説明

ゲームシステム、ゲーム装置、通信装置、プログラムおよびデータ管理方法

【課題】ネットワーク方式のゲームシステムにおいて、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができるようにする。
【解決手段】ゲームシステム100を提供する。ゲームシステム100は、複数のゲーム端末200と通信装置300を有する。通信装置300は、プレイの終了を示す終了データを受信し、このプレイを示すプレイデータと当該終了データを受信した時刻を示す時刻データを含む状況データ254を保持する。ゲーム端末200は、状況要求データを送信することによって、その時点で通信装置300に保持されている状況データ254を受信し、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す時刻データを含む状況データに含まれているプレイデータで表される情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、通信装置、プログラムおよびデータ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のゲーム端末を備え、対戦型のゲームのプレイ(ゲームプレイ)を複数同時に実現可能なネットワーク方式のゲームシステムにおいて、プレイをまたがるイベントの通知を可能とすることにより、プレイに参加中のプレイヤに対して、対戦相手以外のプレイヤの存在感を演出する技術が記載されている。この技術では、プレイに参加中のプレイヤのゲーム端末でイベントが生じると、このイベントが、特定の通信装置(サーバ装置)に通知され、この通信装置から通知先のゲーム端末へ通知される。通知先のゲーム端末は、特定の通信装置において、通知するイベントの内容等に基づいて決定される。
【特許文献1】特許第3496150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の技術を実施する場合、特定の通信装置から通知先のゲーム端末へのイベントの通知をプッシュ型の通信により実現するのが妥当である。この実施の形態では、通知先となり得る全てのゲーム端末の通信アドレスを特定の通信装置が集中管理することになる。したがって、通知先となり得るゲーム端末の数が多いと、すなわち同時に実現されるプレイの数が多いと、特定の通信装置の通信負荷が過大となってしまう。
【0004】
ところで、ネットワーク方式のゲームシステムには、複数のプレイを同時に実現可能であり、かつ、各プレイに参加するプレイヤの数が単数であり、かつ、各プレイの結果が特定の通信装置に蓄積される形態のゲームシステムがある。このようなゲームシステムであっても、ネットワーク方式のゲームシステムである以上、プレイに参加中のプレイヤに対して他のプレイヤの存在感を演出することは重要である。そこで、このようなシステムにおいて、プレイに参加中のプレイヤに対して、ゲームシステム全体におけるプレイの状況の推移を知らせることを考える。プレイの状況の推移とは、例えば、あるプレイの終了の3分後に別のプレイが終了した、といったことである。これを実現する場合、プレイ終了のイベントを、プレイに参加中の全てのプレイヤのゲーム端末へ通知する必要があるから、特許文献1に記載の技術を用いたとしても、特定の通信装置の通信負荷が過大となってしまう。
【0005】
一方、一般的なネットワーク型のゲームシステムでは、ゲーム端末と特定の通信装置との間の通信において、ゲーム端末がクライアントとなり、特定の通信装置がサーバとなる。このようなゲームシステムによって特許文献1に記載の技術を実施すれば、多くの通信アドレスを特定の通信装置が集中管理する必要がなくなる。しかし、この実施の形態では、通知先となり得るゲーム端末は、他のゲーム端末でイベントが発生したこと、および自己がイベントの通知先となったことを知りえないから、一定の周期で特定の通信装置にアクセスすることになる。したがって、同時に実現されるプレイの数が多いと、特定の通信装置の負荷が過大となってしまう。また、この形態では、複数のイベントの通知の時間間隔を、これら複数のイベントの発生の時間間隔と一致させることが困難であるから、プレイに参加中のプレイヤに対して、ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることは困難である。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ネットワーク方式のゲームシステムにおいて、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができるようにすることを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、用語について説明する。
「ゲーム」とは、そのプレイ(ゲームプレイ)の結果を定めるルールを有するものの総称である。各ゲームについて「プレイ」とは、その開始から終了までのゲーム期間において当該ゲームを客体として進行する行為のうち、その内容が、当該ゲームと、当該ゲーム期間におけるその主体の挙動とに応じて定まるものの総称である。各ゲームは、単数または複数のプレイの客体となる。各プレイの主体となる個体を、そのプレイの客体であるゲームの「プレイヤ」と総称する。各プレイについて、その主体であるプレイヤを、そのプレイの「参加プレイヤ」と総称する。各プレイについて、その「結果」とは、そのプレイの参加プレイヤが目的とする評価である。プレイの結果としては、勝敗や、順位、得点を例示可能である。
【0008】
ゲームとしては、各プレイの参加プレイヤの数が単数のゲームや、この数が複数のマルチプレイ型のゲームを例示可能である。マルチプレイ型のゲームとしては、各プレイの結果が当該プレイの参加プレイヤ毎に定まる個人評価型のゲームや、各プレイの結果が当該プレイの参加プレイヤの集団である参加チーム毎に定まるチーム評価型のゲームを例示可能である。また、マルチプレイ型のゲームとしては、各プレイのゲーム期間において当該プレイの参加プレイヤまたは参加チームが、互いに競争する競争型のゲームや、互いに協力する協力型のゲームを例示可能である。競争型のゲームとしては、参加プレイヤまたは参加チームが対戦する対戦型のゲームを例示可能である。任意のゲームは、コンピュータゲームとして実現可能である。
【0009】
「コンピュータゲーム」とは、そのプレイがコンピュータを用いて実現されるゲームの総称である。各コンピュータゲームでは、そのプレイの内容に影響を与える挙動は、当該プレイの実現に用いられたコンピュータの操作に限られる。各コンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータを、当該コンピュータゲームの「ゲーム装置」と総称する。各コンピュータゲームのゲーム装置のうち、その操作のための、そのコンピュータゲームのプレイヤに対するユーザインターフェイスを有するものを、「ゲーム端末」と総称する。各コンピュータゲームのゲーム装置を有するシステムを、そのコンピュータゲームの「ゲームシステム」と総称する。
【0010】
ゲーム端末が設置される場所を「ゲーム場」と総称する。ゲーム場としては、設置されたゲーム端末を来訪者に有償で使用させる施設(例えば、ゲームセンタ)や、ゲーム端末が設置された住居を例示可能である。前者では、主として来訪者が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなり、後者では、主として住人が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなる。前者には、主として、その使用者からその使用料を徴収するための機能を持つゲーム端末(業務用ゲーム機の一種)が設置され、後者には、主として、当該機能を持たないゲーム端末(家庭用ゲーム機の一種)が設置される。
【0011】
ゲーム装置またはゲームシステムとしては、実現可能なコンピュータゲームの数が単数のものや、この数が複数のものを例示可能である。ゲームシステムとしては、ゲーム端末を単数だけ有するゲームシステムや、ゲーム端末を複数有するゲームシステム、ゲーム装置を複数有するゲームシステムを例示可能である。ゲーム装置を複数有するゲームシステムとしては、全てのゲーム装置がノードとして属する単数のネットワークを用いたゲームシステム(ネットワーク方式のゲームシステム)を例示可能である。
【0012】
「ネットワーク」とは、終端を有し、自己に属する複数の終端ノード間でのデータの送受信を可能とするように設けられたシステムの総称である。ネットワークとしては、自己に属する各終端ノードに自己内でユニークな通信アドレス(例えばIP(Internet Protocol)アドレス)が付与され、これらの通信アドレスを用いて終端ノード間でのデータの送受信が行われるものを例示可能である。「終端ノード」とは、自己が属するネットワークに属するノードのうち、当該ネットワークの終端として機能するものの総称である。「ノード」とは、自己が属するネットワーク内で送信または受信の主体となる装置またはシステムの総称である。ノードとしては、コンピュータや、ネットワークを例示可能である。複数のネットワークをそれぞれノードとして含むネットワークを、「インターネットワーク」と称する。インターネットワークとしては、インターネットを例示可能である。
【0013】
複数のゲーム端末を有する、ネットワーク方式のゲームシステムとしては、マスター/スレーブ方式のゲームシステム、サーバ/クライアント方式のゲームシステム、ピアツーピア(Pear To Pear)方式のゲームシステムを例示可能である。マスター/スレーブ方式のゲームシステムとしては、マスターとなるゲーム端末とスレーブとなるゲーム端末が、静的に定められたゲームシステムや、動的に定められるゲームシステムを例示可能である。サーバ/クライアント方式のゲームシステムとしては、サーバとなるゲーム装置とクライアントとなるゲーム端末とが静的に定められたゲームシステムや、両者が動的に定められるゲームシステム、サーバとクライアントを兼ねるゲーム端末が存在するゲームシステムを例示可能である。
【0014】
「コンピュータ」とは、データを処理する装置のうち、データを保持するメモリと、メモリに保持されているプログラムを実行するプロセッサとを有するものの総称である。「データ」とは、情報を測定可能な形式で表現したものの総称である。データとしては、情報を電気的に表現したデータや、情報を磁気的に表現したデータ、情報を光学的に表現したデータを例示可能である。「情報」とは、データで表現可能な対象の総称である。「メモリ」とは、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置の総称である。メモリとしては、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリを例示可能である。「プログラム」とは、命令を表すデータの集合体のうち、処理の手順を示すものの総称である。プログラムとしては、コンピュータに、コンピュータゲームのプレイを実現させるプログラムを例示可能である。「プロセッサ」とは、命令セットを実装し、その命令セットに含まれている命令を表すデータの集合体であるプログラムに示されている手順で、当該プログラム内のデータで表される命令を実行する処理を行うことによって、当該プログラムを実行する装置の総称である。プロセッサとしては、単数のCPU(Central Processing Unit)や、複数のCPUの集合体を例示可能である。
【0015】
コンピュータとしては、外部とのインターフェイスを備えるコンピュータを例示可能である。外部とのインターフェイスとしては、外部から情報またはデータを入力する入力部や、外部へ情報またはデータを出力する出力部を例示可能である。情報について「入力」とは、検出または測定によって外部の情報を表すデータを生成する行為の総称である。入力部としては、センサや、ボタン、キーボードを例示可能である。情報について「出力」とは、データで表された情報を人間に知覚され得る形態で表す行為の総称である。人間に知覚され得る形態としては、光、音、振動を例示可能である。光の形態での情報の出力としては、画像の表示、光源の明滅を例示可能である。音の形態での情報の出力としては、スピーカによる放音、ソレノイドによる発音機構の駆動(例えば、ベルの鳴動)を例示可能である。振動の形態での情報の出力としては、振動子の揺動を例示可能である。
【0016】
次に、本発明について説明する。
本発明は、ネットワークに属する複数のゲーム端末と前記ネットワークに属する通信装置とを有するゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム端末の各々は、コンピュータゲームのプレイを実現するプレイ実現部と、前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部と、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部とを備え、前記通信装置は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部とを備える、ことを特徴とするゲームシステムを提供する。
このゲームシステムは、複数のゲーム端末および通信装置が同一のネットワークに属するから、ネットワーク方式のゲームシステムである。このゲームシステムでは、通信装置は、コンピュータゲームのプレイが終了すると、このプレイの終了を示す終了データを受信し、この終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと当該終了データを受信した時刻を示す時刻データを含む状況データを保持することができる。また、このゲームシステムでは、ゲーム端末は、状況要求データを送信することによって、その時点で通信装置に保持されている状況データを受信し、保持することができる。また、このゲームシステムでは、ゲーム端末は、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す時刻データを含む状況データに含まれているプレイデータで表される情報を出力することができる。つまり、このゲームシステムでは、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移が遡行時間だけ遅れて報知される。したがって、このゲームシステムによれば、遡行時間を適宜に定めることにより、ゲーム端末から通信装置への状況要求データの送信の周期を十分に長くすることが可能である。よって、このゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。なお、遅れがあっても、現実に生じた状況の正確な推移が報知されるから、十分な演出効果が得られる。
【0017】
上記のゲームシステムにおいて、前記状況要求送信部による前記状況要求データの前記通信装置への送信は、前記プレイ実現部により前記プレイが実現されていないときに行われる、ようにしてもよい。コンピュータゲームのプレイを実現しているプレイ実現部を備えるゲーム端末には大きな負荷がかかり、そのような状態のゲーム端末から通信装置へ状況要求データが送信されると、ゲーム端末の負荷が過大となる虞があるが、この態様では、この虞を排除することができる。
【0018】
上記のゲームシステムにおいて、通信装置がゲーム端末から状況要求データを受信した時点で保持している全ての状況データを当該ゲーム端末へ送信するようにすると、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻よりも前の時刻を示す時刻データを含む状況データも送信されてしまう。このような状況データは、ゲーム端末において情報の出力に利用されることのない無駄なデータである。そこで、上記のゲームシステムにおいて、前記ゲーム端末は、前記遡行時間を決定する遡行時間決定部を備え、前記状況要求データは、前記遡行時間決定部により決定された前記遡行時間を示す遡行時間データを含み、前記状況送信部は、前記装置側データ保持部からの前記状況データの読み出しにおいて、現在時刻と、現在時刻から、受信された前記状況要求データに含まれている前記遡行時間データで示される前記遡行時間だけ遡行した時刻との間の送信対象期間内の時刻を示す前記時刻データを含む全ての前記状況データを読み出す、ようにしてもよい。この態様によれば、上記の無駄なデータが送信されないから、通信負荷を低減することができる。
前述の報知は、ゲーム期間の全域にわたって行われるのが好適である。また、通信負荷を低減する観点では、ゲーム端末が状況データを取得するための通信の回数は、少ない方がよい。理想的には、プレイ毎に1回である。しかし、予め用意した複数のコンピュータゲームからプレイの対象とするものをプレイヤに選択させるゲームシステムでは、ゲーム期間がプレイ毎に相違し得る。また、ゲーム期間がプレイの内容に応じて変化するコンピュータゲームも存在する。よって、遡行時間を固定的に定める場合には、想定される最長のゲーム期間に応じた十分に長い時間を遡行時間とすることになる。しかし、このようにすると、ゲーム期間が短いプレイにおいて状況が報知される時刻と、当該状況が現実に生じた時刻との差の時間(例えば30分)が、当該ゲーム期間(例えば3分)に対して著しく長くなり、演出効果が弱まる虞がある。
これに対して、上記の態様によれば、遡行時間が、可変であり、各ゲーム端末において決定されて通信装置へ通知されるから、上記の回数を1回としても、上記の差の時間がゲーム期間に対して著しく長くなる事態を回避しつつ、ゲーム期間の全域にわたって前述の報知を行うことができる。
【0019】
上記のゲームシステムにおいて、前記状況要求送信部は、前記状況要求データを前記通信装置へ送信してからの経過時間が前記遡行時間を超過する前に、前記状況要求データを前記通信装置へ再送信する、ようにしてもよい。この態様によれば、ゲーム期間の全域にわたって前述の報知を行うことができる。
【0020】
上記のゲームシステムにおいて、前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、
前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0021】
上記のゲームシステムにおいて、前記通信装置は、前記プレイ毎に当該プレイに参加するプレイヤと当該プレイを実現させる前記ゲーム端末とを対応付ける端末プレイヤ対応データを記憶する端末プレイヤ対応データ記憶部を備え、前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、前記端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記プレイヤに関連付けて装置側データ保持部に書き込み、前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記プレイヤに関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0022】
上記のゲームシステムにおいて、前記通信装置は、前記複数のゲーム端末が単数または複数ずつ設置された複数のゲーム場の各々と前記複数のゲーム端末の各々とを対応付ける端末ゲーム場対応データを記憶する端末ゲーム場対応データ記憶部を備え、前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、前記端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられた前記ゲーム場に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記ゲーム場に関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0023】
また、本発明は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイの終了を示す終了データを受信すると、受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを前記装置側データ保持部に書き込み、前記複数のゲーム端末の各々から、前記状況データの送信を要求する状況要求データを受信すると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信した前記状況要求データの送信元へ送信する通信装置と同一のネットワークに属するゲーム端末であって、前記プレイを実現するプレイ実現部と、前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す前記終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部と、前記状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部とを備える、ことを特徴とするゲーム端末を提供する。
このゲーム端末を有するネットワーク方式のゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。
【0024】
また、本発明は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属する通信装置であって、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部とを備える、ことを特徴とする通信装置を提供する。
この通信装置を有するネットワーク方式のゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。
【0025】
また、本発明は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイの終了を示す終了データを受信すると、受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを前記装置側データ保持部に書き込み、前記複数のゲーム端末の各々から、前記状況データの送信を要求する状況要求データを受信すると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信した前記状況要求データの送信元へ送信する通信装置と同一のネットワークに属し、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備えるゲーム端末を、前記プレイを実現するプレイ実現部と、前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す前記終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、前記状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部として機能させる、ことを特徴とするプログラムと、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
このプログラムを実行したコンピュータを有するネットワーク方式のゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。なお、記録媒体に代えてデータキャリヤを提供することも可能である。
【0026】
また、本発明は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属し、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備える通信装置を、前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部として機能させる、ことを特徴とするプログラムと、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
このプログラムを実行したコンピュータを有するネットワーク方式のゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。なお、記録媒体に代えてデータキャリヤを提供することも可能である。
【0027】
また、本発明は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属する通信装置におけるデータ管理方法であって、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、前記終了データを受信する終了受信ステップと、前記終了受信ステップの後に、前記終了受信ステップにて受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込みステップと、前記状況要求データを受信する状況要求受信ステップと、前記状況要求受信ステップの後に、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、前記状況要求受信ステップにて受信した前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信ステップとを有する、ことを特徴とするデータ管理方法を提供する。
このデータ管理方法を用いる通信装置を有するネットワーク方式のゲームシステムによれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ネットワーク方式のゲームシステムにおいて、通信負荷を過大とすることなく、プレイに参加中のプレイヤに対して、当該ゲームシステムにおけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する具体的な構成は一例に過ぎず、本発明は、この具体的な構成を変形して得られる各種の形態をも範囲に含む。
【0030】
<ゲームシステムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステム100の構成を示すブロック図である。ゲームシステム100は、各プレイの参加プレイヤの数が単数のコンピュータゲーム(以降、「単独ゲーム」と称する)のプレイを複数同時に実現可能なネットワーク方式のゲームシステムであり、各々がインターネットワーク1に終端ノードとして属する複数のゲーム端末200と、インターネットワーク1に終端ノードとして属する通信装置300とを有する。
【0031】
各ゲーム端末200は、単独ゲームのプレイを実現可能なゲーム端末であり、複数のLAN(Local Area Network)3(3A、3B、3C、…)のいずれかに終端ノードとして属する。各LAN3は、インターネットワーク1にノードとして属するネットワークであり、複数のゲーム場2(2A、2B、2C、…)のいずれかに設けられている。各LAN3には、VPN(Virtual Private Network)装置4がノードとして属する。各LAN3に属するVPN装置4は、VPN5に終端ノードとして属する。
【0032】
通信装置300は、単独ゲームの各プレイの参加者に対して単独ゲームのプレイの状況の推移を通知するためのコンピュータであり、LAN6に終端ノードとして属する。LAN6は、インターネットワーク1にノードとして属するネットワークであり、複数のゲーム場2のいずれとも異なる場所に設けられている。LAN6には、VPN装置4がノードとして属する。LAN6に属するVPN装置4は、VPN5に終端ノードとして属する。VPN5は、インターネットワーク1上に仮想的に実現されたネットワークである。異なるLAN3に属するゲーム端末200間の通信や、各ゲーム端末200と通信装置300間の通信は、VPN5を介して行われる。
【0033】
図2は、ゲームシステム100における単独ゲームのプレイの状況の推移の一例を模式的に示す図である。この例では、プレイGP1を実現するゲーム端末200を「ゲーム端末200A」とし、プレイGP2を実現するゲーム端末200を「ゲーム端末200B」とし、プレイGP3を実現するゲーム端末200を「ゲーム端末200C」としてある。プレイGP1のゲーム期間は時刻t1から時刻t3まで、プレイGP2のゲーム期間は時刻t2から時刻t4まで、プレイGP3のゲーム期間は時刻t5から時刻t6まで、である。プレイGP1のゲーム期間とプレイGP2のゲーム期間が、時刻t2から時刻t3まで重なっていることから明らかなように、ゲームシステム100は、単独ゲームのプレイを複数同時に実現可能である。なお、本実施の形態では、ゲーム期間の長さは各ゲームに共通であり、この長さ以上となるように、後述の遡行期間および送信対象期間が定められている。
【0034】
<ゲーム端末の構成>
図3は、ゲーム端末200の構成を示すブロック図である。この図に示すように、ゲーム端末200は、表示部220、操作部230、通信インターフェイス240、記憶部250、プロセッサ260およびRTC(リアルタイムクロック)270を有する。RTC270は、現在時刻を計時する。表示部220は、ゲーム端末200の外部へ情報を出力する出力部であり、データで表される画像を表示する。表示部220としてはモニタやビデオプロジェクタを例示可能である。操作部230は、ゲーム端末200の外部から情報を入力する入力部であり、プレイヤに操作され、その操作の内容を検出し、検出結果を表すデータを生成する。操作部230としては、ボタンや、キーボード、タッチパネルを例示可能である。
【0035】
通信インターフェイス240は、プロセッサ260と協働して、外部へデータを送信するとともに外部からデータを受信する。つまり、通信インターフェイス240およびプロセッサ260は、外部へデータを出力する出力部と、外部からデータを入力する入力部として機能する。記憶部250は、書き込まれたデータを保持(記憶)するものであり、記憶内容の保持に電源が必須の揮発性領域255と、そうでない不揮発性領域256とを有する。揮発性領域255は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部でもある。不揮発性領域256は、記憶内容を書き換え不可能な書き換え不可能領域257と、記憶内容を書き換え可能な書き換え可能領域258とに分けられる。揮発性領域255は例えばRAM(Random Access Memory)により、書き換え不可能領域257は例えばROM(Read Only Memory)により、書き換え可能領域258は例えばハードディスクにより実現されている。
【0036】
揮発性領域255には、プレイの状況を示す状況データ254が書き込まれる。状況データ254のデータ構造を図4に示す。この図に示すように、状況データ254には、時刻を示す時刻データと、プレイを示すプレイデータとが含まれている。プレイデータは、具体的には、参加プレイヤの名前と得点を表すデータである。図3の書き換え可能領域258には、単独ゲームのプレイを実現するためのゲームデータ252が保持されている。書き換え不可能領域257には、ゲーム端末200に後述のゲーム処理を行わせるためのプログラム263が保持されている。プロセッサ260は、操作部230により生成されたデータを受け取ること、表示部220にデータを供給すること、通信インターフェイス240を用いて外部とデータを送受信すること、RTC270と協働して現在時刻を計時すること、およびプログラム263を実行することが可能である。
【0037】
<通信装置の構成>
図5は、通信装置300の構成を示すブロック図である。この図に示すように、通信装置300は、通信インターフェイス310、記憶部320、プロセッサ330およびRTC340を有する。RTC340は、現在時刻を計時する。通信インターフェイス310は、プロセッサ330と協働して、外部へデータを送信するとともに外部からデータを受信する。つまり、通信インターフェイス310およびプロセッサ330は、外部へデータを出力する出力部と、外部からデータを入力する入力部として機能する。
【0038】
記憶部320は、書き込まれたデータを保持(記憶)するものであり、記憶内容の保持に電源が必須の揮発性領域325と、そうでない不揮発性領域326とを有する。揮発性領域325は、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部でもある。不揮発性領域326は、記憶内容を書き換え不可能な書き換え不可能領域327と、記憶内容を書き換え可能な書き換え可能領域328とに分けられる。揮発性領域325は例えばRAMにより、書き換え不可能領域327は例えばROMにより、書き換え可能領域R22は例えばハードディスクにより実現されている。
【0039】
揮発性領域325には、状況データ254が書き込まれる。書き換え可能領域328には、通信装置300に後述の蓄積処理および応答処理を並列に実行させるためのプログラム321が保持されている。書き換え不可能領域321には、プロセッサ330がプログラム321を揮発性領域325にロードして実行することができるようにするためのIPL(Initial Program Loader)322が保持されている。プロセッサ330は、通信インターフェイス310を用いて外部とデータを送受信すること、RTC340と協働して現在時刻を計時すること、およびIPL322を実行することが可能である。
【0040】
<ゲーム処理>
図6は、ゲーム端末200におけるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。ゲーム処理において、プロセッサ260は、まず、単独ゲームのプレイを開始する旨の開始指示が入力されたか否かを判定する(ステップSA1)。この判定結果は、操作部230によって開始指示を表すデータが生成されると肯定的となり、他の場合には否定的となる。この判定結果が否定的な場合、処理はステップSA1に戻る。
【0041】
ステップSA1の判定結果が肯定的な場合、プロセッサ260は、通信インターフェイス240と協働して、状況データの送信を要求する状況要求データを通信装置300へ送信する(ステップSA2)。状況データは、終了した各プレイの状況を示すデータであり、当該プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む。つまり、プロセッサ260および通信インターフェイス240は、プレイの状況を示し、プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを通信装置300へ送信する状況要求送信部として機能する。
【0042】
状況要求データを送信すると、プロセッサ260は、次に、通信装置300から状況データ254を受信する(ステップSA3)。すなわち、プロセッサ260および通信インターフェイス240は、通信装置300から状況データを受信する状況受信部として機能する。状況データを受信すると、プロセッサ260は、受信した状況データ254を揮発性領域255に書き込む(ステップSA4)。すなわち、プロセッサ260は、状況受信部により状況データが受信されると、受信された状況データを端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部として機能する。
【0043】
状況データ254の書き込みを終えると、プロセッサ260は、ゲーム端末200に単独ゲームのプレイを実現させるプレイ処理(ステップSA5)と、当該プレイの参加プレイヤに単独ゲームのプレイの推移を通知する推移通知処理(ステップSA6)とを並列に実行する。プロセッサ260は、プレイ処理を実行することにより、単独ゲームのプレイを実現するプレイ実現部として機能する。推移通知処理では、プロセッサ260は、プレイ処理が終了するまで、遡行時刻に応じた状況データ254に含まれているプレイデータに応じた情報を出力する処理を繰り返す。具体的には、次に述べる通りである。
【0044】
推移通知処理では、プロセッサ260は、遡行時刻に応じた状況データが揮発性領域255に保持されているか否かを判定し(ステップSA61)、この判定結果が否定的な場合には、プレイ処理が終了したか否かを判定し(ステップSA62)、この判定結果が否定的な場合には、処理をステップSA61に戻す。遡行時刻は、RTC270により計時されている現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻である。一方、プロセッサ260は、ステップSA61の判定結果が肯定的な場合には、揮発性領域255から、遡行時刻に応じた状況データ254に含まれているプレイデータを読み出し(ステップSA63)、表示部220に、このプレイデータを供給することによって、このプレイデータに応じた情報(例えば、得点および名前)の出力をさせ(ステップSA64)、処理をステップSA62へ進める。すなわち、プロセッサ260は、端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す時刻データを含む状況データに含まれているプレイデータを読み出す遡行読み出し部として機能し、プロセッサ260および表示部220は、遡行読み出し部によりプレイデータが読み出されると、読み出されたプレイデータで表される情報を出力する情報出力部として機能する。推移通知処理は、ステップSA62の判定結果が肯定的になると終了する。
【0045】
プレイ処理および推移通知処理が終了すると、プロセッサ260は、プレイの終了を示す終了データを通信装置300へ送信する(ステップSA7)。終了データは、具体的には、終了したプレイの結果(例えば得点)や、当該プレイの参加プレイヤの名前を表すデータである。すなわち、プロセッサ260および通信インターフェイス240は、プレイ実現部に実現されたプレイが終了すると、このプレイの終了を示す終了データを通信装置300へ送信する終了送信部として機能する。以降、処理はステップSA1に戻る。なお、参加プレイヤの名前は、ステップSA7よりも前の段階で参加プレイヤによって入力される。
【0046】
<蓄積処理>
図7は、通信装置300における蓄積処理の流れを示すフローチャートである。蓄積処理において、プロセッサ330は、まず、いずれかのゲーム端末200から終了データが到来したか否かを判定し(ステップSB1)、この判定結果が否定的であれば、処理をステップSB1へ戻す。ステップSB1の判定結果が肯定的であれば、プロセッサ330は、通信インターフェイス310と協働して、到来した終了データを受信する(ステップSB2)。すなわち、プロセッサ330および通信インターフェイス310は、各ゲーム端末200から終了データを受信する終了受信部として機能する。
【0047】
終了データを受信すると、プロセッサ330は、状況データ254を生成する(ステップSB3)。具体的には、プロセッサ330は、受信した終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと、現在時刻を示す時刻データとを含む状況データ254を生成する。次に、プロセッサ330は、生成した状況データ254を揮発性領域325に書き込む(ステップSB4)。すなわち、プロセッサ330は、終了受信部により終了データが受信されると、受信された終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部として機能する。以降、処理は、ステップSB1に戻る。
【0048】
<応答処理>
図8は、通信装置300における応答処理の流れを示すフローチャートである。応答処理において、プロセッサ330は、まず、いずれかのゲーム端末200から状況要求データが到来したか否かを判定し(ステップSC1)、この判定結果が否定的であれば、処理をステップSC1へ戻す。ステップSC1の判定結果が肯定的であれば、プロセッサ330は、通信インターフェイス310と協働して、到来した状況要求データを受信する(ステップSC2)。すなわち、プロセッサ330および通信インターフェイス310は、複数のゲーム端末の各々から状況要求データを受信する状況要求受信部として機能する。
【0049】
状況要求データを受信すると、プロセッサ330は、揮発性領域325から状況データを読み出す(ステップSC3)。具体的には、プロセッサ330は、揮発性領域325から、RTC340により計時されている現在時刻と、この現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻との間の送信対象期間内の時刻を示す時刻データを含む全ての状況データを読み出す。例えば、図9に例示するように、プレイGP3の開始直前のゲーム端末GP3から状況要求データを受信した場合には、現在時刻はプレイGP3の開始時刻t5に略一致し、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻は時刻t2とt3との間の時刻t7に略一致し、時刻t7から時刻t5までの期間が送信対象期間となる。この図から明らかなように、本実施の形態では、送信対象期間の長さは、遡行時間と一致している。次に、プロセッサ330は、通信インターフェイス310と協働して、読み出した状況データを、ステップSC2にて受信した状況要求データの送信元へ送信する(ステップSC4)。すなわち、プロセッサ330および通信インターフェイス310は、状況要求受信部により状況要求データが受信されると、装置側データ保持部から状況データを読み出し、受信された状況要求データの送信元へ送信する状況送信部として機能する。以降、処理は、ステップSC1に戻る。
【0050】
図9の例では、ゲーム端末200CにおけるプレイGP3の参加プレイヤには、そのゲーム期間において、ゲーム端末200Aで実現されたプレイGP1の終了(例えば、参加プレイヤの得点および名前)が通知され、やがてゲーム端末200Bで実現されたプレイGP2の終了が通知される。これらの通知は遡行時間遅れで行われるから、これらの通知間の時間間隔は、プレイGP1およびプレイGP2の実際の終了時点の時間間隔と略一致する。つまり、プレイGP3の参加プレイヤに対して、単独ゲームのプレイの状況の正確な推移が通知される。
【0051】
以上説明したように、ゲームシステム100は、複数のゲーム端末200および通信装置300が同一のインターネットワーク1に属するから、ネットワーク方式のゲームシステムである。ゲームシステム100では、通信装置300は、単独ゲームのプレイが終了すると、このプレイの終了を示す終了データを受信し、この終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと当該終了データを受信した時刻を示す時刻データを含む状況データ254を保持することができる。また、ゲームシステム100では、ゲーム端末200は、状況要求データを送信することによって、その時点で通信装置300に保持されている状況データ254を受信し、保持することができる。また、ゲームシステム100では、ゲーム端末200は、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す時刻データを含む状況データに含まれているプレイデータで表される情報を出力することができる。つまり、ゲームシステム100では、ゲームシステム100におけるプレイの状況の正確な推移が遡行時間だけ遅れて報知される。また、ゲームシステム100では、遡行時間がゲーム期間の長さ以上となるように定められている。したがって、ゲームシステム100によれば、ゲーム端末200から通信装置300への状況要求データの送信の周期を十分に長くすることが可能である。よって、ゲームシステム100によれば、通信負荷を過大とすることなく、プレイの参加プレイヤに対して、ゲームシステム100におけるプレイの状況の正確な推移を知らせることができる。なお、遅れがあっても、現実に生じた状況の正確な推移が報知されるから、十分な演出効果が得られる。
【0052】
また、ゲームシステム100によれば、状況要求データの送信が、送信元のゲーム端末200においてプレイが実現されていないときに行われるから、送信元のゲーム端末200の負荷が過大となる虞を排除することができる。なお、本実施の形態を変形し、状況要求データの送信が、送信元のゲーム端末200においてプレイが実現されているときにも行われるようにしてもよい。また、ゲームシステム100によれば、通信装置300に保持されている状況データのうち、送信対象期間内の時刻を示す時刻データを含む状況データのみが配信されるから、無駄なデータの配信を抑制することができる。なお、本実施の形態を変形し、通信装置300に保持されている全ての状況データを配信するようにしてもよい。
【0053】
また、本実施の形態を変形し、ゲーム端末200に遡行時間を決定する遡行時間決定部を設け、状況要求データに、遡行時間決定部により決定された遡行時間を示す遡行時間データを含むようにし、状況送信部が、装置側データ保持部からの状況データの読み出しにおいて、現在時刻と、現在時刻から、受信された状況要求データに含まれている遡行時間データで示される遡行時間だけ遡行した時刻との間の送信対象期間内の時刻を示す前記時刻データを含む全ての状況データを読み出す、ようにしてもよい。この形態によれば、ゲーム期間が全てのプレイに共通でなくとも、プレイの実現前にそのゲーム期間を特定可能であれば、無駄なデータの配信を抑制することができる。
【0054】
また、本実施の形態を変形し、遡行時間決定部を通信装置300に設けてもよい。つまり、通信装置300が、遡行時間を決定する遡行時間決定部と、状況要求受信部により状況要求データが受信されると、遡行時間決定部により決定された遡行時間を示す遡行時間データを、受信された状況要求データの送信元へ送信する遡行時間送信部とを有し、ゲーム端末200が、通信装置300から遡行時間データを受信する遡行時間受信部を有し、状況送信部により装置側データ保持部から読み出される状況データは、現在時刻と、現在時刻から、遡行時間決定部により決定された遡行時間だけ遡行した時刻との間の送信対象期間内の時刻を示す時刻データを含むものに限られ、遡行読み出し部により端末側データ保持部から読み出されるプレイデータは、現在時刻から、遡行時間受信部により受信された遡行時間データで示される遡行時間だけ遡行した時刻を示す時刻データを含む状況データに含まれている、ようにしてもよい。
【0055】
また、本実施の形態を変形し、状況要求送信部は、状況要求データを通信装置300へ送信してからの経過時間が遡行時間を超過する前に、状況要求データを通信装置300へ再送信する、ようにしてもよい。この形態によれば、経過時間をより短く定めることができる。したがって、無駄なデータの配信を抑制することができる。なお、状況要求送信部は、状況要求データを通信装置300へ送信してからの経過時間が遡行時間を超過してから、状況要求データを前記通信装置へ再送信する、ようにしてもよい。
【0056】
また、本実施の形態を変形し、装置側状況書き込み部が、終了受信部により終了データが受信されると、受信された終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを、当該終了データの送信元のゲーム端末に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、状況送信部が、状況要求受信部により状況要求データが受信されると、装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元のゲーム端末200に関連付けられていない状況データを読み出し、受信された状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0057】
また、本実施の形態を変形し、通信装置300が、プレイ毎に当該プレイに参加するプレイヤと当該プレイを実現させるゲーム端末200とを対応付ける端末プレイヤ対応データを記憶する端末プレイヤ対応データ記憶部を備え、装置側状況書き込み部が、終了受信部により終了データが受信されると、端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、受信された終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを、当該終了データの送信元のゲーム端末200に対応付けられているプレイヤに関連付けて装置側データ保持部に書き込み、状況送信部は、状況要求受信部により状況要求データが受信されると、端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元のゲーム端末に対応付けられているプレイヤに関連付けられていない状況データを読み出し、受信された状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0058】
上記のゲームシステムにおいて、通信装置300が、複数のゲーム端末200が単数または複数ずつ設置された複数のゲーム場2の各々と複数のゲーム端末200の各々とを対応付ける端末ゲーム場対応データを記憶する端末ゲーム場対応データ記憶部を備え、装置側状況書き込み部は、終了受信部により終了データが受信されると、端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、受信された終了データで終了が示されているプレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを、当該終了データの送信元のゲーム端末200に対応付けられたゲーム場2に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、状況送信部は、状況要求受信部により状況要求データが受信されると、端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元のゲーム端末200に対応付けられているゲーム場2に関連付けられていない状況データを読み出し、受信された状況要求データの送信元へ送信する、ようにしてもよい。
【0059】
また、本実施の形態を変形し、プレイデータで表される情報を、予め通信装置300に保持させておく形態としてもよい。この形態は、プレイヤが所持するカードを用いてプレイヤを識別する周知のゲームシステムを用いることにより実施可能である。また、ゲーム端末200の外部へ情報を出力する出力部として、表示部220とは異なる出力部を採用してもよい。また、ゲーム端末200の外部から情報を入力する入力部として、操作部230とは異なる入力部を採用してもよい。また、本発明は、単独ゲーム以外の任意のコンピュータゲームにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステム100の構成を示すブロック図である。
【図2】ゲームシステム100における単独ゲームのプレイの状況の推移の一例を模式的に示す図である。
【図3】ゲームシステム100に含まれるゲーム端末200の構成を示すブロック図である。
【図4】ゲームシステム100で用いられる状況データ254のデータ構造を模式的に示す図である。
【図5】ゲームシステム100に含まれる通信装置300の構成を示すブロック図である。
【図6】ゲーム端末200におけるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】通信装置300における蓄積処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】通信装置300における応答処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】ゲームシステム100の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0061】
1 インターネットワーク
100 ゲームシステム
200 ゲーム端末
220 表示部
230 操作部
240,310 通信インターフェイス
250,320 記憶部
253,321 プログラム
260,330 プロセッサ
270,340 RTC(リアルタイムクロック)
300 通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに属する複数のゲーム端末と前記ネットワークに属する通信装置とを有するゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム端末の各々は、
コンピュータゲームのプレイを実現するプレイ実現部と、
前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部と、
前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、
前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、
前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、
前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、
前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部とを備え、
前記通信装置は、
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、
前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、
前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、
前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、
前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部とを備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記状況要求送信部による前記状況要求データの前記通信装置への送信は、前記プレイ実現部により前記プレイが実現されていないときに行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム端末は、前記遡行時間を決定する遡行時間決定部を備え、
前記状況要求データは、前記遡行時間決定部により決定された前記遡行時間を示す遡行時間データを含み、
前記状況送信部は、前記装置側データ保持部からの前記状況データの読み出しにおいて、現在時刻と、現在時刻から、受信された前記状況要求データに含まれている前記遡行時間データで示される前記遡行時間だけ遡行した時刻との間の送信対象期間内の時刻を示す前記時刻データを含む全ての前記状況データを読み出す、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記状況要求送信部は、前記状況要求データを前記通信装置へ送信してからの経過時間が前記遡行時間を超過する前に、前記状況要求データを前記通信装置へ再送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、
前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記通信装置は、前記プレイ毎に当該プレイに参加するプレイヤと当該プレイを実現させる前記ゲーム端末とを対応付ける端末プレイヤ対応データを記憶する端末プレイヤ対応データ記憶部を備え、
前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、前記端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記プレイヤに関連付けて装置側データ保持部に書き込み、
前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記端末プレイヤ対応データ記憶部を参照し、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記プレイヤに関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記通信装置は、前記複数のゲーム端末が単数または複数ずつ設置された複数のゲーム場の各々と前記複数のゲーム端末の各々とを対応付ける端末ゲーム場対応データを記憶する端末ゲーム場対応データ記憶部を備え、
前記装置側状況書き込み部は、前記終了受信部により前記終了データが受信されると、前記端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを、当該終了データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられた前記ゲーム場に関連付けて装置側データ保持部に書き込み、
前記状況送信部は、前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記端末ゲーム場対応データ記憶部を参照し、前記装置側データ保持部から、当該状況要求データの送信元の前記ゲーム端末に対応付けられている前記ゲーム場に関連付けられていない前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項8】
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイの終了を示す終了データを受信すると、受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを前記装置側データ保持部に書き込み、前記複数のゲーム端末の各々から、前記状況データの送信を要求する状況要求データを受信すると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信した前記状況要求データの送信元へ送信する通信装置と同一のネットワークに属するゲーム端末であって、
前記プレイを実現するプレイ実現部と、
前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す前記終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部と、
前記状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、
前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、
前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、
前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、
前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部とを備える、
ことを特徴とするゲーム端末。
【請求項9】
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属する通信装置であって、
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、
前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、
前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示す前記プレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、
前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、
前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部とを備える、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項10】
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイの終了を示す終了データを受信すると、受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す時刻データとを含む状況データを前記装置側データ保持部に書き込み、前記複数のゲーム端末の各々から、前記状況データの送信を要求する状況要求データを受信すると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信した前記状況要求データの送信元へ送信する通信装置と同一のネットワークに属し、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備えるゲーム端末を、
前記プレイを実現するプレイ実現部と、
前記プレイ実現部に実現された前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す前記終了データを前記通信装置へ送信する終了送信部と、
前記状況要求データを前記通信装置へ送信する状況要求送信部と、
前記通信装置から前記状況データを受信する状況受信部と、
前記状況受信部により前記状況データが受信されると、受信された前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込む端末側状況書き込み部と、
前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出す遡行読み出し部と、
前記遡行読み出し部により前記プレイデータが読み出されると、読み出された前記プレイデータで表される情報を出力する情報出力部として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属し、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部を備える通信装置を、
前記複数のゲーム端末の各々から前記終了データを受信する終了受信部と、
前記終了受信部により前記終了データが受信されると、受信された前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込み部と、
前記複数のゲーム端末の各々から前記状況要求データを受信する状況要求受信部と、
前記状況要求受信部により前記状況要求データが受信されると、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、受信された前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信部として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項10または11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する端末側データ保持部を備え、コンピュータゲームのプレイを実現し、前記プレイが終了すると、前記プレイの終了を示す終了データを送信し、前記プレイの状況を示し、終了した前記プレイを示すプレイデータと時刻を示す時刻データとを含む状況データの送信を要求する状況要求データを送信し、前記状況データを受信すると、受信した前記状況データを前記端末側データ保持部に書き込み、前記端末側データ保持部から、現在時刻から遡行時間だけ遡行した時刻を示す前記時刻データを含む前記状況データに含まれている前記プレイデータを読み出し、読み出した前記プレイデータで表される情報を出力する複数のゲーム端末の各々と同一のネットワークに属する通信装置におけるデータ管理方法であって、
書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置側データ保持部と、
前記終了データを受信する終了受信ステップと、
前記終了受信ステップの後に、前記終了受信ステップにて受信した前記終了データで終了が示されている前記プレイを示すプレイデータと現在時刻を示す前記時刻データとを含む前記状況データを装置側データ保持部に書き込む装置側状況書き込みステップと、
前記状況要求データを受信する状況要求受信ステップと、
前記状況要求受信ステップの後に、前記装置側データ保持部から前記状況データを読み出し、前記状況要求受信ステップにて受信した前記状況要求データの送信元へ送信する状況送信ステップとを有する、
ことを特徴とするデータ管理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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