ケーブル用ブラケット及びその取り付け方法
【課題】ケーブルに損傷が生じるのをより抑制する。
【解決手段】ケーブル用ブラケット20において、2つの接続部22,24の間の中間部26に設けられた保持部42,44にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部51と第1突出変形部51からケーブル10の軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部52とをケーブルを載置する表面36側に突出させることにより、ケーブル10が保持部42,44から接続部22側に移動するのを規制することができる。これにより、2つの接続部22,24にケーブル10が挟み込まれることをより抑制でき、ケーブル10に損傷が生じるのをより抑制できる。
【解決手段】ケーブル用ブラケット20において、2つの接続部22,24の間の中間部26に設けられた保持部42,44にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部51と第1突出変形部51からケーブル10の軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部52とをケーブルを載置する表面36側に突出させることにより、ケーブル10が保持部42,44から接続部22側に移動するのを規制することができる。これにより、2つの接続部22,24にケーブル10が挟み込まれることをより抑制でき、ケーブル10に損傷が生じるのをより抑制できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル用ブラケット及びその取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばワイヤーハーネスなどのケーブルを保持するケーブル用ブラケットとして、電線を束ねてなるケーブルをバックル部に載置して、バックル部から一体に延びた帯部をワイヤハーネスの外周に巻き付けることによりワイヤハーネスをバックル部上に保持するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このケーブル用ブラケットでは、バックル部にワイヤハーネスの長さ方向に沿って張り出した規制部を設け、この規制部に形成された突起をワイヤハーネスの電線の束の間に食い込ませることにより、ワイヤハーネスに曲げが生じることを抑制している。
【0003】
また、ケーブル用ブラケットとして、ケーブルをクランプ内に保持するための締め付け手段を複数備えたものが記載されている(例えば、特許文献2参照)。このケーブル用ブラケットでは、締め付け手段を複数備えることにより、締め付け手段の他方が損傷してももう一方の締め付け手段が独立してケーブルを保持できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−2209号公報
【特許文献2】特表2010−517499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、板状の部材として構成され、両端に2つの接続部が設けられるとともにその間に中間部が設けられ、中間部にケーブルを載置した状態で一方の接続部を他方の接続部に重ねて整合させることによりケーブルを保持する形状のケーブル用ブラケットでは、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルを被覆する被覆材などケーブルの一部をケーブル用ブラケットが挟み込んでしまい、ケーブルに損傷を生じさせる場合があった。そして、上述した特許文献1,2では、このような挟み込みによるケーブルの損傷については考慮されていなかった。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のケーブル用ブラケットは、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持可能なケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第2突出変形部と、
を備えたものである。
【0008】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットでは、2つの接続部の間の中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部と第1突出変形部からケーブルの軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部とをケーブルを載置する面側に突出させることにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを規制することができる。これにより、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることをより抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。この場合において、前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部は、前記ケーブルを載置する面から略垂直に突出するよう曲げ変形可能に形成されてなるものとしてもよいし、前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部は、前記ケーブルを保持したときに前記ケーブルの軸方向(ケーブルの延在方向)に略平行に突出するよう曲げ変形可能に形成されてなるものとしてもよい。また、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な突出変形部をさらに備えるなど、ケーブル用ブラケットが3つ以上の突出変形部を備えるものとしてもよい。こうすれば、3つ以上の突出変形部でケーブルの移動を抑制して、ケーブルの損傷をより抑制することができる。
【0009】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記第1突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の一方に配置されており、前記第2突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の他方に配置されているものとしてもよい。こうすれば、第1突出変形部と第2突出変形部とが保持部を挟んで両側に位置する。そのため、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルのうち保持部に押される部分の両側でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。この場合において、前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第3突出変形部を備えるものとしてもよい。こうすれば、第1〜第3突出変形部がケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0010】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、前記第1突出変形部は、前記保持部のいずれか1つの一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、前記第2突出変形部は、前記第1突出変形部とは異なる前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であるものとしてもよい。こうすれば、ケーブルのうち保持部に押される部分でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0011】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向において前記第1突出変形部と前記第2突出変形部との間に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部を備えたものとしてもよい。こうすれば、第1突出変形部及び第2突出変形部だけでなく、中間突出変形部によってもケーブルの移動を規制するため、ケーブルの損傷をより抑制できる。この場合において、前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、前記中間突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において2つの前記保持部の間に配置されているものとしてもよい。こうすれば、ケーブルのうち2つの保持部に押される部分の間でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0012】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記第1突出変形部は、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記第2突出変形部と同じ側に配置されているものとしてもよい。第1突出変形部と第2突出変形部とが2つの接続部の同じ側に位置することで、ケーブルが保持部と第1突出変形部及び第2突出変形部とに挟まれてケーブルの移動が規制されるため、ケーブルの損傷をより抑制できる。なお、第1突出変形部及び第2突出変形部以外にも突出変形部を備える場合には、該突出変形部と第1突出変形部及び第2突出変形部とが2つの接続部の同じ側に配置されているものとしてもよい。ケーブルが保持部と第1突出変形部及び第2突出変形部とに挟まれてケーブルの移動が規制する効果が高まる。
【0013】
本発明の第2のケーブル用ブラケットは、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有し、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の端部が重ねられることにより前記ケーブルを保持するケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置されたケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第2突出変形部と、
を備えたものである。
【0014】
この本発明の第2のケーブル用ブラケットでは、第1突出変形部及び第2突出変形部はケーブルを載置する面側に突出していると共に第2突出変形部は第1突出変形部からケーブルの軸方向にずれた位置に配置されているから、2つの接続部の間の中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部と第2突出変形部とにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを規制することができる。これにより、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることを抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。なお、本発明の第2のケーブル用ブラケットにおいて、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの種々の態様を採用してもよいし、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの各構成を追加してもよい。
【0015】
本発明のケーブル用ブラケットの取り付け方法は、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置された第1突出変形部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置された第2突出変形部と、を備えるケーブル用ブラケットの取り付け方法であって、
(a)前記保持部に前記ケーブルを載置すると共に、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部を曲げ変形する工程と、
(b)前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する工程と、
を含むものである。
【0016】
この本発明のケーブル用ブラケットの取り付け方法では、保持部にケーブルを載置すると共に、ケーブルを載置する面側に突出するよう第1突出変形部及び第2突出変形部を曲げ変形してから、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する。これにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを第1突出変形部及び第2突出変形部により規制することができる。したがって、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることをより抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。なお、このケーブル用ブラケットの取り付け方法において、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの種々の態様を採用してもよいし、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの各構成を追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態であるケーブル用ブラケット20の構成の概略を示す平面図である。
【図2】ケーブル用ブラケット20でケーブル10を保持している様子を示す斜視図である。
【図3】工程(a)後のケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】工程(b)後のケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。
【図7】図6のC−C断面図である。
【図8】図6のD−D断面図である。
【図9】突出変形部を設けず接続部22と接続部24とを重ねた様子を示す説明図である。
【図10】変形例のケーブル用ブラケット120の説明図である。
【図11】変形例のケーブル用ブラケット220の説明図である。
【図12】変形例のケーブル用ブラケット320の説明図である。
【図13】変形例のケーブル用ブラケット420の説明図である。
【図14】ケーブル用ブラケット420がケーブル10を保持したときの様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明の一実施形態であるケーブル用ブラケット20の構成の概略を示す平面図である。図2は、ケーブル用ブラケット20でケーブル10を保持している様子を示す斜視図である。このケーブル用ブラケット20は、配線を束ねて構成されるワイヤーハーネス等のケーブル10を保持するためのものである。
【0020】
ケーブル用ブラケット20は、図1に示すように、曲げ変形可能な例えば金属製の板材からプレスで打ち抜かれて一体成形された板状の部材として形成されており、2つの接続部22,24と、2つの接続部22,24の間に存在する中間部26とを有する。
【0021】
接続部22は、ケーブル用ブラケット20のうち端21から長さL1までの領域として構成されており、貫通孔32が形成されている。接続部22は、載置するケーブル10の軸方向(図1の上下方向)における長さ(幅)が、端21側では接続部24と同等になるように形成されている。また、接続部22は、中間部26側に近づくほど載置するケーブル10の軸方向における長さが大きくなるように、すなわち幅広になるように形成されており、接続部22の中間部26側の端部では、中間部26の基部46と幅が一致している。
【0022】
接続部24は、ケーブル用ブラケット20のうち端23から長さL2までの略長方形の領域として構成されており、貫通孔34が形成されている。なお、貫通孔32,34は、接続部22,24を重ねたときに整合するよう配置されており、接続部22,24を重ねたときに貫通孔32,34と図示しない車体などに設けられたボルト穴とにボルトを貫通させることにより、ケーブル用ブラケット20を車体などに固定することができる。
【0023】
中間部26は、ケーブル用ブラケット20のうち接続部22と接続部24との間の領域
であり、保持部42,44と、基部46,48とが設けられている。保持部42,44は、表面36にケーブル10が載置される略長方形の部位であり、基部46を介して接続部22と接続され、基部48を介して接続部24と接続されている。基部46は、保持部42,44と比べて載置するケーブル10の軸方向において外側まで存在する幅広の部位である。この基部46には、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53が形成されている。基部48は、載置するケーブル10の軸方向において接続部24と同じ長さの部位である。なお、図1における保持部42の上端から保持部44の下端までの長さと、基部48の上下方向の長さと、接続部24の上下方向の長さとは同じである。そのため、図1における保持部42,基部48,接続部24の上端は直線状に形成されており、保持部44,基部48,接続部24の下端は直線状に形成されている。
【0024】
第1突出変形部51は、中間部26における2つの接続部22,24の一方である接続部22側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この第1突出変形部51は、基部46の上端側に取り付けられており、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方(図1における上方)に配置されている。また、第1突出変形部51は、ケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0025】
第2突出変形部52は、中間部26における2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51と同じ接続部22側であって、載置するケーブル10の軸方向に第1突出変形部51からずれた位置に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この第2突出変形部52は、基部46の下端側に取り付けられており、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方(図1における下方)に配置されている。これにより、第1突出変形部と第2突出変形部とは保持部42,44を挟んで両側に位置している。また、第2突出変形部52は、その面がケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0026】
中間突出変形部53は、中間部26における2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51,第2突出変形部52と同じ接続部22側であって、載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と第2突出変形部52との間に配置され、ケーブルを載置する面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この中間突出変形部53は、載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されている。また、中間突出変形部53は、ケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0027】
こうして構成されたケーブル用ブラケット20は、中間部26に設けられた保持部42,44の表面36にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより、図2に示すように保持部42,44がケーブル10を保持可能となっている。
【0028】
次に、このケーブル用ブラケット20の取り付け方法について説明する。まず、ケーブル10にケーブル用ブラケット20を取り付ける際には、まず、工程(a)として、保持部42,44の表面36にケーブル10を載置すると共に、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53をプレスにより曲げ変形する工程を行う。図3は、この工程(a)を行ったときのケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。図4は、図3のA−A断面図である。図5は、図3のB−B断面図である。図3〜5に示すように、第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53を表面36方向に突出した第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53により、ケーブル10の接続部22方向への移動が規制される。なお、図3〜5に示すように、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53は、載置したケーブル10の軸方向に略平行に突出し且つ表面36から略垂直に突出するよう曲げ変形する。
【0029】
続いて、工程(b)として、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより保持部42,44がケーブル10を保持する工程を行う。この工程により、ケーブル用ブラケット20は上述した図2の状態となる。図6は、この工程(b)を行ったときのケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。図6は、図2を平面視したものに相当する。図7は、図6のC−C断面図である。図8は、図6のD−D断面図である。なお、図6〜8は、2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53が形成されている側である接続部22に接続部24が重ねられた場合について示した。ここで、保持部42,44が曲げ変形されると共に接続部22と接続部24とを重ねる際には、ケーブル10が接続部22,24側に動いて接続部22,24とでケーブル10を挟み込む場合がある。図9は、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53を設けないケーブル用ブラケットにおいて接続部22と接続部24とを重ねた様子を示す説明図である。本実施形態のケーブル用ブラケット20は、図2,6〜8に示すように、工程(b)において保持部42,44が曲げ変形されてケーブル10を接続部22の方向(図6〜8の左方向)に押したとしても、第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53を表面36によりケーブル10が支えられ、ケーブル10の接続部22側への移動を規制することができる。これにより、ケーブル10が接続部22,24に挟み込まれて損傷が生じるのをより抑制することができる。また、例えばケーブル10を押さえ込む治具など、ケーブル10が接続部22,24に挟み込まれて損傷が生じるのを防止するための治具が不要になる。
【0030】
以上説明した本実施形態のケーブル用ブラケット20によれば、2つの接続部22,24の間の中間部26に設けられた保持部42,44にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部51と第1突出変形部51からケーブル10の軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部52とをケーブルを載置する表面36側に突出させることにより、ケーブル10が保持部42,44から接続部22側に移動するのを規制することができる。これにより、2つの接続部22,24にケーブル10が挟み込まれることをより抑制でき、ケーブル10に損傷が生じるのをより抑制できる。
【0031】
また、第1突出変形部51は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方に配置されており、第2突出変形部52は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方に配置されている。すなわち、第1突出変形部51と第2突出変形部52とが保持部42,44を挟んで両側に位置している。そのため、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルのうち保持部に押される部分の両側でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0032】
さらに、ケーブル用ブラケット20は、中間部26のうち接続部22の側であって載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と第2突出変形部52との間に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部53を備えている。このため、第1突出変形部51及び第2突出変形部52だけでなく、中間突出変形部53によってもケーブル10の移動を規制するため、ケーブル10の損傷をより抑制できる。しかも、中間部26は、2つの保持部42,44を有しており、中間突出変形部53は、載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されている。このため、ケーブル10のうち2つの保持部42,44に押される部分の間でケーブル10の移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0033】
さらにまた、第1突出変形部51及び第3突出変形部53は、中間部26のうち2つの接続部22,24のいずれかの側であって第2突出変形部52と同じ側に配置されている。すなわち第1突出変形部51,第2突出変形部52,第3突出変形部53が同じ側に配置されている。このため、ケーブル10を載置したときから保持部42,44と第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53とに挟まれてケーブル10の移動が規制されるため、ケーブル10の損傷をより抑制できる。
【0034】
以下、上述した実施形態の別例や変形例について説明する。なお、同じ構成要素については同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53を表面36から略垂直に突出させるものとしたが、これに限らずどのように突出させてもよい。例えば、図10の変形例のケーブル用ブラケット120に示すように、中間突出変形部153を接続部22側に傾けて突出させるものとしてもよい。また、中間突出変形部53を載置したケーブル10側に傾けて突出させるものとしてもよい。なお、第1突出変形部51,第2突出変形部52についても、中間突出変形部53と同様に、接続部22側又はケーブル10側に傾けて突出させるものとしてもよい。
【0036】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53は載置したケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能なものとしたが、これに限らずどのように突出可能であってもよい。例えば、図11の変形例のケーブル用ブラケット220に示すように、第1突出変形部251は基部246の上側に配置され、ケーブル10の軸方向に略垂直に突出するよう曲げ変形可能なものとしてもよい。この場合、図11に示すように、接続部222,基部246,保持部42の上端は一致していてもよい。すなわち、基部246が保持部42と比べて載置するケーブル10の軸方向において上側に存在していなくともよい。なお、第1突出変形部251は基部246の上側に限らず、保持部42の上側に配置されるものとしてもよいし、基部246の上側と保持部42の上側とにまたがるように配置されるものとしてもよい。
【0037】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、保持部42,44の2つの保持部を備えるものとしたが、1つの保持部のみを備えるものとしてもよい。その場合、1つの保持部を保持部42,44よりも幅広に形成してもよい。
【0038】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、中間突出変形部53は載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されているものとしたが、保持部42,44の間でなくともよい。例えば、載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と保持部42との間や、第2突出変形部52と保持部44との間に配置してもよい。また、ケーブル用ブラケット20は中間突出変形部53を備えないものとしてもよい。この場合でも第1突出変形部51,第2突出変形部52でケーブル10の接続部22側への移動を規制してケーブル10の損傷をより抑制することができる。
【0039】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53,はいずれも中間部26の2つの接続部22,24のうち接続部22側に配置されているものとしたが、これに限らず、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53のうちいずれか1つ以上が接続部24側に配置されているものとしてもよい。
【0040】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方に配置されており、第2突出変形部52は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方に配置されているものとしたが、これに限られない。例えば、第1突出変形部51と第2突出変形部52との少なくとも一方を、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも内側に位置しているものとしてもよい。例えば、図12の変形例のケーブル用ブラケット320に示すように、第1突出変形部351を載置するケーブル10の軸方向において保持部42と中間突出変形部353との間に配置してもよい。なお、中間突出変形部353は、位置が図12における下方向に移動した点以外は、中間突出変形部53と同じものである。
【0041】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52は保持部42,44とは別の部位としたが、第1突出変形部は、保持部のいずれか1つの一部であり、保持部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、第2突出変形部は、第1突出変形部とは異なる保持部の一部であり、保持部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であるものとしてもよい。例えば、図13の変形例のケーブル用ブラケット420に示すようにしてもよい。このケーブル用ブラケット420は、接続部422,24と、その間に存在する中間部426とを備えている。接続部422は、図13における上下方向の幅が接続部24と同程度になった点以外は、接続部22と同様である。中間部426には、保持部442,444と、基部446,48とが設けられている。保持部442は、保持部42と比べて図13における左右方向に長めに形成されており、その一部に第1突出変形部451が形成されている。保持部444は、保持部44と比べて図13における左右方向に長めに形成されており、その一部に第2突出変形部452が形成されている。第1突出変形部451は、保持部442の2つの接続部422,24のうち接続部422側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能に形成されている。第2突出変形部452は、第1突出変形部451とは異なる保持部444の一部であり、保持部444の2つの接続部422,24のうち第1突出変形部451と同じ接続部422側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能に形成されている。基部446は、図13における上下方向の幅が接続部422と同程度に形成されており、基部46と同様に中間突出変形部53が設けられている。このケーブル用ブラケット420において、第1突出変形部451,第2突出変形部452,中間突出変形部53をそれぞれケーブル10を載置する表面36側に突出させ、中間部426に設けられた保持部442,444にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部442,444が曲げ変形されると共に接続部422に接続部24が重ねられることにより保持部442,444がケーブル10を保持したときの様子を図14に示す。図14では、保持部444の一部である第2突出変形部452を第2突出変形部452の中央で折り返されるように曲げ変形することで、第2突出変形部452をケーブル10を載置する表面36側に突出させている。図示は省略するが第1突出変形部451についても同様にしてケーブル10を載置する表面36側に突出させることができる。これにより、第1突出変形部451,第2突出変形部452はケーブル10のうち保持部442,444に押される部分でケーブル10の移動を規制することができる。そのため、第1突出変形部51,第2突出変形部52と同様にケーブル10の損傷を抑制できる。なお、上述した実施形態において、ケーブル用ブラケット20は、第1突出変形部51,第2突出変形部52とは別に、さらに第1突出変形部451,第2突出変形部452のいずれかを第3突出変形部として備えるものとしてもよい。また、第1突出変形部51,第2突出変形部52とは別に、第1突出変形部451,第2突出変形部452をともに備えるものとしてもよい。あるいは、ケーブル用ブラケット20は、第1突出変形部51及び第2突出変形部52のいずれかと、第1突出変形部451及び第2突出変形部452のいずれかとを備えるものとしてもよい。このようにしても、突出変形部をケーブル10が載置される表面36側に突出させることで、ケーブル10の移動を規制してケーブル10が損傷するのをより抑制することができる。なお、第1突出変形部451,第2突出変形部452のうち第1突出変形部451を備え第2突出変形部452を備えないものとする場合には、保持部442を備え保持部444を備えないものとすればよい。同様に、第2突出変形部452を備え第1突出変形部451を備えないものとする場合には、保持部444を備え保持部442を備えないものとすればよい。
【0042】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、本発明の第1、第2のケーブル用ブラケットにおいて、第1突出変形部51が「第1突出変形部」に相当し、第2突出変形部52が「第2突出変形部」に相当し、中間突出変形部53が「中間突出変形部」に相当する。
【0043】
ここで、本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、「第1突出変形部」としては、第1突出変形部51に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「第2突出変形部」としては、第2突出変形部52に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向に第1突出変形部からずれた位置に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「中間突出変形部」としては、中間突出変形部53に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向において第1突出変形部と第2突出変形部との間に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。また、本発明の第2のケーブル用ブラケットにおいて、「第1突出変形部」としては、第1突出変形部51に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形されたものであれば如何なるものとしても構わない。「第2突出変形部」としては、第2突出変形部52に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向に第1突出変形部からずれた位置に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形されたものであれば如何なるものとしても構わない。
【0044】
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0045】
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、ケーブル用ブラケットの製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 ケーブル、20,120,220,320,420 ケーブル用ブラケット、21,23 端、22,222,422,24 接続部、26,426 中間部、32 貫通孔、34,36 貫通孔、36 表面、42,442,44,444 保持部、46,246,446,48 基部、51,251,351,451 第1突出変形部、52,452 第2突出変形部、53,153,353 中間突出変形部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル用ブラケット及びその取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばワイヤーハーネスなどのケーブルを保持するケーブル用ブラケットとして、電線を束ねてなるケーブルをバックル部に載置して、バックル部から一体に延びた帯部をワイヤハーネスの外周に巻き付けることによりワイヤハーネスをバックル部上に保持するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このケーブル用ブラケットでは、バックル部にワイヤハーネスの長さ方向に沿って張り出した規制部を設け、この規制部に形成された突起をワイヤハーネスの電線の束の間に食い込ませることにより、ワイヤハーネスに曲げが生じることを抑制している。
【0003】
また、ケーブル用ブラケットとして、ケーブルをクランプ内に保持するための締め付け手段を複数備えたものが記載されている(例えば、特許文献2参照)。このケーブル用ブラケットでは、締め付け手段を複数備えることにより、締め付け手段の他方が損傷してももう一方の締め付け手段が独立してケーブルを保持できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−2209号公報
【特許文献2】特表2010−517499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、板状の部材として構成され、両端に2つの接続部が設けられるとともにその間に中間部が設けられ、中間部にケーブルを載置した状態で一方の接続部を他方の接続部に重ねて整合させることによりケーブルを保持する形状のケーブル用ブラケットでは、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルを被覆する被覆材などケーブルの一部をケーブル用ブラケットが挟み込んでしまい、ケーブルに損傷を生じさせる場合があった。そして、上述した特許文献1,2では、このような挟み込みによるケーブルの損傷については考慮されていなかった。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のケーブル用ブラケットは、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持可能なケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第2突出変形部と、
を備えたものである。
【0008】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットでは、2つの接続部の間の中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部と第1突出変形部からケーブルの軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部とをケーブルを載置する面側に突出させることにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを規制することができる。これにより、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることをより抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。この場合において、前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部は、前記ケーブルを載置する面から略垂直に突出するよう曲げ変形可能に形成されてなるものとしてもよいし、前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部は、前記ケーブルを保持したときに前記ケーブルの軸方向(ケーブルの延在方向)に略平行に突出するよう曲げ変形可能に形成されてなるものとしてもよい。また、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な突出変形部をさらに備えるなど、ケーブル用ブラケットが3つ以上の突出変形部を備えるものとしてもよい。こうすれば、3つ以上の突出変形部でケーブルの移動を抑制して、ケーブルの損傷をより抑制することができる。
【0009】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記第1突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の一方に配置されており、前記第2突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の他方に配置されているものとしてもよい。こうすれば、第1突出変形部と第2突出変形部とが保持部を挟んで両側に位置する。そのため、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルのうち保持部に押される部分の両側でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。この場合において、前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第3突出変形部を備えるものとしてもよい。こうすれば、第1〜第3突出変形部がケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0010】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、前記第1突出変形部は、前記保持部のいずれか1つの一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、前記第2突出変形部は、前記第1突出変形部とは異なる前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であるものとしてもよい。こうすれば、ケーブルのうち保持部に押される部分でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0011】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向において前記第1突出変形部と前記第2突出変形部との間に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部を備えたものとしてもよい。こうすれば、第1突出変形部及び第2突出変形部だけでなく、中間突出変形部によってもケーブルの移動を規制するため、ケーブルの損傷をより抑制できる。この場合において、前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、前記中間突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において2つの前記保持部の間に配置されているものとしてもよい。こうすれば、ケーブルのうち2つの保持部に押される部分の間でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0012】
この本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、前記第1突出変形部は、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記第2突出変形部と同じ側に配置されているものとしてもよい。第1突出変形部と第2突出変形部とが2つの接続部の同じ側に位置することで、ケーブルが保持部と第1突出変形部及び第2突出変形部とに挟まれてケーブルの移動が規制されるため、ケーブルの損傷をより抑制できる。なお、第1突出変形部及び第2突出変形部以外にも突出変形部を備える場合には、該突出変形部と第1突出変形部及び第2突出変形部とが2つの接続部の同じ側に配置されているものとしてもよい。ケーブルが保持部と第1突出変形部及び第2突出変形部とに挟まれてケーブルの移動が規制する効果が高まる。
【0013】
本発明の第2のケーブル用ブラケットは、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有し、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の端部が重ねられることにより前記ケーブルを保持するケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置されたケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第2突出変形部と、
を備えたものである。
【0014】
この本発明の第2のケーブル用ブラケットでは、第1突出変形部及び第2突出変形部はケーブルを載置する面側に突出していると共に第2突出変形部は第1突出変形部からケーブルの軸方向にずれた位置に配置されているから、2つの接続部の間の中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部と第2突出変形部とにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを規制することができる。これにより、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることを抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。なお、本発明の第2のケーブル用ブラケットにおいて、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの種々の態様を採用してもよいし、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの各構成を追加してもよい。
【0015】
本発明のケーブル用ブラケットの取り付け方法は、
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置された第1突出変形部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置された第2突出変形部と、を備えるケーブル用ブラケットの取り付け方法であって、
(a)前記保持部に前記ケーブルを載置すると共に、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部を曲げ変形する工程と、
(b)前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する工程と、
を含むものである。
【0016】
この本発明のケーブル用ブラケットの取り付け方法では、保持部にケーブルを載置すると共に、ケーブルを載置する面側に突出するよう第1突出変形部及び第2突出変形部を曲げ変形してから、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する。これにより、ケーブルが保持部から接続部側に移動するのを第1突出変形部及び第2突出変形部により規制することができる。したがって、例えば2つの接続部にケーブルが挟み込まれることをより抑制でき、ケーブルに損傷が生じるのをより抑制できる。なお、このケーブル用ブラケットの取り付け方法において、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの種々の態様を採用してもよいし、上述した本発明の第1のケーブル用ブラケットの各構成を追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態であるケーブル用ブラケット20の構成の概略を示す平面図である。
【図2】ケーブル用ブラケット20でケーブル10を保持している様子を示す斜視図である。
【図3】工程(a)後のケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】工程(b)後のケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。
【図7】図6のC−C断面図である。
【図8】図6のD−D断面図である。
【図9】突出変形部を設けず接続部22と接続部24とを重ねた様子を示す説明図である。
【図10】変形例のケーブル用ブラケット120の説明図である。
【図11】変形例のケーブル用ブラケット220の説明図である。
【図12】変形例のケーブル用ブラケット320の説明図である。
【図13】変形例のケーブル用ブラケット420の説明図である。
【図14】ケーブル用ブラケット420がケーブル10を保持したときの様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明の一実施形態であるケーブル用ブラケット20の構成の概略を示す平面図である。図2は、ケーブル用ブラケット20でケーブル10を保持している様子を示す斜視図である。このケーブル用ブラケット20は、配線を束ねて構成されるワイヤーハーネス等のケーブル10を保持するためのものである。
【0020】
ケーブル用ブラケット20は、図1に示すように、曲げ変形可能な例えば金属製の板材からプレスで打ち抜かれて一体成形された板状の部材として形成されており、2つの接続部22,24と、2つの接続部22,24の間に存在する中間部26とを有する。
【0021】
接続部22は、ケーブル用ブラケット20のうち端21から長さL1までの領域として構成されており、貫通孔32が形成されている。接続部22は、載置するケーブル10の軸方向(図1の上下方向)における長さ(幅)が、端21側では接続部24と同等になるように形成されている。また、接続部22は、中間部26側に近づくほど載置するケーブル10の軸方向における長さが大きくなるように、すなわち幅広になるように形成されており、接続部22の中間部26側の端部では、中間部26の基部46と幅が一致している。
【0022】
接続部24は、ケーブル用ブラケット20のうち端23から長さL2までの略長方形の領域として構成されており、貫通孔34が形成されている。なお、貫通孔32,34は、接続部22,24を重ねたときに整合するよう配置されており、接続部22,24を重ねたときに貫通孔32,34と図示しない車体などに設けられたボルト穴とにボルトを貫通させることにより、ケーブル用ブラケット20を車体などに固定することができる。
【0023】
中間部26は、ケーブル用ブラケット20のうち接続部22と接続部24との間の領域
であり、保持部42,44と、基部46,48とが設けられている。保持部42,44は、表面36にケーブル10が載置される略長方形の部位であり、基部46を介して接続部22と接続され、基部48を介して接続部24と接続されている。基部46は、保持部42,44と比べて載置するケーブル10の軸方向において外側まで存在する幅広の部位である。この基部46には、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53が形成されている。基部48は、載置するケーブル10の軸方向において接続部24と同じ長さの部位である。なお、図1における保持部42の上端から保持部44の下端までの長さと、基部48の上下方向の長さと、接続部24の上下方向の長さとは同じである。そのため、図1における保持部42,基部48,接続部24の上端は直線状に形成されており、保持部44,基部48,接続部24の下端は直線状に形成されている。
【0024】
第1突出変形部51は、中間部26における2つの接続部22,24の一方である接続部22側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この第1突出変形部51は、基部46の上端側に取り付けられており、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方(図1における上方)に配置されている。また、第1突出変形部51は、ケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0025】
第2突出変形部52は、中間部26における2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51と同じ接続部22側であって、載置するケーブル10の軸方向に第1突出変形部51からずれた位置に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この第2突出変形部52は、基部46の下端側に取り付けられており、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方(図1における下方)に配置されている。これにより、第1突出変形部と第2突出変形部とは保持部42,44を挟んで両側に位置している。また、第2突出変形部52は、その面がケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0026】
中間突出変形部53は、中間部26における2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51,第2突出変形部52と同じ接続部22側であって、載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と第2突出変形部52との間に配置され、ケーブルを載置する面36側に突出するようプレスにより曲げ変形可能な部位である。この中間突出変形部53は、載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されている。また、中間突出変形部53は、ケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能に構成されている。
【0027】
こうして構成されたケーブル用ブラケット20は、中間部26に設けられた保持部42,44の表面36にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより、図2に示すように保持部42,44がケーブル10を保持可能となっている。
【0028】
次に、このケーブル用ブラケット20の取り付け方法について説明する。まず、ケーブル10にケーブル用ブラケット20を取り付ける際には、まず、工程(a)として、保持部42,44の表面36にケーブル10を載置すると共に、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53をプレスにより曲げ変形する工程を行う。図3は、この工程(a)を行ったときのケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。図4は、図3のA−A断面図である。図5は、図3のB−B断面図である。図3〜5に示すように、第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53を表面36方向に突出した第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53により、ケーブル10の接続部22方向への移動が規制される。なお、図3〜5に示すように、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53は、載置したケーブル10の軸方向に略平行に突出し且つ表面36から略垂直に突出するよう曲げ変形する。
【0029】
続いて、工程(b)として、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより保持部42,44がケーブル10を保持する工程を行う。この工程により、ケーブル用ブラケット20は上述した図2の状態となる。図6は、この工程(b)を行ったときのケーブル用ブラケット20の様子を示す平面図である。図6は、図2を平面視したものに相当する。図7は、図6のC−C断面図である。図8は、図6のD−D断面図である。なお、図6〜8は、2つの接続部22,24のうち第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53が形成されている側である接続部22に接続部24が重ねられた場合について示した。ここで、保持部42,44が曲げ変形されると共に接続部22と接続部24とを重ねる際には、ケーブル10が接続部22,24側に動いて接続部22,24とでケーブル10を挟み込む場合がある。図9は、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53を設けないケーブル用ブラケットにおいて接続部22と接続部24とを重ねた様子を示す説明図である。本実施形態のケーブル用ブラケット20は、図2,6〜8に示すように、工程(b)において保持部42,44が曲げ変形されてケーブル10を接続部22の方向(図6〜8の左方向)に押したとしても、第1突出変形部51、第2突出変形部52、中間突出変形部53を表面36によりケーブル10が支えられ、ケーブル10の接続部22側への移動を規制することができる。これにより、ケーブル10が接続部22,24に挟み込まれて損傷が生じるのをより抑制することができる。また、例えばケーブル10を押さえ込む治具など、ケーブル10が接続部22,24に挟み込まれて損傷が生じるのを防止するための治具が不要になる。
【0030】
以上説明した本実施形態のケーブル用ブラケット20によれば、2つの接続部22,24の間の中間部26に設けられた保持部42,44にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部42,44が曲げ変形されると共に2つの接続部22,24のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられる際に、第1突出変形部51と第1突出変形部51からケーブル10の軸方向にずれた位置に配置された第2突出変形部52とをケーブルを載置する表面36側に突出させることにより、ケーブル10が保持部42,44から接続部22側に移動するのを規制することができる。これにより、2つの接続部22,24にケーブル10が挟み込まれることをより抑制でき、ケーブル10に損傷が生じるのをより抑制できる。
【0031】
また、第1突出変形部51は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方に配置されており、第2突出変形部52は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方に配置されている。すなわち、第1突出変形部51と第2突出変形部52とが保持部42,44を挟んで両側に位置している。そのため、一方の接続部を他方の接続部に重ねる際に、ケーブルのうち保持部に押される部分の両側でケーブルの移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0032】
さらに、ケーブル用ブラケット20は、中間部26のうち接続部22の側であって載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と第2突出変形部52との間に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部53を備えている。このため、第1突出変形部51及び第2突出変形部52だけでなく、中間突出変形部53によってもケーブル10の移動を規制するため、ケーブル10の損傷をより抑制できる。しかも、中間部26は、2つの保持部42,44を有しており、中間突出変形部53は、載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されている。このため、ケーブル10のうち2つの保持部42,44に押される部分の間でケーブル10の移動を規制して、ケーブルの損傷をより抑制できる。
【0033】
さらにまた、第1突出変形部51及び第3突出変形部53は、中間部26のうち2つの接続部22,24のいずれかの側であって第2突出変形部52と同じ側に配置されている。すなわち第1突出変形部51,第2突出変形部52,第3突出変形部53が同じ側に配置されている。このため、ケーブル10を載置したときから保持部42,44と第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53とに挟まれてケーブル10の移動が規制されるため、ケーブル10の損傷をより抑制できる。
【0034】
以下、上述した実施形態の別例や変形例について説明する。なお、同じ構成要素については同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53を表面36から略垂直に突出させるものとしたが、これに限らずどのように突出させてもよい。例えば、図10の変形例のケーブル用ブラケット120に示すように、中間突出変形部153を接続部22側に傾けて突出させるものとしてもよい。また、中間突出変形部53を載置したケーブル10側に傾けて突出させるものとしてもよい。なお、第1突出変形部51,第2突出変形部52についても、中間突出変形部53と同様に、接続部22側又はケーブル10側に傾けて突出させるものとしてもよい。
【0036】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53は載置したケーブル10の軸方向に略平行に突出するよう曲げ変形可能なものとしたが、これに限らずどのように突出可能であってもよい。例えば、図11の変形例のケーブル用ブラケット220に示すように、第1突出変形部251は基部246の上側に配置され、ケーブル10の軸方向に略垂直に突出するよう曲げ変形可能なものとしてもよい。この場合、図11に示すように、接続部222,基部246,保持部42の上端は一致していてもよい。すなわち、基部246が保持部42と比べて載置するケーブル10の軸方向において上側に存在していなくともよい。なお、第1突出変形部251は基部246の上側に限らず、保持部42の上側に配置されるものとしてもよいし、基部246の上側と保持部42の上側とにまたがるように配置されるものとしてもよい。
【0037】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、保持部42,44の2つの保持部を備えるものとしたが、1つの保持部のみを備えるものとしてもよい。その場合、1つの保持部を保持部42,44よりも幅広に形成してもよい。
【0038】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、中間突出変形部53は載置するケーブル10の軸方向において2つの保持部42,44の間に配置されているものとしたが、保持部42,44の間でなくともよい。例えば、載置するケーブル10の軸方向において第1突出変形部51と保持部42との間や、第2突出変形部52と保持部44との間に配置してもよい。また、ケーブル用ブラケット20は中間突出変形部53を備えないものとしてもよい。この場合でも第1突出変形部51,第2突出変形部52でケーブル10の接続部22側への移動を規制してケーブル10の損傷をより抑制することができる。
【0039】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53,はいずれも中間部26の2つの接続部22,24のうち接続部22側に配置されているものとしたが、これに限らず、第1突出変形部51,第2突出変形部52,中間突出変形部53のうちいずれか1つ以上が接続部24側に配置されているものとしてもよい。
【0040】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の一方に配置されており、第2突出変形部52は、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも外側の他方に配置されているものとしたが、これに限られない。例えば、第1突出変形部51と第2突出変形部52との少なくとも一方を、載置するケーブル10の軸方向において保持部42,44よりも内側に位置しているものとしてもよい。例えば、図12の変形例のケーブル用ブラケット320に示すように、第1突出変形部351を載置するケーブル10の軸方向において保持部42と中間突出変形部353との間に配置してもよい。なお、中間突出変形部353は、位置が図12における下方向に移動した点以外は、中間突出変形部53と同じものである。
【0041】
実施形態のケーブル用ブラケット20では、第1突出変形部51,第2突出変形部52は保持部42,44とは別の部位としたが、第1突出変形部は、保持部のいずれか1つの一部であり、保持部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、第2突出変形部は、第1突出変形部とは異なる保持部の一部であり、保持部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であるものとしてもよい。例えば、図13の変形例のケーブル用ブラケット420に示すようにしてもよい。このケーブル用ブラケット420は、接続部422,24と、その間に存在する中間部426とを備えている。接続部422は、図13における上下方向の幅が接続部24と同程度になった点以外は、接続部22と同様である。中間部426には、保持部442,444と、基部446,48とが設けられている。保持部442は、保持部42と比べて図13における左右方向に長めに形成されており、その一部に第1突出変形部451が形成されている。保持部444は、保持部44と比べて図13における左右方向に長めに形成されており、その一部に第2突出変形部452が形成されている。第1突出変形部451は、保持部442の2つの接続部422,24のうち接続部422側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能に形成されている。第2突出変形部452は、第1突出変形部451とは異なる保持部444の一部であり、保持部444の2つの接続部422,24のうち第1突出変形部451と同じ接続部422側に配置され、ケーブル10を載置する表面36側に突出するよう曲げ変形可能に形成されている。基部446は、図13における上下方向の幅が接続部422と同程度に形成されており、基部46と同様に中間突出変形部53が設けられている。このケーブル用ブラケット420において、第1突出変形部451,第2突出変形部452,中間突出変形部53をそれぞれケーブル10を載置する表面36側に突出させ、中間部426に設けられた保持部442,444にケーブル10を載置した状態で、ケーブル10の外周の一部に当接するよう保持部442,444が曲げ変形されると共に接続部422に接続部24が重ねられることにより保持部442,444がケーブル10を保持したときの様子を図14に示す。図14では、保持部444の一部である第2突出変形部452を第2突出変形部452の中央で折り返されるように曲げ変形することで、第2突出変形部452をケーブル10を載置する表面36側に突出させている。図示は省略するが第1突出変形部451についても同様にしてケーブル10を載置する表面36側に突出させることができる。これにより、第1突出変形部451,第2突出変形部452はケーブル10のうち保持部442,444に押される部分でケーブル10の移動を規制することができる。そのため、第1突出変形部51,第2突出変形部52と同様にケーブル10の損傷を抑制できる。なお、上述した実施形態において、ケーブル用ブラケット20は、第1突出変形部51,第2突出変形部52とは別に、さらに第1突出変形部451,第2突出変形部452のいずれかを第3突出変形部として備えるものとしてもよい。また、第1突出変形部51,第2突出変形部52とは別に、第1突出変形部451,第2突出変形部452をともに備えるものとしてもよい。あるいは、ケーブル用ブラケット20は、第1突出変形部51及び第2突出変形部52のいずれかと、第1突出変形部451及び第2突出変形部452のいずれかとを備えるものとしてもよい。このようにしても、突出変形部をケーブル10が載置される表面36側に突出させることで、ケーブル10の移動を規制してケーブル10が損傷するのをより抑制することができる。なお、第1突出変形部451,第2突出変形部452のうち第1突出変形部451を備え第2突出変形部452を備えないものとする場合には、保持部442を備え保持部444を備えないものとすればよい。同様に、第2突出変形部452を備え第1突出変形部451を備えないものとする場合には、保持部444を備え保持部442を備えないものとすればよい。
【0042】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、本発明の第1、第2のケーブル用ブラケットにおいて、第1突出変形部51が「第1突出変形部」に相当し、第2突出変形部52が「第2突出変形部」に相当し、中間突出変形部53が「中間突出変形部」に相当する。
【0043】
ここで、本発明の第1のケーブル用ブラケットにおいて、「第1突出変形部」としては、第1突出変形部51に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「第2突出変形部」としては、第2突出変形部52に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向に第1突出変形部からずれた位置に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「中間突出変形部」としては、中間突出変形部53に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向において第1突出変形部と第2突出変形部との間に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能なものであれば如何なるものとしても構わない。また、本発明の第2のケーブル用ブラケットにおいて、「第1突出変形部」としては、第1突出変形部51に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形されたものであれば如何なるものとしても構わない。「第2突出変形部」としては、第2突出変形部52に限定されるものではなく、中間部のうち2つの接続部のいずれかの側であって載置するケーブルの軸方向に第1突出変形部からずれた位置に配置され、ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形されたものであれば如何なるものとしても構わない。
【0044】
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0045】
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、ケーブル用ブラケットの製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 ケーブル、20,120,220,320,420 ケーブル用ブラケット、21,23 端、22,222,422,24 接続部、26,426 中間部、32 貫通孔、34,36 貫通孔、36 表面、42,442,44,444 保持部、46,246,446,48 基部、51,251,351,451 第1突出変形部、52,452 第2突出変形部、53,153,353 中間突出変形部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持可能なケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第2突出変形部と、
を備えたケーブル用ブラケット。
【請求項2】
前記第1突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の一方に配置されており、
前記第2突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の他方に配置されている、
請求項1に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項3】
前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、
前記第1突出変形部は、前記保持部のいずれか1つの一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、
前記第2突出変形部は、前記第1突出変形部とは異なる前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能である、
請求項1に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向において前記第1突出変形部と前記第2突出変形部との間に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部、
を備えたケーブル用ブラケット。
【請求項5】
前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、
前記中間突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において2つの前記保持部の間に配置されている、
請求項4に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項6】
前記第1突出変形部は、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記第2突出変形部と同じ側に配置されている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項7】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有し、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の端部が重ねられることにより前記ケーブルを保持するケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置されたケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第2突出変形部と、
を備えることを特徴とするケーブル用ブラケット。
【請求項8】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置された第1突出変形部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置された第2突出変形部と、を備えるケーブル用ブラケットの取り付け方法であって、
(a)前記保持部に前記ケーブルを載置すると共に、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部を曲げ変形する工程と、
(b)前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する工程と、
を含むケーブル用ブラケットの取り付け方法。
【請求項9】
請求項2に記載のケーブル用ブラケットであって、
前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第3突出変形部、
を備えたケーブル用ブラケット。
【請求項1】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で、前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持可能なケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第2突出変形部と、
を備えたケーブル用ブラケット。
【請求項2】
前記第1突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の一方に配置されており、
前記第2突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において前記保持部よりも外側の他方に配置されている、
請求項1に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項3】
前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、
前記第1突出変形部は、前記保持部のいずれか1つの一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能であり、
前記第2突出変形部は、前記第1突出変形部とは異なる前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能である、
請求項1に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向において前記第1突出変形部と前記第2突出変形部との間に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な中間突出変形部、
を備えたケーブル用ブラケット。
【請求項5】
前記中間部は、少なくとも2つの前記保持部を有しており、
前記中間突出変形部は、前記載置するケーブルの軸方向において2つの前記保持部の間に配置されている、
請求項4に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項6】
前記第1突出変形部は、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記第2突出変形部と同じ側に配置されている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル用ブラケット。
【請求項7】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有し、前記中間部に設けられた保持部にケーブルを載置した状態で前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の端部が重ねられることにより前記ケーブルを保持するケーブル用ブラケットであって、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第1突出変形部と、
前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置されたケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形された第2突出変形部と、
を備えることを特徴とするケーブル用ブラケット。
【請求項8】
2つの接続部と該2つの接続部の間に存在する中間部とを有する板状の部材として構成され、前記中間部に設けられた保持部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置された第1突出変形部と、前記中間部のうち前記2つの接続部のいずれかの側であって前記載置するケーブルの軸方向に前記第1突出変形部からずれた位置に配置された第2突出変形部と、を備えるケーブル用ブラケットの取り付け方法であって、
(a)前記保持部に前記ケーブルを載置すると共に、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう前記第1突出変形部及び前記第2突出変形部を曲げ変形する工程と、
(b)前記ケーブルの外周の一部に当接するよう前記保持部が曲げ変形されると共に前記2つの接続部のうちの一方の接続部に他方の接続部が重ねられることにより前記保持部が前記ケーブルを保持する工程と、
を含むケーブル用ブラケットの取り付け方法。
【請求項9】
請求項2に記載のケーブル用ブラケットであって、
前記保持部の一部であり、該保持部のうち前記2つの接続部のいずれかの側に配置され、前記ケーブルを載置する面側に突出するよう曲げ変形可能な第3突出変形部、
を備えたケーブル用ブラケット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−59216(P2013−59216A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196482(P2011−196482)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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