ゲームシステム
【構成】ゲームシステム10は第1カートリッジ14と第2カートリッジ16を同時に装着可能なゲーム機12を含む。第1カートリッジ14のROM14aには、フラッシュメモリ14bの予約領域にデータが記憶されたとき当該データを使用して実行され得る第1ゲームプログラムが記憶される。たとえば、両カートリッジ14および16がゲーム機12に同時に装着されたとき、プレイヤの指示に応じて、ROM14aおよびROM16aのいずれか一方に記憶される書込みプログラムが実行され、ROM16aに記憶された追加用データ、たとえばゲーム画面の生成に使用される画像データがフラッシュメモリ14bに書き込まれる。
【効果】他方の記憶媒体のゲームに、一方の記憶媒体のデータを追加して多様な変化を与えることができる。
【効果】他方の記憶媒体のゲームに、一方の記憶媒体のデータを追加して多様な変化を与えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゲームシステムに関し、特にたとえば、2つの記憶媒体を同時に装着可能なゲーム機を含み、一方の記憶媒体に記憶されたゲームプログラムを、他方の記憶媒体に記憶されたデータを利用して実行する、ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
2つの記憶媒体を同時に装着可能なゲーム機において、一方の記憶媒体に記憶されたゲームプログラムを実行する際に、他方の記憶媒体のデータを利用する技術の一例が、非特許文献1に示される。この技術では、ゲーム機に2つの記憶媒体が同時に装着された場合、一方の記憶媒体のみの装着では登場しなかった新たなマップが表示される。具体的には、一方の記憶媒体は後に発売された上位互換機種(商品名:ニンテンドーDS)用のゲームカートリッジであり、他方の記憶媒体は先に発売された下位機種(商品名:ゲームボーイアドバンス)用のゲームカートリッジである。下位機種用のゲームカートリッジにおけるセーブ用メモリには、そのゲームプレイによって収集されたキャラクタの情報がセーブされている。一方、上位機種用のゲームカートリッジには、下位機種用のゲームカートリッジのゲームで収集される複数のキャラクタに対応付けられた複数の特別なマップデータが予め記憶されている。そして、上位互換機種のゲーム機(ニンテンドーDS)に両方のゲームカートリッジが同時装着された場合において、上位機種用のゲームカートリッジのゲームを実行する際には、下位機種用のゲームカートリッジにセーブされたキャラクタに対応する特別なマップデータの使用が許可され、当該特別なマップでのゲームプレイが可能にされる。このようにして、下位機種用のゲームカートリッジのセーブデータを利用して、上位機種用のゲームカートリッジのゲームにおいて、通常とは異なるゲーム展開を楽しむことが可能になる。
【非特許文献1】ニンテンドーDS用ゲームソフト「ポケモンダッシュ」、取扱説明書、p.18―19
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来技術では、上位機種用のゲームカートリッジに対応する特定の下位機種用のゲームカートリッジが装着されて特定のセーブデータが記憶されているときに、上位機種用のゲームカートリッジに予め記憶されていた対応するマップを新たに表示可能にするに過ぎない。つまり、新たに登場するマップは、上記機種用のゲームカートリッジに予め記憶されているマップに限定される。このように、上位機種用のゲームカートリッジに予め記憶していた拡張部分を当該上位機種用のゲームカートリッジのゲームで使うに過ぎないので、当該上位機種用のゲームカートリッジが一旦発売された後には、それ以上の拡張は不可能であった。
【0004】
また、後発のゲームカートリッジのゲームを開発する段階で、どの先発のゲームカートリッジに対応させるかを固定的に決めておく必要がある。したがって、上位機種用のゲームカートリッジが発売された後には、新たな後発のゲームカートリッジに対応させることが不可能であった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ゲームシステムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、他方の記憶媒体に予め記憶されているデータを追加して、一方の記憶媒体のゲームに変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、後発の記憶媒体のデータを用いて、先発の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【0008】
この発明のその他の目的は、上位互換機種用の記憶媒体に予め記憶されているデータを用いて、下位機種用の記憶媒体のゲームに変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明(請求項1の発明)は、第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と第2記憶手段とを備える。第2記憶手段は、第1画像データならびに第1画像データおよび第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2画像データ、第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラム、追加用データおよび追加用データを第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第3記憶手段を備える。ゲーム機は、第1判定手段、実行手段、および追加手段を備える。第1判定手段は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段は、第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、第2記憶媒体の第3記憶手段に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段は、実行手段による書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体の第3記憶手段から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0010】
請求項1の発明では、ゲームシステム(10:後述する実施例で相当する参照符号。以下同じ。)は、第1記憶媒体(14)と第2記憶媒体(16)とゲーム機(12)とを含み、ゲーム機は第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能である。第1記憶媒体は、第1記憶手段(14b、112)と第2記憶手段(14a、108、110)とを備えており、第2記憶手段には第1画像データおよび第1ゲームプログラムが予め記憶される。第1記憶手段はデータを書込み可能であり、たとえばフラッシュメモリが適用され得る。第1ゲームプログラムは第1画像データおよび第1記憶手段のデータの少なくとも一方を使用してゲーム処理を実行することが可能なように準備されている。また、第2記憶媒体は第3記憶手段(16a、100、102、104、106)を備えている。第3記憶手段には、第2画像データ、第2ゲームプログラム、追加用データおよび書込みプログラムが予め記憶されている。第2ゲームプログラムは第2画像データを用いてゲーム処理を実行するためのプログラムである。書込みプログラムは、第3記憶手段に記憶された追加用データを第1記憶媒体の第1記憶手段に書込むことが可能なように準備されている。ゲーム機では、第1判定手段(40、S3−S7、S61)は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段(40、S45、S65)は、両記憶媒体が同時に装着されていると判定されたとき、第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段(40、S67−S69)は、書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0011】
このように、請求項1の発明によれば、第2記憶媒体に追加用データと書込みプログラムを準備し、両記憶媒体が同時に装着されたときには、書込みプログラムに従って第1記憶媒体の第1記憶手段に追加用データを書き込むようにしたので、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。したがって、第2記憶媒体に予め記憶されている追加用データを第1記憶媒体に後から追加することができるので、第1記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。また、たとえば後から発売する第2記憶媒体によって、先に発売された第1記憶媒体に追加用データを書き込むことができるので、先発のゲームに多様な変化を与えられる。
【0012】
第2の発明(請求項2の発明)は、第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と第2記憶手段とを備える。第2記憶手段は、第1画像データ、第1画像データおよび第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムならびに第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2画像データ、第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムおよび追加用データを予め記憶する第3記憶手段を備える。ゲーム機は、第1判定手段、実行手段、および追加手段を備える。第1判定手段は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段は、第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、第1記憶媒体の第2記憶手段に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段は、実行手段による書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体の第3記憶手段から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0013】
請求項2の発明では、上述の第1の発明(請求項1の発明)と同様に、ゲームシステム(10)は、第1記憶媒体(14)と第2記憶媒体(16)とゲーム機(12)とを含み、ゲーム機は第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能である。この請求項2の発明では、上述の請求項1の発明と異なり、書込みプログラムが第1記憶媒体に記憶されている。すなわち、第1記憶媒体は、第1記憶手段(14b、112)と第2記憶手段(14a、108、110、140)とを備えており、第2記憶手段には第1画像データ、第1ゲームプログラムおよび書込みプログラムが予め記憶される。この書込みプログラムは、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを第1記憶手段に書込むことが可能なように準備されている。また、第2記憶媒体は第3記憶手段(16a、100、102、106)を備え、第3記憶手段には、第2画像データ、第2ゲームプログラムおよび追加用データが予め記憶されている。ゲーム機では、第1判定手段(40、S3−S7、S221)は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段(40、S207、S225)は、両記憶媒体が同時に装着されていると判定されたとき、第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段(40、S227−S229)は、書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0014】
このように、請求項2の発明によれば、第1記憶媒体に書込みプログラムを準備するとともに第2記憶媒体に追加用データを準備し、両記憶媒体が同時に装着されたときには、書込みプログラムに従って第1記憶媒体の第1記憶手段に追加用データを書き込むようにしたので、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。したがって、上述の請求項1の発明と同様に、第1記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができるし、また、たとえば後から発売する第2記憶媒体のデータを、先に発売された第1記憶媒体に書き込むことができるので、先発のゲームを変化に富ませることが可能になる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明に従属し、ゲーム機は、プレイヤによる入力に基づいて追加用データの書込みをするか否かを判定する第2判定手段をさらに含む。実行手段は、第2判定手段によって書込みをすると判定されたときに、書込みプログラムを実行する。
【0016】
請求項3の発明では、第2判定手段(40、S39、S199)によって、プレイヤによる書込みの指示が入力されたか否かを判定し、書込みの指示があったときに書込みプログラムを実行して、追加用データの第1記憶媒体への書込みを行うようにした。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の第1記憶手段のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の発明のいずれかに従属し、第1記憶媒体は、第2記憶媒体を装着不可能な別のゲーム機に装着可能である。
【0018】
請求項4の発明では、第1記憶媒体はゲーム機とは別のゲーム機(18)に装着可能である。この別のゲーム機には第2記憶媒体は装着不可能である。つまり、第1記憶媒体と第2記憶媒体は、異なるゲームシステムないしゲーム装置でそれぞれ使用される記憶媒体である。したがって、請求項4のゲームシステムによれば、異なるゲームシステムのための記憶媒体間でデータの書込みを行うことによって、異なるゲームシステム間を連係させることができるので、相乗効果を生むことができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項4の発明に従属し、ゲーム機は、別のゲーム機の上位互換機種である。つまり、第2記憶媒体は上位互換機種のための記憶媒体であり、第1記憶媒体は下位機種のための記憶媒体である。下位機種は下位互換機種であってもよい。したがって、請求項5のゲームシステムによれば、上位機種用の記憶媒体から、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、上位機種用の記憶媒体のデータを使用して下位機種で実行されるゲームに多様な変化を与えることができる。また、上位機種用の記憶媒体と下位機種用の記憶媒体の両方を装着可能なゲーム機の互換機能を有効に活用できる。
【0020】
第3の発明(請求項6の発明)は、第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、追加用データおよび当該追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2ゲーム機は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0021】
請求項6の発明では、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)との互換性を有する第2ゲーム機(12)を含み、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)および当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)をさらに含む。第1ゲーム機用の第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域(14b、112)を有しており、第1画像データと第1ゲームプログラムを予め記憶している。第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。第2ゲーム機用の第2記憶媒体は、追加用データとともに書込みプログラムを予め記憶している。書込みプログラムは、追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むことができるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、さらにゲームプログラムが記憶されていてもよいし、あるいは、ゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。第2ゲーム機は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。第2ゲーム機は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第2ゲーム機は、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することによって、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、先に装着された第2記憶媒体から書込みプログラムと追加用データとを読み出しておいて、その後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、請求項6の発明によれば、上位互換機を活用することにより、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、下位機種用のゲームに変化を与えることができる。
【0022】
第4の発明(請求項7の発明)は、第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、追加用データを予め記憶する。第2ゲーム機は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0023】
請求項7の発明では、上述の第3の発明(請求項6の発明)と同様に、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)との互換性を有する第2ゲーム機(12)を含み、さらに第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。この第4の発明では、上述の第3の発明と異なり、書込みプログラムが第1記憶媒体に記憶されている。この書込みプログラムは、第2記憶媒体の追加用データを、第1記憶媒体の書込可能領域(14b、112)に書き込むことができるように準備されている。また、第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、追加用データに加えて、さらにゲームプログラムが記憶されていてもよいし、あるいは、ゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。第2ゲーム機は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。第2ゲーム機は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第2ゲーム機は、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することによって、装着された第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、先に装着された第1記憶媒体から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2記憶媒体が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、第4の発明によれば、上述の第3の発明と同様に、上位互換機を活用することにより、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、下位機種用のゲームに変化を与えることができる。
【0024】
請求項8の発明は、請求項6または7の発明に従属し、第2記憶媒体は、さらに、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶する。したがって、上位互換機用のゲームを実行するための第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、下位機種用のゲームを実行するための第1記憶媒体に書き込むことができる。
【0025】
請求項9の発明は、請求項6ないし8の発明のいずれかに従属し、第2ゲーム機は、プレイヤによる書込み指示に応じて書込みプログラムを実行する。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の書込可能領域のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0026】
第5の発明(請求項10の発明)は、第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データおよび当該追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0027】
請求項10の発明では、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)と、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と、第2ゲーム機(12)と、第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域(14b、112)を有している。さらに、第1記憶媒体は、第1画像データおよび第1ゲームプログラムを予め記憶する。第1ゲームプログラムは、書込可能領域に記憶されたデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。第2記憶媒体は、第2ゲームプログラム、追加用データおよび書込みプログラムを予め記憶する。第2ゲームプログラムは、第2ゲーム機によって実行可能なゲームプログラムである。書込みプログラムは、追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むことができるように準備される。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。つまり、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方で、装着された第2記憶媒体の書込みプログラムを実行することによって、第2記憶媒体の追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、先に装着された第2記憶媒体から書込みプログラムと追加用データとを読み出しておいて、その後に装着された第1記憶媒体に追加用データを書き込むようにする。
【0028】
したがって、請求項10の発明によれば、第1ゲーム機および第1記憶媒体を含むゲームシステムと、第2ゲーム機および第2記憶媒体を含むゲームシステムという異なるゲームシステム間でデータの追加を行うことができるので、相乗効果を得ることができる。
【0029】
第6の発明(請求項11の発明)は、第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データを予め記憶する。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0030】
請求項11の発明では、ゲームシステム(10)は、上述の第5の発明(請求項10の発明)と同様に、第1ゲーム機(18)と、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と、第2ゲーム機(12)と、第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。この請求項11の発明では、上述の請求項10の発明と異なり、第1ゲーム機用の第1記憶媒体に、書込みプログラムが予め記憶されている。この書込みプログラムは、第2記憶媒体に予め記憶される追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域(14b、112)に書き込むことができるように準備されている。また、第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、追加用データに加えて、第2ゲーム機で実行可能な第2ゲームプログラムが記憶されている。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時にまたは1つずつ装着可能に設けられている。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方で、装着された第1記憶媒体の書込みプログラムを実行することによって、第2記憶媒体の追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、先に装着された第1記憶媒体から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2記憶媒体が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、第6の発明によれば、上述の第5の発明と同様に、第1ゲーム機および第1記憶媒体を含むゲームシステムと、第2ゲーム機および第2記憶媒体を含むゲームシステムという異なるゲームシステム間でデータの追加を行うことができるので、相乗効果を得ることができる。
【0031】
請求項12の発明は、請求項10または11の発明に従属し、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、プレイヤによる書込み指示に応じて書込みプログラムを実行する。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の書込可能領域のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0032】
請求項13の発明は、請求項1ないし12の発明のいずれかに従属し、第1ゲームプログラムは、第1画像データおよび第1記憶媒体に書き込まれた追加用データのうち、プレイヤによって選択された一方を用いて、ゲーム処理を実行する。したがって、プレイヤの選択肢を増やすことができ、プレイヤの好みのデータでゲームをプレイさせることができる。
【0033】
請求項14の発明は、請求項1ないし13の発明のいずれかに従属し、追加用データは、第1画像データと同じフォーマットを有する画像データである。したがって、第1ゲームプログラムを実行する際には、第1画像データに代えて、追加された画像データをそのまま使用してゲーム画面を生成することができるので、ゲーム画像に変化を与えることができる。
【0034】
請求項15の発明は、請求項1ないし14の発明のいずれかに従属し、追加用データは、第1ゲームプログラムの実行によって表示されるゲームオブジェクトの画像データである。したがって、第1ゲームプログラムを実行する際には、ゲームオブジェクトの画像に多様な変化を与えることができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明によれば、第2記憶媒体に予め記憶した追加用データを、第1記憶媒体および第2記憶媒体のいずれか一方に予め記憶した書込みプログラムに従って、第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込むようにした。したがって、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。このように、他方の記憶媒体に予め記憶されているデータを一方の記憶媒体に後から追加することができるので、一方の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0036】
また、第1記憶媒体が先に発売されている場合であっても、第2記憶媒体の追加用データを、書込みプログラムの実行によって、第1記憶媒体に後から書き込むことができる。したがって、後発の記憶媒体に予め記憶させたデータを用いて、先発の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0037】
また、第1記憶媒体が下位機種用の記憶媒体である場合でも、上位互換機種用の第2記憶媒体に準備しておいた追加用データを、書込みプログラムの実行によって、第1記憶媒体に後から書き込むことができる。したがって、上位互換機種用の記憶媒体に予め記憶させたデータを用いて、下位機種用の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0038】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1および図2に示すこの発明の実施例のゲームシステム10は、ゲーム機12、ならびに当該ゲーム機12に着脱可能な第1ゲームカートリッジ14および第2ゲームカートリッジ16を含む。以下、ゲームカートリッジは単に「カートリッジ」と呼ばれることもある。第1カートリッジ14は、図3および図4に示すように、別のゲーム機18にも着脱可能である。しかし、このゲーム機18には第2カートリッジ16は装着不可能である。なお、ゲーム機18を第1ゲーム機と呼び、ゲーム機12を第2ゲーム機と呼ぶこともある。
【0040】
なお、一例として、ゲーム機12は、本件出願人が製造販売する携帯ゲーム機(商品名:「ニンテンドーDS」)であってよく、第2カートリッジ16はそのメモリカード、「ニンテンドーDS専用カード」であってよい。また、ゲーム機18は、本件出願人が製造販売する別の携帯ゲーム機(商品名:「ゲームボーイアドバンス」)であってよく、第1カートリッジ14はそのカートリッジ、「ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ」であってよい。「ニンテンドーDS」は、「ゲームボーイアドバンス」の発売後に発売されたその上位互換機種であり、基本的に「ニンテンドーDS専用カード」のゲームプログラムを実行し、また「ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ」のゲームプログラムも実行することができる。
【0041】
図1を参照して、ゲーム機12は、第1の液晶表示器(LCD)20および第2のLCD22を含む。このLCD20およびLCD22は、所定の配置位置となるようにハウジング24に収納される。この実施例では、ハウジング24は、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとによって構成され、LCD20は上側ハウジング24aに収納され、LCD22は下側ハウジング24bに収納される。したがって、LCD20とLCD22とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0042】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0043】
図1からも分かるように、上側ハウジング24aは、LCD20の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD20の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング24bは、その平面形状が上側ハウジング24aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD22の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング24bには、音抜き孔26が形成されるとともに、操作スイッチ28(28a,28b,28c,28d,28e,28Lおよび28R)が設けられる。
【0044】
また、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとは、上側ハウジング24aの下辺(下端)と下側ハウジング24bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD20の表示面とLCD22の表示面とが対面するように、上側ハウジング24aを回動させて折りたたんでおけば、LCD20の表示面およびLCD22の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング24を形成するようにしてもよい。
【0045】
操作スイッチないし操作キー28は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)28a,スタートスイッチ28b、セレクトスイッチ28c、動作スイッチ(Aボタン)28d、動作スイッチ(Bボタン)28e、動作スイッチ(Lボタン)28Lおよび動作スイッチ(Rボタン)28Rを含む。スイッチ28a,28bおよび28cは、下側ハウジング24bの一方主面において、LCD22の左側に配置される。また、スイッチ28dおよび28eは、下側ハウジング24bの一方主面において、LCD22の右側に配置される。さらに、スイッチ28Lおよびスイッチ28Rは、それぞれ、下側ハウジング24bの上端(天面)の一部であり上側ハウジング24aとの連結部以外の部分において、当該連結部を挟むようにして左右に配置される。
【0046】
方向指示スイッチ(方向キー)28aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、操作対象の移動方向を指示するために用いられる。つまり、4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤ(ユーザ)によって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)やカーソル等を当該操作した部分に対応する方向に移動させることができる。
【0047】
スタートスイッチ28bは、プッシュボタンで構成され、ゲームの開始(再開)、や一時停止等のために用いられる。セレクトスイッチ28cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等のために用いられる。
【0048】
動作スイッチ(動作キー)28dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、移動方向以外の動作の指示のために用いられる。たとえば、プレイヤキャラクタに、打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプする、切る等の任意の動作(アクション)をさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。また、メニュー選択の際には、カーソルの表示された、すなわち、選択状態にあるメニュー項目を決定して当該項目に対応する動作ないし処理を実行させることが可能である。
【0049】
動作スイッチ28eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、たとえばセレクトスイッチ28cで選択したゲームモードの変更やAボタン28dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0050】
動作スイッチ28L(Lボタン)および動作スイッチ28R(Rボタン)は、プッシュボタンで構成され、Lボタン28LおよびRボタン28Rは、上述の各動作スイッチ28d、28eと同じまたは別の操作に用いることができ、また、上述の各動作スイッチ28d、28eの補助的な操作に用いることができる。なお、上述のプッシュボタンは、キートップを押し下げることにより作動するスイッチとして構成されてよい。したがって、各スイッチを押し下げるという簡単な操作によって、動作指示等を行うことができる。
【0051】
また、LCD22の上面には、タッチパネル30が装着される。タッチパネル30としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル30は、その上面をスティック32ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック32等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたり、叩いたりすることによって操作すると、スティック32等によって指示された(つまり、タッチ入力された)位置の座標を検出して、当該検出座標に対応する座標データを出力する。
【0052】
なお、この実施例では、LCD22(LCD20も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル30の検出精度(操作面)も表示画面に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、図1では、タッチパネル30を分かり易く示すために、タッチパネル30をLCD22と異なる大きさで示してあるが、LCD22の表示画面の大きさとタッチパネル30の操作面の大きさとは同じ大きさである。なお、タッチパネル30の検出精度は、他の実施例では、表示画面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0053】
LCD20およびLCD22には異なるゲーム画面などの表示画面が表示され得る。また、たとえば、2つの表示領域(LCD20およびLCD22)を合わせて1つの画面として用いることにより、プレイヤキャラクタが倒さなければならない巨大な怪物(敵キャラクタ)を表示するといったことも可能である。プレイヤはスティック32等でタッチパネル30を操作することにより、LCD22の画面に表示されるプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、アイテムオブジェクト、文字情報、アイコン等のオブジェクト画像を指示したり、コマンドを選択したり、または座標を入力したりすることができる。
【0054】
このように、ゲーム機12は、2画面分の表示部となるLCD20およびLCD22を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD22)の上面にタッチパネル30が設けられるので、2画面ないし2表示領域(20,22)と2系統の操作部(28,30)とを有する構成になっている。
【0055】
また、この実施例では、スティック32は、たとえば上側ハウジング24aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(穴ないし凹部)34に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック32を設けない場合には、収納部34を設ける必要もない。
【0056】
第2カートリッジ16は、下側ハウジング24bの裏面ないし天面(上端)に設けられる挿入口36から挿入される。図1では省略するが、挿入口36の奥部には、第2カートリッジ16の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するための第2コネクタ38(図2参照)が設けられており、したがって、第2カートリッジ16が挿入口36に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム機12の第2CPUコア40(図2参照)が第2カートリッジ16にアクセス可能となる。
【0057】
また、第1カートリッジ14は、下側ハウジング24bの底面(下端)に設けられる挿入口42から挿入される。図1では省略するが、挿入口42の奥部には、第1カートリッジ14の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するための第1コネクタ44(図2参照)が設けられており、したがって、第1カートリッジ14が挿入口42に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム機12の第2CPUコア40が第1カートリッジ14にアクセス可能となる。
【0058】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング24bの音抜き孔26と対応する位置であり、この下側ハウジング24bの内部には、スピーカ46(図2参照)が設けられる。
【0059】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング24bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング24bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなども設けられる。
【0060】
図2はゲームシステム10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム機12は電子回路基板48を含み、この電子回路基板48には第2CPUコア40等の回路コンポーネントが実装される。このゲーム機12は2つのCPU、すなわち、第2CPUコア40および第1CPUコア50を含む。第1CPUコア50は、図4に示すように、下位機種のゲーム機18のプロセサでもある。ゲーム機12に第1カートリッジ14だけが装着される場合には、第1CPUコア50または第2CPUコア40が動作して第1カートリッジ14のゲームが実行される。また、ゲーム機12に第2カートリッジ16だけが装着される場合、または、第1カートリッジ14と第2カートリッジ16の両方が同時に装着される場合には、第2CPUコア40がメインCPUとして動作し、第1CPUコア50がサブCPUとして動作する。
【0061】
第2CPUコア40は、バス52を介して、上述の第1CPUコア50、第1コネクタ44および第2コネクタ38に接続されるとともに、WRAM(ワーキングRAM)48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)56、第2のGPU58、入出力インターフェイス回路(以下、「I/F回路」という。)60およびLCDコントローラ62等にも接続される。
【0062】
第1コネクタ44には、上述のように、下位機種用の第1カートリッジ14が着脱自在に接続される。第1カートリッジ14は、マスクROMのようなROM14aおよびフラッシュメモリ14bを含み、図示は省略するが、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bは互いにバスで接続され、さらに、第1コネクタ44と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、第2CPUコア40および第1CPUコア50は、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bにアクセスすることができる。
【0063】
第2コネコタ38には、上述したように、上位互換機種用の第2カートリッジ16が着脱自在に接続される。第2カートリッジ16は、マスクROMのようなROM16aおよびフラッシュメモリ16bを含み、図示は省略するが、ROM16aおよびフラッシュメモリ16bは、互いにバスで接続され、さらに、第2コネクタ38と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、第2CPUコア42は、ROM16aおよびフラッシュメモリ16bにアクセスすることができる。
【0064】
第1カートリッジ14のROM14aは、ゲーム機12またはゲーム機18で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のための第1のゲームプログラム、第1の画像データ(キャラクタ画像、オブジェクト画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像、カーソル画像、各種画面などのための画像データ)およびゲームに必要な音(音楽、BGM、効果音など)を出力するための第1の音データ等を予め記憶する。
【0065】
第2カートリッジ16のROM16aは、ゲーム機12で実行すべきゲームのための第2のゲームプログラム、第2の画像データおよび第2の音データ等を予め記憶している。
【0066】
なお、フラッシュメモリ14bおよび16bは消去および書込み可能な、つまり、書き換え可能な不揮発性のメモリであり、ゲームの途中データや結果データなどのデータ保存用メモリとして設けられる。なお、フラッシュメモリ14bおよび16bに代えて、バックアップバッテリから電源が供給されるSRAMや、EEPROM、FeRAMなどのような他の不揮発性のメモリが使用されてもよい。
【0067】
また、ゲーム以外のアプリケーションが実行される場合、ROM14aおよびROM16aには、当該アプリケーションについてのプログラムおよび当該アプリケーションの実行に必要な画像データ等が記憶される。また、必要に応じて音(音楽)データも記憶されてよい。
【0068】
WRAM54は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。たとえば、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のゲームを行う際には、第2カートリッジ16のROM16aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をWRAM54にロードし、ロードしたゲームプログラムに従ってゲーム処理を実行する。第2CPUコア40は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータ(ゲームデータやフラグデータ等)をWRAM54に記憶しつつ処理を実行する。また、第1カートリッジ14のゲームを行う際には、第1CPUコア50が、第1カートリッジ14のROM14aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をWRAM54にロードし、ロードしたゲームプログラムに従ってゲーム処理を実行する。第1CPUコア50は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータをWRAM54に記憶しつつ処理を実行する。
【0069】
なお、プログラム、画像データおよび音データ等は、ROM14aまたはROM16aから一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、WRAM54に記憶される。ただし、この実施例のように、CPUコアが直接アクセスできる記憶媒体が使用される場合には、記憶媒体としてDVD−ROMやCD−ROM等が使用される場合と異なり、WRAMにプログラムやデータを転送して保持しなくてもよい。また、フラッシュメモリ14bおよびフラッシュメモリ16bにデータが記憶されている場合には、当該データは必要に応じてWRAM54に読み出される。
【0070】
GPU56およびGPU58は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、第2CPUコア40からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、第2CPUコア40は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU56およびGPU58のそれぞれに与える。
【0071】
また、GPU56には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)64が接続され、GPU58には、第2のVRAM66が接続される。GPU56およびGPU58が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU56およびGPU58が、それぞれ、第1のVRAM64および第2のVRAM66にアクセスして取得する。ただし、第2CPUコア40は、描画に必要な画像データをWRAM54またはROM16aもしくはROM14aから読み出し、GPU56およびGPU58を介して第1のVRAM64および第2のVRAM66に書き込む。GPU56はVRAM64にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM64の描画バッファに記憶する。GPU58はVRAM66にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM66の描画バッファに記憶する。描画バッファとしてはフレームバッファまたはラインバッファ等が採用されてよい。
【0072】
VRAM64およびVRAM66は、LCDコントローラ62に接続される。LCDコントローラ62はレジスタ68を含み、レジスタ68はたとえば1ビットで構成され、第2CPUコア40の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ62は、レジスタ68のデータ値が「0」である場合には、GPU56によって作成されたゲーム画像データをLCD20に出力し、GPU58によって作成されたゲーム画像データをLCD22に出力する。一方、レジスタ68のデータ値が「1」である場合には、LCDコントローラ62は、GPU56によって作成されたゲーム画像データをLCD22に出力し、GPU58によって作成されたゲーム画像データをLCD20に出力する。
【0073】
また、第1カートリッジ14のゲームが実行される場合には、たとえば、第1CPUコア50が、描画に必要な画像データをWRAM54またはROM14aから読み出し、GPU56を介して第1のVRAM64に書き込む。そして、第1CPUコア50はGPU56を介してVRAM64にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM64の描画バッファに記憶する。描画された画像データは、LCDコントローラ62によってLCD20またはLCD22に出力される。第1カートリッジ14のゲームが実行される場合には、1画面だけの表示であるので、ゲーム機12ではLCD20またはLCD22のどちらに画面を表示するかが予め設定されている。
【0074】
なお、LCDコントローラ62は、VRAM64およびVRAM66から直接画像データを読み出すことができるし、あるいはGPU56およびGPU58を介してVRAM64およびVRAM66から画像データを読み出すこともできる。
【0075】
また、VRAM64およびVRAM66はWRAM54に設けられてもよいし、あるいはその描画バッファおよびZバッファがWRAM54に設けられてもよい。
【0076】
I/F回路60には、操作スイッチ28,タッチパネル30およびスピーカ46が接続される。ここで、操作スイッチ28は、上述したスイッチ28a,28b,28c,28d,28e,28Lおよび28Rであり、操作スイッチ28が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路60を介して、第1CPUコア50または第2CPUコア40に入力される。また、タッチパネル30から出力される操作データ(座標データ)がI/F回路60を介して第1CPUコア50または第2CPUコア40に入力される。したがって、第1CPUコア50または第2CPUコア40は、操作スイッチ28および/またはタッチパネル30を通して与えられたプレイヤの指示に従った処理を実行する。さらに、第1CPUコア50または第2CPUコア40は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをWRAM54またはROM14aもしくはROM16aから読み出し、I/F回路60を介してスピーカ46からその音を出力する。
【0077】
図3を参照して、下位機種のゲーム装置は、ゲーム機18および第1カートリッジ14を含む。ゲーム機18はたとえば横長形状のハウジング70を含み、ハウジング70の前面の略中央には、カラーのLCD72が設けられる。このLCD72には、仮想的なゲーム空間およびそのゲーム空間内に存在するゲームキャラクタなどを含むゲーム画像が表示されるとともに、必要に応じてメニュー画面やメッセージ等が表示される。また、ハウジング70には、操作スイッチないし操作キー74(74a,74b,74c,74d,74e,74Lおよび74R)が設けられる。操作スイッチ74a,74bおよび74cはLCD72の左方に配置され、操作スイッチ74dおよび74eはLCD18の右方に配置される。さらに、ハウジング70の上側(LCD72の上方)の端面(天面)の両端部には、操作スイッチ74Lおよび74Rが配置される。
【0078】
操作スイッチ74aは、ディジタルジョイスティックとして機能する十字ボタンである。4つの押圧部の1つを操作することによって、たとえば、LCD72上に表示されたゲームキャラクタやカーソル等の移動方向を指示することができる。操作スイッチ74bは、プッシュボタンで構成されたスタートボタンであり、ゲーム開始を指示するため等に利用される。操作スイッチ74cは、プッシュボタンで構成されたセレクトボタンであり、ゲームモードの選択等に利用される。
【0079】
操作スイッチ74dは、プッシュボタンで構成されたAボタンであり、たとえばLCD72上に表示されたゲームキャラクタに打つ、投げる、つかむ、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。操作スイッチ74eは、プッシュボタンで構成されたBボタンであり、セレクトボタン74cで選択したゲームモードの変更やAボタン74dで決定したアクションの取り消し等のために利用される。操作スイッチ74Lは、プッシュボタンで構成された左押しボタン(Lボタン)であり、操作スイッチ74Rは、プッシュボタンで構成された右押しボタン(Rボタン)である。操作ボタン74Lおよび操作スイッチ74Rは、Aボタン74dおよびBボタン74eと同様の操作をすることができ、また、Aボタン74dおよびBボタン74eの補助的な操作をすることができる。
【0080】
また、ハウジング70の裏面上端部には、挿入口76が形成される。この挿入口76には、上述した第1カートリッジ14が挿入される。図3では省略するが、挿入口76の奥部には、第1カートリッジ14の挿入方向先端部のコネクタ(図示せず)と接合されるコネクタ78(図4参照)が設けられている。第1カートリッジ14が挿入口76に挿入されると、2つのコネクタが互いに接続される。このため、ゲーム機18の第1CPUコア50(図4参照)が第1カートリッジ14にアクセス可能となる。
【0081】
さらに、Aボタン74dおよびBボタン74eより下端側のハウジング70の内部には、ゲーム中にBGM、効果音またはゲームキャラクタの音声或いは擬声音などの音を出力するためのスピーカ80が設けられる。
【0082】
なお、図3では省略するが、ハウジング70の天面側にはさらに、外部拡張コネクタが設けられ、ハウジング70の裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、そして、ハウジング70の底面側には電源スイッチ、音量ボリュームおよびイヤフォンジャックなどが設けられる。
【0083】
図4はゲーム機18の電気的な構成を示すブロック図である。この図4を参照して、ゲーム機18はプロセサ82を含み、このプロセサ82は、第1CPUコア50、LCDコントローラ84,WRAM(ワーキングRAM)86,VRAM88および周辺回路90を含む。ただし、周辺回路90は、音声(サウンド)回路,DMA(Direct Memory Access)回路,タイマ回路,入出力インターフェイス(IO)などを含む。
【0084】
上述したように、ゲーム機18の前面に設けられたLCD72には、プロセサ82から表示信号、この実施例ではRGB信号が与えられ、したがって、LCD72ではゲーム画像がカラー表示される。そして、プロセサ82からは、サウンド回路にオーディオ信号が与えられ、そのオーディオ信号がオーディオアンプ92で増幅され、スピーカ80からゲーム音楽や効果音などの音や音声等が出力される。また、操作スイッチ74からの操作信号がプロセサ82に入力される。したがって、プロセサ82は、操作スイッチ74を通して与えられたプレイヤの指示に従った処理を実行する。
【0085】
また、ゲーム機18はカートリッジコネクタ78を有し、このコネクタ78には、第1カートリッジ14が接続される。第1カートリッジ14には、上述のように、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bが内蔵される。
【0086】
第1CPUコア50はゲーム機18の電源が投入されたとき、図示しない内蔵ROM(ブートROM)に記憶されたブートプログラムの実行を開始し、ゲーム機18の起動処理を行う。その後、第1CPUコア50は第1カートリッジ14のROM14aに記憶されたゲームプログラムを実行し、生成または取得した一時的なデータをWRAM86に記憶しつつゲーム処理を実行する。また、第1CPUコア50がゲームプログラムを実行することによって生成された画像データはVRAM86に記憶され、VRAM86に記憶された画像データはLCDコントローラ84によってLCD72に出力される。
【0087】
このゲームシステム10では、第1カートリッジ14のゲームへの追加用データが第2カートリッジ16に記憶される。そして、ゲーム機12に第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方が同時に装着されたときに、当該追加用データが第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bに書き込まれる。
【0088】
この実施例では、図5に示すように、追加用データを第1カートリッジ14に書き込むための書込みプログラムが第2カートリッジ16に記憶されている。具体的には、第2カートリッジのROM16aは、第2ゲームプログラム記憶領域100、画像データ記憶領域102、書込みプログラム記憶領域104および追加用画像データ記憶領域106を含む。画像データ記憶領域102には第2ゲームプログラムの実行において使用される第2の画像データが記憶されている。一方、第1カートリッジ14のROM14aは、第1ゲームプログラム記憶領域108および画像データ記憶領域110を含む。画像データ記憶領域110には第1ゲームプログラムの実行において使用される第1の画像データが記憶される。この第1の画像データは追加用の画像データに対して初期の画像データとも呼ぶものとする。第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bは、追加用データを記憶するための予約領域112を含む。書込みプログラムは、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54のワークエリアの所定領域116に読み出して、当該追加用データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込めるように、準備(作成)されている。第1ゲームプログラムは、フラッシュメモリ14bの予約領域112に追加用データが記憶されているとき、当該予約領域112のデータを読み出して使用することができるように準備されている。
【0089】
追加用データを第1カートリッジ14に書き込む手順を説明する。まず、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域104に記憶されている書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出す。この読出しは、所定の条件が満たされたと判定されるときに行われてよい。所定の条件は、たとえば書込みを選択する画面でプレイヤの操作によって書込みが指示されたことであってよい。このようにすれば、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bのデータがプレイヤの確認や承諾なしに勝手に書き換えられるのを防止することができる。この画面は、各種設定のためのオプション画面であってもよいし、または、ゲーム進行においてたとえば所定のアイテムの取得や所定のイベントのクリアなどの条件が満たされたときに表示される画面であってもよい。次に、第2CPUコア40は、読み出した書込みプログラムを実行することによって、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54の所定領域116に読み出す。そして、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行によって、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112に当該追加用データを書き込む。なお、フラッシュメモリはブロック単位での消去/書込みが可能になっているので、予約領域112を含むブロックのデータが書き換えられる。
【0090】
以下では、ゲームオブジェクトが表示されるゲームを実行するための第1ゲームプログラムが記憶された第1カートリッジ14に、第2カートリッジ16に記憶されたゲームオブジェクトの画像データを追加する場合の例を説明する。
【0091】
なお、第1ゲームプログラムによって、たとえば、ゲーム空間に縦横に配列された複数のピースの横一列の色を揃えるゲームが実行される。各ピースは表面と裏面とで異なる色を有しており、複数の表面のピースと複数の裏面のピースとが混在して行列状に配列されている。プレイヤによって選択されたピースは裏返される。これによって、横一列の色すなわち表裏状態が揃うと、当該列の全ピースが消去される。ゲームクリアの条件は、たとえば、所望の複数のピースを一筆書きの方法で選択して、全列の色をそれぞれ揃えて、全ピースを消去することである。
【0092】
図6には、第1カートリッジ14のROM14aおよびフラッシュメモリ14bのメモリマップの一例が示される。なお、図6では簡略化のためメモリマップの一部が示されている。
【0093】
第1ゲームプログラム記憶領域108には、ゲームオブジェクト配置・移動プログラム、ゲームオブジェクト表示プログラム、およびその他のプログラムが記憶されている。ゲームオブジェクト配置・移動プログラムは、ゲームオブジェクトのゲーム空間における配置(位置)および移動を制御するためのプログラムである。ゲームオブジェクト表示プログラムは、ゲームオブジェクトの位置データや画像データ等に基づいて、ゲームオブジェクトを含むゲーム空間を示すゲーム画像を生成して表示するためのプログラムである。その他のプログラムは、音楽や効果音などの音を出力するためのプログラムなど、ゲームの進行に必要な各種処理を実行するためのプログラムである。
【0094】
画像データ記憶領域110には、ゲームオブジェクトの画像データが記憶されている。なお、各種画面やカーソル等の画像データも記憶されている。たとえば、ゲームオブジェクトはゲーム空間に配置されるブロックまたはピースであり、当該ピースを表示するための複数個(たとえば7個)の画像データが、初期パターン1,2,…として記憶されている。ピースは、このパターンデータによって、異なる模様や色のパターンで表示される。ピースの表示に使用されるパターンデータは、使用されるパターンデータの識別情報(パターン番号など)で指定される。なお、この画像データは、ゲームオブジェクトが3次元モデルで作成される場合にはポリゴンに貼り付け処理されるテクスチャデータであってよい。
【0095】
また、フラッシュメモリ14bの記憶領域112は、追加用の画像データを記憶するための予約領域である。たとえば複数個の画像データを追加するために複数の領域(たとえば4個)が予約されてよい。したがって予約領域112には、ピースを表示するため複数個の追加用画像データが、追加パターン1,2,…として記憶され得る。たとえば、この領域112に追加されたパターンデータによって、ピースの図柄を初期の状態から増やすことができる。
【0096】
図7には、ピースの画像データ(パターンデータ)の具体的な内容の一例が示される。この実施例では、記憶領域110に記憶される初期の画像データと、記憶領域112に記憶される追加用の画像データとは同じフォーマットで準備される。したがって、初期の画像データに代えて、追加される画像データをそのまま使用して、簡単にゲーム画像ないしゲーム画面を生成することができる。なお、他の実施例では、異なるフォーマットで初期画像データと追加用画像データとが準備されてもよいが、その場合には、初期画像データの代わりに使用可能にするための処理を、書き込みプログラムにより追加用画像データに施す必要がある。
【0097】
パターンデータは、ピースのサイズ別に複数のデータを含んでよく、図7では拡大表示用データ(1ピースがたとえば16×16ドット)および縮小表示用データ(たとえば8×8ドット)を含む。各サイズのピースの画像データは、当該ピースの所定の動きを表示するためのアニメーションデータ、および静止状態の当該ピースを表示するための静止状態データを含む。この実施例では、上述のようにピースを裏返して色を揃えるゲームが実行されるので、アニメーションデータおよび静止状態データはどちらも、表面ピースのためのデータと裏面ピースのためのデータを含む。アニメーションデータは、たとえば、表面から裏面に引っくり返る過程を示すためのデータ、表面から引っくり返りつつ消える過程を示すためのデータ、裏面から表面に引っくり返る過程を示すためのデータ、裏面から引っくり返りつつ消える過程を示すデータ等を含む。図8に、画像データを視覚化した一例が示される。上から8行分の画像は、表面および裏面のアニメーションの画像であり、最下行の画像は表面および裏面の静止状態の画像である。なお、ピースは通常正方形であり、I型形状のピースは、変形したピースを示している。
【0098】
図9には、追加用画像データの書込みが行われた第1カートリッジ14を装着して第2ゲーム機12で当該ゲームを実行する際のWRAM54のメモリマップの一例が示される。なお、この図9でも簡略化のためメモリマップの一部のみが示されており、WRAM54には処理に必要なその他のデータも記憶されている。
【0099】
あるいは、第1カートリッジ14は第1ゲーム機18に装着可能であるので、この図9は、第1カートリッジ14を装着して第1ゲーム機18で当該ゲームを実行する際のWRAM86のメモリマップの一部であってもよい。なお、この実施例では、第2ゲーム機12で第1ゲームカートリッジ14のゲームを実行する場合を説明するが、第1ゲーム機18で第1ゲームカートリッジ14のゲームを実行する場合も同様である。
【0100】
記憶領域118には、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bから読み出された追加用画像データが記憶される。追加用画像データは追加用画像データを使用する場面の初期化で随時フラッシュメモリ14bの予約領域112からWRAM54に読み出される。
【0101】
ゲームオブジェクト配置データ記憶領域120には、ゲームオブジェクト配置・移動プログラムの実行によって生成された、複数のゲームオブジェクトのゲーム空間における配置を示すデータが記憶される。各ゲームオブジェクトはこの配置データに基づいて指定された位置に指定された状態(表裏など)で表示される。
【0102】
使用パターン指定番号記憶領域122には、ピースの画像データとして使用するパターンデータの番号(識別情報)を示す変数nが記憶される。
【0103】
図10には、第1カートリッジ14のゲームを実行する場合に表示される使用オプション画面の一例が示される。使用オプション画面はたとえばメニュー画面で使用オプションを示すアイコンが選択されることによって表示される。この使用オプション画面では、プレイヤは、画面サイズ、BGMおよび効果音の出力、ピース画像、カーソル画像などの各種の設定および変更を指示することができる。たとえば、十字スイッチ28aの上下方向の操作に応じて項目を選択するためのカーソル130が移動される。当該カーソル130の指す項目に関しての設定は、十字スイッチ28aの左右方向の操作に応じて行われる。そして、たとえばBボタン28eの操作に応じてこの使用オプション画面での設定が終了される。
【0104】
図10(A)に示すように、初期状態の画面では、ピース画像の項目には、ROM14aの画像データ記憶領域110に記憶されている初期のパターンの画像134が表示される。ピースの表面のパターン画像134aと裏面のパターン画像134bがセットで表示される。十字スイッチ28aの左右方向の操作によって、ピースの画像として使用するパターンを変更することができる。そして、十字スイッチ28aの右方向を操作していくと、図10(B)に示すように、初期パターンとしては記憶されていなかった追加パターンの画像136が表示される。表面の追加パターン画像136aと裏面の追加パターン画像136bがセットで表示される。パターンの表示は、たとえば、所定数(たとえば7つ)の初期画像の次に、所定数(たとえば最大4つ)の追加画像の順番で行われる。追加パターンの画像が表示された状態でBボタン28eが操作されることによって、当該追加パターンを使用してゲームを行うことができる。すなわち、図11には、ゲーム画面の一例が示される。たとえば4×4の行列に配置された複数のピース132の画像として、図10(B)で選択された追加パターンの画像136aおよび136bが使用されている。このように、プレイヤの選択肢を増やすことができ、プレイヤの好みの画像でゲームをプレイさせることが可能になる。
【0105】
なお、このゲームでは、上述のように、一筆書きの方法で裏返すピース132を選択して、横一列のピース132の色を揃えて消去することが目的とされる。裏返すピース132を選択するためにカーソル134が表示される。プレイヤは、カーソル134を十字スイッチ28aの操作で所望のピース132上に移動させてAボタン28dを押すことによって、始点を選択することができる。その後、十字スイッチ28aの操作で所望の経路となるようにカーソル134を複数のピース132上を移動させて、所望のピース132上で再びAボタン28dを押すことによって、終点を選択することができる。こうして選択された始点から終点までの経路上のピース132が裏返される。各列で色が揃えられて、全列でピース132が消去されたときには、ゲームクリアとなる。
【0106】
図12には、第2ゲーム機12における動作の一例が示される。電源が投入されると、第2CPUコア40は、ステップS1で起動処理を実行する。たとえば、第2CPUコア40は、内蔵ROMの起動プログラムに従ってWRAM54のワークメモリやレジスタ等を初期化する。次に、ステップS3で、第2CPUコア40は、カートリッジの接続を確認するための処理を実行する。たとえば、第2CPUコア40は、内蔵ROMのカートリッジ検出プログラムに従って、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の認証コードが読み出せるか否かを判定してよい。あるいは、第2CPUコア40は、第1コネクタ44および第2コネクタ38からの信号に基づいて各カートリッジの接続の有無を検出してもよい。各カートリッジの接続が検出されたときには、各カートリッジのための接続フラグがそれぞれオンにされる。
【0107】
続いて、第2CPUコア40は、ステップS5で、第1カートリッジ14が接続されているか否かを判定する。ステップS5で“YES”であれば、つまり、第1カートリッジのための接続フラグがオンである場合には、第2CPUコア40は、ステップS7で、第2カートリッジ16が接続されているか否かを判定する。ステップS7で“YES”であれば、つまり、第2カートリッジ16のための接続フラグもオンである場合には、両カートリッジ14および16が装着されている。この場合には、どちらのカートリッジを実行するのかをユーザに選択させるために、処理はステップS11に進む。
【0108】
一方、ステップS7で“NO”であれば、つまり、第1カートリッジ14のみが装着されている場合には、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを実行すべく、処理はステップS21に進む。
【0109】
また、ステップS5で“NO”である場合には、第2CPUコア40は、ステップS9で第2カートリッジが接続されているか否かを判定する。ステップS9で“YES”であれば、つまり、第2カートリッジのみが装着されている場合には、第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムを実行すべく、処理はステップS23に進む。
【0110】
なお、この実施例では、一方のカートリッジのみが装着されている場合には、メニュー画面を表示せずに当該カートリッジに記憶されているゲームプログラムをいきなり実行するようにしているが、他の実施例では、メニュー画面を表示するようにしてもよい。
【0111】
一方、ステップS9で“NO”であれば、つまり、両カートリッジ14および16ともに装着されていない場合には、両カートリッジ14および16が接続されていないことをメニュー画面で知らせるために、処理はステップS11に進む。
【0112】
ステップS11では、第2CPUコア40は、たとえばGPU58等を用いてメニュー画面(図示せず)をLCD22に表示する。たとえば、メニュー画面では、各カートリッジのための表示領域がそれぞれ設けられており、カートリッジが装着されている場合には、当該カートリッジのタイトルが対応する領域に表示され、一方、カートリッジが装着されていない場合には、たとえば「カートリッジがささっていません」といったメッセージが対応する領域に表示される。なお、メニュー画面を表示するための画像データは内蔵ROMから取得され、各カートリッジのタイトルを表示するためのデータは各カートリッジから取得される。このメニュー画面で、ユーザは、各カートリッジに対応する領域をスティック24等でタッチすることによって、当該カートリッジの実行を指示することができる。または、カーソルの位置をカートリッジに対応する領域に移動させた状態でAボタン28dを操作することによっても、当該カートリッジの実行を指示できる。なお、装着されていないカートリッジが選択されたときには、当該操作は無視される。また、たとえばBボタン28eを操作することによってメニュー選択の終了を指示することができる。
【0113】
続いて、第2CPUコア40は、ステップS13で、I/F回路60からタッチパネル22および操作スイッチ28からの操作入力データを取得する。そして、第2CPUコア40は、ステップS15、S17およびS19で、操作入力データに基づいて、プレイヤの指示を判定する。
【0114】
ステップS15では、第2CPUコア40は、第1カートリッジが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14の接続フラグがオンであり、かつ、入力データから検出された入力座標が第1カートリッジ14に対応する領域に含まれるか否かを判断する。あるいは、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標に基づいて判断してもよい。
【0115】
ステップS15で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS21で、内蔵ROMの開始プログラムに従って、第1ゲームプログラム実行処理を行う。これによって、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムが実行される。このステップS21の処理の動作の一例が後述する図15に示される。
【0116】
一方、ステップS15で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS17で、同様にして第2カートリッジが選択されたか否かを判定する。ステップS17で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS23で、内蔵ROMの開始プログラムに従って、第2ゲームプログラム実行処理を行う。これによって、第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムが実行される。このステップS23の処理の動作の一例が後述する図13に示される。
【0117】
また、ステップS15で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS19で、終了が指示されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Bボタン28eの操作を示すデータが入力データから検出されるか否かを判定する。ステップS19で“NO”であれば、処理はステップS13に戻る。一方、ステップS19で“YES”であれば、メニュー選択を終了して電源をオフにする。
【0118】
この実施例では、第2カートリッジ16に書込みプログラムが記憶されており、この書込みプログラムの実行によって追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれるので、ステップS23の第2ゲームプログラム実行処理から説明を始める。
【0119】
図13に、第2ゲームプログラム実行処理の動作の一例が示される。図13の最初ステップS31で、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のROM16aの第2ゲームプログラム記憶領域100から第2ゲームプログラムを読み出して、WRAM54に展開する。そして、ステップS33で、第2CPUコア40は、読み出した第2ゲームプログラムの実行を開始する。以後、第2CPUコア40は、第2ゲームプログラムに従って処理を実行する。
【0120】
なお、上述したように、この実施例のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第2CPUコア40は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0121】
そして、第2CPUコア40は、ステップS35でメニュー画面(図示せず)をたとえばLCD22に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの書込み、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、あるいはアイコン上をタッチすることによって、所望の項目を選択できる。
【0122】
ステップS37で、第2CPUコア40は操作入力データを取得し、続くステップS39、S41およびS43で操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0123】
ステップS39では、第2CPUコア40は、書込みオプションが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、入力座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定し、あるいは、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。ステップS39で“YES”であれば、つまり、プレイヤによって追加用データの書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS45で、第2書込み処理を実行する。この第2書込み処理によって、この実施例では第2カートリッジ16の書込みプログラムに従って追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれる。第2書込み処理の動作の一例は後述する図14に示される。ステップS45を終了すると処理はステップS35に戻る。
【0124】
一方、ステップS39で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS41でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS41で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第2CPUコア40は、ステップS47で第2ゲーム処理を実行する。これによって、第2カートリッジ16のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS47を終了すると、この第2ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0125】
また、ステップS41で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS43で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS43で“NO”であれば、処理はステップS37に戻る。ステップS43で“YES”であれば、この第2ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0126】
なお、この図13のフローチャートは、第2ゲームプログラムの実行開始時に表示されるメニュー画面で追加用データの書込みを指示させる場合の動作を示している。しかし、他の実施例では、ステップS47の第2ゲーム処理において、追加用データの書込みを行うようにしてもよい。たとえば、ゲームの進行に応じて所定の条件が満足されたときに、追加用データの書込みをプレイヤに確認する画面を表示して、プレイヤによる書込みの指示に応じて書込み処理を実行するようにしてもよい。所定の条件は、たとえば、所定のアイテムを取得したこと、所定のスコアを獲得したこと、所定のステージやイベントをクリアしたこと等であってよい。
【0127】
図14には、図13のステップS45の第2書込み処理の動作の一例が示される。図14の最初のステップS61で、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14が接続されているか否かを、第1カートリッジ14の接続フラグに基づいて判断する。ステップS61で“YES”であれば、つまり、第1カートリッジ14が第1コネクタ44を介して第2ゲーム機12に装着されている場合には、続くステップS63からS71で追加用データの書込みを実行する。
【0128】
ステップS63では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の記憶領域104から書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出して展開する。そして、ステップS65で、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行を開始し、当該書込みプログラムに従って、続くステップS67からS71の処理を実行する。
【0129】
ステップS67では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の所定領域106から追加用画像データをWRAM54の所定領域116に読み出す。
【0130】
続いて、ステップS69で、第2CPUコア40は、読み出した追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込む。なお、予約領域112の含まれるブロックのデータを書き換えることによって、この追加用データの書込みが行われる。そして、ステップS71で、第2CPUコア40は、書込み完了を示すメッセージをたとえばLCD22に表示する。なお、各種メッセージを表示するためのデータは第2カートリッジ16のROM16aに予め記憶される。
【0131】
一方、ステップS61で“NO”であれば、つまり、第1カートリッジ14が装着されていないのに書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS73で、書込み不可を示すメッセージをたとえばLCD22に表示する。ステップS71またはS73を終了すると、この第2書込み処理を終了して、図13のステップS35に戻る。
【0132】
このようにして追加用データの書き込まれた第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを実行する場合には、当該追加用データを使用して第1ゲームプログラムのゲームをプレイすることができる。図15には、図12のステップS21の第1ゲームプログラム実行処理の動作の一例が示される。なお、ここでは、第2ゲーム機12の第1CPUコア50が図15に従って第1カートリッジ14のゲームを実行する場合を説明する。しかしながら、第1ゲームプログラムは第2CPUコア40によって実行されてもよい。
【0133】
また、第1カートリッジ14は第1ゲーム機18に装着可能なので、第1カートリッジ14のゲームは第1ゲーム機18で実行されてもよいのは勿論である。第1ゲーム機18に追加用データの書き込まれた第1カートリッジ14を装着して第1ゲームプログラムを実行する場合にも、第1ゲーム機18の第1CPUコア50は図15と同様なフロー図に従って第1ゲームプログラム実行処理を行うので、第1ゲーム機18を使用する場合の説明は省略する。
【0134】
図15の最初のステップS81で、第1CPUコア50は、第1カートリッジ14の所定領域108から第1ゲームプログラムをWRAM54の所定領域に読み出す。そして、ステップS83で、第1CPUコア50は、第1ゲームプログラムの実行を開始する。なお、上述のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第1CPUコア50は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0135】
続いて、ステップS85で、第1CPUコア50は、メニュー画面(図示せず)をたとえばLCD20に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの使用を設定可能な使用オプション、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、所望の項目に対応する処理の実行を指示できる。
【0136】
ステップS87で、第1CPUコア50は、I/F回路60を介して操作スイッチ28からの操作入力データをWRAM54に取得し、続くステップS89、S91およびS93で、この操作スイッチ28からの操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0137】
ステップS89では、第1CPUコア50は、使用オプションを示すアイコンが選択されたか否かを判断する。たとえば、第1CPUコア50は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が使用オプションのアイコンの表示範囲内の座標であるか否かを判定する。ステップS89で“YES”であれば、第1CPUコア50は、ステップS95で使用オプション処理を実行する。この使用オプション処理では、図10に示したようなオプション設定画面が表示され、追加用データの使用を設定することができる。使用オプション処理の動作の一例は後述する図16に詳細に示される。ステップS95を終了すると処理はステップS85に戻る。
【0138】
一方、ステップS89で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS91でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS41で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第1CPUコア50は、ステップS97で第1ゲーム処理を実行する。これによって、第1カートリッジ14のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS95の使用オプション処理で追加用画像データの使用が設定されている場合には、追加用画像データを用いて当該ゲームが実行される。第1ゲーム処理の動作の一例は後述する図17に詳細に示される。ステップS97を終了すると、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0139】
また、ステップS91で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS93で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS93で“NO”であれば、処理はステップS87に戻る。ステップS93で“YES”であれば、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0140】
図16には、図15のステップS95の使用オプション処理の動作の一例が示される。図16の最初のステップS111では、第1CPUコア50は、第1コネクタ44を介して第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bにアクセスして、予約領域112に追加用画像データが記憶されているか否かを判断する。
【0141】
ステップS111で“YES”であれば、第1CPUコア50は、ステップS113で正常な追加用画像データをWRAM54の所定領域118に読み出す。そして、ステップS115で、第1CPUコア50は、読み出した追加パターンの数をカウントして、変数tにその値を設定する。この実施例では、最大4つの追加パターンデータを記憶可能な領域112がフラッシュメモリ14bに予約されているので、tの最大値は4となる。
【0142】
一方、ステップS111で“NO”であれば、つまり、追加用画像データの書込みが行われていない場合には、または、ステップS115を終了すると、第1CPUコア42は、ステップS117で、ROM14aの記憶領域110に記憶される初期パターンの数を変数sに設定する。初期パターンの数はたとえば7である。
【0143】
続いて、ステップS119で、第1CPUコア50は、使用パターン指定番号を示す変数nに初期値として1を設定する。つまり、第1CPUコア50はWRAM54の所定領域122に1を書き込む。ゲームでは、この変数nの値に対応する識別番号を有するパターンデータがピース132の画像として使用される。
【0144】
そして、ステップS121で、第1CPUコア50は、n値に対応する初期パターンデータをROM14aの記憶領域110からVRAM64または66に読み出す。なお、たとえば、使用オプション画面では小さいピースが表示されるので、初期パターンのうち縮小表示用データが読み出される。また、使用オプション画面では静止状態のピースが表示されるので、静止状態の表面ピースおよび裏面ピースのデータのみを読み出すようにしてもよい。
【0145】
続くステップS123で、第1CPUコア50は、初期パターンデータを用いて図10(A)に示すような使用オプション画面をLCD20または22に表示する。たとえば、第1CPUコア50は、使用オプション画面の画像データをROM14aからVRAM64または66に読み出し、ピースの初期パターン134を含む使用オプション画面を表示するための画像データをVRAM64または66に生成し、LCDコントローラ62を用いてLCD20または22にその画面を表示する。
【0146】
上述のように、この使用オプション画面で、プレイヤは操作スイッチ28の操作によってピース132のパターンを変更設定できる。第1CPUコア50は、ステップS125で、操作スイッチ28からの操作入力データをI/F回路60を介してWRAM54に取得し、プレイヤの指示に従ってオプション設定を行う。なお、この図16ではピース画像の変更に関する処理のみを示し、他の項目に関する処理は省略している。
【0147】
ステップS127では、第1CPUコア50は、カーソル130の位置がピースパターン変更に対応する位置に合わせられた状態で、十字スイッチ28aの右または左方向のキーの操作が検出されたか否かを判断する。ステップS127で“YES”であれば、つまり、ピース132のパターンの変更がプレイヤによって指示された場合には、第1CPUコア50は、ステップS129で、左右キー操作に応じて、変数nの値を1≦n≦(s+t)の範囲で増減する。つまり、左キー操作が検出されたときには、nの値が1より大きければ、記憶領域122のnの値を1だけディクリメントし、nの値が1に等しければ変更しない。一方、右キー操作が検出されたときには、nの値が(s+t)より小さければ、記憶領域122のnの値を1だけインクリメントし、nの値が(s+t)に等しければ変更しない。これによって、nの値がsの値以下であれば初期パターンデータの使用が指定され、nの値がsの値より大きければ追加パターンデータの使用が指定される。
【0148】
続くステップS131で、第1CPUコア50は、変数nの値が初期パターン数を示すsの値よりも大きいか否かを判断する。ステップS131で“NO”であれば、つまり、使用パターンとして初期パターンが指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS121に戻って、nの値の対応する初期パターンデータをVRAM64または66に読み出す。したがって、プレイヤ操作に応じて変更された初期パターン134がピース132の画像として使用オプション画面に表示される。
【0149】
一方、ステップS131で“YES”であれば、つまり、使用パターンとして追加パターンが指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS133で、変数nの値に対応する追加パターンデータをWRAM54の所定領域118からVRAM64または66に読み出す。たとえば、対応する追加パターンの縮小表示用データのうち、静止状態の表面ピースおよび裏面ピースのデータのみが読み出されてもよい。
【0150】
続くステップS123で、第1CPUコア50は、追加パターンデータを用いて使用オプション画面をLCD20または22に表示する。これによって、図10(B)に示すように、ピースの画像として追加パターン136が選ばれた使用オプション画面が表示される。ステップS135を終了すると、処理はステップS125へ戻る。
【0151】
また、ステップS127で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS137で、Bボタン28eの操作が検出されたか否かを判断する。ステップS137で“NO”であれば、処理はステップS124へ戻る。一方、ステップS137で“YES”であれば、つまり、使用オプション画面による設定変更の終了がプレイヤによって指示された場合には、第1CPUコア50はこの使用オプション処理を終了して、図15のステップS85に戻る。
【0152】
図17には、図15のステップS97の第1ゲーム処理の動作の一例が示される。第1ゲーム処理を開始すると、ステップS151で、第1CPUコア50は、変数sに、ROM14aに予め記憶された初期パターンの数を設定する。次に、ステップS153で、第1CPUコア50は、使用パターン指定番号を示す変数nの値がsの値よりも大きいか否かを判定する。
【0153】
ステップS153で“YES”であれば、つまり、ピース132の画像として追加パターンの使用が指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS155で、n値に対応する追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112からWRAM54の所定領域118に読み出す。
【0154】
一方、ステップS153で“NO”であれば、つまり、初期パターンの使用が指定されている場合には、または、ステップS155を終了すると、第1CPUコア50は、ステップS157で、ROM14aのゲームオブジェクト配置・移動プログラムを実行して、ゲームオブジェクト配置データをWRAM54の所定領域120に生成する。これによって、ゲームオブジェクトとしての複数のピース132の位置および表裏状態などを示すゲームオブジェクト配置データが所定領域120に記憶される。また、配置されるピース132の数に応じて、ピース132の画像の大小、すなわち、拡大表示用データを用いるか縮小表示用データを用いるかが設定されてよい。
【0155】
続いて、ステップS159で、第1CPUコア50は、変数nの値が変数sの値よりも大きいか否かを判断する。ステップS159で“YES”であれば、つまり、追加パターンが使用される場合には、第1CPUコア50は、n値に対応する追加パターンの画像データをWRAM54の所定領域118からVRAM64または66に読み出す。なお、大きいピース画像の使用が設定されている場合には、拡大表示用データが読み出され、小さいピース画像の場合には縮小表示用データが読み出される。
【0156】
一方、ステップS159で“NO”であれば、つまり、初期パターンが使用される場合には第1CPUコア50は、n値に対応する初期パターンの画像データをROM14aの所定領域110からVRAM64または66に読み出す。なお、ピース画像の大小に応じて拡大表示用データまたは縮小表示用データが読み出される。
【0157】
ステップS161またはS163を終了すると、第1CPUコア50は、ステップS165で、ゲームオブジェクト配置データおよびパターンデータ等に基づいて、各ピース132が配置されたゲーム画面を表示するためのデータをVRAM64または66に生成する。そして、ステップS167で、第1CPUコア50は、LCDコントローラ62を用いて当該ゲーム画面をLCD20または22に表示する。これによって、たとえば図11に示すように、複数のピース132が所定形状に配列されているゲーム画面が表示される。上述のように、このゲーム画面はプレイヤに対する問題を示しており、プレイヤは、一筆書きの方法で複数のピース132を選択して裏返し、全ての横列でそれぞれ色を揃えることが要求される。
【0158】
ステップS169では、第1CPUコア50は、操作入力データを取得して、一筆書きの方法で選択されたピース132を検出する。上述のように、Aボタン28dの操作で始点が選択され、十字スイッチ28aの操作で経路が選択され、Aボタン28dの操作で終点が選択される。そして、ステップS171で、第1CPUコア50は、選択されたピースについて裏表の状態を変化させて、ゲームオブジェクト配置データの各ピースの裏表状態を示すデータを更新する。また、ステップS173で、第1CPUコア50は、選択されたピースについて、裏返すアニメーションを再生する。これによって、追加パターンの使用が指定されている場合には、追加パターンのアニメーションデータが再生される。
【0159】
そして、ステップS175で、第1CPUコア50は、全ての横列でそれぞれピースの色すなわち表裏状態が揃ったか否かをゲームオブジェクト配置データに基づいて判定する。ステップS177で“YES”であれば、つまり、ゲームクリア条件が満足された場合には、第1CPUコア50は、ステップS177で、全ピースについて消去するアニメーションを再生する。これによって、追加パターンの使用が指定されている場合には、追加パターンのアニメーションデータが再生される。一方、ステップS175で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS179でゲームオーバのための処理を実行して、たとえばゲームオーバのメッセージを表示する。ステップS177またはS179を終了すると、この第1ゲーム処理を終了する。
【0160】
この実施例によれば、第2カートリッジ16に書込みプログラムおよび追加用データを記憶しておき、ゲーム機12に第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方が装着されたときに、書込みプログラムに従って追加用データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bに書き込むようにした。したがって、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムに従ってそのゲームを実行する際には、フラッシュメモリ14bに書き込まれた追加用データを使用することができる。この実施例では、追加用データはゲームオブジェクトの画像データであったので、追加用画像データを使用することによってゲームオブジェクトとしてのピース132の表示態様に当初の第1カートリッジ14にはなかった変化を与えることができる。このように、他方の記憶媒体16に記憶されているデータを一方の記憶媒体14に後から追加して、一方の記憶媒体14のゲームプログラムの実行で使用できるようにしたので、一方の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0161】
また、異なる2つのゲームシステムのためのカートリッジ14および16を連動ないし連係させて、データを追加することができるので、両システムで相乗効果を生むことができ、販売上の相乗効果が上がることも期待できる。
【0162】
また、第1カートリッジ14が先に発売されていたとしても、後から発売する第2カートリッジ16に追加用データとともに書込みプログラムを記憶させておくことによって、第1カートリッジ14にデータを後から追加することができる。第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを、フラッシュメモリ14bの予約領域のデータを使用可能に作成しておけば、追加されたデータを使用して第1ゲームプログラムを実行することができる。したがって、後発の記憶媒体16に記憶させたデータを用いて、先発の記憶媒体14のゲームを変化に富ませることができる。また、対応する第2カートリッジ16を第1カートリッジ14で予め規定しておく必要がないので、第1カートリッジ14の発売後であっても、第2カートリッジ16を適宜に増やしていくことができる。たとえば、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムで利用可能な画像データを記憶させた新たな第2カートリッジ16を発売する毎に、第1カートリッジ14のゲームにおけるゲームオブジェクトを異なる表示態様で表示することができるので、ゲームにさらに多様な変化を与えることも可能になる。逆に、追加用データおよび書込みプログラムを仕込んでおいた第2カートリッジ16を先に発売し、後から第1カートリッジ14が発売される場合であっても、同様に、第1カートリッジ14の発売後に変化を与えることができる。このように、既に発売されたゲームを変化に富ませることができる。
【0163】
また、第1カートリッジ14が下位機種用の記憶媒体であっても、上位互換機種用の記憶媒体としての第2カートリッジ16に準備しておいた追加用データを、書込みプログラムによって第1カートリッジ14に後から書き込むことができる。したがって、上位互換機種用の記憶媒体16に記憶させたデータを用いて、下位機種用の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。本来下位機種のゲーム機18では上位機種のゲーム機12の第2カートリッジ16を利用できないにもかかわらず、下位機種のゲーム機18で実行されるゲームに多様な変化を与えることができる。このように、下位機種のゲーム機18と互換性のあるゲーム機12の上位互換機能を有効に活用できる。なお、下位機種は下位互換機種であってもよい。その場合には、たとえば、後発の下位機種用の第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムが先発の上位機種用の第2カートリッジ16のデータを使用可能に準備され、あるいは、後発の上位機種用の第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムで使用される第2画像データが先発の第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムでの使用を考慮して準備されるので、上位機種用の第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムで使用される第2画像データを追加用データとすることもできる。
【0164】
なお、上述の実施例では、図12のステップS23で第2ゲームプログラムの実行中に図14のステップS45で書込みプログラムを実行するようにしていた。しかし、他の実施例では、書込みプログラムは、ゲームプログラムの中で動かすのではなく、ゲームプログラムとは独立して動作させるようにしてもよい。
【0165】
また、上述の各実施例では、第2ゲーム機12を第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時に装着可能に形成した。しかし、他の実施例では、第2ゲーム機12は、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16を1つずつ装着可能に形成されてもよい。この場合には、第2ゲーム機12は、先に装着された第2カートリッジ16から書込みプログラムと追加用データとをWRAM54に読み出しておいて、その後に装着された第1カートリッジ14の予約領域112に当該追加用データを書き込むようにする。
【0166】
また、上述の各実施例では、書込みプログラムを第2カートリッジ16に記憶するようにしたが、他の実施例では、図18に示すように、書込みプログラムを第1カートリッジ14に予め記憶しておくようにしてもよい。
【0167】
図18には、第2カートリッジ16の追加用データを第1カートリッジ14の書込みプログラムに従ってフラッシュメモリ14bに書き込む手順の一例が示される。第1カートリッジ14のROM14aには、第1ゲームプログラム記憶領域108および初期画像データ記憶領域110が設けられるとともに、さらに書込みプログラム記憶領域140が設けられる。また、フラッシュメモリ14bには、追加用データを書き込むための予約領域112が設けられる。書込みプログラムは、第2カートリッジ16のROMaの所定の領域106から追加用データを読み出して、当該データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込めるように作成されている。また、第2カートリッジ16のROM16aは、上述の図5と同様に、第2ゲームプログラム記憶領域100、画像データ記憶領域102、および追加用画像データ記憶領域106を含む。追加用データは、第1カートリッジ14に先に記憶させた書込みプログラムによって読み出すことが可能な所定領域106に記憶される。
【0168】
なお、この第1カートリッジ14に記憶された書込みプログラムに従ったデータ追加処理は、第2CPUコア40によって実行されてよい。あるいは、第1CPUコア50によって実行されてもよい。ただし、第1CPUコア50を第2カートリッジ16にアクセス可能に準備するか、第2カートリッジ16へのアクセスは第2CPUコア40によって実行させる必要がある。以下では、第2CPUコア40がデータの追加を実行する場合の例を説明する。
【0169】
第1カートリッジ14に追加用データを書き込む際には、第2ゲーム機12の第2CPUコア40は、まず、ROM14aの所定領域140に記憶されている書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出す。この読出しは、上述の図5の場合と同様に、所定の条件が満たされたと判定されるときに行われてよい。次に、第2CPUコア40は、読み出した書込みプログラムを実行することによって、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54の所定領域116に読み出す。そして、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行によって、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112に当該追加用データを書き込む。
【0170】
図19には、図12のステップS21の第1ゲームプログラム実行処理の動作の変形例が示される。この実施例では、書込みプログラムが第1カートリッジ14に予め記憶されるので、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムの実行中に書込みプログラムが実行される。
【0171】
第1ゲームプログラム実行処理を開始すると、図19の最初のステップS191で、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14のROM14aの第1ゲームプログラム記憶領域108から第1ゲームプログラムを読み出して、WRAM54に展開する。そして、ステップS193で、第2CPUコア40は、読み出した第1ゲームプログラムの実行を開始する。以後、第2CPUコア40は、第1ゲームプログラムに従って処理を実行する。
【0172】
なお、上述したように、この実施例のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第2CPUコア40は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0173】
そして、第2CPUコア40は、ステップS195でメニュー画面(図示せず)をLCD20または22に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの書込み、使用オプション設定、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、所望の項目を選択できる。
【0174】
ステップS197で、第2CPUコア40は操作スイッチ28からの操作入力データを取得し、続くステップS199、S201、S203およびS205で操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0175】
ステップS199では、第2CPUコア40は、書込みオプションが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。ステップS199で“YES”であれば、つまり、プレイヤによって追加用データの書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS207で、第1書込み処理を実行する。この第1書込み処理によって、この実施例では第1カートリッジ14の書込みプログラムに従って第2カートリッジ16の追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれる。第1書込み処理の動作の一例は後述する図20に示される。ステップS207を終了すると処理はステップS195に戻る。
【0176】
一方、ステップS199で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS201で使用オプションを示すアイコンが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が使用オプションのアイコンの表示範囲内の座標であるか否かを判定する。ステップS201で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS209で使用オプション処理を実行する。この使用オプション処理は、図15のステップS95すなわち図16の処理と同様な処理であり、追加されたデータの使用を指定することができる。ステップS209を終了すると処理はステップS195に戻る。
【0177】
一方、ステップS201で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS203でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS203で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第2CPUコア40は、ステップS211で第1ゲーム処理を実行する。これによって、第1カートリッジ14のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS209の使用オプション処理で追加用画像データの使用が設定されている場合には、追加用画像データを用いて当該ゲームが実行される。この第1ゲーム処理の動作は図15のステップS97すなわち図17の処理と同様な処理である。ステップS211を終了すると、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0178】
また、ステップS203で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS205で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS205で“NO”であれば、処理はステップS197に戻る。ステップS205で“YES”であれば、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0179】
なお、この図19でも、第1ゲームプログラムの実行開始時に表示されるメニュー画面で追加用データの書込みを指示させる場合の動作を示している。しかし、他の実施例では、ステップS211の第1ゲーム処理において、追加用データの書込みを行うようにしてもよい。たとえば、ゲームの進行に応じて所定の条件が満足されたときに、追加用データの書込みをプレイヤに確認する画面を表示して、プレイヤによる書込みの指示に応じて書込み処理を実行するようにしてもよい。所定の条件は、上述と同様に、たとえば、所定アイテムの取得、所定スコア獲得、所定ステージクリア、所定イベントクリア等であってよい。
【0180】
図20には、図19のステップS207の第1書込み処理の動作の一例が示される。図20の最初のステップS211で、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16が第2コネクタ38に接続されているか否かを、第2カートリッジ16の接続フラグに基づいて判定する。ステップS221で“YES”であれば、第2CPUコア40は、続くステップS223からS231で追加用データの書込みを実行する。
【0181】
ステップS223では、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14の記憶領域140から書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出して展開する。そして、ステップS225で、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行を開始し、当該書込みプログラムに従って、続くステップS227からS231の処理を実行する。
【0182】
ステップS227では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の所定領域106から追加用画像データをWRAM54の所定領域116に読み出す。
【0183】
続いて、ステップS229で、第2CPUコア40は、読み出した追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込む。なお、予約領域112の含まれるブロックのデータを書き換えることによって、この書込みが行われる。そして、ステップS231で、第2CPUコア40は、書込み完了を示すメッセージをLCD20または22に表示する。なお、各種メッセージを表示するためのデータは第1カートリッジ14のROM14aに予め記憶される。
【0184】
一方、ステップS221で“NO”であれば、つまり、第2カートリッジ16が装着されていないのに書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS233で、書込み不可を示すメッセージをLCD20または22に表示する。ステップS231またはS233を終了すると、この第1書込み処理を終了して、図19のステップS195に戻る。
【0185】
この実施例によれば、第1カートリッジ14に書込みプログラムを予め記憶しておき、当該書込みプログラムで予約しておいた第2カートリッジ16の所定領域106に追加用データを記憶させることによって、第2カートリッジ16の追加用データを第1カートリッジ14に後から書き込むことができる。したがって、書込みプログラムおよび追加用データを第2カートリッジ16に記憶した上述の実施例(図5)の場合と同様に、他方の記憶媒体16に記憶させておいた追加用データを一方の記憶媒体14に後から追加することができるので、一方の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0186】
また、第1カートリッジ14が先に発売されていたとしても、後から発売する第2カートリッジ16の所定領域106に追加用データを記憶することによって、第1カートリッジ14にデータを後から追加することができる。逆に、追加用データを仕込んでおいた第2カートリッジ16を先に発売し、後から第1カートリッジ14が発売される場合であっても、同様に、発売後に第1カートリッジ14にデータを追加できる。したがって、既に発売した後でも、第1カートリッジ14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0187】
なお、上述の実施例では、図12のステップS21で第1ゲームプログラムの実行中に図19のステップS207で書込みプログラムを実行するようにしていた。しかし、他の実施例では、書込みプログラムは、ゲームプログラムの中で動かすのではなく、ゲームプログラムとは独立して動作させるようにしてもよい。
【0188】
また、上述の実施例では、第2ゲーム機12を第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時に装着可能に形成した。しかし、他の実施例では、第2ゲーム機12は、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16を1つずつ装着可能に形成されてもよい。この場合には、第2ゲーム機12は、先に装着された第1カートリッジ14から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2カートリッジ16が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1カートリッジ14が装着されたとき、追加用データを当該予約領域112に書き込むようにする。
【0189】
また、上述の各実施例では、追加用データとして、第1カートリッジ14のゲームに登場するゲームオブジェクトとしてのピース132のパターンデータが記憶される場合を説明した。しかし、他の実施例では、追加用データは、ゲーム空間に登場するキャラクタのような他のオブジェクトの画像データや、あるいは、背景、カーソル、アイコンなど他の画像データであってもよい。
【0190】
また、上述の各実施例では、追加用データとして画像データを適用して、第1カートリッジ14のゲームで新たな画像を選択的に表示可能にした。しかし、他の実施例では、追加用データとして、ステージ、マップ、新たな問題など、ゲーム画像ないし画面における構成、オブジェクト等の配置、表示される文字などに関するデータを適用するようにしてもよい。つまり、第1ゲームプログラムの実行でゲーム画像(ゲーム画面)の生成のために使用されるデータを追加用データとして適用してもよい。
【0191】
あるいは、他の実施例では、追加用データとしてサウンドデータを適用して、第1ゲームプログラムの実行において、新たなBGM、効果音などの音を出力可能にするようにしてもよい。
【0192】
また、上述の各実施例では、第2カートリッジ16には、ゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムが記憶されたが、他の実施例では、第2カートリッジ16にはゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。つまり、第2カートリッジ16は、追加用データのみを記憶した記憶媒体、追加用データと書込みプログラムとを記憶した記憶媒体、追加用データとゲーム以外のアプリケーションを記憶した記憶媒体、あるいは、追加用データと書込みプログラムとゲーム以外のアプリケーションを記憶した記憶媒体等であってもよい。
【0193】
また、上述の各実施例では、第2ゲーム機12用の第2カートリッジ16に記憶された追加用データを、第2ゲーム機12を用いて第1ゲーム機18用の第1カートリッジ14に書き込むようにしていた。しかしながら、他の実施例では、第1ゲーム機18を、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時にまたは1つずつ装着可能に形成しておいて、第2カートリッジ16に記憶された追加用データを、第1ゲーム機18を用いて第1カートリッジ14に書き込むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】この発明の一実施例のゲームシステムの一例を示す外観図である。
【図2】図1実施例の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1実施例の第1カートリッジのみを着脱可能なゲーム機の一例を示す図解図である。
【図4】図3に示すゲーム機の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【図5】第2カートリッジに書込みプログラムが記憶されている場合に第2カートリッジの画像データを第1カートリッジに書き込む際の手順の一例を示す図解図である。
【図6】第1カートリッジのROMおよびフラッシュメモリのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図7】パターンデータの詳細の一例を示す図解図である。
【図8】パターンデータのうち拡大表示用データの画像の一例を示す図解図である。
【図9】図1実施例のWRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図10】使用オプション画面の一例を示す図解図であり、(A)は初期パターンが選択されている場合を示し、(B)は追加パターンが選択されている場合を示す。
【図11】追加パターンが使用された場合の第1ゲーム処理におけるゲーム画面の一例を示す図解図である。
【図12】図1実施例のゲーム機の動作の一例を示すフロー図である。
【図13】図12の第2ゲームプログラム実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図14】図13の第2書込み処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図15】図12の第1ゲームプログラム実行処理の動作(または図3のゲーム機の動作)の一例を示すフロー図である。
【図16】図15の使用オプション処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図17】図15の第1ゲーム処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図18】第1カートリッジに書込みプログラムを予め設けておいた場合に第2カートリッジの画像データを第1カートリッジに書き込む際の手順の一例を示す図解図である。
【図19】図18実施例における図12の第1ゲームプログラム実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図20】図19の第1書込み処理の動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0195】
10 …ゲームシステム
12,18 …ゲーム機
14 …第1カートリッジ
14a …ROM
14b …フラッシュメモリ
16 …第2カートリッジ
16a …ROM
28、74 …操作スイッチ
30 …タッチパネル
40 …第2CPUコア
50 …第1CPUコア
54,86 …WRAM
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゲームシステムに関し、特にたとえば、2つの記憶媒体を同時に装着可能なゲーム機を含み、一方の記憶媒体に記憶されたゲームプログラムを、他方の記憶媒体に記憶されたデータを利用して実行する、ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
2つの記憶媒体を同時に装着可能なゲーム機において、一方の記憶媒体に記憶されたゲームプログラムを実行する際に、他方の記憶媒体のデータを利用する技術の一例が、非特許文献1に示される。この技術では、ゲーム機に2つの記憶媒体が同時に装着された場合、一方の記憶媒体のみの装着では登場しなかった新たなマップが表示される。具体的には、一方の記憶媒体は後に発売された上位互換機種(商品名:ニンテンドーDS)用のゲームカートリッジであり、他方の記憶媒体は先に発売された下位機種(商品名:ゲームボーイアドバンス)用のゲームカートリッジである。下位機種用のゲームカートリッジにおけるセーブ用メモリには、そのゲームプレイによって収集されたキャラクタの情報がセーブされている。一方、上位機種用のゲームカートリッジには、下位機種用のゲームカートリッジのゲームで収集される複数のキャラクタに対応付けられた複数の特別なマップデータが予め記憶されている。そして、上位互換機種のゲーム機(ニンテンドーDS)に両方のゲームカートリッジが同時装着された場合において、上位機種用のゲームカートリッジのゲームを実行する際には、下位機種用のゲームカートリッジにセーブされたキャラクタに対応する特別なマップデータの使用が許可され、当該特別なマップでのゲームプレイが可能にされる。このようにして、下位機種用のゲームカートリッジのセーブデータを利用して、上位機種用のゲームカートリッジのゲームにおいて、通常とは異なるゲーム展開を楽しむことが可能になる。
【非特許文献1】ニンテンドーDS用ゲームソフト「ポケモンダッシュ」、取扱説明書、p.18―19
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来技術では、上位機種用のゲームカートリッジに対応する特定の下位機種用のゲームカートリッジが装着されて特定のセーブデータが記憶されているときに、上位機種用のゲームカートリッジに予め記憶されていた対応するマップを新たに表示可能にするに過ぎない。つまり、新たに登場するマップは、上記機種用のゲームカートリッジに予め記憶されているマップに限定される。このように、上位機種用のゲームカートリッジに予め記憶していた拡張部分を当該上位機種用のゲームカートリッジのゲームで使うに過ぎないので、当該上位機種用のゲームカートリッジが一旦発売された後には、それ以上の拡張は不可能であった。
【0004】
また、後発のゲームカートリッジのゲームを開発する段階で、どの先発のゲームカートリッジに対応させるかを固定的に決めておく必要がある。したがって、上位機種用のゲームカートリッジが発売された後には、新たな後発のゲームカートリッジに対応させることが不可能であった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ゲームシステムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、他方の記憶媒体に予め記憶されているデータを追加して、一方の記憶媒体のゲームに変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、後発の記憶媒体のデータを用いて、先発の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【0008】
この発明のその他の目的は、上位互換機種用の記憶媒体に予め記憶されているデータを用いて、下位機種用の記憶媒体のゲームに変化を与えることができる、ゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明(請求項1の発明)は、第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と第2記憶手段とを備える。第2記憶手段は、第1画像データならびに第1画像データおよび第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2画像データ、第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラム、追加用データおよび追加用データを第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第3記憶手段を備える。ゲーム機は、第1判定手段、実行手段、および追加手段を備える。第1判定手段は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段は、第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、第2記憶媒体の第3記憶手段に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段は、実行手段による書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体の第3記憶手段から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0010】
請求項1の発明では、ゲームシステム(10:後述する実施例で相当する参照符号。以下同じ。)は、第1記憶媒体(14)と第2記憶媒体(16)とゲーム機(12)とを含み、ゲーム機は第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能である。第1記憶媒体は、第1記憶手段(14b、112)と第2記憶手段(14a、108、110)とを備えており、第2記憶手段には第1画像データおよび第1ゲームプログラムが予め記憶される。第1記憶手段はデータを書込み可能であり、たとえばフラッシュメモリが適用され得る。第1ゲームプログラムは第1画像データおよび第1記憶手段のデータの少なくとも一方を使用してゲーム処理を実行することが可能なように準備されている。また、第2記憶媒体は第3記憶手段(16a、100、102、104、106)を備えている。第3記憶手段には、第2画像データ、第2ゲームプログラム、追加用データおよび書込みプログラムが予め記憶されている。第2ゲームプログラムは第2画像データを用いてゲーム処理を実行するためのプログラムである。書込みプログラムは、第3記憶手段に記憶された追加用データを第1記憶媒体の第1記憶手段に書込むことが可能なように準備されている。ゲーム機では、第1判定手段(40、S3−S7、S61)は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段(40、S45、S65)は、両記憶媒体が同時に装着されていると判定されたとき、第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段(40、S67−S69)は、書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0011】
このように、請求項1の発明によれば、第2記憶媒体に追加用データと書込みプログラムを準備し、両記憶媒体が同時に装着されたときには、書込みプログラムに従って第1記憶媒体の第1記憶手段に追加用データを書き込むようにしたので、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。したがって、第2記憶媒体に予め記憶されている追加用データを第1記憶媒体に後から追加することができるので、第1記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。また、たとえば後から発売する第2記憶媒体によって、先に発売された第1記憶媒体に追加用データを書き込むことができるので、先発のゲームに多様な変化を与えられる。
【0012】
第2の発明(請求項2の発明)は、第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と第2記憶手段とを備える。第2記憶手段は、第1画像データ、第1画像データおよび第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムならびに第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2画像データ、第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムおよび追加用データを予め記憶する第3記憶手段を備える。ゲーム機は、第1判定手段、実行手段、および追加手段を備える。第1判定手段は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段は、第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、第1記憶媒体の第2記憶手段に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段は、実行手段による書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体の第3記憶手段から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0013】
請求項2の発明では、上述の第1の発明(請求項1の発明)と同様に、ゲームシステム(10)は、第1記憶媒体(14)と第2記憶媒体(16)とゲーム機(12)とを含み、ゲーム機は第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時に装着可能である。この請求項2の発明では、上述の請求項1の発明と異なり、書込みプログラムが第1記憶媒体に記憶されている。すなわち、第1記憶媒体は、第1記憶手段(14b、112)と第2記憶手段(14a、108、110、140)とを備えており、第2記憶手段には第1画像データ、第1ゲームプログラムおよび書込みプログラムが予め記憶される。この書込みプログラムは、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを第1記憶手段に書込むことが可能なように準備されている。また、第2記憶媒体は第3記憶手段(16a、100、102、106)を備え、第3記憶手段には、第2画像データ、第2ゲームプログラムおよび追加用データが予め記憶されている。ゲーム機では、第1判定手段(40、S3−S7、S221)は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する。実行手段(40、S207、S225)は、両記憶媒体が同時に装着されていると判定されたとき、第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行する。追加手段(40、S227−S229)は、書込みプログラムの実行によって、追加用データを第2記憶媒体から読み出して第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込む。
【0014】
このように、請求項2の発明によれば、第1記憶媒体に書込みプログラムを準備するとともに第2記憶媒体に追加用データを準備し、両記憶媒体が同時に装着されたときには、書込みプログラムに従って第1記憶媒体の第1記憶手段に追加用データを書き込むようにしたので、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。したがって、上述の請求項1の発明と同様に、第1記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができるし、また、たとえば後から発売する第2記憶媒体のデータを、先に発売された第1記憶媒体に書き込むことができるので、先発のゲームを変化に富ませることが可能になる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明に従属し、ゲーム機は、プレイヤによる入力に基づいて追加用データの書込みをするか否かを判定する第2判定手段をさらに含む。実行手段は、第2判定手段によって書込みをすると判定されたときに、書込みプログラムを実行する。
【0016】
請求項3の発明では、第2判定手段(40、S39、S199)によって、プレイヤによる書込みの指示が入力されたか否かを判定し、書込みの指示があったときに書込みプログラムを実行して、追加用データの第1記憶媒体への書込みを行うようにした。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の第1記憶手段のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の発明のいずれかに従属し、第1記憶媒体は、第2記憶媒体を装着不可能な別のゲーム機に装着可能である。
【0018】
請求項4の発明では、第1記憶媒体はゲーム機とは別のゲーム機(18)に装着可能である。この別のゲーム機には第2記憶媒体は装着不可能である。つまり、第1記憶媒体と第2記憶媒体は、異なるゲームシステムないしゲーム装置でそれぞれ使用される記憶媒体である。したがって、請求項4のゲームシステムによれば、異なるゲームシステムのための記憶媒体間でデータの書込みを行うことによって、異なるゲームシステム間を連係させることができるので、相乗効果を生むことができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項4の発明に従属し、ゲーム機は、別のゲーム機の上位互換機種である。つまり、第2記憶媒体は上位互換機種のための記憶媒体であり、第1記憶媒体は下位機種のための記憶媒体である。下位機種は下位互換機種であってもよい。したがって、請求項5のゲームシステムによれば、上位機種用の記憶媒体から、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、上位機種用の記憶媒体のデータを使用して下位機種で実行されるゲームに多様な変化を与えることができる。また、上位機種用の記憶媒体と下位機種用の記憶媒体の両方を装着可能なゲーム機の互換機能を有効に活用できる。
【0020】
第3の発明(請求項6の発明)は、第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、追加用データおよび当該追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2ゲーム機は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0021】
請求項6の発明では、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)との互換性を有する第2ゲーム機(12)を含み、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)および当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)をさらに含む。第1ゲーム機用の第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域(14b、112)を有しており、第1画像データと第1ゲームプログラムを予め記憶している。第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。第2ゲーム機用の第2記憶媒体は、追加用データとともに書込みプログラムを予め記憶している。書込みプログラムは、追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むことができるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、さらにゲームプログラムが記憶されていてもよいし、あるいは、ゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。第2ゲーム機は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。第2ゲーム機は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第2ゲーム機は、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することによって、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、先に装着された第2記憶媒体から書込みプログラムと追加用データとを読み出しておいて、その後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、請求項6の発明によれば、上位互換機を活用することにより、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、下位機種用のゲームに変化を与えることができる。
【0022】
第4の発明(請求項7の発明)は、第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、追加用データを予め記憶する。第2ゲーム機は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0023】
請求項7の発明では、上述の第3の発明(請求項6の発明)と同様に、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)との互換性を有する第2ゲーム機(12)を含み、さらに第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。この第4の発明では、上述の第3の発明と異なり、書込みプログラムが第1記憶媒体に記憶されている。この書込みプログラムは、第2記憶媒体の追加用データを、第1記憶媒体の書込可能領域(14b、112)に書き込むことができるように準備されている。また、第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、追加用データに加えて、さらにゲームプログラムが記憶されていてもよいし、あるいは、ゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。第2ゲーム機は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。第2ゲーム機は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第2ゲーム機は、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することによって、装着された第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、先に装着された第1記憶媒体から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2記憶媒体が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、第4の発明によれば、上述の第3の発明と同様に、上位互換機を活用することにより、下位機種用の記憶媒体にデータを追加できるので、下位機種用のゲームに変化を与えることができる。
【0024】
請求項8の発明は、請求項6または7の発明に従属し、第2記憶媒体は、さらに、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶する。したがって、上位互換機用のゲームを実行するための第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、下位機種用のゲームを実行するための第1記憶媒体に書き込むことができる。
【0025】
請求項9の発明は、請求項6ないし8の発明のいずれかに従属し、第2ゲーム機は、プレイヤによる書込み指示に応じて書込みプログラムを実行する。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の書込可能領域のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0026】
第5の発明(請求項10の発明)は、第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データおよび当該追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第2記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0027】
請求項10の発明では、ゲームシステム(10)は、第1ゲーム機(18)と、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と、第2ゲーム機(12)と、第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域(14b、112)を有している。さらに、第1記憶媒体は、第1画像データおよび第1ゲームプログラムを予め記憶する。第1ゲームプログラムは、書込可能領域に記憶されたデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。第2記憶媒体は、第2ゲームプログラム、追加用データおよび書込みプログラムを予め記憶する。第2ゲームプログラムは、第2ゲーム機によって実行可能なゲームプログラムである。書込みプログラムは、追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域に書き込むことができるように準備される。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を装着可能に設けられている。つまり、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、両記憶媒体を同時に装着可能に設けられてもよいし、1つずつ装着可能に設けられてもよい。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方で、装着された第2記憶媒体の書込みプログラムを実行することによって、第2記憶媒体の追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、先に装着された第2記憶媒体から書込みプログラムと追加用データとを読み出しておいて、その後に装着された第1記憶媒体に追加用データを書き込むようにする。
【0028】
したがって、請求項10の発明によれば、第1ゲーム機および第1記憶媒体を含むゲームシステムと、第2ゲーム機および第2記憶媒体を含むゲームシステムという異なるゲームシステム間でデータの追加を行うことができるので、相乗効果を得ることができる。
【0029】
第6の発明(請求項11の発明)は、第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムである。第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する。第2記憶媒体は、第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データを予め記憶する。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体と第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された第1記憶媒体に記憶されている書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。
【0030】
請求項11の発明では、ゲームシステム(10)は、上述の第5の発明(請求項10の発明)と同様に、第1ゲーム機(18)と、第1ゲーム機用の第1記憶媒体(14)と、第2ゲーム機(12)と、第2ゲーム機用の第2記憶媒体(16)とを含む。この請求項11の発明では、上述の請求項10の発明と異なり、第1ゲーム機用の第1記憶媒体に、書込みプログラムが予め記憶されている。この書込みプログラムは、第2記憶媒体に予め記憶される追加用データを第1記憶媒体の書込可能領域(14b、112)に書き込むことができるように準備されている。また、第1ゲームプログラムは、書込可能領域のデータおよび第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行できるように準備されている。なお、第2記憶媒体には、追加用データに加えて、第2ゲーム機で実行可能な第2ゲームプログラムが記憶されている。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、第1記憶媒体および第2記憶媒体の両方を同時にまたは1つずつ装着可能に設けられている。第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方で、装着された第1記憶媒体の書込みプログラムを実行することによって、第2記憶媒体の追加用データを、装着された第1記憶媒体の書込可能領域に書き込む。なお、両記憶媒体を同時に装着不可能な場合には、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、先に装着された第1記憶媒体から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2記憶媒体が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1記憶媒体が装着されたとき、追加用データを当該書込可能領域に書き込む。このように、第6の発明によれば、上述の第5の発明と同様に、第1ゲーム機および第1記憶媒体を含むゲームシステムと、第2ゲーム機および第2記憶媒体を含むゲームシステムという異なるゲームシステム間でデータの追加を行うことができるので、相乗効果を得ることができる。
【0031】
請求項12の発明は、請求項10または11の発明に従属し、第1ゲーム機および第2ゲーム機の少なくとも一方は、プレイヤによる書込み指示に応じて書込みプログラムを実行する。したがって、プレイヤの確認や指示なしに勝手に第1記憶媒体の書込可能領域のデータが書き換えられるのを防止することができる。
【0032】
請求項13の発明は、請求項1ないし12の発明のいずれかに従属し、第1ゲームプログラムは、第1画像データおよび第1記憶媒体に書き込まれた追加用データのうち、プレイヤによって選択された一方を用いて、ゲーム処理を実行する。したがって、プレイヤの選択肢を増やすことができ、プレイヤの好みのデータでゲームをプレイさせることができる。
【0033】
請求項14の発明は、請求項1ないし13の発明のいずれかに従属し、追加用データは、第1画像データと同じフォーマットを有する画像データである。したがって、第1ゲームプログラムを実行する際には、第1画像データに代えて、追加された画像データをそのまま使用してゲーム画面を生成することができるので、ゲーム画像に変化を与えることができる。
【0034】
請求項15の発明は、請求項1ないし14の発明のいずれかに従属し、追加用データは、第1ゲームプログラムの実行によって表示されるゲームオブジェクトの画像データである。したがって、第1ゲームプログラムを実行する際には、ゲームオブジェクトの画像に多様な変化を与えることができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明によれば、第2記憶媒体に予め記憶した追加用データを、第1記憶媒体および第2記憶媒体のいずれか一方に予め記憶した書込みプログラムに従って、第1記憶媒体の第1記憶手段に書き込むようにした。したがって、第1記憶媒体の第1ゲームプログラムに従って当該ゲームを実行する際には、追加用データを使用することができる。このように、他方の記憶媒体に予め記憶されているデータを一方の記憶媒体に後から追加することができるので、一方の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0036】
また、第1記憶媒体が先に発売されている場合であっても、第2記憶媒体の追加用データを、書込みプログラムの実行によって、第1記憶媒体に後から書き込むことができる。したがって、後発の記憶媒体に予め記憶させたデータを用いて、先発の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0037】
また、第1記憶媒体が下位機種用の記憶媒体である場合でも、上位互換機種用の第2記憶媒体に準備しておいた追加用データを、書込みプログラムの実行によって、第1記憶媒体に後から書き込むことができる。したがって、上位互換機種用の記憶媒体に予め記憶させたデータを用いて、下位機種用の記憶媒体のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0038】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1および図2に示すこの発明の実施例のゲームシステム10は、ゲーム機12、ならびに当該ゲーム機12に着脱可能な第1ゲームカートリッジ14および第2ゲームカートリッジ16を含む。以下、ゲームカートリッジは単に「カートリッジ」と呼ばれることもある。第1カートリッジ14は、図3および図4に示すように、別のゲーム機18にも着脱可能である。しかし、このゲーム機18には第2カートリッジ16は装着不可能である。なお、ゲーム機18を第1ゲーム機と呼び、ゲーム機12を第2ゲーム機と呼ぶこともある。
【0040】
なお、一例として、ゲーム機12は、本件出願人が製造販売する携帯ゲーム機(商品名:「ニンテンドーDS」)であってよく、第2カートリッジ16はそのメモリカード、「ニンテンドーDS専用カード」であってよい。また、ゲーム機18は、本件出願人が製造販売する別の携帯ゲーム機(商品名:「ゲームボーイアドバンス」)であってよく、第1カートリッジ14はそのカートリッジ、「ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ」であってよい。「ニンテンドーDS」は、「ゲームボーイアドバンス」の発売後に発売されたその上位互換機種であり、基本的に「ニンテンドーDS専用カード」のゲームプログラムを実行し、また「ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ」のゲームプログラムも実行することができる。
【0041】
図1を参照して、ゲーム機12は、第1の液晶表示器(LCD)20および第2のLCD22を含む。このLCD20およびLCD22は、所定の配置位置となるようにハウジング24に収納される。この実施例では、ハウジング24は、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとによって構成され、LCD20は上側ハウジング24aに収納され、LCD22は下側ハウジング24bに収納される。したがって、LCD20とLCD22とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0042】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0043】
図1からも分かるように、上側ハウジング24aは、LCD20の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD20の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング24bは、その平面形状が上側ハウジング24aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD22の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング24bには、音抜き孔26が形成されるとともに、操作スイッチ28(28a,28b,28c,28d,28e,28Lおよび28R)が設けられる。
【0044】
また、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとは、上側ハウジング24aの下辺(下端)と下側ハウジング24bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD20の表示面とLCD22の表示面とが対面するように、上側ハウジング24aを回動させて折りたたんでおけば、LCD20の表示面およびLCD22の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング24aと下側ハウジング24bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング24を形成するようにしてもよい。
【0045】
操作スイッチないし操作キー28は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)28a,スタートスイッチ28b、セレクトスイッチ28c、動作スイッチ(Aボタン)28d、動作スイッチ(Bボタン)28e、動作スイッチ(Lボタン)28Lおよび動作スイッチ(Rボタン)28Rを含む。スイッチ28a,28bおよび28cは、下側ハウジング24bの一方主面において、LCD22の左側に配置される。また、スイッチ28dおよび28eは、下側ハウジング24bの一方主面において、LCD22の右側に配置される。さらに、スイッチ28Lおよびスイッチ28Rは、それぞれ、下側ハウジング24bの上端(天面)の一部であり上側ハウジング24aとの連結部以外の部分において、当該連結部を挟むようにして左右に配置される。
【0046】
方向指示スイッチ(方向キー)28aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、操作対象の移動方向を指示するために用いられる。つまり、4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤ(ユーザ)によって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)やカーソル等を当該操作した部分に対応する方向に移動させることができる。
【0047】
スタートスイッチ28bは、プッシュボタンで構成され、ゲームの開始(再開)、や一時停止等のために用いられる。セレクトスイッチ28cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等のために用いられる。
【0048】
動作スイッチ(動作キー)28dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、移動方向以外の動作の指示のために用いられる。たとえば、プレイヤキャラクタに、打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプする、切る等の任意の動作(アクション)をさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。また、メニュー選択の際には、カーソルの表示された、すなわち、選択状態にあるメニュー項目を決定して当該項目に対応する動作ないし処理を実行させることが可能である。
【0049】
動作スイッチ28eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、たとえばセレクトスイッチ28cで選択したゲームモードの変更やAボタン28dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0050】
動作スイッチ28L(Lボタン)および動作スイッチ28R(Rボタン)は、プッシュボタンで構成され、Lボタン28LおよびRボタン28Rは、上述の各動作スイッチ28d、28eと同じまたは別の操作に用いることができ、また、上述の各動作スイッチ28d、28eの補助的な操作に用いることができる。なお、上述のプッシュボタンは、キートップを押し下げることにより作動するスイッチとして構成されてよい。したがって、各スイッチを押し下げるという簡単な操作によって、動作指示等を行うことができる。
【0051】
また、LCD22の上面には、タッチパネル30が装着される。タッチパネル30としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル30は、その上面をスティック32ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック32等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたり、叩いたりすることによって操作すると、スティック32等によって指示された(つまり、タッチ入力された)位置の座標を検出して、当該検出座標に対応する座標データを出力する。
【0052】
なお、この実施例では、LCD22(LCD20も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル30の検出精度(操作面)も表示画面に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、図1では、タッチパネル30を分かり易く示すために、タッチパネル30をLCD22と異なる大きさで示してあるが、LCD22の表示画面の大きさとタッチパネル30の操作面の大きさとは同じ大きさである。なお、タッチパネル30の検出精度は、他の実施例では、表示画面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0053】
LCD20およびLCD22には異なるゲーム画面などの表示画面が表示され得る。また、たとえば、2つの表示領域(LCD20およびLCD22)を合わせて1つの画面として用いることにより、プレイヤキャラクタが倒さなければならない巨大な怪物(敵キャラクタ)を表示するといったことも可能である。プレイヤはスティック32等でタッチパネル30を操作することにより、LCD22の画面に表示されるプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、アイテムオブジェクト、文字情報、アイコン等のオブジェクト画像を指示したり、コマンドを選択したり、または座標を入力したりすることができる。
【0054】
このように、ゲーム機12は、2画面分の表示部となるLCD20およびLCD22を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD22)の上面にタッチパネル30が設けられるので、2画面ないし2表示領域(20,22)と2系統の操作部(28,30)とを有する構成になっている。
【0055】
また、この実施例では、スティック32は、たとえば上側ハウジング24aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(穴ないし凹部)34に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック32を設けない場合には、収納部34を設ける必要もない。
【0056】
第2カートリッジ16は、下側ハウジング24bの裏面ないし天面(上端)に設けられる挿入口36から挿入される。図1では省略するが、挿入口36の奥部には、第2カートリッジ16の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するための第2コネクタ38(図2参照)が設けられており、したがって、第2カートリッジ16が挿入口36に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム機12の第2CPUコア40(図2参照)が第2カートリッジ16にアクセス可能となる。
【0057】
また、第1カートリッジ14は、下側ハウジング24bの底面(下端)に設けられる挿入口42から挿入される。図1では省略するが、挿入口42の奥部には、第1カートリッジ14の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するための第1コネクタ44(図2参照)が設けられており、したがって、第1カートリッジ14が挿入口42に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム機12の第2CPUコア40が第1カートリッジ14にアクセス可能となる。
【0058】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング24bの音抜き孔26と対応する位置であり、この下側ハウジング24bの内部には、スピーカ46(図2参照)が設けられる。
【0059】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング24bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング24bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなども設けられる。
【0060】
図2はゲームシステム10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム機12は電子回路基板48を含み、この電子回路基板48には第2CPUコア40等の回路コンポーネントが実装される。このゲーム機12は2つのCPU、すなわち、第2CPUコア40および第1CPUコア50を含む。第1CPUコア50は、図4に示すように、下位機種のゲーム機18のプロセサでもある。ゲーム機12に第1カートリッジ14だけが装着される場合には、第1CPUコア50または第2CPUコア40が動作して第1カートリッジ14のゲームが実行される。また、ゲーム機12に第2カートリッジ16だけが装着される場合、または、第1カートリッジ14と第2カートリッジ16の両方が同時に装着される場合には、第2CPUコア40がメインCPUとして動作し、第1CPUコア50がサブCPUとして動作する。
【0061】
第2CPUコア40は、バス52を介して、上述の第1CPUコア50、第1コネクタ44および第2コネクタ38に接続されるとともに、WRAM(ワーキングRAM)48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)56、第2のGPU58、入出力インターフェイス回路(以下、「I/F回路」という。)60およびLCDコントローラ62等にも接続される。
【0062】
第1コネクタ44には、上述のように、下位機種用の第1カートリッジ14が着脱自在に接続される。第1カートリッジ14は、マスクROMのようなROM14aおよびフラッシュメモリ14bを含み、図示は省略するが、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bは互いにバスで接続され、さらに、第1コネクタ44と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、第2CPUコア40および第1CPUコア50は、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bにアクセスすることができる。
【0063】
第2コネコタ38には、上述したように、上位互換機種用の第2カートリッジ16が着脱自在に接続される。第2カートリッジ16は、マスクROMのようなROM16aおよびフラッシュメモリ16bを含み、図示は省略するが、ROM16aおよびフラッシュメモリ16bは、互いにバスで接続され、さらに、第2コネクタ38と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、第2CPUコア42は、ROM16aおよびフラッシュメモリ16bにアクセスすることができる。
【0064】
第1カートリッジ14のROM14aは、ゲーム機12またはゲーム機18で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のための第1のゲームプログラム、第1の画像データ(キャラクタ画像、オブジェクト画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像、カーソル画像、各種画面などのための画像データ)およびゲームに必要な音(音楽、BGM、効果音など)を出力するための第1の音データ等を予め記憶する。
【0065】
第2カートリッジ16のROM16aは、ゲーム機12で実行すべきゲームのための第2のゲームプログラム、第2の画像データおよび第2の音データ等を予め記憶している。
【0066】
なお、フラッシュメモリ14bおよび16bは消去および書込み可能な、つまり、書き換え可能な不揮発性のメモリであり、ゲームの途中データや結果データなどのデータ保存用メモリとして設けられる。なお、フラッシュメモリ14bおよび16bに代えて、バックアップバッテリから電源が供給されるSRAMや、EEPROM、FeRAMなどのような他の不揮発性のメモリが使用されてもよい。
【0067】
また、ゲーム以外のアプリケーションが実行される場合、ROM14aおよびROM16aには、当該アプリケーションについてのプログラムおよび当該アプリケーションの実行に必要な画像データ等が記憶される。また、必要に応じて音(音楽)データも記憶されてよい。
【0068】
WRAM54は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。たとえば、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のゲームを行う際には、第2カートリッジ16のROM16aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をWRAM54にロードし、ロードしたゲームプログラムに従ってゲーム処理を実行する。第2CPUコア40は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータ(ゲームデータやフラグデータ等)をWRAM54に記憶しつつ処理を実行する。また、第1カートリッジ14のゲームを行う際には、第1CPUコア50が、第1カートリッジ14のROM14aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をWRAM54にロードし、ロードしたゲームプログラムに従ってゲーム処理を実行する。第1CPUコア50は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータをWRAM54に記憶しつつ処理を実行する。
【0069】
なお、プログラム、画像データおよび音データ等は、ROM14aまたはROM16aから一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、WRAM54に記憶される。ただし、この実施例のように、CPUコアが直接アクセスできる記憶媒体が使用される場合には、記憶媒体としてDVD−ROMやCD−ROM等が使用される場合と異なり、WRAMにプログラムやデータを転送して保持しなくてもよい。また、フラッシュメモリ14bおよびフラッシュメモリ16bにデータが記憶されている場合には、当該データは必要に応じてWRAM54に読み出される。
【0070】
GPU56およびGPU58は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、第2CPUコア40からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、第2CPUコア40は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU56およびGPU58のそれぞれに与える。
【0071】
また、GPU56には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)64が接続され、GPU58には、第2のVRAM66が接続される。GPU56およびGPU58が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU56およびGPU58が、それぞれ、第1のVRAM64および第2のVRAM66にアクセスして取得する。ただし、第2CPUコア40は、描画に必要な画像データをWRAM54またはROM16aもしくはROM14aから読み出し、GPU56およびGPU58を介して第1のVRAM64および第2のVRAM66に書き込む。GPU56はVRAM64にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM64の描画バッファに記憶する。GPU58はVRAM66にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM66の描画バッファに記憶する。描画バッファとしてはフレームバッファまたはラインバッファ等が採用されてよい。
【0072】
VRAM64およびVRAM66は、LCDコントローラ62に接続される。LCDコントローラ62はレジスタ68を含み、レジスタ68はたとえば1ビットで構成され、第2CPUコア40の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ62は、レジスタ68のデータ値が「0」である場合には、GPU56によって作成されたゲーム画像データをLCD20に出力し、GPU58によって作成されたゲーム画像データをLCD22に出力する。一方、レジスタ68のデータ値が「1」である場合には、LCDコントローラ62は、GPU56によって作成されたゲーム画像データをLCD22に出力し、GPU58によって作成されたゲーム画像データをLCD20に出力する。
【0073】
また、第1カートリッジ14のゲームが実行される場合には、たとえば、第1CPUコア50が、描画に必要な画像データをWRAM54またはROM14aから読み出し、GPU56を介して第1のVRAM64に書き込む。そして、第1CPUコア50はGPU56を介してVRAM64にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM64の描画バッファに記憶する。描画された画像データは、LCDコントローラ62によってLCD20またはLCD22に出力される。第1カートリッジ14のゲームが実行される場合には、1画面だけの表示であるので、ゲーム機12ではLCD20またはLCD22のどちらに画面を表示するかが予め設定されている。
【0074】
なお、LCDコントローラ62は、VRAM64およびVRAM66から直接画像データを読み出すことができるし、あるいはGPU56およびGPU58を介してVRAM64およびVRAM66から画像データを読み出すこともできる。
【0075】
また、VRAM64およびVRAM66はWRAM54に設けられてもよいし、あるいはその描画バッファおよびZバッファがWRAM54に設けられてもよい。
【0076】
I/F回路60には、操作スイッチ28,タッチパネル30およびスピーカ46が接続される。ここで、操作スイッチ28は、上述したスイッチ28a,28b,28c,28d,28e,28Lおよび28Rであり、操作スイッチ28が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路60を介して、第1CPUコア50または第2CPUコア40に入力される。また、タッチパネル30から出力される操作データ(座標データ)がI/F回路60を介して第1CPUコア50または第2CPUコア40に入力される。したがって、第1CPUコア50または第2CPUコア40は、操作スイッチ28および/またはタッチパネル30を通して与えられたプレイヤの指示に従った処理を実行する。さらに、第1CPUコア50または第2CPUコア40は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをWRAM54またはROM14aもしくはROM16aから読み出し、I/F回路60を介してスピーカ46からその音を出力する。
【0077】
図3を参照して、下位機種のゲーム装置は、ゲーム機18および第1カートリッジ14を含む。ゲーム機18はたとえば横長形状のハウジング70を含み、ハウジング70の前面の略中央には、カラーのLCD72が設けられる。このLCD72には、仮想的なゲーム空間およびそのゲーム空間内に存在するゲームキャラクタなどを含むゲーム画像が表示されるとともに、必要に応じてメニュー画面やメッセージ等が表示される。また、ハウジング70には、操作スイッチないし操作キー74(74a,74b,74c,74d,74e,74Lおよび74R)が設けられる。操作スイッチ74a,74bおよび74cはLCD72の左方に配置され、操作スイッチ74dおよび74eはLCD18の右方に配置される。さらに、ハウジング70の上側(LCD72の上方)の端面(天面)の両端部には、操作スイッチ74Lおよび74Rが配置される。
【0078】
操作スイッチ74aは、ディジタルジョイスティックとして機能する十字ボタンである。4つの押圧部の1つを操作することによって、たとえば、LCD72上に表示されたゲームキャラクタやカーソル等の移動方向を指示することができる。操作スイッチ74bは、プッシュボタンで構成されたスタートボタンであり、ゲーム開始を指示するため等に利用される。操作スイッチ74cは、プッシュボタンで構成されたセレクトボタンであり、ゲームモードの選択等に利用される。
【0079】
操作スイッチ74dは、プッシュボタンで構成されたAボタンであり、たとえばLCD72上に表示されたゲームキャラクタに打つ、投げる、つかむ、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。操作スイッチ74eは、プッシュボタンで構成されたBボタンであり、セレクトボタン74cで選択したゲームモードの変更やAボタン74dで決定したアクションの取り消し等のために利用される。操作スイッチ74Lは、プッシュボタンで構成された左押しボタン(Lボタン)であり、操作スイッチ74Rは、プッシュボタンで構成された右押しボタン(Rボタン)である。操作ボタン74Lおよび操作スイッチ74Rは、Aボタン74dおよびBボタン74eと同様の操作をすることができ、また、Aボタン74dおよびBボタン74eの補助的な操作をすることができる。
【0080】
また、ハウジング70の裏面上端部には、挿入口76が形成される。この挿入口76には、上述した第1カートリッジ14が挿入される。図3では省略するが、挿入口76の奥部には、第1カートリッジ14の挿入方向先端部のコネクタ(図示せず)と接合されるコネクタ78(図4参照)が設けられている。第1カートリッジ14が挿入口76に挿入されると、2つのコネクタが互いに接続される。このため、ゲーム機18の第1CPUコア50(図4参照)が第1カートリッジ14にアクセス可能となる。
【0081】
さらに、Aボタン74dおよびBボタン74eより下端側のハウジング70の内部には、ゲーム中にBGM、効果音またはゲームキャラクタの音声或いは擬声音などの音を出力するためのスピーカ80が設けられる。
【0082】
なお、図3では省略するが、ハウジング70の天面側にはさらに、外部拡張コネクタが設けられ、ハウジング70の裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、そして、ハウジング70の底面側には電源スイッチ、音量ボリュームおよびイヤフォンジャックなどが設けられる。
【0083】
図4はゲーム機18の電気的な構成を示すブロック図である。この図4を参照して、ゲーム機18はプロセサ82を含み、このプロセサ82は、第1CPUコア50、LCDコントローラ84,WRAM(ワーキングRAM)86,VRAM88および周辺回路90を含む。ただし、周辺回路90は、音声(サウンド)回路,DMA(Direct Memory Access)回路,タイマ回路,入出力インターフェイス(IO)などを含む。
【0084】
上述したように、ゲーム機18の前面に設けられたLCD72には、プロセサ82から表示信号、この実施例ではRGB信号が与えられ、したがって、LCD72ではゲーム画像がカラー表示される。そして、プロセサ82からは、サウンド回路にオーディオ信号が与えられ、そのオーディオ信号がオーディオアンプ92で増幅され、スピーカ80からゲーム音楽や効果音などの音や音声等が出力される。また、操作スイッチ74からの操作信号がプロセサ82に入力される。したがって、プロセサ82は、操作スイッチ74を通して与えられたプレイヤの指示に従った処理を実行する。
【0085】
また、ゲーム機18はカートリッジコネクタ78を有し、このコネクタ78には、第1カートリッジ14が接続される。第1カートリッジ14には、上述のように、ROM14aおよびフラッシュメモリ14bが内蔵される。
【0086】
第1CPUコア50はゲーム機18の電源が投入されたとき、図示しない内蔵ROM(ブートROM)に記憶されたブートプログラムの実行を開始し、ゲーム機18の起動処理を行う。その後、第1CPUコア50は第1カートリッジ14のROM14aに記憶されたゲームプログラムを実行し、生成または取得した一時的なデータをWRAM86に記憶しつつゲーム処理を実行する。また、第1CPUコア50がゲームプログラムを実行することによって生成された画像データはVRAM86に記憶され、VRAM86に記憶された画像データはLCDコントローラ84によってLCD72に出力される。
【0087】
このゲームシステム10では、第1カートリッジ14のゲームへの追加用データが第2カートリッジ16に記憶される。そして、ゲーム機12に第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方が同時に装着されたときに、当該追加用データが第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bに書き込まれる。
【0088】
この実施例では、図5に示すように、追加用データを第1カートリッジ14に書き込むための書込みプログラムが第2カートリッジ16に記憶されている。具体的には、第2カートリッジのROM16aは、第2ゲームプログラム記憶領域100、画像データ記憶領域102、書込みプログラム記憶領域104および追加用画像データ記憶領域106を含む。画像データ記憶領域102には第2ゲームプログラムの実行において使用される第2の画像データが記憶されている。一方、第1カートリッジ14のROM14aは、第1ゲームプログラム記憶領域108および画像データ記憶領域110を含む。画像データ記憶領域110には第1ゲームプログラムの実行において使用される第1の画像データが記憶される。この第1の画像データは追加用の画像データに対して初期の画像データとも呼ぶものとする。第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bは、追加用データを記憶するための予約領域112を含む。書込みプログラムは、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54のワークエリアの所定領域116に読み出して、当該追加用データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込めるように、準備(作成)されている。第1ゲームプログラムは、フラッシュメモリ14bの予約領域112に追加用データが記憶されているとき、当該予約領域112のデータを読み出して使用することができるように準備されている。
【0089】
追加用データを第1カートリッジ14に書き込む手順を説明する。まず、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域104に記憶されている書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出す。この読出しは、所定の条件が満たされたと判定されるときに行われてよい。所定の条件は、たとえば書込みを選択する画面でプレイヤの操作によって書込みが指示されたことであってよい。このようにすれば、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bのデータがプレイヤの確認や承諾なしに勝手に書き換えられるのを防止することができる。この画面は、各種設定のためのオプション画面であってもよいし、または、ゲーム進行においてたとえば所定のアイテムの取得や所定のイベントのクリアなどの条件が満たされたときに表示される画面であってもよい。次に、第2CPUコア40は、読み出した書込みプログラムを実行することによって、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54の所定領域116に読み出す。そして、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行によって、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112に当該追加用データを書き込む。なお、フラッシュメモリはブロック単位での消去/書込みが可能になっているので、予約領域112を含むブロックのデータが書き換えられる。
【0090】
以下では、ゲームオブジェクトが表示されるゲームを実行するための第1ゲームプログラムが記憶された第1カートリッジ14に、第2カートリッジ16に記憶されたゲームオブジェクトの画像データを追加する場合の例を説明する。
【0091】
なお、第1ゲームプログラムによって、たとえば、ゲーム空間に縦横に配列された複数のピースの横一列の色を揃えるゲームが実行される。各ピースは表面と裏面とで異なる色を有しており、複数の表面のピースと複数の裏面のピースとが混在して行列状に配列されている。プレイヤによって選択されたピースは裏返される。これによって、横一列の色すなわち表裏状態が揃うと、当該列の全ピースが消去される。ゲームクリアの条件は、たとえば、所望の複数のピースを一筆書きの方法で選択して、全列の色をそれぞれ揃えて、全ピースを消去することである。
【0092】
図6には、第1カートリッジ14のROM14aおよびフラッシュメモリ14bのメモリマップの一例が示される。なお、図6では簡略化のためメモリマップの一部が示されている。
【0093】
第1ゲームプログラム記憶領域108には、ゲームオブジェクト配置・移動プログラム、ゲームオブジェクト表示プログラム、およびその他のプログラムが記憶されている。ゲームオブジェクト配置・移動プログラムは、ゲームオブジェクトのゲーム空間における配置(位置)および移動を制御するためのプログラムである。ゲームオブジェクト表示プログラムは、ゲームオブジェクトの位置データや画像データ等に基づいて、ゲームオブジェクトを含むゲーム空間を示すゲーム画像を生成して表示するためのプログラムである。その他のプログラムは、音楽や効果音などの音を出力するためのプログラムなど、ゲームの進行に必要な各種処理を実行するためのプログラムである。
【0094】
画像データ記憶領域110には、ゲームオブジェクトの画像データが記憶されている。なお、各種画面やカーソル等の画像データも記憶されている。たとえば、ゲームオブジェクトはゲーム空間に配置されるブロックまたはピースであり、当該ピースを表示するための複数個(たとえば7個)の画像データが、初期パターン1,2,…として記憶されている。ピースは、このパターンデータによって、異なる模様や色のパターンで表示される。ピースの表示に使用されるパターンデータは、使用されるパターンデータの識別情報(パターン番号など)で指定される。なお、この画像データは、ゲームオブジェクトが3次元モデルで作成される場合にはポリゴンに貼り付け処理されるテクスチャデータであってよい。
【0095】
また、フラッシュメモリ14bの記憶領域112は、追加用の画像データを記憶するための予約領域である。たとえば複数個の画像データを追加するために複数の領域(たとえば4個)が予約されてよい。したがって予約領域112には、ピースを表示するため複数個の追加用画像データが、追加パターン1,2,…として記憶され得る。たとえば、この領域112に追加されたパターンデータによって、ピースの図柄を初期の状態から増やすことができる。
【0096】
図7には、ピースの画像データ(パターンデータ)の具体的な内容の一例が示される。この実施例では、記憶領域110に記憶される初期の画像データと、記憶領域112に記憶される追加用の画像データとは同じフォーマットで準備される。したがって、初期の画像データに代えて、追加される画像データをそのまま使用して、簡単にゲーム画像ないしゲーム画面を生成することができる。なお、他の実施例では、異なるフォーマットで初期画像データと追加用画像データとが準備されてもよいが、その場合には、初期画像データの代わりに使用可能にするための処理を、書き込みプログラムにより追加用画像データに施す必要がある。
【0097】
パターンデータは、ピースのサイズ別に複数のデータを含んでよく、図7では拡大表示用データ(1ピースがたとえば16×16ドット)および縮小表示用データ(たとえば8×8ドット)を含む。各サイズのピースの画像データは、当該ピースの所定の動きを表示するためのアニメーションデータ、および静止状態の当該ピースを表示するための静止状態データを含む。この実施例では、上述のようにピースを裏返して色を揃えるゲームが実行されるので、アニメーションデータおよび静止状態データはどちらも、表面ピースのためのデータと裏面ピースのためのデータを含む。アニメーションデータは、たとえば、表面から裏面に引っくり返る過程を示すためのデータ、表面から引っくり返りつつ消える過程を示すためのデータ、裏面から表面に引っくり返る過程を示すためのデータ、裏面から引っくり返りつつ消える過程を示すデータ等を含む。図8に、画像データを視覚化した一例が示される。上から8行分の画像は、表面および裏面のアニメーションの画像であり、最下行の画像は表面および裏面の静止状態の画像である。なお、ピースは通常正方形であり、I型形状のピースは、変形したピースを示している。
【0098】
図9には、追加用画像データの書込みが行われた第1カートリッジ14を装着して第2ゲーム機12で当該ゲームを実行する際のWRAM54のメモリマップの一例が示される。なお、この図9でも簡略化のためメモリマップの一部のみが示されており、WRAM54には処理に必要なその他のデータも記憶されている。
【0099】
あるいは、第1カートリッジ14は第1ゲーム機18に装着可能であるので、この図9は、第1カートリッジ14を装着して第1ゲーム機18で当該ゲームを実行する際のWRAM86のメモリマップの一部であってもよい。なお、この実施例では、第2ゲーム機12で第1ゲームカートリッジ14のゲームを実行する場合を説明するが、第1ゲーム機18で第1ゲームカートリッジ14のゲームを実行する場合も同様である。
【0100】
記憶領域118には、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bから読み出された追加用画像データが記憶される。追加用画像データは追加用画像データを使用する場面の初期化で随時フラッシュメモリ14bの予約領域112からWRAM54に読み出される。
【0101】
ゲームオブジェクト配置データ記憶領域120には、ゲームオブジェクト配置・移動プログラムの実行によって生成された、複数のゲームオブジェクトのゲーム空間における配置を示すデータが記憶される。各ゲームオブジェクトはこの配置データに基づいて指定された位置に指定された状態(表裏など)で表示される。
【0102】
使用パターン指定番号記憶領域122には、ピースの画像データとして使用するパターンデータの番号(識別情報)を示す変数nが記憶される。
【0103】
図10には、第1カートリッジ14のゲームを実行する場合に表示される使用オプション画面の一例が示される。使用オプション画面はたとえばメニュー画面で使用オプションを示すアイコンが選択されることによって表示される。この使用オプション画面では、プレイヤは、画面サイズ、BGMおよび効果音の出力、ピース画像、カーソル画像などの各種の設定および変更を指示することができる。たとえば、十字スイッチ28aの上下方向の操作に応じて項目を選択するためのカーソル130が移動される。当該カーソル130の指す項目に関しての設定は、十字スイッチ28aの左右方向の操作に応じて行われる。そして、たとえばBボタン28eの操作に応じてこの使用オプション画面での設定が終了される。
【0104】
図10(A)に示すように、初期状態の画面では、ピース画像の項目には、ROM14aの画像データ記憶領域110に記憶されている初期のパターンの画像134が表示される。ピースの表面のパターン画像134aと裏面のパターン画像134bがセットで表示される。十字スイッチ28aの左右方向の操作によって、ピースの画像として使用するパターンを変更することができる。そして、十字スイッチ28aの右方向を操作していくと、図10(B)に示すように、初期パターンとしては記憶されていなかった追加パターンの画像136が表示される。表面の追加パターン画像136aと裏面の追加パターン画像136bがセットで表示される。パターンの表示は、たとえば、所定数(たとえば7つ)の初期画像の次に、所定数(たとえば最大4つ)の追加画像の順番で行われる。追加パターンの画像が表示された状態でBボタン28eが操作されることによって、当該追加パターンを使用してゲームを行うことができる。すなわち、図11には、ゲーム画面の一例が示される。たとえば4×4の行列に配置された複数のピース132の画像として、図10(B)で選択された追加パターンの画像136aおよび136bが使用されている。このように、プレイヤの選択肢を増やすことができ、プレイヤの好みの画像でゲームをプレイさせることが可能になる。
【0105】
なお、このゲームでは、上述のように、一筆書きの方法で裏返すピース132を選択して、横一列のピース132の色を揃えて消去することが目的とされる。裏返すピース132を選択するためにカーソル134が表示される。プレイヤは、カーソル134を十字スイッチ28aの操作で所望のピース132上に移動させてAボタン28dを押すことによって、始点を選択することができる。その後、十字スイッチ28aの操作で所望の経路となるようにカーソル134を複数のピース132上を移動させて、所望のピース132上で再びAボタン28dを押すことによって、終点を選択することができる。こうして選択された始点から終点までの経路上のピース132が裏返される。各列で色が揃えられて、全列でピース132が消去されたときには、ゲームクリアとなる。
【0106】
図12には、第2ゲーム機12における動作の一例が示される。電源が投入されると、第2CPUコア40は、ステップS1で起動処理を実行する。たとえば、第2CPUコア40は、内蔵ROMの起動プログラムに従ってWRAM54のワークメモリやレジスタ等を初期化する。次に、ステップS3で、第2CPUコア40は、カートリッジの接続を確認するための処理を実行する。たとえば、第2CPUコア40は、内蔵ROMのカートリッジ検出プログラムに従って、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の認証コードが読み出せるか否かを判定してよい。あるいは、第2CPUコア40は、第1コネクタ44および第2コネクタ38からの信号に基づいて各カートリッジの接続の有無を検出してもよい。各カートリッジの接続が検出されたときには、各カートリッジのための接続フラグがそれぞれオンにされる。
【0107】
続いて、第2CPUコア40は、ステップS5で、第1カートリッジ14が接続されているか否かを判定する。ステップS5で“YES”であれば、つまり、第1カートリッジのための接続フラグがオンである場合には、第2CPUコア40は、ステップS7で、第2カートリッジ16が接続されているか否かを判定する。ステップS7で“YES”であれば、つまり、第2カートリッジ16のための接続フラグもオンである場合には、両カートリッジ14および16が装着されている。この場合には、どちらのカートリッジを実行するのかをユーザに選択させるために、処理はステップS11に進む。
【0108】
一方、ステップS7で“NO”であれば、つまり、第1カートリッジ14のみが装着されている場合には、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを実行すべく、処理はステップS21に進む。
【0109】
また、ステップS5で“NO”である場合には、第2CPUコア40は、ステップS9で第2カートリッジが接続されているか否かを判定する。ステップS9で“YES”であれば、つまり、第2カートリッジのみが装着されている場合には、第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムを実行すべく、処理はステップS23に進む。
【0110】
なお、この実施例では、一方のカートリッジのみが装着されている場合には、メニュー画面を表示せずに当該カートリッジに記憶されているゲームプログラムをいきなり実行するようにしているが、他の実施例では、メニュー画面を表示するようにしてもよい。
【0111】
一方、ステップS9で“NO”であれば、つまり、両カートリッジ14および16ともに装着されていない場合には、両カートリッジ14および16が接続されていないことをメニュー画面で知らせるために、処理はステップS11に進む。
【0112】
ステップS11では、第2CPUコア40は、たとえばGPU58等を用いてメニュー画面(図示せず)をLCD22に表示する。たとえば、メニュー画面では、各カートリッジのための表示領域がそれぞれ設けられており、カートリッジが装着されている場合には、当該カートリッジのタイトルが対応する領域に表示され、一方、カートリッジが装着されていない場合には、たとえば「カートリッジがささっていません」といったメッセージが対応する領域に表示される。なお、メニュー画面を表示するための画像データは内蔵ROMから取得され、各カートリッジのタイトルを表示するためのデータは各カートリッジから取得される。このメニュー画面で、ユーザは、各カートリッジに対応する領域をスティック24等でタッチすることによって、当該カートリッジの実行を指示することができる。または、カーソルの位置をカートリッジに対応する領域に移動させた状態でAボタン28dを操作することによっても、当該カートリッジの実行を指示できる。なお、装着されていないカートリッジが選択されたときには、当該操作は無視される。また、たとえばBボタン28eを操作することによってメニュー選択の終了を指示することができる。
【0113】
続いて、第2CPUコア40は、ステップS13で、I/F回路60からタッチパネル22および操作スイッチ28からの操作入力データを取得する。そして、第2CPUコア40は、ステップS15、S17およびS19で、操作入力データに基づいて、プレイヤの指示を判定する。
【0114】
ステップS15では、第2CPUコア40は、第1カートリッジが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14の接続フラグがオンであり、かつ、入力データから検出された入力座標が第1カートリッジ14に対応する領域に含まれるか否かを判断する。あるいは、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標に基づいて判断してもよい。
【0115】
ステップS15で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS21で、内蔵ROMの開始プログラムに従って、第1ゲームプログラム実行処理を行う。これによって、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムが実行される。このステップS21の処理の動作の一例が後述する図15に示される。
【0116】
一方、ステップS15で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS17で、同様にして第2カートリッジが選択されたか否かを判定する。ステップS17で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS23で、内蔵ROMの開始プログラムに従って、第2ゲームプログラム実行処理を行う。これによって、第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムが実行される。このステップS23の処理の動作の一例が後述する図13に示される。
【0117】
また、ステップS15で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS19で、終了が指示されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Bボタン28eの操作を示すデータが入力データから検出されるか否かを判定する。ステップS19で“NO”であれば、処理はステップS13に戻る。一方、ステップS19で“YES”であれば、メニュー選択を終了して電源をオフにする。
【0118】
この実施例では、第2カートリッジ16に書込みプログラムが記憶されており、この書込みプログラムの実行によって追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれるので、ステップS23の第2ゲームプログラム実行処理から説明を始める。
【0119】
図13に、第2ゲームプログラム実行処理の動作の一例が示される。図13の最初ステップS31で、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16のROM16aの第2ゲームプログラム記憶領域100から第2ゲームプログラムを読み出して、WRAM54に展開する。そして、ステップS33で、第2CPUコア40は、読み出した第2ゲームプログラムの実行を開始する。以後、第2CPUコア40は、第2ゲームプログラムに従って処理を実行する。
【0120】
なお、上述したように、この実施例のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第2CPUコア40は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0121】
そして、第2CPUコア40は、ステップS35でメニュー画面(図示せず)をたとえばLCD22に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの書込み、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、あるいはアイコン上をタッチすることによって、所望の項目を選択できる。
【0122】
ステップS37で、第2CPUコア40は操作入力データを取得し、続くステップS39、S41およびS43で操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0123】
ステップS39では、第2CPUコア40は、書込みオプションが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、入力座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定し、あるいは、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。ステップS39で“YES”であれば、つまり、プレイヤによって追加用データの書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS45で、第2書込み処理を実行する。この第2書込み処理によって、この実施例では第2カートリッジ16の書込みプログラムに従って追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれる。第2書込み処理の動作の一例は後述する図14に示される。ステップS45を終了すると処理はステップS35に戻る。
【0124】
一方、ステップS39で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS41でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS41で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第2CPUコア40は、ステップS47で第2ゲーム処理を実行する。これによって、第2カートリッジ16のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS47を終了すると、この第2ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0125】
また、ステップS41で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS43で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS43で“NO”であれば、処理はステップS37に戻る。ステップS43で“YES”であれば、この第2ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0126】
なお、この図13のフローチャートは、第2ゲームプログラムの実行開始時に表示されるメニュー画面で追加用データの書込みを指示させる場合の動作を示している。しかし、他の実施例では、ステップS47の第2ゲーム処理において、追加用データの書込みを行うようにしてもよい。たとえば、ゲームの進行に応じて所定の条件が満足されたときに、追加用データの書込みをプレイヤに確認する画面を表示して、プレイヤによる書込みの指示に応じて書込み処理を実行するようにしてもよい。所定の条件は、たとえば、所定のアイテムを取得したこと、所定のスコアを獲得したこと、所定のステージやイベントをクリアしたこと等であってよい。
【0127】
図14には、図13のステップS45の第2書込み処理の動作の一例が示される。図14の最初のステップS61で、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14が接続されているか否かを、第1カートリッジ14の接続フラグに基づいて判断する。ステップS61で“YES”であれば、つまり、第1カートリッジ14が第1コネクタ44を介して第2ゲーム機12に装着されている場合には、続くステップS63からS71で追加用データの書込みを実行する。
【0128】
ステップS63では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の記憶領域104から書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出して展開する。そして、ステップS65で、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行を開始し、当該書込みプログラムに従って、続くステップS67からS71の処理を実行する。
【0129】
ステップS67では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の所定領域106から追加用画像データをWRAM54の所定領域116に読み出す。
【0130】
続いて、ステップS69で、第2CPUコア40は、読み出した追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込む。なお、予約領域112の含まれるブロックのデータを書き換えることによって、この追加用データの書込みが行われる。そして、ステップS71で、第2CPUコア40は、書込み完了を示すメッセージをたとえばLCD22に表示する。なお、各種メッセージを表示するためのデータは第2カートリッジ16のROM16aに予め記憶される。
【0131】
一方、ステップS61で“NO”であれば、つまり、第1カートリッジ14が装着されていないのに書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS73で、書込み不可を示すメッセージをたとえばLCD22に表示する。ステップS71またはS73を終了すると、この第2書込み処理を終了して、図13のステップS35に戻る。
【0132】
このようにして追加用データの書き込まれた第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを実行する場合には、当該追加用データを使用して第1ゲームプログラムのゲームをプレイすることができる。図15には、図12のステップS21の第1ゲームプログラム実行処理の動作の一例が示される。なお、ここでは、第2ゲーム機12の第1CPUコア50が図15に従って第1カートリッジ14のゲームを実行する場合を説明する。しかしながら、第1ゲームプログラムは第2CPUコア40によって実行されてもよい。
【0133】
また、第1カートリッジ14は第1ゲーム機18に装着可能なので、第1カートリッジ14のゲームは第1ゲーム機18で実行されてもよいのは勿論である。第1ゲーム機18に追加用データの書き込まれた第1カートリッジ14を装着して第1ゲームプログラムを実行する場合にも、第1ゲーム機18の第1CPUコア50は図15と同様なフロー図に従って第1ゲームプログラム実行処理を行うので、第1ゲーム機18を使用する場合の説明は省略する。
【0134】
図15の最初のステップS81で、第1CPUコア50は、第1カートリッジ14の所定領域108から第1ゲームプログラムをWRAM54の所定領域に読み出す。そして、ステップS83で、第1CPUコア50は、第1ゲームプログラムの実行を開始する。なお、上述のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第1CPUコア50は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0135】
続いて、ステップS85で、第1CPUコア50は、メニュー画面(図示せず)をたとえばLCD20に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの使用を設定可能な使用オプション、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、所望の項目に対応する処理の実行を指示できる。
【0136】
ステップS87で、第1CPUコア50は、I/F回路60を介して操作スイッチ28からの操作入力データをWRAM54に取得し、続くステップS89、S91およびS93で、この操作スイッチ28からの操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0137】
ステップS89では、第1CPUコア50は、使用オプションを示すアイコンが選択されたか否かを判断する。たとえば、第1CPUコア50は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が使用オプションのアイコンの表示範囲内の座標であるか否かを判定する。ステップS89で“YES”であれば、第1CPUコア50は、ステップS95で使用オプション処理を実行する。この使用オプション処理では、図10に示したようなオプション設定画面が表示され、追加用データの使用を設定することができる。使用オプション処理の動作の一例は後述する図16に詳細に示される。ステップS95を終了すると処理はステップS85に戻る。
【0138】
一方、ステップS89で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS91でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS41で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第1CPUコア50は、ステップS97で第1ゲーム処理を実行する。これによって、第1カートリッジ14のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS95の使用オプション処理で追加用画像データの使用が設定されている場合には、追加用画像データを用いて当該ゲームが実行される。第1ゲーム処理の動作の一例は後述する図17に詳細に示される。ステップS97を終了すると、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0139】
また、ステップS91で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS93で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS93で“NO”であれば、処理はステップS87に戻る。ステップS93で“YES”であれば、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0140】
図16には、図15のステップS95の使用オプション処理の動作の一例が示される。図16の最初のステップS111では、第1CPUコア50は、第1コネクタ44を介して第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bにアクセスして、予約領域112に追加用画像データが記憶されているか否かを判断する。
【0141】
ステップS111で“YES”であれば、第1CPUコア50は、ステップS113で正常な追加用画像データをWRAM54の所定領域118に読み出す。そして、ステップS115で、第1CPUコア50は、読み出した追加パターンの数をカウントして、変数tにその値を設定する。この実施例では、最大4つの追加パターンデータを記憶可能な領域112がフラッシュメモリ14bに予約されているので、tの最大値は4となる。
【0142】
一方、ステップS111で“NO”であれば、つまり、追加用画像データの書込みが行われていない場合には、または、ステップS115を終了すると、第1CPUコア42は、ステップS117で、ROM14aの記憶領域110に記憶される初期パターンの数を変数sに設定する。初期パターンの数はたとえば7である。
【0143】
続いて、ステップS119で、第1CPUコア50は、使用パターン指定番号を示す変数nに初期値として1を設定する。つまり、第1CPUコア50はWRAM54の所定領域122に1を書き込む。ゲームでは、この変数nの値に対応する識別番号を有するパターンデータがピース132の画像として使用される。
【0144】
そして、ステップS121で、第1CPUコア50は、n値に対応する初期パターンデータをROM14aの記憶領域110からVRAM64または66に読み出す。なお、たとえば、使用オプション画面では小さいピースが表示されるので、初期パターンのうち縮小表示用データが読み出される。また、使用オプション画面では静止状態のピースが表示されるので、静止状態の表面ピースおよび裏面ピースのデータのみを読み出すようにしてもよい。
【0145】
続くステップS123で、第1CPUコア50は、初期パターンデータを用いて図10(A)に示すような使用オプション画面をLCD20または22に表示する。たとえば、第1CPUコア50は、使用オプション画面の画像データをROM14aからVRAM64または66に読み出し、ピースの初期パターン134を含む使用オプション画面を表示するための画像データをVRAM64または66に生成し、LCDコントローラ62を用いてLCD20または22にその画面を表示する。
【0146】
上述のように、この使用オプション画面で、プレイヤは操作スイッチ28の操作によってピース132のパターンを変更設定できる。第1CPUコア50は、ステップS125で、操作スイッチ28からの操作入力データをI/F回路60を介してWRAM54に取得し、プレイヤの指示に従ってオプション設定を行う。なお、この図16ではピース画像の変更に関する処理のみを示し、他の項目に関する処理は省略している。
【0147】
ステップS127では、第1CPUコア50は、カーソル130の位置がピースパターン変更に対応する位置に合わせられた状態で、十字スイッチ28aの右または左方向のキーの操作が検出されたか否かを判断する。ステップS127で“YES”であれば、つまり、ピース132のパターンの変更がプレイヤによって指示された場合には、第1CPUコア50は、ステップS129で、左右キー操作に応じて、変数nの値を1≦n≦(s+t)の範囲で増減する。つまり、左キー操作が検出されたときには、nの値が1より大きければ、記憶領域122のnの値を1だけディクリメントし、nの値が1に等しければ変更しない。一方、右キー操作が検出されたときには、nの値が(s+t)より小さければ、記憶領域122のnの値を1だけインクリメントし、nの値が(s+t)に等しければ変更しない。これによって、nの値がsの値以下であれば初期パターンデータの使用が指定され、nの値がsの値より大きければ追加パターンデータの使用が指定される。
【0148】
続くステップS131で、第1CPUコア50は、変数nの値が初期パターン数を示すsの値よりも大きいか否かを判断する。ステップS131で“NO”であれば、つまり、使用パターンとして初期パターンが指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS121に戻って、nの値の対応する初期パターンデータをVRAM64または66に読み出す。したがって、プレイヤ操作に応じて変更された初期パターン134がピース132の画像として使用オプション画面に表示される。
【0149】
一方、ステップS131で“YES”であれば、つまり、使用パターンとして追加パターンが指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS133で、変数nの値に対応する追加パターンデータをWRAM54の所定領域118からVRAM64または66に読み出す。たとえば、対応する追加パターンの縮小表示用データのうち、静止状態の表面ピースおよび裏面ピースのデータのみが読み出されてもよい。
【0150】
続くステップS123で、第1CPUコア50は、追加パターンデータを用いて使用オプション画面をLCD20または22に表示する。これによって、図10(B)に示すように、ピースの画像として追加パターン136が選ばれた使用オプション画面が表示される。ステップS135を終了すると、処理はステップS125へ戻る。
【0151】
また、ステップS127で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS137で、Bボタン28eの操作が検出されたか否かを判断する。ステップS137で“NO”であれば、処理はステップS124へ戻る。一方、ステップS137で“YES”であれば、つまり、使用オプション画面による設定変更の終了がプレイヤによって指示された場合には、第1CPUコア50はこの使用オプション処理を終了して、図15のステップS85に戻る。
【0152】
図17には、図15のステップS97の第1ゲーム処理の動作の一例が示される。第1ゲーム処理を開始すると、ステップS151で、第1CPUコア50は、変数sに、ROM14aに予め記憶された初期パターンの数を設定する。次に、ステップS153で、第1CPUコア50は、使用パターン指定番号を示す変数nの値がsの値よりも大きいか否かを判定する。
【0153】
ステップS153で“YES”であれば、つまり、ピース132の画像として追加パターンの使用が指定されている場合には、第1CPUコア50は、ステップS155で、n値に対応する追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112からWRAM54の所定領域118に読み出す。
【0154】
一方、ステップS153で“NO”であれば、つまり、初期パターンの使用が指定されている場合には、または、ステップS155を終了すると、第1CPUコア50は、ステップS157で、ROM14aのゲームオブジェクト配置・移動プログラムを実行して、ゲームオブジェクト配置データをWRAM54の所定領域120に生成する。これによって、ゲームオブジェクトとしての複数のピース132の位置および表裏状態などを示すゲームオブジェクト配置データが所定領域120に記憶される。また、配置されるピース132の数に応じて、ピース132の画像の大小、すなわち、拡大表示用データを用いるか縮小表示用データを用いるかが設定されてよい。
【0155】
続いて、ステップS159で、第1CPUコア50は、変数nの値が変数sの値よりも大きいか否かを判断する。ステップS159で“YES”であれば、つまり、追加パターンが使用される場合には、第1CPUコア50は、n値に対応する追加パターンの画像データをWRAM54の所定領域118からVRAM64または66に読み出す。なお、大きいピース画像の使用が設定されている場合には、拡大表示用データが読み出され、小さいピース画像の場合には縮小表示用データが読み出される。
【0156】
一方、ステップS159で“NO”であれば、つまり、初期パターンが使用される場合には第1CPUコア50は、n値に対応する初期パターンの画像データをROM14aの所定領域110からVRAM64または66に読み出す。なお、ピース画像の大小に応じて拡大表示用データまたは縮小表示用データが読み出される。
【0157】
ステップS161またはS163を終了すると、第1CPUコア50は、ステップS165で、ゲームオブジェクト配置データおよびパターンデータ等に基づいて、各ピース132が配置されたゲーム画面を表示するためのデータをVRAM64または66に生成する。そして、ステップS167で、第1CPUコア50は、LCDコントローラ62を用いて当該ゲーム画面をLCD20または22に表示する。これによって、たとえば図11に示すように、複数のピース132が所定形状に配列されているゲーム画面が表示される。上述のように、このゲーム画面はプレイヤに対する問題を示しており、プレイヤは、一筆書きの方法で複数のピース132を選択して裏返し、全ての横列でそれぞれ色を揃えることが要求される。
【0158】
ステップS169では、第1CPUコア50は、操作入力データを取得して、一筆書きの方法で選択されたピース132を検出する。上述のように、Aボタン28dの操作で始点が選択され、十字スイッチ28aの操作で経路が選択され、Aボタン28dの操作で終点が選択される。そして、ステップS171で、第1CPUコア50は、選択されたピースについて裏表の状態を変化させて、ゲームオブジェクト配置データの各ピースの裏表状態を示すデータを更新する。また、ステップS173で、第1CPUコア50は、選択されたピースについて、裏返すアニメーションを再生する。これによって、追加パターンの使用が指定されている場合には、追加パターンのアニメーションデータが再生される。
【0159】
そして、ステップS175で、第1CPUコア50は、全ての横列でそれぞれピースの色すなわち表裏状態が揃ったか否かをゲームオブジェクト配置データに基づいて判定する。ステップS177で“YES”であれば、つまり、ゲームクリア条件が満足された場合には、第1CPUコア50は、ステップS177で、全ピースについて消去するアニメーションを再生する。これによって、追加パターンの使用が指定されている場合には、追加パターンのアニメーションデータが再生される。一方、ステップS175で“NO”であれば、第1CPUコア50は、ステップS179でゲームオーバのための処理を実行して、たとえばゲームオーバのメッセージを表示する。ステップS177またはS179を終了すると、この第1ゲーム処理を終了する。
【0160】
この実施例によれば、第2カートリッジ16に書込みプログラムおよび追加用データを記憶しておき、ゲーム機12に第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方が装着されたときに、書込みプログラムに従って追加用データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bに書き込むようにした。したがって、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムに従ってそのゲームを実行する際には、フラッシュメモリ14bに書き込まれた追加用データを使用することができる。この実施例では、追加用データはゲームオブジェクトの画像データであったので、追加用画像データを使用することによってゲームオブジェクトとしてのピース132の表示態様に当初の第1カートリッジ14にはなかった変化を与えることができる。このように、他方の記憶媒体16に記憶されているデータを一方の記憶媒体14に後から追加して、一方の記憶媒体14のゲームプログラムの実行で使用できるようにしたので、一方の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0161】
また、異なる2つのゲームシステムのためのカートリッジ14および16を連動ないし連係させて、データを追加することができるので、両システムで相乗効果を生むことができ、販売上の相乗効果が上がることも期待できる。
【0162】
また、第1カートリッジ14が先に発売されていたとしても、後から発売する第2カートリッジ16に追加用データとともに書込みプログラムを記憶させておくことによって、第1カートリッジ14にデータを後から追加することができる。第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムを、フラッシュメモリ14bの予約領域のデータを使用可能に作成しておけば、追加されたデータを使用して第1ゲームプログラムを実行することができる。したがって、後発の記憶媒体16に記憶させたデータを用いて、先発の記憶媒体14のゲームを変化に富ませることができる。また、対応する第2カートリッジ16を第1カートリッジ14で予め規定しておく必要がないので、第1カートリッジ14の発売後であっても、第2カートリッジ16を適宜に増やしていくことができる。たとえば、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムで利用可能な画像データを記憶させた新たな第2カートリッジ16を発売する毎に、第1カートリッジ14のゲームにおけるゲームオブジェクトを異なる表示態様で表示することができるので、ゲームにさらに多様な変化を与えることも可能になる。逆に、追加用データおよび書込みプログラムを仕込んでおいた第2カートリッジ16を先に発売し、後から第1カートリッジ14が発売される場合であっても、同様に、第1カートリッジ14の発売後に変化を与えることができる。このように、既に発売されたゲームを変化に富ませることができる。
【0163】
また、第1カートリッジ14が下位機種用の記憶媒体であっても、上位互換機種用の記憶媒体としての第2カートリッジ16に準備しておいた追加用データを、書込みプログラムによって第1カートリッジ14に後から書き込むことができる。したがって、上位互換機種用の記憶媒体16に記憶させたデータを用いて、下位機種用の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。本来下位機種のゲーム機18では上位機種のゲーム機12の第2カートリッジ16を利用できないにもかかわらず、下位機種のゲーム機18で実行されるゲームに多様な変化を与えることができる。このように、下位機種のゲーム機18と互換性のあるゲーム機12の上位互換機能を有効に活用できる。なお、下位機種は下位互換機種であってもよい。その場合には、たとえば、後発の下位機種用の第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムが先発の上位機種用の第2カートリッジ16のデータを使用可能に準備され、あるいは、後発の上位機種用の第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムで使用される第2画像データが先発の第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムでの使用を考慮して準備されるので、上位機種用の第2カートリッジ16の第2ゲームプログラムで使用される第2画像データを追加用データとすることもできる。
【0164】
なお、上述の実施例では、図12のステップS23で第2ゲームプログラムの実行中に図14のステップS45で書込みプログラムを実行するようにしていた。しかし、他の実施例では、書込みプログラムは、ゲームプログラムの中で動かすのではなく、ゲームプログラムとは独立して動作させるようにしてもよい。
【0165】
また、上述の各実施例では、第2ゲーム機12を第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時に装着可能に形成した。しかし、他の実施例では、第2ゲーム機12は、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16を1つずつ装着可能に形成されてもよい。この場合には、第2ゲーム機12は、先に装着された第2カートリッジ16から書込みプログラムと追加用データとをWRAM54に読み出しておいて、その後に装着された第1カートリッジ14の予約領域112に当該追加用データを書き込むようにする。
【0166】
また、上述の各実施例では、書込みプログラムを第2カートリッジ16に記憶するようにしたが、他の実施例では、図18に示すように、書込みプログラムを第1カートリッジ14に予め記憶しておくようにしてもよい。
【0167】
図18には、第2カートリッジ16の追加用データを第1カートリッジ14の書込みプログラムに従ってフラッシュメモリ14bに書き込む手順の一例が示される。第1カートリッジ14のROM14aには、第1ゲームプログラム記憶領域108および初期画像データ記憶領域110が設けられるとともに、さらに書込みプログラム記憶領域140が設けられる。また、フラッシュメモリ14bには、追加用データを書き込むための予約領域112が設けられる。書込みプログラムは、第2カートリッジ16のROMaの所定の領域106から追加用データを読み出して、当該データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込めるように作成されている。また、第2カートリッジ16のROM16aは、上述の図5と同様に、第2ゲームプログラム記憶領域100、画像データ記憶領域102、および追加用画像データ記憶領域106を含む。追加用データは、第1カートリッジ14に先に記憶させた書込みプログラムによって読み出すことが可能な所定領域106に記憶される。
【0168】
なお、この第1カートリッジ14に記憶された書込みプログラムに従ったデータ追加処理は、第2CPUコア40によって実行されてよい。あるいは、第1CPUコア50によって実行されてもよい。ただし、第1CPUコア50を第2カートリッジ16にアクセス可能に準備するか、第2カートリッジ16へのアクセスは第2CPUコア40によって実行させる必要がある。以下では、第2CPUコア40がデータの追加を実行する場合の例を説明する。
【0169】
第1カートリッジ14に追加用データを書き込む際には、第2ゲーム機12の第2CPUコア40は、まず、ROM14aの所定領域140に記憶されている書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出す。この読出しは、上述の図5の場合と同様に、所定の条件が満たされたと判定されるときに行われてよい。次に、第2CPUコア40は、読み出した書込みプログラムを実行することによって、第2カートリッジ16のROM16aの所定領域106に記憶されている追加用データをWRAM54の所定領域116に読み出す。そして、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行によって、第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの所定領域112に当該追加用データを書き込む。
【0170】
図19には、図12のステップS21の第1ゲームプログラム実行処理の動作の変形例が示される。この実施例では、書込みプログラムが第1カートリッジ14に予め記憶されるので、第1カートリッジ14の第1ゲームプログラムの実行中に書込みプログラムが実行される。
【0171】
第1ゲームプログラム実行処理を開始すると、図19の最初のステップS191で、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14のROM14aの第1ゲームプログラム記憶領域108から第1ゲームプログラムを読み出して、WRAM54に展開する。そして、ステップS193で、第2CPUコア40は、読み出した第1ゲームプログラムの実行を開始する。以後、第2CPUコア40は、第1ゲームプログラムに従って処理を実行する。
【0172】
なお、上述したように、この実施例のように、ゲームプログラムをROM上で直接実行可能な場合には、第2CPUコア40は、当該プログラムをワークメモリに読み出さず、ROMのプログラム記憶領域の開始アドレスにジャンプして、当該プログラムの実行を開始するようにしてもよい。
【0173】
そして、第2CPUコア40は、ステップS195でメニュー画面(図示せず)をLCD20または22に表示する。このメニュー画面では、たとえば、追加用データの書込み、使用オプション設定、ゲーム開始、終了などの項目を示すアイコンが表示される。プレイヤは、十字スイッチ28aの操作でアイコンにカーソルを合わせてAボタン28dを押すことによって、所望の項目を選択できる。
【0174】
ステップS197で、第2CPUコア40は操作スイッチ28からの操作入力データを取得し、続くステップS199、S201、S203およびS205で操作入力データに基づいてプレイヤの指示を判定する。
【0175】
ステップS199では、第2CPUコア40は、書込みオプションが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が書込みオプションのアイコンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。ステップS199で“YES”であれば、つまり、プレイヤによって追加用データの書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS207で、第1書込み処理を実行する。この第1書込み処理によって、この実施例では第1カートリッジ14の書込みプログラムに従って第2カートリッジ16の追加用データが第1カートリッジ14に書き込まれる。第1書込み処理の動作の一例は後述する図20に示される。ステップS207を終了すると処理はステップS195に戻る。
【0176】
一方、ステップS199で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS201で使用オプションを示すアイコンが選択されたか否かを判断する。たとえば、第2CPUコア40は、Aボタン28dの操作が検出されたときのカーソルの座標が使用オプションのアイコンの表示範囲内の座標であるか否かを判定する。ステップS201で“YES”であれば、第2CPUコア40は、ステップS209で使用オプション処理を実行する。この使用オプション処理は、図15のステップS95すなわち図16の処理と同様な処理であり、追加されたデータの使用を指定することができる。ステップS209を終了すると処理はステップS195に戻る。
【0177】
一方、ステップS201で“NO”であれば、第2CPUコア40はステップS203でゲーム開始が指示されたか否かを判断する。ステップS203で“YES”であれば、つまり、ゲーム開始を示すアイコンが選択されたりスタートボタン28bが押されたりした場合には、第2CPUコア40は、ステップS211で第1ゲーム処理を実行する。これによって、第1カートリッジ14のゲームがプレイヤによってプレイされる。ステップS209の使用オプション処理で追加用画像データの使用が設定されている場合には、追加用画像データを用いて当該ゲームが実行される。この第1ゲーム処理の動作は図15のステップS97すなわち図17の処理と同様な処理である。ステップS211を終了すると、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0178】
また、ステップS203で“NO”であれば、第2CPUコア40は、ステップS205で、終了を示すアイコンが選択されたか否かを判断する。ステップS205で“NO”であれば、処理はステップS197に戻る。ステップS205で“YES”であれば、この第1ゲームプログラム実行処理を終了する。
【0179】
なお、この図19でも、第1ゲームプログラムの実行開始時に表示されるメニュー画面で追加用データの書込みを指示させる場合の動作を示している。しかし、他の実施例では、ステップS211の第1ゲーム処理において、追加用データの書込みを行うようにしてもよい。たとえば、ゲームの進行に応じて所定の条件が満足されたときに、追加用データの書込みをプレイヤに確認する画面を表示して、プレイヤによる書込みの指示に応じて書込み処理を実行するようにしてもよい。所定の条件は、上述と同様に、たとえば、所定アイテムの取得、所定スコア獲得、所定ステージクリア、所定イベントクリア等であってよい。
【0180】
図20には、図19のステップS207の第1書込み処理の動作の一例が示される。図20の最初のステップS211で、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16が第2コネクタ38に接続されているか否かを、第2カートリッジ16の接続フラグに基づいて判定する。ステップS221で“YES”であれば、第2CPUコア40は、続くステップS223からS231で追加用データの書込みを実行する。
【0181】
ステップS223では、第2CPUコア40は、第1カートリッジ14の記憶領域140から書込みプログラムをWRAM54の所定領域114に読み出して展開する。そして、ステップS225で、第2CPUコア40は、書込みプログラムの実行を開始し、当該書込みプログラムに従って、続くステップS227からS231の処理を実行する。
【0182】
ステップS227では、第2CPUコア40は、第2カートリッジ16の所定領域106から追加用画像データをWRAM54の所定領域116に読み出す。
【0183】
続いて、ステップS229で、第2CPUコア40は、読み出した追加用画像データを第1カートリッジ14のフラッシュメモリ14bの予約領域112に書き込む。なお、予約領域112の含まれるブロックのデータを書き換えることによって、この書込みが行われる。そして、ステップS231で、第2CPUコア40は、書込み完了を示すメッセージをLCD20または22に表示する。なお、各種メッセージを表示するためのデータは第1カートリッジ14のROM14aに予め記憶される。
【0184】
一方、ステップS221で“NO”であれば、つまり、第2カートリッジ16が装着されていないのに書込みが指示された場合には、第2CPUコア40は、ステップS233で、書込み不可を示すメッセージをLCD20または22に表示する。ステップS231またはS233を終了すると、この第1書込み処理を終了して、図19のステップS195に戻る。
【0185】
この実施例によれば、第1カートリッジ14に書込みプログラムを予め記憶しておき、当該書込みプログラムで予約しておいた第2カートリッジ16の所定領域106に追加用データを記憶させることによって、第2カートリッジ16の追加用データを第1カートリッジ14に後から書き込むことができる。したがって、書込みプログラムおよび追加用データを第2カートリッジ16に記憶した上述の実施例(図5)の場合と同様に、他方の記憶媒体16に記憶させておいた追加用データを一方の記憶媒体14に後から追加することができるので、一方の記憶媒体14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0186】
また、第1カートリッジ14が先に発売されていたとしても、後から発売する第2カートリッジ16の所定領域106に追加用データを記憶することによって、第1カートリッジ14にデータを後から追加することができる。逆に、追加用データを仕込んでおいた第2カートリッジ16を先に発売し、後から第1カートリッジ14が発売される場合であっても、同様に、発売後に第1カートリッジ14にデータを追加できる。したがって、既に発売した後でも、第1カートリッジ14のゲームに多様な変化を与えることができる。
【0187】
なお、上述の実施例では、図12のステップS21で第1ゲームプログラムの実行中に図19のステップS207で書込みプログラムを実行するようにしていた。しかし、他の実施例では、書込みプログラムは、ゲームプログラムの中で動かすのではなく、ゲームプログラムとは独立して動作させるようにしてもよい。
【0188】
また、上述の実施例では、第2ゲーム機12を第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時に装着可能に形成した。しかし、他の実施例では、第2ゲーム機12は、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16を1つずつ装着可能に形成されてもよい。この場合には、第2ゲーム機12は、先に装着された第1カートリッジ14から書込みプログラムを読み出しておいて、その後に第2カートリッジ16が装着されたときに追加用データを読み出し、さらにその後に第1カートリッジ14が装着されたとき、追加用データを当該予約領域112に書き込むようにする。
【0189】
また、上述の各実施例では、追加用データとして、第1カートリッジ14のゲームに登場するゲームオブジェクトとしてのピース132のパターンデータが記憶される場合を説明した。しかし、他の実施例では、追加用データは、ゲーム空間に登場するキャラクタのような他のオブジェクトの画像データや、あるいは、背景、カーソル、アイコンなど他の画像データであってもよい。
【0190】
また、上述の各実施例では、追加用データとして画像データを適用して、第1カートリッジ14のゲームで新たな画像を選択的に表示可能にした。しかし、他の実施例では、追加用データとして、ステージ、マップ、新たな問題など、ゲーム画像ないし画面における構成、オブジェクト等の配置、表示される文字などに関するデータを適用するようにしてもよい。つまり、第1ゲームプログラムの実行でゲーム画像(ゲーム画面)の生成のために使用されるデータを追加用データとして適用してもよい。
【0191】
あるいは、他の実施例では、追加用データとしてサウンドデータを適用して、第1ゲームプログラムの実行において、新たなBGM、効果音などの音を出力可能にするようにしてもよい。
【0192】
また、上述の各実施例では、第2カートリッジ16には、ゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムが記憶されたが、他の実施例では、第2カートリッジ16にはゲームプログラムが記憶されていなくてもよい。つまり、第2カートリッジ16は、追加用データのみを記憶した記憶媒体、追加用データと書込みプログラムとを記憶した記憶媒体、追加用データとゲーム以外のアプリケーションを記憶した記憶媒体、あるいは、追加用データと書込みプログラムとゲーム以外のアプリケーションを記憶した記憶媒体等であってもよい。
【0193】
また、上述の各実施例では、第2ゲーム機12用の第2カートリッジ16に記憶された追加用データを、第2ゲーム機12を用いて第1ゲーム機18用の第1カートリッジ14に書き込むようにしていた。しかしながら、他の実施例では、第1ゲーム機18を、第1カートリッジ14および第2カートリッジ16の両方を同時にまたは1つずつ装着可能に形成しておいて、第2カートリッジ16に記憶された追加用データを、第1ゲーム機18を用いて第1カートリッジ14に書き込むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】この発明の一実施例のゲームシステムの一例を示す外観図である。
【図2】図1実施例の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1実施例の第1カートリッジのみを着脱可能なゲーム機の一例を示す図解図である。
【図4】図3に示すゲーム機の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【図5】第2カートリッジに書込みプログラムが記憶されている場合に第2カートリッジの画像データを第1カートリッジに書き込む際の手順の一例を示す図解図である。
【図6】第1カートリッジのROMおよびフラッシュメモリのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図7】パターンデータの詳細の一例を示す図解図である。
【図8】パターンデータのうち拡大表示用データの画像の一例を示す図解図である。
【図9】図1実施例のWRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図10】使用オプション画面の一例を示す図解図であり、(A)は初期パターンが選択されている場合を示し、(B)は追加パターンが選択されている場合を示す。
【図11】追加パターンが使用された場合の第1ゲーム処理におけるゲーム画面の一例を示す図解図である。
【図12】図1実施例のゲーム機の動作の一例を示すフロー図である。
【図13】図12の第2ゲームプログラム実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図14】図13の第2書込み処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図15】図12の第1ゲームプログラム実行処理の動作(または図3のゲーム機の動作)の一例を示すフロー図である。
【図16】図15の使用オプション処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図17】図15の第1ゲーム処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図18】第1カートリッジに書込みプログラムを予め設けておいた場合に第2カートリッジの画像データを第1カートリッジに書き込む際の手順の一例を示す図解図である。
【図19】図18実施例における図12の第1ゲームプログラム実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図20】図19の第1書込み処理の動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0195】
10 …ゲームシステム
12,18 …ゲーム機
14 …第1カートリッジ
14a …ROM
14b …フラッシュメモリ
16 …第2カートリッジ
16a …ROM
28、74 …操作スイッチ
30 …タッチパネル
40 …第2CPUコア
50 …第1CPUコア
54,86 …WRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と、第1画像データならびに前記第1画像データおよび前記第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する第2記憶手段とを備え、
前記第2記憶媒体は、第2画像データ、前記第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラム、追加用データおよび前記追加用データを前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第3記憶手段を備え、
前記ゲーム機は、
前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する第1判定手段、
前記第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段に記憶されている前記書込みプログラムを実行する実行手段、および
前記実行手段による前記書込みプログラムの実行によって、前記追加用データを前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段から読み出して前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込む追加手段を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と、第1画像データ、前記第1画像データおよび前記第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムならびに前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを前記第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第2記憶手段とを備え、
前記第2記憶媒体は、第2画像データ、前記第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムおよび前記追加用データを予め記憶する第3記憶手段を備え、
前記ゲーム機は、
前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する第1判定手段、
前記第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、前記第1記憶媒体の前記第2記憶手段に記憶されている前記書込みプログラムを実行する実行手段、および
前記実行手段による前記書込みプログラムの実行によって、前記追加用データを前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段から読み出して前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込む追加手段を備える、ゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム機は、プレイヤによる入力に基づいて前記追加用データの書込みをするか否かを判定する第2判定手段をさらに含み、
前記実行手段は、前記第2判定手段によって書込みをすると判定されたときに、前記書込みプログラムを実行する、請求項1または2記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1記憶媒体は、前記第2記憶媒体を装着不可能な別のゲーム機に装着可能である、請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲーム機は、前記別のゲーム機の上位互換機種である、請求項4記載のゲームシステム。
【請求項6】
第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、追加用データおよび当該追加用データを前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2ゲーム機は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第2記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項7】
第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記追加用データを予め記憶し、
前記第2ゲーム機は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第1記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、前記第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項8】
前記第2記憶媒体は、さらに、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶する、請求項6または7記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記第2ゲーム機は、プレイヤによる書込み指示に応じて前記書込みプログラムを実行する、請求項6ないし8のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項10】
第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データおよび当該追加用データを前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第2記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項11】
第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記追加用データを予め記憶し、
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第1記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項12】
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、プレイヤによる書込み指示に応じて前記書込みプログラムを実行する、請求項10または11記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記第1ゲームプログラムは、前記第1画像データおよび前記第1記憶媒体に書き込まれた前記追加用データのうち、プレイヤによって選択された一方を用いて、前記ゲーム処理を実行する、請求項1ないし12のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記追加用データは、前記第1画像データと同じフォーマットを有する画像データである、請求項1ないし13のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記追加用データは、前記第1ゲームプログラムの実行によって表示されるゲームオブジェクトの画像データである、請求項1ないし14のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項1】
第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と、第1画像データならびに前記第1画像データおよび前記第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶する第2記憶手段とを備え、
前記第2記憶媒体は、第2画像データ、前記第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラム、追加用データおよび前記追加用データを前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第3記憶手段を備え、
前記ゲーム機は、
前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する第1判定手段、
前記第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段に記憶されている前記書込みプログラムを実行する実行手段、および
前記実行手段による前記書込みプログラムの実行によって、前記追加用データを前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段から読み出して前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込む追加手段を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
第1記憶媒体と、第2記憶媒体と、前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方を同時に装着可能なゲーム機とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な第1記憶手段と、第1画像データ、前記第1画像データおよび前記第1記憶手段に記憶されたデータの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムならびに前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを前記第1記憶手段に書き込むための書込みプログラムを予め記憶する第2記憶手段とを備え、
前記第2記憶媒体は、第2画像データ、前記第2画像データを用いてゲーム処理を実行するための第2ゲームプログラムおよび前記追加用データを予め記憶する第3記憶手段を備え、
前記ゲーム機は、
前記第1記憶媒体および前記第2記憶媒体の両方が同時に装着されているか否かを判定する第1判定手段、
前記第1判定手段によって両方が同時に装着されていると判定されるとき、前記第1記憶媒体の前記第2記憶手段に記憶されている前記書込みプログラムを実行する実行手段、および
前記実行手段による前記書込みプログラムの実行によって、前記追加用データを前記第2記憶媒体の前記第3記憶手段から読み出して前記第1記憶媒体の前記第1記憶手段に書き込む追加手段を備える、ゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム機は、プレイヤによる入力に基づいて前記追加用データの書込みをするか否かを判定する第2判定手段をさらに含み、
前記実行手段は、前記第2判定手段によって書込みをすると判定されたときに、前記書込みプログラムを実行する、請求項1または2記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1記憶媒体は、前記第2記憶媒体を装着不可能な別のゲーム機に装着可能である、請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲーム機は、前記別のゲーム機の上位互換機種である、請求項4記載のゲームシステム。
【請求項6】
第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、追加用データおよび当該追加用データを前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2ゲーム機は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第2記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項7】
第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、当該第1ゲーム機との互換性を有する第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記追加用データを予め記憶し、
前記第2ゲーム機は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第1記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、前記第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項8】
前記第2記憶媒体は、さらに、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶する、請求項6または7記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記第2ゲーム機は、プレイヤによる書込み指示に応じて前記書込みプログラムを実行する、請求項6ないし8のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項10】
第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、追加用データおよび当該追加用データを前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第2記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項11】
第1ゲーム機と、当該第1ゲーム機用の第1記憶媒体と、第2ゲーム機と、当該第2ゲーム機用の第2記憶媒体とを含むゲームシステムであって、
前記第1記憶媒体は、書込み可能な書込可能領域を有するとともに、第1画像データを予め記憶し、かつ、当該書込可能領域に記憶されたデータおよび当該第1画像データの少なくとも一方を用いてゲーム処理を実行するための第1ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記第2記憶媒体の所定領域に記憶される追加用データを当該書込み可能領域に書き込むための書込みプログラムを予め記憶し、
前記第2記憶媒体は、前記第2ゲーム機によって実行可能な第2ゲームプログラムを予め記憶し、かつ、前記追加用データを予め記憶し、
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、前記第1記憶媒体と前記第2記憶媒体の両方を装着可能であり、装着された前記第1記憶媒体に記憶されている前記書込みプログラムを実行することにより、当該第2記憶媒体に記憶されている前記追加用データを、装着された前記第1記憶媒体の前記書込可能領域に書き込む、ゲームシステム。
【請求項12】
前記第1ゲーム機および前記第2ゲーム機の少なくとも一方は、プレイヤによる書込み指示に応じて前記書込みプログラムを実行する、請求項10または11記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記第1ゲームプログラムは、前記第1画像データおよび前記第1記憶媒体に書き込まれた前記追加用データのうち、プレイヤによって選択された一方を用いて、前記ゲーム処理を実行する、請求項1ないし12のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記追加用データは、前記第1画像データと同じフォーマットを有する画像データである、請求項1ないし13のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記追加用データは、前記第1ゲームプログラムの実行によって表示されるゲームオブジェクトの画像データである、請求項1ないし14のいずれかに記載のゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図8】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図8】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−97795(P2007−97795A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290670(P2005−290670)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
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