説明

ケーブル柔軟性測定装置

【課題】ケーブルの柔軟性を測定するケーブル柔軟性測定装置に関し、作業性の良いケーブル柔軟性測定装置を実現する。
【解決手段】平行に配置された被測定ケーブル11,12をその一端が載置面1A端部から片持はり状にかつ水平方向に突出するような状態で支持している固定台1と、固定台1に支持された被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aが下方に撓まないように被測定ケーブル11,12に当接した状態、および、被測定ケーブル11,12から退避して被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aとの当接を解除した状態を選択できる保持部材2とを備え、被測定ケーブル11,12の柔軟性測定時には、保持部材2を被測定ケーブル11,12から退避させ、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aを自重により撓ませ、その変形量から。柔軟性を決める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルの柔軟性を測定するケーブル柔軟性測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
信号等を伝送するケーブルは、例えば、導線でなる1本または複数本の芯線をシースで覆った構造を有している。この種のケーブルは、シースの厚さや芯線数によって柔軟性が変化することになる。一方、各ケーブルは、その使用条件に応じた柔軟性が要求される。このため、ケーブルの柔軟性を知る必要がある。
【0003】
ケーブルの柔軟性を測定する従来装置としては、
(1).被測定ケーブルをその一端が載置面端部から片持はり状にかつ水平方向に所定の長さだけ突出した状態で固定台に固定し、この片持はり部分の先端におもりを吊り下げた時の先端の撓み量を測定し、その撓み量の大小で被測定ケーブルの柔軟性を評価するもの、
(2).ピークホールド張力計が一端に係止された直線状の被測定ケーブルを、一定半径の円筒体(マンドレル)に中心角度90度の範囲で巻き付け、被測定ケーブルが円弧状に撓む際の上記ピークホールド張力計の計測値を読み取り、その計測値の大小で被測定ケーブルの柔軟性を評価するもの、
等がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−267813号公報(図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ケーブルには種々のものがあり、その柔軟性は広範囲に分布している。このため、上記(1)の従来装置では、片持はり部分の先端に吊り下げるおもりとして異なる重量のおもりを多数用意しておき、被測定ケーブルの柔軟性に合致したおもりを選択する交換作業が必要であった。また、このおもりを片持はり部分の先端に吊り下げる作業自体も現実には面倒であった。このため、作業性が悪かった。
【0005】
一方、上記(2)の従来装置では、ケーブルの柔軟性が広範囲に分布していることに対応して、被測定ケーブルを巻き付ける円筒体として、異なる直径のものを多数用意しておき、被測定ケーブルの柔軟性に合致した円筒体を選択する交換作業が必要であった。また、上記ピークホールド張力計としても、広い測定範囲をカバーする必要があり、現実には測定範囲の異なる複数のピークホールド張力計を用意することが必要になっていた。よって、この従来装置の場合も作業性が悪かった。
【0006】
このように何れの従来装置でも、異なる重量のおもりや異なる直径の円筒体等を予め準備し、交換する必要があるため、作業性が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題を解決することを目的とするもので、作業性の良いケーブル柔軟性測定装置を実現しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、被測定ケーブルをその一端が載置面端部から片持はり状にかつ水平方向に突出した状態で支持するための固定台と、該固定台に支持された被測定ケーブルの片持はり部分が下方に撓まないように被測定ケーブルに当接した状態および被測定ケーブルから退避して被測定ケーブルの片持はり部分との当接を解除した状態を選択できる保持部材と、を備え、被測定ケーブルの柔軟性測定時には、前記保持部材を被測定ケーブルから退避させ、被測定ケーブルの片持はり部分を自重により撓ませるケーブル柔軟性測定装置である。
【0008】
この発明では、被測定ケーブルの固定台への取り付けは、被測定ケーブルを固定台および保持部材上に載せて行える。そして、被測定ケーブルの柔軟性測定時には、保持部材を被測定ケーブルから退避させ、被測定ケーブルの片持はり部分を自重で撓ませ、この状態における被測定ケーブルの片持はり部分の変形量に応じて、被測定ケーブルの柔軟性を決める。
【0009】
また、この発明では、被測定ケーブルの柔軟性の広範囲な分布には、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを変えることで対応する。すなわち、柔軟性の低い被測定ケーブルに対しては、片持はり部分が長くなるように被測定ケーブルをセットし、柔軟性の高い被測定ケーブルに対しては、片持はり部分が短くなるように被測定ケーブルをセットする。なお、片持はり部分の長さが異なる被測定ケーブルにおける柔軟性の比較は、片持はり部分の長さと変形量との組み合わせでもって判断する。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のケーブル柔軟性測定装置において、被測定ケーブルの片持はり部分が自重により撓んだ状態における被測定ケーブルの片持はり部分の先端と固定端とを結ぶ直線の傾きを測定するために、角度が目盛られた角度測定板が、被測定ケーブルと平行な垂直面上に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
この発明においては、被測定ケーブルの片持はり部分の先端と固定端とを結ぶ直線の傾きが柔軟性と相関関係にあるので、その傾きの大小を求め、これにより被測定ケーブルの柔軟性を決める。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載のケーブル柔軟性測定装置において、前記保持部材は、被測定ケーブルの片持はり部分が下方に撓まないように被測定ケーブルに当接した状態では、被測定ケーブルの片持はり部分との当接面が前記固定台の載置面と同一平面上に位置し、被測定ケーブルから退避して被測定ケーブルの片持はり部分との当接を解除した状態では、被測定ケーブルの片持はり部分との前記当接面が垂直に垂れ下がるように、蝶番でもって、前記固定台に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0013】
この発明において、保持部材は、蝶番に支えられ、被測定ケーブルの片持はり部分が下方に撓まない水平状態と、被測定ケーブルから退避した垂直状態との間で移動する。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3記載のケーブル柔軟性測定装置において、前記保持部材は、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを複数段階に設定できるように、長さが目盛られていることを特徴とするものである。この発明においては、保持部材の目盛を見て、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを設定する。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4記載のケーブル柔軟性測定装置において、被測定ケーブルの片持はり部分のビデオ画像を得るビデオカメラが設けられ、該ビデオカメラが撮影した被測定ケーブルの片持はり部分のビデオ画像を処理して、被測定ケーブルの片持はり部分の変形量のデータを取得することを特徴とするものである。この発明においては、被測定ケーブルの片持はり部分の変形量のデータを取得できる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、被測定ケーブルの固定台への取り付けは、被測定ケーブルを固定台および保持部材上に載せて行え、被測定ケーブルの柔軟性測定時には、保持部材を被測定ケーブルから退避させればよいので、柔軟性の測定に際しての作業性は良い。また、この発明では、被測定ケーブルの柔軟性の広範囲な分布には、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを変えることで対応するので、対応が容易であり、この点でも、作業性が良い。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、被測定ケーブルの片持はり部分の先端と固定端とを結ぶ直線の傾きの大小により被測定ケーブルの柔軟性を決めるため、被測定ケーブルの片持はり部分の変形量の認定が容易になる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、簡単な構成でもって、保持部材が所望の位置を選択できる。請求項4に係る発明によれば、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを容易かつ正確に設定できる。請求項5に係る発明によれば、変形量のデータを容易に取得できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(第1の形態例)
本発明の第1の形態例を図1〜図3を用いて説明する。本形態例は、2本のケーブルの柔軟性を測定するものである。図1および図2に示すように、固定台1は、平行に配置された被測定ケーブル11,12をその一端が載置面1A端部から片持はり状にかつ水平方向に突出するような状態で支持している。具体的には、固定台1の載置面1A端部にねじ止めされたクランプ13,14でもって、被測定ケーブル11,12を載置面1Aに押し付け、先端側を片持はり状にかつ水平方向に突出させている。図2はケーブル11の係止状態を示しているが、ケーブル12の場合も同様である。なお、固定台1上の被測定ケーブル11,12の水平状態が、クランプ13,14だけで保てない場合には、適宜、押圧手段を増設すればよい。
【0019】
保持部材2は、固定台1に支持された被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aが下方に撓まないように被測定ケーブル11,12に当接した状態(水平状態)、および、被測定ケーブル11,12から退避して被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aとの当接を解除した状態(垂直状態)を選択できる。
【0020】
本形態例における保持部材2は、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aが下方に撓まないように被測定ケーブル11,12に当接した状態では、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aとの当接面2Aが固定台1の載置面1Aと同一平面上に位置し、被測定ケーブル11,12から退避して被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aとの当接を解除した状態では、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aとの当接面2Aが垂直に垂れ下がるように、一対の蝶番3,4でもって、固定台1に取り付けられている。この蝶番3,4の構造は、保持部材2の旋回を許すものであればどのようなものであってもよい。
【0021】
本形態例には、保持部材2を水平状態に一時的に拘束できる水平状態維持機構(図示せず)が設けられており、被測定ケーブル11,12の固定台1への取り付け時には、この水平状態維持機構により保持部材2を水平状態に保ってから、被測定ケーブル11,12を固定台1および保持部材2上に載せ、被測定ケーブル11,12の固定台1への取り付け作業を行う。なお、被測定ケーブル11,12の柔軟性測定時には、水平状態維持機構を解除し、保持部材2を被測定ケーブル11,12から退避させる。
【0022】
代表的な水平状態維持機構としては、保持部材2が水平状態に立ち上がってくると保持部材2にフック等が掛合して保持部材2の下降を規制(保持部材2を一時的に水平状態に拘束)し、上記掛合を外すと保持部材2が自重で下降するようなものであるが、本形態例に用いる水平状態維持機構はこれに限らず、保持部材2が水平状態を一時的に保てるものであれば、どのようなものでもよい。
【0023】
保持部材2の幅は、想定する被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さよりも、大きく選択され、片持はり部分11A,12Aが保持部材2からはみ出さないようになっている。
【0024】
角度が目盛られた角度測定板5は、被測定ケーブル11,12と平行な垂直面上に配置されている。この角度測定板5は、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aが自重により撓んだ状態における被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの先端と固定端とを結ぶ直線の傾きシータθ1,θ2(図4参照)を測定するためのものである。角度測定板5は、被測定ケーブル11,12の長手方向に位置調整可能に設置されている。
【0025】
上記形態例でのケーブルの柔軟性の測定動作を次に説明する。本形態例では、まず、保持部材2を水平状態にセットし、被測定ケーブル11,12を固定台1上に取り付ける。この状態が図1に示す状態である。この取り付けは、被測定ケーブル11,12を固定台1上だけでなく保持部材2上にも載せて行えるので、作業が簡単である。
【0026】
その後、被測定ケーブル11,12の柔軟性測定動作に移る。柔軟性測定時は、保持部材2を被測定ケーブル11,12から退避させ、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aを自重で撓ませる。この状態が図3に示す状態である。
【0027】
次に上記状態における被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの変形量を読み取る。すなわち、本形態例では、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの先端と固定端とを結ぶ直線の傾きθ1,θ2を角度測定板5を用いて読み取る。ここで、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの先端と固定端とを結ぶ直線の傾きは、片持はり部分11A,12Aの先端の撓みと同様に、被測定ケーブル11,12の柔軟性と相関関係がある。そこで、本形態例では、この傾きを片持はり部分11A,12Aの変形量として用い、この傾きから被測定ケーブル11,12の柔軟性を決める。
【0028】
なお、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの先端と固定端とを結ぶ直線が角度測定板5の中心(分度器の中心に相当)から大きく離れる場合には、角度測定板5を片持はり部分11A,12Aの先端側に若干ずらす位置調整を行って、両者を近づけた後、傾きを読み取る。
【0029】
本形態例においては、被測定ケーブル11,12の柔軟性の広範囲な分布には、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを変えることで対応する。すなわち、柔軟性の低い被測定ケーブル11,12に対しては、片持はり部分11A,12Aが長くなるように被測定ケーブル11,12をセットし、柔軟性の高い被測定ケーブル11,12に対しては、片持はり部分11A,12Aが短くなるように被測定ケーブル11,12をセットする。なお、片持はり部分11A,12Aの長さが異なる状況で求めた被測定ケーブル11,12間の柔軟性の比較は、そのまま行えないので、同じ片持はり部分11A,12Aの長さでの柔軟性に換算し、同じ土俵で行う。
【0030】
上記の形態例によれば、次のような効果が得られる。まず、被測定ケーブル11,12の固定台1への取り付けは、被測定ケーブル11,12を固定台1および保持部材2上に載せて行え、被測定ケーブル11,12の柔軟性測定時には、保持部材2を被測定ケーブル11,12から退避させればよいので、柔軟性の測定に際しての作業性は良い。
【0031】
また、本形態例では、被測定ケーブル11,12の柔軟性の広範囲な分布には、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを変えることで対応するので、対応が容易であり、この点でも、作業性が良い。さらに、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの先端と固定端とを結ぶ直線の傾きの大小により被測定ケーブル11,12の柔軟性を決めるため、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの変形量の認定は容易になる。また、簡単な構成でもって、保持部材2が水平状態と垂直状態を選択できる。
(第2の形態例)
本形態例は、保持部材2の構成だけが第1の形態例と異なる。図5に本形態例での保持部材2を示した。この保持部材2は、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを複数段階に設定できるように、長さが目盛られている。
【0032】
上記の通り、本発明では、被測定ケーブル11,12の柔軟性の広範囲な分布には、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを変えることで対応する。そこで、柔軟性の低い被測定ケーブル11,12に対しては、片持はり部分11A,12Aが長くなるように被測定ケーブル11,12をセットし、柔軟性の高い被測定ケーブル11,12に対しては、片持はり部分11A,12Aが短くなるように被測定ケーブル11,12をセットすることになる。
【0033】
この時、片持はり部分11A,12Aの長さを測る基準が必要になる。本形態例においては、保持部材2の目盛を見て、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを設定する。よって、別に定規等を準備する必要が無く、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの長さを容易かつ正確に設定でき、作業性が良い。
(第3の形態例)
第1および第2の形態例では、角度測定板5を用いて、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの変形量(傾き)を目測したが、ビデオカメラで読み取るように構成することができる。
【0034】
例えば、図6に示すように、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aのビデオ画像を得るビデオカメラ7を設ければ、ビデオカメラ7が撮影した被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aのビデオ画像を処理して、被測定ケーブル11,12の片持はり部分11A,12Aの変形量のデータを容易に取得することができる。この構成の場合、ビデオカメラ7の設置位置が正確であれば、必ずしも角度測定板5の目盛を画像として読み取る必要はない(角度測定板5を設けなくてもよい)。ビデオカメラ7を用いる場合、複数の時刻でビデオ画像を取得することで、変形量が時間と共に変化していく状況をも把握できる。
(その他の形態例)
本発明は上記形態例に限られるものではない。例えば、保持部材2として板状のものを用いたが、被測定ケーブル11,12を支えられるものであれば線材を格子状やループ状折り曲げて形成したものを用いてもよい。保持部材2の退避方向も上記形態例に限られない。
【0035】
また、2本の被測定ケーブル11,12をセットし、1回の測定動作で、被測定ケーブル11,12間の柔軟性の比較を行える例を示したが、被測定ケーブルの本数は1本でも3本以上でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の形態例を示す斜視図である。
【図2】図1中のクランプの形状を示す図である。
【図3】第1の実施例の他の作動状態を示す斜視図である。
【図4】被測定ケーブルの片持はり部分の撓みを示す図である。
【図5】本発明の第2の形態例に用いられる保持板の平面図である。
【図6】本発明の第3の形態例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 固定台
1A 載置面
2 保持部材
2A 当接面
3,4 蝶番
5 角度測定板
7 ビデオカメラ
11,12 被測定ケーブル
11A,12A 片持はり部分
13,14 クランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定ケーブルをその一端が載置面端部から片持はり状にかつ水平方向に突出した状態で支持するための固定台と、
該固定台に支持された被測定ケーブルの片持はり部分が下方に撓まないように被測定ケーブルに当接した状態および被測定ケーブルから退避して被測定ケーブルの片持はり部分との当接を解除した状態を選択できる保持部材とを備え、
被測定ケーブルの柔軟性測定時には、前記保持部材を被測定ケーブルから退避させ、被測定ケーブルの片持はり部分を自重により撓ませるケーブル柔軟性測定装置。
【請求項2】
被測定ケーブルの片持はり部分が自重により撓んだ状態における被測定ケーブルの片持はり部分の先端と固定端とを結ぶ直線の傾きを測定するために、角度が目盛られた角度測定板が、被測定ケーブルと平行な垂直面上に配置されていることを特徴とする請求項1記載のケーブル柔軟性測定装置。
【請求項3】
前記保持部材は、被測定ケーブルの片持はり部分が下方に撓まないように被測定ケーブルに当接した状態では、被測定ケーブルの片持はり部分との当接面が前記固定台の載置面と同一平面上に位置し、被測定ケーブルから退避して被測定ケーブルの片持はり部分との当接を解除した状態では、被測定ケーブルの片持はり部分との前記当接面が垂直に垂れ下がるように、蝶番でもって、前記固定台に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル柔軟性測定装置。
【請求項4】
前記保持部材は、被測定ケーブルの片持はり部分の長さを複数段階に設定できるように、長さが目盛られていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のケーブル柔軟性測定装置。
【請求項5】
被測定ケーブルの片持はり部分のビデオ画像を得るビデオカメラが設けられ、該ビデオカメラが撮影した被測定ケーブルの片持はり部分のビデオ画像を処理して、被測定ケーブルの片持はり部分の変形量のデータを取得することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のケーブル柔軟性測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−333610(P2007−333610A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166984(P2006−166984)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】