ゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法
【課題】2組の札を使用したオンラインゲームのゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法を提供する。
【解決手段】本発明のゲームクライアントプログラムは、2組の花札を含み、手札及び場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って手札及び場札をゲーム画面に表示する機能と、手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データをゲームサーバに伝送し、獲得札をゲーム画面に表示する機能と、ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、同種の場札を重ねて表示しかつ同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせてゲーム画面に表示する機能と、プレイヤーの獲得札に基づいて算出されるゲーム点数をゲームサーバから受信してゲーム画面に点数表示する機能と、をユーザ端末に実現させる。
【解決手段】本発明のゲームクライアントプログラムは、2組の花札を含み、手札及び場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って手札及び場札をゲーム画面に表示する機能と、手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データをゲームサーバに伝送し、獲得札をゲーム画面に表示する機能と、ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、同種の場札を重ねて表示しかつ同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせてゲーム画面に表示する機能と、プレイヤーの獲得札に基づいて算出されるゲーム点数をゲームサーバから受信してゲーム画面に点数表示する機能と、をユーザ端末に実現させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインゲームのゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、コンピュータに係る情報通信の技術が発展するに伴って、ゲーム産業も急に発展している。従来のコンピューターゲームは、単にアーケードゲームやビデオゲームが主であったが、マルチメディア技術及びネットワーク技術の発展により、現在は以前とは全く違う新しい次元のゲームが続々と開発されつつある。特に、超高速インターネットの普及は、マルチユーザ(multi−user)オンラインゲームという新たなゲーム分野を誕生させ、ゲーム産業が画期的に発展したきっかけになった。
【0003】
オンラインゲームは、遠隔地にある不特定多数の人が空間的な制約なしにゲームを楽しめるという長所を有するので人気が高い。その中でも「2人で花札」などを含むオンライン花札ゲームは、オフラインにおけるゲーム方式がそのまま採用されているので、プレイヤーにとって馴染みあるものだけでなく、プレイヤーがクライアントコンピューターにおいて容易にゲーム進行を行うことができるので、多数人が楽しめるオンラインゲームである。さらに、オンライン花札ゲームは、オンラインゲームを提供するほとんどのゲームポータルサイトにおいて、多く提供されている。
【0004】
一般に、プレイヤーは長い間持続的に同一方式でゲームを行なうと飽きがきて興味を失ってしまう恐れがある。オンライン花札ゲームの場合も例外ではなく、ゲーム提供者は、プレイヤーに持続的な興味を誘発させるために、ミッション、ブッシュ、一回で勝負などのような様々なゲーム規則を付加してサービスを提供してきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、前述した問題点を解決するために、本発明の目的は、プレイヤーに新たな関心と興味を引き起こすことのできる2組の札を使用したオンラインゲームにおいて、制限あるゲーム画面のサイズに対し、表示される場札の数に応じて重なり合う部分の間隔を調節して表示するゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するための本発明の1つの側面におけるゲームクライアントプログラムは、複数のユーザ端末がゲームサーバに接続し、ネットワークを介して行うオンラインゲームのゲームクライアントプログラムであって、前記ユーザ端末に、2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示する機能と、前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示する機能と、前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能と、前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示する機能と、を実現させることを特徴とする。
【0007】
また、前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札の数が所定数を超える場合に、前記所定数に満たない場合に比べて前記間隔を狭くして前記同種の場札を重ねて表示するように構成することができる。
【0008】
また、前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能を含むことができる。
【0009】
また、前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能は、前記複数の場札のうち前記同種の場札を一回に獲得できるか否かを判別し、一回に獲得てきない場合には前記同種の場札を第1の間隔で重ねて表示し、一回に獲得できる場合には、前記同種の場札を前記第1の間隔よりも狭い第2の間隔で重ねて表示するように構成することができる。
【0010】
また、上記ゲームクライアントプログラムは、特定の札の組み合わせであって1組の花札の札データに基づく役情報及び2組の花札の札データに基づく役情報と前記獲得札データに基づいて前記ゲームサーバから送信される、達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信して、当該プレイヤー自身の達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことができ、前記達成可能な役情報を表示する機能は、前記ゲームサーバから送信される対戦相手プレイヤーの達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び対戦相手プレイヤーの達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信し、プレイヤー自身の達成可能な役情報とともに対戦相手プレイヤーの達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことができる。
【0011】
さらに、前述した目的を達成するための本発明の他の側面における複数のプレイヤーがネットワークを介して行うオンラインゲーム方法は、コンピュータにより実行されるステップが、2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示するステップと、前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示するステップと、前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示するステップと、前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、2組の札を使用して進行する花札ゲームにおいて、同種の場札の数に応じて重なり合う部分の間隔が調節されるので、制限あるゲーム画面のサイズに対して場札が表示される場のサイズを大きくせず、同種の場札とその周りにある異種の場札とが重ならずにゲーム画面に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムを説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るゲームサーバに対するブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで使用すべき札を示す図面である。
【図4A】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4B】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4C】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4D】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4E】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4F】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで役情報を示す図面である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで重み付け値情報を示す図面である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームでこいこい回数による重み付け値情報を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら好適な実施形態に則して、本発明を詳細に説明する。
【0015】
まず、図1及び図2に基づいて、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムについて説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムを説明するためのブロック図であり、図2は本発明の一実施の形態に係るゲームサーバに対するブロック図である。
【0017】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るゲームシステム100は、ウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、データベース130、及び複数のゲームサーバ140を含んでおり、ネットワーク200を介して複数のユーザ端末300と接続されている。
【0018】
ユーザ端末300は、プレイヤーがゲームを行うためにゲームシステム100との通信を行なうための入出力装置であり、例えば、デスクトップコンピューターのみならずノート型パソコン、ワークステーション、パームトップ(palmtop)コンピュータ、個人携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、ウェブパッド、移動通信端末のように有線または無線でネットワーク200に接続し情報のやりとりできる機器で具現されることができる。
【0019】
ユーザ端末300は、ウェブブラウザ(図示せず)、ゲームクライアントランチング部(図示せず)、及びゲームクライアント(図示せず)を含むことができる。
【0020】
ウェブブラウザは、ウェブ情報の検索のために使用される応用プログラムであって、ウェブサーバ110に接続してウェブサーバ110が提供するゲームページをユーザ端末300に表示する。プレイヤーがゲームページに表示されているゲーム開始ボタンをクリックするとウェブブラウザは、ゲームクライアントランチング部を実行させる。
【0021】
ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントを実行させ、アクティブX(active X)コンポーネントで具現される。ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントを実行させるために必要とされる多数の情報をゲームシステム100から受け取る。さらに、ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントが古いバージョンの場合に新たなバージョンのゲームクライアントをゲームシステム100からダウンロードすることができる。
【0022】
ゲームクライアントは、チャネルリストサーバ120に接続してチャネルリストサーバ120が提供するチャネルリストを表示し、プレイヤーがチャネルリストから任意のチャネルを選択すると、その選択されたチャネルに相当するゲームサーバ140に接続してゲームを行なう。ゲームクライアントは、ゲームサーバ140からゲームを行なうために必要なデータを受け取り、これに基づいたゲーム画面をユーザ端末300に表示する。
【0023】
一方、ウェブサーバ110が複数のチャネルから構成されたき競技場をユーザ端末300に表示する場合に、プレイヤーが1つの競技場を選択すると、ゲームクライアントは選択された競技場にて接続可能な任意のチャネルに接続しゲームを行なうこともできる。この場合、ゲームクライアントはチャネルリストの表示を省略する。
【0024】
ウェブサーバ110はオンライン花札ゲームをプレイヤーに提供するために、ゲーム関連のウェブページをユーザ端末300に提供する。ウェブサーバ110が提供しているウェブページで会員加入、プレイヤー認証処理、競技場選択、及びゲーム開始などの動作を行なうことができる。オンライン花札ゲームは年齢制限があるゲームであるので、必ずプレイヤーに対する認証を行なってからチャネルリストサーバ120及びゲームサーバ140に接続しなければならない。また、ウェブサーバ110は、ゲームクライアントがチャネルリストサーバ120及びゲームサーバ140に接続するために必要とする情報を提供し、ユーザ端末300にゲームクライアントが設置(インストール)されていなければゲームクライアントを設置(インストール)し、ゲームクライアントが古いバージョンである場合には新バージョンのゲームクライアントにアップデートする。もちろん、ゲームクライアントはウェブサーバ110ではなく、専用ダウンロードサーバ(図示せず)にからダウンロードされるように構成することもできる。
【0025】
データベース130は、オンライン花札ゲームをプレイヤーに提供するために必要な種々の情報を記憶し、ウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、及びゲームサーバ140の要請に応じてこれらウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、及びゲームサーバ140に情報を提供する。このような情報には、ゲームクライアントの実行関連情報、チャネル関連情報、ゲーム部屋関連情報、プレイヤー情報、及びゲーム情報などがある。
【0026】
ゲームクライアントの実行関連情報は、ゲームのバージョン、ゲームサーバ140のIPアドレス(internet protocol address)などのようなゲームクライアントを実行するのに必要な情報を含む。チャネル関連情報は、チャネルリストと各チャネルに接続できる最大プレイヤーの数、及び現在接続しているプレイヤーの数、及び各チャネルに現在接続しているプレイヤーに対する情報などを含む。ゲーム部屋関連情報は、各チャネル別に設けられたゲーム部屋リスト及び各ゲーム部屋にどのようなプレイヤーがエントリしたのかに対する情報を含む。プレイヤー情報は、プレイヤー識別子、ニックネーム(あだ名)、アバター、年齢、性別、レベル、前回までのプレー成績(戦績)などに対する情報、プレイヤーが保有しているゲームマネー情報、プレイヤーが現にどのようなゲームサーバ140に接続しているかに対するプレイヤー接続情報などを含む。ここで、ゲームマネー情報は、オンライン花札ゲームを行なうために使用される情報であって、プレイヤーレベル、エントリできるチャネル、ゲーム勝敗による補償などに利用される。ゲーム情報は札の組合わせに対応する点数情報及び重み付け値情報を含む。
【0027】
図1には、1つのデータベース130のみを図示しているが、記憶される情報によってそれぞれ別のデータベースを構築することもできる。
【0028】
チャネルリストサーバ120は、ゲームクライアントから受信されるオンライン花札ゲームサービスの要請に応じて、競技場あるいはチャネル変更要請に応じてデータベース130を参照しゲームチャネルリストをゲームクライアントに提供する。さらに、チャネルリストサーバ120は、各チャネル別に接続されているプレイヤーの人数と各チャネル別に最大接続可能プレイヤーの人数をゲームクライアントに提供することができる。
【0029】
図2は、ゲームサーバ140の詳細構成ブロック図であり、本発明のゲームサーバ140は、チャネル管理モジュール142、情報伝送モジュール144、ゲーム進行モジュール146、及び点数演算モジュール148を含み、ゲームクライアントと通信を行なってプレイヤーがオンライン花札ゲームを行うことができるようにする。
【0030】
チャネル管理モジュール142は、プレイヤーがゲームサーバ140に接続した場合に、これをデータベース130に通知して、データベース130がプレイヤー接続情報の更新を行なわせ、データベース130を参照して該当するゲームサーバ140に設けられているゲーム部屋リスト及び各ゲーム部屋の現在状態、即ち、2人のプレイヤーがゲームを進行したり、一人のプレイヤーが別のプレイヤーのエントリーを待機したり、空いている状態などに対する情報をゲームクライアントに提供する。ゲーム部屋は花札ゲームが独立的に進行されるサイバー空間を意味し、1つのゲームサーバ140に対応する1つのゲームチャネルは複数のゲーム部屋からなる。プレイヤーは、ゲーム部屋を造ったりゲーム部屋に参加することができ、これによってチャネル管理モジュール142は、それに対する情報をデータベース130に反映する。
【0031】
本実施の形態では、チャネル管理モジュール142がゲームサーバ140に含まれ一例を示しているが、各ゲームサーバ140のチャネル管理モジュール142とチャネルリストサーバ120と1つのチャネルサーバで構成することもできる。
【0032】
情報伝送モジュール144は、ゲームクライアントがゲームサーバ140に接続した場合に、該当するゲームチャネルに接続しているプレイヤーに対する情報をゲームクライアントに提供する。プレイヤー情報の一部、例えば、プレイヤー識別子、アバター、性別、レベルを優先的に提供し、残りの詳細情報は、別のプレイヤーが要請する際に提供することができる。さらに、情報伝送モジュール144は、プレイヤーが互いにチャットできるようにチャットデータをゲームクライアントに提供することができる。
【0033】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーがゲーム部屋にエントリしてゲームの開始要請を行なうと、札に対応するデータを分配し、プレイヤーの操作に基づきゲームクライアントとデータのやり取りを行ないながら所定の方式に基づいてオンライン花札のゲームを進行する。
【0034】
点数演算モジュール148は、データベース130の点数情報及び重み付け値情報を参照して、プレイヤーが花札ゲームをしながら獲得した札に対する点数を算出してゲームクライアント及び/またはゲーム進行モジュール146に伝送する。さらに、点数演算モジュール148は、当該ゲームが終了すると、ゲーム終了時の点数に対応するゲームマネーを、敗者が保有しているゲームマネーから差し引いて勝者の保有しているゲームマネーに加算し、データベース130に記憶されている各プレイヤーのゲームマネー情報を更新する。
【0035】
本実施の形態では、ゲームサーバ140が4つの各モジュール142,144,146,148を含んでいる一例を説明したが、これら4つの各モジュールは、機能的に相互に統合したり分離して構成することが可能であり、ゲームサーバ140は、これら4つの代わりに少なくとも1つ以上のモジュールで構成することも可能である。
【0036】
次に、図3から図7に基づいて、本発明の実施形態に係るオンライン花札ゲームの方法について説明する。
【0037】
図3は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで使用可能な札を示す図であり、図4Aから図4Fは、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面(ユーザ端末に表示される画面)を示す図である。図5は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおける役情報を示す図であり、図6は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおける重み付け値情報を示す図であり、図7は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおけるこいこい回数による重み付け値情報を示す図である。
【0038】
図3に示すように、1組の札は、相互に異なる12種類の模様を有し、1種類ごとに4枚の札が設けられ、合計で48枚となる。12種類の模様それぞれは、1月から12月のいずれか1つの月を象徴し、1月から12月まで順次に、松、梅、桜、藤、菖蒲、牡丹、萩、芒(月)、菊、紅葉、柳(雨)、桐と呼ばれている。また、花札は、基本絵柄に加えられた模様によって、光札、タネ札、短冊札、カス札といった4種類のレベルにも分けられている。光札は「光」が記入された札であって、1,3,8,11,12月に1枚ずつある。タネ札は基本絵柄に動物が加えられた札であって、2月、4月から11月に1枚ずつある。短冊札は基本絵柄に帯の模様が加えられた札であって、8月、12月を除いた各模様に1枚ずつある。カス札は基本絵柄の札であって、1月から10月まで2枚ずつあり、11月に1枚、12月に3枚がある。なお、11月と12月にある1枚のカス札はカス2点札として、カス札2枚の役割をする。図3に示すように、9月のタネ札はカス2点札として使用することもでき、タネ札とカス2点札のいずれかに使用するかはプレイヤーの選択による。
【0039】
本発明の一実施の形態に係る花札ゲームで使用される札は、同一札が2枚ずつある2組の札を含む。そして、ここに所定の数で、例えば、4枚のサービス札が加えられる。なお、別に、同じ札が3枚以上ずつある3組以上の札を含むこともでき、サービス札の数も加減できる。
【0040】
図3に示すように、4枚のサービス札は、書かれている数字に応じてそれぞれカス札2枚、3枚の役割をする。そして、「1枚カス取り」と書いてあるサービス札は、プレイヤーがこれを獲得すると相手からカス札1枚を奪える役割をする。サービス札の数、書いている数字、「1枚カス取り」が書いてある数などは必要に応じて変更することができる。
【0041】
このように本実施形態によると、札の数が多くなるのでプレイヤーが使用できる札の数が増加し、札を豊かに集めることができる。従って、札の選択がより重要になって戦略的な面白さが増加する。また、1枚の札をこれと同一の札と交換することができ、プレイヤーは、サービス札と同一の札を獲得することができるので、その面白さは増大する。
【0042】
以下、オンライン花札ゲームの中でも、例えば、2人のプレイヤーによりゲームが進行するケースについて説明する。なお、3人以上のプレイヤーが一緒にゲームを進行することもでき、この場合、プレイヤー人数により札を分ける方式、点数情報、及び重み付け値などのゲーム進行上における各種の数値情報が変更される。
【0043】
本実施の形態では、ゲーム進行モジュール146が2つのゲームクライアント間でデータのやり取りを行ないながら花札ゲームを進行し、ゲームクライアントは、ゲーム進行モジュール146からのデータに基づいて、ユーザ端末300にゲーム画面を表示し、プレイヤーは、ゲーム画面を見ながら札を選択するなどの操作を介してゲームを行なう。
【0044】
ゲーム進行モジュール146はゲームが開始されると、100枚の札から規則性なしに2人のプレイヤーに20枚ずつ札を分配するとともに、16枚の札を模様が見えるよう表向けにし、残り44枚の札を模様が見えないよう場に裏向けにする。説明の便宜のために、ゲーム進行モジュール146が表示動作を行なうものとして説明するが、実際にはゲーム進行モジュール146が、札に対応するデータ(以下、札データと称する)をゲームクライアントに伝送し、ゲームクライアントがこれを受け取ってユーザ端末300のゲーム画面に札を表示する。
【0045】
図4Aにおいて、ゲーム画面の中央部分に札が置かれている部分を場410とし、場410に模様が見えるよう表向きになっている16枚の札を場札とし、模様が見えないよう裏向きになっている44枚の札を山札と称する。そして、各プレイヤーに分配された20枚の札を手札と称する。
【0046】
図4Aから図4Fに示すように、ゲームクライアントは、適当な間隔で場札を場に配置する。同種の模様を有する場札は重ねて配置し、異種の模様を有する場札は、分離して配置する。以下、同じ種類の模様を有する札を「同種の札」とし、異なる種類の模様を有する札を「異種の札」と称する。サービス札は、ハリツキによって場札になる場合に、いずれかの種類の模様の札にも重ねて配置することができる。最大で12種類の模様の札が場に配置される場合もあれば、同種の札8枚とサービス札4枚を合わせて最大12枚の札が一箇所に重なって配置される場合もある。ユーザ端末300に表示されるゲーム画面のサイズは制限されているので、場のサイズを無制限に大きくするには限界がある。従って、同種の場札の数に応じて重なり合う部分の間隔を調節することによってこれら周りにある異種の場札と重ならずに配置することができる。即ち、同種の場札が2枚である場合には、重なる部分の間隔を大きくし、同種の場札が4枚以上である場合に、重なる部分の間隔を狭くするように配置することができる。重なり合う場札の数が多く、その間隔を狭くするとしても、個々の札がいずれの模様を有しているかは識別できるようにすることが好ましい。なお、必要に応じて同種の場札でも重ならないようにすることも可能である。
【0047】
なお、図4Aの各部分の符号は、図4Bから図4Fの該当部分にそのまま適用している。つまり、図4Bから図4Fにおいて別の表示がない限り、図4Aの符号をそのまま適用し同符号の説明を省略する。
【0048】
図4Bに示すように、同種の場札が3枚である場合、2つの方法で重ねることができる。第1に、一回で獲得できない場合(7月の札)として、重なり合う部分の間隔を大きくしてプレイヤーに3枚の場札のいずれか1つを選択的に獲得できることを知らせる方法がある。この場合、これらと同種の手札が出された場合に選択窓をポップアップさせてその中いずれかの場札を獲得するか否かを選択するようにする。第2の方法は、これを一回で獲得できる場合(3月の札)として、重なり合う部分の間隔を狭くしてプレイヤーにこれを一回で獲得できる場札であることを認識させる方法である。これと共に場札の周りに別の表示をして(例えば、1枚カス取り)場札を同時獲得するか否かを表示することもできる。
【0049】
以下、3枚以上の同種の場札を一回で獲得できる場合に、場札が束になっていると表現する。同種の場札が2枚であればこれらは束状態にならず、4枚以上であればこれらはいつも束状態になる。同種の場札が3枚であればこれらがゲーム開始から場札である場合には束状態にはならないが、そうでない場合にはこれらは束状態になる。
【0050】
ゲームクライアントは、山札を画面のほぼ中央におき、場札を、当該山札を取り囲むよう配置する。
【0051】
ゲームクライアントは、ゲーム画面上端の右側に位置する手札窓420に、相手の手札を模様の見えないよう裏向き状態に表示し、それから相手プレイヤーがまだ出していない手札の数が確認できるようにする。さらに、ゲームクライアントはゲーム画面の下端右側に位置する手札窓430に自分の手札を模様の見えるよう表示する。手札は10枚ずつ2列に配置され、1月から12月の順に整列される。場札と同種の手札には所定の表示がされているのでプレイヤーは容易に札の選択ができる。
【0052】
一方、ゲームクライアントは、札以外に様々な情報をゲーム画面に表示する。右側上端及び下端にそれぞれ位置するプレイヤー情報窓440、450には相手プレイヤー及び自分のプレイヤー識別子、アバター、レベル、保有ゲームマネーなどのプレイヤー情報をそれぞれ表示する。プレイヤー情報窓450には自分が現在ゲーム部屋で勝ち取ったり失ったマネーなどを更に表示することができる。右側辺に位置するチャット窓460には相手とのチャット内容が示され、プレイヤーがエントリしたり退場することが表示される。プレイヤー情報窓440,450の下側にそれぞれ位置する点数情報窓443,453には、相手と自分が獲得した点数、倍率、こいこい及びハリツキをした回数をそれぞれ表示し、点数情報窓443,453の下側にそれぞれ位置する倍付け情報窓446,456には相手と自分の倍付け情報をそれぞれ表示する。そして、ゲーム画面の左側辺に位置する役情報窓415には相手と自分が獲得できる役及びゲーム規則などが表示される。ゲーム画面の左側上段及び下段にそれぞれ位置する獲得札窓470,480には相手及び自分が獲得した札がそれぞれ表示される。獲得札窓470,480のそれぞれは、光レベル窓、タネレベル窓、短冊レベル窓、カスレベル窓からなる。光レベル窓は、獲得札窓470,480の左側に2段で配列され、獲得した光札はまず下段に並べられるか、すでに獲得した光札と同一の光札を獲得すると、これは上段に並べられる。タネレベル窓は獲得札窓470,480の中央上段に配列され、短冊レベル窓は獲得札窓470,480の中央下段に配列される。カスレベル窓は獲得札窓470,480の左側に2段で配列される。また、獲得したカス札は、区別せず下段から並べられ所定数のカス札が並べられると、上段に並べられる。獲得した札は、左から右に並べられる。ゲーム画面の左側上段の角部分に位置する情報窓490には、点数当たりゲームマネー情報を表示する。役情報窓415及びチャット窓460は自由に開閉できる。
【0053】
チャット窓460とプレイヤー情報窓450との間に位置する機能窓495には、オプション、チャット、招待、退場などのボタンが表示されている。プレイヤーがオプションボタンをクリックして音声効果、サウンド効果、札の速度増加、対話拒否、背景などを設定することができ、チャットボタンをクリックしてチャット窓460を表示したり、表示させないようにすることができる。招待ボタンは、特定プレイヤーを自分が属するゲーム部屋に招待する機能を有し、退場ボタンは、現在プレイヤーが属するゲーム部屋からゲーム部屋リストを表示する待機室に出て行く機能を有する。
【0054】
札が分配されると、最初に札を出すことのできる権限のあるプレイヤー(以下、「先」と称する)が、自分の手札のうち1つを場に出す。初めてのゲームであれば、ゲーム部屋を作ったプレイヤーが先になり、それからはゲームの勝者が先となる。出した札と同種の場札が1枚あれば2枚すべてを獲得できるが、これと同種の場札がなければ出した札は場札に転換される。出した札と同種の場札が2枚ならば、ゲーム画面に選択窓を表示して、その中からいずれかの場札を獲得するかについてプレイヤーに選択させるようにする。これと同様に、出した札と同種でありながら束状態になっていない場札が3枚ならばゲーム画面に表示して、その中からいずれかの場札を獲得するかについてプレイヤーに選択させるようにする。しかし、出した札と同種でありながら、束状態の場札が3枚以上であれば、出した札及び同種の場札のすべてを獲得することができる。しかし、山札によってこれを獲得できない場合もあり、これらが場札として転換される場合もある。
【0055】
札を出した次には、山札の一番上に置かれている1枚が自動にひっくり返されて表向きになって模様が見えるように表示される。プレイヤーが出した札と同一方式で表向きになった山札を、場札と比較して獲得するか否かを決定する。但し、出した手札とひっくり返された山札とが同種である場合、これらと同種の場札が1枚である場合と、これらと同種である3枚以上の場札が束になっている場合とでは、該当する札を獲得することができず、該当する札はすべて場札として転換される。
【0056】
ここで、札を場に出すということは、プレイヤーがゲーム画面でマウスなどでクリックし出すべき手札を選択することを意味する。マウスクリックの代わりに各手札に割当てられているキーボードのキーを押すことによって手札を選択することも可能である。プレイヤーが手札を選択するとゲームクライアントはプレイヤーが選択した札に対応する選択札データをゲーム進行モジュール146に伝送する。
【0057】
ゲーム進行モジュール146は、所定の記憶モジュール(図示せず)に手札データ、場札データ、山札データ、及び2人のプレイヤーが獲得した札データを記憶させる。ゲーム進行モジュール146は、ゲームクライアントからの選択札データ、場札データ、及び該当する順番の山札データを比較し、その比較結果に基づいてこれらを該当のプレイヤーの獲得札データに転換したり、場札データに転換したりする。そして、ゲーム進行モジュール146は、該当順番の山札データをゲームクライアントに伝送し、ゲームクライアントがこれをゲーム画面に表示するように遂行する。
【0058】
このような方式に基づいて2人のプレイヤーは交番に自分が保有している手札を出してゲームを進行する。
【0059】
手札を出して山札をめくる際に発生し得るいろいろな状況と、それによる効果について説明する。
【0060】
ハリツキとは、同種の場札が1枚である場合に、これと同種の手札を出してから山札から引いた札がそれらと同種であるケースであって、これらの札は、場に束状態になって一回に獲得できる場札として変換する。即ち、場札を取ろうと同じ種類の手札を出した後、山札からめくった札が、取ろうとした札と同じ種類であれば、プイレヤーは札を1枚も取ることができず、場に残る。その後、これらと同種の手札を出してこれを獲得する際に、相手プレイヤーがハリツキにした札を自分が獲得する場合には、相手プレイヤーのカス札1枚を奪い、自分がハリツキにした札を自分が獲得する場合には、相手プレイヤのカス札2枚を奪うことができる。
【0061】
初手のハリツキは、最初に出した札でハリツキが出た場合であって、基本点数に対応するゲームマネーを相手からもらえる。2連ハリツキは、2回連続してハリツキが出た場合であって、基本点数の2倍に対応するゲームマネーを相手からもらえる。ゲーム開始後n連ハリツキは、n番目順番にも連続ハリツキが出た場合であって、基本点数のn倍に対応するゲームマネーを相手からもらえる。しかし、ゲーム開始後n連ハリツキが出た場合であっても、点数を獲得することではない。
【0062】
しかしながら、1ゲームで連続若しくは不連続で5回ハリツキになると、基本点数が付与されてゲームが終了される。従って、例えば、ゲームの開始後5連ハリツキになると各連ハリツキに対応する点数「(1+2+3+4+5)×基本点数」と5回のハリツキに対応する点数(基本点数)を加算した総点数(16×基本点数)に対応するゲームマネーを相手から奪うこととなる。
【0063】
図4Bのゲーム画面は、相手プレイヤーが3月の札を取ろうとしてハリツキになった場合を示すゲーム画面である。3月の場札上に「1枚カス取り」と表示されて、相手によってハリツキになったことを知らせる。図4Cのゲーム画面は自分が3月の場札を取ろうとして逆にハリツキになった場合を示すゲーム画面である。この3月の場札上に「カス札2枚+カス札1枚」と表示されて、自分によってハリツキされたものと相手によってハリツキされたものとがそれぞれ1つあったことを知らせる。このように、ハリツキになった後又はハリツキになった札に再度ハリツキになる可能性もあり、1種類の札に最大3回のハリツキが起こる。なお、ハリツキによるカス札の枚数は累積される。例えば、3回自分がハリツキになり、また「1枚カス取り」と係れたサービス札2枚が束状態になると、相手プレイヤーから合わせて8枚のカス札を奪うことができる。
【0064】
「にこにこ」は、同種の場札が2枚以上である場合、これと同種の手札を出てからめくった山札がこれらと同種である場合であって、これら4枚の札を獲得するだけでなく、相手からカス札1枚を加えてもらうことができる。開始後、nニコニコは最初順番からn回連続してニコニコする場合であって、(n×基本点数)に対応するゲームマネーを相手から累積してもらう。ニコニコ及び開始後nニコニコは、回数制限がない。
【0065】
「総取り」とは、自分の出した手札によって場札が0枚となる状況であり、相手からカス札1枚を奪う。
【0066】
「大吉」とは、場札と同種でない手札を出したが、めくった山札が出した手札と同種である場合、即ち、場に存在しない札を出し、めくり札が同種の札であった場合のことで、相手からカス1枚を奪う。
【0067】
なお、ゲーム最後の順番においては、ハリツキ、ニコニコ、大吉によって相手からカス1枚を奪うことができないが、サービス札によって相手から札を奪うことはできる。
【0068】
同種の手札が8枚である場合、あるいは同種の場札が8枚である場合を、「ダブル大統領」といい、例えば、100点のような大きい点数を付与してゲームが終了される。ダブル大統領の場合、確率が極めて低いので、このような点数以外に別のサービスを付与することもできる。
【0069】
「束取り」は、同種の場札4枚以上が束になって一回に獲得できる場合であって、束になっている札の枚数に応じて相手から奪えるカス札の枚数が変わってくる。4枚が1つになっているとカス札1枚を、5枚が1つになっているとカス札2枚を、6枚が1つになっているとカス札3枚を、7枚が1つになっているとカス札4枚を相手からもらうことができる。
【0070】
「爆弾」は、プレイヤーが同種の手札4枚以上を同時に出して場札と共に一回に獲得する場合であって、爆弾の手札枚数と束取りの場札枚数とが同一であれば相手から奪えるカス札の枚数も同一となる。爆弾を出してハリツキになる場合もあり、ハリツキ札に爆弾を投げることもできる。
【0071】
一方、4枚及び6枚のように、偶数枚数の札を爆弾として出すと、該当する札はそれぞれ3枚及び1枚が残る。従って、ペアになっていない札(残り札)が発生し得る。残り札は、手札として場に出すと、場札に関係なく該当する順番のプレイヤーがこれを獲得する。同様に、めくった山札が残り札であれば、場札に関係なく該当する順番のプレイヤーがこれを獲得する。残り札は、グラフィック上に他の表示とは差別的に表示してプレイヤーがこれを認識できるようにする。残り札をぼやかして表示したり、灰色に表示するなど、一般の正常札とは相違するように表示する。
【0072】
ゲームクライアント及びゲーム進行モジュール146は、このような各状況において必要なデータを互いに伝送し、上記動作を行なう。一例として、プレイヤーが出した札によってハリツキ札が発生すると、ゲーム進行モジュール146は、これをゲームクライアントに通報し、該当するプレイヤーがハリツキした回数を記憶モジュールに記憶させ、ゲームクライアントは、ハリツキと関連した情報をゲーム画面に表示する。他の例として、ゲームクライアントは、プレイヤーが爆弾を投げると爆弾に対応する札データをゲーム進行モジュール146に伝送し、ゲーム画面にこれを表示する。ゲーム進行モジュール146は、山札データをゲームクライアントに伝送し爆弾による重み付け値を倍率に反映する。
【0073】
本発明の一実施の形態によれば、ハリツキの後にまたハリツキが発生させることもでき、爆弾の後にハリツキを発生させることができるなど、色々なゲーム状況が演出されるので、プレイヤーに興味を誘発させることができる。
【0074】
ゲームを進行しながら2人のプレイヤーは、それぞれ獲得した札に基づいて点数を算出することができる。点数は役点数、基本点数、及びその他の点数を含む。
【0075】
役は、特定札の組み合わせを意味し、その役の点数は、役札を獲得することにより得られた点数である。
【0076】
図5に示すように、異種の光札5枚の組み合わせを五光といい、これを獲得すると15点が得られ、光札10枚全ての組み合わせを十光といって、これを獲得すると75点が得られる。異種の光札4枚の組み合わせを四光といい、これを獲得すると4点が得られる。雨光(11月の光)を除いた異種の光札3枚の組み合わせを三光といい、これを獲得すると3点が得られ、雨光を含んだ異種の光札3枚の組み合わせを雨三光といって、これを獲得すると2点が得られる。
【0077】
鳥の柄が入っている2月、4月、8月のタネ札3枚の組み合わせを五鳥といい、これを獲得すると5点が得られ、五鳥6枚全ての組み合わせをダブル五鳥といい、これを獲得すると25点が得られる。
【0078】
1月、2月、3月の短冊札3枚の組み合わせを紅短といい、これを獲得すると3点が得られ、紅短6枚全ての組み合わせをダブル紅短といって、これを獲得すると15点が得られる。6月、9月、10月の短冊札3枚の組み合わせを青短といい、これを獲得すると3点が得られ、青短6枚全ての組み合わせをダブル青短といって、これを獲得すると15点が得られる。4月、5月、7月の短冊札3枚の組み合わせを草短といい、これを獲得すると3点が得られ、草短6枚全ての組み合わせをダブル草短といって、これを獲得すると15点が得られる。
【0079】
なお、本実施の形態では、ダブル役を達成した場合に、これに含まれている一般役についての点数計算は行わない。ここで、ダブル役とは、役名にダブルという単語が書いてある役のことを意味し、一般役とは、ダブル役を除いた残り役のことを示す。ダブル役点数は、一般役点数に所定の倍数を乗算して算出することができ、前述した役点数の場合であって所定倍数を5にした場合である。しかしながら、これに限らずに所定倍数が相違した数とすることもでき、所定倍数を乗算せず任意に決めることもできる。
【0080】
このような役とこれを達成した場合に得られた点数などの点数情報がデータベース130に記憶される。ゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148は、プレイヤーが獲得した札データとデータベース130の点数情報を参照してプレイヤーが獲得した点数を演算する。
【0081】
このように2組の札を用いて花札ゲームを進行することにより、一般役及びこれを拡張したダブル役など、役種類が多様になることから、これを達成するのが容易になるだけでなく、相手の役達成を牽制することも容易になる。一般役を達成してからダブル役にアップグレードするなど、役を介した戦略性の強化されたゲームを提供することができ、プレイヤーの興味を引き起こすことができる。
【0082】
ゲームクライアントは、役情報窓415に、自分の役窓、相手の役窓、及び案内窓を表示し、これらのいずれか1つを選択することができるように3つのタップを表示する。3つのタップ別に短縮キー、例えばF1、F2、F3を設定することができる。役情報窓415には、通常自分の役窓が表示され、3つのタップのうちいずれか1つをクリックすると該当する情報が表示される。自分の役窓には自分の達成できる役の名と役達成のために必要な札が表示される。既に獲得した札は、濃い色または灰色に表示され、これから獲得すべき札については、正常カラーとして表示される。役は点数の高い順で、即ち、十光、ダブル五鳥、ダブル紅短、ダブル青短、ダブル草短順で表示され、達成できない役は表示されない。ダブル役を達成できなければ、一般役が表示され、一般役も達成できなければ何も表示されない。例えば、十光が表示され、相手が光札を獲得することで自分が十光を達成できなくなると五光が表示され、五光すら達成できなくなると光関連の役は表示されない。達成した役は、該当する札上に「ダブル紅短達成」、「青短達成」などのような別の表示で強調される。
【0083】
これと同様に、相手役窓には相手が達成できる役名と役達成のために必要な札が表示される。但し、自分の役窓と相手の役窓を区分し易くするために、2つの窓で役名を表示する色を、互いに相違させて表示する。図4Eに示すように、相手役の名は黄色に、他の図に示すように、自分の役名は青色に表示されている。なお自分の役窓と相手の役窓全体の色を相違する色に表示することも可能である。
【0084】
一方、相手が達成できる役、特に役達成のために必要な札があまり残っていない場合には、相手の役窓に表示することに加えて、場札又は手札に別の表示をしてプレイヤーに警告することができる。
【0085】
このように、役情報窓415を表示することによって、自分の役を達成したり相手の役達成を妨害することが容易に判断できる。
【0086】
基本点数は、同一レベルの札を基準数以上に獲得することで得られる点数である。
【0087】
最初に、カス札の場合、15枚を獲得すると1点を得て、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。カス2点札はカス札2枚として計算し、サービス札の場合は書いてある数字に応じてカス札2枚または3枚と計算する。
【0088】
短冊札の場合は、7枚を獲得すると1点になり、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。
【0089】
タネ札の場合も7枚を獲得すると1点になり、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。
【0090】
光の場合、役札を獲得すると役点数を先に獲得し、この獲得した全体の光札のうち役札を除いた残り光札の枚数ごとに1点ずつ加算される。役札を獲得できなければ点数を得ることはない。例えば、3月及び8月の光札を2枚ずつ全部で4枚を獲得したとしても役札を獲得できなければ点数を獲得することができない。
【0091】
基本点数に関する点数情報においてもデータベース130に記憶されており、ゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148は、プレイヤーが獲得した札データとデータベース130の点数情報に基づいてプレイヤーが獲得した点数を演算する。
【0092】
図4Aから図4Fに示すように、ゲームクライアントは、獲得札窓470、480の各レベル窓に並べられている下端の最右側の札の下方に基本点数に関した情報が表示されている。獲得した札の数が基準数を超えなければ斜線(/)を隔てて獲得した札の数(x)と基準数(y)を表示し(x/y)、基準数以上である場合には、該当する点数を表示する。なお、これら2つの場合(基準数を超えていない場合、基準数を超えている場合)において、表示態様を相違させる。例えば、基準数を超えていない場合は、青色背景に白色に表示し、基準数を超えている場合は、茶色背景に黄色に表示する。そして、基準数を超えていない場合の表示からゲームが進行して基準数を超えている表示態様に変更する場合には、該当する情報のサイズを瞬間的に大きくしたり、該当する情報をフラッシュする効果を与えて強調することができる。光札の場合は、異種の札が3枚以上でなければ点数にならないので、基準数は3となる。このように表示することでプレイヤーがゲームを進行しながらプレイヤーが獲得した札の数と点数を容易に把握することができる。
【0093】
また、役点数と基本点数は、別々に計算され、これら2つが点数が合算されてプレイヤーの獲得点数となる。例えば、プレイヤーが五鳥を含んでタネ札10枚を獲得したとすれば、五鳥の役点数5点と札10枚の基本点数4点とが加えられて合わせて9点が獲得点数となる。さらに、3月及び8月の光札のそれぞれ1枚と雨光札2枚を合算して合わせて4枚を獲得した場合には、役点数2点と基本点数1点が合算され、合わせて3点が獲得点数となり、五光を含んで合わせて7枚の光札を獲得したとのであれば、役点数15点と基本点数2点が加えられ、合わせて17点が獲得点数となる。
【0094】
その他の点数はミッション達成の点数を含むことができる。ミッションとは、プレイヤーに特定の花札を獲得させるようにすることで、プレイヤーが当該ミッションを達成すると、その効果として点数を獲得することができる。チャット窓460の一部領域にミッションの達成方法と達成したときの効果などを表示することができ、どのプレイヤーがミッションのどの部分を達成したかを表示することができる。
【0095】
ゲームを進行しながら2人のプレイヤーの順序ごとに点数演算モジュール148は、記憶モジュールにおいてプレイヤーの獲得した札データを参照し、プレイヤーの獲得した点数の演算を行って、その結果をゲーム進行モジュール146に伝送する。
【0096】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーが獲得したプレイヤー点数と基準点数、例えば、獲得したプレイヤー点数が14点である場合、これと基準点数を比較して、基準点数よりも小さければゲームを引き続き進行し、プレイヤー点数が基準点数以上であれば該当するプレイヤーのゲーム画面において、こいこい/アガルの選択窓を表示させて、プレイヤーがいずれかを選択するように促す。ここで、こいこいの意味はゲームを引き続き進行することであり、アガルはゲームを終了することである。
【0097】
プレイヤーがアガルを選択すると、ゲームクライアントは、該当する信号をゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148に伝送する。そして、点数演算モジュール148は、該当するプレイヤーがその時点までに獲得したプレイヤー点数に倍率を乗算して換算点数を算出し、その点数に相当するゲームマネーを計算する。図4Fに示すように、ゲーム進行モジュール146は、勝者に対して選択窓を表示させてプッシュ及び確認ボタンのいずれか1つを選択させる。選択窓には換算点数と獲得できるゲームマネーが更に表示される。勝者が確認を選択すると勝者は確定され、当該ゲームマネーは、敗者から勝者に移し替えられる。それから、ゲーム進行モジュール146は、勝者から新たなゲーム開始メッセージを待つ。しかし、勝者がプッシュを選択すると、今回のゲームの該当ゲームマネーは勝者と敗者の保有ゲームマネーに反映されず、プッシュによる所定重み付け値が、次ゲームの倍率に反映される。
【0098】
該当のプレイヤーがこいこいを選択すると、ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーが所定の点数、例えば、1点以上の点数を追加獲得できるようにしたり、相手が基準点数以上の点数を獲得するまでゲームを引き続き進行するようにする。そして、該当プレイヤーが所定点数を追加獲得すると、ゲーム進行モジュール146は、再度該当プレイヤーにこいこいまたはアガルを選択するようにして、前述の動作を繰り返す。しかし、相手が基準点数以上の点数を獲得すると、ゲーム進行モジュール146は相手についてこいこい/アガル選択窓を浮かばせてこいこい及びアガルのいずれか1つを選択する機会を与え、その後は該当プレイヤーについて前述した方式で動作する。
【0099】
該当プレイヤーがこいこいを選択した状態でゲームが進行され、手札を全て出すとゲームは終了される。該当プレイヤーがその状態で追加点数を獲得したのであれば勝者となるが、該当プレイヤーが追加点数を獲得できず、相手も基準点数以上の点数を獲得できなかったらゲームの勝敗を決めないままゲームが終了され(いわゆる「お流れ」という)、そのお流れによる所定の重み付け値が、次ゲームの倍率に反映される。
【0100】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーがこいこいの選択回数を記憶モジュールに記憶させる。プレイヤーがこいこいを選択して勝利した場合に、こいこいを選択した回数だけの点数がプレイヤー点数に加えられる。そして、こいこいを選択した回数が所定の数、例えば、3こいこい以上になると、こいこいの回数による重み付け値を倍率に反映する。
【0101】
図4Eに示すゲーム画面は、3こいこい(以下、i番目のこいこいをiこいこいと称する)を選択してから追加点数を獲得した後に、さらに4こいこい又はアガルを選択するための、こいこい/アガル選択窓が表示されたゲーム画面である。ゲームクライアントは、こいこい又はアガルを選択すべき状況でゲーム画面に、こいこい/アガルの選択窓を表示させて次のようにゲーム画面を表示する。
【0102】
役情報窓415は、相手の役窓に転換されて相手が達成できる役情報が表示される。プレイヤーがこいこいまたはアガルを選択すると、役情報窓415は、再度自分の役窓に転換される。チャット窓460は、こいこい/アガル情報窓465に変換される。こいこい/アガル情報窓465には、現在のこいこい回数及びそれによる倍率、次のこいこいの回数及びそれによる倍率、そして残りサービス札などが表示される。サービス札は最小でカス札2枚、最大でカス札4枚に該当し、これによって逆転され易いので、残りサービス札を表示することによって容易にこいこいまたはアガルを選択できるよう助ける。こいこい/アガル選択窓にはアガルを選択する際に獲得できるゲームマネーが表示される。もし、獲得可能なゲームマネーが相手の保有したマネーより多ければこれについて表示し、プレイヤーが必要以上にこいこいを選択することを防止する。一方、プレイヤー点数が基準点数以上になると、図4E及び図4Fに示すように、点数情報窓443,453の左側に換算点数を表示する。自分と相手が獲得した札に基づいて所定の重み付け値を付与できる倍付け情報を相手の獲得札窓470に表示する。例えば、図4Eに示すように、相手の獲得札上に「ダブル光倍付け」、「タネ倍付け」などを大きく表示する。このように、こいこいまたはアガルを選択する際に様々な情報をゲーム画面に表示することによってプレイヤーに便宜を提供することができ、且つプレイヤーは適切な判断が可能になる。
【0103】
次に、図6及び図7を参照して、ゲームを行いながら発生し得る色々な状況と、それによる重み付け値情報について説明する。
【0104】
「カス倍付け」は、敗者がカス札8枚ないし12枚を獲得し、勝者がカス札で点数になった場合であって、重み付け値2が倍率に反映される。ダブルカス倍付けは、敗者がカス札1枚ないし7枚を獲得し、勝者がカス札で点数になった場合であって、重み付け値4が倍率に反映される。敗者がカス札を1枚も獲得していなければ、カス倍付け及びダブルカス倍付けの全てが免除される。
【0105】
「光倍付け」は、敗者が光札1枚を獲得し、勝者が光札で点数になった場合であって、重み付け値2が倍率に反映される。ダブル光倍付けは、敗者が光札を1枚も獲得できず、勝者が光札で点数になった場合で、重み付け値4が倍率に反映される。
【0106】
「タネ倍付け」は、勝者がタネ札7枚ないし11枚を獲得し、敗者が、タネ札6枚以下を獲得した場合であって、重み付け値は2である。ダブルタネ倍付けは、勝者がタネ札12枚以上を獲得した場合であって、タネ札が合わせて18枚であることを考慮し敗者が獲得したタネ札の数は6枚以下の場合に、重み付け値は4となる。
【0107】
「こいかぶり」は、いずれのプレイヤーがこいこいを選択してから追加点数を獲得する前に、相手が基準点数以上を獲得しゲームが終了される場合であって、重み付け値は2である。
【0108】
「mこい」は、勝者がこいこいまたはアガルを選択する状況でこいこいをm回選択する場合であって、重み付け値2m−2が倍率に反映される(mは3以上の自然数)。また、図7に示すように、4こいこいから重み付け値2が倍率に反映され、5こいこいは重み付け値3、6こいこいは重み付け値4、7こいこいは重み付け値6、8こいこいは重み付け値8、9こいこいは重み付け値12、10こいこいは重み付け値16、11こいこいは重み付け値24、12こいこいは重み付け値32、13こいこいは重み付け値48、14こいこいは重み付け値64、15こいこいは重み付け値96、16こいこいは重み付け値128、17こいこいは重み付け値192、18こいこいは重み付け値256が、倍率にそれぞれ反映されるように構成することができる。これは一例に過ぎず、こいこいの回数による重み付け値は様々に設定できる。
【0109】
「オープン」は、いずれかのプレイヤーが同種の手札4枚以上があるときに相手に見せることで、そのプレイヤーがゲームで勝利すると重み付け値2がそのプレイヤーの倍率に反映される。4枚以上の同種の手札を分けて2回以上オープンすることはできず、オープンしたらそのオープンした札のいずれか1枚を出すべきである。しかし、オープンした札と異種の手札はオープンすることができ、この場合の重み付け値はオープンした回数ごとに反映される。
【0110】
「爆弾」は、前述したように、プレイヤーが同種の分配札n枚を同時に出して場札と共に一回に獲得する場合であって、そのプレイヤーがゲームで勝利すると重み付け値2m−3が倍率に反映される(nは4以上の自然数)。なお、n枚の同種の手札一部を分けて爆弾として出すことができない。しかし、爆弾を出した札と異種の手札を再び爆弾として出すことができ、この場合の重み付け値は、爆弾ごとに反映される。図4Dは、6月の札5枚を同時に爆弾にして出した画面であって、その重み付け値がゲーム画面に表示されている。
【0111】
「お流れ」は、前述のように、ゲームの勝負が決定できない場合であって、次ゲームでどのプレイヤーが勝利しても重み付け値4が倍率に反映される。
【0112】
「ミッション」を達成するとその効果として、所定の重み付け値が与えられ、所定の重み付け値は、ミッションを達成したプレイヤーの倍率にのみ反映される。
【0113】
「プッシュ」は、前述したように、以前のゲームで勝負が確定されていなければ、次ゲームで所定の重み付け値が倍率に反映される。
【0114】
ゲーム進行モジュール146は、各プレイヤーが獲得した札データ及びデータベース130の重み付け値情報を参照して、種々の重み付け値を計算し倍率を計算する。倍率は、該当する重み付け値の全てを乗算して算出される。ゲームクライアントは、倍率を点数情報窓443,453に表示する。
【0115】
一方、倍付け情報窓446,456は、光倍付け、タネ倍付け、カス倍付け情報窓を含んでいる。相手の倍付け情報窓446には、自分が相手にかぶせる倍付け情報を表示し、自分の倍付け情報窓456には自分がかぶせられている倍付け情報を表示する。獲得した札が倍付けの条件に入らなければ、倍付け情報窓446,456にはいずれの表示もされないが、該当する倍付け条件に入ると該当する倍付けを表示する。例えば、倍付けが適用されない状態と光倍付け及びダブル光倍付けのいずれか状態から他の状態に変わる際、視聴覚的な効果を与えてプレイヤーが状態変化について認知できるようにする。さらに、各窓にマウス(ポインタ)をおくと、助言が表示されるなどの方式で該当する倍付けに対する条件を表示する。
【0116】
本発明の実施形態によると、ダブル倍付けを導入することによって、いずれかの札を攻略して倍付けを導き出すかに対する取捨選択の面白さ、即ち、戦略的な面白さが豊かになる。また、役と連係して様々な創意的コンボプレイが可能になる。さらに、種々の重み付け値によって点数が高くなるにつれてかけマネーが大きくなるという快感を与えることができる。
【0117】
ゲーム画面の右側上端の自動プレイのボタンを押すと、人工知能のゲームプレイヤーが相手プレイヤーの代わりになってゲームを楽しむことができる。人工知能のゲームプレイヤーとゲームを行う結果について前績やゲームマネーには反映されない。
【0118】
今まで説明した実施の形態において基準となる数字、回数、数、重み付け値は一例に過ぎず、必要に応じて変えることができる。
【0119】
本発明の実施の形態にかかる花札ゲームにて、ゲームサーバ140が必ず行うべき動作及び演算でなければ、ゲームクライアントによって遂行されることが好ましく、それによってゲームサーバ140の負担を減らし得ることができる。かかる動作及び演算については当業者であれば容易に導き出すものであり、更なる説明はしない。
【0120】
本発明の実施形態に係る花札ゲームは、ネットワークを介したオンラインゲームに限らず、前述した人工知能のゲームプレイを相手にして一人でゲームを楽しむことができる。特に、モバイルゲームのように携帯電話機などにダウンロードしてゲームを行うこともできる。
【0121】
本発明の実施の形態は、様々なコンピュータで具現できる動作を行なうためのプログラム命令を含んだコンピュータで読み取りできる媒体が含まれている。この媒体は前述したオンライン花札ゲームを実行させるためのプログラムを記録する。この媒体はプログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組合わせで含むことができる。このような媒体の一例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)と磁気-光媒体、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し、且つ行うように構成されたハードウェア装置などがある。また、このような媒体はプログラム命令、データ構造などを指定する信号を伝送して搬送波を含む光または金属線、導波管などの伝送媒体であることができる。プログラム命令の例として、コンパイラ(compiler)によって作られたもののような機械語コードだけでなく、インタープリターなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードを含む。
【0122】
以上、本発明を好適な実施形態に即して説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で様々な変更及び改良が可能である。
【符号の説明】
【0123】
100 ゲームシステム
110 ウェブサーバ
120 チャネルリストサーバ
130 データベース
140 ゲームサーバ
142 チャネル管理モジュール
144 情報伝送モジュール
146 ゲーム進行モジュール
148 点数演算モジュール
200 ネットワーク
300 ユーザ端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインゲームのゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、コンピュータに係る情報通信の技術が発展するに伴って、ゲーム産業も急に発展している。従来のコンピューターゲームは、単にアーケードゲームやビデオゲームが主であったが、マルチメディア技術及びネットワーク技術の発展により、現在は以前とは全く違う新しい次元のゲームが続々と開発されつつある。特に、超高速インターネットの普及は、マルチユーザ(multi−user)オンラインゲームという新たなゲーム分野を誕生させ、ゲーム産業が画期的に発展したきっかけになった。
【0003】
オンラインゲームは、遠隔地にある不特定多数の人が空間的な制約なしにゲームを楽しめるという長所を有するので人気が高い。その中でも「2人で花札」などを含むオンライン花札ゲームは、オフラインにおけるゲーム方式がそのまま採用されているので、プレイヤーにとって馴染みあるものだけでなく、プレイヤーがクライアントコンピューターにおいて容易にゲーム進行を行うことができるので、多数人が楽しめるオンラインゲームである。さらに、オンライン花札ゲームは、オンラインゲームを提供するほとんどのゲームポータルサイトにおいて、多く提供されている。
【0004】
一般に、プレイヤーは長い間持続的に同一方式でゲームを行なうと飽きがきて興味を失ってしまう恐れがある。オンライン花札ゲームの場合も例外ではなく、ゲーム提供者は、プレイヤーに持続的な興味を誘発させるために、ミッション、ブッシュ、一回で勝負などのような様々なゲーム規則を付加してサービスを提供してきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、前述した問題点を解決するために、本発明の目的は、プレイヤーに新たな関心と興味を引き起こすことのできる2組の札を使用したオンラインゲームにおいて、制限あるゲーム画面のサイズに対し、表示される場札の数に応じて重なり合う部分の間隔を調節して表示するゲームクライアントプログラム及びオンラインゲーム方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するための本発明の1つの側面におけるゲームクライアントプログラムは、複数のユーザ端末がゲームサーバに接続し、ネットワークを介して行うオンラインゲームのゲームクライアントプログラムであって、前記ユーザ端末に、2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示する機能と、前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示する機能と、前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能と、前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示する機能と、を実現させることを特徴とする。
【0007】
また、前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札の数が所定数を超える場合に、前記所定数に満たない場合に比べて前記間隔を狭くして前記同種の場札を重ねて表示するように構成することができる。
【0008】
また、前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能を含むことができる。
【0009】
また、前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能は、前記複数の場札のうち前記同種の場札を一回に獲得できるか否かを判別し、一回に獲得てきない場合には前記同種の場札を第1の間隔で重ねて表示し、一回に獲得できる場合には、前記同種の場札を前記第1の間隔よりも狭い第2の間隔で重ねて表示するように構成することができる。
【0010】
また、上記ゲームクライアントプログラムは、特定の札の組み合わせであって1組の花札の札データに基づく役情報及び2組の花札の札データに基づく役情報と前記獲得札データに基づいて前記ゲームサーバから送信される、達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信して、当該プレイヤー自身の達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことができ、前記達成可能な役情報を表示する機能は、前記ゲームサーバから送信される対戦相手プレイヤーの達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び対戦相手プレイヤーの達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信し、プレイヤー自身の達成可能な役情報とともに対戦相手プレイヤーの達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことができる。
【0011】
さらに、前述した目的を達成するための本発明の他の側面における複数のプレイヤーがネットワークを介して行うオンラインゲーム方法は、コンピュータにより実行されるステップが、2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示するステップと、前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示するステップと、前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示するステップと、前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、2組の札を使用して進行する花札ゲームにおいて、同種の場札の数に応じて重なり合う部分の間隔が調節されるので、制限あるゲーム画面のサイズに対して場札が表示される場のサイズを大きくせず、同種の場札とその周りにある異種の場札とが重ならずにゲーム画面に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムを説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るゲームサーバに対するブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで使用すべき札を示す図面である。
【図4A】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4B】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4C】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4D】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4E】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図4F】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面をユーザ端末に表示した図面である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで役情報を示す図面である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで重み付け値情報を示す図面である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームでこいこい回数による重み付け値情報を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら好適な実施形態に則して、本発明を詳細に説明する。
【0015】
まず、図1及び図2に基づいて、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムについて説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームのシステムを説明するためのブロック図であり、図2は本発明の一実施の形態に係るゲームサーバに対するブロック図である。
【0017】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るゲームシステム100は、ウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、データベース130、及び複数のゲームサーバ140を含んでおり、ネットワーク200を介して複数のユーザ端末300と接続されている。
【0018】
ユーザ端末300は、プレイヤーがゲームを行うためにゲームシステム100との通信を行なうための入出力装置であり、例えば、デスクトップコンピューターのみならずノート型パソコン、ワークステーション、パームトップ(palmtop)コンピュータ、個人携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、ウェブパッド、移動通信端末のように有線または無線でネットワーク200に接続し情報のやりとりできる機器で具現されることができる。
【0019】
ユーザ端末300は、ウェブブラウザ(図示せず)、ゲームクライアントランチング部(図示せず)、及びゲームクライアント(図示せず)を含むことができる。
【0020】
ウェブブラウザは、ウェブ情報の検索のために使用される応用プログラムであって、ウェブサーバ110に接続してウェブサーバ110が提供するゲームページをユーザ端末300に表示する。プレイヤーがゲームページに表示されているゲーム開始ボタンをクリックするとウェブブラウザは、ゲームクライアントランチング部を実行させる。
【0021】
ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントを実行させ、アクティブX(active X)コンポーネントで具現される。ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントを実行させるために必要とされる多数の情報をゲームシステム100から受け取る。さらに、ゲームクライアントランチング部は、ゲームクライアントが古いバージョンの場合に新たなバージョンのゲームクライアントをゲームシステム100からダウンロードすることができる。
【0022】
ゲームクライアントは、チャネルリストサーバ120に接続してチャネルリストサーバ120が提供するチャネルリストを表示し、プレイヤーがチャネルリストから任意のチャネルを選択すると、その選択されたチャネルに相当するゲームサーバ140に接続してゲームを行なう。ゲームクライアントは、ゲームサーバ140からゲームを行なうために必要なデータを受け取り、これに基づいたゲーム画面をユーザ端末300に表示する。
【0023】
一方、ウェブサーバ110が複数のチャネルから構成されたき競技場をユーザ端末300に表示する場合に、プレイヤーが1つの競技場を選択すると、ゲームクライアントは選択された競技場にて接続可能な任意のチャネルに接続しゲームを行なうこともできる。この場合、ゲームクライアントはチャネルリストの表示を省略する。
【0024】
ウェブサーバ110はオンライン花札ゲームをプレイヤーに提供するために、ゲーム関連のウェブページをユーザ端末300に提供する。ウェブサーバ110が提供しているウェブページで会員加入、プレイヤー認証処理、競技場選択、及びゲーム開始などの動作を行なうことができる。オンライン花札ゲームは年齢制限があるゲームであるので、必ずプレイヤーに対する認証を行なってからチャネルリストサーバ120及びゲームサーバ140に接続しなければならない。また、ウェブサーバ110は、ゲームクライアントがチャネルリストサーバ120及びゲームサーバ140に接続するために必要とする情報を提供し、ユーザ端末300にゲームクライアントが設置(インストール)されていなければゲームクライアントを設置(インストール)し、ゲームクライアントが古いバージョンである場合には新バージョンのゲームクライアントにアップデートする。もちろん、ゲームクライアントはウェブサーバ110ではなく、専用ダウンロードサーバ(図示せず)にからダウンロードされるように構成することもできる。
【0025】
データベース130は、オンライン花札ゲームをプレイヤーに提供するために必要な種々の情報を記憶し、ウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、及びゲームサーバ140の要請に応じてこれらウェブサーバ110、チャネルリストサーバ120、及びゲームサーバ140に情報を提供する。このような情報には、ゲームクライアントの実行関連情報、チャネル関連情報、ゲーム部屋関連情報、プレイヤー情報、及びゲーム情報などがある。
【0026】
ゲームクライアントの実行関連情報は、ゲームのバージョン、ゲームサーバ140のIPアドレス(internet protocol address)などのようなゲームクライアントを実行するのに必要な情報を含む。チャネル関連情報は、チャネルリストと各チャネルに接続できる最大プレイヤーの数、及び現在接続しているプレイヤーの数、及び各チャネルに現在接続しているプレイヤーに対する情報などを含む。ゲーム部屋関連情報は、各チャネル別に設けられたゲーム部屋リスト及び各ゲーム部屋にどのようなプレイヤーがエントリしたのかに対する情報を含む。プレイヤー情報は、プレイヤー識別子、ニックネーム(あだ名)、アバター、年齢、性別、レベル、前回までのプレー成績(戦績)などに対する情報、プレイヤーが保有しているゲームマネー情報、プレイヤーが現にどのようなゲームサーバ140に接続しているかに対するプレイヤー接続情報などを含む。ここで、ゲームマネー情報は、オンライン花札ゲームを行なうために使用される情報であって、プレイヤーレベル、エントリできるチャネル、ゲーム勝敗による補償などに利用される。ゲーム情報は札の組合わせに対応する点数情報及び重み付け値情報を含む。
【0027】
図1には、1つのデータベース130のみを図示しているが、記憶される情報によってそれぞれ別のデータベースを構築することもできる。
【0028】
チャネルリストサーバ120は、ゲームクライアントから受信されるオンライン花札ゲームサービスの要請に応じて、競技場あるいはチャネル変更要請に応じてデータベース130を参照しゲームチャネルリストをゲームクライアントに提供する。さらに、チャネルリストサーバ120は、各チャネル別に接続されているプレイヤーの人数と各チャネル別に最大接続可能プレイヤーの人数をゲームクライアントに提供することができる。
【0029】
図2は、ゲームサーバ140の詳細構成ブロック図であり、本発明のゲームサーバ140は、チャネル管理モジュール142、情報伝送モジュール144、ゲーム進行モジュール146、及び点数演算モジュール148を含み、ゲームクライアントと通信を行なってプレイヤーがオンライン花札ゲームを行うことができるようにする。
【0030】
チャネル管理モジュール142は、プレイヤーがゲームサーバ140に接続した場合に、これをデータベース130に通知して、データベース130がプレイヤー接続情報の更新を行なわせ、データベース130を参照して該当するゲームサーバ140に設けられているゲーム部屋リスト及び各ゲーム部屋の現在状態、即ち、2人のプレイヤーがゲームを進行したり、一人のプレイヤーが別のプレイヤーのエントリーを待機したり、空いている状態などに対する情報をゲームクライアントに提供する。ゲーム部屋は花札ゲームが独立的に進行されるサイバー空間を意味し、1つのゲームサーバ140に対応する1つのゲームチャネルは複数のゲーム部屋からなる。プレイヤーは、ゲーム部屋を造ったりゲーム部屋に参加することができ、これによってチャネル管理モジュール142は、それに対する情報をデータベース130に反映する。
【0031】
本実施の形態では、チャネル管理モジュール142がゲームサーバ140に含まれ一例を示しているが、各ゲームサーバ140のチャネル管理モジュール142とチャネルリストサーバ120と1つのチャネルサーバで構成することもできる。
【0032】
情報伝送モジュール144は、ゲームクライアントがゲームサーバ140に接続した場合に、該当するゲームチャネルに接続しているプレイヤーに対する情報をゲームクライアントに提供する。プレイヤー情報の一部、例えば、プレイヤー識別子、アバター、性別、レベルを優先的に提供し、残りの詳細情報は、別のプレイヤーが要請する際に提供することができる。さらに、情報伝送モジュール144は、プレイヤーが互いにチャットできるようにチャットデータをゲームクライアントに提供することができる。
【0033】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーがゲーム部屋にエントリしてゲームの開始要請を行なうと、札に対応するデータを分配し、プレイヤーの操作に基づきゲームクライアントとデータのやり取りを行ないながら所定の方式に基づいてオンライン花札のゲームを進行する。
【0034】
点数演算モジュール148は、データベース130の点数情報及び重み付け値情報を参照して、プレイヤーが花札ゲームをしながら獲得した札に対する点数を算出してゲームクライアント及び/またはゲーム進行モジュール146に伝送する。さらに、点数演算モジュール148は、当該ゲームが終了すると、ゲーム終了時の点数に対応するゲームマネーを、敗者が保有しているゲームマネーから差し引いて勝者の保有しているゲームマネーに加算し、データベース130に記憶されている各プレイヤーのゲームマネー情報を更新する。
【0035】
本実施の形態では、ゲームサーバ140が4つの各モジュール142,144,146,148を含んでいる一例を説明したが、これら4つの各モジュールは、機能的に相互に統合したり分離して構成することが可能であり、ゲームサーバ140は、これら4つの代わりに少なくとも1つ以上のモジュールで構成することも可能である。
【0036】
次に、図3から図7に基づいて、本発明の実施形態に係るオンライン花札ゲームの方法について説明する。
【0037】
図3は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームで使用可能な札を示す図であり、図4Aから図4Fは、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームの画面(ユーザ端末に表示される画面)を示す図である。図5は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおける役情報を示す図であり、図6は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおける重み付け値情報を示す図であり、図7は、本発明の一実施の形態に係るオンライン花札ゲームにおけるこいこい回数による重み付け値情報を示す図である。
【0038】
図3に示すように、1組の札は、相互に異なる12種類の模様を有し、1種類ごとに4枚の札が設けられ、合計で48枚となる。12種類の模様それぞれは、1月から12月のいずれか1つの月を象徴し、1月から12月まで順次に、松、梅、桜、藤、菖蒲、牡丹、萩、芒(月)、菊、紅葉、柳(雨)、桐と呼ばれている。また、花札は、基本絵柄に加えられた模様によって、光札、タネ札、短冊札、カス札といった4種類のレベルにも分けられている。光札は「光」が記入された札であって、1,3,8,11,12月に1枚ずつある。タネ札は基本絵柄に動物が加えられた札であって、2月、4月から11月に1枚ずつある。短冊札は基本絵柄に帯の模様が加えられた札であって、8月、12月を除いた各模様に1枚ずつある。カス札は基本絵柄の札であって、1月から10月まで2枚ずつあり、11月に1枚、12月に3枚がある。なお、11月と12月にある1枚のカス札はカス2点札として、カス札2枚の役割をする。図3に示すように、9月のタネ札はカス2点札として使用することもでき、タネ札とカス2点札のいずれかに使用するかはプレイヤーの選択による。
【0039】
本発明の一実施の形態に係る花札ゲームで使用される札は、同一札が2枚ずつある2組の札を含む。そして、ここに所定の数で、例えば、4枚のサービス札が加えられる。なお、別に、同じ札が3枚以上ずつある3組以上の札を含むこともでき、サービス札の数も加減できる。
【0040】
図3に示すように、4枚のサービス札は、書かれている数字に応じてそれぞれカス札2枚、3枚の役割をする。そして、「1枚カス取り」と書いてあるサービス札は、プレイヤーがこれを獲得すると相手からカス札1枚を奪える役割をする。サービス札の数、書いている数字、「1枚カス取り」が書いてある数などは必要に応じて変更することができる。
【0041】
このように本実施形態によると、札の数が多くなるのでプレイヤーが使用できる札の数が増加し、札を豊かに集めることができる。従って、札の選択がより重要になって戦略的な面白さが増加する。また、1枚の札をこれと同一の札と交換することができ、プレイヤーは、サービス札と同一の札を獲得することができるので、その面白さは増大する。
【0042】
以下、オンライン花札ゲームの中でも、例えば、2人のプレイヤーによりゲームが進行するケースについて説明する。なお、3人以上のプレイヤーが一緒にゲームを進行することもでき、この場合、プレイヤー人数により札を分ける方式、点数情報、及び重み付け値などのゲーム進行上における各種の数値情報が変更される。
【0043】
本実施の形態では、ゲーム進行モジュール146が2つのゲームクライアント間でデータのやり取りを行ないながら花札ゲームを進行し、ゲームクライアントは、ゲーム進行モジュール146からのデータに基づいて、ユーザ端末300にゲーム画面を表示し、プレイヤーは、ゲーム画面を見ながら札を選択するなどの操作を介してゲームを行なう。
【0044】
ゲーム進行モジュール146はゲームが開始されると、100枚の札から規則性なしに2人のプレイヤーに20枚ずつ札を分配するとともに、16枚の札を模様が見えるよう表向けにし、残り44枚の札を模様が見えないよう場に裏向けにする。説明の便宜のために、ゲーム進行モジュール146が表示動作を行なうものとして説明するが、実際にはゲーム進行モジュール146が、札に対応するデータ(以下、札データと称する)をゲームクライアントに伝送し、ゲームクライアントがこれを受け取ってユーザ端末300のゲーム画面に札を表示する。
【0045】
図4Aにおいて、ゲーム画面の中央部分に札が置かれている部分を場410とし、場410に模様が見えるよう表向きになっている16枚の札を場札とし、模様が見えないよう裏向きになっている44枚の札を山札と称する。そして、各プレイヤーに分配された20枚の札を手札と称する。
【0046】
図4Aから図4Fに示すように、ゲームクライアントは、適当な間隔で場札を場に配置する。同種の模様を有する場札は重ねて配置し、異種の模様を有する場札は、分離して配置する。以下、同じ種類の模様を有する札を「同種の札」とし、異なる種類の模様を有する札を「異種の札」と称する。サービス札は、ハリツキによって場札になる場合に、いずれかの種類の模様の札にも重ねて配置することができる。最大で12種類の模様の札が場に配置される場合もあれば、同種の札8枚とサービス札4枚を合わせて最大12枚の札が一箇所に重なって配置される場合もある。ユーザ端末300に表示されるゲーム画面のサイズは制限されているので、場のサイズを無制限に大きくするには限界がある。従って、同種の場札の数に応じて重なり合う部分の間隔を調節することによってこれら周りにある異種の場札と重ならずに配置することができる。即ち、同種の場札が2枚である場合には、重なる部分の間隔を大きくし、同種の場札が4枚以上である場合に、重なる部分の間隔を狭くするように配置することができる。重なり合う場札の数が多く、その間隔を狭くするとしても、個々の札がいずれの模様を有しているかは識別できるようにすることが好ましい。なお、必要に応じて同種の場札でも重ならないようにすることも可能である。
【0047】
なお、図4Aの各部分の符号は、図4Bから図4Fの該当部分にそのまま適用している。つまり、図4Bから図4Fにおいて別の表示がない限り、図4Aの符号をそのまま適用し同符号の説明を省略する。
【0048】
図4Bに示すように、同種の場札が3枚である場合、2つの方法で重ねることができる。第1に、一回で獲得できない場合(7月の札)として、重なり合う部分の間隔を大きくしてプレイヤーに3枚の場札のいずれか1つを選択的に獲得できることを知らせる方法がある。この場合、これらと同種の手札が出された場合に選択窓をポップアップさせてその中いずれかの場札を獲得するか否かを選択するようにする。第2の方法は、これを一回で獲得できる場合(3月の札)として、重なり合う部分の間隔を狭くしてプレイヤーにこれを一回で獲得できる場札であることを認識させる方法である。これと共に場札の周りに別の表示をして(例えば、1枚カス取り)場札を同時獲得するか否かを表示することもできる。
【0049】
以下、3枚以上の同種の場札を一回で獲得できる場合に、場札が束になっていると表現する。同種の場札が2枚であればこれらは束状態にならず、4枚以上であればこれらはいつも束状態になる。同種の場札が3枚であればこれらがゲーム開始から場札である場合には束状態にはならないが、そうでない場合にはこれらは束状態になる。
【0050】
ゲームクライアントは、山札を画面のほぼ中央におき、場札を、当該山札を取り囲むよう配置する。
【0051】
ゲームクライアントは、ゲーム画面上端の右側に位置する手札窓420に、相手の手札を模様の見えないよう裏向き状態に表示し、それから相手プレイヤーがまだ出していない手札の数が確認できるようにする。さらに、ゲームクライアントはゲーム画面の下端右側に位置する手札窓430に自分の手札を模様の見えるよう表示する。手札は10枚ずつ2列に配置され、1月から12月の順に整列される。場札と同種の手札には所定の表示がされているのでプレイヤーは容易に札の選択ができる。
【0052】
一方、ゲームクライアントは、札以外に様々な情報をゲーム画面に表示する。右側上端及び下端にそれぞれ位置するプレイヤー情報窓440、450には相手プレイヤー及び自分のプレイヤー識別子、アバター、レベル、保有ゲームマネーなどのプレイヤー情報をそれぞれ表示する。プレイヤー情報窓450には自分が現在ゲーム部屋で勝ち取ったり失ったマネーなどを更に表示することができる。右側辺に位置するチャット窓460には相手とのチャット内容が示され、プレイヤーがエントリしたり退場することが表示される。プレイヤー情報窓440,450の下側にそれぞれ位置する点数情報窓443,453には、相手と自分が獲得した点数、倍率、こいこい及びハリツキをした回数をそれぞれ表示し、点数情報窓443,453の下側にそれぞれ位置する倍付け情報窓446,456には相手と自分の倍付け情報をそれぞれ表示する。そして、ゲーム画面の左側辺に位置する役情報窓415には相手と自分が獲得できる役及びゲーム規則などが表示される。ゲーム画面の左側上段及び下段にそれぞれ位置する獲得札窓470,480には相手及び自分が獲得した札がそれぞれ表示される。獲得札窓470,480のそれぞれは、光レベル窓、タネレベル窓、短冊レベル窓、カスレベル窓からなる。光レベル窓は、獲得札窓470,480の左側に2段で配列され、獲得した光札はまず下段に並べられるか、すでに獲得した光札と同一の光札を獲得すると、これは上段に並べられる。タネレベル窓は獲得札窓470,480の中央上段に配列され、短冊レベル窓は獲得札窓470,480の中央下段に配列される。カスレベル窓は獲得札窓470,480の左側に2段で配列される。また、獲得したカス札は、区別せず下段から並べられ所定数のカス札が並べられると、上段に並べられる。獲得した札は、左から右に並べられる。ゲーム画面の左側上段の角部分に位置する情報窓490には、点数当たりゲームマネー情報を表示する。役情報窓415及びチャット窓460は自由に開閉できる。
【0053】
チャット窓460とプレイヤー情報窓450との間に位置する機能窓495には、オプション、チャット、招待、退場などのボタンが表示されている。プレイヤーがオプションボタンをクリックして音声効果、サウンド効果、札の速度増加、対話拒否、背景などを設定することができ、チャットボタンをクリックしてチャット窓460を表示したり、表示させないようにすることができる。招待ボタンは、特定プレイヤーを自分が属するゲーム部屋に招待する機能を有し、退場ボタンは、現在プレイヤーが属するゲーム部屋からゲーム部屋リストを表示する待機室に出て行く機能を有する。
【0054】
札が分配されると、最初に札を出すことのできる権限のあるプレイヤー(以下、「先」と称する)が、自分の手札のうち1つを場に出す。初めてのゲームであれば、ゲーム部屋を作ったプレイヤーが先になり、それからはゲームの勝者が先となる。出した札と同種の場札が1枚あれば2枚すべてを獲得できるが、これと同種の場札がなければ出した札は場札に転換される。出した札と同種の場札が2枚ならば、ゲーム画面に選択窓を表示して、その中からいずれかの場札を獲得するかについてプレイヤーに選択させるようにする。これと同様に、出した札と同種でありながら束状態になっていない場札が3枚ならばゲーム画面に表示して、その中からいずれかの場札を獲得するかについてプレイヤーに選択させるようにする。しかし、出した札と同種でありながら、束状態の場札が3枚以上であれば、出した札及び同種の場札のすべてを獲得することができる。しかし、山札によってこれを獲得できない場合もあり、これらが場札として転換される場合もある。
【0055】
札を出した次には、山札の一番上に置かれている1枚が自動にひっくり返されて表向きになって模様が見えるように表示される。プレイヤーが出した札と同一方式で表向きになった山札を、場札と比較して獲得するか否かを決定する。但し、出した手札とひっくり返された山札とが同種である場合、これらと同種の場札が1枚である場合と、これらと同種である3枚以上の場札が束になっている場合とでは、該当する札を獲得することができず、該当する札はすべて場札として転換される。
【0056】
ここで、札を場に出すということは、プレイヤーがゲーム画面でマウスなどでクリックし出すべき手札を選択することを意味する。マウスクリックの代わりに各手札に割当てられているキーボードのキーを押すことによって手札を選択することも可能である。プレイヤーが手札を選択するとゲームクライアントはプレイヤーが選択した札に対応する選択札データをゲーム進行モジュール146に伝送する。
【0057】
ゲーム進行モジュール146は、所定の記憶モジュール(図示せず)に手札データ、場札データ、山札データ、及び2人のプレイヤーが獲得した札データを記憶させる。ゲーム進行モジュール146は、ゲームクライアントからの選択札データ、場札データ、及び該当する順番の山札データを比較し、その比較結果に基づいてこれらを該当のプレイヤーの獲得札データに転換したり、場札データに転換したりする。そして、ゲーム進行モジュール146は、該当順番の山札データをゲームクライアントに伝送し、ゲームクライアントがこれをゲーム画面に表示するように遂行する。
【0058】
このような方式に基づいて2人のプレイヤーは交番に自分が保有している手札を出してゲームを進行する。
【0059】
手札を出して山札をめくる際に発生し得るいろいろな状況と、それによる効果について説明する。
【0060】
ハリツキとは、同種の場札が1枚である場合に、これと同種の手札を出してから山札から引いた札がそれらと同種であるケースであって、これらの札は、場に束状態になって一回に獲得できる場札として変換する。即ち、場札を取ろうと同じ種類の手札を出した後、山札からめくった札が、取ろうとした札と同じ種類であれば、プイレヤーは札を1枚も取ることができず、場に残る。その後、これらと同種の手札を出してこれを獲得する際に、相手プレイヤーがハリツキにした札を自分が獲得する場合には、相手プレイヤーのカス札1枚を奪い、自分がハリツキにした札を自分が獲得する場合には、相手プレイヤのカス札2枚を奪うことができる。
【0061】
初手のハリツキは、最初に出した札でハリツキが出た場合であって、基本点数に対応するゲームマネーを相手からもらえる。2連ハリツキは、2回連続してハリツキが出た場合であって、基本点数の2倍に対応するゲームマネーを相手からもらえる。ゲーム開始後n連ハリツキは、n番目順番にも連続ハリツキが出た場合であって、基本点数のn倍に対応するゲームマネーを相手からもらえる。しかし、ゲーム開始後n連ハリツキが出た場合であっても、点数を獲得することではない。
【0062】
しかしながら、1ゲームで連続若しくは不連続で5回ハリツキになると、基本点数が付与されてゲームが終了される。従って、例えば、ゲームの開始後5連ハリツキになると各連ハリツキに対応する点数「(1+2+3+4+5)×基本点数」と5回のハリツキに対応する点数(基本点数)を加算した総点数(16×基本点数)に対応するゲームマネーを相手から奪うこととなる。
【0063】
図4Bのゲーム画面は、相手プレイヤーが3月の札を取ろうとしてハリツキになった場合を示すゲーム画面である。3月の場札上に「1枚カス取り」と表示されて、相手によってハリツキになったことを知らせる。図4Cのゲーム画面は自分が3月の場札を取ろうとして逆にハリツキになった場合を示すゲーム画面である。この3月の場札上に「カス札2枚+カス札1枚」と表示されて、自分によってハリツキされたものと相手によってハリツキされたものとがそれぞれ1つあったことを知らせる。このように、ハリツキになった後又はハリツキになった札に再度ハリツキになる可能性もあり、1種類の札に最大3回のハリツキが起こる。なお、ハリツキによるカス札の枚数は累積される。例えば、3回自分がハリツキになり、また「1枚カス取り」と係れたサービス札2枚が束状態になると、相手プレイヤーから合わせて8枚のカス札を奪うことができる。
【0064】
「にこにこ」は、同種の場札が2枚以上である場合、これと同種の手札を出てからめくった山札がこれらと同種である場合であって、これら4枚の札を獲得するだけでなく、相手からカス札1枚を加えてもらうことができる。開始後、nニコニコは最初順番からn回連続してニコニコする場合であって、(n×基本点数)に対応するゲームマネーを相手から累積してもらう。ニコニコ及び開始後nニコニコは、回数制限がない。
【0065】
「総取り」とは、自分の出した手札によって場札が0枚となる状況であり、相手からカス札1枚を奪う。
【0066】
「大吉」とは、場札と同種でない手札を出したが、めくった山札が出した手札と同種である場合、即ち、場に存在しない札を出し、めくり札が同種の札であった場合のことで、相手からカス1枚を奪う。
【0067】
なお、ゲーム最後の順番においては、ハリツキ、ニコニコ、大吉によって相手からカス1枚を奪うことができないが、サービス札によって相手から札を奪うことはできる。
【0068】
同種の手札が8枚である場合、あるいは同種の場札が8枚である場合を、「ダブル大統領」といい、例えば、100点のような大きい点数を付与してゲームが終了される。ダブル大統領の場合、確率が極めて低いので、このような点数以外に別のサービスを付与することもできる。
【0069】
「束取り」は、同種の場札4枚以上が束になって一回に獲得できる場合であって、束になっている札の枚数に応じて相手から奪えるカス札の枚数が変わってくる。4枚が1つになっているとカス札1枚を、5枚が1つになっているとカス札2枚を、6枚が1つになっているとカス札3枚を、7枚が1つになっているとカス札4枚を相手からもらうことができる。
【0070】
「爆弾」は、プレイヤーが同種の手札4枚以上を同時に出して場札と共に一回に獲得する場合であって、爆弾の手札枚数と束取りの場札枚数とが同一であれば相手から奪えるカス札の枚数も同一となる。爆弾を出してハリツキになる場合もあり、ハリツキ札に爆弾を投げることもできる。
【0071】
一方、4枚及び6枚のように、偶数枚数の札を爆弾として出すと、該当する札はそれぞれ3枚及び1枚が残る。従って、ペアになっていない札(残り札)が発生し得る。残り札は、手札として場に出すと、場札に関係なく該当する順番のプレイヤーがこれを獲得する。同様に、めくった山札が残り札であれば、場札に関係なく該当する順番のプレイヤーがこれを獲得する。残り札は、グラフィック上に他の表示とは差別的に表示してプレイヤーがこれを認識できるようにする。残り札をぼやかして表示したり、灰色に表示するなど、一般の正常札とは相違するように表示する。
【0072】
ゲームクライアント及びゲーム進行モジュール146は、このような各状況において必要なデータを互いに伝送し、上記動作を行なう。一例として、プレイヤーが出した札によってハリツキ札が発生すると、ゲーム進行モジュール146は、これをゲームクライアントに通報し、該当するプレイヤーがハリツキした回数を記憶モジュールに記憶させ、ゲームクライアントは、ハリツキと関連した情報をゲーム画面に表示する。他の例として、ゲームクライアントは、プレイヤーが爆弾を投げると爆弾に対応する札データをゲーム進行モジュール146に伝送し、ゲーム画面にこれを表示する。ゲーム進行モジュール146は、山札データをゲームクライアントに伝送し爆弾による重み付け値を倍率に反映する。
【0073】
本発明の一実施の形態によれば、ハリツキの後にまたハリツキが発生させることもでき、爆弾の後にハリツキを発生させることができるなど、色々なゲーム状況が演出されるので、プレイヤーに興味を誘発させることができる。
【0074】
ゲームを進行しながら2人のプレイヤーは、それぞれ獲得した札に基づいて点数を算出することができる。点数は役点数、基本点数、及びその他の点数を含む。
【0075】
役は、特定札の組み合わせを意味し、その役の点数は、役札を獲得することにより得られた点数である。
【0076】
図5に示すように、異種の光札5枚の組み合わせを五光といい、これを獲得すると15点が得られ、光札10枚全ての組み合わせを十光といって、これを獲得すると75点が得られる。異種の光札4枚の組み合わせを四光といい、これを獲得すると4点が得られる。雨光(11月の光)を除いた異種の光札3枚の組み合わせを三光といい、これを獲得すると3点が得られ、雨光を含んだ異種の光札3枚の組み合わせを雨三光といって、これを獲得すると2点が得られる。
【0077】
鳥の柄が入っている2月、4月、8月のタネ札3枚の組み合わせを五鳥といい、これを獲得すると5点が得られ、五鳥6枚全ての組み合わせをダブル五鳥といい、これを獲得すると25点が得られる。
【0078】
1月、2月、3月の短冊札3枚の組み合わせを紅短といい、これを獲得すると3点が得られ、紅短6枚全ての組み合わせをダブル紅短といって、これを獲得すると15点が得られる。6月、9月、10月の短冊札3枚の組み合わせを青短といい、これを獲得すると3点が得られ、青短6枚全ての組み合わせをダブル青短といって、これを獲得すると15点が得られる。4月、5月、7月の短冊札3枚の組み合わせを草短といい、これを獲得すると3点が得られ、草短6枚全ての組み合わせをダブル草短といって、これを獲得すると15点が得られる。
【0079】
なお、本実施の形態では、ダブル役を達成した場合に、これに含まれている一般役についての点数計算は行わない。ここで、ダブル役とは、役名にダブルという単語が書いてある役のことを意味し、一般役とは、ダブル役を除いた残り役のことを示す。ダブル役点数は、一般役点数に所定の倍数を乗算して算出することができ、前述した役点数の場合であって所定倍数を5にした場合である。しかしながら、これに限らずに所定倍数が相違した数とすることもでき、所定倍数を乗算せず任意に決めることもできる。
【0080】
このような役とこれを達成した場合に得られた点数などの点数情報がデータベース130に記憶される。ゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148は、プレイヤーが獲得した札データとデータベース130の点数情報を参照してプレイヤーが獲得した点数を演算する。
【0081】
このように2組の札を用いて花札ゲームを進行することにより、一般役及びこれを拡張したダブル役など、役種類が多様になることから、これを達成するのが容易になるだけでなく、相手の役達成を牽制することも容易になる。一般役を達成してからダブル役にアップグレードするなど、役を介した戦略性の強化されたゲームを提供することができ、プレイヤーの興味を引き起こすことができる。
【0082】
ゲームクライアントは、役情報窓415に、自分の役窓、相手の役窓、及び案内窓を表示し、これらのいずれか1つを選択することができるように3つのタップを表示する。3つのタップ別に短縮キー、例えばF1、F2、F3を設定することができる。役情報窓415には、通常自分の役窓が表示され、3つのタップのうちいずれか1つをクリックすると該当する情報が表示される。自分の役窓には自分の達成できる役の名と役達成のために必要な札が表示される。既に獲得した札は、濃い色または灰色に表示され、これから獲得すべき札については、正常カラーとして表示される。役は点数の高い順で、即ち、十光、ダブル五鳥、ダブル紅短、ダブル青短、ダブル草短順で表示され、達成できない役は表示されない。ダブル役を達成できなければ、一般役が表示され、一般役も達成できなければ何も表示されない。例えば、十光が表示され、相手が光札を獲得することで自分が十光を達成できなくなると五光が表示され、五光すら達成できなくなると光関連の役は表示されない。達成した役は、該当する札上に「ダブル紅短達成」、「青短達成」などのような別の表示で強調される。
【0083】
これと同様に、相手役窓には相手が達成できる役名と役達成のために必要な札が表示される。但し、自分の役窓と相手の役窓を区分し易くするために、2つの窓で役名を表示する色を、互いに相違させて表示する。図4Eに示すように、相手役の名は黄色に、他の図に示すように、自分の役名は青色に表示されている。なお自分の役窓と相手の役窓全体の色を相違する色に表示することも可能である。
【0084】
一方、相手が達成できる役、特に役達成のために必要な札があまり残っていない場合には、相手の役窓に表示することに加えて、場札又は手札に別の表示をしてプレイヤーに警告することができる。
【0085】
このように、役情報窓415を表示することによって、自分の役を達成したり相手の役達成を妨害することが容易に判断できる。
【0086】
基本点数は、同一レベルの札を基準数以上に獲得することで得られる点数である。
【0087】
最初に、カス札の場合、15枚を獲得すると1点を得て、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。カス2点札はカス札2枚として計算し、サービス札の場合は書いてある数字に応じてカス札2枚または3枚と計算する。
【0088】
短冊札の場合は、7枚を獲得すると1点になり、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。
【0089】
タネ札の場合も7枚を獲得すると1点になり、それから1枚ずつ追加されるたびに1点ずつ加算される。
【0090】
光の場合、役札を獲得すると役点数を先に獲得し、この獲得した全体の光札のうち役札を除いた残り光札の枚数ごとに1点ずつ加算される。役札を獲得できなければ点数を得ることはない。例えば、3月及び8月の光札を2枚ずつ全部で4枚を獲得したとしても役札を獲得できなければ点数を獲得することができない。
【0091】
基本点数に関する点数情報においてもデータベース130に記憶されており、ゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148は、プレイヤーが獲得した札データとデータベース130の点数情報に基づいてプレイヤーが獲得した点数を演算する。
【0092】
図4Aから図4Fに示すように、ゲームクライアントは、獲得札窓470、480の各レベル窓に並べられている下端の最右側の札の下方に基本点数に関した情報が表示されている。獲得した札の数が基準数を超えなければ斜線(/)を隔てて獲得した札の数(x)と基準数(y)を表示し(x/y)、基準数以上である場合には、該当する点数を表示する。なお、これら2つの場合(基準数を超えていない場合、基準数を超えている場合)において、表示態様を相違させる。例えば、基準数を超えていない場合は、青色背景に白色に表示し、基準数を超えている場合は、茶色背景に黄色に表示する。そして、基準数を超えていない場合の表示からゲームが進行して基準数を超えている表示態様に変更する場合には、該当する情報のサイズを瞬間的に大きくしたり、該当する情報をフラッシュする効果を与えて強調することができる。光札の場合は、異種の札が3枚以上でなければ点数にならないので、基準数は3となる。このように表示することでプレイヤーがゲームを進行しながらプレイヤーが獲得した札の数と点数を容易に把握することができる。
【0093】
また、役点数と基本点数は、別々に計算され、これら2つが点数が合算されてプレイヤーの獲得点数となる。例えば、プレイヤーが五鳥を含んでタネ札10枚を獲得したとすれば、五鳥の役点数5点と札10枚の基本点数4点とが加えられて合わせて9点が獲得点数となる。さらに、3月及び8月の光札のそれぞれ1枚と雨光札2枚を合算して合わせて4枚を獲得した場合には、役点数2点と基本点数1点が合算され、合わせて3点が獲得点数となり、五光を含んで合わせて7枚の光札を獲得したとのであれば、役点数15点と基本点数2点が加えられ、合わせて17点が獲得点数となる。
【0094】
その他の点数はミッション達成の点数を含むことができる。ミッションとは、プレイヤーに特定の花札を獲得させるようにすることで、プレイヤーが当該ミッションを達成すると、その効果として点数を獲得することができる。チャット窓460の一部領域にミッションの達成方法と達成したときの効果などを表示することができ、どのプレイヤーがミッションのどの部分を達成したかを表示することができる。
【0095】
ゲームを進行しながら2人のプレイヤーの順序ごとに点数演算モジュール148は、記憶モジュールにおいてプレイヤーの獲得した札データを参照し、プレイヤーの獲得した点数の演算を行って、その結果をゲーム進行モジュール146に伝送する。
【0096】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーが獲得したプレイヤー点数と基準点数、例えば、獲得したプレイヤー点数が14点である場合、これと基準点数を比較して、基準点数よりも小さければゲームを引き続き進行し、プレイヤー点数が基準点数以上であれば該当するプレイヤーのゲーム画面において、こいこい/アガルの選択窓を表示させて、プレイヤーがいずれかを選択するように促す。ここで、こいこいの意味はゲームを引き続き進行することであり、アガルはゲームを終了することである。
【0097】
プレイヤーがアガルを選択すると、ゲームクライアントは、該当する信号をゲーム進行モジュール146及び点数演算モジュール148に伝送する。そして、点数演算モジュール148は、該当するプレイヤーがその時点までに獲得したプレイヤー点数に倍率を乗算して換算点数を算出し、その点数に相当するゲームマネーを計算する。図4Fに示すように、ゲーム進行モジュール146は、勝者に対して選択窓を表示させてプッシュ及び確認ボタンのいずれか1つを選択させる。選択窓には換算点数と獲得できるゲームマネーが更に表示される。勝者が確認を選択すると勝者は確定され、当該ゲームマネーは、敗者から勝者に移し替えられる。それから、ゲーム進行モジュール146は、勝者から新たなゲーム開始メッセージを待つ。しかし、勝者がプッシュを選択すると、今回のゲームの該当ゲームマネーは勝者と敗者の保有ゲームマネーに反映されず、プッシュによる所定重み付け値が、次ゲームの倍率に反映される。
【0098】
該当のプレイヤーがこいこいを選択すると、ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーが所定の点数、例えば、1点以上の点数を追加獲得できるようにしたり、相手が基準点数以上の点数を獲得するまでゲームを引き続き進行するようにする。そして、該当プレイヤーが所定点数を追加獲得すると、ゲーム進行モジュール146は、再度該当プレイヤーにこいこいまたはアガルを選択するようにして、前述の動作を繰り返す。しかし、相手が基準点数以上の点数を獲得すると、ゲーム進行モジュール146は相手についてこいこい/アガル選択窓を浮かばせてこいこい及びアガルのいずれか1つを選択する機会を与え、その後は該当プレイヤーについて前述した方式で動作する。
【0099】
該当プレイヤーがこいこいを選択した状態でゲームが進行され、手札を全て出すとゲームは終了される。該当プレイヤーがその状態で追加点数を獲得したのであれば勝者となるが、該当プレイヤーが追加点数を獲得できず、相手も基準点数以上の点数を獲得できなかったらゲームの勝敗を決めないままゲームが終了され(いわゆる「お流れ」という)、そのお流れによる所定の重み付け値が、次ゲームの倍率に反映される。
【0100】
ゲーム進行モジュール146は、プレイヤーがこいこいの選択回数を記憶モジュールに記憶させる。プレイヤーがこいこいを選択して勝利した場合に、こいこいを選択した回数だけの点数がプレイヤー点数に加えられる。そして、こいこいを選択した回数が所定の数、例えば、3こいこい以上になると、こいこいの回数による重み付け値を倍率に反映する。
【0101】
図4Eに示すゲーム画面は、3こいこい(以下、i番目のこいこいをiこいこいと称する)を選択してから追加点数を獲得した後に、さらに4こいこい又はアガルを選択するための、こいこい/アガル選択窓が表示されたゲーム画面である。ゲームクライアントは、こいこい又はアガルを選択すべき状況でゲーム画面に、こいこい/アガルの選択窓を表示させて次のようにゲーム画面を表示する。
【0102】
役情報窓415は、相手の役窓に転換されて相手が達成できる役情報が表示される。プレイヤーがこいこいまたはアガルを選択すると、役情報窓415は、再度自分の役窓に転換される。チャット窓460は、こいこい/アガル情報窓465に変換される。こいこい/アガル情報窓465には、現在のこいこい回数及びそれによる倍率、次のこいこいの回数及びそれによる倍率、そして残りサービス札などが表示される。サービス札は最小でカス札2枚、最大でカス札4枚に該当し、これによって逆転され易いので、残りサービス札を表示することによって容易にこいこいまたはアガルを選択できるよう助ける。こいこい/アガル選択窓にはアガルを選択する際に獲得できるゲームマネーが表示される。もし、獲得可能なゲームマネーが相手の保有したマネーより多ければこれについて表示し、プレイヤーが必要以上にこいこいを選択することを防止する。一方、プレイヤー点数が基準点数以上になると、図4E及び図4Fに示すように、点数情報窓443,453の左側に換算点数を表示する。自分と相手が獲得した札に基づいて所定の重み付け値を付与できる倍付け情報を相手の獲得札窓470に表示する。例えば、図4Eに示すように、相手の獲得札上に「ダブル光倍付け」、「タネ倍付け」などを大きく表示する。このように、こいこいまたはアガルを選択する際に様々な情報をゲーム画面に表示することによってプレイヤーに便宜を提供することができ、且つプレイヤーは適切な判断が可能になる。
【0103】
次に、図6及び図7を参照して、ゲームを行いながら発生し得る色々な状況と、それによる重み付け値情報について説明する。
【0104】
「カス倍付け」は、敗者がカス札8枚ないし12枚を獲得し、勝者がカス札で点数になった場合であって、重み付け値2が倍率に反映される。ダブルカス倍付けは、敗者がカス札1枚ないし7枚を獲得し、勝者がカス札で点数になった場合であって、重み付け値4が倍率に反映される。敗者がカス札を1枚も獲得していなければ、カス倍付け及びダブルカス倍付けの全てが免除される。
【0105】
「光倍付け」は、敗者が光札1枚を獲得し、勝者が光札で点数になった場合であって、重み付け値2が倍率に反映される。ダブル光倍付けは、敗者が光札を1枚も獲得できず、勝者が光札で点数になった場合で、重み付け値4が倍率に反映される。
【0106】
「タネ倍付け」は、勝者がタネ札7枚ないし11枚を獲得し、敗者が、タネ札6枚以下を獲得した場合であって、重み付け値は2である。ダブルタネ倍付けは、勝者がタネ札12枚以上を獲得した場合であって、タネ札が合わせて18枚であることを考慮し敗者が獲得したタネ札の数は6枚以下の場合に、重み付け値は4となる。
【0107】
「こいかぶり」は、いずれのプレイヤーがこいこいを選択してから追加点数を獲得する前に、相手が基準点数以上を獲得しゲームが終了される場合であって、重み付け値は2である。
【0108】
「mこい」は、勝者がこいこいまたはアガルを選択する状況でこいこいをm回選択する場合であって、重み付け値2m−2が倍率に反映される(mは3以上の自然数)。また、図7に示すように、4こいこいから重み付け値2が倍率に反映され、5こいこいは重み付け値3、6こいこいは重み付け値4、7こいこいは重み付け値6、8こいこいは重み付け値8、9こいこいは重み付け値12、10こいこいは重み付け値16、11こいこいは重み付け値24、12こいこいは重み付け値32、13こいこいは重み付け値48、14こいこいは重み付け値64、15こいこいは重み付け値96、16こいこいは重み付け値128、17こいこいは重み付け値192、18こいこいは重み付け値256が、倍率にそれぞれ反映されるように構成することができる。これは一例に過ぎず、こいこいの回数による重み付け値は様々に設定できる。
【0109】
「オープン」は、いずれかのプレイヤーが同種の手札4枚以上があるときに相手に見せることで、そのプレイヤーがゲームで勝利すると重み付け値2がそのプレイヤーの倍率に反映される。4枚以上の同種の手札を分けて2回以上オープンすることはできず、オープンしたらそのオープンした札のいずれか1枚を出すべきである。しかし、オープンした札と異種の手札はオープンすることができ、この場合の重み付け値はオープンした回数ごとに反映される。
【0110】
「爆弾」は、前述したように、プレイヤーが同種の分配札n枚を同時に出して場札と共に一回に獲得する場合であって、そのプレイヤーがゲームで勝利すると重み付け値2m−3が倍率に反映される(nは4以上の自然数)。なお、n枚の同種の手札一部を分けて爆弾として出すことができない。しかし、爆弾を出した札と異種の手札を再び爆弾として出すことができ、この場合の重み付け値は、爆弾ごとに反映される。図4Dは、6月の札5枚を同時に爆弾にして出した画面であって、その重み付け値がゲーム画面に表示されている。
【0111】
「お流れ」は、前述のように、ゲームの勝負が決定できない場合であって、次ゲームでどのプレイヤーが勝利しても重み付け値4が倍率に反映される。
【0112】
「ミッション」を達成するとその効果として、所定の重み付け値が与えられ、所定の重み付け値は、ミッションを達成したプレイヤーの倍率にのみ反映される。
【0113】
「プッシュ」は、前述したように、以前のゲームで勝負が確定されていなければ、次ゲームで所定の重み付け値が倍率に反映される。
【0114】
ゲーム進行モジュール146は、各プレイヤーが獲得した札データ及びデータベース130の重み付け値情報を参照して、種々の重み付け値を計算し倍率を計算する。倍率は、該当する重み付け値の全てを乗算して算出される。ゲームクライアントは、倍率を点数情報窓443,453に表示する。
【0115】
一方、倍付け情報窓446,456は、光倍付け、タネ倍付け、カス倍付け情報窓を含んでいる。相手の倍付け情報窓446には、自分が相手にかぶせる倍付け情報を表示し、自分の倍付け情報窓456には自分がかぶせられている倍付け情報を表示する。獲得した札が倍付けの条件に入らなければ、倍付け情報窓446,456にはいずれの表示もされないが、該当する倍付け条件に入ると該当する倍付けを表示する。例えば、倍付けが適用されない状態と光倍付け及びダブル光倍付けのいずれか状態から他の状態に変わる際、視聴覚的な効果を与えてプレイヤーが状態変化について認知できるようにする。さらに、各窓にマウス(ポインタ)をおくと、助言が表示されるなどの方式で該当する倍付けに対する条件を表示する。
【0116】
本発明の実施形態によると、ダブル倍付けを導入することによって、いずれかの札を攻略して倍付けを導き出すかに対する取捨選択の面白さ、即ち、戦略的な面白さが豊かになる。また、役と連係して様々な創意的コンボプレイが可能になる。さらに、種々の重み付け値によって点数が高くなるにつれてかけマネーが大きくなるという快感を与えることができる。
【0117】
ゲーム画面の右側上端の自動プレイのボタンを押すと、人工知能のゲームプレイヤーが相手プレイヤーの代わりになってゲームを楽しむことができる。人工知能のゲームプレイヤーとゲームを行う結果について前績やゲームマネーには反映されない。
【0118】
今まで説明した実施の形態において基準となる数字、回数、数、重み付け値は一例に過ぎず、必要に応じて変えることができる。
【0119】
本発明の実施の形態にかかる花札ゲームにて、ゲームサーバ140が必ず行うべき動作及び演算でなければ、ゲームクライアントによって遂行されることが好ましく、それによってゲームサーバ140の負担を減らし得ることができる。かかる動作及び演算については当業者であれば容易に導き出すものであり、更なる説明はしない。
【0120】
本発明の実施形態に係る花札ゲームは、ネットワークを介したオンラインゲームに限らず、前述した人工知能のゲームプレイを相手にして一人でゲームを楽しむことができる。特に、モバイルゲームのように携帯電話機などにダウンロードしてゲームを行うこともできる。
【0121】
本発明の実施の形態は、様々なコンピュータで具現できる動作を行なうためのプログラム命令を含んだコンピュータで読み取りできる媒体が含まれている。この媒体は前述したオンライン花札ゲームを実行させるためのプログラムを記録する。この媒体はプログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組合わせで含むことができる。このような媒体の一例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)と磁気-光媒体、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し、且つ行うように構成されたハードウェア装置などがある。また、このような媒体はプログラム命令、データ構造などを指定する信号を伝送して搬送波を含む光または金属線、導波管などの伝送媒体であることができる。プログラム命令の例として、コンパイラ(compiler)によって作られたもののような機械語コードだけでなく、インタープリターなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードを含む。
【0122】
以上、本発明を好適な実施形態に即して説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で様々な変更及び改良が可能である。
【符号の説明】
【0123】
100 ゲームシステム
110 ウェブサーバ
120 チャネルリストサーバ
130 データベース
140 ゲームサーバ
142 チャネル管理モジュール
144 情報伝送モジュール
146 ゲーム進行モジュール
148 点数演算モジュール
200 ネットワーク
300 ユーザ端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ端末がゲームサーバに接続し、ネットワークを介して行うオンラインゲームのゲームクライアントプログラムであって、前記ユーザ端末に、
2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示する機能と、
前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示する機能と、
前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能と、
前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示する機能と、
を実現させるためのゲームクライアントプログラム。
【請求項2】
前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札の数が所定数を超える場合に、前記所定数に満たない場合に比べて前記間隔を狭くして前記同種の場札を重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項3】
前記同種の場札を重ねて表示する機能は、
前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項4】
前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能は、
前記複数の場札のうち前記同種の場札を一回に獲得できるか否かを判別し、一回に獲得てきない場合には前記同種の場札を第1の間隔で重ねて表示し、一回に獲得できる場合には、前記同種の場札を前記第1の間隔よりも狭い第2の間隔で重ねて表示することを特徴とする請求項3に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項5】
特定の札の組み合わせであって1組の花札の札データに基づく役情報及び2組の花札の札データに基づく役情報と前記獲得札データに基づいて前記ゲームサーバから送信される、達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信して、当該プレイヤー自身の達成可能な役情報を表示する機能をさらに含み、
前記達成可能な役情報を表示する機能は、前記ゲームサーバから送信される対戦相手プレイヤーの達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び対戦相手プレイヤーの達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信し、プレイヤー自身の達成可能な役情報とともに対戦相手プレイヤーの達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことを特徴とするとする請求項1から4のいずれか1つに記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項6】
複数のプレイヤーがネットワークを介して行うオンラインゲーム方法であって、コンピュータにより実行されるステップが、
2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示するステップと、
前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示するステップと、
前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示するステップと、
前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示するステップと、
を含むことを特徴とするオンラインゲーム方法。
【請求項1】
複数のユーザ端末がゲームサーバに接続し、ネットワークを介して行うオンラインゲームのゲームクライアントプログラムであって、前記ユーザ端末に、
2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示する機能と、
前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示する機能と、
前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能と、
前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示する機能と、
を実現させるためのゲームクライアントプログラム。
【請求項2】
前記同種の場札を重ねて表示する機能は、前記同種の場札の数が所定数を超える場合に、前記所定数に満たない場合に比べて前記間隔を狭くして前記同種の場札を重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項3】
前記同種の場札を重ねて表示する機能は、
前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項4】
前記同種の場札が一回に獲得できるか否かに応じて前記間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示する機能は、
前記複数の場札のうち前記同種の場札を一回に獲得できるか否かを判別し、一回に獲得てきない場合には前記同種の場札を第1の間隔で重ねて表示し、一回に獲得できる場合には、前記同種の場札を前記第1の間隔よりも狭い第2の間隔で重ねて表示することを特徴とする請求項3に記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項5】
特定の札の組み合わせであって1組の花札の札データに基づく役情報及び2組の花札の札データに基づく役情報と前記獲得札データに基づいて前記ゲームサーバから送信される、達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信して、当該プレイヤー自身の達成可能な役情報を表示する機能をさらに含み、
前記達成可能な役情報を表示する機能は、前記ゲームサーバから送信される対戦相手プレイヤーの達成可能な前記2組の花札の札データに基づく役情報、及び対戦相手プレイヤーの達成可能な前記1組の花札の札データに基づく役情報を受信し、プレイヤー自身の達成可能な役情報とともに対戦相手プレイヤーの達成可能な役情報を表示する機能をさらに含むことを特徴とするとする請求項1から4のいずれか1つに記載のゲームクライアントプログラム。
【請求項6】
複数のプレイヤーがネットワークを介して行うオンラインゲーム方法であって、コンピュータにより実行されるステップが、
2組の花札を含み、複数のプレイヤーに対応する複数の手札、場札、及び山札に分けられるゲーム札のうち、前記手札及び前記場札にそれぞれ対応する手札データ及び場札データをゲームサーバから受け取って前記手札及び前記場札をゲーム画面に表示するステップと、
前記手札のうちプレイヤーが選択した選択札に対応する選択札データを前記ゲームサーバに伝送し、前記ゲームサーバから1つの山札に対応する山札データを受け取って前記1つの山札を前記ゲーム画面に表示し、前記選択札、前記場札、及び前記1つの山札に基づいて獲得札を決定して前記獲得札を前記ゲーム画面に表示するステップと、
前記ゲーム画面に表示される複数の場札のうち同種の場札と異種の場札とを分離して表示するとともに、前記同種の場札を重ねて表示しかつ前記同種の場札の数に応じて重なり合う間隔を異ならせて前記ゲーム画面に表示するステップと、
前記プレイヤーの前記獲得札に基づいて算出されるゲーム点数を前記ゲームサーバから受信して前記ゲーム画面に点数表示するステップと、
を含むことを特徴とするオンラインゲーム方法。
【図1】
【図2】
【図6】
【図7】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5】
【図2】
【図6】
【図7】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5】
【公開番号】特開2010−148921(P2010−148921A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68143(P2010−68143)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【分割の表示】特願2007−74439(P2007−74439)の分割
【原出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【分割の表示】特願2007−74439(P2007−74439)の分割
【原出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】
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