説明

ゲームプログラム及びゲーム機

【課題】ゲーム要素を移動させるときの面白さを向上したゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供する。
【解決手段】ゲームプログラム51は、ゲーム機1を、キャラクタC1と、牛乳40を表示する瓶41と、瓶41に表示された牛乳40が移動される人体模型42の内臓43とを表示するモニタ3と、モニタ3に表示されるキャラクタC1を、通常の顔C1aと変な顔C1bとの間で変化させるキャラクタ変化部61と、瓶41から内臓43に牛乳40を移動するために、プレイヤP1が操作可能な操作部10と、キャラクタC1が通常の顔C1aの状態の場合に、操作部10の操作に応じて、牛乳40を瓶41から内臓43に移動する牛乳移動部62と、牛乳40の移動量を判定する移動量判定部63と、して機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム要素を移動するゲームのゲームプログラム及びゲーム機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム機には、プレイ画面に表示されたブロックを移動して、同種類の色のブロックを連続させるように配置するブロックゲームやパズルゲームを行うものがあった(例えば特許文献1)。
しかし、これらのゲームは、いわゆる頭脳ゲームであって、ブロック等を移動させるときの面白みに欠ける部分があった。
【特許文献1】特開2008−161356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、ゲーム要素を移動させるときの面白さを向上したゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0005】
請求項1の発明は、コンピュータ(1)を、表示体(C,C1〜C3)と、ゲーム要素(40)を表示する第1領域(41)と、前記第1領域に表示された前記ゲーム要素が移動される第2領域(43)とを表示する表示手段(3)と、前記表示手段に表示される前記表示体を、第1状態(C1a)と第2状態(C1b)との間で変化させる表示体変化手段(61)と、前記第1領域から前記第2領域に前記ゲーム要素を移動するために、プレイヤ(P,P1〜P3)が操作可能な操作手段(10〜30)と、前記表示体が前記第1状態の場合に、前記操作手段の操作に応じて、前記ゲーム要素を前記第1領域から前記第2領域に移動するゲーム要素移動手段(62)と、前記ゲーム要素の移動量を判定する移動量判定手段(63)と、して機能させるゲームプログラムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記コンピュータ(1)を、前記表示体(C,C1〜C3)が前記第2状態(C1b)の場合に、前記操作手段(10〜30)の操作に応じて、前記プレイヤ(P,P1〜P3)に対して不利な処理を行う不利処理手段(64)として機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、前記ゲーム要素移動手段(62)を、前記表示体(C,C1〜C3)が前記第1状態(C1a)の場合には、前記第2領域(43)に移動した前記ゲーム要素(40)を、プレイ時間経過とともに減少させ、前記表示体が前記第2状態(C1b)の場合には、前記操作手段(10〜30)が操作されたときに、前記第2領域に移動した前記ゲーム要素を、プレイ時間経過とともに増加させるように機能させ、前記コンピュータ(1)を、前記第2領域の前記ゲーム要素が所定量に達した場合に、前記プレイヤ(P,P1〜P3)に対して不利な処理を行う不利処理手段(64)として機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項4の発明は、請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、前記表示体変化手段(61)を、前記第2領域(43)の前記ゲーム要素(40)が前記所定量に達した場合に、前記表示手段(3)の前記表示体(C,C1〜C3)の表示領域に前記ゲーム要素に対応した表示(40a)をするように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項5の発明は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、前記不利処理手段(64)を、前記操作手段(10〜30)の操作に関わらず、前記第1領域(41)に表示された前記ゲーム要素(40)を移動しないように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、前記移動量判定手段(63)を、所定量の前記ゲーム要素(40)を、前記第1領域(41)から前記第2領域(43)に移動した時間を判定するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、前記移動量判定手段(63)を、所定時間内に前記第1領域(41)から前記第2領域(43)に移動した前記ゲーム要素(40)の量を判定するように機能させること、を特徴とするゲームプログラムである。
【0006】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームプログラム(51)を記憶する記憶手段(50)と、前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを実行する制御手段(60)と、を備えるゲーム機である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、表示体が第1状態の場合に、操作手段の操作に応じて、ゲーム要素を第1領域から第2領域に移動するので、プレイヤに、表示体が第1状態に表示されているタイミングを狙って操作手段を操作させるという、面白さを向上した新しい態様のゲームを提供することができる。
(2)本発明は、表示体が第2状態の場合に、操作手段の操作に応じて不利な処理を行うので、表示体が第1状態であるタイミングのみを狙ってプレイヤが操作手段を操作しなければならず、難易度を向上することができる。
【0008】
(3)本発明は、第2領域に移動したゲーム要素をプレイ時間経過とともに増加させ、所定量に達した場合に、プレイヤに対して不利な処理を行う。このため、プレイヤに、第2領域のゲーム要素が所定量にならないようにプレイさせることができる。また、所定量に達した場合に不利な処理をするので、第2領域のゲーム要素の増加にともないプレイヤの危機感を向上させ、さらに第2領域のゲーム要素が増加する様子を面白い態様で演出することができる。
(4)本発明は、第2領域のゲーム要素が所定量に達した場合に、表示体にゲーム要素に対応した表示をするので、例えば、所定量に達したゲーム要素が一杯になったことで、ゲーム要素が表示体に向かって飛び散ったように演出することができる。
【0009】
(5)本発明は、不利処理手段を、操作手段の操作に関わらず、第1領域に表示されたゲーム要素を移動しないように機能させるので、プレイヤに操作手段の操作を例えば所定時間無効にする等の不利益を科すことができる。
(6)本発明は、所定量のゲーム要素を、第1領域から第2領域に移動した時間を判定するので、所定量のゲーム要素を、第1領域から第2領域に移動した時間を競うようなゲームを提供することができる。
(7)本発明は、所定時間内に第1領域から第2領域に移動したゲーム要素の量を判定するので、所定時間内に第1領域から第2領域に移動したゲーム要素の量を競うようなゲームを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ゲーム要素を移動させるときの面白さを向上したゲームのゲームプログラム及びゲーム機を提供するという目的を、ゲームプログラムが、ゲーム機を、キャラクタと、牛乳を表示する瓶と、人体模型の内臓を表示するモニタと、モニタに表示されるキャラクタを、通常の顔と変な顔との間で変化させるキャラクタ変化部と、キャラクタが通常の顔の状態の場合に、操作部の操作に応じて、牛乳を瓶から内臓に移動する牛乳移動部と、牛乳の移動量を判定する移動量判定部と、して機能させることによって実現した。
【0011】
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のゲーム機1の斜視図である。
図2は、本実施形態のモニタ3のゲーム画面を示す図である。
図1に示すように、ゲーム機1は、ゲームセンタ等の娯楽施設等に設置される、左右方向Xの幅1m程度、奥行方向Yの長さ1m程度、鉛直方向Zの高さ2m程度の装置である。
ゲーム機1は、プレイヤP(P1〜P3)が同時にプレイ進行するゲームを行うものである。そして、3人のプレイヤP(P1〜P3)は、図2に示すように、モニタ3に3分割されて表示された各プレイ領域F1〜F3の表示に従ってプレイするようになっている。
【0012】
ゲーム機1でのゲームは、複数のステージが用意されており、1つのステージが終了すると、次のステージに進むようになっている。このゲームは、瓶41の中に表示されている牛乳40(ゲーム要素)を、キャラクタC1〜C3(表示体)が通常の顔C1a(図4(a)参照)をしているときに、操作部10〜30を操作して、人体模型42の内臓43の表示内に移動させるものである。本実施形態では、瓶41に収容され200ml程度を想定した量(所定量)の牛乳40を、内臓43に流し込むように演出している。
【0013】
図1に示すように、ゲーム機1は、ケース2と、モニタ3(表示手段)と、コイン投入口4と、操作部10〜30と、スピーカ6とを備えている。
ケース2は、ゲーム機1の筐体である。ケース2には、コイン投入口4と、操作部10〜30とが配置された操作パネル2aが設けられている。操作パネル2aは、プレイヤP1〜P3が操作しやすいように、ケース2の手前側Y1の表面に設けられている。
【0014】
図2に示すように、モニタ3は、プレイ画面を表示する、例えば液晶表示装置等の表示装置であり、ケース2に配置されている。モニタ3は、そのプレイ画面が、手前側Y1に位置するプレイヤPに対向するように配置される。モニタ3は、キャラクタ表示領域F1a〜F3aと、牛乳表示領域F1b〜F3bとを有する。
キャラクタ表示領域F1a〜F3aは、プレイ領域F1〜F3の上半分を占める領域であり、キャラクタC1〜C3が、通常の顔C1aの状態(第1状態)と変な顔C1bの状態(第2状態)との間で変化して表示される(図4参照)。
牛乳表示領域F1b〜F3bは、プレイ領域F1〜F3の下半分を占める領域であり、牛乳40(ゲーム要素)を収容する瓶41(第1領域)と、瓶41に収容された牛乳40が移動される人体模型42の内臓43(第2領域)とを表示する。
【0015】
図1に示すように、コイン投入口4は、コインを投入するための投入口である。コイン投入口4の内部には、投入されたコインを検出する光学センサ(図示せず)等が設けられており、この光学センサ等がコインを検出すると、制御部60(後述する)に検出信号を出力し、制御部60がプレイ料金の受け付けの処理を行う。
【0016】
操作部10〜30は、3人のプレイヤP1〜P3が、瓶41から人体模型42の内臓43に牛乳40を移動すると判断した場合に操作するための操作部である。操作部10〜30は、3人のプレイヤP1〜P3が独立して操作できる操作部であり、左側X1から右側X2に向けて、この順番で配置されている。
操作部10は、手前側Y1、奥側Y2、左側X1、右側X2に配置されたボタン11〜14(操作部材)から構成され、左側X1に位置するプレイヤP1の操作を受け付けると、制御部60(後述する)にそれぞれ信号を入力する。
【0017】
操作部20,30は、操作部10と同様な構成である。操作部20は、ボタン21〜24から構成され、中央に位置するプレイヤP2によって操作されるようになっている。操作部30は、ボタン31〜34から構成され、右側X2に位置するプレイヤP3によって操作されるようになっている。
スピーカ6は、操作パネル2a上に配置されており、プレイ中に効果音等を出力する。
【0018】
図3は、本実施形態のゲーム機1のブロック図である。
図4は、本実施形態のプレイ領域F1のプレイ画面の表示例を示す図である。
なお、以下、主に操作部10の操作に対するプレイ領域F1への処理について説明するが、操作部20の操作に対するプレイ領域F2、操作部30の操作に対するプレイ領域F3についても、同様な処理が行われる。
【0019】
図3に示すように、ゲーム機1は、前述したハードウェアの他に、記憶部50と、制御部60とを備えている。なお、本発明では、コンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部50、制御部60を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
記憶部50は、ゲーム機1の動作に必要な情報や、ゲームプログラム51等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
ゲームプログラム51は、制御部60がプレイを実行するためのプログラムであり、例えばプレイ画面に関する情報等が含まれている。
【0020】
制御部60は、ゲーム機1を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。制御部60は、記憶部50に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。制御部60は、キャラクタ変化部61(表示体変化手段)と、牛乳移動部62(ゲーム要素移動手段)と、移動量判定部63と、不利処理部64と、プレイ進行制御部65と、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するバス(図示せず)とを備えている。
【0021】
キャラクタ変化部61は、キャラクタ表示領域F1aの表示に関する処理をする制御部である。キャラクタ変化部61は、モニタ3に表示されるキャラクタC1を、図4(a)に示す通常の顔C1aの状態(第1状態)と、図4(b)に示す変な顔C1bの状態(第2状態)との間で変化させたりする。
【0022】
牛乳移動部62は、牛乳表示領域F1bの表示に関する処理をする制御部である。牛乳移動部62は、瓶41内の牛乳40を減少させて、瓶41を、移動される前の牛乳40がどの位残っているかを示すゲージとして機能させている。
また、牛乳移動部62は、長い管状に表示された内臓43内の牛乳40を増減させて、内臓43を、移動された牛乳40がどの位であるかを示すゲージとして機能させている。
移動量判定部63は、内臓43に移動した牛乳40の移動量を判定し、また、所定量の牛乳40を、瓶41から人体模型42の内臓43に移動した時間を判定する制御部である。
【0023】
不利処理部64は、プレイヤP1に対して不利な処理をする制御部である。不利処理部64は、例えば、キャラクタC1が変な顔C1bの状態の場合に、操作部10がされたときに、その後所定時間(例えば3秒程度)、操作部10の操作を無効にしたりする。
プレイ進行制御部65は、プレイ進行を統括的に制御する制御部である。プレイ進行制御部65は、他の各制御部からの情報や、操作部10〜30の各ボタン等の出力に基づいてゲームを進行する。プレイ進行制御部65は、プレイヤP1〜P3毎に各プレイを同時進行するいわゆるマルチプレイの処理を行う。プレイ進行制御部65は、ゲームプログラム51に従って、モニタ3にプレイ画面を表示する処理をしたりする。
【0024】
次に、図4〜図6を用いてゲーム機1の処理について説明する。
図5は、本実施形態のゲーム機1の動作を示すフローチャートである。
図6は、本実施形態のプレイ領域F1のプレイ画面の表示例を示す図である。
図5に示すように、最初に、ステップS(以下、単に「S」という)10において、プレイヤP1がプレイ開始するためにコイン投入口4にコイン投入すると、検出信号が制御部60に出力され、制御部60がプレイ開始する。プレイ進行制御部65は、プレイ開始から経過した時間であるプレイ時間のカウントを始める。
【0025】
S20において、キャラクタ変化部61は、キャラクタ表示領域F1aのキャラクタC1を変な顔C1bにするか否かを判定する。キャラクタ変化部61は、キャラクタC1を変な顔C1bにすると判定した場合(S20:YES)、S30に進み、一方、キャラクタC1を変な顔C1bにしないと判定した場合つまり通常の顔C1aにすると判定した場合には(S20:NO)、S21に進む。
【0026】
S21において、図4(a)に示すように、キャラクタ変化部61は、キャラクタ表示領域F1aに、通常の顔C1aのキャラクタC1を表示する。また、牛乳移動部62は、既に人体模型42の内臓43に移動した牛乳40を、プレイ時間経過とともに減少させる(矢印A参照)。これによって、ゲーム機1は、キャラクタC1が通常の顔C1aの状態の場合に、内臓43の牛乳40がプレイ時間経過とともに、正常に消化されるように演出している。
図5に戻り、S22において、牛乳移動部62は、操作部10が操作されたか否かを判定する。牛乳移動部62は、操作部10が操作されたと判定した場合には(S22:YES)、S23に進み、一方、操作部10が操作されていないと判定した場合には(S22:NO)、S24に進む。
【0027】
S23において、図4(a)に示すように、牛乳移動部62は、瓶41に表示されている牛乳40の量を減少させる(矢印B参照)。また、牛乳移動部62は、人体模型42の口から内臓43の胃の部分へと、牛乳40が流れるように表示する。これによって、ゲーム機1は、人体模型42が、瓶41の牛乳40を飲んでいるように演出している。
【0028】
なお、牛乳移動部62は、操作されるボタン11〜14の数や、ボタン11〜14が連打されたりすることにより、時間当たりに、牛乳40を瓶41から人体模型42の内臓43に移動する量を変化させてもよい。このように、ゲーム機1は、ボタン操作を複雑にして、プレイヤP1をプレイに熱中させることができる。
また、牛乳移動部62は、時間当たりに、内臓43に流れ込む牛乳40の量よりも、内臓43の牛乳40を減少させる量の方が多くなるように制御する。このため、人体模型42が、通常の顔C1aの状態の場合に、牛乳40が内臓43に流れ込んでも、内臓43の牛乳40は、プレイ時間経過とともに減少する。
【0029】
図5に戻り、S24において、牛乳移動部62は、瓶41が空になったか否かを判定する。牛乳移動部62は、瓶41が空になったと判定した場合には(S24:YES)、S25に進み、一方、瓶41が空になっていないと判定した場合には(S25:NO)、S80に進む。
S25において、プレイ進行制御部65は、プレイヤP1が、制限時間(例えば10秒程度)以内に、瓶41の牛乳40を全て内臓43に移動して瓶41を空にし、ノルマを達成したとして、ステージクリアの処理を行う。プレイ進行制御部65は、例えば、瓶41を空にするまでの時間が短い程、高い得点をプレイヤP1に付与したりする。
【0030】
S30において、図4(b)に示すように、キャラクタ変化部61は、変な顔C1bのキャラクタC1を、キャラクタ表示領域F1aに表示する。また、牛乳移動部62は、人体模型42の内臓43に移動した牛乳40が、内臓43内で減少しないように制御する。これによって、ゲーム機1は、キャラクタC1が変な顔C1bの状態のつまり面白い顔の場合に、人体模型42が笑ってしまって、牛乳40が消化されないように演出する。
S40において、牛乳移動部62は、操作部10が操作されたか否かを判定する。牛乳移動部62は、操作部10が操作されたと判定した場合には(S40:YES)、S50に進み、一方、操作部10が操作されていないと判定した場合には(S40:NO)、S20からの処理を繰り返す。
【0031】
S50において、図4(b)に示すように、牛乳移動部62は、内臓43の牛乳40を、プレイ時間経過とともに増加させる(矢印C参照)。これによって、ゲーム機1は、キャラクタC1が変な顔C1bの状態のつまり面白い顔の場合に、人体模型42が笑って、操作部10が操作されたときに、牛乳40が内臓43内で口の方へと戻るように演出する。このように、ゲーム機1は、内臓43の牛乳40が増加する様子を、内臓43を模して面白い態様で演出することができる。後述するように、内臓43の牛乳40が口付近まで達すると、ゲーム機1は、操作部10からの入力を制限したりして、プレイヤP1に対して不利な処理を行う。
このため、ゲーム機1は、人体模型42の内臓43の牛乳40の増加にともない、プレイヤP1の危機感を向上することができる。
【0032】
なお、S50の処理において、牛乳移動部62は、操作部10の操作に応じて、瓶41の牛乳40を内臓43に移動しなくてもよいし、内臓43に移動してもよい。瓶41の牛乳40を内臓43に移動しない場合には、人体模型42が笑ってしまって牛乳40を受け付けないように演出できるし、一方、瓶41の牛乳40を内臓43に移動する場合には、時間当たりに内臓43の牛乳40が増加する量を増量して、プレイヤP1に対して、さらに不利な処理をすることができる。
【0033】
S60において、移動量判定部63は、内臓43の牛乳40が一杯になって、口付近まで達したか否かを判定する。移動量判定部63は、内臓43の牛乳40が一杯になったと判定した場合には(S60:YES)、S70に進み、一方、内臓43の牛乳40が一杯になっていないと判定した場合には(S60:NO)、S80に進む。
【0034】
S70において、図6に示すように、キャラクタ変化部61は、牛乳40を想起させるような白い斑点模様40aをキャラクタC1に重ねて、キャラクタ表示領域F1aに表示する。これによって、ゲーム機1は、牛乳表示領域F1bに表示された内臓43の牛乳40が一杯になって、人体模型42が牛乳40を吹き出したように演出することができる。このように、ゲーム機1は、キャラクタ表示領域F1aに牛乳40に対応した表示をすることによって、面白い演出をすることができる。
これと同時に、不利処理部64は、操作部10からの入力の受け付けを、所定時間(例えば3秒程度)停止し、操作部10の操作に関わらず、瓶41に表示された牛乳40を移動しない。このため、プレイヤP1は、キャラクタC1が通常の顔C1aの状態に切り替わっても、瓶41の牛乳40を移動することができない。
【0035】
このように、ゲーム機1は、内臓43の牛乳40が口付近まで達した場合に、プレイヤに対して不利な処理を行う。このため、プレイヤP1は、キャラクタC1が通常の顔C1aの状態であるタイミングのみを狙って操作部10を操作しなければならない。これによって、ゲーム機1は、難易度を向上することができる。
【0036】
S80おいて、プレイ進行制御部65は、プレイ時間が制限時間を経過したかを判定する。プレイ進行制御部65は、制限時間を経過したと判定した場合には(S80:YES)、S90に進み、一方、制限時間を経過していないと判定した場合には(S80:NO)、S20からの処理を繰り返す。
S90において、プレイ進行制御部65は、制限時間内に瓶41の牛乳40を空にできなかったとして、プレイ失敗の処理を行う。本実施形態では、プレイ進行制御部65は、ライフ値L(図2参照)を「1」減少させる。
S100において、プレイ進行制御部65は、プレイ終了をして、一連の処理を終了する。なお、ライフ値Lがまだ残っている場合には、プレイ進行制御部65は、次のステージの処理を行う。
【0037】
以上説明したように、ゲーム機1は、キャラクタC1が通常の顔C1aの状態に表示されているときに操作部10を操作に応じて、牛乳40を瓶41から人体模型42の内臓43に移動する新しい態様のゲームを提供することができる。
また、ゲーム機1は、所定量の牛乳40を、瓶41から人体模型42の内臓43に移動した時間を競うようなゲームを提供することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0039】
(変形形態)
本実施形態において、ゲーム機は、所定量の牛乳をどの位の時間で移動できるかを競うゲームを行う例を示したが、これに限定されない。例えば、ゲーム機は、移動量判定部が、所定時間(例えば10秒)以内に、瓶から人体模型の内臓に移動できた牛乳の量を判定し、この移動できた牛乳の量を競うゲームを行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態のゲーム機の斜視図である。
【図2】本実施形態のゲーム画面を示す図である。
【図3】本実施形態のゲーム機のブロック図である。
【図4】本実施形態のプレイ領域のプレイ画面の表示例を示す図である。
【図5】本実施形態のゲーム機の動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態のプレイ領域のプレイ画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 ゲーム機
3 モニタ
10〜30 操作部
40 牛乳
41 瓶
43 内臓
51 ゲームプログラム
60 制御部
61 キャラクタ変化部
62 牛乳移動部
63 移動量判定部
64 不利処理部
65 プレイ進行制御部
C1a 通常の顔
C1b 変な顔
F1a〜F3a キャラクタ表示領域
F1b〜F3b 牛乳表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
表示体と、ゲーム要素を表示する第1領域と、前記第1領域に表示された前記ゲーム要素が移動される第2領域とを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される前記表示体を、第1状態と第2状態との間で変化させる表示体変化手段と、
前記第1領域から前記第2領域に前記ゲーム要素を移動するために、プレイヤが操作可能な操作手段と、
前記表示体が前記第1状態の場合に、前記操作手段の操作に応じて、前記ゲーム要素を前記第1領域から前記第2領域に移動するゲーム要素移動手段と、
前記ゲーム要素の移動量を判定する移動量判定手段と、
して機能させるゲームプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記表示体が前記第2状態の場合に、前記操作手段の操作に応じて、前記プレイヤに対して不利な処理を行う不利処理手段として機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲーム要素移動手段を、
前記表示体が前記第1状態の場合には、前記第2領域に移動した前記ゲーム要素を、プレイ時間経過とともに減少させ、
前記表示体が前記第2状態の場合には、前記操作手段が操作されたときに、前記第2領域に移動した前記ゲーム要素を、プレイ時間経過とともに増加させるように機能させ、
前記コンピュータを、前記第2領域の前記ゲーム要素が所定量に達した場合に、前記プレイヤに対して不利な処理を行う不利処理手段として機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、
前記表示体変化手段を、前記第2領域の前記ゲーム要素が前記所定量に達した場合に、前記表示手段の前記表示体の表示領域に前記ゲーム要素に対応した表示をするように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項5】
請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記不利処理手段を、前記操作手段の操作に関わらず、前記第1領域に表示された前記ゲーム要素を移動しないように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記移動量判定手段を、所定量の前記ゲーム要素を、前記第1領域から前記第2領域に移動した時間を判定するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記移動量判定手段を、所定時間内に前記第1領域から前記第2領域に移動した前記ゲーム要素の量を判定するように機能させること、
を特徴とするゲームプログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記ゲームプログラムを実行する制御手段と、
を備えるゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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