す。
【図14】図14は、そこに取り付けられている図13のダストキャップを有する図1のエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図15】図15は、外側平面に沿った断面におけるバルクヘッド上に取り付けられており軸合わせアダプタを有している図1のエンクロージャーアセンブリの概略的な斜視図を示す。
【図16】図16は、遮蔽構造を有さないエンクロージャーアセンブリの遮蔽効率の略図を示す。
【図17】図17は、本発明に係る遮蔽構造を有するエンクロージャーアセンブリの遮蔽効率の略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、エンクロージャーアセンブリが、例えば通信機器などのキャビネット2上に取り付けられている場合における本発明に係るエンクロージャーアセンブリ1を示す。エンクロージャーアセンブリ1は、嵌め合いエンクロージャー3、例えば、バルクヘッドなどにより一体にロックされている。エンクロージャーアセンブリは、例えば、プリント回路板8または別の電気要素上において嵌め合いコネクタ6に接続されている好ましくは標準化されたコネクタを含む。
【0051】
図1に示すように、別個にコネクタと嵌め合う様々なタイプの標準化されたコネクタがバルクヘッド2により接続されてよい。エンクロージャーアセンブリは、その構造に対するいかなる修正もなしに、例えば、RJ45,USB,HDMI,FO,AMPMODU,HSIOのような任意のこれらのコネクタ、または電力および/またはデータの伝送のための任意の他のタイプのコネクタを含むように適合されている。
【0052】
エンクロージャーアセンブリの一般的な構造および配置は、例えば、欧州特許第09 012 270号および欧州特許第10 001 103号から知られており、それらの別個の全体として、参照により組み込まれる。
【0053】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリは、これらの既知のエンクロージャーアセンブリから逸脱しており、電磁気遮蔽構造が設けられている。これは、以下に説明される改良をもたらす。
【0054】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリ1の例示的な実施形態の配置は、エンクロージャーアセンブリが組み立てられる場合に行われる工程を見ることによって最も良く説明される。これらの工程は図2〜10に示される。
【0055】
図2は、エンクロージャーアセンブリ1の固定された副アセンブリ10の一部である要素を示す。固定された副アセンブリ10の要素は、少なくともそれらの仕上げの操作状態において、ケーブル12に関して固定されている。固定された副アセンブリ10の要素は、遮蔽スリーブ14、遮蔽フェルール16および張力緩和18を含む。遮蔽スリーブ14および遮蔽フェルール16は、エンクロージャーアセンブリ1の電磁気遮蔽構造の一部である固定遮蔽サブ構造を一体に形成できる。固定遮蔽サブ構造の部分は、好ましくは、ニッケルめっきされてよい固体壁の管状材料(例えば、青銅、とりわけ、リン青銅)から作られている。
【0056】
図2からわかるように、ストランド24がケーブル12の前方末端25において暴露されている。ストランド24の末端において、絶縁(isolation)が既に除去されていてよい。
【0057】
さらに、ケーブルシールド22は、前方末端25において暴露されている。好ましくは、ケーブルシールド22は、ストランド24が暴露されているケーブル領域の所定位置に置かれてよく、従って、実線ではない線により示されるように、ケーブルシールド22の更なる長さ26を与える。
【0058】
張力緩和18は、プラスティック材料から作られている。それは、既製品要素であってよく、またはその場所で成形されもしくは縮められ(shrink)てよい。
【0059】
図1に示される封止エンクロージャー1の部分の現地での組立てのための第1組立工程が図3に示される。ここで、遮蔽スリーブ14は、ケーブルの前方末端上をスライドし、それは、好ましくは、暴露されたケーブルシールド22上に置かれている。実線ではない線により示されるように、ケーブル12の末端領域において、ケーブルシールド22の更なる長さ26があってよく、ストランド24が暴露されている。
【0060】
遮蔽スリーブ14の内側直径28は、ケーブル12に対する、ケーブルシールド22の外側直径30よりも大きく、遮蔽スリーブは、ケーブル12の部分上までケーブルシールド22上を容易にスライドし、ストランド24ではなくケーブルシールド22が事前に暴露される。
【0061】
しかしながら、遮蔽スリーブ14の内側直径28は、遮蔽スリーブ14とケーブルシールド22との間の大きい面積における導電性接触を確実にするのに充分小さい。ケーブルシールド22は、編まれた形態を有してよく、または金属薄片から作られてよく、またはその両方の組み合わせを含んでよい。
【0062】
図4に示されるような第2組立工程において、図3の26で示される更なる(または余分の、excess)ケーブルシールドは、後方向32に、折り重ねられており、それは、少なくとも部分的に、外側の、とりわけ円筒状の接触スリーブ表面14を、好ましくは、完全に囲んでいる。
【0063】
接触スリーブ14は、ケーブル12の末端部分を安定化させならびに図2に示される遮蔽フェルール16のための支持および改善された接触をもたらす役割を果たす。
【0064】
次に、図5に示されるように、遮蔽フェルール16は、ケーブル12の上を、後方向32にスライドし、遮蔽スリーブ14およびケーブルシールド22は、遮蔽スリーブ上に置かれている。
【0065】
遮蔽スリーブ14の外側周囲表面上における、更なるケーブルシールド26と一体の遮蔽スリーブ14は、少ない遊び(play)を有する遮蔽フェルール16内に収容されている。従って、遮蔽フェルールは、スリーブ14またはケーブルシールド26を離さず(delocate)に、遮蔽スリーブ14上を容易にスライドする。
【0066】
図5から更にわかるように、遮蔽フェルールは、本質的に管形状であってよく、および円筒状の2つの領域34、36を有してよい。後方の円筒状領域34は、前方の円筒状領域36よりも小さい直径を有してよい。円筒状領域34、36の間において中間領域38が配置されてよい。中間領域38は、後方向32にテーパーした円錐台形状であってよい。
【0067】
小さい直径の円筒領域36またはその後方末端40が、暴露されたケーブルシールド22および遮蔽スリーブ14上に置かれおよびそれらと電気的接触した状態で、遮蔽フェルール16が所定位置にある場合に、張力緩和18は所定位置に置かれる。遮蔽スリーブ14および/または遮蔽フェルール16がケーブル12の上に置かれる前に、張力緩和18は、ケーブル12上を後方向32にスライドしてよい。図5に示される組立工程の最後に、張力緩和18は、その前方部分43が遮蔽フェルール16の後方領域34と係合するまで、ケーブル12に沿って前方向42にスライドされる。これに関して、張力緩和18の前方部分は、前/後方向32、42に対して固定された部分に、遮蔽フェルール16を保持するように弾性的に拡大されてよい。代替的に、または追加的に、張力緩和18が熱収縮材料を含むまたは熱収縮材料から作られている場合に、熱が、張力緩和18に適用されてよい。また、張力緩和18は、ケーブル12のまわりに、およびその位置における遮蔽フェルール16の少なくとも後方領域24に成型されてよい。張力緩和16は、中間領域38を広げおよび覆ってよい。
【0068】
その配置とは独立して、張力緩和18は、遮蔽フェルール16、およびケーブル12上の固定遮蔽サブ構造の少なくとも一部を保持する役割を果たす。好ましくは、張力緩和18は、ケーブル12と、後方末端における電磁気遮蔽構造の内側との間の如何なる隙間をも封止する。
【0069】
遮蔽フェルール16内の遮蔽スリーブ14は、好ましくは、張力緩和18によって固定されない。むしろ、遮蔽スリーブ14が、遮蔽フェルール16、または遮蔽構造の残りに対して可動性を有しており、誤差が補償され得ることは好ましい。とりわけ、スリーブは、ケーブルシールド26によってのみ保持できる。
【0070】
さらに、エンクロージャーアセンブリ1に可動遮蔽サブ構造44が設けられてよく、図7〜9を参照して、例のみによって、説明される。
【0071】
例えば、固定遮蔽サブ構造20の大きい直径の円筒状領域34を延ばすことによって、可動遮蔽サブ構造44を構成する要素は、改良により固定遮蔽サブ構造20と一体化されてよい。
【0072】
しかしながら、固定および可動遮蔽サブ構造20、44の組み合わせから得られる遮蔽構造の分割は、ストランド24(別の方法では、大きい直径の円筒領域34によって覆われる)上へのコネクタの更に容易な取り扱いおよびとりわけ更に容易な取り付けをもたらすと考えられる。従って、ケーブルストランド24は、例えば、図6に示すように、接触した状態で維持される。
【0073】
可動遮蔽サブ構造44は、本質的に管形状の遮蔽要素46を含む。遮蔽要素46は、例えば、リン青銅のような青銅材料から作られてよい。遮蔽要素46は、ニッケルめっきされてよい。
【0074】
遮蔽要素46は、好ましくは、固体壁体から作られており、従って、付加的な保護シェルを有するエンクロージャーアセンブリ1を提供する。前方末端48において、遮蔽要素46は、後方末端52においてよりも大きい内側および/または外側直径50を有してよい。遮蔽要素46の大きい領域と小さい領域の間の遷移領域54は、後方向32にテーパーしてよく、別個に、円錐台形を有してよい。後方接触バネは、半径方向に内側の位置から接近でき、前方接触バネは、半径方向に外側の位置から接近できる。
【0075】
可動遮蔽サブ構造44の少なくとも1つの末端に、半径方向にゆがむことができる(deflectable)少なくとも1つの接触バネが設けられてよい。後方末端における接触バネ56は、固定遮蔽サブ構造20と接触するように機能する。前方末端48における接触バネ56は、図1に示されるキャビネット2の上のバルクヘッドであり得る嵌め合いエンクロージャーと接触するように機能する。
【0076】
接触バネ56は、分離要素の部分、例えば、リングのようなバネ部材57であってよい。リングのようなバネ部材57は、受容部を形成してよく、遮蔽要素46の末端48および/または52が、該バネ要素57内に押し込まれてよい。
【0077】
図7からわかるように、リングのような構造57は、複数の接触バネ56を含んでおり、接触バネ56は、周囲方向に沿って並列に配置されている。
【0078】
各々の接触バネ56は、凸部58含んでおり、該凸部58は、前/後方向32、42を向いている。
【0079】
後方末端52において、接触バネ56は、半径方向に内側に突出してよく、および遮蔽要素46の内側表面に置かれてよい。前方末端48において、接触バネ56は、遮蔽要素46の外側表面上に配置されてよい。凸部58は、遮蔽要素46に対して弾性的に押し込まれてよい。
【0080】
当然に、接触バネ56は、遮蔽要素46によって一体に形成されてもよい。しかしながら、これは、抵抗を増加させ、および遮蔽要素46のシェルのような構造の強固さ(rigid)を弱めると考えられる。
【0081】
図8は、組立て前の状態において、可動遮蔽サブ構造44を示す。可動遮蔽サブ構造44が完成すると、それは、エンクロージャーアセンブリ1の内側体62の前方開口60内に挿入される。内側体は、前および後方向に開口しており、ケーブル12は、それを通過して延在してよい。
【0082】
内側体62がケーブル12上を後方向32にスライドする前に、または後の工程において、例えば、内側体62がケーブル上に位置する場合に、この挿入が行われてよい。好ましくは、内側体62は、張力緩和18がケーブル12末端に取り付けられる前および/または遮蔽スリーブ14および/または遮蔽フェルール16がケーブル末端に取り付けられる前に(図3〜6を参照されたい)、ケーブル12上をスライドする。
【0083】
可動遮蔽サブ構造44が内側体62に挿入される場合に、図9に示される構成が得られる。図示されるように、可動遮蔽サブ構造44が一部であってよい電磁気遮蔽構造は、内側体62から前方向に突出してよい。可動遮蔽サブ構造44の接触バネ56は、内側体62の前方末端64(図8を参照されたい)のまわりに形成してよい。遮蔽要素46の突出66(図7を参照されたい)は、内側体62の内側壁と係合してよい。内側体62のリムのような前方末端64のまわりに隣接および回転される突出66および/または接触バネ56は、可動遮蔽サブ構造44を所定位置に強固に維持するように支援する。
【0084】
従って、好ましくは、可動遮蔽サブ構造44と一体化した内側体62は、ケーブル12上に固定された、固定遮蔽サブ構造20の上をケーブル12に沿って前方向に移動される。最終的に、外側保護シェルを機能させおよびエンクロージャーアセンブリ1を嵌め合いアセンブリ3(例えば、図10を参照されたい)にロックするためにロック要素70を操作するためのハンドルデバイスとして機能する外側体68は、内側体62上をスライドする。
【0085】
内側体62が、固定遮蔽サブ構造20の上をスライドする場合に、可動遮蔽サブ構造44に対する接続は、自動的に確立される。外側体68がその操作位置に到達する場合に、内側体62は、ケーブルに関して自動的に固定される。このため、外側体68は、後方末端71において作動表面72を含んでおり、それは、内側体62の半径方向にひずむことができるロック部材73に押し付けられている。従って、ロック部材73は、摩擦および/またはポジティブロックのための張力緩和と係合させる。
【0086】
得られるエンクロージャーアセンブリ1が嵌め合いエンクロージャー、例えば、バルクヘッド2と連結する場合に、図1に示される絵が得られる。
【0087】
図10は、嵌め合いエンクロージャーを用いてバルクヘッド2に取り付けられている組立エンクロージャーアセンブリ1、すなわち、操作状態におけるエンクロージャーアセンブリの中央平面に沿って断面を示す。嵌め合いエンクロージャー3は、例えば、キャビネットに取り付けられているバルクヘッドであってよい。
【0088】
図示されるように、遮蔽スリーブ14とケーブル12との間、および遮蔽スリーブ14と遮蔽フェルール16との間の両方に遊び(play)がある。
【0089】
さらに、電磁気遮蔽構造74全体は、内側体62内に収容され、従って、コネクタ容積部の外側壁76を形成する。図示される特定の実施形態において、外側壁76は、固定遮蔽サブ構造20の上をケーブルに沿って移動することができる可動遮蔽サブ構造44によって形成されてよい。コネクタ容積部78の後方壁80は、また、電磁気遮蔽構造74、とりわけ、固定遮蔽サブ構造20、別個のその円錐台部分、すなわち、中間領域38によって形成される。固定遮蔽サブ構造20は、コネクタ容積部78の後方領域81において位置する。
【0090】
固定遮蔽サブ構造20および可動遮蔽サブ構造44は、固定遮蔽サブ構造20の外側周囲表面と可動遮蔽サブ構造44との間に配置されている少なくとも1つの接触バネ56を用いて、互いに接続されている。この接続は、好ましくは、コネクタ容積部78の後方末端部分81に位置している。
【0091】
固定遮蔽サブ構造20よりも概して大きい直径であってよい可動遮蔽サブ構造44の壁厚さは、固定遮蔽サブ構造20の壁厚さよりも薄くてよい。より大きい直径に起因して、前/後方向32/42に垂直な可動遮蔽サブ構造44の断面領域は、固定遮蔽サブ構造20の断面領域よりも大きい。固定および可動遮蔽サブ構造20、44の断面領域は、大きい導電性領域をもたらし、非常に低いDC抵抗を達成できる。
【0092】
コネクタ容積部78内の充分な空間と、ストランド42の末端に取り付けられているコネクタの自由な動作を可能にするように、固定遮蔽サブ構造20は、後方部分81において、短い部分のみ、前方向に、およびコネクタ容積部78内まで延在している。
【0093】
さらに、中間部分に取り付けられている張力緩和と一体化した、固定遮蔽サブ構造20のテーパーした中間部分38は、内側体62のための止め具を形成していることがわかる。これは、内側体62がケーブル12から不可逆的に外れるのを防止する。
【0094】
付加的な利益は、遮蔽構造が大きな直径を有する位置に置かれているバネ接触56から得られる。これは、図11に示されるように、多数の接触56を互いに並んで配置できる。従って、高い接触力は、時間とともに、および同時に、固定遮蔽サブ構造20と可動遮蔽サブ構造44との間を通過する電流のための大きい遷移断面において、維持されてよい。これは、例えば、落雷被害について、低いDC抵抗と優れたESD性能をもたらす。とりわけ、複数のミリオームにおいて示される実施形態のDC抵抗値がない、
【0095】
好ましくは、図6の組立工程後において、ストランド24が容易にアクセス可能である場合に、コネクタ4は、図12に示されるように、ストランド24の末端に取り付けられてよい。コネクタ4は、コネクタ容積部78内に、緩く、受容されており、嵌め合いエンクロージャーと嵌め合いコネクタとの間の位置の誤差が、コネクタ容積部78内にコネクタ4を移動することによって補償できる。
【0096】
エンクロージャーアセンブリ1が、嵌め合いエンクロージャーまたはバルクヘッドに接続されていない場合に、嵌め合いエンクロージャーまたはエンクロージャーアセンブリ1上に位置したキャップ82を提供することは必要であってよい。図13および14に示されるようなキャップ82は、本質的にポットのような遮蔽構造84を有する。
【0097】
最終的に、図15は、エンクロージャーアセンブリ1の改良を示す。ここで、軸合わせアダプタ88は、コネクタ容積部78内に挿入されている。好ましくは、軸合わせアダプタ88は、コネクタ容積部78の前方開口89を完全に満たし、従って、外側環境90に対する前方向に、コネクタ容積部78を効果的に封止する。
【0098】
軸合わせアダプタ88に、少なくとも1つのコネクタまたはカウンターコネクタに相補的受容部91が設けられている。軸合わせアダプタ88は、電磁気遮蔽構造の内側に配置されている。
【0099】
上述したようなエンクロージャーアセンブリ1は、いかなる干渉する遮蔽構造に対する注意を払う必要なしに、コネクタ容積部78内のコネクタ4をストランド24上に取り付けることができるという利点を有する。固定および可動サブ構造20、44への遮蔽構造の分割に起因して、遮蔽は、コネクタが取り付けられた後に、仕上げられてよい。この仕上げは、内側体62が前方にその操作位置にスライドされる場合に自動的に行われる。少なくとも、内側体62によって操作位置に達する場合に、固定および可動遮蔽サブ構造44は、内側体62のこの前方への移動の間に、自動的に互いに接触する。
【0100】
容易にされたコネクタ4への接近が重要でない場合に、重点は、低い製造コストに置かれてよい。ここで、遮蔽フェルール16および遮蔽要素46がケーブル上に固定された1つの一体化要素である単一の電磁気遮蔽構造は、好都合であり得る。この改良のために、上記は、また、変更すべきところは変更して、適用する。
【0101】
上述した実施形態は、とりわけ、電力コネクタに適している。
【0102】
上記において、所定の構造が、「サブ構造」として記載されているけれども、これは、これらの構造が別の構造の部分であることを要求しない。固定遮蔽構造のみ、または磁気構造のみがある場合に、これらのサブ構造は、電磁気遮蔽構造全体を構成してよい。
【0103】
本発明に係るエンクロージャーアセンブリの遮蔽効果は、図16および17の比較からわかる。
【0104】
図16は、周波数において、3つの位置で測定された、後方向に伝播する、および前/後方向32、34に垂直な方向に配向した電磁場の強さを示す。測定位置は、エンクロージャーアセンブリの軸に沿って間隔があけられ、エンクロージャーアセンブリの前方において位置した、線Aと、エンクロージャーアセンブリの前方開口の平面において、線Bと、後方向において前方開口から間隔があけられた、線Cとである。 図16において、エンクロージャーアセンブリは、電磁気遮蔽構造を有さない。
【0105】
図17は、違いがエンクロージャーアセンブリに電磁気遮蔽構造74が設けられていることである、同じ測定を示す。
【0106】
図16および17の比較からわかるように、エンクロージャーアセンブリ内の電磁場の強さは、広範囲の非常に高い周波数において約−70dBにおいて減少する。これは、非常に効果的な遮蔽をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブル(12)におけるとりわけ標準化された様々なコネクタ(4)の少なくとも1つのためのエンクロージャーアセンブリ(1)であって、エンクロージャーが、エンクロージャーの内側体(62)内に位置しているコネクタ容積部(78)を含んでおり、コネクタ容積部(78)が、コネクタ(4)を移動可能に収容するように適合されており、内側体(62)が、前および後方向(32、34)において外側環境(90)に開かれており、および外側体(68)が、内側体(62)上を前方向(42)にスライドするように適合されており、外側体が、エンクロージャーアセンブリ(1)を嵌め合いエンクロージャーに固定するための少なくとも1つのロック要素(70)を含んでおり、コネクタ容積部(78)が、電磁気遮蔽構造(74)内に位置しており、電磁気遮蔽構造(74)が、内側体(62)内に位置していることを特徴とする、エンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項2】
電磁気遮蔽構造(74)が、内側体(62)によって前方向(42)にスライドするように少なくとも部分的に適合されていることを特徴とする、請求項1に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項3】
電磁気遮蔽構造(74)が、可動遮蔽サブ構造(44)を含んでおり、該可動遮蔽サブ構造(44)が、少なくとも、前方向(42)への内側体(62)の移動に関して、内側体(62)によって保持されるように適合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項4】
電磁気遮蔽構造(74)が、固定遮蔽サブ構造(20)を含んでおり、該固定遮蔽サブ構造(20)が、ケーブル(12)および可動遮蔽サブ構造(44)に固定されるように適合されており、該可動遮蔽サブ構造(44)が、固定遮蔽サブ構造(20)上を前方向にスライドするように適合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項5】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、前方向への内側体の移動の間に導電性のある状態で互いに自動的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項6】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、少なくとも1つの接触バネ(56)により互いに接続されていることを特徴とする、請求項4または5に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項7】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、コネクタ容積部(78)の後方領域(81)において互いに接続されていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項8】
電磁気遮蔽構造(74)が、コネクタ容積部(78)の後方壁(80)を形成していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項9】
電磁気遮蔽構造(74)が、その前方末端において、少なくとも1つの接触バネ(56)を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項10】
複数の接触バネが、リング状形態で配置されていることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項11】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽フェルール(16)を含んでおり、遮蔽フェルール(16)が、その後方領域(34)において、ケーブルシールド(22、26)と接触していることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項12】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽フェルール(16)を含んでおり、遮蔽フェルール(16)が、後方向(32)にテーパーしていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項13】
電磁気遮蔽構造(74)が、その後方領域(34)において、ケーブルに固定されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項14】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽スリーブ(12)を含んでおり、遮蔽スリーブ(12)が、ケーブルシールド(22、26)上をスライドし、および接触しているように適合されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項15】
導電性要素が、遮蔽スリーブ(12)と遮蔽フェルール(16)との間に配置されていることを特徴とする、請求項14に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項16】
軸合わせアダプタ(88)が、コネクタ容積部(78)内に保持されており、軸合わせアダプタ(88)が、少なくとも1つのコネクタ(4)のための相補的受容部を備えていることを特徴とする、とりわけ請求項1〜15のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項17】
軸合わせアダプタ(88)が、前方向においてコネクタ容積部(78)を閉じることを特徴とする、請求項16に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項18】
ポットのような電磁気遮蔽構造(84)が設けられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)のためのキャップ(82、86)。
【請求項1】
ケーブル(12)におけるとりわけ標準化された様々なコネクタ(4)の少なくとも1つのためのエンクロージャーアセンブリ(1)であって、エンクロージャーが、エンクロージャーの内側体(62)内に位置しているコネクタ容積部(78)を含んでおり、コネクタ容積部(78)が、コネクタ(4)を移動可能に収容するように適合されており、内側体(62)が、前および後方向(32、34)において外側環境(90)に開かれており、および外側体(68)が、内側体(62)上を前方向(42)にスライドするように適合されており、外側体が、エンクロージャーアセンブリ(1)を嵌め合いエンクロージャーに固定するための少なくとも1つのロック要素(70)を含んでおり、コネクタ容積部(78)が、電磁気遮蔽構造(74)内に位置しており、電磁気遮蔽構造(74)が、内側体(62)内に位置していることを特徴とする、エンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項2】
電磁気遮蔽構造(74)が、内側体(62)によって前方向(42)にスライドするように少なくとも部分的に適合されていることを特徴とする、請求項1に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項3】
電磁気遮蔽構造(74)が、可動遮蔽サブ構造(44)を含んでおり、該可動遮蔽サブ構造(44)が、少なくとも、前方向(42)への内側体(62)の移動に関して、内側体(62)によって保持されるように適合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項4】
電磁気遮蔽構造(74)が、固定遮蔽サブ構造(20)を含んでおり、該固定遮蔽サブ構造(20)が、ケーブル(12)および可動遮蔽サブ構造(44)に固定されるように適合されており、該可動遮蔽サブ構造(44)が、固定遮蔽サブ構造(20)上を前方向にスライドするように適合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項5】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、前方向への内側体の移動の間に導電性のある状態で互いに自動的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項6】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、少なくとも1つの接触バネ(56)により互いに接続されていることを特徴とする、請求項4または5に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項7】
固定および可動遮蔽サブ構造(20、44)が、コネクタ容積部(78)の後方領域(81)において互いに接続されていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項8】
電磁気遮蔽構造(74)が、コネクタ容積部(78)の後方壁(80)を形成していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項9】
電磁気遮蔽構造(74)が、その前方末端において、少なくとも1つの接触バネ(56)を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項10】
複数の接触バネが、リング状形態で配置されていることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項11】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽フェルール(16)を含んでおり、遮蔽フェルール(16)が、その後方領域(34)において、ケーブルシールド(22、26)と接触していることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項12】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽フェルール(16)を含んでおり、遮蔽フェルール(16)が、後方向(32)にテーパーしていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項13】
電磁気遮蔽構造(74)が、その後方領域(34)において、ケーブルに固定されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項14】
電磁気遮蔽構造(74)が、遮蔽スリーブ(12)を含んでおり、遮蔽スリーブ(12)が、ケーブルシールド(22、26)上をスライドし、および接触しているように適合されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項15】
導電性要素が、遮蔽スリーブ(12)と遮蔽フェルール(16)との間に配置されていることを特徴とする、請求項14に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項16】
軸合わせアダプタ(88)が、コネクタ容積部(78)内に保持されており、軸合わせアダプタ(88)が、少なくとも1つのコネクタ(4)のための相補的受容部を備えていることを特徴とする、とりわけ請求項1〜15のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項17】
軸合わせアダプタ(88)が、前方向においてコネクタ容積部(78)を閉じることを特徴とする、請求項16に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)。
【請求項18】
ポットのような電磁気遮蔽構造(84)が設けられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のエンクロージャーアセンブリ(1)のためのキャップ(82、86)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−80705(P2013−80705A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−221486(P2012−221486)
【出願日】平成24年10月3日(2012.10.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(511000599)タイコ・エレクトロニクス・ネーデルランド・ベスローテン・フェンノートシャップ (5)
【氏名又は名称原語表記】TYCO ELECTRONICS NEDERLAND BV
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−221486(P2012−221486)
【出願日】平成24年10月3日(2012.10.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(511000599)タイコ・エレクトロニクス・ネーデルランド・ベスローテン・フェンノートシャップ (5)
【氏名又は名称原語表記】TYCO ELECTRONICS NEDERLAND BV
【Fターム(参考)】
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