説明

ゲート及びゲートを制御並びに較正する方法

【課題】乗用車側の待ち時間を短縮できるゲートの提供。
【解決手段】可動するゲート130は開部分及び割り当てられた閉部分を備え、その結果アクセス路120上の物体110が開部分を通り抜けて通過することが妨げられ、及び閉部分がゲート130の開動作時に開部分を許可し、その結果開動作時にある時点で物体が開部分を妨げられずに通過可能であり、その際にゲート130に送信機が取り付けられ、アクセス路120の方向に信号が送信され、及び信号が受信機によって評価可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート、特にリフティングゲート又はシャッターゲートに関し、その際ゲートは定義されて可動であり、及びゲートは開部分及び割り当てられた閉部分を備え、その結果アクセス路上の物体が開部分を通り抜けて通過することが妨げられ、及び閉部分がゲートの開動作時に開部分を許可し、その結果開動作時に、ある時点で物体が開部分を妨げられずに通過可能になる。
【背景技術】
【0002】
リフティングゲート又はシャッターゲートでは、ゲートは一般に完全に開き、その結果乗用車は妨げられずに通行することが保証され得る。このことにより、乗用車が確実に通過するために必要であるよりもさらにゲートが開かれることが頻繁に生じる。そのため、材料要求が高くなるばかりか、乗用車ドライバーの待ち時間も長くなる。なぜならゲートへの進入は一般にゲートが完全に開いて初めて許可されるからである。
【0003】
ここから引き出すことのできる課題は、ゲートのそばにゲートを通過する物体を録画可能か又は写真撮影可能なカメラを設置することによって解決することができるかもしれない。この録画又は写真を用いて数学的計算を行うことで、物体の大きさを推定することができるかもしれない。ここからゲートのための開部分高さが導き出されるかもしれない。
【0004】
そのようなシステムで不都合なことは、非常に高価な材料を使用しなければならないこと、及び物体の大きさを特定するための演算方法に費用がかかることである。なぜなら物体とカメラ間の距離は一般に変化するか又は一定ではないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、従来技術を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、ゲート、特にリフティングゲート又はシャッターゲートによって解決される。その際ゲートは定義されて可動であり、及びゲートは開部分及び割り当てられた閉部分を備え、その結果アクセス路上の物体が開部分を通り抜けて通過することが妨げられ、及び閉部分がゲートの開動作時に開部分を許可し、その結果開動作時にある時点で物体が開部分を妨げられずに通過可能であり、その際にゲートに送信機が取り付けられ、送信時はアクセス路の方向に信号を送信し、この信号は受信機によって評価可能である。
【0007】
それによってゲートの開動作時に、送信機及び送信機によって送信された信号が、アクセス路上にある物体がこの信号によって走査可能になるように、変更される。この信号は評価されることができ、それを基に物体の高さが推定される。
【0008】
以下の用語をあらかじめ説明する。
【0009】
「ゲート」とは、スライド機構、回転機構、回旋機構又はスイング機構によって開くことのできる戸、ゲート及び遮断機を全て含む。特に、スライドドア、高速ゲート、シャッターゲート、セクショナルゲート及びスイングアップゲートを含む。
【0010】
「閉部分」は特にゲートのエッジ又は下部エリアによって構成可能である。リフティングゲート又はシャッターゲートの場合、特に閉部分は可動ゲートの下部エッジである。
【0011】
ゲートの開部分エリア全体について評価可能な信号を評価するため、送信機は閉部分に取り付けられてよい。それによってゲートの開動作時に開部分エリア全体が信号によって走査されることができる。
【0012】
1つの実施形態では、送信機が方向づけされた信号を送信する。それによって干渉を回避することができる。加えて、それによって送信信号強度が最小化される。なぜなら送信された信号は関心のあるエリアだけを走査するからである。
【0013】
選択肢としての送信機を用意するため、送信機は光信号、超音波信号、無線信号又はそれに類した信号を送信することができる。
【0014】
別の一表現形態では、送信機はレーダー及び/又は発光ダイオードを備えている。その場合は、受信機は光学検出器として形成される。レーダー又は発光ダイオードは、可視範囲でも赤外線範囲でも、又は紫外線範囲でも機能してよい。これによって、廉価で方向性の安定した送信機を用意することができる。
【0015】
点光源としてのレーダーの特性も、発光ダイオードのビーム特性も有利であり、発光ダイオードのビーム特性は特にこん棒形状に形成されてよい。
【0016】
物体の高さ配置が不揃いであることを検知するため、信号は垂直又は水平の平面にあってよい。このことは特に、レーダー又は発光ダイオードに円柱レンズが割り当てられ、1つの平面が信号によって走査されることができるようにこの円柱レンズが発信するべき光を分割することによって、達成できる。
【0017】
別の一表現形態では、信号がアクセス路に対して平行に調整される。それによって水平の平面がゲートの開動作時にアクセス路に対して平行に走査され、その際アクセス路は特に勾配を備えていてよい。
【0018】
受信機の空間分解能を保証するため、受信機は水平及び/又は垂直の位置合わせを備えていてよい。その際特に受信機はゲート全幅にわたって伸びていてよい。
【0019】
選択肢として送信機と受信機の組み合わせを用意するため、受信機は直接的に配置されていてよい。間接的な配置が特に好ましい。2つの選択肢では、物体が存在する時に信号が受信されるか又は相応して受信されない。これによって光バリアによる解決法を提供でき、また物体に反射した信号を検知することもできる。
【0020】
「間接的受信」の好ましい事例では、特に、送信機から発せれた信号が物体に反射し、それによって受信機上に向けられる。
【0021】
ここで「直接的受信」は特に、送信機から発せれた信号が、妨げられない光路が存在する場合に、検出器に当たると解釈することができる。
【0022】
その他に、受信機は固定的に配置されていてよい。この場合、「固定的に」とは、受信機がゲートの可動部分に取り付けられていないことを意味する。この固定的な配置の場合、例えばゲートの静止したフレームに受信機が取り付けられるか又は光バリア配置が実現されてよい。
【0023】
特に好ましい一表現形態では、受信機がゲートに配置されている。この表現形態及び静止した配置により、検知方法の選択肢が用意できる。
【0024】
受信機がゲートに取り付けられる場合、受信機によって特に物体から反射された信号が検知される。
【0025】
ゲートの開動作を定義して制限するため、ゲートはゲート制御装置を備えていてよく、この制御装置はゲートの開動作及び閉動作を制御する。
【0026】
別の一表現形態では、ゲートは調節装置を備えていてよく、この調節装置内には調節アルゴリズムが実装され、及びこの調節装置は受信機及びゲート制御装置と接続されており、その結果、受信機の測定値に基づいてゲート制御装置が制御可能である。
【0027】
別の観点から、定義されて可動のゲートの制御方法によって本課題が解決され、その際この方法は以下の工程を含んでいる。
−ゲートの開動作時に、ゲートの変化に依存して信号がアクセス路の方向に送信され、その結果信号が水平及び/又は垂直に変更され、続いて受信機によって評価される。
−物体の最大の大きさを超えるとすぐにゲートの開動作が停止され開部分への入口が妨げられずに物体によって通過可能になる。
【0028】
それによって、物体が開部分への入口を通過できるようになるまでの時間を短縮することができる。加えて、ゲート制御装置の負荷を軽減することができ、それによって製品寿命又は整備間隔を延ばすことが可能になる。
【0029】
以下の用語が説明される。
【0030】
「ゲートの変化」とは、ゲートが開く又は閉じると発生する。
【0031】
別の一表現形態では、ゲートの停止は時間的に遅延され、その結果、開部分許容値が与えられる。この開部分許容値は、時間遅延によっても特定の高さ設定値によってももたらされ、その際高さ規定値はゲートの開速度に基づいて計算される。
【0032】
本方法のために最適に形成されたゲートを使用するため、本方法は前述のゲートを使用して実施することができる。
【0033】
別の観点から、本課題は前述のゲートの較正方法によって解決することができ、その際、ゲートの開動作時に物体なしで送信機の信号特性が受信機によって検知され、記録装置に保存され、その結果、物体がアクセス路に存在する場合に、記録された信号特性に対する相違を検知可能である。
【0034】
このようにして、物体なしの開動作と、物体の前でのゲートの開動作との相違から、物体の大きさを推定することができる。ここからゲート開部分高さ又は開部分幅を決めることができる。
【0035】
さらに、1つの実施例を使用して、唯一の図1の助けを借りて本発明を記述する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】開いているシャッターゲートへのアクセス路の上にある車両を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
乗用車110は、下に傾斜したアクセス路120の上、閉じたシャッターゲート130の前にある。乗用車110によってシャッターゲート130の開動作が起動されると、シャッターゲート130の下部エリアにある送信機152、158が信号をアクセス路120の方向に送信する。
【0038】
第一の及び好ましい選択肢では、受信機(図示せず)は送信機152、158のようにシャッターゲート130の下部エリアに取り付けられている。その場合、送信機152、158から送信された及び乗用車110から反射した信号が、受信機によって検知される。
【0039】
送信機158の反射信号がもはや検知されなくなると、許容値付加160がゲート130の開部分に付け加えられてからゲート130が停止する。乗用車110は形成された開部分を妨げられずに通過することができる。
【0040】
第二の選択肢では、光送信機152に光学受信機144が割り当てられる。光学受信機144は垂直の位置合わせを持ち、この位置合わせはシャッターゲート130の開部分高さにも相当している。乗用車110が光送信機152、158と受信機144の間にあるとき、乗用車110の垂直の最大の大きさを越えるまでシャッターゲート130が開く。さらに、許容高さ160が安全目的で追加される。
【0041】
第三の選択肢では、受信機146が固定的にシャッターゲート130の隣に取り付けられる。その場合、送信機152、158によって送信され、及び乗用車110から反射された信号は、受信機146によって検知される。受信機146が反射された信号をもはや検知しなくなるとすぐに、シャッターゲート130が許容値付加160の後で停止し、乗用車110が通過可能になる。
【0042】
ゲート130の較正のため、信号が検出器146、144に、又ゲート130の閉部分に取り付けられた検出器(図示せず)で、しかもゲート130の完全な開動作中に評価される。
【0043】
その際、高さに依存した信号が送信機152/158から送信される。この、受信機146、144によって評価された信号は、制御装置内のメモリーに保存される。
【0044】
ゲート130が物体110の前で開かれると、現在検出器146、144によって算出されている値と保存された値との相違から、物体110の高さとしての大きさが推定される。
【符号の説明】
【0045】
110 物体
120 アクセス路
130 ゲート
144 受信機
146 受信機
152 送信機
158 送信機
160 開部分許容値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート(130)、特にリフティングゲート又はシャッターゲートであって、前記ゲート(130)は定義されて可動であり、及び前記ゲート(130)は開部分及び割り当てられた閉部分を備え、その結果アクセス路(120)上の物体(110)が開部分を通り抜けて通過することが妨げられ、及び閉部分が前記ゲート(130)の開動作時に開部分を許可し、その結果開動作時にある時点で前記物体(110)が開部分を妨げられずに通過可能になるゲートにおいて、前記ゲートに送信機(152、158)が取り付けられ、前記アクセス路(120)の方向に信号が送信され、及び信号が受信機(144、146)によって評価可能であることを特徴とするゲート。
【請求項2】
前記送信機が閉部分に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のゲート。
【請求項3】
前記送信機が方向づけされた信号を送信することを特徴とする、請求項1または2に記載のゲート。
【請求項4】
前記送信機が、光信号、超音波信号又は無線信号を送信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項5】
前記送信機がレーダー及び/又は発光ダイオードを備えていることを特徴とする、請求項4に記載のゲート。
【請求項6】
前記信号が垂直又は水平の平面にあることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項7】
前記信号がアクセス路に対して平行に調整されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項8】
前記受信機が、水平及び/又は垂直の位置合わせを備えていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項9】
前記受信機が間接的に配置されて、その結果物体が存在する場合に該受信機が信号を受信することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項10】
前記受信機が前記ゲートに配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項11】
ゲートの開動作及び閉動作を制御するゲート制御装置を特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のゲート。
【請求項12】
内部に調節アルゴリズムを実装した調節装置を備え、該調節装置は受信機及びゲート制御装置と接続されており、その結果、前記受信機の測定値に基づいて前記ゲート制御装置が制御可能であることを特徴とする、請求項10に記載のゲート。
【請求項13】
以下の工程を備えている、定義されて可動のゲートを制御する方法であって、
ゲートの開動作時に、ゲートの変化に依存して信号がアクセス路の方向に送信され、その結果信号が水平及び/又は垂直に変更され、続いて受信機によって評価され、
物体の最大の大きさを超えるとすぐにゲートの開動作が停止され開部分への入口が妨げられずに物体によって通過可能になる方法。
【請求項14】
前記ゲートの停止が時間を遅延して行われ、その結果開部分許容値(160)が与えられることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、請求項1〜12に記載のゲートを使用して実施されることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
ゲートの開動作時に物体なしで送信機の信号特性が受信機によって検知され、記録装置に保存され、その結果、物体がアクセス路に存在する場合に、記録された信号特性との相違が検知可能であることを特徴とする、請求項1〜12に記載の較正方法。

【図1】
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