説明

ゲームシステム、カードゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】ゲーム使用中の複数のカードのなかから、プレーヤが操作したいカードを容易に特定できるようにするゲームシステムを提供する。
【解決手段】載置部と、載置部に載置されたカードから識別データを読み取るリーダと、キャラクタ画像の表示が可能なディスプレイと、実像生成用装置と、リーダによりカードから識別データが読み取られた場合、識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像をディスプレイに表示する処理と、識別データに対応したキャラクタの立体実像を実像生成用装置により該カード上に生成する処理とを行うコントローラとを備えたカードゲーム装置と、ベーシックゲームにおいて所定のセカンドゲーム開始条件が成立したときにカードゲーム装置で実行されるゲームのプレーを可能とするスロットマシンとを備えたことを特徴とするゲームシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、カードゲーム装置及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンとしては、例えば、ベーシックゲームの他に、ベーシックゲームよりもプレーヤに有利となる可能性が高いフリーゲームやボーナスゲームを行うスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。フリーゲームやボーナスゲームは、セカンドゲームの1つを示すものである。セカンドゲームでは、例えば、この開示されているスロットマシンにおいては、特別なシンボルが表示されて賞を付与する特定のコンビネーションの確率が高くなったり、賞を付与する特定のコンビネーションとなった場合の払い出しが大きくなったりする。従来のスロットマシンにおいては、セカンドゲームが同一のスロットマシンの筐体で行われるものであり、更なるエンターテインメント性が望まれている。
【0003】
【特許文献1】米国特許第6634941号公報
【特許文献2】米国特許出願公報第2004/0110558号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セカンドゲーム等でカードゲームが採用される場合、ベーシックゲーム及びセカンドゲームを含む全ゲームの進行をスムーズにさせるためにも、ゲームに使用されている複数のカードのなかから、プレーヤが操作したいカードを容易に特定できるようにすることが望ましい。
【0005】
本発明は、ゲームに使用されている複数のカードのなかから、プレーヤが操作したいカードを容易に特定できるようにすることが可能なカードゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下のカードゲーム装置を提供する。
(1)本発明のカードゲーム装置は、キャラクタに対応した識別データを記録したカードが載置され得る載置部を備える。上記カードゲーム装置は、上記載置部に載置された上記カードから上記識別データを読み取るリーダを備える。上記カードゲーム装置は、キャラクタ画像の表示が可能なディスプレイを備える。上記カードゲーム装置は、上記載置部に載置されたカード上にキャラクタの立体実像を生成するための実像生成用装置を備える。さらに、上記カードゲーム装置は、上記リーダにより上記カードから上記識別データが読み取られた場合、上記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像を上記ディスプレイに表示する処理と、上記識別データに対応したキャラクタの立体実像を上記実像生成用装置により該カード上に生成する処理とを行うコントローラを備える。
【0007】
(1)の発明によれば、リーダにより識別データを読み取られたカード上に、その識別データに対応したキャラクタの立体実像が生成される。従って、プレーヤは、ディスプレイを見ながらゲームを進めている途中であっても、載置部に載置されたカードの特定を容易に行うことが可能である。そのため、載置部上のカードの移動や、載置部上からのカードの除去をスムーズに行うことができる。
【0008】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)のカードゲーム装置であって、
上記コントローラは、上記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像の上記ディスプレイへの表示を停止するときには、上記識別データに対応したキャラクタの立体実像の生成を停止することを特徴とする。
【0009】
(2)の発明によれば、ディスプレイにキャラクタ画像が表示されていないキャラクタの立体実像は生成されないため、ディスプレイのキャラクタ画像とカードとの対応関係を容易に認識することができる。
【0010】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)のカードゲーム装置であって、
上記ディスプレイに表示されるキャラクタに対するコマンドがプレーヤによって入力される入力装置を備え、
上記コントローラは、上記ディスプレイにキャラクタ画像が表示されているキャラクタに対するコマンドが上記入力装置に入力された場合、そのキャラクタの立体実像が生成されていることを条件として、上記コマンドに応じた上記キャラクタ画像の表示を行うことを特徴とする。
【0011】
(3)の発明によれば、立体実像が生成されているカードのみが操作対象のカードとなるので、プレーヤは、各カードが操作対象であるか否かを容易に判別することができ、よりスムーズな操作を行うことができるようになる。
【0012】
また、本発明は、上記(1)〜(3)のいずれか1のカードゲーム装置と、以下のスロットマシンとを備えたゲームシステムを提供する。
上記スロットマシンは、ベーシックゲームを実行するようにプログラムされるとともに、上記ベーシックゲームにおいて所定のセカンドゲーム開始条件が成立したときに上記カードゲーム装置で実行されるゲームのプレーを可能とするようにプログラムされたゲームコントローラを備える。本発明のゲームシステムは、カジノ等の商業施設に広く適用可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ゲームに使用されている複数のカードのなかから、プレーヤが操作したいカードを容易に特定できるようにすることを可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施形態に係るゲームシステムについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の構成を示すブロック図である。図2は、本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置100が備えるテーブル(載置部)130の部分拡大斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成図である。
【0015】
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数(図中では8台)のスロットマシン10と、カードゲーム装置100とを備える。図3に示すように、各スロットマシン10は、通信網を含むネットワーク2を介して、カードゲーム装置100と接続されており、双方向に通信可能である。カードゲーム装置100は、本発明に係るカードゲーム装置である。図1に示すように、各スロットマシン10と、プレーヤが座る椅子とは可動式床面90の上に設置されており、カードゲーム(セカンドゲーム)が開始されると、セカンドゲームに移行したスロットマシン10が、可動式床面90の上昇に伴って、椅子と一体となって上昇するように構成されている。また、カードゲーム装置100は、本体筐体110と、第1ディスプレイ111とを備える。第1ディスプレイ111は、本体筐体110とは別(図中では本体筐体110の奥側)の位置に垂設されている。第1ディスプレイ111には、カードゲームの状況を示す画像や、デモ画像等の各種画像が表示される。
【0016】
また、本体筐体110の上面には、第2ディスプレイ112が設けられている。第2ディスプレイ112には、キャラクタを示すキャラクタ画像や、キャラクタ画像が配置される対戦用マップ等が表示される。また、キャラクタ同士の対戦が行われたときには、互いに対戦する態様でキャラクタ画像が表示される。
【0017】
本体筐体110の外周部分には、8台のサテライト120が設けられている。各プレーヤは、サテライト120で各種の指示の入力等を行うことにより、カードゲームをプレーすることができる。
【0018】
サテライト120は、横並びに配置された6つのテーブル(載置部)130を備えており、各テーブル130には、キャラクタに対応した識別データを記録したカード140が1枚載置され得る。また、テーブル130より奥側(上側)には、第3ディスプレイ131とカード貸出/返却口134とが設けられている。第3ディスプレイ131には、タッチパネル125(図示せず)が設けられている。プレーヤは、タッチパネル125を介して各種のコマンドの入力を行うことができる。また、カード貸出/返却口134は、サテライト120内に設置されたカード貸出装置126と接続されている。カード貸出装置126には、予め複数のカード140が格納されている。サテライト120でカードゲームを開始するときには、カード貸出装置126によって、格納されている複数のカード140のなかから、所定数(例えば8枚)のカードがランダムに選択され、カード貸出/返却口134から払い出される。一方、カードゲーム終了時には、貸し出したカードがカード貸出/返却口134から返却されたことを条件として、配当決定処理等の各種の処理を行う。
【0019】
第3ディスプレイ131とカード貸出/返却口134との奥側には、光源132が設けられている。本実施形態において、光源132は、各テーブル130に対して個別に所定波長のレーザを照射可能な照明装置である。
【0020】
カード140は、識別データが記録されたICチップ(図示せず)を備える。また、カード140は、識別データに対応したキャラクタの立体像が表面に記録されたホログラムである。
【0021】
図2に示すように、テーブル130に載置されたカード140に、光源132(図示せず)から光Lが照射された際にカード140の表面にキャラクタの立体実像Sが生成される。また、各テーブル130の裏側には、リーダ127(図示せず)が設けられている。テーブル130にカード140が載置されると、カード140に記録された識別データがリーダ127によって読み取られる。読み取られた識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像は、ゲーム状況に応じて、第1ディスプレイ111、第2ディスプレイ112及び第3ディスプレイ131の何れかに表示される。
【0022】
本実施形態では、カードから識別データが読み取られた際に立体実像が生成される場合について説明したが、本発明において立体実像が生成されるタイミングは、カードが載置部に載置されている期間内における所定のタイミングであれば、特に限定されるものではなく、例えば、プレーヤにターン(操作順序)が巡ってきたタイミング、プレーヤがキャラクタの操作を行う旨の指示を入力したタイミング等を挙げることができる。
【0023】
また、本実施形態では、カードがホログラムであり、そのカードに所定の波長の光を照射することにより、立体実像を生成する場合について説明するが、本発明において、立体実像の生成方法は、この例に限定されず、従来公知の立体実像の生成方法を採用することが可能である。例えば、カード自体に立体実像の生成機能及びカードゲーム装置との通信機能を持たせ、カードゲーム装置からカードに対して、立体実像を生成する旨の指令信号を出力することにより、カード上に立体実像を生成するという構成を採用することが可能である。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置の内部構成を示すブロック図であり、図5は、図4に示すカードゲーム装置が備えるサテライトの内部構成を示すブロック図である。
【0025】
カードゲーム装置100は、メインコントローラ101を備える。メインコントローラ101は、メインCPU102と、ROM103と、RAM104とを備える。メインコントローラ101は、8台のサテライト120との通信が可能である。また、メインコントローラ101は、通信用インターフェイス105を介して、各スロットマシン10との通信が可能である。メインコントローラ101は、スロットマシン10又はサテライト120との通信により得られたデータに基づいて演算処理等を行い、その結果に基づいて、例えば、第1ディスプレイ111又は第2ディスプレイ112への画像の表示、スピーカ106への音の出力、床面駆動回路106による可動式床面90の作動等を行う。
【0026】
一方、サテライト120は、サブコントローラ121を備える。サブコントローラ121は、サブCPU122と、ROM123と、RAM124とを備える。サブコントローラ121は、メインコントローラ101との通信が可能である。
【0027】
また、サブコントローラ121には、第3ディスプレイ131、第3ディスプレイの前面に設けられたタッチパネル125、カード貸出装置126、光源132及びリーダ127が接続されている。サブコントローラ121は、テーブル(載置部)130にカード140が載置されたときに、リーダ127によりカード140から識別データを読み取る処理を行う。具体的に、カード140には、識別データを記憶するICチップが内蔵されており、リーダ140は無線通信により非接触でカード140から識別データを読み取る。なお、本発明では、カード140の表面に識別データが印刷されていて、リーダ140から光を照射することにより光学的に識別データを読み取ることにしてもよい。
【0028】
サブコントローラ121は、リーダ127により読み取った識別データに基づいて、第3ディスプレイ120に、識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像を含む画面画像を表示する。第3ディスプレイ120に表示する画面画像は、プレーヤが操作する各キャラクタのステータスデータや、選択肢を示す画像を含んでいる。プレーヤは、タッチパネル125を介して、所望の選択肢をタッチすることにより、コマンドの入力を行うことが可能である。また、サブコントローラ121は、メインコントローラ101に識別データを送信する。メインコントローラ101は、識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像を含む画面画像を、第1ディスプレイ111及び第2ディスプレイ112に表示する。
【0029】
また、サブコントローラ121は、カードゲームを開始するときに、カード貸出装置126により複数のカード140をカード貸出/返却口134から払い出す。また、カードゲームを終了するときには、カード貸出/返却口134に投入されたカード140をカード貸出装置126により検出・識別して機内に格納する。また、サブコントローラ121は、リーダ127によってカード140から識別データが読み取られたとき、光源132を点灯し、カード140に所定光を照射する。
【0030】
メインコントローラ101及びサブコントローラ121は、本発明のカードゲーム装置が備えるコントローラに相当する。第1ディスプレイ111、第2ディスプレイ112及び第3ディスプレイ131は、本発明のカードゲーム装置が備えるディスプレイに相当する。光源132は、本発明のカードゲーム装置が備える実像生成用装置に相当する。
【0031】
次に、カードゲーム装置100において行われる処理について図6〜図11を用いて説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
この処理は、カードゲーム装置100に接続された8台のスロットマシン10の何れか1からエントリー信号(図15のステップS20)を受信した際に実行される処理である。
【0032】
先ず、メインコントローラ101は、ゲーム開始処理を実行する(ステップS101)。この処理について、図7を用いて説明する。
図7は、図6に示す処理のステップS101において呼び出されて実行されるゲーム開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0033】
メインコントローラ101は、スロットマシン10からエントリー信号を受信したか否かを判断する(ステップS110)。スロットマシン10からエントリー信号を受信したと判断した場合には、そのエントリー信号に基づいて、エントリー信号の発信元のスロットマシン10の台番号とベット数とを記憶する(ステップS111)。なお、ベット数とは、カードゲーム(セカンドゲーム)に対するベット数をいう(図13(b)参照)。
【0034】
ステップS111の処理の後、メインコントローラ101は、カードゲームのプレーヤが4人集まったか否かを判断する(ステップS112)。
ステップS110においてスロットマシン10からエントリー信号を受信していないと判断した場合、又は、ステップS112においてカードゲームのプレーヤが4人集まっていないと判断した場合、待ち時間が経過したか否かを判断する(ステップS113)。ここで待ち時間とは、図7に示す処理が開始された時点からの所定時間(例えば10分)をいう。待ち時間が経過していない場合には、ステップS110に処理を戻す。一方、待ち時間が経過した場合には、図7に示す処理が開始された時点から所定時間が経過するまでの間にカードゲームのプレーヤの4人集まらなかったことになるから、不足数のCPUプレーヤを追加する(ステップS114)。
【0035】
ステップS112においてカードゲームのプレーヤが4人集まったと判断した場合、又は、ステップS114においてプレーヤを追加した結果、プレーヤが4人になった場合、記憶した台番号のスロットマシンに対してゲーム中断コマンド信号を送信する(ステップS115)。
スロットマシン10は、カードゲーム装置10からゲーム中断コマンド信号を受信すると、ベーシックゲームを中断してゲーム中断完了信号を送信する(図15及び図16参照)。
【0036】
ステップS115の処理後、メインコントローラ101は、記憶した台番号のスロットマシン10の全てからゲーム中断完了信号を受信したか否かを判断する(ステップS116)。記憶した台番号のスロットマシン10の全てからゲーム中断完了信号を受信していないと判断した場合、ステップS116に処理を戻す。一方、記憶した台番号のスロットマシン10の全てからゲーム中断完了信号を受信したと判断した場合、メインコントローラ101は、床面駆動回路106により、記憶した台番号のスロットマシン10と椅子とが固設された可動式床面90を上昇させる(ステップS117)。これにより、スロットマシン10の椅子に着座してベーシックゲームを行っていたプレーヤは、カードゲーム装置10のサテライト120においてカードゲームを行うことが可能になる。
【0037】
続いて、カード貸出処理を行う(ステップS118)。この処理において、メインコントローラ101は、カードゲームが行われるサテライト120(可動式床面90が上昇したスロットマシン10に対応するサテライト120)のサブコントローラ121に、カード貸出コマンドを出力する。サテライト120のサブコントローラ121は、メインコントローラ101からカード貸出コマンドが入力されると、カード貸出装置126により、機内に格納された複数枚のカード140のなかから、8枚のカード140をランダムに選択し、カード貸出/返却口135から払い出す。その結果、カードゲームに参加するプレーヤは、8枚のカード140の貸し出しを受けることができる。その後、本サブルーチンを終了して図6に戻す。
【0038】
図6のステップS102において、カードゲーム処理を実行する。カードゲーム処理について図8を用いて説明する。図8は、図6に示す処理のステップS102において呼び出されて実行されるカードゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0039】
先ずメインコントローラ101は、対戦マップの表示処理を行い、対戦ゲームの舞台となる対戦マップを示す画像を第2ディスプレイ112に表示させる(ステップS120)。次に、ステージ130にカード140が載置されたか否かを判断する(ステップS121)。ステージ130にカード140が載置されたと判断した場合、サブコントローラ121は、リーダ127によりカード140から識別データを読み取る(ステップS122)。続いて、識別データに応じたキャラクタを示すキャラクタ画像を表示する処理を行う(ステップS123)。この処理において、サブコントローラ121は、第3ディスプレイ131にキャラクタ画像を表示する。さらに、サブコントローラ121から識別データを受信したメインコントローラ101は、第1ディスプレイ111にキャラクタ画像を表示するとともに、第2ディスプレイ112に表示される対戦マップ上にキャラクタ画像を配置する。続いて、サブコントローラ121は、光源132を点灯して、テーブル130に載置されたカード140に所定光を照射することにより、カード上に、キャラクタの立体実像を生成する(ステップS124)。
【0040】
ステップS121においてカード140がテーブル130に載置されなかったと判断した場合、又は、ステップS124の処理を実行した場合、タッチパネル125を介して、キャラクタへの対戦コマンドが入力されたか否かを判断する(ステップS125)。対戦コマンドが入力されたと判断した場合、そのキャラクタの立体実像を生成する処理を行っているか否かを判断し(ステップS126)、立体実像を生成する処理を行っている場合には、キャラクタの移動戦闘処理を実行する(ステップS127)。
【0041】
ここで、キャラクタの移動戦闘処理について図9を用いて説明する。
図9は、図8に示すサブルーチンのステップS127において呼び出されて実行されるキャラクタの移動戦闘処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
キャラクタの移動戦闘処理を開始すると、先ず、タッチパネル125から入力される指示データに従って、対象キャラクタを対戦マップ上の敵キャラクタの存在する地点まで移動させる処理を行う(ステップS130)。
続いて、タッチパネル125を介して敵キャラクタがタッチされたか否かを判断し(ステップS131)、敵キャラクタがタッチされた場合には、対象キャラクタの攻撃範囲に敵キャラクタを捕らえたか否かを判断する(ステップS132)。攻撃範囲に敵キャラクタを捕らえていない場合には本サブルーチンを終了する。その一方で、敵キャラクタを捕らえた場合には、対象キャラクタと敵キャラクタとの戦闘処理を行う(ステップS133)。この処理において、メインコントローラ101は、各キャラクタの能力値に基づいて戦闘の結果を決定し、その結果に応じた画像を第1ディスプレイ111、第2ディスプレイ112及び対象となるサテライト120の第3ディスプレイ131に表示する。
【0042】
戦闘処理の結果、消滅するキャラクタが存在する場合には、そのキャラクタ画像の表示を停止し(ステップS135)、光源132の点灯を停止し、カード140上に生成していり立体実像の生成を停止する(ステップS136)。その後、本サブルーチンを終了する。本サブルーチンを終了すると、図8に示すサブルーチンに処理を戻す。
【0043】
図8のステップS125においてキャラクタへの対戦コマンドの入力がなかったと判断した場合、ステップS126において立体実像が生成されていないと判断した場合、又は、ステップS127の処理を実行した場合、メインコントローラ101は、カードゲーム終了条件が成立したか否かを判断する(ステップS128)。カードゲーム終了条件は、カードゲームを開始してから所定時間が経過すること、又は、全てのキャラクタが消滅したプレーヤが3人になったことの何れか1が満たされることである。
カードゲーム終了条件が成立していないと判断した場合、ステップS121に処理を戻す。一方、カードゲーム終了条件が成立していないと判断した場合、本サブルーチンを終了し、図6に処理を戻す。
【0044】
次に、ゲーム終了処理を実行する(ステップS103)。この処理について図10を用いて説明する。図10は、図6に示す処理のステップS103において呼び出されて実行されるゲーム終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。先ず、カードゲームを行っていた各サテライト120のサブコントローラ121は、カード貸出/返却口134から返却されたカード140の検出及び識別をカード貸出装置126により行う(ステップS140)。カード140の返却が完了すると(ステップS141:YES)、配当決定処理を行う(ステップS142)。この処理において、メインコントローラ101は、配当決定テーブル(図11参照)を参照し、各プレーヤの配当を決定する。なお、各プレーヤの順位は、次のように決定する。
【0045】
(1)全てのキャラクタが消滅したプレーヤが3人になる前に所定時間が経過した場合には、残りキャラクタの数が多いプレーヤから順に順位を決定する。
(2)所定時間が経過する前に全てのキャラクタが消滅したプレーヤが3人になった場合には、より長くカードゲームを行ったプレーヤから順に順位を決定する。
【0046】
続いて、メインコントローラ101は、各スロットマシン10に対して、配当額を示すクレジットデータを送信し(ステップS143)、本サブルーチンを終了する。以上により、カードゲームを終了する。
【0047】
図12は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンを模式的に示す斜視図である。
スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。メインドア13の前方には、下側画像表示パネル16が設けられている。下側画像表示パネル16は、液晶パネルを備えていて、5カラム×3ロウの計15個のシンボルからなるシンボルマトリックスSMが表示される。下側画像表示パネル16には、クレジット数表示部31及びペイアウト数表示部32(図示せず)が設定されている。クレジット数表示部31には、クレジットされたコインの枚数が画像によって表示される。ペイアウト表示部32には、配当として払い出されるコインの数が画像によって表示される。
【0048】
さらに、下側画像表示パネル16の前面には、図示しないが、タッチパネル69が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して、各種の指示を入力することかできる。
【0049】
下側画像表示パネル16の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタン23〜27からなるコントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0050】
コントロールパネル20には、スタートボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とが設けられている。スタートボタン23は、ゲームを開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。キャッシュアウトボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0051】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが可能な最大枚数(本実施形態では3枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0052】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。なお、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、すなわち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0053】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33は、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。
【0054】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を他のスロットマシンに読み取らせて該スロットマシンで遊技を行ったり、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0055】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0056】
図13(a)は、スロットマシンの一実施形態に係るシンボル配列を示す図である。
各カラムC1〜C5には、夫々、22個のシンボルが配置されている。シンボルには「APPLE」、「JACKPOT7」、「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」、「ORANGE」及び「SCATTER」の9種類が存在する。本実施形態においては、シンボルのスクロールは、シンボル配列に基づいて行われる。例えば、第1カラムC1のシンボルS1〜S3(図1参照)が、「JACKPOT7」、「PLUM」、「ORANGE」(コードNo. 1, 2, 3)である場合、シンボルS1〜S3が1つスクロール表示されると、シンボルS1〜S3は、「CHERRY」、「JACKPOT7」、「PLUM」(コードNo. 21, 1, 2)となる。
【0057】
「SCATTER」以外のシンボルについては、ウィニングラインWLに5つ並んだときに賞の成立(ウィニングコンビネーション)となる。一方、「SCATTER」については、シンボルマトリックスSM内に3つ以上、再配置されたときに賞の成立となる。
【0058】
図13(b)は、各賞の成立可能性と払出数とを示す図である。
ボーナスゲームトリガー「APPLE」は、ウィニングラインWL上に5つ配置されると、ウィニングコンビネーションの成立であり、上述したカードゲーム(セカンドゲーム)を行うことが可能になる。なお、カードゲームのベット数は、コイン投入数×400(枚)である。
【0059】
「JACKPOT7」は、ジャックポットトリガーである。ウィニングラインWL上に「JACKPOT7」が5個配置されると、プログレッシブジャックポットによる払出が行われる。スロットマシン10は、スタンドアロン形式のスロットマシンであるため、プログレッシブジャックポットにおける配当としては、スロットマシン10単体での累積加算値(遊技媒体の投入数の一部の累積加算値)に初期配当値を加算した値が採用される。
ただし、本発明において、プログレッシブジャックポットに採用される累積加算値は、この例に限定されず、例えば、スロットマシンがネットワークに接続されている場合には、単一カジノ内の同機種のスロットマシンでの累積加算値、同一の地域(例えば州や国)の同機種のスロットマシンでの累積加算値等を採用することができる。
【0060】
「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」及び「ORANGE」には、夫々、コイン投入数1枚あたりのコインの払出数が定められている。また、「SCATTER」には、「SCATTER×3」、「SCATTER×4」及び「SCATTER×5」の賞が存在し、各賞には、異なるコインの払出数が定められている。
【0061】
図14は、図12に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(Generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0062】
メモリカード53は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、シンボル選択プログラムが含まれている。上記シンボル選択プログラムは、シンボルマトリックスに再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。上記シンボル選択プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)の夫々に対応したシンボル重み付けデータが含まれている。シンボル重み付けデータは、各シンボルと、所定の数値範囲(0〜255)に属する1又は複数の乱数値との対応関係を示すデータである。ペイアウト率は、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データに基づいて定められるものであり、このペイアウト率に対応したシンボル重み付けデータに基づいて、シンボルマトリックスに再配置されるシンボルが決定される。さらに、ゲームプログラムには、シンボルと配当との対応関係を示すテーブルデータ(図13(b)参照)が含まれている。
【0063】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成されていて、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を抜き取り、メモリカード53に別のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに差し込むことにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムが含まれる。また、ゲームプログラムには、遊技中に出力される画像データや音データが含まれる。この画像データには、シンボルマトリックスを示す画像データ等が含まれている。
【0064】
GAL54は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL54は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えていて、入力ポートに所定のデータが入力されると、該データに対応したデータを出力ポートから出力する。この出力ポートから出力されたデータが、上述したペイアウト率設定用データである。
また、ICソケット54Sは、GAL54を着脱可能なように構成されていて、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。従って、GAL54を、別のGAL54に交換することによって、ペイアウト率設定用データを変更することも可能である。
【0065】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。
【0066】
マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、通信用インターフェイス44とを備えている。マザーボード40は、コントローラに相当する。
【0067】
ROM42には、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われるとともに、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムのゲーミングボード50を介した取込処理が開始される。なお、本発明において、ROM42は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0068】
RAM43には、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲームプログラムを記憶することができる。さらに、RAM43には、クレジット数や、1回の遊技における投入数や払出数等のデータが記憶される。
【0069】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80とが、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。
【0070】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、所定の演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信したりする。
【0071】
本体PCB60には、ランプ30、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ29、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ35、カードリーダ36、キースイッチ38S及びデータ表示器37が接続されている。ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定のパターンで点灯する。
【0072】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置されていて、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19の内部に設けられていて、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0073】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及び下側画像表示パネル16における画像表示を制御する。下側画像表示パネル16のクレジット数表示部31(図示せず)には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、下側画像表示パネル16のペイアウト数表示部31(図示せず)には、コインの払出数が表示される。グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0074】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0075】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。
カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられていて、キーパッド38がプレーヤによって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータやプレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0076】
ドアPCB80には、コントロールパネル20、リバータ21S、コインカウンタ21C及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スタートボタン23に対応したスタートスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応したCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、及び、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0077】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口21に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0078】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。すなわち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、下側画像表示パネル16と、上側画像表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0079】
次に、スロットマシン10において行われる処理について説明する。
メインCPU41は、ゲームプログラムを読み出して実行することにより、遊技を進行させる。
【0080】
図15は、ベーシックゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ベーシックゲーム実行処理においては、まず、メインCPU41は、コインがBETされたか否かを判断する(ステップS11)。この処理において、メインCPU41は、1−BETボタン26が操作された際に1−BETスイッチ26Sから出力される入力信号、又は、最大BETボタン27が操作された際に最大BETスイッチ27Sから出力される入力信号を受信したか否かを判断する。コインがBETされていないと判断した場合、ステップS11に処理を戻す。
【0081】
一方、ステップS11において、コインがBETされたと判断した場合、メインCPU41は、BETされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(ステップS12)。なお、BETされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS11に処理を戻す。また、BETされるコインの枚数が、1回の遊技にBETすることが可能な上限値(本実施形態では3枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS12に処理を進める。また、減算したクレジット数の一部(例えば所定率)を、プログレッシブジャックポット用の累積加算値として、RAM43において累積加算する。
【0082】
次に、メインCPU41は、スタートボタン23がONされたか否かを判断する(ステップS13)。この処理において、メインCPU41は、スタートボタン23が押下された際にスタートスイッチ23Sから出力される入力信号を受信したか否かを判断する。
スタートボタン23がONされていないと判断した場合、ステップS11に処理を戻す。なお、スタートボタン23がONされなかった場合(例えば、スタートボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、メインCPU41は、ステップS12における減算結果をキャンセルする。
【0083】
一方、ステップS13において、スタートボタン23がONされたと判断した場合、メインCPU41は、シンボル再配置処理を行う(ステップS14)。
【0084】
シンボル再配置処理を終了した後、メインCPU41は、ジャックポットトリガーが成立したか否か、すなわち、ウィニングライン上に「JACKPOT7」のウィニングコンビネーションが成立したか否かを判断する(ステップS15)。ジャックポットトリガーが成立したと判断した場合、プログレッシブジャックポットを行う(ステップS16)。プログレッシブジャックポットにおいて払い出されるコインの枚数は、RAM43に記憶された累積加算値(遊技媒体の投入数の一部の累積加算値)に初期配当値を加算した値に相当する枚数であり、この払出はハンドペイにより行われる。ステップS16においてメインCPU41が行う処理としては、例えば、スピーカ29からの報知音の出力、ランプ30の点灯、払出数を示すバーコードが印刷されたバーコード付チケット39の印刷等を挙げることができる。その後、本サブルーチンを終了する。
【0085】
一方、ステップS15において、ジャックポットトリガーが成立していないと判断した場合、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判断する(ステップS17)。ここで、賞の成立とは、「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」、「ORANGE」、「SCATTER×3」、「SCATTER×4」及び「SCATTER×5」の少なくとも1つのウィニングコンビネーションが、ウィニングライン上に成立することをいう(図13(b)参照)。
【0086】
賞が成立したと判断した場合、メインCPU41は、賞に定められた払出数と、ベット数とに応じたコインの払出を行う(ステップS18)。コインの貯留を行う場合、メインCPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数を加算する処理を行う。一方、コインの払出を行う場合には、メインCPU41は、ホッパー66に制御信号を送信して所定数のコインの払出を行う。
【0087】
ステップS17において賞が成立していないと判断した場合、又は、ステップS18の処理を実行した場合、メインCPU41は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否か、すわなち、「APPLE」がウィニングライン上で成立したか否かを判断する(ステップS19)。ボーナスゲームトリガーが成立したと判断した場合には、メインCPU41は、カードゲーム装置100にエントリー信号を送信する(ステップS20)。エントリー信号には、スロットマシン10の台番号とベット数とを示すデータが含まれる。
【0088】
ステップS19において、ボーナスゲームトリガーが成立していないと判断した場合、又は、ステップS20の処理を実行した場合、メインCPU41は、カードゲーム装置100からゲーム中断コマンド信号(図7のステップS115)を受信したか否かを判断する(ステップS21)。ゲーム中断コマンド信号を受信したと判断した場合、セカンドゲーム処理を実行する(ステップS22)。
【0089】
ここで、セカンドゲーム処理について図16を用いて説明する。
図16は、セカンドゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
メインCPU41は、下側画像表示パネル16に、ベーシックゲームが中断中であることを示す中断画像(例えば中断中であるメッセージを示す画像)を表示し(ステップS30)、ゲーム中断完了信号を送信する(ステップS31)。ゲーム中断完了信号には、スロットマシン10の台番号を示すデータが含まれる。この処理後、カードゲーム装置100においてカードゲームが行われる。
【0090】
メインCPU41は、カードゲーム装置100からクレジットデータ(図10のステップS143)を受信したか否かを判断することにより、クレジットデータを受信するまで待機する(ステップS32)。クレジットデータを受信したときには、払出処理を行う(ステップS33)。この処理については、図15のステップS18の処理と同様であり、既に説明済であるから、ここでの説明は省略する。
【0091】
以上、本発明によれば、リーダ127により識別データを読み取られたカード上に、その識別データに対応したキャラクタの立体実像が生成される(図1及び図2参照)。従って、プレーヤは、第1ディスプレイ111、第2ディスプレイ112又は第3ディスプレイ131を見ながらカードゲームを進めている途中であっても、テーブル130に載置されたカード140の特定を容易に行うことが可能である。そのため、テーブル130上のカード140の移動や、テーブル130上からのカード140の除去をスムーズに行うことが可能である。
【0092】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、以下の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0093】
以上の詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【0094】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置が備えるテーブル(載置部)の部分拡大斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲームシステムのシステム構成図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置が備えるサテライトの内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るカードゲーム装置におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す処理のステップS101において呼び出されて実行されるゲーム開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図6に示す処理のステップS102において呼び出されて実行されるカードゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図8に示すサブルーチンのステップS127において呼び出されて実行されるキャラクタの移動戦闘処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図6に示す処理のステップS103において呼び出されて実行されるゲーム終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】配当決定テーブルの一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るスロットマシンを模式的に示す斜視図である。
【図13】(a)はシンボル配列の一例を示す図であり、(b)は賞の成立可能性と払出数とを示す図である。
【図14】図12に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図15】ベーシックゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】セカンドゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
1 ゲームシステム
10 スロットマシン
100 カードゲーム装置(セカンドゲーム装置)
110 本体筐体
111 第1ディスプレイ
112 第2ディスプレイ
120 サテライト
130 テーブル(載置部)
131 第3ディスプレイ
132 光源(実像生成用装置)
134 カード貸出/返却口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタに対応した識別データを記録したカードが載置され得る載置部と、前記載置部に載置された前記カードから前記識別データを読み取るリーダと、キャラクタ画像の表示が可能なディスプレイと、前記載置部に載置されたカード上にキャラクタの立体実像を生成するための実像生成用装置と、前記リーダにより前記カードから前記識別データが読み取られた場合、前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像を前記ディスプレイに表示する処理と、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像を前記実像生成用装置により該カード上に生成する処理とを行うコントローラとを備えたカードゲーム装置と、
ベーシックゲームを実行するようにプログラムされるとともに、前記ベーシックゲームにおいて所定のセカンドゲーム開始条件が成立したときに前記カードゲーム装置で実行されるゲームのプレーを可能とするようにプログラムされたゲームコントローラを備えたスロットマシンと
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像の前記ディスプレイへの表示を停止するときには、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像の生成を停止することを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記カードゲーム装置は、前記ディスプレイに表示されるキャラクタに対するコマンドがプレーヤによって入力される入力装置を備え、
前記コントローラは、前記ディスプレイにキャラクタ画像が表示されているキャラクタに対するコマンドが前記入力装置に入力された場合、そのキャラクタの立体実像が生成されていることを条件として、前記コマンドに応じた前記キャラクタ画像の表示を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
キャラクタに対応した識別データを記録したカードが載置され得る載置部と、
前記載置部に載置された前記カードから前記識別データを読み取るリーダと、
キャラクタ画像の表示が可能なディスプレイと、
前記載置部に載置されたカード上にキャラクタの立体実像を生成するための実像生成用装置と、
前記リーダにより前記カードから前記識別データが読み取られた場合、前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像を前記ディスプレイに表示する処理と、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像を前記実像生成用装置により該カード上に生成する処理とを行うコントローラと
を備えたことを特徴とするカードゲーム装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像の前記ディスプレイへの表示を停止するときには、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像の生成を停止することを特徴とする請求項4に記載のカードゲーム装置。
【請求項6】
前記ディスプレイに表示されるキャラクタに対するコマンドがプレーヤによって入力される入力装置を備え、
前記コントローラは、前記ディスプレイにキャラクタ画像が表示されているキャラクタに対するコマンドが前記入力装置に入力された場合、そのキャラクタの立体実像が生成されていることを条件として、前記コマンドに応じた前記キャラクタ画像の表示を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載のカードゲーム装置。
【請求項7】
スロットマシンにおけるベーシックゲームを実行する段階と、
前記ベーシックゲームにおいて所定のセカンドゲーム開始条件が成立した場合、キャラクタに対応した識別データを記録したカードが載置され得る載置部に前記カードが載置されたときに、リーダにより前記カードから前記識別データを読み取る段階と、
前記リーダにより前記カードから前記識別データが読み取られた場合、前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像をディスプレイに表示する段階と、
前記リーダにより前記カードから前記識別データが読み取られた場合、前記載置部に載置されたカード上にキャラクタの立体実像を生成するための実像生成用装置により、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像を該カード上に生成する段階と
を含むことを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項8】
前記識別データに対応したキャラクタを示すキャラクタ画像の前記ディスプレイへの表示を停止するときには、前記識別データに対応したキャラクタの立体実像の生成を停止する段階
を含むことを特徴とする請求項7に記載のゲーム制御方法。
【請求項9】
前記ディスプレイにキャラクタ画像が表示されているキャラクタに対するコマンドがプレーヤにより入力装置に入力された場合、そのキャラクタの立体実像が生成されていることを条件として、前記コマンドに応じた前記キャラクタ画像の表示を行う段階
を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載のゲーム制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate