説明

ゲージの小さなタイヤプライを製造する装置および方法

【課題】ゲージ厚さが小さく、端部数が小さいコード間隔の補強プライを作る装置および方法を提供する。
【解決手段】ゲージ厚さが小さく、25.4mm(1インチ)当たりの端部数が小さいプライ層10が、カレンダ装置またはクロスフィード押し出し装置を用いて形成できる。複数のコード12の各外周面の頂部が、外側のゴム層14の表面と同一平面内にあってもよく、外側のゴム層14の表面から突出していてもよい。任意に設けることができるゴムの表面被覆は、製造中にコード12が押しのけられるのを防ぐために、複数のコード12を覆っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気入りタイヤに関し、特に、タイヤ用プライ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の乗用車用タイヤは、一般に、プライ、すなわち複数の補強フィラメントつまりコードを織った布の2つ以上の層を用いて構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
タイヤの製造者の間では、構造上の完全性を犠牲にせずにタイヤの重量を減らす傾向が増してきている。タイヤの重量を減らす1つの方法は、必要がない場所のプライをなくしてしまうことである。通常、トレッドの下の領域は、プライの厚さを減らすことが可能な1つの領域である。タイヤの製造に必要な材料の量をわずかに減らすだけでも、タイヤの大量生産に関わる製造者の材料費を著しく減少させることができる。所望の性能特性を発揮し、より少ない材料かつより低コストで製造可能な、重量を減らしたタイヤに対する要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はタイヤ用補強プライを作る方法を提供し、その方法は、第1カレンダローラと第2カレンダローラの間で、ゴムからなるベース層をカレンダ加工するステップと、組立ローラと第4カレンダローラの間で、ゴムからなる表面層をカレンダ加工するステップと、複数のコードをゴムからなる表面層に押し付けてコード層を形成するステップと、ゴムからなるベース層をコード層に結合させてプライ層を形成するステップとを含む。
【0005】
本発明の第2の態様は、複数のコードをクロスヘッド押出機を通して押し出すステップと、ゴムからなるベース層を形成するステップとを含み、複数のコードはダイの内部で揃えられ、複数のコードはベース層内に埋め込まれる、プライを作る方法を提供する。
【0006】
本発明の第3の態様は、粘性ゴム(gum rubber)の層と、ゴムの層内に部分的に埋め込まれた複数のコードとを有するプライ層を提供する。
【0007】
本発明は、添付されている図面とともに、好適な実施形態についての以下の説明を参照することによって最もよく理解されるであろう。
【0008】
[定義]
「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対する断面高さの比を意味する。
【0009】
「軸線方向の」および「軸線方向に」は、タイヤの回転軸に平行なラインまたは方向を意味する。
【0010】
「ビード」または「ビードコア」は、一般的に、タイヤの、環状の引張部材を有する部分を意味し、半径方向内側のビードは、タイヤをリム上に保持することに関連し、プライコードに被覆されて形作られ、フリッパ、チッパ、エイペックスまたはフィラー、トーガード、およびチェーファーのような他の補強部材を有することもあれば、有しないこともある。
【0011】
「ベルト構造」または「補強ベルト」は、トレッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して17°から27°の範囲内の左および右の両方のコード角度を有する、織られていても織られていなくてもよい複数の平行なコードからなる少なくとも2つの環状の層すなわちプライを意味する。
【0012】
「バイアスプライタイヤ」は、カーカスプライ内の複数の補強コードが、1つのビードから他のビードまで、タイヤの赤道面に対して約25°から65°の角度でタイヤを斜めに横切って延びており、複数のプライコードが複数の層内を交互に反対の角度で延びているようなタイヤを意味する。
【0013】
「ブレーカ」または「タイヤブレーカ」は、ベルト、ベルト構造、または補強ベルトと同じものを意味する。
【0014】
「カーカス」は、継ぎ合わせて円筒形状、すなわち環状にするのに適した長さに切断された、または既に継ぎ合わされて円筒形状、すなわち環状にされた、タイヤプライ材料およびその他のタイヤ構成部材の積層体を意味する。追加の構成部材が、成形タイヤを作るための加硫前にカーカスに付加されていてもよい。
【0015】
「周方向」は、環状トレッドの表面の周囲に沿って、軸線方向に垂直に延びているラインまたは方向を意味し、断面を見たときに、半径がトレッドの軸線方向の曲率を定めている、隣接する円曲線の組の方向を意味することもある。
【0016】
「コード」は、プライの補強に用いられている、繊維を含む補強ストランドの1つを意味する。
【0017】
「インナーライナ」は、チューブレスタイヤの内表面を形成し、タイヤ内に膨張用の流体を収容する、エラストマまたはその他の材料からなる1つまたは複数の層を意味する。
【0018】
「インサート」は、ランフラットタイヤのサイドウォールの補強に通常用いられる補強材を意味し、トレッドの下にあるエラストマのインサートも指す。
【0019】
「プライ」は、エラストマで被覆され、半径方向に配置された、またはそうでない場合には平行な複数のコードのコード補強層を意味する。
【0020】
「半径方向の」および「半径方向に」は、タイヤの回転軸線に半径方向に向かう方向、または回転軸線から半径方向に離れる方向を意味する。
【0021】
「ラジアルプライ構造」は、1つ以上のカーカスプライ、または少なくとも1つのプライが、タイヤの赤道面に対して65°から90°の間の角度に向けられている複数の補強コードを有しているような構造を意味する。
【0022】
「ラジアルプライタイヤ」は、1つのビードから他のビードへ延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して65°から90°の間のコード角度で配置されている、ベルトが巻かれた、または周方向に拘束された空気入りタイヤを意味する。
【0023】
「サイドウォール」は、タイヤの、トレッドとビードの間の部分を意味する。
【0024】
「積層構造」は、タイヤの1つ以上の層、すなわち、インナーライナ、サイドウォール、および任意に設けることができるプライ層などのエラストマ構成部材からなる、未加硫の構造を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
タイヤ内の任意のまたは全てのプライ層は、標準のプライ層のゲージ厚さの約30%から約100%の程度の薄いゲージを有するプライの1つまたは2つ以上の層を含んでいてもよい。本明細書に記載されているようなプライ構造は、例えば乗用車用タイヤ、トラックタイヤ、航空機タイヤ、またはオフロードタイヤなどのタイヤ構造内に用いることができる。
【0027】
本明細書では、標準プライ層は、約0.76mm(約0.03インチ)から約1.52mm(約0.06インチ)、通常は1.14mm(0.045インチ)の深さ、すなわちゲージを有するものと定めている。標準プライ層は、通常、約0.51mm(約0.02インチ)から約1.02mm(約0.04インチ)のコード直径と、25.4mm(1インチ)当たりの端部数(epi: end per inchで表される)が約18epiから約36epiの範囲内であり、通常は約28epiであるコード間隔とを有している。タイヤ内の複数のプライ層は様々な厚さを有していてもよい。あるいは、1つ以上のプライ層が、標準プライ層の25.4mm(1インチ)当たりの端部数の約30%から約100%の程度に減らされた端部数のコード間隔を有していてもよい。あるいは、タイヤ内の任意のまたは全てのプライ層が、標準のゲージ厚さの約30%から約100%の程度に薄くされた厚さを有し、かつ25.4mm(1インチ)当たりの端部数が約30%から約100%の程度に減らされたコード間隔を有する、ゲージの小さなプライを含んでいてもよい。
【0028】
プライ層構造の一例を図1Aと図1Bに示している。第1プライ層10および第2プライ層10は、各々が標準プライのゲージの約30%から約100%の範囲内のゲージ厚さと、標準のコード間隔の端部数の約30%から約100%の範囲内の端部数であるコード間隔を有していてもよい。一例では、プライ層10は、各々が、標準厚さの約50%のゲージ厚さと、標準のコード間隔の端部数の約50%の端部数であるコード間隔とを有していてもよい。2つのプライ層10が1つに結合されたときに、両プライ層10の総厚さは標準厚さの約100%になり、組み合わされたコード間隔の25.4mm(1インチ)当たりの端部数は、標準の端部数の約100%になる。しかし、両プライ層10は、各々が異なるゲージ厚さとコード間隔とを有していてもよく、1つに積層されたときに、組み合わされた総厚さが標準の厚さとコード間隔にならなくてもよい。
【0029】
図1Bに示されているように、プライ層10のコード12は、コード12の外周面の頂部(図1A,図1Bで最も上方の部分)が粘性材層(gum layer)14の表面と同一平面内に位置するように、プライの上縁に揃えられていてもよい。第1プライ層10のコード12は、図1Bに示されているように、第2プライ層10のコード12からずらして配置されてもよい。例えば、2つのプライ層10が1つに組み立てられたときに、2つのプライ層10は、通常のプライ層の厚さとコード間隔を有していてもよい。一例では、2つのプライ層10の厚さが約0.91mm(約0.036インチ)で、コード直径が約0.66mm(約0.026インチ)である。各層のコード間隔は約14epiである。2つのプライ層10が、図1Bに示されているように1つに積層されたときに、組み合わされた両プライ層10の総ゲージ厚さは約1.83mm(約0.072インチ)で、25.4mm(1インチ)当たりの端部数は約28epiである。複数のコードは互い違いに位置している。
【0030】
あるいは、図2Aと図2Bに示されているように、両プライ層20は、プライの粘性材表面(gum surface)24にほぼ半分埋め込まれている複数のコード22を有していてもよい。両プライ層20は、図2Bに示されているように、第1プライ層20の粘性材の縁部、すなわち裏側縁部26が、第2プライ層20の上面28と結合するように、互いの上に積み重ねられてもよい。例えば、直径が0.66mm(0.026インチ)の複数のコード22が、0.58mm(0.023インチ)の厚さの粘性材ベース内に用いられた場合、コード22の下端部とプライの端部との間の厚さtは2.54mm(0.1インチ)になる。一例では、2つのプライ層20の厚さが約0.58mm(約0.023インチ)で、コード直径が約0.66mm(約0.026インチ)である。各プライ層20のコード間隔は約14epiである。図2Bに示されているように両プライ層20が1つに積層されたときに、組み合わされた両プライ層20の総ゲージ厚さは約1.07mm(約0.042インチ)であり、25.4mm(1インチ)当たりの端部数は28epiである。複数のコード22は、両プライ層20が1つに組み立てられたときに、互い違いに位置することが好ましい。
【0031】
あるいは、図3A〜3Dに示されているように、両プライ層30が、プライの粘性材表面34にほぼ半分埋め込まれている複数のコード32を有しており、ゴムの表面被膜36が複数のコード32上に積層されていてもよい。両プライ層30は、図3Dに示されているように、第1プライ層30の粘性材の縁部、すなわち裏側縁部が、第2プライ層30の上面と結合するように、互いの上に積み重ねられてもよい。両プライ層30は、図3B,図3Cに示されている通り、上側のプライ層30のコード32が下側のプライ層30のコード同士の間に位置するように、複数のコード32が向き合って隣接するように組み立てられてもよい。表面被膜36は、複数のコード32の上方に保護壁を形成している。表面被膜36は、通常、約0.076mm(約0.003インチ)から約0.178mm(約0.007インチ)の範囲内の厚さを有する粘性ゴムの薄い層を含んでいてもよい。複数のコード32は、粘性ゴムと表面被膜層との間に封止されていることが好ましい。
【0032】
前述したようなプライ層は、図4に示されているようなカレンダ装置400によって形成することができる。プライの粘性材ベース層406を形成するために、ゴムが第1カレンダローラ402と第2カレンダローラ404の間のニップ部に供給される。切断ナイフ408を用いて、粘性材ベース層406が所望の幅となるように、余分なゴムが切り取られる。剥ぎ取りローラ(pull off roller)410が粘性材ベース層406を案内し、適切な張力を維持する。粘性材ベース層406は、粘性材ベース層406に接触して接合するように配置されたダイ410を有する組み立てローラ412に供給される。複数のコード415が、組み立てローラ412上に載せられている粘性材ベース層406と係合するように、ダイ410の入口を通して供給される。ダイ410は所望のコード間隔を維持する。カレンダ装置400に使用可能なダイの例が図8から図10に示されており、参照によって本明細書に援用される、2005年9月30日に出願された同時係属中の米国特許出願第11/240,430号に、より詳細に説明されている。
【0033】
複数のコードはダイから出るときに、ダイの、組み立てローラ412に対する圧力によって、ベースプライの頂部の層内に押し込まれる。任意に設けることができるゴムの表面被膜422を、複数のコード415上に頂部の層として塗布してもよい。ゴムは、ゴムの表面被膜422を所望のゲージにするための所望の隙間を有している2つのローラ418と420の間に供給される。表面被膜422がコード/粘性材の層上に塗布され、スティッチャーローラ(stitcher roller)414が表面被膜422をコード/粘性材の層上にくっつける。切断ナイフ424は、形成されたプライを所望の幅に切断する。
【0034】
図1から図3に示されているプライ層は、図5に示されているクロスフィード押し出し装置500で形成することもできる。図5Aに示されているように、複数のコード534を内部に受け入れるダイの上側プレート512内に複数の溝514を有しているクロスフィード押し出しダイ510を使用してもよい。複数の溝514は、所望のコード間隔(端部数)に一致する間隔になっている。複数のコード534は、引き上げローラ(pull up roller)520によって、複数の溝514を通って押し出しダイ510内に引き込まれる。引き上げローラ520の角度αは、コード534を、ダイ510内の溝514に対して大体密着させて引っ張るように調整可能である。角度αが大きくなると、コード534は溝514に対してより密着する。角度αは、例えば約20〜60度の範囲内であってよい。コード534がクロスフィード押し出し機500を通して引っ張られると、コード534はゴムに覆われる。クロスヘッド押し出し機によって形成されたプライ530は、内部に複数のコード534が埋め込まれている粘性材ベース層532を有している。薄いゴムの層が複数のコード534を覆っている。両プライ層530は、図5Cに示されているように頂部を底部に組み合わせてもよく、または、図5Dに示されているように両プライ層530の一方を裏返して、複数のコード534が向かい合うように組み立ててもよい。
【0035】
カレンダ装置の第2の実施形態を図6に示している。プライの粘性材ベース層600を形成するために、ゴムが第1カレンダローラ602と第2カレンダローラ604との間のニップ部に供給される。切断ナイフ608を用いて、粘性材ベース層600が所望の幅となるように、余分なゴムが切り取られる。例えば、粘性材ベース層600を、厚さが約0.762mm(約0.03インチ)で幅が約94mm(約3.7インチ)の帯状に切り取ってもよい。
【0036】
例えば約0.076mm(約0.003インチ)から約0.005インチ(約0.127mm)のゲージを有していてもよい、ゴムの薄い表面被膜630を製造するために、1列になったゴムが、ローラ612とローラ620の間のニップ部に供給される。複数のコード415が、前述した通り、表面被膜630に接触して接合するように配置されたダイ410によって、表面被膜630内に押し込まれる。ダイ410は、複数のコード415が表面被膜630に係合して結合されるように、組み立てローラ612に隣接して取り付けられている。複数のコード415は、組み立てローラ612上に載せられている表面被膜630である粘性材層と係合するように、ダイの入口を通して供給される。ダイ410は所望のコード間隔を維持する。コード415は、ダイ410の、組み立てローラ612に対する圧力によって、ベースプライの頂部の層内に押し込まれる。コード415は、コードスティッチャーローラ(cord stitcher roller)632によって表面被膜630内にくっつけられる。粘性材ベース層600は、プライ層655を形成する表面被膜のコード埋め込み層650に係合して結合するように、組み立てローラ612のニップ部に供給される。残って閉じこめられる空気が全くなくなるように、任意に設けることができる第2のステッチャー(stitcher)660を用いてもよい。切断ナイフ670はプライ層655を、複数のローラ680によってカレンダ装置から引き出す前に所望の幅に切断する。
【0037】
カレンダ装置700の第3の実施形態を図7に示している。プライの粘着材ベース層706を形成するために、ゴムが、押し出し機またはその他のゴム処理手段(不図示)によって、第1カレンダローラ704と第2カレンダローラ702の間のニップ部に供給される。切断ナイフ708を用いて、粘着材ベース層706が所望の幅となるように、余分なゴムが切り取られる。例えば、粘着材ベース層706を、厚さが約0.762mm(約0.03インチ)で幅が約94mm(約3.7インチ)の帯状に切り取ってもよい。
【0038】
それから、粘着材ベース層706は組み立てローラ710に供給される。ダイ410に供給された複数のコード415は、組み立てローラ710上の粘着材ベース層706内に押し込まれる。コードが埋め込まれた粘着材ベース層は、組み立てられた複数の構成部材がプライ層720を構成するように、表面被膜層716と係合して結合するように組み立てローラ710とローラ714の間のニップ部に供給される。残って閉じこめられる空気が全くなくなるように、任意に設けることができる第2ステッチャー760を用いてもよい。切断ナイフ770はプライ層720を、複数のローラ780によってカレンダ装置700から引き出す前に所望の幅に切断する。
【0039】
[例1]
タイヤ組立体200の断面図が図11に示されている。プライ層210は、インナーライナ112の半径方向外側に位置しており、ビード114bに隣接して位置する第1端部212を有している。プライ層210は、第1端部212から上って、サイドウォール104bを上り、トレッド102の下を通り、他方のサイドウォール104aを下り、他方のビード114aまで下に延びている。プライ層210の端部212,214は、いずれのビードにも巻かれていない。サイドウォールプライ220a,220bの第2の層は、サイドウォール領域とショルダ領域で、第1プライ層210の半径方向外側に位置している。第1サイドウォールプライ220aは、内側トレッドベルト108の下に位置している第1端部222を有しており、サイドウォール104aを下方に延び、ビード114aとエイペックス116aの周りに巻かれ、タイヤ組立体の内側に位置する折り返し端部224を有している。第2サイドウォールプライ220bは、内側トレッドベルト108の下に位置する第1端部226を有し、サイドウォール104bを下方に延び、ビード114bとエイペックス116bの周りに巻かれ、タイヤ組立体の内側に位置する折り返し端部228を有している。したがって、第2プライ層220はタイヤのクラウン部分の下を延びていない。プライ層210,220の各々は、約0.66mm(約0.026インチ)に薄くなった厚さと、端部数が18epiに減少したコード間隔とを有している。両プライ層が1つに組み立てられると、総ゲージ厚さは約1.32mm(約0.052インチ)で、コード間隔は36epiになる。以前の段落に記載されたあらゆるプライ構造を、このタイヤ構造に用いることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1A】プライ層の第1の実施形態の部分断面図である。
【図1B】第1プライ層および第2プライ層の第1の実施形態の部分断面図である。
【図2A】プライ層の第2の実施形態の部分断面図である。
【図2B】第1プライ層および第2プライ層の第2の実施形態の部分断面図である。
【図3A】プライ層の第3の実施形態の部分断面図である。
【図3B】プライ層の第3の実施形態の部分断面図である。
【図3C】プライ層の第3の実施形態の部分断面図である。
【図3D】プライ層の第3の実施形態の部分断面図である。
【図4】プライを形成するカレンダ装置の側面図である。
【図5】クロスフィード押し出し装置の側面図である。
【図5A】図5のクロスフィード押し出し装置のダイを示す図である。
【図5B】図5のクロスフィード押し出し装置によって形成されたプライを示す図である。
【図5C】図5のクロスフィード押し出し装置によって形成されたプライを示す図である。
【図5D】図5のクロスフィード押し出し装置によって形成されたプライを示す図である。
【図6】プライを形成するカレンダ装置の第2の実施形態の側面図である。
【図7】プライを形成するカレンダ装置の第3の実施形態の側面図である。
【図8】本発明のカレンダ装置で用いられる代わりのダイの正面図である。
【図9】本発明のカレンダ装置で用いられる代わりのダイの正面図である。
【図10】本発明のカレンダ装置で用いられる代わりのダイの正面図である。
【図11】タイヤ組立体の断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10,20,30,210,220,530,655,720 プライ層
12,22,32,415,534 コード
14 粘性材層
24,34 粘性材表面
36,422,630,716 表面被膜
102 トレッド
104a,104b サイドウォール
108 内側トレッドベルト
112 インナーライナ
114a,114b ビード
116a,116b エイペックス
200 タイヤ組立体
400,700 カレンダ装置
406,532,600,706 粘性材ベース層
402,404,602,604,704,702 カレンダローラ
408,424,608,670,708,770 切断ナイフ
410,510 ダイ
412,612,710 組み立てローラ
500 押し出し装置
514 溝
α 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1カレンダローラと第2カレンダローラの間で、ゴムからなるベース層をカレンダ加工するステップと、
組立ローラと第4カレンダローラの間で、ゴムからなる表面層をカレンダ加工するステップと、
複数のコードを前記ゴムからなる表面層に押し付けてコード層を形成するステップと、
前記ゴムからなるベース層を前記コード層に結合させてプライ層を形成するステップと、
を含む、タイヤ用補強プライを作る方法。
【請求項2】
前記プライ層は、25.4mm(1インチ)当たりの端部数が約18から約36の範囲内であるコード間隔を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プライ層は、25.4mm(1インチ)当たりの端部数が約9から約18の範囲内であるコード間隔を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のコードの各外周面の頂部が、前記ベース層の表面と同一平面内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のコードの各外周面の頂部が、前記ベース層の表面と同一平面内にない、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ベース層は、約0.51mm(約0.02インチ)から約1.52mm(約0.06インチ)の範囲内のゲージ厚さを有している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プライ層の総ゲージ厚さは、約0.51mm(約0.02インチ)から約1.14mm(約0.045インチ)の範囲内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
複数のコードをクロスヘッド押出機を通して押し出すステップと、ゴムからなるベース層を形成するステップとを含み、前記複数のコードはダイの内部で揃えられ、前記複数のコードは前記ベース層内に埋め込まれる、プライを作る方法。
【請求項9】
前記複数のコードの各外周面の頂部が、前記ベース層の表面と同一平面内にない、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
粘性ゴムの層と、前記粘性ゴムの層内に部分的に埋め込まれた複数のコードとを有するプライ層。
【請求項11】
25.4mm(1インチ)当たりの端部数が約9から約18の範囲内であるコード間隔を有する、請求項10に記載のプライ層。
【請求項12】
ゲージ厚さが約0.51mm(約0.02インチ)から約1.14mm(約0.045インチ)の範囲内にある、請求項10に記載のプライ層。
【請求項13】
前記複数のコードは、前記粘性ゴムの層に完全に埋め込まれている、請求項10に記載のプライ層。
【請求項14】
前記複数のコードは、前記粘性ゴムの層の上面と1点で接している、請求項10に記載のプライ層。
【請求項15】
粘性ゴムの層と複数のコードとを有し、25.4mm(1インチ)当たりの端部数が約9から約18の範囲内であるコード間隔を有し、ゲージ厚さが、約0.51mm(約0.02インチ)から約1.14mm(約0.045インチ)の範囲内にある、プライ層。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−152948(P2007−152948A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324429(P2006−324429)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(590002976)ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー (256)
【氏名又は名称原語表記】THE GOODYEAR TIRE & RUBBER COMPANY
【住所又は居所原語表記】1144 East Market Street,Akron,Ohio 44316−0001,U.S.A.
【Fターム(参考)】