説明

ゲームシステム

【課題】 複数のプレイヤーが参加して行うゲームにおいて、当該ゲームに慣れていないがための各プレイヤー間における思考速度やコマンド入力に関する熟練度の差によって、ゲームの結果が影響されにくいゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 ゲーム処理を行う店舗サーバ2において、端末装置3から送信されるコマンドの受付期間を定め、当該受付期間の間のみ、端末装置3からのコマンドを受け付ける。また、店舗サーバ2は、上記の受付期間が終了すると、受付期間中に受信したコマンドに基づいてゲームを進行させる処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤー間で対戦ゲームを行うことができるゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及により、各家庭のパーソナルコンピュータからゲーム運営会社のサーバにログインし、当該サーバが提供する広大なゲーム空間内で行われるロールプレイングゲームが多くのユーザにより楽しまれるようになってきている。また、ゲームセンターに設置される、いわゆるアーケードゲームマシンにおいても、各ゲームセンターに設置されているサーバ間で各種情報のやりとりを可能にし、当該サーバに接続された複数の端末装置間、または、他のサーバに接続された端末装置との間で各種の対戦ゲームを行うことが可能なゲームシステムが実現されている。この種のゲームシステムが提供するゲームとしては、麻雀ゲームやゴルフゲームなどの他に、ICカードを利用した対戦型ゲームがある。
【0003】
上記対戦型ゲームの一例として、たとえばサッカーゲームの場合、実存するプロサッカー選手の写真が印刷されたICカードのメモリに、その選手に応じた各種パラメータの値を記憶させたものを、予め複数用意しておく。一方、ゲームセンターに設置された端末装置には、上記ICカードを一度に複数枚、載置することができる載置パネルと、当該載置パネルに載置されたICカードのメモリから上記の各種パラメータの値を読み取るカードリーダとを設けておく。そして、プレイヤーは、複数のICカード(ゲーム空間内でサッカーを行う選手に対応している)を、サッカーの各ポジションに応じて上記載置パネルに載置し、載置したICカードに記憶された各種パラメータに基づいて、他の端末装置でプレイしているプレイヤーとサッカーゲームを行うものである。
【0004】
また、他の対戦型ゲームとしては、例えば特許文献1に開示されているようなものもある。特許文献1においては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)システムのトランスポンダ等の非接触型ICカードに各種キャラクタの能力値を記憶させておき、これら能力値を端末装置のカードリーダに読み取らせる。そして、読み取らせた能力値を有するキャラクタ画像をゲーム空間内に表示し、他の端末装置でプレイしているプレイヤーのキャラクタ画像と、上記ゲーム空間内で戦闘を行わせることで勝敗を決する対戦型ゲームである。すなわち、プレイヤーは、端末装置に読み取らせたキャラクタカードに対応するキャラクタの行動(移動、攻撃、防御など)を指定するコマンドを入力し、敵のキャラクタと戦闘になった場合は、当該キャラクタが有する能力値に基づいて勝敗が決定される。
【0005】
【特許文献1】特開2005−342264
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示されている対戦型ゲームでは、ゲーム空間内の時間がリアルタイムで経過しており、キャラクタの行動を指定するためのコマンドを入力することができるコマンド受付期間、および、コマンド受付期間の発生頻度は、各キャラクタが持つ能力の1つである「移動力」の値に左右される。すなわち、キャラクタの「移動力」の値が大きいほどコマンド受付期間が短くなり、コマンド受付期間の発生頻度も高くなっている。これに対してキャラクタの「移動力」の値が小さければ、コマンド受付期間が長くなり、コマンド受付期間の発生頻度も低くなっている。そして、各キャラクタは、コマンド受付期間が終了すると、ゲーム空間内で当該コマンド受付期間内に入力されたコマンドに応じた行動をとる。
【0007】
このため、「移動力」の値が小さいキャラクタは、プレイヤーによるコマンドの入力から、キャラクタが当該コマンドに従った行動をとるまでの時間が長くなり、その間、敵キャラクタからの攻撃を受け易く、ゲーム空間内における戦闘が不利なものになってしまう。また、「移動力」の値が同じキャラクタ同士が戦闘を行う場合であっても、例えば、当該ゲームシステムが提供するゲームに慣れていないプレイヤーの場合、刻一刻と変化するゲーム空間内の状況に則したコマンドの選択に時間がかかり、選択したコマンドを入力できる時間が満足にとれなくなる事態が生じ、その結果、戦闘が不利になってしまう可能性がある。
【0008】
また、戦闘をより有利に導くために、複雑な手順を要するコマンドを入力する場合や、複数のコマンドを入力したい場合などは、各プレイヤーの端末装置へのコマンド入力に関する熟練度によって、戦闘の有利、不利が生じる可能性がある。このコマンド入力に関する熟練度による戦闘の有利、不利の格差を解消するために、よりコマンドの入力操作が容易となる専用のコントローラを端末装置に取り付けることが考えられるが、当該コントローラの取り付けにより、端末装置のコストが高くなってしまう恐れがある。
【0009】
そこで本発明は、複数のプレイヤーが参加して行うゲームにおいて、当該ゲームに慣れていないがための、思考速度やコマンド入力に関する熟練度に関する各プレイヤー間の差によって、ゲームの結果が影響されにくいゲームシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明は、複数のプレイヤーの各々に対応して設けられ、各プレイヤーからの指示が各々入力される複数の入力手段と、該複数の入力手段から入力された指示に基づいて、ゲームを実行するためのプログラムを記憶した記憶手段と、前記記憶手段から前記プログラムを読み出し、該プログラムに従って、前記複数の入力手段へ入力された指示に基づいて前記ゲームを制御するゲーム制御手段とを備えたゲームシステムであって、前記ゲーム制御手段は、前記複数の入力手段から各々入力される指示の受付期間を設定する受付期間設定手段を有し、前記受付期間が終了したときに、前記受付期間中に受け付けた前記入力手段からの指示に基づいて前記プログラムの処理を開始することを特徴としている。
【0011】
ここで、「入力手段」は、例えば、押しボタン式またはスライド式などのスイッチ、ジョイスティック、ディスプレイの画面に設けられたタッチパネルなど、プレイヤーが何らかの指示を入力することができる装置であればよい。また、「ゲームを実行するためのプログラム」という文言における「ゲーム」とは、入力手段から指示が行われた後に、当該入力された指示に基づいて勝敗が決定されるゲームをいう。
【0012】
本発明によれば、複数の入力手段から各々入力された指示は、受付期間設定手段によって設定された受付期間の間のみゲーム制御手段に受け付けられ、当該受付期間が終了すると、ゲーム制御手段において上記受付期間中に受け付けられた各入力手段からの指示に基づいた上記ゲームを実行するためのプログラムの処理が開始される。よって、複数のプレイヤーによって各々対応する入力手段から入力されたコマンドの、ゲーム制御手段における受付期間は、上記複数のプレイヤー全員に平等に与えられる。このため、当該ゲームに慣れていないがために、各プレイヤー間に生じる思考速度やコマンド入力に関する熟練度の差によって、ゲームの結果が影響されにくくなる。
【0013】
また、本発明は、上述したゲームシステムにおいて、前記ゲーム制御手段が前記プログラムの処理中に、前記複数のプレイヤーによる指示を入力するための処理中入力手段を有し、前記ゲーム制御手段は、前記プログラムの処理中に前記処理中入力手段から指示が入力された場合、前記処理中入力手段からの指示に基づく処理を行うことを特徴としている。
【0014】
本発明によれば、ゲーム制御手段によってゲームを実行するためのプログラムが処理されている最中に、処理中入力手段から入力されたプレイヤーからの指示があった場合、当該指示に基づく処理が行われることになる。よって、前述した入力手段から指示をした後にも、前述したプログラムの処理によるゲームの進行に対して、プレイヤーの意志に基づく影響を与える機会が生じるため、例えば、入力手段に入力した指示の内容がゲームを有利に展開するのに不適切だった場合であっても、それによって生じる不利を補う機会が与えられるため、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0015】
また、本発明は、上記のゲーム装置において、前記ゲーム制御手段は、前記処理中入力手段から入力された指示に応じて前記プログラムの処理を行っている間は、前記入力手段からの指示に基づく前記プログラムの処理を中断することを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、前述した処理中入力手段から入力された指示に基づいてプログラムの処理を行っている間は、入力手段から入力された指示に基づくプログラムの処理が一時中断される。よって、前述した処理中入力手段から入力された指示に基づくプログラムの処理が行われていなかった場合、プレイヤーにとってゲームの展開が不利になっていたときでも、その不利な状況になってしまうことを回避できる可能性が生じるため、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0017】
さらに本発明は、処理中入力手段を有する上述したいずれかのゲームシステムにおいて、前記ゲーム制御手段は、前記処理中入力手段により指示することができる内容の数を、および、前記処理中入力手段への指示の入力を制限する入力制限手段とを有することを特徴としている。
【0018】
ここで、「処理中入力手段への指示の入力を制限する」具体的な方法としては、例えば、ゲーム制御手段によるプログラムの処理中に上記処理中入力手段から指示を入力することができる回数に制限を設ける、または、上記処理中入力手段から指示を入力した場合は、予め定められた時間が経過しなければ、次の指示を入力することができないようにするといった方法が考えられる。
【0019】
本発明によれば、処理中入力手段により指示することができる内容の数、および、処理中入力手段への指示の入力が制限されるため、各プレイヤーによるゲームの進行に対する過度の干渉を抑制することができ、処理中入力手段を有するゲームシステムにおいても、各プレイヤー間に生じる判断の速さや敏捷度の差による、ゲームの結果への影響を生じにくくすることができる。る。
【発明の効果】
【0020】
本発明のゲームシステムによれば、複数のプレイヤーが参加するゲームにおいて、各プレイヤーによって各々対応する入力手段からコマンドを入力することができる期間が、ゲームに参加したプレイヤー全員に平等に与えられので、当該ゲームに慣れていないがために各プレイヤー間に生じる思考速度やコマンド入力に関する熟練度の差による、ゲームの結果への影響を生じにくくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施の形態について、いわゆるアーケードゲーム機に適用した場合を例に、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。このゲームシステムは、通信回線4を介してインターネットに接続されたセンターサーバ1と、複数のゲームセンター(図1においては3店舗)に各々1台ずつ設置され、通信回線4を介してインターネットに接続された店舗サーバ2と、各ゲームセンターに設置され、専用線5を介して店舗サーバ2と各々接続されている、複数の端末装置3(図1においては一店舗につき8台)および1台のカード販売機6とからなっている。各端末装置3には、接続されている店舗サーバ2に付与された店舗コードを含む各端末装置3に固有のマシンIDが付与されている。例えば、図1において、店舗Aの店舗サーバ2のコードが「A」であり、店舗A内における端末装置3のコードが「1」である場合、この端末装置3のマシンIDは「a1」となる。
【0022】
上述したゲームシステムによってプレイヤーに提供するゲームは、カードを用いて他の端末装置3でゲームを行っているプレイヤーと戦闘を行う対戦型のゲームである。このゲームは、端末装置3の所定位置(後述する載置パネル38)にICカードであるゲームカードを複数配置し、これら配置した各ゲームカードのメモリに記憶されているデータに基づいて、コンピュータもしくは他の端末装置3でプレイしているプレイヤーと対戦を行うものである。なお、ゲームカードとして用いるICカードは接触型でも非接触型でもよく、非接触型ICカードを採用した場合は、例えば、RFIDシステムにおけるトランスポンダを使用することも可能である。
【0023】
上述したゲームカードは、キャラクタカードと魔法カードの2種類に分類される。キャラクタカードの表面には、ゲーム空間内で戦闘を行うキャラクタ(端末装置3において画像として表示される人物)の絵が描かれており、各種能力値(後述する)が異なる複数種類のキャラクタが予め用意されている。キャラクタカードにはメモリが埋設されており、当該メモリには、それぞれカード表面に描かれたキャラクタに対応する固有の識別情報(以下、キャラクタナンバーという)が記憶されている。また、店舗サーバ2には、各キャラクタの識別情報に対応する能力(生命力、魔力、攻撃力、防御力、移動力など)がデータとして記憶されており、端末装置3に配置されたキャラクタカードの識別情報を認識し、認識した識別情報に対応するキャラクタの能力に基づいてゲーム空間内で行われる戦闘を制御している。
【0024】
魔法カードは、ゲーム空間内で行われるキャラクタ同士の戦闘にプレイヤーが介入したい場合に使用するカードであり、魔法カードの種類に応じて、戦闘を行う自分のキャラクタに有利となる影響を与えたり、対戦相手のキャラクタに対して不利な影響を与えることができる。この魔法カードにもメモリが埋設されており、当該メモリには、それぞれカード表面に描かれた魔法の種類に対応する固有の識別情報(以下、魔法ナンバーという)が記憶されている。なお、魔法カードの種類および使用方法については、後に詳しく説明する。
【0025】
また、図1におけるゲームシステムでは、プレイヤーがカード販売機6からIDカードとよばれるICカードを購入し、それを端末装置3に読み取らせることでゲームの実行が可能となる。さらに、本ゲームシステムで行ったゲームの履歴は、IDカードに記憶されたデータに対応づけてセンターサーバ1に保存され、次回、本ゲームシステムでゲームを行う場合でも、前回までのゲーム結果が反映された状態で引き続きゲームを行うことができるようになっている。なお、IDカードもゲームカードと同様、接触型ICカードまたは非接触型ICカードのどちらを採用してもよく、非接触型ICカードを採用した場合は、RFIDシステムにおけるトランスポンダを使用することが可能である。
【0026】
以下、図1に示すゲームシステムの各部について説明する。センターサーバ1は、インターネットを介して複数の店舗サーバ2と通信を行い、各ゲームセンターにおいてゲームを行うプレイヤーが所有している各キャラクタのステータス情報を記憶している。ここで、図2にセンターサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図を示す。センターサーバ1は、センターサーバ1の動作を制御する制御部100と、インターネットを介して複数の店舗サーバ2とデータを送受信するための通信用インターフェイス回路104とを備えている。
【0027】
制御部100は、CPU101と、ROM102と、RAM103とを備えている。CPU101は、ROM102に記憶されている制御プログラムに従って、図1に示す構成のゲームシステムの制御を行う。ROM102は、センターサーバ1の内部に搭載される半導体メモリまたはハードディスクドライブなどの記憶装置であってもよいし、例えば、光磁気ディスクドライブ、CDドライブ、DVDドライブなどのように、記憶媒体が取り外し可能な記憶装置であってもよい。RAM103は、例えば、各ゲームセンターに設置された店舗サーバ2から送信されてきた各プレイヤーに関する情報などを記憶する。
【0028】
ここで、RAM103に記憶されるプレイヤーに関する情報の内容について図3〜図5を参照して説明する。図3は認証情報の内容を示す図である。この認証情報は、プレイヤーがカード販売機6からIDカードを購入する際に、プレイヤー自身によって設定されたプレイヤーIDおよびパスワードと、当該IDカードのメモリに予め記憶されているIDデータとを対応付けたものである。端末装置3は、挿入されたIDカードのメモリからIDデータを読み取り、店舗サーバ2を介してセンターサーバ1へ送信するとともに、プレイヤーによって入力されたプレイヤーIDおよびパスワードをセンターサーバ1へ送信する。センターサーバ1は、図3に示す認証情報と、端末装置3から受信したプレイヤーID、パスワード、および、IDデータに基づいてプレイヤーの認証を行う。
【0029】
図4は、プレイヤー参加情報の内容を示す図である。本ゲームシステムが提供するゲーム空間内は予め区画されており、当該区画された各領域(以下、プレイフィールドという)で、現在ゲームを行っているプレイヤーを認識するための情報である。本ゲームシステムが提供するゲームでは、ゲーム空間内の各プレイフィールドに固有の番号(以下、フィールドナンバーという)が付与されている。ここで、本ゲームシステムでは、各プレイフィールドにおいて最大4名のプレイヤーが同時にゲームを行うことができるようになっており、プレイヤーは、ゲームを開始する前にゲームを行うプレイフィールドを指定するようになっている。
【0030】
図4において、「受付順」の欄には、各フィールドナンバーに対応して、センターサーバ1にゲームの実行を受け付けられた順番が記憶され、各受付順に、ゲームの実行を受け付けられたプレイヤーのIDコードと、当該IDコードに対応して、プレイヤーが使用する端末装置3のマシンIDと、当該マシンIDが付与された端末装置3が専用線5を介して接続された店舗サーバ2のコード(以下、店舗サーバコードという)とが記憶されている。なお、図4のフィールドナンバー「3」の「IDコード」欄において、「CPU」とあるのは、同プレイフィールドでゲームを行っているマシンIDが「c3」の端末装置3が、同欄のIDコード「P11」に対応するプレイヤーの対戦相手として稼動していることを意味している。すなわち、IDコード「P11」のプレイヤーは、他のプレイヤーとの戦闘を行わずに、マシンIDが「c3」の端末装置3を相手に、本ゲームシステムが提供するゲームを行っている。
【0031】
図4に示すプレイヤー参加情報を構成する各情報は、店舗A〜店舗Cに設置された各店舗サーバ2から送信されてくるデータに基づいて更新され、RAM103に記憶される。また、センターサーバ1は、プレイヤー参加情報の内容を更新するごとに、更新したプレイヤー情報を各店舗サーバ2へ送信している。
【0032】
図5は、各プレイヤーが所持するゲームカードの種類と、その状態を示すステータス情報の内容を示す図である。すなわち、過去、本ゲームシステムにアクセスしたプレイヤーに対応するIDデータごとに、各プレイヤーが所持するゲームカードのキャラクタナンバーおよび魔法ナンバー(後述する)と、各キャラクタカードに対応する経験値とを記憶したものである。図5においては、一例として、IDデータ「P1」および「P2」に対応するプレイヤーのステータス情報を図示している。これらステータス情報のうち、図4に示したプレイヤー参加情報に含まれている、各「フィールドナンバー」に対応するプレイフィールドでゲームを行っているプレイヤーIDのステータス情報が、その「フィールドナンバー」に対応して記憶されている店舗サーバコードの店舗サーバ2へ送信される。
【0033】
例えば、図4に示した内容のプレイヤー参加情報の場合、店舗サーバコード「A」および「B」の店舗サーバ2に対しては、フィールドナンバー「1」でゲームを行っているプレイヤー(IDデータ「P1」、「P12」、「P9」、「P3」)と、フィールドナンバー「2」でゲームを行っているプレイヤー(IDデータ「P5」、「P10」、「P2」、「P8」)のステータス情報が送信される。また、店舗サーバコード「C」の店舗サーバ2に対しては、店舗サーバコード「A」および「B」の店舗サーバ2へ送信したステータス情報に加え、フィールドナンバー「3」でゲームを行っているプレイヤー(IDデータ「P11」、「P4」、「P7」)のステータス情報も送信される。これにより、各店舗サーバ2は、センターサーバ1から受信したステータス情報を記憶し、ゲーム処理を行う際に、それらステータス情報を参照して各プレイヤーが所有するゲームカードの種類を認識し、戦闘結果に応じてステータス情報の内容を更新する。
【0034】
次に、店舗サーバ2は、通信回線4およびインターネットを介してセンターサーバ1または他の店舗サーバ2と各種データのやりとりを行うとともに、専用線5を介して、ゲームセンター内に設置された端末装置3およびカード販売機6と各種データのやり取りを行う。図6に、店舗サーバ2のハードウェア構成を示すブロック図を示す。店舗サーバ2は、店舗サーバ2の動作を制御する制御部200を備えている。制御部200は、CPU201と、ROM202と、RAM203とを有している。CPU201は、ROM202に格納されたゲーム進行プログラムを実行し、ゲームを進行する処理を行う。また、ROM202は、上述したゲーム進行プログラムの他にも、端末装置3によりプレイヤーへ提供するゲームにおいて使用される各種データを記憶している。
【0035】
ROM202に記憶されているデータには、例えば、能力値設定テーブル、能力値補正テーブルなどがある。図7に能力値設定テーブルの一例を示す。能力値設定テーブルは、前述したキャラクタカードの種類に対応する各種能力を定めたものである。この図に示すように、各キャラクタナンバーに対応して、「経験値」、「レベル」、「生命力」、「魔力」、「攻撃力」、「防御力」、「移動力」、「攻撃命中率」、「クリティカルヒット率」、「攻撃回避率」といった各種能力が、数値によって定められている。
【0036】
ここで、「経験値」は、キャラクタの「レベル」の値がアップするために必要な値を定めたものである。すなわち、本ゲームシステムにおいては、敵キャラクタとの戦闘に勝利すると、その戦闘に参加した味方キャラクタに対して適宜、「経験値」の値が加算されるが、その結果、図7に示す能力値設定テーブルにおいて、キャラクタの経験値が現在のレベルに対応する「経験値」の値を超えると、そのキャラクタのレベルがアップすることになる。「レベル」は、各キャラクタの強さを数値により示したものであり、同一のキャラクタであれば、その数値が高いほどキャラクタの能力値が全体的に高く、本ゲームにおいて強いキャラクタということになる。「生命力」は、キャラクタの体力を数値で表したものであり、敵キャラクタから攻撃されてダメージを受けるとその値が減少する。そして、キャラクタの「生命力」の値が「0」となると、そのキャラクタはプレイフィールド内から消滅し、所定期間ゲームに用いることはできなくなる。
【0037】
「魔力」は、キャラクタが戦闘において使用できる魔法の能力を数値で表したものであり、キャラクタが魔法を使用すると、使用した魔法の種類に応じた値だけ「魔力」の値が減少する。そして、「魔力」の値が、使用しようとする魔法に必要となる値に満たない場合は、その魔法は使えないことになる。なお、戦闘中に減少した「魔力」の値は、所定の速度で経時的に回復し、その回復速度は、キャラクタの「レベル」に応じて変化する。「攻撃力」は、キャラクタが他のキャラクタに対してダメージを与えることができる力を数値で表したものであり、その数値が高いほど、他のキャラクタにより多くのダメージを与える(すなわち、他のキャラクタの「生命力」の値をより多く減少させる)ことができる。「防御力」は、他のキャラクタからの攻撃を防御する力を数値で表したであり、その数値が高いほど、他のキャラクタからの攻撃によるダメージを軽減することができる。「移動力」は、キャラクタがプレイフィールド上で移動可能な距離を表すものであり、その数値が大きいほど、キャラクタはプレイフィールド上で長い距離を移動することができる。
【0038】
「攻撃命中率」は、キャラクタが他のキャラクタに攻撃を命中させることができる割合を示しており、その数値が大きいほど、高い確率で他のキャラクタにダメージを与えることができる。「クリティカルヒット率」は、クリティカルヒット(キャラクタが他のキャラクタに攻撃する際に通常の攻撃よりも大きなダメージを与えることができる攻撃)が発生する確率を示しており、その数値が大きいほど高い確率でクリティカルヒットが発生する。「攻撃回避率」は、キャラクタが他のキャラクタから攻撃を受けた場合に、その攻撃を回避できる(すなわち、「生命力」の数値が減少しない)割合を示しており、その数値が高いほど、高い確率で攻撃を回避することができる。
【0039】
本ゲームシステムにおけるキャラクタ同士の戦闘は、上述した各種能力の値に基づいて勝敗が決定される。また、前述した魔法カードは、キャラクタ同士の戦闘中にプレイヤーによってその使用が指示されると、味方または敵キャラクタの各種能力の値を増減させることができ、これにより、プレイヤーによるキャラクタ同士の戦闘に干渉することができる。魔法カードの種類および使用時の効果については、後に詳しく説明する。
【0040】
能力値補正テーブルの内容は、図8に示すとおりであり、予め定められた3つの乱数値の範囲(0〜63、64〜95、96〜127)に対して、それぞれ、補正対象となる能力の名称(「攻撃命中率」、「クリティカルヒット率」、「攻撃回避率」)およびそれらの補正値が記憶されている。また、各補正値は、キャラクタのレベルに応じてその大きさが異なっている。これにより、ゲーム空間内においてキャラクタ同士の戦闘になった場合、CPU201は乱数を発生させて、その乱数の値に対応する能力値を、キャラクタのレベルに応じた補正値によって増減させる。
【0041】
なお、ROM202は、店舗サーバ2の内部に搭載される半導体メモリまたはハードディスクドライブなどの記憶装置であってもよいし、例えば、光磁気ディスクドライブ、CDドライブ、DVDドライブなどのように記憶媒体が取り外し可能な記憶装置であってもよい。
【0042】
図6に戻り、RAM203は、上述したゲーム進行プログラムの処理過程で発生した各種データを一時的に格納する。このデータの中には、例えば、センターサーバ1から送信されてきたプレイヤー参加情報(図4参照)ならびにステータス情報(図5参照)、専用線5を介して接続されている各端末装置3から送信されてくる各種データ、および、図4に示すプレイヤー参加情報に基づいて自機に接続された端末装置3のうち「受付順」が「1」になっているものがあるか否かを示すフラグF(詳しくは後述する)などがある。通信用インターフェイス回路204は、インターネットを介してセンターサーバ1または他の店舗サーバ2と各種データを送受信するためのものである。インターフェイス回路群205は、専用線5を介してゲームセンター内に設置された8台の端末装置3および1台のカード販売機6と接続され、CPU201による制御に従って各種データの送受信を行う。
【0043】
次に、ゲームセンター内に設置され、上述した店舗サーバ2と各種データの送受信を行う端末装置3およびカード販売機6について説明する。図9は、1つのゲームセンター内のフロアに設置された状態の端末装置3およびカード販売機6の外観を示す斜視図である。この図に示すように、1つのゲームセンターには8台の端末装置3と1台のカード販売機6とが設置されており、各端末装置3には前述したように、それぞれ固有のマシンIDが付与されている。
【0044】
カード販売機6は、プレイヤーが本ゲームシステムでゲームを行うときに使用するIDカードを発行する。カード販売機6は、IDカードを発行するにあたり、IDカードのメモリに記憶されたIDデータと、プレイヤーによって図示せぬキーボードから設定、入力されたプレイヤーIDおよびパスワードを、店舗サーバ2を介してセンターサーバ1へ送信したのち、当該IDカードをプレイヤーに対して発行する。一方、センターサーバ1は、インターネットを介して受信した上記各情報を、RAM103に記憶されている認証情報(図3参照)に追加して記憶する。
【0045】
次に、図10および図11を参照して端末装置3のハードウェア構成について詳しく説明する。ここで、図10は端末装置3の外観を示す斜視図であり、図11は端末装置3の内部ハードウェア構成を示すブロック図である。図10に示すように、端末装置3は、筐体30と、筐体30の前面ほぼ中央において、画面が斜め上方に向くように傾斜させて設けられた第1ディスプレイ31と、第1ディスプレイ31の上方に設けられた第2ディスプレイ32とを備えている。第1ディスプレイ31の表面には、タッチパネル33が設置されており、第1ディスプレイ31の画面にプレイヤーの指などが接触すると、その接触位置に対応する検出信号を、後述する操作入力部314へ出力する。タッチパネル33は、第1ディスプレイ31の画面とほぼ同じ寸法を有する矩形状の薄層体であり、縦横にそれぞれ所定ピッチで線状の透明材からなる感圧素材を配列したものを透明カバーで被覆する等により構成されている。このタッチパネル33は従来公知のものを採用可能である。
【0046】
第2ディスプレイ32の左右両側には、音声を出力するスピーカ34が設置されている。また、第1ディスプレイ31の下側には、端末装置3の正面に向って左から順に7セグメント表示器319と、コインが投入されるコイン投入口35と、前述したIDカード(図示略)が挿入されるIDカード挿入口36とが設けられている。さらに、7セグメント表示器319、コイン投入口35、および、IDカード挿入口36の下側には、前方へ突出するように操作台37が設けられている。この操作台37の上面には、複数枚のゲームカード(キャラクタカードまたは魔法カード)7を載置可能な載置パネル38と、4つの押しボタン式スイッチからなる操作スイッチ318が設けられている。
【0047】
次に図11を参照して端末装置3の内部構成について説明する。制御部300は、端末装置3の全体の動作を制御するものであり、CPU301と、ROM302と、RAM303とを備える。ROM302は、ゲームプログラム、および、第1ディスプレイ31に表示される各種の画像データ等を記憶している。これら画像データの中には、例えば、プレイヤーが操作可能なキャラクタを示す味方キャラクタ画像、対戦相手が操作する敵キャラクタ画像、味方キャラクタ画像と敵キャラクタ画像とが戦闘を行う舞台となるプレイフィールドを表示するための画像、所定の指示を受け付けるボタンを表すボタン画像、魔法カードの種類を示す画像(以下、魔法カード画像という)等が含まれている。また、ROM302は、例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト、テクスチャデータ、背景画像等も記憶している。味方キャラクタまたは敵キャラクタを構成するオブジェクト等は、3次元描画が可能なように所定数のポリゴンで構成されている。
【0048】
なお、ROM302は、端末装置3の内部に搭載される半導体メモリまたはハードディスクドライブなどの記憶装置であってもよいし、例えば、光磁気ディスクドライブ、CDドライブ、DVDドライブなどのように記憶媒体が取り外し可能な記憶装置であってもよい。さらに、上述した各種記憶装置を適宜組合せて構成したものでもよい。
【0049】
RAM303は、上述したゲームプログラムの処理過程で発生した各種データを一時的に格納する。また、前述したプレイヤー参加情報(図4参照)およびステータス情報(図5参照)の他、店舗サーバ2で生成された図12に示すプレイヤー情報と、図13に示すオブジェクト位置情報を記憶する。プレイヤー情報は、端末装置3でゲームを行うプレイヤーが所持するゲームカードの種類と、各キャラクタカードの能力値を示す情報である。ここで、図12に示すプレイヤー情報は、IDデータ「P1」と「P2」にそれぞれ対応するプレイヤーのものを示している。オブジェクト位置情報は、前述したディスプレイ31に表示される画像の種類およびその表示位置などを表す座標情報が含まれる。
【0050】
図13に示すオブジェクト位置情報において、「オブジェクトコード」は、各オブジェクトに固有の情報であり、「タイプ」と「ナンバー」とからなっている。「タイプ」欄に示される各種記号のうち、「B」は図10に示したタッチパネル33からプレイヤーが指示を入力する際に、その指示を受け付ける領域を表示するためのボタン画像を意味する。また、「C」は登録した魔法カード画像を意味する。さらに、「P」は味方キャラクタ画像を意味し、「E」は敵キャラクタ画像を意味する。「ナンバー」欄に示される数字は、上述した各種画像に対応して予め付与されている固有の番号である。
【0051】
「表示位置座標」欄には、第1ディスプレイ31の表示領域内における位置をXY座標によって表した情報が示されている。また、「プレイフィールド座標」欄には、仮想ゲーム空間に広がるプレイフィールドに予め設定されている座標であり、同一のプレイフィールドでゲームを行う各端末装置3は、当該プレイフィールドにおいて共通の座標系を有している。このプレイフィールド座標は、xy座標により表される。「操作受付」欄には、前述したタッチパネル33から各オブジェクトに対する操作が可能な状態にあるか否かの情報が示されている。すなわち、「操作受付」欄に「○」が示されているオブジェクトに対しては、プレイヤーによる操作が可能な状態になっており、「×」が示されているオブジェクトに対しては、操作が不可能な状態になっている。
【0052】
さらに、ナンバー「P0106」、「P0107」に対応するオブジェクトのように、プレイフィールド座標が設定されているが、表示位置座標が設定されてないものは、プレイフィールド上には存在するが、第1ディスプレイ31には表示されていないオブジェクトを示している。また、タイプ「B」(ボタン画像)またはタイプ「C」(魔法カード画像)のオブジェクトように、プレイフィールド座標が設定されているが、表示位置座標が設定されていないものは、第1ディスプレイ31には表示されているが、プレイフィールド上には存在しない画像を示している。
【0053】
図11に戻り、通信用インターフェイス回路304は、オブジェクト位置情報や、センターサーバ1へ送信される認証情報の内容に関するデータなどの送受信を、専用線5を介して店舗サーバ2と行う。また、通信用インターフェイス回路304は、タッチパネル33を介してプレイヤーが入力した指示に応じて操作入力部314から入力された各種コマンドを、専用線5を介して店舗サーバ2へ送信する。これにより、店舗サーバ2は受信したコマンドに基づいてゲームを進行させる。さらに、通信用インターフェイス回路304は、専用線5を介して店舗サーバ2から、第1ディスプレイ31または第2ディスプレイ32に対する表示コマンドを受信する。
【0054】
第1描画処理部311は、プレイフィールド画像およびゲームカード画像を含むゲーム画面を第1ディスプレイ31に表示させるもので、VDP(Video Display Processor)やビデオRAM等を備える。第1描画処理部311は、店舗サーバ2から受信した表示コマンドに従って、RAM303に格納されたオブジェクト位置情報およびステータス情報を参照し、ROM302から画像データを抽出する。そして、第1ディスプレイ31に表示される優先順位(例えば、プレイフィールド画像、キャラクタ画像、ボタン画像、魔法カード画像の順)に従って画像データをビデオRAMに記憶することにより、ゲーム画面を生成し、第1ディスプレイ31に出力する。この結果、第1ディスプレイ31には、後述するゲーム画面が表示される。
【0055】
第2描画処理部312は、味方キャラクタと敵キャラクタとの対戦を表す戦闘画像を第2ディスプレイ32に表示させるもので、VDPやビデオRAM等を備える。第2描画処理部312は、上記表示コマンドに従って、ROM302に格納されたオブジェクト(例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト等)を3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置へ変換するための計算、光源計算処理等を行うとともに、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理(例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMの領域に対するテクスチャデータのマッピング等)を行うことにより、戦闘画像を生成し、第2ディスプレイ32に出力する。この結果、第2ディスプレイ32には、後述する戦闘画面が表示される。
【0056】
音声再生部313は、店舗サーバ2からの指示に従って、音声やBGM等をスピーカ34に出力する。操作入力部314は、メモリ314aとタイマ314bとを備えたマイクロコンピュータであり、メモリ314aの所定記憶領域に、タッチパネル33から出力された検出信号によって示される接触位置をデータとしてバッファリングし、順次、タイマ314b等を用いて当該データに基づく指示内容を判定し、判定結果を操作コマンドとして制御部300に供給する。このように、操作入力部314のメモリ314aには、検出信号がデータとしてバッファリングされるため、操作入力部314は、例えば、タッチパネル33により瞬時に複数のキャラクタ画像に対する指示が入力されても、同時にまたは並行して当該指示に応じた処理を実行することができる。また、操作入力部314が備えるメモリ314aの所定領域には、図13に示すオブジェクト位置情報が記憶されている。
【0057】
コインセンサ315は、図10に示したコイン投入口35から投入されたコインを検出すると、その旨を示すコイン検出信号を制御部300に送信する。IDカードリーダ316は、IDカード挿入口36に挿入されたIDカード8からIDデータを読み取って制御部300へ送信する。ゲームカードリーダ317は、図10に示した載置パネル38の裏面に設置され、載置パネル38に載置されたゲームカード7から読み取った各種データと共に、載置パネル38上においてキャラクタカードが載置された位置を示す情報を制御部300へ送信する。操作スイッチ318は、プレイヤーによって操作された押しボタン式スイッチからON信号を制御部300へ出力する。7セグメント表示器319は、CPU301から出力される制御信号に従って数字の表示を行う。
【0058】
次に、上述した第1ディスプレイ31に表示されるゲーム画面の内容について、図14を参照して説明する。この図において、(a)は、端末装置3の第1ディスプレイ31に表示されるゲーム画面の一例を示す図であり、(b)は、(a)に示したゲーム画面を構成している各表示領域を説明するための図である。図14に示すように、第1ディスプレイ31に表示されるゲーム画面50の左上には、プレイフィールド表示領域51が配置されている。プレイフィールド表示領域51には、プレイフィールドの一部画像を表示する領域であり、当該表示領域において、ゲームの進行状況(例えば、キャラクタの移動等)に応じてプレイフィールドの画像がスクロール表示される。図14では、プレイフィールド表示領域51に、5人の味方キャラクタ画像52a〜52eと、5人の敵キャラクタ画像53a〜53e(図14(a)では斜線のハッチングにより示されているキャラクタ)とが配置されている。これらキャラクタ画像52、53は、プレイヤーによる操作対象となり得る画像であり、本ゲームシステムにおいては、図10および図11で示したタッチパネル33を介して表示されたキャラクタ画像52、53に触れることにより、操作するキャラクタを指定することができる。
【0059】
プレイフィールド表示領域51の右側かつゲーム画面50の上側には、同一のプレイフィールド内でゲームを行っている他のプレイヤー(以下、対戦プレイヤーという)を表す画像が表示される、3つの対戦プレイヤー表示領域54a〜54cが横一列に配置されている。対戦プレイヤー表示領域54a〜54cの下側には、カード拡大表示領域55が配置されており、この表示領域には、後述するカード表示領域58a〜58eに表示されているキャラクタの画像および能力値が拡大表示される。また、プレイフィールド表示領域51の下側かつゲーム画面50の左側には、プレイヤーによって端末装置3に登録された魔法カード(以下、登録魔法カードという)を表示するための登録魔法カード表示領域56a〜56cが配置されている。本ゲームシステムにおいては、最大3枚の魔法カードを端末装置3に登録することができる。
【0060】
登録魔法カード表示領域56a〜56cの下側には、各登録魔法カード表示領域に対応して魔法発動ボタン表示領域57a〜57cが配置されている。この表示領域には魔法発動ボタン画像が表示され、プレイフィールドでキャラクタ同士が戦闘を行っているときに、プレイヤーがタッチパネル33を介して所望する魔法発動ボタン画像に触れると、その魔法発動ボタン画像に対応する魔法カードが有する効果を発動させることができる。すなわち、プレイヤーの意志により魔法カードによる影響を、キャラクタ同士の戦闘に与えることができる。
【0061】
ここで、各魔法カードの効果を図15に示す。本ゲームシステムは、魔法ナンバー「1001」〜「1008」の8種類の魔法カードが用意されている。魔法ナンバー「1001」は、「魔法の盾」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定したキャラクタが受けるダメージを無効化することができる。魔法ナンバー「1002」は、「魔力回復」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定した味方キャラクタの魔力を一定値だけ回復させることができる。魔法ナンバー「1003」は、「魔法の矢」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、全ての敵キャラクタに一定のダメージを与えることができる。魔法ナンバー「1004」は、「位置交換」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイフィールド表示領域51に表示されている敵キャラクタの位置をランダムに変化させる。魔法ナンバー「1005」は、「速度変化」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定した敵キャラクタの攻撃回避率を半減させることができる。魔法ナンバー「1006」は、「能力値上昇A」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定した味方キャラクタの防御力を2倍にすることができる。魔法ナンバー「1007」は、「能力値上昇B」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定した味方キャラクタの生命力を2倍にすることができる。魔法ナンバー「1008」は、「必殺」という名称の魔法カードであり、この魔法カードを発動させると、プレイヤーが指定した味方キャラクタのクリティカルヒット率を2倍にすることができる。
【0062】
図14に戻り、登録魔法カード表示領域56a〜56cおよび魔法発動ボタン表示領域57a〜57cの右側には、プレイヤーが載置パネル38(図10参照)に載置したキャラクタカードを表示するための、5つのキャラクタカード表示領域58a〜58eが横一列に配置されている。これらキャラクタカード表示領域58a〜58eには、載置パネル38に載置されたキャラクタカードに対応するキャラクタ画像が表示される。また、キャラクタ画像が表示されているキャラクタカード表示領域58a〜58eにプレイヤーが触れると、当該キャラクタ画像と、当該キャラクタの能力値が前述したカード拡大表示領域55に拡大表示される。
【0063】
キャラクタカード表示領域58a〜58eの上側には、プレイヤーが各種の指示を入力するためのボタン画像が表示される6つのボタン表示領域59a〜59fが横一列に配置されている。プレイヤーがタッチパネル33を介して各種ボタン画像が表示されているボタン表示領域に触れると、触れられたボタン表示領域59に表示されていたボタン画像に対応する指示が入力されたことになる。例えば、プレイヤーが「ALL−OUT WAR」というボタン画像が表示されているボタン表示領域59aに触れた場合、複数の味方キャラクタで1つの敵キャラクタに総攻撃を加える旨の指示を入力することができる。また、「JOIN」というボタン画像が表示されているボタン表示領域59bに触れた場合、複数の味方キャラクタを1箇所に集結させる旨の指示を入力することができる。また、「STOP」というボタン画像が表示されているボタン表示領域59cに触れた場合、複数の味方キャラクタの動作を全て停止させる旨の指示を入力することができる。また、「MOVE」というボタン画像が表示されているボタン表示領域59dに触れた場合、複数の味方キャラクタを全て移動させる旨の指示を入力することができる。また、「MAP」というボタン画像が表示されているボタン表示領域59eに触れた場合、現在、ゲームを行っているプレイフィールド全体の地図を示す画像を、プレイフィールド表示領域51に表示させる旨の指示を入力することができる。さらに、「CHANGE/ENTER」というボタン画像が表示されているボタン表示領域58fに触れた場合、登録魔法カード表示領域56a〜56cに表示されている登録魔法カードを新規登録または変更する旨の指示、もしくは、キャラクタカード表示領域58a〜58eに表示されているキャラクタカードを他のキャラクタカードに交換する旨の指示を入力することができる。
【0064】
このように、第1ディスプレイ31に表示されるゲーム画面50には、各種画像を表示するための表示領域が設定されている。そして、これら各表示領域に表示される画像のうち、タッチパネル33による操作の対象となる画像(オブジェクト)については、前述した図13のオブジェクト位置情報によって、その表示位置が管理されている。
【0065】
次に、本ゲームシステムにおける処理の内容について、図面を参照しつつ説明する。まず、図16を参照して、プレイヤーが本ゲームシステムでゲームを開始するまでにセンターサーバ1、店舗サーバ2、および、端末装置3で実行される処理について説明する。
【0066】
図16において、プレイヤーが本ゲームシステムでゲームを行うために、図10に示す端末装置3のコイン投入口35へコインを投入すると、図11に示すコインセンサ315から投入されたコインの検出信号がCPU301へ出力され、これによりCPU301は、コインが投入されたことを認識する(ステップS1)。次いで、プレイヤーが、図10に示すIDカード挿入口36へIDカードを挿入すると、図11に示すIDカードリーダ316がIDカード8に記録されているIDコードを読み取ってCPU301へ出力する(ステップS2)。これによりCPU301は、図10に示す第1ディスプレイ31にプレイヤーIDおよびパスワードを入力するための入力画面を表示し、これらのデータ入力を受け付ける(ステップS3)。上記入力画面は、例えば、端末装置3の第1ディスプレイ31に、キーボードの画像と、入力されたプレイヤーIDおよびパスワード(ただしパスワードについては伏字で表示される)を表示する表示エリアからなる。そして、プレイヤーが第1ディスプレイ31に表示された上記入力画面におけるキーボードの各キーに適宜タッチパネル33を介して触れることで、プレイヤーIDとパスワードを入力すると、CPU301は、入力されたプレイヤーIDとパスワードを、IDカードリーダ316から出力されたIDコードと共に、通信用インターフェイス回路304(図11参照)により、専用線5を介して店舗サーバ2へ送信する(ステップS4)。店舗サーバ2は、端末装置3からプレイヤーID、パスワード、および、IDコードを受信すると、これらの情報を、通信用インターフェイス回路204によりインターネットを介してセンターサーバ1へ送信する。
【0067】
センターサーバ1がインターネット回路群104によって店舗サーバ2からプレイヤーID、パスワード、および、IDコードを受信すると、CPU101は、認証処理を開始する(ステップS20)。すなわち、CPU101は、RAM103に記憶された認証情報(図3参照)を参照し、該当する情報が登録されているか否か(すなわち、本ゲームシステムでゲームを行うことを許可するか否か)を判断する。そして、認証処理を行った結果を応答信号として、店舗サーバ2を介して、プレイヤーID、パスワード、および、IDコードを送信した端末装置3へ送信する(ステップS21)。
【0068】
上述した応答信号を受信した端末装置3は、センターサーバ1で行われた認証処理によりゲームの実行が許可された場合、プレイヤーによるゲームモードの選択を受け付ける(ステップS5)。すなわち、ゲームを行うプレイフィールドの選択、対戦相手の選択(例えば、他の端末装置3でゲームを行っている任意のプレイヤーとゲームを行うか、店舗サーバ2により制御される擬似プレイヤー(以下、CPUプレイヤーという)とゲームを行うかの選択)などを行うことが可能である。これにより、プレイヤーが各種選択を終えると、CPU301は、ゲームカードリーダ317により、載置パネル38に載置されたゲームカード7からキャラクタナンバーまたは魔法ナンバー(以下、これらの情報をまとめて識別情報という)を読み取る(ステップS6)。そして、CPU301は、IDデータ、自機に付与されたマシンID、ステップS5の処理においてプレイヤーが選択した内容、ステップS6の処理で読み取った識別情報などを含むエントリーデータを、店舗サーバ2を介してセンターサーバ1へ送信する(ステップS7)。センターサーバ1へエントリーデータを送信すると、CPU301は、店舗サーバ2から後述するオブジェクト位置情報などを受信するまで待機状態となる(ステップS8)。
【0069】
一方、センターサーバ1のCPU101は、端末装置3からのエントリーを受け付け(ステップS22)、図4に示したプレイヤー参加情報を更新する(ステップS23)。すなわち、受信したエントリーデータから、IDデータ、マシンID、プレイヤーが選択したプレイフィールドのフィールドナンバーを読み取り、それらに基づいて、図4に示すプレイヤー参加情報の各欄に対応する情報をRAM103に記憶する。なお、CPU101は、ステップS22で受信したエントリーデータの中で、対戦相手としてCPUプレイヤーが指定されていた場合には、プレイヤー参加情報の「IDデータ」欄にCPUプレイヤーを設定する。次いで、CPU101は、当該プレイヤーと、当該プレイヤーが選択したプレイフィールドでゲームを行っている他のプレイヤーのステータス情報(図5参照)を、RAM103から抽出し(ステップS25)、ステップS23で更新したプレイヤー参加情報とともに、抽出したステータス情報を店舗サーバ2に送信する(ステップS26)。
【0070】
センターサーバ1から各プレイヤーのステータス情報を受信した店舗サーバ2は、初期設定処理を行う(ステップS10)。この初期設定処理においては、センターサーバ1から受信したプレイヤー参加情報をRAM203に記憶するとともに、各プレイヤーのステータス情報と、ROM202に記憶されている図7に示した能力値設定テーブルとに基づいて、図12に示したプレイヤー情報と、図13に示したオブジェクト位置情報とを生成してRAM203に記憶する。そして、店舗サーバ2は、生成したプレイヤー情報とオブジェクト位置情報とを、同一プレイフィールドでゲームを行う端末装置3に送信する(ステップS11)。その後、店舗サーバ2および端末装置3は、それぞれゲームに関する処理を開始する(ステップS12,S9)。
【0071】
図16に示したように、本ゲームシステムでは、複数のプレイヤーが1つのプレイフィールドでゲームを行うことができるとともに、すでにゲームが行われているプレイフィールドにも途中から参入することができる。
【0072】
次に、図16に示したフローチャートのステップS9,S12においてゲームが開始された後に、店舗サーバ2および端末装置3において実行されるゲーム処理について説明する。まず、図17に示すフローチャートを参照して、店舗サーバ2で実行されるゲーム処理の流れについて説明する。
【0073】
店舗サーバ2がゲーム処理を開始すると、CPU201は、RAM203に記憶されたプレイヤー参加情報(図4参照)を参照し、各フィールドナンバーのうち、自機が受付順「1」になっているプレイフィールドがあるか否かを判断する(ステップS200)。例えば、図4に示すプレイヤー参加情報において、店舗サーバコード「A」の店舗サーバ2の場合、フィールドナンバー1において受付順が「1」になっているため、ステップS200の判断結果がYESとなる。ステップS200の判断結果がYESとなった場合は、RAM203に記憶されているフラグFを「1」にセットする(ステップS201)。そして、CPU201は、内蔵しているタイマによる計時を開始し(ステップS202)、受付順が「1」になっているプレイフィールドでゲームを行っている端末装置3が接続されている店舗サーバ2へ受付期間開始信号と当該受付期間開始信号に対応するプレイフィールドナンバーとを送信する(ステップS203)。また、このとき専用線5により自機に接続されている端末装置3のうち、上記プレイフィールドでゲームを行っている端末装置3に対して受付期間開始信号を送信する。この受付期間開始信号は、端末装置3において、魔法カードの登録およびキャラクタカードの配置および各種指示が可能となる期間(コマンド受付期間)が開始したことを示す信号である。例えば、図4のプレイヤー参加情報において、プレイフィールド1には、マシンID「b1」および「c1」の端末装置3がゲームを行っている。よって、店舗サーバコード「A」の店舗サーバ2は、マシンID「b1」および「c1」の端末装置3が接続されている店舗サーバコード「B」および「C」の店舗サーバ2へ、インターネットを介して受付期間開始信号とプレイフィールドナンバー「1」とを送信する。また、マシンID「a1」、「a3」の端末装置3に対しても、専用線5を介して受付期間開始信号を送信する。
【0074】
一方、ステップS200で、各フィールドナンバーのうち、自機が受付順「1」になっているプレイフィールドが無かった場合は、ステップS200の判断結果がNOとなって、フラグFを「0」にリセットし(ステップS204)、他の店舗サーバ2から受付期間開始信号を受信したか否かを判断する(ステップS205)。受付期間開始信号を受信しなかった場合は、ステップS205の判断結果がNOとなって、受付期間開始信号を受信するまでステップS205の処理を行い、待機状態となる。そして、他の店舗サーバ2から受付期間開始信号を受信すると、ステップS205の判断結果がYESとなって、前述したステップS203の処理へ移行する。ここで、ステップS200の判断結果がNOとなった場合、ステップS203の処理による受付期間開始信号の送信先は、他の店舗サーバ2から受信した受付期間開始信号に付随して送られてきたプレイフィールドナンバーでゲームを行っている端末装置3となる。
【0075】
ステップS203の処理を終えると、CPU201は、インターネットを介して他の店舗サーバから送信されてきたコマンド、および、専用線5によって自機に接続されている端末装置3から送信されたコマンドをRAM203に記憶する。また、自機に接続されている端末装置3から送信されたコマンドのうち、他の店舗サーバ2が受付順「1」となっているプレイフィールドでゲームを行っている端末装置3があった場合は、当該受付順「1」となっている店舗サーバ2へ当該端末装置3から送信されたコマンドを送信する(ステップS206)。そして、CPU201は、フラグFの値が「1」であるか否かを判断し(ステップS207)、「1」であった場合は、判断結果がYESとなって、CPU201に内蔵されているタイマの計時時間が、予め定められているコマンド受付許容時間に達したか否かを判断する(ステップS208)。上記タイマの計時時間が上述したコマンド受付許容時間に達していなかった場合は、ステップS208の判断結果がNOとなって、ステップS206の処理へ戻り、端末装置3からのコマンドを受け付ける。これに対して、タイマの計時時間がコマンド受付許容時間に達していた場合は、ステップS208の判断結果がYESとなって、前述したステップS203において受付期間開始信号およびプレイフィールドナンバーを送信した店舗サーバ2に対して、受付期間終了信号およびプレイフィールドナンバーを送信する(ステップS209)。また、このとき、専用線5を介して自機に接続されている端末装置3のうち、コマンド受付期間が終了したプレイフィールドでゲームを行っている端末装置3に対しても、受付期間終了信号を送信する。
【0076】
一方、前述したステップS207で、フラグFの値が「0」であった場合は、ステップS207の判断結果がNOとなり、CPU201は、他の店舗サーバ2から受付期間終了信号を受信したか否かを判断する(ステップS210)。そして、上記受付期間終了信号を受信していなかった場合は、ステップS210の判断結果がNOとなり、前述したステップS206の処理へ戻る。これに対して、上記受付期間終了信号を受信していた場合は、ステップS210の判断結果がYESとなって、前述したステップS209の処理を行う。この場合におけるステップS209の処理による受付期間終了信号の送信先は、他の店舗サーバ2から受信した受付期間開始信号に付随して送られてきたプレイフィールドナンバーでゲームを行っている端末装置3となる。
【0077】
次いで、CPU201は、RAM203を参照し、他の店舗サーバ2または端末装置3からコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS211)。そして、他の店舗サーバ2または端末装置3から何らかのコマンドを受信していたと判断した場合は、判断結果がYESとなって、CPU201は、端末装置3(他の店舗サーバ2に接続されている端末装置3も含む)から受信したコマンドに基づいてゲームを進行させるコマンド処理を実行する(ステップS212)。このコマンド処理は、図4に示すプレイヤー参加情報の「受付順」欄において自機が「1」になっているプレイフィールドについて行うものであるが、詳しくは後で説明する。そして、ステップS212のコマンド処理を終了すると、次に、CPU201は、ステップS212におけるコマンド処理の結果、更新されたプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報を、コマンドを送信してきた店舗サーバ2および各端末装置3に送信する(ステップS213)。さらに、CPU201は、ステップS212のコマンド処理に基づいて、端末装置3の第1ディスプレイ31に、戦闘中の状況などを表示させるための表示コマンドを送信する(ステップS214)。
【0078】
そして、CPU201は、プレイフィールドにおける4人の対戦が終了したとき、または、4人のプレイヤー全員がゲームを終了する旨の指示を入力したことにより、ゲームが終了するか否かを判断する(ステップS215)。ゲームが終了しないと判断した場合は、ステップS215の判断結果がNOとなって、ステップS200の処理へ戻る。これに対して、上述したいずれかの条件を満たした場合は、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、通信回線4を介して、RAM203に記憶されたプレイヤーのステータス情報を、センターサーバ1に送信する(ステップS216)。これにより、センターサーバ1のRAM103に記憶されているステータス情報が更新されることになる。
【0079】
次に図18を参照して、図17のステップS214におけるコマンド処理の内容について詳細に説明する。まず、CPU201は、キャラクタカードを使用する旨のコマンドを端末装置3から受信したか否かを判断する(ステップS220)。端末装置3からキャラクタカードを使用する旨のコマンドを受信していた場合は、ステップS220の判断結果がYESとなり、CPU201は、キャラクタのプレイフィールド座標を設定し、そのプレイフィールド座標に基づいて各端末装置3の第1ディスプレイ31におけるキャラクタ画像の表示位置座標を設定する(ステップS221)。
【0080】
次に、CPU201は、ステップS221の処理が終了すると、もしくは、キャラクタカードを使用する旨のコマンドを端末装置3から受信していない場合(ステップS220,NO)はステップS221の処理を行うことなく、端末装置3から魔法カードを登録する旨のコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS222)。ここで、本ゲームシステムが提供するゲームでは、1回の戦闘において3枚の魔法カードを後述する戦闘処理の前に登録することができるが、この魔法カードの登録については、後述する端末装置3の処理において説明する。魔法カードを登録する旨のコマンドを端末装置3から受信したと判断した場合は、ステップS222の判断結果がYESとなり、CPU201は、登録することを指定された魔法カードのオブジェクト位置情報を更新する(ステップS223)。すなわち、登録指定がされた魔法カードのオブジェクト位置情報のうち、「操作受付」欄の情報が「×」になっているものについて「○」へ変更する。なお、このとき、「操作受付」欄の情報が「○」になっている魔法カードのオブジェクト位置情報4つ以上あった場合は、それらのうちからランダムに3つを選択し、選択した3つの魔法カードのオブジェクト位置情報のみ、「操作受付」欄の情報を「○」にする。
【0081】
次に、CPU201は、ステップS222の処理が終了すると、もしくは、魔法カードを登録する旨のコマンドを端末装置3から受信していない場合(ステップS222,NO)はステップS223の処理を行うことなく、プレイフィールド表示領域に表示されたキャラクタ画像を移動させる旨のコマンドを端末装置3から受信したか否かを判断する(ステップS224)。端末装置3からキャラクタ画像を移動させる旨のコマンドを受信していた場合、ステップS224の判断結果がYESとなり、CPU201は、当該キャラクタ画像に対応する表示位置座標を設定する(ステップS225)。
【0082】
ステップS225の処理を終えると、または、端末装置3からキャラクタ画像を移動させる旨のコマンドを受信していた場合(ステップS224,NO)はステップS225の処理を行うことなく、CPU201は、その他のコマンドに応じた処理を実行した後(ステップS226)、戦闘処理を実行する(ステップS227)。この戦闘処理の内容については後で詳述する。その後、CPU201は、戦闘処理の結果に応じて、RAM203に記憶されたプレイヤー情報を更新し(ステップS228)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新した後(ステップS229)、図18のコマンド処理を終了する。
【0083】
次に、上述した図17におけるステップS227の戦闘処理について、図19に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図19に示す戦闘処理を行っている間、CPU201に内蔵されたタイマにより、定期的に割込信号が発生しており、CPU201は、この割込信号が発生するたびに、それまで行っていた図19に示す戦闘処理を中断して後述する図20に示す割込処理を実行する。
【0084】
以下の説明においては、図5に示したステータス情報のIDデータ「P1」が操作するキャラクタナンバー「0101」と、IDデータ「P2」が操作するキャラクタナンバー「0110」とが戦闘を行う場合を例に挙げて説明する。まず、CPU201は、RAM203に記憶されたプレイヤー情報を参照し、キャラクタナンバー「0101」と、IDデータ「P2」が操作するキャラクタナンバー「0110」とのレベルを比較し(ステップS240)、両者のレベルが同じであるか否かを判断する(ステップS241)。図12に示したプレイヤー情報によれば、IDデータ「P1」のキャラクタナンバー「0101」のレベルが「1」であり、IDデータ「P2」のキャラクタナンバー「0110」のレベルが「3」である。従って、ステップS241の判断結果はNOとなる。この結果、CPU201は、低レベルのキャラクタの能力値を補正する(ステップS242)。すなわち、CPU201は、ROM202に格納された乱数発生用プログラムを実行し、所定の数値範囲(例えば、0〜127)の中から1つの乱数をサンプリングする。そして、サンプリングされた乱数の値と、図8に示した能力値補正テーブルとに基づいて、補正対象となる能力値を増加させる。例えば、サンプリングされた乱数の値が「23」であれば、キャラクタ「0101」の「攻撃命中率」の値(80%:図7の能力値設定テーブル参照)に「2」を加算し、82%とする。なお、両キャラクタのレベルが同一であった場合は、ステップS241の判断結果がYESとなり、ステップS242の処理を行わずに次の処理へと進む。
【0085】
次にCPU201は、キャラクタが行動するタイミングであるか否かを判断する(ステップS243)。キャラクタが行動するタイミングは、キャラクタの移動力によって決定される。移動力が高いほど、キャラクタが行動する頻度が増加する。キャラクタが行動するタイミングである場合、ステップS243の判断結果がYESとなり、CPU201は、ROM202に格納されたプログラムを実行することにより、当該キャラクタの行動を選択する(ステップS244)。キャラクタの行動としては、例えば、他のキャラクタに対する攻撃力に基づく攻撃または魔法による攻撃の他、魔法による他の味方キャラクタへのサポート、戦闘からの逃走等を挙げることができる。また、キャラクタの行動を選択する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、抽選によって選択することとしてもよい。また、魔力が多いときには、魔法の使用、魔力が少ないときには、他のキャラクタへの攻撃、生命力が所定値を下回ったときには、対戦からの逃走というように、ゲームの進行状況やキャラクタの能力値等に応じて選択することとしてもよい。
【0086】
次にCPU201は、ステップS244の処理の結果、キャラクタの行動として、他のキャラクタに対して攻撃力に基づく攻撃または魔法による攻撃が選択されたか否かを判断する(ステップS245)。他のキャラクタへの攻撃が選択されていた場合は、判断結果がYESとなり、CPU201は、攻撃の命中判定を行う(ステップS246)。この処理において、CPU201は、攻撃するキャラクタの攻撃命中率およびクリティカルヒット率と、攻撃対象となったキャラクタの攻撃回避率とに基づいて、当該キャラクタの攻撃が命中するか否かを判定し、攻撃が命中したと判定した場合には、攻撃したキャラクタの攻撃力と、攻撃されたキャラクタの防御力とに基づいて攻撃されたキャラクタが受けるダメージを算出する。そして、CPU201は、ステップS245で行った命中判定の結果に基づいて、RAM203に格納されたプレイヤー情報を更新する(ステップS247)。具体的には、他のキャラクタへの攻撃が命中した場合には、当該他のキャラクタの生命力の値を減少させる。そして、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、専用線5を介して、端末装置3の第2ディスプレイ32に戦闘画像を表示するための表示コマンドを送信する(ステップS248)。
【0087】
また、ステップS243の行動選択において、攻撃が選択されなかった場合は、判断結果がNOとなり、CPU201は、選択されたその他の行動をキャラクタが実行するように各種の処理を行い(ステップS249)、その処理結果に応じてRAM203に記憶されたプレイヤー情報を更新した後(ステップS250)、前述したステップS248の処理へ移行する。さらに、前述したステップS264で、キャラクタが行動するタイミングでなかった場合は、判断結果がNOとなり、そのままステップS248の処理を行う。
【0088】
ステップS248の処理を終えると、CPU201は、対戦が終了したか否かを判断する(ステップS251)。この処理において、CPU201は、どちらかのキャラクタの生命力が「0」になったとき、または、どちらかのキャラクタが対戦から逃走したときに、対戦が終了したと判断する。対戦が終了していないと判断した場合、CPU201は、ステップS261の処理に戻る。一方、対戦が終了したと判断した場合には、対戦に勝利したキャラクタの経験値を増加させるなどプレイヤー情報を更新し、RAM203に記憶する(ステップS252)。そして、CPU201は、戦闘処理を終了する。
【0089】
次に、図20に示すフローチャートを参照し、上述した図19の戦闘処理中に、CPU201に内蔵されたタイマによって定期的に発生される割込信号に従って実行される割込処理について説明する。なお、この割込処理が行われている間は、図19に示す戦闘処理が中断する。
【0090】
まず、CPU201は、上記割込信号が発生すると、まず、CPU201は、プレイヤーが登録魔法カードを発動させたか否かを判断する(ステップS261)。すなわち、店舗サーバ2が図19の戦闘処理を行っているときに、プレイヤーが端末装置3の第1ディスプレイ31に表示された登録魔法カードに対応する魔法発動ボタン画像に触れたことによって端末装置3(他の店舗サーバ2に接続されている端末装置3も含む)から送信された魔法発動コマンドを受信したか否かを判断する。魔法発動コマンドを受信していなかった場合は、ステップS260の判断結果がNOとなり、CPU201は、図20の割込処理を終了して、図19の戦闘処理を中断したステップから再開する。
【0091】
これに対して、プレイヤーが登録魔法カードを発動させた場合は、ステップS260の判断結果がYESとなり、CPU201は、図19の戦闘処理を行っている間に、プレイヤーが発動させた登録魔法カードの発動回数が3回以下であるか否かを判断する(ステップS261)。この発動回数に関する情報は、上述した魔法発動コマンドとともに、端末装置3から送信されてくる。そして、プレイヤーが発動させた登録魔法カードの発動回数が3回を超えていた場合は、ステップS261の判断結果がNOとなり、CPU201は、図20の割込処理を終了して、図19の戦闘処理を中断したステップから再開する。
【0092】
一方、プレイヤーが発動させた登録魔法カードの発動回数が、3回以下であった場合は、ステップS261の判断結果がYESとなって、図15に示した登録魔法カードのうち、発動させた登録魔法カードの効果に従って敵または味方キャラクタのプレイヤー情報などを更新する(ステップS262)。そして、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、専用線5を介して端末装置3の第2ディスプレイ32に、魔法が発動した状態を示す画像を表示させるための表示コマンドを送信した後(ステップS264)、図20の割込処理を終了して、図19の戦闘処理を中断したステップから再開する。
【0093】
次に、図21に示すフローチャートを参照して、端末装置3で実行されるゲーム処理の流れについて説明する。まず、端末装置3のCPU301は、プレイヤーによって入力されたコマンドが、専用線5で接続された店舗サーバ2で受け付けられるコマンド受付が開始したか否かを判断する(ステップS300)。すなわち、CPU301は、専用線5により接続された店舗サーバ2から受付期間開始信号を受信していた場合は、ステップS300の判断結果がYESとなり、第1ディスプレイ31のプレイフィールド表示領域51にコマンド受付中である旨を表示する(ステップS301)。次にCPU301は、カード変更指示が入力されたか否かを判断する(ステップS302)。このカード変更指示は、第1ディスプレイ31の登録魔法カード表示領域56a〜56c(図14参照)に表示されている魔法カードに対応する画像、または、キャラクタカード表示領域58a〜58e(図14参照)に表示されているキャラクタ画像を、新規登録もしくは変更する旨の指示である。ここで、各種ゲームカードの新規登録/変更指示は、新規登録または変更しようとする各種ゲームカードを載置パネル38に載置した後、「CHANGE/ENTER」というボタン画像が表示されているボタン表示領域58f(図14参照)に触れることによってなされる。
【0094】
カード変更指示が入力されたと判断した場合、CPU301は、通信用インターフェイス回路304により、専用線5を介して店舗サーバ2へカード変更指示を送信する(ステップS303)。これにより、店舗サーバ2は、受信したカード変更指示に基づいて、プレイフィールド内で使用されるゲームカードを認識し、オブジェクト位置情報を更新する。また、今まで使用されていなかったゲームカードが新規登録された場合は、ステータス情報を更新する。ステップS303の処理を終えると、もしくは、ステップS302の判断結果がNOになった場合は、CPU301は、プレイヤーによりコマンドが入力されたか否かを判断する(ステップS304)。コマンドの入力は、図10に示したタッチパネル33を介して、または、操作スイッチ318に対するプレイヤーの操作に基づいて判断する。そして、コマンドの入力があった場合は、ステップS304の判断結果がYESとなり、入力されたコマンドの入力処理を行う(ステップS305)。
【0095】
このコマンド入力処理は、操作入力部314(図11参照)が行う処理であり、操作入力部314は、タッチパネル33からの検出信号に基づいて、プレイヤーによるタッチパネル33への接触の有無、接触位置、接触時間、接触位置の移動などを判断し、図13に示したオブジェクト位置情報の「オブジェクトコード」、「表示位置座標」、「プレイフィールド座標」の情報に基づいて、第1ディスプレイ31に表示されているキャラクタ画像および各種ゲームカード画像の指定、指定したキャラクタ画像の移動、および、各種ボタン画像に対する操作などを認識する。そして、その認識結果に基づいて味方キャラクタ画像の移動、味方キャラクタによる敵キャラクタに対する攻撃指示および攻撃対象となる敵キャラクタの指定、カード拡大表示領域55に拡大表示するキャラクタカード画像の指定、ならびに、各種ボタン画像の指定と指定されたボタン画像に対応する処理の実行といった、プレイヤーによる各種指示に対応するコマンドをCPU301へ出力する。ただし、ステップS305の処理において、プレイヤーが魔法発動ボタン表示領域57a〜57cに触れたとしても、操作入力部314は、これに対応するコマンドをCPU301へ出力することはない。
【0096】
そして、ステップS305のコマンド入力処理により、操作入力部314からコマンドが出力されると、CPU301は、そのコマンドを、通信用インターフェイス回路304により、専用線5を介して店舗サーバ2へ送信する(ステップS306)。CPU301は、ステップS306の処理を終えるか、もしくは、ステップS304の判断結果がNOになった場合、専用線5で接続された店舗サーバ2がコマンドの受付を終了したか否かを判断する(ステップS307)。そして、CPU301は、専用線5により接続された店舗サーバ2から受付期間終了信号を受信していない場合は、コマンド受付が終了していないものとみなし、ステップS307の判断結果がNOとなり、ステップS302の処理へ戻る。これに対して、受付期間終了信号を受信した場合は、ステップS307の判断結果がYESとなり、第1ディスプレイ31のプレイフィールド表示領域51に、コマンド受付が終了したことをプレイヤーへ知らせるための表示を行う(ステップS308)。そして、CPU301は、店舗サーバ2から図17のステップS213によって送信されたプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報を、受信したか否かを判断する(ステップS311)。
【0097】
さて、前述したステップS300において、店舗サーバ2がコマンド受付を開始していなかった場合、ステップS300の判断結果がNOとなり、操作入力部314は、タッチパネル33からの検出信号に基づいて、図14に示す魔法発動ボタン表示領域57a〜57cのいずれかにプレイヤーが触れたか否かを判断する(ステップS309)。そして、プレイヤーが魔法発動ボタン表示領域57a〜57cのいずれかに触れていた場合は、ステップS309の判断結果がYESとなって、操作入力部314は、触れられた魔法発動ボタン表示領域に対応する魔法カードについて、魔法の発動が指示されたことを示す魔法発動コマンドをCPU301へ出力する。そして、CPU301は、操作入力部314から出力された魔法発動コマンドを店舗サーバ2へ送信した後(ステップS310)、前述したステップS311の処理へ移行する。これに対して、プレイヤーが魔法発動ボタン表示領域57a〜57cのいずれにも触れていなかった場合は、ステップS309の判断結果がNOとなって、そのまま前述したステップS311の処理へ移行する。
【0098】
ステップS311において、専用線5を介して店舗サーバ2からプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報を受信していた場合は、ステップS311の判断結果がYESとなり、CPU301は、RAM303に記憶されたプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報を更新する(ステップS312)。この結果、端末装置3のRAM303に記憶されたプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報が、店舗サーバ2のRAM203に記憶された当該端末装置3でゲームを行っているプレイヤーのプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報と同期したことになる。
【0099】
ステップS311において、店舗サーバ2からプレイヤー情報およびオブジェクト位置情報を受信していないと判断した場合(ステップS311,NO)、または、ステップS312の処理を実行した後、CPU301は、店舗サーバ2から、図17のステップS214の処理による表示コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS313)。表示コマンドを受信したと判断した場合、CPU301は、第1ディスプレイ31または第2ディスプレイ32に対する画像表示処理を行う(ステップS314)。この処理において、CPU301は、第1描画処理部311または第2描画処理部312に表示コマンドを供給する。これにより、第1描画処理部311は、上記表示コマンドに従って、RAM303に格納されたオブジェクト位置情報およびプレイヤー情報を参照し、ROM302から画像データを抽出する。そして、第1ディスプレイ31に表示される優先順位(例えば、プレイフィールド画像、キャラクタ画像、ボタン画像、各種カード画像の順)に従って画像データをビデオRAMに記憶することにより、ゲーム画像を生成し、第1ディスプレイ31へ出力する。その結果、第1ディスプレイ11に表示される図14に示すゲーム画像の内容が表示される。
【0100】
また、第2描画処理部312は、上記表示コマンドに従って、ROM302に格納されたオブジェクト(例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト等)を、3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置へ変換するための計算、および、光源計算処理等を行うとともに、当該計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理(例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMの領域に対するテクスチャデータのマッピング等)を行うことにより戦闘画像を生成し、第2ディスプレイ32に出力する。その結果、第2ディスプレイ32には、図22に示すような戦闘画像が表示される。図22に示す戦闘画像は、図14に示したプレイフィールド表示領域51に表示されたキャラクタ画像のうち、味方キャラクタ52dと敵キャラクタ53cとが戦闘を行っている状況を表しており、第2ディスプレイ32の画面右側に表示されたキャラクタ画像が味方キャラクタ52dを、画面右側に表示されたキャラクタ画像が敵キャラクタ53cを示している。
【0101】
ステップS313において表示コマンドを受信していないと判断した場合、または、ステップS314の処理を実行した後、CPU301は、ゲームを終了するか否かを判断する(ステップS315)。本ゲームシステムのゲーム終了条件は、1つのプレイフィールド内における対戦が終了したとき、または、この端末装置3を操作するプレイヤーのキャラクタの生命力が全て「0」になったとき、または、プレイヤーによりゲームを終了する旨の指示が入力されたときのいずれかであり、これらのゲーム終了条件が成立した場合、CPU301は、ゲーム終了したものと判断する。この場合、ステップS315の判断結果はYESとなり、CPU301は、端末装置処理を終了する。これに対して、上述したゲーム終了条件が成立していなかった場合は、ステップS315の判断結果がNOとなり、ステップS300の処理へ戻り、以下、上述したゲーム終了条件が成立するまで、ステップS300〜S315の処理を繰り返す。
【0102】
以上の処理を行う店舗サーバ2および端末装置3によれば、図17のステップS200において、CPU201がプレイヤー参加情報を参照した結果、自機が受付順「1」であると判断した場合(ステップS200,YES)、CPU201は、内蔵するタイマによる計時を開始し(ステップS202)、この計時時間が、受付許容時間となるまで、すなわち、コマンド受付期間が終了(ステップS208,YES)となるまで、端末装置3から送信されてきたコマンドを受け付ける(ステップS206)。よって、ステップS200およびS208の処理は、受付期間設定手段に相当する。また、この受付期間が終了すると(ステップS208,YES)、受付期間中に端末装置3から受信したコマンドに基づくゲーム処理が行われる(ステップS212)。よって、ステップS208を経た後にステップS212の処理が行われることは、「受付期間が終了したときに、当該受付期間中に受け付けた入力手段からの指示に基づいて前記プログラムの処理を開始する」ことに相当する。ここで、「入力手段からの指示」は、図21のステップS306において、CPU301によって店舗サーバ2へ送信されるコマンドに相当し、このコマンドは、図21のステップS305において、プレイヤーがタッチパネル33を介して行った指示(ただし、魔法発動ボタン表示領域57a〜57cに対する指示は除かれる)に応じて、操作入力部314からCPU301へ出力されるものである。よって、魔法発動ボタン表示領域57a〜57cに相当する範囲を除くタッチパネル33は、「入力手段」に相当する。
【0103】
また、図17のステップS212のコマンド処理において実行される図19の戦闘処理を行っているときに、プレイヤーがタッチパネル33を介して魔法発動ボタン表示領域57a〜57cに触れたことにより端末装置3から魔法発動コマンドが送信された場合、当該魔法発動コマンドに基づく処理が行われている(図20,ステップS262〜S264)。よって、タッチパネル33のうち、魔法発動ボタン表示領域57a〜57cに対応する領域は、「処理中入力手段」に相当する。また、ステップS262の処理は、「プログラムの処理中に、前記処理中入力手段から入力された指示に応じて前記プログラムを実行する処理を行う」ことに相当する。
【0104】
また、魔法発動コマンドに関する処理(図20,ステップS263,S264)が行われている間は、コマンド受付期間中に店舗サーバ2が受信したコマンドに基づく処理(図19の戦闘処理)が行われない。よって、このことは、「処理中入力手段から入力された指示に基づく処理を行っている間は、前記入力手段からの指示に基づく前記プログラムの処理を中断する」ことに相当する。
【0105】
さらに、図14に示すゲーム画面において、登録魔法カード表示領域56は3枚分しか設けられておらず、店舗サーバ2においても、図18に示すコマンド処理において、ステップS223の処理により、3枚以上の魔法カードの登録は許容されない。また、図20に示す割込処理において、登録魔法カードの発動回数が3回を超えた場合は(ステップS262,NO)、当該登録魔法カードに基づくプレイヤー情報の更新処理(ステップS263)が行われない。よって、図18のステップS223および図20のステップS262の処理は、「処理中入力手段により指示することができる内容の数、および、前記処理中入力手段への指示の入力を制限する指示入力制限手段」に相当する。
【0106】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。また、以上の説明では、端末装置3の一例として、2つのディスプレイ(第1ディスプレイ31および第2ディスプレイ32)を備えた業務用ゲーム装置について説明したが、本発明は、この例に限定されず、家庭用ビデオゲーム装置を家庭用テレビジョンに接続することによって構成される家庭用ビデオゲーム装置、ビデオゲームプログラムを実行することによってビデオゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータ等にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態におけるゲームシステムの全体構成図である。
【図2】同ゲームシステムを構成するセンターサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】同センターサーバのRAMに記憶される認証情報の内容を説明するための説明図である。
【図4】同センターサーバのRAMに記憶されるプレイヤー参加情報の内容を説明するための説明図である。
【図5】同センターサーバのRAMに記憶されるステータス情報の内容を説明するための説明図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるゲームシステムを構成する店舗サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】同店舗サーバのROMに記憶されている能力値設定テーブルの内容を説明するための説明図である。
【図8】同店舗サーバのROMに記憶されている能力値補正テーブルの内容を説明するための説明図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるゲームシステムにおいて、1つのゲームセンターに設置される端末装置およびカード販売機の外観を示す斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態におけるゲームシステムを構成する端末装置の外観を示す斜視図である。
【図11】同端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図12】同端末装置のRAMに記憶されるプレイヤー情報の内容を説明するための説明図である。
【図13】同端末装置のRAMに記憶されるオブジェクト位置情報の内容を説明するための説明図である。
【図14】同端末装置の第1ディスプレイに表示されるゲーム画面の内容を説明するための図である。
【図15】本発明の一実施形態におけるゲームシステムで使用可能な魔法カードの内容を説明するための説明図である。
【図16】本発明の一実施形態におけるゲームシステムにおいて、プレイヤーがゲームを開始するまでにセンターサーバ、店舗サーバ、および、端末装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態におけるゲームシステムの店舗サーバで実行されるコマンド処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】同店舗サーバで実行されるコマンド処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】同店舗サーバで実行される戦闘処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】同戦闘処理中に実行される割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態におけるゲームシステムの端末装置で実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】同端末装置の第2ディスプレイに表示される戦闘画像の内容を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0108】
1 センターサーバ
2 店舗サーバ
3 端末装置
4 通信回線
5 専用線
6 カード販売機
7 ゲームカード
30 筐体
31 第1ディスプレイ
32 第2ディスプレイ
33 タッチパネル
34 スピーカ
35 コイン投入口
36 IDカード挿入口
37 操作台
38 載置パネル
50 ゲーム画面
51 プレイフィールド表示領域
52(52a〜52e) 味方キャラクタ画像
53(53a〜53e) 敵キャラクタ画像
54(54a〜54c) 対戦プレイヤー表示領域
55 カード拡大表示領域
56(56a〜56c) 登録魔法カード表示領域
57(57a〜57c) 魔法発動ボタン表示領域
58(58a〜58e) カード表示領域
59(59a〜59f) ボタン表示領域
100、200、300 制御部
101、201、301 CPU
102、202、302 ROM
103、203、303 RAM
104、204、304 通信用インターフェイス回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤーの各々に対応して設けられ、各プレイヤーからの指示が各々入力される複数の入力手段と、該複数の入力手段から入力された指示に基づいて、ゲームを実行するためのプログラムを記憶した記憶手段と、前記記憶手段から前記プログラムを読み出し、該プログラムに従って、前記複数の入力手段へ入力された指示に基づいて前記ゲームを制御するゲーム制御手段とを備えたゲームシステムであって、
前記ゲーム制御手段は、
前記複数の入力手段から各々入力される指示の受付期間を設定する受付期間設定手段を有し、
前記受付期間が終了したときに、前記受付期間中に受け付けた前記入力手段からの指示に基づいて前記プログラムの処理を開始する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲーム制御手段が前記プログラムの処理中に、前記複数のプレイヤーによる指示を入力するための処理中入力手段を有し、
前記ゲーム制御手段は、
前記プログラムの処理中に前記処理中入力手段から指示が入力された場合、前記処理中入力手段からの指示に基づく処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲーム制御手段は、
前記処理中入力手段から入力された指示に基づく処理を行っている間は、前記入力手段からの指示に基づく前記プログラムの処理を中断する
ことを特徴とする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム制御手段は、
前記処理中入力手段により指示することができる内容の数、および、前記処理中入力手段への指示の入力を制限する指示入力制限手段と
を有することを特徴とする請求項2または3に記載のゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−113858(P2008−113858A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299991(P2006−299991)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】