説明

ゲーミングマシン

【課題】プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことが可能なゲーミングマシンを提供すること。
【解決手段】ゲーミングマシンは、モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、下記事項を行うコントローラと、を備えるゲーミングマシン(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに賞を付与するか否かを決定し、(b)プレーヤに賞を付与すると決定した場合に、モールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイン、紙幣等を用いて遊技を行うゲーミングマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンは、米国特許US5609824号に開示されているように、プレーヤがメダル或いはコイン、紙幣等の遊技媒体をスロットマシンの投入口に投入しスタートレバーを操作すると、筐体の正面に設けられた表示部にて複数のシンボルがスクロールし、その後、各シンボルが自動的に停止する。停止したシンボルのコンビネーションが特定のコンビネーションとなる場合、プレーヤに各種の賞(例えば、ベーシックゲームからボーナスゲームへの移行や、コインの払い出し)が付与される。従来のスロットマシンは、プレーヤに賞を付与する場合、そのことをプレーヤに強くアピールするため、光や音を用いた演出を行う。この演出は、光を点滅させたり、音楽を流したりすることで行われ、プレーヤに付与される賞の程度が大きくなるほど、派手になる。
【0003】
各スロットマシンメーカーは、演出を覚えてもらうため、演出の内容を他社製品と違うものにしている。プレーヤは、演出を覚えれば、遊技場内の各所で行われている演出を元にスロットマシンを捜すことが出来る。したがって、プレーヤに覚えられた演出は、顧客吸引力を有する。スロットマシンが世に出てからしばらくの間は、演出そのものがプレーヤにとって新鮮であったため、各スロットマシンメーカーは、自己のスロットマシンに特有の演出をプレーヤに覚えてもらうことができた。
【0004】
しかし、昨今では、プレーヤは、演出に新鮮さを感じなくなってきており、新しい演出を見ても、興味を示しにくくなっている。このため、新規メーカーは、自己のスロットマシンに特有の演出をプレーヤに覚えてもらうことが非常に困難となっている。老舗メーカーであっても、新しい演出を覚えてもらいたい場合には、同様の問題が生じる。したがって、プレーヤは、老舗メーカーが昔から使用してきた演出を覚えているにとどまっている。
【0005】
このため、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出の出現が望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主に目的とするところは、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことが可能なゲーミングマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のアスペクトは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、下記事項を行うコントローラと、を備える。(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに賞を付与するか否かを決定し、(b)プレーヤに賞を付与すると決定した場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させる。
【0008】
本発明の第1のアスペクトは、プレーヤに賞を付与すると決定した場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させる。これにより、本発明の第1のアスペクトは、従来の演出とは全く異なる演出を行うことが出来るので、プレーヤは、演出に興味を持ち、ひいては、演出を覚えることが期待される。即ち、本発明の第1のアスペクトは、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことができる。
【0009】
本発明の第2のアスペクトは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、下記事項を行うコントローラと、を備える。(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに通常の賞よりも多い特別の賞を付与するか否かを決定し、(b)プレーヤに特別の賞を付与すると決定した場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させる。
【0010】
本発明の第2のアスペクトは、プレーヤに通常の賞よりも多い特別の賞を付与すると決定した場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させるので、通常の賞の付与時にモールス信号を出力する場合よりも、プレーヤに対し、演出を強く印象づけ、容易に覚えてもらうことが出来る。
【0011】
本発明の第3のアスペクトは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、プレーヤにより操作され、モールス信号の出力を行うか否かを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、下記事項を行うコントローラと、を備える。(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに賞を付与するか否かを決定し、(b)プレーヤに賞を付与すると決定し、且つ、選択操作によりモールス信号の出力を行うことが選択された場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させる。
【0012】
本発明の第3のアスペクトは、プレーヤに賞を付与すると決定し、且つ、選択操作によりモールス信号の出力を行うことが選択された場合に、モールス信号をモールス信号出力デバイスに出力させる。これにより、本発明の第3のアスペクトは、従来の演出とは全く異なる演出を行うことが出来るので、プレーヤは、演出に興味を持ち、ひいては、演出を覚えることが期待される。即ち、本発明の第3のアスペクトは、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことができる。
【0013】
さらに、本発明の第3のアスペクトは、モールス信号を出力するか否かをプレーヤが任意に決定することが出来るので、プレーヤの希望に沿った演出を行うことが出来る。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るゲーミングマシンは、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14が行う処理を概略的に示すフローチャート、図2は、第1の実施の形態に係るゲーミングマシンの外観図、図3は第1の実施の形態に係るゲーミングマシンの回路構成図であり、以下、図1〜図3を参照して、各実施形態で共通する処理について説明する。
【0016】
ステップS1において、図3に示すコントローラ40は、プレーヤによるBET入力があるまで待機する。この処理において、プレーヤが、図2に示すコイン投入口29よりコインを投入するか、或いは紙幣投入口30より紙幣を投入し、BETスイッチ23またはMAXBETスイッチ24を押した場合に、コントローラ40がBET入力を検出する。
【0017】
ステップS2において、コントローラ40は、ベットされたコインの一部を貯留する。
【0018】
ステップS3において、コントローラ40は、貯留されたコインの枚数、即ち貯留コイン数が所定値以上であるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS4に進み、この条件が満たされない場合には、処理を終了する。
【0019】
ステップS4において、コントローラ40は、貯留されたコインを払い出すか否かを決定し、払い出す場合には、ステップS5に進み、払い出さない場合には、処理を終了する。
【0020】
ステップS5において、コントローラ40は、スピーカ22及びランプ52を用いてモールス信号を出力する。
【0021】
ステップS6において、コントローラ40は、貯留されたコインを払い出す。その後、コントローラ40は、処理を終了する。
【0022】
次に、ゲーミングマシンの詳細な構成について説明する。図2は、第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14の外観を示す斜視図である。図2に示すように、ゲーミングマシン14は、各種の画像を表示する液晶ディスプレイ21と、スピーカ22と、1クレジット(1コイン)をベットするためのBETスイッチ23と、最大のクレジット数(例えば3コイン)をベットするためのMAXBETスイッチ24と、ゲームをスタートさせるためのスタートスイッチ35と、現在のクレジット数(後述する投入コイン数)を表示するクレジット数表示器25と、BET数を表示するBET数表示器26と、コインの払い出しを行うペイアウトスイッチ27と、を備えている。
【0023】
更に、コインを投入するコイン投入口29と、ペイアウト数等のプレイに関するデータをプリントアウトするためのチケットプリンタ28と、紙幣を投入する紙幣投入口30と、ランプ52と、JP(JACKPOT)表示パネル53とを備えている。
【0024】
また、ゲーミングマシン14の下方には、コインが払い出される払い出し口32が設けられ、更に、この払い出し口32の下方には、払い出されたコインを蓄積するための下皿33が設けられている。
【0025】
図3は、第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14に設けられているコントローラ40、及びこのコントローラ40に接続される各種機器の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すゲーミングマシン14のコントローラ40は、マイクロコンピュータであり、インターフェイス回路群102と、入出力バス104と、CPU41と、ROM42と、RAM43と、通信用インターフェイス回路49と、乱数発生器48と、スピーカ駆動回路46と、ホッパー駆動回路45と、表示駆動回路47と、液晶駆動回路44とを備えている。
【0026】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU41に対するデータ信号、或いはアドレス信号の入出力を行う。
【0027】
インターフェイス回路群102には、BETスイッチ23と、MAXBETスイッチ24と、ペイアウトスイッチ27と、スタートスイッチ35とが接続される。そして、これらの各スイッチ23,24,27,35より出力される各スイッチング信号は、インターフェイス回路群102に供給され、このインターフェイス回路群102にて所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU41に送信される。
【0028】
加えて、インターフェイス回路群102には、コインセンサ51が接続されている。コインセンサ51は、コイン投入口29に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口29のコイン投入部位に設けられている。このコインセンサ51より出力される検出信号は、インターフェイス回路群102に供給され、このインターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU41に送信される。さらに、インターフェイス回路群102には、チケットプリンタ28や紙幣読取センサ50が接続される。コントローラ40は、インターフェイス回路群102を介してチケットプリンタ28にデータを送信し、チケットプリンタ28は、コントローラ40から与えられたデータをプリントアウトする。紙幣読取センサ50は、紙幣投入口30に投入された紙幣を検出するためのセンサであって、紙幣投入口30の紙幣投入部位に設けられている。この紙幣投入口30より出力される検出信号は、インターフェイス回路群102に供給され、このインターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU41に送信される。
【0029】
入出力バス104には、システムプログラムが格納されるROM42、及び各種のデータ(例えば、貯留コイン数や後述する投入コイン数)を保存するためのRAM43が接続されている。更に、入出力バス104には、乱数発生器48と、通信用インターフェイス回路49と、液晶駆動回路44と、タッチパネル31と、ホッパー駆動回路45と、スピーカ駆動回路46と、表示駆動回路47とが接続されている。
【0030】
CPU41は、BETスイッチ23或いはMAXBETスイッチ24が押され、且つスタートスイッチ35が押されたことを契機として、ゲームを実行する。
【0031】
通信用インターフェイス回路49は、ホールサーバ等と接続され、本ゲーミングマシン14で実行したプレイ履歴のデータ等をホールサーバに送信する。また、ホールサーバより送信される各種のデータを受信する。
【0032】
乱数発生器48は、乱数を生成する。表示駆動回路47は、クレジット数表示器25に投入コイン数を表示し、BET数表示器26にBET数を表示し、JP表示パネル53に貯留コイン数を表示する制御を行う。更に、ランプ52の点灯、消灯を制御する。
【0033】
スピーカ駆動回路46は、スピーカ22に音声データを出力する。即ち、CPU41は、ROM42に記憶されている音声データを読み出し、入出力バス104を介して、この音声データをスピーカ駆動回路46に送信する。これにより、スピーカ22から所定の効果音が発せられる。
【0034】
ホッパー駆動回路45は、ペイアウトスイッチ27が押されたときに、ホッパー101にペイアウト信号を出力する。即ち、ペイアウトスイッチ27が押されて、ペイアウト信号が入力されると、CPU41は、駆動信号を入出力バス104を介して、ホッパー駆動回路45に出力する。これにより、ホッパー101は、投入コイン数分のコインを払い出す。
【0035】
液晶駆動回路44は、液晶ディスプレイ21にて各種の画像を表示する制御を行う。即ち、CPU41は、ゲームの進行に応じた画像表示指令の信号を生成し、入出力バス104を介して、この画像表示命令の信号を液晶駆動回路44に出力する。液晶駆動回路44は、CPU41より出力された画像表示命令の信号が入力されると、この画像表示命令に基づいて液晶ディスプレイ21を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ21に出力する。これにより、液晶ディスプレイ21上には、所定の画像が表示される。
【0036】
液晶ディスプレイ21の表面には、タッチパネル31が設けられており、プレーヤがタッチパネル31に触れると、この触れた位置に応じた入力信号が液晶駆動回路44に入力される。
【0037】
次に、図4に示すフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14が実行する処理について説明する。なお、コントローラ40は、以下の処理と並行して、投入コイン数の更新も行う。投入コイン数は、プレーヤが投入したコインの数を意味し、RAM43に記憶され、初期値はゼロとなる。コントローラ40は、コインセンサ51または紙幣読取センサ50から与えられた信号に基づいて、投入コイン数の更新を行う。
【0038】
ステップS7において、図3に示すコントローラ40は、貯留コイン数(初期値はゼロ)が所定値(例えば1000)以上であるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS8に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS9に進む。
【0039】
ステップS8において、コントローラ40は、モールス信号をスピーカ22及びランプ52に出力する。スピーカ22は、コントローラ40から与えられたモールス信号を音声にて出力し、ランプ52は、コントローラ40から与えられたモールス信号を光にて出力する。
【0040】
後述するように、貯留コイン数が所定値以上となった場合に、貯留されたコイン(以下、「貯留コイン」とも称する。)が払い出されるチャンスが発生するので、このステップでは、コントローラ40は、貯留コインが払い出されるチャンスが発生した旨のモールス信号、例えば「CHANCE」を意味するモールス信号を出力する。ここで、コントローラ40がモールス信号を出力する方法を、コントローラ40が「JACKPOT」の一部である「JA」を出力する方法を一例として説明する。
【0041】
モールス信号は、単語を点と線との組合せで表現するものである。例えば、点を「・」、線を「−」で表すとすると、「JA」は、「・−−− ・−」と表される。点と線との間、及び点と点との間は、1点の長さに等しく、符号(アルファベット)間は3点の長さに等しい。
【0042】
コントローラ40は、出力レベル1の信号を0.1(s)出力することで、点を出力し、出力レベル1の信号を0.3(s)出力することで、線を出力する。コントローラ40は、点及び線の何れも出力しない場合には、出力レベル0の信号を出力する。
【0043】
したがって、コントローラ40は、図5に示すタイミングチャートにしたがって、「JA」を意味するモールス信号を出力する。例えば、コントローラ40は、まず、出力レベル1の信号を0.1(s)出力し、その後、出力レベル0の信号を0.1(s)出力する。その後、コントローラ40は、出力レベル1の信号を0.3(s)出力する。コントローラ40は、「J」を意味するモールス信号を出力してから0.3(s)経過した後、「A」を意味するモールス信号を出力する。
【0044】
スピーカ22は、出力レベル1の信号が与えられている間だけ、音声を出力し、ランプ52は、出力レベル1の信号が与えられている間だけ、発光する。
【0045】
ステップS9において、コントローラ40は、BETを受け付ける。具体的には、コントローラ40は、BETスイッチ23及びMAXBETスイッチ24からの信号を受け付ける。ステップS10において、コントローラ40は、BETスイッチ23またはMAXBETスイッチ24から信号が与えられ、且つ、これらの信号が示すBET数が、投入コイン数以下であるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS11に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS7に進む。
【0046】
ステップS11において、コントローラ40は、BET数が2以上であるという条件を判定する。コントローラ40は、この条件が満たされる場合には、ステップS12に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS13に進む。
【0047】
ステップS12において、コントローラ40は、BETされたコインの一部を貯留する。具体的には、コントローラ40は、貯留コイン数を所定数(例えば「1」)増加させる。
【0048】
ステップS13において、コントローラ40は、投入コイン数からBET数を減じることで、新たな投入コイン数とし、ゲームを実行する。このゲームは、どのようなものであっても良く、例えばスロットゲーム、カードゲーム、競馬ゲーム、ルーレットゲーム等が考えられる。コントローラ40は、BET数と、ゲームの結果とに基づいて、コインの払い出し等を行う。なお、ここで払い出されるコインの数は、貯留コイン数よりも少ない。即ち、ここで払い出されるコインが通常の賞であり、貯留コインが特別の賞となる。
【0049】
ステップS14において、コントローラ40は、貯留コイン数が所定値以上であるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS15に進み、この条件が満たされない場合には、処理を終了する。この所定値はステップS7の所定値と同じである。
【0050】
ステップS15において、コントローラ40は、貯留コイン数分のコインを払い出すか否かを決定する。具体的には、コントローラ40は、乱数発生器48から乱数を取得し、この乱数が所定範囲に含まれている場合には、払い出すと決定し、含まれない場合には、払い出さないと決定する。コントローラ40は、払い出すと決定した場合には、ステップS16に進み、払い出さないと決定した場合には、処理を終了する。
【0051】
ステップS16において、コントローラ40は、貯留コイン数分のコインを払い出す旨のモールス信号、例えば「JACKPOT」を意味するモールス信号や、「CONGRATULATION」を意味するモールス信号をスピーカ22及びランプ52に出力する。スピーカ22及びランプ52は、ステップS8と同様にして、モールス信号を出力する。
【0052】
ステップS17において、コントローラ40は、貯留コイン数分のコインを払い出し、貯留コイン数をゼロにリセットする。その後、コントローラ40は、処理を終了する。
【0053】
以上により、第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14は、プレーヤに貯留コイン数分のコインを払い出すと決定した場合に、モールス信号をスピーカ22やランプ52に出力させる。これにより、ゲーミングマシン14は、従来の演出とは全く異なる演出を行うことが出来るので、プレーヤは、演出に興味を持ち、ひいては、演出を覚えることが期待される。即ち、ゲーミングマシン14は、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえる演出を行うことができる。
【0054】
さらに、ゲーミングマシン14は、プレーヤに貯留コイン数分のコインを払い出す旨のモールス信号を出力するので、モールス信号を理解できるプレーヤは、貯留コイン数分のコインが払い出されることをモールス信号に基づいて理解することが出来る。したがって、モールス信号を理解できるプレーヤは、モールス信号を理解できないプレーヤよりも、演出に大きな興味を示し、ひいては、容易に演出を覚えることが期待される。即ち、ゲーミングマシン14は、モールス信号を知っているプレーヤに対し、モールス信号を知らないプレーヤよりも効果的に演出を覚えてもらうことが出来る。
【0055】
さらに、ゲーミングマシン14は、ステップS13で払い出されるコインよりも多くのコイン、即ち貯留コインを払い出す場合に、モールス信号を出力するので、ステップS13の払い出し時にモールス信号を出力する場合よりも、プレーヤに対し、演出を強く印象づけ、容易に覚えてもらうことが出来る。
【0056】
さらに、ゲーミングマシン14は、貯留コイン数が所定値以上となった場合に、ゲームの開始前に、モールス信号を出力する。即ち、ゲーミングマシン14は、デモ演出として、モールス信号を出力するので、プレーヤは、デモ演出に興味を持ち、ひいては、デモ演出を覚えることが期待される。即ち、ゲーミングマシン14は、プレーヤが興味を示し、ひいては、プレーヤに覚えてもらえるデモ演出を行うことができる。
【0057】
さらに、ゲーミングマシン14は、デモ演出として、貯留コイン数が所定値以上となった旨のモールス信号を出力するので、モールス信号を理解できるプレーヤは、貯留コイン数分のコインが払い出されるチャンスが到来したことをモールス信号に基づいて理解することが出来る。したがって、モールス信号を理解できるプレーヤは、モールス信号を理解できないプレーヤよりも、デモ演出に大きな興味を示し、ひいては、容易にデモ演出を覚えることが期待される。即ち、ゲーミングマシン14は、モールス信号を知っているプレーヤに対し、モールス信号を知らないプレーヤよりも効果的にデモ演出を覚えてもらうことが出来る。
【0058】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を図6〜図8に基づいて説明する。図6は、第2の実施の形態に係るゲーミングマシン14の外観を示す斜視図であり、図7は、ゲーミングマシン14の内部構成を示すブロック図であり、図8は、ゲーミングマシン14が行う処理の手順を示すフローチャートである。第2の実施の形態に係るゲーミングマシン14と第1の実施の形態に係るゲーミングマシン14との相違点は、第2の実施の形態に係るゲーミングマシン14が選択スイッチ36を有している点であるので、この点を中心に説明する。
【0059】
選択スイッチ36は、プレーヤにより押されることが可能であり、プレーヤに押された際に、所定の選択信号をコントローラ40に出力する。コントローラ40は、選択スイッチ36から選択信号が与えられる毎に、モールス信号出力フラグ(このフラグはRAM43に形成される。初期値はオフ)の状態を切り替える。
【0060】
次に、ゲーミングマシン14が行う処理の手順を説明する。ステップS19〜ステップS21にて、コントローラ40は、図4に示すステップS7〜ステップS9と同様の処理を行う。
【0061】
ステップS22において、コントローラ40は、BETスイッチ23またはMAXBETスイッチ24から信号が与えられ、且つ、これらの信号が示すBET数が、投入コイン数以下であるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS23に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS19に進む。
【0062】
ステップS23において、コントローラ40は、選択スイッチ36から選択信号が与えられたという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS24に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS27に進む。
【0063】
ステップS24において、コントローラ40は、モールス信号出力フラグがオンであるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS25に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS26に進む。
【0064】
ステップS25において、コントローラ40は、モールス信号出力フラグをオフする。その後、コントローラ40は、ステップS27に進む。
【0065】
ステップS26において、コントローラ40は、モールス信号出力フラグをオンする。その後、コントローラ40は、ステップS27に進む。
【0066】
ステップS27〜ステップS30において、コントローラ40は、図4に示すステップS11〜ステップS14と同様の処理を行う。
【0067】
ステップS31において、コントローラ40は、貯留コイン数分のコインを払い出すか否かを決定する。具体的には、コントローラ40は、乱数発生器48から乱数を取得し、この乱数が所定範囲に含まれている場合には、払い出すと決定し、含まれない場合には、払い出さないと決定する。コントローラ40は、払い出すと決定した場合には、ステップS32に進み、払い出さないと決定した場合には、処理を終了する。
【0068】
ステップS32において、コントローラ40は、モールス信号出力フラグがオンであるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS33に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS34に進む。
【0069】
ステップS33において、コントローラ40は、図4に示すステップS16と同様の処理を行う。
【0070】
ステップS34において、コントローラ40は、通常の演出、具体的には、大音量の音楽をスピーカ22から流し、ランプ52を激しく点滅させる。その後、コントローラ40は、処理を終了する。
【0071】
ステップS35において、コントローラ40は、図4に示すステップS17と同様の処理を行う。その後、コントローラ40は、処理を終了する。
【0072】
以上により、第2の実施の形態に係るゲーミングマシン14は、モールス信号を出力するか否かをプレーヤが任意に決定することが出来るので、プレーヤの希望に沿った演出を行うことが出来る。
【0073】
以上、本発明に係るゲーミングマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。例えば、ゲーミングマシン14は、上述したステップS13やステップS29の処理においてコインを払い出す場合に、モールス信号を出力するようにしても良い。この場合のモールス信号は、コインの払い出しを行う旨を示すもの、例えば「GREAT」を意味するモールス信号であってもよい。
【0074】
また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】実施の形態に係るゲーミングマシンによる処理の概要を示すフローチャートである。
【図2】実施の形態に係るゲーミングマシンの外観構成を示す斜視図である。
【図3】実施の形態に係るゲーミングマシンの回路構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係るゲーミングマシンによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態に係るゲーミングマシンがモールス信号を出力する例を示すタイミングチャートである。
【図6】実施の形態に係るゲーミングマシンの外観構成を示す斜視図である。
【図7】実施の形態に係るゲーミングマシンの回路構成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態に係るゲーミングマシンによる処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
14…ゲーミングマシン
21…液晶ディスプレイ
22…スピーカ
23…BETスイッチ
24…MAXBETスイッチ
25…クレジット数表示器
26…BET数表示器
27…ペイアウトスイッチ
28…チケットプリンタ
29…コイン投入口
30…紙幣投入口
31…タッチパネル
32…払い出し口
33…下皿
35…スタートスイッチ
36…選択スイッチ
40…コントローラ
41…CPU
42…ROM
43…RAM
44…液晶駆動回路
45…ホッパー駆動回路
46…スピーカ駆動回路
47…表示駆動回路
48…乱数発生器
49…通信用インターフェイス回路
50…紙幣読取センサ
51…コインセンサ
52…ランプ
53…JP表示パネル
101…ホッパー
102…インターフェイス回路群
104…入出力バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、
下記事項を行うコントローラと、を備えるゲーミングマシン
(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに賞を付与するか否かを決定し、
(b)プレーヤに賞を付与すると決定した場合に、モールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、プレーヤに前記賞を付与すると決定した場合に、その旨のモールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項3】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、
下記事項を行うコントローラと、を備えるゲーミングマシン
(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに通常の賞よりも多い特別の賞を付与するか否かを決定し、
(b)プレーヤに前記特別の賞を付与すると決定した場合に、モールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、プレーヤに前記特別の賞を付与すると決定した場合に、その旨のモールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、
(c)クレジットがベットされた際に、ベットされたクレジットの一部を、前記特別の賞として払い出すために貯留し、
(d)貯留されたクレジットの量が所定量以上となった場合に、モールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項6】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
モールス信号を出力するモールス信号出力デバイスと、
プレーヤにより操作され、モールス信号の出力を行うか否かを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、
下記事項を行うコントローラと、を備えるゲーミングマシン
(a)クレジットがベットされたことを条件として、プレーヤに賞を付与するか否かを決定し、
(b)プレーヤに賞を付与すると決定し、且つ、前記選択操作によりモールス信号の出力を行うことが選択された場合に、モールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。
【請求項7】
請求項6に記載のゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、プレーヤに賞を付与すると決定し、且つ、前記選択操作によりモールス信号の出力を行うことが選択された場合に、プレーヤに賞を付与する旨のモールス信号を前記モールス信号出力デバイスに出力させる。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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